JP2002268325A - カラー画像形成装置 - Google Patents

カラー画像形成装置

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JP2002268325A
JP2002268325A JP2001067575A JP2001067575A JP2002268325A JP 2002268325 A JP2002268325 A JP 2002268325A JP 2001067575 A JP2001067575 A JP 2001067575A JP 2001067575 A JP2001067575 A JP 2001067575A JP 2002268325 A JP2002268325 A JP 2002268325A
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forming apparatus
image carrier
color
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JP2001067575A
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Kaneo Yoda
兼雄 依田
Nobumasa Abe
信正 阿部
Yujiro Nomura
雄二郎 野村
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Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化を図ることができるとともに、転写ベ
ルトにクリープが生じ難いカラー画像形成装置を提供す
る。 【解決手段】 駆動ローラ10と調整ローラ20に張架
されて循環駆動されるベルト30に対して単色トナー像
を順次転写する複数個のトナー像形成手段40を備え、
各々の単色トナー像形成手段の像担持体41が、転写ベ
ルト30の弛み側に接触配置されているとともに、転写
ベルトの速度をVt、各像坦持体の周速をVdiとした
とき、Vt<Vdiとなっており、かつ、各像坦持体の
周速Vdiが駆動ローラから離れるにしたがって大きく
なっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー画像形成装
置に関する。特に、小型化可能な転写ベルト張架構造を
用い、その転写ベルトまたは転写ベルトに保持された記
録媒体に対して、複数個の単色トナー像形成手段による
トナー像を順次転写してカラー画像を形成する、いわゆ
るタンデム式のカラー画像形成装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、トナー像形成手段は、外周面に
感光層を有する像担持体としての感光体と、この感光体
の外周面を一様に帯電させる帯電手段と、この帯電手段
により一様に帯電させられた外周面を選択的に露光して
静電潜像を形成する露光手段と、この露光手段により形
成された静電潜像に現像剤であるトナーを付与して可視
像(トナー像)とする現像手段とを有している。また、
カラー画像を形成するタンデム式の画像形成装置として
は、上記のようなトナー像形成手段を、中間転写ベルト
(転写ベルトの一例)に対して、複数個(例えば4個)
配置し、これら単色トナー像形成手段による感光体上の
トナー像を順次中間転写ベルトに転写して中間転写ベル
ト上で複数色(例えば、イエロー、シアン、マゼンタ、
ブラック)のトナー像を重ね合わせて中間転写ベルト上
でカラー画像を得る中間転写ベルト形式のものと、記録
媒体保持ベルト(転写ベルトの一例)に記録媒体(例え
ば用紙)を保持搬送し、複数個の単色トナー像形成手段
によるトナー像を順次記録媒体に転写して記録媒体上で
複数色のトナー像を重ね合わせて記録媒体上にカラー画
像を得る搬送ベルト形式のものとが知られている。いず
れの形式のものも、一般的には、各々の単色トナー像形
成手段の像担持体が、転写ベルトの張り側に接触配置さ
れているが、図6に示すように、転写ベルト1の弛み側
に像担持体2(a、b、c、d)が接触配置されている
ものも知られている(特開平11−231754号公
報)。
【発明が解決しようとする課題】従来、図6に示したよ
うに、転写ベルト1の弛み側に像担持体2を接触配置す
る場合、転写ベルト1と像担持体との接触を安定させる
ためには、比較的大きな力Fで転写ベルト1に比較的大
きな張力を付与するためのテンションロール4を設けて
いた。このため、転写ベルトの張架構造が複雑化すると
ともに大型化し、結果として画像形成装置の小型化を図
ることが困難であった。また、転写ベルト1に比較的大
きな張力が付与されるため、画像形成装置が長期間作動
しない(転写ベルトが循環駆動されない)ときには、転
写ベルトがクリープ変形し、その後の画像形成に悪影響
を及ぼすという難点もあった。この発明の目的は、以上
のような問題を解決し、小型化を図ることができるとと
もに、転写ベルトにクリープが生じ難いカラー画像形成
装置を提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載のカラー画像形成装置は、駆動ローラと
従動ローラとに張架されて循環駆動される転写ベルト
と、この転写ベルトに対して複数個配置された、像担持
体を有する単色トナー像形成手段とを備え、前記転写ベ
ルトまたは前記転写ベルトに保持された記録媒体に対し
て、前記複数個の単色トナー像形成手段によるトナー像
を順次転写する画像形成装置であって、前記各々の単色
トナー像形成手段の像担持体が、前記転写ベルトの弛み
側に接触配置されているとともに、転写ベルトの速度を
Vt、前記各像坦持体の周速をVdiとしたとき、Vt
<Vdiとなっており、かつ、前記各像坦持体の周速V
diが、前記駆動ローラから離れるにしたがって大きく
なっていることを特徴とする。請求項2記載のカラー画
像形成装置は、請求項1記載のカラー画像形成装置にお
いて、前記各像坦持体を駆動する像担持体駆動歯車列
と、前記転写ベルトを駆動するベルト駆動歯車列とを有
