JP2000175695A - 無細胞タンパク質合成系によるポリペプチドの製造方法 - Google Patents

無細胞タンパク質合成系によるポリペプチドの製造方法

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JP2000175695A
JP2000175695A JP35466598A JP35466598A JP2000175695A JP 2000175695 A JP2000175695 A JP 2000175695A JP 35466598 A JP35466598 A JP 35466598A JP 35466598 A JP35466598 A JP 35466598A JP 2000175695 A JP2000175695 A JP 2000175695A
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dialysis
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cell extract
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Shigeyuki Yokoyama
茂之 横山
Takanori Kikawa
隆則 木川
Takashi Yabuki
孝 矢吹
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無細胞タンパク質合成系において、従来法と
比べて、より短時間に、より高い合成量かつより低コス
トでポリペプチドを合成するための方法を提供するこ
と。 【解決手段】 透析法を用いた無細胞タンパク質合成系
によるポリぺプチドの製造方法において、濃縮細胞抽出
液を含む無細胞タンパク質合成系中で該ポリペプチドを
コードする核酸の翻訳又は転写/翻訳を介して該ポリペ
プチドを生成し、該ポリペプチドを回収することを含む
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透析法を用いた無
細胞タンパク質合成系によるポリペプチドの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】無細胞タンパク質合成系は、細胞抽出液
を用いて試験管内でタンパク質を合成する系である。細
胞抽出液としては、主に大腸菌、小麦胚、ウサギ網赤血
球由来のものが使用される。無細胞タンパク質合成系
は、系を容易に改変することができるため、目的のタン
パク質に適した発現系を構築しやすい。また、PCRを
用いて作成したリニアDNAを鋳型として用いることが
できる。これにより、生細胞による発現系にて必要とさ
れた、ベクターへのライゲーション、トランスフォーメ
ーション、培養、集菌、溶菌といった時間と手間のかか
る工程が一切不要となり、短時間で容易にタンパク質を
発現することができる。しかし、タンパク質合成量が少
ない欠点があり、応用が限られていた。
【0003】無細胞タンパク質合成系の合成量改善は1
960年代に合成系が発表されてから今日まで続けられ
てきた。合成系が開発された当時の試験管内での反応法
(バッチ法)の無細胞タンパク質合成系はタンパク質合
成量が少なく、ラジオアイソトープ標識により発現が確
認できる程度のものであった。合成量改善の歴史で一大
転機となったのは1988年Spirinらによるフロ
ー法の開発である(Science 1988,24
,1162−1164;特表平1−503119号公
報)。これは、タンパク質合成のための基質であるアミ
ノ酸、ATP、GTP等をポンプにより連続的に供給
し、同時に限外濾過膜を介して流出した反応液より反応
産物の回収を連続的に行うという方法である。フロー法
によりそれまで数時間で停止していた合成反応の継続時
間が数十時間に延長された。これに伴いタンパク質の合
成量は飛躍的に増大し、1mlの反応液あたり100μ
gのタンパク質の生産が可能となった。この結果を受け
て、無細胞タンパク質合成系はタンパク質の発現系とし
て注目を浴びることになる。その後、いくつかのグルー
プによりフロー法の報告がなされた(特開平4−200
390号公報)。しかし、フロー法にはタンパク質合成
量の割に大量の基質が必要である、膜が目詰まりして反
応が停止しやすい、特殊な装置が必要であるという問題
点があった。
【0004】近年、透析膜を介した拡散により、基質を
供給しながら同時に合成を行うシステムが報告された。
