JP2002266023A - 自動車用足廻り鍛造品の製造方法 - Google Patents

自動車用足廻り鍛造品の製造方法

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JP2002266023A
JP2002266023A JP2001064407A JP2001064407A JP2002266023A JP 2002266023 A JP2002266023 A JP 2002266023A JP 2001064407 A JP2001064407 A JP 2001064407A JP 2001064407 A JP2001064407 A JP 2001064407A JP 2002266023 A JP2002266023 A JP 2002266023A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた被削性と曲げ0.2%耐力の得られる
自動車用足廻り鍛造品の製造方法を提供する。 【解決手段】 重量比にしてC:0.10超〜0.35
%,Si:0.05〜2.00%,Mn:1.5〜3.
0%,Cr:0.50〜3.00%,N:0.012〜
0.030%,P:0.035%以下,Al:0.02
0%以下,Ti:0.01%未満,Nb:0.01%未
満,Ti+Nb≦0.01%,B:0.0005%未
満,O:0.0020%未満,残部Fe及び不可避的不
純物から成る鋼を温度1150〜1300℃にて熱間鍛
造し,800〜400℃の温度範囲を平均冷却速度が4
0〜300℃/minとなる条件にて冷却してベイナイ
ト主体の組織かつHv320以下の硬さとした熱間鍛造
品に冷間加工を加えることを特徴とする自動車用足廻り
鍛造品の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,自動車等の足廻り部品に用いら
れる鍛造品であって,熱間鍛造後に冷間加工を実施し,
冷間加工により導入された歪により特別な熱処理を施す
ことなく歪時効効果を得て,優れた曲げ降伏強度の得ら
れる自動車用足廻り用鍛造品の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来技術】自動車の足廻り部品であるロアーアーム,
アッパーアーム,キャンバーコントロール,トレーリン
グアーム等は,高強度と高い曲げ耐力が要求されるため
に,従来は炭素鋼又は低合金鋼を熱間鍛造後焼入焼もど
し処理を実施した後,機械加工して使用されてきた。し
かしながら,最近では,CO2削減,製造コスト低減の
観点から一部で非調質鋼も利用されてきている。
【0003】一方,自動車の燃費向上のため,足廻り部
品の軽量化要求が高く材料を鋼からアルミ合金等の軽金
属へ置き換える試みがなされているが,材料コストが増
加する問題が生じる。そこで,高強度の鋼材を用いて足
廻り部品を薄肉軽量化する検討が盛んに進められてい
る。
【0004】特に,最近では化学成分の最適化に加え熱
間鍛造後の冷間加工を利用して鍛造品の高強度化を図る
試みがなされている。例えば,特開平6−248341
号,特開平10−152749号,特開平10−152
750号,特開平11−131134号等の出願がされ
ている。これらの公報に記載の発明はいずれも熱間加工
後の冷間加工を利用して引張強さ,降伏比等の強度の高
い鋼の提供を可能とし,部品の軽量化を図ることを目的
とするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,十分な
軽量化効果を得るまでに鋼を高強度化しようとした場合
に,強度向上のために硬さの増加が避けられず,工具寿
命の低下,切削に必要な時間の延長,切削工具交換周期
の短時間化等の被削性の低下をまねき,コスト的に高く
なるという問題がある。また,鍛造後に時効処理を施す
ことで硬さを増加させずに0.2%耐力を向上させる手
