JP2002262957A - シート構造体およびその製造方法 - Google Patents

シート構造体およびその製造方法

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JP2002262957A JP2001070518A JP2001070518A JP2002262957A JP 2002262957 A JP2002262957 A JP 2002262957A JP 2001070518 A JP2001070518 A JP 2001070518A JP 2001070518 A JP2001070518 A JP 2001070518A JP 2002262957 A JP2002262957 A JP 2002262957A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ネット状のシートの互いに対向する2辺の各側
縁部または全周縁部にフレームを固着してなるシート構
造体において、フレームの固着部位の外観を向上させ
る。 【解決手段】シート11の側縁部を挟持する各フレーム
16はフレーム本体16aの全周を熱接着性樹脂16b
で被覆されていて、熱接着性樹脂16bは各フレーム1
6がシート11を挟持した状態で接着力の顕在化処理を
施されて、各フレーム16をシート11に固着している
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、座席の着座部や、
背もたれ部であるシートクッション、シートバック、ま
たは、これらシートクッション、シートバックを構成す
る基体等に使用するためのシート構造体、およびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シート構造体の一形式として、特開平1
1−290153号公報にて提案されているように、方
形枠状のフレームと、同フレームの各枠部上に各端末が
巻き込まれた状態で各枠部に固着されて同フレーム上に
張設されたネット状のシートとからなるシート構造体が
知られている。
【0003】当該シート構造体は、金属製のフレームを
加熱状態で熱接着性樹脂の層に介在させて、フレームの
全周に熱接着性樹脂の被覆層を形成し、同被覆層を形成
するが熱接着性樹脂溶融状態または軟化状態であってそ
の接着力が顕在化している間に、型上に緊張状態にセッ
トされているシートに上から押圧し押込んでシートの縁
部を巻込む方法により製造されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、当該シート
構造体においては、フレームを被覆している熱接着性樹
脂の一部がシートの目を通して貫通して、フレームとシ
ートを強固に固着するが、その製造方法に起因して、シ
ートの目を貫通した熱接着性樹脂の一部がシートのフレ
ームを巻込んでいる表面の部位に大量に漏洩して接着部
位の外観を大きく損ない、製品としては供し得ない。こ
のため、当該シート構造体では、シートのフレームと固
着している表面部位の外観を整えるため、何らかの表面
加工を施さなければならない。
【0005】また、当該シート構造体は、その製造方法
に起因して、型上に緊張状態にセットされているシート
に対してフレームを、被覆している熱接着性樹脂がその
熱接着力が顕在している状態にある短時間の間に位置決
めし、かつ、正確に押し込む作業が必要になる。
【0006】従って、本発明の目的は、これらの問題に
対処してこれらの問題を解消したシート構造体およびそ
の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、シート構造体
およびその製造方法に関するもので、本発明に係る第1
のシート構造体は、ネット状のシートと、同シートの互
いに対向する2辺の各側縁部または全周縁部を挟持して
同シートに固着している表裏2枚のフレームを備えるシ
ート構造体であって、前記各フレームはフレーム本体の
全周を熱接着性樹脂で被覆されていて、同熱接着性樹脂
は前記各フレームが前記シートを挟持した状態で接着力
の顕在化処理を施されて、前記各フレームを前記シート
に固着していることを特徴とするものである。
【0008】また、本発明に係る第2のシート構造体
は、ネット状のシートと、同シートの互いに対向する2
辺の各側縁部または全周縁部を挟持して同シートに固着
