JP2002270046A - 電線シース材 - Google Patents

電線シース材

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JP2002270046A
JP2002270046A JP2001065185A JP2001065185A JP2002270046A JP 2002270046 A JP2002270046 A JP 2002270046A JP 2001065185 A JP2001065185 A JP 2001065185A JP 2001065185 A JP2001065185 A JP 2001065185A JP 2002270046 A JP2002270046 A JP 2002270046A
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JP
Japan
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coating layer
layered silicate
sheath material
wire sheath
resin composition
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Pending
Application number
JP2001065185A
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English (en)
Inventor
Akihiko Bando
明彦 坂東
Koichi Shibayama
晃一 柴山
Hideyuki Takahashi
英之 高橋
Koji Taniguchi
浩司 谷口
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 難燃性に優れ、特に燃焼時の形状保持効果に
よって優れた難燃効果を発現し、さらに機械的強度、柔
軟性、熱的特性や、耐水性等の耐久性に優れ、しかもポ
リ塩化ビニル系樹脂との分別に有利でもある電線シース
材を提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂組成物からなる一
次被覆層及びその外周囲に設けられた酸素指数が24以
上のポリオレフィン系樹脂組成物からなる二次被覆層か
ら構成される電線シース材であって、上記二次被覆層の
断面積(a)に対する上記一次被覆層の断面積(b)の
比率(b/a)が0.5〜5であり、且つ、比重が1.
10以下であることを特徴とする電線シース材、及び、
二次被覆層用のポリオレフィン系樹脂組成物中に層状珪
酸塩が配合されていることを特徴とする上記電線シース
材、並びに、層状珪酸塩がモンモリロナイト及び/又は
膨潤性マイカである上記電線シース材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電線シース材に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に電線シース材は、火災時に電線シ
ース材を伝わっての延焼を防ぐ目的より難燃性が必要と
されている(JIS C−3005 28)。このた
め、電線シース材用の高分子材料としては、従来より軟
質ポリ塩化ビニル系樹脂が広く用いられてきた。
【0003】一方、工業用途に用いられる高分子材料
は、近年、廃プラスチックの処理や環境ホルモンの問題
から、環境に優しい材料であることが求められており、
環境適応型材料への転換が望まれている。具体的には、
燃焼時のダイオキシン発生や軟質ポリ塩化ビニル系樹脂
中に一般的に添加されている可塑剤の毒性等の問題のた
めに、ポリ塩化ビニル系樹脂から例えばポリオレフィン
系樹脂への転換が検討されている。このため、近年、電
線シース材の分野においても環境適応型材料へ転換する
ために、ポリオレフィン系樹脂を使用した電線シース材
の開発がなされている。
【0004】しかし、ポリオレフィン系樹脂は、最も燃
焼性の高い樹脂の一つであり、難燃性を実現させること
は最も困難な課題となっている。現状では、大量の難燃
剤をポリオレフィン系樹脂中に練り込んで使用している
例が多い。
【0005】上記難燃剤のなかでも、ハロゲン含有化合
物からなる難燃剤は、難燃化の効果が高く、成形性の低
下や得られる成形体の機械的強度の低下も比較的少ない
が、これを使用した場合、成形加工時や燃焼時に多量の
ハロゲン系ガスを発生する恐れがあり、発生したハロゲ
ン系ガスにより機器が腐食したり、人体への好ましくな
い影響があるために、安全性の面からハロゲン含有化合
物を使用しない、いわゆるノンハロゲン難燃化技術が強
く望まれている。
【0006】ポリオレフィン系樹脂のノンハロゲン難燃
化技術の一つとして、燃焼時に有害なガスを発生しな
い、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性
炭酸マグネシウム等の金属化合物を添加する方法が、例
えば、特開昭57−165437号公報や特開昭61−
36343号公報等に開示されている。
【0007】しかし、易燃性のポリオレフィン系樹脂に
十分な難燃性を付与するためには、多量の金属化合物を
添加する必要があり、その結果、得られる成形体の機械
的強度が著しく低下し、実用に供することが難しいとい
う問題点がある。
【0008】なかでも、水酸化アルミニウムや水酸化マ
グネシウム等の金属水酸化物をポリオレフィン系樹脂に
添加した場合は、燃焼時において被膜層を形成すること
ができず、脆い灰分が露出し、残渣が脱落していくた
め、断熱層としての機能を早期に失う上に、材料の変形
による延焼を食い止めることができない。
【0009】一方、リン系難燃剤をポリオレフィン系樹
脂に添加し、燃焼時に表面に被膜を形成させ、これによ
る酸素遮断効果を利用することにより、難燃性を発現さ
せる方法が提案されている。しかし、易燃性のポリオレ
フィン系樹脂に十分な難燃性を付与するためには、多量
のリン系難燃剤を添加する必要があり、その結果、得ら
れる成形体の機械的強度が著しく低下し、実用に供する
ことが難しいという問題点がある。
【0010】さらに、リン系難燃剤をポリオレフィン系
樹脂に添加した場合は、局所的には被膜を形成するもの
の、強固な被膜層を連続層として形成することは困難で
ある。又、局所的な被膜の機械的強度は非常に弱く、燃
焼時において脆い灰分が露出し、残渣が脱落していくた
め、断熱層としての機能を早期に失う上に、材料の変形
による延焼をくい止めることができない。
【0011】又、例えば、特開平6−25476号公報
には、ポリオレフィン系樹脂に赤リン又はリン化合物と
加熱膨張性黒鉛とが添加された樹脂組成物が開示されて
いる。この樹脂組成物は、酸素指数から見た場合には十
分な難燃性を有するものの、実際には局所的にしか被膜
を形成できず、強固な被膜層を連続層として形成するこ
とができないものである。さらに、局所的な被膜の機械
的強度は非常に弱く、燃焼時において脆い灰分が露出
し、残渣が脱落していくため、断熱層としての機能を早
期に失う上に、材料の変形による延焼をくい止めること
ができない。
【0012】即ち、これらの難燃材料を電線シース材用
の材料として使用する場合には、難燃性の実現のために
大量の難燃剤を添加しなくてはならないので、電線シー
ス材として必要な物性である柔軟性や伸度を確保するこ
とが困難になるという問題点や、比重が高くなってポリ
塩化ビニル系樹脂の比重に近くなるために、回収分別時
にポリ塩化ビニル系樹脂との分別が困難になるという問
題点がある。又、難燃剤を大量に添加した材料を電線シ
ース材用の材料として使用すると、耐水性等の耐久性が
低下するという問題点もある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の問題点に鑑み、難燃性に優れ、特に燃焼時の形状
保持効果によって優れた難燃効果を発現し、さらに機械
的強度、柔軟性、熱的特性や、耐水性等の耐久性に優
れ、しかもポリ塩化ビニル系樹脂との分別に有利でもあ
る電線シース材を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よる電線シース材は、ポリオレフィン系樹脂組成物から
なる一次被覆層及びその外周囲に設けられた酸素指数が
24以上のポリオレフィン系樹脂組成物からなる二次被
覆層から構成される電線シース材であって、上記二次被
覆層の断面積(a)に対する上記一次被覆層の断面積
(b)の比率(b/a)が0.5〜5であり、且つ、比
重が1.10以下であることを特徴とする。
【0015】請求項2に記載の発明による電線シース材
は、上記請求項1に記載の電線シース材において、二次
被覆層用のポリオレフィン系樹脂組成物中に層状珪酸塩
が配合されていることを特徴とする。
【0016】請求項3に記載の発明による電線シース材
は、上記請求項2に記載の電線シース材において、層状
珪酸塩が、モンモリロナイト及び/又は膨潤性マイカで
あることを特徴とする。
【0017】請求項4に記載の発明による電線シース材
