JPH1182562A - ドラムブレーキ装置 - Google Patents
ドラムブレーキ装置Info
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- JPH1182562A JPH1182562A JP23824097A JP23824097A JPH1182562A JP H1182562 A JPH1182562 A JP H1182562A JP 23824097 A JP23824097 A JP 23824097A JP 23824097 A JP23824097 A JP 23824097A JP H1182562 A JPH1182562 A JP H1182562A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 シュー間隙調整時もブレーキシューがカム面
に接触することがないようにしつつ、ブレーキ操作の無
効ストロークを最少にする。 【解決手段】 カム部11bを中心O1 周りに時計方向
に回転させると、ブレーキシュー3,4は端面3e,4
eを介して拡開され、ブレーキドラム内周面に押圧され
る。ライニング3d,4dが摩耗した時の間隙調整時
は、シュー3,4がアンカー部材6,7との接触部を中
心にして矢α,βで示す方向に回動される。カム面11
aとシュー端面3e,4eとの隙間を、径方向外方に向
かうにつれ漸増させ、最大隙間は、シュー3,4のライ
ニング3d,4dが最大摩耗で2点鎖線位置に回動した
場合でもカム面11aに接触しない隙間にし、最少隙間
は、関連部品の製造公差の合計のみを考慮した極く小さ
なものする。よって最少隙間側における無効ストローク
を小さくして操作フィーリングを向上させ得る。
に接触することがないようにしつつ、ブレーキ操作の無
効ストロークを最少にする。 【解決手段】 カム部11bを中心O1 周りに時計方向
に回転させると、ブレーキシュー3,4は端面3e,4
eを介して拡開され、ブレーキドラム内周面に押圧され
る。ライニング3d,4dが摩耗した時の間隙調整時
は、シュー3,4がアンカー部材6,7との接触部を中
心にして矢α,βで示す方向に回動される。カム面11
aとシュー端面3e,4eとの隙間を、径方向外方に向
かうにつれ漸増させ、最大隙間は、シュー3,4のライ
ニング3d,4dが最大摩耗で2点鎖線位置に回動した
場合でもカム面11aに接触しない隙間にし、最少隙間
は、関連部品の製造公差の合計のみを考慮した極く小さ
なものする。よって最少隙間側における無効ストローク
を小さくして操作フィーリングを向上させ得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カムの回転操作に
よりブレーキシューを拡開させる型式のドラムブレーキ
装置に関するものである。
よりブレーキシューを拡開させる型式のドラムブレーキ
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カムの回転操作によりブレーキシューを
拡開させる型式のドラムブレーキ装置は従来、例えば実
公昭45−31975号公報に記載されたごときものが
知られている。
拡開させる型式のドラムブレーキ装置は従来、例えば実
公昭45−31975号公報に記載されたごときものが
知られている。
【0003】つまり、一対の向かい合わせに配置したブ
レーキシューの一方の隣接端をそれぞれシュー間隙調整
アジャスターの両端に当接させ、両ブレーキシューの他
方の隣接端を共通なカムの回転操作により相互に遠去か
る方向へ変位させて両ブレーキシューをそれぞれ、シュ
ーリターンスプリングで固定のアンカーピンに弾支され
た非制動位置から、シュー間隙調整アジャスターとの当
接点の周りに拡開させ、これによりブレーキシュー上の
ブレーキライニングをブレーキドラムの内周面に摩擦係
合させるよう構成する。
レーキシューの一方の隣接端をそれぞれシュー間隙調整
アジャスターの両端に当接させ、両ブレーキシューの他
方の隣接端を共通なカムの回転操作により相互に遠去か
る方向へ変位させて両ブレーキシューをそれぞれ、シュ
ーリターンスプリングで固定のアンカーピンに弾支され
た非制動位置から、シュー間隙調整アジャスターとの当
接点の周りに拡開させ、これによりブレーキシュー上の
ブレーキライニングをブレーキドラムの内周面に摩擦係
合させるよう構成する。
【0004】ここで、上記カムとブレーキシューとの一
般的な関係について詳述する。図4に実線で示すごとく
両ブレーキシューa,bがシューリターンスプリング
(図示せず)により固定のアンカーピンc,d(上記文
献では、共通な1個のアンカーピンが設置されているの
みだが、ここでは両ブレーキシューに1個づつのアンカ
ーピンが設置されている場合について説明する)に弾支
された非制動位置にあるとき、回転軸O1 の周りに回転
されて両ブレーキシューa,bを拡開させるカムeのカ
ム面と、これに対面するブレーキシューa,bの端面と
の間の隙間、つまり、これらブレーキシュー端面の間隔
Aと、カムeのカム面間隔Bとの差で決まる当該隙間
が、ブレーキドラムの径方向の何処でも同じになるよう
構成するのが常套であった。
般的な関係について詳述する。図4に実線で示すごとく
両ブレーキシューa,bがシューリターンスプリング
(図示せず)により固定のアンカーピンc,d(上記文
献では、共通な1個のアンカーピンが設置されているの
みだが、ここでは両ブレーキシューに1個づつのアンカ
ーピンが設置されている場合について説明する)に弾支
