JP2002266085A - シャドウマスクの製造方法 - Google Patents

シャドウマスクの製造方法

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JP2002266085A JP2001064225A JP2001064225A JP2002266085A JP 2002266085 A JP2002266085 A JP 2002266085A JP 2001064225 A JP2001064225 A JP 2001064225A JP 2001064225 A JP2001064225 A JP 2001064225A JP 2002266085 A JP2002266085 A JP 2002266085A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シャドウマスク素材である長尺の金属薄板の
長手方向に沿ったレジスト膜中の暗反応及び残反応の進
行度合いの差に起因して、現像処理後のレジスト膜のパ
ターン寸法にばらつきが発生することを防止できるシャ
ドウマスクの製造方法を提供する。 【解決手段】 焼付け処理(ステップS11)後から現
像、硬膜処理(ステップS19)前の期間内で、レジス
ト膜を加熱処理(ステップS18)して残反応の進行度
合いが緩慢になるまで、残反応を促進させて、金属薄板
の表面の全面に亘って残反応の進行度合いをほぼ同じ値
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カラー受像管用
のシャドウマスクを製造する方法に関し、特にシャドウ
マスクの製造過程中の露光工程、現像工程に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にシャドウマスクは、シャドウマス
クの素材である低炭素アルミキルド鋼やニッケルを約3
6%含むインバー材などの長尺の金属薄板に電子ビーム
を通過させるための多数の透孔などを形成して製造され
る。この製造方法は、まず、長尺の金属薄板の両面に感
光性を有するレジスト膜を形成した後、金属薄板をロー
ル状に巻き取る(塗布工程)。
【0003】次に、ロール状態の金属薄板を次工程であ
る露光工程において伸張状態に繰り出して、レジスト膜
に金属薄板に形成すべき透孔などに対応した所定のパタ
ーンを焼き付けた後、ロール状に巻き取る。そして、現
像工程においてロール状態の金属薄板を伸張状態に繰り
出した後、レジスト膜に現像液を供給して現像処理した
後、ロール状態に巻き取る。
【0004】最後に、エッチング工程においてロール状
態の金属薄板を伸張状態に繰り出した後、エッチング処
理した後、剥膜工程、シャーリング工程などを経て、多
数の透孔などが形成されたシート状のシャドウマスクが
製造される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記露光工程において
長尺の金属薄板の全て(以下、「1フープ」と称す)を
処理するのに要する時間(露光処理時間)は例えば24
時間であり、現像工程において1フープを処理するのに
要する時間(現像処理時間)は例えば6時間である。
【0006】このとき、露光工程における金属薄板の先
端部にあるレジスト膜(先端部レジスト膜)が露光工程
で焼付け処理されてから、現像工程で現像液が供給され
るまでの時間(焼き置き時間)は、上記露光処理時間
(例えば24時間)に、露光工程と現像工程との間にお
けるロール状の金属薄板の運搬時間と、上記現像処理時
間(例えば6時間)を加えた時間であり、例えば30時
間以上となる。より具体的に説明すると、露光工程にお
ける金属薄板の先端部にあるレジスト膜は、焼付け処理
されてからロール状に巻き取られて、この位置で金属薄
板の後端部に形成されたレジスト膜(後端部レジスト
膜)が焼付け処理されて巻き取られるまでの時間、すな
わち、おおよそ上記露光処理時間(例えば24時間)だ
け待機する。そして、現像工程に運搬されて、上記先端
部レジスト膜は、現像工程においては最後に現像処理さ
れる後端部となるので、現像液が供給されるまで、おお
よそ上記現像処理時間、例えば6時間を要することとな
る。
【0007】一方、露光工程における後端部レジスト膜
は、現像工程においては先端部として最初に現像処理さ
