JP2002263783A - 鋳型および鋳型の製造方法 - Google Patents

鋳型および鋳型の製造方法

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JP2002263783A JP2001066276A JP2001066276A JP2002263783A JP 2002263783 A JP2002263783 A JP 2002263783A JP 2001066276 A JP2001066276 A JP 2001066276A JP 2001066276 A JP2001066276 A JP 2001066276A JP 2002263783 A JP2002263783 A JP 2002263783A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インバースを含む大型の鋳型にも適応可能な
鋳型および鋳型の製造方法を提供する。 【解決手段】 搬送手段に係合される搬送用フック11
A、21A、31Aを外周に複数備えた保持枠体11、2
1、31と、保持枠体11、21、31内に充填され固化さ
れて保持枠体11、21、31と一体となり、少なくとも
一方の表面が形状加工手段で直接加工される混練物1A
とから枠体ブロック10、20、30を形成し、これら枠
体ブロック10、20、30を積み重ねて鋳型を構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属を鋳造するた
めの鋳型および鋳型の製造方法に関し、特に造型用模型
を必要としない鋳型および鋳型の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来から、寸法が大きくかつ形状が複雑
であるような鋳造品を鋳造する場合に、造型用模型を必
要とせずに製造することができる鋳型の製造方法が知ら
れており、例えば、特開平9−150237号公報に開
示されたものがある。
【0003】これは、砂等の粉粒体を固化させた砂ブロ
ックを、予め入力されたプログラムに沿って工具を操作
する自動制御加工機械等により直接に加工し、これを鋳
型又は鋳型の一部とする鋳型製造方法である。
【0004】これにより、自動制御加工機械にデータを
入力すれば、これを基に、例えば、CAMと呼ばれるプロ
グラムに沿って工具が操作され、鋳型内面の必要な形状
が、正確かつ迅速に加工できると記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記鋳
型の製造方法においては、ブロック製造用の木枠等から
取出した状態の砂ブロックに切削加工を施して鋳型を製
造するため、大型のブロックを製造することが難しく、
大型のプレス型等を鋳込むための大きな鋳型を製作でき
ないという不具合があった。
【0006】また、砂ブロックの片面からの切削加工の
みで鋳型を製造するという構成になっていたため、加工
方向から隠れた部分(インバース)がある形状の鋳型を
製作できないという不具合があった。
【0007】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、インバースを含む大型の鋳型にも適応可能
な鋳型および鋳型の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、鋳型であ
って、外周に搬送手段に係合される搬送用フックを複数
備えた保持枠体と、この保持枠体内に2つの面が表出し
た状態で充填固化されて保持枠体と一体となり、少なく
とも一方の面が形状加工手段により直接加工される固化
混練物とから枠体ブロックを形成し、これら枠体ブロッ
クを積層して構成したことを特徴とする。
【0009】前記枠体ブロックは、固化混練物と枠体と
が一体となり、その状態で形状加工され、鋳型の一構成ブ
ロックとされる。
【0010】第2の発明は、第1の発明において、前記枠
体ブロックは、少なくとも3個以上積層され、各枠体ブロ
ック間で接触する固化混練物表面の少なくとも一方の表
面は、鋳型空間として夫々形状加工されていることを特
徴とする。
【0011】第3の発明は、第2の発明において、前記複
数の枠体ブロックの内の中間に位置する枠体ブロック
