JP2002262867A - 無細胞タンパク質合成系によるタンパク質の製造方法 - Google Patents
無細胞タンパク質合成系によるタンパク質の製造方法Info
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Abstract
による位相決定に適した重原子置換体タンパク質の迅速
且つ簡便な合成方法を提供する。 【解決手段】細胞抽出液と、タンパク質をコードする核
酸と、タンパク質合成基質としてのアミノ酸とを含む無
細胞タンパク質合成系によるX線結晶解析に適したタン
パク質の製造方法において、前記アミノ酸の少なくとも
1種が重原子を含むアミノ酸であることに特徴を有する
無細胞タンパク質合成系によりタンパク質を合成する。
好ましい態様において、上記無細胞タンパク質合成系
は、透析膜を介して透析内液と透析外液とから構成さ
れ、上記細胞抽出液と、上記タンパク質をコードする核
酸とを透析内液に含み、タンパク質合成基質としてのア
ミノ酸を透析内液及び/又は透析外液に含む。この方法
を用いることにより、生成するタンパク質への前記重原
子を含むアミノ酸の導入率が極めて高く、生細胞を用い
たタンパク質合成方法と比較して、重原子を含むタンパ
ク質を極めて容易に且つ大量に製造することができる。
Description
無細胞タンパク質合成系によるタンパク質の合成方法に
関するものであり、特にタンパク質のX線結晶解析用の
試料として用いるのに好適なタンパク質の合成方法に関
するものである。
速に明らかにされ、これら大量のゲノム配列情報から抽
出される膨大な数の遺伝子について、それぞれコードさ
れたタンパク質の立体構造を体系的に解明し、構造と機
能の関係を明確にしようとする「構造ゲノム科学」が重
要な研究として注目されている。
析の対称となるタンパク質は、ヒトの場合であれば3万
〜4万以上種類があり極めて多い。このため、ターゲッ
トとなるタンパク質の選択を効率良く行うことが必要で
あると共に、選ばれたターゲットを実際に発現及び調製
し、構造解析に必要な試料をミリグラムオーダーで大量
に得ることが要求される。
ては、クローン化したDNAを大腸菌等の生細胞に導入
する遺伝子工学的な手法が広く利用されている。しかし
ながら、この方法では生産可能な外来性タンパク質は、
宿主の生命維持機構をくぐり抜けられる分子種に限られ
ている。また、化学合成技術の進歩により数十個のアミ
ノ酸からなるペプチドの自動合成も可能になっている
が、より分子量の大きいタンパク質を得ることは合成収
率、副反応等の限界から極めて困難である。
ては、従来よりX線結晶解析による方法が用いられて
る。近年シンクロトロンビームの使用により、他のX線
発生装置に比べてより強力なX線が得られることに加え
て、任意の波長が選択できるようになり、たった1種類
の重原子がタンパク質中にあるだけで、多波長異常分散
(multiwavelength anomalous diffraction;MAD)法
(Hendrickson, W.A., Science, 254, 51-58, 1991参照)
により立体構造を解くことができ、立体構造解析決定に
かかる時間の短縮化を図ることができるようになった。
構造決定を行うに際し、タンパク質の重原子同型置換体
の調製が位相決定のために必須であり、多くの場合上記
重原子同型置換体としてセレノメチオニンを含むタンパ
ク質が使用されている。メチオニンの代わりにセレノメ
チオニンを使って、メチオニン要求株で遺伝子を発現さ
せることでタンパク質にセレンを取りこませることがで
きる。
は、セレノメチオニンの強い細胞毒性のために、タンパ
ク質の発現量が非常に低く、また満足なセレノメチオニ
ンの置換率を得ることができないという問題点があっ
た。
手法を融合し、生物体の優れた特性を最大限に利用しよ
うとするタンパク質の合成方法として、細胞抽出液を用
いて試験管内でタンパク質を合成する無細胞タンパク質
