JP2002263836A - すみ肉溶接継手のすみ肉ビード整形方法及びすみ肉溶接継手 - Google Patents

すみ肉溶接継手のすみ肉ビード整形方法及びすみ肉溶接継手

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JP2002263836A
JP2002263836A JP2001063568A JP2001063568A JP2002263836A JP 2002263836 A JP2002263836 A JP 2002263836A JP 2001063568 A JP2001063568 A JP 2001063568A JP 2001063568 A JP2001063568 A JP 2001063568A JP 2002263836 A JP2002263836 A JP 2002263836A
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bead
fillet bead
toe
shaping
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JP2001063568A
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Toru Takatani
透 高谷
Hikari Yamamoto
光 山本
Manabu Hirakawa
学 平川
Takeshi Shinoda
剛 篠田
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2つの部材の角すみに形成されたすみ肉ビー
ドを、その強度を保ちつつ、容易に整形する。 【解決手段】 T継手11の角すみに形成されたすみ肉
ビード14に肉盛り材15を押付けてこの肉盛り材15
を高速回転させ、すみ肉ビード14と肉盛り材15との
接触面に摩擦熱を発生させることにより、肉盛り材15
等を塑性流動化させてすみ肉ビード14上に供給する。
これにより、既存のすみ肉ビード14上に滑らかな整形
ビード16を形成することができ、整形ビード16の各
止端部16A,16B等に応力が集中することがなく、
すみ肉ビード14及び整形ビード16からなるすみ肉ビ
ードの疲労強度を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば平板等の2
つの部材を互いにすみ肉溶接によって接合してなるすみ
肉溶接継手のすみ肉ビード整形方法及びすみ肉溶接継手
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、2つの金属部材間を接合する場
合には、アーク等の熱源を用いて接合対象の部材を加
熱、溶融させ、溶融金属の再凝固によって接合する方法
が広く採用されている。
【0003】そして、2つの金属板をある角度をもって
当接させた状態で、両者の角すみ部にすみ肉溶接を施す
ことにより、T継手、かど継手、重ね継手等のすみ肉溶
接継手を形成することができる。
【0004】そこで、例えばアーク溶接によってT継手
を形成する場合について、図17及び図18を参照しつ
つ説明する。
【0005】図中、1は金属板からなる母材、2は該母
材1に接合される他の金属板からなる母材で、これら各
母材1,2のうち一方の母材(例えば、母材1)を作業
台上に水平に載置し、他方の母材2を母材1上にほぼ9
0度の角度をもって当接させる。
【0006】次に、例えば溶加材3を溶接電極とし、母
材1,2を他の電極とし、溶加材3を各母材1,2に対
して斜めに傾けた状態で、これら溶加材3と母材1,2
との間にアークを発生させる。そして、このアークによ
って溶加材3、母材1,2の表面を溶融させつつ、母材
1,2に沿って溶加材3を水平方向に移動させる水平溶
接を施す。これにより、母材1,2の角すみにすみ肉ビ
ード4が形成され、該すみ肉ビード4によって母材1,
2がT型に接合されたT継手を形成することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の如く母
材2を母材1に対してほぼ垂直に当接させた状態で溶接
作業を行った場合には、垂直面となった母材2の表面が
アークによって溶融したときに、この溶融金属の一部が
重力によって母材1側へと流落ちてしまう。これは、一
般的に溶接だれと呼ばれている。
【0008】これにより、すみ肉ビード4の表面が凹凸
状となり、すみ肉ビード4の母材1側の止端部4Aと母
材2側の止端部4Bのうち、始端部4Aの周辺に母材1
の表面から隆起したオーバラップ4Cが発生してしま
う。また、母材2の表面には、すみ肉ビード4の止端部
4B近傍に位置して凹陥状にえぐられたアンダカット2
Aが発生してしまう。そして、これらすみ肉ビード4の
オーバラップ4C、母材2のアンダカット2A等の溶接
欠陥は、例えば溶接作業を短時間で行うため、溶接速度
を大きくしたり、アークの発熱量を大きくすることによ
り一層発生し易くなるものである。
【0009】そして、上述したすみ肉ビードの溶接欠陥
部には応力が集中しやすく、すみ肉ビードの疲労強度が