は、固化混練物表面の一方を形状加工手段で加工された
後、反転され、固化混練物表面の他方が形状加工手段で加
工されることを特徴とする。
【0012】第4の発明は、第1ないし第3の発明のい
ずれかにおいて、前記保持枠体は、内方に突出させた複数
のピンが固化混練物に埋め込まれて固化混練物を支持す
ることを特徴とする。
【0013】第5の発明は、鋳型の製造方法であって、搬
送手段で搬送可能に構成した枠体内に紛粒体と固化剤と
の混練物を充填し固化させ、枠体と一体化させた枠体ブ
ロックを形成し、前記枠体ブロックの固化混練物表面の
少なくとも一方を形状加工手段で直接加工し、次いで、加
工した枠体ブロックに他の枠体ブロックを組合わせて鋳
型を形成することを特徴とする。
【0014】第6の発明は、第5の発明において、前記枠
体ブロックは、少なくとも3個以上を積層され、各枠体ブ
ロック間で接触する固化混練物表面の少なくとも一方の
表面は、鋳型空間として夫々形状加工されることを特徴
とする。
【0015】第7の発明は、第6の発明において、前記複
数の枠体ブロックの内の中間に位置する枠体ブロック
は、固化混練物表面の一方を形状加工手段で加工された
後、搬送手段により反転され、固化混練物表面の他方が形
状加工手段で加工されることを特徴とする。
【0016】第8の発明は、鋳型の製造方法であって、金
型の立体構造データをデータのある部分とない部分とで
反転させて鋳型の立体データを形成し、次いで、前記鋳型
立体データを任意の平面により分割して複数のブロック
を形成し、各々のブロック内で上下面加工方向から加工
できない部位を判別し、その部位を構成する立体を該当
ブロックから分離して隣接するブロックに合体させ、得
られた各々のブロックを積み重ねて構成したことを特徴
とする。
【0017】
【発明の効果】したがって、第1および第5の発明で
は、固化した混練物は保持枠体と一体となって枠体ブロ
ックを形成するため、大型に形成しても保持枠体で補強
されており、大型の鋳型を製造できる。
【0018】しかも、保持枠体は搬送手段により搬送可
能であるため、大型化してもその取り扱いに支障を生じ
ない。
【0019】また、これらの枠体ブロックを積み重ねる
ことで、より一層大型の鋳型も形成可能である。
【0020】第2および第6の発明では、第1および第
5の発明の効果に加えて、枠体ブロック間で接触する固
化混練物表面の少なくとも一方の表面は、鋳型空間とし
て夫々形状加工されているため、インバースを含む鋳型
も容易に形成可能であり、形状の複雑な鋳型も製造可能
である。
【0021】第3および第7の発明では、第2および第
6の発明の効果に加えて、中間に位置する枠体ブロック
は混練物表面の一方を形状加工手段で加工された後、搬
送手段により反転され、混練物表面の他方が形状加工手
段で加工されるため、より一層複雑な形状の鋳型も製造
することができる。
【0022】第4の発明では、第1ないし第3の発明の
効果に加えて、混練物と保持枠体とは複数のピンにより
一体化されているため、固化混練物をより強固に支持す
ることができ、より一層大型の枠体ブロックを形成でき、
大型の鋳型の形成に役立つ。
【0023】第8の発明では、鋳型のブロックは、加工で
きない部位を構成する立体を該当ブロックから分離して
隣接するブロックに合体させるため、ブロック間の分割
面を鋳型形状に対応したものとでき、分割ブロック数を
最小化できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0025】図1は、本発明を適用した鋳型の製造装置
の一例を示し、枠体ブロック成形工程A、成形された枠体
ブロックを鋳型の部品ブロックに形状加工するブロック
加工工程B、鋳型の部品ブロック同士を鋳型に組立てる
組立工程Cからなる鋳型製造ラインと、前記ブロック加
工工程Bの加工機を制御する処理装置Dとから構成され
る。
【0026】前記処理装置Dには、3次元的な鋳型の形
状、寸法に関するデータ、例えば、図面から読み取られた
データやCADデータが記憶され、この記憶データに基
づいて型データを複数の型部品ブロックデータへ変換す
る型分割処理Eがなされ、分割処理された型部品ブロッ
クデータに基づいて加工機が駆動制御される(一般的
