JP2003251799A - 液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射装置

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JP2003251799A
JP2003251799A JP2002332780A JP2002332780A JP2003251799A JP 2003251799 A JP2003251799 A JP 2003251799A JP 2002332780 A JP2002332780 A JP 2002332780A JP 2002332780 A JP2002332780 A JP 2002332780A JP 2003251799 A JP2003251799 A JP 2003251799A
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timing
waiting time
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Application number
JP2002332780A
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English (en)
Inventor
Ryoichi Tanaka
中 良 一 田
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 往復移動されるノズル開口の移動速度が変更
される場合に対応して、ノズル開口から吐出される液体
滴の着弾位置を好適に調整することができるインクジェ
ット式記録装置、広くは液体噴射装置を提供すること。 【解決手段】 往路用吐出駆動信号は、複数の通過位置
に対応して規定される複数の往路タイミングの各々から
往路第1パルス待機時間の経過の後の往路第1パルス波
形と、往路第2パルス待機時間の経過の後の往路第2パ
ルス波形と、を含んでいる。復路用吐出駆動信号は、同
様に、復路タイミングの各々から復路第1パルス待機時
間の経過の後の復路第1パルス波形と復路第2パルス待
機時間の経過の後の復路第2パルス波形と、を含んでい
る。第1及び第2の往路パルス待機時間は、各往路タイ
ミングに関して、各々規定され、第1及び第2の復路パ
ルス待機時間は、各復路タイミングに関して、各々規定
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノズル開口から液
体滴を吐出させる液体噴射装置に係り、とりわけ、往復
移動の各々においてノズル開口から液体滴を吐出させる
液体噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット式プリンタやインクジェ
ット式プロッタ等のインクジェット式記録装置(液体噴
射装置の一種)は、記録ヘッド(ヘッド部材)を主走査
方向に沿って移動させると共に記録紙(液体被噴射媒体
の一種)を副走査方向に沿って移動させ、この移動に連
動して記録ヘッドのノズル開口からインク滴を吐出させ
ることにより、記録紙上に画像(文字等を含む)を記録
する。このインク滴の吐出は、例えば、ノズル開口に連
通した圧力発生室を膨張・収縮させることで行われる。
【0003】圧力発生室の膨張・収縮は、例えば、圧電
振動子の変形を利用して行われる。このような記録ヘッ
ドでは、供給される駆動パルスに応じて圧電振動子が変
形し、これにより圧力室の容積が変化し、この容積変化
によって圧力室内のインクに圧力変動が生じて、ノズル
開口からインク滴が吐出する。
【0004】このような記録装置では、パルス波形を一
連に接続してなる駆動信号が生成される。一方、インク
滴の吐出の有無を規定する印字データが記録ヘッドに送
信される。そして、当該送信された印字データに基づい
て、必要なパルス波形のみが前記駆動信号から選択され
て圧電振動子に供給される。すなわち、ノズル開口から
インク滴を吐出させるか否かを、印字データに基づいて
決定させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】記録紙に対する記録を
より高速に行うためには、記録ヘッドの主走査方向の往
復移動の往路と復路との各々において、記録ヘッドのノ
ズル開口からインク滴を吐出させて記録紙上に画像(文
字等を含む)を記録することが好ましい。すなわち、往
路移動中に1行分の記録を行った後、記録ヘッドが記録
紙に対して相対的に副走査方向に行幅分(行間幅を含
む)だけ移動し、復路移動中(逆方向)に次の1行分の
記録を行うことが好ましい。このように、往復移動の各
々において記録が可能なインクジェット式記録装置は、
双方向タイプ(Bi−D)と呼ばれている。
【0006】双方向タイプのインクジェット式記録装置
では、記録精度を向上させるために、往路用の駆動信号
の波形と復路用の駆動信号の波形とを別個に生成するこ
とが好ましいことが知見されている。このような駆動信
号の波形生成については、特開2000−1001号に
詳細に記載されている。
【0007】さて、図17(a)乃至図17(d)に示
すように、従来の往路用の駆動信号及び復路用の駆動信
号においては、各画素毎のタイミング信号から各パルス
波形PWの立ち下がり(あるいは立ち上がり)までの待
機時間Sが固定されている。
【0008】この時、記録ヘッドの速度が一定の場合に
は、往路移動中の記録と復路移動中の記録との間で、い
わゆる着弾ずれ(Bi−Dずれ)が発生することは無
い。
【0009】より詳細に説明すれば、図17(a)に示
すように記録ヘッドの速度がVで一定の場合、記録ヘ
ッドは、所定の通過位置P、P、P…を時
刻t、t、t…で通過するが、当該時刻の
間隔t−t=Δt 、t−t=Δt
…は、常に一定である(図17(b)及び図17
(c)参照)。従って、待機時間Sが一定であること
は、着弾ずれの発生を抑制するために必要な条件である
(図17(c)及び図17(d)参照)。
【0010】しかしながら、記録ヘッドの移動速度が可
変である場合には、図18(a)乃至図18(d)に示
すように、往路移動中の記録と復路移動中の記録との間
で、いわゆる着弾ずれが発生し得る。
【0011】より詳細に説明すれば、図18(a)に示
すように記録ヘッドの速度がVに向けて増大していく
場合、記録ヘッドは、所定の通過位置P、P
…を時刻t、t、t…で通過する
が、当該時刻の間隔t−t=Δt、t
−t=Δt…は、短くなってから一定になる
(図18(b)及び図18(c)参照)。従って、待機
時間Sが一定であることは、Bi−Dずれを発生させ得
る、すなわち、吐出されるインク滴が副走査方向に揃わ
なくなり得る(図18(c)及び図18(d)参照)。
【0012】本件発明者は、このような問題を解決する
ために、特願2001−339385号の明細書に記載
された発明を先に創作している。特願2001−339
385号の明細書に記載された発明によれば、各画素毎
のタイミング信号から各パルス波形の立ち下がり(ある
いは立ち上がり)までの待機時間を変更することによっ
て、ノズル開口から吐出される液体滴の着弾位置を好適
に調整することができる。
【0013】ここで、特願2001−339385号の
明細書に記載された発明では、1画素に対して2連のパ
ルス波形が用意されている場合について、当該2連のパ
ルス波形を一体のパルス波形として扱っている(図19
参照)。この場合、図18(a)及び図18(b)に示
すような記録ヘッドの移動状態に対応する図20に示す
ように、いわゆるBi−Dずれの発生は回避されるが、
同じ画素中の各液体滴の間隔を調整できないため、加減
速領域では同じ画素中の各液体滴が中央に寄ってしま
う。これは、記録画質に悪影響を与え得る。
【0014】本件発明者は、1画素に対して2連(ある
いはそれ以上)のパルス波形が用意されている場合、各
パルス波形の各々について、各画素毎のタイミング信号
から当該波形の立ち下がり(あるいは立ち上がり)まで
の待機時間を変更することが、液体滴の着弾位置の調整
により好適であることを知見した。
【0015】本発明は、このような点を考慮してなされ
たものであり、往復移動されるノズル開口の移動速度が
変更される場合に対応して、ノズル開口から吐出される
液体滴の着弾位置を好適に調整することができるインク
ジェット式記録装置、広くは液体噴射装置を提供するこ
とを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、ノズル開口を
有するヘッド部材と、ノズル開口部分の液体の圧力を変
動させる圧力変動手段と、複数の所定の通過位置を通過
するようにヘッド部材を可変の速度で往復移動させる往
復移動機構と、前記複数の通過位置に対応して規定され
るヘッド部材の往路移動中の複数の往路タイミングに基
づいて、往路用吐出駆動信号を生成する往路駆動信号発
生手段と、前記往路用吐出駆動信号に基づいて往路用駆
動パルスを生成する往路駆動パルス生成手段と、前記複
数の通過位置に対応して規定されるヘッド部材の復路移
動中の複数の復路タイミングに基づいて、復路用吐出駆
動信号を生成する復路駆動信号発生手段と、前記復路用
吐出駆動信号に基づいて復路用駆動パルスを生成する復
路駆動パルス生成手段と、ヘッド部材の往路移動中に前
記往路用駆動パルスに基づいて圧力変動手段を駆動させ
ると共に、ヘッド部材の復路移動中に前記復路用駆動パ
ルスに基づいて圧力変動手段を駆動させる制御本体部
と、を備え、前記往路用吐出駆動信号は、各往路タイミ
ングから往路第1パルス待機時間の経過の後に立ち上が
るまたは立ち下がる往路第1パルス波形と、各往路タイ
ミングから往路第2パルス待機時間の経過の後に立ち上
がるまたは立ち下がる往路第2パルス波形と、を含んで
おり、前記復路用吐出駆動信号は、各復路タイミングか
ら復路第1パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまた
は立ち下がる復路第1パルス波形と、各復路タイミング
から復路第2パルス待機時間の経過の後に立ち上がるま
たは立ち下がる復路第2パルス波形と、を含んでおり、
往路第1パルス波形と復路第2パルス波形とは、同一の
波形を有しており、往路第2パルス波形と復路第1パル
ス波形とは、同一の波形を有しており、第1往路パルス
待機時間は、各往路タイミングに関して、各々規定され
るようになっており、第2往路パルス待機時間も、各往
路タイミングに関して、各々規定されるようになってお
り、第1復路パルス待機時間は、各復路タイミングに関
して、各々規定されるようになっており、第2復路パル
ス待機時間も、各復路タイミングに関して、各々規定さ
れるようになっていることを特徴とする液体噴射装置で
ある。
【0017】本発明によれば、第1往路パルス待機時間
及び第2往路パルス待機時間が、各往路タイミングに関
して各々規定されるようになっており、第1復路パルス
待機時間及び第2復路パルス待機時間が、各復路タイミ
ングに関して各々規定されるようになっているため、ヘ
ッド部材の移動速度が一定で無い場合であっても、各画
素中における2つの液体滴の吐出位置を常に一定にする
ことが可能である。
【0018】好ましくは、第1往路パルス待機時間は、
往復移動機構によるヘッド部材の往路移動状態に依存し
て、各往路タイミングに関して各々規定されるようにな
っており、第2往路パルス待機時間も、往復移動機構に
よるヘッド部材の往路移動状態に依存して、各往路タイ
ミングに関して各々規定されるようになっており、第1
復路パルス待機時間は、往復移動機構によるヘッド部材
の復路移動状態に依存して、各復路タイミングに関して
各々規定されるようになっており、第2復路パルス待機
時間も、往復移動機構によるヘッド部材の復路移動状態
に依存して、各復路タイミングに関して各々規定される
ようになっている。
【0019】これにより、ヘッド部材の往路移動状態に
対応して往路用吐出駆動信号が生成され、かつ、ヘッド
部材の復路移動状態に対応して復路用吐出駆動信号が生
成されるため、ヘッド部材の往路移動状態と復路移動状
態とが加減速状態を有する場合であっても、Bi−Dず
れの発生等を抑制させることが可能である。
【0020】また、好ましくは、第1往路パルス待機時
間は、予め設定されたヘッド部材の往路時の加減速カー
ブに基づいて、各往路タイミングに関して各々規定され
るようになっており、第1往路パルス待機時間も、予め
設定されたヘッド部材の往路時の加減速カーブに基づい
て、各往路タイミングに関して各々規定されるようにな
っており、第1復路パルス待機時間は、予め設定された
ヘッド部材の復路時の加減速カーブに基づいて、各復路
タイミングに関して各々規定されるようになっており、
第2復路パルス待機時間も、予め設定されたヘッド部材
の復路時の加減速カーブに基づいて、各復路タイミング
に関して各々規定されるようになっている。
【0021】あるいは、好ましくは、第1往路パルス待
機時間は、各往路タイミング毎に得られるヘッド部材の
速度に基づいて、各往路タイミングに関して各々規定さ
れるようになっており、第2往路パルス待機時間も、各
往路タイミング毎に得られるヘッド部材の速度に基づい
て、各往路タイミングに関して各々規定されるようにな
っており、第1復路パルス待機時間は、各復路タイミン
グ毎に得られるヘッド部材の速度に基づいて、各復路タ
イミングに関して各々規定されるようになっており、第
2復路パルス待機時間も、各復路タイミング毎に得られ
るヘッド部材の速度に基づいて、各復路タイミングに関
して各々規定されるようになっている。
【0022】あるいは、好ましくは、第1往路パルス待
機時間は、隣接する往路タイミング間の時間間隔の推移
に基づいて、各往路タイミングに関して各々規定される
ようになっており、第2往路パルス待機時間も、隣接す
る往路タイミング間の時間間隔の推移に基づいて、各往
路タイミングに関して各々規定されるようになってお
り、第1復路パルス待機時間は、隣接する復路タイミン
