JP2002264688A - オートクルーズ装置 - Google Patents

オートクルーズ装置

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JP2002264688A JP2001063860A JP2001063860A JP2002264688A JP 2002264688 A JP2002264688 A JP 2002264688A JP 2001063860 A JP2001063860 A JP 2001063860A JP 2001063860 A JP2001063860 A JP 2001063860A JP 2002264688 A JP2002264688 A JP 2002264688A
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  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】定車間走行において連続した割り込みおよび不
必要な減速を回避する。 【解決手段】オートクルーズ装置は、自車が追従すべき
先行車を決定して該先行車に対する車間距離を検出する
車間距離検出手段、先行車に対する車間距離を予め設定
する車間距離設定手段、先行車に対する車間距離が、設
定された車間距離を維持するよう車速を制御する車間制
御手段を備え、定車間走行を実現する。さらに、この発
明に従うオートクルーズ装置は、現在の車間距離が設定
車間距離以下に減少したことを判定する車間距離減少判
定手段と、車間距離の減少が判定されたことに応答して
現在の車間距離を目標車間距離に設定する目標車間距離
設定手段とを備える。車間制御手段は、目標車間距離が
設定されたならば、車間距離を設定車間距離に維持する
車速の制御から目標車間距離に維持する車速の制御に切
り替える。その後車間制御手段は、目標車間距離を段階
的に設定車間距離に復帰させるよう車速を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、先行車との車間
距離を制御する車間制御機能付きクルーズコントロール
走行を行っている間に、他車による割り込みまたは自車
の車線変更に起因して減少した車間距離を設定車間距離
に戻す時間を調整することのできるシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】最近、車間制御機能付きクルーズコント
ロールシステム(以下、ACCシステムと呼ぶ)が提案
され、実用化されてきている。ACCシステムは、レー
ダーやカメラ等を使用し、先行車が検知された場合は、
設定された車間距離を維持する「定車間走行」を行い、
先行車が検知されない場合には、設定された車速を維持
する「定車速走行」を行う。このように先行車の有無に
従って車間距離および車速が調整される走行モードを、
以下「車間制御モード」と呼ぶ。
【0003】特開平11−42957号公報には、車間
制御モードを実現するクルーズコントロールシステムの
例が開示されている。このシステムによると、車間距離
を3段階切り替えて設定することができ、現在いずれの
車間距離が設定されているのかが運転者に一目でわかる
ように表示される。
【0004】このように従来のACCシステムにおいて
は、先行車が検知された場合には、設定された車間距離
に基づく定車間走行が行われる。このような定車間走行
においては、他の車両による割り込みや自車の車線変更
に起因して一時的に先行車に対する車間距離が短くなっ
た場合、速やかに設定車間距離まで復帰しようとして減
速制御が実行される。
【0005】図22は、このような状況を説明するため
の図である。図中、それぞれの車両に付されている番号
、...は、それぞれの車両を識別するための番号で
ある。自車500において、設定車速が100km/h
および設定車間距離が「短」に設定されていると仮定す
る。この例では、設定車間距離の「短」は約42.5m
に相当すると仮定する。
【0006】最初、図22の(a)に示されるように、
自車500は先行車として第1の他車510を検知して
おり、したがって自車500は、該第1の他車510に
対する車間距離が設定車間距離42.5mを維持するよ
う定車間走行を行う。図22の(b)は、第2の他車5
20が車線変更し、自車500および第1の他車510
の間に割り込んだ状況を示す。自車500は第2の他車
520を検知し、該第2の他車520に対する車間距離
が設定車間距離になるよう減速制御を開始する。その結
果、図22の(c)に示されるように、第2の他車52
0に対する車間距離は設定車間距離42.5mになる。
自車500は、第2の他車520への追従走行に移行
し、第2の他車520に対する車間距離が設定車間距離
42.5mに維持されるようにする。図22の(d)
は、再び、自車500および第2の他車520の間に、
第3の他車530が割り込んだ状況を示す。自車500
は、第3の他車530との車間距離が設定車間距離にな
るよう減速制御を開始する。その結果、図22の(e)
に示されるように、第3の他車530に対する車間距離
は設定車間距離42.5mになる。自車500は、第3
の他車520への追従走行に移行し、第3の他車530
するに対する車間距離が設定車間距離42.5mに維持
されるようにする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、ACCシ
ステムにおいて最も短い設定車間距離(たとえば、4
2.5m)を選択しても、該設定車間距離は周囲の車両
同士の車間距離よりも通常は長く設定されているため
に、他車に割り込まれる可能性が高い。特に道路が比較
的混雑している状況では、短時間の間に続けて割り込ま
れる状況が生じるおそれがある。
【0008】また、設定車速よりも遅い車速の先行車に
追従走行している間に、自車が、たとえば追い越し車線
上を走行している他車のすぐ後ろに車線変更した場合、
自車のACCシステムは、車間距離を確保しようとして
減速制御を開始する。この隣り車線上を走行している他
車の速度が自車の速度よりも速い場合、このような減速
制御が実行されると、結果として該他車との車間距離は
大きくなる。これは、追い越し車線における車両の流れ
を乱すおそれがある。
【0009】したがって、ACCシステムによる定車間
走行において、周囲の道路の混雑状況などに応じて自動
的に車間距離を調整し、連続した割り込みおよび不必要
な減速を回避するACCシステムが必要とされている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1の発明は、自車が追従すべき先行車を決定
して該先行車に対する車間距離を検出する車間距離検出
手段、先行車に対する車間距離を予め設定する車間距離
設定手段、車間距離検出手段によって検出された先行車
に対する車間距離が、車間距離設定手段によって設定さ
れた車間距離を維持するよう車速を制御する車間制御手
段を備えるオートクルーズ装置において、車間距離検出
手段によって検出された車間距離が、車間距離設定手段
によって設定された車間距離以下に減少したことを判定
する車間距離減少判定手段と、車間距離減少判定手段に
よって前記車間距離の減少が判定されたことに応答し
て、車間距離検出手段によって検出された車間距離を目
標車間距離に設定する目標車間距離設定手段とを備え、
車間制御手段は、目標車間距離設定定手段によって目標
車間距離が設定されたならば、先行車に対する車間距離
を、設定車間距離に維持する車速の制御から目標車間距
離に維持する車速の制御に切り替える、という構成をと
る。
【0011】請求項1の発明によると、先行車に対する
車間距離が減少した場合は、自動的に現在の車間距離が
目標車間距離に設定されるので、他車による連続した割
り込みを回避することができる。さらに、車線変更して
自車より速い他車の後ろに追従するときでも、不必要な
減速制御を回避することができるので、運転時の違和感
を無くすことができ、かつ車両の流れを乱さないように
することができる。
【0012】請求項2の発明は、請求項1の発明のオー
トクルーズ装置において、車間制御手段は、前記設定さ
れた目標車間距離を段階的に設定車間距離に復帰させる
ようさらに車速を制御する、という構成をとる。
【0013】請求項2の発明によると、目標車間距離が
段階的に設定車間距離に復帰するので、連続した割り込
みを回避しながら定車間走行に復帰することができる。
【0014】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2の発明のオートクルーズ装置において、自車が追従す
べき先行車に変更が生じたかどうか判断する先行車変更
判定手段をさらに備え、車間距離減少判定手段は、先行
車変更判定手段によって先行車に変更が生じたと判定さ
れたならば、該変更後の先行車に対する車間距離が、車
間距離設定手段によって設定された車間距離以下に減少
したかどうかを判定する、という構成をとる。
【0015】請求項3の発明によると、先行車に変更が
生じたと判定されたときに車間距離の減少が判定される
ので、変更後の先行車に対する車間距離が自動的に目標
車間距離に設定され、よって該先行車に追従するとき
に、連続した割り込みおよび不必要な減速制御を回避す
ることができる。
【0016】請求項4の発明は、請求項3の発明のオー
トクルーズ装置において、自車の車線変更の有無を判定
する車線変更判定手段をさらに備えており、先行車変更
判定手段は、車線変更判定手段によって自車が車線変更
したと判定されたならば、先行車に変更が生じたと判定
する、という構成をとる。
【0017】請求項4の発明によると、自車の車線変更
に応じて、先行車に対する車間距離が自動的に目標車間
距離に設定されるので、不必要な減速制御を回避するこ
