JP2002265763A - 再生ポリエステルフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

再生ポリエステルフィルムおよびその製造方法

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recycled
film
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styrene
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Arimichi Kubota
有理 窪田
Hagumu Takada
育 高田
Takashi Mimura
尚 三村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】着色の少ない再生ポリエステルフィルムを提供
する。 【解決手段】少なくともスチレン及びアクリル酸エステ
ルを共重合成分とし、かつ熱減量温度が350℃以上で
ある非架橋性共重合樹脂を含有する再生ポリエステルフ
ィルムであって、この再生ポリエステルフィルムは、ポ
リエステルフィルムの少なくとも片面に、上記の非架橋
性共重合樹脂からなる樹脂層が形成された積層ポリエス
テルフィルムを再生材料として製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、再生ポリエステル
フィルムに関し、さらに詳しくは、本発明は、好適には
溶媒易溶解性を持つ積層ポリエステルフィルムを再生材
料として用いてなる再生ポリエステルフィルムに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】二軸配向ポリエステルフィルムは、寸法
安定性、機械的性質、耐熱性、透明性および電気的性質
などに優れた性質を有することから、磁気テープや磁気
カードなどの磁気記録材料、包装材料、電気絶縁材料、
各種写真材料およびグラフィックアーツ材料など一般工
業材料などの用途の基材フィルムとして広く使用されて
いる。
【0003】一般に、二軸配向ポリエステルフィルムに
各種機能を付与するため、その二軸配向ポリエステルフ
ィルム表面に各種樹脂をプライマー層として設けた積層
フィルムが知られている。このような積層フィルムのプ
ライマー層は、各種溶媒で除去することは可能である
が、困難な手段を必要とする。
【0004】一方、ポリエステルフィルムを製造する際
には、例えば、フィルム端部など、製品とならない屑フ
ィルムが発生する。そして、フィルムを経済的に製造す
るため、このような屑フィルムなどを回収し、再生材料
として再利用することが行なわれている。ところが、各
種樹脂をプライマー層として用いた積層フィルムを再生
材料として再利用すると、製膜の際に再生材料中に含ま
れるプライマー樹脂成分が熱劣化するため、かかるプラ
イマー層を含む積層ポリエステルを再生材料として用い
て得られた再生フィルムは、著しく着色し、実用性に欠
けるものとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術の欠点を解消し、着色の少ない再生ポリエステ
ルフィルムを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の再生ポリエステルフィルムは、少なくともスチレン
及びアクリル酸エステルを共重合成分とし、かつ熱減量
温度が350℃以上である非架橋性共重合樹脂からなる
樹脂層含有する再生ポリエステルフィルムであり、この
再生ポリエステルフィルムは、次の好ましい態様を有し
ている。 (a) 再生材料として、溶媒易溶解性を持つ積層ポリエス
テルフィルムを用いてなること。 (b) 積層ポリエステルフィルムが、プライマー層を有す
る積層ポリエステルフィルムであること。 (c) プライマー層が、少なくともスチレン及びアクリル
酸エステルを共重合成分とし、かつ熱減量温度が350
℃以上である非架橋性共重合樹脂からなること。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の再生ポリエステルフィル
ムは、ポリエステルを基本成分とするポリエステルフィ
ルムを再生することによって得られるものである。
【0008】本発明の再生ポリエステルフィルムを構成
する基本成分のポリエステルは、エステル結合を主鎖の
主要な結合鎖とする高分子化合物の総称であって、各種
のポリエステルが挙げられるが、特に好ましいポリエス
テルとしては、エチレンテレフタレート、エチレン−
2,6−ナフタレート、ブチレンテレフタレート、およ
びエチレン−α,β−ビス(2−クロロフェノキシ)エ
タン−4,4’−ジカルボキシレート等から選ばれた少