グ間の時間間隔の推移に基づいて、各復路タイミングに
関して各々規定されるようになっており、第2復路パル
ス待機時間も、隣接する復路タイミング間の時間間隔の
推移に基づいて、各復路タイミングに関して各々規定さ
れるようになっている。
【0023】更に好ましくは、第1往路パルス待機時間
は、液体噴射装置が設置される環境の情報、例えば温度
情報や湿度情報等、に基づいて、各往路タイミングに関
して各々規定されるようになっており、第2往路パルス
待機時間も、当該環境の情報に基づいて、各往路タイミ
ングに関して各々規定されるようになっており、第1復
路パルス待機時間は、当該環境の情報に基づいて、各復
路タイミングに関して各々規定されるようになってお
り、第2復路パルス待機時間も、当該環境の情報に基づ
いて、各復路タイミングに関して各々規定されるように
なっている。
【0024】更に好ましくは、第1往路パルス待機時間
は、ヘッド部材の液体残量の情報に基づいて、各往路タ
イミングに関して各々規定されるようになっており、第
2往路パルス待機時間も、ヘッド部材の液体残量の情報
に基づいて、各往路タイミングに関して各々規定される
ようになっており、第1復路パルス待機時間は、ヘッド
部材の液体残量の情報に基づいて、各復路タイミングに
関して各々規定されるようになっており、第2復路パル
ス待機時間も、ヘッド部材の液体残量の情報に基づい
て、各復路タイミングに関して各々規定されるようにな
っている。
【0025】また、第1往路パルス待機時間及び第2往
路パルス待機時間は、それらの差が、各往路タイミング
間の半分となるように、各往路タイミングに関して各々
規定されるようになっており、第1復路パルス待機時間
及び第2復路パルス待機時間は、それらの差が、各復路
タイミング間の半分となるように、各復路タイミングに
関して各々規定されるようになっていることが好まし
い。
【0026】あるいは、第1往路パルス待機時間及び第
2往路パルス待機時間は、各往路タイミングと対応する
ヘッド部材の各通過位置間の中間位置について対称な所
定位置で液体滴が吐出され得るように、各往路タイミン
グに関して各々規定されるようになっており、第1復路
パルス待機時間及び第2復路パルス待機時間は、各復路
タイミングと対応するヘッド部材の各通過位置間の中間
位置について対称な所定位置で液体滴が吐出され得るよ
うに、各復路タイミングに関して各々規定されるように
なっていることが好ましい。
【0027】また、往復移動するヘッド部材のノズル開
口に対向すると共に当該ノズル開口から略等距離だけ離
れるように液体被噴射媒体を保持する被噴射媒体保持部
を更に備え、第1往路パルス波形による液体滴の液体被
噴射媒体上の着弾位置が、第2復路パルス波形による液
体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置と、ヘッド部材の往
復移動方向において略一致するようになっており、第2
往路パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾
位置が、第1復路パルス波形による液体滴の液体被噴射
媒体上の着弾位置と、ヘッド部材の往復移動方向におい
て略一致するようになっていることが好ましい。
【0028】また、本発明は、ノズル開口を有するヘッ
ド部材と、ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧
力変動手段と、複数の所定の通過位置を通過するように
ヘッド部材を可変の速度で往復移動させる往復移動機構
と、前記複数の通過位置に対応して規定されるヘッド部
材の往路移動中の複数の往路タイミングに基づいて、往
路用吐出駆動信号を生成する往路駆動信号発生手段と、
前記往路用吐出駆動信号に基づいて往路用駆動パルスを
生成する往路駆動パルス生成手段と、前記複数の通過位
置に対応して規定されるヘッド部材の復路移動中の複数
の復路タイミングに基づいて、復路用吐出駆動信号を生
成する復路駆動信号発生手段と、前記復路用吐出駆動信
号に基づいて復路用駆動パルスを生成する復路駆動パル
ス生成手段と、ヘッド部材の往路移動中に前記往路用駆
動パルスに基づいて圧力変動手段を駆動させると共に、
ヘッド部材の復路移動中に前記復路用駆動パルスに基づ
いて圧力変動手段を駆動させる制御本体部と、を備え、
前記往路用吐出駆動信号は、各往路タイミングから往路
第1パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立ち
下がる往路第1パルス波形と、各往路タイミングから往
路第2パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立
ち下がる往路第2パルス波形と、各往路タイミングから
往路第3パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは
立ち下がる往路第3パルス波形と、を含んでおり、前記
復路用吐出駆動信号は、各復路タイミングから復路第1
パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立ち下が
る復路第1パルス波形と、各復路タイミングから復路第
2パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立ち下
がる復路第2パルス波形と、各復路タイミングから復路
第3パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立ち
下がる復路第3パルス波形と、を含んでおり、往路第1
パルス波形と復路第3パルス波形とは、同一の波形を有
しており、往路第2パルス波形と復路第2パルス波形と
は、同一の波形を有しており、往路第3パルス波形と復
路第1パルス波形とは、同一の波形を有しており、第1
往路パルス待機時間は、各往路タイミングに関して、各
々規定されるようになっており、第2往路パルス待機時
間も、各往路タイミングに関して、各々規定されるよう
になっており、第3往路パルス待機時間も、各往路タイ
ミングに関して、各々規定されるようになっており、第
1復路パルス待機時間は、各復路タイミングに関して、
各々規定されるようになっており、第2復路パルス待機
時間は、各復路タイミングに関して、各々規定されるよ
うになっており、第3復路パルス待機時間も、各復路タ
イミングに関して、各々規定されるようになっているこ
とを特徴とする液体噴射装置である。
【0029】本発明によれば、第1往路パルス待機時間
乃至第3往路パルス待機時間が、各往路タイミングに関
して各々規定されるようになっており、第1復路パルス
待機時間乃至第3復路パルス待機時間が、各復路タイミ
ングに関して各々規定されるようになっているため、ヘ
ッド部材の移動速度が一定で無い場合であっても、各画
素中における3つの液体滴の吐出位置を常に一定にする
ことが可能である。
【0030】同様にして、往路用吐出駆動信号及び/ま
たは復路用吐出駆動信号が、それぞれ4以上のパルス波
形を有する場合であっても、各画素中における4以上の
液体滴の吐出位置を常に一定にすることが可能である。
【0031】また、本発明は、ノズル開口を有するヘッ
ド部材と、ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧
力変動手段と、複数の所定の通過位置を通過するように
ヘッド部材を可変の速度で往復移動させる往復移動機構
と、を備えた液体噴射装置を制御するための装置であっ
て、前記複数の通過位置に対応して規定されるヘッド部
材の往路移動中の複数の往路タイミングに基づいて、往
路用吐出駆動信号を生成する往路駆動信号発生手段と、
前記往路用吐出駆動信号に基づいて往路用駆動パルスを
生成する往路駆動パルス生成手段と、前記複数の通過位
置に対応して規定されるヘッド部材の復路移動中の複数
の復路タイミングに基づいて、復路用吐出駆動信号を生
成する復路駆動信号発生手段と、前記復路用吐出駆動信
号に基づいて復路用駆動パルスを生成する復路駆動パル
ス生成手段と、ヘッド部材の往路移動中に前記往路用駆
動パルスに基づいて圧力変動手段を駆動させると共に、
ヘッド部材の復路移動中に前記復路用駆動パルスに基づ
いて圧力変動手段を駆動させる制御本体部と、を備え、
前記往路用吐出駆動信号は、各往路タイミングから往路
第1パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立ち
下がる往路第1パルス波形と、各往路タイミングから往
路第2パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立
ち下がる往路第2パルス波形と、を含んでおり、前記復
路用吐出駆動信号は、各復路タイミングから復路第1パ
ルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立ち下がる
復路第1パルス波形と、各復路タイミングから復路第2
パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立ち下が
る復路第2パルス波形と、を含んでおり、往路第1パル
ス波形と復路第2パルス波形とは、同一の波形を有して
おり、往路第2パルス波形と復路第1パルス波形とは、
同一の波形を有しており、第1往路パルス待機時間は、
各往路タイミングに関して、各々規定されるようになっ
ており、第2往路パルス待機時間も、各往路タイミング
に関して、各々規定されるようになっており、第1復路
パルス待機時間は、各復路タイミングに関して、各々規
定されるようになっており、第2復路パルス待機時間
も、各復路タイミングに関して、各々規定されるように
なっていることを特徴とする制御装置である。
【0032】あるいは、本発明は、ノズル開口を有する
ヘッド部材と、ノズル開口部分の液体の圧力を変動させ
る圧力変動手段と、複数の所定の通過位置を通過するよ
うにヘッド部材を可変の速度で往復移動させる往復移動
機構と、を備えた液体噴射装置を制御するための装置で
あって、前記複数の通過位置に対応して規定されるヘッ
ド部材の往路移動中の複数の往路タイミングに基づい
て、往路用吐出駆動信号を生成する往路駆動信号発生手
段と、前記往路用吐出駆動信号に基づいて往路用駆動パ
ルスを生成する往路駆動パルス生成手段と、前記複数の
通過位置に対応して規定されるヘッド部材の復路移動中
の複数の復路タイミングに基づいて、復路用吐出駆動信
号を生成する復路駆動信号発生手段と、前記復路用吐出
駆動信号に基づいて復路用駆動パルスを生成する復路駆
動パルス生成手段と、ヘッド部材の往路移動中に前記往
路用駆動パルスに基づいて圧力変動手段を駆動させると
共に、ヘッド部材の復路移動中に前記復路用駆動パルス
に基づいて圧力変動手段を駆動させる制御本体部と、を
備え、前記往路用吐出駆動信号は、各往路タイミングか
ら往路第1パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまた
は立ち下がる往路第1パルス波形と、各往路タイミング
から往路第2パルス待機時間の経過の後に立ち上がるま
たは立ち下がる往路第2パルス波形と、各往路タイミン
グから往路第3パルス待機時間の経過の後に立ち上がる
または立ち下がる往路第3パルス波形と、を含んでお
り、前記復路用吐出駆動信号は、各復路タイミングから
復路第1パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは
立ち下がる復路第1パルス波形と、各復路タイミングか
ら復路第2パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまた
は立ち下がる復路第2パルス波形と、各復路タイミング
から復路第3パルス待機時間の経過の後に立ち上がるま
たは立ち下がる復路第3パルス波形と、を含んでおり、
往路第1パルス波形と復路第3パルス波形とは、同一の
波形を有しており、往路第2パルス波形と復路第2パル
ス波形とは、同一の波形を有しており、往路第3パルス
波形と復路第1パルス波形とは、同一の波形を有してお
り、第1往路パルス待機時間は、各往路タイミングに関
して、各々規定されるようになっており、第2往路パル
ス待機時間も、各往路タイミングに関して、各々規定さ
れるようになっており、第3往路パルス待機時間も、各
往路タイミングに関して、各々規定されるようになって
おり、第1復路パルス待機時間は、各復路タイミングに
関して、各々規定されるようになっており、第2復路パ
ルス待機時間は、各復路タイミングに関して、各々規定
されるようになっており、第3復路パルス待機時間も、
各復路タイミングに関して、各々規定されるようになっ
ていることを特徴とする制御装置である。
【0033】前記の各制御装置あるいは各制御装置の各
要素手段は、コンピュータシステムによって実現され得
る。
【0034】また、コンピュータシステムに各装置また
は各手段を実現させるためのプログラム及び当該プログ
ラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体も、
本件の保護対象である。
【0035】ここで、記録媒体とは、フロッピー(登録
商標)ディスク等の単体として認識できるものの他、各
種信号を伝搬させるネットワークをも含む。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。
【0037】図1は、本実施の形態の液体噴射装置であ
るインクジェットプリンタ1の概略斜視図である。イン
クジェットプリンタ1において、キャリッジ2が、ガイ
ド部材3に移動可能に取り付けられている。このキャリ
ッジ2は、駆動プーリ4と遊転プーリ5との間に掛け渡
されたタイミングベルト6に接続されている。駆動プー
リ4は、パルスモータ7の回転軸に接合されている。以
上のような構成により、キャリッジ2は、パルスモータ
7の駆動によって、記録紙8の幅方向に往復移動(主走
査)されるようになっている。
