JPH08220778A - エッチング方法及び装置 - Google Patents

エッチング方法及び装置

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JPH08220778A
JPH08220778A JP5365195A JP5365195A JPH08220778A JP H08220778 A JPH08220778 A JP H08220778A JP 5365195 A JP5365195 A JP 5365195A JP 5365195 A JP5365195 A JP 5365195A JP H08220778 A JPH08220778 A JP H08220778A
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JP
Japan
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metal
plate
thin plate
resist film
metal thin
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Application number
JP5365195A
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English (en)
Inventor
Hiroshige Sawada
宏慈 沢田
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP5365195A priority Critical patent/JPH08220778A/ja
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • ing And Chemical Polishing (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Circuit Boards (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 クロムを含まない硬膜液を使用してレジスト
膜を硬膜処理した後に、伸長状態の金属薄板を一旦コイ
ル状に巻き取り、エッチング処理に際し、コイルから金
属薄板を繰り出して再び伸長状態に戻したときにも、金
属薄板に形成されたレジスト膜が剥がれることがなく、
被エッチング面を正確にエッチングできる方法を提供す
る。 【構成】 硬膜処理されたレジスト膜が両主面に形成さ
れた金属薄板3に長尺帯状の介挿部材5をそれぞれの長
手方向を互いに一致させて順次重ね合わせながら、それ
らを一体化させてコイル状に巻き取る。コイル状に巻き
取られた金属薄板及び介挿部材を繰り出しながら、金属
薄板と介挿部材とを分離させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属薄板の両主面にそ
れぞれ形成された所定のパターンを有するレジスト膜を
硬膜処理した後、金属薄板にエッチング液を供給してエ
ッチング処理するエッチング方法及び装置に関し、特に
カラー受像管用のシャドウマスクやアパーチャグリル、
半導体素子用のリードフレーム等を製造する際に好適に
利用されるエッチング方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、カラー受像管用のシャドウマス
クは、大量かつ連続して製造されており、鋼板メーカー
からは1〜2トンの重量のコイルの形態で金属薄板(シ
ャドウマスク材)がシャドウマスクメーカーへ送られ、
シャドウマスクメーカーでは、コイルから繰り出される
金属薄板に対し長尺のままで各種処理を施し、フォトエ
ッチングの一連の工程が終わった後に長尺の金属薄板を
切断して枚葉形態にするのが一般的である。
【0003】まず、長尺をなす金属薄板を脱脂して、表
面の防錆油を除去し、水洗した後、酸性溶液又はアルカ
リ性溶液を用いて整面処理し、水洗する(脱脂、整面工
程)。次に、金属薄板の両主面に感光性を有する水溶性
のレジスト、例えば牛乳カゼインと重クロム酸塩とから
なるレジストを塗布し、それを乾燥させて、金属薄板の
両主面にそれぞれ厚みが数μmのレジスト膜を形成する
(コーティング工程)。次に、金属薄板の両主面に形成
された各レジスト膜の表面に、形成しようとする電子ビ
ーム通過孔に対応した所定のパターンを有する各マスク
材を、表・裏で画像位置を一致させてそれぞれ密着さ
せ、各マスク材を介して各レジスト膜にそれぞれ光を照
射して、所定のパターンを焼き付ける(焼付け工程)。
続いて、金属薄板の両主面のレジスト膜に温水等を吹き