し、これら両駆動歯車列を同一の駆動源歯車で駆動し、
かつ、ベルト駆動歯車列を介して像担持体駆動歯車列を
駆動し、前記駆動源歯車から最終段の像担持体駆動歯車
までの歯車列が分岐のない1列の歯車列で構成されてい
ることを特徴とする。請求項3記載のカラー画像形成装
置は、請求項1または2記載のカラー画像形成装置にお
いて、前記転写ベルトの表面硬度が前記像担持体の表面
硬度よりも大きいことを特徴とする。請求項4記載のカ
ラー画像形成装置は、請求項1,2,または3記載のカ
ラー画像形成装置において、前記転写ベルトの表面粗さ
が前記像担持体の表面粗さよりも大きいことを特徴とす
る。請求項5記載のカラー画像形成装置は、請求項1,
2,3,または4記載のカラー画像形成装置において、
前記転写ベルトの表面に、研磨剤が付加されていること
を特徴とする。請求項6記載のカラー画像形成装置は、
請求項1,2,3,4,または5記載のカラー画像形成
装置において、前記転写ベルトが中間転写ベルトであ
り、この中間転写ベルトに残留している残留トナーを除
去するクリーニングブレードが、前記駆動ローラへの中
間転写ベルトの巻き掛け部において中間転写ベルトに当
接していることを特徴とする。請求項7記載のカラー画
像形成装置は、請求項1〜6のうちいずれか一項に記載
のカラー画像形成装置において、前記転写ベルトが中間
転写ベルトであり、この中間転写ベルトから記録媒体へ
カラートナー像を転写する二次転写部が前記駆動ローラ
に対する中間転写ベルトの巻き掛け部において形成され
ていて、記録媒体が二次転写部を下方から上方へ向かっ
て通過する構成となっていることを特徴とする。
【0004】
【作用効果】請求項1記載のカラー画像形成装置は、駆
動ローラと従動ローラとに張架されて循環駆動される転
写ベルトと、この転写ベルトに対して複数個配置され
た、像担持体を有する単色トナー像形成手段とを備え、
前記転写ベルトまたは前記転写ベルトに保持された記録
媒体に対して、前記複数個の単色トナー像形成手段によ
るトナー像を順次転写する画像形成装置であって、前記
各々の単色トナー像形成手段の像担持体が、前記転写ベ
ルトの弛み側に接触配置されているとともに、転写ベル
トの速度をVt、前記各像坦持体の周速をVdiとした
とき、Vt<Vdiとなっているので、この装置によれ
ば、各々の単色トナー像形成手段の像担持体が転写ベル
トの弛み側に接触配置されているにもかかわらず、転写
ベルトと像担持体との接触状態が安定することとなる。
すなわち、従来のこの種の画像形成装置においては、転
写ベルトの周速と像担持体との周速とを同一速度とする
ことが一般であるため、転写ベルトの弛み側に像担持体
を接触配置した場合には、先に図6を参照して説明した
ように、転写ベルト1と像担持体2との接触を安定させ
るために、比較的大きな力Fで転写ベルト1に比較的大
きな張力を付与するためのテンションロール4を設ける
必要があったが、この請求項1記載のカラー画像形成装
置によれば、転写ベルトの速度をVt、この転写ベルト
の弛み側に接触配置されている各像坦持体の周速をVd
iとしたとき、Vt<Vdiとしてあるので、装置が作
動すると(転写ベルトおよび像担持体が回転駆動される
と)、転写ベルトと像担持体との接触部において、像担
持体の回転により転写ベルトに対してその弛みを低減さ
せる張力が作用することとなる。したがって、この装置
によれば、各々の単色トナー像形成手段の像担持体を転
写ベルトの弛み側に接触配置してあるにもかかわらず、
必ずしも従来必要であったテンションロール等を設けな
くても、転写ベルトと像担持体との接触状態を安定させ
ることが可能となる。したがって、この請求項1記載の
カラー画像形成装置によれば、転写ベルトの張架構造を
単純化して小型化を図り、結果として画像形成装置の小
型化を図ることが可能となる。また、従来必要であった
テンションロール等を必ずしも設けなくてもよくなるた
め、画像形成装置が長期間作動しない(転写ベルトおよ
び像担持体が駆動されない)場合においては、転写ベル
トにそれほど大きな張力が作用しなくなり、結果とし
て、転写ベルトのクリープ変形が生じなくなって、その
後の画像形成に悪影響を及ぼすということもなくなる。
以上のように、この請求項1記載のカラー画像形成装置
によれば、小型化を図ることのできるとともに、転写ベ
ルトにクリープが生じ難くなる。しかも、ベルトに付与
するテンションが小さくて済む結果としてベルトの蛇行
力も小さくなり、簡単なつきあて部材等によっても蛇行
を十分に防止できる。したがって、複雑な蛇行防止制御
も不要となる。さらに、前記各像坦持体の周速Vdi
が、前記駆動ローラから離れるにしたがって大きくなっ
ているので、各像坦持体の間においても、転写ベルトが
常に引っ張り状態に維持されることとなり、これによっ
て、各像坦持体間においても、転写ベルトの搬送姿勢が
皺、たるみがなく確実に安定し、転写位置が所定の位置
に一義的に固定されることとなる。したがって、レジス
ト合わせもより良好になり、色ずれが一層少ない画像が
得られることとなる。なお、従来技術として、特開平4
-324881号公報には、像坦持体と転写体との摩擦
負荷方向を一定方向に保って回転負荷変動を低減させ、
これによって転写位置ずれや色ずれをなくすことを目的
として、感光ドラムを中間転写ドラムの周速よりも高速
で駆動する技術が開示されているが(同公報の図3)、
この技術は、ドラム同士の接触に関する技術であるの
で、本発明とは直接関係はない(前述したような課題と
は無関係である)。また、同公報の図5には、感光体ベ
ルトと中間転写ベルトとの接触に関する技術も開示され
ているが、この技術は、ベルト同士の接触に関する技術
であるので、やはり本発明とは直接関係はない。請求項
2記載のカラー画像形成装置によれば、請求項1記載の
カラー画像形成装置において、前記各像坦持体を駆動す
る像担持体駆動歯車列と、前記転写ベルトを駆動するベ
ルト駆動歯車列とを有し、これら両駆動歯車列を同一の
駆動源歯車で駆動し、かつ、ベルト駆動歯車列を介して
像担持体駆動歯車列を駆動し、前記駆動源歯車から最終
段の像担持体駆動歯車までの歯車列が分岐のない1列の