は、上記請求項2又は請求項3に記載の電線シース材に
おいて、層状珪酸塩が、その結晶構造中に含まれる交換
性金属カチオンをカチオン系界面活性剤によりイオン交
換して有機化した層状珪酸塩であることを特徴とする。
【0018】請求項5に記載の発明による電線シース材
は、上記請求項2〜請求項4のいずれかに記載の電線シ
ース材において、層状珪酸塩が、炭素数6以上のアルキ
ルアンモニウムイオンを含有する層状珪酸塩であること
を特徴とする。
【0019】請求項6に記載の発明による電線シース材
は、上記請求項2〜請求項5のいずれかに記載の電線シ
ース材において、層状珪酸塩が、広角X線回折測定法に
より測定した(001)面の平均層間距離が3nm以上
であり、且つ、一部もしくは全部が5層以下に分散して
いる層状珪酸塩であることを特徴とする。
【0020】本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂
とは、分子内に重合性二重結合を有するオレフィン系単
量体を単独重合もしくは共重合して得られる樹脂であ
る。
【0021】上記オレフィン系単量体としては、特に限
定されるものではないが、例えば、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘ
プテン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、酢
酸ビニルなどのα−オレフィン類;ブタジエンやイソプ
レンなどの共役ジエン類等が挙げられる。これらのオレ
フィン系単量体は、単独で用いられても良いし、2種類
以上が併用されても良い。
【0022】上記ポリオレフィン系樹脂の具体例として
は、特に限定されるものではないが、例えば、エチレン
の単独重合体、エチレンと該エチレンと共重合可能なエ
チレン以外のα−オレフィンとの共重合体、エチレンと
(メタ)アクリル酸及び/又は(メタ)アクリル酸エス
テルとの共重合体、エチレンと酢酸ビニルとの共重合
体、エチレンとスチレンとの共重合体などのポリエチレ
ン系樹脂;プロピレンの単独重合体、プロピレンと該プ
ロピレンと共重合可能なプロピレン以外のα−オレフィ
ンとの共重合体、プロピレンとエチレンとのランダム共
重合体又はブロック共重合体などのポリプロピレン系樹
脂;ブテンの単独重合体;ブタジエンやイソプレンなど
の共役ジエンの単独重合体又は共重合体等が挙げられ、
なかでもポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂が
好適に用いられ、さらには、エチレンの単独重合体、エ
チレンと該エチレンと共重合可能なエチレン以外のα−
オレフィンとの共重合体、エチレンとアクリル酸エチル
との共重合体、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体、プ
ロピレンの単独重合体、プロピレンと該プロピレンと共
重合可能なプロピレン以外のα−オレフィンとの共重合
体等がより好適に用いられる。これらのポリオレフィン
系樹脂は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併
用されても良い。尚、本発明で言う「(メタ)アクリ
ル」とは、「アクリル」又は「メタクリル」を意味す
る。
【0023】オレフィン系単量体と共重合され得る(メ
タ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸エステルとして
は、一般式:CH2 =C(R1 )COO−R2 (式中、
1は、水素原子又はメチル基を示し、R2 は、水素原
子、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、及び、ハロ
ゲン基、アミノ基、グリシジル基等の官能基を含む炭化
水素基の中から選ばれる1価の基を示す)で表される化
合物が挙げられる。
【0024】上記一般式で表される(メタ)アクリル酸
エステルとしては、特に限定されるものではないが、例
えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸
エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)ア
クリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチ
ル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル
酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、
(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸n
−へキシル、(メタ)アクリル酸シクロへキシル、(メ
タ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル
酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メ
タ)アクリル酸n−トリデシル、(メタ)アクリル酸ト
リスチル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリ
ル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)
アクリル酸ビニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メ
タ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸2−ナフ
チル、(メタ)アクリル酸2,4,6−トリクロロフェ
ニル、(メタ)アクリル酸2,4,6−トリブロモフェ
ニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アク
リル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エ
トキシエチル、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコー
ルモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸ポリエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸
ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル、(メ
タ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アク
リル酸2,3−ジブロモプロピル、(メタ)アクリル酸
2−クロロエチル、(メタ)アクリル酸2,2,2−ト
リフルオロエチル、(メタ)アクリル酸ヘキサフルオロ
イソプロピル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メ
タ)アクリル酸3−トリメトキシシリルプロピル、(メ
タ)アクリル酸2−ジエチルアミノエチル、(メタ)ア
クリル酸2−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル
酸t−ブチルアミノエチル等が挙げられる。これらの
(メタ)アクリル酸エステルは、単独で用いられても良
いし、2種類以上が併用されても良い。
【0025】エチレンと(メタ)アクリル酸及び/又は
(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体やエチレンと
酢酸ビニルとの共重合体における、(メタ)アクリル酸
及び/又は(メタ)アクリル酸エステル又は酢酸ビニル
の含有量は、ポリオレフィン系樹脂組成物や電線シース
材に要求される性能によって適宜決定されれば良く、特
に限定されるものではないが、通常、0.1〜50重量
%であることが好ましく、より好ましくは5〜30重量
%である。上記含有量が0.1重量%未満であると、ポ
リオレフィン系樹脂組成物や電線シース材の柔軟性向上
効果を十分に得られないことがあり、逆に上記含有量が
50重量%を超えると、ポリオレフィン系樹脂組成物や
電線シース材の耐熱性が低下することがある。
【0026】又、柔軟性に優れるポリオレフィン系樹脂
が要求される場合には、エチレンとα−オレフィンとの
共重合体が一般的に用いられる。共重合体中におけるα
−オレフィンの含有量を高めることによって柔軟性が向
上するので、特に柔軟性を必要とする電線シース材用の
材料として好適に用いられる。上記α−オレフィンとし
ては、特に限定されるものではないが、例えば、プロピ
レン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−オクテン等が挙げられる。これらのα−オ
レフィンは、単独で用いられても良いし、2種類以上が
併用されても良い。
【0027】上記エチレンとα−オレフィンとの共重合
体において、α−オレフィンの含有量は、特に限定され
るものではないが、0.1〜50重量%であることが好