Kim とChoi(Biotechnol. Pro
g.1996,12,645−649)は、透析膜を底
に張ったチャンバーを開発し、このチャンバーを基質溶
液に漬けてタンパク質合成を行った。Davisら(P
romega Notes Magazine Num
ber 56, 1996, p.14−18, Pr
omega Corporation)は、市販の透析
ユニットを利用しこれにより、フロー法と比較して簡便
な装置を用いて合成反応持続時間の延長が可能であるこ
とが示された。
【0005】装置の変更だけでなく、細胞抽出液や組成
の変更による合成量改善法も検討された。反応に用いる
細胞抽出液を限外濾過遠心により濃縮することにより、
合成速度の向上が報告されている(Nakanoら,B
iosci. Biotech. Biochem.,
58,631−634;Kimら,Eur.J.Bio
chem.239,881−886(1996))。ま
た、大腸菌由来の無細胞タンパク質合成系において、A
TP再生系として従来用いられていたホスホエノールピ
ルベート(PEP)とピルビン酸キナーゼ(PK)の組
合わせを、クレアチンホスフェート(CP)とクレアチ
ンキナーゼ(CK)の組み合わせに変更し、さらに、そ
の他の反応液組成の最適化によりバッチ法でも1mlの
反応液あたり数百μg(Yabukiら,Journa
l of Biomolecular NMR,11:
295−306,1998)の生産量である。ここで、
PEP、CPはいずれもATP再生のための基質であ
り、またPK、CKはいずれもADPをATPに再生す
る酵素である。PK、CKはそれぞれPEP、CPを基
質として必要とする。現在までに、無細胞タンパク質系
で得られた最大の合成量はKimとChoi(上掲)に
よる14時間で1.2mg/mlである。合成速度は1
時間あたり約80μg/mlで、使用した基質1mlあ
たりの合成量は約100μgであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、無細
胞タンパク質合成系において従来法よりも、より短時間
に、より高い合成量でかつより低コストでポリペプチド
を製造するための方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、透析法を用い
た無細胞タンパク質合成系によるポリぺプチドの製造方
法において、濃縮細胞抽出液を含む無細胞タンパク質合
成系中で該ポリペプチドをコードする核酸の翻訳または
転写/翻訳を介して該ポリペプチドを生成し、該ポリペ
プチドを回収することを含む方法を提供する。
【0008】本発明において、上記方法は、濃縮細胞抽
出液を含有するポリペプチド合成反応液を透析内液とし
ポリペプチド合成基質溶液を透析外液として含み、かつ
該透析内液と該透析外液が物質移動を可能とする透析膜
によって隔離されている該無細胞タンパク質合成系を振
とうまたは攪拌することを含むことができる。本発明に
おいて、上記無細胞タンパク質合成系の透析外液は反応
速度が低下した時点で新鮮なものと交換することができ
る。本発明において、透析膜は10000ダルトンを超
える分子量限界、好ましくは約50000ダルトンおよ
びそれ以上の分子量限界をもつことができる。
【0009】本発明において、濃縮細胞抽出液は大腸
菌、小麦胚芽、ウサギ網赤血球、マウスL−細胞、エー
ルリッヒ腹水癌細胞、HeLa細胞、CHO細胞、出芽
酵母などの真核、原核細胞の粗細胞抽出液を濃縮したも
のである。本発明の実施態様において、そのような濃縮
細胞抽出液は大腸菌S30細胞抽出液を濃縮したもので
ある。濃縮細胞抽出液は、上記の粗細胞抽出液を透析、
限外濾過、ポリエチレングリコール(PEG)沈殿など
の濃縮法によって濃縮して得ることができる。例えば、
大腸菌S30細胞抽出液の濃縮は、振とうまたは攪拌可
能な閉鎖系で、大腸菌A19株(rnamet)から
既知の方法(Zubayら(1973)Ann.Re
v.Genet.7:267−287)で得られた大腸
菌S30抽出液(Promega社からも入手可能)を
透析内液とし、分子量限界1000〜14000の透析
膜を介して透析外液に対して透析を行うことによって得
ることができる。ここで、透析外液は、酢酸カリウム、
酢酸マグネシウム、ジチオトレイトールを含有する緩衝
液と、ポリエチエレングリコール、もしくはショ糖/エ
ピクロルヒドリン水溶性合成共重合体(例えばSIGM
A社製のFicoll)、とを含むことができる。
【0010】本発明において、上記無細胞タンパク質合