なくとも1種の構成成分を主要構成成分とするポリエス
テルが挙げられる。
【0009】これら構成成分は1種のみ用いても、2種
以上併用してもよいが、中でも品質や経済性などを総合
的に判断するとエチレンテレフタレートを主要構成成分
とするポリエステルを用いることが特に好ましい。ま
た、耐熱性や剛性が求められる場合には、ポリエチレン
−2,6−ナフタレートを用いることが好ましい。ま
た、これらポリエステルには、更に他のジカルボン酸成
分やジオール成分が一部、好ましくは20モル%以下共
重合されていてもよい。
【0010】上述したポリエステルの極限粘度(25℃
のo−クロロフェノール中で測定)は、0.4〜1.2
dl/gが好ましく、より好ましくは0.5〜0.8d
l/gの範囲にあるポリエステルが本発明を実施する上
で好適である。
【0011】更に、このポリエステル中には、各種添加
剤、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫
外線吸収剤、易滑剤、顔料、染料、有機または無機の粒
子、充填剤、帯電防止剤、核剤、および架橋剤などがそ
の特性を悪化させない程度に添加されていてもよい。
【0012】本発明の再生ポリエステルフィルムは、上
記ポリエステル成分の他に、共重合成分としてスチレン
及びアクリレートを含み、かつ熱減量温度が350℃以
上である非架橋性共重合樹脂を含むものである。
【0013】本発明にかかる非架橋性共重合樹脂の熱減
量温度は350℃以上であり、好ましくは360℃以上
である。本発明における熱減量温度とは、後述の[特性
の測定方法ならびに効果の評価方法]に記載のとおり、
熱重量分析において非架橋性共重合樹脂の重量が10%
減ったときの温度をいう。該熱減量温度が低いと、再生
材料として使用したときに着色する。
【0014】また、該非架橋性共重合樹脂のガラス転移
温度は、ブロッキング防止や塗液として使用したときの
安定性の点で、0〜60℃であることが好ましく、より
好ましくは10〜50℃である。
【0015】本発明で用いられる非架橋性共重合樹脂
は、熱処理後においても実質的に架橋していない共重合
樹脂である。
【0016】本発明で用いられる非架橋性共重合樹脂の
共重合成分は、スチレン及びアクリル酸エステルであ
る。アクリル酸エステルとしては、CH2=CR1COO
2式(R1:H、CH3、R2:C1〜16のアルキル
基)であらわされ、例えば、アクリル酸メチル、メタク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル
などが挙げられる。スチレンの共重合範囲としては5〜
60モル%が好ましくさらには15〜50モル%が好ま
しい。スチレンの共重合量が少なすぎると熱源量温度が
低くなる傾向がある。また、アクリル酸エステルの共重
合範囲としては20〜80モル%が好ましい。
【0017】本発明で用いられる非架橋性共重合樹脂に
は、スチレン及びアクリル酸エステルの他に、その他の
成分が共重合されていることか許容される。その他の共
重合成分としては、スチレン及びアクリル酸エステルと
共重合可能であれば、特に限定されないが、例えば、エ
チレン、プロピレン、アルキルスチレン、スチレンスル
ホン酸、ビニルスルホン酸、およびそれらの塩、ビニル
アルキルエーテル、アクリロニトリル、メタクリロニト
リル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、塩化ビニルなど、
また、ブロック共重合体やグラフト共重合体などの変性
共重合体を挙げることができ、これらは1種もしくは2
種以上を用いることができる。
【0018】本発明の再生ポリエステルフィルムにおい
て、ポリエステルに対する非架橋性共重合樹脂の割合は
5ppm〜6重量%が好ましく、さらには5ppm〜3
重量%が好ましい。
【0019】本発明における再生ポリエステルフィルム
の厚みは、用途に応じて適宜選択されるが、機械的強度
やハンドリング性などの点から、通常1〜500μm、
好ましくは5〜250μmである。
【0020】次に、本発明の再生ポリエステルフィルム
の製造方法について述べる。
【0021】本発明の再生ポリエステルフィルムは、好
適には、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、少
なくともスチレン及びアクリル酸エステルを共重合成分
とし、かつ熱減量温度が350℃以上である非架橋性共
重合樹脂からなる樹脂層(例えば、プライマー層)が形
成されてなる積層ポリエステルフィルムを再生材料とし
て利用して製造することができる。
【0022】該再生材料としては、例えば、プライマー
層を有する該積層ポリエステルフィルム、あるいは、該
積層ポリエステルフィルムから生じる屑フィルムを粉砕