歯車列で構成されているので、像坦持体の周速Vdiが
転写ベルトの速度Vtよりも大きくなっていることによ
り生じるおそれのある、ベルト駆動歯車列におけるバッ
クラッシュが生じなくなり、結果として、良好な色重ね
精度が得られることとなる。請求項3記載のカラー画像
形成装置によれば、請求項1または2記載のカラー画像
形成装置において、前記転写ベルトの表面硬度が前記像
担持体の表面硬度よりも大きくなっているので、次のよ
うな作用効果が得られる。すなわち、一般に、像担持体
上には転写残りのトナーが存在し、このトナーは像担持
体上に徐々に滞留して、いわゆるフィルミング発生さ
せ、画質低下の一因となる。これに対し、この請求項3
記載のカラー画像形成装置によれば、転写ベルトの表面
硬度が像担持体の表面硬度よりも大きくなっているの
で、転写ベルトと像担持体との周速差によって、像担持
体の表面が転写ベルトとの接触によってごく僅かずつ常
に削られて常にリフレッシュされることとなる。したが
って、上記フィルミングが防止され、画質が向上するこ
ととなる。請求項4記載のカラー画像形成装置によれ
ば、請求項1,2,または3記載のカラー画像形成装置
において、前記転写ベルトの表面粗さが前記像担持体の
表面粗さよりも大きくなっているので、上述したと同
様、転写ベルトと像担持体との周速差によって、像担持
体の表面が転写ベルトとの接触によってごく僅かずつ常
に削られて常にリフレッシュされることとなる。したが
って、上記フィルミングが防止され、画質が向上するこ
ととなる。請求項5記載のカラー画像形成装置によれ
ば、請求項1,2,3,または4記載のカラー画像形成
装置において、前記転写ベルトの表面に、研磨剤が付加
されているので、上述したと同様、転写ベルトと像担持
体との周速差によって、像担持体の表面が転写ベルトと
の接触によってごく僅かずつ常に削られて常にリフレッ
シュされることとなる。したがって、上記フィルミング
が防止され、画質が向上することとなる。請求項6記載
のカラー画像形成装置によれば、請求項1,2,3,
4,または5記載のカラー画像形成装置において、前記
転写ベルトが中間転写ベルトであり、この中間転写ベル
トに残留している残留トナーを除去するクリーニングブ
レードが、前記駆動ローラへの中間転写ベルトの巻き掛
け部において中間転写ベルトに当接しているので、中間
転写ベルトの伸縮状態が安定し、駆動初期においても、
その伸縮状態は安定したものとなる。すなわち、二次転
写後のクリーニングブレードは、中間転写ベルトの循環
に対して抵抗として作用し、特に、駆動開始時には大き
な抵抗となるが、この請求項7記載の画像形成装置で
は、この二次転写後のクリーニングブレードが、中間転
写ベルトの従動ローラへの巻き掛け部にではなく、駆動
ローラへの巻き掛け部において中間転写ベルトに当接し
ているので、この当接部におけるクリーニングブレード
による抵抗は、中間転写ベルトに対する引っ張り力とし
ては作用し得ない。駆動ローラへの巻き掛け部上におい
て抵抗として作用するだけである。このため、クリーニ
ングブレードの中間転写ベルトに対する当接状態が両者
の摩擦によって安定していないとしても、その状態は、
中間転写ベルトに作用する張力には何らの影響も及ぼさ
ない。したがって、中間転写ベルトの伸縮状態が安定
し、駆動初期においても安定した状態となる。このた
め、中間転写ベルト上への各色トナー像の転写位置間に
おけるずれが著しく低減し、特に画像形成初期において
もずれが生じ難くなり、結果として、カラー画像の画質
が向上することとなる。請求項7記載のカラー画像形成
装置によれば、請求項1〜6のうちいずれか一項に記載
のカラー画像形成装置において、前記転写ベルトが中間
転写ベルトであり、この中間転写ベルトから記録媒体へ
カラートナー像を転写する二次転写部が前記駆動ローラ
に対する中間転写ベルトの巻き掛け部において形成され
ていて、記録媒体が二次転写部を下方から上方へ向かっ
て通過する構成となっているので、さらに次のような作
用効果が得られる。すなわち、中間転写ベルトから記録
媒体へカラートナー像を転写する二次転写部が駆動ロー
ラに対する中間転写ベルトの巻き掛け部において形成さ
れているので、例えば図6に示した従来装置のように、
駆動ローラ(3)以外に転写バックアップローラ(6)
を設ける必要がなくなり、ベルトの張架構造および装置
全体の小型化を図ることが可能となる。また、駆動ロー
ラは、その軸の両端が軸受け等によって固定されていて
軸芯が変位しないので、安定した二次転写部を形成する
ことが可能となる。ところで、二次転写部を駆動ローラ
に対する中間転写ベルトの巻き掛け部に形成し、記録媒
体が二次転写部を下方から上方へ向かって通過するよう
に構成しようとした場合において、仮に像担持体を転写
ベルトの張り側に配置したとすると、単色トナー像形成
手段およびその露光手段は、転写ベルトの下方に配置さ
れることとなる。単色トナー像形成手段およびその露光
手段を転写ベルトの下方に配置すると、単色トナー像形
成手段の作像部で発生した浮遊トナーや、メンテナンス
時にこぼれたトナー、紙粉などのダストが、下方に位置
する露光手段に堆積してその光学系を汚し、画像欠陥が
生じるという問題が生じる。また、現像手段に下方から
逐次トナーを補給する機構が必要で、構造が複雑化する
という問題も生じる。このような問題を解決するには、
単色トナー像形成手段およびその露光手段を、転写ベル
トの上方に配置すればよいこととなるが、像担持体を転
写ベルトの張り側に配置し、二次転写部を駆動ローラに
対する中間転写ベルトの巻き掛け部に形成しようとする
と、記録媒体は二次転写部を上方から下方へ向かって通
過することとなり、結果として、定着部が転写部、作像
部、露光部の下方に位置することとなる。定着部が転写
部、作像部、露光部の下方に位置すると、定着部の発
熱、水蒸気が上方に位置する上記各部に回り込み、温度
変動に起因する画像不良、熱膨張によるレジストずれ、
結露による画像不良、接触各部の張り付き等が発生する
という問題が生じる。また、給紙部が装置の上部に配置
されることとなるため、この給紙部に多数枚(最低50
