JP2002264055A - ロボット - Google Patents

ロボット

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JP2002264055A
JP2002264055A JP2001066878A JP2001066878A JP2002264055A JP 2002264055 A JP2002264055 A JP 2002264055A JP 2001066878 A JP2001066878 A JP 2001066878A JP 2001066878 A JP2001066878 A JP 2001066878A JP 2002264055 A JP2002264055 A JP 2002264055A
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JP
Japan
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movement
posture
point
time
trajectory
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Application number
JP2001066878A
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English (en)
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Shinichi Kurita
伸一 栗田
Katsumi Kimura
勝己 木村
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回避点における姿勢をプログラムから指定す
る必要がなく、回避点の位置を設定するのみで、位置と
姿勢を制御して無駄時間をなくし、かつ、無駄な姿勢移
動動作をなくすることが可能なロボットを得る。 【解決手段】 搬送開始位置から回避点、回避点から搬
送終了位置までの位置移動量と、搬送開始点から搬送終
了位置までの間の姿勢変化量を求める移動量演算手段
と、移動量演算手段で求めた位置移動量と姿勢移動量か
ら、移動に要する位置移動時間と姿勢移動時間とを求め
る移動時間演算手段と、移動時間演算手段により求めら
れた位置移動時間と姿勢移動時間を比較し、所要時間の
長い移動時間を基にして、回避点までの位置移動量と姿
勢移動量を決定する動作指令手段を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、搬送物の位置と
姿勢を制御することができるロボットに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図10は、パレタイズ動作を行うための
パレタイズ用ロボットおよびパレット等の配置を示す平
面図、図11はロボットのブロック図である。図におい
て1はロボット、2は制御装置、3は教示装置、4は搬
送物、5は他工程から搬送物4を搬送するコンベア、6
は障害物、7は搬送物4を載置するパレットを示す。制
御装置2は、回避点を含むパラメータやプログラムを記
憶するパラメータ記憶部21と、プログラムまたは教示
装置3からの動作指令に基づいて動作軌跡を生成する軌
跡生成部22と、パラメータ記憶部21に記憶された指
令速度から動作を決定する動作指令部23と、動作指令
部23からの出力によりロボット1側に設けられたモー
タ等の駆動手段をサーボ制御する駆動制御部24とから
なる。教示装置3は、作業者が教示操作を行うためのキ
ー入力部31と、その情報を制御装置2側に出力するキ
ー情報出力部32とからなる。図10において、点Sは
搬送物4をコンベア5から取り出すときの位置、点Mは
回避点の位置、点Aから点Dまでは、パレット上に積み
付ける搬送物4のそれぞれの積み付け位置を表す。ここ
では搬送物4の姿勢を明確にするために、偏心した位置
に点S、点M、点A〜Dを設けている。
