JP2002269772A - 光ディスク装置、並びにトラッキングサーボ制御装置及び方法 - Google Patents

光ディスク装置、並びにトラッキングサーボ制御装置及び方法

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JP2002269772A
JP2002269772A JP2001072881A JP2001072881A JP2002269772A JP 2002269772 A JP2002269772 A JP 2002269772A JP 2001072881 A JP2001072881 A JP 2001072881A JP 2001072881 A JP2001072881 A JP 2001072881A JP 2002269772 A JP2002269772 A JP 2002269772A
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Minoru Hida
実 飛田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トラックジャンプの際の制御を安定化し、ラ
ンド/グルーブ記録方式の光ディスクでも、隣接するト
ラックへのトラック間移動を可能とした光ディスク装置
を提供する。 【解決手段】 光ディスク装置のトラッキングサーボ制
御部において、トラッキングエラー信号にオフセットを
与えるオフセット手段であるオフセット信号生成器30
1及び加算器302と、サーボループのトラッキングサ
ーボ極性を反転させる極性反転手段である極性反転器3
03と、オフセット手段と極性反転手段とを制御する制
御手段であるシステムコントローラ25とを有し、サー
ボループを閉じたまま、オフセット手段によりトラッキ
ングエラー信号にオフセットを与え、極性反転器303
によりトラッキングサーボ極性を反転させることで、光
学ヘッドの隣接トラックへのトラック間移動を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク装置、
並びにトラッキングサーボ制御装置及び方法に関し、特
に光ディスク装置の光学ヘッドのトラック間移動を容易
にするトラッキングサーボ制御装置を備えた光ディスク
装置、並びにトラッキングサーボ制御装置及び方法にす
る。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置は、光ディスクにデータ
を記録し、及び/又は光ディスクに記録したデータを再
生する装置である。以下、図10を用いて従来の光ディ
スク記録再生装置の概略構成について説明する。
【0003】この図10において、再生時には光学ヘッ
ド102内のレーザ光源からのレーザ光が光学系を介し
て光ディスク101に照射され、その戻り光が光学ヘッ
ド102内の光学系を介して受光素子に受光され、光電
変換される。光学ヘッド102内の受光素子からの信号
は、RF(Radio Frequency) アンプ103で増幅され
る。ここで、光ディスク101として、磁壁移動による
磁気超解像、いわゆるDWDD(Domain Wall Displace
ment Detection)の再生方式を用いるものの場合には、
DWDD特有の低域成分の揺らぎを取るために微分され
る。微分された信号は、ノイズ低減のためのローパスフ
ィルタを経て、A/Dコンバータ104で量子化され
る。量子化された信号は、AGC(Automatic Gain Con
trol)・クランプ回路105で自動利得制御(AGC)
処理され、例えばディスクの反射率変動によるゲイン変
動等を安定化する処理が行われる。
【0004】AGC・クランプ回路105からの出力信
号は、イコライザ・DPLL(Digital Phase Locked L
oop) 回路106に送られ、イコライジング処理を施さ
れてPLL(位相ロックループ)で同期したクロックで
サンプリングされたものと同等のRF信号が出力され
る。この従来例では、A/D変換後のRF信号に対して
AGC、イコライジング、DPLLの各処理を施してい
るが、A/D変換前のアナログRF信号に対してAG
C、イコライジング、アナログPLLの各処理を行わせ
るようにしてもよい。
【0005】イコライザ・DPLL回路106からの出
力信号は、ビタビデコーダ107でビタビアルゴリズム
に基づく復号処理が施され、復調回路108で記録時の
変調、例えばRLL(1,7)変調の逆処理としての復
調処理が施され、復調されたデータはバスラインを介し
てメモリ110上に展開される。メモリ110上に展開
されたデータストリームは、誤り訂正ブロック単位でE
CC(Error Correction Code) デコーダ/エンコーダ
109によるエラー訂正が施され、さらにデスクランブ
ラ・EDC(Error Detection Code)デコーダ111に
よりデスクランブル処理及びEDCデコード処理が施さ
れてデータDATIとなり、このデータDATIが、転送クロッ
ク発生回路112からの転送クロックSCLKと共に外部に
出力される。
【0006】次に、図10の光ディスク記録再生装置に
おいて、記録時には、転送クロック発生回路112から
の転送クロックSCLKに同期して入力されたデータDATO
は、スクランブラ・EDCエンコーダ113に送られ
て、スクランブル処理及びEDC符号化処理が施され、
メモリ110に書き込まれる。
【0007】データDATOは、エラー訂正パリティがEC
Cデコーダ/エンコーダ109で追加された後、変調回
路114で所定の変調方式、例えばRLL(1,7)変
調方式で変調される。変調後のデータDATOは、磁気ヘッ
ド115を経て磁気ヘッド117に供給されるととも
に、レーザAPC・ドライバ回路116へ変調回路11
4からのレーザストローブ変調クロックが供給される。
【0008】次に、図10の光ディスク記録再生装置に
おけるサーボ系の信号処理を説明する。光学ヘッド10
2からの出力信号より、マトリックスアンプ118で抽
出されたサーボエラー信号は、デジタルサーボ信号プロ
セッサ(DSSP)119にてサーボ信号についての位
相補償、ゲイン・目標値設定等が施される。
【0009】デジタルサーボ信号プロセッサ119から
のサーボ信号は、ドライバ(駆動回路)120を経て、
光学ヘッド102内の例えば対物レンズを2軸駆動する
ためのアクチュエータや、光学ヘッド102をディスク
径方向に移動させるスレッドモータ121等に供給され
る。
【0010】光ディスク101として、ランド部及びグ
ルーブ部を記録トラックとするランド/グルーブ記録方
式の光ディスクを用いる場合に、トラッキングエラー信
号は、ランド部とグルーブ部では極性が逆になっている
ため、どちらを記録再生するかによってシステムコント
ローラ125がその極性を切り換える。
【0011】また、ランド/グルーブ記録方式の光ディ
スクにおけるフォーカス検出では、非点収差法を用いた
場合、ランド部とグルーブ部とでオフセットがでること
が知られており、これによる影響を取り去るために、シ
ステムコントローラ125は、ランド部とグルーブ部と
で別々にフォーカスオフセットを設定する。
【0012】また、光ディスク101として、ランド部
とグルーブ部との境界がアドレス情報に応じてFM変調
された搬送波信号によりトラック走査方向に対して直交
する方向に揺動(ウォブル)されて形成されたアドレス
記録方式を用いている場合に、このウォブル信号成分を
抽出することでアドレス、いわゆるADIP(ADressIn
Pre-groove)情報を得ることができる。この場合、マ
トリックスアンプ118からの出力信号よりADIPバ
ンドパスフィルタ122を介して上記ウォブル信号成分
が抽出され、ADIPデコーダ123でアドレス情報が
復号される。復号されたアドレス情報は、システムコン
トローラ125に転送される。
【0013】ADIPバンドパスフィルタ122の出力
とADIPデコーダ123内のPLL位相誤差の積分値
及びシステムコントローラ125からの制御信号は、C
LV(Constant Linear Velocity)プロセッサ126へ
入力されて、光ディスク101を一定線速度(CLV)
で回転させるための信号となり、ドライバ120を経
て、ディスク回転駆動用のスピンドルモータ127に供
給される。以上がサーボ系における信号処理の説明であ
る。
【0014】ところで、光ディスク装置では、記録トラ
ックに沿って適正な記録を行うためには、光学ヘッドの
トラッキングサーボ制御がサーボ回路により正確に行わ
れることが必要である。
【0015】従来の光ディスクの記録再生装置における
光学ヘッドのトラック間移動(以下、トラックジャンプ
と言う。)では、サーボループを一旦切断してから、ト
ラックジャンプ方向へトラッキングアクチュエータを駆
動(以下、キックという。)する信号をドライバに与え
て光学ヘッドを移動する。この際には、光ディスクの偏
心による影響を少なくするために、偏心加速度以上の加
速度でトラッキングアクチュエータをキックする必要が
ある。そして、トラッキングエラー信号の0クロス点な
どを、キック信号とトラックジャンプ方向と反対方向へ
トラッキングアクチュエータを駆動(以下、ブレーキと
いう。)する信号の切り替え点として、ドライバにブレ
ーキ信号を与えてトラッキングアクチュエータにブレー
キをかける。そして、予め決められたタイミングでブレ
ーキ信号を解除するとともにサーボループを再び閉じ
て、トラッキングサーボ制御により、光学ヘッドをトラ
ックジャンプ先のトラックで安定させる。以上の動作に
より、光学ヘッドを隣接するトラックへトラックジャン
プさせることができる。
【0016】例えば、従来の光ディスク装置で、光学ヘ
ッドを隣接するトラックにトラックジャンプさせる場
合、図11のようにトラックジャンプするタイミングに
合わせてトラッキングサーボ制御のループを切断し、キ
ック信号の後、0クロス点でブレーキ信号に切り換え、
予め決められたタイミングでブレーキ信号を解除する。