している表裏2枚フレームと、同フレームの外周に嵌合
されて同フレームを覆蓋するカバー体を備えるシート構
造体であって、前記各フレームはフレーム本体の全周ま
たは一部を熱接着性樹脂で被覆されていて、同熱接着性
樹脂は前記各フレームが前記シートを挟持した状態で接
着力の顕在化処理を施されて、前記各フレームを前記シ
ートに固着し、かつ、前記各カバー体を前記各フレーム
に固着していることを特徴とするものである。
【0009】本発明に係るこれらのシート構造体は、シ
ートが方形である場合、および、シートが円形または楕
円形等である場合も両者を包含する。
【0010】本発明に係るシート構造体の第1の製造方
法は、本発明に係る第1のシート構造体を製造する方法
であり、前記シートとして耐熱性の編織物を採用すると
ともに、前記各フレームとして耐熱性のフレーム本体の
全周を熱接着性樹脂で被覆してなるフレームを採用し
て、前記シートの互いに対向する2辺の各側縁部または
全周周縁部を前記両フレームで挟持し、この挟持状態を
保持した状態で、前記各フレームを被覆する熱接着性樹
脂の接着力の顕在化処理を行って、同熱接着性樹脂を介
して前記両フレームを互いに固着することを特徴とする
ものである。
【0011】また、本発明に係るシート構造体の第2の
製造方法は、本発明に係る第2のシート構造体を製造す
る方法であり、前記シートとして耐熱性の編織物を採用
するとともに、前記各フレームとして耐熱性のフレーム
本体の全周を熱接着性樹脂で被覆してなるフレームを採
用して、前記シートの互いに対向する2辺の各側縁部ま
たは全周縁部を前記両フレームで挟持するとともに、こ
れら各フレームに前記カバー体を嵌合し、この挟持状態
を保持した状態で、前記各フレームを被覆する熱接着性
樹脂の接着力の顕在化処理を行って、同熱接着性樹脂を
介して前記両フレームを互いに固着することを特徴とす
るものである。
【0012】
【発明の作用・効果】本発明に係る第1のシート構造体
においては、シートの各側縁部または全周縁部を挟持す
る両フレームを被覆している熱接着性樹脂は熱接着力を
顕在化されて、シートの目を透過して互いに接合して両
フレームを互いに固着し、または、シートの目に浸透し
てシートに接合して両フレームを互いに固着している。
この両フレームの固着状態はシートに対して強固であっ
て、しかも、熱接着性樹脂自体は両フレーム間から漏洩
することがなく、両フレームとシートとの接着部位が熱
接着性樹脂の漏洩により汚染されるようなことはなく、
良好な外観を保持している。
【0013】また、本発明に係る第2のシート構造体に
おいては、第1のシート構造体が有するこれらの作用効
果をそのまま具備しているとともに、両フレームにおけ
る外観および/または機能を向上すべく両フレームに嵌
合するカバー体を、熱接着性樹脂の熱接着力の顕在化処
理により、両フレームとシートとの固着と同時に固着す
ることができるという利点がある。
【0014】本発明に係る各シート構造体においては、
各フレームとして、金属製のフレーム本体の全周を熱可
塑性の接着性樹脂で被覆されているものを採用すること
ができる。かかるフレームは、金属製のフレーム本体を
熱接着性樹脂粉末の層中に介在させることにより容易に
形成することができる。また、シートとして耐熱性の合
成繊維または天然繊維の編織物を採用することができ、
かつ、第2のシート構造体におけるカバー体として樹脂
製またはゴム製のカバー体を採用することができる。
【0015】なお、本発明に係る各シート構造体は、座
席の着座部または背もたれ部であるシートクッション、
シートバック、または、これらのシートクッション、シ
ートバックを構成する基体、ベッドやストレチャーの基
体等として採用することができる。
【0016】本発明に係る第1のシート構造体は、本発
明に係る第1の製造方法により容易にかつ廉価に製造す
ることができ、かつ、本発明に係る第2のシート構造体
は、本発明に係る第2の製造方法により容易にかつ廉価
に製造することができる。
【0017】特に、本発明に係る各製造方法において
は、シートと両フレームを固着する手段として、シート
を挟持する両フレームを被覆する熱接着性樹脂の熱接着
力を顕在化させる手段を採っているため、従来の製造方
法のごとく、型上に緊張状態にセットされているシート
に対してフレームを、その被覆している熱接着性樹脂が
その熱接着力が顕在している状態にある短時間の間に位
置決めし、かつ、正確に押し込むといった煩わしい作業