低下することが知られており、特に建設機械の作業装置
を構成するブーム、アーム等の大きな負荷が繰返して作
用する溶接構造物においては、すみ肉ビード、及びその
止端部形状を平滑に仕上げる必要がある。
【0010】このため、従来では、凹凸状となったすみ
肉ビード4の表面をグラインダ等を用いてほぼ円弧状に
削落とし、すみ肉ビード4、及びその止端部4A,4B
の形状を滑らかに整形したり、すみ肉ビード4上に化粧
ビードを施すことにより、これらすみ肉ビード4の止端
部4A,4B等に応力が集中するのを避けるようにして
いる。
【0011】しかし、上述の如くグラインダ等を用いて
すみ肉ビード4の表面を削落とす場合には、すみ肉ビー
ド4の厚みが小さくなる分、その強度が低下してしまう
という問題がある。また、すみ肉ビード4に化粧ビード
を施す場合には、すみ肉ビード4に対する過度の入熱に
よりその金属組織に悪影響を及ぼすという問題がある。
【0012】さらに、グラインダ等を用いたすみ肉ビー
ド4の整形作業は、通常、作業者の手作業で行われるた
め、作業者の負担が大きく、また、削取られたすみ肉ビ
ード4の粉塵によって作業環境が悪化し易いという問題
がある。
【0013】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、2つの部材の角すみに形成されたすみ肉
ビードを、その強度を保ちつつ、かつ、容易に整形する
ことができるようにしたすみ肉溶接継手のすみ肉ビード
整形方法及びすみ肉溶接継手を提供することを目的とし
ている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、請求項1の発明は、2つの部材をある角度をもっ
て当接させ、これら2つの部材の角すみにすみ肉ビード
を形成してなるすみ肉溶接継手のすみ肉ビード整形方法
であって、消耗式肉盛り材の端部を前記すみ肉ビードに
押付けつつ相対移動することにより摩擦熱を発生させる
摩擦熱発生工程と、この摩擦熱により塑性流動化した前
記肉盛り材を前記すみ肉ビード上に供給しつつ該肉盛り
材を移動することにより、すみ肉ビードの形状を滑らか
に整形する整形工程とからなる。
【0015】このようなすみ肉ビード整形方法によれ
ば、肉盛り材をすみ肉ビードに押付けて相対移動させる
ことにより、肉盛り材及びすみ肉ビードの一部が摩擦熱
によって塑性流動化し、肉盛り材の移動に伴ってすみ肉
ビード表面の凹部へと供給される。そして、この塑性流
動化部分が、すみ肉ビードの表面を覆った後、徐々に固
化することにより、すみ肉ビードを滑らかに整形するこ
とができる。
【0016】この場合、既存のすみ肉ビード上に、さら
に肉盛り材等からなる整形ビードが追加して形成される
ことになるので、例えばグラインダ等を用いてすみ肉ビ
ードの表面を削落として整形する方法に比較して、すみ
肉ビードの疲労強度を高めることができる。
【0017】請求項2の発明によるすみ肉ビード整形方
法は、消耗式肉盛り材の端部をすみ肉ビード及び該すみ
肉ビード止端部周辺に押付けつつ相対移動することによ
り摩擦熱を発生させる摩擦熱発生工程と、この摩擦熱に
より塑性流動化した肉盛り材をすみ肉ビード上及びすみ
肉ビード止端部に供給しつつ該肉盛り材を移動すること
により、すみ肉ビード及びすみ肉ビード止端部の形状を
滑らかに整形する整形工程とからなる。
【0018】このようなすみ肉ビード整形方法によれ
ば、肉盛り材をすみ肉ビード及びその止端部周辺に押付
けて相対移動させることにより、肉盛り材、すみ肉ビー
ド、及びその止端部周辺が摩擦熱によって塑性流動化
し、肉盛り材の移動に伴ってすみ肉ビードの表面、すみ
肉ビードの止端部周辺へと供給される。そして、この塑
性流動化部分が徐々に固化することにより、すみ肉ビー
ド及びすみ肉ビードの止端部を滑らかに整形することが
できる。
【0019】請求項3の発明によるすみ肉ビード整形方
法は、消耗式肉盛り材の端部をすみ肉ビード止端部周辺
に押付けつつ相対移動することにより摩擦熱を発生させ
る摩擦熱発生工程と、この摩擦熱により塑性流動化した
肉盛り材をすみ肉ビード止端部に供給しつつ該肉盛り材
を移動することにより、すみ肉ビード止端部の形状を滑
らかに整形する整形工程とからなる。
【0020】このようなすみ肉ビード整形方法によれ
ば、肉盛り材をすみ肉ビードの止端部周辺に押付けて相
対移動させることにより、肉盛り材及びすみ肉ビードの
止端部周辺が摩擦熱によって塑性流動化し、肉盛り材の
移動に伴ってすみ肉ビードの止端部周辺へと供給され
る。そして、この塑性流動化部分が、すみ肉ビードの止
端部周辺を覆った後、徐々に固化することにより、すみ
肉ビードの止端部を滑らかに整形することができる。
【0021】請求項4の発明によるすみ肉溶接継手は、
2つの部材をある角度をもって当接させこれら2つの部
材の角すみにすみ肉ビードを形成し、消耗式肉盛り材の
端部をすみ肉ビードに押付けつつ相対移動することによ
り摩擦熱を発生させ、この摩擦熱により塑性流動化した
肉盛り材をすみ肉ビード上に供給しつつ該肉盛り材を移
動することにより、すみ肉ビードの形状を滑らかに整形
する構成としている。
【0022】このように構成したことにより、2つの部