した粉砕物を溶融押出したペレットを用いることができ
る。本発明の再生ポリエステルフィルムの製造に際し
て、該再生材料は、前述したポリエステルフィルムを構
成するポリエステルと混合して用いることができる。
本発明の再生ポリエステルフィルムにおいては、例え
ば、前記再生材料のペレットの割合が50重量%以下で
あることが好ましく、さらに好ましくは40重量%以下
である。再生材料の含有量が多すぎると、再生ポリエス
テルフィルムとしたときに着色する場合がある。
【0023】本発明の再生ポリエステルフィルムに再生
材料として利用される積層ポリエステルフィルムの少な
くとも片面に形成される樹脂層は、前述のとおり、共重
合成分としてスチレン及びアクリレートを含み、かつ熱
減量温度が350℃以上である非架橋性共重合樹脂から
なるものである。
【0024】本発明における非架橋性共重合樹脂とは、
熱処理後においても実質的に架橋していない共重合樹脂
であり、該樹脂層に用いられた状態において各種有機溶
媒で容易に除去できるものをいう。各種有機溶媒として
は、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、メチ
ルエチルケトン、アセトン、エタノール、メタノール、
イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、ジエチレングリコール、テトラヒドロ
フラン、およびクロロホルムなどが挙げられ、これらは
1種でもよく、また2種以上を混合して用いてもよい。
なかでも、取り扱いの点で酢酸エチル、トルエン、メチ
ルエチルケトン、アセトン、あるいはイソプロピルアル
コールが好ましく用いられる。
【0025】さらに、該樹脂層には、本発明の効果が損
なわれない範囲内で、各種の樹脂および添加剤、例え
ば、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、
シリコーン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂およびこれ
らの変性体などや、界面活性剤、帯電防止剤、酸化防止
剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、易滑剤、
顔料、染料、有機または無機の粒子、充填剤あるいは核
剤などが配合されていてもよい。
【0026】また、該樹脂層の厚みは、好ましくは0.
01〜3μm、より好ましくは0.02〜2μm、最も
好ましくは0.02〜0.5μmである。樹脂層の厚み
が厚いときには、再生材料として使用したときに着色し
たり、溶媒溶解性に劣ったりする場合がある。
【0027】本発明の樹脂層を形成する非架橋性共重合
樹脂は、これを有機溶媒に溶解あるいは水に溶解、分散
させた塗液として使用し得る。この塗液を、基材である
ポリエステルフィルム上に塗布し樹脂層を形成する方法
は、各種の塗布方法、例えば、リバースコート法、グラ
ビアコート法、ロッドコート法、バーコート法、ダイコ
ート法またはスプレーコート法などを用いることができ
る。本発明で利用される積層ポリエステルフィルムは、
公知の方法によって製造することができるが、経済性と
均一性などを考慮すると、ポリエステルフィルムの製造
工程内で塗布するインラインコーティング法による方法
が好ましく、その点において水に溶解あるいは分散させ
た樹脂を用いることが好ましい。
【0028】次に、本発明の再生ポリエステルフィルム
の製造方法について、ポリエチレンテレフタレート(以
下、「PET」と略称する)を用いた例について具体的
に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0029】まず、PETペレット及びプライマー層を
有する上記の積層ポリエステルフィルム、あるいは、該
積層ポリエステルフィルムから生じる屑フィルムを粉砕
した粉砕物を溶融押出した再生材料を真空乾燥した後、
押出機に供給して溶融し、T字型口金からシート状に押
し出し、静電印加キャスト法を用いてキャスティングド
ラムに巻き付けて冷却固化し、未延伸PETフィルムを
作成する。
【0030】次に、この未延伸フィルムを縦方向(フィ
ルムの進行方向)に2.5〜5倍延伸する。このフィル
ムをクリップで把持して熱風ゾーンに導いて乾燥した
後、幅方向に2.5〜5倍延伸し、引き続き熱処理ゾー
ンに導いて結晶配向を完了させる。この熱処理工程中で
必要に応じて幅方向あるいは長手方向に3〜12%の弛
緩処理を施してもよい。二軸延伸は、縦、横逐次延伸あ
るいは同時二軸延伸のいずれでもよく、また縦、横延伸
後、縦、横いずれかの方向に再延伸してもよい。
【0031】また、本発明の再生ポリエステルフィルム
のハンドリング性をあげるために、該再生ポリエステル