【0038】キャリッジ2における記録紙8との対向面
(下面)には、記録ヘッド10(ヘッド部材)が取り付
けられている。
【0039】記録ヘッド10は、図2に示すように、イ
ンクカートリッジ11(図1参照)からのインクが供給
されるインク室12と、複数(例えば64個)のノズル
開口13が副走査方向に列設されたノズルプレート14
と、ノズル開口13のそれぞれに対応して複数設けられ
た圧力室16と、を主に備える。圧力室16は、圧電振
動子15の変形によって膨張・収縮するようになってい
る。
【0040】インク室12と圧力室16とは、インク供
給口18及び供給側連通孔17を介して連通されてい
る。また、圧力室16とノズル開口13とは、第1ノズ
ル連通孔19及び第2ノズル連通孔20を介して連通さ
れている。即ち、インク室12から圧力室16を通って
ノズル開口13に至る一連のインク流路が、ノズル開口
13毎に形成されている。
【0041】本実施の形態におけるノズルプレート14
は、撥インク処理ノズルプレート14として構成してあ
る。この撥インク処理ノズルプレート14は、均一に形
成された撥インク性皮膜をノズルプレート基板の表面上
に担持させたものである。撥インク処理ノズルプレート
14は、貫通孔として設けられた複数個のノズル開口1
3を含む。
【0042】ノズル開口13は、記録紙8と対向するノ
ズルプレート14の外側の表面に、比較的小さい口径で
開口している一方、第2ノズル連通孔20側であるノズ
ルプレートの裏側に、比較的大きい口径で開口してい
る。このため、ノズル開口13の内側壁面は、漏斗状、
あるいは、コーン状となる。なお、前記の撥インク性皮
膜は、ノズルプレート14の少なくとも外側表面に形成
される。
【0043】上記の圧電振動子15は、所謂たわみ振動
モードの圧電振動子15である。たわみ振動モードの圧
電振動子15を用いると、充電により圧電振動子15が
電界と直交する方向に縮んで圧力室16が収縮し、充電
された圧電振動子15を放電することにより、圧電振動
子15が電界と直交する方向に伸長して圧力室16が膨
張する。
【0044】すなわち、記録ヘッド10では、圧電振動
子15に対する充放電に伴って、対応する圧力室16の
容量が変化する。このような圧力室16の圧力変動を利
用して、ノズル開口13からインク滴を吐出させること
ができる。
【0045】なお、上記のたわみ振動モードの圧電振動
子15に代えて、いわゆる縦振動モードの圧電振動子を
用いることも可能である。縦振動モードの圧電振動子
は、充電による変形で圧力室を膨張させ、放電による変
形で圧力室を収縮させる圧電振動子である。縦振動モー
ドの圧電振動子を用いる場合、たわみ振動モードの圧電
振動子15を用いる場合と比較して、後述する波形信号
の立ち上がりと立ち下がりとの関係が逆になる。
【0046】以上のように構成されたプリンタ1は、記
録動作時においてキャリッジ2の往復の主走査の各々に
同期させて、記録ヘッド10からインクをインク滴とし
て吐出させる。一方、キャリッジ2の往路移動と復路移
動とが切替わる時にプラテンを回転し、記録紙8を紙送
り方向に設定行幅分だけ移動(即ち副走査)させる。こ
の結果、記録紙8には、記録データに基づく画像や文字
等が記録される。
【0047】次に、インクジェット式プリンタの電気的
構成について説明する。図3に示すように、本プリンタ
1は、プリンタコントローラ23とプリントエンジン2
4とを備えている。
【0048】プリンタコントローラ23は、外部インタ
ーフェース(外部I/F)25と、各種データを一時的
に記憶するRAM26と、制御プログラム等を記憶した
ROM27と、CPU等を含んで構成された制御部28
と、クロック信号(CK)を発生する発振回路29と、
記録ヘッド10へ供給するための駆動信号(COM)を
発生する駆動信号生成回路30(詳細は後述する)と、
駆動信号や、印刷データ(記録データ)に基づいて展開
されたドットパターンデータ(ビットマップデータ)等
をプリントエンジン24に送信する内部インターフェー
ス(内部I/F)31と、を備えている。
【0049】外部I/F25は、例えば、キャラクタコ
ード、グラフィック関数、イメージデータ等によって構
成される印刷データを、図示しないホストコンピュータ
等から受信する。また、ビシー信号(BUSY)やアク
ノレッジ信号(ACK)が、外部I/F25を通じて、
ホストコンピュータ等に対して出力される。
【0050】RAM26は、受信バッファ、中間バッフ
ァ、出力バッファ及びワークメモリ(図示せず)を有し
ている。そして、受信バッファは、外部I/F25を介
して受信された印刷データを一時的に記憶し、中間バッ
ファは、制御部28により変換された中間コードデータ
を記憶し、出力バッファは、ドットパターンデータを記
憶する。ここで、ドットパターンデータとは、中間コー
ドデータ(例えば、階調データ)をデコード(翻訳)す
ることにより得られる印字データである。
【0051】ROM27には、各種データ処理を行わせ
るための制御プログラム(制御ルーチン)の他に、フォ
ントデータ、グラフィック関数等が記憶されている。
【0052】制御部28は、ROM27に記憶された制
御プログラムに従って各種の制御を行う。例えば、受信
バッファ内の印刷データを読み出すと共にこの印刷デー
タを変換して中間コードデータとし、当該中間コードデ
ータを中間バッファに記憶させる。また、制御部28
は、中間バッファから読み出した中間コードデータを解
析し、ROM27に記憶されているフォントデータ及び
グラフィック関数等を参照して、ドットパターンデータ
に展開(デコード)する。そして、制御部28は、必要
な装飾処理を施した後に、このドットパターンデータを
出力バッファに記憶させる。
【0053】記録ヘッド10の1回の主走査により記録
可能な1行分のドットパターンデータが得られたなら
ば、当該1行分のドットパターンデータが、出力バッフ
ァから内部I/F31を通じて順次記録ヘッド10に出
力される。出力バッファから1行分のドットパターンデ
ータが出力されると、展開済みの中間コードデータが中
間バッファから消去され、次の中間コードデータについ
ての展開処理が行われる。
【0054】一方、プリントエンジン24は、紙送り機
構としての紙送りモータ35と、キャリッジ送り機構と
してのパルスモータ7と、記録ヘッド10の電気駆動系
33と、を含んで構成してある。紙送りモータ35は、
プラテン34(図1参照)を回転させて記録紙8を移動
させ、パルスモータ7は、タイミングベルト6を介して
キャリッジ2を走行させる。
【0055】記録ヘッド10の電気駆動系33は、図3
に示すように、順に電気的に接続されたシフトレジスタ
回路36と、ラッチ回路39と、レベルシフタ回路44
と、スイッチ回路45と、圧電振動子15とを備えてい
る。
【0056】これらのシフトレジスタ、ラッチ回路、レ
ベルシフタ、スイッチ回路及び圧電振動子は、それぞ
れ、図4に示すように、記録ヘッド10の各ノズル開口
13毎に設けたシフトレジスタ36A〜36N、ラッチ
回路39A〜39N、レベルシフタ44A〜44N、ス
イッチ回路45A〜45N及び圧電振動子15A〜15
Nから構成されている。
【0057】このような電気駆動系33によって、記録
ヘッド10は、プリンタコントローラ23からの印字デ
ータに基づいてインク滴を吐出する。プリントコントロ
ーラ23からの印字データ(SI)は、発振回路29か
らのクロック信号(CK)に同期して、内部I/F31
からシフトレジスタ36にシリアル伝送される。
【0058】プリンタコントローラ23からの印字デー
タは、各ドット毎、即ち、各ノズル開口13毎に設定さ
れる。そして、全てのノズル開口13に関して印字デー
タがシフトレジスタ36(36A〜36N)に入力され
る。
【0059】図3に示すように、シフトレジスタ36に
は、ラッチ回路39が電気的に接続されている。そし
て、プリントコントローラ23からのラッチ信号(LA
T)がラッチ回路39に入力されると、ラッチ回路39
は印字データをラッチする。
【0060】このように、シフトレジスタ36及びラッ
チ回路39からなる回路ユニットは記憶回路として機能
する。すなわち、この回路ユニットは、レベルシフタ4
4に入力される前の印字データを一時的に記憶する。
【0061】ラッチ回路39でラッチされた印字データ
は、タイミング信号(後述する)によって規定されるタ
イミングが到来する毎にレベルシフタ44に入力され
る。
【0062】レベルシフタ44は、電圧増幅器として機
能し、印字データが「1」の場合には、スイッチ回路4
5を駆動できる電圧、例えば数十ボルト程度の電圧に昇
圧された電気信号を出力する。
【0063】レベルシフタ44で昇圧された「1」の印
字データは、駆動パルス生成手段及び制御本体部として
機能するスイッチ回路45に供給される。このスイッチ
回路45は、印字データに基づき、駆動信号(COM)
に含まれる駆動パルスを選択して駆動パルスを生成する
と共に、当該駆動パルスを圧電振動子15に供給するも
のである。従って、スイッチ回路45の入力側には、駆
動信号生成回路30からの駆動信号(COM)が供給さ
れるようになっており、その出力側には圧電振動子15
が接続されている。
【0064】印字データは、スイッチ回路45の作動を
制御する。例えば、スイッチ回路45に加わる印字デー
タが「1」である期間中は、スイッチ回路45が接続状
態になり、駆動信号の駆動パルスが圧電振動子15に供
給される。この結果、圧電振動子15の電位レベルが変
化する。
【0065】一方、スイッチ回路45に加わる印字デー
タが「0」の期間中は、レベルシフタ44からスイッチ
回路45を作動させる電気信号が出力されない。このた
め、スイッチ回路45が切断状態になり、駆動信号の駆
動パルスが圧電振動子15に供給されない。印字データ
が「0」の期間においては、圧電振動子15は、印字デ
ータが「0」に切り換わる直前の電位レベルを維持す
る。
【0066】ここで、往路用駆動信号の一例を、図5
(c)に示す。図5(c)に示す駆動信号Aは、図5
(a)及び図5(b)に示すような記録ヘッド10の往
路移動状態に対応するものであり、各往路タイミングT
(後述する)から第1往路パルス待機時間S1
の経過の後に立ち下がる往路第1パルス波形PW11
と、各往路タイミングTから第2往路パルス待機時
間S2の経過の後に立ち下がる往路第2パルス波形
PW12と、を含んでいる。駆動信号Aにおいて、往路
第1パルス波形PW11及び往路第2パルス波形PW1
2は、いずれも、ノズル開口13から小インク滴を吐出
させる小ドット駆動パルスDP1である。
【0067】なお、第1往路パルス待機時間S1
は、各往路タイミングTに関して、各々規定さ
れるようになっており、第2往路パルス待機時間S2
も、各往路タイミングTに関して、各々規定さ
れるようになっている。
【0068】駆動パルスDP1は、図6に示すように、
中間電位VMから勾配θ1に沿って最低電位VLまで電
位を下降する第1放電要素P1と、この最低電位VLを
短い時間維持する第1ホールド要素P2と、最低電位V
Lから急勾配θ2に沿って最高電位VHまで極く短時間
で電位を上昇させる第1充電要素P3と、最高電位VH
を維持する第2ホールド要素P4と、最高電位VHから
勾配θ3に沿って中間電位VMまで電位を下降させる第
2放電要素P5とから構成される(以上の波形形状は、
圧電振動子が縦振動モードである場合、正負が反転した
ものとなる)。
【0069】駆動パルスDP1が圧電振動子15に供給
されると、小ドットを形成し得る量のインク滴がノズル
開口13から吐出される。
【0070】より具体的には、第1放電要素P1が供給
されて圧電振動子15が中間電位VMから放電されるこ
とにより、圧力発生室16の容積は、基準容積から最大
容積まで膨張する。そして、第1充電要素P3により、
圧力発生室16は最小容積まで急激に収縮する。この圧
力発生室16の収縮状態は第2ホールド要素P4が供給
されている期間に亘って維持される。この圧力発生室1
6の急激な収縮及び収縮状態の保持により、圧力発生室
16内のインク圧力が急速に高まりノズル開口13から
は小インク滴が吐出する。そして、第2放電要素P5に
より、メニスカスの振動を短時間で収束させるべく圧力
発生室16を膨張復帰させる。
【0071】一方、好適な復路用駆動信号の一例を、図
7(c)に示す。図7(c)に示す駆動信号Bは、図7
(a)及び図7(b)に示すような記録ヘッド10の復
路移動状態に対応するものであり、各復路タイミングR
(後述する)から第1復路パルス待機時間RS1
の経過の後に立ち下がる復路第1パルス波形PW2
1と、各復路タイミングRTから第2復路パルス待
機時間RS2の経過の後に立ち下がる復路第2パル
ス波形PW22と、を含んでいる。駆動信号Bにおい
て、復路第1パルス波形PW21及び復路第2パルス波
形PW22は、前記駆動信号Aの往路第1パルス波形P
W11(及び往路第2パルス波形PW12)と同一の波
形であり、ノズル開口13から小インク滴を吐出させる
小ドット駆動パルスDP1である。
【0072】なお、第1復路パルス待機時間RS1
は、各復路タイミングRTに関して、各々規定され
るようになっており、第2復路パルス待機時間RS2
も、各復路タイミングRTに関して、各々規定
されるようになっている。
【0073】ここで、駆動信号生成回路30の詳細につ
いて、図8を用いて説明する。図8に示すように、駆動
信号生成回路30は、記録ヘッド10の各通過位置の通
過タイミング(T、RT)と同期して複数のタ
イミング信号(往路タイミング信号及び復路タイミング
信号)を出力するタイミング信号出力部101を有して
いる。タイミング信号出力部101は、記録ヘッド10
の各通過位置(各記録画素毎に設定される)の通過タイ
ミングとの同期のために、記録ヘッド10の位置または
移動量を検出するエンコーダ102に接続されている。
エンコーダ102は、記録紙幅方向に平行な状態で(主
走査方向に沿って)プリンタ筐体に架設されたリニアエ
ンコーダと、キャリッジ等に取り付けられリニアエンコ