成系はATP再生系としてクレアチンキナーゼとクレア
チンホスフェートの組合わせを含むことができる。本発
明はさらに、透析法を用いた無細胞タンパク質合成系に
よるポリペプチドの製造方法において、大腸菌由来の細
胞抽出液ならびにATP再生系としてのクレアチンキナ
ーゼとクレアチンホスフェートの組合わせを含む無細胞
タンパク質合成系中で該ポリペプチドをコードする核酸
の翻訳または転写/翻訳を介して該ポリペプチドを生成
し、該ポリペプチドを回収することを含む方法を提供す
る。大腸菌由来の細胞抽出液は濃縮されていてもよいし
あるいは未濃縮であってもよい。本発明の実施態様にお
いて、上記細胞抽出液は大腸菌S30細胞抽出液であ
る。
【0011】本明細書でいう「無細胞タンパク質合成
系」は、mRNAの情報を読み取ってリボソーム上でポ
リペプチドを合成する無細胞翻訳系、DNAを鋳型とし
てRNAを合成する無細胞転写系と無細胞翻訳系の両者
を含むものを包含する。本明細書でいう「濃縮細胞抽出
液」は、リボソーム、tRNAなどのタンパク質合成に
必要な成分を含む真核および原核生物細胞の粗抽出液を
透析、限外濾過、PEG沈殿(H.Nakanoら,J
ournalofBiotechnology,46
(1996)275−282)などの既知の濃縮法また
は新規に見出される濃縮法によって濃縮されたものを意
味し、該抽出液はタンパク質インビボ合成に関与する翻
訳系または転写系/翻訳系の成分を含む。「濃縮」は、
抽出液中の総タンパク質濃度を指標として、その濃度の
増加を意味する。
【0012】本明細書でいう「ポリペプチド」は、複数
のアミノ酸残基から構成される任意の分子量のペプチ
ド、すなわち低分子量(小ペプチド)から高分子量(タ
ンパク質を含む大ペプチド)のいずれも包含するものと
する。本明細書でいう「核酸」とはRNA、mRNA、
DNA、cDNAのいずれかを指す。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明者らは、透析を用いた無細胞タンパク質合成法に
おいて、透析内液中に粗細胞抽出液の濃縮液を用いると
きに、未濃縮の抽出液を用いたときと比べて著しくポリ
ペプチドの生産量が向上することを意外にも見出した。
また、同時に、分子量限界の大きな透析膜を用いること
により、および/または透析外液を反応速度が低下した
時点で新鮮なものと交換することにより、ポリペプチド
の合成量をさらに改善できることを見出した。
【0014】粗細胞抽出液は、細菌(例えば大腸菌
等)、菌類(例えば出芽酵母等)、小麦胚芽、ウサギ網
赤血球、マウスL−細胞、エールリッヒ腹水癌細胞、H
eLa細胞、CHO細胞等の、高いタンパク質合成活性
の状態の真核および原核生物細胞からの抽出液であるこ
とができる(Clemens,M.J.,Transc
riptionandtranslation−apr
acticalapproach,(1984),p
p.231−270,Henes,B.D.とHigg
ins,S.J.編,IRLPress,Oxfor
d)。上記定義のとおり、粗細胞抽出液はリボソーム、
tRNAなどのタンパク質合成に必要な成分を含む。粗
抽出液の調製は例えばPratt,J.M.ら,Tra
nscriptionandtranslation−
apracticalapproach,(198
4),pp.179−209,Henes,B.D.と
Higgins,S.J.編,IRLPress,Ox
ford)に記載の方法を使用できる。具体的には、フ
レンチプレッスによる破砕(Prattら,上掲)やグ
ラスビーズを用いた破砕(Kimら,上掲)によって行
うことができる。好ましい細胞抽出液は大腸菌S30細
胞抽出液である。S30細胞抽出液は、大腸菌A19株
rnamet)から既知の方法、例えばPratt
ら(上掲)の方法に従って調製できるし、あるいはPr
omega社やNovagen社から市販されるものを
使用してもよい。
【0015】本発明では、上記細胞抽出液はその総タン
パク質濃度が増加するように濃縮する必要があるが、濃
縮は任意の手段例えば限外濾過(限外濾過遠心を含
む)、透析、PEG沈殿などによって行うことができ
る。濃縮の度合いは、通常1.5倍以上、好ましくは2
倍以上である。大腸菌由来の細胞抽出液の場合、限外濾
過遠心で1.5〜7倍以上、PEG沈殿で1.5〜5倍
以上まで濃縮可能であるが、4倍を超えるとハンドリン
グが難しくなる。また、小麦胚芽抽出液の場合、PEG
沈殿で10倍の濃縮が可能である(Nakano,H.