法が発明されている(特開平5−302116号,特開
平5−302117号)が,時効のための再加熱処理が
必要であり,コストが高くなるという問題がある。
【0006】また,前記した先願公報には,熱間鍛造品
に冷間加工を加えて,引張強度,引張耐力の向上が達成
できたとする記載はされているが,足廻り部品に必要な
特性である曲げ0.2%耐力と被削性について全く記載
がなく,高強度と優れた被削性をいかにして両立させる
かという点について全く検討されていない。そこで,十
分な軽量化効果を得る足廻り部品を低コストに製造する
方策について,発明者等は種々の検討を試みた結果,以
下の知見を得て本発明を得た。
【0007】本発明は,高い曲げ0.2%耐力を確保し
つつ優れた被削性を得ることのできる自動車用足廻り部
品の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題の解決手段】第一の発明は,重量比にしてC:
0.10超〜0.35%,Si:0.05〜2.00
%,Mn:1.5〜3.0%,Cr:0.50〜3.0
0%,N:0.012〜0.030%,P:0.035
%以下,Al:0.020%以下,Ti:0.01%未
満,Nb:0.01%未満,Ti+Nb≦0.01%,
B:0.0005%未満,O:0.0020%未満,残
部Fe及び不可避的不純物から成る鋼を温度1150〜
1300℃にて熱間鍛造し,800〜400℃の温度範
囲を平均冷却速度:CV(℃/min)が40℃/mi
n〜300℃/minとなる条件にて冷却してベイナイ
ト組織又はベイナイト+フェライト組織とし,得られた
硬さがHv320以下とした熱間鍛造品に,曲げ降伏強
度が必要な部位に圧縮方向の冷間加工率で12〜50%
までの冷間加工を加えることを特徴とする自動車用足廻
り鍛造品の製造方法である(請求項1)。
【0009】本発明によれば,まず第1に,従来から足
廻り部品で使用されているフェライト・パーライト型非
調質鋼に比べC量を低くしMn,Cr量を高めること及
び熱間鍛造後の冷却速度を一定範囲内にすることでベイ
ナイト又はベイナイト+フェライト組織を得つつ,Hv
320以下の硬さとした場合,優れた被削性が確保でき
る。第2に,窒化物形成元素であるAl,Ti,Nb,
Bを極力低減して固溶N量を一定以上確保し,かつ熱間
鍛造後高い曲げ強度を必要とする箇所を特定範囲の加工
率で冷間加工して部品内部に歪を導入すると,その後特
別な処理を施さなくても,大きな歪時効効果が得られ,
熱間鍛造後の硬さがHv320以下であるにもかかわら
ず,優れた曲げ0.2%耐力を確保できる。
【0010】以下に本発明において鋼材の成分組成及び
製造条件を限定した理由を明らかにする。
【0011】C(炭素):0.10超〜0.35% Cは,機械構造用鋼としての強度を確保するための元素
である。しかし,少なすぎると炭素量の微少なバラツキ
による硬さ変化が大きく,結果として引張強さのバラツ
キが極めて大きくなり安定した強度が得られないため,
Cを0.10%超とした。又,炭素量が多すぎると熱間
鍛造後の硬さをHv320以下にすることが困難とな
り,被削性が悪化するためCを0.35%以下とした。
【0012】Si(珪素):0.05〜2.00% Siは,製鋼時の脱酸剤として不可欠であるためSiを
0.05%以上とする。しかし,多量に含有させると,
被削性が悪化するためSiを2.00%以下とした。
【0013】Mn(マンガン):1.5〜3.0% Mnは,熱間鍛造後の冷却過程でベイナイト組織を得る
ために必要な元素であり,ベイナイト組織を安定して得
るためにはMnは少なくとも1.5%以上必要である。
しかし,多すぎると熱間鍛造後の冷却時にマルテンサイ
ト組織等が発生し,被削性に優れたベイナイト組織を得
られなくなるためMnを3.0%以下とした。
【0014】Cr(クロム):0.50〜3.00% CrはMnと同じく,熱間鍛造後の冷却過程でベイナイ