とができる。
【0018】請求項5の発明は、請求項3の発明のオー
トクルーズ装置において、自車の進行方向前方への他車
の割り込みを判定する割り込み判定手段をさらに備え、
先行車変更判定手段は、割り込み判定手段により他車の
割り込みが生じたと判定されたならば、先行車に変更が
生じたと判定する、という構成をとる。
【0019】請求項5の発明によると、他車の割り込み
に応じて、先行車に対する車間距離が自動的に目標車間
距離に設定されるので、その後の連続した割り込みを回
避することができる。
【0020】請求項6の発明は、請求項1または請求項
2の発明のオートクルーズ装置において、車間距離減少
判定手段は、車間距離検出手段によって検出された車間
距離が予め決められた値以下かどうか判断する下限値判
定手段をさらに備えており、目標車間距離設定手段は、
下限値判定手段によって、前記検出された車間距離が予
め決められた値以下と判定されたならば、該予め決めら
れた値を目標車間距離に設定する、という構成をとる。
【0021】請求項6の発明によると、設定する目標車
間距離に下限値が設けられているので、先行車に近づき
すぎる危険性を回避することができる。
【0022】請求項7の発明は、請求項2の発明のオー
トクルーズ装置において、目標車間距離および設定車間
距離の差に対応する復帰量と、予め設定された復帰期間
に基づいて、目標車間距離の単位時間あたりの復帰量を
算出する復帰量算出手段をさらに備え、車間制御手段
は、前回のサイクルにおける目標車間距離に復帰量算出
手段によって算出された単位時間あたりの復帰量を加算
して今回のサイクルにおける目標車間距離を算出し、該
算出された今回のサイクルにおける目標車間距離になる
よう車速を制御する、という構成をとる。
【0023】請求項7の発明によると、目標車間距離
は、単位時間あたりの復帰量に基づいて設定車間距離に
段階的に復帰するので、運転者に違和感を起こさせるこ
となく定車間走行に戻ることができる。
【0024】請求項8の発明は、請求項7の発明のオー
トクルーズ装置において、自車が追従すべき先行車に変
更が生じたかどうか判断する先行車変更判定手段をさら
に備え、復帰期間は、先行車変更判定手段によって先行
車に変更が生じた原因に従って予め値が決められてい
る、という構成をとる。
【0025】請求項8の発明によると、復帰期間を先行
車の変更の原因に従って設定することができるので、最
適な方法で定車間走行に戻ることができる。
【0026】請求項9の発明は、請求項7の発明のオー
トクルーズ装置において、復帰量算出手段は、前記単位
時間あたりの復帰量を前記復帰期間にわたって可変に設
定することができる、という構成をとる。
【0027】請求項9の発明によると、単位時間あたり
の復帰量を可変に設定することができるので、先行車の
変更の原因、道路の混雑状況などに従って単位時間あた
りの復帰量を最適に調整しつつ定車間走行に戻ることが
できる。
【0028】請求項10の発明は、請求項7の発明のオ
ートクルーズ装置において、自車の周囲の交通量を検知
する交通量検知手段をさらに備え、復帰期間は、交通量
検知手段によって検知された交通量に従って設定され
る、という構成をとる。
【0029】請求項10の発明によると、復帰期間が交
通量に従って設定されるので、交通量に応じて定車間走
行に戻る時間を調整することができる。
【0030】請求項11の発明は、請求項10の発明の
オートクルーズ装置において、復帰期間は、交通量検知
手段によって検知された交通量が多いほど長く設定され
る、という構成をとる。
【0031】請求項11の発明によると、交通量が多い
ほど復帰期間が長く設定されるので、交通量が多い状況
では定車間走行への復帰がゆるやかに行われ、よって連
続した割り込みを回避することができる。
【0032】請求項12の発明は、請求項10の発明の
オートクルーズ装置において、交通量検知手段は、ユー
ザによって交通量が設定されることのできるスイッチを
含む、という構成をとる。
【0033】請求項12の発明によると、ユーザの判断
で交通量を設定することができるので、ユーザの意図し
た通りの復帰期間を設定して、運転時における違和感を
解消することができる。
【0034】請求項13の発明は、請求項10の発明の
オートクルーズ装置において、自車の進行方向前方への
他車の割り込みを判定する割り込み判定手段をさらに備
えており、交通量検知手段は、所定時間における前記割
り込み判定手段によって判定された割り込みの回数に基
づいて交通量を検知する、という構成をとる。
【0035】請求項13の発明によると、割り込み回数
に基づいて交通量が計測され、該交通量に基づいて復帰
期間が設定されるので、連続した割り込みを回避するよ
う復帰期間を自動的に設定することができる。
【0036】請求項14の発明は、請求項10の発明の
オートクルーズ装置において、自車の車線変更の有無を
判定する車線変更判定手段と、自車の進行方向前方への
他車の割り込みを判定する割り込み判定手段と、をさら
に備えており、車間距離減少判定手段は、車線変更判定
手段によって車線変更が生じたと判定されたとき、また
は割り込み判定手段によって割り込みが生じたと判定さ
れたときに車間距離の減少の判定を実行し、前記車線変
更の発生に起因して設定された目標車間距離の復帰期間
は、前記割り込みの発生に起因して設定された目標車間
距離の復帰期間よりも短く設定される、という構成をと
る。
【0037】請求項14の発明によると、車線変更の場
合は、変更先の車線における車両の流れを乱すことなく
比較的速やかに定車間走行に戻ることができ、割り込み
の場合は、連続した割り込みを回避しつつ定車間走行に
戻ることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】次に図面を参照してこの発明の実
施の形態を説明する。図1は、この発明の一実施形態に
従う物体検知装置の構成をブロック図で示したものであ
る。
【0039】物体検知装置1は、送光部2、送光走査部
3、受光部4および距離計測処理部5を備え、自車の前
方にある物体の距離、方向および相対速度を検出する。
送光部1は、レーザーダイオード10と、レーザーダイ
オード10から送出されたレーザ光を集光する送光レン
ズ11と、レーザーダイオード10を駆動するレーザー
ダイオード駆動回路12とを備える。送光走査部3は、
レーザーダイオード10から送光レンズ11を介して出
力されたレーザーを反射して、前方に光を照射する送光
ミラー13と、送光ミラー13を上下軸を中心に往復回
動させるモータ15と、該モータ15の駆動を制御する
モータ駆動回路16とを備える。受光部4は、受光レン
ズ17と、受光レンズ17で収束された反射波を受けて
電気信号に変換するフォトダイオード18と、フォトダ
イオード18の出力信号を増幅する受光アンプ回路19
とを備える。
【0040】距離計測処理部5は、レーザーダイオード
駆動回路12およびモータ駆動回路16を制御する制御
回路24と、ACCシステム30との間で通信を行う通
信回路26と、レーザーの送光から受光までの時間をカ
ウントするカウンタ回路27と、物体までの距離、物体
の方向および相対速度を算出する中央演算処理装置(C
PU)28とを備える。
【0041】図1を参照して、物体検知装置1の動作を
説明する。制御回路24は、LD駆動回路12に発光指
令を出し、レーザーダイオード10をパルス発光(レー
ザー光の波長は、たとえば870nmである)させる。
それと同時に、制御回路24は、発光タイミングをカウ
ンタ回路27に送り、カウンタを起動する。レーザーダ
イオード10によって送出されたレーザー光は送光レン
ズ11で集光され、送光ミラー13に送られる。送光ミ
ラー13はモーター15によって左右に駆動されてお
り、こうしてレーザ光は、送光ミラー13によって左右
に走査される。送光ミラー13によってレーザ光が送出
された時の送光ミラー13の角度は、制御回路24を通
ってCPU28に送られる。
【0042】送出されたレーザ光は、前方にある物体の
リフレクタ(先行車の場合、テールランプにリフレクタ
が埋め込まれている)で反射される。受光レンズ17
は、反射されたレーザ光を受光し、受光された光はフォ
トダイオード18によって電気信号に変換され、さらに
受光アンプ回路19によって増幅される。増幅された信
号はカウンタ回路27に送られ、これによって、上記の
送光タイミングで回り始めたカウンタが停止する。カウ
ンタ値はCPU28に送られる。CPU28は、上記の
送光ミラーの角度およびカウンタ値から、前方の物体の
方向および物体までの距離を算出する。具体的には、以
下の式によって物体までの距離が算出される。こうし
て、物体の位置が特定される。
【0043】
【数1】距離=光の速度(約30万キロメートル/秒)
×発光から受光までの経過時間/2
【0044】図2は、この発明の一実施形態に従う、物
体検知装置1から照射されるレーザ光が走査する範囲を
示す。図に示されるように、物体検知装置1は、先行車
の巻き上げの影響や汚れを受けにくく、左右の車両を均
等に検知することのできる自車のフロントグリル中央に
設けられるのが好ましい。物体検知装置1から送出され
たレーザ光は、左右方向に狭く、上下方向に58mrad
(ミリラジアン、58mradは、約3.3度に対応する)
の大きさを有する扇形のビームであり、所定の周期(た
とえば、0.1秒)で左右方向に280mrad(約16
度)の往復移動を行い、自車前方を走査する。
【0045】図3は、物体検知装置によって実行され
る、物体を検知して物体の位置および相対速度を算出す
る方法を示すフローチャートである。物体検知は、所定
のサイクル(たとえば、100ミリ秒)で繰り返し実行
される。
【0046】ステップ101において、検知エリア内の
すべての反射物を検出して反射物メモリに記憶し、所定