材の角すみに形成された既存のすみ肉ビード上に、肉盛
り材等からなる整形ビードが追加して形成されることに
なるので、例えばグラインダ等を用いてすみ肉ビードの
表面を削落としたすみ肉溶接継手に比較して、すみ肉ビ
ードの疲労強度を高めることができる。
【0023】請求項5の発明によるすみ肉溶接継手は、
2つの部材をある角度をもって当接させこれら2つの部
材の角すみにすみ肉ビードを形成し、消耗式肉盛り材の
端部をすみ肉ビード及び該すみ肉ビード止端部周辺に押
付けつつ相対移動することにより摩擦熱を発生させ、こ
の摩擦熱により塑性流動化した肉盛り材をすみ肉ビード
上及びすみ肉ビード止端部に供給しつつ該肉盛り材を移
動することにより、すみ肉ビード及びすみ肉ビード止端
部の形状を滑らかに整形する構成としている。
【0024】このように構成したことにより、2つの部
材の角すみに形成された既存のすみ肉ビード及びその止
端部に、さらに肉盛り材等からなる整形ビードが形成さ
れるので、すみ肉ビードの疲労強度を高めることができ
る。
【0025】請求項6の発明によるすみ肉溶接継手は、
2つの部材をある角度をもって当接させこれら2つの部
材の角すみにすみ肉ビードを形成し、消耗式肉盛り材の
端部をすみ肉ビード止端部周辺に押付けつつ相対移動す
ることにより摩擦熱を発生させ、この摩擦熱により塑性
流動化した肉盛り材をすみ肉ビード止端部に供給しつつ
該肉盛り材を移動することにより、すみ肉ビード止端部
の形状を滑らかに整形する構成としている。
【0026】このように構成したことにより、2つの部
材の角すみに形成された既存のすみ肉ビードの止端部
に、肉盛り材等からなる整形ビードを形成することがで
きる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るすみ肉ビード
整形方法、及びすみ肉溶接継手の実施の形態を、図1な
いし図16を参照しつつ説明する。
【0028】まず、図1ないし図6は第1の実施の形態
を示し、11はすみ肉ビード整形方法が適用されるすみ
肉溶接継手としてのT継手で、該T継手11は、金属板
からなる2枚の母材12,13を、互いにほぼ90度の
角度をもって当接させた状態で、これら母材12,13
の角すみにすみ肉溶接を施すことにより形成されてい
る。
【0029】14は母材12,13の角すみに形成され
たすみ肉ビードで、該すみ肉ビード14は、図3に示す
ように、母材12側の止端部14Aから母材13側の止
端部14Bにかけて、ほぼ三角形の断面形状をもって形
成されている。ここで、すみ肉ビード14の表面は凹凸
状となり、止端部14Aの近傍は母材12の表面から隆
起したオーバラップ14Cとなっている。
【0030】15はすみ肉ビード14を整形するために
用いられる消耗式肉盛り材で、該肉盛り材15は、例え
ばすみ肉ビード14、各母材12,13と同一の材料を
用いて細長い円柱形状をなす棒状体として形成されてい
る。ここで、肉盛り材15の外径寸法D1は、すみ肉ビ
ード14の止端部14A,14B間の距離(ビード幅)
Wとほぼ等しいか、あるいは小さく(D1≦W)設定さ
れている。
【0031】そして、肉盛り材15は、後述の摩擦肉盛
り装置21に取付けられ、該摩擦肉盛り装置21によっ
てすみ肉ビード14に向けて図1中の矢示A方向に加圧
され、その下端部をすみ肉ビード14上に押付けつつ、
該すみ肉ビード14と相対移動すべく矢示B方向に高速
で回転されるものである。
【0032】これにより、肉盛り材15はすみ肉ビード
14との間で摩擦熱を発生させ、この摩擦熱によって両
者の摩擦接触部には塑性流動が生じる。そして、この塑
性流動化部分が、すみ肉ビード14表面の凹部、オーバ
ラップ14Cの周辺部等に供給された後、徐々に固化す
ることにより、図6に示すように、すみ肉ビード14上
に整形ビード16が追加して設けられた新たなT継手1
7を形成するものである。
【0033】次に、図2を参照して本実施の形態で用い
る摩擦肉盛り装置21について説明する。まず、摩擦肉
盛り装置21は、下側の脚部22と、該脚部22に対し
て上,下に昇降可能に設けられた昇降台23と、後述の
電動モータ28及びチャック29とにより大略構成され
ている。
【0034】24は昇降台23上に設けられた支持テー
ブル、25,25は支持テーブル24を昇降台23と共
に上,下に駆動する加圧シリンダを示し、これらの各加
圧シリンダ25は、摩擦肉盛り装置21の脚部22と昇
降台23との間に配設され、例えば図2中の矢示A1 方
向に昇降台23を押動することにより、チャック29に
把持された肉盛り材15を、後述のスライド台26に取
付けられたT継手11のすみ肉ビード14に向けて相対
的に矢示A方向に加圧するものである。
【0035】26は支持テーブル24上に摺動可能に設
けられたスライド台で、このスライド台26上には、T
継手11が図示の如く、母材12,13が水平方向に対
してほぼ45度の角度をもって傾斜し、すみ肉ビード1
4が肉盛り材15と正対するようにボルト等(図示せ
ず)を用いて強固に固定される。そして、スライド台2
6は、スライド装置(図示せず)により、図1中の矢示
C方向(T継手11の長手方向)に駆動される構成とな
っている。