れるので、焼き置き時間は、おおよそ上記運搬時間とな
る。したがって、先端部レジスト膜の焼き置き時間と、
後端部レジスト膜の焼き置き時間との時間差は、おおよ
そ露光処理時間に現像処理時間を加えた時間、例えば約
30時間となる。
【0008】上述のように金属薄板の長手方向に沿って
焼き置き時間の時間差が、例えば最大で約30時間生じ
ることとなる。焼付け処理されたレジスト膜中では、
「残反応」と呼ばれる反応が進行するが、上記焼き置き
時間の時間差によって「残反応」の進行度合いに金属薄
板の長手方向に沿って差が生じる。この結果、現像処理
後のレジスト膜のパターンの寸法にばらつきが生じて、
シャドウマスクに形成される透孔等に寸法誤差が生じる
という問題が発生する。
【0009】また、塗布工程において、少なくとも金属
薄板の表面にレジスト液が供給された時点から、レジス
ト液(レジスト膜)中では、「暗反応」と呼ばれる反応
の進行が開始している。この開始時点から露光工程でパ
ターンが焼き付けられるまでの時間(塗り置き時間)に
ついても、上述と同様に、先端部レジスト膜と後端部レ
ジスト膜とで時間差が生じるために、上記「暗反応」も
上記寸法誤差の原因となる。
【0010】本発明の目的は、上述のような点に鑑み、
金属薄板の長手方向に沿って、焼き置き時間や塗り置き
時間に時間差が生じても、現像後のレジスト膜のパター
ン寸法にばらつきを生じさせないシャドウマスクの製造
方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに請求項1に係る発明は、長尺の金属薄板の表面に形
成されたレジスト膜に所定のパターンを焼き付けた後、
ロール状に巻き取る露光工程と、露光工程後の金属薄板
をロール状態から伸張状態に繰り出した後、レジスト膜
に現像液を供給する現像工程とを含むシャドウマスクの
製造方法において、露光工程でレジスト膜に所定のパタ
ーンが焼き付けられた後から現像工程でレジスト膜に現
像液が供給される前の期間内に、レジスト膜を加熱する
加熱処理工程を設けたことを特徴とする。
【0012】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
シャドウマスクの製造方法において、加熱処理工程で、
レジスト膜を加熱する温度が80℃から140℃の範囲
内であることを特徴とする。
【0013】なお、この発明において「シャドウマス
ク」とは、トリニトロン(ソニー(株)の登録商標)管等
用の「アパチャーグリル」を含む概念である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
について図面を参照しながら説明する。 <第1実施形態>図1は、この発明の第1実施形態によ
るシャドウマスクの製造方法における工程の一部を示す
フローチャートである。まず、シャドウマスクの素材で
ある低炭素アルミキルド鋼やニッケルを約36%含むイ
ンバー材などの長尺の金属薄板がロール状に巻き取られ
たものを、塗布処理ラインの所定位置に配置する。
【0015】そして、図1に示すステップS1の繰り出
し工程において金属薄板をロール状態から伸張状態に繰
り出す。次にステップS3の整面、コーティング処理工
程で、繰り出した金属薄板をその長手方向に搬送しつ
つ、金属薄板の表面に付着した油分などを除去した後、
洗浄して整面処理を施す。そして、PVA溶液またはカ
ゼイン溶液にセンシタイザとして重クロム酸アンモニウ
ムを混合した感光性を有する水溶性のレジスト液中に、
金属薄板を浸漬させた後、引き上げて金属薄板の両面に
レジスト液を塗布する。その後、金属薄板を加熱処理し
て塗布されたレジスト液を乾燥して金属薄板の両面にレ
ジスト膜を形成する。次にステップS5の巻き取り工程
で、レジスト膜が形成された金属薄板をロール状に巻き
取る。上記ステップS1からステップS5までが塗布工
程である。
【0016】ステップS7の運搬工程において上記ステ
ップS5で巻き取ったロール状の金属薄板を次工程であ
る露光工程を実行する露光処理ラインまで運搬して所定
位置に配置する。そして、ステップS9の繰り出し工程
で、金属薄板を伸張状態に間欠的に繰り出す。ステップ
S11の焼付け工程で、金属薄板の長手方向に沿って配
置された複数台の焼付け装置によって、間欠的に繰り出
されて静止させた金属薄板の両面に形成されたレジスト
膜に、金属薄板に形成すべき電子ビーム通過孔などに基