付けて、焼き付けられたパターンに従ってレジスト膜の
一部を除去し、金属薄板の被エッチング面を露出させる
(現像工程)。次に、現像処理を終えて所定のパターン
に形成されたレジスト膜を有する金属薄板を硬膜液、例
えば無水クロム酸を含有する溶液中に浸漬させた後、水
洗、水切りを行ない、そして、200〜250℃の温度
の熱風や赤外線ヒータによるバーニング処理(加熱処
理)を施すことにより、金属薄板の両主面に所定のパタ
ーンを有するレジスト膜をそれぞれ形成する(硬膜工
程)。そして、塩化第二鉄水溶液を使用し、金属薄板の
両主面に対しスプレイエッチングを行なって、被エッチ
ング面をエッチングして多数の電子ビーム通過孔を形成
した後、アルカリ溶液を使用して金属薄板の両面からレ
ジスト膜をそれぞれ剥離し、水洗する(エッチング工
程)。最後に、金属薄板を切断して枚葉形態のシャドウ
マスクを得る(シャーリング工程)。
【0004】ところで、シャドウマスク材やアパーチャ
グリル材の金属薄板としては、低炭素アルミキルド鋼や
ニッケルを36%含有するインバー型合金等の種類があ
り、その板厚は、0.08〜0.3mmの範囲のものが一
般的である。そして、硬膜処理及びエッチング処理は、
長尺の金属薄板を伸長させた状態でその長手方向に搬送
しながら行なわれるが、金属薄板をエッチング処理する
場合に被エッチング面がエッチングされる速度は、金属
薄板の板厚や種類によって異なる。このため、エッチン
グ工程における金属薄板の搬送速度は、金属薄板の板厚
や種類によって調整され、金属薄板の被エッチング面が
正確にエッチングされるようにしている。一方、硬膜処
理は、金属薄板の両主面に形成された現像処理後のレジ
スト膜を硬化させる処理であるので、硬膜処理の速度
は、金属薄板の板厚や種類に影響されることがない。こ
のため、硬膜工程における金属薄板の搬送速度は、金属
薄板の板厚や種類に関係無く一定とされる。この結果、
硬膜工程において金属薄板が搬送される速度と、それに
続いて行なわれるエッチング工程において金属薄板が搬
送される速度とが異なる場合がある。両工程におけるそ
れぞれの金属薄板の搬送速度が異なると、金属薄板を連
続して搬送しながら、硬膜処理とエッチング処理とを続
けて行なうことができなくなる。そこで、そのような場
合には、硬膜処理を終えた伸長状態の金属薄板は、一旦
コイル状に巻き取られ、その後に、コイル状に巻き取ら
れた金属薄板は、それまでのラインとは別の、エッチン
グ処理が行なわれるラインへ搬送され、所定位置に配置
される。そして、コイル状の金属薄板は、コイル状物か
ら繰り出されて再び伸長状態に戻され、その伸長状態の
金属薄板が、被エッチング面を正確にエッチングするこ
とができる速度で搬送され、エッチング処理される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の硬膜工程におい
て従来から硬膜液として一般に使用されている無水クロ
ム酸溶液は、人体に有害であり、また、環境汚染の原因
ともなる。そこで、クロムを含まない硬膜液によりレジ
スト膜を硬膜処理する方法が、社会的に強く要望されて
いる。そして、その要望に応える方法の1つとして、硬
膜液としてアルデヒド又はクロムを含まない金属塩、若
しくはアルデヒド及びクロムを含まない金属塩を含有す
る溶液を使用し、硬膜処理する方法が考えられている。
【0006】しかしながら、クロムを含まない硬膜液に
よりレジスト膜を硬膜処理した場合は、クロムを含む硬
膜液により硬膜処理した場合に比べて、金属薄板の両主
面に形成されたレジスト膜の表面状態が化学的に不安定
となる。このため、上記したように硬膜工程後において
伸長状態の金属薄板をコイル状に巻き取ったときに、金
属薄板の一方の主面に形成されたレジスト膜と他方の主
面に形成されたレジスト膜とが互いにくっついてしま
う。そして、エッチング処理を行なうラインにおいて、
両主面に形成された各レジスト膜同士がくっついたまま
の状態で、コイル状物から金属薄板を繰り出した際に、
金属薄板の両主面の何れか一方に形成されたレジスト膜
の一部が、他方の主面に形成されたレジスト膜にくっつ
いて金属薄板の表面から剥がれてしまい、所定のパター
ンに形成されたレジスト膜が破壊されて、被エッチング
面を正確にエッチングすることができない、といった問
題が発生する。
【0007】また、クロムを含まない硬膜液によりレジ
スト膜を硬膜処理した場合は、防錆効果のあるクロムを
用いた場合と比べて、金属薄板の被エッチング面に錆が
発生し易くなる。金属薄板の被エッチング面に錆が発生
すると、エッチング工程において、錆のある部分と他の
部分とではエッチング液の流入状態が異なるので、金属
薄板の被エッチング面を正確にエッチングすることがで