ーダの複数のスリットを検出可能なスリット検出器と、
を有する装置に置換されてもよい。
【0074】また、駆動信号生成回路30は、記録ヘッ
ド10の往路移動時において、各往路タイミング信号に
対してそれぞれ規定される第1往路パルス待機時間S1
及び第2往路パルス待機時間S2に基づいて、各
往路タイミング信号に続いて第1往路パルス待機時間の
後に往路第1パルス立ち下がり信号を出力すると共に第
2往路パルス待機時間の後に往路第2パルス立ち下がり
信号を出力するパルス立ち下がり信号出力部103を有
している。
【0075】また、パルス立ち下がり信号出力部103
は、記録ヘッド10の復路移動時において、各復路タイ
ミング信号に対してそれぞれ規定される第1復路パルス
待機時間RS1及び第2復路パルス待機時間RS2
に基づいて、各復路タイミング信号に続いて第1復
路パルス待機時間の後に復路第1パルス立ち下がり信号
を出力すると共に第2復路パルス待機時間の後に復路第
2パルス立ち下がり信号を出力するようになっている。
【0076】本実施の形態のパルス立ち下がり信号出力
部103は、第1往路パルス待機時間S1及び第2
往路パルス待機時間S2を、パルスモータ7(往復
移動機構)による記録ヘッド10の往路移動状態に依存
して、各往路タイミングに関して各々規定するようにな
っている。具体的には、予めROM27に記憶された
(設定された)記録ヘッド10の往路時の加減速カーブ
(図5(a)参照:データテーブルまたは関数の態様で
設定、記憶され得る)に基づいて、各往路タイミングに
関して各々決定するようになっている。
【0077】同様に、本実施の形態のパルス立ち下がり
信号出力部103は、第1復路パルス待機時間RS1
及び第2復路パルス待機時間RS2を、パルス
モータ7(往復移動機構)による記録ヘッド10の復路
移動状態に依存して、各復路タイミングに関して各々規
定するようになっている。具体的には、予めROM27
に記憶された(設定された)記録ヘッド10の復路時の
加減速カーブ(図7(a)参照)に基づいて、各復路タ
イミングに関して各々決定するようになっている。
【0078】そして、タイミング信号出力部101及び
パルス立ち下がり信号出力部103に、本体部105
(往路駆動信号発生手段、復路駆動信号発生手段)が接
続されている。
【0079】本体部105は、記録ヘッド10の往路移
動中には、各往路タイミングT(タイミング信号の出
力タイミング)の後に、各往路第1パルス立ち下がり信
号の出力タイミングに合わせて往路第1パルス波形PW
11が出現すると共に各往路第2パルス立ち下がり信号
の出力タイミングに合わせて往路第2パルス波形PW1
2が出現する駆動信号A(図5(c)参照)を生成する
ようになっている。
【0080】一方、記録ヘッド10の復路移動中には、
各復路タイミングRT(タイミング信号の出力タイ
ミング)の後に、各復路第1パルス立ち下がり信号の出
力タイミングに合わせて復路第1パルス波形PW21が
出現すると共に各復路第2パルス立ち下がり信号の出力
タイミングに合わせて復路第2パルス波形PW22が出
現する駆動信号B(図7(c)参照)を生成するように
なっている。
【0081】そして、ある往路タイミングにおける印字
データが「1」の場合には、当該往路タイミングから次
の往路タイミングまでの間、スイッチ回路45(駆動パ
ルス供給手段)が接続状態になる。
【0082】これにより、ドットパターンデータに基づ
き、対応する圧電振動子15には、2つの駆動パルスD
P1が供給される。その結果、ノズル開口13からは2
つの小体積の小インク滴が吐出し、組み合わさって、記
録紙8上にドットを形成する。
【0083】同様に、ある復路タイミングにおける印字
データが「1」の場合には、当該復路タイミングから次
の復路タイミングまでの間、スイッチ回路45(駆動パ
ルス供給手段)が接続状態になる。
【0084】これにより、ドットパターンデータに基づ
き、対応する圧電振動子15には、2つの駆動パルスD
P1が供給される。その結果、ノズル開口13からは2
つの小体積の小インク滴が吐出し、組み合わさって、記
録紙8上にドットを形成する。
【0085】そして、図9に示すように、往路移動中の
主走査方向におけるインク滴の着弾位置が、復路移動中
の主走査方向におけるインク滴の着弾位置と略一致す
る。これにより、噴射されるインク滴の着弾位置が副走
査方向に揃うことになり、極めて高精度の記録が実施さ
れ得る。
【0086】以上のように生成される駆動信号波形を利
用すれば、記録ヘッド10の移動の加減速によってイン
ク滴の着弾位置がずれ得るような場合においても、いわ
ゆるBi−Dずれの発生が抑制され、更に、図9に示す
ように、各画素中における2つの液体滴の吐出位置を常
に一定にすることが可能であるので、画像ムラの少ない
極めて高精度の記録を実現することができる。
【0087】特に、本実施の形態では、記録ヘッド10
の往路移動状態に対応して往路用吐出駆動信号が生成さ
れ、かつ、記録ヘッド10の復路移動状態に対応して復
路用吐出駆動信号が生成されるため、記録ヘッド10の
往路移動状態と復路移動状態とが同一のまたは異なる加
減速状態を有する場合であっても、Bi−Dずれの発生
等を効果的に抑制させることが可能である。
【0088】なお、以上の実施の形態において、パルス
立ち下がり信号出力部103は、第1往路パルス待機時
間S1、第2往路パルス待機時間S2、第1復
路パルス待機時間RS1及び第2復路パルス待機時
間RS2を、予めROM27に記憶された(設定さ
れた)記録ヘッド10の往路時及び復路時の加減速カー
ブに基づいて、各往路タイミング及び各復路タイミング
に関して各々決定するようになっている。
【0089】しかしながら、パルス立ち下がり信号出力
部103は、第1往路パルス待機時間S1及び第2
往路パルス待機時間S2を、各往路タイミングT
毎に得られる記録ヘッド10の速度vに基づい
て、各往路タイミングTに関して各々決定してもよ
い。すなわち、S1=f1(v)なる関係式及
びS2=f2(v)なる関係式からS1
びS2を求めてもよい。記録ヘッド10の速度v
を得る手法は、エンコーダ102に取り付けられ得
る微分器を用いる等、公知の種々の態様が採用され得
る。演算時間を考慮して、S1=f1
(vn−1 )なる関係式及びS2=f2(v
n−1)なる関係式等を用いてもよい。
【0090】同様に、パルス立ち下がり信号出力部10
3は、第1復路パルス待機時間RS1及び第2復路
パルス待機時間RS2を、各復路タイミングRT
毎に得られる記録ヘッド10の速度vに基づい
て、各復路タイミングRTに関して各々決定してもよ
い。すなわち、RS1=Rf1(v)なる関係
式及びRS2=Rf2(v)なる関係式(ある
いは、RS1=Rf1(vn−1 )なる関係式及
びRS2=Rf2(vn−1 )なる関係式等)か
らRS1及びRS2を求めてもよい。
【0091】あるいは、記録ヘッド10の速度に概略的
に対応するものとして、各往路タイミングT間の時
間間隔を利用してもよい。すなわち、パルス立ち下がり
信号出力部103は、第1往路パルス待機時間S1
及び第2往路パルス待機時間S2を、各往路タイミ
ングT間の時間間隔に基づいて、各往路タイミング
に関して各々決定してもよい。
【0092】例えば、S1=g1(T−T
n−1 )なる関係式からS1を求め、S2
g2(T−Tn−1 )なる関係式からS2
求めてもよい。演算時間を考慮して、S1=g1
(Tn−1 −Tn−2 )なる関係式及びS2
g2(Tn−1 −Tn−2 )なる関係式を用いても
よい。
【0093】同様に、パルス立ち下がり信号出力部10
3は、第1復路パルス待機時間RS1及び第2復路
パルス待機時間RS2を、各復路タイミングRT
間の時間間隔に基づいて、各復路タイミングRT
に関して各々決定してもよい。
【0094】例えば、RS1=Rg1(RT
RTn−1 )なる関係式からRS1を求め、RS
=Rg2(RT−RTn−1 )なる関係式
からRS2を求めてもよい。演算時間を考慮して、
RS1=Rg1(RT −1 −RTn−2 )な
る関係式及びRS2=Rg2(RTn−1 −RT
n−2 )なる関係式を用いてもよい。
【0095】あるいは、各往路タイミングT間の時
間間隔の推移を利用してもよい。すなわち、パルス立ち
下がり信号出力部103は、第1往路パルス待機時間S
及び第2往路パルス待機時間S2を、各往路タ
イミングT間の時間間隔の推移に基づいて、各往路
タイミングTに関して各々決定してもよい。
【0096】例えば、S1=h1((T−T
n−1 )−(Tn−1 −Tn−2 ))なる関係式か
らS1を求め、S2=h2((T−T
n−1)−(Tn−1 −Tn−2 ))なる関係式か
らS2を求めてもよい。演算時間を考慮して、S1
=h1((Tn−1 −Tn−2 )−(Tn−2
−Tn−3 ))なる関係式及びS2=h2((T
n−1 −Tn−2)−(Tn−2 −Tn−3 ))
なる関係式を用いてもよい。
【0097】同様に、パルス立ち下がり信号出力部10
3は、第1復路パルス待機時間RS1及び第2復路
パルス待機時間RS2を、各復路タイミングRT
間の時間間隔の推移に基づいて、各復路タイミング
RTに関して各々決定してもよい。
【0098】例えば、RS1=Rh1((RT
−RTn−1 )−(RTnー1−RTn−2 ))な
る関係式からRS1を求め、RS2=Rh2
((RT−RTn−1 )−(RTnー1 −RT
n−2 ))なる関係式からRS2を求めてもよ
い。演算時間を考慮して、RS1=Rh1((RT
n−1 −RTn−2 )−(RTnー2 −RT
n−3 ))なる関係式及びRS2=Rh2((R
n−1 −RTn−2 )−(RTnー2 −RT
n−3 ))なる関係式を用いてもよい。
【0099】あるいは、パルス立ち下がり信号出力部1
03は、第1往路パルス待機時間S1及び第2往路
パルス待機時間S2を、先の往路タイミングT
n−1において得られた第1往路パルス待機時間S1
n−1及び第2往路パルス待機時間S2n−1 に基づ
いて各々決定してもよい。すなわち、S1=i1
(S1n−1 )なる関係式及びS2=i2(S2
n−1 )なる関係式からS1及びS2を求め
てもよい。この場合、例えば、 (数1) i1(S1n−1 )= S1n−1 −α(加速時) S1n−1 (定速時) S1n−1 +α(減速時) i2(S2n−1 )= S2n−1 −α(加速時) S2n−1 (定速時) S2n−1 +α(減速時) である。また、この場合、初期値またはS1及びS
は、別途規定され得る。
【0100】同様に、パルス立ち下がり信号出力部10
3は、第1復路パルス待機時間RS1及び第2復路
パルス待機時間RS2を、先の復路タイミングRT
n− において得られた第1復路パルス待機時間RS
n−1 及び第2復路パルス待機時間RS2n−1
に基づいて各々決定してもよい。すなわち、RS1
Ri1(RS1n−1 )なる関係式及びRS2
Ri2(RS2n− )なる関係式からRS1
びRS2を求めてもよい。例えば、 (数2) Ri1(RS1n−1 )= RS1n−1 −β(加速時) RS1n−1 (定速時) RS1n−1 +β(減速時) Ri2(RS2n−1 )= RS2n−1 −β(加速時) RS2n−1 (定速時) RS2n−1 +β(減速時) である。また、この場合、初期値またはRS1及び
RS2は、別途規定され得る。
【0101】第1往路パルス待機時間S1、第2往
路パルス待機時間S2、第1復路パルス待機時間R
S1及び/または第2復路パルス待機時間RS2
を求めるための上記の種々の関数は、それぞれ、イ
ンクジェットプリンタ1(液体噴射装置)が設置される
環境の情報に基づいて、複数用意され得る。
【0102】例えば、前記関数f1(v)につい
て、高温時の関数f1(v)、中温時の関数f
(v)及び低温時の関数f1(v
が用意され得る。そして、インクジェットプリンタ1の
環境の状態に応じて、これらの関数のいずれかが、第1
往路パルス待機時間S1の決定のために用いられ得
る。
【0103】あるいは、関数f1(v)によって求
められた第1往路パルス待機時間S1を、環境の情
報に依存する関数に更に入力し、その出力である値を最
終的な第1往路パルス待機時間S1として利用して
もよい環境の情報は、例えば、環境温度の情報や環境湿
度の情報等である。これらの情報は、公知の種々の環境
情報センサ301等によって取得され得る(図3参
照)。
【0104】また、記録ヘッド10の移動速度は、記録
ヘッド10が搭載するインクの重量に影響される場合が
ある。従って、例えば第1往路パルス待機時間S1
を、記録ヘッド10の液体残量の情報に基づいて修正し
てもよい。
【0105】例えば、関数f1(v)によって求め
られた第1往路パルス待機時間S1 を、記録ヘッド
10のインク残量情報に依存する関数に更に入力し、そ
の出力である値を最終的な第1往路パルス待機時間S1
として利用してもよい記録ヘッド10のインク残量
情報は、例えば、記録ヘッド10に搭載されるインクカ
ートリッジから得られる。この情報は、公知の種々のイ
ンク残量センサ302によって取得され得る(図3参
照)。あるいは、吐出したドット数をカウントすること
によりインク残量を計算する方法によっても取得され得
る。
【0106】あるいは、第1往路パルス待機時間S1
、第2往路パルス待機時間S2 、第1復路パルス
待機時間RS1及び/または第2復路パルス待機時
間RS2を求めるための上記の種々の関数が、それ
ぞれ、記録ヘッド10のインク残量情報に基づいて複数
用意され、当該複数の関数のいずれかが、記録ヘッド1
0のインク残量に対応して利用されてもよい。
【0107】以上のような各関数を用いての、第1往路
パルス待機時間S1、第2往路パルス待機時間S2
、第1復路パルス待機時間RS1及び/または
第2復路パルス待機時間RS2の導出は、具体的に
は、第1往路パルス待機時間S1及び第2往路パル
ス待機時間S2の差が、各往路タイミング間の半分
となるように、かつ、第1復路パルス待機時間RS1
