JP2002266908A - ドラムブレーキ - Google Patents

ドラムブレーキ

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JP2002266908A
JP2002266908A JP2001061369A JP2001061369A JP2002266908A JP 2002266908 A JP2002266908 A JP 2002266908A JP 2001061369 A JP2001061369 A JP 2001061369A JP 2001061369 A JP2001061369 A JP 2001061369A JP 2002266908 A JP2002266908 A JP 2002266908A
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JP
Japan
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brake
lining
drum
shoe
offset
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JP2001061369A
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English (en)
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Hiroshi Okubo
洋志 大久保
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレーキ動作時の異音の発生を防止すること
ができ、かつ、低コストで製造可能なドラムブレーキを
提案する。 【解決手段】 本発明によるドラムブレーキは、ブレー
キシューに取り付けるライニングの幅を前記裏金の幅よ
りも狭くすると共に、一方のブレーキシューでは前記ラ
イニングを前記裏金の幅方向に所定距離だけオフセット
させて前記裏金に取り付け、他方のブレーキシューでは
前記ライニングを前記一方のブレーキシューのライニン
グとは反対方向にオフセットさせて前記裏金に取り付け
たことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の車輪やウ
インチのドラム等の回転体を制動するために用いるドラ
ムブレーキに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は一般的なドラムブレーキ(リーデ
ィング・トレーリング・シュー式)の一例を概略示すも
のであり、図5(a)は平面図を、図5(b)は図5(a)のA-A線
に沿った断面図である。図示のドラムブレーキ60は、ブ
レーキドラム61内部に一対のブレーキシュー62 (リーデ
ィングシュー),63(トレーリングシュー)およびホイ
ールシリンダ64が設けられ、ホイールシリンダ64に液圧
が加わると、ホイールシリンダ64の図示しないピストン
が作動してブレーキシュー62,63を外側へ開くように押
し、ブレーキシュー62,63はブレーキドラム61内側の摺
動面65と接触する。なお、通常、これらの部品はバック
プレート66に組み付けられている。
【0003】ブレーキシュー62,63はそれぞれ裏金67,
68および、これらに取り付けたライニング69,70からな
り、ブレーキ動作時には、ブレーキシュー62,63がバッ
クプレート66のシューベッド66a上を滑りながら移動
し、ライニング69,70がブレーキドラム61の摺動面65と
接触する。
【0004】ところで、通常、ブレーキシュー62,63
は、部品製造時や組み付け時の公差等により、図6(a)
(ここではリーディングシュー62側のみを示す)に示す
ようにブレーキドラム61の摺動面65に対してわずかに傾
いている。そのため、ブレーキ動作開始直後(ホイール
シリンダ64への液圧付与初期)においては、図6(b)に示
すようにライニング69の接触面69aのバックプレート66
に近い側が先にブレーキドラム61の摺動面65に接触し、
その後ライニング69の接触面69a全体が摺動面65に接触
し、ブレーキシュー62の位置が安定するようになる(図
6(c)参照)。
【0005】この間、ライニング69の接触面69aの幅方
向の面圧力の変化および分布が大きくなり、特にリーデ
ィングシュー62側では、これに伴って、いわゆる自己サ
ーボ効果と相俟って、ブレーキ動作開始直後には接触面
69aのバックプレート66に近い側で強い面圧力が発生
し、その後面圧力が次第に低下する過程で、図6(c)に示
すように、ライニング69の接触面69aがブレーキドラム
の摺動面65と接触した状態でリーディングシュー62が矢
印の方向に回転して摺動面65上を移動するスティックス
リップが発生し、それによって「鳴き」等の異音が生じ
ると言う問題があった。
【0006】こうした問題を解決するため、例えば実開
平7-18401号公報は、ライニングの端部を面取り加工
(図5の符号80)することを提案し、また特開8-177904
号公報は、一対のライニングの内の一方を、制動時の着
力点の中心を幅方向に偏心させること、および二つのラ
イニングの幅を異ならせることを提案している。
【0007】しかしながら前者の場合、ライニングに面
取り加工を施すための工程が必要となり、製造時の工数
ならびにコストの増加を招くという問題がある。また後
者の場合は、ブレーキシューの形状および構造をライニ
ングの偏心に対応させて変更する必要が生じたり、リー
ディング側とトレーリング側各ブレーキシューの部品の
