JP2002264312A - 液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射装置

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JP2002264312A
JP2002264312A JP2001063441A JP2001063441A JP2002264312A JP 2002264312 A JP2002264312 A JP 2002264312A JP 2001063441 A JP2001063441 A JP 2001063441A JP 2001063441 A JP2001063441 A JP 2001063441A JP 2002264312 A JP2002264312 A JP 2002264312A
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pulse
liquid
medium
pulse waveform
pulse train
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JP2001063441A
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Shunka Cho
俊 華 張
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Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 往復移動されるノズル開口の移動速度が変更
される場合に対応して、ノズル開口から吐出される液体
滴の着弾位置を好適に調整することができるインクジェ
ット式記録装置、広くは液体噴射装置を提供すること。 【解決手段】 複数の所定の通過位置を通過するよう
に、ヘッド部材10が往復移動される。往路用吐出駆動
信号は、第1パルス列の周期信号であり、復路用吐出駆
動信号は、往路用吐出駆動信号と同一の周期を有する第
2パルス列の周期信号である。圧力変動手段15は、ヘ
ッド部材10の往路移動中、往路用駆動パルスに基づい
て駆動され、ヘッド部材10の復路移動中、復路用駆動
パルスに基づいて駆動される。タイミング補正部104
によって、各第1パルス列の出現タイミングに対応する
ヘッド部材10の往路移動位置に対して、各第2パルス
列の出現タイミングに対応するヘッド部材10の復路移
動位置が、所定量だけずらされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノズル開口から液
体滴を吐出させる液体噴射装置に係り、とりわけ、往復
移動の各々においてノズル開口から液体滴を吐出させる
液体噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット式プリンタやインクジェ
ット式プロッタ等のインクジェット式記録装置(液体噴
射装置の一種)は、記録ヘッド(ヘッド部材)を主走査
方向に沿って移動させると共に記録紙(液体被噴射媒体
の一種)を副走査方向に沿って移動させ、この移動に連
動して記録ヘッドのノズル開口からインク滴を吐出させ
ることにより、記録紙上に画像(文字等を含む)を記録
する。このインク滴の吐出は、例えば、ノズル開口に連
通した圧力発生室を膨張・収縮させることで行われる。
【0003】圧力発生室の膨張・収縮は、例えば、圧電
振動子の変形を利用して行われる。このような記録ヘッ
ドでは、供給される駆動パルスに応じて圧電振動子が変
形し、これにより圧力室の容積が変化し、この容積変化
によって圧力室内のインクに圧力変動が生じて、ノズル
開口からインク滴が吐出する。
【0004】このような記録装置では、複数のパルス波
形を一連に接続してなる駆動信号が生成される。一方、
階調情報を含む印字データが記録ヘッドに送信される。
そして、当該送信された印字データに基づいて、必要な
パルス波形のみが前記駆動信号から選択されて圧電振動
子に供給される。これにより、ノズル開口から吐出させ
るインク滴の量を、階調情報に応じて変化させている。
【0005】より具体的には、例えば、非記録の印字デ
ータ(階調情報00)、小ドットの印字データ(階調情
報01)、中ドットの印字データ(階調情報10)、及
び、大ドットの印字データ(階調情報11)からなる4
階調を設定したプリンタにおいては、それぞれの階調に
応じて、インク量の異なるインク滴が吐出される。
【0006】前記のような4階調の記録を実現するため
には、例えば図18に示すような駆動信号PAが用いら
れ得る。図18に示すように、この駆動信号PAは、期
間PAT1に配置された第1パルス信号PAPS1と、
期間PAT2に配置された第2パルス信号PAPS2と
を一連に接続してあり、記録周期PATAで繰り返し発
生するパルス列波形信号である。
【0007】この駆動信号PAにおいて、第1パルス信
号PAPS1はノズル開口から小インク滴を吐出させる
小ドット駆動パルスであり、第2パルス信号PAPS2
はノズル開口から中インク滴を吐出させる中ドット駆動
パルスである。
【0008】この場合、図19に示すように、第1パル
ス信号PAPS1と第2パルス信号PAPS2とを組み
合わせて供給することにより、大ドット相当の記録を行
うことができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】記録紙に対する記録を
より高速に行うためには、記録ヘッドの主走査方向の往
復移動の往路と復路との各々において、記録ヘッドのノ
ズル開口からインク滴を吐出させて記録紙上に画像(文
字等を含む)を記録することが好ましい。すなわち、往
路移動中に1行分の記録を行った後、記録ヘッドが記録
紙に対して相対的に副走査方向に行幅分(行間幅を含
む)だけ移動し、復路移動中(逆方向)に次の1行分の
記録を行うことが好ましい。このように、往復移動の各
々において記録が可能なインクジェット式記録装置は、
双方向タイプ(Bi−D)と呼ばれている。
【0010】双方向タイプのインクジェット式記録装置
では、記録精度を向上させるために、往路用の駆動信号
の波形と復路用の駆動信号の波形とを異ならせることが
好ましいことが知見されている。このような駆動信号の
波形生成については、特開2000−1001号に詳細
に記載されている。
【0011】一例について図20を用いて説明すれば、
往路用駆動信号PAは、第1パルス波形w1と第2パル
ス波形w2とを当該順に有する第1パルス列P1の周期
信号である。
【0012】ここで、第1パルス波形w1及び第2パル
ス波形w2は、図18における第1パルス信号PAPS
1及び第2パルス信号PAPS2に対応している。すな
わち、第1パルス波形w1(第1パルス信号PAPS
1)は、相対的に小ドットの液体滴を噴射するためのパ
ルス波形であり、第2パルス波形w2(第2パルス信号
PAPS2)は、相対的に中ドットの液体滴を噴射する
ためのパルス波形である。
【0013】そして、往路移動中の各記録画素毎の階調
データに従って、2ビットのパルス選択データが生成さ
れる。この場合、小ドットの階調データに対応して、第
1パルス波形w1のみを選択するようなパルス選択デー
タ(10)が生成され、中ドットの階調データに対応し
て、第2パルス波形w2のみを選択するようなパルス選
択データ(01)が生成され、大ドット相当の階調デー
タに対応して、第1パルス波形w1及び第2パルス波形
w2の双方を選択するようなパルス選択データ(11)
が生成されるようになっている。
【0014】一方、復路用駆動信号PBは、第2パルス
波形w2と第1パルス波形w1とを当該順に有する第2
パルス列P2の周期信号である。ここで、第2パルス波
形w2及び第1パルス波形w1は、往路用駆動信号PA
のそれらと各々同様である。そして、復路移動中の各記
録画素毎の階調データに従って、2ビットのパルス選択
データが生成される。この場合、小ドットの階調データ
に対応して、第1パルス波形w1のみを選択するような
パルス選択データ(01)が生成され、中ドットの階調
データに対応して、第2パルス波形w2のみを選択する
ようなパルス選択データ(10)が生成され、大ドット
相当の階調データに対応して、第1パルス波形w1及び
第2パルス波形w2の双方を選択するようなパルス選択
データ(11)が生成されるようになっている。
【0015】以上のように、往路用の駆動信号が有する
パルス波形の順序と復路用の駆動信号が有するパルス波
形の順序とを逆順にしておくことにより、図21に示す
ように、吐出されるインク滴の(主走査方向における)
着弾位置を副走査方向に揃えることができる。
【0016】さて、近年においては、インクジェット式
記録装置の使用者の種々のニーズに幅広く答えるため
に、記録ヘッドの移動速度が可変とされることがある。
例えば、より高速の記録を実現するために記録ヘッドの
移動速度を上げたり、より高精度の記録を実現するため
に記録ヘッドの移動速度を下げたりすることが、モード
選択スイッチ等の操作によって実施され得る。
【0017】本件発明者は、記録ヘッドの移動速度が可
変である場合、吐出されるインク滴が副走査方向に揃わ
なくなる場合があり得ることを知見した。これについ
て、以下に説明する。
【0018】インク滴の(主走査方向における)着弾位
置が図21に示すような状態となる記録ヘッドの移動速
度を基準として、記録ヘッドをより高速に移動する場合
を想定する。その場合、比較的大きい質量を有する中ド
ット滴は、記録ヘッドの速度の影響をあまり受けないの
で、記録紙への着弾位置はほとんど変化しない。しか
し、比較的小さい質量しかない小ドット滴は、記録ヘッ
ドの速度の影響を受けて(慣性の影響を受けて)、記録
紙への着弾位置が記録ヘッドの進行方向側にずれる。こ
のような状態を図22に示す。
【0019】この場合、図22から明らかなように、吐
出される小インク滴の着弾位置が副走査方向に千鳥状と
なってしまう。このような条件下で、大ドットを形成す
べく小インク滴と中インク滴とを吐出する場合、小イン
ク滴の着弾位置のずれに起因して、記録ムラが認識され
る場合がある。
【0020】逆に、記録ヘッドをより低速に移動する場
合を想定する。その場合、比較的大きい質量を有する中
ドット滴は、記録ヘッドの速度の影響をあまり受けない
ので、記録紙への着弾位置はほとんど変化しない。しか
し、比較的小さい質量しかない小ドット滴は、記録ヘッ
ドの速度の影響を受けて(慣性の影響を受けて)、記録
紙への着弾位置が記録ヘッドの進行方向後方側にずれ
る。このような状態を図23に示す。
【0021】この場合も、図23から明らかなように、
吐出される小インク滴の着弾位置が副走査方向に千鳥状
となってしまう。このような条件下で、大ドットを形成
すべく小インク滴と中インク滴とを吐出する場合、小イ
ンク滴の着弾位置のずれに起因して、記録ムラが認識さ
れる場合がある。
【0022】本発明は、このような点を考慮してなされ
たものであり、往復移動されるノズル開口の移動速度が
変更される場合に対応して、ノズル開口から吐出される
液体滴の着弾位置を好適に調整することができるインク
ジェット式記録装置、広くは液体噴射装置を提供するこ
とを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、ノズル開口を
有するヘッド部材と、ノズル開口部分の液体の圧力を変
動させる圧力変動手段と、複数の所定の通過位置を通過
するようにヘッド部材を往復移動させる往復移動機構
と、往路用吐出駆動信号を生成する往路駆動信号発生手
段と、前記往路用吐出駆動信号に基づいて往路用駆動パ
ルスを生成する往路駆動パルス生成手段と、復路用吐出
駆動信号を生成する復路駆動信号発生手段と、前記復路
用吐出駆動信号に基づいて復路用駆動パルスを生成する
復路駆動パルス生成手段と、ヘッド部材の往路移動中に
前記往路用駆動パルスに基づいて圧力変動手段を駆動さ
せると共に、ヘッド部材の復路移動中に前記復路用駆動
パルスに基づいて圧力変動手段を駆動させる制御本体部
と、を備え、前記往路用吐出駆動信号は、第1パルス列
の周期信号であり、前記復路用吐出駆動信号は、前記往
路用吐出駆動信号と同一の周期を有する、第2パルス列
の周期信号であり、各第1パルス列の出現タイミングに
対応するヘッド部材の往路移動位置に対して、各第2パ
ルス列の出現タイミングに対応するヘッド部材の復路移
動位置が所定量だけずれるように、各第1パルス列の出
現タイミングと各第2パルス列の出現タイミングとを調
整することが可能なタイミング補正装置が設けられてい
ることを特徴とする液体噴射装置である。
【0024】本発明によれば、各第1パルス列の出現タ
イミングと各第2パルス列の出現タイミングとが調整さ
れるため、第1パルス列あるいは第2パルス列そのもの
を修正することなく、液体滴の着弾位置を適宜に調整す
ることができる。
【0025】例えば、前記第1パルス列は、第1パルス
波形と第2パルス波形とを当該順に有しており、前記第
2パルス列は、前記第2パルス波形と前記第1パルス波
形とを当該順に有している。
【0026】この場合、好ましくは、第1パルス波形及
び第2パルス波形の一方は、相対的に小ドットの液体滴
を噴射するための小ドットパルス波形であり、第1パル
ス波形及び第2パルス波形の他方は、相対的に中ドット
の液体滴を噴射するための中ドットパルス波形である。
【0027】さらに好ましくは、往復移動するヘッド部
材のノズル開口に対向すると共に当該ノズル開口から略
等距離だけ離れるように液体被噴射媒体を保持する被噴
射媒体保持部を更に備え、往復移動機構は、ヘッド部材
を往復移動させる速度が可変に構成されている。
【0028】そして、第1パルス列の第1パルス波形に
よる液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、第1パルス
列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の
着弾位置、及び、1つ先の第1パルス列の第1パルス波
形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が、略等
間隔となる、ような速度で往復移動機構がヘッド部材を
往復移動させる場合、1つ前の第2パルス列の第1パル
ス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、第
2パルス列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射
媒体上の着弾位置、及び、第2パルス列の第1パルス波
形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が、それ
ぞれ、前記1つ先の第1パルス列の第1パルス波形によ
る液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、前記第1パル
ス列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上
の着弾位置、及び、前記第1パルス列の第1パルス波形
による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置と、ヘッド
部材の往復移動方向において略一致するようになってい
ることが好ましく、第1パルス列の第1パルス波形によ
る液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置と第1パルス列
の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着
弾位置との間の間隔が、第1パルス列の第2パルス波形
による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置と1つ先の
第1パルス列の第1パルス波形による液体滴の液体被噴
射媒体上の着弾位置との間の間隔よりも短い、ような速
度で往復移動機構がヘッド部材を往復移動させる場合、
1つ前の第2パルス列の第1パルス波形による液体滴の
液体被噴射媒体上の着弾位置、第2パルス列の第2パル
ス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、及
び、第2パルス列の第1パルス波形による液体滴の液体
被噴射媒体上の着弾位置が、それぞれ、第1パルス列の
第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾
位置、第1パルス列の第1パルス波形による液体滴の液
体被噴射媒体上の着弾位置、及び、1つ前の第1パルス