が不要であるという大きな利点がある。
【0018】本発明に係る各製造方法においては、熱接
着性樹脂の接着力を顕在化処理する手段として高周波加
熱処理を採用することができ、また、両フレームの挟持
状態を保持する手段として、ボルトおよびナットによる
締結手段を採用することができる。特に、当該締結手段
としては、両フレームを貫通した状態でシートを挿通し
ているボルトと、ボルトの脚部上に嵌合するリテーナ
と、ボルトの脚部に螺合するナットと、ナットとリテー
ナ間に介在してナットの前進方向の推力をリテーナに伝
達するバネとからなる締結手段を採用することが好まし
い。かかる締結手段を採用すれば、ナットの推力がバネ
を介してリテーナに弾撥的に均等に伝達されて、両フレ
ームはシートを均等な力で弾撥的に挟持することにな
り、両フレームは、熱接着性樹脂の熱接着力を顕在化処
理の間、シートを安定した状態で確実に挟持することが
できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明する。図1は、本発明に係る第1のシート構造体の一
例を示している。当該シート構造体10は、粗い織り目
のシート11と、一辺側の一対の第1フレーム12,1
3と、他辺側の一対の第2フレーム14,15にて構成
されている。
【0020】シート11は、ポリエステル繊維の太糸を
経糸および緯糸として織成してなる粗目の厚い織物であ
って、経方向および緯方向ともに高強度のものである。
第1フレーム12,13および第2フレーム14,15
は、同一構造で同一方法により形成されているもであ
る。各フレーム12〜15は、図2に示すように、金属
製の帯状のフレーム本体12a〜15aの全周をポリオ
レフィン系の熱可塑性合成樹脂である熱接着性樹脂12
b〜15bにて被覆されているものである。
【0021】両第1フレーム12,13は、当該シート
11の一辺を挟持した状態で、熱接着樹脂12b,13
bを介して当該シート11に強固に固着され、かつ、両
第2フレーム14,15は、当該シート11の一辺に交
差する他側の辺を挟持した状態で、熱接着性樹脂14
b,15bを介して当該シート11に強固に固着してい
る。これにより、当該シート構造体10が形成されてい
る。
【0022】当該シート構造体10においては、第1フ
レーム12,13はシート11を挟持している状態で、
フレーム本体12a,13aを被覆する熱接着性樹脂1
2b,13bの一部が溶融してシート11の織り目を透
過して互いに接合している。このため、両第1フレーム
12,13とシート11とは強固に固着しているととも
に、熱接着性樹脂12b,13bの一部が溶融した状態
で、両第1フレーム12,13間から漏洩してはおら
ず、両第1フレーム12,13とシート11との接着部
位が熱接着性樹脂12b,13bにより汚染されるよう
なことがなく、良好な外観が保持される。
【0023】また、両第2フレーム14,15とシート
11との固着状態も全く同様であって、これらフレーム
14,15とシート11は強固に固着しているととも
に、熱接着性樹脂14b,15bの一部が溶融した状態
で、両第2フレーム14,15間から漏洩して、両第2
フレーム14,15とシート11との接着部位が熱接着
性樹脂により汚染されるようなことがなく、良好な外観
が保持される。
【0024】従って、当該シート構造体10では、各フ
レーム12〜15とシート11との接着部位に何等の表
面処理を施すことなくそのままの状態で、座席の着座部
または背もたれ部であるシートクッション、シートバッ
クとして、または、これらのシートクッション、シート
バックを構成する基体として良好に使用することができ
る。
【0025】図3には、当該シート構造体10を構成す
る各フレーム12〜15の製造に使用される装置の一例
が示されている。当該装置は樹脂処理槽21であって、
樹脂処理槽21は、槽本体21a内の底部の近傍にフィ
ルター21bが配設されているもので、槽本体21aの
側壁の底部の近傍には、圧縮空気の供給管21cを備え
ている。これにより、槽本体21a内のフィルター21
bより上方の室が、樹脂微粉末の浮遊室21dとなって
いる。当該樹脂処理槽21では、浮遊室21dには、接
着性ポリエチレンや接着性ポリプロピレン等の熱接着性
樹脂の微粉末が収容されていて、圧縮空気が供給管21
cを通して槽本体21a内に供給されると、圧縮空気は
フィルター21bの全体を均等に透過して、浮遊室21
