JPH07334228A - ロボットの教示データ補正装置 - Google Patents
ロボットの教示データ補正装置Info
- Publication number
- JPH07334228A JPH07334228A JP12894994A JP12894994A JPH07334228A JP H07334228 A JPH07334228 A JP H07334228A JP 12894994 A JP12894994 A JP 12894994A JP 12894994 A JP12894994 A JP 12894994A JP H07334228 A JPH07334228 A JP H07334228A
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- robot
- teaching
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Abstract
(57)【要約】
【目的】ロボットの教示作業を精度よく行う。
【構成】移動経路L7のうちの所定の区間Q1〜Q5が指
定され、この指定区間Q1〜Q5の教示データ(X、Y、
Z、α、β、γ)に基づいてこの指定区間Q1〜Q5にお
けるロボット20の所定の軸の角速度の変化を評価する
評価関数Etが設定される。そしてロボット所定軸の角
速度の変化が最小となる評価関数Etの値が得られるよ
うに、指定区間Q1〜Q5における姿勢角γの教示データ
が補正される。
定され、この指定区間Q1〜Q5の教示データ(X、Y、
Z、α、β、γ)に基づいてこの指定区間Q1〜Q5にお
けるロボット20の所定の軸の角速度の変化を評価する
評価関数Etが設定される。そしてロボット所定軸の角
速度の変化が最小となる評価関数Etの値が得られるよ
うに、指定区間Q1〜Q5における姿勢角γの教示データ
が補正される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業用ロボットに教示
される位置・姿勢角のデータを補正する装置に関し、特
にロボットのツールが教示移動軌跡に沿って移動する際
に発生する振動を低減できるとともに、軌跡精度の向上
を図ることができる教示データ補正装置に関する。
される位置・姿勢角のデータを補正する装置に関し、特
にロボットのツールが教示移動軌跡に沿って移動する際
に発生する振動を低減できるとともに、軌跡精度の向上
を図ることができる教示データ補正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】産業用ロボットに作業内容を教示する方
法には、作業者がロボットを手動動作させることにより
所望の位置、姿勢角度を教示する教示方法であるティー
チングプレイバック方式と、ロボットのコントローラと
は独立したコンピュータ上にロボットやワークのモデル
を構築し、そのモデルを使用してロボットの位置・姿勢
角度を教示する教示方法であるオフラインプログラミン
グ方式とがある。
法には、作業者がロボットを手動動作させることにより
所望の位置、姿勢角度を教示する教示方法であるティー
チングプレイバック方式と、ロボットのコントローラと
は独立したコンピュータ上にロボットやワークのモデル
を構築し、そのモデルを使用してロボットの位置・姿勢
角度を教示する教示方法であるオフラインプログラミン
グ方式とがある。
【0003】ここに、関節数が6軸以上の産業用ロボッ
ト、たとえば6軸ロボットにあっては、図2に示すよう
にツール先端Qの位置および姿勢角度のデータ(X、
Y、Z、α、β、γ)を教示する必要があるが、これら
教示データのうち、先端ツール7の軸回りの回転角度γ
は、ワーク形状から一義的に決定することができず任意
に設定することができるため、上記ティーチングプレイ
バック方式において教示を行う際、作業者はツール軸回
りの回転角度γについては任意な角度を決定するように
している。
ト、たとえば6軸ロボットにあっては、図2に示すよう
にツール先端Qの位置および姿勢角度のデータ(X、
Y、Z、α、β、γ)を教示する必要があるが、これら
教示データのうち、先端ツール7の軸回りの回転角度γ
は、ワーク形状から一義的に決定することができず任意
に設定することができるため、上記ティーチングプレイ
バック方式において教示を行う際、作業者はツール軸回
りの回転角度γについては任意な角度を決定するように
している。
【0004】また、オフラインプログラミング方式にお
いて教示を行う際、上記ツール軸回りの回転角度γを、
ツールとワークとの干渉を回避できるような角度に設定
する技術が特開昭61―253509号公報に開示され
ている。さらに、同様にオフラインプログラミング方式
においてツール姿勢角を、隣あう教示点間の姿勢角の変
化量が所定のしきい値以上になった場合のみに代替えの
姿勢角に設定し直して、姿勢角の急激な変化を防ぐ技術
が特開平4―268607号公報に開示されている。
いて教示を行う際、上記ツール軸回りの回転角度γを、
ツールとワークとの干渉を回避できるような角度に設定
する技術が特開昭61―253509号公報に開示され
ている。さらに、同様にオフラインプログラミング方式
においてツール姿勢角を、隣あう教示点間の姿勢角の変
化量が所定のしきい値以上になった場合のみに代替えの
姿勢角に設定し直して、姿勢角の急激な変化を防ぐ技術
が特開平4―268607号公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記ツール
軸回りの回転角度γは、ロボットの移動経路の軌跡精度
に大きな影響を与える。特に、連続な3次元曲線経路に
沿ってツール先端が動くような制御を行う場合(例え
ば、3次元曲面の法線方向にツール姿勢を維持するよう
制御する場合)には、ツール軸回りの回転角度γの値に
よっては、ロボットの各軸の回転角の速度に急激な変化
が生じ、結果として所望の移動経路に対する軌跡ずれや
大きな振動が生じることがある。
軸回りの回転角度γは、ロボットの移動経路の軌跡精度
に大きな影響を与える。特に、連続な3次元曲線経路に
沿ってツール先端が動くような制御を行う場合(例え
ば、3次元曲面の法線方向にツール姿勢を維持するよう
制御する場合)には、ツール軸回りの回転角度γの値に
よっては、ロボットの各軸の回転角の速度に急激な変化
が生じ、結果として所望の移動経路に対する軌跡ずれや
大きな振動が生じることがある。
【0006】ここにティーチングプレイバック方式の場
合、熟練作業者であれば経験によって振動の少ないツー
ル軸回りの回転角度γを決定し、これを教示することが