列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の
着弾位置と、ヘッド部材の往復移動方向において略一致
するようになっており、往路駆動パルス生成手段は、階
調データに基づいて、往路用吐出駆動信号の第1パルス
波形及び第2パルス波形を当該順に含む一周期分に相当
するパルス選択データを生成し、当該パルス選択データ
と往路用吐出駆動信号とから駆動パルスを生成するよう
になっており、復路駆動パルス生成手段は、階調データ
に基づいて、復路用吐出駆動信号の第1パルス波形及び
第2パルス波形を当該順に含む一周期分に相当するパル
ス選択データを生成し、当該パルス選択データと復路用
吐出駆動信号とから駆動パルスを生成するようになって
いることが好ましく、第1パルス列の第1パルス波形に
よる液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置と第1パルス
列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の
着弾位置との間の間隔が、第1パルス列の第2パルス波
形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置と1つ先
の第1パルス列の第1パルス波形による液体滴の液体被
噴射媒体上の着弾位置との間の間隔よりも長い、ような
速度で往復移動機構がヘッド部材を往復移動させる場
合、1つ前の第2パルス列の第1パルス波形による液体
滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、第2パルス列の第2
パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位
置、及び、第2パルス列の第1パルス波形による液体滴
の液体被噴射媒体上の着弾位置が、それぞれ、第1パル
ス列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上
の着弾位置、第1パルス列の第1パルス波形による液体
滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、及び、1つ前の第1
パルス列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒
体上の着弾位置と、ヘッド部材の往復移動方向において
略一致するようになっており、往路駆動パルス生成手段
は、階調データに基づいて、往路用吐出駆動信号の第2
パルス波形及び第1パルス波形を当該順に含む一周期分
に相当するパルス選択データを生成し、当該パルス選択
データと往路用吐出駆動信号とから駆動パルスを生成す
るようになっており、復路駆動パルス生成手段は、階調
データに基づいて、復路用吐出駆動信号の第2パルス波
形及び第1パルス波形を当該順に含む一周期分に相当す
るパルス選択データを生成し、当該パルス選択データと
復路用吐出駆動信号とから駆動パルスを生成するように
なっていることが好ましい。
【0029】また、例えば、前記第1パルス列及び前記
第2パルス列は、共に、先及び後の2つの第1パルス波
形とその間に挟まれた第2パルス波形とを有している。
【0030】この場合、好ましくは、第1パルス波形及
び第2パルス波形の一方は、相対的に小ドットの液体滴
を噴射するための小ドットパルス波形であり、第1パル
ス波形及び第2パルス波形の他方は、相対的に中ドット
の液体滴を噴射するための中ドットパルス波形である。
【0031】この場合も、さらに好ましくは、往復移動
するヘッド部材のノズル開口に対向すると共に当該ノズ
ル開口から略等距離だけ離れるように液体被噴射媒体を
保持する被噴射媒体保持部を更に備え、往復移動機構
は、ヘッド部材を往復移動させる速度が可変に構成され
ている。
【0032】そして、第1パルス列の先の第1パルス波
形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、第1パ
ルス列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体
上の着弾位置、及び、第1パルス列の後の第1パルス波
形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が、略等
間隔となる、ような速度で往復移動機構がヘッド部材を
往復移動させる場合、第2パルス列の先の第1パルス波
形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、第2パ
ルス列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体
上の着弾位置、及び、第2パルス列の後の第1パルス波
形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が、それ
ぞれ、前記第1パルス列の後の第1パルス波形による液
体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、前記第1パルス列
の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着
弾位置、及び、前記第1パルス列の先の第1パルス波形
による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置と、ヘッド
部材の往復移動方向において略一致するようになってい
ることが好ましく、第1パルス列の先の第1パルス波形
による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、第1パル
ス列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上
の着弾位置、及び、第1パルス列の後の第1パルス波形
による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が、略等間
隔となる、ような速度で往復移動機構がヘッド部材を往
復移動させる場合、第2パルス列の先の第1パルス波形
による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、第2パル
ス列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上
の着弾位置、及び、第2パルス列の後の第1パルス波形
による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が、それぞ
れ、前記第1パルス列の後の第1パルス波形による液体
滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、前記第1パルス列の
第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾
位置、及び、前記第1パルス列の先の第1パルス波形に
よる液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置と、ヘッド部
材の往復移動方向において略一致するようになっている
ことが好ましく、第1パルス列の先の第1パルス波形に
よる液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置と第1パルス
列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の
着弾位置との間の間隔が、第1パルス列の第2パルス波
形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置と第1パ
ルス列の後の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射
媒体上の着弾位置との間の間隔よりも長い、ような速度
で往復移動機構がヘッド部材を往復移動させる場合、第
2パルス列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射
媒体上の着弾位置、及び、第2パルス列の後の第1パル
ス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が、
それぞれ、第1パルス列の後の第1パルス波形による液
体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、及び、第1パルス
列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の
着弾位置と、ヘッド部材の往復移動方向において略一致
するようになっていることが好ましい。
【0033】また、本発明は、ノズル開口を有するヘッ
ド部材と、ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧
力変動手段と、複数の所定の通過位置を通過するように
ヘッド部材を往復移動させる往復移動機構と、を備えた
液体噴射装置を制御するための装置であって、往路用吐
出駆動信号を生成する往路駆動信号発生手段と、前記往
路用吐出駆動信号に基づいて往路用駆動パルスを生成す
る往路駆動パルス生成手段と、復路用吐出駆動信号を生
成する復路駆動信号発生手段と、前記復路用吐出駆動信
号に基づいて復路用駆動パルスを生成する復路駆動パル
ス生成手段と、ヘッド部材の往路移動中に前記往路用駆
動パルスに基づいて圧力変動手段を駆動させると共に、
ヘッド部材の復路移動中に前記復路用駆動パルスに基づ
いて圧力変動手段を駆動させる制御本体部と、を備え、
前記往路用吐出駆動信号は、第1パルス列の周期信号で
あり、前記復路用吐出駆動信号は、前記往路用吐出駆動
信号と同一の周期を有する、第2パルス列の周期信号で
あり、各第1パルス列の出現タイミングに対応するヘッ
ド部材の往路移動位置に対して、各第2パルス列の出現
タイミングに対応するヘッド部材の復路移動位置が所定
量だけずれるように、各第1パルス列の出現タイミング
と各第2パルス列の出現タイミングとを調整することが
可能なタイミング補正装置が設けられていることを特徴
とする制御装置である。
【0034】前記の制御装置あるいは制御装置の各要素
手段は、コンピュータシステムによって実現され得る。
【0035】また、コンピュータシステムに各装置また
は各手段を実現させるためのプログラム及び当該プログ
ラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体も、
本件の保護対象である。
【0036】ここで、記録媒体とは、フロッピー(登録
商標)ディスク等の単体として認識できるものの他、各
種信号を伝搬させるネットワークをも含む。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。
【0038】図1は、本実施の形態の液体噴射装置であ
るインクジェットプリンタ1の概略斜視図である。イン
クジェットプリンタ1において、キャリッジ2が、ガイ
ド部材3に移動可能に取り付けられている。このキャリ
ッジ2は、駆動プーリ4と遊転プーリ5との間に掛け渡
されたタイミングベルト6に接続されている。駆動プー
リ4は、パルスモータ7の回転軸に接合されている。以
上のような構成により、キャリッジ2は、パルスモータ
7の駆動によって、記録紙8の幅方向に往復移動(主走
査)されるようになっている。
【0039】キャリッジ2における記録紙8との対向面
(下面)には、記録ヘッド10(ヘッド部材)が取り付
けられている。
【0040】記録ヘッド10は、図2に示すように、イ
ンクカートリッジ11(図1参照)からのインクが供給
されるインク室12と、複数(例えば64個)のノズル
開口13が副走査方向に列設されたノズルプレート14
と、ノズル開口13のそれぞれに対応して複数設けられ
た圧力室16と、を主に備える。圧力室16は、圧電振
動子15の変形によって膨張・収縮するようになってい
る。
【0041】インク室12と圧力室16とは、インク供
給口17及び供給側連通孔18を介して連通されてい
る。また、圧力室16とノズル開口13とは、第1ノズ
ル連通孔19及び第2ノズル連通孔20を介して連通さ
れている。即ち、インク室12から圧力室16を通って
ノズル開口13に至る一連のインク流路が、ノズル開口
13毎に形成されている。
【0042】本実施の形態におけるノズルプレート14
は、撥インク処理ノズルプレート14として構成してあ
る。この撥インク処理ノズルプレート14は、均一に形
成された撥インク性皮膜をノズルプレート基板の表面上
に担持させたものである。撥インク処理ノズルプレート
14は、貫通孔として設けられた複数個のノズル開口1
3を含む。
【0043】ノズル開口13は、記録紙8と対向するノ
ズルプレート14の外側の表面に、比較的小さい口径で
開口している一方、第2ノズル連通孔20側であるノズ
ルプレートの裏側に、比較的大きい口径で開口してい
る。このため、ノズル開口13の内側壁面は、漏斗状、
あるいは、コーン状となる。なお、前記の撥インク性皮
膜は、ノズルプレート14の少なくとも外側表面に形成
される。
【0044】上記の圧電振動子15は、所謂たわみ振動
モードの圧電振動子15である。たわみ振動モードの圧
電振動子15を用いると、充電により圧電振動子15が
電界と直交する方向に縮んで圧力室16が収縮し、充電
された圧電振動子15を放電することにより、圧電振動
子15が電界と直交する方向に伸長して圧力室16が膨
張する。
【0045】すなわち、記録ヘッド10では、圧電振動
子15に対する充放電に伴って、対応する圧力室16の
容量が変化する。このような圧力室16の圧力変動を利
用して、ノズル開口13からインク滴を吐出させること
ができる。
【0046】なお、上記のたわみ振動モードの圧電振動
子15に代えて、いわゆる縦振動モードの圧電振動子を
用いることも可能である。縦振動モードの圧電振動子
は、充電による変形で圧力室を膨張させ、放電による変
形で圧力室を収縮させる圧電振動子である。
【0047】以上のように構成されたプリンタ1は、記
録動作時においてキャリッジ2の往復の主走査の各々に
同期させて、記録ヘッド10からインクをインク滴とし
て吐出させる。一方、キャリッジ2の往路移動と復路移
動とが切替わり時にプラテンを回転し、記録紙8を紙送
り方向に設定行幅分だけ移動(即ち副走査)させる。こ
の結果、記録紙8には、記録データに基づく画像や文字
等が記録される。
【0048】次に、インクジェット式プリンタの電気的
構成について説明する。図3に示すように、本プリンタ
1は、プリンタコントローラ23とプリントエンジン2
4とを備えている。
【0049】プリンタコントローラ23は、外部インタ
ーフェース(外部I/F)25と、各種データを一時的
に記憶するRAM26と、制御プログラム等を記憶した
ROM27と、CPU等を含んで構成された制御部28
と、クロック信号(CK)を発生する発振回路29と、
記録ヘッド10へ供給するための駆動信号(COM)を
発生する駆動信号生成回路30(詳細は後述する)と、
駆動信号や、印刷データ(記録データ)に基づいて展開
されたドットパターンデータ(ビットマップデータ)等
をプリントエンジン24に送信する内部インターフェー
ス(内部I/F)31と、を備えている。
【0050】外部I/F25は、例えば、キャラクタコ
ード、グラフィック関数、イメージデータ等によって構
成される印刷データを、図示しないホストコンピュータ
等から受信する。また、ビシー信号(BUSY)やアク
ノレッジ信号(ACK)が、外部I/F25を通じて、
ホストコンピュータ等に対して出力される。
【0051】RAM26は、受信バッファ、中間バッフ
ァ、出力バッファ及びワークメモリ(図示せず)を有し
ている。そして、受信バッファは、外部I/F25を介
して受信された印刷データを一時的に記憶し、中間バッ
ファは、制御部28により変換された中間コードデータ
を記憶し、出力バッファは、ドットパターンデータを記
憶する。ここで、ドットパターンデータとは、中間コー
ドデータ(例えば、階調データ)をデコード(翻訳)す
ることにより得られる印字データである。
【0052】ROM27には、各種データ処理を行わせ
るための制御プログラム(制御ルーチン)の他に、フォ
ントデータ、グラフィック関数等が記憶されている。
【0053】制御部28は、ROM27に記憶された制
御プログラムに従って各種の制御を行う。例えば、受信
バッファ内の印刷データを読み出すと共にこの印刷デー
タを変換して中間コードデータとし、当該中間コードデ
ータを中間バッファに記憶させる。また、制御部28
は、中間バッファから読み出した中間コードデータを解
析し、ROM27に記憶されているフォントデータ及び