合成システムの開発が進められている(例えば、Scienc
e 1988, 242, p1162-1164、特開平4-200390号公報等参
照)。この無細胞タンパク質合成システムは、生体の遺
伝情報の翻訳系を人工容器内に取り揃え、設計した核酸
を鋳型として非天然型をも含む望みのアミノ酸を取りこ
むことのできる合成系を再構築するというものである。
段階の操作が必要であることや、従来は著しく生産性が
低かったためその応用が限られていたが、例えば本発明
者等により改良された透析法を用いる合成系(特開2000
-175695号公報参照)では高効率化が図られ、実用的な
レベルにまで技術が向上してきた。
る場合には、タンパク質合成基質の調製やその最適条件
の設定が複雑且つ困難であるため、無細胞タンパク質合
成系で製造されたタンパク質を用いてMAD法によるX
線結晶解析を行った報告はなく、そのタンパク質への重
原子の導入効率も未だ不十分であった。
タンパク質のX線結晶構造解析、特にMAD法による位
相決定に適した重原子置換体タンパク質の迅速且つ簡便
な合成方法を提供することを課題とする。
に、本発明者等はX線結晶構造解析用のタンパク質へ重
原子を導入するための方法について鋭意研究を行なった
結果、細胞抽出液を用いた無細胞タンパク質合成系にお
いて、種々の条件の最適化を行うことによって、極めて
高い導入率で重原子が導入された高濃度のタンパク質を
合成できることを見出し、しかもこのタンパク質の結晶
を作成してX線結晶解析を行ったところ極めて迅速且つ
精度良くタンパク質の立体構造を決定できることを見出
し、これらの知見に基づいて本発明を完成するに到っ
た。
パク質をコードする核酸と、タンパク質合成基質として
のアミノ酸とを含む無細胞タンパク質合成系によるX線
結晶解析に適したタンパク質の製造方法において、前記
アミノ酸の少なくとも1種が重原子を含むアミノ酸であ
り、生成するタンパク質への前記重原子を含むアミノ酸
の導入率が少なくとも80%であることに特徴を有する
無細胞タンパク質合成系によるタンパク質の製造方法で
ある。
胞タンパク質合成系は、透析膜を介して透析内液と透析
外液とから構成され、上記細胞抽出液と、上記タンパク
質をコードする核酸とを透析内液に含み、タンパク質合
成基質としてのアミノ酸を透析内液及び/又は透析外液
に含む。上記細胞抽出液は好ましくは大腸菌、好熱性細
菌又は酵母の細胞抽出液であり、上記大腸菌細胞抽出液
は、大腸菌S30細胞抽出液を濃縮したものが更に好ま
しい。
透析外液は更に、ATP再生系、高分子吸収剤及び還元
剤を含み、タンパク質合成反応速度が低下した時点で新
鮮なものと交換することができる。また、上記透析膜
は、分画分子量10,000〜100,000の透析膜が好ましい。
ATP再生系としてクレアチンキナーゼと、クレアチン
ホスフェートの組合せが含まれる。
は、水銀、白金、ヨウ素、鉄又はセレンが含まれる。ま
た、このような重原子を含むアミノ酸として、セレノメ
チオニン又はセレノシステイン等のアミノ酸を好適に用
いることができる。
法により合成されたタンパク質中の上記重原子を含むア
ミノ酸の導入率が、少なくとも95%であるタンパク質
である。
パク質合成系とは、細胞抽出液を用いて試験管内でタン
パク質を合成する系であり、このような合成系としては
mRNAの情報を読み取ってリボゾーム上でタンパク質
を合成する無細胞翻訳系、又はDNAを鋳型としてRN
Aを合成する無細胞転写系と無細胞翻訳系の両者を含む
系の何れでも良い。
RNA等のタンパク質合成に必要な成分を含む真核細胞
又は原核細胞の抽出液が使用可能である。前記真核細胞
及び原核細胞としては従来公知のものが何れも使用可能
であり、具体的に例示すれば、大腸菌、好熱性細菌、小
麦胚芽、ウサギ網状赤血球、マウスL−細胞、エールリ
ッヒ腹水癌細胞、HeLa細胞、CHO細胞及び出芽酵
母などが挙げられ、特に大腸菌由来のもの(例えば大腸