ましく、より好ましくは2〜40重量%である。上記含
有量が0.1重量%未満であると、ポリオレフィン系樹
脂組成物や電線シース材の十分な柔軟性を得られないこ
とがあり、逆に上記含有量が50重量%を超えると、ポ
リオレフィン系樹脂組成物や電線シース材の耐熱性が低
下することがある。
【0028】上記エチレンとα−オレフィンとの共重合
体は、IV族、X族又はXI族の遷移金属の錯体を重合
触媒とする重合方法によって得ることができる。
【0029】上記遷移金属の錯体とは、遷移金属原子に
配位子が結合したものである。
【0030】上記配位子としては、特に限定されるもの
ではないが、例えば、炭化水素基、置換炭化水素基、炭
化水素−置換メタロイド基等により置換されたシクロペ
ンタジエン環;シクロペンタジエニルオリゴマー環;イ
ンデニル環;炭化水素基、置換炭化水素基、炭化水素−
置換メタロイド基等により置換されたインデニル環;塩
素、臭素等の1価のアニオンリガンド;2価のアニオン
キレートリガンド;炭化水素基;アルコキシド;アリー
ルアミド;アリールオキシド;アミド;ホスフィド;ア
リールホスフィド;シリル基;置換シリル基等が挙げら
れる。これらの配位子は、単独で用いられても良いし、
2種類以上が併用されても良い。
【0031】上記炭化水素基としては、特に限定される
ものではないが、例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル
基、イソブチル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基、セチル基、2−エチルヘキシル基、フェ
ニル基等が挙げられる。これらの炭化水素基は、単独で
用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0032】上記配位子が結合した遷移金属の錯体の具
体例としては、特に限定されるものではないが、例え
ば、シクロペンタジエニルチタニウムトリス(ジメチル
アミド)、メチルシクロペンタジエニルチタニウムトリ
ス(ジメチルアミド)、ビス(シクロペンタジエニル)
チタニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシ
クロペンタジエニル−t−ブチルアミドジルコニウムジ
クロリド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジ
エニル−t−ブチルアミドハフニウムジクロリド、ジメ
チルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−p−n
−ブチルフェニルアミドジルコニウムクロリド、メチル
フェニルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−t
−ブチルアミドハフニウムジクロリド、インデニルチタ
ニウムトリス(ジ−n−プロピルアミド)、インデニル
チタニウムビス(ジ−n−ブチルアミド)(ジ−n−プ
ロピルアミド)等のIV族遷移金属の錯体;ビピリジ
ン、置換ビピリジン、ビスオキサゾリン、置換ビスオキ
サゾリン;一般式ArN=CR 3 CR4 =NAr(式
中、Arは、フェニル基又は置換フェニル基等のアリル
基を示し、R3 及びR4 は、水素原子、ハロゲン原子、
アルキル基、アリル基、又は、R3 、R4 が結合した環
状炭化水素基を示す)で表される配位子;各種ジイミ
ン;N,N’−ジメチルアミジナト、N,N’−ジエチ
ルアミジナト、N,N’−ジイソプロピルアミジナト、
N,N’−ジ−t−ブチルアミジナト、N,N’−トリ
フルオロメチルアミジナト、N,N’−ジフェニルアミ
ジナト、N,N’−ジ置換フェニルアミジナト、N,
N’−ジトリメチルシリルアミジナト、N,N’−ジメ
チルベンズアミジナト、N,N’−ジエチルベンズアミ
ジナト、N,N’−ジイソプロピルベンズアミジナト、
N,N’−ジ−t−ブチルベンズアミジナト、N,N’
−トリフルオロメチルベンズアミジナト、N,N’−ジ
フェニルベンズアミジナト、N,N’−ジトリメチルシ
リルベンズアミジナト;N,N’−ジ置換フェニルベン
ズアミジナト配位のニッケル、パラジウム、銅、銀等の
X族又はXI族遷移金属の錯体等が挙げられる。これら
の遷移金属の錯体は、単独で用いられても良いし、2種
類以上が併用されても良い。
【0033】上記遷移金属の錯体は、通常、有機アルミ
ニウム化合物や硼素化合物のようなルイス酸の共存下で
得ることができる。
【0034】上記ルイス酸としては、特に限定されるも
のではないが、例えば、アルミノキサンや一般式:Al
5 n 3-n (式中、R5 は、炭素数1〜20の炭化水
素基を示し、Zは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキ
シ基、アリロキシ基、シロキシ基を示し、nは、0又は
1〜3の正の整数を示す)で表される化合物などの有機
アルミニウム化合物や、硼素原子を有するルイス酸や硼
素原子を有するイオン性化合物などの硼素化合物等が挙
げられる。これらのルイス酸は、単独で用いられても良
いし、2種類以上が併用されても良い。
【0035】上記有機アルミニウム化合物のうち、アル
ミノキサンとしては、特に限定されるものではないが、
例えば、一般式:R6 −(AlR7 −O)p −AlR9
−R 8 (式中、R6 、R7 、R8 及びR9 は、炭素数1
〜10の炭化水素基を示し、pは、2以上の正の整数を
示す)で表される化合物が挙げられる。上記一般式中、
6 、R7 及びR8 は、炭素数1〜6の炭化水素基であ
ることが好ましく、より好ましくは炭素数1〜4の炭化
水素基である。
【0036】上記アルミノキサンは、トリアルキルアル
ミニウムと水との直接反応や、トリアルキルアルミニウ
ムと金属塩の水和物との反応等により製造される。
【0037】又、上記有機アルミニウム化合物のうち、
一般式:AlR5 n 3-n で表される化合物としては、
特に限定されるものではないが、例えば、トリメチルア
ルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピ
ルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオ
クチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム;
イソプレニルアルミニウムなどのアルケニルアルミニウ
ム;ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミ
ニウムクロライド、ジイソプロピルアルミニウムクロラ
イド、ジイソブチルアルミニウムクロライド、ジオクチ
ルアルミニウムクロライドなどのジアルキルアルミニウ
ムモノクロライド;メチルアルミニウムセスキクロライ
ド、エチルアルミニウムセスキクロライド、イソプロピ
ルアルミニウムセスキクロライド、イソブチルアルミニ
ウムセスキクロライド、オクチルアルミニウムセスキク
ロライドなどのアルキルアルミニウムセスキクロライ
ド;メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニ
ウムジクロライド、イソプロピルアルミニウムジクロラ
イド、イソブチルアルミニウムジクロライド、オクチル
アルミニウムジクロライドなどのアルキルアルミニウム
ジクロライド;メトキシジエチルアルミニウム、ジイソ
プロポキシメチルアルミニウム、トリイソプロポキシア
ルミニウムなどのアルコキシ基含有アルミニウム化合物
等が挙げられる。
【0038】上記硼素化合物のうち、硼素原子を有する
ルイス酸としては、特に限定されるものではないが、例
えば、一般式:BR10 3 (式中、R10は、フッ素原子又
はフッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基等の置
換基を有していても良いフェニル基を示す)で表される
化合物が挙げられ、その具体例としては、特に限定され
るものではないが、例えば、トリフルオロ硼素、トリフ
ェニル硼素、トリス(4−フルオロフェニル)硼素、ト
リス(3,5−ジフルオロフェニル)硼素、トリス(4
−フルオロメチルフェニル)硼素、トリス(ペンタフル
オロフェニル)硼素、トリス(p−トリル)硼素、トリ
ス(o−トリル)硼素、トリス(3,5−ジメチルフェ
ニル)硼素等が挙げられ、なかでもトリス(ペンタフル
オロフェニル)硼素が好適に用いられる。
【0039】又、上記硼素化合物のうち、硼素原子を有
するイオン性化合物としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、硼素のトリアルキル置換アンモニウム
塩、硼素のN,N−ジアルキルアニリニウム塩、硼素の
ジアルキルアンモニウム塩、硼素のトリアリールホスフ
ォニウム塩等が挙げられ、その具体例としては、特に限
定されるものではないが、例えば、トリエチルアンモニ
ウムテトラ(フェニル)硼素、トリプロピルアンモニウ
ムテトラ(フェニル)硼素、トリ(n−ブチル)アンモ
ニウムテトラ(フェニル)硼素、トリメチルアンモニウ
ムテトラ(p−トリル)硼素、トリメチルアンモニウム