された非制動位置にあるとき、回転軸O1 の周りに回転
されて両ブレーキシューa,bを拡開させるカムeのカ
ム面と、これに対面するブレーキシューa,bの端面と
の間の隙間、つまり、これらブレーキシュー端面の間隔
Aと、カムeのカム面間隔Bとの差で決まる当該隙間
が、ブレーキドラムの径方向の何処でも同じになるよう
構成するのが常套であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これがため従来におい
て、上記カム面とブレーキシュー端面との隙間は、これ
らに係わる関連部品の製造公差と、シュー間隙調整時に
おけるブレーキシューa,bのα,β方向の回動変位
(変位位置を2点鎖線で示す)との双方を考慮しなが
ら、非制動時にブレーキシューa,bがアンカーピン
c,dから浮いてそのアンカーピン側がブレーキドラム
の内周面に接触し、ブレーキシューa,bの引き摺りや
ロック現象を惹起することが決してないよう、比較的大
きな隙間にせざるを得なかった。
て、上記カム面とブレーキシュー端面との隙間は、これ
らに係わる関連部品の製造公差と、シュー間隙調整時に
おけるブレーキシューa,bのα,β方向の回動変位
(変位位置を2点鎖線で示す)との双方を考慮しなが
ら、非制動時にブレーキシューa,bがアンカーピン
c,dから浮いてそのアンカーピン側がブレーキドラム
の内周面に接触し、ブレーキシューa,bの引き摺りや
ロック現象を惹起することが決してないよう、比較的大
きな隙間にせざるを得なかった。
【0006】ところで上記の隙間は、ブレーキ操作に際
して無効ストロークになるものであり、これが大きいほ
どブレーキの操作フィーリングが悪化すると共に、ブレ
ーキライニングの摩耗に伴うシュー間隙調整アジャスタ
ーによるシュー間隙調整期間が短くなって煩雑である。
して無効ストロークになるものであり、これが大きいほ
どブレーキの操作フィーリングが悪化すると共に、ブレ
ーキライニングの摩耗に伴うシュー間隙調整アジャスタ
ーによるシュー間隙調整期間が短くなって煩雑である。
【0007】しかるに従来のドラムブレーキ装置にあっ
ては、上記の理由からカム面とブレーキシュー端面との
隙間を大きく設定していたために、ブレーキの操作フィ
ーリングが悪化すると共にシュー間隙調整期間が短くな
るという問題が発生するのを免れなかった。
ては、上記の理由からカム面とブレーキシュー端面との
隙間を大きく設定していたために、ブレーキの操作フィ
ーリングが悪化すると共にシュー間隙調整期間が短くな
るという問題が発生するのを免れなかった。
【0008】請求項1に記載の第1発明は、カム面とブ
レーキシュー端面との隙間をブレーキドラムの径方向に
異ならせて、シュー間隙調整時におけるブレーキシュー
の回動変位を見込んだ部分と、これを除いた部分を設定
することで、無効ストロークの原因となる最少隙間部分
を決定するに際し、シュー間隙調整時におけるブレーキ
シューの回動変位を考慮しないようにし、もって、この
最少隙間部分は関連部品の製造公差のみを見込んだ小さ
な隙間にし、結果的に無効ストロークの短縮により前記
従来装置の問題解決を実現することを目的とする。
レーキシュー端面との隙間をブレーキドラムの径方向に
異ならせて、シュー間隙調整時におけるブレーキシュー
の回動変位を見込んだ部分と、これを除いた部分を設定
することで、無効ストロークの原因となる最少隙間部分
を決定するに際し、シュー間隙調整時におけるブレーキ
シューの回動変位を考慮しないようにし、もって、この
最少隙間部分は関連部品の製造公差のみを見込んだ小さ
な隙間にし、結果的に無効ストロークの短縮により前記
従来装置の問題解決を実現することを目的とする。
【0009】請求項2に記載の第2発明は、ブレーキラ
イニングが有効摩耗代だけ摩耗した場合でも、第1発明
の作用効果が得られるようにしたドラムブレーキ装置を
提案することを目的とする。
イニングが有効摩耗代だけ摩耗した場合でも、第1発明
の作用効果が得られるようにしたドラムブレーキ装置を
提案することを目的とする。
【0010】請求項3に記載の第3発明は、カム面とブ
レーキシュー端面との隙間に関した、最も実際的で効果
的な形状を提案することを目的とする。
レーキシュー端面との隙間に関した、最も実際的で効果
的な形状を提案することを目的とする。
【0011】請求項4に記載の第4発明は、第1発明乃
至第3発明における隙間を最も簡単に設定し得るように
したドラムブレーキ装置を提案することを目的とする。
至第3発明における隙間を最も簡単に設定し得るように
したドラムブレーキ装置を提案することを目的とする。
【0012】請求項5に記載の第5発明は、第1発明乃
至第3発明における隙間を別の方式で設定し得るように
したドラムブレーキ装置を提案することを目的とする。
至第3発明における隙間を別の方式で設定し得るように
したドラムブレーキ装置を提案することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】これらの目的のため、先
ず第1発明によるドラムブレーキ装置は、一対のブレー
キシューを向かい合わせに備え、これらブレーキシュー
の一方の隣接端をそれぞれシュー間隙調整アジャスター
の両端に当接させ、両ブレーキシューの他方の隣接端間
におけるカムの回転操作により両ブレーキシューをそれ
ぞれ、前記シュー間隙調整アジャスターとの当接点周り
に拡開させてブレーキドラムの内周面に摩擦係合させる
ようにしたドラムブレーキ装置において、前記カムのカ