菌S30細胞抽出液)又は高度好熱菌(Thermusthermoph
ilus)由来のものが高い合成量を得る点において望まし
い。該大腸菌S30細胞抽出液は、大腸菌A19(rna, me
t), BL21, BL21 star, BL21 codon plus株等から公知
の方法(Pratt, J.M. et al., Transcription and tran
slation -a practical approach, (1984), pp.179-209,
Henes, B.D.とHiggins, S.J.編、IRL Press, Oxford
参照)に従って調製できるし、あるいはPromega社やNov
agen社から市販されるものを使用してもよい。
濃縮されたもの(以下「濃縮細胞抽出液」という。)で
もよいし、未濃縮のもの(以下「粗細胞抽出液」とい
う。)であっても良いが、濃縮細胞抽出液を使用するこ
とにより、より高いタンパク質合成量が得られる。この
濃縮細胞抽出液を得る方法としては、任意の手段例えば
限外濾過、透析、PEG沈殿等によって行うことができ
る。濃縮の度合いは、通常1.5倍以上、好ましくは2倍
以上である。大腸菌由来の細胞抽出液の場合、限外濾過
遠心で1.5〜7倍以上、PEG沈殿で1.5〜5倍以上まで
濃縮可能であるが、4倍を超えるとハンドリングが難し
くなる。また、小麦胚芽抽出液の場合、PEG沈殿で1
0倍の濃縮が可能である(Nakano, H. et al.,上掲参
照)。PEG沈殿による方法では、細胞抽出液にPEG
溶液を混ぜることによりタンパク質、核酸を沈殿させて
回収し、これを少量の緩衝液に溶かすことにより濃縮細
胞抽出液を得ることができる。透析による濃縮は、例え
ば、振とう又は攪拌可能な閉鎖系で細胞抽出液を透析内
液とし、透析膜(例えば分子量限界1000〜14,000)を介
して透析外液に対して透析を行うことによって得ること
ができる。ここで透析外液は、酢酸カリウム、酢酸マグ
ネシウム、ジチオスレイトールを含有する緩衝液と、P
EG(例えば#8000)、ショ糖/エピクロルヒドリ
ン水溶性合成共重合体(例えばSIGMA社製のFicoll)等
の高分子吸収剤とを含むことができる。高分子吸収剤は
透析内液の水分を透析膜を介して透析外液中に吸収する
ために必須である。
能であるが、これ以外にも例えばバッチ法、フロー法等
でも良い。上記透析法とは、上記細胞抽出液を含有する
タンパク質合成系を透析内液とし、該透析内液が物質移
動を可能とする透析膜を介して透析外液に含まれるタン
パク質合成基質に対して透析を行う方法であり、生産さ
れたタンパク質を上記透析内液又は透析外液から回収す
ることができる。
細胞抽出液(10〜90重量%)の他に、目的のタンパク質
をコードするDNA又はRNA(mRNA等)、ATP
(0.5〜5mM)、GTP(0.05〜0.5mM)、CTP(0.05
〜0.5mM)、UTP(0.05〜0.5mM)、緩衝液、塩類、ア
ミノ酸、RNase阻害剤、抗菌剤、必要によりRNA
ポリメラーゼ(DNAを鋳型とする場合)及びtRNA
等を含むことができる。その他、ATP再生系、ポリエ
チレングリコール(例えばPEG#8000)、3',5'-
cAMP、葉酸類(0.1〜5mM)、還元剤(例えば1〜10mM
のジチオスレイトール)等を含むことができる。一方、
透析外液は、上記透析内液組成から、細胞抽出液、RN
ase阻害剤、DNA又はRNA及びRNAポリメラー
ゼを除いたものが使用できる。
OAcのような緩衝剤を使用できる。塩類としては、酢酸
塩(例えばアンモニウム塩、マグネシウム塩等)、グルタ
ミン酸塩等が使用でき、抗菌剤としてはアジ化ナトリウ
ム、アンピシリン等が使用可能である。またDNAを鋳
型として用いる場合にはRNAポリメラーゼを反応系に
添加するが、例えばT7RNAポリメラーゼ等の市販の酵素
を使用できる。
ましくは0.02〜5μg/μLのクレアチンキナーゼ(CK)
