JP2002266937A - 免振装置 - Google Patents

免振装置

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JP2002266937A
JP2002266937A JP2001064634A JP2001064634A JP2002266937A JP 2002266937 A JP2002266937 A JP 2002266937A JP 2001064634 A JP2001064634 A JP 2001064634A JP 2001064634 A JP2001064634 A JP 2001064634A JP 2002266937 A JP2002266937 A JP 2002266937A
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Shozo Nishiyama
正三 西山
Tatsuhiro Ranki
龍大 欄木
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Taisei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 室内の壁面等に近接して設置することができ
る展示台等のための免振装置を提供すること。 【解決手段】 展示台101を載せておくための免振装
置本体2を案内機構3によって床面B上で壁面Aから離
れる方向に水平移動できるようにしておくと共に、免振
装置本体2と壁面Aとの間に設けられたばね装置4によ
る弾発ばね力に抗して免振装置本体2を壁面Aに接近さ
せた状態で免振装置本体2をその位置にロック装置5に
よってロックしておき、地震時等に生じる振動を受感部
8で検知したときにロック装置5のロック状態が解除さ
れ、免振装置本体2がばね装置4の弾発ばね力で壁面A
から離され、これにより壁面Aが免振装置本体2の揺動
動作の邪魔にならないようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内の壁や柱等に
近接して設置することができる免振装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えば、美術館、博物館等には展示台に
収容されている美術品などの展示品が多数設置されてお
り、また、事務所建物内等には多数のコンピュータ等が
設置されているが、これらの展示品やコンピュータなど
を室内の床面に直接設置しておくと、地震が発生した場
合、建物に生じる揺れが展示品及びコンピュータ等に直
接伝わって損傷する虞がある。
【0003】そこで、従来では、設置面と展示台及びコ
ンピュータ等との間に、積層ゴム装置、滑り支承装置、
転がり支承装置、弾性体を利用する装置、偏心ローラを
利用する装置などの免震装置を介在させることにより、
展示品及びコンピュータ等に伝わろうとする地震による
震動を吸収させ、地震による被害を最小限に抑えるよう
にすることが広く行われている。
【0004】例えば、特開平9−327345号公報に
は、ローラを備えて成る免震機構を介して相互に異なる
方向に揺動可能に重ねられている複数の台枠を、電動式
の着脱機構が震動に応じて連動固定/解除可能、且つ、
免震機構による複数の台枠の揺れを抑制することによ
り、地震発生時にはその震動エネルギーを吸収し、上部
台枠上の展示品等の揺れを著しく減衰させ、さらに、上
部台枠上の展示品等が免震機構により揺れを制御するよ
うにすることができる免震台が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
この種の免震装置を介して床面上に設置された展示台や
コンピュータは地震時に免震装置上で床面と平行な方向
に揺動するため、展示台やコンピュータを上述の如き免
震装置に設置した状態で壁や柱の際に設置する場合に
は、設置階における地震時の最大振幅を想定し、展示台
やコンピュータをこの最大振幅距離だけ壁や柱から離し
て設置することにより、免震装置に設置されている展示
台やコンピュータが地震時に壁や柱に衝突して破損及び
損傷しないようにしている。
【0006】したがって床面に免震装置を介して展示台
やコンピュータ等を設置する場合には、それ自体の設置
面積分よりもかなり広い床面積が必要となるほか、免震
装置を壁面や柱の表面から場合によっては数十センチ程
度の距離を離して設置しなければならないので、免震装
置の周囲に平常時においては無駄なスペースが出来てし
まい平常時の使用性が悪いという問題点を有している。
さらに、展示物の数量を減らし、室内の展示密度を減小
させなければならないので、床スペースを有効に利用す