【0003】次に動作について説明する。ロボット1の
動作経路に柱などの障害物6がある場合の回避動作にお
いて、まず、動作経路上の回避点Mの位置情報と姿勢情
報は、教示装置3またはプログラム等により設定入力さ
れ、パラメータ記憶部21に記憶される。次に、軌跡生
成部22は、コンベア5上の搬送物4を持ち上げ、障害
物6から回避するように回避点Mを経由し、パレット7
上の点A〜Dの位置に達するまでの位置移動軌跡と、回
避点Mおよびパレット7上における姿勢が指定された状
態になるまでの姿勢移動軌跡とを生成する。動作指令部
27は、軌跡生成部22において生成された移動軌跡と
指令速度に基づいて、逐次、位置と姿勢の動作目標値を
決定して駆動制御部24に出力する。上記のような、パ
レタイズ動作の場合は、パレット7上の搬送物4の数
や、荷積みのパターンの数だけ、コンベア5上空からパ
レット7上空に移動する経路が存在するが、通常はプロ
グラムを簡単にするために、共通の回避点Mを使用して
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のロ
ボット1の制御装置2において、通常、作業者はロボッ
ト1先端部の手首軸(図示せず)の回転角度を指定し
て、回避点Mにおける搬送物4の姿勢を設定している。
また、パレタイズ動作のように多数の動作経路が存在す
る場合においても、プログラムを容易にするため、共通
の回避点Mと搬送物4の姿勢を設定している。しかし、
ロボット1先端部の搬送物4の位置移動時間と、搬送物
4を回転する姿勢移動時間とが異なり、搬送距離と姿勢
の変化量などの条件によっては、動作を完了するまでの
時間が長くなってしまうことがあった。
【0005】これらの現象について、図12、図13を
用いて説明する。コンベア5上の点Sから回避点Mを経
由してパレット7上の荷積み位置の点Cに搬送する場
合、点Sから点Mまでの手首軸の姿勢移動量θSMは、ロ
ボット1の支柱の旋回角度を−70度とすると、 θSM = 90度+70度 = 160度 となり、次に、点Mから点Cまでの手首軸の姿勢移動量
θMCは、ロボット1の支柱の旋回角度を−5度とする
と、 θMC = 180度−5度 = 175度 となる。点Sから点Mまでの位置移動量LSMと姿勢移動
量θSMを、それぞれ定格速度V 、Vθで動作させたと
きの移動時間を比較すると、Tで示す時間中は、姿勢
の移動動作が先に完了している。また、点Mから点Cま
での位置移動量LMCと姿勢移動量θMCを、それぞれ定格
速度V、Vθで動作させたときの移動時間を比較する
と、Tで示す時間中は、位置の移動動作が先に完了し
ている。その結果、位置の移動が完了した時から手首軸
の回転が完了するまでの無駄時間Tが生じることにな
る。このような現象が発生した場合、図13に示すよう
に時間を要する方を定格速度とし、時間を要しない方の
速度を低下させて、位置移動と姿勢移動が同時に終了す
るように動作指令部23から駆動制御部24に指令を出
すことが行われる。
【0006】また、回避点Mにおける姿勢を指定する
と、点Sから点Cまでの手首軸の回転に要する絶対時間
も335度分を必要とし、余分な動作を行わせる結果と
なり、電力消費の増大につながっている。
【0007】これらの現象を避けるために、パレット7
上の搬送物4の配置に応じて、搬送物4毎に回避点Mの
姿勢を設定することもできる。しかし、回避点Mの姿勢
算出および指令は作業者に多大な負担を与え、その結
果、回避点Mの設定ミスやプログラムミスを引き起こす
という欠点がある。
【0008】この発明は、回避点における搬送物の姿勢
が通常問われない点に着目し、上述のような課題を解決
するためになされたもので、回避点の位置座標を設定す
るのみで、無駄な姿勢移動動作をなくし、しかも移動時
間を最短にすることが可能なロボット装置を提供するこ
とにある。
【0009】また、パレタイズ動作において、パレット
上の搬送物の位置が変化したり、搬送物の向きなどのパ
レット荷積みパターンが変更された場合でも、回避点に
おいて最適な姿勢が設定され、また、搬送物毎に、回避