と10〜100mMのクレアチンホスフェート(CP)の組合
せが挙げられるが、これに限定されるものではなく、従
来より公知の材料が何れも使用可能であり、上記以外に
例えば1〜20mMのホスホエノールピルベート(PEP)
と0.01〜1μg/μLのピルビン酸キナーゼ(PK)の組合
せ等が使用可能である。これらPK及びCKは何れもA
DPをATPに再生する酵素であり、それぞれPEPお
よびCPを基質として必要とする。
ものを対象とし、公知のもの又は新規のものを含む。目
的のタンパク質をコードする核酸はDNAでもRNAで
も良く、真核生物又は原核生物の細胞又は組織から公知
の方法を用いて抽出することができる。cDNAライブ
ラリー等から公知の方法によりクローン化したDNAで
も良い。また、これらの抽出したDNAやcDNA若し
くはゲノムライブラリーを鋳型としてPCR法により増
幅したDNA断片をそのまま利用できるため、従来必要
であった発現ベクターへのクローニングという煩雑な操
作を経ることなく、多数のタンパク質を、同時並行的
に、迅速に発現、調製することができる。
上記透析内液を、その外部に透析外液を入れた。膜の分
子量限界に応じて物質が膜を介して移動可能とする閉鎖
系を振とう又は攪拌し、生成した目的タンパク質を透析
内液又は外液から回収することができる。温度及び攪拌
条件等の反応条件は、タンパク質の種類に応じて任意の
条件を使用できる。例えば反応温度は通常25〜50℃、好
ましくは37℃であるが、高度好熱菌由来の菌体抽出液を
用いる合成系では50℃を超える温度でも良い。
れる時点で、新鮮なものと交換されることが望ましい。
また、透析膜の分子量限界が10,000ダルトンを超えるも
の、好ましくは約50,000ダルトン及びそれ以上のものを
使用する場合は、タンパク質の生産量を更に高めること
ができる。
合成系には、上記細胞抽出液とともに重原子を含むアミ
ノ酸が添加される。アミノ酸はタンパク質を構成する20
種類のアミノ酸であり、このうちの少なくとも1種が重
原子を含んでいれば良い。該重原子としてはX線の異常
散乱(anomalous scattering)を起こさせるものであれば
何でも良いが、通常は水銀(Hg)、白金(Pt)、ヨウ素
(I)、鉄(Fe)又はセレン(Se)等が用いられ、特にMAD
法に適したタンパク質を製造する際には、水銀(Hg)、セ
レン(Se)、鉄(Fe)等が有効である。また、これらの重原
子を含むアミノ酸はタンパク質を構成する20種類のアミ
ノ酸又はその類似体であれば何でも良いが、取扱いや製
造方法の容易さを考慮してセレノメチオニン又はセレノ
システインを用いることが好ましい。これらセレンを含
むアミノ酸は、分子中の硫黄(S)原子をセレン(Se)原子
に置換することによって容易に製造することができる。
ンを導入する場合には、通常アミノ酸として用いられる
メチオニンをすべてセレノメチオニンで置換して、上記
透析内液及び透析外液の何れか一方又は両方に添加する
ことができる。添加量は、通常0.5〜3.0 mMの濃度で、
好ましくは0.8〜1.5 mMの濃度である。
を用いて結晶化を行うことにより、もとの結晶(native
crystal)と比べてタンパク質分子の配列には変化がな
く、重原子が加わっているということだけが異なる結
晶、すなわち重原子同型置換結晶を調製することができ
る。重原子同型置換結晶はX線結晶解析において、位相
決定に重要であり、特に異常散乱を利用して位相を決め
る場合には、複数の重原子同型置換結晶を調製すること
なく容易に位相を決定することができる。
中の重原子を含むアミノ酸の導入率は、用いるタンパク
質及び重原子を含むアミノ酸の種類によって若干異なる
が、通常は少なくとも80%、好ましくは90%以上、
更に好ましくは95%以上の導入率を得ることができ
る。ここで、「導入率」とは、例えば、重原子を含むア
ミノ酸としてセレノメチオニンを用いた場合には、タン