づく所定のパターンを、複数個、同時に焼き付ける。次
にステップS13の巻き取り工程で、焼付け処理を終え
て間欠的に送られてくる金属薄板をロール状に巻き取
る。上記ステップS9からステップS13までが露光工
程である。
【0017】ステップ15の運搬工程において、上記ス
テップ13で巻き取られたロール状の金属薄板を次工程
である現像処理工程を実行する現像処理ラインまで運搬
して所定位置に配置する。そして、ステップS17の繰
り出し工程で、金属薄板を伸張状態に繰り出す。
【0018】次にステップS18の加熱処理工程では、
伸張状態に繰り出されて搬送される金属薄板に、例えば
処理チャンバー内で熱風を吹き付けて、金属薄板の両面
に形成されたレジスト膜を加熱し、レジスト膜中の残反
応を促進させる。レジスト膜を加熱する構成は、熱風を
吹き付ける構成に限定されず、例えば、遠赤外線ヒータ
でレジスト膜を加熱したり、高周波加熱装置によって金
属薄板を誘導加熱しても良い。
【0019】そして、ステップS19の現像、硬膜処理
工程では、加熱されたレジスト膜に現像液である温水を
供給して、レジスト膜の不要部分を除去して現像処理し
た後、硬膜液を供給し、さらにバーニング処理により硬
膜処理を実行する。その後、ステップS21の巻き取り
工程で、金属薄板をロール状に巻き取って現像工程が完
了する。上記ステップS17からステップS21までが
現像工程である。
【0020】ここで、上記ステップS3で金属薄板にレ
ジスト液が塗布されてからステップS11でレジスト膜
にパターンが焼き付けられる前までの「塗り置き時
間」、および、ステップS11でレジスト膜にパターン
が焼き付けられてからステップS19でレジスト膜に現
像液が供給される前までの「焼き置き時間」に、金属薄
板の長手方向において時間差が生じることについて説明
する。上述の塗布工程中の整面、コーティング処理工程
(ステップS3)で、最初にレジスト液が塗布される金
属薄板の先端部(Ps)にレジスト液が塗布されてか
ら、露光工程中の焼付け処理(ステップS11)で焼付
け処理されるまでの「塗り置き時間」(以下、「先端部
塗り置き時間」と称す)は、金属薄板の後端部(Pe)
が巻き取り工程(ステップ5)で巻き取られまでの時間
(すなわち、塗布工程で1フープ処理するのに要する塗
布処理時間、例えば8時間)に、ステップS7の運搬工
程に要する運搬時間を加えるとともに、露光工程の繰り
出し工程(ステップS9)では上記先端部(Ps)は最
後に繰り出されるので露光工程で1フープ処理するのに
要する露光処理時間(例えば24時間)を加えた時間
(例えば、32時間+運搬時間)となる。これに対し、
金属薄板の後端部Peにおける「塗り置き時間」(以
下、「後端部塗り置き時間」と称す)は、後端部がステ
ップS5の巻き取り工程で最後に巻き取られ、ステップ
S9の繰り出し工程で、最初に繰り出されるために、お
およそステップS7の運搬工程に要する運搬時間とな
る。したがって、「先端部塗り置き時間」と「後端部塗
り置き時間」との塗り置き時間差(Tdc)は、おおよ
そ塗布工程の処理時間に露光工程の処理時間を加えた時
間(例えば32時間)となる。
【0021】また、露光工程中の焼付け処理工程(ステ
ップS11)で、最初に焼付け処理される先端部(P
e、上記塗布工程における後端部)が焼付け処理されて
から、現像工程中の現像、硬膜処理工程(ステップS1
9)で現像液が供給されるまでの「焼き置き時間」(以
下、「先端部焼き置き時間」と称す)は、金属薄板の後
端部(Ps、上記塗布工程における先端部)が巻き取り
工程(ステップS13)で巻き取られまでの時間(すな
わち上記露光処理時間、例えば24時間)に、ステップ
S15の運搬工程に要する運搬時間を加えるとともに、
現像工程の繰り出し工程(ステップS17)では上記先
端部(Pe)は最後に繰り出されるので現像処理工程の
処理時間(例えば6時間)を加えた時間(例えば、30
時間+運搬時間)となる。これに対し、金属薄板の後端
部(Ps)における「焼き置き時間」(以下、「後端部
焼き置き時間」と称す)は、後端部(Ps)がステップ
S13の巻き取り工程で最後に巻き取られ、ステップS
17の繰り出し工程で、最初に繰り出されるために、お
およそステップS15の運搬工程に要する運搬時間とな
る。したがって、「先端部塗り焼き置き時間」と「後端