点における姿勢を算出したり、プログラムで指定するな
どの手間が不要なロボットを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係るロボット
は、搬送開始点から回避点、回避点から搬送終了点まで
の位置移動量と、搬送開始点から搬送終了点までの間の
姿勢変化量を求める移動量演算部と、移動量演算部で求
めた位置移動量と姿勢変化量から、移動に要する位置移
動時間と姿勢移動時間とを求める移動時間演算部と、移
動時間演算部により求められた位置移動時間と姿勢移動
時間を比較し、長い移動時間の方を基にして、回避点で
の姿勢を決定し、搬送終了点までの位置移動および姿勢
移動の動作目標値を出力する動作指令部を設けたもので
ある。
【0011】さらに、パラメータ記憶部に円弧状軌跡情
報を記憶させておき、搬送開始点から回避点までの直線
移動軌跡と、回避点から搬送終了点までの直線移動軌跡
とのコーナ部またはその付近に、円弧状軌跡情報で指令
された円弧状の軌跡を挿入し、コーナ部を円弧状に移動
させるように軌跡を生成する軌跡生成部と、搬送開始点
から円弧に接する点までの距離、円弧部の距離、円弧に
接する点から搬送終了点までの位置移動量と、搬送開始
点から搬送終了点までの間の姿勢変化量を求める移動量
演算部と、移動量演算部で求めた位置移動量と姿勢変化
量から、移動に要する位置移動時間と姿勢移動時間とを
求める移動時間演算部と、移動時間演算部により求めら
れた位置移動時間と姿勢移動時間を比較し、所要時間の
長い移動時間を基にして、回避点での姿勢を決定し、搬
送終了点までの位置移動および姿勢移動の動作目標値を
出力する動作指令部を設けたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態1である産業用ロボットを示すブロック図、
図2は搬送物の搬送動作を説明する軌跡説明図、図3、
図5は搬送動作の速度説明図、図4、図6は具体的搬送
動作の速度説明図である。なお、配置および外観構成に
ついては、従来の技術で説明した図10と同一であるた
め説明を省略する。図において、1はロボット本体、制
御装置2は、回避点を含むパラメータやプログラムを記
憶するパラメータ記憶部21、プログラムまたは教示装
置3からの動作指令に基づいて動作軌跡を生成する軌跡
生成部22、軌跡生成部22にて生成された動作軌跡か
ら、搬送物4の取り出し点Sから回避点Mまでの位置移
動量および回避点Mからパレット7上の所定位置までの
位置移動量、搬送物4の姿勢移動量を算出する移動量演
算部25、移動量演算部で求めた位置移動量と姿勢移動
量および定格速度から、それぞれの移動に要する時間を
算出する時間演算部26、位置移動に要する時間と姿勢
移動に要する時間を比較し、位置移動速度と姿勢移動速
度を調整し出力する動作指令部27、動作指令部27か
らの出力によりロボット1側に設けられたモータ等の駆
動手段をサーボ制御する駆動制御部24、から構成され
る。教示装置3は、従来技術で説明したものと同一で、
作業者が教示操作を行うためのキー入力部31と、その
情報を制御装置2側に出力するキー情報出力部32とか
らなる。
【0013】次に、図2に示すように、搬送物4を点S
から取り出し、回避点Mを通って積み付け位置の点Cま
で搬送する場合の動作について説明する。まず、回避点
Mを指定したパレタイズ動作のプログラム指令がある
と、軌跡生成部22は、パラメータ記憶部21に記憶さ
れた回避点Mの位置情報とプログラム情報を解読して、
点Sから回避点M、回避点Mからパレット7上の搬送物
4の積み付け位置の点Cまでの軌跡を生成する。
【0014】次に、移動量演算部25は、点Sから回避
点Mまでの位置移動量LSM、回避点Mから点Cまでの位
置移動量LMCを、それぞれの点の位置座標から求め、ま
た点Sから点Cまでの姿勢移動量θSCを、それぞれの点
の姿勢から求める。ただし姿勢移動量θSCは、ロボット
1の支柱の旋回角度θを見込んで演算すると共に、±
180度の範囲で移動量を算出し決定する。図2の場
