JP2010263809A - ポジトロン標識タンパク質の合成方法 - Google Patents
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Abstract
比放射能の低下や、タンパク質の活性・構造変化をもたらすことのない、新規なタンパク質ポジトロン標識法を確立すること。
【解決手段】
ポジトロン標識アミノ酸を用いて、細胞から抽出精製されたタンパク質合成に関与する因子によって再構成された無細胞タンパク質合成系を用いて、ポジトロン標識タンパク質を合成する。
【選択図】
なし
Description
1)(a)ポジトロン標識アミノ酸又はその誘導体、(b)ポジトロン核種と標識用アミノ酸前駆体化合物、あるいは(c)標識用アミノ酸前駆体化合物
2)非標識体標品アミノ酸
3)相互に付着し合う関係にある物質の一方でラベルされている、転写/翻訳のための因子・酵素、反応系においてエネルギーを再生するための酵素及び転写・翻訳で生じる無機ピロリン酸の分解のための酵素よりなる群から選ばれる因子・酵素。
上記ポジトロン標識核種の好適な例としては、半減期が比較的長い18Fを挙げることができる。
さらに本発明は、本発明の方法を利用したPET診断用薬剤あるいは試験用薬剤の製造方法を提供する。
(1)ポジトロン核種
ポジトロンとは、正電荷をもった電子のことで、このポジトロンを放出する元素(放射性同位元素)のことを、「ポジトロン核種」と言う。ポジトロン核種としては、11C、13N、15O、18F、62Cu、68Ga、82Rb等がある。これらのうち、一般的に後述するPET診断に用いられるのは、11C、13N、15O、18Fであり、いずれも半減期が極めて短いため通常は利用施設内のサイクロトロン装置で製造されるが、18Fについては、利用施設とは異なる施設のサイクロトロンで製造し、利用施設にデリバリーされることもある。
本発明では、上記ポジトロン核種で標識したアミノ酸あるいはアミノ酸誘導体を用いる。本発明で用いられるポジトロン標識アミノ酸又はその誘導体は、11C、13N、15O、18F等のポジトロン核種を用いて標識されたアミノ酸又はその誘導体であれば、特に限定されないが、半減期の長さを考慮した場合、一般的にPET用標識薬剤合成で汎用される、11Cあるいは18F標識アミノ酸が好ましい。具体的には、11C標識アラニン、11C標識メチオニン等が挙げられる。
(1)再構成された無細胞タンパク質合成系
無細胞タンパク質合成系とは、生物を用いた組換えタンパク質発現とは異なり、細胞を使用せずに試験管内で転写・翻訳という一連のタンパク質合成の流れを行う合成系である。無細胞タンパク質合成系は、細胞にとって毒性となるタンパク質を生産できるという利点がある。
(1)標識アミノ酸又はその誘導体の合成
まず、ポジトロン標識アミノ酸やその誘導体を合成する。図9に、L-[11C]メチオニンと、[18F]プロリンの合成例を示した。理論的には、同様にして、公知の方法にしたがい、他のポジトロン標識アミノ酸やその誘導体も合成することができる。また、L-[11C]メチオニンの合成例に示すよう、いくつかの可能な方法のうち、より合成効率(標識率)の高い方法を用いることが望ましい。
本発明で用いられる再構成された無細胞タンパク質合成系では、系の構成成分を自由に操作することができる。したがって、理論的には、通常のアミノ酸に代えてポジトロン標識されたアミノ酸やその誘導体を系に添加するたけで、ポジトロン標識タンパク質の合成が可能である。
ポジトロン核種はいずれも半減期が短いため、精製は短時間で行う必要がある。精製手段は、合成されたポジトロン標識タンパク質、ポジトロン標識に用いるアミノ酸やその誘導体に応じて、適宜公知の方法から選択される。
本発明では、ポジトロン標識タンパク質合成用キットも提供する。キットは、必須の構成要素として、ポジトロン標識アミノ酸合成のための標識用前駆体化合物(標識用アミノ酸合成用前駆体化合物)を含み、その標識用前駆体化合物の標識化に適したポジトロン核種も一緒に含んでいても良い。標識用前駆体化合物としては、例えば18F標識アミノ酸の場合、アミノ酸の官能基の一部に保護基を付加し、脱離基を構築したもの([化2]参照)などが挙げられるが、ポジトロン核種標識アミノ酸又はその誘導体合成のための前駆体となる化合物であればとくに限定されない。例えば18F標識用前駆体化合物(N-Boc-trans-4-tosyloxy-L-proline methyl ester(cis-4-Fluoro-L-prolineの標識前駆体)、N-Boc-cis-4-tosyloxy-L-proline methyl ester(trans-4-Fluoro-L-prolineの標識前駆体):[化2]及びKurt Hamacher前掲参照))と18Fを、標識用前駆体化合物とポジトロン核種としてキットは含むことができる。上記に代えて、キットはあらかじめ標識されたアミノ酸、例えば、[18F]プロリンを含んでいてもよい。