きない、といった別の問題も発生する。
【0008】本発明の目的は、以上のような事情に鑑み
てなされたものであり、クロムを含まない硬膜液を使用
してレジスト膜を硬膜処理した後に、伸長状態の長尺の
金属薄板を一旦コイル状に巻き取り、続いて行われるエ
ッチング処理に際し、金属薄板を繰り出して再び伸長状
態にしたときに、金属薄板に形成されたレジスト膜が剥
がれるようなことが起こらず、金属薄板の被エッチング
面を正確にエッチングすることができるエッチング方法
を提供することにある。
【0009】本発明の別の目的は、クロムを含まない硬
膜液を使用してレジスト膜を硬膜処理した場合に、金属
薄板の被エッチング面に錆を発生させることなく、金属
薄板の被エッチング面を正確にエッチングすることがで
きるエッチング方法を提供することにある。
【0010】本発明のさらに別の目的は、クロムを含ま
ない硬膜液を使用してレジスト膜を硬膜処理した後に、
伸長状態の長尺の金属薄板を一旦コイル状に巻き取り、
続いて行なわれるエッチング処理に際し、金属薄板を繰
り出して再び伸長状態に戻したときに、金属薄板に形成
されたレジスト膜が剥がれず、金属薄板の被エッチング
面を正確にエッチングすることができるエッチング装置
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のエッチ
ング方法は、所定のパターンを有するレジスト膜が両主
面にそれぞれ形成された長尺の金属薄板を伸長させた状
態でその長手方向に搬送させつつ、その金属薄板にレジ
スト膜を硬化させる硬膜液を供給してレジスト膜を硬膜
処理する硬膜液供給工程と、レジスト膜が硬膜処理され
た伸長状態の金属薄板を一旦コイル状に巻き取る巻取り
工程と、コイル状に巻き取られた金属薄板を繰り出して
再び伸長状態に戻す繰出し工程と、繰り出された伸長状
態の金属薄板をその長手方向に搬送させつつ、その金属
薄板にエッチング液を供給して金属薄板をエッチング処
理するエッチング液供給工程とを含むフォトエッチング
方法において、巻取り工程において、金属薄板に長尺帯
状の介挿部材をそれぞれの長手方向を互いに一致させて
順次重ね合わせつつ、それら金属薄板と介挿部材とを一
体化させてコイル状に巻き取る工程であり、繰出し工程
が、コイル状に巻き取られた金属薄板及び介挿部材を繰
り出しつつ、金属薄板と介挿部材とを分離させる工程で
あることを特徴とする。
【0012】請求項2に記載のエッチング方法は、請求
項1に記載のエッチング方法において、硬膜液がアルデ
ヒドを含有する溶液であることを特徴とする。
【0013】請求項3に記載のエッチング方法は、請求
項1又は請求項2に記載のエッチング方法において、硬
膜液がクロムを含まない金属塩を含有することを特徴と
する。
【0014】請求項4に記載のエッチング方法は、請求
項1から請求項3のいずれかに記載のエッチング方法に
おいて、介挿部材が防錆剤を含むことを特徴とする。
【0015】また、請求項5に記載のエッチング装置
は、所定のパターンを有するレジスト膜が両主面にそれ
ぞれ形成された長尺の金属薄板を伸長させた状態でその
長手方向に第1搬送手段により搬送させつつ、金属薄板
にレジスト膜を硬化させる硬膜液を供給してレジスト膜
を硬膜処理する硬膜液供給手段と、硬膜液供給手段によ
りレジスト膜が硬膜処理された伸長状態の金属薄板を一
旦コイル状に巻き取る巻取り手段と、この巻取り手段に
よりコイル状に巻き取られた金属薄板を繰り出して再び
伸長状態に戻す繰出し手段と、この繰出し手段により繰
り出された伸長状態の金属薄板をその長手方向に搬送す
る第2搬送手段と、この第2搬送手段により搬送される
金属薄板にエッチング液を供給して金属薄板をエッチン
グ処理するエッチング液供給手段とを備えたエッチング
装置において、レジスト膜が硬膜処理された金属薄板に
長尺帯状の介挿部材を、それぞれの長手方向を互いに一
致させて順次重ね合わせるように供給し、巻取り手段に
よって金属薄板と介挿部材とが一体化されてコイル状に
巻き取られるようにする介挿部材供給手段と、前記巻取
り手段によりコイル状に巻き取られた金属薄板及び介挿
部材が前記繰出し手段により繰り出される際に、その繰
り出された金属薄板と介挿部材とを分離させて介挿部材
を回収する回収手段とをさらに備えたことを特徴とす
る。
【0016】
【作用】請求項1に係るエッチング方法では、金属薄板
を伸長させた状態で、その金属薄板の両主面に形成され
たレジスト膜が硬膜処理された後、金属薄板に長尺帯状
の介挿部材が、それぞれの長手方向を互いに一致させて
順次重ね合わされながら、それら金属薄板と介挿部材と
が一体化されてコイル状に巻き取られる。従って、コイ
ル状に巻き取られた金属薄板の一方の主面に形成された