dに収容されている熱接着性樹脂の微粉末を吹き上げて
浮遊状態として、浮遊室21d内に熱接着性樹脂の微粉
末の浮遊層を形成する。
【0026】当該樹脂処理槽21を使用してフレーム1
2〜15を製造するには、図2(a)に示す金属製のフ
レーム本体12a〜15aをハンガー22に掛止した状
態で、図3に示す樹脂処理槽21内の浮遊室21dに所
定時間滞留させて樹脂の被覆処理し、その後、樹脂処理
槽21から取出して、図2(b)に示すようにハンガー
22に掛止した状態で冷却する。これにより、各フレー
ム12〜15が製造される。
【0027】各フレーム12〜15の製造では、フレー
ム本体12a〜15aは、予め260℃〜310℃に加
熱されていて、フレーム本体12a〜15aをこの温度
に保持した状態で、樹脂処理槽21の浮遊室21dにお
ける熱接着性樹脂の微粉末の浮遊層内に所定時間滞留さ
せる。これにより、浮遊層内で浮遊している熱接着性樹
脂の微粉末は、高温状態にあるフレーム本体12a〜1
5aの全周に略均等に付着して瞬時に溶融し、フレーム
本体12a〜15a上に被膜を形成する。滞留時間が所
定時間経過後には、被膜が形成されたフレーム本体12
a〜15aを槽本体21aから取出して、ハンガー22
に掛止した状態で冷却する。
【0028】これにより、フレーム本体12a〜15a
の全周を、熱接着性樹脂12b〜15bで略均等の厚み
に被覆されたフレーム12〜15が形成される。各フレ
ーム12〜15は、シート構造体10の製造の際には、
熱接着性樹脂12b〜15bの接着力の顕在化処理を施
される。具体的には、高周波加熱処理に付される。
【0029】当該シート構造体10を製造するには、シ
ート11の左右の両側縁部を表裏から2枚のフレーム1
2,13、および、2枚のフレーム14,15で挟持
し、この挟持状態を保持するために、締結手段23を介
して表裏の両フレーム12,13、14,15を互いに
保持する。図4および図5には、両フレームを締結手段
23で保持した状態が示されている。図4は、両フレー
ムの保持状態を示す平面図、図5は、両フレームの保持
状態を示す縦断面図である。
【0030】なお、以下では、当該シート構造体10の
製造方法を図4〜図6に基づいて説明するが、説明の便
宜上、各フレーム12〜15を一括してフレーム16と
称し、フレーム本体12a〜15aをフレーム本体16
aと、熱接着性樹脂12b〜15bを熱接着性樹脂16
bとそれぞれ称することにする。
【0031】締結手段23は、ボルト23a、一対のリ
テーナ23b,23c、バネ23d、およびナット23
eにて構成されている。両フレーム16を、当該締結手
段23により、シート11を挟持した状態に保持するに
は、一方のリテーナ23bを挿通したボルト23aを、
シート11を挟持している一方のフレーム16の取付孔
16c、シート11の織り目、および他方のフレーム1
6の取付孔16cを挿通し、挿通した状態のボルト23
aの脚部に他方のリテーナ23cおよびバネ23dを挿
通させた状態で、ボルト23aの脚部にその先端からナ
ット23eを螺合し、バネ23e側へ螺進する。
【0032】これにより、バネ23dは漸次撓んでナッ
ト23eの推力をリテーナ23cに伝達し、両リテーナ
23b,23cは両フレーム16を均等に締結する。両
フレーム16においては、取付孔16cがその長手方向
に複数形成されているため、当該締結手段23による締
結を、図4に示すように、両フレーム16の長手方向の
複数箇所で行う。
【0033】図6は、シート11に対して挟持状態を保
持された各フレーム16における、熱接着性樹脂16b
の接着力の顕在化処理を施する工程を示している。当該
顕在化処理工程は、高周波加熱装置によって各フレーム
16を高周波加熱するもので、高周波コイル24に通電
することにより行われる。
【0034】各フレーム16を高周波加熱すると、フレ
ーム本体16aが自己発熱し、フレーム本体16aを被
覆している熱接着性樹脂16bは溶融状態を呈して、そ
の一部がシート11の表裏両側から織り目に透過して互
いに接合して、表裏の両フレーム16を熱接着性樹脂1
6bを介して互いに接合する。その後、各フレーム16
を冷却すれば、各フレーム16は熱接着性樹脂16bを
介して、互いに、かつ、シート11に強固に固着して、
シート構造体10が完成する。
【0035】当該製造方法によれば、当該シート構造体
10を何等面倒な作業を要することなく製造することが