パク質分子中のメチオニン残基の中でセレノメチオニン
によって置換された割合をいい、質量分析法及び/又は
アミノ酸組成分析等の公知の方法により分析することが
できる。重原子同型置換結晶の単一性を図り、良好なX
線回折データを取得するためには、重原子の導入率がほ
ぼ100%であることが好ましい。
の分離と比べて混在する汚染物質の量及び種類が格段に
少ないため、比較的容易に行うことができる。精製法は
タンパク質の性質に応じて従来公知のものを単独に又は
適宜組合せて使用できる。例えば、硫酸アンモニウム又
はアセトン沈殿、酸抽出、アニオン又はカチオン交換ク
ロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィ
ー、アフィニティークロマトグラフィー、ゲル濾過クロ
マトグラフィー、HPLC、電気泳動、クロマトフォーカシ
ング等の慣用の技術を挙げることができる。生成タンパ
ク質の同定及び定量は、活性測定、免疫学的測定、分光
学的測定、アミノ酸分析等によって、必要に応じて標準
サンプルと比較しながら行うことができる。
ク質溶液の溶解度を徐々に下げて飽和溶解度に達するよ
うな従来公知の方法により行うことができ、このような
方法としては、透析法、蒸気拡散法、バッチ法、自由界
面拡散法、濃縮法、温度勾配法等が挙げられる。例え
ば、蒸気拡散法は、気相を通じて拡散によって揮発性の
溶媒や沈殿剤が移動するようなしくみである。タンパク
質溶液が沈殿剤溶液とのあいだで蒸気拡散することによ
り、タンパク質濃度と沈殿剤濃度が共に高まって過飽和
の領域で結晶化が起こる。タンパク質溶液の液滴をどう
つくるかによって、ハンギングドロップ法、シッティン
グドロップ法、サンドイッチドロップ法等の方法があ
る。
モニウム((NH4)2SO4)、硫酸ナトリウム(Na2SO4)、塩化
リチウム(LiCl)、リン酸ナトリウム(Na2PO4)等の塩や、
メタノール、エタノール、ポリエチレングリコール等の
有機化合物が用いられる。結晶化の条件は、沈殿剤の種
類や濃度及び/又はタンパク質溶液の温度やpH等を種
々検討して行う。
法を含み、これに用いられるX線は、シンクロトロン放
射光から得られる0.3〜3.0Åの波長である。MAD法
は、入射X線エネルギー近傍の吸収端をもつ重原子同型
置換結晶から、複数の波長によるX線回折データを得る
方法である。X線と該重原子の電子殻との共鳴でX線の
散乱に差を生じ、これによってタンパク質の構造解析で
の位相問題を解決することができる。この方法の原理は
すでに古くから知られていたが、波長可変であるシンク
ロトロン放射光の出現によって始めてタンパク質の構造
決定に使用されるようになり、Hendricksonらがこの方
法によって初めてタンパク質の構造解析に成功した(He
ndrickson W.A. et al., Proteins 4, 77-88, 1988及
び、Hendrickson W.A. et al., EMBO J.5, 1665-1672,
1990参照)。
打ち込まれた電子を磁場によって加速して得られる放射
光であり、通常のX線発生装置よりも極めて強いエネル
ギーを有する。理研播磨研究所の第三世代大型放射光設
備 Spring-8(8GeV)等が使用可能である。
産物であるRasタンパク質を用いて本発明の方法につい
て検討した結果を詳細に説明する。Rasタンパク質はこ
れまでにその立体構造が明らかにされているタンパク質
であるが、本発明はこの実施例に限定されるものではな
い。
無細胞タンパク質合成法によるセレノメチオニン導入Ra
sタンパク質の合成 大腸菌S30抽出液は、Zubayら(Annu. Rev. Geneti.
7, 267-287, 1973)の方法に従って、大腸菌BL21 codon
plus株から調製した。
の表1に示した組成の溶液2.1mLに、Rasタンパク質の発
現ベクターであるpK7-Ras (Kigawa et al., J. Biomol.