合、点Sにおける搬送物4の姿勢を0度、点Cにおける
搬送物4の姿勢を−90度、点Sから点Cまでのロボッ
トの支柱の旋回角度θを75度とすると、搬送物4の
姿勢移動量θSCは、−15度となる。
【0015】次に、時間演算部26は、先に求めた位置
移動量LSM 、LMCと、位置移動のための駆動手段の定
格速度Vおよび加減速時間t等から、位置移動に要
する時間Tを次の式から求める。 T = ( LSM + LMC + 2 × V × t )/
さらに、時間演算部26は、姿勢移動のための駆動手段
の定格速度Vθおよび加減速時間tθに基づいて、姿勢
移動に要する時間Tθを次の式から求める。 Tθ = ( θSC + 2 × Vθ × tθ )/ Vθ ただし、回避点Mにおいて搬送物4の位置と姿勢の移動
速度をゼロにして停止させるため、加減速時間を2回分
見込んで、それぞれの移動時間を算出する。
【0016】次に、動作指令部27において、位置移動
に要する時間Tと姿勢移動に要する時間Tθを比較
し、T>Tθの場合、姿勢移動量θSMの移動は位置移
動時間T内に完了すればよく、位置移動と連動して滑
らかに姿勢移動を行わせるために姿勢の移動速度を低下
させる。姿勢移動速度Vは、上記姿勢移動に要する時
間Tθの算式に、位置移動時間Tを代入して求める。 T = ( θSC + 2 × V × tθ )/ V 式を変形して、姿勢移動速度Vの式にすると、 V = θSC /( T − 2 × tθ ) となる。動作指令部27は、図4に示すような速度線図
となるように、上式により求めた姿勢移動速度Vに基
づいて、姿勢の動作目標値を求め、位置移動のための駆
動手段の定格速度Vに基づいて、軌跡生成部22にお
いて生成された移動軌跡上を移動するように、位置の動
作目標値を求めて駆動制御部24に出力する。
【0017】また、例えば図5に示すように、動作指令
部27において位置移動に要する時間Tと姿勢移動に
要する時間Tθを比較した結果、T<Tθの場合、位
置移動量LSM+LMCの移動は姿勢移動時間Tθ内に完了
すればよく、姿勢移動と連動して滑らかに位置移動を行
わせるために、位置の移動速度を低下させる。位置移動
速度Vは、上記位置移動に要する時間Tの算式に、
姿勢移動時間Tθを代入して求める。 Tθ = ( LSM + LMC + 2 × V × t )/
式を変形して、位置移動速度Vの式にすると、 V = ( LSM + LMC ) /( Tθ − 2 × t
) となる。動作指令部27は、図6に示すような速度線図
となるように、上式により求めた位置移動速度Vに基
づいて、軌跡生成部22において生成された移動軌跡上
を移動するように、位置の動作目標値を求め、姿勢移動
のための駆動手段の定格速度Vθに基づいて、姿勢の動
作目標値を求めて駆動制御部24に出力する。なお、姿
勢移動時間Tθのうち、位置移動速度Vにより点Sか
ら回避点Mに到達するまでの時間TSMと、回避点Mから
積み付け点Cまでの時間TMCは次の式により求める。 TSM = LSM / V + tMC = LMC / V + t この時間TSMに合わせて姿勢移動量θSMが決定され、時
間TMCに合わせて姿勢移動量θMCが決定され、回避点M
で一旦停止するまでの姿勢移動量の配分が決定される。
以上の動作を、パレット7上の積み付け位置の点A、点
B、点Dにおいて繰り返し実行することで、効率よくパ
レタイズ動作が実施できる。
【0018】実施の形態2.図7は実施の形態2の動作
を示す軌跡説明図、図8は位置と姿勢の動作を示す速度
線図である。装置の構成は、実施の形態1と同一のた
め、その説明を省略する。実施の形態1との違いについ
ては、パラメータ記憶部21に円弧状軌跡情報を記憶さ
せておき、軌跡生成部22の処理動作において、点Sか
ら回避点Mまでの直線移動軌跡と、回避点Mから積み付
け点Cまでの直線移動軌跡との間に、円弧状軌跡情報で
ある半径Rの円弧軌跡を双方の直線移動軌跡に接するよ
うに挿入し、接する点Eと点Fの間を円弧状に移動させ
るように軌跡を生成することにある。さらに、挿入した
円弧状の軌跡も加味して、移動量演算部25、時間演算