できるため問題はないものの、非熟練作業者の場合、か
かる適切な教示を行うことができない。したがって、作
業者によって教示内容が異なり、プレイバック時に振動
が大きく発生したりほとんど発生しなかったりするとい
う相違が生じ、安定性に欠けることとなっている。
合、熟練作業者であれば経験によって振動の少ないツー
ル軸回りの回転角度γを決定し、これを教示することが
できるため問題はないものの、非熟練作業者の場合、か
かる適切な教示を行うことができない。したがって、作
業者によって教示内容が異なり、プレイバック時に振動
が大きく発生したりほとんど発生しなかったりするとい
う相違が生じ、安定性に欠けることとなっている。
【0007】さらに、ツール軸回りの回転角度γは、前
述したようにワーク形状から一義的に決定されず、作業
者が長年の経験によって個々のワークごとに決定するも
のであるため、複雑な3次元形状のワークを教示する場
合にあっては、たとえ熟練作業者といえども教示に膨大
な時間を要し、作業者に負担を課すとともに作業効率を
損なうことにもなっている。
述したようにワーク形状から一義的に決定されず、作業
者が長年の経験によって個々のワークごとに決定するも
のであるため、複雑な3次元形状のワークを教示する場
合にあっては、たとえ熟練作業者といえども教示に膨大
な時間を要し、作業者に負担を課すとともに作業効率を
損なうことにもなっている。
【0008】また、オフラインプログラミング方式の場
合は、かかる教示作業に伴う問題はないものの、前掲の
特開昭61―253509号公報に示されるようにツー
ル軸回りの回転角γをロボットとワークとの干渉回避の
みを目的として決定した場合には、連続な3次元曲線経
路に沿っての移動時におけるロボットの各軸角速度の変
化量を考慮することができず、ロボット各軸の角速度の
急激な変化によって移動経路の軌跡ずれや、大きな振動
が発生する虞がある。
合は、かかる教示作業に伴う問題はないものの、前掲の
特開昭61―253509号公報に示されるようにツー
ル軸回りの回転角γをロボットとワークとの干渉回避の
みを目的として決定した場合には、連続な3次元曲線経
路に沿っての移動時におけるロボットの各軸角速度の変
化量を考慮することができず、ロボット各軸の角速度の
急激な変化によって移動経路の軌跡ずれや、大きな振動
が発生する虞がある。
【0009】また、前掲の特開平4―268607号公
報に示されるように、隣あう教示点間のツール姿勢角の
変化量の大きさのみによって姿勢角の急激な変化を防ぐ
ようにした場合には、実際のロボット各軸の角速度の変
化量を考慮することができず、同様に移動経路の軌跡ず
れや、大きな振動が発生する虞がある。さらに、姿勢角
の変化量は、隣あう教示点についてのみから演算される
とともに、姿勢角の変化を一定のしきい値のみによって
判断するようにしているため、移動経路の連続的な区間
全体にわたってツール姿勢角を最適な値に決定すること
ができないという問題もある。
報に示されるように、隣あう教示点間のツール姿勢角の
変化量の大きさのみによって姿勢角の急激な変化を防ぐ
ようにした場合には、実際のロボット各軸の角速度の変
化量を考慮することができず、同様に移動経路の軌跡ず
れや、大きな振動が発生する虞がある。さらに、姿勢角
の変化量は、隣あう教示点についてのみから演算される
とともに、姿勢角の変化を一定のしきい値のみによって
判断するようにしているため、移動経路の連続的な区間
全体にわたってツール姿勢角を最適な値に決定すること
ができないという問題もある。
【0010】本発明は、こうした実状に鑑みてなされた
ものであり、作業者に負担を課すことなく迅速かつ正確
にツール移動経路の所定区間全体にわたって軌跡ずれや
振動が生じないツール姿勢角を決定できるようにするこ
とを目的とするものである。
ものであり、作業者に負担を課すことなく迅速かつ正確
にツール移動経路の所定区間全体にわたって軌跡ずれや
振動が生じないツール姿勢角を決定できるようにするこ
とを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の主たる
発明では、ロボットのツール先端の座標位置および該ツ
ールの姿勢角を示すデータを、ツール先端の移動経路の
各点毎に教示し、該教示データに基づいてロボット各軸
を駆動制御し、前記ツール先端を前記移動経路に沿って
移動させるロボットにおいて、前記移動経路のうちの所
定の区間を指定し、該指定区間の教示データに基づいて
前記指定区間におけるロボットの所定の軸の角速度の変
化を評価する評価関数を設定し、前記評価関数の値を最
適とするように、前記指定区間における前記ツールの姿
勢角の教示データを補正するようにしている。
発明では、ロボットのツール先端の座標位置および該ツ
ールの姿勢角を示すデータを、ツール先端の移動経路の
各点毎に教示し、該教示データに基づいてロボット各軸
を駆動制御し、前記ツール先端を前記移動経路に沿って
移動させるロボットにおいて、前記移動経路のうちの所
定の区間を指定し、該指定区間の教示データに基づいて
前記指定区間におけるロボットの所定の軸の角速度の変
化を評価する評価関数を設定し、前記評価関数の値を最
適とするように、前記指定区間における前記ツールの姿
勢角の教示データを補正するようにしている。
【0012】
【作用】かかる構成によれば、移動経路L7のうちの所
定の区間Q1〜Q5が指定され、この指定区間Q1〜Q5の
教示データ(X、Y、Z、α、β、γ)に基づいてこの
指定区間Q1〜Q5におけるロボット20の所定の軸の角
速度の変化を評価する評価関数Etが設定される。そし
てロボット所定軸の角速度の変化が最小となる評価関数
Etの値が得られるように、指定区間Q1〜Q5における
姿勢角γの教示データが補正される。このようにして作
業者に負担を課すことなく迅速かつ正確にツール移動経
路の所定区間全体にわたって軌跡ずれや振動が生じない
ツール姿勢角γが決定される。
定の区間Q1〜Q5が指定され、この指定区間Q1〜Q5の
教示データ(X、Y、Z、α、β、γ)に基づいてこの
指定区間Q1〜Q5におけるロボット20の所定の軸の角
速度の変化を評価する評価関数Etが設定される。そし
てロボット所定軸の角速度の変化が最小となる評価関数
Etの値が得られるように、指定区間Q1〜Q5における
姿勢角γの教示データが補正される。このようにして作
業者に負担を課すことなく迅速かつ正確にツール移動経
路の所定区間全体にわたって軌跡ずれや振動が生じない
ツール姿勢角γが決定される。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して本発明に係るロボット