そしてブレーキ信号の解除とともにサーボループを再開
することでトラッキングサーボ制御がかかり、光学ヘッ
ドが隣接するトラックにオントラックし、トラックジャ
ンプをすることができる。このようにして隣接するトラ
ックへのトラックジャンプを複数回繰り返すことで、任
意の目的トラックまでのトラックジャンプを行うことが
できる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにサーボループを切断した後の開ループ制御でのキ
ック信号とブレーキ信号によるトラックジャンプは、光
ディスクの偏心などの原因により、実際に必要なトラッ
キングアクチュエータの駆動量が大きく変わるような場
合や、振動などの外乱がある場合などに制御が不安定に
なりやすく、サーボループ再開後の整定時間が長くなる
などの問題がある。
【0018】また、トラックピッチが狭い光ディスクな
どを用いる光ディスク装置では、従来と比較してトラッ
クジャンプの移動量が小さくなり、キック及びブレーキ
の加速度とトラッキングアクチュエータの移動量との関
係においてサーボ帯域の限界があることなど、正確な制
御の条件がより厳しくなるなどの問題がある。
【0019】また、上記のような隣接するトラックへの
トラックジャンプは、いわゆるランド記録方式及びグル
ーブ記録方式の光ディスクを用いる光ディスク装置で可
能である。しかし、ランド部とグルーブ部の両方を記録
トラックとしたランド/グルーブ記録方式の光ディスク
を用いる光ディスク装置では、トラッキングエラー信号
からキック信号とブレーキ信号の切り替え点となる0ク
ロス点を検出できないために、2トラックごとのトラッ
クジャンプとなってしまい、隣接するトラックにはトラ
ックジャンプできないという問題がある。
【0020】そこで本発明では、上記の問題点に鑑み、
トラックジャンプの際の制御を安定化して整定時間を短
くし、より正確なトラッキングアクチュエータの制御を
可能とし、ランド/グルーブ記録方式の光ディスクで
も、隣接するトラックへのトラックジャンプを可能とし
た光ディスク装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る光ディスク装置は、光学ヘッドによ
り光ディスク記録媒体にデータを記録し及び/又は記録
したデータを再生する光ディスク装置において、光学ヘ
ッドからの出力信号より抽出されたトラッキングエラー
信号に応じて、光学ヘッドのトラッキングアクチュエー
タを駆動するサーボループによってトラッキングサーボ
制御をするトラッキングサーボ制御部を備え、トラッキ
ングサーボ制御部は、トラッキングエラー信号にオフセ
ットを与えるオフセット手段と、サーボループのトラッ
キングサーボ極性を反転させる極性反転手段と、オフセ
ット手段と極性反転手段とを制御する制御手段とを有
し、サーボループを閉じたまま、制御手段で制御される
オフセット手段によりトラッキングエラー信号にオフセ
ットを与え、制御手段で制御される極性反転手段により
上記トラッキングサーボ極性を反転させる。
【0022】また、光ディスク記録媒体には、ランド部
とグルーブ部の両方を記録トラックとする記録方式の光
ディスク記録媒体を用いるとより好適である。
【0023】また、オフセットは、トラッキングエラー
信号にオフセット信号が加算されることによって与えら
れ、そのオフセット信号の電圧は、制御手段によって所
定の速度で増加されながら、予め設定された上限電圧値
に達した時に解除されるものである。
【0024】そして、所定の速度とは、トラッキングサ
ーボ制御手段のサーボ帯域を超えない速度で、トラッキ
ングアクチュエータが十分追従できる速度である。
【0025】また、極性反転手段は、オフセットが上限
電圧値に達した時に制御手段によって制御されてトラッ
キングサーボ極性を反転させるものである。
【0026】さらに、トラッキングサーボ制御部は、光
学ヘッドをトラックと直交する方向に揺動させる信号を
生成する揺動信号生成手段と、制御手段内に設けられ、
サーボループを切断して、揺動信号生成手段で生成され
た揺動信号で光学ヘッドを揺動させた際に得られるトラ
ッキングエラー信号から、オフセット信号の上限電圧値
となる値を予め算出して記憶するオフセット電圧算出手
段とを有し、オフセット信号の上限電圧値の算出を、ト
ラッキングサーボ制御部の製造時、光ディスク記録媒体
セット時及び使用時毎に行うものである。
【0027】また、上述の目的を達成するために、本発
明に係るトラッキングサーボ制御装置は、光ディスク記
録媒体にデータを記録し及び/又は記録したデータを再
生する光学ヘッドからの出力信号より抽出されたトラッ
キングエラー信号に応じて、光学ヘッドのトラッキング
アクチュエータを駆動するサーボループによってトラッ
キングサーボ制御をするトラッキングサーボ制御装置に
おいて、トラッキングエラー信号にオフセットを与える
オフセット手段と、サーボループのトラッキングサーボ
極性を反転させる極性反転手段と、オフセット手段と極
性反転手段とを制御する制御手段とを有し、サーボルー
プを閉じたまま、制御手段で制御されるオフセット手段
によりトラッキングエラー信号にオフセットを与え、制
御手段で制御される極性反転手段によりトラッキングサ
ーボ極性を反転させる。
【0028】また、光ディスク記録媒体には、ランド部
とグルーブ部の両方を記録トラックとする記録方式の光
ディスク記録媒体を用いるとより好適である。
【0029】また、オフセットは、トラッキングエラー
信号にオフセット信号が加算されることによって与えら
れ、そのオフセット信号の電圧は、制御手段によって所
定の速度で増加されながら、予め設定された上限電圧値
に達した時に解除されるものである。
【0030】そして、所定の速度とは、トラッキングサ
ーボ制御手段のサーボ帯域を超えない速度で、トラッキ
ングアクチュエータが十分追従できる速度である。
【0031】また、極性反転手段は、オフセットが上限
電圧値に達した時に制御手段によって制御されてトラッ
キングサーボ極性を反転させるものである。
【0032】さらに、トラッキングサーボ制御装置は、
光学ヘッドをトラックと直交する方向に揺動させる信号
を生成する揺動信号生成手段と、制御手段内に設けら
れ、サーボループを切断して、揺動信号生成手段で生成
された揺動信号で光学ヘッドを揺動させた際に得られる
トラッキングエラー信号から、オフセット信号の上限電
圧値となる値を予め算出して記憶するオフセット電圧算
出手段とを有し、オフセット信号の上限電圧値の算出を
トラッキングサーボ制御部の製造時、光ディスク記録媒
体セット時及び使用時毎に行うものである。
【0033】また、上述の目的を達成するために、本発
明に係るトラッキングサーボ制御方法は、光ディスク記
録媒体にデータを記録し及び/又は記録したデータを再
生する光学ヘッドからの出力信号より抽出されたトラッ
キングエラー信号に応じて、光学ヘッドのトラッキング
アクチュエータを駆動するサーボループによってトラッ
キングサーボ制御をするトラッキングサーボ制御方法に
おいて、トラッキングエラー信号にオフセットを与える
オフセット付与工程と、サーボループのトラッキングサ
ーボ極性を反転させる極性反転工程とを有し、サーボル
ープを閉じたまま、オフセット付与工程によりトラッキ
ングエラー信号にオフセットを与えてから、極性反転工
程によりトラッキングサーボ極性を反転させる。
【0034】また、光ディスク記録媒体には、ランド部
とグルーブ部の両方を記録トラックとする記録方式の光
ディスク記録媒体を用いるとより好適である。
【0035】また、オフセットは、トラッキングエラー
信号にオフセット信号が加算されることによって与えら
れ、そのオフセット信号の電圧は、所定の速度で増加さ
れながら、予め設定された上限電圧値に達した時に解除
されるものである。
【0036】そして、所定の速度とは、トラッキングサ
ーボ制御方法のサーボ帯域を超えない速度で、トラッキ
ングアクチュエータが十分追従できる速度である。
【0037】また、極性反転工程は、オフセットが上限
電圧値に達した時にトラッキングサーボ極性を反転させ
るものである。
【0038】さらに、トラッキングサーボ制御方法は、
光学ヘッドをトラックと直交する方向に揺動させる信号
を生成する揺動信号生成工程と、サーボループを切断し
て、揺動信号生成工程で生成された信号で光学ヘッドを
揺動させた際に得られるトラッキングエラー信号から、
オフセット信号の上限電圧値となる値を予め算出して記
憶するオフセット電圧算出工程とを有し、オフセット信
号の上限電圧値の算出をトラッキングサーボ制御部の製
造時、光ディスク記録媒体のセット時及び使用時毎に行
うものである。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態は、グ
ルーブ記録方式の第1のフォーマットと、ランド記録方
式であり第1のフォーマットよりも記録密度を高めた第
2のフォーマットと、ランド/グルーブ記録方式であり
第2のフォーマットよりも記録密度をさらに高めた第3
のフォーマットとのうち、第3のフォーマットの光ディ
スク装置に本発明に係るトラッキングサーボ制御装置を
適用したものである。なお、第3のフォーマットに限定
されるものではなく、第1、第2のフォーマット等の他
のフォーマットであっても構わない。
【0040】先ず、図1、図2を参照して第1、第2、
第3のフォーマットを比較する。このうち、図2
(A)、(B)、(C)は、それぞれ第1、第2、第3
のフォーマットのアドレス方式を図示したものである。
【0041】第3のフォーマットは、トラックピッチが
0.65マイクロメートルと狭くなっている。通常のグ
ルーブ記録方式やランド記録方式では、トラックピッチ
がレーザのスポットに対して狭くなりすぎることにより
トラッキングエラー信号(push-pull信号)が小さくな
ってしまうが、第3のフォーマットでは、ランド/グル
ーブ記録方式を採用しているため、グルーブ間の間隔で
あるグルーブピッチとしてはトラックピッチの倍の1.