【0036】27は支持テーブル24の後側に位置して
脚部22上に設けられたモータスタンド、28はモータ
スタンド27の上部側に設けられた回転源となる電動モ
ータを示し、この電動モータ28は、肉盛り材15を把
持するチャック29を矢示B方向に回転駆動する。これ
により、肉盛り材15は、例えば1600〜3000r
pm程度の速度で回転される。
【0037】また、肉盛り材15をT継手11のすみ肉
ビード14に向けて矢示A方向に押付ける加圧力は、例
えば0〜90MPa程度に設定され、スライド台26に
よりT継手11を肉盛り材15に対し矢示C方向に移動
させる送り速度は、例えば0.1〜6mm/秒程度に設
定されている。
【0038】次に、上述の摩擦肉盛り装置21を用いた
T継手11のすみ肉ビード14に対するすみ肉ビード整
形方法について、図2ないし図5を参照して説明する。
【0039】まず、摩擦肉盛り装置21のスライド台2
6上にT継手11を載置し、該T継手1を、母材12,
13が水平方向に対してほぼ45度の角度をもって傾斜
し、すみ肉ビード14が肉盛り材15と正対するように
スライド台26に固定する(固定工程)。
【0040】次に、T継手11をスライド台26上に固
定したままの状態で、加圧シリンダ25を駆動して支持
テーブル24を昇降台23と共に矢示A1 方向に押圧す
ることにより、肉盛り材15をT継手11のすみ肉ビー
ド14に押付けつつ、肉盛り材15を電動モータ28に
よって高速回転(相対移動)させる。
【0041】このため、肉盛り材15の下端部がすみ肉
ビード14に押付けられた状態で、該すみ肉ビード14
の表面に隆起したオーバラップ14C等の凸部に摩擦接
触し続け、両者の接触面には、例えば800〜1200
℃程度の摩擦熱が発生する(摩擦熱発生工程)。
【0042】そして、この摩擦熱により、肉盛り材15
とすみ肉ビード14との接触面部が漸次塑性流動化して
軟化するようになる。このとき、肉盛り材15には矢示
A方向への加圧力が作用しているので、図4に示すよう
に、軟化した肉盛り材15及びすみ肉ビード14の塑性
流動化部分は、すみ肉ビード14表面の凹部内に強制的
に供給される。また、塑性流動化した肉盛り材15の下
端側は、すみ肉ビード14の表面に沿って各止端部14
A,14Bの近傍まで拡径するように変形し、すみ肉ビ
ード14の表面をほぼ全幅に亘って覆う。
【0043】次に、この状態でスライド台26を駆動す
ると、肉盛り材15は、すみ肉ビード14に摩擦接触し
つつ、該すみ肉ビード14に沿ってT継手11の長手方
向に0.1〜6mm/秒程度の速度で徐々に相対移動す
る。このため、肉盛り材15及びすみ肉ビード14の塑
性流動化部分は、すみ肉ビード14の表面に取り残され
てそこに付着する。これにより、肉盛り材15及びすみ
肉ビード14の塑性流動化部分は、すみ肉ビード14の
表面を止端部14A,14Bにかけてのほぼ全幅に亘っ
て覆いつつ、該すみ肉ビード14の長さ方向(T継手1
1の長手方向)に延びていく。
【0044】そして、すみ肉ビード14の表面に付着し
た肉盛り材15等は、図5に示すように加熱源となる肉
盛り材15が遠ざかることにより徐々に固形化する。こ
のようにして、すみ肉ビード14上に、表面の凹凸やオ
ーバラップがない滑らかな整形ビード16を追加して形
成することができる(整形工程)。
【0045】なお、上述したすみ肉ビード14の整形方
法では、例えば肉盛り材15の回転速度、すみ肉ビード
14に対する肉盛り材15の矢示C方向への移動速度
(スライド台26の移動速度)等を変化させることによ
り、すみ肉ビード14への肉盛り材15の供給量を調整
することができ、すみ肉ビード14と整形ビード16か
らなるすみ肉脚長を適宜に調整することができる。
【0046】かくして、図6に示すように、すみ肉ビー
ド14上に整形ビード16が追加された、新たなすみ肉
溶接継手としてのT継手17を得ることができる。この
場合、整形ビード16の表面は凹凸のない平滑面とな
り、母材12側の止端部16Aは該母材12の表面から
滑らかに連続し、母材13側の止端部16Bは該母材1
3の表面から滑らかに連続している。このため、整形ビ
ード16の各止端部16A,16B等に応力が集中する
ことがなく、すみ肉ビード14及び整形ビード16から
なるすみ肉ビードの疲労強度を高めることができ、各母
材12,13間の接合強度を高めることができる。
【0047】また、すみ肉ビード14の表面を凹凸のな
い滑らかな整形ビード16によって覆うことにより、該
整形ビード16が設けられたT継手17全体の外観美を
高めることができる。
【0048】従って、例えば建設機械の作業装置を構成
するブーム、アーム等の溶接構造物のすみ肉ビード上
(いずれも図示せず)に上述の如き整形ビード16を追
加して形成することにより、これら溶接構造物の強度を
高めることができ、また、外観品質を高めることができ
る。
【0049】かくして、本実施の形態によれば、T継手
11の角すみに形成されたすみ肉ビード14に肉盛り材
15を押付けて該肉盛り材15を高速回転させ、すみ肉
ビード14と肉盛り材15との接触面に摩擦熱を発生さ
せることにより、肉盛り材15等を塑性流動化させてす