及び第2復路パルス待機時間RS2の差が、各
復路タイミング間の半分となるように、なされるように
なっていることが好ましい。
【0108】あるいは、第1往路パルス待機時間S1
、第2往路パルス待機時間S2 、第1復路パルス
待機時間RS1及び/または第2復路パルス待機時
間RS2の導出は、各往路タイミングと対応するヘ
ッド部材の各通過位置間の中間位置について対称な所定
位置で液体滴が吐出されると共に、各復路タイミングと
対応するヘッド部材の各通過位置間の中間位置について
対称な所定位置で液体滴が吐出されるように、なされる
ようになっていることが好ましい。
【0109】このように第1往路パルス待機時間S1
、第2往路パルス待機時間S2 、第1復路パルス
待機時間RS1及び/または第2復路パルス待機時
間RS2を導出する目的は、詰まるところ、往路移
動中の往路第1パルス波形PW11によるインク滴の記
録紙8(液体被噴射媒体)上の着弾位置と、復路移動中
の復路第2パルス波形PW22によるインク滴の記録紙
8(液体被噴射媒体)上の着弾位置とを、記録ヘッド1
0の往復移動方向において略一致させて、かつ、往路移
動中の往路第2パルス波形PW12によるインク滴の記
録紙8(液体被噴射媒体)上の着弾位置と、復路移動中
の復路第1パルス波形PW21によるインク滴の記録紙
8(液体被噴射媒体)上の着弾位置とを、記録ヘッド1
0の往復移動方向において略一致させて、いわゆるBi
−Dずれの発生を極力回避すると共に、往路第1パルス
波形PW11によるインク滴の着弾位置と往路第2パル
ス波形PW12によるインク滴の着弾位置との間隔及び
復路第1パルス波形PW21によるインク滴の着弾位置
と復路第2パルス波形PW22によるインク滴の着弾位
置との間隔を画素毎に共通にして、すなわち、各画素毎
のインク滴の着弾位置を完全に揃えて、より高画質の記
録を可能とすることである(図9参照)。
【0110】さて、往路用駆動信号の他の例を、図10
に示す。図10に示す駆動信号Cは、図5(a)及び図
5(b)に示すような記録ヘッド10の往路移動状態に
対応するものであり、各往路タイミングTから第1
往路パルス待機時間S1の経過の後に立ち下がる往路
第1パルス波形PW11と、各往路タイミングT から
第2往路パルス待機時間S2の経過の後に立ち下が
る往路中パルス波形PW12’と、を含んでいる。すな
わち、駆動信号Cは、駆動信号Aにおける往路第2パル
ス波形PW12が、往路中パルス波形PW12’に置換
されたものである。
【0111】駆動信号Cにおいて、往路第1パルス波形
PW11は、ノズル開口13から小インク滴を吐出させ
る小ドット駆動パルスDP1であるが、往路中パルス波
形PW12’は、ノズル開口13から中インク滴を吐出
させる中ドット駆動パルスDP2である。
【0112】駆動パルスDP2は、図11に示すよう
に、中間電位VM’から勾配θ1’に沿って最低電位V
L’まで電位を下降する第1放電要素P1’と、この最
低電位VL’を短い時間維持する第1ホールド要素P
2’と、最低電位VL’から急勾配θ2’に沿って最高
電位VH’まで極く短時間で電位を上昇させる第1充電
要素P3’と、最高電位VH’を維持する第2ホールド
要素P4’と、最高電位VH’から勾配θ3’に沿って
中間電位VM’まで電位を下降させる第2放電要素P
5’とから構成される(以上の波形形状は、圧電振動子
が縦振動モードである場合、正負が反転したものとな
る)。
【0113】ここで、VL’<VLであり、かつ、V
H’>VHであるため、駆動パルスDP2が圧電振動子
15に供給されると、中ドットを形成し得る量のインク
滴がノズル開口13から吐出される。あるいはまた、V
H’−VL’>VH−VLであれば、VL’=VLであ
っても同様に中ドットを形成し得る量のインク滴が吐出
され得る。
【0114】より具体的には、第1放電要素P1’が供
給されて圧電振動子15が中間電位VM’から放電され
ることにより、圧力発生室16の容積は、基準容積から
最大容積まで膨張する。そして、第1充電要素P3’に
より、圧力発生室16は最小容積まで急激に収縮する。
この圧力発生室16の収縮状態は第2ホールド要素P4
が供給されている期間に亘って維持される。この圧力発
生室16の急激な収縮及び収縮状態の保持により、圧力
発生室16内のインク圧力が急速に高まりノズル開口1
3からは小インク滴が吐出する。そして、第2放電要素
P5’により、メニスカスの振動を短時間で収束させる
べく圧力発生室16を膨張復帰させる。
【0115】その他の点については、駆動信号Cは、駆
動信号Aと略同様である。
【0116】一方、好適な復路用駆動信号の一例を、図
12に示す。図12に示す駆動信号Dは、図7(a)及
び図7(b)に示すような記録ヘッド10の復路移動状
態に対応するものであり、各復路タイミングRT
ら第1復路パルス待機時間RS1の経過の後に立ち
下がる復路中パルス波形PW21’と、各復路タイミン
グRTから第2復路パルス待機時間RS2の経
過の後に立ち下がる復路第2パルス波形PW22と、を
含んでいる。駆動信号Dにおいて、復路中パルス波形P
W21’は、前記駆動信号Cの往路中パルス波形PW1
2’と同一の波形であって、ノズル開口13から中イン
ク滴を吐出させる中ドット駆動パルスDP2であり、復
路第2パルス波形PW22は、前記駆動信号Cの往路第
1パルス波形PW11と同一の波形であって、ノズル開
口13から小インク滴を吐出させる小ドット駆動パルス
DP1である。
【0117】その他の点については、駆動信号Dは、駆
動信号Bと略同様である。
【0118】図10乃至図12に示すように、往路用吐
出駆動信号及び復路用吐出駆動信号が複数の異なる波形
のパルス波形を有している場合であっても、前記実施の
形態と略同様の作用効果を得ることができる。
【0119】また、1画素あたりに複数のパルス波形が
用意されている場合、各パルス波形の利用を独立に制御
することにより、階調記録を実現することができる。階
調記録を実現する場合、プリンタの電気的構成は、図1
3に示すように変更される。
【0120】図13は、階調記録を実施する場合の、プ
リンタの電気的構成を示すブロック図である。
【0121】図13に示す記録ヘッド10の電気駆動系
133は、第1シフトレジスタ136及び第2シフトレ
ジスタ137からなるシフトレジスタ回路と、第1ラッ
チ回路139及び第2ラッチ回路140からなるラッチ
回路と、デコーダ142と、制御ロジック143と、レ
ベルシフタ44と、スイッチ回路45と、圧電振動子1
5とを備えている。
【0122】これらの各シフトレジスタ、各ラッチ回
路、デコーダ、スイッチ回路及び圧電振動子は、それぞ
れ、図14に示すように、記録ヘッド10の各ノズル開
口13毎に設けた第1シフトレジスタ136A〜136
N、第2シフトレジスタ137A〜137N、第1ラッ
チ回路139A〜139N、第2ラッチ回路140A〜
140N、テコーダ142A〜142N、スイッチ回路
45A〜45N及び圧電振動子15A〜15Nから構成
されている。
【0123】このような電気駆動系133によって、記
録ヘッド10は、プリンタコントローラ23からの印字
データ(階調情報)に基づいてインク滴を吐出する。プ
リントコントローラ23からの印字データ(SI)は、
発振回路29からのクロック信号(CK)に同期して、
内部I/F31から第1シフトレジスタ136及び第2
シフトレジスタ137にシリアル伝送される。
【0124】プリンタコントローラ23からの印字デー
タは、例えば2ビットの階調データ(ドットパターンデ
ータ)である。具体的には、非記録、小ドット、中ドッ
ト、大ドットからなる4階調について、非記録が(0
0)であり、小ドットが(01)であり、中ドットが
(10)であり、大ドットが(11)で表され得る。
【0125】このような印字データは、各ドット毎、即
ち、各ノズル開口13毎に設定される。そして、全ての
ノズル開口13に関して下位ビットのデータが第1シフ
トレジスタ136(136A〜136N)に入力され、
全てのノズル開口13に関して上位ビットのデータが第
2シフトレジスタ137(137A〜137N)に入力
される。
【0126】図14に示すように、第1シフトレジスタ
136には、第1ラッチ回路139が電気的に接続され
ている。同様に、第2シフトレジスタ137には、第2
ラッチ回路140が電気的に接続されている。そして、
プリントコントローラ23からのラッチ信号(LAT)
が各ラッチ回路139,140に入力されると、第1ラ
ッチ回路139は印字データの下位ビットのデータをラ
ッチし、第2ラッチ回路140は印字データの上位ビッ
トをラッチする。
【0127】このように、第1シフトレジスタ136及
び第1ラッチ回路139からなる回路ユニットと、第2
シフトレジスタ137及び第2ラッチ回路140からな
る回路ユニットは、それぞれが記憶回路として機能す
る。すなわち、これらの回路ユニットは、デコーダ14
2に入力される前の印字データ(階調情報)を一時的に
記憶する。
【0128】各ラッチ回路139、140でラッチされ
た印字データは、デコーダ142A〜142Nに入力さ
れる。デコーダ142は、2ビットの印字データ(階調
データ)を翻訳してパルス選択データ(パルス選択情
報)を生成する。パルス選択データは、階調データに等
しいかそれよりも多い複数ビットで構成され、各ビット
は駆動信号を構成する各パルス波形に対応している。そ
して、各ビットの内容(例えば、(0),(1))に応
じて、圧電振動子15に対する駆動パルス波形の供給/
非供給が選択されるようになっている。
【0129】一方、デコーダ142には、制御ロジック
143からのタイミング信号も入力される。制御ロジッ
ク143は、駆動信号生成回路30から出力される各パ
ルス波形の立ち下がり信号に基づくタイミング信号を発
生する。なお、制御ロジック143は、プリンタコント
ローラ23側に設置されても構わず、同様に機能する。
【0130】デコーダ142によって翻訳されたパルス
選択データは、上位ビット側から順に、タイミング信号
によって規定されるタイミングが到来する毎にレベルシ
フタ44に入力される。例えば、1画素あたりの記録周
期における最初のタイミングではパルス選択データの最
上位ビットのデータがレベルシフタ44に入力され、2
番目のタイミングではパルス選択データにおける2番目
のビットのデータがレベルシフタ44に入力される。
【0131】レベルシフタ44は、電圧増幅器として機
能し、パルス選択データが「1」の場合には、スイッチ
回路45を駆動できる電圧、例えば数十ボルト程度の電
圧に昇圧された電気信号を出力する。
【0132】レベルシフタ44で昇圧された「1」のパ
ルス選択データは、駆動パルス生成手段及び制御本体部
として機能するスイッチ回路45に供給される。このス
イッチ回路45は、印字データの翻訳により生成された
パルス選択データに基づき、駆動信号(COM)に含ま
れる駆動パルスを選択して駆動パルスを生成すると共
に、当該駆動パルスを圧電振動子15に供給するもので
ある。従って、スイッチ回路45の入力側には、駆動信
号生成回路30からの駆動信号(COM)が供給される
ようになっており、その出力側には圧電振動子15が接
続されている。
【0133】パルス選択データは、スイッチ回路45の
作動を制御する。例えば、スイッチ回路45に加わるパ
ルス選択データが「1」である期間中は、スイッチ回路
45が接続状態になり、駆動信号の駆動パルスが圧電振
動子15に供給される。この結果、圧電振動子15の電
位レベルが変化する。
【0134】一方、スイッチ回路45に加わるパルス選
択データが「0」の期間中は、レベルシフタ44からス
イッチ回路45を作動させる電気信号が出力されない。
このため、スイッチ回路45が切断状態になり、駆動信
号の駆動パルスが圧電振動子15に供給されない。パル
ス選択データが「0」の期間においては、圧電振動子1
5は、パルス選択データが「0」に切り換わる直前の電
位レベルを維持する。
【0135】例えば、図11乃至図13を用いて説明し
た駆動信号C及び駆動信号Dが用いられる場合、デコー
ダ142は、小ドットのドットパターンデータ(階調情
報01)、中ドットのドットパターンデータ(階調情報
10)及び大ドットのドットパターンデータ(階調情報
11)に応じて、2ビットのパルス選択データを生成す
る。この2ビットのパルス選択データの各ビットが、各
パルス信号に対応している。
【0136】往路移動中の場合、小ドットのドットパタ
ーンデータ(階調情報01)からパルス選択データ(1
0)が生成される。同様に、中ドットのドットパターン
データ(階調情報10)からパルス選択データ(01)
が生成され、大ドットのドットパターンデータ(階調情
報11)からパルス選択データ(11)が生成される。
【0137】そして、パルス選択データの上位ビットが
「1」の場合には、往路第1パルス波形PW11に対応
する期間だけ、スイッチ回路45(駆動パルス供給手
段)が接続状態になる。また、2番目のビットが「1」
の場合には、往路中パルス波形PW12’に対応する期
間だけ、スイッチ回路45が接続状態になる。
【0138】これにより、小ドットのドットパターンデ
ータに基づき、対応する圧電振動子15には、第1の駆
動パルスDP1だけが供給される。同様に、中ドットの
ドットパターンデータに基づいて第2の駆動パルスDP
2だけが供給され、大ドットのドットパターンデータに
基づいて第1の駆動パルスDP1及び第2の駆動パルス
DP2が続けて供給される。
【0139】その結果、小ドットのドットパターンデー
タに対応して、ノズル開口13からは小体積の小インク
滴が吐出し、記録紙8上に小ドットが形成される。ま
た、中ドットのドットパターンデータに対応して、ノズ
ル開口13からは中体積の中インク滴が吐出し、記録紙
8上に中ドットが形成される。同様に、大ドットのドッ
トパターンデータに対応して、ノズル開口13からは小
インク滴と中インク滴とが連続して吐出し、記録紙8上
に実質的な大ドットが形成される。
【0140】一方、記録ヘッド10の復路移動中の場