0から1000枚程度)の用紙をストックさせた場合に
は、装置が歪みやすくなってレジストがずれたり、装置
の設置安定性も悪くなるという問題も生じる。これに対
し、この請求項7記載のカラー画像形成装置によれば、
転写ベルトの速度をVt、各像坦持体の周速をVdiと
したとき、Vt<Vdiとすることによって、各単色ト
ナー像形成手段を転写ベルトの弛み側に接触配置するこ
とが可能となり、したがって、二次転写部を、駆動ロー
ラに対する中間転写ベルトの巻き掛け部において形成
し、記録媒体が二次転写部を下方から上方へ向かって通
過する構成とすることができ、これによって、上記の問
題を全て解決することが可能となる。すなわち、単色ト
ナー像形成手段およびその露光手段を転写ベルトの上方
に配置することで、単色トナー像形成手段の作像部で発
生した浮遊トナーや、メンテナンス時にこぼれたトナ
ー、紙粉などのダストによる画像欠陥を防止し、また、
現像手段へのトナー補給を容易にし、さらにまた、定着
部を転写部、作像部、露光部の上方に配置することで、
定着部の発熱、水蒸気の上記各部への回り込みを防止し
て、温度変動に起因する画像不良、熱膨張によるレジス
トずれ、結露による画像不良、接触各部の張り付き等を
防止することが可能となる。また、給紙部が装置の下部
に配置されることとなるため、この給紙部に多数枚(最
低500から1000枚程度)の用紙をストックさせた
場合でも、装置が歪み難くなってレジストがずれ難くな
り、装置の設置安定性も良くなる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明に係るカラー
画像形成装置の一実施の形態を示す概略正面図、図2は
その像担持体および転写ベルトの駆動系を示す図であ
る。
【0006】図1に示すように、この画像形成装置は、
駆動ローラ10と従動ローラ20とに張架されて図示矢
印方向(反時計方向)へ循環駆動される中間転写ベルト
30と、この中間転写ベルト30に対して複数個(4
個)配置された単色トナー像形成手段40(Y、C、
M、K)とを備え、中間転写ベルト30に対して、複数
個の単色トナー像形成手段40によるトナー像が個別の
転写手段51,52,53,54で順次転写されるよう
になっている。それぞれの転写部(一次転写部)をT1
Y、T1C、T1M、T1Kで示す。
【0007】単色トナー像形成手段は、イエロー用のも
の40(Y)と、マゼンタ用のもの40(M)と、シア
ン用のもの40(C)と、ブラック用のもの40(K)
とが配置されている。これら単色トナー像形成手段40
(Y、C、M、K)は、それぞれ、像担持体としての、
外周面に感光層を有する感光体41と、この感光体41
の外周面を一様に帯電させる帯電手段としての帯電ロー
ラ42と、この帯電ローラ42により一様に帯電させら
れた外周面を選択的に露光Lして静電潜像を形成する露
光手段43と、この露光手段43により形成された静電
潜像に現像剤であるトナーを付与して可視像(トナー
像)とする現像手段としての現像ローラ44と、この現
像ローラ44により現像されたトナー像が一次転写対象
である中間転写ベルト30に転写された後に感光体41
の表面に残留しているトナーを除去するクリーニング手
段としてのクリーニングブレード45とを有している。
【0008】中間転写ベルト30に順次一次転写され、
中間転写ベルト30上で順次重ね合わされてフルカラー
となったトナー像は、二次転写部T2において用紙等の
記録媒体Pに二次転写され、定着部である定着ローラ対
61を通ることで記録媒体P上に定着され、排紙ローラ
対62によって、装置上部に形成された排紙トレイ68
上へ排出される。
【0009】63は多数枚の記録媒体Pが積層保持され
ている給紙カセット、64は給紙カセット63から記録
媒体Pを一枚ずつ給送するピックアップローラ、65は
二次転写部T2への記録媒体Pの供給タイミングを規定
するゲートローラ対、66は中間転写ベルト30との間
で二次転写部T2を形成する二次転写手段としての二次
転写ローラ、67は二次転写後に中間転写ベルト30の
表面に残留しているトナーを除去するクリーニング手段
としてのクリーニングブレードである。
【0010】図1からも明らかなように、各々の単色ト
ナー像形成手段40(Y、C、M、K)の像担持体41
は、中間転写ベルト30の弛み側に接触配置されてお
り、転写ベルトの速度をVt、各像坦持体41の周速を
Vdi(Vd1,Vd2,Vd3,Vd4)としたと
き、Vt<Vdiとなるように構成されている。また、
各像坦持体41の周速Vdiは、駆動ローラ10から離
れるにしたがって大きく(Vd1<Vd2<Vd3<V
d4)となっている。図2に示すように、この装置は、
各像坦持体41を駆動する像担持体駆動歯車列GDと、
中間転写ベルト30を駆動するベルト駆動歯車列GTと
を有し、これら両駆動歯車列を同一の駆動源歯車GMで
駆動するようになっている。また、ベルト駆動歯車列G
Tを介して像担持体駆動歯車列GDを駆動し、駆動源歯
車GMから最終段の像担持体駆動歯車Gd4までの歯車
列が分岐のない1列の歯車列で構成されている。すなわ
ち、駆動源歯車GMはモータMの出力軸に固定されてい
ることによって駆動され、この駆動源歯車GMにアイド
ルギヤGatを介して歯車Gtが噛み合っていることに
よって駆動ローラ10が周速Vt(<Vd1)で駆動さ
れ、その歯車GtにアイドルギヤGa5,Ga4を介し
て歯車Gd1が噛み合っていることによって像担持体4
1(Y)が周速Vd1で駆動され、その歯車Gd1にア
イドルギヤGa1を介して歯車Gd2が噛み合っている
ことによって像担持体41(C)が周速Vd2(>Vd
1)で駆動され、その歯車Gd2にアイドルギヤGa2
を介して歯車Gd3が噛み合っていることによって像担
持体41(M)が周速Vd3(>Vd2)で駆動され、
その歯車Gd3にアイドルギヤGa3を介して歯車Gd
4が噛み合っていることによって像担持体41(K)が
周速Vd4(>Vd3)で駆動されるようになってい
る。したがって、ベルト駆動歯車列GT(歯車Gatお
よびGt)を介して像担持体駆動歯車列GD(歯車Ga
5,Ga4,Gd1,Ga1,Gd2,Ga2,Gd