レジスト膜と他方の主面に形成されたレジスト膜との間
に介挿部材が介在することとなり、このため、金属薄板
の両主面にそれぞれ形成されたレジスト膜同士が互いに
くっつくことはない。そして、エッチング工程に先立
ち、コイル状に巻き取られた金属薄板及び介挿部材を繰
り出した際に、金属薄板の主面からレジスト膜が剥がれ
て、所定のパターンを有するレジスト膜が破壊されるこ
となく、介挿部材が金属薄板から分離され、金属薄板は
再び伸長状態に戻される。その後、金属薄板にエッチン
グ処理が行なわれる。
【0017】請求項2又は請求項3に係るエッチング方
法では、硬膜液として、アルデヒド又はクロムを含まな
い金属塩、若しくはアルデヒド及びクロムを含まない金
属塩を含有する溶液が使用されるので、その硬膜液の使
用によって人体に悪影響を与えられたり環境汚染の原因
となることがない。
【0018】請求項4に係るエッチング方法では、介挿
部材に防錆剤が含有されているので、その介挿部材が重
ね合わされる金属薄板において、錆の発生が効果的に抑
えられる。
【0019】請求項5に係るエッチング装置では、硬膜
液供給手段によってレジスト膜が硬膜処理された伸長状
態の金属薄板が巻取り手段によりコイル状に巻き取られ
る際に、介挿部材供給手段により長尺帯状の介挿部材が
供給され、その介挿部材が金属薄板に、それぞれの長手
方向を互いに一致させて順次重ね合わされ、それら金属
薄板と介挿部材とが一体化されてコイル状に巻き取られ
る。従って、そのコイル状物においては、金属薄板の一
方の主面に形成されたレジスト膜と他方の主面に形成さ
れたレジスト膜との間に介挿部材が介在することとなる
ため、金属薄板の両主面にそれぞれ形成されたレジスト
膜同士が互いにくっつくことはない。そして、繰出し手
段により、コイル状に巻き取られた金属薄板及び介挿部
材が繰り出される際に、回収手段により金属薄板と介挿
部材とは分離させられ、金属薄板の主面からレジスト膜
が剥がれて、所定のパターンを有するレジスト膜が破壊
されることなく、金属薄板は再び伸長状態に戻されると
ともに介挿部材が回収される。そして、金属薄板は、第
2搬送手段により搬送されながら、エッチング液供給手
段によりエッチング処理される。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図1を参照
しながら説明する。
【0021】図1は、本発明に係るエッチング方法を実
施するのに使用されるエッチング装置、例えばシャドウ
マスクの製造装置の概略構成を示す模式図である。但
し、図1は、現像工程以後の処理を行なう装置構成のみ
を示している。
【0022】このエッチング装置は、現像処理チャンバ
10、硬膜処理チャンバ12、水洗チャンバ14及びバ
ーニング処理チャンバ16、並びに、エッチング処理チ
ャンバ18、レジスト剥膜処理チャンバ20、水洗チャ
ンバ22及び乾燥処理チャンバ24の複数チャンバを備
えている。焼付け工程が終わってコイル状に巻き取られ
た長尺の金属薄板は、図示しない繰出し装置によりコイ
ル1から繰り出されて伸長状態に戻される。そして、伸
長状態の金属薄板2は、複数本の搬送用ローラ26によ
って現像処理チャンバ10、硬膜処理チャンバ12、水
洗チャンバ14及びバーニング処理チャンバ16へと順
次搬送される。
【0023】金属薄板2の両主面には、水溶性のレジス
ト、例えばカゼインと重クロム酸塩とを含有する溶液が
塗布され、レジスト膜が形成されており、その各レジス
ト膜の表面に、焼付工程を経て所定のパターンが焼き付
けられている。そして、現像処理チャンバ10内へ搬入
された金属薄板2は、現像処理チャンバ10内を搬送さ
れながら、その両主面に形成されたレジスト膜に温水等
の現像液が吹き付けられて、現像処理される。次に、所
定のパターンを有するレジスト膜が両主面にそれぞれ形
成された金属薄板は、硬膜処理チャンバ12内へ搬入さ
れ、硬膜処理チャンバ12内において硬膜液、例えばア
ルデヒド又はクロムを含まない金属塩、若しくはアルデ
ヒド及びクロムを含まない金属塩を含有する硬膜液に浸
漬させられた後、金属薄板は、水洗チャンバ14へ搬送
され、水洗チャンバ14内を移動する間に洗浄水によっ
て水洗され、その後に、バーニング処理チャンバ16へ
搬送される。バーニング処理チャンバ16内へ搬入され
た金属薄板は、バーニング処理チャンバ16内を搬送さ
れる間に200℃程度まで加熱される。バーニング処理
チャンバ16から搬出され所定のパターンを有する硬膜
化されたレジスト膜が両主面にそれぞれ形成された伸長
状態の金属薄板3は、図示しない巻取り装置によって一
旦コイル状に巻き取られる。この際、金属薄板3に、図
示しない介挿部材供給装置によってロール4から繰り出