ら,上掲)。PEG沈殿による方法では、細胞抽出液に
PEG水溶液を混ぜることによりタンパク質、核酸を沈
殿させて回収し、これを少量の緩衝液に溶かすことによ
り濃縮細胞抽出液を得ることができる。透析による濃縮
は、例えば後述の実施例1に記載の方法によって実施可
能である。すなわち、1つの方法では、振とうまたは攪
拌可能な閉鎖系で細胞抽出液を透析内液とし、透析膜
(例えば分子量限界1000〜14000)を介して透
析外液に対して透析を行うことによって得ることができ
る。ここで、透析外液は、酢酸カリウム、酢酸マグネシ
ウム、ジチオトレイトールを含有する緩衝液と、PEG
(例えば#8000)、ショ糖/エピクロルヒドリン水
溶性合成共重合体(例えばSIGMA社製のFicol
l)等の高分子吸収剤とを含むことができる。高分子吸
収剤は水分を吸い出すために必須である。
【0016】大腸菌S30抽出液透析無細胞系は199
2年にBecklerら(ASMposterpres
entation,1992)が初めて報告し、その後
Davisら(上掲)が同じ系を利用した大スケール透
析反応を記載しているが、そのいずれにおいてもS30
抽出液は未濃縮のものが用いられてきた。また、Dav
isら(上掲)のFig.4Cには、透析膜の分子量限
界の違いが合成量に与える影響について示されている
が、たとえ分子量限界の大きなものを用いてもポリペプ
チド合成量の向上量は小さい。
【0017】これに対して、本発明の方法では、S30
抽出液を濃縮し、その濃縮液を透析内液に用いることに
よって、および/または分子量限界のより大きい透析膜
を使用することによって、および/または反応速度の低
下が認められる時点で透析外液を新鮮なものと交換する
ことによって、従来法によるものをはるかに凌ぐポリペ
プチドの高い生産量を達成することができる。このよう
に優れた効果は、例えば無細胞系でのクロラムフェニコ
ールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)またはRa
sタンパク質の生産量の経時変化に関する図2、図3に
示されている(実施例3および4参照)。CATの合成
量をみると、12時間での反応で5mg/ml、21時
間の反応で6mg/mlまで向上した。無細胞系でのC
ATの合成で従来最も高い生産量は14時間で1.2m
g/ml(KimとChoi、上掲)であるが、本発明
では約4倍以上高い生産量が得られる。
【0018】本発明の方法では、透析膜を介して内液と
外液とを隔離して含む振とうもしくは攪拌可能な透析装
置を用いることができる。小スケール反応用装置として
は、例えばDispoDialyzer(登録商標)
(Spectrum社製)やSlidealyzer
(登録商標)(Pierce社製)が挙げられる。ま
た、大スケール反応用装置としては、Spectra/
Por(登録商標)透析用チューブ(Spectrum
社製)を例示できる。
【0019】無細胞タンパク質合成系における透析内液
(すなわち、ポリペプチド合成反応液)には、大腸菌S
30等の濃縮細胞抽出液の他に、目的のポリペプチドを
コードするDNAもしくはRNA(mRNA等)、AT
P(アデノシン5’−三リン酸)、GTP(グアノシン
5’−三リン酸)、CTP(シチジン5’−三リン
酸)、UTP(ウリジン5’−三リン酸)、緩衝液、塩
類、アミノ酸、RNアーゼ阻害剤、抗菌剤、必要により
RNAポリメラーゼ(DNAを鋳型として用いる場合)
およびtRNA、などを含むことができる。その他、A
TP再生系としてホスホエノールピルベートとピルビン
酸キナーゼの組合わせまたはクレアチンホスフェートと
クレアチンキナーゼの組合わせ、ポリエチレングリコー
ル(例えば#8000)、3’,5’−cAMP、葉酸
類、RNアーゼ阻害剤、還元剤(例えばジチオトレイト
ール)、などを含むことができる。一方、透析外液(す
なわち、ポリペプチド合成基質溶液)は、透析内液組成
から細胞抽出液、RNアーゼ阻害剤、DNAもしくはR
NA、RNAポリメラーゼを除いたものが使用できる。
例えば、緩衝液、ATP、GTP、CTP、UTP,塩