の範囲内(たとえば、左右方向および前後方向ともに±
1.5m以内)に存在する反射物データに同じ仮ナンバ
ーを付ける(102)。次に、同じ仮ナンバーが付与さ
れた反射物データを1つのターゲットとし、ターゲット
ごとに、反射物データの距離の平均値、左右位置の平均
値、および左右幅(左右両端に位置する2個の反射物デ
ータ間の距離)を算出し、ターゲットメモリに保存する
(103)。
【0047】ステップ104において、移動物ターゲッ
トの引継を行う。具体的にいうと、前回のサイクルのタ
ーゲットメモリから移動物ターゲットを読み出し、その
位置と相対速度とから、該移動物ターゲットの今回のサ
イクルにおける位置を予測する。今回のサイクルで検知
されたターゲットのうち、予測した位置に最も近いター
ゲットを、前回検知された移動物ターゲットと同一と判
定し、前回の位置と今回の位置との差分に基づいて相対
速度を算出する。
【0048】次に、ステップ105において、停止物タ
ーゲットの引継を行う。具体的にいうと、前回のサイク
ルのターゲットメモリから停止物ターゲットを読み出
し、その位置と相対速度とから、該停止物ターゲットの
今回のサイクルにおける位置を予測する。今回検知され
たターゲットのうち、予測した位置に最も近いターゲッ
トを、前回検知された停止物ターゲットと同一と判定
し、前回の位置と今回の位置との差分に基づいて相対速
度を算出する。
【0049】ステップ106において、新規ターゲット
の引継を行う。具体的にいうと、前回のサイクルのター
ゲットメモリから新規ターゲットを読み出し、今回検知
されたターゲットのうち、前回検知された新規ターゲッ
トの位置に最も近いターゲットを同一とする。前回検知
された新規ターゲットと、今回検知され同一と判定され
たターゲットとから、相対速度を算出する。
【0050】ステップ107において、今回検知された
ターゲットにおいて、前回のサイクルから引き継ぐべき
ターゲットが存在しない(すなわち、前回のサイクルで
は検知されたが、今回のサイクルでは、対応するターゲ
ットが検知されなかった)とき、前回検知されたターゲ
ットについて補間処理を行う。補間処理は、過去の相対
速度に基づいて今回のサイクルのターゲットの位置を予
測することによって行うことができる。
【0051】一方、ステップ108では、今回検知され
たターゲットのうち、前回のサイクルで存在しないター
ゲット(すなわち、今回のサイクルで新たに検知された
ターゲット)に対して、新しいターゲットナンバーを付
与する。
【0052】ステップ109において、ターゲットのそ
れぞれについて自車速と相対速度とを比較し、自車速の
負の値(たとえば自車速が90km/hとすると、その
負の値は−90km/h)に近い相対速度を有するター
ゲットを停止物ターゲットとし、自車速の負の値から離
れた相対速度を有するターゲットを移動物ターゲットと
する(属性の判定)。
【0053】こうして、物体検知装置1によって、レー
ザーダイオードの検知エリア内にある物体のそれぞれに
ついて求められた物体の位置、相対速度および属性は、
ACCシステム30に転送される。
【0054】物体検知は、他の任意の方法によって実現
することができる。たとえば、レーザーレーダの代わり
にミリ波レーダを使用することができる。または、CC
Dカメラのような撮像装置を使用して、物体の位置およ
び相対速度を求めることもできる。または、レーダ装置
と撮像装置を組合せることにより、自車前方にある物体
を認識することもできる。
【0055】図4は、この発明の一実施形態に従う、図
1に示されるACCシステム30の機能ブロック図であ
る。ACCシステム30は、先行車が検知されないとき
は設定車速を維持する定車速走行を行い、先行車が検知
されたときは設定された車間距離を維持する定車間走行
を行うシステムである。ACCシステム30は、実際に
は、中央演算処理装置(CPU)、制御プログラムおよ
び制御データを格納する読み出し専用メモリ(RO
M)、CPUの演算作業領域を提供し様々なデータを一
時記憶することができるランダムアクセスメモリ(RA
M)を備える電子制御ユニット(ECU)によって実現
される。
【0056】ACCシステム30の入力には、物体検知
装置1、ヨーレートを検出するヨーレートセンサ41、
各車輪の回転速度を検出する車輪速センサ42、および
運転者がウィンカーを点灯させるときに操作するウィン
カースイッチ44が接続されている。さらに、ACCシ
ステム30の入力には、車間制御に関して運転者が操作
することができるクルーズコントロールスイッチ43が
接続されている。クルーズコントロールスイッチ43
は、車間制御機能のオン/オフ状態を切り替えるクルー
ズスイッチ61、運転者が車間距離を設定する時に操作
するディスタンススイッチ62、運転者が車速の設定、
車間制御機能の一時的解除、および車間制御機能の再開
を行う時に操作するセット・リジューム・キャンセルス
イッチ63、および運転者が交通量を設定する時に操作
するトラフィックスイッチ64から構成される。
【0057】設定車間距離は、長・中・短の3段階に切
り替えることができる。車間距離は、車頭時間(自車
が、現在の車速で走行した場合に現在の先行車の位置に
達するまでの時間)で表される。この実施例において
は、「長」は2.5秒に対応し、「中」は2.1秒に対
応し、「短」は1.7秒に対応する。たとえば、自車の
車速を80km/hとすると、「長」は約56mに対応
し、「中」は約47mに対応し、「短」は約38mに対
応する。
【0058】交通量は、HEAVY・MID・LIGHTの3段階に
切り替えることができる。それぞれの交通量には、目標
車間距離を設定車間距離に戻す期間(以下、「復帰期
間」と呼ぶ)が割り当てられており、この実施例におい
ては、HEAVYは30秒、MIDは15秒、およびLIGHTは5
秒と設定されている。
【0059】ACCシステム30の出力には、車速制御
部56からの指示に従ってエンジンスロットルを制御す
るスロットルアクチュエータ46、およびブレーキを作
動させるブレーキアクチュエータ47が接続されてい
る。さらに、ACCシステム30の出力には、車間制御
部52からの指示に従って車間制御の作動状態および設
定状態を表示するディスプレイ48、および車間制御部
52からの指示に従ってブザーを発する警告ブザー49
が接続されている。
【0060】ACCシステム30は、先行車決定部5
1、車間制御部52、および車速制御部56を備える。
先行車決定部51は、ヨーレートセンサ41および車輪
速センサ42から受け取ったヨーレートおよび車速に基
づいて自車の走行軌跡を推定する。一方、先行車決定部
51は、物体検知装置1によって検知された移動物体の
それぞれの位置および相対速度を受け取る。先行車決定
部51は、物体検知装置1から受け取った移動物体のう
ち、推定した自車の走行軌跡上に存在し、かつ最も自車
に近い移動物体を先行車と決定する。
【0061】車間制御部52は、クルーズスイッチ61
がON状態でセットスイッチ、リジュームスイッチが操
作されたことに応答して車間制御を開始する。車間制御
に従って走行する車間制御モードは、2つの走行モー
ド、すなわち追従走行モードおよび定速走行モードに大
別されることができ、それぞれの走行モードは、追従走
行部53および定速走行部54によって制御される。
【0062】追従走行モードは、先行車決定部51によ
って先行車が検知されたとき、設定車速を上限として、
先行車に対する車間距離が設定車間距離を維持するよう
先行車を追従する走行モードである。追従走行部53
は、ディスタンススイッチ62を介して設定された設定
車間距離を受け取り、これを、目標車間距離に設定す
る。追従走行部53は、先行車決定部51から受け取っ
た現在の車間距離と、該目標車間距離との差を算出し、
該差がゼロになるよう目標車速を算出する。こうして、
追従走行モードにおいては、常に、現在の車間距離が設
定車間距離になるよう車速が制御される。
【0063】定速走行モードは、先行車決定部51によ
って先行車が検知されないとき、設定車速を維持するよ
う走行するモードである。定速走行部54は、セット・
リジューム・キャンセルスイッチ63を介して設定され
た設定車速を受け取る。定速走行部54は、先行車決定
部51による先行車無しの判定に応答して、現在の車速
が設定車速になるよう目標車速を算出する。
【0064】追従走行部53および定速走行部54は、
必要に応じて、減速制御および加速制御を行う。言い換
えると、追従走行部53は、先行車の車速が自車の車速
よりも遅いとき、先行車に接近しすぎないよう減速制御
を行い、先行車の車速が自車の車速よりも速いとき、先
行車を追従するよう加速制御を行う。これらの加減速制
御は、現在の車間距離と目標車間距離を比較し、現在の
車間距離が目標車間距離になるよう目標車速を調整する
ことによって達成される。
【0065】また、定速走行部54は、たとえば設定車
速よりも遅い車速で先行車に追従していた状況において
先行車がいなくなったとき、設定車速になるよう加速制
御を行い、先行車が存在しない状況で設定車速が新たに
低く設定されたとき、該新たに設定された車速になるよ
う減速制御を行う。これらの加減速制御は、現在の車速
と設定車速を比較し、現在の車速が設定車速になるよう
目標車速を調整することによって達成される。
【0066】この発明に従う追従走行モードはさらに復
帰制御走行モードを含んでおり、復帰制御走行モード
は、復帰制御走行部55によって制御される。復帰制御
走行モードは、自車の前方に他車が割り込んだとき、ま
たは自車が車線変更したとき、先行車に対する車間距離
が設定車間距離に徐々に戻るよう車速が制御される走行
モードである。復帰制御走行部55は、他車の割り込み
または自車の車線変更が生じたとき、先行車決定部51