共有化が困難であると言う問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題点を解決し、ブレーキ動作時の異音の発生を防止
することができ、かつ、低コストで製造可能なドラムブ
レーキを提案することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的のため、第1発
明によるドラムブレーキは、ブレーキドラム内部に配置
した一対のブレーキシューを当該ブレーキドラムの内面
に押圧して制動するドラムブレーキであって、前記各ブ
レーキシューが、前記ブレーキドラム内面と接触するラ
イニングと、このライニングを取り付けた裏金とを具え
るドラムブレーキにおいて、前記ライニングの幅を前記
裏金の幅よりも狭くすると共に、一方のブレーキシュー
では前記ライニングを前記裏金の幅方向に所定距離だけ
オフセットさせて前記裏金に取り付け、他方のブレーキ
シューでは前記ライニングを前記一方のブレーキシュー
のライニングとは反対方向にオフセットさせて前記裏金
に取り付けたことを特徴とするものである。
【0010】第2発明によるドラムブレーキは、第1発
明において、前記一方のブレーキシューがリーディング
側、前記他方のブレーキシューがトレーリング側であっ
て、前記リーディング側のブレーキライニングをバック
プレートから遠い側にオフセットさせ、前記トレーリン
グ側のブレーキライニングをバックプレートに近い側に
オフセットさせたことを特徴とするものである。
【0011】第3発明によるドラムブレーキは、第1ま
たは第2発明において、前記ブレーキライニングをオフ
セットさせる長さを、前記裏金の幅の30%〜50%とした
ことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の効果】第1発明によるドラムブレーキは、ブレ
ーキシューのライニングの幅を裏金よりも狭くし、か
つ、このライニングを裏金の幅方向にオフセットさせて
取り付け、さらに二つのブレーキシューで、ライニング
をオフセットさせる方向を互いに反対方向としている。
それによって、ブレーキ動作開始時におけるライニング
の幅方向の面圧分布の変化を低減させることができ、異
音の発生を防止することが可能となる。
【0013】また、ライニングに異音発生を防ぐための
面取り加工を行う必要がなく、ライニングの製造や加工
に要するコストを低減することができる。さらに、二つ
のブレーキシュー(リーディング側およびトレーリング
側)を共用化、ずなわち同一の部品とすることができる
ようになるため、この点においても、製造コストや、使
用時のメンテナンスに要する費用を削減することが可能
となる。
【0014】また第2発明によるドラムブレーキは、特
にリーディング・トレーリング・シュー式のドラムブレ
ーキにおいて、ライニングを裏金対してオフセットさせ
て取り付けるに際し、リーディング側はバックプレート
から遠い側に、一方トレーリング側はバックプレートに
近い側にそれぞれオフセットさせることとしている。そ
れによって、特にリーディング側のブレーキシューにお
ける異音の発生を防止することができ、また、両ブレー
キシューを共用化することもできることから、第一発明
の効果をより高めることが可能である。
【0015】さらに第3発明によるドラムブレーキは、
ライニングをオフセットさせる長さを、裏金の幅の30%
〜50%としている。それによって、異音の発生を防ぐと
共に製造コストの削減を図ることができ、第一および第
二発明の効果をより一層高めることが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態について説明する。
【0017】図1は本発明によるドラムブレーキの一実
施形態を示すものであり、図1(a)は平面図を、図1(b)は
図1(a)のA-A線に沿った断面図である。図示のドラムブ
レーキ10もまた、図5のドラムブレーキ50と同様のリー
ディング・トレーリング・シュー式のものであり、ブレ
ーキドラム11内部に一対のブレーキシュー12(リーディ
ングシュー),13(トレーリングシュー)およびホイー
ルシリンダ14が設けられ、ホイールシリンダ14に液圧が
加わると、ホイールシリンダ14のピストンが作動してブ
レーキシュー12,13を外側へ開くように押し、ブレーキ
シュー12,13はブレーキドラム11内側の摺動面15と接触
する。なお、これらの部品はバックプレート16に組み付
けられている。
【0018】図1(b)に示すように、本ドラムブレーキ10
においては、ブレーキシュー12,13の裏金17,18の幅方
向にライニング19,20がそれぞれオフセットさせて取り
付けられている。特に、リーディングシュー12のライニ
ング19はバックプレート16から離れた側に、一方トレー
リングシュー13のライニング20はバックプレート16に近
い側に、それぞれオフセットさせて取り付けられてい
る。
【0019】次に、ブレーキシューのライニングを裏金
に対してオフセットさせて取り付けたことによる効果に
ついて、図2を参照して説明する。
【0020】前述したように、図2(a)にも示す如く、ブ
レーキシュー(ここではリーディングシュー12)は、ブ
レーキドラム11の摺動面15に対してわずかに傾斜して取
り付けられている。ここで、ブレーキ動作が開始、すな
わちホイールシリンダ14へ液圧(押圧力)が付与される
と、ブレーキシュー12のライニング19は摺動面15と接触
する。このとき、ブレーキシュー12は摺動面15に対して
傾斜しているため、ブレーキ動作開始時(液圧付与初
期)においては、図2(b)に示すように、ライニング19の