フィルムの少なくとも片面に、接着性や帯電防止性、易
滑性などの機能を持った層を設けてもよい。このとき、
各種樹脂を有機溶媒に溶解あるいは水に溶解、分散させ
た塗液を基材フィルムに塗布して層を形成する方法を用
いる場合は、各種樹脂として、例えば、ポリエステル樹
脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリ
コーン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂およびこれらの
変性体、粒子、架橋剤、帯電防止剤、界面活性剤などを
挙げることができる。
【0032】本発明によって得られる再生ポリエステル
フィルムの用途は、特に限定されないが、例えば、カー
ド用、ラベル用、写真、OHP、感熱転写やインクジェ
ット、オフセット印刷などの受容シート基材用、包装
用、蒸着用、磁気記録媒体用などを挙げることができ
る。
【0033】[特性の測定方法ならびに効果の評価方
法]本発明における特性の測定方法および効果の評価方
法は次のとおりである。
【0034】(1)溶媒溶解性 樹脂層が形成された積層ポリエステルフィルムをアセト
ンに5秒間浸した後自然乾燥し、樹脂層の残り程度を下
記の基準で評価し、「○」と「△」を合格レベルとし
た。「○」:樹脂層がほとんど残っていない(アセトン
で湿らせた綿棒でこすりとれる樹脂層がほとんどな
い)。「△」:樹脂層がわづかに残っている(アセトン
で湿らせた綿棒で樹脂層がわづかにこすりとれる)。
「×」:樹脂層がほとんど残っている(アセトンで湿ら
せた綿棒で樹脂層が多くこすりとれる)。
【0035】(2)熱減量温度 熱重量測定装置TGA−50((株)島津製作所製)を
用い、窒素雰囲気下105℃で15分間保持した後10
℃/分で昇温し、非架橋性共重合樹脂の重量が10%減
ったときの温度を熱減量温度とした。
【0036】(3)着色度 積層ポリエステルフィルムをブランクフィルムとし、再
生ポリエステルフィルムを、同じ基材厚みで比較して着
色の程度を4段階評価し、「×」以外を合格レベルとし
た。 「◎」:ブランクフィルムとほとんど変わらない。 「○」:わずかに着色がある。 「△」:着色がある。 「×」:着色が著しい。
【0037】
【実施例】次に、実施例に基づき本発明の実施態様を説
明するが、本発明は必ずしもこれに限定されるものでは
ない。
【0038】まず、本発明の再生ポリエステルフィルム
に再生材料として利用される積層ポリエステルフィルム
を、以下の方法で作成した。
【0039】平均粒径0.4μmのコロイダルシリカを
0.015重量%および平均粒径1.5μmのコロイダ
ルシリカを0.005重量%含有するPETペレット
を、減圧乾燥した後、押出機に供給して280℃で溶融
し、これらのポリマーを高精度濾過した後、T字型口金
からシート状に押し出した。得られたシート状物を静電
印加キャスト法を用いて、表面温度25℃のキャスティ
ングドラムに巻き付けて冷却固化し、未延伸フィルムを
製造した。この未延伸フィルムを、85℃で長手方向に
3.3倍延伸した。
【0040】このようにして得られた一軸延伸フィルム
(基材)に空気中でコロナ放電処理を施し、その処理面
に25℃に保った下記組成の樹脂層形成塗液を塗布し
た。樹脂層形成塗液が塗布された一軸延伸フィルムをク
リップで把持しながら85℃、100℃の順に加熱して
幅方向に3.3倍延伸し、225℃で5秒の熱処理を施
して、3種の積層ポリエステルフィルムを得た。このと
き、基材であるPETフィルムの厚みは50μm、樹脂
層の厚みは0.05μmであった。
【0041】得られた3種の積層ポリエステルフィルム
A、B、Cの評価結果を表1に示す。なお、上記の積層
ポリエステルフィルムにおいて、樹脂層形成のために用
いた樹脂組成は、以下のとおりである。 a1:スチレン(40モル%)/メチルメタクリレート
(4モル%)/ブチルメタクリレート(55モル%)/
アクリル酸(1モル%)共重合体(ガラス転移温度50
℃) a2:スチレン(25モル%)/メチルアクリレート
(69モル%)/ブチルアクリレート(5モル%)/2
−エチルヒドロキシアクリレート(1モル%)共重合体
(ガラス転移温度30℃) a3:メチルメタクリレート(60モル%)/エチルア
クリレート(39モル%)/N−メチロールアクリルア
ミド(1モル%)共重合体(ガラス転移温度40℃) b:フッ素系界面活性剤(互応化学工業(株)製プラス
コートRY−2)
【0042】
【表1】 (実施例1)積層ポリエステルフィルムAを粉砕して押
出機に供給し、約280℃で溶融しペレット化した。得
られたペレットとPETを重量比で20/80で混合
し、樹脂層を形成しないこと以外は、上記積層ポリエス
テルフィルムと同様に溶融製膜して、厚み50μmの再
生ポリエステルフィルムを得た。