テトラ(o−トリル)硼素、トリブチルアンモニウムテ
トラ(ペンタフルオロフェニル)硼素、トリプロピルア
ンモニウムテトラ(o,p−ジメチルフェニル)硼素、
トリブチルアンモニウムテトラ(m,m−ジメチルフェ
ニル)硼素、トリブチルアンモニウムテトラ(p−トリ
フルオロメチルフェニル)硼素、トリ(n−ブチル)ア
ンモニウムテトラ(o−トリル)硼素などの硼素のトリ
アルキル置換アンモニウム塩;N,N−ジメチルアニリ
ニウムテトラ(フェニル)硼素、N,N−ジエチルアニ
リニウムテトラ(フェニル)硼素、N,N−2,4,6
−ペンタメチルアニリニウムテトラ(フェニル)硼素な
どの硼素のN,N−ジアルキルアニリニウム塩;ジ(1
−プロピル)アンモニウムテトラペンタフルオロフェニ
ル硼素、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラ(フェニ
ル)硼素などの硼素のジアルキルアンモニウム塩;トリ
フェニルホスホニウムテトラ(フェニル)硼素、トリ
(ジメチジルフェニル)ホスホニウムテトラ(フェニ
ル)硼素などの硼素のトリアリールホスホニウム塩;ト
リフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)ボロネート、N,N−ジメチルアニリニウムテ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェロ
セニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート等
が挙げられる。
【0040】又、以下に示すようなアニオンの塩も、硼
素原子を有するイオン性化合物として例示できる。尚、
以下に示すアニオンの塩において、対イオンは一般例と
してトリ(n−ブチル)アンモニウムを示しているが、
これに限定されるものではない。上記アニオンの塩の具
体例としては、特に限定されるものではないが、例え
ば、ビス[トリ(n−ブチル)アンモニウム]ノナボレ
ート、ビス[トリ(n−ブチル)アンモニウム]デカボ
レート、ビス[トリ(n−ブチル)アンモニウム]ウン
デカボレート、ビス[トリ(n−ブチル)アンモニウ
ム]ドデカボレート、ビス[トリ(n−ブチル)アンモ
ニウム]デカクロロデカボレート、ビス[トリ(n−ブ
チル)アンモニウム]ドデカクロロドデカボレート、ト
リ(n−ブチル)アンモニウム1−カルバデカボレー
ト、トリ(n−ブチル)アンモニウム1−カルバウンデ
カボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウム1−カル
バドデカボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウム1
−トリメチルシリル−1−カルバデカボレート、トリ
(n−ブチル)アンモニウムブロモ−1−カルバドデカ
ボレート等や、ボラン及びカルボラン錯化合物、カルボ
ランアニオンの塩、カルボラン及びカルボランの塩等が
挙げられる。
【0041】さらに、以下に示すような金属カルボラン
の塩や金属ボランアニオンも、硼素原子を有するイオン
性化合物として例示できる。尚、以下に示す金属カルボ
ランの塩や金属ボランアニオンにおいて、対イオンは一
般例としてトリ(n−ブチル)アンモニウムを示してい
るが、これに限定されるものではない。上記金属カルボ
ランの塩や金属ボランアニオンの具体例としては、特に
限定されるものではないが、例えば、トリ(n−ブチ
ル)アンモニウムビス(ノナハイドライド−1,3−ジ
カルバノナボレート)コバルテート(III) 、トリ(n−
ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド−
7,8−ジカルバウンデカボレート)フェレート(鉄酸
塩)(III) 、トリ(n−ブチル)アンモニウムビス(ウ
ンデカハイドライド−7,8−ジカルバウンデカボレー
ト)コバルテート(III) 、トリ(n−ブチル)アンモニ
ウムビス(ウンデカハイドライド−7,8−ジカルバウ
ンデカボレート)ニッケレート(III) 、トリ(n−ブチ
ル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド−7,8
−ジカルバウンデカボレート)キュプレート(銅酸塩)
(III) 等が挙げられる。
【0042】以上のような重合触媒を用いて重合された
エチレンとα−オレフィンとの共重合体は、α−オレフ
ィンの含有量を高めることが可能であり、柔軟性に優れ
る電線シース材用のポリオレフィン系樹脂として好適に
用いることができる。
【0043】本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂
の分子量及び分子量分布(重量平均分子量/数平均分子
量)は、特に限定されるものではないが、重量平均分子
量が5000〜500万であることが好ましく、より好
ましくは2万〜30万であり、分子量分布が1.1〜8
0であることが好ましく、より好ましくは1.5〜40
である。
【0044】本発明の電線シース材は、ポリオレフィン
系樹脂組成物からなる一次被覆層及びその外周囲に設け
られた酸素指数24以上のポリオレフィン系樹脂組成物
からなる二次被覆層から構成される。
【0045】上記一次被覆層用のポリオレフィン系樹脂
組成物及び二次被覆層用のポリオレフィン系樹脂組成物
には、主成分である上述のポリオレフィン系樹脂に加う
るに、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じ
て、ポリオレフィン系樹脂改質のために熱可塑性エラス
トマー類やオリゴマー類が配合されていても良い。上記
熱可塑性エラストマー類としては、特に限定されるもの
ではないが、例えば、オレフィン系エラストマー、スチ
レン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリエ
ステル系エラストマー等が挙げられる。これらの熱可塑
性エラストマー類は、単独で用いられても良いし、2種
類以上が併用されても良い。又、上記オリゴマー類とし
ては、特に限定されるものではないが、例えば、無水マ
レイン酸変性エチレンオリゴマーなどの酸変性オレフィ
ンオリゴマー等が挙げられる。これらのオリゴマー類
は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用され
ても良い。又、上記熱可塑性エラストマー類及びオリゴ
マー類は、それぞれ単独で用いられても良いし、両者が
併用されても良い。
【0046】又、上記一次被覆層用のポリオレフィン系
樹脂組成物及び二次被覆層用のポリオレフィン系樹脂組
成物には、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に
応じて、物性を均一化する補助手段として結晶を微細化
するための結晶核となり得る造核剤や、充填剤、軟化
剤、可塑剤、界面活性剤、カップリング剤、酸化防止剤
(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、
滑剤、難燃剤、難燃助剤、帯電防止剤、防曇剤、着色剤
等の各種添加剤の1種類もしくは2種類以上が配合され
ていても良い。
【0047】本発明の電線シース材を構成する二次被覆
層用のポリオレフィン系樹脂組成物には、層状珪酸塩が
配合されていることが好ましい。
【0048】上記層状珪酸塩とは、層間に交換性金属カ
チオンを有する珪酸塩鉱物を意味する。
【0049】上記層状珪酸塩としては、特に限定される
ものではないが、例えば、モンモリロナイト、サポナイ
ト、ヘクトライト、バイデライト、スティブンサイト、
ノントロナイトなどのスメクタイト系粘土鉱物や、バー
ミキュライト、ハロイサイト、膨潤性マイカ等が挙げら
れ、好適に用いられる。なかでもモンモリロナイト及び
/又は膨潤性マイカがより好適に用いられる。上記層状
珪酸塩は、天然物であっても良いし、合成物であっても
良い。又、これらの層状珪酸塩は、単独で用いられても
良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0050】上記層状珪酸塩としては、下記関係式で定
義される形状異方性効果の大きいスメクタイト系粘土鉱
物や膨潤性マイカを用いることが好ましい。スメクタイ
ト系粘土鉱物や膨潤性マイカのような形状異方性効果の
大きい層状珪酸塩を用いることにより、ポリオレフィン
系樹脂組成物の機械的強度はより優れたものとなる。形
状異方性効果=結晶表面(A)の面積/結晶表面(B)
の面積尚、上記関係式中、結晶表面(A)は層表面を意
味し、結晶表面(B)は層側面を意味する。
【0051】上記層状珪酸塩の形状は、特に限定される
ものではないが、平均長さが0.01〜3μm、厚みが
0.001〜1μm、アスペクト比が20〜500であ
るものが好ましく、より好ましくは、平均長さが0.0
5〜2μm、厚みが0.01〜0.5μm、アスペクト
比が50〜200のものである。
【0052】上記層状珪酸塩の層間に存在する交換性金
属カチオンとは、層状珪酸塩の結晶表面上に存在するナ
トリウムやカルシウムなどの金属イオンのことであり、