によって決定された先行車に対する車間距離が、ディス
タンススイッチ62を介して設定された設定車間距離よ
りも短くなったならば、目標車間距離に、現在の先行車
に対する車間距離を設定する。復帰制御走行部55は、
現在の車間距離が該目標車間距離になるよう目標車速を
算出する。その後、詳しくは図5を参照して後述される
が、復帰制御走行部55は、上記目標車間距離が所定の
期間をかけて設定車間距離に戻るよう、目標車速を調整
する。
【0067】このように、他車の割り込みまたは自車の
車線変更に起因して先行車に対する車間距離が設定車間
距離以下になったとき、車速の制御は、追従走行部53
による制御から復帰制御走行部55による制御へと、す
なわち、設定車間距離に基づく車速の制御から、復帰制
御走行部55によって算出された目標車間距離に基づく
車速の制御へと切り替えられる。
【0068】車間制御部52は、現在のACCシステム
の設定状況および作動状況をディスプレイ48に表示す
る。また、車間制御部52は、先行車に近づきすぎた場
合など運転者に注意を促す必要がある場合には、警告ブ
ザー49を駆動する。
【0069】車速制御部56は、車間制御部52から受
け取った目標車速になるよう、スロットルアクチュエー
タ46を制御する。減速をする場合に、スロットル制御
による減速でも減速度が足りないときは、車速制御部5
6はブレーキアクチュエータ47を駆動してブレーキを
作動させる。
【0070】図5は、この発明の一実施形態に従う、復
帰制御走行部55のさらに詳細な機能ブロック図であ
る。割り込み判定部31は、先行車決定部51によって
決定された先行車が、前回のサイクルで決定された先行
車と異なるとき、割り込みが生じたと判定する。これに
応答して、車間距離減少判定部33は、割り込んだ他車
すなわち新たな先行車に対する車間距離と、ディスタン
ススイッチ62を介して設定された設定車間距離とを比
較し、該新たな先行車に対する車間距離が設定車間距離
より短いかどうか判断する。
【0071】車線変更判定部32は、自車の走行状態に
基づいて自車の車線変更を判定する。この実施例におい
ては、車線変更判定部32は、以下の場合に自車が車線
変更を行ったと判定する。1)ウィンカースイッチ44
から、ウィンカースイッチが右または左にオンにされた
ことを示す信号を受け取った。2)ヨーレートセンサ4
1によって検出されたヨーレートが、一方の方向に所定
量以上変化した後、他方の方向に所定量以上変化した。
3)物体検知装置1によって検知された停止物の左右方
向の移動量が、一方の方向に所定量以上変化した後、他
方の方向に所定量以上変化した(この判断方法について
は、図14を参照して後述する)。
【0072】車線変更と判定され、かつ先行車決定部5
1によって先行車が決定されたならば、車間距離減少判
定部33は、該決定された先行車に対する車間距離と設
定車間距離とを比較し、該決定された先行車に対する車
間距離が設定車間距離よりも短いかどうか判定する。
【0073】車間距離減少判定部33によって先行車に
対する車間距離が設定車間距離より短いと判定されたな
らば、目標車間距離設定部34は、現在の先行車に対す
る現在の車間距離を目標車間距離に設定する。目標車速
算出部35は、先行車に対する車間距離が該設定された
目標車間距離に維持されるよう目標車速を算出する。こ
うして、復帰制御走行モードが開始される。復帰制御走
行モードの開始時においては、上記のように現在の車間
距離が目標車間距離に設定されるので、実際には、自車
は定速で走行する。
【0074】復帰量算出部36は、目標車間距離設定部
34によって設定された目標車間距離を設定車間距離に
戻すための復帰量(すなわち、設定車間距離と目標車間
距離の差)を求め、該復帰量を復帰期間(前述したよう
に、目標車間距離を設定車間距離に戻す期間)で除算す
ることにより、単位時間あたりの復帰量を算出する。
【0075】復帰期間は任意な方法で設定することがで
きる。この発明の一実施例においては、他車の割り込み
に起因して目標車間距離が設定された場合は、トラフィ
ックスイッチ64を介して設定された交通量に従って復
帰期間が設定される。一方、自車の車線変更に起因して
目標車間距離が設定された場合については、復帰期間は
予め決められている。このように、先行車に対する車間
距離の減少の原因に従って復帰期間を異なる値に設定す
ることができる。代替の実施形態においては、車線変更
および割り込みの両者について、トラフィックスイッチ
64を介して設定された交通量に基づいて復帰期間を設
定してもよく、または、車線変更および割り込みの両者
について復帰期間を予め決めてもよい。
【0076】他の実施例においては、割り込みについて
の復帰期間は、設定車間距離に従って自動的に決められ
る。通常、設定車間距離が「長」に設定されたときは交
通量が少ない状況と考えられるので、復帰期間は短く設
定される(たとえば、5秒)。反対に、設定車間距離が
「短」と設定されたときは交通量が多い状況と考えられ
るので、復帰期間は長く設定される(たとえば、30
秒)。
【0077】さらに他の実施例においては、物体検知装
置1によって検知された結果および/または車両の走行
状態に基づいて交通量を求め、該交通量に従って復帰期
間を設定する。たとえば、所定時間における他車による
割り込みの回数をカウントし、該割り込み回数が所定値
以上ならば交通量が多いと判定し、復帰期間を長くす
る。または、物体検知装置1によって自車線および隣車
線で検知された物体の総数、所定時間における自車の減
速制御の回数などに基づいて交通量の多い/少ないを判
定し、該判定した交通量に従って復帰期間を設定しても
よい。
【0078】さらに他の実施例においては、単位時間あ
たりの復帰量は、復帰期間にわたって可変に設定するこ
とができる。たとえば、復帰期間の最初の方は単位時間
あたりの復帰量を小さく設定し、目標車間距離が設定車
間距離に近づくにつれて単位時間あたりの復帰量を大き
くする。
【0079】復帰制御走行モードに移行した後、目標車
間距離設定部34は、前回のサイクルで設定された目標
車間距離に、単位時間あたりの復帰量を加算して、今回
のサイクルにおける目標車間距離を算出する。算出され
た今回のサイクルにおける目標車間距離は目標車速算出
部35に渡され、ここで、現在の車間距離が該目標車間
距離になるよう目標車速が算出される。今回のサイクル
で算出された目標車間距離は現在の車間距離(すなわち
前回のサイクルで算出された目標車間距離)より大きい
ので、先行車が加速しない限り、減速制御が実行され
る。こうして、サイクルごとに目標車間距離は設定車間
距離に近づいていく。目標車間距離が設定車間距離に等
しくなったとき、復帰制御走行モードは終了し、追従走
行部53による追従走行モードに移行する。
【0080】次に、図6〜図10を参照して、クルーズ
コントロールスイッチ43およびディスプレイ48につ
いて説明する。図6は、車内のステアリングホイール近
傍を示す。図に示されるように、クルーズスイッチ6
1、ディスタンススイッチ62およびトラフィックスイ
ッチ64は、ステアリングホイールの右下に配置されて
おり、セット・リジューム・キャンセルスイッチ63
は、ステアリングホイール上に配置されている。コンビ
ネーション・メーター71の手前にはディスプレイ48
が配置されており、ディスプレイ48には、ACCシス
テムの設定状態および作動状態が表示される。
【0081】図7は、クルーズスイッチ61、ディスタ
ンススイッチ62およびトラフィックスイッチ64の一
形態を示す図である。図7の(a)に示されるクルーズ
スイッチ61は、ディスタンススイッチ62と一体化さ
れたON/OFFトグル型のスイッチであり、ON側を
押すたびにON/OFFが切り替わる。スイッチがON
状態にされると、すなわちACCシステムが起動される
と、「ON」の横にある表示灯65が点灯する。
【0082】ディスタンススイッチ62は、車間距離を
設定するためのスイッチである。前述したように、設定
車間距離は長・中・短の3段階に切り替えることができ
る。DISTANCE側を押すたびに、「長」−>
「中」−>「短」−>「長」...と設定車間距離が切
り替わる。
【0083】図7の(b)に示されるトラフィックスイ
ッチ64は、交通量を設定するためのスイッチである。
前述したように、交通量はLIGHT・MID・HEAVYの3段階
に切り替えることができ、それぞれ、交通量が少ない、
交通量が中ぐらい、および交通量が多いに対応する。
【0084】図7の(c)に、トラフィックスイッチ6
4の状態遷移図を示す。ACCシステムが起動された初
期状態においては、トラフィックは「LIGHT」に設定さ
れている。この状態でトラフィックスイッチのHEAV
Y側を押すとトラフィックは「MID」に切り替わり、さ
らにHEAVY側を押すとトラフィックは「HEAVY」に
切り替わる。また、トラフィックスイッチが「HEAVY」
の状態でLIGHT側を押すとトラフィックは「MID」
に切り替わり、さらにLIGHT側を押すとトラフィッ
クは「LIGHT」に切り替わる。
【0085】前述したように、トラフィックスイッチ6
4の交通量のそれぞれには、復帰期間が予め設定されて
いる。この実施例においては、LIGHTは5秒、MIDは15
秒、HEAVYは30秒と設定されている。このように、交
通量が多くなるほど復帰期間は長く設定される。運転者
は、交通量が多いと判断した場合には、トラフィックス
イッチ64をHEAVYに設定する。これにより、最初に設
定された目標車間距離(すなわち、割り込まれたときの
車間距離、または車線変更したときの車間距離)は、3
0秒かけて設定車間距離に復帰する。目標車間距離がゆ
るやかに設定車間距離に復帰するので、他車の連続した
割り込みを回避することができる。
【0086】反対に、交通量が少ないと判断した場合に