ることができないという問題点も有している。また、特
開平9−327345号で公開されている免震台にあっ
ても、前述の如き床スペースの有効利用に関する同様の
問題点を有している。
【0007】本発明の目的は、従来技術における上述の
問題点を解決するだけでなく、風や道路交通などによる
振動にも対応することができる免振装置を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明によれば、物体を床面の振動から免
振させるようにして該室内の壁や柱等に近接して設置す
るのに用いられる免振装置であって、免振装置本体と、
該免振装置本体を前記壁や柱等から離反させる方向に弾
発付勢するための付勢手段とを備えたことを特徴とする
免振装置が提案される。
【0009】請求項2の発明によれば、物体を床面の振
動から免振させるようにして該室内の壁や柱等に近接し
て設置するのに用いられる免振装置であって、免振装置
本体と、前記免振装置本体を前記床面上で前記壁や柱等
から離れる方向に移動可能なように案内する案内機構
と、前記免振装置本体を前記壁や柱等から離反させる方
向に弾発付勢するための付勢手段と、前記免振装置本体
を前記付勢手段の弾発付勢力に抗して前記壁や柱等に近
接した位置にロックしておくためのロック機構と、地震
等の揺れを感知する受感部とを備え、前記受感部によっ
て地震等の揺れを感知した場合に前記ロック機構のロッ
ク動作が解除されるようにしたことを特徴とする免振装
置が提案される。
【0010】請求項3の発明によれば、物体を床面の振
動から免振させるようにして該室内の壁や柱等に近接し
て設置するのに用いられる免振装置であって、移動可能
なように底面に滑車が設けられた免振装置本体と、前記
滑車と協働し所定レベル以上の振動が発生したときに前
記免振装置本体を前記床面上で前記壁や柱等から所定距
離だけ離れた状態にするための案内レール部材とを備え
たことを特徴とする免振装置が提案される。
【0011】請求項4の発明によれば、請求項3の発明
において、前記案内レール部材は、中央部が低い円弧状
のレール面を有すると共に、前記壁や柱等の際に前記免
振装置本体を停車させておくために前記滑車を容易に脱
出可能なように受け入れておくためのへこみ部が前記円
弧状のレール面の端部付近に形成されている免振装置が
提案される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態の一例につき詳細に説明する。
【0013】図1は本発明による免振装置の実施の形態
の一例を示す正面図、図2は図1に示す免振装置の拡大
詳細図である。本発明による免振装置1は、美術品、コ
ンピュータ装置等の如く振動により損傷しやすい物品を
床面の振動から免振させるようにして室内の壁又は柱等
に近接して設置するのに用いられる装置であり、本実施
の形態では、美術品100が収納されている展示台10
1を室内の壁面Aに近接して床面B上に設置するように
した場合が示されている。
【0014】免振装置1は、免振させる物品である展示
台101を載せておくための免振装置本体2を備えてい
る。免振装置本体2は、本体上部2Aと本体下部2Bと
の間に図示しない積層ゴム装置が設けられて成り、地震
時等には本体上部2Aが本体下部2Bに対して相対的に
水平運動を行って、免振装置本体2上に設置されている
展示台101に伝わる振動レベルを低下させて展示台1
01が倒れるなどするのを防ぐことができる公知の構成
となっている。なお、本体上部2Aと本体下部2Bとの
間に設ける装置としては、積層ゴム装置に限定されるこ
となく、滑り支承装置、転がり支承装置等、公知の免振
のための装置とすることができる。
【0015】免振装置本体2の下側には、免振装置本体
2を床面B上で壁面Aから離れる方向に水平移動させる
ための案内機構3が設けられている。案内機構3は、免
振装置本体2の本体下部2Bの下面2Baに取り付けら
れた複数の滑車31と、滑車31を所要の方向に案内す
るため床面B上に公知の手段によって敷設された一対の
レール32とを備えて成っている。
【0016】図2においては、滑車31が2個だけ見え
ているが、所定の間隔をあけて平行に配設されている一
対のレール32のそれぞれに2個の滑車が対応するよう
に合計4つの滑車が設けられており、これらの滑車31
により、免振装置本体2がレール32によって案内され
て床面B上を所定方向へ水平移動できるように構成され
ている。なお、本実施の形態ではレール32の敷設方向
は壁面Aに対して直角の方向となっているが、必ずしも
直角方向である必要はなく、免振装置本体2が作動して
水平方向に揺動したときに壁面Aに衝突しないような位
置にまで免振装置本体2を移動させることができるよう
にレール32を敷設すればよい。