の教示データ補正装置の実施例について説明する。この
実施例では、ロボット20のツール7の軸回りの回転角
度γが最適の角度に補正される。以下、かかるツール軸
回りの回転角度γの最適化のことを単に、「回転角最適
化」という。
の教示データ補正装置の実施例について説明する。この
実施例では、ロボット20のツール7の軸回りの回転角
度γが最適の角度に補正される。以下、かかるツール軸
回りの回転角度γの最適化のことを単に、「回転角最適
化」という。
【0014】また、この実施例ではティーチングプレイ
バック方式による教示を想定して説明するが、オフライ
ンプログラミング方式についても同様に適用することが
できる。
バック方式による教示を想定して説明するが、オフライ
ンプログラミング方式についても同様に適用することが
できる。
【0015】まず、従来の技術の問題点を指摘すること
によってこの実施例の特徴を明らかにする。
によってこの実施例の特徴を明らかにする。
【0016】図2は実施例に適用される産業用ロボット
である6軸の多関節ロボット20の構成を概略的に示す
ものである。ロボット20は1軸ないし6軸J1〜J6
によって構成されており、6軸J6の先端に所定の作業
を行う工具(以下ツールという)7が装着されている。
である6軸の多関節ロボット20の構成を概略的に示す
ものである。ロボット20は1軸ないし6軸J1〜J6
によって構成されており、6軸J6の先端に所定の作業
を行う工具(以下ツールという)7が装着されている。
【0017】さて一般的にロボット20は、基本3軸と
呼ばれる1ないし3軸J1〜J3については、各軸のイ
ナーシャが大きく、軸の角速度が急激に変化すると大き
な振動を発生するという特性がある。特に第1軸J1に
関しては、その特性が顕著である。反対に手首軸と呼ば
れる4ないし6軸J4〜J6に関しては、イナーシャが
小さく、軸の角速度が急激な変化をしたとしても比較的
振動の発生が少ないという特性をもっている。特に第6
軸J6に関してはその特性が顕著である。
呼ばれる1ないし3軸J1〜J3については、各軸のイ
ナーシャが大きく、軸の角速度が急激に変化すると大き
な振動を発生するという特性がある。特に第1軸J1に
関しては、その特性が顕著である。反対に手首軸と呼ば
れる4ないし6軸J4〜J6に関しては、イナーシャが
小さく、軸の角速度が急激な変化をしたとしても比較的
振動の発生が少ないという特性をもっている。特に第6
軸J6に関してはその特性が顕著である。
【0018】このため、熟練作業者は、こうしたロボッ
ト20の各軸の動特性を考慮しつつ教示作業を行うよう
にしている。すなわち、なるべく基本3軸J1〜J3を
動かさず、かつ、手首軸J4〜J6のうち第6軸J6の
回転を利用して3次元曲線の移動経路を倣うよう、ツー
ル7の軸回りの回転角度γを設定している(以下、ツー
ル7の軸回りの回転角度γを単に、回転角γという)。
ト20の各軸の動特性を考慮しつつ教示作業を行うよう
にしている。すなわち、なるべく基本3軸J1〜J3を
動かさず、かつ、手首軸J4〜J6のうち第6軸J6の
回転を利用して3次元曲線の移動経路を倣うよう、ツー
ル7の軸回りの回転角度γを設定している(以下、ツー
ル7の軸回りの回転角度γを単に、回転角γという)。
【0019】しかし、非熟練作業者は、ロボット20の
動特性を考慮することができないため、回転角γを任意
に設定しており、多くの場合、ロボット20の操作が簡
易であることから回転角γを一定値に教示してしまう。
動特性を考慮することができないため、回転角γを任意
に設定しており、多くの場合、ロボット20の操作が簡
易であることから回転角γを一定値に教示してしまう。
【0020】そこで、このように回転角γを一定値に教
示した場合の移動軌跡について図3を参照して説明す
る。
示した場合の移動軌跡について図3を参照して説明す
る。
【0021】図4は、ロボット20のアーム8の先端の
様子を示す図であり、5軸J5の中心位置8aとツール
7の先端Qとの距離がR5となっているとともに、ツー
ル7の中心軸を7aで示している。図4の矢視B図が図
3に示されており、図3の矢視A図が図4に示されてい
るという関係となっている。
様子を示す図であり、5軸J5の中心位置8aとツール
7の先端Qとの距離がR5となっているとともに、ツー
ル7の中心軸を7aで示している。図4の矢視B図が図
3に示されており、図3の矢視A図が図4に示されてい
るという関係となっている。
【0022】このように図3は、ツール7の先端Qと5
軸中心8aとに着目し、これらの移動軌跡L7(Q1〜Q
5)、L5(P1〜P5)を示したものである。
軸中心8aとに着目し、これらの移動軌跡L7(Q1〜Q
5)、L5(P1〜P5)を示したものである。
【0023】ここで非熟練作業者が教示を行った場合、
前述したように回転角γは一定となることが多く、5軸
中心位置8aがツール7の中心軸7a上に位置されたま
まツール先端Qが移動される。
前述したように回転角γは一定となることが多く、5軸
中心位置8aがツール7の中心軸7a上に位置されたま
まツール先端Qが移動される。
【0024】すると、同図3のようにツール先端軌跡L
7が円弧を描きつつ、ツール7の姿勢が90°変化する
ような円弧区間S2、S3においては、他の直線区間S
1、S4に比べて5軸中心8aの移動速度が増加してしま
うという問題が生じる。すなわち、全区間S1、S2…を
通してツール先端Qの移動速度は一定であるから、ツー
ル先端Qの移動距離の短い区間S2(Q2〜Q3)、S3
(Q3〜Q4)の移動時間は、他の区間S1(Q1〜Q
2)、S4(Q4〜Q5)に比較して短くなる。しかし、5
軸中心8aについてみれば、たとえ円弧区間S2、S3と
いえども、軸中心8aの移動距離P2〜P3、P3〜P4
は、他の区間S1、S4における移動距離P1〜P2、P4
〜P5と同等であり、この円弧区間S2、S3を他の同じ
移動距離である区間S1、S4よりも短い時間で移動しな
ければならないため相対的に5軸中心8aの移動速度が
この区間S2、S3において増加してしまうことになる。
7が円弧を描きつつ、ツール7の姿勢が90°変化する
ような円弧区間S2、S3においては、他の直線区間S
1、S4に比べて5軸中心8aの移動速度が増加してしま
うという問題が生じる。すなわち、全区間S1、S2…を
通してツール先端Qの移動速度は一定であるから、ツー
ル先端Qの移動距離の短い区間S2(Q2〜Q3)、S3
(Q3〜Q4)の移動時間は、他の区間S1(Q1〜Q
2)、S4(Q4〜Q5)に比較して短くなる。しかし、5
軸中心8aについてみれば、たとえ円弧区間S2、S3と