NMR, 6,129-134, 1995)を13μg添加し、更に上記大腸
菌S30細胞抽出液を0.9mL添加してタンパク質の合成
反応を行った。
組成からクレアチンキナーゼ、T7RNAポリメラーゼ及びR
Nアーゼ阻害剤を除いたものを用いた。
ンパク質の発現ベクターであるpK7-Rasの代わりにCAT遺
伝子を含むpK7-CAT (CAT発現ベクター;Kim et al.,Eu
r. J.Biochem. 239, 881-886, 1996参照)を用いた系で
セレノメチオニン濃度を変化させて最適量を決定し、そ
の結果を図1に示した。合成されたCATタンパク質の定
量はShawらの方法(Methods Enzymol. 735-755, 1975参
照)に従った。この結果より、CATタンパク質の合成量は
セレノメチオニン標識の有無によってほとんど変わら
ず、約1.00 mM程度の添加量で十分なことが分かった。
を使用し、37℃で6時間、Spectra/Por 7(Spectrum社
製)を用いて透析を行なうことによってRasタンパク質合
成を行った。合成反応終了後、陰イオン交換クロマトグ
ラフィー(Source 15Q)及びゲル濾過クロマトグラフィー
(Superdex 75)により精製し、SDSポリアクリルアミド
ゲル電気泳動(SDS-PAGE)にてタンパク質純度の検定を行
った。その結果、SDS-PAGEでほぼ単一のバンドが検出さ
れた。
ために、精製されたタンパク質の質量分析をLC−MA
S法を用いて行った。
メチオニン導入Rasタンパク質とセレノメチオニンを含
まないRasタンパク質との測定結果を示した。Rasタンパ
ク質はN-末端がホルミル化されたものとホルミル化され
ていないものの2種類が存在し、それぞれ分子量の異な
る2つのピーク(分子量、19,494.0及び19,522.0)が認
められる(図2(b)参照)。また、Rasタンパク質に
は4つのメチオニン残基が存在するため、導入されたセ
レノメチオニンの個数が一定でなければ分子量の異なる
複数のピークが検出される可能性がある。しかしながら
図2(a)によれば、セレノメチオニン導入Rasタンパ
ク質の測定結果においても上記ホルミル化の有無による
2つのピークしか検出されず、しかもこれらの分子量
(分子量、19,662.0及び19,709.0)の増加は4つの硫黄
原子がすべてセレン原子に置換されていること、即ち、
4つのメチオニン残基のすべてがセレノメチオニンで置
換されていることが示唆される。この結果から、質量分
析法による測定誤差等を考慮しても、Rasタンパク質中
のメチオニン残基のうち少なくとも95%以上がセレノ
メチオニンで置換されていること、即ち、セレノメチオ
ニンの導入率は少なくとも95%以上であることが分か
る。
ンパク質の結晶化 上記実施例1の方法により精製したタンパク質を0.2 M
酢酸カルシウム、0.1M カコジル酸ナトリウム(pH6.5)、
及び18%PEG8000溶液に溶解し、ハンギングドロップ蒸
気拡散法により、セレノメチオニン導入Rasタンパク質
の結晶化を行った。上記タンパク質溶液を0.2 M 酢酸カ
ルシウム、0.1 M カコジル酸ナトリウム(pH6.5)、及び1
8%PEG8000溶液の共存下、密封容器内でハンギングドロ
ップ法により、20℃で2日間放置したところ図3に示し
たような結晶が生成した。
パク質の立体構造解析 実施例2で調製した結晶を用い、理研播磨研究所の大型
放射光施設Spring-8(8GeV)のビームライン(BL44B2)によ
るX線結晶解析を行った。図4は、X線吸収微細構造(X
-ray Absorption Fine Structure)測定によるRasタンパ
ク質中のセレン原子の化学結合状態を示したものであ
る。この結果から、セレン原子に特有の波長においてX
線の吸収が認められ、MAD法により測定すべき波長を
推定することが理解される。
取得は、上記X線吸収微細構造のデータに基づいて、4
種類の波長(0.979251Å, 0.978815Å, 0.971148Å及び
0.986604Å)で行った。位相決定及び電子密度図の作成
は、DENZO/SCALEPACK (Otwinowski, Z. and Minor, W.,
Macromol.Crystallogr., A276, 307-326, 1997参照)、
SHARP (de la Fortelle, E., Irwin, J.J., and Bricog
ne, G. Crystallogr.Comput., 7, 1-9, 1997参照)、Sha
ke-and-Bake (Miller, R., DeTitra,G.T., Jones, R.,
Langs, D.A., Weeks, C.M., and Hauptman, H.A. Scien
ce, 259, 1430-1433, 1993参照)、SOLOMON (Collaborat
ive Computational Project Number 4,Acta Crystallog
r., D50, 760-763, 1994参照)、O (Jones,T.A., Zou,J.