3マイクロメートルあり、トラッキングエラー信号を従
来の第2のフォーマットよりも大きく取ることができ
る。
【0042】また、第3のフォーマットのアドレス方式
は、第2のフォーマットと同様に片側ウォブリングとな
っており、ここに絶対アドレスがFM変調及びバイフェ
ーズ変調でエンコードされている。
【0043】第3のフォーマットは、アドレスのフォー
マットについても第2のフォーマットと同様であるが、
第2のフォーマットでは、グルーブそのものをウォブリ
ングさせることでアドレス情報を形成しているのに対し
て、第3のフォーマットでは、グルーブの片側のみをウ
ォブリングさせている。この方式を採用することで、第
3のフォーマットは、隣接するウォブル間のクロストー
クを抑えながらトラックピッチを狭めることが可能とな
っている。
【0044】第3のフォーマットの最大の特徴は、磁壁
移動による超磁気解像、いわゆるDWDD(Domain Wal
l Displacement Detection)を用いていることにある。
この超磁気解像を用いることで、線密度を第2のフォー
マットの2倍程度まで上げているにも関わらず、レーザ
波長とレンズ開口数とをそれぞれ650nm、0.52
という第2のフォーマットでの光学系と同じにすること
で下位互換を維持している。
【0045】第3のフォーマットの記録方式は、第2の
フォーマットと同じRLL(1,7)であるが、誤り訂
正符号は、より訂正の能力の高いBIS(Burst Indica
torSubcode)付きのLDC(Long Distance Code)を用
いている。また、第3のフォーマットの最小記録単位
は、64kBとなっている。以上の結果、第3のフォー
マットは、記録容量で第2のフォーマットの約3倍の2
GBを達成している。
【0046】次に、本実施の形態におけるトラッキング
サーボ制御部を組み込んだ光ディスク記録再生装置の概
略構成を図3に示す。この図3において、再生時には光
学ヘッド2内のレーザ光源からのレーザ光が光学系を介
して光ディスク1に照射され、その戻り光が光学ヘッド
2内の光学系を介して受光素子に受光され、光電変換さ
れる。光学ヘッド2内の受光素子からの信号は、RF
(Radio Frequency) アンプ3で増幅される。ここで、
光ディスク1として、磁壁移動による磁気超解像、いわ
ゆるDWDD(Domain Wall Displacement Detection)
の再生方式を用いるものの場合には、DWDD特有の低
域成分の揺らぎを取るために微分される。微分された信
号は、ノイズ低減のためのローパスフィルタを経て、ア
ナログ−デジタル変換器(Analog to Digital Converte
r。以下、A/Dコンバータという)4で量子化され
る。量子化された信号は、AGC(Automatic Gain Con
trol)・クランプ回路5で自動利得制御(AGC)処理
され、例えばディスクの反射率変動によるゲイン変動等
を安定化する処理が行われる。
【0047】AGC・クランプ回路5からの出力信号
は、イコライザ・DPLL(DigitalPhase Locked Loo
p) 回路6に送られ、イコライジング処理を施されてP
LL(位相ロックループ)で同期したクロックでサンプ
リングされたものと同等のRF信号が出力される。この
具体例では、A/D(Analog to Digital)変換後のR
F信号に対してAGC、イコライジング、DPLLの各
処理を施しているが、A/D変換前のアナログRF信号
に対してAGC、イコライジング、アナログPLLの各
処理を行わせるようにしてもよいことは勿論である。
【0048】イコライザ・DPLL回路6からの出力信
号は、ビタビデコーダ7でビタビアルゴリズムに基づく
復号処理が施され、復調回路8で記録時の変調、例えば
RLL(1,7)変調の逆処理としての復調処理が施さ
れ、復調されたデータはバスラインを介してメモリ10
上に展開される。メモリ10上に展開されたデータスト
リームは、誤り訂正ブロック単位でECC(Error Corr
ection Code) デコーダ/エンコーダ9によるエラー訂
正が施され、さらにデスクランブラ・EDC(Error De
tection Code)デコーダ11によりデスクランブル処理
及びEDCデコード処理が施されてデータDATIとなり、
このデータDATIが、転送クロック発生回路12からの転
送クロックSCLKと共に外部に出力される。
【0049】次に、図3の光ディスク記録再生装置にお
いて、記録時には、転送クロック発生回路12からの転
送クロックSCLKに同期して入力されたデータDATOは、ス
クランブラ・EDCエンコーダ13に送られて、スクラ
ンブル処理及びEDC符号化処理が施され、メモリ10
に書き込まれる。
【0050】データDAT0は、エラー訂正パリティがEC
Cデコーダ/エンコーダ9で追加された後、変調回路1
4で所定の変調方式、例えばRLL(1,7)変調方式
で変調される。変調後のデータDAT0は、磁気ヘッド15
を経て磁気ヘッド17に供給されるとともに、レーザA
PC・ドライバ回路16へ変調回路14からのレーザス
トローブ変調クロックが供給される。
【0051】次に、図3の光ディスク記録再生装置にお
けるサーボ系の信号処理を説明する。光学ヘッド2から
の出力信号より、マトリックスアンプ18で抽出された
サーボエラー信号は、デジタルサーボ信号プロセッサ
(DSSP)19にてサーボ信号についての位相補償、
ゲイン・目標値設定等が施される。
【0052】デジタルサーボ信号プロセッサ19からの
サーボ信号は、ドライバ(駆動回路)20を経て、光学
ヘッド2内の例えば対物レンズを2軸駆動するためのア
クチュエータや、光学ヘッド2をディスク径方向に移動
させるスレッドモータ21等に供給される。
【0053】光ディスク1として、ランド部及びグルー
ブ部を記録トラックとするランド/グルーブ記録方式の
光ディスクを用いる場合に、トラッキングエラー信号
は、ランド部とグルーブ部では極性が逆になっているた
め、どちらを記録再生するかによってシステムコントロ
ーラ25がその極性を切り換える。
【0054】また、ランド/グルーブ記録方式の光ディ
スクにおけるフォーカス検出では、非点収差法を用いた
場合、ランド部とグルーブ部とでオフセットがでること
が知られており、これによる影響を取り去るために、シ
ステムコントローラ25は、ランド部とグルーブ部とで
別々にフォーカスオフセットを設定する。
【0055】また、光ディスク1として、ランド部とグ
ルーブ部との境界がアドレス情報に応じてFM変調され
た搬送波信号によりトラック走査方向に対して直交する
方向に揺動(ウォブル)されて形成されたアドレス記録
方式を用いている場合に、このウォブル信号成分を抽出
することでアドレス、いわゆるADIP(ADress InPre
-groove)情報を得ることができる。この場合、マトリ
ックスアンプ18からの出力信号よりADIPバンドパ
スフィルタ22を介して上記ウォブル信号成分が抽出さ
れ、ADIPデコーダ23でアドレス情報が復号され
る。復号されたアドレス情報は、システムコントローラ
25に転送される。
【0056】ADIPバンドパスフィルタ22の出力と
ADIPデコーダ23内のPLL位相誤差の積分値及び
システムコントローラ25からの制御信号は、CLV
(Constant Linear Velocity)プロセッサ26へ入力さ
れて、光ディスク1を一定線速度(CLV)で回転させ
るための信号となり、ドライバ20を経て、ディスク回
転駆動用のスピンドルモータ27に供給される。以上が
サーボ系における信号処理の説明である。
【0057】続いて、デジタルサーボ信号プロセッサ1
9の詳細構成を図4に示す。図4のデジタルサーボ信号
プロセッサ200は、図3のデジタルサーボ信号プロセ
ッサ19に相当する部分であり、入力信号を多重化処理
して出力するアナログマルチプレクサ(Analog Multipl
exer)201と、A/Dコンバータ203にサンプリン
グクロックを供給するクロック生成器202と、多重化
された信号をA/D変換してデジタル信号として出力す
るA/Dコンバータ203と、多重化処理及びA/D変
換されたサーボエラー信号に位相補償、ゲイン・目標値
設定などの信号処理を施したサーボ信号を出力するサー
ボDSP204と各種制御信号をシリアル通信でやりと
りする際のインターフェースとして、サーボDSP20
4と、システムコントローラ25とを接続するCPUイ
ンターフェース205とを有している。
【0058】アナログマルチプレクサ201は、入力さ
れるサーボエラー信号を多重化処理して、多重化信号を
出力する。アナログマルチプレクサ201に入力される