に、CAM(Computer Aided Manufacturing)と称され
ている)。
【0027】図2は、本発明を適用した枠体ブロック成
形工程Aの一例を示し、搬送用フックを備えた枠体と一
体の枠体ブロックを製造するもので、図2(A)〜
(C)の工程を経て製作される。
【0028】図2において、使用される機材としては、
枠体ブロック1のベースとなるプレート2と、プレート
2上に積み重ねられ固化した混練物1Aを保持する保持
枠体3と、枠体ブロック1の成形時に保持枠体3に積み
重ねられて使用される成形枠体4とを用いる。
【0029】前記保持枠体3は、成形後の加工時、搬送
時、組立時、鋳型完成時等に固化混練物1Aを補強する枠
体5と、固化混練物1Aとの一体化を強固にするために
成形される固化混練物1A内に埋め込まれるよう枠体3
から内方に突出させた複数のピン6と、クレーン等の搬
送装置で枠体ブロック1を搬送する際や反転する際に利
用され枠体3の外周の複数箇所に配置した搬送用フック
7とを備えている。
【0030】また、前記成形枠体4は、枠体ブロック1の
成形時に保持枠体3に積み重ねられる枠体8と、前記保
持枠体5と同様に枠体8の搬送時に利用され枠体8の外
周の複数箇所に配置した搬送用フック9を備えている。
【0031】そして、枠体ブロック成形工程Aでは、先
ず、図2(A)で、ベースとしてのプレート2上に保持枠
体3と成形枠体4とを重ね(重ねる順序は成形しようと
する枠体ブロックにより異なる)、互に離脱しないよう
固定して枠体ブロック成形用の容器を形成する。
【0032】次いで、この容器内に鋳物砂(珪砂)と固化
剤(フェノール樹脂+硬化剤)の混練物1Aを充填して図
2(B)の状態とし、硬化を待つ。
【0033】そして、硬化時間を経過した後に充分な圧
縮強度(3Mpa(パスカル)程度)となったところ
で、成形枠体4を取外して図2(C)の枠体ブロック1
が得られる。
【0034】この枠体ブロック1の固化混練物1Aは、
複数のピン6により保持枠体3と強固に一体化してお
り、保持枠体3に固定しているプレート2により外部か
らの衝撃からも保護される。
【0035】この枠体ブロック1の厚さは、保持枠体3
に積み重ねられる成形枠体4内に充填される鋳物砂(珪
砂)と固化剤(フェノール樹脂+硬化剤)の混練物1Aの量
により調整でき、任意の厚さの枠体ブロック1を得るこ
とができる。
【0036】上記枠体ブロック1は、保持枠体3の搬送
フック7を利用してクレーン等で吊り下げられて搬送さ
れてブロック加工工程Bに移送される。
【0037】前記ブロック加工工程Bでは、枠体ブロッ
ク1の両面が順次加工されて平面精度が出され、いずれ
か一方の面を基準として他方の面が切削加工され、必要
とする場合には、反転されて他方の面を基準として一方
の面が切削加工される。
【0038】図3は本発明の鋳型の製造方法で形成した
鋳型の一例であり、第1の保持枠体11で保持され、図
中、下に凸となった第1ブロック10と、第2の保持枠体
21で保持され、両面から加工された第2ブロック20
と、第3の保持枠体31およびプレート32で保持され
たベースとなる第3ブロック30とで構成されている。
なお、第2ブロック20は両面から加工され、インバース
が解消された部分20Aも存在している。
【0039】なお、図示の各ブロック10、20、30に
ピン6が図示されていないが、夫々必要に応じて設置さ
れるものであり、以下では、図示および説明を省略する。
【0040】図3に示す鋳型の第1ブロック10の加工
工程を図4により、第2ブロック20の加工工程を図5
により、第3ブロック30の加工工程を図6により、順次
説明して、本発明の鋳型の製造方法を説明する。
【0041】なお、これら第1〜3ブロック10、20、
30の加工は、一台の加工機で順次加工するも、複数台の
加工機により同時並行的に加工するも、いずれでもよ
い。
【0042】図4により第1のブロック10の加工工程
を説明する。先ず、図4(A)において、加工機の図示し
ない基台に、保持枠体11およびプレート12に保持さ
れた固化混練物1Aをプレート12側とは反対の面を上
面として設置し、加工機の平面加工用工具B1により固
化混練物1Aの上面を平面加工する。