【0017】免振装置本体2の下部には、免振装置本体
2を壁面Aから離反させる方向に弾発付勢するためのば
ね装置4が設けられている。ばね装置4はコイルばねか
ら成り、壁面Aに固定されているベースプレート7と免
振装置本体2の本体下部2Bの下面2Baに固定されて
いるロック装置5との間に介装されている。
【0018】ロック装置5は、免振装置本体2をばね装
置4の弾発力に抗して図2に示す定位置に保持しておく
ための装置であり、本体下部2Bの下面2Baに固定さ
れた本体部51と、本体部51内に収容されているラッ
チヘッド52を受け入れるため床面Bにくぎ止め等の方
法により固定された受け金具53とを備えて成ってい
る。本体部51と受け金具53とは、免振装置本体2が
図2に示す位置、すなわち、最も壁面Aに接近した位置
にある場合に対向し、ラッチヘッド52が受け金具53
の孔部53A(図3参照)に係入することにより免振装
置本体2をそこにに位置決めしたロック状態としておく
ことができる構成となっている。
【0019】このとき、ばね装置4は圧縮状態となり、
ロック装置5を介して免振装置本体2に壁面Aから離反
させるように弾発力が付与されている状態となってい
る。したがって、後で詳しく説明するようにして、ロッ
ク装置5のロック状態が受感部8からの信号に応答して
解除された場合、免振装置本体2はばね装置4の弾発力
によって壁面Aから離れるように押し出され、免振装置
本体2は案内機構3に案内されて移動し、免振装置本体
2と壁面Aとの間は、免振装置本体2が作動したときに
生じる本体上部2Aの揺れ幅以上となり、免振装置本体
2の作動時に本体上部2Aが壁面Aに衝突しないように
なっている。
【0020】図3には、ロック装置5の構成が詳細に示
されている。同図(A)はそのロック状態を示す図、同
図(B)はそのロック解除状態を示す図である。
【0021】ロック装置5の本体部51は円筒形のケー
ス54を有し、ケース54内には鍔部52Bを有するT
字状のラッチヘッド52が収容されている。ここでは、
磁性体である鉄から成るラッチヘッド52の鍔部52B
の直径寸法がケース54の内径より若干小さく形成さ
れ、一方、ラッチヘッド52の先端部52Aはケース5
4の底壁54Aに設けられている小孔部54Aaから外
に突出できるようにケース54内に収容されている。こ
れにより、ラッチヘッド52は、ケース54の軸線に沿
って運動可能となっている。
【0022】ラッチヘッド52の本体部52Cには圧縮
ばね55が装着されており、ラッチヘッド52は手動又
は電磁石の反発力で押し下げることにより先端部52A
をケース54の小孔部54Aaから突出させることがで
きる。このため本体部51と受け金具53とが対向する
状態において、ラッチヘッド52の先端部52Aが受け
金具53の孔部53Aに係入しながら、ばね装置4の弾
発力を免振装置本体2に効かせていくと、ラッチヘッド
52が受け金具53に押し付けられてその摩擦力と圧縮
ばね55の弾発力とつり合うとロック装置5をロック状
態とすることができる。また、ケース54内のラッチヘ
ッド52の鍔部52B側には電磁石56が設けられてお
り、電磁石56に通電することによりラッチヘッド52
を後退させてケース54内に引き込み、先端部52Aと
受け金具53の孔部53Aとの間の係合状態を解除し
て、ロック装置5をロック解除状態とすることができる
ように構成されている。
【0023】免振装置本体2には、地震その他風や道路
交通等により展示台101に生じる揺れを感知するため
の受感部8が、図2に示されるように床面B上に取り付
けられている。受感部8は地震等の揺れを感知するとO
Nになるスイッチ8A(図3参照)から成り、スイッチ
8Aは導線9によって直流電源8B及び電磁石56と直
列に接続されている。
【0024】上述の如く構成されているロック装置5及
び受感部8の動作について説明する。ロック装置5がロ
ック状態となっている場合に、地震等が発生して受感部
8が振動を感知しスイッチ8AがONとなると、電磁石
56に直流電源8Bから電流が流れ、電磁石56が付勢
されラッチヘッド52に電磁石56の電磁吸引力が作用
し、圧縮ばね55の圧縮ばね力との合力がラッチヘッド
52と受け金具53間の摩擦力より大きくなると、ラッ
チヘッド52がケース54内に引き込まれる。この結
果、受け金具53の孔部53Aに係入されていたラッチ
ヘッド52の一端部52Aが孔部53Aから脱出し、ロ
ック装置5の本体部51と受け金具53との間の係合が
解かれてロック機構5は図3(B)に示されるロック解
除状態となる。ロック装置5が図3(B)のロック解除
状態となると、免振装置本体2はばね装置4の弾発付勢
力によって壁面Aから離反する方向に押し出され、案内