いえども、軸中心8aの移動距離P2〜P3、P3〜P4
は、他の区間S1、S4における移動距離P1〜P2、P4
〜P5と同等であり、この円弧区間S2、S3を他の同じ
移動距離である区間S1、S4よりも短い時間で移動しな
ければならないため相対的に5軸中心8aの移動速度が
この区間S2、S3において増加してしまうことになる。
【0025】ここに、5軸中心8aの移動速度は、基本
3軸J1〜J3の合成角速度で決定されることから、結
果として、移動経路の途中で基本3軸J1〜J3の角速
度が大きくなるとともに角速度に急峻な変化が生じ、大
きな振動が発生したり軌跡ずれが生じたりする。
3軸J1〜J3の合成角速度で決定されることから、結
果として、移動経路の途中で基本3軸J1〜J3の角速
度が大きくなるとともに角速度に急峻な変化が生じ、大
きな振動が発生したり軌跡ずれが生じたりする。
【0026】そこで、かかる問題を解決するために、熟
練作業者は、5軸中心8aの動作を最小にするか、また
は、各軸の動特性を考慮して、回転角度γを決定し図3
の破線で示すような教示を行ない、基本3軸J1〜J3
の角速度の急峻な変化が生じないようにしている。
練作業者は、5軸中心8aの動作を最小にするか、また
は、各軸の動特性を考慮して、回転角度γを決定し図3
の破線で示すような教示を行ない、基本3軸J1〜J3
の角速度の急峻な変化が生じないようにしている。
【0027】この実施例は、このように熟練作業者が行
っている回転角最適化のための教示を自動的に行うもの
である。
っている回転角最適化のための教示を自動的に行うもの
である。
【0028】図1は回転角最適化の処理を行う実施例装
置の構成を概念的に示している。
置の構成を概念的に示している。
【0029】同図1に示すように、ロボット20を駆動
制御するロボットコントローラ1には、ツール先端Qを
移動経路L7に沿って移動させるためのロボット動作ジ
ョブが記憶、格納されている。このロボット動作ジョブ
は、教示経路L7の各点Q1、Q2…ごとにその座標位置
(X、Y、Z)とそのときのツール姿勢角(α、β、
γ)が教示されデータとして予め取得され、これら教示
データに基づいて生成されるものである。
制御するロボットコントローラ1には、ツール先端Qを
移動経路L7に沿って移動させるためのロボット動作ジ
ョブが記憶、格納されている。このロボット動作ジョブ
は、教示経路L7の各点Q1、Q2…ごとにその座標位置
(X、Y、Z)とそのときのツール姿勢角(α、β、
γ)が教示されデータとして予め取得され、これら教示
データに基づいて生成されるものである。
【0030】そこで、作業者は、かかる動作ジョブの各
ステップ1〜、N、N+1…の中から、回転角γの最適
化処理を行うべき移動経路L7の所定区間(たとえばQ1
〜Q5)に対応するステップ(たとえばステップ1〜ス
テップN)を指定する。ここで、指定区間は少なくとも
2ステップ以上必要であり、2ステップ以上の区間が指
定される。
ステップ1〜、N、N+1…の中から、回転角γの最適
化処理を行うべき移動経路L7の所定区間(たとえばQ1
〜Q5)に対応するステップ(たとえばステップ1〜ス
テップN)を指定する。ここで、指定区間は少なくとも
2ステップ以上必要であり、2ステップ以上の区間が指
定される。
【0031】こうして指定された区間の経路データ11
(ツール先端位置・姿勢角および各教示点間の補間動作
データ(直線補間・円弧補間等のデータ))が、パーソ
ナルコンピュータ2のジョブ読出処理部21によって読
み出され、パーソナルコンピュータ2内に取り込まれ
る。
(ツール先端位置・姿勢角および各教示点間の補間動作
データ(直線補間・円弧補間等のデータ))が、パーソ
ナルコンピュータ2のジョブ読出処理部21によって読
み出され、パーソナルコンピュータ2内に取り込まれ
る。
【0032】こうして取り込まれた経路データ11は、
評価値極小化処理部22に入力され、入力データに基づ
いて後述する評価値Etが極小になるように各教示点の
回転角γが微小変化される。
評価値極小化処理部22に入力され、入力データに基づ
いて後述する評価値Etが極小になるように各教示点の
回転角γが微小変化される。
【0033】また、微小変化された回転角γに基づいて
評価関数演算部23は、後述するよう指定区間Q1〜Q5
における評価値Etを演算する。評価値判断部24は、
演算された評価値Etが極小であるか否かの判断を行
い、評価値Etが極小となったか、または回転角γが予
設定された調整範囲を超えたこととなった場合に、評価
値極小化処理を停止させる。ジョブ書込み処理部25
は、評価値極小化処理が終了した際の経路データ11、
つまり回転角γについて補正がなされた経路データ11
をロボットコントローラ1側へ戻す処理を行う。
評価関数演算部23は、後述するよう指定区間Q1〜Q5
における評価値Etを演算する。評価値判断部24は、
演算された評価値Etが極小であるか否かの判断を行
い、評価値Etが極小となったか、または回転角γが予
設定された調整範囲を超えたこととなった場合に、評価
値極小化処理を停止させる。ジョブ書込み処理部25
は、評価値極小化処理が終了した際の経路データ11、
つまり回転角γについて補正がなされた経路データ11
をロボットコントローラ1側へ戻す処理を行う。
【0034】一方、評価値判断部24において評価値E
tが極小でなく、かつ回転角γが調整範囲内にあると判
断されている間は、再度、評価値極小化処理部22にお
いて評価値Etが極小に近づくように各教示点の回転角
γが微小変化される。
tが極小でなく、かつ回転角γが調整範囲内にあると判
断されている間は、再度、評価値極小化処理部22にお
いて評価値Etが極小に近づくように各教示点の回転角
γが微小変化される。
【0035】こうして回転角γが最適化された経路デー
タ11は、ロボットコントローラ1側に戻され、回転角
γが補正されたロボット動作ジョブが生成される。そし
て、作業者はこのロボット動作ジョブに基づいてロボッ
ト20がワークと干渉するか否かのチェックを行う。そ
して、干渉がないことを確認した上で、ロボットコンロ
トーラ1は、この回転角γが最適化されたロボット動作
ジョブにしたがいロボット20を駆動制御する。
タ11は、ロボットコントローラ1側に戻され、回転角
γが補正されたロボット動作ジョブが生成される。そし
て、作業者はこのロボット動作ジョブに基づいてロボッ
ト20がワークと干渉するか否かのチェックを行う。そ
して、干渉がないことを確認した上で、ロボットコンロ
トーラ1は、この回転角γが最適化されたロボット動作
ジョブにしたがいロボット20を駆動制御する。