ト組織を得るために必要な元素であり,ベイナイト組織
を安定して得るためにはCrは少なくとも0.50%以
上必要である。しかし,多すぎると熱間鍛造後の冷却時
にマルテンサイト組織等が発生し,被削性に優れたベイ
ナイト組織を得られなくなるためCrを3.00%以下
とした。
【0015】N(窒素):0.012〜0.030% Nは冷間加工により鋼中に導入された転位を固着するこ
とにより,歪時効効果を得て高い曲げ0.2%耐力を確
保するために必要な元素である。また,結晶粒の粗大化
を防止する効果も有する。前記効果を十分に得るために
は,Nを0.012%以上の含有が必要である。しか
し,多すぎると製鋼精練時での成分調整が困難になるた
めNを0.030%以下とする。
【0016】また,本発明では前記した歪時効効果を十
分に得るために必要な固溶Nの量を,Nと化合物を生成
する元素をできるだけ低減(後述)することにより確保
している。前記効果を得るために,固溶Nは0.004
0%以上,好ましくは0.080%以上含有させること
が望ましい。しかし,多量の含有は成分調整が困難とな
るので,固溶Nを0.0200%以下とするのがより望
ましい。
【0017】P(リン):0.035%以下 Pは冷間加工時の限界加工率を阻害する元素である。熱
間圧延,熱間鍛造時の割れを防ぐため上限を0.035
%とする。
【0018】Al(アルミニウム):0.020%以
下,Ti(チタン):0.01%未満,Nb(ニオ
ブ):0.01%未満,B(ホウ素):0.0005%
未満 Al,Ti,Nb,BはNと化合物を形成し,歪時効効
果を得るために必要な固溶Nの量を減らすため,歪時効
効果を減少させて冷間加工後の曲げ0.2%耐力を低下
させる原因となる元素である。Alは脱酸のため少量の
添加は必要であるが,最低限の量に抑える必要があり,
また他の3つの元素は製造時に添加しなくても電気炉溶
解する際に使用するスクラップやスラグから混入する場
合があり,本発明のように少量の含有が問題となる場合
には,この3元素が不純物として多量に含有されないよ
うに注意して製造する必要がある。従って,4元素共極
力低減する必要があり,Al,Ti,Nb,Bをそれぞ
れ,0.020%以下,0.01%未満,0.01%未
満,0.0005%未満とした。
【0019】Ti+Nb≦0.01% Ti,Nbは,特にNと化合物を形成しやすく,必要な
歪時効効果を得るためには特にその含有量の上限を厳し
く管理する必要がある。従って,合計含有率の上限を
0.01%とした。好ましくは上限を0.005%とす
るのが良い。
【0020】O(酸素):0.0020%未満 Oは鋼中で酸化物系介在物となって存在し,冷間加工時
の限界加工率を低くする原因となる元素である。特に変
形方向の冷間加工率が40%以上の高い冷間加工を加え
る場合には,酸素が多量に含有すると有害な割れを引き
起こす可能性が高くなるため,Oを0.0020%未満
とした。その他,本発明の鋼には,Fe,不可避的不純
物を含む。
【0021】次に本発明の製造条件限定理由について説
明する。熱間鍛造時の加熱温度を1150〜1300℃
に限定した理由は,加熱温度が1150℃未満になる
と,鍛造加熱時にAlN等の窒化物が十分に鋼中に固溶
せず,固溶Nが減少しその後の歪時効効果が十分に得ら
れず,必要な曲げ0.2%耐力が得られないからであ
る。また1300℃を超えるとオーステナイト粒が粗大
化し,靭性が低下するとともに,硬さが上昇し,被削性
が低下するため,上限を1300℃とした。本願発明で
は特に歪時効効果を重視しているため,その効果を得る
ために下限を1200℃を超える高い温度に設定するの
がより好ましい。
【0022】熱間鍛造後800〜400℃の平均冷却速
度CV(℃/min)を40〜300℃/minとした
のは,冷却が遅すぎるとフェライトの割合が増加し,必
要な曲げ0.2%耐力が得られなくなるためであり,冷
却速度が300℃/minを超えると熱間鍛造後の冷却