これらの金属イオンは、カチオン性物質とのカチオン交
換性を有するため、カチオン性を有する種々の物質を上
記層状珪酸塩の結晶層間に挿入(インターカレート)す
ることができる。
【0053】上記層状珪酸塩のカチオン交換容量は、特
に限定されるものではないが、50〜200ミリ等量/
100gであることが好ましい。層状珪酸塩のカチオン
交換容量が50ミリ等量/100g未満であると、カチ
オン交換により層状珪酸塩の結晶層間に挿入(インター
カレート)されるカチオン性物質の量が少なくなるため
に、結晶層間が十分に非極性化されないことがあり、逆
に層状珪酸塩のカチオン交換容量が200ミリ等量/1
00gを超えると、層状珪酸塩の結晶層間の結合力が強
固となりすぎて、結晶薄片が剥離し難くなることがあ
る。
【0054】本発明においては、予め層状珪酸塩の層間
に存在する交換性金属カチオンをカチオン性界面活性剤
でカチオン交換して有機化し、疎水化しておくことが好
ましい。予め層状珪酸塩の層間を疎水化しておくことに
より、層状珪酸塩とポリオレフィン系樹脂との親和性が
高まり、層状珪酸塩をポリオレフィン系樹脂中により均
一に微分散させることができる。
【0055】上記カチオン性界面活性剤としては、特に
限定されるものではなく、例えば、4級アンモニウム
塩、4級ホスホニウム塩等が挙げられ、好適に用いられ
る。なかでも、層状珪酸塩の結晶層間を十分に非極性化
し得ることから、炭素数6以上のアルキル鎖を有する4
級アンモニウム塩(炭素数6以上のアルキルアンモニウ
ム塩)がより好適に用いられる。
【0056】上記4級アンモニウム塩としては、特に限
定されるものではないが、例えば、ラウリルトリメチル
アンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム
塩、トリオクチルアンモニウム塩、ジステアリルジメチ
ルアンモニウム塩、ジ硬化牛脂ジメチルアンモニウム
塩、ジステアリルジベンジルアンモニウム塩、N−ポリ
オキシエチレン−N−ラウリル−N,N−ジメチルアン
モニウム塩等が挙げられ、好適に用いられる。これらの
4級アンモニウム塩は、単独で用いられても良いし、2
種類以上が併用されても良い。
【0057】又、上記4級ホスホニウム塩としては、特
に限定されるものではないが、例えば、ドデシルトリフ
ェニルホスホニウム塩、メチルトリフェニルホスホニウ
ム塩、ラウリルトリメチルホスホニウム塩、ステアリル
トリメチルホスホニウム塩、トリオクチルホスホニウム
塩、ジステアリルジメチルホスホニウム塩、ジステアリ
ルジベンジルホスホニウム塩等が挙げられ、好適に用い
られる。これらの4級ホスホニウム塩は、単独で用いら
れても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0058】本発明で好ましく用いられる層状珪酸塩
は、上述のように化学処理によってポリオレフィン系樹
脂中への分散性を向上させることができる。
【0059】上記化学処理は、(1)カチオン性界面活
性剤によるカチオン交換法(以下、「化学修飾(1)
法」と記す)に限定されるものではなく、例えば、以下
に示す各種化学処理法によっても実施することができ
る。尚、化学修飾(1)法を含め、以下に示す各種化学
処理法によってポリオレフィン系樹脂中への分散性を向
上させた層状珪酸塩を、以下、「有機化層状珪酸塩」と
記す。
【0060】(2)化学修飾(1)法で化学処理された
有機化層状珪酸塩の結晶表面に存在する水酸基を、これ
と化学結合し得る官能基、又は、化学結合はしなくとも
化学的親和性の大きい官能基を分子末端に1個以上有す
る化合物で化学処理する方法(以下、「化学修飾(2)
法」と記す)。
【0061】(3)化学修飾(1)法で化学処理された
有機化層状珪酸塩の結晶表面に存在する水酸基を、これ
と化学結合し得る官能基、又は、化学結合はしなくとも
化学的親和性の大きい官能基及び反応性官能基を分子末
端に1個以上有する化合物で化学処理する方法(以下、
「化学修飾(3)法」と記す)。
【0062】(4)化学修飾(1)法で化学処理された
有機化層状珪酸塩の結晶表面を、アニオン性界面活性を
有する化合物で化学処理する方法(以下、「化学修飾
(4)法」と記す)。
【0063】(5)化学修飾(4)法において、アニオ
ン性界面活性を有する化合物の分子鎖中のアニオン部位
以外に反応性官能基を1個以上有する化合物で化学処理
する方法(以下、「化学修飾(5)法」と記す)。
【0064】(6)上記化学修飾(1)法〜化学修飾
(5)法のいずれかの方法で化学処理された有機化層状
珪酸塩に、さらに、例えば、無水マレイン酸変性ポリプ
ロピレン系樹脂などのような層状珪酸塩と反応可能な官
能基を有する重合体を添加した組成物を用いる方法(以
下、「化学修飾(6)法」と記す)等が挙げられる。こ
れらの化学修飾法は、単独で用いられても良いし、2種
類以上の方法が併用されても良い。
【0065】上記化学修飾(2)法において、水酸基と
化学結合し得る官能基、又は、化学結合はしなくとも化
学的親和性の大きい官能基としては、特に限定されるも
のではないが、例えば、アルコキシ基、グリシジル基、
カルボキシル基(二塩基性酸無水物も包含する)、水酸
基、イソシアネート基、アルデヒド基等の官能基や、水
酸基との化学的親和性が高いその他の官能基等が挙げら
れる。
【0066】水酸基と化学結合し得る官能基を有する化
合物、又は、化学結合はしなくとも化学的親和性の大き
い官能基を有する化合物としては、特に限定されるもの
ではないが、例えば、上記に例示した官能基を有するシ
ラン化合物、チタネート化合物、グリシジル化合物、カ
ルボン酸類、アルコール類等が挙げられ、好適に用いら
れる。これらの化合物は、単独で用いられても良いし、
2種類以上が併用されても良い。
【0067】上記シラン化合物としては、特に限定され
るものではないが、例えば、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メ
トキシエトキシ)シラン、γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、γ−
アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチ
ルエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチ
ルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヘキ
シルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラ
ン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、オク
タデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン
等が挙げられ、好適に用いられる。これらのシラン化合
物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用さ
れても良い。
【0068】又、化学修飾(4)法及び化学修飾(5)
法において、アニオン性界面活性を有する化合物、及び
/又は、アニオン性界面活性を有し、分子鎖中のアニオ
ン部位以外に反応性官能基を1個以上有する化合物とし
ては、イオン相互作用により層状珪酸塩を化学処理でき
るものであれば如何なる化合物であっても良く、特に限
定されるものではないが、例えば、ラウリル酸ナトリウ
ム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、
高級アルコール硫酸エステル塩、第2級高級アルコール
硫酸エステル塩、不飽和アルコール硫酸エステル塩等が
挙げられ、好適に用いられる。これらの化合物は、単独
で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良
い。
【0069】本発明で好ましく用いられる層状珪酸塩
(以下に述べる層状珪酸塩には上記有機化層状珪酸塩も
包含する)は、広角X線回折測定法により測定した(0
01)面の平均層間距離が3nm以上であり、且つ、一
部もしくは全部が5層以下に分散している層状珪酸塩で
あることが好ましく、より好ましくは、上記平均層間距
離が6nm以上であり、且つ、一部もしくは全部が5層
以下に分散している層状珪酸塩である。尚、本発明で言
う層状珪酸塩の平均層間距離とは、層状珪酸塩の微細薄
片状結晶を層とした場合の平均の層間距離を意味し、X
線回折ピーク及び透過型電子顕微鏡撮影、即ち、広角X
線回折測定法により、算出することができる。
【0070】層状珪酸塩の平均層間距離が3nm以上で
あり、且つ、一部もしくは全部が5層以下に分散してい
ると、層状珪酸塩をポリオレフィン系樹脂中に分散させ
てなるポリオレフィン系樹脂組成物は、優れた難燃性、
機械的強度、耐熱性等の諸性能を発現するものとなる。
【0071】層状珪酸塩の平均層間距離が3nm以上で
あるということは、層状珪酸塩の層間が3nm以上に開
裂していることを意味しており、又、層状珪酸塩の一部