は、運転者はトラフィックスイッチ64をLIGHTに設定
する。これにより、最初に設定された目標車間距離(す
なわち、割り込まれたとき、または車線変更したときの
車間距離)は、5秒かけて設定車間距離に復帰する。こ
のように、交通量が少ない場合は比較的速く設定車間距
離に復帰して追従走行に移行することができる。
【0087】図8は、クルーズスイッチ、ディスタンス
スイッチおよびトラフィックスイッチの他の形態を示す
図である。図8のスイッチ形態において、クルーズスイ
ッチおよびディスタンススイッチは、図7の(a)と同
じ形式である。図8の(b)のトラフィックスイッチは
ダイヤル式のスイッチであり、連続的に復帰期間を調整
することができる。図8の(c)は、図8の(b)のト
ラフィックスイッチを横から見た図である。図8の
(c)から明らかなように、ダイヤルをLIGHT側またはH
EAVY側に回すことによって復帰期間を5秒〜30秒の間
で任意に設定することができる。矢印66で示されるマ
ークがどこに位置づけされるかに従って、復帰期間が設
定される。
【0088】図9は、クルーズスイッチ、ディスタンス
スイッチおよびトラフィックスイッチのさらに他の形態
を示す図である。図9の(a)に示されるクルーズスイ
ッチはON/OFFトグル型のクルーズスイッチであ
り、押すたびにON/OFFが切り替わる。スイッチが
ON状態のとき、ON表示の横にあるランプ67が点灯
する。図9の(b)に示されるスイッチは、ディスタン
ススイッチおよびトラフィックスイッチが一体化された
スイッチを示す。LONG側を押すと、設定車間距離は
1段階だけ長くなり、かつ復帰期間は1段階短くなる。
SHORT側を押すと、設定車間距離は1段階だけ短く
なり、かつ復帰期間は1段階長くなる。これは、通常、
設定車間距離が「長」に設定されるときは交通量が少な
い状況と考えられるので、設定車間距離を長くする機能
に復帰期間を短くする機能を割り当てたものである。反
対に、設定車間距離が「短」と設定されるときは交通量
が多い状況と考えられるので、設定車間距離を短くする
機能に、復帰期間を長くする機能を割り当てる。
【0089】設定車間距離および交通量が、図7を参照
して説明したようにそれぞれ3段階に切り替わると仮定
すると、設定車間距離が「短」のときは復帰期間は30
秒に設定され、設定車間距離が「中」のときは復帰期間
は15秒に設定され、設定車間距離が「長」のときは復
帰期間は5秒に設定される。このようなスイッチ形態の
場合は、設定車間距離を設定すると同時に、交通量およ
び対応する復帰期間が自動的に設定される。図9の
(c)は、図9の(b)に示されるスイッチの代替を示
しており、ディスタンススイッチとトラフィックスイッ
チが兼用されることがわかるような表示がスイッチ上に
付されている。
【0090】図10は、クルーズスイッチ、ディスタン
ススイッチおよびトラフィックスイッチのさらに他の形
態を示す図であり、クルーズスイッチ、ディスタンスス
イッチおよびトラフィックスイッチがそれぞれ独立に設
けられている。図10の(a)に示されるクルーズスイ
ッチは、前述した図9の(a)のクルーズスイッチと同
じである。図10の(b)に示されるディスタンススイ
ッチは、図9の(b)のディスタンススイッチと同様の
形態であるが、設定車間距離を設定する機能のみを有す
る。図10の(c)に示されるトラフィックスイッチ
は、図7の(b)に示されるトラフィックスイッチと同
じである。
【0091】このように様々なスイッチ形態を示した
が、これらのスイッチ形態に限定されることなく、他の
形態のスイッチ形態を採用することができる。この発明
に従うACCシステムは、上記のスイッチ形態および他
のスイッチ形態のいずれにも適用されることができる。
【0092】図11に示されるセット・リジューム・キ
ャンセルスイッチ63は、SETスイッチ、CANCELスイッ
チおよびRESUMEスイッチから構成される。SETスイッチ
は車速を設定するためのスイッチであり、アクセルペダ
ルを加減して所望の車速になったときにSETスイッチを
押して離すと、離したときの車速が設定車速としてセッ
トされる。車速を設定した後、RESUMEスイッチを1回押
すたびに、所定量(たとえば、2km/h)だけ設定車
速を上げることができ、反対にSETスイッチを1回押す
たびに、所定量(たとえば、2km/h)だけ設定車速
を下げることができる。CANCELスイッチは、ACCシス
テムによる車間制御を一時的に解除するためのスイッチ
である。解除した後も、設定車速がディスプレイ48
(図12)に表示されている場合は、RESUMEスイッチを
押すことにより、車間制御を再開することができる。
【0093】図12は、ディスプレイ48の表示例を示
す。参照番号75で示されるRADER/OFF表示は、ACC
システムが自動で解除されたときに所定時間(たとえ
ば、5秒間)だけ表示される。参照番号76の領域に
は、設定車速が表示される。設定車速まで加速している
間は、車速が点滅表示される。参照番号77で示される
「NO TARGET」表示は、先行車が検知されないときに表
示される。
【0094】参照番号78の車の表示は先行車を示し、
先行車が検知されている場合に表示される。参照番号8
0の車の表示は、自車を示す。先行車78と自車80の
間の参照番号79で示される領域には、設定車間距離が
表示される。設定車間距離は、3段階(長、中および
短)のバーで表示される。図12の(b)に示されるよ
うに、バーが3本のときは設定車間距離が「長」に、2
本のときは「中」に、1本のときは「短」に設定されて
いることを示す。参照番号81で示される「BRAKE」表
示は、先行車に接近しすぎたときなど運転者によるブレ
ーキ操作が必要なときに、警告ブザーと共に点滅表示す
る。
【0095】図12の(c)は、図12の(a)に示さ
れるディスプレイ48の一部を示す図である。図に示さ
れるマーク82は、設定車間距離が「短」に設定されて
おり、かつ現在復帰制御走行モードで走行していること
を示す。このように、マーク82が点灯している場所に
より、復帰制御走行部55によって設定された目標車間
距離に基づく車速制御が、現在どの設定車間距離に対し
て実行されているかを判断することができる。図12の
(d)は、マーク82が設定車間距離の「中」の所で点
灯している例を示し、図12の(e)は、マーク82が
設定車間距離の「長」の所で点灯している例を示す。他
の実施例では、設定車間距離が「中」に設定されている
ときは、図12の(f)に示されるようにマーク82は
「中」および「短」の2カ所で点灯し、設定車間距離が
「長」に設定されているときは、図12の(g)に示さ
れるように3カ所で点灯する。
【0096】図13は、先行車決定部51によって実行
される先行車決定方法を説明するための図である。三角
形の領域92は、自車90に搭載された物体検知装置に
よって検知されることのできる検知エリアを示す。一
方、先行車決定部51は、ヨーレートセンサ41および
車輪速センサ42によって検出されたヨーレートおよび
車速から等速円運動を仮定することにより、自車の走行
軌跡(推定自車軌跡と呼ぶ)93を算出する。次に、先
行車決定部51は、推定自車軌跡93を中心に所定幅を
持たせた領域(たとえば、推定自車軌跡93を中心に±
2mの領域)を、推定自車線94として算出する。すな
わち、2本の曲線95に挟まれた領域が推定自車線94
として算出される。先行車決定部51は、物体検知装置
によって検知された移動物体のうち、推定自車線94と
検知エリア92とが重なり合う領域に存在する物体の中
で自車に最も近い物体を先行車91と決定する。なお、
道路の曲率が変化する場合は、先行車が推定自車線上か
ら外れてしまうので、ある条件の下に補間を行うのが好
ましい。
【0097】図14は、復帰制御走行部55の車線変更
判定部32によって実行される判定方法のうちの1つ、
すなわち、物体検知装置1によって検知された停止物の
左右方向の移動量が、一方の方向に所定量以上変化した
後、他方の方向に所定量以上変化した場合に、自車が車
線変更を行ったと判定する方法を説明するための図であ
る。この実施例では、停止物の左右方向の位置の移動量
を、自車と停止物とがなす角度の変化を検出することに
よって計測する。図14は、自車200が、右側の追い
越し車線に車線変更する様子を示す。自車200の右側
前方には、停止物210が存在すると仮定する。
【0098】図14の(a)において、自車200は、
矢印220の方向に向かって走行している。自車200
に搭載された物体検知装置は停止物210を検知し、そ
の距離D1、および左右位置w1を検出する。ここで、
左右位置w1は、自車200を中心にして右側にある場
合を+で表し、左側にある場合を−で表す。自車の走行
方向と停止物とがなす角(これを、停止物角と呼ぶ)θ
1は、sinθ1=w1/D1で表される。
【0099】次に、図14の(b)に示されるように、
自車200は、車線変更を行おうとして矢印221の向
きに進路を変える。物体検知装置1は停止物210を検
知し、その距離D2および左右位置w2を検出する。停
止物角θ2は、sinθ2=w2/D2で表される。その
後、図14の(c)に示されるように、自車200は車
線変更を完了し、矢印222の向きに戻って走行する。
物体検知装置1は停止物210を検知し、その距離D3
および左右位置w3を検出する。停止物角θ3は、sin
θ3=w3/D3で表される。
【0100】図14の(d)のグラフは、図14の
(a)〜(c)における停止物角θの遷移を示す。停止
物角のsinθは、自車が車線変更を行おうとして向きを
変えるにつれて負の方向に変化し、自車が車線変更を完
了しようとして再び向きを戻すにつれて正の方向に変化
する。このことは、停止物が自車の左側に存在する場合
も同じである。したがって、停止物角が、所定量以上負