み肉ビード14上に供給することができ、この状態で肉
盛り材15をすみ肉ビード14に沿って移動させること
により、該すみ肉ビード14上に滑らかな整形ビード1
6を形成することができる。
【0050】このため、整形ビード16の各止端部16
A,16B等に応力が集中することがなく、すみ肉ビー
ド14及び整形ビード16からなるすみ肉ビードの疲労
強度を高めることができ、各母材12,13間の接合強
度を高めることができる。
【0051】しかも、整形ビード16は、既存のすみ肉
ビード14上に追加して設けられるため、例えばグライ
ンダ等を用いてすみ肉ビード14の表面を削落として整
形する場合に比較して、ビードの厚みを大きく確保する
ことができ、すみ肉ビード14及び整形ビード16から
なるすみ肉ビードの疲労強度を一層高めることができ
る。また、すみ肉ビード14に化粧ビードを施す場合に
比較して、すみ肉ビード4に対する過度の入熱によって
金属組織に悪影響を及ぼすこともない。
【0052】さらに、グラインダ等を用いてすみ肉ビー
ド14の表面を整形する作業を不要とすることができる
ので、作業者の負担を解消できると共に、溶接作業場所
の作業環境を良好に保つことができる。
【0053】次に、図7ないし図10は本発明の第2の
実施の形態を示し、本実施の形態は、肉盛り材を用いて
すみ肉ビード及びすみ肉ビード止端部の形状を滑らかに
整形するものである。なお、本実施の形態では、上述し
た第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付
し、その説明を省略するものとする。
【0054】図中、31は第1の実施の形態で用いた肉
盛り材15に代えて本実施の形態に用いた肉盛り材で、
該肉盛り材31は、前記肉盛り材15と同一の材料によ
り円柱形状の棒状体として形成されているものの、肉盛
り材31の外径寸法D2は、T継手11に形成されたす
み肉ビード14の止端部14A,14B間の距離(ビー
ド幅)Wよりも大きく(D2>W)設定されている。
【0055】そして、肉盛り材31は、摩擦肉盛り装置
21によりすみ肉ビード14に向けて矢示A方向に加圧
され、その下端部をすみ肉ビード14上、及び該すみ肉
ビード14の各止端部14A,14B周辺に押付けつつ
矢示B方向に高速で回転されることにより塑性流動化
し、この塑性流動化部分をすみ肉ビード14、及び各止
端部14A,14B周辺に供給するものである。
【0056】本実施の形態は上述の如き肉盛り材31を
用いてT継手11のすみ肉ビード14、及びその止端部
14A,14B周辺を整形するもので、まず、図7に示
すように、摩擦肉盛り装置21のスライド台26上にT
継手11を固定し、肉盛り材31とすみ肉ビード14と
を正対させた後、肉盛り材31をすみ肉ビード14、及
びその止端部14A,14B周辺となる母材12,13
の表面に押付けつつ、矢示B方向に高速回転させる。
【0057】これにより、肉盛り材31の下端部がすみ
肉ビード14、及び止端部14A,14Bの周辺(母材
12,13)に摩擦接触し、このときに発生する摩擦熱
により、図8に示すように、肉盛り材31、すみ肉ビー
ド14、母材12,13が塑性流動化する(摩擦熱発生
工程)。
【0058】このとき、肉盛り材31がすみ肉ビード1
4に押付けられることにより、肉盛り材31等の塑性流
動化部分は、すみ肉ビード14表面の凹部内に強制的に
供給されると共に各止端部14A,14Bの周辺部に供
給される。
【0059】そして、スライド台26によって肉盛り材
31をT継手11の長手方向に移動させることにより、
図9に示すように、すみ肉ビード14の表面をその全幅
に亘って覆い、さらに各止端部14A,14Bから母材
12,13内に入込むように広がる広幅な整形ビード3
2を形成することができる(整形工程)。
【0060】かくして、図10に示すように、すみ肉ビ
ード14上に整形ビード32が追加された、新たなすみ
肉溶接継手としてのT継手33を得ることができる。こ
の場合、整形ビード32の表面は凹凸のない平滑面とな
り、各止端部32A,32Bは母材12,13の表面か
ら滑らかに連続している。しかも、整形ビード32は、
肉盛り材31、すみ肉ビード14に加え、該すみ肉ビー
ド14の止端部14A,14B周辺の母材12,13が
塑性流動化して互いに融合することにより形成されたも
のであるから、すみ肉ビード14及び整形ビード32か
らなるすみ肉ビードの疲労強度を高めることができ、各
母材12,13間の接合強度を高めることができる。
【0061】次に、図11ないし図15は本発明の第3
の実施の形態を示し、本実施の形態は、肉盛り材を用い
てすみ肉ビード止端部の形状を滑らかに整形するもので
ある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の
形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省
略するものとする。
【0062】図中、41はすみ肉ビード整形方法が適用
されるすみ肉溶接継手としてのT継手で、該T継手41
は、金属板からなる2枚の母材42,43を、互いにほ
ぼ90度の角度をもって当接させた状態で、これら母材