【0043】得られた再生ポリエステルフィルムの着色
度は、「◎」レベルであった。 (実施例2)実施例1において、再生ペレットとPET
を重量比で40/60で混合した以外は、実施例1と同
様にして厚み50μmの再生ポリエステルフィルムを得
た。
【0044】得られた再生ポリエステルフィルムの着色
度は、「○」レベルであった。 (実施例3)実施例1において、再生ペレットとPET
を重量比で60/40で混合した以外は、実施例1と同
様にして厚み50μmの再生ポリエステルフィルムを得
た。
【0045】得られた再生ポリエステルフィルムの着色
度は、「△」レベルであった。 (実施例4)積層ポリエステルフィルムBを粉砕して押
出機に供給し、約280℃で溶融しペレット化した。得
られたペレットとPETを重量比で40/60で混合
し、実施例1と同様に溶融製膜して厚み50μmの再生
ポリエステルフィルムを得た。
【0046】得られた再生ポリエステルフィルムの着色
度は、「△」レベルであった。 (比較例1)積層ポリエステルフィルムCを粉砕して押
出機に供給し、約280℃で溶融しペレット化した。得
られたペレットとPETを重量比で40/60で混合
し、実施例1と同様に溶融製膜して厚み50μmの再生
ポリエステルフィルムを得た。
【0047】得られた再生ポリエステルフィルムの着色
度は、「×」レベルであった。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、共重合成分としてスチ
レン及びアクリレートを含み、かつ熱減量温度が350
℃以上である非架橋性共重合樹脂を含有した、着色の少
ない再生ポリエステルフィルムが得られる。この再生ポ
リエステルフィルムは、ポリエステルフィルムの少なく
とも1層に、共重合成分としてスチレン及びアクリレー
トを含み、かつ熱減量温度が350℃以上である非架橋
性共重合樹脂からなる樹脂層を設けた積層ポリエステル
フィルムを再生材料とすることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 67:00 B29K 67:00 Fターム(参考) 4F071 AA22X AA33X AA45 AA46 AA80 AF05 AF45 BA01 BB06 BB07 BC01 4F100 AK12C AK12J AK25C AK25J AK41A AK41B AL01C BA02 BA03 BA07 BA10B BA10C EJ05C GB15 GB41 GB90 JA20C JB08B JL16 YY00C 4F301 AA25 BC13 BF11 BF16 BF32 4J002 BC07X BG04X CF06W CF07W CF08W CF12W

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともスチレン及びアクリル酸エス
    テルを共重合成分とし、かつ熱減量温度が350℃以上
    である非架橋性共重合樹脂を含有することを特徴とする
    再生ポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 再生材料として、溶媒易溶解性を持つ積
    層ポリエステルフィルムを用いてなる請求項1記載の再
    生ポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 積層ポリエステルフィルムが、プライマ
    ー層を有する積層ポリエステルフィルムである請求項2
    記載の再生ポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】 プライマー層が、少なくともスチレン及
    びアクリル酸エステルを共重合成分とし、かつ熱減量温
    度が350℃以上である非架橋性共重合樹脂からなる請
    求項3記載の再生ポリエステルフィルム。
  5. 【請求項5】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面
    に、少なくともスチレン及びアクリル酸エステルを共重
    合成分とし、かつ熱減量温度が350℃以上である非架
    橋性共重合樹脂からなる樹脂層が形成されてなる積層ポ
    リエステルフィルムを再生材料として利用することを特
    徴とする再生ポリエステルの製造方法。
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JP2017056956A (ja) * 2015-09-15 2017-03-23 三菱瓦斯化学株式会社 包装容器、及び再生ポリエステル樹脂の製造方法
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