類、アミノ酸、抗菌剤などを含むことができる。添加成
分の濃度は任意に選択することができる。
【0020】緩衝液としては、例えばHepes−KO
H、Tris−OAcのような緩衝剤を使用できる。塩
類の例は、酢酸塩(例えばアンモニウム塩、マグネシウ
ム塩など)、グルタミン酸塩などであり、抗菌剤の例は
アジ化ナトリウム、アンピシリンなどである。アミノ酸
はタンパク質を構成する20種のアミノ酸である。ま
た、DNAを鋳型として用いる場合にはRNAポリメラ
ーゼを反応系に添加するが、例えばT7RNAポリメラ
ーゼなどの市販の酵素を使用できる。
【0021】本発明においては、透析法を用いた無細胞
タンパク質合成系において、大腸菌由来の細胞抽出液な
らびにATP再生系としてのクレアチンキナーゼとクレ
アチンホスフェートの組合わせを含む無細胞タンパク質
合成系中で該ポリペプチドをコードする核酸の翻訳また
は転写/翻訳を介して該ポリペプチドを生成し、該ポリ
ペプチドを回収することによっても、従来の方法による
合成効率を超えるという利点が得られる。このことは図
1に結果から明らかであり、この場合細胞抽出液は濃縮
されていても未濃縮であってもよいが濃縮細胞抽出液の
方がより好ましい。本発明の実施態様において細胞抽出
液は大腸菌S30細胞抽出液であるが、これに限定され
ない。無細胞タンパク質合成系のその他の成分等の条件
は上述したものを適用できる。
【0022】本発明では、ポリペプチドは、上記定義の
とおり小ペプチドから大ペプチドに至る任意のものを対
象とし、公知のものまたは新規のものを含む。目的のポ
リペプチドをコードするDNAまたはRNAは、真核ま
たは原核生物の細胞もしくは組織からゲノムDNA、m
RNAとして周知の方法(フェノール/クロロホルム処
理、エタノール沈殿、塩化セシウム密度勾配遠心など)
で得るか、あるいは、cDNAクローニングで合成・単
離することができる。あるいは、ポリペプチドのアミノ
酸配列またはそれをコードするヌクレオチド配列が判明
している場合には、DNA合成機を用いて化学的に合成
することもできる。
【0023】本発明方法の実施においては、上述の透析
装置を使用し、透析膜の内部に上記透析内液を、一方そ
の外部に透析外液を入れた、膜の分子量限界に応じて物
質が膜を介して移動可能とする閉鎖系を振とうまたは攪
拌(回転攪拌など)し、生成した目的ポリペプチドを、
透析内液または外液から回収することができる。温度お
よび攪拌速度などの反応条件は、ポリペプチドの種類に
応じて任意の条件を使用できる。タンパク質の合成の場
合、温度は通常約25〜約50℃、好ましくは37℃で
あるが、高度高熱菌由来の菌体抽出液を用いる無細胞タ
ンパク質合成系では50℃を超える温度でもよい。ま
た、振とう速度もしくは攪拌速度は低速、例えば100
〜200rpmを使用できる。目的のポリペプチドの生
成を監視しながら、反応時間を適当に選択することがで
きる。
【0024】本発明の方法では、上記無細胞タンパク質
合成系の透析外液を、反応速度が低下した時点で新鮮な
ものと交換する場合、および/または、透析膜の分子量
限界が10000ダルトンを超えるもの、好ましくは約
50000ダルトンおよびそれ以上のものを使用する場
合には、ポリペプチドの生産量をさらに高めることがで
きる。
【0025】生成ポリペプチドの精製は、生細胞からの
分離と比べて混在する汚染物質の量および種類が格段に
少ないため、比較的容易に行うことができる。精製法
は、ポリペプチドの性質に応じて従来公知のものを単独
にまたは適宜組合わせて使用できる。例えば硫酸アンモ
ニウムもしくはアセトン沈殿、酸抽出、アニオンもしく
はカチオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用ク
ロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィ
ー、ゲルろ過クロマトグラフィー、HPLC、電気泳
動、クロマトフォーカシングなどの慣用の技術を挙げる
ことができる。生成ポリペプチドの同定および定量は、