42,43の角すみにすみ肉溶接を施すことにより形成
されている。
【0063】44は母材42,43の角すみに形成され
たすみ肉ビードで、該すみ肉ビード44は、母材42側
の止端部14Aから母材43側の止端部14Bにかけ
て、ほぼ三角形の断面形状をもって形成されている。こ
こで、すみ肉ビード44の表面は凹凸状となり、止端部
44Aの近傍は母材42の表面から隆起したオーバラッ
プ44Cとなっている。また、母材43には止端部44
Bの近傍に位置して凹陥状にえぐられたアンダカット4
3Aが発生している。
【0064】45はすみ肉ビード44を整形するために
用いられる消耗式肉盛り材で、該肉盛り材45は、例え
ばすみ肉ビード44、各母材42,43と同一の材料を
用いて細長い円柱形状をなす棒状体として形成されてい
る。ここで、肉盛り材45の外径寸法D3は、例えば第
1の実施の形態に用いた肉盛り材15の外径寸法D1よ
りも小さく(D3<D1)設定されている。
【0065】本実施の形態は上述の如き肉盛り材45を
用いてT継手41に形成されたすみ肉ビード44の止端
部44A,44B周辺を整形するもので、まず、図11
に示すように、例えば支持テーブル24に対するスライ
ド台26の取付角度を変化させ、肉盛り材45の下端部
を、スライド台26に固定されたT継手41のすみ肉ビ
ード44の止端部44A周辺に正対させる。
【0066】そして、肉盛り材45を矢示A方向に加圧
し、該肉盛り材45の下端部を、すみ肉ビード44の止
端部44A周辺となるオーバラップ44C及び母材42
の表面に押付けつつ、矢示B方向に高速回転させる。こ
れにより、肉盛り材45の下端部が、すみ肉ビード44
のオーバラップ44C及び母材42に摩擦接触し、この
ときに発生する摩擦熱により、肉盛り材45、すみ肉ビ
ード44(オーバラップ44C)、母材42が塑性流動
化する(摩擦熱発生工程)。
【0067】このとき、肉盛り材45がすみ肉ビード4
4と母材42とに押付けられることにより、肉盛り材4
5等の塑性流動化部分は、すみ肉ビード44の止端部4
4A周辺部に供給される。そして、スライド台26によ
って肉盛り材45をT継手41の長手方向に移動させる
ことにより、図12に示すように、すみ肉ビード44の
止端部44Aと母材42との間に、母材42の表面から
滑らかに連続する狭幅な整形ビード46を形成すること
ができる(整形工程)。
【0068】次に、図13に示すように、例えば支持テ
ーブル24に対するスライド台26の取付角度をさらに
変化させ、肉盛り材45の下端部を、スライド台26に
固定されたT継手41のすみ肉ビード44の止端部44
B周辺(アンダカット43A)に正対させる。
【0069】そして、肉盛り材45を矢示A方向に加圧
し、該肉盛り材45の下端部を、すみ肉ビード44の止
端部44B周辺、及び母材43の表面に押付けつつ、矢
示B方向に高速回転させる。これにより、肉盛り材45
の下端部が、すみ肉ビード44の止端部44B及び母材
43に摩擦接触し、このときに発生する摩擦熱により、
肉盛り材45、すみ肉ビード44、母材42が塑性流動
化する(摩擦熱発生工程)。
【0070】このとき、肉盛り材45がすみ肉ビード4
4と母材43とに押付けられることにより、肉盛り材4
5等の塑性流動化部分は、すみ肉ビード44の止端部4
4B周辺部に供給され、母材43のアンダカット43A
内に充填される。そして、スライド台26によって肉盛
り材45をT継手41の長手方向に移動させることによ
り、図14に示すように、すみ肉ビード44の止端部4
4Bと母材43との間に、アンダカット43Aを埋め、
母材43の表面から滑らかに連続する狭幅な整形ビード
47を形成することができる(整形工程)。
【0071】かくして、図15に示すように、すみ肉ビ
ード44の止端部44A周辺に整形ビード46が追加さ
れ、止端部44B周辺に整形ビード47が追加された、
新たなすみ肉溶接継手としてのT継手48を得ることが
できる。この場合、整形ビード46は母材42からすみ
肉ビード44にかけて滑らかに連続し、整形ビード47
は母材43からすみ肉ビード44にかけて滑らかに連続
している。このため、すみ肉ビード44及び整形ビード
46,47からなるすみ肉ビードの疲労強度を高めるこ
とができ、各母材42,43間の接合強度を高めること
ができる。
【0072】なお、上述した各実施の形態では、すみ肉
ビードを整形する対象として、母材13(43)の母材
12(42)側の当接端部が平面状に形成されたT継手
11(41)を例に挙げて説明したが、本発明はこれに
限るものではなく、例えば図16に示す変形例のよう
に、母材51と、該母材51側の当接端部が開先部52
Aとなった母材52とからなり、これら各母材51,5
2の角すみにすみ肉ビード53が形成されたT継手54
にも適用することができる。
【0073】また、上述した各実施の形態では、すみ肉
溶接継手としてT継手を例に挙げたが、本発明はこれに
限らず、例えばかど継手、重ね継手等の他のすみ肉溶接
継手にも広く適用することができる。
【0074】さらに、すみ肉溶接継手を構成する2つの
部材は、鋼板等の鉄系材料に限るものではなく、例えば
銅、アルミニウム、またはこれらの合金材料等を用いて