もしくは全部が5層以下に分散しているということは、
層状珪酸塩の積層体の一部もしくは全部が広く分散して
いることを意味しており、いずれも層状珪酸塩の層間の
相互作用が弱まっていることになり、そのことにより、
上記効果を得ることができる。
【0072】特に、層状珪酸塩の平均層間距離が6nm
以上であると、層状珪酸塩をポリオレフィン系樹脂中に
分散させてなるポリオレフィン系樹脂組成物は、著しく
優れた難燃性、機械的強度、耐熱性等の諸性能を発現す
るものとなる。又、層状珪酸塩の平均層間距離が3nm
以上、好ましくは6nm以上であると、層状珪酸塩の結
晶薄片層が層毎に分離し、層状珪酸塩の相互作用が殆ど
無視できるほどに弱まるので、層状珪酸塩を構成する結
晶薄片のポリオレフィン系樹脂中での分散状態が離砕安
定化の方向に進行する利点がある。
【0073】又、層状珪酸塩の一部もしくは全部が5層
以下に分散しているということは、具体的には、層状珪
酸塩の10%以上が5層以下に分散している状態にある
ことが好ましいことを意味し、より好ましくは層状珪酸
塩の20%以上が5層以下に分散している状態である。
【0074】層状珪酸塩の積層数は、5層以下に分層し
ていることが好ましく、そのことにより、上記効果を得
ることができるが、より好ましくは3層以下に分層して
いることであり、特に好ましくは単層状に薄片化してい
ることである。
【0075】本発明の電線シース材を構成する二次被覆
層用のポリオレフィン系樹脂組成物において、層状珪酸
塩の平均層間距離が3nm以上であり、且つ、層状珪酸
塩の一部もしくは全部が5層以下に分散している状態、
即ち、ポリオレフィン系樹脂中に層状珪酸塩が高分散し
ている状態であれば、ポリオレフィン系樹脂と層状珪酸
塩との界面面積が増大したり、層状珪酸塩の結晶薄片間
の平均距離が小さくなる。
【0076】ポリオレフィン系樹脂と層状珪酸塩との界
面面積が増大すると、層状珪酸塩の表面におけるポリオ
レフィン系樹脂の拘束の度合いが高まり、弾性率などの
機械的強度が向上する。又、層状珪酸塩の表面における
ポリオレフィン系樹脂の拘束の度合いが高まると、溶融
粘度が高まり、成型性も向上する。さらに、層状珪酸塩
の邪魔板効果により、ガスバリア性の発現も可能とな
る。
【0077】一方、層状珪酸塩の結晶薄片間の平均距離
が小さくなると、燃焼時において、層状珪酸塩の結晶薄
片の移動による焼結体を形成し易くなる。即ち、層状珪
酸塩の結晶薄片が上記平均層間距離が3nm以上となる
ように分散したポリオレフィン系樹脂組成物は、難燃被
膜となり得る焼結体を形成し易くなる。この焼結体は、
燃焼時の早い段階で形成されるので、外界からの酸素の
供給を遮断するのみならず、燃焼により発生する可燃性
ガスも遮断することができ、ポリオレフィン系樹脂組成
物は優れた難燃性を発現する。
【0078】ポリオレフィン系樹脂に対する層状珪酸塩
の配合量は、特に限定されるものではないが、ポリオレ
フィン系樹脂100重量部に対して、層状珪酸塩0.1
〜100重量部であることが好ましく、より好ましくは
層状珪酸塩1〜20重量部である。
【0079】ポリオレフィン系樹脂100重量部に対す
る層状珪酸塩の配合量が0.1重量部未満であると、機
械的強度や諸機能の発現効果を十分に得られないことが
あり、逆にポリオレフィン系樹脂100重量部に対する
層状珪酸塩の配合量が100重量部を超えると、ポリオ
レフィン系樹脂組成物の密度(比重)が高くなりすぎ
て、実用性が乏しくなることがある。
【0080】本発明の電線シース材を構成する二次被覆
層用のポリオレフィン系樹脂組成物には、上記層状珪酸
塩に加うるに、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必
要に応じて、難燃性をさらに向上させるために難燃剤が
配合されていても良い。
【0081】上記難燃剤としては、特に限定されるもの
ではないが、例えば、リン系化合物、金属水酸化物、金
属酸化物、メラミン誘導体等が挙げられ、好適に用いら
れるが、なかでもリン系化合物、金属水酸化物及びメラ
ミン誘導体がより好適に用いられる。これらの難燃剤
は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用され
ても良い。
【0082】難燃剤として用いられ得るリン系化合物と
しては、特に限定されるものではないが、例えば、赤リ
ン、ポリリン酸アンモニウム、下記一般式(1)で表さ
れるリン系化合物等が挙げられ、好適に用いられる。こ
れらのリン系化合物は、単独で用いられても良いし、2
種類以上が併用されても良い。 R3 (R2 )(OR1 )P=O 式(1) (式中、R1 及びR3 は、水素原子、炭素数1〜16の
アルキル基又はアリール基を示し、R2 は、水素原子、
水酸基、炭素数1〜16のアルキル基、アルコキシ基、
アリール基又はアリーロキシ基を示し、R1 、R2 及び
3 は、それぞれ同じであっても良いし、異なっていて
も良い)尚、上記炭素数が16を超えると、リンの相対
比率が低くなって難燃化効果が不十分となることがあ
る。
【0083】上記赤リンは、耐湿性向上及びポリオレフ
ィン系樹脂に添加して混練する際の自然発火防止の観点
から、表面が樹脂で被覆されたものが好ましい。又、ポ
リリン酸アンモニウムは、メラミン変性等の表面処理が
施されたものであっても良い。
【0084】又、一般式(1)で表されるリン系化合物
としては、特に限定されるものではないが、例えば、メ
チルホスホン酸、メチルホスホン酸ジメチル、メチルホ
スホン酸ジエチル、エチルホスホン酸、プロピルホスホ
ン酸、ブチルホスホン酸、2−メチルプロピルホスホン
酸、t−ブチルホスホン酸、2,3−ジメチルブチルホ
スホン酸、オクチルホスホン酸、フェニルホスホン酸、
ジオクチルフェニルホスホネート、ジメチルホスフィン
酸、メチルエチルホスフィン酸、メチルプロピルホスフ
ィン酸、ジエチルホスフィン酸、ジオクチルホスフィン
酸、フェニルホスフィン酸、ジエチルフェニルホスフィ
ン酸、ジフェニルホスフィン酸、ビス(4−メトキシフ
ェニル)ホスフィン酸等が挙げられる。
【0085】ポリオレフィン系樹脂に対する上記リン系
化合物の配合量は、特に限定されるものではないが、ポ
リオレフィン系樹脂100重量部に対して、リン系化合
物0.5〜100重量部であることが好ましく、より好
ましくは2〜50重量部である。
【0086】ポリオレフィン系樹脂100重量部に対す
るリン系化合物の配合量が0.5重量部未満であると、
十分な難燃性を得られないことがあり、逆にポリオレフ
ィン系樹脂100重量部に対するリン系化合物の配合量
が100重量部を超えると、ポリオレフィン系樹脂組成
物の機械的強度が低下することがある。
【0087】難燃剤として用いられ得る金属水酸化物と
しては、特に限定されるものではないが、例えば、水酸
化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ドーソナイト、
アルミン酸化カルシウム、2水和石膏、水酸化カルシウ
ム等が挙げられ、好適に用いられるが、なかでも水酸化
マグネシウム及び水酸化アルミニウムがより好適に用い
られる。これらの金属水酸化物は、単独で用いられても
良いし、2種類以上が併用されても良い。2種類以上の
金属水酸化物を併用すると、各々が異なる温度で分解脱
水反応を開始するので、より高い難燃化効果を得ること
ができる。又、これらの金属水酸化物は、シランカップ
リング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップ
リング剤、ポリビニルアルコール系表面処理剤、グリシ
ジル化合物系表面処理剤等の表面処理剤で表面処理が施
されていても良い。
【0088】上記金属水酸化物は、燃焼時の高熱下で吸
熱脱水反応を起こして吸熱し水分子を放出することによ
り、燃焼場の温度を低下させ、消火する効果を発揮す
る。従って、ポリオレフィン系樹脂に層状珪酸塩及び金
属水酸化物の双方を配合することにより、ポリオレフィ
ン系樹脂組成物の難燃化効果はより増大される。これは
層状珪酸塩の燃焼時の被膜形成による難燃化効果と、金
属水酸化物の吸熱脱水反応による難燃化効果とが競争的
に起こり、それぞれの効果を助長していることによる。
【0089】ポリオレフィン系樹脂に対する上記金属水
酸化物の配合量は、特に限定されるものではないが、ポ
リオレフィン系樹脂100重量部に対して、金属水酸化
物10〜70重量部であることが好ましく、より好まし
くは20〜50重量部である。
【0090】ポリオレフィン系樹脂100重量部に対す
る金属水酸化物の配合量が10重量部未満であると、十
分な難燃性を得られないことがあり、逆にポリオレフィ
ン系樹脂100重量部に対する金属水酸化物の配合量が
70重量部を超えると、ポリオレフィン系樹脂組成物の
密度(比重)が増大したり、柔軟性や伸度が低下するこ
とがある。
【0091】難燃剤として用いられ得るメラミン誘導体
としては、特に限定されるものではないが、例えば、メ
ラミン、メラミンシアヌレート、メラミンイソシアヌレ
ート、リン酸メラミン等や、これらに表面処理が施され
たもの等が挙げられ、好適に用いられる。これらのメラ
