JP2002264898A - 飛行船の姿勢制御装置 - Google Patents
飛行船の姿勢制御装置Info
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Abstract
けても素早く得られる飛行船の姿勢制御装置を提供す
る。 【解決手段】 船首の下方傾斜を検知したセンサからの
信号に基づくマイクロプロセッサからの指令で、図2
(B),(C)に示す連結点a11,a21,a3 1,
a41等の各電動モータ7は、その拘束点a1,a2,
a3,a4等からの離隔割合で索体6を巻戻す一方、そ
の他の連結点の各電動モータ7は、当該連結点から拘束
点a1,a2,a3,a4等までの離隔割合で索体6を
巻取る。図2(D),(E)に示す連結点d11,d
21,d31,d41等の各電動モータ7は、その拘束
点d1,d2,d3,d4等からの離隔割合で索体6を
巻取る一方、その他の連結点の各電動モータ7は、当該
連結点から拘束点d1,d2,d 3,d4等までの離隔
割合で索体6を巻戻す。すると、これにダイヤフラム3
が応動して図2(A)のように船首を直ちに上げる。
Description
れ、面形状を自在に変えながら浮揚気体と空気とを仕切
るダイヤフラムをアクティブに制御することによって、
飛行船のピッチ制御やロール制御などの姿勢制御を行う
装置に関する。
ール制御などの姿勢制御には、従来から種々のやり方が
あり、そのうちの一つは、例えば特開昭63−1544
96号公報に開示されるようなプロペラ羽根で行うやり
方がある。この公報では、飛行船の船首又は船尾に取り
付けられたロータ組立体のプロペラ羽根は、そのピッチ
が調節できるようになっており、適宜に調節されたプロ
ペラ羽根によって適宜方向のスラスト力を発生させ、こ
れによって飛行船の姿勢制御ができるようにしている。
また、もう一つのやり方は、所謂ダイヤフラム方式の軟
式飛行船で行われているもので、ダイヤフラムによって
仕切られた浮揚気体(例えばヘリウム)及び空気に対
し、これら気体の飛行船内における容積割合を変えるこ
とによって飛行船の姿勢制御が行われるようにしている
ものである。
御をプロペラ羽根で行うタイプの飛行船においては、プ
ロペラ羽根を含むロータ組立体及びその駆動装置などが
搭載され、飛行船としては航空機の構造により近づいた
本格的なものとなるために簡易な構造とはなり難く、コ
ストも高くなるという問題がある。また、ダイヤフラム
方式の軟式飛行船は、飛行船としての構造は簡易であ
る。しかるに、従来のダイヤフラム方式の飛行船では姿
勢制御はできず、浮揚気体や空気が外部の影響を直接受
けるために、例えばガストなどの外乱の影響で浮揚気体
や空気が不安定な状態になるときには所定の姿勢を維持
することが不可能である。実際、成層圏上空での停留状
態にあるときは、飛行船100は図4(D)のような姿
勢で安定している。しかし、上昇するようなときに、飛
行船100を同図(A)のような水平姿勢に維持して行
うことはできず、また、同図(B)のように垂直姿勢で
上昇している場合、ガストなどの外乱の影響を受ける
と、同図(C)のように船体が逆さまになったりする。
尚、これら図中の101は浮揚気体と空気とを仕切るダ
イヤフラム、また、102は方向舵である。
とができ、ガストなどの外乱の影響を受けても素早く得
られる飛行船の姿勢制御装置を提供することにある。
に、本発明の請求項1に係る飛行船の姿勢制御装置は、
飛行船内に充填されたヘリウムなどの浮揚気体と空気と
を仕切るダイヤフラムの面上の複数部位を飛行船の船体
外皮の複数部位に索体を介して連結し、これら索体を、
例えば飛行船の船体外皮に配設されたモータなどの駆動
装置で適宜に巻取り・巻戻しすることによってダイヤフ
ラムを応動させるようにしたもので、ダイヤフラムを索
体によってアクティブに制御しているために、ガストな
どの外乱で浮揚気体や空気が不安定な状態にあっても、
これら気体の飛行船内における容積割合を素早く変えら
れ、所望の姿勢が直ちに得られるようになる。ところ
で、ダイヤフラムの面上の複数部位と飛行船体の外皮の
複数部位との索体による連結態様は、ピッチ制御やロー
ル制御などの姿勢制御の対象によって、また、制御の疎
密度合いなどによって最適なものが選定される。
勢制御装置において、飛行船が側面視略楕円形をなし、
ダイヤフラムが上記楕円形の長軸を含む平面で形成され
る場合に、ダイヤフラムの面上の複数部位とは、このダ
イヤフラム面に略垂直な複数の平面が当該ダイヤフラム