【0036】以下、上記評価関数演算部23、評価値極
小化処理部22において実行される処理の内容について
詳述する。
小化処理部22において実行される処理の内容について
詳述する。
【0037】評価関数演算部23では、指定区間Q1〜
Q5の各区間ごとにロボットアームの所定部位(たとえ
ば5軸中心位置)における移動速度の変化を示す評価関
数(たとえばE1)が演算され、この評価関数を全指定
区間Q1〜Q5について加算したものとして、全区間Q1
〜Q5における変化を評価する評価値Etが演算される。
Q5の各区間ごとにロボットアームの所定部位(たとえ
ば5軸中心位置)における移動速度の変化を示す評価関
数(たとえばE1)が演算され、この評価関数を全指定
区間Q1〜Q5について加算したものとして、全区間Q1
〜Q5における変化を評価する評価値Etが演算される。
【0038】すなわち、各教示点間Q1〜Q2、Q2〜Q3
…Qn〜Qn+1…Q4〜Q5ごとに(ステップ1、2…n…
Nに対応する)、5軸中心位置8aの教示点間平均移動
速度の2乗和を示す関数E1(n)がつぎのように演算
される。
…Qn〜Qn+1…Q4〜Q5ごとに(ステップ1、2…n…
Nに対応する)、5軸中心位置8aの教示点間平均移動
速度の2乗和を示す関数E1(n)がつぎのように演算
される。
【0039】 E1(n)={(X5(n)―X5(n―1))2+(Y5(n)―Y5(n―1) )2+(Z5(n)―Z5(n―1))2}/{T(n)}2 …(1) ただし、X5(n):nステップの5軸中心X方向位置 Y5(n):nステップの5軸中心Y方向位置 Z5(n):nステップの5軸中心Z方向位置 X5(n―1):n―1ステップの5軸中心X方向位置 Y5(n―1):n―1ステップの5軸中心Y方向位置 Z5(n―1):n―1ステップの5軸中心Z方向位置 T(n):n〜n―1ステップ間の移動時間 そして、こうして得られたステップnの関数E1(n)
と前のステップn―1の関数E1(n―1)との差分の
絶対値に重みWdを乗じた関数Wd*|E1(n)―E1
(n―1)|=ΔE1(n)が演算され、これに対して
ステップnの関数E1(n)を加算した関数E1(n)+
ΔE1(n)=Eaが第1の評価関数とされる(下記
(2)式)。
と前のステップn―1の関数E1(n―1)との差分の
絶対値に重みWdを乗じた関数Wd*|E1(n)―E1
(n―1)|=ΔE1(n)が演算され、これに対して
ステップnの関数E1(n)を加算した関数E1(n)+
ΔE1(n)=Eaが第1の評価関数とされる(下記
(2)式)。
【0040】 Ea(n)=E1(n)+Wd*|E1(n)―E1(n―1)| …(2) また、評価関数はつぎのように求めることができる。
【0041】すなわち、各教示点間Q1〜Q2、Q2〜Q3
…Qn〜Qn+1…Q4〜Q5ごとに(ステップ1、2…n…
Nごとに)、ロボット各軸J1〜J6の教示点間平均角
速度が演算され、これに各軸i(i=1〜6)ごとの重
みW(i)が乗じられ、これの2乗和を示す関数E2
(n)がつぎのように演算される。
…Qn〜Qn+1…Q4〜Q5ごとに(ステップ1、2…n…
Nごとに)、ロボット各軸J1〜J6の教示点間平均角
速度が演算され、これに各軸i(i=1〜6)ごとの重
みW(i)が乗じられ、これの2乗和を示す関数E2
(n)がつぎのように演算される。
【0042】 ただし、θ(i)(n):nステップの各軸角度(i=
1〜6) θ(i)(n―1):n―1ステップの各軸角度(i=
1〜6) こうして得られたnステップのロボット各軸平均角速度
の重み付きの2乗和を示す関数E2(n)に、前述した
5軸中心位置8aの教示点間平均移動速度の2乗和を示
す関数E1(n)とが加算され、下記のように関数E3
(n)が求められる。
1〜6) θ(i)(n―1):n―1ステップの各軸角度(i=
1〜6) こうして得られたnステップのロボット各軸平均角速度
の重み付きの2乗和を示す関数E2(n)に、前述した
5軸中心位置8aの教示点間平均移動速度の2乗和を示
す関数E1(n)とが加算され、下記のように関数E3
(n)が求められる。
【0043】 E3(n)=E1(n)+E2(n) …(4) そして、こうして得られたステップnの関数E3(n)
と前のステップn―1の関数E3(n―1)との差分の
絶対値に重みWdを乗じた関数Wd*|E3(n)―E3
(n―1)|=ΔE3(n)が演算され、これに対して
ステップnの関数E3(n)を加算した関数E3(n)+
ΔE3(n)=Ebが第2の評価関数とされる(下記
(5)式)。
と前のステップn―1の関数E3(n―1)との差分の
絶対値に重みWdを乗じた関数Wd*|E3(n)―E3
(n―1)|=ΔE3(n)が演算され、これに対して
ステップnの関数E3(n)を加算した関数E3(n)+
ΔE3(n)=Ebが第2の評価関数とされる(下記
(5)式)。
【0044】 Eb(n)=E3(n)+Wd*|E3(n)―E3(n―1)| …(5) よって、指定された連続区間Q1〜Q5全体の評価値Et
は下式のように表される。
は下式のように表される。
【0045】 ただし、N:指定区間のステップ数 よって、上記(6)式または(7)式のいずれかの評価
値Etの値が極小となるように回転角γを変化させるこ
とで、回転角γの最適化、つまり指定区間において振動
や軌跡ずれが発生しないようにすることができる。
値Etの値が極小となるように回転角γを変化させるこ
とで、回転角γの最適化、つまり指定区間において振動
や軌跡ずれが発生しないようにすることができる。
【0046】第1の評価関数E1に基づく評価値Et(第
(6)式)と第2の評価関数E3に基づく評価値Et(第
(7)式)を使用した場合の効果上の違いを以下に示
す。 ・5軸中心位置8aの平均動作速度の2乗和を示す第1
の評価関数E1に基づく評価値Etを使用した場合(第
(6)式) この場合、5軸中心位置8aは、図3の破線に示される
ように指定区間Q1〜Q5の各教示点ごとに、P1´、P2
´、P3´…と移動され、その移動量は極小かつ、なめ
らかな動作となり、基本3軸J1〜J3の角速度の変化
は少なくなる。ただし、手首軸J4〜J6軸の角速度が
増大するとともに、急峻な角速度変化が生じてしまい、
僅かながらの振動の発生が認められることがある。
(6)式)と第2の評価関数E3に基づく評価値Et(第
(7)式)を使用した場合の効果上の違いを以下に示
す。 ・5軸中心位置8aの平均動作速度の2乗和を示す第1
の評価関数E1に基づく評価値Etを使用した場合(第
(6)式) この場合、5軸中心位置8aは、図3の破線に示される
ように指定区間Q1〜Q5の各教示点ごとに、P1´、P2