部焼き置き時間」との焼き置き時間差(Tdp)は、お
およそ露光工程の処理時間に現像工程の処理時間を加え
た時間(例えば30時間)となる。
【0022】上述の「塗り置き時間」中においてレジス
ト膜中では「暗反応」が進行しており、「焼き置き時
間」中においてレジスト膜中では「残反応」が進行して
いる。そして、上述のように塗り置き時間差(Tdc)
および焼き置き時間差(Tdp)が存在するために、金
属薄板の長手方向に沿って「暗反応」および「残反応」
の進行度合いに差が生じる。そこで、「残反応」はある
程度まで進行すると、その進行度合いが緩慢になる性質
を利用して、上記ステップS18の加熱処理により「残
反応」を、その進行度合いが緩慢になるまで促進させ
る。この結果、金属薄板の長手方向に沿った「残反応」
の進行度合いの差が無くなる。また、ステップS18後
の「暗反応」の進行度合いは、加熱処理により促進され
た「残反応」の進行度合いと比べて無視できる程度に小
さくなる。したがって、金属薄板の全面に亘って「暗反
応」分を含む「残反応」の進行度合いをほぼ同じ値とす
ることができる。そして、ステップS19での現像処理
後に形成されるレジスト膜パターンの寸法を、金属薄板
の全面に亘って所望の値とすることができる。
【0023】上記ステップS18においてレジスト膜を
加熱する温度や加熱処理時間は、「残反応」を促進でき
る範囲で設定すればよいが、実用上、加熱処理時間は1
0分以内とすることが好ましく、この加熱時間を達成す
るために加熱温度を80℃以上とすることが好ましい。
また、加熱温度が高すぎると「残反応」の促進が急激に
進行するために促進度合いの制御が難しくなるので、加
熱温度は140℃以下とすることが好ましい。
【0024】上述の現像処理工程を終えたロール状の金
属薄板は、エッチング処理工程が実行されるエッチング
処理ラインに運搬され所定位置に配置される。そして、
金属薄板をロール状態から伸張状態に繰り出して搬送し
つつ、金属薄板にエッチング液を供給して、現像処理工
程でレジスト膜が除去されて露出した金属薄板の表面を
エッチングして透孔などを形成する。その後、金属薄板
をシート状に切断して、シート状のシャドウマスクが製
造される。
【0025】<第2実施形態>次にこの発明の第2実施
形態について、図2に示すフローチャートに基づいて説
明する。この第2実施形態は、「残反応」を促進させる
加熱処理工程を実行する時期が第1実施形態と異なるの
みで、その他の各工程での処理内容は第1実施形態と同
じである。
【0026】具体的には、第1実施形態においては、現
像工程中の繰り出し工程(ステップS17)と現像、硬
膜処理工程(ステップS19)との間において加熱処理
工程(ステップS18)を実行したが、この第2実施形
態においては、露光工程中の焼付け処理工程(ステップ
S11)と巻き取り工程(ステップS13)との間にお
いて加熱処理工程(ステップS12)を実行する。
【0027】このステップS12による加熱処理工程に
よって、第1実施形態と同様に、塗り置き時間差(Td
c)、焼き置き時間差(Tdp)に起因する「暗反応」
および「残反応」の進行度合いの差を、金属薄板の全面
に亘って無くすことができて、現像工程後のレジストパ
ターンの寸法を金属薄板の全面に亘って所望の値とする
ことができる。
【0028】上記第1実施形態および第2実施形態は次
に説明する実施例に基づくものである。
【0029】<実施例>まず、整面処理されたシート状
の金属薄板を、牛乳カゼイン、重クロム酸アンモニウム
の混合液である感光性を有する水溶性のレジスト液中に
浸漬させた後、引き上げて金属薄板の表面にレジスト液
を塗布した。
【0030】次に、レジスト膜が塗布された金属薄板を
雰囲気温度が80℃である炉内で4分間放置して、レジ
スト液を乾燥させて金属薄板の表面上に膜厚が6μmの
レジスト膜を形成した。
【0031】上述のようにレジスト膜を形成した金属薄
板の試料を12枚作製して、4枚毎に上記「塗り置き時
間」として、0時間(試料A)、6時間(試料B)、2
4時間(試料C)をそれぞれ設定した。この各塗り置き
時間経過後に、各試料のレジスト膜の表面に、直径が1
25μmの円形像を有するネガパターン板を密着させた
後、500mmの間隔を持って配置された5kWの水銀
灯を点灯させて、円形像をレジスト膜に焼き付けた。
【0032】そして、円形像が焼き付けられた各試料の