と交わる各線分上の拘束点であり、また、飛行船の船体
外皮の複数部位とは、その拘束点の線分を含む、ダイヤ
フラム面に略垂直な平面が飛行船体の外皮と交わる各曲
線上の連結点であり、このような連結点に上記索体を巻
取り・巻戻しするための駆動装置としての電動モータを
配設する構成を採ったもので、飛行船の姿勢が所望の状
態になるように、例えばマイクロプロセッサからの指令
を受けた適宜位置の電動モータが正転又は逆転し、この
正転又は逆転で索体が巻取り・巻戻しされることによっ
てダイヤフラムが応動するようになるので、飛行船内に
おける上記気体の容積割合を素早く変えられ、所望の姿
勢が直ちに得られる。
係る実施の形態を図1及び2を参照して説明する。本姿
勢制御装置1は、図1(A)に示すような側面視略楕円
形をなす飛行船2内に配設されたダイヤフラム3を、後
述するように索体6を介してアクティブに制御するもの
である。ダイヤフラム3は、上記楕円形の長軸3aを含
み、且つ、ヘリウム(浮揚気体)収容部4と空気収容部
5とを仕切る平面で形成されるフレキシブルな隔膜であ
る。尚、8は、操舵機である。
フラム3に対し、当該ダイヤフラム3の面に略垂直な5
つの平面A〜E(図1(A)では、線分で表示されてい
る)がこのダイヤフラム3と交わる各線分上に、上記索
体6の拘束点が略等間隔に4つそれぞれ設けられている
(例えば、図1(A)のX−X断面の同図(B)では、
c1〜c4で表示されている)。したがって、ダイヤフ
ラム3の面上の複数部位とは、拘束点c1〜c4のよう
な各線分上に設けられた4つの拘束点である。そして、
上記拘束点c1〜c4に関して言えば、拘束点c1〜c
4の各点は、当該拘束点c1〜c4の線分を含む、ダイ
ヤフラム3の面に略垂直な平面、即ち平面Cが飛行船2
の船体外皮2aと交わる曲線(本実施の形態では、略円
周となる)上に配される連結点の3点ずつと索体6を介
して連結されており、例えば上記拘束点c1〜c4のう
ちの拘束点c1は連結点c11,c12,c13と連結
され、また、拘束点c2は連結点c21,c22,c
23と連結されている(図1(B))。したがって、飛
行船2の船体外皮2aの複数部位とは、各円周上に設け
られたc11,c12,c13・・・のような連結点で
ある。更に、本姿勢制御装置1では、これら連結点に上
記索体6を巻取り・巻戻しするための電動モータ(駆動
装置)7がそれぞれ配設されている。
ッチ制御について図1及び2を参照して説明するが、ロ
ール制御などもピッチ制御に準じたやり方でなされるの
で、その説明は割愛する。尚、図2(B)は同図(A)
のA平面による断面図、図2(C)は同図(A)のB平
面による断面図、図2(D)は同図(A)のD平面によ
る断面図、図2(E)は同図(A)のE平面による断面
図である。上記図1(A)の状態にある飛行船2が、同
図中の矢印方向からガストなどの外乱を受けて船首が下
方を向く事態になったとき、本姿勢制御装置1におい
て、これを回避すべく図2(A)のように船首を上げる
ピッチ制御がなされる。即ち、船首側でダイヤフラム3
より下にある索体6を巻取り、ダイヤフラム3より上の
索体6を巻戻し、船尾側ではこれと逆の操作を行う。本
ピッチ制御は、ダイヤフラム3を索体6によってアクテ
ィブに制御するために、換言すれば、ダイヤフラム3を
索体6によって直接動かすために、上記気体の飛行船2
内における容積割合が素早く変わり、これによって船首
を直ちに上げることができる。
示せず)が船首の下方傾斜を検知し、その信号がマイク
ロプロセッサ(図示せず)に供給されると、マイクロプ
ロセッサからの指令を受けた電動モータ7では、船首側
の船体天井にある連結点a1 1,a21,a31,a
41の各電動モータ7は、図2(B)に示すように、そ
の拘束点a1,a2,a3,a4からの隔たりに応じた
割合で索体6を巻戻しする一方、船底にある他の連結点
の各電動モータ7は、当該連結点から拘束点a1,
a2,a3,a4までの隔たりに応じた割合で索体6を
巻取る。また、連結点b11,b21,b31,b41
の各電動モータ7においても、図2(C)に示すよう
に、図2(B)の各電動モータ7と同様な索体6の巻取
り・巻戻しがなされるが、図2(C)に示す各電動モー
タ7の巻取り・巻戻し量が、図2(B)に示す各電動モ
ータ7の巻取り・巻戻し量とは異なるように制御される
ことはもちろんである。
11,d21,d31,d41の各電動モータ7は、図
2(D)に示すように、その拘束点d1,d2,d3,
d4からの隔たりに応じた割合で索体6を巻取る一方、