3,Ga3,Gd4)が駆動され、駆動源歯車GMから
最終段の像担持体駆動歯車Gd4までの歯車列が分岐の
ない1列の歯車列で構成されている。
【0011】図1からも明らかなように、中間転写ベル
ト30から記録媒体Pへカラートナー像を転写する二次
転写部T2は、駆動ローラ10に対する中間転写ベルト
30の巻き掛け部において形成されており、記録媒体P
は、二次転写部T2を下方から上方へ向かって通過する
ようになっている。また、二次転写後に中間転写ベルト
30に残留している残留トナーを除去するクリーニング
ブレード67は、駆動ローラ10への中間転写ベルト3
0の巻き掛け部において中間転写ベルト30に当接して
いる。
【0012】中間転写ベルト30は、その表面硬度を像
担持体41の表面硬度よりも大きく構成し、および/ま
たは、その表面粗さを像担持体10の表面粗さよりも大
きく構成し、および/または、その表面に、研磨剤(例
えば、高硬度微粒子、アルミナ、セラミック等)を付加
する。研磨剤は、ベルト表面に含浸させてもよいし、塗
布してもよい。
【0013】以上のようなカラー画像形成装置によれば
次のような作用効果が得られる。 (a)このカラー画像形成装置は、駆動ローラ10と従
動ローラ20とに張架されて循環駆動される転写ベルト
30と、この転写ベルト30に対して複数個配置され
た、像担持体41を有する単色トナー像形成手段40と
を備え、転写ベルト30に対して、複数個の単色トナー
像形成手段40によるトナー像を順次転写する画像形成
装置であって、各々の単色トナー像形成手段40の像担
持体41が、転写ベルト30の弛み側に接触配置されて
いるとともに、転写ベルト30の速度をVt、各像坦持
体の周速をVdi(この実施の形態ではi=1〜4)と
したとき、Vt<Vdiとなっているので、この装置に
よれば、各々の単色トナー像形成手段40の像担持体4
1が転写ベルト30の弛み側に接触配置されているにも
かかわらず、転写ベルト30と像担持体41との接触状
態が安定することとなる。すなわち、従来のこの種の画
像形成装置においては、転写ベルトの周速と像担持体と
の周速とを同一速度とすることが一般であるため、転写
ベルトの弛み側に像担持体を接触配置した場合には、先
に図6を参照して説明したように、転写ベルト1と像担
持体との接触を安定させるために、比較的大きな力Fで
転写ベルト1に比較的大きな張力を付与するためのテン
ションロール4を設ける必要があったが、この実施の形
態のカラー画像形成装置によれば、転写ベルト30の速
度をVt、この転写ベルト30の弛み側に接触配置され
ている各像坦持体の周速をVdiとしたとき、Vt<V
diとしてあるので、装置が作動すると(転写ベルト3
0および像担持体41が回転駆動されると)、転写ベル
ト30と像担持体41との接触部(一次転写部T1)に
おいて、像担持体41の回転により転写ベルト30に対
してその弛みを低減させる張力が作用することとなる。
より詳しくは、転写ベルト30に対して像坦持体41が
より速い速度Vdiにて当接すると、その接触部におい
て Ft=μP(図2参照) μ:像坦持体41と転写ベルト30との間の摩擦係数 P:両者間の当接荷重 なる摩擦力が発生し、この摩擦力Ft(図2参照)によ
って、転写ベルト30は、駆動ローラ10への巻き掛け
終端部と像坦持体41との接触部との間において引っ張
られる方向に力をうける。上述したように、各像坦持体
41の周速Vdiは駆動ローラ10から離れるにしたが
って大きく(Vd1<Vd2<Vd3<Vd4)なって
おり、また、それぞれの転写部(接触部)においてはあ
る程度のスリップが生じるから、この摩擦力(ベルト張
力)Ftはそれぞれの転写部(T1)にて発生し、駆動
ローラ10の出口側で発生したベルト30のたるみを吸
収し、ベルト30は各転写部間において張り渡された状
態になり、ベルト30の走行姿勢が、皺、たるみがなく
安定し、転写位置が所定の位置に一義的に固定されるこ
ととなる。したがって、この装置によれば、各々の単色
トナー像形成手段40の像担持体41を転写ベルト30
の弛み側に接触配置してあるにもかかわらず、必ずしも
従来必要であったテンションロール等を設けなくても、
転写ベルト30と像担持体41との接触状態を安定させ
ることが可能となり、レジスト合わせが良好で色ずれが
少ない画像を得ることが可能となる。すなわち、このカ
ラー画像形成装置によれば、転写ベルト30の張架構造
を単純化して(駆動ローラ10と従動ローラ20とのみ
によって張架する構造として)小型化を図り、結果とし
て画像形成装置の小型化を図ることが可能となる。同時
に、従来必要であったテンションロール等を必ずしも設
けなくてもよくなるため、画像形成装置が長期間作動し
ない(転写ベルト30および像担持体41が駆動されな
い)場合においては、転写ベルト30にそれほど大きな
張力が作用しなくなり、転写ベルト30を駆動するため
に必要な必要最低限の張力のみが付加されてさえいれば
よく、結果として、転写ベルト30のクリープ変形が生
じなくなって、その後の画像形成に悪影響を及ぼすとい
うこともなくなる。以上のように、この実施の形態のカ
ラー画像形成装置によれば、小型化を図ることのできる
とともに、転写ベルト30にクリープが生じ難くなる。
しかも、ベルトに付与するテンションが小さくて済む結
果としてベルトの蛇行力も小さくなり、簡単なつきあて
部材等によっても蛇行を十分に防止できる。したがっ
て、複雑な蛇行防止制御も不要となる。 (b)各像坦持体41の周速Vdiが、駆動ローラ10
から離れるにしたがって大きくなっているので、各像坦
持体41の間において、転写ベルト30が常に引っ張り
状態に維持されることとなり、これによって、各像坦持
体41間において、転写ベルト30の搬送姿勢が皺、た
るみがなく確実に安定し、転写位置(一次転写部T1)
が所定の位置に一義的に固定されることとなる。したが
って、レジスト合わせもより良好になり、色ずれが一層
少ない画像が得られることとなる。 (c)各像坦持体41を駆動する像担持体駆動歯車列G
Dと、転写ベルト30を駆動するベルト駆動歯車列GT