【0043】次いで、図4(B)において、保護プレート
13を平面加工した固化混練物1Aの上面に載せ、保護
プレート13の脚部13Aを保持枠体11に固定して、
固化混練物1Aを保護し、図4(C)に示すように保持
枠体11の搬送フック11Aを支持点として反転させ、
加工機の基台上に保護プレート13を下方にして設置す
る。
【0044】そして、図4(D)において、保持枠体11
からプレート12を取外し、覆われていた下面を露出さ
せ、上面と同様に加工機の平面加工用工具B1により固
化混練物1Aの下面を平面加工する。
【0045】この平面加工において、プレート12の縁
部分が枠状12Aになって保持枠体11に固定している
ため、プレート12を取外した際には固化混練物1Aが
保持枠体11より枠状部分12Aの高さ分だけ出張り、
加工機での平面加工時に平面加工用工具B1が保持枠体
11と干渉することがない。
【0046】次いで、図4(E)において、保護プレート
13を基準面として、平面加工した下面を形状加工用工
具B2で所定形状に加工する。
【0047】所定形状への加工後に、図4(F)におい
て、加工した下面に保護プレート14を載せ、保持枠体1
1に固定し、図4(G)において、反転させて加工機の基
台上に設置し、図4(H)において、上面の保護プレート
13を外し、図4(J)において、下面の保護プレート1
4を基準面として上面を形状加工用工具B2で所定の形
状に加工し、図4(K)に示す第1ブロック10が得ら
れる(図3と比較して、上下が逆に図示されている)。
【0048】図5により第2のブロック20の加工工程
を説明する。なお、第2ブロック20の加工工程は図4
に示す第1ブロック10の加工工程と殆ど同じであり、
同じ部分は簡略に、また、相違点は詳細に説明する。
【0049】先ず、加工機の平面加工用工具B1により
固化混練物1Aの上面を平面加工し(図5(A)参
照)、次いで、保護プレート23を平面加工した上面に設
置し、保護プレート23の脚部23Aを保持枠体21に
固定し(図5(B)参照)、保持枠体21の搬送フック
21Aを支持点として反転させ、加工機の基台上に保護
プレート23を下方にして設置し(図5(C)参照)、
保持枠体21からプレート22を取外し、覆われていた
下面を露出させ、上面と同様に加工機の平面加工用工具
B1により固化混練物1Aの下面を平面加工する(図5
(D)参照)。この加工工程において、第1ブロック1
0とはブロックの厚さのみが相違する。
【0050】次いで、図5(E)において、第1ブロック
10と同様、保護プレート23を基準面として平面加工
後の固化混練物1A下面を形状加工用工具B2で所定形
状に加工する。この工程では、第1ブロック10と相違
して、インバースを解消した部分20Aが加工される。
【0051】所定形状に加工後に、加工した下面に保護
プレート24を載せ、保持枠体21に固定し(図5
(F)参照)、反転させて加工機の基台上に設置し(図
5(G)参照)、上面の保護プレート23を取外し(図
5(H)参照)、下面の保護プレート24を基準面とし
て固化混練物1Aの上面を形状加工用工具B2で所定の
形状に加工し(図5(J)参照)、第2ブロック(図5
(K)参照)20が得られる。
【0052】前記第3ブロック30は、図3に示す鋳型
のベースとなるもので、図6に示すように、加工機の平面
加工用工具B1により固化混練物1Aの上面の平面加工
のみが行われる。
【0053】以上の切削加工により得られた第1〜3ブ
ロック10、20、30は、組立工程に搬送され、図7に示
す組立工程Cを経て鋳型として完成される。なお、夫々
のブロックの形状は、形成しようとする鋳型の形状に応
じて異なり、第3ブロック30にも形状加工がなされる
場合もある。
【0054】図7に示す組立工程Cにおいては、第1ブ
ロック10と第2ブロック20とを組合わせて組立体3
5を形成し、この第1、2ブロック10、20の組立体3
5を第3ブロック30に組合わせることで行われる。
【0055】先ず、第1ブロック10は、鋳型では反転さ
れて第2ブロック20に組合わされるため、脚部13A
を保持枠体11に固定した保護プレート13で上面を挟
んで(図7(A)参照)反転の準備を整え、次いで、第1
ブロック10のフック11Aをクレーンにより持ち上