信号として、信号APCはレーザーパワー制御用信号、信
号FEはフォーカスエラー信号、信号TEはトラッキングエ
ラー信号、信号SEはスレッドエラー信号、信号ABCDはデ
ィスクからの戻り光総和信号、信号VCは中点電位であり
上記各サーボエラー信号はこの電圧を中心に入力され
る。
【0059】A/Dコンバータ203は、入力される多
重化された信号をクロック生成器202から供給された
サンプリングクロックでA/D変換して、デジタル信号
を出力する。さらに、後述するサーボDSP204で
は、デジタル信号で入力されてくるトラッキングエラー
信号などのサーボエラー信号を信号処理して、例えばト
ラッキングアクチュエータを駆動するためのトラッキン
グサーボ信号などのサーボ信号として、ドライバ20に
出力する。CPUインターフェース205は、各種制御
信号をシリアル通信でやりとりする際のインターフェー
スとして、サーボDSP204とシステムコントローラ
25とを接続する。
【0060】このようにして、デジタルサーボ信号プロ
セッサ200では、入力されるトラッキングエラー信号
などのサーボ信号に、位相補償、ゲイン・目標値設定等
の信号処理を施したサーボ信号をドライバ20に出力し
てサーボ制御を行う。
【0061】次にサーボDSP204の詳細構成を図5
に示す。図5のサーボDSP300は、前述した図4の
デジタルサーボ信号プロセッサ200のサーボDSP2
04に相当する部分であり、オフセット手段としてオフ
セット信号を生成するオフセット信号生成器301、及
びトラッキングエラー信号にオフセット信号を加算して
出力する加算器302と、制御手段であるシステムコン
トローラ25によって制御され、入力される信号の極性
を反転させる極性反転手段としての極性反転器303
と、サーボループの安定化を図るためのループフィルタ
304と、システムコントローラ25によって制御さ
れ、開ループでドライバ20にキック信号とブレーキ信
号を与えることでトラッキングアクチュエータを駆動さ
せて光学ヘッドのトラック間移動(以下、トラックジャ
ンプと言う。)を実現するトラックジャンプ信号生成器
305と、開ループでトラッキングアクチュエータを強
制的にウォブル揺動させる信号を生成する揺動信号生成
手段としてのウォブル信号生成器306とを有してい
る。また、システムコントローラ25内に備えられ、ウ
ォブル信号生成器306によってトラッキングアクチュ
エータが揺動された際のトラッキングエラー信号の最大
値と最小値を検出して、オフセット信号の上限電圧値を
算出して記憶するオフセット電圧設算出手段であるオフ
セット電圧算出器307が、オフセット信号生成器30
1で生成されるオフセット信号の上限電圧値を予め記憶
している。
【0062】オフセット信号生成器301は、システム
コントローラ25に制御されて、トラッキングエラー信
号にオフセットを与えるためのオフセット信号を出力す
る。オフセット信号の電圧はシステムコントローラ25
に制御されて、所定の速度で増加されながら出力され、
後述するオフセット電圧算出器307によって予め決め
られた上限電圧値になった時に解除される。また、オフ
セット信号の極性は、トラッキングエラー信号に加算さ
れた時に互いに打ち消し合うような極性にシステムコン
トローラ25により切り換えられる。
【0063】加算器302は、入力されるトラッキング
エラー信号と、オフセット信号生成器301からのオフ
セット信号とを加算して、加算信号を出力する。
【0064】極性反転器303は、システムコントロー
ラ25に制御されるタイミングで、入力される信号の極
性を反転させて出力する。
【0065】ループフィルタ304は、サーボ制御の安
定を図るために、サーボ信号の低域周波数成分を通過さ
せて出力する。例えば、低域通過フィルタなどが用いら
れる。
【0066】トラックジャンプ信号生成器305は、シ
ステムコントローラ25に制御されて、トラックジャン
プするタイミングでサーボループを切断して、開ループ
制御によりトラッキングアクチュエータを駆動するドラ
イバ20にトラックジャンプ方向へのキック信号を与え
る。そして、トラッキングエラー信号の0クロス点を切
り替え点として、ドライバ20にトラックジャンプと逆
方向へのブレーキ信号を与え、予め決められたタイミン
グでブレーキ信号を解除することで、光学ヘッドの隣接
トラックへのトラックジャンプを実現する。記録再生を
する対象の光ディスクがランド記録方式及びグルーブ記
録方式の場合には、隣接トラックへのトラックジャンプ
に用いられるが、0クロス点をキック信号とブレーキ信
号との切り換え点とするため、ランド/グルーブ記録方
式の場合には2トラック分のトラックジャンプに用いら
れる。
【0067】ウォブル信号生成器306は、システムコ
ントローラ25により制御されて、サーボループを切断
して、トラッキングアクチュエータを強制的にウォブル
振動させるウォブル信号をドライバ20に出力する。そ
して、ウォブル信号によりドライバ20が開ループでト
ラッキングアクチュエータをトラック方向に揺動させ
る。
【0068】システムコントローラ25内のオフセット
電圧算出器307は、ウォブル信号生成器306による
ウォブル信号でトラッキングアクチュエータが揺動され
た時に得られるトラッキングエラー信号より、その振幅
の最大値と最小値を検出して、オフセット信号生成器3
01によってオフセット信号が出力される際の上限電圧
値となる閾値電圧LTOPを算出して、予め記憶する。
【0069】次に隣接するトラックへ光学ヘッドをトラ
ックジャンプさせる際の動作について説明する。隣接す
るトラックへ光学ヘッドをトラックジャンプさせるタイ
ミングで、システムコントローラ25に制御されてオフ
セット信号を生成するオフセット信号生成器301は、
サーボループを閉じたままオフセット信号の電圧を所定
の速度で増加させながら出力する。加算器302は、入
力されるトラッキングエラー信号に上記のオフセット信
号を加算して加算信号を出力する。そして、オフセット
信号の電圧値が予め決められた上限電圧値に達した時
に、システムコントローラ25によってオフセット信号
生成器301によるオフセット信号が解除される。ここ
で、オフセット信号生成器301から出力されるオフセ
ット信号としては、例えば傾斜波であり、電圧が増加さ
れる所定の速度であるその傾斜波の傾きは、例えばサー
ボループのサーボ帯域や、トラッキングアクチュエータ
の応答性などから予め決められている。
【0070】さらに、オフセット信号の解除と同時に、
システムコントローラ25に制御された極性反転器30
3により、トラッキングサーボ信号の極性(トラッキン
グサーボ極性)が反転される。ここで、光学ヘッドの出
力から得られるトラッキングエラー信号は、グルーブ部
の場合とランド部の場合とではその極性が逆になる。そ
のため、光ディスクがランド記録方式なのかそれともグ
ルーブ記録方式なのか、あるいは記録再生中のトラック
がグルーブ部なのかそれともランド部なのかをシステム
コントローラ25が常に判断している。そして、トラッ
キングサーボ制御のために、システムコントローラ25
でグルーブ部なのかランド部なのか判断された情報に基
づき、通常、極性反転器303はトラッキングエラー信
号の極性を切り換えている。本実施の形態のトラックジ
ャンプの際には、極性反転器303は上記の通常の動作
に加えて、システムコントローラから制御されて、オフ
セット信号が解除されると同時に、オフセット信号とト
ラッキングエラー信号が加算されたトラッキングサーボ
信号の極性を反転させて出力する。
【0071】以上のようにして、トラッキングエラー信
号にオフセット信号が加算されてオフセットがかかり、
トラッキングアクチュエータによって光学ヘッドの位置
がトラック中心に対してオフセットされる。そして、オ
フセット信号の電圧が予め決められた上限電圧値まで達
した時に、極性反転器303によってトラッキングサー
ボ信号の極性が逆転される。このとき光学ヘッドは、ラ
ンド/グルーブ記録方式の光ディスクを用いる場合は隣
接するトラックへ、ランド記録方式又はグルーブ記録方
式の場合にはトラック間に挟まれた未記録エリアのグル
ーブ部又はランド部へと通常のトラッキングサーボ制御
により引き込まれる。例えば、オフセットを与える前の
光学ヘッドの位置がグルーブ部にある場合、光学ヘッド
はトラッキングサーボ制御により隣接するランド部に引
き込まれ、逆にオフセットを与える前の光学ヘッドの位
置がランド部にある場合、光学ヘッドはトラッキングサ
ーボ制御により隣接するグルーブ部に引き込まれる。
【0072】以上のようなトラックジャンプの動作を、
サーボループを閉じたままで実現することができる。こ