接触面19aの一部(ここでは下側)が先に摺動面15と接
触する。
【0021】このとき、図6に示す従来の場合と比較す
ると、ライニング19の接触面19aの内、まだ摺動面15と
接触していない部分と摺動面15との間のクリアランス
は、ライニング19の幅が狭く、しかも上方(バックプレ
ート16から離れる方向)にオフセットされていることか
ら、従来の場合よりも小さくなる。その結果、図2(c)に
示すようにブレーキシュー12が摺動面15に平行に接触し
て位置が安定するまでの回転、すなわち図2(c)に矢印で
示す方向への動きが小さくなり、スティックスリップが
発生し難くなる。
【0022】また、ライニング19の幅を狭く、すなわち
接触面19aの面積を小さくしたことにより、ホイールシ
リンダ14への液圧付与初期におけるライニング19におけ
る面圧分布が従来の場合と比較してより均一化するた
め、これによってもスティックスリップが生じ難くな
り、異音の発生を防ぐことができる。
【0023】図3は、ブレーキシューへライニングをオ
フセットさせて取り付ける態様を示すものである。前述
したように、本発明においては、異音発生の防止と、ブ
レーキシュー部品の共用化を図るため、図3(a)に示す従
来の場合と比較して、ブレーキシューの幅よりもライニ
ングの幅を狭くし、かつ、ブレーキシューの幅方向に所
定距離だけオフセットさせて取り付けることとしてい
る。
【0024】この取り付け方法として、図3(b)に示すよ
うに中央に取り付ける方法と、図3(c)に示すように一方
に片寄らせて取り付ける方法が考えられる。ところが、
図3(b)に示す方法の場合、ブレーキシュー40の裏金41に
ライニング42を取り付ける場合、位置決め用治具43が別
に必要となる。一方、図3(c)に示す方法の場合には、ブ
レーキシュー50の裏金51とライニング52とを基準面に合
わせて位置決めを行うことができる。それゆえ本発明に
おいては、図3(c)に示す方法により、ライニングをオフ
セットさせて取り付けることとしている。
【0025】なお、このオフセットさせる長さとして
は、図4に示すように、ブレーキシューの幅Wsとオフセ
ットさせる長さlとの関係を、
【数1】l/Ws = 0.3 〜 0.5 すなわち、ブレーキシューの幅の30〜50%に設定するこ
とが望ましい。
【0026】以上説明したように、本発明に係るドラム
ブレーキによれば、ブレーキ動作時の異音の発生を防
ぎ、かつ、部品製造コストを削減することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるドラムブレーキの一実施形態を
示す図である。
【図2】 図1のドラムブレーキにおけるブレーキ動作
の過程を概略示す図である。
【図3】 ブレーキシューへライニングをオフセットさ
せて取り付ける態様を概略示す図である。
【図4】 本発明によるドラムブレーキにおける、ライ
ニング取り付けのオフセット量を示す図である。
【図5】 従来のドラムブレーキの例を示す図である。
【図6】 図5のドラムブレーキにおけるブレーキ動作
の過程を概略示す図である。
【符号の説明】
10,60 ドラムブレーキ 11,61 ブレーキドラム 12,13,30,40,50,62,63 ブレーキシュー 14,64 ホイールシリンダ 15,65 ブレーキドラムの摺動面 16,66 バックプレート 17,18,31,41,51,67,68 ブレーキシューの裏金 19,20,32,42,52,69,70 ブレーキライニング

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキドラム内部に配置した一対のブ
    レーキシューを当該ブレーキドラムの内面に押圧して制
    動するドラムブレーキであって、前記各ブレーキシュー
    が、前記ブレーキドラム内面と接触するライニングと、
    このライニングを取り付けた裏金とを具えるドラムブレ
    ーキにおいて、 前記ライニングの幅を前記裏金の幅よりも狭くすると共
    に、 一方のブレーキシューでは前記ライニングを前記裏金の
    幅方向に所定距離だけオフセットさせて前記裏金に取り
    付け、 他方のブレーキシューでは前記ライニングを前記一方の
    ブレーキシューのライニングとは反対方向にオフセット
    させて前記裏金に取り付けたことを特徴とするドラムブ
    レーキ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のドラムブレーキにおい
    て、 前記一方のブレーキシューがリーディング側、前記他方
    のブレーキシューがトレーリング側であって、 前記リーディング側のブレーキライニングをバックプレ
    ートから遠い側にオフセットさせ、 前記トレーリング側のブレーキライニングをバックプレ
    ートに近い側にオフセットさせたことを特徴とするドラ
    ムブレーキ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のドラムブレーキ
    において、 前記ブレーキライニングをオフセットさせる長さを、前
    記裏金の幅の30%〜50%としたことを特徴とするドラム
    ブレーキ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113531007A (zh) * 2021-07-02 2021-10-22 高邮市特力多机电制造有限公司 一种不易变形的消音效果好的电动车刹车片

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