レジスト膜に対して、実施例1では80℃の熱風を30
秒間吹き付け、実施例2では120℃の熱風を60秒間
吹き付け、実施例3では140℃の熱風を120秒間吹
き付ける加熱処理を施した。また、比較例の試料につい
ては加熱処理を施さないで、後述の焼き置き時間経過
後、現像処理を実行した。
【0033】加熱処理後の上記「焼き置き時間」として
各試料Aは0時間放置し、各試料Bは6時間放置し、各
試料Cは24時間放置した。したがって、試料Aは上記
塗り置き時間および焼き置き時間がそれぞれ0時間設定
された試料となり、試料Bは塗り置き時間および焼き置
き時間がそれぞれ6時間設定された試料となり、試料C
は塗り置き時間および焼き置き時間がそれぞれ24時間
設定された試料となる。
【0034】各実施例により加熱処理された各試料およ
び比較例による各試料に50℃のイオン交換水を1kg
/cmのスプレー圧で、40秒間吹き付けて現像処理
した後、各試料を硬膜液である無水クロム酸に60秒間
浸漬させてレジスト膜を硬膜処理した。そして、各試料
を水洗、水切り後、雰囲気温度が200℃の炉内で90
秒のバーニング処理を行った。
【0035】次に、上述のようにしてレジスト膜に形成
された円形パターンの孔径を測定した。この測定結果を
以下の表1に示す。なお、表中の数値は測定した孔径を
示し単位は「μm」である。
【0036】
【表1】
【0037】上記の表1に示すように、加熱処理を施さ
なかった比較例においては塗り置き時間および焼き置き
時間が長くなるほど、「暗反応」および「残反応」によ
って孔径寸法が小さくなり、ばらつきが存在した。これ
に対し、加熱処理を施した各実施例においては、塗り置
き時間および焼き置き時間の長さにかかわらず、孔径寸
法のばらつきはほとんど無い結果が得られた。
【0038】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く、請求項1に係
る発明によれば、露光工程でレジスト膜に所定のパター
ンが焼き付けられた後から現像工程でレジスト膜に現像
液が供給される前の期間内に設けれた加熱処理工程で、
レジスト膜を加熱することによって、レジスト膜中の残
反応の進行が緩慢になるまで残反応を促進することがで
きて、残反応の進行度合いを金属薄板の長手方向に沿っ
て同じ程度とすることができる。この結果、現像工程後
のレジスト膜のパターン寸法にばらつきを無くすことが
できて、シャドウマスクに形成する透孔などの寸法誤差
を無くすことができる。
【0039】請求項2に係る発明によれば、上記加熱処
理工程で、レジスト膜を加熱する温度を80℃から14
0℃の範囲内とすることによって、実用上問題のない加
熱処理時間とできるとともに、残反応の促進度合いを容
易に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態のフローチャートを示
す図である。
【図2】この発明の第2実施形態のフローチャートを示
す図である。
【符号の説明】
S1,S9,S17 繰り出し工程 S3 整面、コーティング処理工程 S5,S13,S21 巻き取り工程 S11 焼付け処理工程 S18,S12 加熱処理工程 S19 現像、硬膜処理工程

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺の金属薄板の表面に形成されたレジ
    スト膜に所定のパターンを焼き付けた後、ロール状に巻
    き取る露光工程と、露光工程後の金属薄板をロール状態
    から伸張状態に繰り出した後、レジスト膜に現像液を供
    給する現像工程とを含むシャドウマスクの製造方法にお
    いて、 露光工程でレジスト膜に所定のパターンが焼き付けられ
    た後から現像工程でレジスト膜に現像液が供給される前
    の期間内に、レジスト膜を加熱する加熱処理工程を設け
    たことを特徴とするシャドウマスクの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のシャドウマスクの製造
    方法において、加熱処理工程で、レジスト膜を加熱する
    温度が80℃から140℃の範囲内であることを特徴と
    するシャドウマスクの製造方法。
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