グラフィック関数等を参照して、ドットパターンデータ
に展開(デコード)する。そして、制御部28は、必要
な装飾処理を施した後に、このドットパターンデータを
出力バッファに記憶させる。各ドットパターンデータ
は、階調情報として、この場合2ビットのデータからな
る。すなわち、制御部28は、階調データ設定手段とし
て機能する。
【0054】記録ヘッド10の1回の主走査により記録
可能な1行分のドットパターンデータが得られたなら
ば、当該1行分のドットパターンデータが、出力バッフ
ァから内部I/F31を通じて順次記録ヘッド10に出
力される。出力バッファから1行分のドットパターンデ
ータが出力されると、展開済みの中間コードデータが中
間バッファから消去され、次の中間コードデータについ
ての展開処理が行われる。
【0055】一方、プリントエンジン24は、紙送り機
構としての紙送りモータ35と、キャリッジ送り機構と
してのパルスモータ7と、記録ヘッド10の電気駆動系
33と、を含んで構成してある。紙送りモータ35は、
プラテン34(図1参照)を回転させて記録紙8を移動
させ、パルスモータ7は、タイミングベルト6を介して
キャリッジ2を走行させる。
【0056】記録ヘッド10の電気駆動系33は、図3
に示すように、第1シフトレジスタ36及び第2シフト
レジスタ37からなるシフトレジスタ回路と、第1ラッ
チ回路39及び第2ラッチ回路40からなるラッチ回路
と、デコーダ42と、制御ロジック43と、レベルシフ
タ44と、スイッチ回路45と、圧電振動子15とを備
えている。
【0057】これらの各シフトレジスタ、各ラッチ回
路、デコーダ、スイッチ回路及び圧電振動子は、それぞ
れ、図4に示すように、記録ヘッド10の各ノズル開口
13毎に設けた第1シフトレジスタ36A〜36N、第
2シフトレジスタ37A〜37N、第1ラッチ回路39
A〜39N、第2ラッチ回路40A〜40N、テコーダ
42A〜42N、スイッチ回路45A〜45N及び圧電
振動子15A〜15Nから構成されている。
【0058】このような電気駆動系33によって、記録
ヘッド10は、プリンタコントローラ23からの印字デ
ータ(階調情報)に基づいてインク滴を吐出する。プリ
ントコントローラ23からの印字データ(SI)は、発
振回路29からのクロック信号(CK)に同期して、内
部I/F31から第1シフトレジスタ36及び第2シフ
トレジスタ37にシリアル伝送される。
【0059】プリンタコントローラ23からの印字デー
タは、上記したように2ビットのデータである。具体的
には、非記録、小ドット、中ドット、大ドットからなる
4階調について、非記録が(00)であり、小ドットが
(01)であり、中ドットが(10)であり、大ドット
が(11)で表されている。
【0060】このような印字データは、各ドット毎、即
ち、各ノズル開口13毎に設定される。そして、全ての
ノズル開口13に関して下位ビットのデータが第1シフ
トレジスタ36(36A〜36N)に入力され、全ての
ノズル開口13に関して上位ビットのデータが第2シフ
トレジスタ37(37A〜37N)に入力される。
【0061】図3に示すように、第1シフトレジスタ3
6には、第1ラッチ回路39が電気的に接続されてい
る。同様に、第2シフトレジスタ37には、第2ラッチ
回路40が電気的に接続されている。そして、プリント
コントローラ23からのラッチ信号(LAT)が各ラッ
チ回路39,40に入力されると、第1ラッチ回路39
は印字データの下位ビットのデータをラッチし、第2ラ
ッチ回路40は印字データの上位ビットをラッチする。
【0062】このように、第1シフトレジスタ36及び
第1ラッチ回路39からなる回路ユニットと、第2シフ
トレジスタ37及び第2ラッチ回路40からなる回路ユ
ニットは、それぞれが記憶回路として機能する。すなわ
ち、これらの回路ユニットは、デコーダ42に入力され
る前の印字データ(階調情報)を一時的に記憶する。
【0063】各ラッチ回路39、40でラッチされた印
字データは、デコーダ42A〜42Nに入力される。デ
コーダ42は、2ビットの印字データ(階調データ)を
翻訳してパルス選択データ(パルス選択情報)を生成す
る。パルス選択データは、階調データに等しいかそれよ
りも多い複数ビットで構成され、各ビットは駆動信号
(COM)を構成する各パルス波形に対応している。そ
して、各ビットの内容(例えば、(0),(1))に応
じて、圧電振動子15に対する駆動パルス波形の供給/
非供給が選択されるようになっている。なお、駆動信号
(COM)及び駆動パルス波形の供給についての詳細
は、後述される。
【0064】一方、デコーダ42には、制御ロジック4
3からのタイミング信号も入力される。制御ロジック4
3は、後述する駆動信号生成回路30内のタイミング補
正部104によってタイミング補正されたラッチ信号出
力部101及びチャンネル信号出力部103からのラッ
チ信号(LAT)及びチャンネル信号(CH)に基づい
てタイミング信号を発生する。
【0065】デコーダ42によって翻訳されたパルス選
択データは、上位ビット側から順に、タイミング信号に
よって規定されるタイミングが到来する毎にレベルシフ
タ44に入力される。例えば、記録周期における最初の
タイミングではパルス選択データの最上位ビットのデー
タがレベルシフタ44に入力され、2番目のタイミング
ではパルス選択データにおける2番目のビットのデータ
がレベルシフタ44に入力される。
【0066】レベルシフタ44は、電圧増幅器として機
能し、パルス選択データが「1」の場合には、スイッチ
回路45を駆動できる電圧、例えば数十ボルト程度の電
圧に昇圧された電気信号を出力する。
【0067】レベルシフタ44で昇圧された「1」のパ
ルス選択データは、駆動パルス生成手段及び制御本体部
として機能するスイッチ回路45に供給される。このス
イッチ回路45は、印字データの翻訳により生成された
パルス選択データに基づき、駆動信号(COM)に含ま
れる駆動パルスを選択して駆動パルスを生成すると共
に、当該駆動パルスを圧電振動子15に供給するもので
ある。従って、スイッチ回路45の入力側には、駆動信
号生成回路30からの駆動信号(COM)が供給される
ようになっており、その出力側には圧電振動子15が接
続されている。
【0068】パルス選択データは、スイッチ回路45の
作動を制御する。例えば、スイッチ回路45に加わるパ
ルス選択データが「1」である期間中は、スイッチ回路
45が接続状態になり、駆動信号の駆動パルスが圧電振
動子15に供給される。この結果、圧電振動子15の電
位レベルが変化する。
【0069】一方、スイッチ回路45に加わるパルス選
択データが「0」の期間中は、レベルシフタ44からス
イッチ回路45を作動させる電気信号が出力されない。
このため、スイッチ回路45が切断状態になり、駆動信
号の駆動パルスが圧電振動子15に供給されない。パル
ス選択データが「0」の期間においては、圧電振動子1
5は、パルス選択データが「0」に切り換わる直前の電
位レベルを維持する。
【0070】ここで、往路用駆動信号の一例を、図5に
示す。図5に示すように、駆動信号Aは、期間T1に配
置された第1パルス信号PS1と、期間T2に配置され
た第2パルス信号PS2とを一連に接続してあり、記録
周期TAで繰り返し発生するパルス列波形信号である。
駆動信号Aにおいて、第1パルス信号PS1はノズル開
口13から小インク滴を吐出させる小ドット駆動パルス
DP1であり、第2パルス信号PS2はノズル開口13
から中インク滴を吐出させる中ドット駆動パルスDP2
である。
【0071】駆動パルスDP1は、中間電位VMから勾
配θ1に沿って第2最低電位VL2まで電位を下降する
第1放電要素P1と、この第2最低電位VL2を短い時
間維持する第1ホールド要素P2と、第2最低電位VL
2から急勾配θ2に沿って第2最高電位VH2まで極く
短時間で電位を上昇させる第1充電要素P3と、第2最
高電位VH2を維持する第2ホールド要素P4と、第2
最高電位VH2から勾配θ3に沿って中間電位VMまで
電位を下降させる第2放電要素P5とから構成される。
【0072】駆動パルスDP1が圧電振動子15に供給
されると、小ドットを形成し得る量のインク滴がノズル
開口13から吐出される。
【0073】より具体的には、第1放電要素P1が供給
されて圧電振動子15が中間電位VMから放電されるこ
とにより、圧力発生室16の容積は、基準容積から第2
最大容積まで膨張する。そして、第1充電要素P3によ
り、圧力発生室16は第2最小容積まで急激に収縮す
る。この圧力発生室16の収縮状態は第2ホールド要素
P4が供給されている期間に亘って維持される。この圧
力発生室16の急激な収縮及び収縮状態の保持により、
圧力発生室16内のインク圧力が急速に高まりノズル開
口13からは小インク滴が吐出する。そして、第2放電
要素P5により、メニスカスの振動を短時間で収束させ
るべく圧力発生室16を膨張復帰させる。
【0074】駆動パルスDP2は、中間電位VMから勾
配θ4に沿って最低電位VLまで電位を下降する第3放
電要素P6と、この最低電位VLを短い時間維持する第
3ホールド要素P7と、最低電位VLから急勾配θ5に
沿って最高電位VHまで極く短時間で電位を上昇させる
第2充電要素P8と、最高電位VHを維持する第4ホー
ルド要素P9と、最高電位VHから勾配θ6に沿って中
間電位VMまで電位を下降させる第4放電要素P10と
から構成される。
【0075】駆動パルスDP2が圧電振動子15に供給
されると、中ドットを形成し得る量のインク滴がノズル
開口13から吐出される。
【0076】より具体的には、第3放電要素P6が供給
されて圧電振動子15が中間電位VMから放電されるこ
とにより、圧力発生室16の容積は、基準容積から最大
容積まで膨張する。そして、第2充電要素P8により、
圧力発生室16は最小容積まで急激に収縮する。この圧
力発生室16の収縮状態は第4ホールド要素P9が供給
されている期間に亘って維持される。この圧力発生室1
6の急激な収縮及び収縮状態の保持により、圧力発生室
16内のインク圧力が急速に高まりノズル開口13から
は中インク滴が吐出する。そして、第4放電要素P10
により、メニスカスの振動を短時間で収束させるべく圧
力発生室16を膨張復帰させる。
【0077】そして、図6に示すように、第1パルス信
号PS1と第2パルス信号PS2とを組み合わせて供給
することにより、大ドット相当の記録を行うことができ
る。
【0078】一方、図5及び図6に示す往路用駆動信号
が用いられる場合の、好適な復路用駆動信号の一例を、
図7に示す。図7に示すように、駆動信号Bは、期間T
3(=T2である)に配置された第2パルス信号PS2
と、期間T4(=T1である)に配置された第1パルス
信号PS1とを一連に接続してあり、往路用駆動信号の
周期TAと同一の記録周期TBで繰り返し発生するパル
ス列波形信号である。駆動信号Bにおいて、第1パルス
信号PS1はノズル開口13から小インク滴を吐出させ
る小ドット駆動パルスDP1であり、第2パルス信号P
S2はノズル開口13から中インク滴を吐出させる中ド
ット駆動パルスDP2である。
【0079】駆動パルスDP1が圧電振動子15に供給
されると、小ドットを形成し得る量のインク滴がノズル
開口13から吐出される。
【0080】駆動パルスDP2が圧電振動子15に供給
されると、中ドットを形成し得る量のインク滴がノズル
開口13から吐出される。
【0081】そして、図8に示すように、第1パルス信
号PS1と第2パルス信号PS2とを組み合わせて供給
することにより、大ドット相当の記録を行うことができ
る。
【0082】ここで、駆動信号生成回路30の詳細につ
いて、図9を用いて説明する。図9に示すように、駆動
信号生成回路30は、記録ヘッド10の各通過位置の通
過タイミングと同期して複数のラッチ信号を出力するラ
ッチ信号出力部101を有している。ラッチ信号出力部
101は、記録ヘッド10の各通過位置(各記録画素毎
に設定される)の通過タイミングとの同期のために、記
録ヘッド10の位置または移動量を検出するエンコーダ
102に接続されている。
【0083】また、駆動信号生成回路30は、ラッチ信
号に対する設定時間差に基づいて、各ラッチ信号に続い
て当該設定時間差の後にチャンネル信号を出力するチャ
ンネル信号出力部103を有している。
【0084】そして、ラッチ信号出力部101及びチャ
ンネル信号出力部103には、タイミング補正部104
を介して、本体部105(往路駆動信号発生手段、復路
駆動信号発生手段)が接続されている。
【0085】本体部105は、記録ヘッド10の往路移
動中には、ラッチ信号の出力タイミングに合わせて出現
されるラッチパルス波形(この場合、第1パルス信号P
S1)と、チャンネル信号出力部103によるチャンネ
ル信号の出力タイミングに合わせて出現されるチャンネ
ルパルス波形(この場合、第2パルス信号PS2)と、
を当該順に有する駆動信号(A:図5参照)を生成する
ようになっている。
【0086】一方、記録ヘッド10の復路移動中には、
ラッチ信号の出力タイミングに合わせて出現されるラッ
チパルス波形(この場合、第2パルス信号PS2)と、
チャンネル信号出力部103によるチャンネル信号の出
力タイミングに合わせて出現されるチャンネルパルス波
形(この場合、第1パルス信号PS1)と、を当該順に
有する駆動信号(B;図7参照)を生成するようになっ
ている。
【0087】タイミング補正部104は、往路と復路と
の信号の切り替えにおいて、あるいは、記録ヘッド10
の移動速度に応じて、本体部105に送られるラッチ信
号及びチャンネル信号の出力タイミングを一律にずらす
ようになっている。
【0088】タイミング補正部104の作用例につい
て、以下に詳細に説明する。
【0089】まず、往路移動中において、ある第1の駆
動パルスDP1による小インク滴の記録紙8上の着弾位
置、当該駆動パルスDP1の直後の第2の駆動パルスD
P2による中インク滴の記録紙上の着弾位置、及び、当
該駆動パルスDP2の直後の(1つ先の)第1の駆動パ
ルスDP1による小インク滴の記録紙上の着弾位置が、
略等間隔となる、ような速度(基準速度)でパルスモー
タ7(往復移動機構)が記録ヘッド10を往復移動させ
る場合を考える。
【0090】このような場合には、復路移動中において
も、ある第1の駆動パルスDP1による小インク滴の記
録紙8上の着弾位置、当該駆動パルスDP1の直後の第
2の駆動パルスDP2による中インク滴の記録紙8上の
着弾位置、及び、当該駆動パルスDP2の直後の(1つ
先の)第1の駆動パルスDP1による小インク滴の記録
紙8上の着弾位置が、略等間隔となっている。
【0091】従って、この場合、図10に示すように、
復路移動中の第1の駆動パルスDP1(1つ前の第2パ
ルス列の第1パルス波形)によるインク滴の記録紙8上
の着弾位置、当該駆動パルスDP1の直後の第2の駆動
パルスDP2(第2パルス列の第2パルス波形)による
インク滴の記録紙8上の着弾位置、及び、当該駆動DP
2の直後の第1の駆動パルスDP1(第2パルス列の第
1パルス波形)によるインク滴の記録紙8上の着弾位置
が、それぞれ、前記ある第1の駆動パルスDP1(1つ
先の第1パルス列の第1パルス波形)によるインク滴の
記録紙8上の着弾位置、当該駆動パルスDP1の直前の
駆動パルスDP2(第1パルス列の第2パルス波形)に
よるインク滴の記録紙8上の着弾位置、及び、当該駆動
パルスDP2の直前の駆動パルスDP1(第1パルス列
の第1パルス波形)によるインク滴の記録紙8上の着弾
位置と主走査方向において略一致するように、往路用駆
動信号Aのためのラッチ信号及びチャンネル信号の出現
タイミング、及び、復路用駆動信号Bのためのラッチ信
号及びチャンネル信号の出現タイミング、が調整され
る。
【0092】往路用駆動信号Aのためのラッチ信号と復
路用駆動信号Bのためのラッチ信号との関係が、基準速
度において上記の関係を満たすように初期設定されてい
る場合、当該基準速度で記録ヘッド10が移動する際に
は、タイミング補正部104は作動する必要がない。
【0093】さて、この時、記録ヘッド10の往路移動
中における、小ドットのドットパターンデータ(階調情
報01)、中ドットのドットパターンデータ(階調情報
10)及び大ドットのドットパターンデータ(階調情報
11)に応じて生成されるパルス選択データについて、
具体的に説明する。
【0094】デコーダ42は、この場合、小ドットのド
ットパターンデータ(階調情報01)、中ドットのドッ
トパターンデータ(階調情報10)及び大ドットのドッ
トパターンデータ(階調情報11)に応じて、2ビット
のパルス選択データを生成する。
【0095】この2ビットのパルス選択データの各ビッ
トが、各パルス信号に対応している。すなわち、パルス