ム面と、これに対面するブレーキシュー端面との間にお
ける隙間を、ブレーキドラムの径方向内方よりも径方向
外方において大きくしたことを特徴とするものである。
ず第1発明によるドラムブレーキ装置は、一対のブレー
キシューを向かい合わせに備え、これらブレーキシュー
の一方の隣接端をそれぞれシュー間隙調整アジャスター
の両端に当接させ、両ブレーキシューの他方の隣接端間
におけるカムの回転操作により両ブレーキシューをそれ
ぞれ、前記シュー間隙調整アジャスターとの当接点周り
に拡開させてブレーキドラムの内周面に摩擦係合させる
ようにしたドラムブレーキ装置において、前記カムのカ
ム面と、これに対面するブレーキシュー端面との間にお
ける隙間を、ブレーキドラムの径方向内方よりも径方向
外方において大きくしたことを特徴とするものである。
【0014】第2発明によるドラムブレーキ装置は、第
1発明において、ブレーキドラムの径方向内方における
前記隙間と、ブレーキドラムの径方向外方における前記
隙間との差を、ブレーキライニングの有効摩耗代に相当
する大きさとしたことを特徴とするものである。
1発明において、ブレーキドラムの径方向内方における
前記隙間と、ブレーキドラムの径方向外方における前記
隙間との差を、ブレーキライニングの有効摩耗代に相当
する大きさとしたことを特徴とするものである。
【0015】第3発明によるドラムブレーキ装置は、第
1発明または第2発明において、前記隙間をブレーキド
ラムの径方向内方から外方に向かうにつれ漸増する楔状
に設定したことを特徴とするものである。
1発明または第2発明において、前記隙間をブレーキド
ラムの径方向内方から外方に向かうにつれ漸増する楔状
に設定したことを特徴とするものである。
【0016】第4発明によるドラムブレーキ装置は、第
1発明乃至第3発明のいずれかにおいて、前記隙間を、
前記カム面と対面するブレーキシュー端面の傾斜により
設定したことを特徴とするものである。
1発明乃至第3発明のいずれかにおいて、前記隙間を、
前記カム面と対面するブレーキシュー端面の傾斜により
設定したことを特徴とするものである。
【0017】第5発明によるドラムブレーキ装置は、第
1発明乃至第3発明のいずれかにおいて、前記隙間を前
記カム面の傾斜により設定したことを特徴とするもので
ある。
1発明乃至第3発明のいずれかにおいて、前記隙間を前
記カム面の傾斜により設定したことを特徴とするもので
ある。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図1〜図3は本発明の一実施
の形態になるドラムブレーキ装置を示し、先ず、図1〜
図2によりドラムブレーキ装置の全般を説明する。
に基づき詳細に説明する。図1〜図3は本発明の一実施
の形態になるドラムブレーキ装置を示し、先ず、図1〜
図2によりドラムブレーキ装置の全般を説明する。
【0019】1は、図示せざる車体に取り付けるべき固
定のトルクプレートで、このトルクプレート1は、車輪
と共に回転するブレーキドラム2(図1に、ブレーキ構
成部品を見せるために、外形のみを2点鎖線で示す)の
軸線方向開口端(図1の向こう側)を、ダストカバー1
3との共働により塞いで、ブレーキドラム2との間に空
所を画成し、この空所内に以下に説明するようにブレー
キ部品を組み込む。
定のトルクプレートで、このトルクプレート1は、車輪
と共に回転するブレーキドラム2(図1に、ブレーキ構
成部品を見せるために、外形のみを2点鎖線で示す)の
軸線方向開口端(図1の向こう側)を、ダストカバー1
3との共働により塞いで、ブレーキドラム2との間に空
所を画成し、この空所内に以下に説明するようにブレー
キ部品を組み込む。
【0020】すなわち図1および図2に明示するよう
に、ブレーキドラム2の内周面に対向するよう配置して
一対のブレーキシュー3,4を設け、これらブレーキシ
ュー3,4を、シューウエブ3b,4bと、シューリム
3c,4cと、ブレーキライニング3d,4dとの一体
結合体とする。かかるブレーキシュー3,4は、一方の
隣接端をそれぞれ、浮動支持したシュー間隙調整アジャ
スター5の両端に当接させ、他方の隣接端近傍を、シュ
ーウエブ3b,4bに穿ったアンカー孔3a,4aの内
周面と、トルクプレート1に植設した固定のアンカー部
材6,7との共働により、制限範囲内で相対変位可能と
する。
に、ブレーキドラム2の内周面に対向するよう配置して
一対のブレーキシュー3,4を設け、これらブレーキシ
ュー3,4を、シューウエブ3b,4bと、シューリム
3c,4cと、ブレーキライニング3d,4dとの一体
結合体とする。かかるブレーキシュー3,4は、一方の
隣接端をそれぞれ、浮動支持したシュー間隙調整アジャ
スター5の両端に当接させ、他方の隣接端近傍を、シュ
ーウエブ3b,4bに穿ったアンカー孔3a,4aの内
周面と、トルクプレート1に植設した固定のアンカー部
材6,7との共働により、制限範囲内で相対変位可能と
する。
【0021】ブレーキシュー3,4と、アンカー部材
6,7との間にそれぞれ、シューリターンスプリング
8,9を張設し、これらシューリターンスプリング8,
9の張力によりブレーキシュー3,4を相互に接近させ
て、アンカー孔3a,4aの内周面がそれぞれ固定のア
ンカー部材6,7に当接した図示の非制動位置に弾支す
る。
6,7との間にそれぞれ、シューリターンスプリング
8,9を張設し、これらシューリターンスプリング8,
9の張力によりブレーキシュー3,4を相互に接近させ
て、アンカー孔3a,4aの内周面がそれぞれ固定のア