ミン誘導体は、単独で用いられても良いし、2種類以上
が併用されても良い。
【0092】ポリオレフィン系樹脂に対する上記メラミ
ン誘導体の配合量は、特に限定されるものではないが、
ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、メラミン
誘導体0.1〜50重量部であることが好ましく、より
好ましくは1〜40重量部である。
【0093】ポリオレフィン系樹脂100重量部に対す
るメラミン誘導体の配合量が0.1重量部未満である
と、十分な難燃性を得られないことがあり、逆にポリオ
レフィン系樹脂100重量部に対するメラミン誘導体の
配合量が50重量部を超えると、ポリオレフィン系樹脂
組成物の柔軟性や伸度が低下することがある。
【0094】本発明の電線シース材を構成する二次被覆
層用のポリオレフィン系樹脂組成物には、前記層状珪酸
塩や上記難燃剤に加うるに、本発明の課題達成を阻害し
ない範囲で必要に応じて、さらに難燃助剤が配合されて
いても良い。
【0095】上記難燃助剤としては、特に限定されるも
のではないが、例えば、金属酸化物、カーボンブラッ
ク、シリコーンオイル、シリコーン−アクリル複合ゴム
等が挙げられ、好適に用いられる。これらの難燃助剤
は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用され
ても良い。
【0096】本発明の電線シース材を構成する一次被覆
層用のポリオレフィン系樹脂組成物には、難燃性を向上
させるための層状珪酸塩、難燃剤及び難燃助剤は配合さ
れなくても良い。これは、上記二次被覆層用のポリオレ
フィン系樹脂組成物からなる二次被覆層が優れた難燃性
を発現し、火災時の燃焼や延焼を効果的に抑制し得るか
らである。一次被覆層用のポリオレフィン系樹脂組成物
に層状珪酸塩、難燃剤及び難燃助剤を配合しないことに
より、一次被覆層は耐水性等の耐久性がより向上し、し
かも低密度(低比重)で低コストのものとなる。
【0097】本発明の電線シース材を構成する一次被覆
層用のポリオレフィン系樹脂組成物及び二次被覆層用の
ポリオレフィン系樹脂組成物の製造方法としては、特に
限定されるものではないが、例えば、押出機、二本ロー
ル、バンバリーミキサー等の公知の攪拌混練機を用い
て、常温下もしくは加熱下で、それぞれのポリオレフィ
ン系樹脂組成物に用いられるポリオレフィン系樹脂の所
定量と、必要に応じて配合される各種添加剤の1種類も
しくは2種類以上の各所定量とを均一に攪拌混練する方
法や、上記ポリオレフィン系樹脂の所定量と上記各種添
加剤の1種類もしくは2種類以上の各所定量とを有機溶
剤(溶媒)中に溶解もしくは分散させて均一に攪拌混練
した後、必要なら有機溶剤(溶媒)を除去する方法等が
挙げられ、いずれの方法が採られても良い。又、二次被
覆層用のポリオレフィン系樹脂組成物中に層状珪酸塩を
配合する場合には、予め層状珪酸塩に前記遷移金属の錯
体のような重合触媒を含有させておき、この重合触媒含
有層状珪酸塩とオレフィン系単量体とを混合し、オレフ
ィン系単量体を重合させることにより、ポリオレフィン
系樹脂の製造とポリオレフィン系樹脂組成物の製造とを
一括して同時に行う方法を採っても良い。
【0098】本発明においては、こうして得られる二次
被覆層用のポリオレフィン系樹脂組成物の酸素指数が2
4以上であることが必要である。
【0099】本発明で言う酸素指数とは、以下の方法で
測定される酸素指数を意味する。 〔酸素指数の測定方法〕ASTM D 2863「酸素
指数によるプラスチックの燃焼性標準試験方法」に準拠
して、ポリオレフィン系樹脂組成物を長さ70mm×幅
6mm×厚み3mmに成形して試験片を作製し、この試
験片を自立させて燃焼試験を行い、試験片が燃焼を維持
するのに必要な酸素と窒素との混合気体中の最低酸素濃
度(容量%)の数値を酸素指数とする。上記燃焼試験に
おいて、所定の酸素濃度で燃焼を行う時、試験片が3分
間以上燃焼し続けるか、又は、3分間以内に50mm以
上燃焼する場合を燃焼を維持できるとし、この時の最低
酸素濃度の数値を試験片の酸素指数とする。即ち、酸素
指数未満の酸素濃度では試験片が自己消火することを意
味する。
【0100】二次被覆層用のポリオレフィン系樹脂組成
物の上記酸素指数が24未満であると、得られる電線シ
ース材の難燃性が不十分となる。
【0101】本発明の電線シース材の製造方法として
は、特に限定されるものではないが、例えば、単軸(単
層)押出機を用いて、電線の外周囲に一次被覆層用のポ
リオレフィン系樹脂組成物を押出して一次被覆層を形成
した後、この一次被覆層の外周囲に二次被覆層用のポリ
オレフィン系樹脂組成物を押出して二次被覆層を形成す
る方法や、二軸(二層)押出機を用いて、電線の外周囲
に一次被覆層用のポリオレフィン系樹脂組成物と二次被
覆層用のポリオレフィン系樹脂組成物とをこの順に押出
して、一次被覆層とその外周囲に設けられる二次被覆層
とを一括して同時に形成する方法等が挙げられ、いずれ
の方法が採られても良い。
【0102】本発明においては、こうして得られる電線
シース材を構成する二次被覆層の断面積(a)に対する
同じく上記電線シース材を構成する一次被覆層の断面積
(b)の比率(b/a)が0.5〜5であることが必要
であり、好ましくは1〜3.5である。
【0103】上記断面積の比率(b/a)が0.5未満
であると、電線シース材中における二次被覆層の割合が
大きくなりすぎるため、電線シース材の耐水性等の耐久
性が不十分となり、逆に上記断面積の比率(b/a)が
5を超えると、電線シース材中における二次被覆層の割
合が小さくなりすぎるため、電線シース材の難燃性が不
十分となる。
【0104】又、本発明の電線シース材は、比重が1.
10以下であることが必要である。電線シース材の比重
が1.10を超えると、ポリ塩化ビニル系樹脂と比重が
近くなるため、分別回収時にポリ塩化ビニル系樹脂製の
電線シース材と分別することが困難となる。
【0105】
【作用】本発明の電線シース材は、特定(24以上)の
酸素指数を有するポリオレフィン系樹脂組成物から二次
被覆層が形成されているので、優れた難燃性を発現す
る。
【0106】特に、上記二次被覆層用のポリオレフィン
系樹脂組成物中に層状珪酸塩を配合することにより、本
発明の電線シース材は著しく優れた難燃性を発現するも
のとなる。即ち、燃焼時に層状珪酸塩による焼結体が形
成され、燃焼残渣の形状が保持されるので、燃焼後も形
状崩壊が起こらず、延焼を防止することができる。又、
層状珪酸塩は通常の難燃剤のように大量に配合しなくと
もポリオレフィン系樹脂に対して優れた難燃性を付与す
ることができるので、本発明の電線シース材は、優れた
機械的強度や柔軟性、伸度等を保持できる。
【0107】又、本発明の電線シース材は、二次被覆層
の断面積(a)に対する一次被覆層の断面積(b)の比
率(b/a)が特定の範囲(0.5〜5)となされてい
るので、上記難燃性に優れるのみならず、耐水性等の耐
久性にも優れる。
【0108】さらに、本発明の電線シース材は、特定
(1.10以下)の比重を有するので、分別回収時にポ
リ塩化ビニル系樹脂製の電線シース材と容易に分別でき
る。
【0109】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。尚、実施例中の「部」は
「重量部」を意味する。
【0110】(実施例1)小型押出機(商品名「TEX
30」、日本製鋼所社製)中に、エチレン−アクリル酸
エチル共重合体(商品名「A4250」、日本オレフィ
ン社製)84.6部、無水マレイン酸変性エチレンオリ
ゴマー(商品名「ER403A」、日本オレフィン社
製)7.7部、ジステアリルジメチル4級アンモニウム
塩で有機化処理が施された膨潤性フッ素マイカ(商品名
「ソマシフMAE−100」、コープケミカル社製)
7.7部及び水酸化マグネシウム(商品名「キスマ5
J」、協和化学工業社製)40部をフィードし、設定温
度180℃で溶融混練してストランド状に押出し、押出
されたストランドをペレタイザーによりペレット化し
て、電線シース材を構成する二次被覆層用のポリオレフ
ィン系樹脂組成物のペレットを製造した。又、電線シー
ス材を構成する一次被覆層用のポリオレフィン系樹脂組
成物としてはポリエチレン樹脂(商品名「HB53
0」、日本ポリケム社製)を単独で用いた。
【0111】上記で得られた二次被覆層用のポリオレフ
ィン系樹脂組成物及び一次被覆層用のポリオレフィン系
樹脂組成物(ポリエチレン樹脂単独)を用いて、成形を
行い、二次被覆層の断面積(a)に対する一次被覆層の
断面積(b)の比率(b/a)が4の電線シース材を製
造した。
【0112】(実施例2)二次被覆層用のポリオレフィ
ン系樹脂組成物の配合組成をポリエチレン樹脂「HB5
30」84.6部、無水マレイン酸変性エチレンオリゴ
マー「ER403A」7.7部、有機化処理が施された
膨潤性フッ素マイカ「ソマシフMAE−100」7.7
部、水酸化マグネシウム「キスマ5J」40部及びシリ
コーン−アクリル複合ゴム(商品名「メタブレンSX0
05」、三菱レイヨン社製)2部としたこと以外は実施
例1の場合と同様にして、二次被覆層用のポリオレフィ