選択データの上位ビットが第1パルス信号PS1(第1
の駆動パルスDP1)に対応し、下位のビットが第2パ
ルス信号PS2(第2の駆動パルスDP2)に対応して
いる。
【0096】この場合、小ドットのドットパターンデー
タ(階調情報01)からパルス選択データ(10)が生
成される。同様に、中ドットのドットパターンデータ
(階調情報10)からパルス選択データ(01)が生成
され、大ドットのドットパターンデータ(階調情報1
1)からパルス選択データ(11)が生成される。
【0097】そして、パルス選択データの上位ビットが
「1」の場合には期間T1の始端に対応する最初のタイ
ミング信号(ラッチ信号)から期間T2の始端に対応す
る2番目のタイミング信号(CH信号)までの間スイッ
チ回路45(駆動パルス供給手段)が接続状態になる
(図5参照)。また、2番目のビットが「1」の場合に
は、2番目のタイミング信号から次の印刷周期TAにお
ける期間T1の始端に対応するタイミング信号(ラッチ
信号)までの間スイッチ回路45が接続状態になる(図
5参照)。
【0098】これにより、小ドットのドットパターンデ
ータに基づき、対応する圧電振動子15には、第1の駆
動パルスDP1だけが供給される。同様に、中ドットの
ドットパターンデータに基づいて第2の駆動パルスDP
2だけが供給され、大ドットのドットパターンデータに
基づいて第1の駆動パルスDP1及び第2の駆動パルス
DP2が続けて供給される。
【0099】その結果、図6を参照しつつ図10から分
かるように、小ドットのドットパターンデータに対応し
て、ノズル開口13からは小体積の小インク滴が吐出
し、記録紙8上に小ドットが形成される。また、中ドッ
トのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13
からは中体積の中インク滴が吐出し、記録紙8上に中ド
ットが形成される。同様に、大ドットのドットパターン
データに対応して、ノズル開口13からは小インク滴と
中インク滴とが連続して吐出し、記録紙8上に実質的な
大ドットが形成される。
【0100】一方、記録ヘッド10の復路移動中におけ
る、小ドットのドットパターンデータ(階調情報0
1)、中ドットのドットパターンデータ(階調情報1
0)及び大ドットのドットパターンデータ(階調情報1
1)に応じて生成されるパルス選択データについて、具
体的に説明する。
【0101】デコーダ42は、この場合、小ドットのド
ットパターンデータ(階調情報01)、中ドットのドッ
トパターンデータ(階調情報10)及び大ドットのドッ
トパターンデータ(階調情報11)に応じて、2ビット
のパルス選択データを生成する。
【0102】この2ビットのパルス選択データの各ビッ
トが、各パルス信号に対応している。すなわち、パルス
選択データの上位ビットが第2パルス信号PS1(第2
の駆動パルスDP2)に対応し、下位のビットが第1パ
ルス信号PS1(第1の駆動パルスDP1)に対応して
いる。
【0103】この場合、小ドットのドットパターンデー
タ(階調情報01)からパルス選択データ(01)が生
成される。同様に、中ドットのドットパターンデータ
(階調情報10)からパルス選択データ(10)が生成
され、大ドットのドットパターンデータ(階調情報1
1)からパルス選択データ(11)が生成される。
【0104】そして、パルス選択データの上位ビットが
「1」の場合には期間T3の始端に対応する最初のタイ
ミング信号(ラッチ信号)から期間T4の始端に対応す
る2番目のタイミング信号(CH信号)までの間スイッ
チ回路45(駆動パルス供給手段)が接続状態になる
(図7参照)。また、2番目のビットが「1」の場合に
は、2番目のタイミング信号から次の印刷周期TAにお
ける期間T3の始端に対応するタイミング信号(ラッチ
信号)までの間スイッチ回路45が接続状態になる(図
7参照)。
【0105】これにより、小ドットのドットパターンデ
ータに基づき、対応する圧電振動子15には、第1の駆
動パルスDP1だけが供給される。同様に、中ドットの
ドットパターンデータに基づいて第2の駆動パルスDP
2だけが供給され、大ドットのドットパターンデータに
基づいて第1の駆動パルスDP1及び第2の駆動パルス
DP2が続けて供給される。
【0106】その結果、図6を参照しつつ図10から分
かるように、小ドットのドットパターンデータに対応し
て、ノズル開口13からは小体積の小インク滴が吐出
し、記録紙8上に小ドットが形成される。また、中ドッ
トのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13
からは中体積の中インク滴が吐出し、記録紙8上に中ド
ットが形成される。同様に、大ドットのドットパターン
データに対応して、ノズル開口13からは小インク滴と
中インク滴とが連続して吐出し、記録紙8上に実質的な
大ドットが形成される。
【0107】そして、図10に示すように、往路移動中
の主走査方向における小インク滴の着弾位置及び中イン
ク滴の着弾位置が、復路移動中の主走査方向における小
インク滴の着弾位置及び中インク滴の着弾位置と略一致
する。これにより、噴射されるインク滴の着弾位置が副
走査方向に揃うことになり、極めて高精度の記録がなさ
れ得る。
【0108】次に、往路移動中において、ある第1の駆
動パルスDP1による小インク滴の記録紙8上の着弾位
置と当該駆動パルスDP1の直後の第2の駆動パルスD
P2による中インク滴の記録紙8上の着弾位置との間の
間隔が、当該中インク滴の記録紙8上の着弾位置と前記
第2の駆動パルスDP2の直後の(1つ先の)第1の駆
動パルスDP1による小インク滴の記録紙8上の着弾位
置との間の間隔よりも短い、ような速度でパルスモータ
7(往復移動機構)が記録ヘッド10を往復移動させる
場合を考える。
【0109】このような場合には、図10に示した基準
速度の場合と比較して、往路移動中の各第1パルス列の
出現タイミング(具体的には、タイミング補正部104
によりタイミング補正された後のラッチ信号の出現タイ
ミング)に対応する記録ヘッド10の往路移動位置に対
して、復路移動中の各第2パルス列の出現タイミングに
対応する記録ヘッド10の復路移動位置がずらされる。
【0110】好適にずらされた状態について、図11を
用いて説明する。この場合、図11から明らかなよう
に、往路用駆動信号Aの第1パルス列の1周期TA及び
復路用駆動信号Bの第2パルス列の1周期TBが、それ
ぞれ1画素分の区画(記録ヘッド10の移動区間)に対
してずれている。
【0111】この場合、図11に示すように、復路移動
中の第1の駆動パルスDP1(1つ前の第2パルス列の
第1パルス波形)によるインク滴の記録紙8上の着弾位
置、当該駆動パルスDP1の直後の第2の駆動パルスD
P2(第2パルス列の第2パルス波形)によるインク滴
の記録紙8上の着弾位置、及び、当該駆動DP2の直後
の第1の駆動パルスDP1(第2パルス列の第1パルス
波形)によるインク滴の記録紙8上の着弾位置が、それ
ぞれ、往路移動中の第2の駆動パルスDP2(第1パル
ス列の第2パルス波形)によるインク滴の記録紙8上の
着弾位置、当該駆動パルスDP2の直前の駆動パルスD
P1(第1パルス列の第1パルス波形)によるインク滴
の記録紙8上の着弾位置、及び、当該駆動パルスDP1
の直前の駆動パルスDP2(1つ前の第1パルス列の第
2パルス波形)によるインク滴の記録紙8上の着弾位置
と主走査方向において略一致するように、往路用駆動信
号Aのためのラッチ信号及びチャンネル信号の出現タイ
ミング、及び、復路用駆動信号Bのためのラッチ信号及
びチャンネル信号の出現タイミング、が調整されてい
る。
【0112】ここで、「主走査方向において着弾位置が
略一致する」とは、記録紙8上に着弾する各インク滴の
中心位置が主走査方向に略一致する場合に限定されな
い。特には、大ドット相当のインク滴が副走査方向に揃
うように形成され得る位置関係が好ましい。そのような
位置関係状態についても、ここでいう「主走査方向にお
いて着弾位置が略一致する」状態に含まれる。
【0113】図11に示す場合、前記のように、往路用
駆動信号Aの第1パルス列の1周期TA及び復路用駆動
信号Bの第2パルス列の1周期TBが、それぞれ1画素
分の区画(記録ヘッド10の移動区間)に対してずれて
いる。
【0114】従って、デコーダ42は、往路駆動パルス
生成手段として、各画素毎の階調データに基づいて、往
路用吐出駆動信号Aの第1の駆動パルスDP1(第1パ
ルス波形)及び第2の駆動パルスDP2(第2パルス波
形)を当該順に含む一周期分に相当するパルス選択デー
タを生成するようになっている(図11参照)。そし
て、制御ロジック43が、当該パルス選択データに基づ
いて、往路用吐出駆動信号Aから第1の駆動パルスDP
1及び/または第2の駆動パルスDP2を選択して、適
宜の駆動パルスを生成するようになっている。
【0115】具体的には、小ドットのドットパターンデ
ータ(階調情報01)からパルス選択データ(10)が
生成される。同様に、中ドットのドットパターンデータ
(階調情報10)からパルス選択データ(01)が生成
され、大ドットのドットパターンデータ(階調情報1
1)からパルス選択データ(11)が生成される。
【0116】その結果、図6を参照しつつ図11から分
かるように、各画素区分毎に、小ドットのドットパター
ンデータに対応して、ノズル開口13からは小体積の小
インク滴が吐出し、記録紙8上に小ドットが形成され
る。また、中ドットのドットパターンデータに対応し
て、ノズル開口13からは中体積の中インク滴が吐出
し、記録紙8上に中ドットが形成される。同様に、大ド
ットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口1
3からは小インク滴と中インク滴とが連続して吐出し、
記録紙8上に実質的な大ドットが形成される。
【0117】ここで、第1の駆動パルスDP1(小ドッ
ト用)の出現タイミングを例にとってこれと対応する記
録ヘッド10の往路移動位置について言及すれば、図1
0の場合には画素区分の基準位置と同一であったのに対
し、図11の場合には画素区分の基準位置からdAだけ
ずれている。
【0118】一方、この場合、デコーダ42は、復路駆
動パルス生成手段として、各画素毎の階調データに基づ
いて、復路用吐出駆動信号Bの第1の駆動パルスDP1
(第1パルス波形)及び第2の駆動パルスDP2(第2
パルス波形)を当該順に含む(図10の場合とずれてい
る)一周期分に相当するパルス選択データを生成するよ
うになっている(図11参照)。そして、制御ロジック
43が、当該パルス選択データに基づいて、復路用吐出
駆動信号Bから第1の駆動パルスDP1及び/または第
2の駆動パルスDP2を選択して、適宜の駆動パルスを
生成するようになっている。
【0119】具体的には、小ドットのドットパターンデ
ータ(階調情報01)からパルス選択データ(10)が
生成される。同様に、中ドットのドットパターンデータ
(階調情報10)からパルス選択データ(01)が生成
され、大ドットのドットパターンデータ(階調情報1
1)からパルス選択データ(11)が生成される。
【0120】その結果、図11から分かるように、各画
素区分毎に、小ドットのドットパターンデータに対応し
て、ノズル開口13からは小体積の小インク滴が吐出
し、記録紙8上に小ドットが形成される。また、中ドッ
トのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13
からは中体積の中インク滴が吐出し、記録紙8上に中ド
ットが形成される。同様に、大ドットのドットパターン
データに対応して、ノズル開口13からは小インク滴と
中インク滴とが連続して吐出し、記録紙8上に実質的な
大ドットが形成される。
【0121】ここで、第2の駆動パルスDP2(中ドッ
ト用)の出現タイミングを例にとってこれと対応する記
録ヘッド10の往路移動位置について言及すれば、図1
0の場合には画素区分の基準位置と同一であったのに対
し、図11の場合には画素区分の基準位置からdBだけ
ずれている。
【0122】以上のようなタイミング補正を実施すれ
ば、記録ヘッド10の移動が高速となって小ドット用の
インク滴の着弾位置がずれるような場合においても、画
像ムラの少ない極めて高精度の記録を実現することがで
きる。
【0123】次に、往路移動中において、ある第1の駆
動パルスDP1による小インク滴の記録紙8上の着弾位
置と当該駆動パルスDP1の直後の第2の駆動パルスD
P2による中インク滴の記録紙8上の着弾位置との間の
間隔が、当該中インク滴の記録紙8上の着弾位置と前記
第2の駆動パルスDP2の直後の(1つ先の)第1の駆
動パルスDP1による小インク滴の記録紙8上の着弾位
置との間の間隔よりも長い、ような速度でパルスモータ
7(往復移動機構)が記録ヘッド10を往復移動させる
場合を考える。
【0124】このような場合には、図10に示した基準
速度の場合と比較して、往路移動中の各第1パルス列の
出現タイミングに対応する記録ヘッド10の往路移動位
置に対して、復路移動中の各第2パルス列の出現タイミ
ングに対応する記録ヘッド10の復路移動位置がずらさ
れる。
【0125】好適にずらされた状態について、図12を
用いて説明する。この場合も、図12から明らかなよう
に、往路用駆動信号Aの第1パルス列の1周期TA及び
復路用駆動信号Bの第2パルス列の1周期TBが、それ
ぞれ1画素分の区画(記録ヘッド10の移動区間)に対
してずれている。
【0126】この場合、図12に示すように、復路移動
中の第1の駆動パルスDP1(1つ前の第2パルス列の
第1パルス波形)によるインク滴の記録紙8上の着弾位
置、当該駆動パルスDP1の直後の第2の駆動パルスD
P2(第2パルス列の第2パルス波形)によるインク滴
の記録紙8上の着弾位置、及び、当該駆動DP2の直後
の第1の駆動パルスDP1(第2パルス列の第1パルス
波形)によるインク滴の記録紙8上の着弾位置が、それ
ぞれ、往路移動中の第2の駆動パルスDP2(第1パル
ス列の第2パルス波形)によるインク滴の記録紙8上の
着弾位置、当該駆動パルスDP2の直前の駆動パルスD
P1(第1パルス列の第1パルス波形)によるインク滴
の記録紙8上の着弾位置、及び、当該駆動パルスDP1
の直前の駆動パルスDP2(1つ前の第1パルス列の第
2パルス波形)によるインク滴の記録紙8上の着弾位置
と主走査方向において略一致するように、往路用駆動信
号Aのためのラッチ信号及びチャンネル信号の出現タイ
ミング、及び、復路用駆動信号Bのためのラッチ信号及
びチャンネル信号の出現タイミング、が調整されてい
る。
【0127】図12に示す場合も、前記のように、往路
用駆動信号Aの第1パルス列の1周期TA及び復路用駆
動信号Bの第2パルス列の1周期TBが、それぞれ1画
素分の区画(記録ヘッド10の移動区間)に対してずれ
ている。
【0128】従って、デコーダ42は、往路駆動パルス
生成手段として、各画素毎の階調データに基づいて、往
路用吐出駆動信号Aの第2の駆動パルスDP2(第2パ
ルス波形)及び第1の駆動パルスDP1(第1パルス波
形)を当該順に含む(図10の場合とずれている)一周
期分に相当するパルス選択データを生成するようになっ
ている(図12参照)。そして、制御ロジック43が、
当該パルス選択データに基づいて、往路用吐出駆動信号
Aから第2の駆動パルスDP2及び/または第1の駆動
パルスDP1を選択して、適宜の駆動パルスを生成する
ようになっている。
【0129】具体的には、小ドットのドットパターンデ
ータ(階調情報01)からパルス選択データ(01)が
生成される。同様に、中ドットのドットパターンデータ
(階調情報10)からパルス選択データ(10)が生成
され、大ドットのドットパターンデータ(階調情報1
1)からパルス選択データ(11)が生成される。
【0130】その結果、図12から分かるように、各画
素区分毎に、小ドットのドットパターンデータに対応し
て、ノズル開口13からは小体積の小インク滴が吐出
し、記録紙8上に小ドットが形成される。また、中ドッ
トのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13
からは中体積の中インク滴が吐出し、記録紙8上に中ド
ットが形成される。同様に、大ドットのドットパターン
データに対応して、ノズル開口13からは小インク滴と
中インク滴とが連続して吐出し、記録紙8上に実質的な
大ドットが形成される。
【0131】ここで、第1の駆動パルスDP1(小ドッ
ト用)の出現タイミングを例にとってこれと対応する記
録ヘッド10の往路移動位置について言及すれば、図1
0の場合には画素区分の基準位置と同一であったのに対
し、図12の場合には画素区分の基準位置からdA’だ
けずれている。