時にマルテンサイト組織が現れ,熱間加工後の硬さHv
320を超え機械加工の工具寿命が悪くなるからであ
る。また,この温度範囲においては同一の冷却方法(例
えば空冷)を施すのが好ましく,前記温度範囲の途中か
ら徐冷する等冷却速度が大きく変化する方法を施すと,
規定された平均冷却速度の範囲内であっても狙いとする
組織が得られなくなる場合があるので注意が必要であ
る。温度範囲の下限を400℃としたのは,熱間鍛造後
の冷却中にベイナイト組織の出現を完了させるためであ
る。400℃に冷却されるまでに組織の出現が完了する
ため,400℃未満の温度における冷却速度は特に特定
範囲に限定する必要はない。
【0023】熱間加工後の硬さをHv320以下とした
のは,Hv320を超すとドリルに代表される機械加工
時の工具寿命が著しく悪くなるためである。
【0024】曲げ降伏強度が必要な部位に,冷間加工率
で12〜50%までの冷間加工を加えるのは,冷間加工
率が12%未満であると加工硬化及び歪時効による強度
向上効果が小さくなって,必要な曲げ0.2%耐力が得
られないためである。しかし,必要以上の冷間加工を加
えると十分な歪時効効果は得られるが,割れ発生の可能
性が高くなるので,冷間加工率を50%以下とした。な
お,冷間加工率とは,圧縮方向の高さ変化率のことを示
す。例えば,図1の場合には,冷間加工率(%)=
((L−L2)/L)×100となる。
【0025】また,本発明では熱間鍛造後の鋼の組織を
ベイナイト又はベイナイト+フェライトとしている。こ
の鋼の主な組織はベイナイトであって,フェライトの割
合は15%以内,好ましくは10%以下である。これ
は,高い曲げ耐力と優れた被削性を得るのに最も適した
組織であるからである。もし,マルテンサイト組織が生
成されると,硬さが高くなり,割れやすくなるととも
に,被削性が低下する。また,パーライト組織が生成さ
れると曲げ耐力が低下する。従って,マルテンサイト組
織,パーライト組織は極力少ないことが望ましく,共に
0%であることが最適である。
【0026】以上説明した条件を満足するように製造す
ることによって,優れた被削性と曲げ0.2%耐力95
0MPa以上の確保が可能となる。本発明の自動車用足
廻り鍛造品としては,たとえば,ロアーアーム,アッパ
ーアーム,キャンバーコントロール,トレーリングアー
ム,ステアリングナックル,タイロッドなどがある。
【0027】第二の発明は,請求項1に記載の鋼に加
え,さらに重量%で,S:0.04〜0.20%,P
b:0.01〜0.30%,Bi:0.01〜0.30
%,Ca:0.0005〜0.01%,Mg:0.00
03〜0.01% ,REM:0.01〜0.20%か
ら選択した1種または2種以上を含有させた鋼を温度1
150〜1300℃にて熱間鍛造し,800〜400℃
の温度範囲を平均冷却速度:CV(℃/min)が40
℃/min〜300℃/minとなる条件にて冷却して
ベイナイト組織又はベイナイト+フェライト組織とし,
得られた硬さがHv320以下とした熱間鍛造品に,曲
げ降伏強度が必要な部位に圧縮方向の冷間加工率で12
〜50%までの冷間加工を加えることを特徴とする自動
車用足廻り鍛造品の製造方法である(請求項2)。
【0028】第二発明によれば,上記第一発明の効果に
加え,更に,切削抵抗を低減でき刃具の寿命を延ばすこ
とができるという効果を得ることができる。
【0029】S(硫黄):0.04〜0.20%,Pb
(鉛):0.01〜0.30%,Bi(ビスマス):
0.01〜0.30%,Ca(カルシウム):0.00
05〜0.01%,Mg(マグネシウム):0.000
3〜0.01%,REM:0.01〜0.20%の1種
または2種以上 S,Pb,Bi,Ca,Mg,REMは旋削,ドリル穿
孔時に切削抵抗を低減し,刃具の寿命向上に有効な元素
であり,必要に応じて添加されるものである。前記効果
を得るためには,Sは0.04%以上,Pbは0.01