活性測定、免疫学的測定、分光学的測定、アミノ酸分析
などによって、必要に応じて標準サンプルと比較しなが
ら行うことができる。本発明を実施例でさらに詳しく説
明するが、特許請求の範囲に記載の本発明の範囲は以下
の実施例によって制限されないものとする。
【0026】
【実施例】実施例1 大腸菌S30抽出液の調製と濃縮 大腸菌S30抽出液は、Zubayら(Annu. R
ev. Genet.7:267−187, 197
3)の方法に従って、大腸菌A19株(rname
)から調製した。
【0027】15mlの大腸菌S30抽出液を透析チュ
ーブSpectra/Pro2(分子量限界,1200
0〜14000,Spectrum社製)に入れ透析チ
ューブクランプで封をした後、50mlの溶液B[25
gのポリエチレングリコール8000(PEG800
0)に溶液A(10mM Tris−HCl (pH
8.2),60mM CH3COOK,14mM Mg
(CH3COO)2,1mMジチオトレトール(DT
T))を加え、容量を50mlとしたもの]と共にヒー
トシールバッグ(Heat Seal Bag, Ya
mamoto社製)に入れてヒートシーラーで密封し
た。これをローテーターに取り付けて4℃で45分間、
毎分約10回転で回転攪拌した。
【0028】大腸菌S30抽出液の入った透析チューブ
を取り出し、溶液の減少に応じて透析チューブクランプ
の位置を調節した後、4℃で15分間500mlの溶液
Aに対し透析した。上記の方法により、タンパク質濃度
で約2倍に濃縮された大腸菌S30抽出液を得た。
【0029】実施例2 透析を用いた無細胞タンパク質
合成法によるCAT(クロラムフェ ニコールアセチルトラ
ンスフェラーゼ)の合成 タンパク質合成反応液(透析内液)の組成は、55mM
Hepes−KOH(pH7.5),5mM DT
T,1.2mM ATP,各々0.8mM のCTP,
GTPおよびUTP,80mMクレアチンホスフェー
ト,250μg/mlクレアチンキナーゼ,4.0%
(w/v)PEG8000,0.64mM3’,5’−
cAMP,68μM L−(−)−5−フォルミル−
5,6,7,8−テトラヒドロ葉酸,175μg/ml
E. coli tRNA (Boehringer
−Mannheim社製),210mM グルタミン酸
カリウム,27.5mM NH4OAc,10.7mM
Mg(CH3COO)2,各々1mMの20種のタンパ
ク質構成アミノ酸,0.05% NaN3,6.7μg
/ml pK7−CAT DNA(CAT発現ベクタ
ー;Kimら(1996)Eur.J.Bioche
m.,239:881−886),93μg/mlT7
RNAポリメラーゼ,0.5ユニット/μl RNアー
ゼ阻害剤(Toyobo社製),0.3容積の実施例1
からの大腸菌S30抽出液もしくは濃縮した大腸菌S3
0抽出液であった。
【0030】タンパク質合成基質溶液(透析外液)の組
成は、透析内液から大腸菌S30抽出液,RNアーゼ阻
害剤,DNA,T7 RNA ポリメラーゼを除き、
4.2mMMg(CH3COO)2を追加したものであっ
た。300μlの透析内液を入れたDispo/Dia
lyzer CE(分子量限界10000もしくは50
000,Spectrum社製)を、3000μlの透
析外液の入った15mlチューブに入れ、試験管用振と
う培養器で37℃、160rpmで振とうすることによ
りタンパク質合成を行った。
【0031】反応液中に含まれるCATタンパク質の定
量は、Shaw(1975)MethodsEnzym
ol,p.735−755に従い以下の方法で行った。
すなわち、アセチルコエンザイムAとクロラムフェニコ
ールを基質としてCATによるクロラムフェニコールの
アセチル化反応を行い、その結果生じた還元型コエンザ
イムAを5,5’−ジチオビス−2−ニトロ安息香酸
(DTNB)を用いて発色定量した。37℃、412n
mにおける吸光度の単位時間あたりの増加量よりCAT
の活性を定量し、これを指標としてCATタンパク質量
を決定した。合成反応開始後、6時間におけるCATの
量を図1に示す。濃縮していない大腸菌S30抽出液を