合、小ドットのドットパターンデータ(階調情報01)
からパルス選択データ(01)が生成される。同様に、
中ドットのドットパターンデータ(階調情報10)から
パルス選択データ(10)が生成され、大ドットのドッ
トパターンデータ(階調情報11)からパルス選択デー
タ(11)が生成される。
【0141】そして、パルス選択データの上位ビットが
「1」の場合には、復路中パルス波形PW21’に対応
する期間だけ、スイッチ回路45(駆動パルス供給手
段)が接続状態になる。また、2番目のビットが「1」
の場合には、復路第2パルス波形PW22に対応する期
間だけ、スイッチ回路45が接続状態になる。
【0142】これにより、小ドットのドットパターンデ
ータに基づき、対応する圧電振動子15には、第1の駆
動パルスDP1だけが供給される。同様に、中ドットの
ドットパターンデータに基づいて第2の駆動パルスDP
2だけが供給され、大ドットのドットパターンデータに
基づいて第1の駆動パルスDP1及び第2の駆動パルス
DP2が続けて供給される。
【0143】その結果、小ドットのドットパターンデー
タに対応して、ノズル開口13からは小体積の小インク
滴が吐出し、記録紙8上に小ドットが形成される。ま
た、中ドットのドットパターンデータに対応して、ノズ
ル開口13からは中体積の中インク滴が吐出し、記録紙
8上に中ドットが形成される。同様に、大ドットのドッ
トパターンデータに対応して、ノズル開口13からは小
インク滴と中インク滴とが連続して吐出し、記録紙8上
に実質的な大ドットが形成される。
【0144】そして、往路移動中の主走査方向における
小インク滴の着弾位置及び中インク滴の着弾位置が、復
路移動中の主走査方向における小インク滴の着弾位置及
び中インク滴の着弾位置と略一致する。これにより、噴
射されるインク滴の着弾位置が副走査方向に揃うことに
なり、極めて高精度の記録がなされ得る。
【0145】なお、以上の説明は、往路吐出用駆動信号
及び復路吐出用駆動信号が2つのパルス波形を有する場
合についてなされている。しかしながら、往路吐出用駆
動信号及び復路吐出用駆動信号が3以上のパルス波形を
有する場合についても、本発明の技術的思想が適用され
得る。
【0146】例えば、3つのパルス波形を有する往路用
駆動信号の例を、図15に示す。図15に示す駆動信号
Eは、図5(a)及び図5(b)に示すような記録ヘッ
ド10の往路移動状態に対応するものであり、各往路タ
イミングTから第1往路パルス待機時間S1
経過の後に立ち下がる往路第1パルス波形PW11”
と、各往路タイミングTから第2往路パルス待機時
間S2の経過の後に立ち下がる往路第2パルス波形
PW12”と、各往路タイミングTから第3往路パ
ルス待機時間S3の経過の後に立ち下がる往路第3
パルス波形PW13”と、を含んでいる。
【0147】第1往路パルス待機時間S1は、各往
路タイミングTに関して、各々規定されるようにな
っており、第2往路パルス待機時間S2も、各往路
タイミングTに関して、各々規定されるようになっ
ており、第3往路パルス待機時間S3も、各往路タ
イミングTに関して、各々規定されるようになって
いる。
【0148】各往路パルス待機時間S1乃至往路パ
ルス待機時間S3の規定についての詳細は、駆動信
号Aの場合の第1往路パルス待機時間S1及び第2
往路パルス待機時間S2の規定の詳細と略同様であ
る。
【0149】駆動信号Eにおいて、往路第1パルス波形
PW11”は、ノズル開口13から中インク滴を吐出さ
せる中ドット駆動パルスDP11’であり、往路第2パ
ルス波形PW12”は、ノズル開口13から小インク滴
を吐出させる小ドット駆動パルスDP12’であり、往
路第3パルス波形PW13”は、ノズル開口13から大
インク滴を吐出させる大ドット駆動パルスDP13’で
ある。
【0150】一方、この場合の好適な復路用駆動信号の
一例を、図16に示す。図16に示す駆動信号Fは、図
7(a)及び図7(b)に示すような記録ヘッド10の
復路移動状態に対応するものであり、各復路タイミング
RTから第1復路パルス待機時間RS1の経過
の後に立ち下がる復路第1パルス波形PW21”と、各
復路タイミングRTから第2復路パルス待機時間R
S2の経過の後に立ち下がる復路第2パルス波形P
W22”と、各復路タイミングRTから第3復路パ
ルス待機時間RS3の経過の後に立ち下がる復路第
3パルス波形PW23”と、を含んでいる。
【0151】第1復路パルス待機時間RS1は、各
復路タイミングRTに関して、各々規定されるよう
になっており、第2復路パルス待機時間RS2も、
各復路タイミングRTに関して、各々規定されるよ
うになっており、第3復路パルス待機時間RS3
も、各復路タイミングRTに関して、各々規定
されるようになっている。
【0152】各復路パルス待機時間RS1乃至復路
パルス待機時間RS3の規定についての詳細は、駆
動信号Bの場合の第1復路パルス待機時間RS1
び第2復路パルス待機時間RS2の規定の詳細と略
同様である。
【0153】駆動信号Fにおいて、復路第1パルス波形
PW21”は、ノズル開口13から大インク滴を吐出さ
せる大ドット駆動パルスDP13’であり、復路第2パ
ルス波形PW22”は、ノズル開口13から小インク滴
を吐出させる小ドット駆動パルスDP12’であり、復
路第3パルス波形PW23”は、ノズル開口13から中
インク滴を吐出させる中ドット駆動パルスDP11’で
ある。
【0154】図15及び図16に示すように、往路用吐
出駆動信号及び復路用吐出駆動信号が3以上の異なる波
形のパルス波形を有している場合であっても、前記実施
の形態と略同様の作用効果を得ることができる。
【0155】なお、駆動信号生成回路30は、DAC回
路によって形成されてもよいし、アナログ回路によって
形成されてもよい。
【0156】なお、以上の実施の形態において、圧力室
16の容積を変化させる圧力発生素子は、圧電振動子1
5に限定されるものではない。例えば、磁歪素子を圧力
発生素子として用い、この磁歪素子によって圧力室16
を膨張・収縮させて圧力変動を生じさせるようにしても
よいし、発熱素子を圧力発生素子として用い、この発熱
素子からの熱で膨張・収縮する気泡によって圧力室16
に圧力変動を生じさせるように構成してもよい。
【0157】また、プリンタコントローラ23はコンピ
ュータシステムによって構成されているが、コンピュー
タシステムに前記各要素を実現させるためのプログラム
及び当該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能
な記録媒体201も、本件の保護対象である。
【0158】さらに、前記の各要素が、コンピュータシ
ステム上で動作するOS等のプログラム(第2のプログ
ラム)によって実現される場合、当該OS等のプログラ
ム(第2のプログラム)を制御する各種命令を含むプロ
グラム及び当該プログラムを記録した記録媒体202
も、本件の保護対象である。
【0159】ここで、記録媒体201、202とは、フ
ロッピーディスク等の単体として認識できるものの他、
各種信号を伝搬させるネットワークをも含む。
【0160】なお、以上の説明はインクジェット式記録
装置についてなされているが、本発明は、広く液体噴射
装置全般を対象としたものである。液体の例としては、
インクの他に、グルー、マニキュア等が用いられ得る。
【0161】
【発明の効果】本発明によれば、第1往路パルス待機時
間及び第2往路パルス待機時間が、各往路タイミングに
関して各々規定されるようになっており、第1復路パル
ス待機時間及び第2復路パルス待機時間が、各復路タイ
ミングに関して各々規定されるようになっているため、
ヘッド部材の移動速度が一定で無い場合であっても、各
画素中における2つの液体滴の吐出位置を常に一定にす
ることが可能である。
【0162】あるいは、本発明によれば、第1往路パル
ス待機時間乃至第3往路パルス待機時間が、各往路タイ
ミングに関して各々規定されるようになっており、第1
復路パルス待機時間乃至第3復路パルス待機時間が、各
復路タイミングに関して各々規定されるようになってい
るため、ヘッド部材の移動速度が一定で無い場合であっ
ても、各画素中における3つの液体滴の吐出位置を常に
一定にすることが可能である。
【0163】同様にして、往路用吐出駆動信号及び/ま
たは復路用吐出駆動信号が、それぞれ4以上のパルス波
形を有する場合であっても、各画素中における4以上の
液体滴の吐出位置を常に一定にすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるインクジェット式
プリンタの概略斜視図である。
【図2】記録ヘッドの内部構造を説明する断面図であ
る。
【図3】プリンタの電気的構成を説明するブロック図で
ある。
【図4】記録ヘッドの電気駆動系を説明するブロック図
である。
【図5】往路用駆動信号の一例を説明する図である。
【図6】駆動パルスの詳細を説明する図である。
【図7】復路用駆動信号の一例を説明する図である。
【図8】駆動信号生成回路を示す概略ブロック図であ
る。
【図9】本発明の一実施の形態による、往路移動中のイ
ンク滴の着弾位置と復路移動中のインク滴の着弾位置と
を示す図。
【図10】往路用駆動信号の他の例を説明する図であ
る。
【図11】中ドット吐出用の駆動パルスの詳細を説明す
る図である。
【図12】復路用駆動信号の他の例を説明する図であ
る。
【図13】プリンタの他の電気的構成を説明するブロッ
ク図である。
【図14】記録ヘッドの他の電気駆動系を説明するブロ
ック図である。
【図15】往路用駆動信号の他の例を説明する図であ
る。
【図16】復路用駆動信号の他の例を説明する図であ
る。
【図17】従来技術による、定速往路移動中のインク滴
の着弾位置と定速復路移動中のインク滴の着弾位置とを
示す図。
【図18】従来技術による、加速往路移動中のインク滴
の着弾位置と減速復路移動中のインク滴の着弾位置とを
示す図。
【図19】2連のパルス波形を有する往路用駆動信号の
例を説明する図である。
【図20】2連のパルス波形を用いた場合の、加速往路
移動中のインク滴の着弾位置と減速復路移動中のインク
滴の着弾位置とを示す図。
【符号の説明】 1 インクジェット式プリンタ 2 キャリッジ 3 ガイド部材 4 駆動プーリ 5 遊転プーリ 6 タイミングベルト 7 パルスモータ 8 記録紙 10 記録ヘッド 11 インクカートリッジ 12 インク室 13 ノズル開口 14 ノズルプレート 15 圧電振動子 16 圧力室 17 供給側連通孔 18 インク供給口 19 第1ノズル連通孔 20 第2ノズル連通孔 23 プリンタコントローラ 24 プリントエンジン 25 外部インターフェース 26 RAM 27 ROM 28 制御部 29 発振回路 30 駆動信号生成回路 31 内部インターフェース 33 記録ヘッドの電気駆動系 34 プラテン 35 紙送りモータ 36 シフトレジスタ 39 ラッチ回路 44 レベルシフタ 45 スイッチ回路 101 タイミング信号出力部 102 エンコーダ 103 パルス立ち下がり信号出力部 105 本体部 133 電気駆動系 136 第1シフトレジスタ 137 第2シフトレジスタ 139 第1ラッチ回路 140 第2ラッチ回路 142 デコーダ 143 制御ロジック 200 記録媒体 201 記録媒体 301 環境情報センサ 302 インク残量センサ

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ノズル開口を有するヘッド部材と、 ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧力変動手段
    と、 複数の所定の通過位置を通過するようにヘッド部材を可
    変の速度で往復移動させる往復移動機構と、 前記複数の通過位置に対応して規定されるヘッド部材の
    往路移動中の複数の往路タイミングに基づいて、往路用
    吐出駆動信号を生成する往路駆動信号発生手段と、 前記往路用吐出駆動信号に基づいて往路用駆動パルスを
    生成する往路駆動パルス生成手段と、 前記複数の通過位置に対応して規定されるヘッド部材の
    復路移動中の複数の復路タイミングに基づいて、復路用
    吐出駆動信号を生成する復路駆動信号発生手段と、 前記復路用吐出駆動信号に基づいて復路用駆動パルスを
    生成する復路駆動パルス生成手段と、 ヘッド部材の往路移動中に前記往路用駆動パルスに基づ
    いて圧力変動手段を駆動させると共に、ヘッド部材の復
    路移動中に前記復路用駆動パルスに基づいて圧力変動手
    段を駆動させる制御本体部と、を備え、 前記往路用吐出駆動信号は、各往路タイミングから往路
    第1パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立ち
    下がる往路第1パルス波形と、各往路タイミングから往
    路第2パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立
    ち下がる往路第2パルス波形と、を含んでおり、 前記復路用吐出駆動信号は、各復路タイミングから復路
    第1パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立ち
    下がる復路第1パルス波形と、各復路タイミングから復
    路第2パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立
    ち下がる復路第2パルス波形と、を含んでおり、 往路第1パルス波形と復路第2パルス波形とは、同一の
    波形を有しており、 往路第2パルス波形と復路第1パルス波形とは、同一の
    波形を有しており、 第1往路パルス待機時間は、各往路タイミングに関し
    て、各々規定されるようになっており、 第2往路パルス待機時間も、各往路タイミングに関し
    て、各々規定されるようになっており、 第1復路パルス待機時間は、各復路タイミングに関し