とを有し、これら両駆動歯車列を同一の駆動源歯車GM
で駆動し、かつ、ベルト駆動歯車列GTを介して像担持
体駆動歯車列GDを駆動し、駆動源歯車GMから最終段
の像担持体駆動歯車Gd4までの歯車列が分岐のない1
列の歯車列で構成されているので、像坦持体41の周速
Vdiが転写ベルト30の速度Vtよりも大きくなって
いることにより生じるおそれのある、ベルト駆動歯車列
GTにおけるバックラッシュが生じなくなり、結果とし
て、良好な色重ね精度が得られることとなる。この点に
ついて詳しく説明する。前述したように、転写ベルト3
0に対して像坦持体41がより速い速度Vdiにて当接
すると、図2に示すように、その接触部においてFt=
μPなる摩擦力が発生し、この摩擦力Ftによって、転
写ベルト30は、駆動ローラ10への巻き掛け終端部と
像坦持体41との接触部との間において引っ張られる方
向に力をうける。なお、逆に、像担持体41は、その反
作用として、転写ベルト30から力Fdを受けることと
なる。上記転写ベルト30に対する引っ張り力Ftは各
接触部(T1)で発生するが、像担持体41(Y)を代
表させて説明すると、力Ftは、ベルト30および駆動
ローラ10を介して歯車Gtに伝達される。このような
状況において、仮に、図3に示すように、ベルト駆動歯
車列GT’を像担持体駆動歯車列GDから独立させ、駆
動系を分岐させて駆動源歯車GMからアイドルギヤGa
t1および歯車Gtを介して駆動ローラ10を駆動する
構成にしたとすると、ベルト30および駆動ローラ10
を介して歯車Gtに伝達される力Ftは駆動ローラ10
および歯車Gt、Gat1を、所定の回転数よりも速く
(像担持体41の周速と等速で)回転させようとする力
であるため、歯車GtとGat1との噛み合い部bある
いは歯車Gat1とGMとの噛み合い部aにおいてバッ
クラッシュが発生し、ベルト30の走行状態が不安定な
ものとなってしまうおそれがある。これに対し、この実
施の形態によれば、図2に示したように、ベルト駆動歯
車列GTを介して像担持体駆動歯車列GDを駆動し、駆
動源歯車GMから最終段の像担持体駆動歯車Gd4まで
の歯車列が分岐のない1列の歯車列で構成されているの
で、上記力Ftが駆動ローラ10および歯車Gt、Ga
tを所定の回転数よりも速く(像担持体41の周速と等
速で)回転させようとする力として作用しようとして
も、そうすると、アイドルギアGaから歯車Gtへの動
力伝達がなされなくなり、ベルト30に対して増速され
ている像担持体41への動力伝達もなされなくなってし
まう。すなわち、この実施の形態の構成によると、上記
力Ftが駆動ローラ10および歯車Gt、Gatを所定
の回転数よりも速く(像担持体41の周速と等速で)回
転させようとしてもさせ得ない状態となる。このため、
像坦持体41の周速Vdiが転写ベルト30の速度Vt
よりも大きくなっていることにより生じるおそれのあ
る、ベルト駆動歯車列GTにおける上記バックラッシュ
が生じ得なくなり、ベルト30の走行状態が安定し、結
果として、良好な色重ね精度が得られることとなる。 (d)転写ベルト30の表面硬度が前記像担持体の表面
硬度よりも大きくすることにより、次のような作用効果
が得られる。すなわち、一般に、像担持体41上には転
写残りのトナーが存在し、このトナーは像担持体41上
に徐々に滞留して、いわゆるフィルミング発生させ、画
質低下の一因となる。これに対し、この実施の形態のカ
ラー画像形成装置によれば、転写ベルト30の表面硬度
が像担持体41の表面硬度よりも大きくなっているの
で、転写ベルト30と像担持体41との周速差によっ
て、像担持体41の表面が転写ベルト30との接触によ
ってごく僅かずつ常に削られて常にリフレッシュされる
こととなる。したがって、上記フィルミングが防止さ
れ、画質が向上することとなる。 (e)転写ベルト30の表面粗さを像担持体41の表面
粗さよりも大きくすることにより、上述したと同様、転
写ベルト30と像担持体41との周速差によって、像担
持体41の表面が転写ベルト30との接触によってごく
僅かずつ常に削られて常にリフレッシュされることとな
る。したがって、上記フィルミングが防止され、画質が
向上することとなる。 (f)転写ベルト30の表面に、研磨剤を付加すること
により、上述したと同様、転写ベルト30と像担持体4
1との周速差によって、像担持体30の表面が転写ベル
ト30との接触によってごく僅かずつ常に削られて常に
リフレッシュされることとなる。したがって、上記フィ
ルミングが防止され、画質が向上することとなる。 (g)転写ベルトが中間転写ベルトであり、この中間転
写ベルト30に残留している残留トナーを除去するクリ
ーニングブレード67が、駆動ローラ10への中間転写
ベルト30の巻き掛け部において中間転写ベルト30に
当接しているので、中間転写ベルト30の伸縮状態が安
定し、駆動初期においても、その伸縮状態は安定したも
のとなる。すなわち、二次転写後のクリーニングブレー
ド67は、中間転写ベルト30の循環に対して抵抗とし
て作用し、特に、駆動開始時には大きな抵抗となるが、
この画像形成装置では、二次転写後のクリーニングブレ
ード67が、中間転写ベルト30の従動ローラ20への
巻き掛け部にではなく、駆動ローラ10への巻き掛け部
において中間転写ベルト30に当接しているので、その
当接部におけるクリーニングブレード67による抵抗
は、中間転写ベルト30に対する引っ張り力としては作
用し得ない。駆動ローラ10への巻き掛け部上において
抵抗として作用するだけである。このため、クリーニン
グブレード67の中間転写ベルト30に対する当接状態
が両者の摩擦によって安定していないとしても、その状
態は、中間転写ベルト30に作用する張力には何らの影
響も及ぼさない。したがって、中間転写ベルト30の伸
縮状態が安定し、駆動初期においても安定した状態とな
る。このため、中間転写ベルト30上への各色トナー像
の転写位置間におけるずれが著しく低減し、特に画像形
成初期においてもずれが生じ難くなり、結果として、カ
ラー画像の画質が向上することとなる。 (h)中間転写ベルト30から記録媒体Pへカラートナ
ー像を転写する二次転写部T2が駆動ローラ10に対す