本発明はまた、ポジトロン標識タンパク質合成用システムも提供する。このシステムは、アミノ酸をポジトロン核種でラベルする手段と、ポジトロン標識アミノ酸を用いて再構成された無細胞タンパク質合成系によりポジトロン標識タンパク質を合成する手段と、合成されたポジトロン各種標識タンパク質を精製する手段とを有する。
PET診断ではポジトロンを放出する核種が組み込まれた放射性薬剤を、静脈注射あるいは吸入により投与し、放出される放射線を検出することで、薬剤の体内分布を経時的に画像化する。この方法は、診断のみならず、新薬の体内動態評価といった創薬研究の分野にも利用可能である。
本実施例で合成したタンパク質はヒトIL-8である。IL-8は分泌タンパク質であり、シグナルペプチドと呼ばれるN末端からのアミノ酸配列を切り離して小胞体から分泌される。今回用いたテンプレートDNAはシグナルペプチドを除き、このN末端に開始アミノ酸であるメチオニンを加えたIL-8が合成されるように設計されたものを用いた。このアミノ酸配列を図3と配列表の配列番号1に示す。今回合成したIL-8にはL-メチオニンが一つ含まれており、ここにL-[11C]メチオニンが組み込まれることにより標識される。
1.溶液調製
1 M Tris-HCl(pH 6.8):
Tris 60.57 gを蒸留水300 mlに加え、HClでpH 6.8に調製し、500 mlにメスアップした。
10%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)4 ml、glycerol2 ml、1 M Tris-HCl(pH 6.8)、1%bromo phenol blue 0.2 ml、蒸留水1.55 mlを混合した。
2×sample buffer 190 μlと2-mercapto ethanol 10 μlを混合した。(用時調製)
tris 3 g、Glycine 14.4 g、SDS 1 gをとり、1000 mlにメスアップした。
HEPES 0.596 gを蒸留水50 mlに溶解し、0.1 M NaOH 約15 mlを加えpH 7.6とした。蒸留水を加え100 mlにメスアップした。
以下の二つの方法でL-[11C]メチオニンを合成した。
(1)L-ホモシステインチオラクトン塩酸塩を前駆体とした合成
1 MNaOH:EtOH=1:1の溶液1 mlにL-ホモシステインチオラクトン塩酸塩 15 mgを加えて溶解し、この0.4 mlをSep-Pac Plus C18カートリッジ(waters)に注入した。ここに11Cヨウ化メチルを通し捕集した。0.5%酢酸でカートリッジから洗い出し、エバポレーターで減圧乾固した。ここに滅菌蒸留水を加え溶解させ、L-[11C]メチオニン溶液とした。
L-ホモシステイン1 mgに0.2 M NaOH 60 μlを加え溶解した。この54 μlを合成容器に取り、ここに[11C]メチルトリフレートをバブリングした。0.2 M Na2HPO4 71 μlで中和しL-[11C]メチオニン溶液とした。
(1)IL-8合成確認
1.5 mlチューブに以下の表のように溶液を混合した(単位は全てμl)。
1.5 mlチューブに以下の表のように溶液を混合した(単位は全てμl)。
L-ホモシステインチオラクトンを前駆体としてL-[11C]メチオニンを合成した。
次に1.5 mlチューブに以下の表のように溶液を混合した(単位は全てμl)。
滅菌蒸留水10.67 μl、Sol.A 25 μl、Sol.B 10 μl、10 mM L-メチオニン1.5 μl、Lys 0.33 μl、IL-8plasmid 2.5 μl(計50 μl)を1.5 mlチューブに混合し、これを6本用意した。これらを37℃でインキュベーションし、10分、20分、30分、40分、50分、60分毎に1本のチューブにRNase 0.4 μlを加え反応を終了させた。
Sol.A 200 μl、Sol.B 80 μl、 L-[11C]メチオニン100 μl、IL-8plasmid 20 μl(計400 μl)を1.5 mlチューブに混合し、これを6本用意した。これらを37℃でインキュベーションし、反応時間10分、20分、30分、40分、50分、60分でRNase 4 μlを加えることで反応を終了させた。
L-ホモシステイン、L-ホモシステインチオラクトン塩酸塩によりL-[11C]メチオニンを合成した。これらの溶液から[11C]IL-8を合成し、実施例2の「3.[11C]IL-8精製(図12)」と同様の条件で合成液400 μlを強陽イオン交換スピンカラムにロードし精製後、精製溶液の放射線量をガンマカウンタにより測定した。
1.IL-8の合成と合成確認