部26、動作指令部27の処理を行うことにある。
【0019】以下これら動作を詳細に説明する。まず、
回避点Mを指定したパレタイズ動作のプログラム指令が
あると、軌跡生成部22は、パラメータ記憶部21に記
憶された回避点Mの位置情報、回避点M付近の円弧状軌
跡情報とプログラム情報を解読して、点Sから回避点
M、回避点Mからパレット7上の搬送物4積み付け位置
の点Cまでの直線軌跡と、双方の直線軌跡に接する点E
と点Fの間に円弧状の軌跡とを、公知の演算方法により
求めて生成する。
【0020】次に移動量演算部25は、点Sから点Eま
での位置移動量LSE、点Eから点Fまでの円弧状軌跡の
位置移動量LEF、点Fから点Cまでの位置移動量LFC
をそれぞれの位置座標から求め、また点Sから点Cまで
の姿勢移動量θSCをそれぞれの点の姿勢から求める。た
だし姿勢移動量θSCは、ロボット1の支柱の旋回角度θ
を見込んで演算すると共に、±180度の範囲で移動
量を算出し決定する。図の場合、点Sから点Cまでの姿
勢移動量θSCは、−15度となる。次に、時間演算部2
6は、先に求めた移動量LSE、LEF、LFCと、位置移動
のための駆動手段の定格速度Vおよび加減速時間t
等から、位置移動に要する時間Tを次の式から求め
る。 T = ( LSE + LEF + LFC + V × t
/ V さらに、時間演算部26は、姿勢移動のための駆動手段
の定格速度Vθおよび加減速時間tθに基づいて、姿勢
移動に要する時間Tθを次の式から求める。 Tθ = ( θSC + Vθ × tθ )/ Vθ
【0021】次に、動作指令部27において、位置移動
に要する時間Tと姿勢移動に要する時間Tθを比較
し、T>Tθの場合、姿勢移動量θSCの移動は位置移
動時間T内に完了すればよく、位置の移動と連動して
滑らかに姿勢移動を行わせるために姿勢移動速度を低下
させる。姿勢移動速度Vは、上記姿勢移動に要する時
間Tθの算式に、位置移動時間Tを代入して求める。 T = ( θSC + V × tθ )/ V 式を変形して、姿勢移動速度Vの式にすると、 V = θSC /( T − tθ ) となる。動作指令部27は、図8に示すような速度線図
となるように、上式により求めた姿勢移動速度Vに基
づいて、姿勢の動作目標値を求め、位置移動のための駆
動手段の定格速度Vに基づいて、軌跡生成部22にお
いて生成された移動軌跡上を移動するように、位置の動
作目標値を求めて駆動制御部24に出力する。
【0022】一方、動作指令部27において位置移動に
要する時間Tと姿勢移動に要する時間Tθを比較した
結果、T<Tθの場合、位置移動量LSE+LEF+LFC
の移動は姿勢移動時間Tθ内に完了すればよく、姿勢移
動と連動して滑らかに位置移動を行わせるために、位置
の移動速度を低下させる。位置移動速度Vは、上記位
置移動に要する時間Tの算式に、姿勢移動時間Tθ
代入して求める。 Tθ = ( LSE + LEF + LFC + V × t
/ V 式を変形して、位置移動速度Vの式にすると、 V = ( LSE + LEF + LFC ) /( Tθ − t
) となる。動作指令部27は、上式により求めた位置移動
速度Vに基づいて、軌跡生成部22において生成され
た移動軌跡上を移動するように、位置の動作目標値を求
め、姿勢移動のための駆動手段の定格速度Vθに基づい
て、姿勢の動作目標値を求めて駆動制御部24に出力す
る。以上の動作を、パレット7上の積み付け位置の点
A、点B、点Dにおいて繰り返し実行することで、効率
よくパレタイズ動作が実施できる。
【0023】実施の形態3.実施の形態2では、取り出
し点Sと回避点Mおよび回避点Mと積み付け点Cを結ぶ
コーナ部に、円弧状の軌跡を挿入して動作軌跡を生成す
るようにしたが、図9に示すように、回避点Mを通る円
弧状の軌跡をコーナ部に挿入し、取り出し点Sおよび積
み付け点Cから、その円弧状軌跡に接するような直線軌
跡を求めて動作軌跡を生成するようにしてもよい。さら
に、コーナ部の円弧状軌跡を直線に近似して動作軌跡を
生成してもよい。