もよく、また、金属に限らず加熱によって塑性流動性を
示す、例えばプラスチックを用いてもよく、基本的には
2つの部材と肉盛り材とは、同一の材料を用いて形成で
きるものである。
【0075】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明に係
るすみ肉ビード整形方法によれば、肉盛り材の端部をす
み肉ビードに押付けつつ相対移動することにより摩擦熱
を発生させる摩擦熱発生工程と、この摩擦熱により塑性
流動化した肉盛り材をすみ肉ビード上に供給しつつ該肉
盛り材を移動することにより、すみ肉ビードの形状を滑
らかに整形する整形工程とからなるので、既存のすみ肉
ビード上に、さらに肉盛り材等からなる整形ビードを追
加して形成することにより、すみ肉ビードを滑らかに整
形することができる。
【0076】このため、すみ肉ビードの止端部等に応力
が集中することがなく、すみ肉ビードの疲労強度を高め
ることができ、2つの部材間の接合強度を高めることが
できる。この場合、肉盛り材等からなる整形ビードが、
既存のすみ肉ビード上に追加して設けられるため、例え
ばグラインダ等を用いてすみ肉ビードの表面を削落とし
て整形する場合に比較して、ビードの厚みを大きく確保
することができ、すみ肉ビードの疲労強度を一層高める
ことができる。また、既存のすみ肉ビードに化粧ビード
を施す場合に比較して過度の入熱によって金属組織に悪
影響を及ぼすこともない。
【0077】また、グラインダ等を用いて既存のすみ肉
ビードの表面を整形する作業を不要とすることができる
ので、作業者の負担を解消できると共に、溶接作業場所
の作業環境を良好に保つことができる。
【0078】さらに、すみ肉ビードを滑らかに整形する
ことができるので、すみ肉溶接継手の外観品質を高める
ことができる。
【0079】また、請求項2の発明に係るすみ肉ビード
整形方法によれば、肉盛り材を、すみ肉ビード上及びす
み肉ビード止端部周辺に押付けて相対移動させることに
より、肉盛り材、すみ肉ビード、及びその止端部周辺が
摩擦熱によって塑性流動化し、肉盛り材の移動に伴って
すみ肉ビードの表面、すみ肉ビードの止端部周辺へと供
給されるので、すみ肉ビード及びすみ肉ビード止端部を
滑らかに整形することができる。
【0080】また、請求項3の発明に係るすみ肉ビード
整形方法によれば、肉盛り材を、すみ肉ビード止端部周
辺に押付けて相対移動させることにより、肉盛り材及び
すみ肉ビード止端部周辺が摩擦熱によって塑性流動化
し、肉盛り材の移動に伴ってすみ肉ビードの止端部周辺
へと供給されるので、すみ肉ビードの止端部を滑らかに
整形することができる。
【0081】また、請求項4の発明に係るすみ肉溶接継
手によれば、2つの部材の角すみに形成されたすみ肉ビ
ードに肉盛り材の端部を押付けつつ相対移動させ、この
ときに発生する摩擦熱により塑性流動化した肉盛り材を
すみ肉ビード上に供給することにより、すみ肉ビードの
形状を滑らかに整形する構成としたので、すみ肉ビード
の止端部等に応力が集中することがなく、すみ肉ビード
の疲労強度を高めることができ、2つの部材間の接合強
度を高めることができる。
【0082】また、請求項5の発明に係るすみ肉溶接継
手によれば、2つの部材の角すみに形成されたすみ肉ビ
ード及びすみ肉ビード止端部に肉盛り材の端部を押付け
つつ相対移動させ、このときに発生する摩擦熱により塑
性流動化した肉盛り材をすみ肉ビード上及びその止端部
に供給することにより、すみ肉ビード及びすみ肉ビード
止端部の形状を滑らかに整形することができ、すみ肉ビ
ードの疲労強度を高めることができる。
【0083】さらに、請求項6の発明に係るすみ肉溶接
継手によれば、2つの部材の角すみに形成されたすみ肉
ビードの止端部周辺に肉盛り材の端部を押付けつつ相対
移動させ、このときに発生する摩擦熱により塑性流動化
した肉盛り材をすみ肉ビード止端部に供給することによ
り、すみ肉ビード止端部の形状を滑らかに整形すること
ができ、すみ肉ビードの疲労強度を高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるすみ肉ビード
整形方法に用いるT継手及び肉盛り材等を示す斜視図で
ある。
【図2】第1の実施の形態に用いる摩擦肉盛り装置を示
す全体図である。
【図3】第1の実施の形態による摩擦熱発生工程を示す
断面図である。
【図4】第1の実施の形態による整形工程を示す図3と
同様位置での断面図である。
【図5】すみ肉ビード上に整形ビードが形成された状態
を示す図3と同様位置での断面図である。
【図6】すみ肉ビードが整形されたT継手を示す断面図
である。
【図7】第2の実施の形態による摩擦熱発生工程を示す
断面図である。
【図8】第2の実施の形態による整形工程を示す図7と
同様位置での断面図である。
【図9】すみ肉ビード及びすみ肉ビード止端部周辺に整
形ビードが形成された状態を示す図7と同様位置での断
面図である。
【図10】すみ肉ビード及びすみ肉ビード止端部が整形
されたT継手を示す断面図である。
【図11】第3の実施の形態による摩擦熱発生工程を、
すみ肉ビードの一方の止端部で実行している状態を示す
断面図である。