機構3に案内されて壁面Aから所定距離だけ離れた位置
に移動する。
【0025】なお、ロック解除の方法としては、上記電
磁石による方法の他に、振動等により免振装置本体2が
ばね装置4のばね圧に抗して、壁面Aの方向に移動する
と、ラッチヘッド52と受け金具53との摩擦力が切れ
て圧縮ばね55のばね圧によりラッチヘッド52が上昇
してロック解除となることもある。
【0026】一方、ロック装置5を解除状態からロック
状態とする場合を説明すると、先ず免振装置本体2の下
部に取り付けられている滑車31を用いて免振装置本体
2をばね装置4のばね圧に抗して壁面A際に押し付ける
ように移動させていく。その際、同時に手動又は電磁石
56の反発力によりラッチヘッド52を押し下げると、
本体部51内のラッチヘッド52の傾斜形状に形成され
ている一端部52Aは、受け金具53の縁に接触すると
滑るようにして持ち上げられ、ラッチヘッド52は手又
は電磁石56の押し下げ力に抗して全体的に上昇する。
ロック装置5の本体部51が受け金具53に対向する位
置に達したとき、一端部52Aが孔部53Aに到達して
押し下げ力によりラッチヘッド52が孔部53A内に入
り、本体部51と受け金具53とが係合した段階で、免
振装置本体2をばね装置4のばね圧に従って壁面Aから
離れるように移動させると、ラッチヘッド52が受け金
具53に押し付けられて、その摩擦力によりラッチヘッ
ド52を固定することができる。これによりロック機構
5をロック状態とすることができる。このようにして、
再び免振装置本体2及び展示台101を壁面A際に設置
し、地震時等に備える平常状態とすることができる。
【0027】受感部8が地震等の揺れを検知することに
よってロック装置5のロック状態が解除されて免振装置
本体2がばね装置4の弾発力によって押し出され、免振
装置本体2が免振動作を行う場合、本体下部2Bの揺れ
を抑えて免振装置本体2による展示台101の免振を効
果的なものとするため、本体下部2Bとベースプレート
7との間にはダンパ10が設けられている。
【0028】図2を参照してダンパ10について説明す
ると、ダンパ10にはガススプリング等公知のダンパ装
置が用いられており、ダンパ10の一端部10Aはベー
スプレート7に対して回転自在に取り付けられており、
ダンパ10をベースプレート7に対して自在な角度の姿
勢とすることができるように構成されている。ダンパ1
0の他端部10Bも同様に本体下部2Bに対して回転自
在に取り付けられている。
【0029】ダンパ10は上述の如く構成されているの
で、ばね装置4により押し出された状態で水平運動する
免振装置本体2をショック無くスムーズな動きにすると
共に、押し出された後の免振装置本体2の揺動が続かな
いようにすることができる。
【0030】さらに、ベースプレート7の上端7Aで壁
面A上には、展示台101が壁面Aに衝突しないように
するための衝突緩衝装置11が設けられている。
【0031】衝突緩衝装置11はゴム等の弾性部材11
Aを壁面A上に固定された棒状部材の先端に取り付けて
成っている。したがって、展示台101がばね装置4に
押し出されて壁面Aから十分離れないうちに免振装置本
体2上で大きく揺動し、展示台101が壁面Aに衝突し
そうになった場合には、展示台101は衝突緩衝装置1
1の弾性部材11Aに衝突するので、その時の衝撃は小
さくなり、展示台101内に収容されている美術品に与
える影響を小さくすることができる。
【0032】なお、上述の如く衝突する時においても、
免振装置本体2は機能しているため、展示台101が衝
突緩衝装置11に衝突する加速度はそれほど大きくない
ので、展示台101内部に収容されている美術品に与え
る影響をかなり小さくすることができる。
【0033】上述の如く構成されている免振装置1の動
作について、図1及び図4を参照して説明する。予め、
ばね装置4を圧縮状態として免振装置本体2及び展示台
101を壁面A際に押し付け、ロック装置5をロック状
態とすることにより、免振装置本体2を壁面Aに近接し
た定位置に保持しておく。このように展示台101を壁
面Aに近接して設置することができるので、平常時に周
囲に無駄なスペースを確保しておく必要がなく、室内を
有効利用することができる。
【0034】免振装置本体2を上述の如く設置しておい
た状態で地震等により振動が発生し受感部8においてそ
の揺れが感知されると、受感部8の作動によりロック装
置5のロック状態が解除される。これにより、圧縮され
ていたばね装置4の弾発力により免振装置本体2は壁面
Aから離反するように押し出され、免振装置本体2は案
内機構3により壁面Aから離反する方向にレール32に
沿って移動し、免振装置本体2上の展示台101が免振