された長尺帯状の介挿部材5が、それぞれの長手方向を
互いに一致させて順次重ね合わされ、金属薄板3と介挿
部材5とが一体化されてコイル状に巻き取られる。図中
の符号28は、支えローラである。
【0024】上記したように硬膜処理後のレジスト膜が
両主面に形成された金属薄板3と介挿部材5とが一体化
されて巻き取られたコイル6では、金属薄板の一方の主
面に形成されたレジスト膜と他方の主面に形成されたレ
ジスト膜との間に介挿部材5が介在することとなるた
め、金属薄板の両主面にそれぞれ形成されたレジスト膜
同士がくっつくことはない。介挿部材5としては、例え
ば板厚0.1mm程度のステンレスシートやアルミシート
などが使用される。また、介挿部材5として、中性紙等
の紙やポリエステルフィルム等のフィルムなどを使用す
ることができる。その場合、紙やフィルムにダイカン等
の防錆剤を含浸させたものを用いるようにすると、防錆
効果が高まって、金属薄板の被エッチング面に錆が発生
するのを効果的に抑えることができる。
【0025】レジスト膜の硬膜処理が終わって介挿部材
5と一緒に巻き取られた金属薄板3のコイル6は、エッ
チング処理が行なわれるラインへ運搬されて図示しない
繰出し装置に配置される。そして、繰出し装置によりコ
イル6から、現像処理後のレジスト膜が両主面にそれぞ
れ形成された金属薄板及び介挿部材が繰り出され、金属
薄板3と介挿部材5とに分離され、金属薄板3は再び伸
長状態に戻される。また、使用後の介挿部材5は、図示
しない回収装置によりロール状に巻き取られて回収され
る。この回収された介挿部材のロール7は、必要により
再使用される。図中の符号30は、支えローラである。
【0026】再び伸長状態に戻された金属薄板3は、複
数本の搬送用ローラ32によってエッチング処理チャン
バ18、レジスト剥膜処理チャンバ20、水洗チャンバ
22及び乾燥処理チャンバ24へ順次搬送される。そし
て、まずエッチング処理チャンバ18内へ搬入された金
属薄板3は、エッチング処理チャンバ18内を搬送され
ながら、その両主面に塩化第二鉄水溶液等のエッチング
液が吹き付けられて、エッチング処理される。次に、エ
ッチング処理後の金属薄板は、レジスト剥膜処理チャン
バ20内へ搬入され、レジスト剥膜処理チャンバ20内
においてアルカリ溶液により金属薄板の両主面からレジ
スト膜が剥離され、その後に、金属薄板は、水洗チャン
バ22へ搬送されて、水洗チャンバ22内を移動する間
に洗浄水によって水洗される。水洗された金属薄板は、
乾燥処理チャンバ24へ搬送され、乾燥処理された後、
多数の電子ビーム通過孔が形成された長尺の金属薄板8
が乾燥処理チャンバ24から搬出される。そして、乾燥
処理チャンバ24から搬出された長尺の金属薄板8は、
シャーリング34によって切断され、枚葉形態のシャド
ウマスク9が得られる。
【0027】尚、硬膜液に含有されるアルデヒドとし
て、例えば、ホルムアルデヒド、アクロレイン、グルタ
ルアルデヒド、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデ
ヒド、アジピンジアルデヒド等を用いることができ、ク
ロムを含まない金属塩として、例えば、それぞれ水溶性
のナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、ジル
コニウム塩等を用いることができる。
【0028】本発明を用いて高精度のシャドウマスクや
アパーチャグリル等を製造する場合は、金属薄板に形成
される所定のパターンを有するレジスト膜は、耐エッチ
ング性及び解像度に優れていなければならないので、硬
膜液にアルデヒドと金属塩とを含有させたほうが好まし
い。また、本発明を用いて、板厚が比較的薄い、例えば
0.08mm〜0.1mm程度の金属薄板をエッチング
処理する場合や簡単な構成のリードフレームを製造する
場合は、高精細のシャドウマスク等を製造する場合と比
べて、レジスト膜の耐エッチング性及び解像度に対する
要求が低いので、硬膜液にアルデヒド又は金属塩のどち
らか一方が含有されていればよい。
【0029】また、上記説明では、金属薄板の両主面に
レジスト膜を形成する水溶性のレジストとしてカゼイン
と重クロム酸塩とからなる溶液を用いるようにしている
が、牛乳カゼインに代えてフィッシュグルー、ゼラチ
ン、卵白などの天然高分子、或いはPVA(ポリビニル
アルコール)、ポリアクリルアミドなどの合成高分子を
使用するようにし、また、センシタイザー(感光性賦与
剤)としてジアゾニウム塩、アジド化合物などを使用す
るようにしてもよい。また、これらの水溶性のレジスト
を使用して金属薄板の両主面に形成されたレジスト膜の
耐エッチング性の向上を目的として、現像処理後にタン
ニン酸、酢酸等の酸や感光性のジアゾニウム塩類、アジ