%以上,Biは0.01%以上,Caは0.0005%
以上,Mgは0.0003%以上,REMは0.01%
以上の含有が必要である。しかし多量に含有すると,コ
スト増加を招くとともに,非金属介在物が増し,異方性
の増大,疲労強度の低下がある為,Sは0.20%以
下,Pbは0.30%以下,Biは0.30%以下,C
aは0.01%以下,Mgは0.01%以下,REMは
0.20%以下とした。
【0030】第三の発明は,請求項1または2に記載の
鋼に加え,さらに重量%で,Ni:3.0%以下,M
o:0.30%以下,V:0.20%以下から選択した
1種または2種以上を含有させた鋼を温度1150〜1
300℃にて熱間鍛造し,800〜400℃の温度範囲
を平均冷却速度:CV(℃/min)が40℃/min
〜300℃/minとなる条件にて冷却してベイナイト
組織又はベイナイト+フェライト組織とし,得られた硬
さがHv320以下とした熱間鍛造品に,曲げ降伏強度
が必要な部位に圧縮方向の冷間加工率で12〜50%ま
での冷間加工を加えることを特徴とする自動車用足廻り
鍛造品の製造方法である(請求項3)。
【0031】第三発明によれば,上記第一,第二の発明
の効果に加え,更に,ベイナイト組織の微細化と曲げ
0.2%耐力の上昇という効果を得ることができる。
【0032】Ni(ニッケル):3.0%以下,Mo
(モリブデン):0.30%以下,V(バナジウム):
0.20%以下 Ni,Mo,Vはベイナイト組織の微細化と曲げ0.2
%耐力の上昇に効果があり,必要に応じ添加することが
可能である。しかし,必要以上の添加はベイナイトミク
ロ組織中に残留オーステナイトを増加させ,逆に曲げ
0.2%耐力を低下させるとともに,コスト増加を招く
ため,Niは3.0%以下,Moは0.30%以下,V
は0.20%以下とした。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態にかかる自動車
用足廻り鍛造品の供試材,及び比較例の供試材を作製し
た。表1及び表2は,供試材の化学成分を示すものであ
る。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】上記表に示す供試材のうち,1〜19鋼は
第一,第二,第三発明鋼であり,20〜30鋼は一部の
成分が上記本発明の範囲外である比較鋼である。また,
31〜35鋼は従来鋼であって,31,32,35鋼は
焼入れ焼もどしを実施しない足廻り部品に既に適用され
ているベイナイト型非調質鋼であり,33鋼はBを含有
した従来のベイナイト型非調質鋼であり,34鋼は従来
のフェライトパーライト型非調質鋼である。35鋼は,
Ti,Nbの低減対策がされていない従来のベイナイト
型非調質鋼である。以上説明した供試材を使用して,自
動車用ロアアーム鍛造品を作製し,部品形状での曲げ試
験,被削性試験を実施した。
【0037】表1に示す成分組成の鋼を30kg溶解装
置で溶解後造塊し,φ40mmに熱間鍛造しその後ロア
アーム熱間鍛造品を作製した。その後熱間鍛造品につい
て表面を磁粉探傷し,1500tonプレスを用いて強
度が必要な部分に冷間加工を実施した。冷間加工は,図
1に示すごとく,一対のダイ2,3で供試材1を挟み,
上下方向から加圧した。加圧前の供試材1の高さLと加
圧後の供試材1の高さL2を求め,これらの値を((L
−L2)/L)×100%の算出式に代入して,冷間加
工率(%)を得た。
【0038】以上の方法で製造した供試材を用い,後述
する方法で組織観察,硬さ測定,曲げ試験,被削性の評
価を実施した。硬さ試験は断面切断後研磨しビッカース
硬さ試験機で荷重10kgで実施した。
【0039】ミクロ組織観察については,硬さ試験後,
研磨したものを試料として用い,光学顕微鏡にて観察
し,鍛造後の組織について調査した。
【0040】静的三点曲げ試験は,ロアアームをスパン
60mm,ポンチ速度1mm/分で実施した。曲げ0.