の方向に変化した後、所定量以上正の方向に変化した場
合、自車が右側車線に車線変更したと判定することがで
きる。この停止物角の単位時間当たりの変化量を横移動
角と呼ぶとすると、横移動角が所定値より小さい負の値
を示した後、所定値より大きい正の値を示した場合、自
車が右側車線に車線変更したと判定することができる。
反対に、横移動角が所定値より大きい正の値を示した
後、所定値より小さい負の値を示した場合、自車が左車
線に車線変更したと判定することができる。
【0101】図15は、この発明の一実施例に従う復帰
制御走行モード、追従走行モードおよび定速走行モード
を実現するACCシステムにおける動作を示すフローチ
ャートである。このフローチャートは、所定のサイクル
(この実施例では、100ミリ秒のサイクル)で繰り返
し実行される。ステップ301および302は、図3を
参照して前述したように、物体検知装置1によって実行
される物体検知処理を示す。すなわち、検知エリア内の
ターゲットをすべて検知してターゲットメモリに記憶
し、該記憶されたターゲットデータを移動物と停止物と
に分類する。一方、図13を参照して前述したように、
先行車決定部51により、ヨーレートおよび車速に基づ
いて自車の推定自車線が算出される(303)。ステッ
プ304において車線変更判定ルーチンを実行し、自車
が車線を変更したかどうかを判断する。ステップ305
において、ステップ302で分類された移動物ターゲッ
トのうち、ステップ303で算出された推定自車線上に
存在するものを先行車と決定する。
【0102】ステップ306に進み、先行車決定部51
によって先行車が決定されたならば、目標車間距離を決
定する目標車間距離決定ルーチンを実行する(30
7)。このルーチンで決定された目標車間距離に基づい
て、定車間走行が実行される(308)。すなわち、現
在の先行車に対する車間距離と目標車間距離とを比較
し、前者が後者より大きければ加速制御を行い(30
9)、前者と後者が同じならば定速制御を行い(31
1)、前者が後者より小さければ減速制御を行う(31
2)。
【0103】ステップ306において先行車無しと判定
されたならば、目標車間距離を、ディスタンススイッチ
を介して設定された設定車間距離にリセットする(31
3)。これは、先行車が存在しなくなったので、目標車
間距離を調整する必要がないからである。ステップ31
4に進み、自車の現在の車速と、セット・リジューム・
キャンセルスイッチ63を介して設定された設定車速と
を比較する。前者が後者より大きければ減速制御を行い
(315)、前者と後者が同じならば定速制御を行い
(316)、前者が後者より小さければ加速制御を行う
(317)。こうして、定速走行が実行される。
【0104】図16は、図15のステップ304で実行
される車線変更判定ルーチンのフローチャートである。
説明が複雑になるのを回避するため、この実施例におい
ては、左側通行の交通環境を想定し、左車線を走行して
いた自車が右側の追い越し車線に車線変更すると仮定す
る。
【0105】ステップ331において、ウィンカースイ
ッチが右側にオンにされたかどうか判断する。オンされ
たならば、ステップ345に進み、車線変更フラグをオ
ンにする。オンにされていなければ、ステップ332に
進む。
【0106】ステップ332〜337は、ヨーレート値
に基づいて車線変更が行われたかどうかを判断するステ
ップである。自車が左車線から右車線に車線変更した場
合には、自車は右に旋回した後左に旋回するので、ヨー
レート値は、正の値を示した後に負の値を示す(右に旋
回する方向を正とし、左に旋回する方向を負とする)。
この例では、ヨーレート値が+2度/秒以上の値を示し
たあと、6秒以内に−2度/秒以上(すなわち、−2度
/秒より小さい負の値)を示した場合に、車線変更有り
と判定する。なお、これらの値は例示であり、他の任意
の値を設定してもよい。
【0107】ステップ332において、現在のヨーレー
ト値と−2度/秒を比較する。上記のように、車線変更
するとき、自車は最初に右に旋回するので、ヨーレート
は正の値を示す。したがってステップ334に進み、現
在のヨーレート値と+2度/秒を比較する。ヨーレート
値が+2度/秒以上を示したならば、右ヨーフラグをオ
ンにする(335)。次のサイクルでこのルーチンに入
ったとき、同様にステップ332において、現在のヨー
レート値と−2度/秒を比較する。車線変更が終了しつ
つあるときのヨーレート値は−2度/秒より低い値を示
すので、ステップ333に進み、右ヨーフラグがオンか
どうか判断する。右ヨーフラグがオンならば、右に旋回
した後に所定時間以内(すなわち、ステップ335にお
いて右ヨーフラグがオンにされてから6秒以内)に左に
旋回したことを示すので、ステップ345に進み、車線
変更フラグをオンにする。こうして、ヨーレート値の変
化から、自車が車線変更を行ったかどうかを判断する。
【0108】ステップ336において、6秒以上経過し
た右ヨーフラグをオフにする。6秒というのは、車線変
更に要する時間を余裕を持って設定した値である。ステ
ップ337において、3秒以上経過した車線変更フラグ
をオフにする。車線変更フラグは、車線変更を完了した
際に立てられるフラグである(ステップ345において
たてられる)。3秒というのは、このサイクルにおける
以降の処理が終了するのに要する時間を余裕を持って設
定した値である。
【0109】次に、ステップ338〜344は、停止物
の横移動角に基づいて自車が車線変更を行ったかどうか
を判定するステップである。前述したように、横移動角
とは、自車と停止物とがなす角度の単位時間あたりの変
化量を示す。自車が右側車線に車線変更をするとき、自
車は右に旋回した後左に旋回するので、停止物の横移動
角は、負の値を示した後に正の値を示す(図14を参照
して前述したように、自車が右に旋回したときの停止物
の横移動角を負とする)。この実施例では、より正確に
車線変更を判定するため、以下の式に示されるように、
物体検知装置によって検知されたすべての停止物につい
ての横移動角の平均を算出し、該平均値に従って車線変
更が行われたかどうか判断する。
【0110】
【数2】全停止物ターゲットの横移動角の平均値=Σ
(全停止物ターゲットの横移動角)/全停止物ターゲッ
トの数
【0111】この実施例では、横移動角が−2度/秒以
上の値を示したあと、6秒以内に+2度/秒以上を示し
た場合に、車線変更有りと判定する。しかし、これらの
値は例示であり、他の任意の値を設定することができ
る。
【0112】ステップ339において、全停止物の横移
動角の平均値と+2度/秒を比較する。上記のように、
車線変更するとき、自車は最初に右に旋回するので、該
平均値は負の値を示す。したがってステップ341に進
み、該平均値と−2度/秒を比較する。横移動角の平均
値が−2度/秒以下の値を示したならば、左移動フラグ
をオンにする(342)。
【0113】次にこのルーチンに入ったとき、同様にス
テップ339において、現在の横移動角の平均値と+2
度/秒を比較する。車線変更が終了しつつあるときは、
該平均値は+2度/秒以上の値を示すので、ステップ3
49に進み、左移動フラグがオンかどうか判断する。左
移動フラグがオンならば、右に旋回した後に所定時間以
内(ステップ362において左移動フラグがオンにされ
てから6秒以内)に左に旋回したことを示すので、ステ
ップ345に進み、車線変更フラグをオンにする。こう
して、横移動角の平均値から、自車が車線変更を行った
かどうかを判定する。ステップ343において、6秒以
上経過した左移動フラグをオフにし、ステップ344に
おいて、3秒以上経過した車線変更フラグをオフにす
る。
【0114】図16の車線変更判定ルーチンにおいて、
ステップ331のウィンカースイッチに基づく車線変更
判定、ステップ332〜337のヨーレートに基づく車
線変更判定、およびステップ338〜344の停止物の
横移動角に基づく車線変更判定は、それぞれ独立してい
るので、これらを並列に実行することができ、またはこ
れらのうち任意のものを組み合わせて車線変更を判定す
ることができる。
【0115】図17は、図15のステップ307で実行
される目標車間距離決定ルーチンのフローチャートであ
る。ステップ351において、ディスタンススイッチ6
2を介して設定された設定車間距離を読み込み、前回の
サイクルにおける設定車間距離と同じかどうか判断する
(352)。前回のサイクルにおける設定車間距離が、
今回のサイクルにおける設定車間距離と異なるならば、
目標車間距離に、ステップ351で読み込んだ設定車間
距離をセットする(353)。これは、新しい設定車間
距離に基づく定車間走行を行うためである。
【0116】ステップ352において、前回のサイクル
における設定車間距離と今回のサイクルにおける設定車
間距離が同じならばステップ354に進み、車線変更フ
ラグのオン/オフを調べる。車線変更フラグは、前述し
たように、自車が車線変更したと判定されたときにステ
ップ345(図16)においてオンに設定されるフラグ
である。車線変更フラグがオンならば、自車の車線変更
が生じたことを示すので、ステップ355〜358に示
される処理を実行し、目標車間距離を決定する。すなわ
ち、ステップ355において、現在の車頭時間が0.7
秒以上かどうか判断する。0.7秒は、たとえば自車の
車速が80km/hの場合、約15.6mに相当する距
離を示す。ステップ355の判断を行うのは、自車が先
行車に近づきすぎていないかどうか判断するためであ
る。なお、0.7秒は単なる例であり、他の値を用いて
もよい。
【0117】ステップ355において現在の車頭時間が
0.7秒以上ならば、ステップ356に進み、設定車間
距離と、現在の先行車に対する車間距離とを比較する。
現在の車間距離が設定車間距離より大きければ、通常通