    て、各々規定されるようになっており、 第2復路パルス待機時間も、各復路タイミングに関し
    て、各々規定されるようになっていることを特徴とする
    液体噴射装置。
  2. 【請求項2】第1往路パルス待機時間は、往復移動機構
    によるヘッド部材の往路移動状態に依存して、各往路タ
    イミングに関して各々規定されるようになっており、 第2往路パルス待機時間も、往復移動機構によるヘッド
    部材の往路移動状態に依存して、各往路タイミングに関
    して各々規定されるようになっており、 第1復路パルス待機時間は、往復移動機構によるヘッド
    部材の復路移動状態に依存して、各復路タイミングに関
    して各々規定されるようになっており、 第2復路パルス待機時間も、往復移動機構によるヘッド
    部材の復路移動状態に依存して、各復路タイミングに関
    して各々規定されるようになっていることを特徴とする
    請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 【請求項3】第1往路パルス待機時間は、予め設定され
    たヘッド部材の往路時の加減速カーブに基づいて、各往
    路タイミングに関して各々規定されるようになってお
    り、 第2往路パルス待機時間も、予め設定されたヘッド部材
    の往路時の加減速カーブに基づいて、各往路タイミング
    に関して各々規定されるようになっており、 第1復路パルス待機時間は、予め設定されたヘッド部材
    の復路時の加減速カーブに基づいて、各復路タイミング
    に関して各々規定されるようになっており、 第2復路パルス待機時間も、予め設定されたヘッド部材
    の復路時の加減速カーブに基づいて、各復路タイミング
    に関して各々規定されるようになっていることを特徴と
    する請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 【請求項4】第1往路パルス待機時間は、各往路タイミ
    ング毎に得られるヘッド部材の速度に基づいて、各往路
    タイミングに関して各々規定されるようになっており、 第2往路パルス待機時間も、各往路タイミング毎に得ら
    れるヘッド部材の速度に基づいて、各往路タイミングに
    関して各々規定されるようになっており、 第1復路パルス待機時間は、各復路タイミング毎に得ら
    れるヘッド部材の速度に基づいて、各復路タイミングに
    関して各々規定されるようになっており、 第2復路パルス待機時間も、各復路タイミング毎に得ら
    れるヘッド部材の速度に基づいて、各復路タイミングに
    関して各々規定されるようになっていることを特徴とす
    る請求項2に記載の液体噴射装置。
  5. 【請求項5】第1往路パルス待機時間は、隣接する往路
    タイミング間の時間間隔の推移に基づいて、各往路タイ
    ミングに関して各々規定されるようになっており、 第2往路パルス待機時間も、隣接する往路タイミング間
    の時間間隔の推移に基づいて、各往路タイミングに関し
    て各々規定されるようになっており、 第1復路パルス待機時間は、隣接する復路タイミング間
    の時間間隔の推移に基づいて、各復路タイミングに関し
    て各々規定されるようになっており、 第2復路パルス待機時間も、隣接する復路タイミング間
    の時間間隔の推移に基づいて、各復路タイミングに関し
    て各々規定されるようになっていることを特徴とする請
    求項2に記載の液体噴射装置。
  6. 【請求項6】第1往路パルス待機時間は、更に液体噴射
    装置が設置される環境の情報に基づいて、各往路タイミ
    ングに関して各々規定されるようになっており、 第2往路パルス待機時間も、当該環境の情報に基づい
    て、各往路タイミングに関して各々規定されるようにな
    っており、 第1復路パルス待機時間は、当該環境の情報に基づい
    て、各復路タイミングに関して各々規定されるようにな
    っており、 第2復路パルス待機時間も、当該環境の情報に基づい
    て、各復路タイミングに関して各々規定されるようにな
    っていることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに
    記載の液体噴射装置。
  7. 【請求項7】第1往路パルス待機時間は、更にヘッド部
    材の液体残量の情報に基づいて、各往路タイミングに関
    して各々規定されるようになっており、 第2往路パルス待機時間も、当該液体残量の情報に基づ
    いて、各往路タイミングに関して各々規定されるように
    なっており、 第1復路パルス待機時間は、当該液体残量の情報に基づ
    いて、各復路タイミングに関して各々規定されるように
    なっており、 第2復路パルス待機時間も、当該液体残量の情報に基づ
    いて、各復路タイミングに関して各々規定されるように
    なっていることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか
    に記載の液体噴射装置。
  8. 【請求項8】第1往路パルス待機時間及び第2往路パル
    ス待機時間は、それらの差が、各往路タイミング間の半
    分となるように、各往路タイミングに関して各々規定さ
    れるようになっており、 第1復路パルス待機時間及び第2復路パルス待機時間
    は、それらの差が、各復路タイミング間の半分となるよ
    うに、各復路タイミングに関して各々規定されるように
    なっていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか
    に記載の液体噴射装置。
  9. 【請求項9】第1往路パルス待機時間及び第2往路パル
    ス待機時間は、各往路タイミングと対応するヘッド部材
    の各通過位置間の中間位置について対称な所定位置で液
    体滴が吐出され得るように、各往路タイミングに関して
    各々規定されるようになっており、 第1復路パルス待機時間及び第2復路パルス待機時間
    は、各復路タイミングと対応するヘッド部材の各通過位
    置間の中間位置について対称な所定位置で液体滴が吐出
    され得るように、各復路タイミングに関して各々規定さ
    れるようになっていることを特徴とする請求項1乃至7
    のいずれかに記載の液体噴射装置。
  10. 【請求項10】往復移動するヘッド部材のノズル開口に
    対向すると共に当該ノズル開口から略等距離だけ離れる
    ように液体被噴射媒体を保持する被噴射媒体保持部を更
    に備え、 第1往路パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の
    着弾位置が、第2復路パルス波形による液体滴の液体被
    噴射媒体上の着弾位置と、ヘッド部材の往復移動方向に
    おいて略一致するようになっており、 第2往路パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の
    着弾位置が、第1復路パルス波形による液体滴の液体被
    噴射媒体上の着弾位置と、ヘッド部材の往復移動方向に
    おいて略一致するようになっていることを特徴とする請
    求項1乃至9のいずれかに記載の液体噴射装置。
  11. 【請求項11】ノズル開口を有するヘッド部材と、 ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧力変動手段
    と、 複数の所定の通過位置を通過するようにヘッド部材を可
    変の速度で往復移動させる往復移動機構と、 前記複数の通過位置に対応して規定されるヘッド部材の
    往路移動中の複数の往路タイミングに基づいて、往路用
    吐出駆動信号を生成する往路駆動信号発生手段と、 前記往路用吐出駆動信号に基づいて往路用駆動パルスを
    生成する往路駆動パルス生成手段と、 前記複数の通過位置に対応して規定されるヘッド部材の
    復路移動中の複数の復路タイミングに基づいて、復路用
    吐出駆動信号を生成する復路駆動信号発生手段と、 前記復路用吐出駆動信号に基づいて復路用駆動パルスを
    生成する復路駆動パルス生成手段と、 ヘッド部材の往路移動中に前記往路用駆動パルスに基づ
    いて圧力変動手段を駆動させると共に、ヘッド部材の復
    路移動中に前記復路用駆動パルスに基づいて圧力変動手
    段を駆動させる制御本体部と、を備え、 前記往路用吐出駆動信号は、各往路タイミングから往路
    第1パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立ち
    下がる往路第1パルス波形と、各往路タイミングから往
    路第2パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立
    ち下がる往路第2パルス波形と、各往路タイミングから
    往路第3パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは
    立ち下がる往路第3パルス波形と、を含んでおり、 前記復路用吐出駆動信号は、各復路タイミングから復路
    第1パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立ち
    下がる復路第1パルス波形と、各復路タイミングから復
    路第2パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立
    ち下がる復路第2パルス波形と、各復路タイミングから
    復路第3パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは
    立ち下がる復路第3パルス波形と、を含んでおり、 往路第1パルス波形と復路第3パルス波形とは、同一の
    波形を有しており、 往路第2パルス波形と復路第2パルス波形とは、同一の
    波形を有しており、 往路第3パルス波形と復路第1パルス波形とは、同一の
    波形を有しており、 第1往路パルス待機時間は、各往路タイミングに関し
    て、各々規定されるようになっており、 第2往路パルス待機時間も、各往路タイミングに関し
    て、各々規定されるようになっており、 第3往路パルス待機時間も、各往路タイミングに関し
    て、各々規定されるようになっており、 第1復路パルス待機時間は、各復路タイミングに関し
    て、各々規定されるようになっており、 第2復路パルス待機時間も、各復路タイミングに関し
    て、各々規定されるようになっており、 第3復路パルス待機時間も、各復路タイミングに関し
    て、各々規定されるようになっていることを特徴とする
    液体噴射装置。
  12. 【請求項12】第1往路パルス待機時間は、往復移動機
    構によるヘッド部材の往路移動状態に依存して、各往路
    タイミングに関して各々規定されるようになっており、 第2往路パルス待機時間も、往復移動機構によるヘッド
    部材の往路移動状態に依存して、各往路タイミングに関
    して各々規定されるようになっており、 第3往路パルス待機時間も、往復移動機構によるヘッド
    部材の往路移動状態に依存して、各往路タイミングに関
    して各々規定されるようになっており、 第1復路パルス待機時間は、往復移動機構によるヘッド
    部材の復路移動状態に依存して、各復路タイミングに関
    して各々規定されるようになっており、 第2復路パルス待機時間も、往復移動機構によるヘッド
    部材の復路移動状態に依存して、各復路タイミングに関
    して各々規定されるようになっており、 第3復路パルス待機時間も、往復移動機構によるヘッド
    部材の復路移動状態に依存して、各復路タイミングに関
    して各々規定されるようになっていることを特徴とする
    請求項11に記載の液体噴射装置。
  13. 【請求項13】ノズル開口を有するヘッド部材と、 ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧力変動手段
    と、 複数の所定の通過位置を通過するようにヘッド部材を可
    変の速度で往復移動させる往復移動機構と、を備えた液
    体噴射装置を制御するための装置であって、 前記複数の通過位置に対応して規定されるヘッド部材の
    往路移動中の複数の往路タイミングに基づいて、往路用
    吐出駆動信号を生成する往路駆動信号発生手段と、 前記往路用吐出駆動信号に基づいて往路用駆動パルスを
    生成する往路駆動パルス生成手段と、 前記複数の通過位置に対応して規定されるヘッド部材の
    復路移動中の複数の復路タイミングに基づいて、復路用
    吐出駆動信号を生成する復路駆動信号発生手段と、 前記復路用吐出駆動信号に基づいて復路用駆動パルスを
    生成する復路駆動パルス生成手段と、 ヘッド部材の往路移動中に前記往路用駆動パルスに基づ
    いて圧力変動手段を駆動させると共に、ヘッド部材の復
    路移動中に前記復路用駆動パルスに基づいて圧力変動手
    段を駆動させる制御本体部と、を備え、 前記往路用吐出駆動信号は、各往路タイミングから往路
    第1パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立ち
    下がる往路第1パルス波形と、各往路タイミングから往
    路第2パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立
    ち下がる往路第2パルス波形と、を含んでおり、 前記復路用吐出駆動信号は、各復路タイミングから復路