できるが、各フレーム16の高周波加熱処理(熱接着性
樹脂の接着力を顕在化処理)に先だって、各フレーム1
6のシート11に対する挟持状態を締結手段23を介し
て保持するようにしている。当該締結手段23は、ボル
ト23aがナット23eの推力を受承して両フレーム1
6を互いに締結するものであるが、当該締結手段23に
おいては、ナット23eの推力がバネ23dを介してリ
テーナ23cに弾撥的に均等に伝達されて、両フレーム
16はシート11を均等な力で弾撥的に挟持することに
なり、両フレーム16は、高周波加熱処理の間、シート
11を安定した状態で挟持することができる。
【0036】図7には、本発明に係る第2のシート構造
体10Aの一例の一部分が示されている。当該シート構
造体10Aは、基本的には、第1のシート構造体10と
同一構造のものであるが、各フレーム16がカバー体1
7によって覆蓋されている点で第1のシート構造体10
とは相違する。カバー体17は、合成樹脂からなる椀型
形状を呈するもので、高周波加熱処理に十分に耐える耐
熱性のものである。
【0037】当該シート構造体10Aは、カバー体17
をフレーム16上に覆蓋することにより、フレーム16
自体およびその接着部位の外観を一層向上させるべく意
図しているもので、フレーム16を高周波加熱処理する
際に溶融する熱接着性樹脂16bの一部によって、フレ
ーム16に強固に固着している。
【0038】カバー体17は、予め各フレーム16に嵌
合されていて、各フレーム16と一体にシート11に保
持されているもので、両フレーム16の高周波加熱処理
の際に溶融する熱接着性樹脂16bの一部が、各フレー
ム16と各カバー体17が形成する空間部に流込んで、
各フレーム16と各カバー体17を強固に固着する。こ
の場合、熱接着性樹脂16bは、各フレーム16と各カ
バー体17の空間部から漏洩することはなく、カバー体
17の外観を損なうことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1のシート構造体の一例を示す
斜視図である。
【図2】同シート構造体のフレームを構成するフレーム
本体の部分平面図および縦断面図(a)、および、同フ
レームの部分平面図および縦断面図(b)である。
【図3】同フレームの製造装置である樹脂処理槽の縦断
側面図である。
【図4】同シート構造体におけるフレームのシートに対
する保持状態を示す部分平面図(a)である。
【図5】同シート構造体におけるフレームのシートに対
する保持状態を示す部分縦断面図である。
【図6】同シート構造体におけるフレームの高周波加熱
処理状態を示す模式図である。
【図7】本発明に係る第2のシート構造体の一例を示す
部分断面図である。
【符号の説明】
10,10A…シート構造体、11…シート、12〜1
6…フレーム、12a〜16a…フレーム本体、12b
〜16b…熱接着性樹脂、17…カバー体、21…樹脂
処理槽、21a…槽本体、21b…フィルター、21c
…供給管、21d…浮遊室、22…ハンガー、23…締
結手段、23a…ボルト、23b,23c…リテーナ、
23d…バネ、23e…ナット。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ネット状のシートと、同シートの互いに対
    向する2辺の各側縁部または全周縁部を挟持して同シー
    トに固着している表裏2枚のフレームを備えるシート構
    造体であって、前記各フレームはフレーム本体の全周を
    熱接着性樹脂で被覆されていて、同熱接着性樹脂は前記
    各フレームが前記シートを挟持した状態で接着力の顕在
    化処理を施されて、前記各フレームを前記シートに固着
    していることを特徴とするシート構造体。
  2. 【請求項2】ネット状のシートと、同シートの互いに対
    向する2辺の各側縁部または全周縁部を挟持して同シー
    トに固着している表裏2枚のフレームと、同フレームの
    外周に嵌合されて同フレーム覆蓋するカバー体を備える
    シート構造体であって、前記各フレームはフレーム本体
    の全周を熱接着性樹脂で被覆されていて、同熱接着性樹
    脂は前記各フレームが前記シートを挟持した状態で接着
    力の顕在化処理を施されて、前記各フレームを前記シー
    トに固着し、かつ、前記各カバー体を前記各フレームに