´、P3´…と移動され、その移動量は極小かつ、なめ
らかな動作となり、基本3軸J1〜J3の角速度の変化
は少なくなる。ただし、手首軸J4〜J6軸の角速度が
増大するとともに、急峻な角速度変化が生じてしまい、
僅かながらの振動の発生が認められることがある。
【0047】・ロボット各軸J1〜J6の平均角速度の
重み付き2乗和を示す関数E2と5軸中心位置8aの平
均動作速度の2乗和を示す関数E1とを合成した評価関
数E3に基づく評価値Etを使用した場合(第(7)式) この場合は、ロボット各軸毎の重みW(i)付けによっ
てすべての軸J1〜J6の動特性を考慮することがで
き、上述した(6)式の評価値を使用した場合に発生す
る、手首軸J4〜J6軸の角速度変化増大に伴う問題点
も解消されることになる。
重み付き2乗和を示す関数E2と5軸中心位置8aの平
均動作速度の2乗和を示す関数E1とを合成した評価関
数E3に基づく評価値Etを使用した場合(第(7)式) この場合は、ロボット各軸毎の重みW(i)付けによっ
てすべての軸J1〜J6の動特性を考慮することがで
き、上述した(6)式の評価値を使用した場合に発生す
る、手首軸J4〜J6軸の角速度変化増大に伴う問題点
も解消されることになる。
【0048】なお、この実施例では、評価関数を求める
際、関数の差分の絶対値(たとえばWd*|E3(n)―
E3(n―1)|)を加算するようにしているが、これ
によって各教示点間においてエネルギをなめらかかつ連
続的に変化させることができるという効果が得られる。
逆に上記差分の絶対値を加算しない場合には、教示点間
においてエネルギが急峻に変化し、振動発生が認められ
ることがある。
際、関数の差分の絶対値(たとえばWd*|E3(n)―
E3(n―1)|)を加算するようにしているが、これ
によって各教示点間においてエネルギをなめらかかつ連
続的に変化させることができるという効果が得られる。
逆に上記差分の絶対値を加算しない場合には、教示点間
においてエネルギが急峻に変化し、振動発生が認められ
ることがある。
【0049】評価関数極小化処理部22では、上記評価
値Etを極小にするアルゴリズムとして、GA(Genetic
Algorithms)を適用することができる。これによって
最適解のローカルミニマムへの収束が防止される。
値Etを極小にするアルゴリズムとして、GA(Genetic
Algorithms)を適用することができる。これによって
最適解のローカルミニマムへの収束が防止される。
【0050】さて、上述した実施例では、ロボットコン
トローラ1と回転角最適化処理部であるパーソナルコン
ピュータ2とが分離されているが、回転角最適化処理部
としてはロボットコントローラ1の機能としてロボット
コントローラ1内に備えるようにしてもよい。この場
合、上述の実施例では回転角最適化後に行うこととして
いるワークとロボットとの干渉チェックをリアルタイム
に実施することが可能となり、さらに作業効率の向上が
図られる。
トローラ1と回転角最適化処理部であるパーソナルコン
ピュータ2とが分離されているが、回転角最適化処理部
としてはロボットコントローラ1の機能としてロボット
コントローラ1内に備えるようにしてもよい。この場
合、上述の実施例では回転角最適化後に行うこととして
いるワークとロボットとの干渉チェックをリアルタイム
に実施することが可能となり、さらに作業効率の向上が
図られる。
【0051】図5は回転角最適化処理部を、ロボットコ
ントローラ1内に備えた場合に該コントローラ1で行わ
れる処理の手順を示している。
ントローラ1内に備えた場合に該コントローラ1で行わ
れる処理の手順を示している。
【0052】以下処理内容について説明すると、同図5
に示すように、まず回転角γの最適化処理を行うべき区
間が全移動経路の中から作業者によって指定される(ス
テップ101)。
に示すように、まず回転角γの最適化処理を行うべき区
間が全移動経路の中から作業者によって指定される(ス
テップ101)。
【0053】そして作業者は、回転角最適化処理の直前
に、ロボット20を動かし、ツール先端Qを、ロボット
20がワークと干渉する虞のあるステップに移動させる
(当該ステップに対応するツール先端位置および姿勢に
する)(ステップ102)。ついで回転角γの最適化処
理を開始すべく最適化開始釦が押される(ステップ10
3)。
に、ロボット20を動かし、ツール先端Qを、ロボット
20がワークと干渉する虞のあるステップに移動させる
(当該ステップに対応するツール先端位置および姿勢に
する)(ステップ102)。ついで回転角γの最適化処
理を開始すべく最適化開始釦が押される(ステップ10
3)。
【0054】ここで、ロボットコントローラ1内に回転
角最適化処理部が設けられているため、最適化処理の途
中においてそのときの補正値である回転角γが得られる
よう、ロボット20を実際に動作させることができる。
これによってロボット20がワークと干渉しているか否
かをリアルタイムに確認することができる(ステップ1
04、105)。そこで、作業者は、ロボット20がワ
ークと干渉すると判断したときに、たとえばティーチン
グボックスに設けられている最適化処理を停止させるた
めの停止釦を押すことが可能となる。
角最適化処理部が設けられているため、最適化処理の途
中においてそのときの補正値である回転角γが得られる
よう、ロボット20を実際に動作させることができる。
これによってロボット20がワークと干渉しているか否
かをリアルタイムに確認することができる(ステップ1
04、105)。そこで、作業者は、ロボット20がワ
ークと干渉すると判断したときに、たとえばティーチン
グボックスに設けられている最適化処理を停止させるた
めの停止釦を押すことが可能となる。
【0055】かかる最適化停止釦が押されていない限り
は(ステップ106の判断NO)、評価値判断部24
(コントローラ1内に存在している)が評価値Etを極
小と判断するまで最適化処理が続行される(ステップ1
07)。このため最適化処理の進行に伴い(ステップ1
04)、ロボット20も逐次の補正回転角γに応じて動
作される(ステップ105)。
は(ステップ106の判断NO)、評価値判断部24
(コントローラ1内に存在している)が評価値Etを極
小と判断するまで最適化処理が続行される(ステップ1
07)。このため最適化処理の進行に伴い(ステップ1
04)、ロボット20も逐次の補正回転角γに応じて動
作される(ステップ105)。
【0056】一方、最適化停止釦が押された場合には
(ステップ106の判断YES)、指定された全ての区
間における最適化処理を中止し、その中止時点の補正回