    第1パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立ち
    下がる復路第1パルス波形と、各復路タイミングから復
    路第2パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立
    ち下がる復路第2パルス波形と、を含んでおり、 往路第1パルス波形と復路第2パルス波形とは、同一の
    波形を有しており、 往路第2パルス波形と復路第1パルス波形とは、同一の
    波形を有しており、 第1往路パルス待機時間は、各往路タイミングに関し
    て、各々規定されるようになっており、 第2往路パルス待機時間も、各往路タイミングに関し
    て、各々規定されるようになっており、 第1復路パルス待機時間は、各復路タイミングに関し
    て、各々規定されるようになっており、 第2復路パルス待機時間も、各復路タイミングに関し
    て、各々規定されるようになっていることを特徴とする
    制御装置。
  14. 【請求項14】第1往路パルス待機時間は、往復移動機
    構によるヘッド部材の往路移動状態に依存して、各往路
    タイミングに関して各々規定されるようになっており、 第2往路パルス待機時間も、往復移動機構によるヘッド
    部材の往路移動状態に依存して、各往路タイミングに関
    して各々規定されるようになっており、 第1復路パルス待機時間は、往復移動機構によるヘッド
    部材の復路移動状態に依存して、各復路タイミングに関
    して各々規定されるようになっており、 第2復路パルス待機時間も、往復移動機構によるヘッド
    部材の復路移動状態に依存して、各復路タイミングに関
    して各々規定されるようになっていることを特徴とする
    請求項13に記載の制御装置。
  15. 【請求項15】第1往路パルス待機時間は、予め設定さ
    れたヘッド部材の往路時の加減速カーブに基づいて、各
    往路タイミングに関して各々規定されるようになってお
    り、 第2往路パルス待機時間も、予め設定されたヘッド部材
    の往路時の加減速カーブに基づいて、各往路タイミング
    に関して各々規定されるようになっており、 第1復路パルス待機時間は、予め設定されたヘッド部材
    の復路時の加減速カーブに基づいて、各復路タイミング
    に関して各々規定されるようになっており、 第2復路パルス待機時間も、予め設定されたヘッド部材
    の復路時の加減速カーブに基づいて、各復路タイミング
    に関して各々規定されるようになっていることを特徴と
    する請求項14に記載の制御装置。
  16. 【請求項16】第1往路パルス待機時間は、各往路タイ
    ミング毎に得られるヘッド部材の速度に基づいて、各往
    路タイミングに関して各々規定されるようになってお
    り、 第2往路パルス待機時間も、各往路タイミング毎に得ら
    れるヘッド部材の速度に基づいて、各往路タイミングに
    関して各々規定されるようになっており、 第1復路パルス待機時間は、各復路タイミング毎に得ら
    れるヘッド部材の速度に基づいて、各復路タイミングに
    関して各々規定されるようになっており、 第2復路パルス待機時間も、各復路タイミング毎に得ら
    れるヘッド部材の速度に基づいて、各復路タイミングに
    関して各々規定されるようになっていることを特徴とす
    る請求項14に記載の制御装置。
  17. 【請求項17】第1往路パルス待機時間は、隣接する往
    路タイミング間の時間間隔の推移に基づいて、各往路タ
    イミングに関して各々規定されるようになっており、 第2往路パルス待機時間も、隣接する往路タイミング間
    の時間間隔の推移に基づいて、各往路タイミングに関し
    て各々規定されるようになっており、 第1復路パルス待機時間は、隣接する復路タイミング間
    の時間間隔の推移に基づいて、各復路タイミングに関し
    て各々規定されるようになっており、 第2復路パルス待機時間も、隣接する復路タイミング間
    の時間間隔の推移に基づいて、各復路タイミングに関し
    て各々規定されるようになっていることを特徴とする請
    求項14に記載の制御装置。
  18. 【請求項18】第1往路パルス待機時間は、更に液体噴
    射装置が設置される環境の情報に基づいて、各往路タイ
    ミングに関して各々規定されるようになっており、 第2往路パルス待機時間も、当該環境の情報に基づい
    て、各往路タイミングに関して各々規定されるようにな
    っており、 第1復路パルス待機時間は、当該環境の情報に基づい
    て、各復路タイミングに関して各々規定されるようにな
    っており、 第2復路パルス待機時間も、当該環境の情報に基づい
    て、各復路タイミングに関して各々規定されるようにな
    っていることを特徴とする請求項14乃至17のいずれ
    かに記載の制御装置。
  19. 【請求項19】第1往路パルス待機時間は、更にヘッド
    部材の液体残量の情報に基づいて、各往路タイミングに
    関して各々規定されるようになっており、 第2往路パルス待機時間も、当該液体残量の情報に基づ
    いて、各往路タイミングに関して各々規定されるように
    なっており、 第1復路パルス待機時間は、当該液体残量の情報に基づ
    いて、各復路タイミングに関して各々規定されるように
    なっており、 第2復路パルス待機時間も、当該液体残量の情報に基づ
    いて、各復路タイミングに関して各々規定されるように
    なっていることを特徴とする請求項14乃至18のいず
    れかに記載の制御装置。
  20. 【請求項20】第1往路パルス待機時間及び第2往路パ
    ルス待機時間は、それらの差が、各往路タイミング間の
    半分となるように、各往路タイミングに関して各々規定
    されるようになっており、 第1復路パルス待機時間及び第2復路パルス待機時間
    は、それらの差が、各復路タイミング間の半分となるよ
    うに、各復路タイミングに関して各々規定されるように
    なっていることを特徴とする請求項13乃至19のいず
    れかに記載の制御装置。
  21. 【請求項21】第1往路パルス待機時間及び第2往路パ
    ルス待機時間は、各往路タイミングと対応するヘッド部
    材の各通過位置間の中間位置について対称な所定位置で
    液体滴が吐出され得るように、各往路タイミングに関し
    て各々規定されるようになっており、 第1復路パルス待機時間及び第2復路パルス待機時間
    は、各復路タイミングと対応するヘッド部材の各通過位
    置間の中間位置について対称な所定位置で液体滴が吐出
    され得るように、各復路タイミングに関して各々規定さ
    れるようになっていることを特徴とする請求項13乃至
    19のいずれかに記載の制御装置。
  22. 【請求項22】第1往路パルス波形による液体滴の液体
    被噴射媒体上の着弾位置が、第2復路パルス波形による
    液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置と、ヘッド部材の
    往復移動方向において略一致するようになっており、 第2往路パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の
    着弾位置が、第1復路パルス波形による液体滴の液体被
    噴射媒体上の着弾位置と、ヘッド部材の往復移動方向に
    おいて略一致するようになっていることを特徴とする請
    求項13乃至21のいずれかに記載の制御装置。
  23. 【請求項23】ノズル開口を有するヘッド部材と、 ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧力変動手段
    と、 複数の所定の通過位置を通過するようにヘッド部材を可
    変の速度で往復移動させる往復移動機構と、 を備えた液体噴射装置を制御するための装置であって、 前記複数の通過位置に対応して規定されるヘッド部材の
    往路移動中の複数の往路タイミングに基づいて、往路用
    吐出駆動信号を生成する往路駆動信号発生手段と、 前記往路用吐出駆動信号に基づいて往路用駆動パルスを
    生成する往路駆動パルス生成手段と、 前記複数の通過位置に対応して規定されるヘッド部材の
    復路移動中の複数の復路タイミングに基づいて、復路用
    吐出駆動信号を生成する復路駆動信号発生手段と、 前記復路用吐出駆動信号に基づいて復路用駆動パルスを
    生成する復路駆動パルス生成手段と、 ヘッド部材の往路移動中に前記往路用駆動パルスに基づ
    いて圧力変動手段を駆動させると共に、ヘッド部材の復
    路移動中に前記復路用駆動パルスに基づいて圧力変動手
    段を駆動させる制御本体部と、を備え、 前記往路用吐出駆動信号は、各往路タイミングから往路
    第1パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立ち
    下がる往路第1パルス波形と、各往路タイミングから往
    路第2パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立
    ち下がる往路第2パルス波形と、各往路タイミングから
    往路第3パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは
    立ち下がる往路第3パルス波形と、を含んでおり、 前記復路用吐出駆動信号は、各復路タイミングから復路
    第1パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立ち
    下がる復路第1パルス波形と、各復路タイミングから復
    路第2パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは立
    ち下がる復路第2パルス波形と、各復路タイミングから
    復路第3パルス待機時間の経過の後に立ち上がるまたは
    立ち下がる復路第3パルス波形と、を含んでおり、 往路第1パルス波形と復路第3パルス波形とは、同一の
    波形を有しており、 往路第2パルス波形と復路第2パルス波形とは、同一の
    波形を有しており、 往路第3パルス波形と復路第1パルス波形とは、同一の
    波形を有しており、 第1往路パルス待機時間は、各往路タイミングに関し
    て、各々規定されるようになっており、 第2往路パルス待機時間も、各往路タイミングに関し
    て、各々規定されるようになっており、 第3往路パルス待機時間も、各往路タイミングに関し
    て、各々規定されるようになっており、 第1復路パルス待機時間は、各復路タイミングに関し
    て、各々規定されるようになっており、 第2復路パルス待機時間は、各復路タイミングに関し
    て、各々規定されるようになっており、 第3復路パルス待機時間も、各復路タイミングに関し
    て、各々規定されるようになっていることを特徴とする
    制御装置。
  24. 【請求項24】第1往路パルス待機時間は、往復移動機
    構によるヘッド部材の往路移動状態に依存して、各往路
    タイミングに関して各々規定されるようになっており、 第2往路パルス待機時間も、往復移動機構によるヘッド
    部材の往路移動状態に依存して、各往路タイミングに関
    して各々規定されるようになっており、 第3往路パルス待機時間も、往復移動機構によるヘッド
    部材の往路移動状態に依存して、各往路タイミングに関
    して各々規定されるようになっており、 第1復路パルス待機時間は、往復移動機構によるヘッド
    部材の復路移動状態に依存して、各復路タイミングに関
    して各々規定されるようになっており、第2復路パルス
    待機時間も、往復移動機構によるヘッド部材の復路移動
    状態に 依存して、各復路タイミングに関して各々規定されるよ
    うになっており、 第3復路パルス待機時間も、往復移動機構によるヘッド
    部材の復路移動状態に依存して、各復路タイミングに関
    して各々規定されるようになっていることを特徴とする
    請求項23に記載の制御装置。
  25. 【請求項25】少なくとも1台のコンピュータを含むコ
    ンピュータシステムによって実行されて、前記コンピュ
    ータシステムに請求項13乃至24のいずれかに記載の
    制御装置を実現させるプログラム。
  26. 【請求項26】少なくとも1台のコンピュータを含むコ
    ンピュータシステム上で動作する第2のプログラムを制
    御する命令が含まれており、 前記コンピュータシステムによって実行されて、前記第
    2のプログラムを制御して、前記コンピュータシステム
    に請求項13乃至24のいずれかに記載の制御装置を実
    現させるプログラム。
  27. 【請求項27】少なくとも1台のコンピュータを含むコ
    ンピュータシステムによって実行されて、前記コンピュ
    ータシステムに請求項13乃至24のいずれかに記載の
    制御装置を実現させるプログラムを記録したコンピュー
    タ読取り可能な記録媒体。
  28. 【請求項28】少なくとも1台のコンピュータを含むコ
    ンピュータシステム上で動作する第2のプログラムを制
    御する命令が含まれており、 前記コンピュータシステムによって実行されて、前記第
    2のプログラムを制御して、前記コンピュータシステム
    に請求項13乃至24のいずれかに記載の制御装置を実
    現させるプログラムを記録したコンピュータ読取り可能
    な記録媒体。
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