【0132】一方、この場合、デコーダ42は、復路駆
動パルス生成手段として、各画素毎の階調データに基づ
いて、復路用吐出駆動信号Bの第2の駆動パルスDP2
(第2パルス波形)及び第1の駆動パルスDP1(第1
パルス波形)を当該順に含む一周期分に相当するパルス
選択データを生成するようになっている(図12参
照)。そして、制御ロジック43が、当該パルス選択デ
ータに基づいて、復路用吐出駆動信号Bから第2の駆動
パルスDP2及び/または第1の駆動パルスDP1を選
択して、適宜の駆動パルスを生成するようになってい
る。
【0133】具体的には、小ドットのドットパターンデ
ータ(階調情報01)からパルス選択データ(01)が
生成される。同様に、中ドットのドットパターンデータ
(階調情報10)からパルス選択データ(10)が生成
され、大ドットのドットパターンデータ(階調情報1
1)からパルス選択データ(11)が生成される。
【0134】その結果、図8を参照しつつ図11から分
かるように、各画素区分毎に、小ドットのドットパター
ンデータに対応して、ノズル開口13からは小体積の小
インク滴が吐出し、記録紙8上に小ドットが形成され
る。また、中ドットのドットパターンデータに対応し
て、ノズル開口13からは中体積の中インク滴が吐出
し、記録紙8上に中ドットが形成される。同様に、大ド
ットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口1
3からは小インク滴と中インク滴とが連続して吐出し、
記録紙8上に実質的な大ドットが形成される。
【0135】ここで、第2の駆動パルスDP2(中ドッ
ト用)の出現タイミングを例にとってこれと対応する記
録ヘッド10の往路移動位置について言及すれば、図1
0の場合には画素区分の基準位置と同一であったのに対
し、図12の場合には画素区分の基準位置からdB’だ
けずれている。
【0136】以上のようなタイミング補正を実施すれ
ば、記録ヘッド10の移動が低速となって小ドット用の
インク滴の着弾位置がずれるような場合においても、画
像ムラの少ない極めて高精度の記録を実現することがで
きる。
【0137】なお、駆動信号生成回路30は、DAC回
路によって形成されてもよいし、アナログ回路によって
形成されてもよい。
【0138】ここで、往路用駆動信号の他の例を、図1
3に示す。図13に示すように、駆動信号Cは、期間T
11に配置された先の第3パルス信号PS3A(先の第
1パルス波形)と、期間T12に配置された第4パルス
信号PS4(第2パルス波形)と、期間T13に配置さ
れた後の第3パルス信号PS3B(後の第1パルス波
形)と、を一連に接続してあり、記録周期TCで繰り返
し発生するパルス列波形信号である。駆動信号Cにおい
て、2つの第3パルス信号PS3A、PS3Bは、同一
の信号波形を有しており(T11=T13)、ノズル開
口13から中インク滴を吐出させる中ドット駆動パルス
DP3である。一方、第4パルス信号PS4はノズル開
口13から小インク滴を吐出させる小ドット駆動パルス
DP4である。
【0139】駆動パルスDP3は、中間電位VM’から
勾配θ11に沿って最高電位VH’まで電位を上昇させ
る放電要素P11と、この最高電位VH’を所定時間維
持するホールド要素P12と、最高電位VH’から勾配
θ12に沿って中間電位VM’まで電位を下降させる放
電要素P13とから構成される。
【0140】駆動パルスDP3が圧電振動子15に供給
されると、中ドットを形成し得る量のインク滴がノズル
開口13から吐出される。
【0141】より具体的には、放電要素P11が供給さ
れて圧電振動子15が中間電位VM’から放電されるこ
とにより、圧力発生室16の容積は、基準容積から最大
容積まで膨張する。そして、充電要素P13により、圧
力発生室16は基準容積まで収縮する。この圧力発生室
16の収縮により、圧力発生室16内のインク圧力が急
速に高まりノズル開口13からは中インク滴が吐出す
る。
【0142】駆動パルスDP4は、中間電位VM’から
勾配θ13に沿って第2最高電位VH2’まで電位を上
昇させる放電要素P14と、この第2最高電位VH2’
を所定時間維持するホールド要素P15と、第2最高電
位VH2’から勾配θ14に沿って中間電位VM’まで
電位を下降させる放電要素P16とから構成される。
【0143】駆動パルスDP4が圧電振動子15に供給
されると、小ドットを形成し得る量のインク滴がノズル
開口13から吐出される。
【0144】より具体的には、放電要素P14が供給さ
れて圧電振動子15が中間電位VM’から放電されるこ
とにより、圧力発生室16の容積は、基準容積から第2
最大容積まで膨張する。そして、充電要素P16によ
り、圧力発生室16は基準容積まで収縮する。この圧力
発生室16の収縮により、圧力発生室16内のインク圧
力が急速に高まりノズル開口13からは小インク滴が吐
出する。
【0145】そして、図14に示すように、先の第3パ
ルス信号PS3Aまたは後の第3パルス信号PS3Bと
第4パルス信号PS4とを組み合わせて供給することに
より、大ドット相当の記録を行うことができる(大ドッ
トA、大ドットB)。あるいは、先の第3パルス信号P
S3Aと後の第3パルス信号PS3Bとを組み合わせて
供給することにより、大ドット相当の記録を行うことが
できる(大ドットC)。
【0146】一方、図13及び図14に示す往路用駆動
信号が用いられる場合、好適な復路用駆動信号は、往路
用駆動信号と同一の信号である。すなわち、駆動信号D
は、期間T11に配置された先の第3パルス信号PS3
A(先の第1パルス波形)と、期間T12に配置された
第4パルス信号PS4(第2パルス波形)と、期間T1
3に配置された後の第3パルス信号PS3B(後の第1
パルス波形)と、を一連に接続してあり、記録周期TD
=TCで繰り返し発生するパルス列波形信号である。
【0147】この場合も、駆動パルスDP3が圧電振動
子15に供給されると、中ドットを形成し得る量のイン
ク滴がノズル開口13から吐出される。
【0148】また、駆動パルスDP4が圧電振動子15
に供給されると、小ドットを形成し得る量のインク滴が
ノズル開口13から吐出される。
【0149】そして、図14に示すように、先の第3パ
ルス信号PS3Aまたは後の第3パルス信号PS3Bと
第4パルス信号PS4とを組み合わせて供給することに
より、あるいは、先の第3パルス信号PS3Aと後の第
3パルス信号PS3Bとを組み合わせて供給することに
より、大ドット相当の記録を行うことができる。
【0150】このような駆動信号C、Dは、図9を用い
て説明した駆動信号生成回路30によって生成される。
【0151】この場合も、駆動信号生成回路30のタイ
ミング補正部104は、往路と復路との信号の切り替え
において、あるいは、記録ヘッド10の移動速度に応じ
て、本体部105に送られるラッチ信号及びチャンネル
信号の出力タイミングを一律にずらすようになってい
る。
【0152】この場合のタイミング補正部104の作用
例について、以下に詳細に説明する。
【0153】まず、往路移動中において、ある先の第3
パルス信号PS3A(DP3)による中インク滴の記録
紙8上の着弾位置、当該パルス信号PS3Aの直後の第
4パルス信号PS4(DP4)による小インク滴の記録
紙8上の着弾位置、及び、当該パルス信号PS4の直後
の後の第3パルス信号PS3B(DP3)による中イン
ク滴の記録紙8上の着弾位置が、略等間隔となる、よう
な速度(基準速度)でパルスモータ7(往復移動機構)
が記録ヘッド10を往復移動させる場合を考える。
【0154】このような場合には、復路移動中において
も、ある先の第3パルス信号PS3A(DP3)による
中インク滴の記録紙8上の着弾位置、当該パルス信号P
S3Aの直後の第4パルス信号PS4(DP4)による
小インク滴の記録紙8上の着弾位置、及び、当該パルス
信号PS4の直後の後の第3パルス信号PS3B(DP
3)による中インク滴の記録紙8上の着弾位置が、略等
間隔となっている。
【0155】従って、この場合、図15に示すように、
復路移動中の先の第3パルス信号PS3A(第2パルス
列の先の第1パルス波形)によるインク滴の記録紙8上
の着弾位置、当該第3パルス信号PS3Aの直後の第4
パルス信号PS4(第2パルス列の第2パルス波形)に
よるインク滴の記録紙8上の着弾位置、及び、当該第4
パルス信号PS4の直後の後の第3パルス信号PS3A
(第2パルス列の後の第1パルス波形)によるインク滴
の記録紙8上の着弾位置が、それぞれ、前記ある後の第
3パルス信号PS3B(第1パルス列の後の第1パルス
波形)によるインク滴の記録紙8上の着弾位置、当該後
の第3パルス信号PS3Bの直前の第4パルス信号PS
4(第1パルス列の第2パルス波形)によるインク滴の
記録紙8上の着弾位置、及び、当該第4パルス信号PS
4の直前の先の第3パルス信号PS3A(第1パルス列
の先の第1パルス波形)によるインク滴の記録紙8上の
着弾位置と主走査方向において略一致するように、往路
用駆動信号Cのためのラッチ信号及びチャンネル信号の
出現タイミング、及び、復路用駆動信号Dのためのラッ
チ信号及びチャンネル信号の出現タイミング、が調整さ
れる。
【0156】往路用駆動信号Cのためのラッチ信号と復
路用駆動信号Dのためのラッチ信号との関係が、基準速
度において上記の関係を満たすように初期設定されてい
る場合、当該基準速度で記録ヘッド10が移動する際に
は、タイミング補正部104は作動する必要がない。
【0157】さて、この時、記録ヘッド10の往路移動
中における、小ドットのドットパターンデータ(階調情
報01)、中ドットのドットパターンデータ(階調情報
10)及び大ドットのドットパターンデータ(階調情報
11)に応じて生成されるパルス選択データについて、
具体的に説明する。
【0158】デコーダ42は、この場合、小ドットのド
ットパターンデータ(階調情報01)、中ドットのドッ
トパターンデータ(階調情報10)及び大ドットのドッ
トパターンデータ(階調情報11)に応じて、3ビット
のパルス選択データを生成する。
【0159】この3ビットのパルス選択データの各ビッ
トが、各パルス信号に対応している。すなわち、パルス
選択データの上位ビットが先の第3パルス信号PS3A
(駆動パルスDP3)に対応し、中位ビットが第4パル
ス信号PS4(駆動パルスDP4)に対応し、下位のビ
ットが後の第3パルス信号PS3B(駆動パルスDP
3)に対応している。
【0160】この場合、小ドットのドットパターンデー
タ(階調情報01)からパルス選択データ(010)が
生成される。同様に、中ドットのドットパターンデータ
(階調情報10)からパルス選択データ(100)また
は(001)が生成され、大ドットのドットパターンデ
ータ(階調情報11)からパルス選択データ(110)
または(011)が生成される。
【0161】中ドットのドットパターンデータが(10
0)の場合、大ドットのドットパターンデータは(11
0)であり(Fタイプ)、中ドットのドットパターンデ
ータが(001)の場合、大ドットのドットパターンデ
ータは(011)である(Rタイプ)ことが好ましい。
【0162】なお、大ドットパターンデータは(10
1)であってもよいが、その場合の詳細な説明は省略す
る。
【0163】そして、パルス選択データの上位ビットが
「1」の場合には期間T11の始端に対応する最初のタ
イミング信号(ラッチ信号)から期間T12の始端に対
応する2番目のタイミング信号(CH信号)までの間ス
イッチ回路45(駆動パルス供給手段)が接続状態にな
る(図13参照)。また、中位ビットが「1」の場合に
は、2番目のタイミング信号から3番目のタイミング信
号(CH信号)までの間スイッチ回路45が接続状態に
なる(図13参照)。そして、下位ビットが「1」の場
合には、3番目のタイミング信号から次の印刷周期TC
における期間T11の始端に対応するタイミング信号
(ラッチ信号)までの間スイッチ回路45が接続状態に
なる(図13参照)。
【0164】これにより、小ドットのドットパターンデ
ータに基づき、対応する圧電振動子15には、第4パル
ス信号PS4だけが供給される。同様に、中ドットのド
ットパターンデータに基づいて先の第3パルス信号PS
3A(Fタイプ)または後の第3パルス信号PS3B
(Rタイプ)だけが供給され、大ドットのドットパター
ンデータに基づいて第4パルス信号PS4と先の第3パ
ルス信号PS3A(Fタイプ)または後の第3パルス信
号PS3B(Rタイプ)とが続けて供給される。
【0165】その結果、図14を参照しつつ図15から
分かるように、小ドットのドットパターンデータに対応
して、ノズル開口13からは小体積の小インク滴が吐出
し、記録紙8上に小ドットが形成される。また、中ドッ
トのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13
からは中体積の中インク滴が吐出し、記録紙8上に中ド
ットが形成される。同様に、大ドットのドットパターン
データに対応して、ノズル開口13からは小インク滴と
中インク滴とが連続して吐出し、記録紙8上に実質的な
大ドットが形成される。
【0166】一方、記録ヘッド10の復路移動中におけ
る、小ドットのドットパターンデータ(階調情報0
1)、中ドットのドットパターンデータ(階調情報1
0)及び大ドットのドットパターンデータ(階調情報1
1)に応じて生成されるパルス選択データについて、具
体的に説明する。
【0167】デコーダ42は、この場合も、小ドットの
ドットパターンデータ(階調情報01)、中ドットのド
ットパターンデータ(階調情報10)及び大ドットのド
ットパターンデータ(階調情報11)に応じて、3ビッ
トのパルス選択データを生成する。
【0168】この3ビットのパルス選択データの各ビッ
トが、各パルス信号に対応している。すなわち、パルス
選択データの上位ビットが先の第3パルス信号PS3A
(駆動パルスDP3)に対応し、中位ビットが第4パル
ス信号PS4(駆動パルスDP4)に対応し、下位のビ
ットが後の第3パルス信号PS3B(駆動パルスDP
3)に対応している。
【0169】この場合、小ドットのドットパターンデー
タ(階調情報01)からパルス選択データ(010)が
生成される。同様に、中ドットのドットパターンデータ
(階調情報10)からパルス選択データ(100)また
は(001)が生成され、大ドットのドットパターンデ
ータ(階調情報11)からパルス選択データ(110)
または(011)が生成される。
【0170】中ドットのドットパターンデータが(10
0)の場合、大ドットのドットパターンデータは(11
0)であり(Rタイプ)、中ドットのドットパターンデ
ータが(001)の場合、大ドットのドットパターンデ
ータは(011)である(Fタイプ)ことが好ましい。
【0171】なお、大ドットパターンデータは(10
1)であってもよいが、その場合の詳細な説明は省略す
る。
【0172】そして、パルス選択データの上位ビットが
「1」の場合には期間T11の始端に対応する最初のタ
イミング信号(ラッチ信号)から期間T12の始端に対
応する2番目のタイミング信号(CH信号)までの間ス
イッチ回路45(駆動パルス供給手段)が接続状態にな
る(図13参照)。また、中位ビットが「1」の場合に
は、2番目のタイミング信号から3番目のタイミング信
号(CH信号)までの間スイッチ回路45が接続状態に
なる(図13参照)。そして、下位ビットが「1」の場
合には、3番目のタイミング信号から次の印刷周期TD
における期間T11の始端に対応するタイミング信号
(ラッチ信号)までの間スイッチ回路45が接続状態に
なる(図13参照)。
【0173】これにより、小ドットのドットパターンデ
ータに基づき、対応する圧電振動子15には、第4パル
ス信号PS4だけが供給される。同様に、中ドットのド
ットパターンデータに基づいて先の第3パルス信号PS
3A(Rタイプ)または後の第3パルス信号PS3B
(Fタイプ)だけが供給され、大ドットのドットパター
ンデータに基づいて第4パルス信号PS4と先の第3パ
ルス信号PS3A(Rタイプ)または後の第3パルス信
号PS3B(Fタイプ)とが続けて供給される。
【0174】その結果、図14を参照しつつ図15から
分かるように、小ドットのドットパターンデータに対応
して、ノズル開口13からは小体積の小インク滴が吐出
し、記録紙8上に小ドットが形成される。また、中ドッ
トのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13
からは中体積の中インク滴が吐出し、記録紙8上に中ド
ットが形成される。同様に、大ドットのドットパターン
データに対応して、ノズル開口13からは小インク滴と
中インク滴とが連続して吐出し、記録紙8上に実質的な
大ドットが形成される。