ド化合物等を含んだ溶液に金属薄板を浸漬させるように
する場合にも、この発明は適用し得るものであり、所定
の効果が得られる。
【0030】
【発明の効果】請求項1に係るエッチング方法による
と、クロムを含まない硬膜液により硬膜処理された金属
薄板に長尺帯状の介挿部材が、それぞれの長手方向を互
いに一致させて順次重ね合わされながら、それら金属薄
板と介挿部材とが一体化されてコイル状に巻き取られ、
エッチング工程に先立ち、コイル状の金属薄板及び介挿
部材が伸長状態に繰り出されて、介挿部材が金属薄板か
ら分離されるので、金属薄板の主面からレジスト膜が剥
がれて、所定のパターンを有するレジスト膜が破壊され
てしまうことなく、金属薄板の被エッチング面を正確に
エッチングすることが可能となる。
【0031】請求項2又は請求項3に係るエッチング方
法によると、硬膜液として、アルデヒド又はクロムを含
まない金属塩、若しくはアルデヒド及びクロムを含まな
い金属塩を含有する溶液が使用されるため、その硬膜液
の使用によって人体に悪影響を与えられたり環境汚染の
原因となったりすることがなく、金属薄板の被エッチン
グ面を正確にエッチングすることが可能となる。
【0032】請求項4に係るエッチング方法では、介挿
部材に防錆剤が含有されているので、その介挿部材が重
ね合わされる金属薄板において、錆の発生が効果的に抑
えられるため、金属薄板の被エッチング面を正確にエッ
チングすることが可能となる。
【0033】請求項5に係るエッチング装置によると、
硬膜液供給手段により硬膜処理された金属薄板に長尺帯
状の介挿部材が、介挿部材供給手段によりそれぞれの長
手方向を互いに一致させて順次重ね合わされながら、巻
取り手段によりそれら金属薄板と介挿部材とが一体化さ
れてコイル状に巻き取られ、エッチング工程に先立ち、
繰出し手段によりコイル状の金属薄板及び介挿部材が伸
長状態に繰り出されて、回収手段により金属薄板と介挿
部材とを分離し介挿部材を回収するので、金属薄板の主
面からレジスト膜が剥がれて、所定のパターンを有する
レジスト膜が破壊されてしまうことなく、金属薄板の被
エッチング面を正確にエッチングすることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエッチング方法を実施するのに使
用されるエッチング装置の概略構成を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1 焼付け工程が終わった長尺の金属薄板をコイル状に
巻き取ったコイル 2 コイル1から繰り出された伸長状態の金属薄板 3 硬膜処理後のレジスト膜が形成された伸長状態の金
属薄板 4 長尺帯状の介挿部材をロール状に巻いたロール 5 ロール4から繰り出された介挿部材 6 金属薄板3と介挿部材5とを一体化してコイル状に
巻き取ったコイル 7 介挿部材をロール状に巻き取って回収したロール 8 多数の電子ビーム通過孔が形成された長尺の金属薄
板 9 枚葉形態のシャドウマスク 10 現像処理チャンバ 12 硬膜処理チャンバ12 14、22 水洗チャンバ 16 バーニング処理チャンバ 18 エッチング処理チャンバ 20 レジスト剥膜処理チャンバ 24 乾燥処理チャンバ 26、32 搬送用ローラ 34 シャーリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/06 H05K 3/06 E

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のパターンを有するレジスト膜が両
    主面にそれぞれ形成された長尺の金属薄板を伸長させた
    状態でその長手方向に搬送させつつ、その金属薄板にレ
    ジスト膜を硬化させる硬膜液を供給してレジスト膜を硬
    膜処理する硬膜液供給工程と、 レジスト膜が硬膜処理された伸長状態の金属薄板を一旦
    コイル状に巻き取る巻取り工程と、 コイル状に巻き取られた金属薄板を繰り出して再び伸長
    状態に戻す繰出し工程と、 繰り出された伸長状態の金属薄板をその長手方向に搬送
    させつつ、その金属薄板にエッチング液を供給して金属
    薄板をエッチング処理するエッチング液供給工程と、を
    含むエッチング方法において、 前記巻取り工程が、前記金属薄板に長尺帯状の介挿部材
    をそれぞれの長手方向を互いに一致させて順次重ね合わ
    せつつ、それら金属薄板と介挿部材とを一体化させてコ
    イル状に巻き取る工程であり、 前記繰出し工程が、コイル状に巻き取られた前記金属薄
    板及び介挿部材を繰り出しつつ、金属薄板と介挿部材と
    を分離させる工程であることを特徴とするエッチング方