こで、ランド/グルーブ記録方式の光ディスクの場合に
は以上のような動作1回で、そして光ディスクがランド
記録方式又はグルーブ記録方式の場合には、以上のトラ
ックジャンプの動作を2回繰り返すことで、隣接するト
ラックへのトラックジャンプを実現することができる。
【0073】また、トラックジャンプの際に、トラッキ
ングエラー信号に上記のようなオフセットを与えず、い
きなりトラッキングエラー信号の極性を反転させてトラ
ックジャンプをすることも可能である。すなわち、トラ
ック中心に対しての光学ヘッドの位置にオフセットを与
えずに、単純にトラッキングエラー信号の極性を反転さ
せることでトラックジャンプをすることもできる。しか
しその場合、サーボループ中にトラッキングアクチュエ
ータに加わる電圧が急激に上昇し、1/2トラック過ぎ
たところで下がっていくことになるため、サーボ帯域が
非常に大きく取れている場合には再びトラッキングサー
ボ制御により安定して引き込むことが可能であるが、極
めて不安定なトラックジャンプとなる。さらに、ランド
/グルーブ記録方式の光ディスクの場合には隣接するど
ちらのトラックにトラックジャンプするのか、ランド記
録方式又はグルーブ記録方式の光ディスクの場合には隣
接するどちらのグルーブ部又はランド部にトラックジャ
ンプするのかわからないという問題もある。
【0074】そこで、本実施の形態では、図6の図中に
あるように、時刻t10より時刻t11までトラッキングエラ
ー信号にオフセットを与えることにより、トラック中心
に対しての光学ヘッドの位置に、例えば1/2トラック
程度のオフセットを与え、時刻t11においてトラッキン
グエラー信号の極性を反転させれば、通常のトラッキン
グサーボ制御によりトラッキングエラー信号の山を通過
して引き込み動作に入るので、安定して引き込むことが
できる。さらに続けて、時刻t20より時刻t21までトラッ
キングエラー信号にオフセットを与え、時刻t21におい
てトラッキングエラー信号の極性を反転させれば、同様
にして引き込み動作に入るので、以上の動作を連続して
行えば複数トラックのトラックジャンプを実現できる。
【0075】図中、(A)乃至(E)は、図5における
A乃至Eで見た信号である。(A)は光学ヘッドからの
出力信号より得られるトラッキングエラー信号、(B)
はシステムコントローラ25より出力され極性反転器3
03を制御するランド/グルーブ極性切り換え信号、
(C)は、オフセット信号生成器301より出力される
オフセット信号、(D)はトラッキングエラー信号にオ
フセット信号が加算されたオフセット後の信号、(E)
は(D)の信号を(B)のランド/グルーブ極性切り換
え信号に基づいて反転させた極性反転後の信号である。
なお、それぞれの図中の矢印は、トラッキングサーボに
よるトラックの引き込み方向を模式的に表したものであ
る。複数トラックのトラックジャンプにおいて、(E)
の図中の矢印はトラッキングサーボの引き込み方向が一
方向に向いている。これにより1トラックずつ一方向へ
トラックジャンプできることを示している。
【0076】次に、上記のトラックジャンプを複数回繰
り返して、任意のトラックへのトラックジャンプをする
際の動作について、図7に示したフローチャートを用い
て説明する。上述したトラックジャンプを繰り返す際
に、トラッキングサーボ制御が安定状態になったことを
判断してその回数をカウントし、そのカウント回数が目
的のトラックまでに必要なトラックジャンプ回数になる
までトラックジャンプの動作を続けて、任意のトラック
へのトラックジャンプを可能にするものである。
【0077】システムコントローラ25によってトラッ
クジャンプ回数NJとトラックジャンプ開始が指示される
と、ステップS10においてトラックジャンプカウンタ
CNTJが、又ステップS11においてオフセット電圧VTE
が初期値0に設定される。次に、ステップS12乃至ス
テップS13のループで、システムコントローラ25に
よって制御されるオフセット信号生成器301からのオ
フセット信号の電圧VT Eが閾値電圧LTOPになるまでその
電圧が増分Xづつ増加されて出力される。
【0078】このとき、オフセット信号の電圧VTEは、
加算器302によって逐次トラッキングエラー信号TEに
加算されている。そしてトラッキングエラー信号にオフ
セット信号が加算された信号がドライバ20に入力され
て、トラッキングアクチュエータが駆動され、光学ヘッ
ドのトラック中心に対しての位置がトラックジャンプ方
向へ徐々にオフセットされる。
【0079】そして、オフセット信号の電圧VTEが閾値
電圧LTOPまで増加されたことがステップS13において
判断されると、ステップS14においてオフセット信号
の電圧VTEが0にリセットされてオフセットが解除され
る。続いて、ステップS15においてトラッキングサー
ボ信号の極性が極性反転器303によって反転される。
このとき、反転したトラッキングサーボ信号で駆動され
たトラッキングアクチュエータにより、光学ヘッドがト
ラックジャンプ先であるランド部又はグルーブ部の中心
に引き込まれていく。そして、ステップS16におい
て、トラック中心付近に光学ヘッドが到達した状態、す
なわち光学ヘッドのトラッキングオンとなった回数をカ
ウントするカウンタCNTLが0にリセットされた後、ステ
ップS17乃至ステップS19においてトラッキングサ
ーボ制御の安定が判別される。
【0080】トラッキングサーボ制御の安定の判別は、
第1にステップS17において、トラッキングエラー信
号TEの絶対値|TE|と光学ヘッドのトラッキングオンと判
断するための閾値LTOとが比較され、もし|TE|≦LTOなら
ば、トラッキングオンと判断してステップS18でカウ
ンタCNTLが1回分加算される。もし|TE|≦LTOではない
のならば、トラッキングオンと判断されるまで、再びス
テップS17においてトラッキングエラー信号TEと閾値
LTOとが比較される。
【0081】第2に、ステップS18でカウンタCNTL
加算された後、ステップS19においてカウンタCNTL
値と光学ヘッドのトラッキングオンの回数で安定を判別
する閾値TELとが比較され、もしCNTL≧TELならばトラッ
キングサーボ制御が安定した、すなわち1回のトラック
ジャンプ成功とみなされる。このような2つの段階でト
ラッキングサーボ制御の安定が判別される。
【0082】トラッキングサーボ制御の安定が判別され
た後、ステップS20においてトラックジャンプ回数の
カウンタCNTJが加算される。ステップS21においてカ
ウンタCNTJとトラックジャンプ回数NJが比較されて、CN
TJ≧NJとなるまでステップS11乃至ステップS21の
オフセット信号生成及びトラッキングサーボ制御の安定
の判別が繰り返され、トラックジャンプが繰り返され
る。ステップS21においてCNTJ≧NJとなったならば、
トラックジャンプ回数NJが終了して目的のトラックへの
トラックジャンプを完了したことになる。以上のよう
に、トラックジャンプを複数回繰り返して、任意のトラ
ックへのトラックジャンプをすることができる。
【0083】次に、オフセット信号の電圧VTEの閾値電
圧LTOPを予め設定する手順について、図8のフローチャ
ートを参照しながら説明する。閾値電圧LTOPは、装置ご
と、使用する光ディスクごとや使用時の環境ごとなどに
調整する必要があるため、本実施の形態のトラッキング
サーボ制御部の製造時、光ディスクのセット時や使用開
始ごとにそれぞれ調整される。
【0084】閾値電圧LTOPの調整が開始されると、ステ
ップS30において最大値TEMAX、最小値TEMIN、カウン
タCNTSが初期値0に設定される。次に、ステップS31
において光学ヘッドのレーザ光及びフォーカスサーボが
オンにされ、続いてステップS32において、ウォブル
信号生成器306によって生成された信号により、光学
ヘッドのトラッキング方向へのウォブル振動(ウォブル
重畳)が開始される。この光学ヘッドのウォブル振動は
光ディスクの偏心量によらずトラッキングエラー信号TE
を強制的に出すために与えられるものである。
【0085】ここで、トラッキングエラー信号TEの振幅
の最大値と最小値を得るために、ディスク1周分のデー
タを取り込むこととする。ディスクのスピンドルの回転
する周波数が40Hzである場合、ディスク1周分の取り
込み時間は25ms程度である。ウォブル信号生成器30
6による揺動の周波数を1kHzとすると、その揺動は1m
sで1周期なので、25msで25周期分の正弦波が現れ
ることになる。このデータを10倍の分解能でサンプリ
ングする、すなわちサンプリング周波数を10kHzとす
ると、ディスク1周分でトータルのサンプル数は250