【0175】そして、図15(Fタイプについて図示し
ている)に示すように、往路移動中の主走査方向におけ
る小インク滴の着弾位置及び中インク滴の着弾位置が、
復路移動中の主走査方向における小インク滴の着弾位置
及び中インク滴の着弾位置と略一致する。これにより、
噴射されるインク滴の着弾位置が副走査方向に揃うこと
になり、極めて高精度の記録がなされ得る。
【0176】次に、往路移動中において、ある先の第3
パルス信号PS3A(DP3)による中インク滴の記録
紙8上の着弾位置と当該パルス信号PS3Aの直後の第
4パルス信号PS4(DP4)による小インク滴の記録
紙8上の着弾位置との間の間隔が、当該小インク滴の記
録紙8上の着弾位置と前記第4パルス信号PS4の直後
の後の第3パルス信号PS3Bによる中インク滴の記録
紙8上の着弾位置との間の間隔よりも長い、ような速度
でパルスモータ7(往復移動機構)が記録ヘッド10を
往復移動させる場合を考える。
【0177】このような場合には、図15に示した基準
速度の場合と比較して、往路移動中の各第1パルス列の
出現タイミング(具体的には、タイミング補正部104
によりタイミング補正された後のラッチ信号の出現タイ
ミング)に対応する記録ヘッド10の往路移動位置に対
して、復路移動中の各第2パルス列の出現タイミングに
対応する記録ヘッド10の復路移動位置がずらされる。
【0178】好適にずらされた状態について、図16を
用いて説明する。この場合、図16から明らかなよう
に、復路用駆動信号Dの第2パルス列の1周期TDが、
1画素分の区画(記録ヘッド10の移動区間)に対して
ずれている。この場合、往路用駆動信号Cの第1パルス
列の1周期TCは、1画素分の区画(記録ヘッド10の
移動区間)に対してずれていないが、適宜にずれされて
もよい。
【0179】この場合、図16に示すように、復路移動
中の第4パルス信号PS4(第2パルス列の第2パルス
波形)によるインク滴の記録紙8上の着弾位置、及び、
当該第4パルス信号PS4の直後の後の第3パルス信号
PS3A(第2パルス列の後の第1パルス波形)による
インク滴の記録紙8上の着弾位置が、それぞれ、前記あ
る後の第3パルス信号PS3B(第1パルス列の後の第
1パルス波形)によるインク滴の記録紙8上の着弾位
置、及び、当該後の第3パルス信号PS3Bの直前の第
4パルス信号PS4(第1パルス列の第2パルス波形)
によるインク滴の記録紙8上の着弾位置と主走査方向に
おいて略一致するように、復路用駆動信号Dのためのラ
ッチ信号及びチャンネル信号の出現タイミング、が調整
されている。
【0180】ここで、「主走査方向において着弾位置が
略一致する」とは、記録紙8上に着弾する各インク滴の
中心位置が主走査方向に略一致する場合に限定されな
い。特には、大ドット相当のインク滴が副走査方向に揃
うように形成され得る位置関係が好ましい。そのような
位置関係状態についても、ここでいう「主走査方向にお
いて着弾位置が略一致する」状態に含まれる。
【0181】図16に示す場合、前記のように、復路用
駆動信号Dの第2パルス列の1周期TDが、それぞれ1
画素分の区画(記録ヘッド10の移動区間)に対してず
れている。
【0182】この場合、デコーダ42は、往路駆動パル
ス生成手段として、各画素毎の階調データに基づいて、
往路用吐出駆動信号Cの先の第3パルス信号PS3A
(先の第1パルス波形)、第4パルス信号PS4(第2
パルス波形)及び後の第3パルス信号PS3B(後の第
1パルス波形)を当該順に含む一周期分に相当するパル
ス選択データを生成するようになっている(図16参
照)。そして、制御ロジック43が、当該パルス選択デ
ータに基づいて、往路用吐出駆動信号Cから第3の駆動
パルスDP3及び/または第4の駆動パルスDP4を選
択して、適宜の駆動パルスを生成するようになってい
る。
【0183】具体的には、小ドットのドットパターンデ
ータ(階調情報01)からパルス選択データ(010)
が生成される。同様に、中ドットのドットパターンデー
タ(階調情報10)からパルス選択データ(001)が
生成され、大ドットのドットパターンデータ(階調情報
11)からパルス選択データ(011)が生成される。
なお、大ドットパターンデータは(101)であっても
よいが、その場合の詳細な説明は省略する。
【0184】その結果、図13を参照しつつ図16から
分かるように、各画素区分毎に、小ドットのドットパタ
ーンデータに対応して、ノズル開口13からは小体積の
小インク滴が吐出し、記録紙8上に小ドットが形成され
る。また、中ドットのドットパターンデータに対応し
て、ノズル開口13からは中体積の中インク滴が吐出
し、記録紙8上に中ドットが形成される。同様に、大ド
ットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口1
3からは小インク滴と中インク滴とが連続して吐出し、
記録紙8上に実質的な大ドットが形成される。
【0185】一方、デコーダ42は、復路駆動パルス生
成手段として、各画素毎の階調データに基づいて、復路
用吐出駆動信号Dの先の第3パルス信号PS3A(先の
第1パルス波形)、第4パルス信号PS4(第2パルス
波形)及び後の第3パルス信号PS3B(後の第1パル
ス波形)を当該順に含む一周期分に相当するパルス選択
データを生成するようになっている(図16参照)。そ
して、制御ロジック43が、当該パルス選択データに基
づいて、復路用吐出駆動信号Dから第3の駆動パルスD
P3及び/または第4の駆動パルスDP4を選択して、
適宜の駆動パルスを生成するようになっている。
【0186】具体的には、小ドットのドットパターンデ
ータ(階調情報01)からパルス選択データ(010)
が生成される。同様に、中ドットのドットパターンデー
タ(階調情報10)からパルス選択データ(001)が
生成され、大ドットのドットパターンデータ(階調情報
11)からパルス選択データ(011)が生成される。
なお、大ドットパターンデータは(101)であっても
よいが、その場合の詳細な説明は省略する。
【0187】その結果、図16から分かるように、各画
素区分毎に、小ドットのドットパターンデータに対応し
て、ノズル開口13からは小体積の小インク滴が吐出
し、記録紙8上に小ドットが形成される。また、中ドッ
トのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13
からは中体積の中インク滴が吐出し、記録紙8上に中ド
ットが形成される。同様に、大ドットのドットパターン
データに対応して、ノズル開口13からは小インク滴と
中インク滴とが連続して吐出し、記録紙8上に実質的な
大ドットが形成される。
【0188】ここで、第2パルス列の先の第3パルス信
号PS3Aの出現タイミングを例にとってこれと対応す
る記録ヘッド10の往路移動位置について言及すれば、
図15の場合には画素区分の基準位置と同一であったの
に対し、図16の場合には画素区分の基準位置からdD
だけずれている。
【0189】以上のようなタイミング補正を実施すれ
ば、記録ヘッド10の移動が高速となって小ドット用の
インク滴の着弾位置がずれるような場合においても、画
像ムラの少ない極めて高精度の記録を実現することがで
きる。
【0190】次に、往路移動中において、ある先の第3
パルス信号PS3A(DP3)による中インク滴の記録
紙8上の着弾位置と当該パルス信号PS3Aの直後の第
4パルス信号PS4(DP4)による小インク滴の記録
紙8上の着弾位置との間の間隔が、当該小インク滴の記
録紙8上の着弾位置と前記第4パルス信号PS4の直後
の後の第3パルス信号PS3Bによる中インク滴の記録
紙8上の着弾位置との間の間隔よりも短い、ような速度
でパルスモータ7(往復移動機構)が記録ヘッド10を
往復移動させる場合を考える。
【0191】このような場合には、図15に示した基準
速度の場合と比較して、往路移動中の各第1パルス列の
出現タイミング(具体的には、タイミング補正部104
によりタイミング補正された後のラッチ信号の出現タイ
ミング)に対応する記録ヘッド10の往路移動位置に対
して、復路移動中の各第2パルス列の出現タイミングに
対応する記録ヘッド10の復路移動位置がずらされる。
【0192】好適にずらされた状態について、図17を
用いて説明する。この場合、図17から明らかなよう
に、復路用駆動信号Dの第2パルス列の1周期TDが、
1画素分の区画(記録ヘッド10の移動区間)に対して
ずれている。この場合、往路用駆動信号Cの第1パルス
列の1周期TCは、1画素分の区画(記録ヘッド10の
移動区間)に対してずれていないが、適宜にずれされて
もよい。
【0193】この場合、図17に示すように、復路移動
中の先の第3パルス信号PS3A(第2パルス列の先の
第1パルス波形)によるインク滴の記録紙8上の着弾位
置、及び、当該先の第3パルス信号PS3Aの直後の第
4パルス信号PS4(第2パルス列の第2パルス波形)
によるインク滴の記録紙8上の着弾位置が、それぞれ、
前記ある第4パルス信号PS4(第1パルス列の第2パ
ルス波形)によるインク滴の記録紙8上の着弾位置、及
び、当該第4パルス信号PS4の直前の先の第3パルス
信号PS3A(第1パルス列の先の第1パルス波形)に
よるインク滴の記録紙8上の着弾位置と主走査方向にお
いて略一致するように、復路用駆動信号Dのためのラッ
チ信号及びチャンネル信号の出現タイミング、が調整さ
れている。
【0194】図17に示す場合も、前記のように、復路
用駆動信号Dの第2パルス列の1周期TDが、それぞれ
1画素分の区画(記録ヘッド10の移動区間)に対して
ずれている。
【0195】この場合、デコーダ42は、往路駆動パル
ス生成手段として、各画素毎の階調データに基づいて、
往路用吐出駆動信号Cの先の第3パルス信号PS3A
(先の第1パルス波形)、第4パルス信号PS4(第2
パルス波形)及び後の第3パルス信号PS3B(後の第
1パルス波形)を当該順に含む一周期分に相当するパル
ス選択データを生成するようになっている(図17参
照)。そして、制御ロジック43が、当該パルス選択デ
ータに基づいて、往路用吐出駆動信号Cから第3の駆動
パルスDP3及び/または第4の駆動パルスDP4を選
択して、適宜の駆動パルスを生成するようになってい
る。
【0196】具体的には、小ドットのドットパターンデ
ータ(階調情報01)からパルス選択データ(010)
が生成される。同様に、中ドットのドットパターンデー
タ(階調情報10)からパルス選択データ(100)が
生成され、大ドットのドットパターンデータ(階調情報
11)からパルス選択データ(110)が生成される。
なお、大ドットパターンデータは(101)であっても
よいが、その場合の詳細な説明は省略する。
【0197】その結果、図13を参照しつつ図17から
分かるように、各画素区分毎に、小ドットのドットパタ
ーンデータに対応して、ノズル開口13からは小体積の
小インク滴が吐出し、記録紙8上に小ドットが形成され
る。また、中ドットのドットパターンデータに対応し
て、ノズル開口13からは中体積の中インク滴が吐出
し、記録紙8上に中ドットが形成される。同様に、大ド
ットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口1
3からは小インク滴と中インク滴とが連続して吐出し、
記録紙8上に実質的な大ドットが形成される。
【0198】一方、デコーダ42は、復路駆動パルス生
成手段として、各画素毎の階調データに基づいて、復路
用吐出駆動信号Dの先の第3パルス信号PS3A(先の
第1パルス波形)、第4パルス信号PS4(第2パルス
波形)及び後の第3パルス信号PS3B(後の第1パル
ス波形)を当該順に含む一周期分に相当するパルス選択
データを生成するようになっている(図17参照)。そ
して、制御ロジック43が、当該パルス選択データに基
づいて、復路用吐出駆動信号Dから第3の駆動パルスD
P3及び/または第4の駆動パルスDP4を選択して、
適宜の駆動パルスを生成するようになっている。
【0199】具体的には、小ドットのドットパターンデ
ータ(階調情報01)からパルス選択データ(010)
が生成される。同様に、中ドットのドットパターンデー
タ(階調情報10)からパルス選択データ(100)が
生成され、大ドットのドットパターンデータ(階調情報
11)からパルス選択データ(110)が生成される。
なお、大ドットパターンデータは(101)であっても
よいが、その場合の詳細な説明は省略する。
【0200】その結果、図17から分かるように、各画
素区分毎に、小ドットのドットパターンデータに対応し
て、ノズル開口13からは小体積の小インク滴が吐出
し、記録紙8上に小ドットが形成される。また、中ドッ
トのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13
からは中体積の中インク滴が吐出し、記録紙8上に中ド
ットが形成される。同様に、大ドットのドットパターン
データに対応して、ノズル開口13からは小インク滴と
中インク滴とが連続して吐出し、記録紙8上に実質的な
大ドットが形成される。
【0201】ここで、第2パルス列の先の第3パルス信
号PS3Aの出現タイミングを例にとってこれと対応す
る記録ヘッド10の往路移動位置について言及すれば、
図15の場合には画素区分の基準位置と同一であったの
に対し、図17の場合には画素区分の基準位置からd
D’だけずれている。
【0202】以上のようなタイミング補正を実施すれ
ば、記録ヘッド10の移動が高速となって小ドット用の
インク滴の着弾位置がずれるような場合においても、画
像ムラの少ない極めて高精度の記録を実現することがで
きる。
【0203】なお、駆動信号生成回路30は、DAC回
路によって形成されてもよいし、アナログ回路によって
形成されてもよい。
【0204】なお、以上の実施の形態において、圧力室
16の容積を変化させる圧力発生素子は、圧電振動子1
5に限定されるものではない。例えば、磁歪素子を圧力
発生素子として用い、この磁歪素子によって圧力室16
を膨張・収縮させて圧力変動を生じさせるようにしても
よいし、発熱素子を圧力発生素子として用い、この発熱
素子からの熱で膨張・収縮する気泡によって圧力室16
に圧力変動を生じさせるように構成してもよい。
【0205】また、プリンタコントローラ1はコンピュ
ータシステムによって構成されているが、コンピュータ
システムに前記各要素を実現させるためのプログラム及
び当該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な
記録媒体201も、本件の保護対象である。
【0206】さらに、前記の各要素が、コンピュータシ
ステム上で動作するOS等のプログラム(第2のプログ
ラム)によって実現される場合、当該OS等のプログラ
ム(第2のプログラム)を制御する各種命令を含むプロ
グラム及び当該プログラムを記録した記録媒体202
も、本件の保護対象である。
【0207】ここで、記録媒体201、202とは、フ
ロッピーディスク等の単体として認識できるものの他、
各種信号を伝搬させるネットワークをも含む。
【0208】なお、以上の説明はインクジェット式記録
装置についてなされているが、本発明は、広く液体噴射
装置全般を対象としたものである。液体の例としては、
インクの他に、グルー、マニキュア等が用いられ得る。
【0209】
【発明の効果】本発明によれば、各第1パルス列の出現
タイミングと各第2パルス列の出現タイミングとが調整
されるため、第1パルス列あるいは第2パルス列そのも
のを修正することなく、液体滴の着弾位置を適宜に調整
することができる。
【0210】これにより、特に往復移動されるノズル開
口の移動速度が変更される場合に対応して、比較的簡便
に、ノズル開口から吐出される液体滴の着弾位置を調整
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるインクジェット式
プリンタの概略斜視図である。
【図2】記録ヘッドの内部構造を説明する断面図であ
る。
【図3】プリンタの電気的構成を説明するブロック図で
ある。
【図4】記録ヘッドの電気駆動系を説明するブロック図
である。
【図5】往路用駆動信号の一例を示す図である。
【図6】図5の駆動信号に基づいて生成される駆動パル
スを説明する図である。
【図7】復路用駆動信号の一例を示す図である。
【図8】図7の駆動信号に基づいて生成される駆動パル
スを説明する図である。
【図9】駆動信号生成回路を示す概略ブロック図であ
る。
【図10】基準速度の移動状態でのインク滴の着弾位置
の一例を示す図である。
【図11】高速の移動状態でのインク滴の着弾位置の一
例を示す図である。
【図12】低速の移動状態でのインク滴の着弾位置の一
例を示す図である。