ンカー部材6,7に当接した図示の非制動位置に弾支す
る。
【0022】また、ブレーキシュー3,4のアンカー部
材6,7から遠い一方の隣接端間に、アジャスタースプ
リング10を緊張状態で掛け渡すことにより、これら隣
接端をそれぞれ、シュー間隙調整アジャスター5の両端
に当接させておくと共に、アジャスタースプリング10
の外周線輪をシュー間隙調整アジャスター5の調整歯輪
5aに押圧させることで、当該調整歯輪5aと一体の調
整ねじが調整位置から盲動してずれるのを防止する。
材6,7から遠い一方の隣接端間に、アジャスタースプ
リング10を緊張状態で掛け渡すことにより、これら隣
接端をそれぞれ、シュー間隙調整アジャスター5の両端
に当接させておくと共に、アジャスタースプリング10
の外周線輪をシュー間隙調整アジャスター5の調整歯輪
5aに押圧させることで、当該調整歯輪5aと一体の調
整ねじが調整位置から盲動してずれるのを防止する。
【0023】ブレーキシュー3,4のアンカー部材6,
7に近い他方の隣接端間に、これらを相互に遠去かる方
向へ押動するためのカム11を介在させ、このカム11
を、ブレーキシュー3,4の端面に向かい合う一対のカ
ム面11aを持ったカム部11bと、当該カム部11b
の一端面から突出するカム駆動軸11cと、当該カム部
11bの他端面から突出するピン11dとの一体結合体
で構成する。
7に近い他方の隣接端間に、これらを相互に遠去かる方
向へ押動するためのカム11を介在させ、このカム11
を、ブレーキシュー3,4の端面に向かい合う一対のカ
ム面11aを持ったカム部11bと、当該カム部11b
の一端面から突出するカム駆動軸11cと、当該カム部
11bの他端面から突出するピン11dとの一体結合体
で構成する。
【0024】上記のカム11は、図1に示すようにカム
部11bのカム面11aがそれぞれ、対応するブレーキ
シュー3,4の端面3e,4eに対面するよう配置し、
そしてカム駆動軸11cを図2に示すごとく、トルクプ
レート1に結合したブラケット12に回転自在に支持
し、更にピン11dを、アンカー部材6,7間に橋絡し
て固設したアダプタプレート14の長孔14a内で、ブ
レーキシュー3,4の拡開方向に変位可能に支持する。
かくしてカム11は、カム駆動軸11cにより回転駆動
され得ると共に、ブラケット12による回転支持部を支
点にしてブレーキシュー拡開方向に揺動可能に取着され
る。
部11bのカム面11aがそれぞれ、対応するブレーキ
シュー3,4の端面3e,4eに対面するよう配置し、
そしてカム駆動軸11cを図2に示すごとく、トルクプ
レート1に結合したブラケット12に回転自在に支持
し、更にピン11dを、アンカー部材6,7間に橋絡し
て固設したアダプタプレート14の長孔14a内で、ブ
レーキシュー3,4の拡開方向に変位可能に支持する。
かくしてカム11は、カム駆動軸11cにより回転駆動
され得ると共に、ブラケット12による回転支持部を支
点にしてブレーキシュー拡開方向に揺動可能に取着され
る。
【0025】カム駆動軸11cの突出外端にはブレーキ
操作レバー15を係着し、これをレバーリターンスプリ
ング16により、図1に示すブレーキ操作方向Fとは反
対方向に回動付勢する。なお、リターンスプリング16
によるブレーキ操作レバー15の戻し回動位置は、固定
のレバーストッパー17により、図1および図2に示す
非制動位置に制限するものとする。
操作レバー15を係着し、これをレバーリターンスプリ
ング16により、図1に示すブレーキ操作方向Fとは反
対方向に回動付勢する。なお、リターンスプリング16
によるブレーキ操作レバー15の戻し回動位置は、固定
のレバーストッパー17により、図1および図2に示す
非制動位置に制限するものとする。
【0026】次いで本発明の要旨に係わる、カム面11
aと、これらに対面するブレーキシュー3,4の端面
(詳しくは、シューウエブ3b,4bの端面)3e,4
eとの間の隙間について、図3を合わせ参照しつつ説明
するに、カム面11aとの共働によりこれらの隙間を提
供するブレーキシュー端面3e,4eは平坦面にすると
共に、図3に示すカム部11bの回転中心O1 およびブ
レーキドラム2の回転中心を含む面に対して、ブレーキ
ドラム2の径方向外方であるほど該面から遠去かるよう
傾斜させて形成し、これによりブレーキシュー端面3
e,4e間の間隔を、ブレーキドラム2の径方向内方に
おいてはXで示すように小さくし、ブレーキドラム2の
径方向外方においてはYで示すように相対的に大きくす
る。
aと、これらに対面するブレーキシュー3,4の端面
(詳しくは、シューウエブ3b,4bの端面)3e,4
eとの間の隙間について、図3を合わせ参照しつつ説明
するに、カム面11aとの共働によりこれらの隙間を提
供するブレーキシュー端面3e,4eは平坦面にすると
共に、図3に示すカム部11bの回転中心O1 およびブ
レーキドラム2の回転中心を含む面に対して、ブレーキ
ドラム2の径方向外方であるほど該面から遠去かるよう
傾斜させて形成し、これによりブレーキシュー端面3
e,4e間の間隔を、ブレーキドラム2の径方向内方に
おいてはXで示すように小さくし、ブレーキドラム2の
径方向外方においてはYで示すように相対的に大きくす
る。
【0027】他方で両カム面11aは、カム部11bの
回転中心O1 およびブレーキドラム2の回転中心を含む
面に対して平行に形成し、これにより、カム面11aと
ブレーキシュー端面3e,4eとの間の隙間をブレーキ
ドラム2の径方向内方から外方に向かうにつれ漸増する