る中間転写ベルト30の巻き掛け部において形成されて
いて、記録媒体Pが二次転写部T2を下方から上方へ向
かって通過する構成となっているので、さらに次のよう
な作用効果が得られる。すなわち、中間転写ベルト30
から記録媒体Pへカラートナー像を転写する二次転写部
T2が駆動ローラ10に対する中間転写ベルト30の巻
き掛け部において形成されているので、例えば図6に示
した従来装置のように、駆動ローラ(3)以外に転写バ
ックアップローラ(6)を設ける必要がなくなり、ベル
ト30の張架構造および装置全体の小型化を図ることが
可能となる。また、駆動ローラ10は、図示はしない
が、その軸の両端が軸受け等によって回転可能に固定さ
れていて軸芯が変位しないので、安定した二次転写部T
2を形成することが可能となる。ところで、二次転写部
T2を駆動ローラ10に対する中間転写ベルト30の巻
き掛け部に形成し、記録媒体Pが二次転写部T2を下方
から上方へ向かって通過するように構成しようとした場
合において、仮に例えば図4に示すように、像担持体4
1を転写ベルト30の張り側に配置したとすると、単色
トナー像形成手段40およびその露光手段43は、転写
ベルト30の下方に配置されることとなる。単色トナー
像形成手段40およびその露光手段43を転写ベルト3
0の下方に配置すると、単色トナー像形成手段40の作
像部で発生した浮遊トナーや、メンテナンス時にこぼれ
たトナー、紙粉などのダストが、下方に位置する露光手
段43に堆積してその光学系を汚し、画像欠陥が生じる
という問題が生じる。また、現像手段である現像ローラ
44に下方から逐次トナーを補給する機構が必要で、構
造が複雑化するという問題も生じる。このような問題を
解決するには、単色トナー像形成手段40およびその露
光手段43を、転写ベルト30の上方に配置すればよい
こととなるが、例えば図5に示すように、像担持体41
を転写ベルト30の張り側に配置し、二次転写部T2を
駆動ローラ10に対する中間転写ベルト30の巻き掛け
部に形成しようとすると、図示のように、記録媒体Pは
二次転写部T2を上方から下方へ向かって通過すること
となり、結果として、定着部61が転写部T1,T2、
作像部(感光体41)、露光部(露光手段43)の下方
に位置することとなる。定着部61が転写部、作像部、
露光部の下方に位置すると、高温である定着部61の発
熱、水蒸気が上方に位置する上記各部に回り込み、温度
変動に起因する画像不良、熱膨張によるレジストずれ、
結露による画像不良、接触各部の張り付き等が発生する
という問題が生じる。また、図示のように、給紙部(給
紙カセット63等)が装置の上部に配置されることとな
るため、この給紙部に多数枚(最低500から1000
枚程度)の用紙をストックさせた場合には、装置が歪み
やすくなってレジストがずれたり、装置の設置安定性も
悪くなるという問題も生じる。これに対し、この実施の
形態のカラー画像形成装置によれば、図1に示したよう
に、転写ベルト30の速度をVt、各像坦持体41の周
速をVdiとしたとき、Vt<Vdiとし、かつ各像坦
持体41の周速Vdiを、駆動ローラ10から離れるに
したがって大きく(Vd1<Vd2<Vd3<Vd4)
することによって、各単色トナー像形成手段40を転写
ベルト30の弛み側に接触配置することが可能となり、
したがって、二次転写部T2を、駆動ローラ10に対す
る中間転写ベルト30の巻き掛け部において形成し、記
録媒体Pが二次転写部T2を下方から上方へ向かって通
過する構成とすることができ、これによって、上記の問
題を全て解決することが可能となる。すなわち、単色ト
ナー像形成手段40およびその露光手段43を転写ベル
ト30の上方に配置することで、単色トナー像形成手段
40の作像部で発生した浮遊トナーや、メンテナンス時
にこぼれたトナー、紙粉などのダストによる画像欠陥を
防止し、また、現像手段44へのトナー補給を容易に
し、さらにまた、定着部61を転写部、作像部、露光部
の上方に配置することで、定着部61の発熱、水蒸気の
上記各部への回り込みを防止して、温度変動に起因する
画像不良、熱膨張によるレジストずれ、結露による画像
不良、接触各部の張り付き等を防止することが可能とな
る。また、給紙部(給紙カセット63等)が装置の下部
に配置されることとなるため、この給紙部に多数枚(最
低500から1000枚程度)の用紙をストックさせた
場合でも、装置が歪み難くなってレジストがずれ難くな
り、装置の設置安定性も良くなる。
【0014】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものでは
なく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能
である。例えば、上記実施の形態で転写ベルトとして中
間転写ベルト30を用いた場合について説明したが、請
求項1〜5の各発明は、転写ベルトとして記録媒体を保
持搬送するベルトを用いた場合にも適用可能である。ま
た、上記の実施の形態の転写手段51,52,53,5
4は、それぞれ転写ブレードで構成してあるが、コロナ
転写器で構成してもよい。また、従動ローラ20は、テ
ンションローラ(および/または蛇行規制ローラ)とし
て構成することも可能である。
【0015】
【発明の効果】請求項1〜7記載のいずれのカラー画像
形成装置によっても、小型化を図ることのできるととも
に、転写ベルトにクリープが生じ難くなる。また、複雑
な蛇行防止制御も不要となる。しかも、各像坦持体の周
速Vdiが、駆動ローラから離れるにしたがって大きく
なっているので、各像坦持体間において、転写ベルトの
搬送姿勢が皺、たるみがなく確実に安定し、転写位置が
所定の位置に一義的に固定されて、レジスト合わせも良
好になり、色ずれが少ない画像が得られることとなる。
さらに、請求項2記載のカラー画像形成装置によれば、
ベルト駆動歯車列におけるバックラッシュが生じなくな
り、結果として、良好な色重ね精度が得られることとな
る。請求項3記載のカラー画像形成装置によれば、像担
持体表面のフィルミングが防止され、画質が向上するこ
ととなる。請求項4記載のカラー画像形成装置によれ