個程度となる。分解能を上げればトラッキングエラー信
号TEの最大値TEMAX及び最小値TEMINの検出精度は良くな
るが、調整に要する時間も長くなる。このため、装置の
製造時には時間をかけることができるので分解能を上
げ、使用時の光ディスクのセット時や使用開始ごとに調
整する際には分解能を製造時よりも下げることで調整時
間を短くすればよい。上述した方法で予め決められたサ
ンプル数NSまでデータをサンプリングする。
【0086】最大値TEMAXを検出するため、ステップS
33においてサンプリングしたトラッキングエラー信号
TEと最大値TEMAXが比較される。TE>TEMAXなら、ステッ
プS34において最大値TEMAXの値がトラッキングエラ
ー信号TEの値に更新されて記憶され、続いてステップS
35へと進む。TE>TEMAXではないのならそのままステ
ップS35へと処理が進められる。また、最小値TEMIN
を検出するため、ステップS35においてサンプリング
したトラッキングエラー信号TEと最小値TEMINが比較さ
れる。TE<TEMINなら、ステップS36において最小値T
EMINの値がトラッキングエラー信号TEの値に更新されて
記憶され、続いてステップS37へと進む。TE<TEMIN
ではないのならそのままステップS37へと処理が進め
られる。
【0087】ステップS37においては、データを取り
込む毎にカウンタCNTSが1回分加算され、続いてステッ
プS38において予め決められたサンプリング数NSとカ
ウンタCNTSとが比較される。そしてCNTS>NSとなるまで
ステップS33乃至ステップS38が繰り返される。
【0088】次にステップS39においては、記憶され
た最大値TEMAX及び最小値TEMINより、所定の演算によっ
て閾値電圧LTOPが算出される。
【0089】なお、本実施の形態では、好適な例とし
て、サンプリングによって演算されたピーク値とトラッ
キングエラー信号TE本来のピーク値との誤差、さらに調
整後から実際のトラックジャンプ時までの経時変化など
による誤差などを考慮して、最大値TEMAXと最小値TEMIN
のレンジの半分の80%を閾値電圧LTOPとしているが、
システムによって最適な演算を選択することができるの
は勿論である。
【0090】また、ステップS33乃至ステップS38
における最大値TEMAX及び最小値TEM INの検出は、単純な
ピークホールド及びボトムホールドであるが、この場
合、閾値電圧LTOPの算出において、ディフェクト等の好
ましくない影響を受けてしまう可能性もある。このた
め、所定の回数分ピークホールド及びボトムホールドを
したものを平均化して閾値電圧LTOPの算出に使う等の工
夫をしてもよいことは勿論である。
【0091】このようにして算出された閾値電圧L
TOPは、オフセット信号生成器301の上限電圧値とし
て記憶される。そして、ステップS40においてウォブ
ル信号生成器306によって生成される信号に基づく光
学ヘッドのウォブル振動が終了され、さらにステップS
41では光学ヘッドのレーザ光及びフォーカスサーボが
OFFにされ、閾値電圧LTOPの調整が終了され、その値が
記憶される。
【0092】次に、本実施の形態における光ディスク装
置の応用例として、光ディスク装置を用いたカムコーダ
の概略構成を図9に示す。図9において光ディスクに記
録される信号は、ビデオ信号である。
【0093】図9に示すように、カムコーダ30は、レ
ンズ31と、カメラブロック32と、ビデオ信号処理部
33と、LCD/ビデオ/オーディオインターフェース
部34と、LCDディスプレイ35と、メディアドライ
ブ36と、メカデッキ37と、EXTインターフェース
38と、電源部39とを備える。ここで、メディアドラ
イブ36及びメカデッキ37が前述の光ディスク装置に
相当するものである。
【0094】このカムコーダ30の一連の動作を以下に
説明する。レンズ31からカメラブロック32を経由し
た画像信号は、ビデオ信号処理部33で動き補償等の画
像処理が施された後、MPEG2データストリームとな
る。なお、ビデオ信号処理部33は、EXTインターフ
ェース38を介して外部入出力端子と接続されており、
外部と信号の入出力を行うことができる。
【0095】OSD等の信号が付加された信号は、LC
D/ビデオ/オーディオインターフェース部34を経て
LCDディスプレイ35でモニタされる。
【0096】符号化されたMPEG2データストリーム
は、メディアドライブ36へ送られ、前述したような処
理を施された後、メカデッキ37へ供給されてディスク
に書き込まれる。以上がカムコーダ30の一連の動作で
ある。
【0097】以上のように、従来サーボループを切断し
てキック信号とブレーキ信号によって行っていたトラッ
クジャンプを、サーボループを閉じたままで実現するこ
とができる。すなわち、トラッキングエラー信号にオフ
セット信号を加算して光学ヘッドに位置的なオフセット
を与え、ある程度のオフセットがかかったところでトラ
ッキングサーボ極性を反転さる。その後は通常のトラッ
キングサーボ制御により、ランド/グルーブ記録方式の
光ディスクを用いる場合は隣接するトラックへ、ランド
記録方式又はグルーブ記録方式の場合にはトラック間に
挟まれた未記録エリアのグルーブ部又はランド部へと光
学ヘッドが引き込まれる。この動作を複数回繰り返すこ
とにより安定して任意のトラックへトラックジャンプす
ることができる。
【0098】また、カムコーダなどにおける記録パワー
キャリブレーション時に、隣接するトラックヘ記録する
ことによるクロスライト特性から最適記録パワーを求め
ることがあるが、その際はサーボループを切断した後、
トラッキングサーボ極性を切り換え、さらにアドレスを
確認した上で記録を繰り返す方式をとっている。この方
式に比べて、オフセット信号の電圧VTEの閾値電圧LTOP
を随時調整できる構成とした本実施の形態によれば、オ
フセット信号の極性を変えることによりディスクの内周
側及び外周側のどちらにも高速に切り換えてトラックジ
ャンプをすることが可能となるため、上述の記録パワー
キャリブレーションを早く終わらせることができる。
【0099】特にランド/グルーブ記録方式はトラック
ピッチを狭くした時に有効なフォーマットであるが、記
録パワーマージンが非常に取れにくくなっている。従っ
て、ディスク挿入時や環境の温度変化があった際に、記
録パワーキャリブレーションが必須となってくる。ディ
スクカメラとして使う場合、特にユーザーがいつ記録を
開始するかわからない状況であるため、バッファーメモ
リにためている間にこれらのキャリブレーションを終わ
らせる必要があり、高速にジャンプさせることが要求さ
れる。このような状況で用いられる光ディスク装置には
最適である。
【0100】なお、本実施の形態ではオフセット信号生
成器301の後段に極性反転器303を配置している
が、その順番は逆であっても良い。
【0101】
【発明の効果】以上において説明したように、本発明に
係る光ディスク装置は、光学ヘッドにより光ディスク記
録媒体にデータを記録し及び/又は記録したデータを再
生する光ディスク装置において、光学ヘッドからの出力
信号より抽出されたトラッキングエラー信号に応じて、
光学ヘッドのトラッキングアクチュエータを駆動するサ
ーボループによってトラッキングサーボ制御をするトラ
ッキングサーボ制御部を備え、トラッキングサーボ制御
部は、トラッキングエラー信号にオフセットを与えるオ
フセット手段と、サーボループのトラッキングサーボ極
性を反転させる極性反転手段と、オフセット手段と極性
反転手段とを制御する制御手段とを有し、サーボループ
を閉じたまま、制御手段で制御されるオフセット手段に
よりトラッキングエラー信号にオフセットを与え、制御
手段で制御される極性反転手段により上記トラッキング
サーボ極性を反転させることで、光学ヘッドの隣接トラ
ックへのトラック間移動を行うことができる。
【0102】また、光ディスク記録媒体には、ランド部
とグルーブ部の両方を記録トラックとする記録方式の光
ディスク記録媒体を用いるとより好適である。
【0103】また、オフセットは、トラッキングエラー
信号にオフセット信号が加算されることによって与えら
れ、そのオフセット信号の電圧は、制御手段によって所
定の速度で増加されながら、予め設定された上限電圧値
に達した時に解除されるものである。
【0104】そして、所定の速度とは、トラッキングサ
ーボ制御手段のサーボ帯域を超えない速度で、トラッキ
ングアクチュエータが十分追従できる速度である。
【0105】また、極性反転手段は、オフセットが上限
電圧値に達した時に制御手段によって制御されてトラッ
キングサーボ極性を反転させるものである。
【0106】これにより、安定かつ高速にトラックジャ