2%耐力はゲージ長さ1mmの歪ゲージにて測定した。
【0041】被削性の評価は各熱間鍛造品でドリル穿孔
評価を実施し,ドリルがφ6mmのストレートシャン
ク,ドリルの材質はSKH51,ドリル回転数は966
r.p.m.,潤滑油なし,荷重75kgの条件で実施
した。測定した結果は従来鋼を使用して製造した鍛造品
である32鋼の鍛造品の穿孔距離を100とし,それぞ
れの穿孔距離を整数比で表3に示した。
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】各種試験評価結果を表3,表4に示す。こ
こに示すように,各合金成分が本発明範囲内である1〜
19鋼はいずれも熱間鍛造後の組織がベイナイトを主体
とするベイナイト+フェライト組織となっており,冷間
加工後の割れもなく,硬さ,曲げ耐力,被削性の全てに
ついて従来鋼に比べ優れた特性を示している。
【0045】これに対して20鋼は,C量が低いために
冷間加工後の曲げ0.2%耐力が950MPa未満であ
る。また21鋼は逆にC量が高いために,マルテンサイ
ト組織が現れ,硬さがHv320を超え被削性指数が1
00以下で従来鋼より劣る。
【0046】22鋼についてはMn量が低いため冷間加
工後の曲げ0.2%耐力が950MPa未満である。2
3鋼については,逆にMn量が高いために,マルテンサ
イト組織が現れ,硬さがHv320を超え,被削性指数
が100以下で従来鋼より劣る。24鋼についてはCr
量が低いため冷間加工後の曲げ0.2%耐力が950M
Pa未満である。25鋼については 逆にCr量が高い
ために,マルテンサイト組織が現れ,硬さがHv320
を超え被削性指数が100以下で従来鋼より劣る。26
鋼についてはAl量が高いため固溶Nによる歪時効効果
が少なく冷間加工後の曲げ0.2%耐力が950MPa
未満である。27鋼についてはN量が低いため,歪時効
効果量が少なく冷間加工後の曲げ0.2%耐力が950
MPa未満である。28鋼についてはTi量が高いため
固溶Nによる歪時効効果量が少なく冷間加工後の曲げ
0.2%耐力が950MPa未満である。29鋼はOが
多いため冷間加工後に割れが発生する。
【0047】また,従来品である31〜35鋼は全て冷
間加工後の曲げ0.2%耐力が本願発明鋼を用いた鍛造
品に比べ著しく劣るものである。
【0048】次に製造条件の影響,すなわち鍛造加熱温
度,鍛造後の冷却条件,冷間加工量,影響を調査した実
施例を示す。
【0049】表1に示す成分組成のうち,本発明の成分
の条件を満足する鋼種2について,製造条件を変化さ
せ,前述の試験方法と同様に試験を実施した。結果を表
5に示す。
【0050】
【表5】
【0051】各種試験評価結果を表5に示す。A〜Iは
製造条件が本願発明範囲内であり,全てについて優れた
被削性,曲げ0.2%耐力が得られている。
【0052】Jは加熱温度が1050℃未満であり窒化
物が十分に固溶しないために冷間加工による歪時効の効
果が少なく曲げ0.2%耐力が950MPa未満であ
る。Kは加熱温度が1300℃を超え,硬さが硬いた
め,被削性が従来品より悪い。Lは冷却速度が遅くパー
ライト組織が現出し曲げ0.2%耐力が950MPa未
満である。Mは冷却速度が速くマルテンサイト組織が現
出し硬さが高いため被削性が従来品より悪い。Nは70
0℃までを空冷し,その後徐冷(5℃/min)した実
施例であるが,ベイナイト変態が完了する前に冷却速度
が急変し,徐冷されるため,パーライト組織が現出し,
曲げ0.2%耐力が低いものである。なお,表5に示し
た冷却速度は,空冷中のみの平均冷却速度である。Oは
熱間鍛造後の冷間加工率が12%未満であり,十分に大
きな歪時効効果が得られず曲げ0.2%耐力が低いもの
であり,Pは逆に冷間加工率が高いため,冷間鍛造割れ
を呈す。以上の実施例から明らかなように,化学成分が
本発明で規定した条件範囲内であっても,製造条件(鍛
造加熱温度,鍛造後の冷却条件,冷間加工率)のいずれ
か1項目でも満足しない場合には,得られる特性が劣る
ものである。
【0053】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように,自動車等
の足廻り部品に用いられる鍛造品で,熱間鍛造後に冷間
加工を実施し,一定量以上の固溶N量を確保して歪時効