使用した場合は2mg/ml、濃縮したS30抽出液を
使用した場合は3mg/mlの収量を得た。
【0032】実施例3 透析を用いた無細胞タンパク質
合成法(反応途中で透析外液を交換) によるCATの合
実施例1の方法で濃縮した大腸菌S30抽出液を使用し
て実施例2に記載の反応試験を行った場合の、合成開始
後各時間におけるCATの量を図2に示す。反応開始後
6時間でCATの合成速度は低下した。同等の反応試験
において、反応速度が低下する時刻(ここでは6時間)
に透析外液を新たなものに交換したところ、合成反応は
長時間継続し、反応開始後12時間で5mg/ml、21時
間では6mg/mlのCATを合成することができた
(図2)。
【0033】実施例4 透析を用いた無細胞タンパク質
合成法によるRasの合成 濃縮した大腸菌S30抽出液を使用し、pK7−CAT
の代わりにpK7−Ras(Rasタンパク質の発現ベ
クター;Kigawaら(1995)J.Biomo
l.NMR,6:129−134)を用い、1mMロイ
シンの代わりに1mM[14C]−ロイシン(18.5M
Bq/mmol,Amersham社製)を用いた他は
実施例2と同等の方法にてタンパク質の合成反応を行っ
た。Rasタンパク質の合成量を、フィルター上での5
%トリクロロ酢酸を利用しての沈降法を用いて定量し
た。その結果、Rasタンパク質の合成量は反応開始後
6時間で3mg/mlであった。
【0034】
【発明の効果】上記の実施例の結果に基づき本発明を従
来法と比較すると、以下の利点が提供される。 (1)タンパク質合成量 本発明の方法によるタンパク質のCAT合成量6mg/
ml(実施例3)は従来法(KimとChoi;上掲)
の値1.2mg/mlを大きく上回り、工業的なタンパ
ク質生産を行ううえで有利である。本発明で使用した大
腸菌抽出液1mlあたりのタンパク質の合成量は約8m
gであり、従来法での値約3mgを上回る。したがっ
て、本発明の方法による反応液からは純度の高いタンパ
ク質をより簡便に精製することができる。
【0035】(2)タンパク質合成速度 本発明の方法による合成速度は1時間あたり約400μ
g/mlであり、従来法の約80μg/mlを大幅に上
回る。より短時間に同量のタンパク質を合成できること
は、分解を受け易いタンパク質、変性し易いタンパク質
を合成する上で有利である。
【0036】(3)タンパク質合成に要するコスト 本発明の方法において使用した基質溶液1mlあたりの
合成量は約500μgであり、従来法での値100μg
/mlを大幅に上回る。このため、本発明の方法では、
従来法よりはるかに低いコストでタンパク質を生産する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この図は、透析を用いた無細胞タンパク質合成
系における、透析膜の分子量限界と使用する大腸菌S3
0抽出液の濃縮の有無に対する反応開始6時間後のCA
Tの合成量を示す。
【図2】この図は、透析を用いた無細胞タンパク質合成
系における、透析外液交換の有無と合成時間に対するC
ATの合成量の関係を示す。
【図3】この図は、透析を用いた無細胞タンパク質合成
系における、合成時間に対するRasの合成量を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (C12P 21/00 C12R 1:19) (C12N 1/20 C12R 1:19) (C12N 9/10 C12R 1:19) (72)発明者 矢吹 孝 埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究所 内 Fターム(参考) 4B024 AA20 BA10 BA80 CA04 HA01 4B050 CC03 EE02 EE05 4B064 AG01 CA21 CC22 CD21 DA16 4B065 BB23 BB25 BB26 BB28 BB29 BC20 BC50 CA24 CA29 CA60 4H045 AA20 BA10 DA89 EA60 FA70 GA10 HA05