り設定車間距離になるよう車速を制御すればよいので、
そのままルーチンを抜ける。ステップ356において、
現在の車間距離が設定車間距離以下ならば、現在の車間
距離を目標車間距離にセットする(357)。これによ
り、設定車間距離がセットされていた目標車間距離は、
現在の車間距離に置き換えられる。なお、この場合、目
標車間距離は現在の車間距離と同じ値となるので、車速
は実質的に定速制御されることとなる(図15のステッ
プ311)。ステップ359に進み、復帰量算出ルーチ
ンを実行して、単位時間あたりの復帰量を算出する。こ
の復帰量は、次回以降のサイクルにおいて目標車間距離
に加算されることとなる。
【0118】ステップ355において、現在の車頭時間
が0.7秒より小さければ、ステップ358に進み、車
頭時間0.7秒に相当する距離(前述したように、自車
の車速が80km/hならば約15.6m)を、目標車
間距離にセットする。これは、自車が車線変更した結果
先行車に近づきすぎたので、車頭時間0.7秒相当の距
離まで車間距離を広げ、安全性を保つようにするためで
ある。
【0119】ステップ354に戻り、車線変更フラグが
オンでなければ、ステップ361に進み、前回のサイク
ルで決定された先行車と、今回のサイクルで決定された
先行車が同じかどうか判断する。これは、図3を参照し
て説明したように、移動物ターゲットの引継処理におい
て物体の同一性が判定されるので、この判定結果と、先
行車決定部51による先行車の決定結果とに基づいて判
断することができる。
【0120】前回のサイクルで決定された先行車と今回
のサイクルで決定された先行車が異なるならば、新たな
車両によって自車が割り込まれた状況を示す。ステップ
362に進み、前回のサイクルにおいて先行車が決定さ
れていたかどうか判断する。前回のサイクルにおいて先
行車が決定されていたならば、自車が追従走行している
ときに新たな車両によって割り込まれたことを示すの
で、ステップ355以降のステップを実行し、上記の車
線変更の場合と同様にして目標車間距離を決定する。ス
テップ362において、前回のサイクルにおいて先行車
が決定されていなかったならば、自車が定速走行してい
たときに新たな車両によって割り込まれたことを示すの
で、このままルーチンを抜ける。
【0121】ステップ361に戻り、前回のサイクルで
決定された先行車と今回のサイクルで決定された先行車
が同じならば、前回と今回のサイクルにおいて自車が同
じ先行車に追従走行していることを示す。ステップ36
3に進み、目標車間距離が設定車間距離に等しいかどう
か判断し、等しければこのままこのルーチンを抜ける。
等しくなければ、ステップ364に進み、ステップ35
9の復帰量算出ルーチンで算出された単位時間あたりの
復帰量を前回のサイクルで決定された目標車間距離に加
算し、今回のサイクルにおける目標車間距離を求める。
こうして、目標車間距離は、1サイクルごとに、単位時
間あたりの復帰量の分だけ設定車間距離に近づく。
【0122】図18は、図17のステップ359で実行
される、復帰量算出ルーチンを示すフローチャートであ
る。この実施例においては、車線変更に起因した車間距
離減少の場合の復帰期間は予め3秒と決められている。
また、他車の割り込みに起因した車間距離減少の場合
は、復帰期間は、トラフィックスイッチ64の設定に基
づいて設定される。具体的には、トラフィックスイッチ
64は、LIGHTが5秒、MIDが15秒およびHEAVYが30
秒に予め設定されている。さらに、前述したように、こ
のルーチンの処理サイクルは100ミリ秒と仮定する。
【0123】ステップ371において、設定車間距離と
目標車間距離との差、すなわち復帰量を算出する。図1
7を参照して説明したように、目標車間距離はステップ
357または358で設定されている。ステップ372
に進み、車線変更フラグがオンかどうか判断する。これ
は、車間距離の減少が自車の車線変更に起因するのか、
他車の割り込みに起因するのかを判別するためである。
車線変更フラグがオンならば、自車の車線変更に起因し
て車間距離が減少したことを示す。ステップ373に進
み、単位時間あたりの復帰量を求める。すなわち、復帰
期間が3秒であり、処理サイクルは100ミリ秒である
(すなわち、1秒間に10回のサイクルが実行される)
ので、ステップ371において算出された復帰量を30
で除算する。こうして、それぞれのサイクルにおいて、
算出された単位時間あたりの復帰量の分だけ、目標車間
距離は設定車間距離に近づいていく。
【0124】ステップ372において車線変更フラグが
オンでなければ、他車の割り込みに起因して車間距離が
減少したことを示す。ステップ374に進み、トラフィ
ックスイッチ64の設定を読み込む。トラフィックスイ
ッチがLIGHTに設定されていれば、復帰期間は5秒であ
る。したがって、ステップ371で算出された復帰量を
50で除算する(376)。トラフィックスイッチがMI
Dに設定されていれば、復帰期間は15秒である・した
がって、ステップ371で算出された復帰量を150で
除算する(377)。また、トラフィックスイッチがHE
AVYに設定されていれば、復帰期間は30秒である。し
たがって、ステップ371で算出された復帰量を300
で除算する(378)。このように、設定された交通量
が多いほど(すなわち、復帰期間が長いほど)、単位時
間あたりの復帰量は小さく設定される。これにより、交
通量が多いほどゆるやかに設定車間距離に復帰するの
で、連続した割り込みを回避しつつ、設定車間距離に基
づく追従走行に戻ることができる。
【0125】この実施例においては、車線変更に起因す
る車間距離の減少の場合は、割り込みに起因する車間距
離の減少の場合に比べて短い復帰期間が設定される。こ
れは、車線変更の場合は、変更先の車線の状況によって
は設定車間距離への復帰をゆるやかに行う必要がない場
合(たとえば、変更先の車線において割り込みが発生し
ない場合)もあるからである。したがって、車線変更し
た後は、比較的速やかに追従走行に移行させる。しかし
ながら、前述したように、車線変更の場合と割り込みの
場合でどのように復帰期間を設定するかは任意であり、
上記のように異なる値を設定してもよいし、または同じ
値を設定してもよい。
【0126】次に、図19および図20を参照して、こ
の発明の他の実施例に従う、割り込み回数に基づいて復
帰期間を自動的に最適化する方法を示す。すなわち、他
車によって割り込まれた回数をカウントし、割り込み回
数が所定回数以上になったならば、復帰期間を所定値だ
け自動的に長くする。
【0127】図19の目標車間距離決定ルーチンにおい
て図17と異なる点は、ステップ365および366が
追加されていることである。ステップ365は、他車に
よる割り込みが生じたと判定されたとき、割り込みカウ
ンタをインクリメントする。ここで、割り込みカウンタ
は、復帰期間中に割り込まれた回数をカウントするカウ
ンタである。ステップ366は、目標車間距離が設定車
間距離にまで復帰したとき、および設定車間距離の設定
が変更されたとき、割り込みカウンタをリセットする。
割り込みカウンタのリセットは、定速走行を実行する
際、すなわち図15のステップ313においてもリセッ
トされる(図示せず)。
【0128】図20は、図19のステップ359で実行
される復帰量算出ルーチンのフローチャートである。図
18と比較して明らかなように、車線変更における単位
時間あたりの復帰量の求め方は図18と同じである。割
り込みと判定された時、ステップ381において割り込
みカウンタの値が所定回数(たとえば、3)以上かどう
か判断する。この実施例における所定回数は任意の値を
用いることができる。また、この所定回数を、現在の復
帰期間の長さに従って変更するようにしてもよい。割り
込みカウンタの値が所定回数より小さければ、ステップ
382に進み、復帰期間を30秒に設定する。この30
秒は単なる例であり、他の値を設定してもよい。一方、
割り込みカウンタの値が所定回数以上ならば、ステップ
383に進み、復帰期間を、「30秒+(割り込みカウ
ンタの値×所定値)」に設定する。所定値は、この実施
例では2秒である。しかし、この所定値は他の値であっ
てもよい。こうして、割り込み回数に応じて、復帰期間
が自動的に所定値だけ長く設定される。ステップ384
に進み、単位時間あたりの復帰量を、ステップ382お
よび383で求めた復帰期間に基づいて求める。
【0129】図21は、本発明のACCシステムの動作
を概略的に示す図である。図中、それぞれの車両に付さ
れている番号、...は、それぞれの車両を識別する
ための番号である。自車400において、設定車速が1
00km/h、設定車間距離が「短」、およびトラフィ
ックスイッチ64はHEAVYに設定されていると仮定す
る。この実施例では、設定車間距離の「短」は約42.
5mに相当し、トラフィックスイッチのHEAVYは復帰期
間30秒に相当すると仮定する。また、1サイクルは1
00ミリ秒と仮定する。
【0130】最初、図21の(a)に示されるように、
自車400は先行車として第1の他車410を検知す
る。自車400は、該第1の他車410との距離が設定
車間距離42.5mに維持されるよう追従走行を行う。
図21の(b)は、第2の他車420が車線変更し、自
車400および第1の他車410の間に割り込んだ状況
を示す。自車400は第2の他車420を検知し、該他
車420に対する車間距離20.0メートルを目標車間
距離にセットし、復帰制御走行モードに移行する。こう
して、自車400は、現在の車間距離を維持しながら第
2の他車420に追従する。その後、図18を参照して
説明したように、設定車間距離と現在の目標車間距離と
の差22.5mを算出する。自車400に搭載されたA
CCシステムは、トラフィックスイッチ64の設定がHE
AVYなので、上記算出された目標車間距離復帰量22.