効果を十分に得ることにより,冷間加工後に熱処理を施
すことなく優れた曲げ耐力と被削性の両立できる自動車
用足廻り用鍛造品を得ることができる。従って,CO2
発生を抑制しつつ自動車用足廻り鍛造品の大幅な軽量化
を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における冷間加工方法を説明
する説明図(a),(b)。
【符号の説明】
1...供試材, 2,3...ダイ,
フロントページの続き (72)発明者 加藤 英久 愛知県東海市荒尾町ワノ割1番地 愛知製 鋼株式会社内 (72)発明者 岩城 昭二 愛知県東海市荒尾町ワノ割1番地 愛知製 鋼株式会社内 (72)発明者 森 元秀 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 河本 剛 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D001 AA17 DA04 4K032 AA01 AA03 AA05 AA08 AA11 AA12 AA16 AA17 AA21 AA22 AA26 AA27 AA28 AA29 AA31 AA32 AA35 AA40 BA00 CA02 CA03 CB02 CC04 CD01 CD02 CG01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量比にしてC:0.10超〜0.35
    %,Si:0.05〜2.00%,Mn:1.5〜3.
    0%,Cr:0.50〜3.00%,N:0.012〜
    0.030%,P:0.035%以下,Al:0.02
    0%以下,Ti:0.01%未満,Nb:0.01%未
    満,Ti+Nb≦0.01%,B:0.0005%未
    満,O:0.0020%未満,残部Fe及び不可避的不
    純物から成る鋼を温度1150〜1300℃にて熱間鍛
    造し,800〜400℃の温度範囲を平均冷却速度:C
    V(℃/min)が40℃/min〜300℃/min
    となる条件にて冷却してベイナイト組織又はベイナイト
    +フェライト組織とし,得られた硬さがHv320以下
    とした熱間鍛造品に,曲げ降伏強度が必要な部位に圧縮
    方向の冷間加工率で12〜50%までの冷間加工を加え
    ることを特徴とする自動車用足廻り鍛造品の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の鋼に加え,さらに重量
    %で,S:0.04〜0.20%,Pb:0.01〜
    0.30%,Bi:0.01〜0.30%,Ca:0.
    0005〜0.01%,Mg:0.0003〜0.01
    % ,REM:0.01〜0.20%から選択した1種
    または2種以上を含有させた鋼を温度1150〜130
    0℃にて熱間鍛造し,800〜400℃の温度範囲を平
    均冷却速度:CV(℃/min)が40℃/min〜3
    00℃/minとなる条件にて冷却してベイナイト組織
    又はベイナイト+フェライト組織とし,得られた硬さが
    Hv320以下とした熱間鍛造品に,曲げ降伏強度が必
    要な部位に圧縮方向の冷間加工率で12〜50%までの
    冷間加工を加えることを特徴とする自動車用足廻り鍛造
    品の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の鋼に加え,さ
    らに重量%で,Ni:3.0%以下,Mo:0.30%
    以下,V:0.20%以下から選択した1種または2種
    以上を含有させた鋼を温度1150〜1300℃にて熱
    間鍛造し,800〜400℃の温度範囲を平均冷却速
    度:CV(℃/min)が40℃/min〜300℃/
    minとなる条件にて冷却してベイナイト組織又はベイ
    ナイト+フェライト組織とし,得られた硬さがHv32
    0以下とした熱間鍛造品に,曲げ降伏強度が必要な部位
    に圧縮方向の冷間加工率で12〜50%までの冷間加工
    を加えることを特徴とする自動車用足廻り鍛造品の製造
    方法。
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