【0024】実施の形態4.実施の形態1および実施の
形態2は、パレタイズ用のロボットにおいて説明した
が、水平多関節ロボットや、垂直多関節型のロボットに
おいても、各関節の動作を位置移動と姿勢移動とに分配
することにより、パレタイズ用ロボットと同様に適用が
可能である。上記実施の形態においては、調整する側の
速度を、取り出し点Sと回避点Mおよび回避点Mと積み
付け点Cの間について、同一とする場合について説明し
たが、調整速度の演算を容易にするために、それぞれを
異なる速度に設定することも可能であり、また調整する
側の速度を、取り出し点Sから定格速度で動作開始させ
て、早期に動作を終了させることも可能である。
【0025】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。回避点
の位置座標を設定するのみで、パレタイズ動作のように
搬送物毎の経路が変化しても、無駄な姿勢移動がなく、
しかも移動時間を最短にすることができるので、作業効
率が向上し電力消費も減少できる。さらに、搬送物毎の
回避点における姿勢を算出し、プログラムから指定する
などの手間が不要となるので、プログラム作業が容易に
なり、指定ミスも無くなる。
【0026】位置移動のための加減速時間および姿勢移
動のための加減速時間を演算に加味すれば、駆動手段の
立上り立下り特性に応じた最適な移動時間が設定される
ので、作業効率が向上する。
【0027】回避点付近のコーナ部を円弧状の軌跡で移
動させることにより、実施の形態1に比較して、移動方
向が滑らかに変化するため、方向変更に伴って搬送物や
ロボット本体にかかる衝撃が減少すると共に、回避点付
近の立上り立下り時間を省略できる。
【0028】回避点付近のコーナ部を弧状の軌跡で移動
させることにより、実施の形態1に比較して、弧状の分
だけ搬送距離が小さくなって、さらに移動時間を短縮で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示すロボットの構
成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1における動作の軌跡
説明図である。
【図3】 この発明の実施の形態1における動作の速度
説明図である。
【図4】 この発明の実施の形態1における具体的動作
の速度説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態1における動作の速度
説明図である。
【図6】 この発明の実施の形態1における具体的動作
の速度説明図である。
【図7】 この発明の実施の形態2における動作の軌跡
説明図である。
【図8】 この発明の実施の形態2における具体的動作
の速度説明図である。
【図9】 この発明の実施の形態3における動作の軌跡
説明図である。
【図10】 従来のロボットの回避動作の軌跡を説明す
る平面図である。
【図11】 従来のロボットの構成図である。
【図12】 従来のロボットにおける動作の速度説明図
である。
【図13】 従来のロボットにおける具体的動作の速度
説明図である。
【符号の説明】
1 ロボット、2 制御装置、21 パラメータ記憶
部、22 軌跡生成部、25 移動量演算部、26 移
動時間演算部、27 動作指令部、24 駆動制御部
フロントページの続き Fターム(参考) 3C007 AS02 BS12 KS21 LV04 LV05 LV14 MT02 NS19 5H269 AB23 AB33 BB05 CC09 DD06 EE01 EE13 RB01 RB04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プログラム指令に基づいて、先端部に把
    持した搬送物を第1地点から第2地点に移動する場合
    に、途中の障害物を回避するため、回避点を経由して移
    動制御するロボットにおいて、上記第1地点および上記
    第2地点の搬送物の位置情報および姿勢情報と、上記回
    避点の位置情報とを記憶するパラメータ記憶手段と、上