Y., Cowan,S.W., and Kjeldgaard, Acta Crystallogr.,
A47, 110-119, 1991参照)、及びCNS (Brunger,A.T. et
al., Acta Crystallogr., D54, 905-921, 1998参照)の
プログラムを用いて行った。これらの結果を表2及び表
3に示した。表2からは、実施例3においてセレノメチ
オニン標識を行ったRasタンパク質の結晶(SeMet-Ras(C
F))が、大腸菌生細胞で未標識合成し結晶化したもの(R
as (in vivo))及び無細胞タンパク質合成系でセレノメ
チオニン標識を行わずに合成し結晶化したもの(Ras (C
F))と同一の空間群や格子定数等を示し、同一の立体構
造を有することが分かる。表3には、MAD法により測
定した4つの波長における位相データを示した。
の比較
Rasタンパク質の立体構造モデル(Ras-GDP(Cell-free))
を、deVosらによってすでに報告されているモデル(Ras-
GDP(in vivo))と比較して図5に示した。この図から、
両者の立体構造がほぼ同じであることが分かる。
の生細胞を用いたタンパク質合成方法と比較して、重原
子を含むタンパク質を極めて容易に且つ大量に製造する
ことができる。製造されたタンパク質はX線結晶解析に
適した重原子置換結晶の作成に好適に使用され、MAD
法により効率的な立体構造の決定が可能となる。
ゲノム科学研究において、ハイスループットな構造解析
法が確立され、タンパク質の構造から機能を明らかにし
て新規な医薬品の開発等生命科学分野への貢献が期待さ
れる。
外液に添加したセレノメチオニン濃度とタンパク質の合
成量との関係を示す図である。
ク質の質量分析法による分析結果である。(a)はセレ
ノメチオニンを導入したRasタンパク質。(b)はセレ
ノメチオニンを含まないRasタンパク質である。
の写真である。
X線吸収微細構造(XAFS)の測定結果である。
フィックスにより表示したものである。
Claims (11)
- 【請求項1】細胞抽出液と、タンパク質をコードする核
酸と、タンパク質合成基質としてのアミノ酸とを含む無
細胞タンパク質合成系によるX線結晶解析に適したタン
パク質の製造方法において、 前記アミノ酸の少なくとも1種が重原子を含むアミノ酸
であり、 生成するタンパク質への前記重原子を含むアミノ酸の導
入率が少なくとも80%であることを特徴とする無細胞
タンパク質合成系によるタンパク質の製造方法。 - 【請求項2】前記無細胞タンパク質合成系が、透析膜を
介して透析内液と透析外液とから構成され、前記細胞抽
出液と、前記タンパク質をコードする核酸とを透析内液
に含み、前記タンパク質合成基質としてのアミノ酸を透
析内液及び/又は透析外液に含む請求項1記載の方法。 - 【請求項3】前記細胞抽出液が大腸菌、好熱性細菌又は
酵母の細胞抽出液である請求項1又は2記載の方法。 - 【請求項4】前記大腸菌細胞抽出液が、大腸菌S30細
胞抽出液を濃縮したものである請求項3記載の方法。 - 【請求項5】前記透析外液が更に、ATP再生系、高分
子吸収剤及び還元剤を含み、タンパク質合成反応速度が
低下した時点で新鮮なものと交換されることを含む請求
項2〜4何れか記載の方法。 - 【請求項6】前記透析膜が、分画分子量10,000〜100,00
0の透析膜である請求項2〜5何れか記載の方法。 - 【請求項7】前記無細胞タンパク質合成系が、ATP再
生系としてクレアチンキナーゼと、クレアチンホスフェ
ートの組合せを含む請求項1〜6何れか記載の方法。 - 【請求項8】前記重原子が水銀、白金、ヨウ素、鉄及び
セレンの何れかである請求項1〜7何れか記載の方法。 - 【請求項9】前記重原子を含むアミノ酸が、セレノメチ
オニン又はセレノシステインである請求項1〜6何れか
記載の方法。 - 【請求項10】前記重原子を含むアミノ酸の導入率が、
少なくとも95%である請求項1〜8何れか記載の方
法。 - 【請求項11】請求項1〜8何れか記載の方法により製
造され、前記重原子を含むアミノ酸の導入率が少なくと
も95%であるタンパク質。
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