楔状に設定する。そして、Xの間隔をもって対向するブ
レーキシュー端面3e,4eの部分と、カム面11aと
の間における最少隙間は、関連部品の製造公差の合計の
みを考慮して、これが最悪の場合でも決して非制動位置
においてブレーキシュー3,4がアンカー部材6,7か
ら浮いてブレーキドラム2の内周面に接触することのな
いようにする。
回転中心O1 およびブレーキドラム2の回転中心を含む
面に対して平行に形成し、これにより、カム面11aと
ブレーキシュー端面3e,4eとの間の隙間をブレーキ
ドラム2の径方向内方から外方に向かうにつれ漸増する
楔状に設定する。そして、Xの間隔をもって対向するブ
レーキシュー端面3e,4eの部分と、カム面11aと
の間における最少隙間は、関連部品の製造公差の合計の
みを考慮して、これが最悪の場合でも決して非制動位置
においてブレーキシュー3,4がアンカー部材6,7か
ら浮いてブレーキドラム2の内周面に接触することのな
いようにする。
【0028】更に、Yの間隔をもって対向するブレーキ
シュー端面3e,4eの部分と、カム面11aとの間に
おける最大隙間は、詳しくは後述するシュー間隙調整作
業時にブレーキシュー3,4がアンカー部材6,7の周
りに矢α,βの方向へ2点鎖線で示すように回動する時
も、そして、たとえブレーキライニング3c,4cが有
用範囲内で最大限摩耗した場合でも(有効摩耗代になっ
たとしても)、決して非制動位置においてブレーキシュ
ー3,4がアンカー部材6,7から浮いてブレーキドラ
ム2の内周面に接触することのないようにする。
シュー端面3e,4eの部分と、カム面11aとの間に
おける最大隙間は、詳しくは後述するシュー間隙調整作
業時にブレーキシュー3,4がアンカー部材6,7の周
りに矢α,βの方向へ2点鎖線で示すように回動する時
も、そして、たとえブレーキライニング3c,4cが有
用範囲内で最大限摩耗した場合でも(有効摩耗代になっ
たとしても)、決して非制動位置においてブレーキシュ
ー3,4がアンカー部材6,7から浮いてブレーキドラ
ム2の内周面に接触することのないようにする。
【0029】上記実施の形態になるドラムブレーキ装置
の作用を以下に説明する。図1および図2の非制動状態
において、ブレーキ操作レバー15の操作端に図1のブ
レーキ操作力Fが入力されると、ブレーキ操作レバー1
5はカム駆動軸11cを介してカム部11b、従ってカ
ム面11aを図3の中心O1 周りに時計方向に回転させ
る。
の作用を以下に説明する。図1および図2の非制動状態
において、ブレーキ操作レバー15の操作端に図1のブ
レーキ操作力Fが入力されると、ブレーキ操作レバー1
5はカム駆動軸11cを介してカム部11b、従ってカ
ム面11aを図3の中心O1 周りに時計方向に回転させ
る。
【0030】これによりカム面11aはそれぞれ、対応
するブレーキシュー3,4の端面3e,4eを相互に遠
去かる方向に押動し、両ブレーキシュー3,4をそれぞ
れ、シュー間隙調整アジャスター5との当接点の周りに
拡開させ、ブレーキライニング3d,4dをブレーキド
ラム2の内周面に押圧する。
するブレーキシュー3,4の端面3e,4eを相互に遠
去かる方向に押動し、両ブレーキシュー3,4をそれぞ
れ、シュー間隙調整アジャスター5との当接点の周りに
拡開させ、ブレーキライニング3d,4dをブレーキド
ラム2の内周面に押圧する。
【0031】この時ブレーキシュー3,4の上記拡開に
より、アンカー孔3a,4aの内周面とアンカー部材
6,7との間にはそれぞれ隙間が発生する。ここでブレ
ーキドラム2が車輪に連れ回されると、ブレーキシュー
3,4を拡開させているカム11が前記したようにピン
11dと長孔14aとの間のブレーキシュー拡開方向に
おける隙間で同方向に揺動し得るため、ブレーキドラム
2の回転方向に応じ、ブレーキシュー3がアンカー部材
6に、又はブレーキシュー4がアンカー部材7に衝接す
るまで両ブレーキシュー3,4等はシュー間隙調整アジ
ャスター5と共に一体に回転する。そして、ブレーキシ
ュー3とアンカー部材6とが、又はブレーキシュー4と
アンカー部材7とが衝接した時に制動力を生起させる。
より、アンカー孔3a,4aの内周面とアンカー部材
6,7との間にはそれぞれ隙間が発生する。ここでブレ
ーキドラム2が車輪に連れ回されると、ブレーキシュー
3,4を拡開させているカム11が前記したようにピン
11dと長孔14aとの間のブレーキシュー拡開方向に
おける隙間で同方向に揺動し得るため、ブレーキドラム
2の回転方向に応じ、ブレーキシュー3がアンカー部材
6に、又はブレーキシュー4がアンカー部材7に衝接す
るまで両ブレーキシュー3,4等はシュー間隙調整アジ
ャスター5と共に一体に回転する。そして、ブレーキシ
ュー3とアンカー部材6とが、又はブレーキシュー4と
アンカー部材7とが衝接した時に制動力を生起させる。
【0032】ブレーキライニング3d,4dが摩耗して
ブレーキドラム2の内周面との間のシュー間隙が大きく
なった場合のシュー間隙調整作業を説明するに、この場
合は、シュー間隙調整アジャスター5の調整歯輪5aを
回転させてシュー間隙調整アジャスター5を伸長させ
る。これにより、ブレーキシュー3,4はそれぞれ、ア
ンカー部材6,7との接触部を中心にして図3に矢α,
βで示す方向に回動され、ブレーキライニング3d,4
dとブレーキドラム2の内周面との間のシュー間隙を小
さくすることができ、これを規定値にし得る。
ブレーキドラム2の内周面との間のシュー間隙が大きく
なった場合のシュー間隙調整作業を説明するに、この場