装置本体2により水平方向に揺動しても壁面Aに衝突し
ない壁面Aから離れた位置に免振装置本体2と展示台1
01とを自動的に移動させることができる。
【0035】このように、平常時には壁面A際に設置さ
れている免振装置本体2上に設置された展示台101
は、地震時等には壁面Aから離れた位置に移動し、免振
装置本体2上の展示台101が水平方向に揺動しても壁
面Aに衝突する等して美術品100が破損及び損傷しな
いようにすることができる。また、この時、ダンパ10
を介して免振装置本体2と壁面Aとが連結されているの
で、展示台101をスムーズに移動することができる。
その上、一旦免振装置本体2が押し出された後長時間ば
ね装置4により展示台101を揺動しないようにするこ
とができるので、免振装置本体2により展示台101を
有効に免振させることができ、展示台101内の美術品
100への振動による影響をさらに小さくすることがで
きる。
【0036】なお、ばね装置4をダンパ10の機能を満
たす強度や減衰性能を有するものとすれば、ダンパ10
を設けるのを省略することができる。
【0037】また、免振装置1は、振動を感知した時の
みではなく、停電時にも受感部8からロック装置解除信
号が電磁石56に送信され、ロック装置5のロック状態
が解除されるよう構成されている。したがって、深夜等
の人がいない時に停電となり、さらに地震等が発生した
場合であっても、ロック装置5は解除されて免振装置本
体2及び展示台101を予め自動的に壁面Aから離れた
位置に設置することができるので、何等問題を生じるこ
となく展示台101は免振装置本体2上で揺動すること
ができる。
【0038】次に、図5及び図6を参照して本発明によ
る他の実施の形態について説明する。図5は本発明によ
る免振装置の他の実施の形態を示す正面図、図6は図5
の要部拡大詳細図である。図5に示した免振装置21
は、免振装置1と同様の目的で用いられる装置であり、
免振装置1の各部と同一の部分には同一の符号が付され
ている。免振装置本体2の底面には、滑車23が免振装
置1の場合と同様にして複数設けられ、これにより免振
装置本体2が移動可能なように構成されている。滑車2
3と協働し免振装置本体2を床面B上で壁面Aから離れ
る方向に案内するための案内レール部材22が滑車23
にそれぞれ対応して床面Bに設けられている。案内レー
ル部材22は、滑車23と協働し所定レベル以上の振動
が発生したときに免振装置本体2を床面B上で壁面Aか
ら所定距離だけ離れた状態にすることができるように構
成されている。
【0039】案内レール部材22は、それぞれ、中央部
が低い円弧形状のレール面22Aを有すると共に壁面A
の際に免振装置本体2を停車させておくために滑車23
を容易に脱出可能なように受け入れておくためのへこみ
部22Bがレール面22Aの壁面A側端部である端部2
2Cに形成されている。各レール22は、へこみ部22
Bに対応する滑車23を係合することにより、免振装置
本体2を壁面Aの近接した位置に安定して設置すること
ができる床面B上の位置に固定されている。
【0040】上述の如く構成されている免振装置21に
ついて説明する。予めすべての滑車23がレール22の
へこみ部22Bに受け入れられ、展示台101が壁面A
の近接した位置に設置されているものする。したがっ
て、このように展示台101を壁面Aに近接して設置す
ることができるので、平常時に周囲に無駄なスペースを
確保しておく必要がなく、室内を有効利用することがで
きる。
【0041】この状態において地震等が発生すると、振
動が滑車23に伝わり、滑車23はへこみ部22Bから
脱出すると、免振装置本体2はレール22の低くなって
いる中央部22Eに向かって降下し、レール面22Aの
中央部22Eを中心とする往復運動を行い、最終的には
滑車23が図7に示される如く中央部22Eに位置した
状態で免振装置本体2が停止する。レール22における
免振装置本体2の往復運動動作自体もまた免振機能を果
たしている。
【0042】この結果、免振装置本体2と展示台101
とが壁面Aから所定距離だけ離され、直後のより大きい
地震等の発生時に展示台101が免振装置本体2上で免
振装置本体2により揺動しても展示台101が壁面Aに
衝突することがないので、展示台101内の美術品10
0の損傷を防ぐことができ、免振装置本体2の機能を十
分に発揮することができる。
【0043】また、この時、ダンパ10により免振装置
本体2と壁面Aとが連結されているので、展示台101
をスムーズに移動することができ、かつ、一旦押し出さ
れた展示台101を滑車23の回転により長時間揺動し
ないようにすることができるので、免振装置本体2によ
り展示台101を有効に免振させることができ、展示台
101内の美術品100への振動による影響をさらに小