【図13】往路用駆動信号の他の例を示す図である。
【図14】図13の駆動信号に基づいて生成される駆動
パルスを説明する図である。
【図15】基準速度の移動状態でのインク滴の着弾位置
の一例を示す図である。
【図16】高速の移動状態でのインク滴の着弾位置の一
例を示す図である。
【図17】低速の移動状態でのインク滴の着弾位置の一
例を示す図である。
【図18】従来の駆動信号の一例を示す図である。
【図19】図13の駆動信号に基づいて生成される駆動
パルスを説明する図である。
【図20】往路と復路とで駆動信号を異ならせた場合の
一例を説明する図である。
【図21】基準速度の移動状態でのインク滴の着弾位置
の従来例を示す図である。
【図22】高速の移動状態でのインク滴の着弾位置の従
来例を示す図である。
【図23】低速の移動状態でのインク滴の着弾位置の従
来例を示す図である。
【符号の説明】
1 インクジェット式プリンタ 2 キャリッジ 3 ガイド部材 4 駆動プーリ 5 遊転プーリ 6 タイミングベルト 7 パルスモータ 8 記録紙 10 記録ヘッド 11 インクカートリッジ 12 インク室 13 ノズル開口 14 ノズルプレート 15 圧電振動子 16 圧力室 17 インク供給口 18 供給側連通孔 19 第1ノズル連通孔 20 第2ノズル連通孔 23 プリンタコントローラ 24 プリントエンジン 25 外部インターフェース 26 RAM 27 ROM 28 制御部 29 発振回路 30 駆動信号生成回路 31 内部インターフェース 33 記録ヘッドの電気駆動系 34 プラテン 35 紙送りモータ 36 第1シフトレジスタ 37 第2シフトレジスタ 39 第1ラッチ回路 40 第2ラッチ回路 42 デコーダ 43 制御ロジック 44 レベルシフタ 45 スイッチ回路 101 ラッチ信号出力部 102 エンコーダ 103 チャンネル信号出力部 104 タイミング補正部 105 本体部 200 記録媒体 201 記録媒体

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ノズル開口を有するヘッド部材と、 ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧力変動手段
    と、 複数の所定の通過位置を通過するようにヘッド部材を往
    復移動させる往復移動機構と、 往路用吐出駆動信号を生成する往路駆動信号発生手段
    と、 前記往路用吐出駆動信号に基づいて往路用駆動パルスを
    生成する往路駆動パルス生成手段と、 復路用吐出駆動信号を生成する復路駆動信号発生手段
    と、 前記復路用吐出駆動信号に基づいて復路用駆動パルスを
    生成する復路駆動パルス生成手段と、 ヘッド部材の往路移動中に前記往路用駆動パルスに基づ
    いて圧力変動手段を駆動させると共に、ヘッド部材の復
    路移動中に前記復路用駆動パルスに基づいて圧力変動手
    段を駆動させる制御本体部と、を備え、 前記往路用吐出駆動信号は、第1パルス列の周期信号で
    あり、 前記復路用吐出駆動信号は、前記往路用吐出駆動信号と
    同一の周期を有する、第2パルス列の周期信号であり、 各第1パルス列の出現タイミングに対応するヘッド部材
    の往路移動位置に対して、各第2パルス列の出現タイミ
    ングに対応するヘッド部材の復路移動位置が所定量だけ
    ずれるように、各第1パルス列の出現タイミングと各第
    2パルス列の出現タイミングとを調整することが可能な
    タイミング補正装置が設けられていることを特徴とする
    液体噴射装置。
  2. 【請求項2】前記第1パルス列は、第1パルス波形と第
    2パルス波形とを当該順に有しており、 前記第2パルス列は、前記第2パルス波形と前記第1パ
    ルス波形とを当該順に有していることを特徴とする請求
    項1に記載の液体噴射装置。
  3. 【請求項3】第1パルス波形及び第2パルス波形の一方
    は、相対的に小ドットの液体滴を噴射するための小ドッ
    トパルス波形であり、 第1パルス波形及び第2パルス波形の他方は、相対的に
    中ドットの液体滴を噴射するための中ドットパルス波形
    であることを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装
    置。
  4. 【請求項4】往復移動するヘッド部材のノズル開口に対
    向すると共に当該ノズル開口から略等距離だけ離れるよ
    うに液体被噴射媒体を保持する被噴射媒体保持部を更に
    備え、 往復移動機構は、ヘッド部材を往復移動させる速度が可
    変に構成されており、 第1パルス列の第1パルス波形による液体滴の液体被噴
    射媒体上の着弾位置、第1パルス列の第2パルス波形に
    よる液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、及び、1つ
    先の第1パルス列の第1パルス波形による液体滴の液体
    被噴射媒体上の着弾位置が、略等間隔となる、ような速
    度で往復移動機構がヘッド部材を往復移動させる場合、 1つ前の第2パルス列の第1パルス波形による液体滴の
    液体被噴射媒体上の着弾位置、第2パルス列の第2パル
    ス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、及
    び、第2パルス列の第1パルス波形による液体滴の液体
    被噴射媒体上の着弾位置が、それぞれ、前記1つ先の第
    1パルス列の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射
    媒体上の着弾位置、前記第1パルス列の第2パルス波形
    による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、及び、前
    記第1パルス列の第1パルス波形による液体滴の液体被
    噴射媒体上の着弾位置と、ヘッド部材の往復移動方向に
    おいて略一致するようになっていることを特徴とする請
    求項2または3に記載の液体噴射装置。
  5. 【請求項5】往復移動するヘッド部材のノズル開口に対
    向すると共に当該ノズル開口から略等距離だけ離れるよ
    うに液体被噴射媒体を保持する被噴射媒体保持部を更に
    備え、 往復移動機構は、ヘッド部材を往復移動させる速度が可
    変に構成されており、第1パルス列の第1パルス波形に
    よる液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置と第1パルス
    列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の
    着弾位置との間の間隔が、第1パルス列の第2パルス波
    形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置と1つ先
    の第1パルス列の第1パルス波形による液体滴の液体被
    噴射媒体上の着弾位置との間の間隔よりも短い、ような
    速度で往復移動機構がヘッド部材を往復移動させる場
    合、 1つ前の第2パルス列の第1パルス波形による液体滴の
    液体被噴射媒体上の着弾位置、第2パルス列の第2パル
    ス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、及
    び、第2パルス列の第1パルス波形による液体滴の液体
    被噴射媒体上の着弾位置が、それぞれ、第1パルス列の
    第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾
    位置、第1パルス列の第1パルス波形による液体滴の液
    体被噴射媒体上の着弾位置、及び、1つ前の第1パルス
    列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の
    着弾位置と、ヘッド部材の往復移動方向において略一致
    するようになっており、 往路駆動パルス生成手段は、階調データに基づいて、往
    路用吐出駆動信号の第1パルス波形及び第2パルス波形
    を当該順に含む一周期分に相当するパルス選択データを
    生成し、当該パルス選択データと往路用吐出駆動信号と
    から駆動パルスを生成するようになっており、 復路駆動パルス生成手段は、階調データに基づいて、復
    路用吐出駆動信号の第1パルス波形及び第2パルス波形
    を当該順に含む一周期分に相当するパルス選択データを
    生成し、当該パルス選択データと復路用吐出駆動信号と
    から駆動パルスを生成するようになっていつことを特徴
    とする請求項2乃至4のいずれかに記載の液体噴射装
    置。
  6. 【請求項6】往復移動するヘッド部材のノズル開口に対
    向すると共に当該ノズル開口から略等距離だけ離れるよ
    うに液体被噴射媒体を保持する被噴射媒体保持部を更に
    備え、 往復移動機構は、ヘッド部材を往復移動させる速度が可
    変に構成されており、 第1パルス列の第1パルス波形による液体滴の液体被噴
    射媒体上の着弾位置と第1パルス列の第2パルス波形に
    よる液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置との間の間隔
    が、第1パルス列の第2パルス波形による液体滴の液体
    被噴射媒体上の着弾位置と1つ先の第1パルス列の第1
    パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置
    との間の間隔よりも長い、ような速度で往復移動機構が
    ヘッド部材を往復移動させる場合、 1つ前の第2パルス列の第1パルス波形による液体滴の
    液体被噴射媒体上の着弾位置、第2パルス列の第2パル
    ス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、及
    び、第2パルス列の第1パルス波形による液体滴の液体
    被噴射媒体上の着弾位置が、それぞれ、第1パルス列の
    第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾
    位置、第1パルス列の第1パルス波形による液体滴の液
    体被噴射媒体上の着弾位置、及び、1つ前の第1パルス
    列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の
    着弾位置と、ヘッド部材の往復移動方向において略一致
    するようになっており、 往路駆動パルス生成手段は、階調データに基づいて、往
    路用吐出駆動信号の第2パルス波形及び第1パルス波形
    を当該順に含む一周期分に相当するパルス選択データを
    生成し、当該パルス選択データと往路用吐出駆動信号と
    から駆動パルスを生成するようになっており、 復路駆動パルス生成手段は、階調データに基づいて、復
    路用吐出駆動信号の第2パルス波形及び第1パルス波形
    を当該順に含む一周期分に相当するパルス選択データを
    生成し、当該パルス選択データと復路用吐出駆動信号と
    から駆動パルスを生成するようになっていることを特徴
    とする請求項2乃至5のいずれかに記載の液体噴射装
    置。
  7. 【請求項7】前記第1パルス列及び前記第2パルス列
    は、共に、先及び後の2つの第1パルス波形とその間に
    挟まれた第2パルス波形とを有していることを特徴とす
    る請求項1に記載の液体噴射装置。
  8. 【請求項8】第1パルス波形及び第2パルス波形の一方
    は、相対的に小ドットの液体滴を噴射するための小ドッ
    トパルス波形であり、 第1パルス波形及び第2パルス波形の他方は、相対的に
    中ドットの液体滴を噴射するための中ドットパルス波形
    であることを特徴とする請求項7に記載の液体噴射装
    置。
  9. 【請求項9】往復移動するヘッド部材のノズル開口に対
    向すると共に当該ノズル開口から略等距離だけ離れるよ
    うに液体被噴射媒体を保持する被噴射媒体保持部を更に
    備え、 往復移動機構は、ヘッド部材を往復移動させる速度が可
    変に構成されており、第1パルス列の先の第1パルス波
    形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、第1パ
    ルス列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体
    上の着弾位置、及び、第1パルス列の後の第1パルス波
    形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が、略等
    間隔となる、ような速度で往復移動機構がヘッド部材を
    往復移動させる場合、 第2パルス列の先の第1パルス波形による液体滴の液体
    被噴射媒体上の着弾位置、第2パルス列の第2パルス波
    形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、及び、
    第2パルス列の後の第1パルス波形による液体滴の液体
    被噴射媒体上の着弾位置が、それぞれ、前記第1パルス
    列の後の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体
    上の着弾位置、前記第1パルス列の第2パルス波形によ
    る液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、及び、前記第
    1パルス列の先の第1パルス波形による液体滴の液体被
    噴射媒体上の着弾位置と、ヘッド部材の往復移動方向に
    おいて略一致するようになっていることを特徴とする請
    求項7または8に記載の液体噴射装置。
  10. 【請求項10】往復移動するヘッド部材のノズル開口に
    対向すると共に当該ノズル開口から略等距離だけ離れる
    ように液体被噴射媒体を保持する被噴射媒体保持部を更
    に備え、 往復移動機構は、ヘッド部材を往復移動させる速度が可
    変に構成されており、 第1パルス列の先の第1パルス波形による液体滴の液体
    被噴射媒体上の着弾位置と第1パルス列の第2パルス波
    形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置との間の
    間隔が、第1パルス列の第2パルス波形による液体滴の
    液体被噴射媒体上の着弾位置と第1パルス列の後の第1
    パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置
    との間の間隔よりも長い、ような速度で往復移動機構が
    ヘッド部材を往復移動させる場合、 第2パルス列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴
    射媒体上の着弾位置、及び、第2パルス列の後の第1パ
    ルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置
    が、それぞれ、第1パルス列の後の第1パルス波形によ
    る液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、及び、第1パ
    ルス列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体
    上の着弾位置と、ヘッド部材の往復移動方向において略
    一致するようになっていることを特徴とする請求項7乃
    至9のいずれかに記載の液体噴射装置。
  11. 【請求項11】往復移動するヘッド部材のノズル開口に
    対向すると共に当該ノズル開口から略等距離だけ離れる
    ように液体被噴射媒体を保持する被噴射媒体保持部を更
    に備え、 往復移動機構は、ヘッド部材を往復移動させる速度が可
    変に構成されており、 往復移動機構は、ヘッド部材を往復移動させる速度が可
    変に構成されており、 第1パルス列の先の第1パルス波形による液体滴の液体
    被噴射媒体上の着弾位置と第1パルス列の第2パルス波
    形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置との間の
    間隔が、第1パルス列の第2パルス波形による液体滴の