【図12】第3の実施の形態による整形工程を、すみ肉
ビードの一方の止端部で実行している状態を示す図11
と同様位置での断面図である。
【図13】第3の実施の形態による摩擦熱発生工程を、
すみ肉ビードの他方の止端部で実行している状態を示す
断面図である。
【図14】第3の実施の形態による整形工程を、すみ肉
ビードの他方の止端部で実行している状態を示す図11
と同様位置での断面図である。
【図15】すみ肉ビード止端部が整形されたT継手を示
す断面図である。
【図16】すみ肉ビード整形方法が適用されるT継手の
変形例を示す断面図である。
【図17】従来技術によるT継手にすみ肉ビードを形成
する状態を示す斜視図である。
【図18】従来技術によるT継手のすみ肉ビードを示す
断面図である。
【符号の説明】
12,13,42,43,51,52 母材(部材) 14,44 すみ肉ビード 15,31,45 肉盛り材 16,32,46,47 整形ビード 17,33,48 T継手(すみ肉溶接継手)
フロントページの続き (72)発明者 平川 学 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 篠田 剛 愛知県名古屋市瑞穂区豊岡通り3丁目17番 地 Fターム(参考) 4E067 BG00 4E081 DA10 DA12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの部材をある角度をもって当接さ
    せ、これら2つの部材の角すみにすみ肉ビードを形成し
    てなるすみ肉溶接継手のすみ肉ビード整形方法であっ
    て、 消耗式肉盛り材の端部を前記すみ肉ビードに押付けつつ
    相対移動することにより摩擦熱を発生させる摩擦熱発生
    工程と、 この摩擦熱により塑性流動化した前記肉盛り材を前記す
    み肉ビード上に供給しつつ該肉盛り材を移動することに
    より、すみ肉ビードの形状を滑らかに整形する整形工程
    とからなるすみ肉溶接継手のすみ肉ビード整形方法。
  2. 【請求項2】 2つの部材をある角度をもって当接さ
    せ、これら2つの部材の角すみにすみ肉ビードを形成し
    てなるすみ肉溶接継手のすみ肉ビード整形方法であっ
    て、 消耗式肉盛り材の端部を前記すみ肉ビード及び該すみ肉
    ビード止端部周辺に押付けつつ相対移動することにより
    摩擦熱を発生させる摩擦熱発生工程と、 この摩擦熱により塑性流動化した前記肉盛り材を前記す
    み肉ビード上及びすみ肉ビード止端部に供給しつつ該肉
    盛り材を移動することにより、すみ肉ビード及びすみ肉
    ビード止端部の形状を滑らかに整形する整形工程とから
    なるすみ肉溶接継手のすみ肉ビード整形方法。
  3. 【請求項3】 2つの部材をある角度をもって当接さ
    せ、これら2つの部材の角すみにすみ肉ビードを形成し
    てなるすみ肉溶接継手のすみ肉ビード整形方法であっ
    て、 消耗式肉盛り材の端部を前記すみ肉ビード止端部周辺に
    押付けつつ相対移動することにより摩擦熱を発生させる
    摩擦熱発生工程と、 この摩擦熱により塑性流動化した前記肉盛り材を前記す
    み肉ビード止端部に供給しつつ該肉盛り材を移動するこ
    とにより、すみ肉ビード止端部の形状を滑らかに整形す
    る整形工程とからなるすみ肉溶接継手のすみ肉ビード整
    形方法。
  4. 【請求項4】 2つの部材をある角度をもって当接させ
    これら2つの部材の角すみにすみ肉ビードを形成し、消
    耗式肉盛り材の端部を前記すみ肉ビードに押付けつつ相
    対移動することにより摩擦熱を発生させ、この摩擦熱に
    より塑性流動化した前記肉盛り材を前記すみ肉ビード上
    に供給しつつ該肉盛り材を移動することにより、すみ肉
    ビードの形状を滑らかに整形する構成としてなるすみ肉
    溶接継手。
  5. 【請求項5】 2つの部材をある角度をもって当接させ
    これら2つの部材の角すみにすみ肉ビードを形成し、消
    耗式肉盛り材の端部を前記すみ肉ビード及び該すみ肉ビ
    ード止端部周辺に押付けつつ相対移動することにより摩
    擦熱を発生させ、この摩擦熱により塑性流動化した前記
    肉盛り材を前記すみ肉ビード上及びすみ肉ビード止端部
    に供給しつつ該肉盛り材を移動することにより、すみ肉
    ビード及びすみ肉ビード止端部の形状を滑らかに整形す
    る構成としてなるすみ肉溶接継手。
  6. 【請求項6】 2つの部材をある角度をもって当接させ
    これら2つの部材の角すみにすみ肉ビードを形成し、消
    耗式肉盛り材の端部を前記すみ肉ビード止端部周辺に押
    付けつつ相対移動することにより摩擦熱を発生させ、こ
    の摩擦熱により塑性流動化した前記肉盛り材を前記すみ
    肉ビード止端部に供給しつつ該肉盛り材を移動すること
    により、すみ肉ビード止端部の形状を滑らかに整形する
    構成としてなるすみ肉溶接継手。
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