合は、シュー間隙調整アジャスター5の調整歯輪5aを
回転させてシュー間隙調整アジャスター5を伸長させ
る。これにより、ブレーキシュー3,4はそれぞれ、ア
ンカー部材6,7との接触部を中心にして図3に矢α,
βで示す方向に回動され、ブレーキライニング3d,4
dとブレーキドラム2の内周面との間のシュー間隙を小
さくすることができ、これを規定値にし得る。
【0033】ところで本実施の形態においては特に、カ
ム面11aとブレーキシュー端面3e,4eとの間の隙
間を、ブレーキドラム2の径方向内方から外方に向かう
につれ漸増する楔状に設定し、更に、ブレーキドラム2
の径方向外方における最大隙間を設定するに際し、ブレ
ーキライニング3d,4dが有用範囲内で最大限摩耗し
た時に行う上記のシュー間隙調整作業でブレーキシュー
3,4がアンカー部材6,7の周りに矢α,βの方向へ
2点鎖線で示す位置に回動した場合でも、ブレーキシュ
ー3,4の端面3e,4eがカム面11aに当接してア
ンカー孔3a,4aがアンカー部材6,7から浮き、ブ
レーキライニング3d,4dがブレーキドラム2の内周
面に接触することのないよう上記最大隙間の設定を行っ
たから、カム面11aとブレーキシュー端面3e,4e
との間の最少隙間は、関連部品の製造公差の合計のみを
考慮して、当該製造公差が最も大きくなった場合でも決
してブレーキシュー3,4がアンカー部材6,7から浮
いてブレーキドラム2の内周面に接触することのないよ
うにするだけでよくなり、結果として当該最少隙間を極
く小さなものにすることができる。
ム面11aとブレーキシュー端面3e,4eとの間の隙
間を、ブレーキドラム2の径方向内方から外方に向かう
につれ漸増する楔状に設定し、更に、ブレーキドラム2
の径方向外方における最大隙間を設定するに際し、ブレ
ーキライニング3d,4dが有用範囲内で最大限摩耗し
た時に行う上記のシュー間隙調整作業でブレーキシュー
3,4がアンカー部材6,7の周りに矢α,βの方向へ
2点鎖線で示す位置に回動した場合でも、ブレーキシュ
ー3,4の端面3e,4eがカム面11aに当接してア
ンカー孔3a,4aがアンカー部材6,7から浮き、ブ
レーキライニング3d,4dがブレーキドラム2の内周
面に接触することのないよう上記最大隙間の設定を行っ
たから、カム面11aとブレーキシュー端面3e,4e
との間の最少隙間は、関連部品の製造公差の合計のみを
考慮して、当該製造公差が最も大きくなった場合でも決
してブレーキシュー3,4がアンカー部材6,7から浮
いてブレーキドラム2の内周面に接触することのないよ
うにするだけでよくなり、結果として当該最少隙間を極
く小さなものにすることができる。
【0034】これがため、この最少隙間で決まるブレー
キ操作時の無効ストロークも小さくし得ることとなり、
ブレーキの操作フィーリングを改善し得ると共に、シュ
ー間隙調整アジャスター5によるシュー間隙調整期間も
長くすることができる。
キ操作時の無効ストロークも小さくし得ることとなり、
ブレーキの操作フィーリングを改善し得ると共に、シュ
ー間隙調整アジャスター5によるシュー間隙調整期間も
長くすることができる。
【0035】しかも本実施の形態においては、カム面1
1aとブレーキシュー端面3e,4eとの間の最大隙間
を、ブレーキライニング3d,4dが有用範囲内で最大
限摩耗した場合でも、シュー間隙調整作業時にブレーキ
シュー3,4がアンカー部材6,7から浮いてブレーキ
ドラム2の内周面に接触することのない大きさにしたか
ら、カム面11aとブレーキシュー端面3e,4eとの
間の最少隙間を上記の通りに小さくしても、ドラムブレ
ーキ装置の使用寿命全体に亘って上記の作用効果を長期
不変に維持することができる。
1aとブレーキシュー端面3e,4eとの間の最大隙間
を、ブレーキライニング3d,4dが有用範囲内で最大
限摩耗した場合でも、シュー間隙調整作業時にブレーキ
シュー3,4がアンカー部材6,7から浮いてブレーキ
ドラム2の内周面に接触することのない大きさにしたか
ら、カム面11aとブレーキシュー端面3e,4eとの
間の最少隙間を上記の通りに小さくしても、ドラムブレ
ーキ装置の使用寿命全体に亘って上記の作用効果を長期
不変に維持することができる。
【0036】なお上記実施の形態においては、カム面1
1aとブレーキシュー端面3e,4eとの間の隙間を、
最も実際に即したものとなるようブレーキドラム2の径
方向に連続的に変化させたが、最大隙間と最少隙間の関
係が上記の条件を満たせば同様の作用効果を達成するこ
とができることから、隙間の連続的変化は必ずしも必須
要件ではない。
1aとブレーキシュー端面3e,4eとの間の隙間を、
最も実際に即したものとなるようブレーキドラム2の径
方向に連続的に変化させたが、最大隙間と最少隙間の関
係が上記の条件を満たせば同様の作用効果を達成するこ
とができることから、隙間の連続的変化は必ずしも必須
要件ではない。
【0037】また、カム面11aとブレーキシュー端面
3e,4eとの間の隙間をブレーキドラム2の径方向に
異ならせるに際し、本実施の形態においてはブレーキシ
ュー端面3e,4eを傾斜させたが、この代わりに、カ
ム面11aを傾斜させても良い。しかして、ブレーキシ
ュー端面3e,4eを傾斜させる方が、簡単なプレス加
工でこれを実現し得る点において好ましいことは言うま
でもない。
3e,4eとの間の隙間をブレーキドラム2の径方向に
異ならせるに際し、本実施の形態においてはブレーキシ
ュー端面3e,4eを傾斜させたが、この代わりに、カ