    液体被噴射媒体上の着弾位置と第1パルス列の後の第1
    パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置
    との間の間隔よりも短い、ような速度で往復移動機構が
    ヘッド部材を往復移動させる場合、 第2パルス列の先の第1パルス波形による液体滴の液体
    被噴射媒体上の着弾位置、及び、第2パルス列の第2パ
    ルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置
    が、それぞれ、第1パルス列の第2パルス波形による液
    体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、及び、第1パルス
    列の先の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体
    上の着弾位置と、ヘッド部材の往復移動方向において略
    一致するようになっていることを特徴とする請求項7乃
    至10のいずれかに記載の液体噴射装置。
  12. 【請求項12】ノズル開口を有するヘッド部材と、 ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧力変動手段
    と、 複数の所定の通過位置を通過するようにヘッド部材を往
    復移動させる往復移動機構と、を備えた液体噴射装置を
    制御するための装置であって、 往路用吐出駆動信号を生成する往路駆動信号発生手段
    と、 前記往路用吐出駆動信号に基づいて往路用駆動パルスを
    生成する往路駆動パルス生成手段と、 復路用吐出駆動信号を生成する復路駆動信号発生手段
    と、 前記復路用吐出駆動信号に基づいて復路用駆動パルスを
    生成する復路駆動パルス生成手段と、 ヘッド部材の往路移動中に前記往路用駆動パルスに基づ
    いて圧力変動手段を駆動させると共に、ヘッド部材の復
    路移動中に前記復路用駆動パルスに基づいて圧力変動手
    段を駆動させる制御本体部と、を備え、 前記往路用吐出駆動信号は、第1パルス列の周期信号で
    あり、 前記復路用吐出駆動信号は、前記往路用吐出駆動信号と
    同一の周期を有する、第2パルス列の周期信号であり、 各第1パルス列の出現タイミングに対応するヘッド部材
    の往路移動位置に対して、各第2パルス列の出現タイミ
    ングに対応するヘッド部材の復路移動位置が所定量だけ
    ずれるように、各第1パルス列の出現タイミングと各第
    2パルス列の出現タイミングとを調整することが可能な
    タイミング補正装置が設けられていることを特徴とする
    制御装置。
  13. 【請求項13】前記第1パルス列は、第1パルス波形と
    第2パルス波形とを当該順に有しており、 前記第2パルス列は、前記第2パルス波形と前記第1パ
    ルス波形とを当該順に有していることを特徴とする請求
    項12に記載の制御装置。
  14. 【請求項14】第1パルス波形及び第2パルス波形の一
    方は、相対的に小ドットの液体滴を噴射するための小ド
    ットパルス波形であり、 第1パルス波形及び第2パルス波形の他方は、相対的に
    中ドットの液体滴を噴射するための中ドットパルス波形
    であることを特徴とする請求項13に記載の制御装置。
  15. 【請求項15】液体噴射装置は、往復移動するヘッド部
    材のノズル開口に対向すると共に当該ノズル開口から略
    等距離だけ離れるように液体被噴射媒体を保持する被噴
    射媒体保持部を更に備えており、 往復移動機構は、ヘッド部材を往復移動させる速度が可
    変に構成されており、 第1パルス列の第1パルス波形による液体滴の液体被噴
    射媒体上の着弾位置、第1パルス列の第2パルス波形に
    よる液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、及び、1つ
    先の第1パルス列の第1パルス波形による液体滴の液体
    被噴射媒体上の着弾位置が、略等間隔となる、ような速
    度で往復移動機構がヘッド部材を往復移動させる場合、 1つ前の第2パルス列の第1パルス波形による液体滴の
    液体被噴射媒体上の着弾位置、第2パルス列の第2パル
    ス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、及
    び、第2パルス列の第1パルス波形による液体滴の液体
    被噴射媒体上の着弾位置が、それぞれ、前記1つ先の第
    1パルス列の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射
    媒体上の着弾位置、前記第1パルス列の第2パルス波形
    による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、及び、前
    記第1パルス列の第1パルス波形による液体滴の液体被
    噴射媒体上の着弾位置と、ヘッド部材の往復移動方向に
    おいて略一致するようになっていることを特徴とする請
    求項13または14に記載の制御装置。
  16. 【請求項16】液体噴射装置は、往復移動するヘッド部
    材のノズル開口に対向すると共に当該ノズル開口から略
    等距離だけ離れるように液体被噴射媒体を保持する被噴
    射媒体保持部を更に備えており、 往復移動機構は、ヘッド部材を往復移動させる速度が可
    変に構成されており、 第1パルス列の第1パルス波形による液体滴の液体被噴
    射媒体上の着弾位置と第1パルス列の第2パルス波形に
    よる液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置との間の間隔
    が、第1パルス列の第2パルス波形による液体滴の液体
    被噴射媒体上の着弾位置と1つ先の第1パルス列の第1
    パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置
    との間の間隔よりも短い、ような速度で往復移動機構が
    ヘッド部材を往復移動させる場合、 1つ前の第2パルス列の第1パルス波形による液体滴の
    液体被噴射媒体上の着弾位置、第2パルス列の第2パル
    ス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、及
    び、第2パルス列の第1パルス波形による液体滴の液体
    被噴射媒体上の着弾位置が、それぞれ、第1パルス列の
    第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾
    位置、第1パルス列の第1パルス波形による液体滴の液
    体被噴射媒体上の着弾位置、及び、1つ前の第1パルス
    列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の
    着弾位置と、ヘッド部材の往復移動方向において略一致
    するようになっており、 往路駆動パルス生成手段は、階調データに基づいて、往
    路用吐出駆動信号の第1パルス波形及び第2パルス波形
    を当該順に含む一周期分に相当するパルス選択データを
    生成し、当該パルス選択データと往路用吐出駆動信号と
    から駆動パルスを生成するようになっており、 復路駆動パルス生成手段は、階調データに基づいて、復
    路用吐出駆動信号の第1パルス波形及び第2パルス波形
    を当該順に含む一周期分に相当するパルス選択データを
    生成し、当該パルス選択データと復路用吐出駆動信号と
    から駆動パルスを生成するようになっていることを特徴
    とする請求項13乃至15のいずれかに記載の制御装
    置。
  17. 【請求項17】液体噴射装置は、往復移動するヘッド部
    材のノズル開口に対向すると共に当該ノズル開口から略
    等距離だけ離れるように液体被噴射媒体を保持する被噴
    射媒体保持部を更に備えており、 往復移動機構は、ヘッド部材を往復移動させる速度が可
    変に構成されており、第1パルス列の第1パルス波形に
    よる液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置と第1パルス
    列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の
    着弾位置との間の間隔が、第1パルス列の第2パルス波
    形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置と1つ先
    の第1パルス列の第1パルス波形による液体滴の液体被
    噴射媒体上の着弾位置との間の間隔よりも長い、ような
    速度で往復移動機構がヘッド部材を往復移動させる場
    合、 1つ前の第2パルス列の第1パルス波形による液体滴の
    液体被噴射媒体上の着弾位置、第2パルス列の第2パル
    ス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、及
    び、第2パルス列の第1パルス波形による液体滴の液体
    被噴射媒体上の着弾位置が、それぞれ、第1パルス列の
    第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾
    位置、第1パルス列の第1パルス波形による液体滴の液
    体被噴射媒体上の着弾位置、及び、1つ前の第1パルス
    列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の
    着弾位置と、ヘッド部材の往復移動方向において略一致
    するようになっており、 往路駆動パルス生成手段は、階調データに基づいて、往
    路用吐出駆動信号の第2パルス波形及び第1パルス波形
    を当該順に含む一周期分に相当するパルス選択データを
    生成し、当該パルス選択データと往路用吐出駆動信号と
    から駆動パルスを生成するようになっており、 復路駆動パルス生成手段は、階調データに基づいて、復
    路用吐出駆動信号の第2パルス波形及び第1パルス波形
    を当該順に含む一周期分に相当するパルス選択データを
    生成し、当該パルス選択データと復路用吐出駆動信号と
    から駆動パルスを生成するようになっていることを特徴
    とする請求項13乃至16のいずれかに記載の制御装
    置。
  18. 【請求項18】前記第1パルス列及び前記第2パルス列
    は、共に、先及び後の2つの第1パルス波形とその間に
    挟まれた第2パルス波形とを有していることを特徴とす
    る請求項12に記載の制御装置。
  19. 【請求項19】第1パルス波形及び第2パルス波形の一
    方は、相対的に小ドットの液体滴を噴射するための小ド
    ットパルス波形であり、 第1パルス波形及び第2パルス波形の他方は、相対的に
    中ドットの液体滴を噴射するための中ドットパルス波形
    であることを特徴とする請求項18に記載の制御装置。
  20. 【請求項20】往復移動するヘッド部材のノズル開口に
    対向すると共に当該ノズル開口から略等距離だけ離れる
    ように液体被噴射媒体を保持する被噴射媒体保持部を更
    に備え、 往復移動機構は、ヘッド部材を往復移動させる速度が可
    変に構成されており、第1パルス列の先の第1パルス波
    形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、第1パ
    ルス列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体
    上の着弾位置、及び、第1パルス列の後の第1パルス波
    形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が、略等
    間隔となる、ような速度で往復移動機構がヘッド部材を
    往復移動させる場合、 第2パルス列の先の第1パルス波形による液体滴の液体
    被噴射媒体上の着弾位置、第2パルス列の第2パルス波
    形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、及び、
    第2パルス列の後の第1パルス波形による液体滴の液体
    被噴射媒体上の着弾位置が、それぞれ、前記第1パルス
    列の後の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体
    上の着弾位置、前記第1パルス列の第2パルス波形によ
    る液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、及び、前記第
    1パルス列の先の第1パルス波形による液体滴の液体被
    噴射媒体上の着弾位置と、ヘッド部材の往復移動方向に
    おいて略一致するようになっていることを特徴とする請
    求項18または19に記載の制御装置。
  21. 【請求項21】往復移動するヘッド部材のノズル開口に
    対向すると共に当該ノズル開口から略等距離だけ離れる
    ように液体被噴射媒体を保持する被噴射媒体保持部を更
    に備え、 往復移動機構は、ヘッド部材を往復移動させる速度が可
    変に構成されており、 第1パルス列の先の第1パルス波形による液体滴の液体
    被噴射媒体上の着弾位置と第1パルス列の第2パルス波
    形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置との間の
    間隔が、第1パルス列の第2パルス波形による液体滴の
    液体被噴射媒体上の着弾位置と第1パルス列の後の第1
    パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置
    との間の間隔よりも長い、ような速度で往復移動機構が
    ヘッド部材を往復移動させる場合、 第2パルス列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴
    射媒体上の着弾位置、及び、第2パルス列の後の第1パ
    ルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置
    が、それぞれ、第1パルス列の後の第1パルス波形によ
    る液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、及び、第1パ
    ルス列の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体
    上の着弾位置と、ヘッド部材の往復移動方向において略
    一致するようになっていることを特徴とする請求項18
    乃至20のいずれかに記載の液体噴射装置。
  22. 【請求項22】少なくとも1台のコンピュータを含むコ
    ンピュータシステムによって実行されて、前記コンピュ
    ータシステムに請求項12乃至21のいずれかに記載の
    制御装置を実現させるプログラム。
  23. 【請求項23】少なくとも1台のコンピュータを含むコ
    ンピュータシステム上で動作する第2のプログラムを制
    御する命令が含まれており、 前記コンピュータシステムによって実行されて、前記第
    2のプログラムを制御して、前記コンピュータシステム
    に請求項12乃至21のいずれかに記載の制御装置を実
    現させるプログラム。
  24. 【請求項24】少なくとも1台のコンピュータを含むコ
    ンピュータシステムによって実行されて、前記コンピュ
    ータシステムに請求項12乃至21のいずれかに記載の
    制御装置を実現させるプログラムを記録したコンピュー
    タ読取り可能な記録媒体。
  25. 【請求項25】少なくとも1台のコンピュータを含むコ
    ンピュータシステム上で動作する第2のプログラムを制
    御する命令が含まれており、 前記コンピュータシステムによって実行されて、前記第
    2のプログラムを制御して、前記コンピュータシステム
    に請求項12乃至21のいずれかに記載の制御装置を実
    現させるプログラムを記録したコンピュータ読取り可能
    な記録媒体。
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