げ、反転させ(図7(B)参照)、この反転位置に吊り下
げた状態で、上下の保護プレート13、14を取外し(図
7(C)参照)、この状態の第1ブロック10を保護プ
レート24上に載置されている第2ブロック20に位置
合わせしつつ(図7(D)参照)、積層して第1、2ブロ
ック10、20の組立体35を得る(図7(E)参
照)。
【0056】この組立体35は、図示しないが、保持枠体
11、21同士を締結手段で位置ズレしないように固定し
てもよい。
【0057】次いで、組立体35を保持枠体21の搬送
フック21Aを利用してクレーンで持ち上げ、組立体3
5の下側の保護プレート24を離脱させ(図7(F)参
照)、第3ブロック30上に位置合わせしつつ積層する
ことで完成した鋳型を得ることができる。
【0058】なお、積み重ねられた第1〜3ブロック1
0、20、30間には、特に溶湯の洩れ出しを防止するシ
ール手段は設ける必要がなく、積み重ねられるブロック
の自重によりシールする。この場合、ブロック間に鋳バ
リが生ずるが、各ブロック10、20、30は保持枠体1
1、21、31と一体となっているため、変形等を生じに
くく、鋳バリの発生も許容範囲内に抑えることができ
る。
【0059】この実施の態様においては、固化した混練
物1Aは保持枠体3、11、21、31と一体の枠体ブロ
ック1、10、20、30に形成されるため、大型化しても
保持枠体1、11、21、31で確実に保持でき、大型の鋳
型を製造できる。
【0060】しかも、保持枠体1、11、21、31は搬送
フック7、11A、21A、31Aを利用して搬送手段に
より搬送可能としているため、大型化してもその取り扱
いに支障は生じない。
【0061】また、これらの枠体ブロック10、20、3
0を積み重ねることで、より一層大型の鋳型も形成可能
である。
【0062】そして、枠体ブロック10、20、30は、少
なくとも3個以上積み重ねて構成され、中間の枠体ブロ
ック20と両端の枠体ブロック10、30とが接触する
混練物1A表面の少なくとも一方の表面は、中間枠体ブ
ロック20の両側において鋳型空間として形状加工され
ているため、インバース20Aを含む鋳型も容易に形成
可能であり、形状の複雑な鋳型も製造可能である。
【0063】そして、中間枠体ブロック20は、混練物1
A表面の一方を形状加工手段B2で加工された後、搬送
手段により反転され、混練物1A表面の他方が形状加工
手段B2で加工されるため、より一層複雑な形状の鋳型
も製造することができる。
【0064】さらに、混練物1Aと保持枠体1、11、2
1、31とは複数のピン6により一体化されているため、
混練物1Aを強固に支持することができ、より一層大型
の枠体ブロック10、20、30を形成でき、大型の鋳型
の形成に役立つ。
【0065】図8は、本発明の鋳型の製造方法における
処理装置Dの型分割処理フローEを示し、図9は、図8の
型分割処理フローEによりされる処理を鋳型に対して視
覚化したものである。
【0066】前記型分割処理フローEは、ステップ1で
金型の立体構造データに基づき、データのある部分、即
ち、金型として構成された実体のある部分とデータのな
い部分、即ち、金型周囲の空間部分とか金型内における
空間部分等とを反転させて鋳型の立体データを作成す
る。
【0067】次いで、ステップ2において、前記鋳型の立
体データを2個の分割面40、41により第1ブロック
(上型)10、第2ブロック(中型)20、第3ブロック
(下型)30に3分割する。このステップ2により、図
9(A)の面で3分割して夫々のブロックが図9(B)
の状態となる場合について、以下のステップは説明す
る。
【0068】このステップにおける分割は、後述する型
分割処理に必要な前段処理であり、後述する型分割処理
により最終的に決定される分割面とは相違する。従っ
て、この場合の分割面40、41の位置は、任意の適当な
位置でよいが、例えば、鋳型の空洞の水平方向容積が大き
い部分を分割面40、41で分割することが望ましい。
【0069】ステップ3においては、前記ステップ2の
分割により、夫々のブロック10、20、30において宙
に浮いている立体がないか否かが判断される。このステ
ップ3において宙に浮いている立体が存在する(NO)