さくすることができる。
【0044】図5及び図6に示した実施の形態の場合に
は、図1及び図2に示した実施の形態に比べて構成が簡
単になるので、コスト的に有利である。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、免振装置は、物体が設
置される免振装置本体の下部に免振装置本体を床面上で
移動可能とする案内機構と、免振装置本体を壁や柱等か
ら離反させるように押し出すための付勢手段を設け、さ
らに免振装置本体を床面の定位置に保持し、かつその保
持を解放可能にするロック装置と、該ロック装置を地震
等の揺れを感知してロック装置を動作するための受感部
とを設け、地震時などには物体が免振装置と共に壁や柱
等の近接位置から離反するように移動するように構成さ
れているため、本発明の免振装置に設置した物体を壁や
柱の際に設置することができる。したがって、設置階に
おける地震時等の最大振幅を想定してこの最大振幅距離
を壁や柱から離して設置する必要がなく、免振装置に設
置された物体を設置するためにそれ自体の設置面積分よ
りも広い床面積を必要としないため、展示物の数量を減
らす必要もなく、室内の展示密度も減小させることもな
いので、床スペースを有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す正面図。
【図2】図1の免振装置の要部拡大詳細図。
【図3】図1に示したロック装置の拡大断面図。
【図4】図1に示した免振装置の動作状態における正面
図。
【図5】本発明による他の実施の形態を示す正面図。
【図6】図5の免振装置の要部の拡大図。
【図7】図5に示した免振装置の動作状態における正面
図。
【符号の説明】
1、21 免振装置 2 免振装置本体 2A 本体上部 2B 本体下部 3 案内機構 4 ばね装置 5 ロック装置 7 ベースプレート 8 受感部 9 導線 10 ダンパ 11 衝突緩衝装置 11A 弾性部材 22 レール 22A レール面 22B へこみ部 22C 端部 22E 中央部 23、31 滑車 32 レール 51 本体部 52 ラッチヘッド 53 受け金具 100 美術品 101 展示台 A 壁面 B 床面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B110 FA16 GA30 HA24 JA00 JA07 JA13 3J048 AA02 AA03 AB07 BA08 BE13 BE15 DA03 EA13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体を床面の振動から免振させるように
    して該室内の壁や柱等に近接して設置するのに用いられ
    る免振装置であって、 免振装置本体と、 該免振装置本体を前記壁や柱等から離反させる方向に弾
    発付勢するための付勢手段とを備えたことを特徴とする
    免振装置。
  2. 【請求項2】 物体を床面の振動から免振させるように
    して該室内の壁や柱等に近接して設置するのに用いられ
    る免振装置であって、 免振装置本体と、 前記免振装置本体を前記床面上で前記壁や柱等から離れ
    る方向に移動可能なように案内する案内機構と、 前記免振装置本体を前記壁や柱等から離反させる方向に
    弾発付勢するための付勢手段と、 前記免振装置本体を前記付勢手段の弾発付勢力に抗して
    前記壁や柱等に近接した位置にロックしておくためのロ
    ック機構と、 地震等の揺れを感知する受感部とを備え、前記受感部に
    よって地震等の揺れを感知した場合に前記ロック機構の
    ロック動作が解除されるようにしたことを特徴とする免
    振装置。
  3. 【請求項3】 物体を床面の振動から免振させるように
    して該室内の壁や柱等に近接して設置するのに用いられ
    る免振装置であって、 移動可能なように底面に滑車が設けられた免振装置本体
    と、 前記滑車と協働し所定レベル以上の振動が発生したとき
    に前記免振装置本体を前記床面上で前記壁や柱等から所
    定距離だけ離れた状態にするための案内レール部材とを
    備えたことを特徴とする免振装置。
  4. 【請求項4】 前記案内レール部材は、中央部が低い円
    弧状のレール面を有すると共に、前記壁や柱等の際に前
    記免振装置本体を停車させておくために前記滑車を容易
    に脱出可能なように受け入れておくためのへこみ部が前
    記円弧状のレール面の端部付近に形成されている請求項
    3記載の免振装置。
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