まずPURESYSTEM(登録商標)(ポストゲノム研究所:特開2003-102495号参照)を用いて、L-メチオニンを用い、テンプレートDNAを加えてタンパク質合成を行い、SDS-PAGEによりIL-8を確認した(図4)。ジヒドロ葉酸還元酵素DHFRは以前にPURESYSTEM(登録商標)での合成が確認されており、ポジティブコントロールとして合成した。
次にL-メチオニンの代わりにL-[11C]メチオニンを用いて、IL-8テンプレートDNAをタンパク質合成溶液に加えて、[11C]IL-8が合成できるか確認した。合成後の溶液をSDS-PAGEで泳動し、オートラジオグラフィーで放射性物質を検出した(図6)。
レーン1,2の10 kDa付近にバンドが確認でき、ウエスタンブロッティングの結果と合わせて、[11C]IL-8が合成されていることが確認できた。
ポジトロン放出核種を用いることから、最も高い放射能を得るために合成時間と合成収率の関係を知る必要がある。そこで、L-メチオニンからIL-8を合成し、10分毎にRNaseを加えて合成を終了させそれぞれの合成量を算出することで、最適な合成時間を検討した。
IL-8合成量はSDS-PAGEにより泳動したゲルを蛍光検出し、バンドの濃さをデンシトメトリーで解析することで求めた。求めた合成量から合成時間分の[11C]の減衰を補正し、それぞれの合成時間における[11C]IL-8の放射線量を予測した(図7)。合成量は相対値で示した。
次にL-[11C]メチオニンを用いて実際に[11C]IL-8合成時間を検討した。
6本の合成液を用意し、合成開始から10分毎に1本の合成溶液にRNaseを加え反応を終了させ、60分までこれを行った。陽イオン交換スピンカラム精製後の溶液をガンマカウンタで測定した。放射能量は精製30分としたときの精製後の値である(図8)。
本実施例では、2種類の合成法でL-[11C]メチオニンを用意し[11C]IL-8を合成した。合成方法の概略を図9と下記に示す。
合成後の溶液中には合成されたタンパク質の他に無細胞タンパク質合成溶液由来の夾雑物が多く含まれている。トレーサーとして本標識法で得た標識タンパク質を用いる場合、夾雑物の混入が合成タンパク質の動態に影響を与える可能性があるため、これらを除去する必要がある。また、標識タンパク質以外に放射性物質が含まれている場合、イメージングの際どの物質由来の放射能かわからなくなるため、放射化学的純度が高いことが必要となる。さらに今回は半減期20.4分の11Cを用いることから、迅速な精製が求められる。
1.Niアフィニティー樹脂による精製
・Niアフィニティー樹脂:Ni-NTA Agarose(QIAGEN)
滅菌蒸留水106.7 μl、Sol.A 250 μl、Sol.B 100 μl、10 mM L-メチオニン15 μl、Lys 3.3 μl、IL-8 plasmid 25 μlを1.5 mlチューブに混合し、37℃、1時間インキュベーションし、ここに50 mg/ml RNase 4 μlを加えた。4本のYM-100それぞれに合成終了溶液50 μlをロードし、10,000×g、5分遠心した。3本の2 ml丸底チューブそれぞれにこのろ液40 μlを移し、下のような条件でNiアフィニティー精製を行った。
合成液、YM-100ろ液、マーカー各々10 μlに対し2×sample buffer(+2-ME)10 μlを加え、95℃、5分インキュベーションした。これらの20 μlを15-25%SDS gradient gel、300 V、500 mAの条件で45分泳動した。
泳動後、7.5%酢酸100 mlにSYPROred 20 μlを加え、ここにゲルを浸して40分振とうした後、FLA-2000で蛍光検出した。
・強陽イオン交換スピンカラム:Vivapure S Mini H(Vivascience)
滅菌蒸留水220 μl、Sol.A 500 μl、Sol.B 200 μl、10 mM L-メチオニン30 μl、IL-8 plasmid 50 μlを1.5 mlチューブに混合し、37℃、1時間インキュベーションした。
泳動後、7.5%酢酸100 mlにSYPRO red 20 μlを加え、ここにゲルを浸して40分振とうした後、FLA-2000で蛍光検出した。
L-ホモシステインを前駆体としてL-[11C]メチオニンを合成した。
滅菌蒸留水137.5 μl、Sol.A 375 μl、Sol.B 150 μl、L- [11C]メチオニン50 μl、IL-8 plasmid 37.5 μlを1.5 mlチューブに混合し、37℃、20分インキュベーションした。
※放射化学的純度=100×[11C]IL-8 /([11C]IL-8+ L-[11C]メチオニン+合成ミス[11C]IL-8)
1.Niアフィニティー樹脂による精製
PURESYSTEM(登録商標)の特徴として、転写、翻訳及びエネルギー生成に必要なタンパク質因子全てにヒスチジンタグがついていることが挙げられる。よってNiアフィニティー樹脂にヒスチジンタグが吸着することで、系内に大量に含まれているヒスチジンタグつきタンパク質を取り除くことができる。