ン系樹脂組成物のペレット及び二次被覆層の断面積
(a)に対する一次被覆層の断面積(b)の比率(b/
a)が2の電線シース材を製造した。
【0113】(実施例3)二次被覆層用のポリオレフィ
ン系樹脂組成物の配合組成をエチレン−アクリル酸エチ
ル共重合体「A4250」84.6部、酸変性ブロック
共重合体(商品名「CB−OM22」、クラレ社製)
3.85部、ジステアリルジメチル4級アンモニウム塩
で有機化処理が施されたモンモリロナイト(商品名「ニ
ューエスベンD」、豊順鉱業社製)7.7部及び水酸化
マグネシウム「キスマ5J」40部としたこと以外は実
施例1の場合と同様にして、二次被覆層用のポリオレフ
ィン系樹脂組成物のペレット及び二次被覆層の断面積
(a)に対する一次被覆層の断面積(b)の比率(b/
a)が1の電線シース材を製造した。
【0114】(比較例1)二次被覆層用のポリオレフィ
ン系樹脂組成物の配合組成をエチレン−アクリル酸エチ
ル共重合体「A4250」100部及び水酸化マグネシ
ウム「キスマ5J」40部としたこと以外は実施例1の
場合と同様にして、二次被覆層用のポリオレフィン系樹
脂組成物のペレット及び二次被覆層の断面積(a)に対
する一次被覆層の断面積(b)の比率(b/a)が1の
電線シース材を製造した。
【0115】(比較例2)二次被覆層用のポリオレフィ
ン系樹脂組成物の配合組成をポリエチレン樹脂「HB5
30」100部及び水酸化マグネシウム「キスマ5J」
150部としたこと以外は実施例1の場合と同様にし
て、二次被覆層用のポリオレフィン系樹脂組成物のペレ
ット及び二次被覆層の断面積(a)に対する一次被覆層
の断面積(b)の比率(b/a)が1の電線シース材を
製造した。
【0116】(比較例3)二次被覆層の断面積(a)に
対する一次被覆層の断面積(b)の比率(b/a)を
0.3としたこと以外は実施例1の場合と同様にして、
電線シース材を製造した。
【0117】(比較例4)二次被覆層の断面積(a)に
対する一次被覆層の断面積(b)の比率(b/a)を7
としたこと以外は実施例1の場合と同様にして、電線シ
ース材を製造した。
【0118】(比較例5)二次被覆層用のポリオレフィ
ン系樹脂組成物の配合組成をエチレン−アクリル酸エチ
ル共重合体「A4250」100部及び水酸化マグネシ
ウム「キスマ5J」100部としたこと以外は実施例1
の場合と同様にして、二次被覆層用のポリオレフィン系
樹脂組成物のペレットを製造した。
【0119】一次被覆層を形成することなく、上記二次
被覆層用のポリオレフィン系樹脂組成物(ペレット)の
みを用いた被覆層を形成して、電線シース材を製造し
た。
【0120】実施例1〜実施例3及び比較例1〜比較例
5で得られた二次被覆層用のポリオレフィン系樹脂組成
物の酸素指数、及び、実施例1〜実施例3及び比較例1
〜比較例5で得られた電線シース材の性能(60度傾
斜難燃性試験、比重、水中耐電圧試験)を以下の方
法で評価した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0121】酸素指数:ASTM D 2863に準拠
して、二次被覆層用のポリオレフィン系樹脂組成物(ペ
レット)を長さ70mm×幅6mm×厚み3mmに成形
して試験片を作製し、この試験片を用いて、前記測定方
法により、二次被覆層用のポリオレフィン系樹脂組成物
の酸素指数を測定した。
【0122】60度傾斜難燃性試験:上記電線シース
材を用いて電線を作製し、JISC−3005に準拠し
て、60度傾斜難燃試験を行い、合格、不合格を判定し
た。 比重:常法により、電線シース材の比重を測定した。 水中耐電圧試験:上記電線シース材を用いて電線を作
製し、JIS C−3307に準拠して、水中耐電圧試
験を行い、合格、不合格を判定した。
【0123】
【表1】
【0124】表1から明らかなように、本発明による実
施例1〜実施例3の電線シース材をを用いて作製した電
線は、いずれも60度傾斜難燃性試験に合格しており、
優れた難燃性を発現した。又、上記電線シース材は、い
ずれも比重が1.10以下であったので、分別回収時に
ポリ塩化ビニル系樹脂製の電線シース材と容易に分別で
きた。さらに、上記電線シース材を用いて作製した電線
は、いずれも水中耐電圧試験に合格しており、優れた耐
久性を発現した。
【0125】これに対し、二次被覆層用のポリオレフィ
ン系樹脂組成物の酸素指数が24未満であった比較例1
の電線シース材を用いて作製した電線は、60度傾斜難
燃性試験に不合格であり、難燃性が悪かった。又、難燃
剤(水酸化マグネシウム)の配合量が多く、比重が1.
10を超えていた比較例2の電線シース材を用いて作製
した電線は、水中耐電圧試験に不合格であり、耐久性が
悪かった。又、比較例2の電線シース材及び二次被覆層
の断面積(a)に対する一次被覆層の断面積(b)の比
率(b/a)が0.5未満であり、比重が1.10を超
えていた比較例3の電線シース材は、いずれも分別回収
時にポリ塩化ビニル系樹脂製の電線シース材との分別が
困難であった。さらに、二次被覆層の断面積(a)に対
する一次被覆層の断面積(b)の比率(b/a)が5を
超えていた比較例4の電線シース材を用いて作製した電
線は、60度傾斜難燃性試験に不合格であり、難燃性が
悪かった。さらに又、一次被覆層を設けなかった比較例
5の電線シース材を用いて作製した電線は、水中耐電圧
試験に不合格であり、耐久性が悪かった。又、比重が
1.10を超えていた比較例5の電線シース材は、分別
回収時にポリ塩化ビニル系樹脂製の電線シース材との分
別が困難であった。
【0126】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の電線シース
材は、難燃性に優れ、特に燃焼時の形状保持効果によっ
て優れた難燃効果を発現し、さらに機械的強度、柔軟
性、熱的特性や、耐水性等の耐久性に優れ、しかもポリ
塩化ビニル系樹脂との分別に有利でもある等の優れた特
性を兼備する。
【0127】又、本発明の電線シース材は、ポリオレフ
ィン系樹脂組成物からなり、しかもハロゲン系難燃剤を
含有しないので、成形加工時や燃焼時にダイオキシンや
ハロゲン系ガス等の有害ガスを発生することがなく、い
わゆる環境に優しい電線シース材として好適に用いられ
る。
フロントページの続き (72)発明者 谷口 浩司 大阪府三島郡島本町百山2−1 積水化学 工業株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AA03B AC05B AC10B AK03A AK03B AK04 AK71 AL05A AL05B BA02 BA25 BA26 YY00B 4J002 BB031 BB041 BB051 BB061 BB071 BB081 BB121 BB141 BB151 BB171 BC041 BL011 BL021 BP021 DJ006 DJ056 FA016 FD130 GQ01 5G313 AB10 AC07 AD03 AE02 AE07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂組成物からなる一
    次被覆層及びその外周囲に設けられた酸素指数が24以
    上のポリオレフィン系樹脂組成物からなる二次被覆層か
    ら構成される電線シース材であって、上記二次被覆層の
    断面積(a)に対する上記一次被覆層の断面積(b)の
    比率(b/a)が0.5〜5であり、且つ、比重が1.
    10以下であることを特徴とする電線シース材。
  2. 【請求項2】 二次被覆層用のポリオレフィン系樹脂組
    成物中に層状珪酸塩が配合されていることを特徴とする
    請求項1に記載の電線シース材。
  3. 【請求項3】 層状珪酸塩が、モンモリロナイト及び/
    又は膨潤性マイカであることを特徴とする請求項2に記
    載の電線シース材。
  4. 【請求項4】 層状珪酸塩が、その結晶構造中に含まれ
    る交換性金属カチオンをカチオン系界面活性剤によりイ
    オン交換して有機化した層状珪酸塩であることを特徴と
    する請求項2又は請求項3に記載の電線シース材。
  5. 【請求項5】 層状珪酸塩が、炭素数6以上のアルキル
    アンモニウムイオンを含有する層状珪酸塩であることを
    特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載の電線
    シース材。
  6. 【請求項6】 層状珪酸塩が、広角X線回折測定法によ
    り測定した(001)面の平均層間距離が3nm以上で
    あり、且つ、一部もしくは全部が5層以下に分散してい
    る層状珪酸塩であることを特徴とする請求項2〜請求項
    5のいずれかに記載の電線シース材。
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CN108219276A (zh) * 2018-01-12 2018-06-29 广东羽龙科技有限公司 一种高韧性超导热阻燃聚丙烯复合材料及制备工艺和用途

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