場合には、ステップ4に進み、ステップ4で宙に浮いてい
る立体を隣接するブロックに合体する処理がされる。
【0070】この処理は、図9(C)において、ブロック
1内で宙に浮いている立体42、43を矢印に示すごと
くブロック10からブロック20へ、また、ブロック20
内で宙に浮いている立体44を矢印に示すごとくブロッ
ク20からブロック10へ夫々合体させる。
【0071】前記ステップ3で宙に浮いている立体が存
在しない(YES)場合、および、ステップ4により、隣
接ブロックに合体させ宙に浮いている立体を処理した場
合には、ステップ5に進み、各々のブロック10、20、3
0が上下面のいずれの方向から加工可能か否かが判断さ
れる。
【0072】この判断は、上下面から見て隠れている空
間(インバース)がないか否かの判断であり、具体的な
例としては、図10(A)〜(C)に示すように、ブロッ
ク内にZ軸(上下方向軸)と交わる加工面が2面以上あ
る場合(図10中のW)は上下面から加工することがで
きない(NG)と判断する。なお、隠れている空間がな
い場合には、上下面から加工可能(YES)と判断して
型分割処理フローEは完了する。
【0073】上記判断において、隠れている空間がある
場合、例えば、図9(C)において、ブロック10の隠れ
た空間に相当するインバース45、46がある場合には、
ステップ6に進み、上面または下面からの加工に干渉す
る範囲の立体(図9(C)においては、立体47と立体
48、図10においては、51、52、53(なお、図10
(C)に示す立体53は、ステップ4で隣接するブロッ
クに合体処理される))を分離する。
【0074】この場合に分離は、図9(C)の立体47、
48のように、鋳型の外周縁まで延びた面により上下に
分離される。
【0075】次いで、ステップ7において、分離させた立
体を隣接したブロックに合体させる。この処理は、図9
(C)の場合には、前記ブロック10から分離させた立
体47、48を矢印に示すごとくブロック20へ合体さ
せる処理であり、この処理を経た第1〜3ブロック10、
20、30は図9(D)の形状となる。
【0076】なお、図9(D)に示すブロック10と2
0とは、ステップ6で加工できない部分を解消する立体
47、48のブロック10からの分離面が相違している
ことにより、若干図3に示す鋳型とは形状が相違する。
【0077】前記ステップ7の処理が完了すると、ステ
ップ8に進み、ステップ5と同様に、各々のブロックが、
更に、上下面から加工可能であるか否かが判断され、加工
可能である(YES)場合には、型分割処理フローEは
完了する。
【0078】しかし、ステップ8において、各々のブロッ
クが上下面から加工可能ではない(NO)の場合には、
ステップ9に進む。このようにステップ8で上下面から
ブロックを加工できないとの判断は、分割面が2個では
対応できない鋳型形状である場合に相当する。
【0079】従って、ステップ9において加工できない
ブロックを適当な位置で上下に分割して、ステップ3か
らの分割処理フローが実行され、各分割ブロックが上下
から加工可能となる場合には、4個のブロックからなる
鋳型が形成される。もちろん、さらに分割する必要があ
る場合もある。
【0080】上記実施の形態の型分割処理においては、
鋳型のブロック10、20、30は、加工できない部位を
形成する立体を該当ブロックから分離して隣接するブロ
ックに合体させるため、ブロック間の分割面を鋳型形状
に対応したものとでき、分割ブロック数を最小化でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す鋳型の製造装置の概
略構成図。
【図2】本発明を適用した枠体ブロック成形工程の一例
を、(A)〜(C)の工程別に示すの概略工程図。
【図3】本発明の鋳型の製造方法で形成した鋳型の一例
を示す断面図。
【図4】第1のブロックの加工工程を、(A)〜(K)
の順序で説明する工程図。
【図5】第2のブロックの加工工程を、(A)〜(K)
の順序で説明する工程図。
【図6】第3のブロックの加工工程を説明する工程図。
【図7】鋳型の組立工程を、(A)〜(G)の順序で説
明する工程図。
【図8】本発明の型分割処理フローを示すフローチャー
ト。
【図9】図8の型分割処理フローによりされる処理を、