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透析法を用いた無細胞タンパク質合成系
    によるポリぺプチドの製造方法において、濃縮細胞抽出
    液を含む無細胞タンパク質合成系中で該ポリペプチドを
    コードする核酸の翻訳または転写/翻訳を介して該ポリ
    ペプチドを生成し、該ポリペプチドを回収することを含
    む前記方法。
  2. 【請求項2】 濃縮細胞抽出液を含有するポリペプチド
    合成反応液を透析内液とし、ポリペプチド合成基質溶液
    を透析外液として含み、かつ該透析内液と該透析外液が
    物質移動を可能とする透析膜によって隔離されている該
    無細胞タンパク質合成系を振とうまたは攪拌することを
    特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記透析外液を反応速度が低下した時点
    で新鮮なものと交換することをさらに含むことを特徴と
    する請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記透析膜が10000ダルトンを超え
    る分子量限界をもつことを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記濃縮細胞抽出液が大腸菌、小麦胚
    芽、ウサギ網赤血球、マウスL−細胞、エールリッヒ腹
    水癌細胞、HeLa細胞、CHO細胞、出芽酵母などの
    真核または原核細胞の濃縮細胞抽出液であることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記濃縮細胞抽出液が濃縮大腸菌S30
    細胞抽出液であることを特徴とする請求項5に記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 前記濃縮細胞抽出液が、前記真核または
    原核細胞の粗細胞抽出液を透析、限外濾過、PEG沈殿
    などの濃縮法によって濃縮して得られることを特徴とす
    る請求項5または6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記濃縮細胞抽出液が、振とうまたは攪
    拌可能な閉鎖系で、大腸菌A19株(rnamet
    から既知の方法で得られた大腸菌S30抽出液を透析内
    液とし、分子量限界1000〜14000の透析膜を介
    して透析外液に対して透析を行うことによって得られる
    ものであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記透析外液が、酢酸カリウム、酢酸マ
    グネシウム、ジチオトレイトールを含有する緩衝液と、
    ポリエチエレングリコール、もしくはショ糖/エピクロ
    ルヒドリン水溶性合成共重合体、とを含むものであるこ
    とを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記無細胞タンパク質合成系が、AT
    P再生系としてクレアチンキナーゼとクレアチンホスフ
    ェートの組合わせを含むことを特徴とする請求項1〜9
    のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】 透析法を用いた無細胞タンパク質合成
    系によるポリペプチドの製造方法において、大腸菌由来
    の細胞抽出液ならびにATP再生系としてのクレアチン
    キナーゼとクレアチンホスフェートの組合わせを含む無
    細胞タンパク質合成系中で該ポリペプチドをコードする
    核酸の翻訳または転写/翻訳を介して該ポリペプチドを
    生成し、該ポリペプチドを回収することを含む前記方
    法。
  12. 【請求項12】 前記細胞抽出液が大腸菌S30細胞抽
    出液であることを特徴とする請求項11に記載の方法。
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