    法。
  2. 【請求項2】 前記硬膜液がアルデヒドを含有する溶液
    であることを特徴とする請求項1に記載のエッチング方
    法。
  3. 【請求項3】 前記硬膜液がクロムを含まない金属塩を
    含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
    のエッチング方法。
  4. 【請求項4】 前記介挿部材が防錆剤を含むことを特徴
    とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のエッチ
    ング方法。
  5. 【請求項5】 所定のパターンを有するレジスト膜が両
    主面にそれぞれ形成された長尺の金属薄板を伸長させた
    状態でその長手方向に第1搬送手段により搬送させつ
    つ、 前記金属薄板に前記レジスト膜を硬化させる硬膜液を供
    給してレジスト膜を硬膜処理する硬膜液供給手段と、 前記硬膜液供給手段によりレジスト膜が硬膜処理された
    伸長状態の金属薄板を一旦コイル状に巻き取る巻取り手
    段と、 前記巻取り手段によりコイル状に巻き取られた金属薄板
    を繰り出して再び伸長状態に戻す繰出し手段と、 前記繰出し手段により繰り出された伸長状態の金属薄板
    をその長手方向に搬送する第2搬送手段と、 前記第2搬送手段により搬送される金属薄板にエッチン
    グ液を供給して金属薄板をエッチング処理するエッチン
    グ液供給手段と、を備えたエッチング装置において、 前記レジスト膜が硬膜処理された金属薄板に長尺帯状の
    介挿部材を、それぞれの長手方向を互いに一致させて順
    次重ね合わせるように供給し、前記巻取り手段により金
    属薄板と介挿部材とが一体化されてコイル状に巻き取ら
    れるようにする介挿部材供給手段と、 前記巻取り手段によりコイル状に巻き取られた金属薄板
    及び介挿部材が前記繰出し手段により繰り出される際
    に、その繰り出された金属薄板と介挿部材とを分離させ
    て介挿部材を回収する回収手段と、をさらに備えたこと
    を特徴とするエッチング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20210157232A1 (en) * 2017-11-14 2021-05-27 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Metal plate for producing vapor deposition masks, production method for metal plates, vapor deposition mask, production method for vapor deposition mask, and vapor deposition mask device comprising vapor deposition mask

Cited By (2)

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US20210157232A1 (en) * 2017-11-14 2021-05-27 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Metal plate for producing vapor deposition masks, production method for metal plates, vapor deposition mask, production method for vapor deposition mask, and vapor deposition mask device comprising vapor deposition mask
US11733607B2 (en) 2017-11-14 2023-08-22 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Metal plate for producing vapor deposition masks, inspection method for metal plates, production method for metal plates, vapor deposition mask, vapor deposition mask device, and production method for vapor deposition masks

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