    記位置情報および上記姿勢情報と、上記回避点の位置情
    報より、上記搬送物を搬送するロボットの動作軌跡を生
    成する軌跡生成手段と、上記第1地点から上記第2地点
    までの位置移動量および姿勢移動量を求める移動量演算
    手段と、上記位置移動量および上記姿勢移動量と、ロボ
    ットに指令された位置および姿勢の移動指令速度から、
    位置の移動に要する位置移動時間および姿勢の移動に要
    する姿勢移動時間を求める移動時間演算手段と、上記位
    置移動時間および上記姿勢移動時間を比較し、上記位置
    移動時間が長い場合、姿勢移動が上記位置移動時間と同
    一になるように姿勢動作速度を調整して姿勢移動目標値
    を求め、位置の移動指令速度から求めた位置移動目標値
    と上記姿勢移動目標値とを併せて出力し、一方、上記姿
    勢移動時間が長い場合、位置移動が上記姿勢移動時間と
    同一になるように位置移動速度を調整して位置移動目標
    値を求め、姿勢の移動指令速度から求めた姿勢移動目標
    値と上記位置移動目標値とを併せて出力する動作指令手
    段と、上記動作指令手段の出力により駆動手段を駆動す
    る駆動制御手段を備えたことを特徴とするロボット。
  2. 【請求項2】 移動時間演算手段が、位置移動のための
    加減速時間および姿勢移動のための加減速時間を加算し
    て求めることを特徴とする請求項1に記載のロボット。
  3. 【請求項3】 プログラム指令に基づいて、先端部に把
    持した搬送物を第1地点から第2地点に移動する場合
    に、途中の障害物を回避するため、回避点または回避点
    付近を経由して移動制御するロボットにおいて、上記第
    1地点および上記第2地点の搬送物の位置情報および姿
    勢情報と、上記回避点の位置情報と、上記回避点または
    回避点付近における円弧状の移動軌跡情報とを記憶する
    パラメータ記憶手段と、上記回避点の位置情報と上記移
    動軌跡情報に基づいて、上記回避点または上記回避点付
    近を通る円弧状軌跡を生成し、上記円弧状軌跡と上記第
    1地点および第2地点を結ぶ2直線の軌跡を生成する軌
    跡生成手段と、上記第1地点から上記第2地点までの、
    上記円弧状軌跡を含む位置移動量、および姿勢移動量を
    求める移動量演算手段と、上記位置移動量および上記姿
    勢移動量と、ロボットに指令された位置および姿勢の移
    動指令速度から、位置の移動に要する位置移動時間およ
    び姿勢の移動に要する姿勢移動時間とを求める移動時間
    演算手段と、上記位置移動時間および上記姿勢移動時間
    を比較し、上記位置移動時間が長い場合、姿勢移動が上
    記位置移動時間と同一になるように姿勢移動速度を調整
    して姿勢移動目標値を求め、位置の移動指令速度から求
    めた位置移動目標値と上記姿勢移動目標値とを併せて出
    力し、一方、上記姿勢移動時間が長い場合、位置移動が
    上記姿勢移動時間と同一となるように位置移動速度を調
    整して位置移動目標値を求め、姿勢の移動指令速度から
    求めた姿勢移動目標値と上記位置移動目標値とを併せて
    出力する動作指令手段と、上記動作指令手段の出力によ
    り駆動手段を駆動する駆動制御手段を備えたことを特徴
    とするロボット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11008683B2 (en) 2016-12-22 2021-05-18 Fractal Braid, Inc. Apparatus and methods for material manipulation
CN114661038A (zh) * 2020-12-22 2022-06-24 北京配天技术有限公司 一种机器人回程序原点控制方法、装置及相关组件

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