5を、300(30秒×10回)で除算する。その結
果、1サイクルあたりの復帰量は0.075mと算出さ
れる。
【0131】図21の(c)は、図21の(b)から6
秒後の状態を示す。1サイクルあたりの復帰量が0.0
75mと算出されたので、6秒後には4.5mだけ設定
車間距離に近づいている。自車400と第2の他車42
0との車間距離が24.5mと比較的短いため、他車に
よって割り込まれるおそれはない。
【0132】図21の(d)は、図21の(b)の状況
から12秒後の状態を示す。12秒の間に、目標車間距
離は9mだけ設定車間距離に近づいている。やはり、自
車400と第2の他車420との車間距離が29.0m
と比較的短いため、他車によって割り込まれるおそれは
ない。図21の(e)は、図21の(b)の状況から3
0秒後の状態を示す。30秒かけて、目標車間距離は設
定車間距離に等しくなる。この時点で、自車400は、
第2の他車420に対する車間距離が設定車間距離に維
持される追従走行モードに移行する。図22と比較して
明らかなように、この発明によると、目標車間距離を徐
々に設定車間距離に戻しながら走行するので、他車によ
る連続した割り込みを回避しつつ、設定車間距離に基づ
く追従走行に戻ることができる。
【0133】
【発明の効果】この発明によると、定車間走行におい
て、周囲の道路の混雑状況などに応じて自動的に車間距
離を調整し、他車による連続した割り込みおよび自車の
不必要な減速を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例における物体検知装置を示
すブロック図。
【図2】この発明の一実施例における物体検知装置によ
って検知されるエリアを示す図。
【図3】この発明の一実施例における物体検知方法を示
すフローチャート。
【図4】この発明の一実施例におけるACCシステムの
機能ブロック図。
【図5】この発明の一実施例における、ACCシステム
の復帰制御部のさらに詳細な機能ブロック図。
【図6】この発明の一実施例における、ACCシステム
を操作するためのスイッチおよびACCシステムについ
ての情報を表示するディスプレイの配置を示す図。
【図7】この発明の一実施例における、クルーズスイッ
チ、ディスタンススイッチ、およびトラフィックスイッ
チの一形態を示す図。
【図8】この発明の一実施例における、クルーズスイッ
チ、ディスタンススイッチ、およびトラフィックスイッ
チの他の形態を示す図。
【図9】この発明の一実施例における、クルーズスイッ
チ、ディスタンススイッチ、およびトラフィックスイッ
チのさらに他の形態を示す図。
【図10】この発明の一実施例における、クルーズスイ
ッチ、ディスタンススイッチ、およびトラフィックスイ
ッチのさらに他の形態を示す図。
【図11】この発明の一実施例における、セット・リジ
ューム・キャンセルスイッチの一形態を示す図。
【図12】この発明の一実施例におけるディスプレイの
表示例を示す図。
【図13】この発明の一実施例における、先行車を決定
する方法を示す図。
【図14】この発明の一実施例における、車線変更を停
止物の左右方向の向きおよび移動量から判定する方法を
示す図。
【図15】この発明の一実施例における、追従走行およ
び定速走行を制御する方法を示すフローチャート。
【図16】この発明の一実施例における車線変更判定を
示すフローチャート。
【図17】この発明の一実施例における目標車間距離決
定ルーチンを示すフローチャート。
【図18】この発明の一実施例における復帰量算出ルー
チンを示すフローチャート。
【図19】この発明の他の実施例における目標車間距離
決定ルーチンを示すフローチャート。
【図20】この発明の他の実施例における復帰量算出ル
ーチンを示すフローチャート。
【図21】この発明の一実施例に従う、ACCシステム
の動作の概要を示す図。
【図22】従来のACCシステムの動作の概要を示す
図。
【符号の説明】
1 物体検知装置 51 先行車決定部 52 車間制御部 53 追従走行部 54 定速走行部 55 復帰制御走行部 56 車速制御部 31 割り込み判定部 32 車線変更判定部 33 車間距離減少判定部 34 目標車間距離
設定部 35 目標車速算出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60R 21/00 626 B60R 21/00 626B 627 627 630 630J B60T 7/12 B60T 7/12 C F02D 29/02 301 F02D 29/02 301D G08G 1/16 G08G 1/16 E (72)発明者 井沢 久弥 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 新井 敏明 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3D044 AA01 AA14 AA25 AB01 AC01 AC26 AC55 AC56 AC59 AD04 AD21 AE01 AE04 AE07 AE15 AE21 3D046 BB18 GG02 HH20 HH21 HH36 JJ01 MM34 3G093 AA05 BA23 CB11 CB13 DB00 DB02 DB16 DB18 EA09 EB04 FA07 FA11 FB03 5H180 AA01 CC03 CC07 CC09 CC14 FF04 FF06 LL01 LL04 LL09

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自車が追従すべき先行車を決定して該先行
    車に対する車間距離を検出する車間距離検出手段、先行
    車に対する車間距離を予め設定する車間距離設定手段、
    前記車間距離検出手段によって検出された先行車に対す
    る車間距離が、前記車間距離設定手段によって設定され
    た車間距離を維持するよう車速を制御する車間制御手段
    を備えるオートクルーズ装置において、 前記車間距離検出手段によって検出された車間距離が、
    前記車間距離設定手段によって設定された車間距離以下
    に減少したことを判定する車間距離減少判定手段と、 前記車間距離減少判定手段によって前記車間距離の減少
    が判定されたことに応答して、前記車間距離検出手段に
    よって検出された車間距離を目標車間距離に設定する目
    標車間距離設定手段とを備え、 前記車間制御手段は、前記目標車間距離設定定手段によ
    って目標車間距離が設定されたならば、先行車に対する
    車間距離を、前記設定車間距離に維持する車速の制御か
    ら前記目標車間距離に維持する車速の制御に切り替える
    オートクルーズ装置。
  2. 【請求項2】前記車間制御手段は、前記設定された目標
    車間距離を段階的に前記設定車間距離に復帰させるよう
    さらに車速を制御する請求項1に記載のオートクルーズ
    装置。
  3. 【請求項3】自車が追従すべき先行車に変更が生じたか
    どうか判断する先行車変更判定手段をさらに備え、 前記車間距離減少判定手段は、前記先行車変更判定手段
    によって先行車に変更が生じたと判定されたならば、該
    変更後の先行車に対する車間距離が、前記車間距離設定
    手段によって設定された車間距離以下に減少したかどう
    かを判定する、請求項1または請求項2に記載のオート
    クルーズ装置。
  4. 【請求項4】自車の車線変更の有無を判定する車線変更
    判定手段をさらに備えており、 前記先行車変更判定手段は、前記車線変更判定手段によ
    って自車が車線変更したと判定されたならば、先行車に
    変更が生じたと判定する、請求項3に記載のオートクル
    ーズ装置。
  5. 【請求項5】自車の進行方向前方への他車の割り込みを
    判定する割り込み判定手段をさらに備え、 前記先行車変更判定手段は、前記割り込み判定手段によ
    り他車の割り込みが生じたと判定されたならば、先行車
    に変更が生じたと判定する、請求項3に記載のオートク
    ルーズ装置。
  6. 【請求項6】前記車間距離減少判定手段は、前記車間距
    離検出手段によって検出された車間距離が予め決められ
    た値以下かどうか判断する下限値判定手段をさらに備え
    ており、 前記目標車間距離設定手段は、前記下限値判定手段によ
    って前記検出された車間距離が予め決められた値以下と
    判定されたならば、該予め決められた値を目標車間距離
    に設定する、請求項1または請求項2に記載のオートク
    ルーズ装置。
  7. 【請求項7】前記目標車間距離および前記設定車間距離
    の差に対応する復帰量と、予め設定された復帰期間に基
    づいて、前記目標車間距離の単位時間あたりの復帰量を
    算出する復帰量算出手段をさらに備え、 前記車間制御手段は、前回のサイクルにおける目標車間
    距離に前記復帰量算出手段によって算出された単位時間
    あたりの復帰量を加算して今回のサイクルにおける目標
    車間距離を算出し、該算出された今回のサイクルにおけ
    る目標車間距離になるよう車速を制御する請求項2に記
    載のオートクルーズ装置。
  8. 【請求項8】自車が追従すべき先行車に変更が生じたか
    どうか判断する先行車変更判定手段をさらに備え、 前記復帰期間は、前記先行車変更判定手段によって先行
    車に変更が生じた原因に従って予め値が決められている
    請求項7に記載のオートクルーズ装置。
  9. 【請求項9】前記復帰量算出手段は、前記単位時間あた
    りの復帰量を前記復帰期間にわたって可変に設定するこ
    とができる請求項7に記載のオートクルーズ装置。
  10. 【請求項10】自車の周囲の交通量を検知する交通量検
    知手段をさらに備え、前記復帰期間は、前記交通量検知
    手段によって検知された交通量に従って設定される、請
    求項7記載のオートクルーズ装置。
  11. 【請求項11】前記復帰期間は、前記交通量検知手段に
    よって検知された交通量が多いほど長く設定される請求
    項10に記載のオートクルーズ装置。
  12. 【請求項12】前記交通量検知手段は、ユーザによって
    交通量が設定されることのできるスイッチを含む請求項
    10に記載のオートクルーズ装置。
  13. 【請求項13】自車の進行方向前方への他車の割り込み
    を判定する割り込み判定手段をさらに備えており、 前記交通量検知手段は、所定時間における前記割り込み
    判定手段によって判定された割り込みの回数に基づいて
    交通量を検知する、請求項10に記載のオートクルーズ
    装置。
  14. 【請求項14】自車の車線変更の有無を判定する車線変
    更判定手段と、 自車の進行方向前方への他車の割り込みを判定する割り
    込み判定手段と、をさらに備えており、 前記車間距離減少判定手段は、前記車線変更判定手段に
    よって車線変更が生じたと判定されたとき、または前記
    割り込み判定手段によって割り込みが生じたと判定され
    たときに車間距離の減少の判定を実行し、 前記車線変更の発生に起因して設定された目標車間距離
    の復帰期間は、前記割り込みの発生に起因して設定され
    た目標車間距離の復帰期間よりも長く設定される、請求
    項10に記載のオートクルーズ装置。
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