船底の他の連結点の各電動モータ7は、当該連結点から
拘束点d1,d2,d3,d4までの隔たりに応じた割
合で索体6を巻戻しする。また、連結点e11,
e21,e31,e41の各電動モータ7においても、
図2(E)に示すように、図2(D)の各電動モータ7
と同様な索体6の巻取り・巻戻しがなされるが、図2
(E)に示す各電動モータ7の巻取り・巻戻し量が、図
2(D)に示す各電動モータ7の巻取り・巻戻し量とは
異なるように制御されることは言うまでもない。このよ
うな各電動モータ7による索体6の巻取り・巻戻しにダ
イヤフラム3が応動する結果、上記気体の、飛行船2内
における容積割合が素早く変わり、図2(A)のように
船首を直ちに上げることが可能になる。尚、本ピッチ制
御では、船体中央の拘束点c1〜c4と連結される連結
点c1 1,c12,c13〜c41,c42,c43に
配設される電動モータ7にはマイクロプロセッサからの
巻取り・巻戻し指令はなされていない。
のような姿勢制御はもとより、飛行船2の下降・上昇制
御において、ダイヤフラム3全体を図1(A)において
上方に移動させるように適宜電動モータ7を正逆転さ
せ、浮揚気体の体積を減少させれば、飛行船2は下降す
るし、逆に、ダイヤフラム3全体を上方に移動させれば
飛行船2は上昇する。しかも、このような下降や上昇に
際しその速度も制御できる。更には、上記図4(B)の
ような状態で急上昇する場合にも、船首部がヘリウム収
容部4に、また、船尾部が空気収容部5になるようにダ
イヤフラム3を素早く応動させ、これを維持させること
ができるので、ガストなどの外乱を受けても姿勢制御が
不可能となることはない。
すように、例えば拘束点c1が3つの連結点c11,c
12,c13と索体6を介してそれぞれ連結され、連結
点c 11が連結点c12,c13とダイヤフラム3を介
して隔てられているような態様のものを説明したが、図
3に示す姿勢制御装置10のように、例えば拘束点c 1
が2つの連結点c11,c12と索体6を介してそれぞ
れ連結され、これらの連結点がダイヤフラム3を介して
隔てられているような態様のものとして簡便化を図って
もよい。ここで、図3において、図1中の構成部材と同
一部材には同一の番号を付し、その説明は割愛する。但
し、図3(B)は、同図(A)のY−Y断面図である。
ないことはもとより、当該拘束点が4つに限らないこと
は言うまでもない。また、線分上の拘束点の数が各線分
において同一である必要はなく、適宜異なるようにして
よいことはもちろんである。更に、隣接する連結点同
士、即ち、電動モータ7間の隔たりは、制御の疎密度合
いなどによって適宜選定することができる。
ば、ダイヤフラムをアクティブに制御しているので、ガ
ストなどの外乱の影響を受けても直ちに所望の姿勢を回
復することができる。
装置の構成を示す模式図である。
る。
明図である。
勢制御の説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 飛行船内に充填された浮揚気体と空気と
を仕切るダイヤフラムの面上の複数部位を前記飛行船の
船体外皮の複数部位に索体を介して連結し、該索体を駆
動装置で適宜に巻取り・巻戻しすることによって前記ダ
イヤフラムを応動させることを特徴とする飛行船の姿勢
制御装置。 - 【請求項2】 前記飛行船が側面視略楕円形をなし、前
記ダイヤフラムが前記楕円形の長軸を含む平面で形成さ
れる場合に、前記ダイヤフラムの面上の複数部位を、こ
のダイヤフラム面に略垂直な複数の平面が当該ダイヤフ
ラムと交わる各線分上の拘束点とし、また、前記飛行船
の船体外皮の複数部位を、前記拘束点の線分を含む前記
平面が前記外皮と交わる各曲線上の連結点とし、また、
前記駆動装置を、前記連結点に配設される電動モータと
してなることを特徴とする請求項1に記載の飛行船の姿
勢制御装置。
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JP2001064171A JP4612960B2 (ja) | 2001-03-08 | 2001-03-08 | 飛行船の姿勢制御装置 |
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- 2001-03-08 JP JP2001064171A patent/JP4612960B2/ja not_active Expired - Fee Related
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