ば、像担持体表面のフィルミングが防止され、画質が向
上することとなる。請求項5記載のカラー画像形成装置
によれば、像担持体表面のフィルミングが防止され、画
質が向上することとなる。請求項6記載のカラー画像形
成装置によれば、中間転写ベルト上への各色トナー像の
転写位置間におけるずれが著しく低減し、特に画像形成
初期においてもずれが生じ難くなり、結果として、カラ
ー画像の画質が向上することとなる。請求項7記載のカ
ラー画像形成装置によれば、単色トナー像形成手段およ
びその露光手段を転写ベルトの上方に配置することで、
単色トナー像形成手段の作像部で発生した浮遊トナー
や、メンテナンス時にこぼれたトナー、紙粉などのダス
トによる画像欠陥を防止し、また、現像手段へのトナー
補給を容易にし、さらにまた、定着部を転写部、作像
部、露光部の上方に配置することで、定着部の発熱、水
蒸気の上記各部への回り込みを防止して、温度変動に起
因する画像不良、熱膨張によるレジストずれ、結露によ
る画像不良、接触各部の張り付き等を防止することが可
能となる。また、給紙部が装置の下部に配置されること
となるため、この給紙部に多数枚の用紙をストックさせ
た場合でも、装置が歪み難くなってレジストがずれ難く
なり、装置の設置安定性も良くなる。
【0016】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカラー画像形成装置の一実施の形
態を示す概略正面図。
【図2】像担持体および転写ベルトの駆動系を示す図
【図3】像担持体および転写ベルトの駆動系の比較例を
示す図
【図4】比較例を示す図。
【図5】比較例を示す図。
【図6】従来技術の説明図。
【符号の説明】
10 駆動ローラ 20 従動ローラ 30 中間転写ベルト(転写ベルト) 40 単色トナー像形成手段 41 像担持体 GD 像担持体駆動歯車列 GT ベルト駆動歯車列 GM 駆動源歯車 67 クリーニングブレード T2 二次転写部 P 用紙(記録媒体)
フロントページの続き (72)発明者 野村 雄二郎 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2H027 DA17 DA20 ED02 ED16 ED24 EE03 EF09 2H030 AA01 AA06 AB02 AD16 BB42 BB44 BB46 BB56 2H035 CA07 CB01 CG01 CG03 2H071 CA01 CA02 CA05 DA09 DA15 DA23 DA26 DA31 2H200 FA04 FA08 FA17 GA10 GA12 GA23 GA29 GA47 GB44 JA01 JB47 JB49 JC03 JC17 JC19 LA29 LC02 MC02 MC06 PA11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動ローラと従動ローラとに張架されて
    循環駆動される転写ベルトと、この転写ベルトに対して
    複数個配置された、像担持体を有する単色トナー像形成
    手段とを備え、前記転写ベルトまたは前記転写ベルトに
    保持された記録媒体に対して、前記複数個の単色トナー
    像形成手段によるトナー像を順次転写する画像形成装置
    であって、 前記各々の単色トナー像形成手段の像担持体が、前記転
    写ベルトの弛み側に接触配置されているとともに、転写
    ベルトの速度をVt、前記各像坦持体の周速をVdiと
    したとき、Vt<Vdiとなっており、かつ、前記各像
    坦持体の周速Vdiが、前記駆動ローラから離れるにし
    たがって大きくなっていることを特徴とするカラー画像
    形成装置。
  2. 【請求項2】 前記各像坦持体を駆動する像担持体駆動
    歯車列と、前記転写ベルトを駆動するベルト駆動歯車列
    とを有し、これら両駆動歯車列を同一の駆動源歯車で駆
    動し、かつ、ベルト駆動歯車列を介して像担持体駆動歯
    車列を駆動し 、前記駆動源歯車から最終段の像担持体駆動歯車までの
    歯車列が分岐のない1列の歯車列で構成されていること
    を特徴とする請求項1記載のカラー画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記転写ベルトの表面硬度が前記像担持
    体の表面硬度よりも大きいことを特徴とする請求項1ま
    たは2記載のカラー画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記転写ベルトの表面粗さが前記像担持
    体の表面粗さよりも大きいことを特徴とする請求項1,
    2,または3記載のカラー画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記転写ベルトの表面に、研磨剤が付加
    されていることを特徴とする請求項1,2,3,または
    4記載のカラー画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記転写ベルトが中間転写ベルトであ
    り、この中間転写ベルトに残留している残留トナーを除
    去するクリーニングブレードが、前記駆動ローラへの中
    間転写ベルトの巻き掛け部において中間転写ベルトに当
    接していることを特徴とする請求項1,2,3,4,ま
    たは5記載のカラー画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記転写ベルトが中間転写ベルトであ
    り、この中間転写ベルトから記録媒体へカラートナー像
    を転写する二次転写部が前記駆動ローラに対する中間転
    写ベルトの巻き掛け部において形成されていて、記録媒
    体が二次転写部を下方から上方へ向かって通過する構成
    となっていることを特徴とする請求項1〜6のうちいず
    れか一項に記載のカラー画像形成装置。
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