(A)〜(D)の順序で視覚化した説明図。
【図10】上下面のいずれの方向から加工可能でない場
合を、(A)〜(C)の例で示す説明図。
【符号の説明】
A 枠体ブロック成形工程 B ブロック加工工程 B1 平面加工用工具 B2 形状加工用工具 C 組立工程 D 処理装置 E 型分割処理 1 枠体ブロック 1A 混練物 2、12、22 プレート 3、11、21、31 保持枠体 4 成形枠体 5、8 枠体 6 ピン 7、9、11A、21A、31A 搬送用フック 10 第1ブロック 13、14、23、24 保護プレート 20 第2ブロック 30 第3ブロック 35 組立体 40、41 分割面 42、43、44、47、48、51、52、53 立体 45、46 インバース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22C 17/02 B22C 17/02 17/12 17/12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周に搬送手段に係合される搬送用フッ
    クを複数備えた保持枠体と、この保持枠体内に2つの面
    が表出した状態で充填固化されて保持枠体と一体とな
    り、少なくとも一方の面が形状加工手段により直接加工
    される固化混練物とから枠体ブロックを形成し、これら
    枠体ブロックを積層して構成したことを特徴とする鋳
    型。
  2. 【請求項2】 前記枠体ブロックは、少なくとも3個以
    上積層され、各枠体ブロック間で接触する固化混練物表
    面の少なくとも一方の表面は、鋳型空間として夫々形状
    加工されていることを特徴とする請求項1に記載の鋳
    型。
  3. 【請求項3】 前記複数の枠体ブロックの内の中間に位
    置する枠体ブロックは、固化混練物表面の一方を形状加
    工手段で加工された後、反転され、固化混練物表面の他
    方が形状加工手段で加工されることを特徴とする請求項
    2に記載の鋳型。
  4. 【請求項4】 前記保持枠体は、内方に突出させた複数
    のピンが固化混練物に埋め込まれて固化混練物を支持す
    ることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか
    一つに記載の鋳型。
  5. 【請求項5】 搬送手段で搬送可能に構成した枠体内に
    紛粒体と固化剤との混練物を充填し固化させ、枠体と一
    体化させた枠体ブロックを形成し、前記枠体ブロックの
    固化混練物表面の少なくとも一方を形状加工手段で直接
    加工し、次いで、加工した枠体ブロックに他の枠体ブロッ
    クを組合わせて鋳型を形成することを特徴とする鋳型の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 前記枠体ブロックは、少なくとも3個以
    上を積層され、各枠体ブロック間で接触する固化混練物
    表面の少なくとも一方の表面は、鋳型空間として夫々形
    状加工されることを特徴とする請求項5に記載の鋳型の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記複数の枠体ブロックの内の中間に位
    置する枠体ブロックは、固化混練物表面の一方を形状加
    工手段で加工された後、搬送手段により反転され、固化混
    練物表面の他方が形状加工手段で加工されることを特徴
    とする請求項6に記載の鋳型の製造方法。
  8. 【請求項8】 金型の立体構造データをデータのある部
    分とデータのない部分とで反転させて鋳型の立体データ
    を形成し、次いで、前記鋳型立体データを任意の平面によ
    り分割して複数のブロックを形成し、各々のブロック内
    で上下面加工方向から加工できない部位を判別し、 その部位を構成する立体を該当ブロックから分離して隣
    接するブロックに合体させ、得られた各々のブロックを
    積み重ねて構成したことを特徴とする鋳型の製造方法。
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