ム面11aを傾斜させても良い。しかして、ブレーキシ
ュー端面3e,4eを傾斜させる方が、簡単なプレス加
工でこれを実現し得る点において好ましいことは言うま
でもない。
【0038】そして本発明による上記の着想は、図示す
るようにブレーキシュー3,4に個々に関連してアンカ
ー部材6,7を設けた、所謂ダブルアンカー式デュオサ
ーボ型ドラムブレーキ装置に限らず、例えば実公昭45
−31975号公報や、実公昭55−52102号公報
に記載されたような、両ブレーキシューでアンカー部材
を共用する、所謂シングルアンカー式デュオサーボ型ド
ラムブレーキ装置に対しても同様の考え方により適用す
ることができること、勿論である。
るようにブレーキシュー3,4に個々に関連してアンカ
ー部材6,7を設けた、所謂ダブルアンカー式デュオサ
ーボ型ドラムブレーキ装置に限らず、例えば実公昭45
−31975号公報や、実公昭55−52102号公報
に記載されたような、両ブレーキシューでアンカー部材
を共用する、所謂シングルアンカー式デュオサーボ型ド
ラムブレーキ装置に対しても同様の考え方により適用す
ることができること、勿論である。
【0039】更に本発明による上記の着想は、図示する
ようにブレーキシュー3,4を連結するようにしたシュ
ー間隙調整アジャスター5を備えるドラムブレーキ装置
に限らず、実公昭60−21568号公報に記載のよう
にシュー間隙調整アジャスターをトルクプレートに取着
して固定した、所謂リーディング・トレーディング式ド
ラムブレーキ装置にも適用することができること、勿論
である。
ようにブレーキシュー3,4を連結するようにしたシュ
ー間隙調整アジャスター5を備えるドラムブレーキ装置
に限らず、実公昭60−21568号公報に記載のよう
にシュー間隙調整アジャスターをトルクプレートに取着
して固定した、所謂リーディング・トレーディング式ド
ラムブレーキ装置にも適用することができること、勿論
である。
【0040】
【発明の効果】第1発明によるドラムブレーキ装置は、
ブレーキシュー3,4を拡開させるカム11のカム面1
1aと、これに対面するブレーキシュー端面3e,4e
との間における隙間を、ブレーキドラム2の径方向内方
よりも径方向外方において大きくしたことから、ブレー
キドラム2の径方向外方における大きな隙間で、シュー
間隙調整時におけるブレーキシューの回動変位を逃げる
ことができ、従って、ブレーキ操作時の無効ストローク
の原因となるブレーキドラム2の径方向内方における最
少隙間を決定するに際し、シュー間隙調整時におけるブ
レーキシューの回動変位を考慮する必要がなくなる。こ
れがため当該最少隙間は、関連部品の製造公差のみを見
込んだ小さな隙間にすることができ、結果的に無効スト
ロークの短縮により前記従来装置の問題解決を実現する
ことができる。
ブレーキシュー3,4を拡開させるカム11のカム面1
1aと、これに対面するブレーキシュー端面3e,4e
との間における隙間を、ブレーキドラム2の径方向内方
よりも径方向外方において大きくしたことから、ブレー
キドラム2の径方向外方における大きな隙間で、シュー
間隙調整時におけるブレーキシューの回動変位を逃げる
ことができ、従って、ブレーキ操作時の無効ストローク
の原因となるブレーキドラム2の径方向内方における最
少隙間を決定するに際し、シュー間隙調整時におけるブ
レーキシューの回動変位を考慮する必要がなくなる。こ
れがため当該最少隙間は、関連部品の製造公差のみを見
込んだ小さな隙間にすることができ、結果的に無効スト
ロークの短縮により前記従来装置の問題解決を実現する
ことができる。
【0041】第2発明においては、ブレーキドラム2の
径方向内方における上記隙間と、ブレーキドラムの径方
向外方における上記隙間との差を、ブレーキライニング
の有効摩耗代に相当する大きさにしたことから、ブレー
キライニングが有効摩耗代だけ摩耗した場合でも、従っ
て、ドラムブレーキ装置の使用寿命全般に亘って上記第
1発明の作用効果を達成することができる。
径方向内方における上記隙間と、ブレーキドラムの径方
向外方における上記隙間との差を、ブレーキライニング
の有効摩耗代に相当する大きさにしたことから、ブレー
キライニングが有効摩耗代だけ摩耗した場合でも、従っ
て、ドラムブレーキ装置の使用寿命全般に亘って上記第
1発明の作用効果を達成することができる。
【0042】第3発明においては、上記の隙間をブレー
キドラム2の径方向内方から外方に向かうにつれ漸増す
る楔状に設定したことから、当該隙間が、最も実情に即
した形状となる。
キドラム2の径方向内方から外方に向かうにつれ漸増す
る楔状に設定したことから、当該隙間が、最も実情に即
した形状となる。
【0043】第4発明においては、上記の隙間を、カム
面と対面するブレーキシュー端面の傾斜により設定した
から、隙間の設定が簡単なプレス加工で可能となり、コ
スト的に大いに有利である。
面と対面するブレーキシュー端面の傾斜により設定した
から、隙間の設定が簡単なプレス加工で可能となり、コ
スト的に大いに有利である。
【0044】上記の隙間は、第5発明におけるように、
カム面の傾斜により設定しても良い。
カム面の傾斜により設定しても良い。
【図1】本発明の一実施の形態になるドラムブレーキ装
置を、ブレーキドラムが除去された状態で示す正面図で
ある。
置を、ブレーキドラムが除去された状態で示す正面図で
ある。
【図2】図1のII−II線上で断面とし、矢の方向に
見て示す、ドラムブレーキ装置の要部断面図である。
見て示す、ドラムブレーキ装置の要部断面図である。