    固着していることを特徴とするシート構造体。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のシート構造体に
    おいて、前記熱接着性樹脂は、前記シートの目を通して
    互いに接合して前記両フレームを互いに固着しているこ
    とを特徴とするシート構造体。
  4. 【請求項4】請求項1または2に記載のシート構造体に
    おいて、前記熱接着性樹脂は、前記シートの目に浸透し
    て前記シートに接合して前記両フレームを互いに固着し
    ていることを特徴とするシート構造体。
  5. 【請求項5】請求項1または2に記載のシート構造体に
    おいて、前記各フレームは、金属製のフレーム本体の全
    周または一部を熱可塑性の熱接着性樹脂で被覆されてい
    るものであることを特徴とするシート構造体。
  6. 【請求項6】請求項1または2に記載のシート構造体に
    おいて、前記各フレームは、金属製のフレーム本体を熱
    可塑性の接着性樹脂粉末の層中に介在させることによ
    り、同フレーム本体の全周に熱接着性樹脂の被覆層が形
    成されているものであることを特徴とするシート構造
    体。
  7. 【請求項7】請求項1または2に記載のシート構造体に
    おいて、前記シートは耐熱性の合成繊維または天然繊維
    の編織物であることを特徴とするシート構造体。
  8. 【請求項8】請求項2に記載のシート構造体において、
    前記カバー体は樹脂製またはゴム製であることを特徴と
    するシート構造体。
  9. 【請求項9】請求項1,2,3,4,5,6,7または
    8に記載のシート構造体は、座席の着座部または背もた
    れ部であるシートクッション、シートバック、または、
    これらのシートクッション、シートバックを構成する基
    体であることを特徴とするシート構造体。
  10. 【請求項10】請求項1に記載のシート構造体の製造方
    法であって、前記シートとして耐熱性の編織物を採用す
    るとともに、前記各フレームとして耐熱性のフレーム本
    体の全周を熱接着性樹脂で被覆してなるフレームを採用
    して、前記シートの互いに対向する2辺の各側縁部また
    は全周縁部を前記両フレームで挟持し、この挟持状態を
    保持した状態で、前記各フレームを被覆する熱接着性樹
    脂の接着力の顕在化処理を行って、同熱接着性樹脂を介
    して前記両フレームを互いに固着することを特徴とする
    シート構造体の製造方法。
  11. 【請求項11】請求項2に記載のシート構造体の製造方
    法であって、前記シートとして耐熱性の編織物を採用す
    るとともに、前記各フレームとして耐熱性のフレーム本
    体の全周を熱接着性樹脂で被覆してなるフレームを採用
    して、前記シートの互いに対向する2辺の各側縁部また
    は全周縁部を前記両フレームで挟持するとともに、これ
    ら各フレームに前記カバー体を嵌合し、この挟持状態を
    保持した状態で、前記各フレームを被覆する熱接着性樹
    脂の接着力の顕在化処理を行って、同熱接着性樹脂を介
    して前記両フレームを互いに固着することを特徴とする
    シート構造体の製造方法。
  12. 【請求項12】請求項10または11に記載のシート構
    造体の製造方法において、熱接着性樹脂の接着力の顕在
    化処理手段として高周波加熱処理を採用することを特徴
    とするシート構造体の製造方法。
  13. 【請求項13】請求項10または11に記載のシート構
    造体の製造方法において、前記両フレームの挟持状態を
    保持する手段として、ボルトおよびナットによる締結手
    段を採用することを特徴とするシート構造体の製造方
    法。
  14. 【請求項14】請求項13に記載のシート構造体の製造
    方法において、前記締結手段は、前記両フレームを貫通
    した状態で前記シートを挿通しているボルトと、同ボル
    トの脚部上に嵌合するリテーナと、前記ボルトの脚部に
    螺合するナットと、同ナットと前記リテーナ間に介在し
    て前記ナットの前進方向の推力を前記リテーナに伝達す
    るバネとにより構成されていることを特徴とするシート
    構造体の製造方法。
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