そこでリボソームを限外ろ過で膜にトラップさせ、その後Niアフィニティー精製によりタグ付タンパク質を取り除くことにした(図10)。
IL-8は等電点が8.6であり、対して無細胞タンパク質合成溶液に含まれるタンパク質の多くは等電点が酸性側に傾いている。この違いを利用して、陽イオン交換スピンカラムによる精製を検討することにした。
1.[19F]プロリンの入手:
[19F]IL-8合成で使用する[19F]プロリンについては、市販品(ABX社製、cis-4-Fluoro-L-proline)を購入して使用した。
非標識プロリンを除いた無細胞系合成キット(ポストゲノム社製)でプロリン(Lane 1, 4)、[19F]プロリン(Lane 2, 5)を加えて合成した。IL-8の合成を確認できた。Lane 3, 6は非標識メチオニンを除去した無細胞系合成キットでメチオニンを添加して合成した。IL-8はプラスミド、PCR産物を用いている。
Claims (12)
- ポジトロン標識アミノ酸又はその誘導体を用いて、無細胞タンパク質合成系により、ポジトロン標識タンパク質を合成する方法であって、前記無細胞タンパク質合成系が、細胞から抽出精製されたタンパク質合成に関与する因子によって再構成された系である前記方法。
- 標識に用いるポジトロン核種が11C、又は18Fである、請求項1記載の方法。
- ポジトロン標識アミノ酸又はその誘導体が[11C]メチオニン、[11C]メチオニン誘導体、[18F]プロリン、[18F]フロロエチオニン、又は[18F]プロリン誘導体である、請求項1又は2に記載の方法。
- 無細胞タンパク質合成系を構成するタンパク質成分である、転写/翻訳のための因子・酵素、反応系においてエネルギーを再生するための酵素及び転写・翻訳で生じる無機ピロリン酸の分解のための酵素よりなる群から選ばれる因子・酵素が、相互に付着し合う関係にある物質の一方でラベルされており、他方の物質が吸着体として翻訳終了後に該ラベルされたタンパク質成分を捕捉するために使用されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 転写/翻訳のための因子・酵素が、開始因子、延長因子、終結因子、アミノアシルtRNAシンテターゼ、メチオニルtRNAトランスフォルミラーゼ及びRNAポリメラーゼよりなる群から選ばれ、
反応系においてエネルギーを再生するための酵素が、クレアチニンキナーゼ、ミヨキナーゼ及びヌクレオシドジフォスフェートキナーゼよりなる群から選ばれ、
転写・翻訳で生じる無機ピロリン酸の分解のための酵素が、無機ピロフォスファターゼである、請求項4に記載の方法。 - 相互に付着し合う関係にある物質が、タンパク質又はペプチド断片と金属イオンとの組合せ、抗原と抗体との組合せ、タンパク質とタンパク質又はペプチド断片との組合せ、タンパク質と特定のアミノ酸、DNA、色素、ビタミン、レクチン等の低分子化合物との組合せ、タンパク質と糖との組合せ、タンパク質又はペプチド断片とイオン交換樹脂との組合せ、磁力により付着し合う関係にある物質の組合せから選ばれることを特徴とする請求項4又は5に記載の方法。
- タンパク質又はペプチド断片と金属イオンとの組合せが、ヒスチジンタグとニッケル錯体又はコバルト錯体であることを特徴とする請求項6記載の方法。
- 相互に付着し合う関係にある物質を利用して、合成されたポジトロン標識タンパク質を精製することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
- 以下の構成要素を含む、ポジトロン標識タンパク質合成用キット:
1)(a)ポジトロン標識アミノ酸又はその誘導体、(b)ポジトロン核種と標識用アミノ酸前駆体化合物、あるいは(c)標識用アミノ酸前駆体化合物
2)非標識体標品アミノ酸
3)相互に付着し合う関係にある物質の一方でラベルされている、転写/翻訳のための因子・酵素、反応系においてエネルギーを再生するための酵素及び転写・翻訳で生じる無機ピロリン酸の分解のための酵素よりなる群から選ばれる因子・酵素。 - ポジトロン標識核種が18Fである、請求項9記載のキット。
- アミノ酸又はその誘導体をポジトロン核種でラベルする手段と、
ポジトロン標識アミノ酸又はその誘導体を用いて再構成された無細胞タンパク質合成系によりポジトロン標識タンパク質を合成する手段と、
合成されたポジトロン各種標識タンパク質を精製する手段と、を有することを特徴とする、ポジトロン標識タンパク質酸合成装置。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法を利用したPET診断用薬剤あるいは試験用薬剤の製造方法。
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