転角γによってロボット動作ジョブを書き替える。ま
た、評価値判断部24によって評価値Etが極小である
と判断された場合(ステップ107の判断YES)に
も、その時点の補正回転角γによってロボット動作ジョ
ブが書き替えられる。
(ステップ106の判断YES)、指定された全ての区
間における最適化処理を中止し、その中止時点の補正回
転角γによってロボット動作ジョブを書き替える。ま
た、評価値判断部24によって評価値Etが極小である
と判断された場合(ステップ107の判断YES)に
も、その時点の補正回転角γによってロボット動作ジョ
ブが書き替えられる。
【0057】いずれの場合も最適化処理を行う前のロボ
ット動作ジョブのデータは、ロボットコントローラ1内
のRAMに保存され、最適化確定釦か最適化中断釦が押
されるまで保持される(ステップ108)。
ット動作ジョブのデータは、ロボットコントローラ1内
のRAMに保存され、最適化確定釦か最適化中断釦が押
されるまで保持される(ステップ108)。
【0058】つぎに作業者は、書き換えられたロボット
動作ジョブにしたがいロボットを動作させる確認運転を
実行する。この確認運転の途中でロボット20がワーク
に干渉する等の不都合が生じた場合には、最適化中断釦
が押され(ステップ109の判断NO)、これによって
RAMに保存されている最適化処理前のロボット動作ジ
ョブのデータに基づいて、ロボット動作ジョブを最適化
処理の前のものに戻すことができる(ステップ11
0)。
動作ジョブにしたがいロボットを動作させる確認運転を
実行する。この確認運転の途中でロボット20がワーク
に干渉する等の不都合が生じた場合には、最適化中断釦
が押され(ステップ109の判断NO)、これによって
RAMに保存されている最適化処理前のロボット動作ジ
ョブのデータに基づいて、ロボット動作ジョブを最適化
処理の前のものに戻すことができる(ステップ11
0)。
【0059】また、上記確認運転によって何らの不都合
が発生しなかった場合には、最適化確定釦が押され(ス
テップ109の判断YES)、書き換えられたロボット
動作ジョブが最終的な動作ジョブとして確定される(ス
テップ111)。
が発生しなかった場合には、最適化確定釦が押され(ス
テップ109の判断YES)、書き換えられたロボット
動作ジョブが最終的な動作ジョブとして確定される(ス
テップ111)。
【0060】いずれの釦操作によっても、RAMに保存
されていた最適化処理を行う前のロボット動作ジョブの
データは消去される(ステップ112)。
されていた最適化処理を行う前のロボット動作ジョブの
データは消去される(ステップ112)。
【0061】このように回転角最適化処理部をロボット
コントローラ1内に備えた場合には、干渉チェックのた
めの作業をリアルタイムに行うことができ、もって干渉
するか否かをリアルタイムに判断することができ、全区
間についての干渉チェックを必ずしも行う必要がなくな
る。これによって作業効率が向上するという効果が得ら
れる。
コントローラ1内に備えた場合には、干渉チェックのた
めの作業をリアルタイムに行うことができ、もって干渉
するか否かをリアルタイムに判断することができ、全区
間についての干渉チェックを必ずしも行う必要がなくな
る。これによって作業効率が向上するという効果が得ら
れる。
【0062】また、実施例では、指定区間のすべてにつ
いて最適化処理を行うようにしているが、指定区間のう
ちの特定の教示点について最適化処理を行わないように
することもできる。このようにすることによって、ロボ
ットがワークと干渉する可能性のある特定の教示点につ
いては最適化処理が行われず、最適化処理の実行に伴う
干渉を未然に防止することができる。
いて最適化処理を行うようにしているが、指定区間のう
ちの特定の教示点について最適化処理を行わないように
することもできる。このようにすることによって、ロボ
ットがワークと干渉する可能性のある特定の教示点につ
いては最適化処理が行われず、最適化処理の実行に伴う
干渉を未然に防止することができる。
【0063】また、実施例では、ツール軸回りの回転角
度γの最適化について説明したが、対象作業によっては
ツールの方向を表すα、β角を変更してもよく、その際
はγ角と同様にα、β角を最適化すればよい。
度γの最適化について説明したが、対象作業によっては
ツールの方向を表すα、β角を変更してもよく、その際
はγ角と同様にα、β角を最適化すればよい。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ロ
ボット所定軸の角速度の変化が最小となる評価関数の値
が得られるように、指定区間における姿勢角の教示デー
タが補正されるので、ツール移動経路の指定された区間
全体にわたり軌跡ずれや振動が発生せず、ロボットによ
る加工作業を精度よく行うことができる。また、ツール
姿勢角の決定は、経験を要することなく自動的になされ
るので、作業者に負担がかからないとともに、教示作業
を迅速に効率よく行うことができる。
ボット所定軸の角速度の変化が最小となる評価関数の値
が得られるように、指定区間における姿勢角の教示デー
タが補正されるので、ツール移動経路の指定された区間
全体にわたり軌跡ずれや振動が発生せず、ロボットによ
る加工作業を精度よく行うことができる。また、ツール
姿勢角の決定は、経験を要することなく自動的になされ
るので、作業者に負担がかからないとともに、教示作業
を迅速に効率よく行うことができる。
【図1】図1は本発明に係るロボットの教示データ補正
装置の実施例の構成を概念的に示すブロック図である。
装置の実施例の構成を概念的に示すブロック図である。
【図2】図2は実施例に適用されるロボットの構成を示
す図である。
す図である。
【図3】図3は実施例においてロボットのツール先端が
移動する様子を従来技術との比較において示す図であ
る。
移動する様子を従来技術との比較において示す図であ
る。
【図4】図4は、実施例に適用される、ロボットのアー
ム先端の様子を示す側面図である。
ム先端の様子を示す側面図である。
【図5】図5は実施例の処理手順を示すフローチャート
である。
である。
1 ロボットコントローラ 2 パーソナルコンピュータ 20 6軸ロボット 22 評価値極小化処理部 23 評価関数演算部 24 評価値判断部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05B 19/42 W
Claims (4)
- 【請求項1】 ロボットのツール先端の座標位置お
よび該ツールの姿勢角を示すデータを、ツール先端の移
動経路の各点毎に教示し、該教示データに基づいてロボ