ンプを行うことができる。また、ランド/グルーブ記録
方式の光ディスクを用いても、任意のトラックへトラッ
クジャンプすることができる。
【0107】さらに、トラッキングサーボ制御部は、光
学ヘッドをトラックと直交する方向に揺動させる信号を
生成する揺動信号生成手段と、制御手段内に設けられ、
サーボループを切断して、揺動信号生成手段で生成され
た揺動信号で光学ヘッドを揺動させた際に得られるトラ
ッキングエラー信号から、オフセット信号の上限電圧値
となる値を予め算出して記憶するオフセット電圧算出手
段とを有し、オフセット信号の上限電圧値の算出を、ト
ラッキングサーボ制御部の製造時、光ディスク記録媒体
セット時及び使用時毎に行うものである。
【0108】これにより、より正確なトラックジャンプ
をすることができる。
【0109】ここで、本発明に係るトラッキングサーボ
制御装置は、光ディスク記録媒体にデータを記録し及び
/又は記録したデータを再生する光学ヘッドからの出力
信号より抽出されたトラッキングエラー信号に応じて、
光学ヘッドのトラッキングアクチュエータを駆動するサ
ーボループによってトラッキングサーボ制御をするトラ
ッキングサーボ制御装置において、トラッキングエラー
信号にオフセットを与えるオフセット手段と、サーボル
ープのトラッキングサーボ極性を反転させる極性反転手
段と、オフセット手段と極性反転手段とを制御する制御
手段とを有し、サーボループを閉じたまま、制御手段で
制御されるオフセット手段によりトラッキングエラー信
号にオフセットを与え、制御手段で制御される極性反転
手段によりトラッキングサーボ極性を反転させること
で、光学ヘッドの隣接トラックへのトラック間移動を行
うことができる。
【0110】また、光ディスク記録媒体には、ランド部
とグルーブ部の両方を記録トラックとする記録方式の光
ディスク記録媒体を用いるとより好適である。
【0111】また、オフセットは、トラッキングエラー
信号にオフセット信号が加算されることによって与えら
れ、そのオフセット信号の電圧は、制御手段によって所
定の速度で増加されながら、予め設定された上限電圧値
に達した時に解除されるものである。
【0112】そして、所定の速度とは、トラッキングサ
ーボ制御手段のサーボ帯域を超えない速度で、トラッキ
ングアクチュエータが十分追従できる速度である。
【0113】また、極性反転手段は、オフセットが上限
電圧値に達した時に制御手段によって制御されてトラッ
キングサーボ極性を反転させるものである。
【0114】これにより、安定かつ高速にトラックジャ
ンプを行うことができる。また、ランド/グルーブ記録
方式の光ディスクを用いても、任意のトラックへトラッ
クジャンプすることができる。
【0115】さらに、トラッキングサーボ制御装置は、
光学ヘッドをトラックと直交する方向に揺動させる信号
を生成する揺動信号生成手段と、制御手段内に設けら
れ、サーボループを切断して、揺動信号生成手段で生成
された揺動信号で光学ヘッドを揺動させた際に得られる
トラッキングエラー信号から、オフセット信号の上限電
圧値となる値を予め算出して記憶するオフセット電圧算
出手段とを有し、オフセット信号の上限電圧値の算出を
トラッキングサーボ制御部の製造時、光ディスク記録媒
体セット時及び使用時毎に行うものである。
【0116】これにより、より正確なトラックジャンプ
をすることができる。
【0117】ここで、本発明に係るトラッキングサーボ
制御方法は、光ディスク記録媒体にデータを記録し及び
/又は記録したデータを再生する光学ヘッドからの出力
信号より抽出されたトラッキングエラー信号に応じて、
光学ヘッドのトラッキングアクチュエータを駆動するサ
ーボループによってトラッキングサーボ制御をするトラ
ッキングサーボ制御方法において、トラッキングエラー
信号にオフセットを与えるオフセット付与工程と、サー
ボループのトラッキングサーボ極性を反転させる極性反
転工程とを有し、サーボループを閉じたまま、オフセッ
ト付与工程によりトラッキングエラー信号にオフセット
を与えてから、極性反転工程によりトラッキングサーボ
極性を反転させることで、光学ヘッドの隣接トラックへ
のトラック間移動を行うことができる。
【0118】また、光ディスク記録媒体には、ランド部
とグルーブ部の両方を記録トラックとする記録方式の光
ディスク記録媒体を用いるとより好適である。
【0119】また、オフセットは、トラッキングエラー
信号にオフセット信号が加算されることによって与えら
れ、そのオフセット信号の電圧は、制御手段によって所
定の速度で増加されながら、予め設定された上限電圧値
に達した時に解除されるものである。
【0120】そして、所定の速度とは、トラッキングサ
ーボ制御方法のサーボ帯域を超えない速度で、トラッキ
ングアクチュエータが十分追従できる速度である。
【0121】また、極性反転工程は、オフセットが上限
電圧値に達した時に制御手段によって制御されてトラッ
キングサーボ極性を反転させるものである。
【0122】これにより、安定かつ高速にトラックジャ
ンプを行うことができる。また、ランド/グルーブ記録
方式の光ディスクを用いても、任意のトラックへトラッ
クジャンプすることができる。
【0123】さらに、トラッキングサーボ制御方法は、
光学ヘッドをトラックと直交する方向に揺動させる信号
を生成する揺動信号生成工程と、サーボループを切断し
て、揺動信号生成工程で生成された信号で光学ヘッドを
揺動させた際に得られるトラッキングエラー信号から、
オフセット信号の上限電圧値となる値を予め算出して記
憶するオフセット電圧算出工程とを有し、オフセット信
号の上限電圧値の算出をトラッキングサーボ制御部の製
造時、光ディスク記録媒体のセット時及び使用時毎に行
うものである。
【0124】これにより、より正確なトラックジャンプ
をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1、第2、第3のフォーマットを比較する図
である。
【図2】第1、第2、第3のアドレス方式を比較する図
であり、同図(A)は第1のフォーマット、同図(B)
は第2のフォーマット、同図(C)は第3のフォーマッ
トのアドレス方式をそれぞれ示す。
【図3】本実施の形態における光ディスク記録再生装置
の概略構成を説明する図である。
【図4】本実施の形態のトラッキングサーボ制御部の構
成を示すブロック図である。
【図5】本実施の形態のトラッキングサーボ制御部の要
部の構成を示すブロック図である。
【図6】本実施の形態の複数トラックのトラックジャン
プのタイミングを示すタイミングチャートである。
【図7】本実施の形態のトラックジャンプの手順を示す
フローチャートである。
【図8】本実施の形態のオフセット上限電圧値の調整手
順を示すフローチャートである。
【図9】本実施の形態の応用例を示すブロック図であ
る。
【図10】従来の光ディスク装置の概略を示すブロック
図である。
【図11】従来のトラックジャンプのタイミングを示す
タイミングチャートである。
【符号の説明】
19,200 デジタルサーボ信号プロセッサ、25
システムコントローラ204,300 サーボDSP、
301 オフセット信号生成器、 302加算器、
303 極性反転器、 306 ウォブル信号生成器、
307 オフセット電圧算出器

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学ヘッドにより光ディスク記録媒体に
    データを記録し及び/又は記録したデータを再生する光
    ディスク装置において、 上記光学ヘッドからの出力信号より抽出されたトラッキ
    ングエラー信号に応じて、上記光学ヘッドのトラッキン
    グアクチュエータを駆動するサーボループによってトラ
    ッキングサーボ制御をするトラッキングサーボ制御部を
    備え、 該トラッキングサーボ制御部は、上記トラッキングエラ
    ー信号にオフセットを与えるオフセット手段と、 上記サーボループのトラッキングサーボ極性を反転させ
    る極性反転手段と、 上記オフセット手段と上記極性反転手段とを制御する制
    御手段とを有し、 上記サーボループを閉じたまま、上記制御手段で制御さ
    れる上記オフセット手段により上記トラッキングエラー
    信号に上記オフセットを与え、上記制御手段で制御され
    る上記極性反転手段により上記トラッキングサーボ極性
    を反転させることを特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 上記光ディスク記録媒体は、ランド部と
    グルーブ部の両方を記録トラックとする記録方式の光デ