【図3】回転カムと、ブレーキシューとの間の隙間に関
する詳細形状を示す、要部拡大正面図である。
する詳細形状を示す、要部拡大正面図である。
【図4】従来のドラムブレーキ装置における回転カム
と、ブレーキシューとの関係を示す、図3と同様な要部
拡大正面図である。
と、ブレーキシューとの関係を示す、図3と同様な要部
拡大正面図である。
1 トルクプレート 2 ブレーキドラム 3 ブレーキシュー 3a アンカー孔 3e ブレーキシュー端面 4 ブレーキシュー 4a アンカー孔 4e ブレーキシュー端面 5 シュー間隙調整アジャスター 6 アンカー部材 7 アンカー部材 8 シューリターンスプリング 9 シューリターンスプリング 11 カム 11a カム面 11b カム部 11c カム駆動軸 11d ピン 12 ブラケット 13 ダストカバー 14 アダプタプレート 15 ブレーキ操作レバー 16 操作レバーリターンスプリング 17 レバーストッパー
Claims (5)
- 【請求項1】 一対のブレーキシューを向かい合わせに
備え、これらブレーキシューの一方の隣接端をそれぞれ
シュー間隙調整アジャスターの両端に当接させ、両ブレ
ーキシューの他方の隣接端間におけるカムの回転操作に
より両ブレーキシューをそれぞれ、前記シュー間隙調整
アジャスターとの当接点周りに拡開させてブレーキドラ
ムの内周面に摩擦係合させるようにしたドラムブレーキ
装置において、 前記カムのカム面と、これに対面するブレーキシュー端
面との間における隙間を、ブレーキドラムの径方向内方
よりも径方向外方において大きくしたことを特徴とする
ドラムブレーキ装置。 - 【請求項2】 請求項1において、ブレーキドラムの径
方向内方における前記隙間と、ブレーキドラムの径方向
外方における前記隙間との差を、ブレーキライニングの
有効摩耗代に相当する大きさとしたことを特徴とするド
ラムブレーキ装置。 - 【請求項3】 請求項1または2において、前記隙間を
ブレーキドラムの径方向内方から外方に向かうにつれ漸
増する楔状に設定したことを特徴とするドラムブレーキ
装置。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項におい
て、前記隙間を、前記カム面と対面するブレーキシュー
端面の傾斜により設定したことを特徴とするドラムブレ
ーキ装置。 - 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれか1項におい
て、前記隙間を前記カム面の傾斜により設定したことを
特徴とするドラムブレーキ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23824097A JPH1182562A (ja) | 1997-09-03 | 1997-09-03 | ドラムブレーキ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23824097A JPH1182562A (ja) | 1997-09-03 | 1997-09-03 | ドラムブレーキ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1182562A true JPH1182562A (ja) | 1999-03-26 |
Family
ID=17027238
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23824097A Withdrawn JPH1182562A (ja) | 1997-09-03 | 1997-09-03 | ドラムブレーキ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1182562A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105508476A (zh) * | 2016-02-01 | 2016-04-20 | 张斌 | 一种方便调整和补偿刹车间隙的鼓式制动器 |
CN108548681A (zh) * | 2018-06-21 | 2018-09-18 | 吉林大学 | 一种鼓式制动器磨损间隙追踪器与制动分泵行程试验台 |
WO2022065463A1 (ja) * | 2020-09-28 | 2022-03-31 | いすゞ自動車株式会社 | ドラムブレーキ装置 |
-
1997
- 1997-09-03 JP JP23824097A patent/JPH1182562A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105508476A (zh) * | 2016-02-01 | 2016-04-20 | 张斌 | 一种方便调整和补偿刹车间隙的鼓式制动器 |
CN108548681A (zh) * | 2018-06-21 | 2018-09-18 | 吉林大学 | 一种鼓式制动器磨损间隙追踪器与制动分泵行程试验台 |
CN108548681B (zh) * | 2018-06-21 | 2024-05-17 | 吉林大学 | 一种鼓式制动器磨损间隙追踪器与制动分泵行程试验台 |
WO2022065463A1 (ja) * | 2020-09-28 | 2022-03-31 | いすゞ自動車株式会社 | ドラムブレーキ装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20041207 |