ット各軸を駆動制御し、前記ツール先端を前記移動経路
に沿って移動させるロボットにおいて、 前記移動経路のうちの所定の区間を指定し、該指定区間
の教示データに基づいて前記指定区間におけるロボット
の所定の軸の角速度の変化を評価する評価関数を設定
し、 前記評価関数の値を最適とするように、前記指定区間に
おける前記ツールの姿勢角の教示データを補正するよう
にしたロボットの教示データ補正装置。 - 【請求項2】 前記補正される姿勢角は、ツールの
軸回りの回転角度である請求項1記載のロボットの教示
データ補正装置。 - 【請求項3】 ロボットアームの所定部位における
移動速度を前記指定区間の各教示点間ごとに演算し、該
移動速度を2乗したものを前記指定区間の全教示点間に
ついて加算するとともに、隣あう教示点間における前記
移動速度の差分を、前記指定区間の全教示点間について
加算し、これら加算値の合計を前記評価関数として設定
する請求項1記載のロボットの教示データ補正装置。 - 【請求項4】 ロボットアームの所定部位における
アーム移動速度を前記指定区間の各教示点間ごとに演算
するとともに、ロボット各軸の移動角速度を前記指定区
間の各教示点間ごとに演算し、前記アーム移動速度を2
乗したものと前記各軸移動角速度を2乗したものとを合
計した速度を、前記指定区間の全教示点間について加算
するとともに、隣あう教示点間における前記合計速度の
差分を、前記指定区間の全教示点間について加算し、こ
れら加算値の合計を前記評価関数として設定する請求項
1記載のロボットの教示データ補正装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12894994A JPH07334228A (ja) | 1994-06-10 | 1994-06-10 | ロボットの教示データ補正装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12894994A JPH07334228A (ja) | 1994-06-10 | 1994-06-10 | ロボットの教示データ補正装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07334228A true JPH07334228A (ja) | 1995-12-22 |
Family
ID=14997397
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12894994A Pending JPH07334228A (ja) | 1994-06-10 | 1994-06-10 | ロボットの教示データ補正装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07334228A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8260453B2 (en) | 2007-12-13 | 2012-09-04 | Fanuc Ltd | Numerical controller for controlling five-axis machining apparatus |
JP2012196715A (ja) * | 2011-03-18 | 2012-10-18 | Denso Wave Inc | ロボットの制御方法およびロボットの制御装置 |
JP2015015006A (ja) * | 2013-07-08 | 2015-01-22 | ファナック株式会社 | 5軸加工機を制御する数値制御装置 |
JP2017204072A (ja) * | 2016-05-10 | 2017-11-16 | Dmg森精機株式会社 | 加工プログラム処理装置およびこれを備えた多軸加工機 |
JP2018094677A (ja) * | 2016-12-13 | 2018-06-21 | ファナック株式会社 | 学習を容易化する機能を備えたロボット制御装置、及びロボット制御方法 |
WO2020141579A1 (ja) * | 2019-01-04 | 2020-07-09 | ソニー株式会社 | 制御装置、制御方法、及びプログラム |
JP2023534614A (ja) * | 2021-01-27 | 2023-08-10 | フロニウス・インテルナツィオナール・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | 加工プロセスの加工パラメータを自動的に決定する方法および装置 |
-
1994
- 1994-06-10 JP JP12894994A patent/JPH07334228A/ja active Pending
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US9651932B2 (en) | 2013-07-08 | 2017-05-16 | Fanuc Corporation | Numerical control device for controlling five-axis processing machine |
JP2017204072A (ja) * | 2016-05-10 | 2017-11-16 | Dmg森精機株式会社 | 加工プログラム処理装置およびこれを備えた多軸加工機 |
US10520912B2 (en) | 2016-12-13 | 2019-12-31 | Fanuc Corporation | Robot controller having function that simplifies learning, and robot control method |
JP2018094677A (ja) * | 2016-12-13 | 2018-06-21 | ファナック株式会社 | 学習を容易化する機能を備えたロボット制御装置、及びロボット制御方法 |
WO2020141579A1 (ja) * | 2019-01-04 | 2020-07-09 | ソニー株式会社 | 制御装置、制御方法、及びプログラム |
CN113226663A (zh) * | 2019-01-04 | 2021-08-06 | 索尼集团公司 | 控制装置、控制方法和程序 |
JPWO2020141579A1 (ja) * | 2019-01-04 | 2021-11-18 | ソニーグループ株式会社 | 制御装置、制御方法、及びプログラム |
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