    ィスク記録媒体であることを特徴とする請求項1記載の
    光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 上記オフセットは、上記トラッキングエ
    ラー信号にオフセット信号が加算されることによって与
    えられ、上記オフセット信号の電圧は、上記制御手段に
    よって所定の速度で増加されながら、予め設定された上
    限電圧値に達した時に解除されることを特徴とする請求
    項1記載の光ディスク装置。
  4. 【請求項4】 上記所定の速度は、上記トラッキングサ
    ーボ制御手段のサーボ帯域を超えない速度で、上記トラ
    ッキングアクチュエータが十分追従できる速度であるこ
    とを特徴とする請求項3記載の光ディスク装置。
  5. 【請求項5】 上記極性反転手段は、上記オフセットが
    上記上限電圧値に達した時に上記制御手段によって制御
    されて上記トラッキングサーボ極性を反転させることを
    特徴とする請求項3記載の光ディスク装置。
  6. 【請求項6】 上記トラッキングサーボ制御部は、 上記光学ヘッドをトラックと直交する方向に揺動させる
    信号を生成する揺動信号生成手段と、 上記制御手段内に設けられ、上記サーボループを切断し
    て、上記揺動信号生成手段で生成された揺動信号で上記
    光学ヘッドを揺動させた際に得られるトラッキングエラ
    ー信号から、上記オフセット信号の上限電圧値となる値
    を予め算出して記憶するオフセット電圧算出手段とを有
    し、 上記オフセット信号の上限電圧値の算出を、上記トラッ
    キングサーボ制御部の製造時、光ディスク記録媒体セッ
    ト時及び使用時毎に行うことを特徴とする請求項3記載
    の光ディスク装置。
  7. 【請求項7】 光ディスク記録媒体にデータを記録し及
    び/又は記録したデータを再生する光学ヘッドからの出
    力信号より抽出されたトラッキングエラー信号に応じ
    て、上記光学ヘッドのトラッキングアクチュエータを駆
    動するサーボループによってトラッキングサーボ制御を
    するトラッキングサーボ制御装置において、 上記トラッキングエラー信号にオフセットを与えるオフ
    セット手段と、 上記サーボループのトラッキングサーボ極性を反転させ
    る極性反転手段と、 上記オフセット手段と上記極性反転手段とを制御する制
    御手段とを有し、 上記サーボループを閉じたまま、上記制御手段で制御さ
    れる上記オフセット手段により上記トラッキングエラー
    信号に上記オフセットを与え、上記制御手段で制御され
    る上記極性反転手段により上記トラッキングサーボ極性
    を反転させることを特徴とするトラッキングサーボ制御
    装置。
  8. 【請求項8】 上記光ディスク記録媒体は、ランド部と
    グルーブ部の両方を記録トラックとする記録方式の光デ
    ィスク記録媒体であることを特徴とする請求項7記載の
    トラッキングサーボ制御装置。
  9. 【請求項9】 上記オフセットは、上記トラッキングエ
    ラー信号にオフセット信号が加算されることによって与
    えられ、上記オフセット信号の電圧は、上記制御手段に
    よって所定の速度で増加されながら、予め設定された上
    限電圧値に達した時に解除されることを特徴とする請求
    項7記載のトラッキングサーボ制御装置。
  10. 【請求項10】 上記所定の速度は、上記トラッキング
    サーボ制御手段のサーボ帯域を超えない速度で、上記ト
    ラッキングアクチュエータが十分追従できる速度である
    ことを特徴とする請求項9記載のトラッキングサーボ制
    御装置。
  11. 【請求項11】 上記極性反転手段は、上記オフセット
    が上記上限電圧値に達した時に上記制御手段によって制
    御されて上記トラッキングサーボ極性を反転させること
    を特徴とする請求項9記載のトラッキングサーボ制御装
    置。
  12. 【請求項12】 上記光学ヘッドをトラックと直交する
    方向に揺動させる信号を生成する揺動信号生成手段と、 上記制御手段内に設けられ、上記サーボループを切断し
    て、上記揺動信号生成手段で生成された揺動信号で上記
    光学ヘッドを揺動させた際に得られるトラッキングエラ
    ー信号から、上記オフセット信号の上限電圧値となる値
    を予め算出して記憶するオフセット電圧算出手段とを有
    し、 上記オフセット信号の上限電圧値の算出を上記トラッキ
    ングサーボ制御部の製造時、光ディスク記録媒体セット
    時及び使用時毎に行うことを特徴とする請求項9記載の
    トラッキングサーボ制御装置。
  13. 【請求項13】 光ディスク記録媒体にデータを記録し
    及び/又は記録したデータを再生する光学ヘッドからの
    出力信号より抽出されたトラッキングエラー信号に応じ
    て、上記光学ヘッドのトラッキングアクチュエータを駆
    動するサーボループによってトラッキングサーボ制御を
    するトラッキングサーボ制御方法において、 上記トラッキングエラー信号にオフセットを与えるオフ
    セット付与工程と、 上記サーボループのトラッキングサーボ極性を反転させ
    る極性反転工程とを有し、 上記サーボループを閉じたまま、上記オフセット付与工
    程により上記トラッキングエラー信号に上記オフセット
    を与えてから、上記極性反転工程により上記トラッキン
    グサーボ極性を反転させることを特徴とするトラッキン
    グサーボ制御方法。
  14. 【請求項14】 上記光ディスク記録媒体は、ランド部
    とグルーブ部の両方を記録トラックとする記録方式の光
    ディスク記録媒体であることを特徴とする請求項13記
    載のトラッキングサーボ制御方法。
  15. 【請求項15】 上記オフセットは、上記トラッキング
    エラー信号にオフセット信号が加算されることによって
    与えられ、上記オフセット信号の電圧は、所定の速度で
    増加されながら、予め設定された上限電圧値に達した時
    に解除されることを特徴とする請求項13記載のトラッ
    キングサーボ制御方法。
  16. 【請求項16】 上記所定の速度は、上記トラッキング
    サーボ制御方法のサーボ帯域を超えない速度で、上記ト
    ラッキングアクチュエータが十分追従できる速度である
    ことを特徴とする請求項15記載のトラッキングサーボ
    制御方法。
  17. 【請求項17】 上記極性反転工程は、上記オフセット
    が上記上限電圧値に達した時に上記トラッキングサーボ
    極性を反転させることを特徴とする請求項15記載のト
    ラッキングサーボ制御方法。
  18. 【請求項18】 上記光学ヘッドをトラックと直交する
    方向に揺動させる信号を生成する揺動信号生成工程と、 上記サーボループを切断して、上記揺動信号生成工程で
    生成された信号で上記光学ヘッドを揺動させた際に得ら
    れるトラッキングエラー信号から、上記オフセット信号
    の上限電圧値となる値を予め算出して記憶するオフセッ
    ト電圧算出工程とを有し、 上記オフセット信号の上限電圧値の算出を上記トラッキ
    ングサーボ制御部の製造時、光ディスク記録媒体のセッ
    ト時及び使用時毎に行うことを特徴とする請求項15記
    載のトラッキングサーボ制御方法。
JP2001072881A 2001-03-14 2001-03-14 光ディスク装置、並びにトラッキングサーボ制御装置及び方法 Withdrawn JP2002269772A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010009661A (ja) * 2008-06-25 2010-01-14 Sony Corp ドライブ装置、トラックジャンプ方法
US7821885B2 (en) 2007-10-30 2010-10-26 Mediatek Inc. TE signal polarity determining system and related method thereof
US7948837B2 (en) 2007-10-30 2011-05-24 Mediatek Inc. TE signal polarity determining system and related method thereof

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