JP2002258513A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JP2002258513A
JP2002258513A JP2001057962A JP2001057962A JP2002258513A JP 2002258513 A JP2002258513 A JP 2002258513A JP 2001057962 A JP2001057962 A JP 2001057962A JP 2001057962 A JP2001057962 A JP 2001057962A JP 2002258513 A JP2002258513 A JP 2002258513A
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toner
flat
image forming
image
forming method
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Application number
JP2001057962A
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English (en)
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Satoru Haneda
哲 羽根田
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一成分現像剤として扁平トナーを用いて、ト
ナーの消費量が少なくて高濃度の画像が得られるように
する。 【解決手段】 トナー粒子に外添剤が付着した状態で現
像を行い、外添剤付着したトナー粒子の帯電量Q′(μ
C/g)は、外添剤を有しないトナー粒子の帯電量Q
(μC/g)に対し |Q′|>|Q| とし、トナー粒子が扁平部をもって付着するようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー等に用いられるトナー、特に一成分現像剤のトナーと
して扁平トナーを用いた画像形成方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】通常の粉砕法或いは重合法で作製したト
ナーを用いて形成した画像は、トナーの消費量が多いた
め、表面に凹凸が出来、光沢のある良好な画像とならず
高画質の画像を得ることは難しかった。又、転写時、ト
ナー消費量が多いためトナー層が厚くなり転写率が悪く
なるため高濃度の画像が得られず、且つトナー散りが発
生し良好な画像が得られなかった。
【0003】現在まで、印刷ライクな高画質の画像を得
るために、トナーの粒径を細かくしてトナー消費量を少
なくし、表面の凹凸を無くし均一な光沢を得る試みがな
されて来たが、トナーの小粒径化にともないトナーのカ
バーリングパワーが減少し、充分な画像濃度が得られ
ず、且つ現像、転写、感光体のクリーニング等の画像形
成プロセスも難しくなり電子写真による画像形成方法で
高画質の画像が得られていない。又、トナー粒径を2〜
3μmに小粒径化したトナー粒子を用いると、トナー粒
子を吸い込んだ場合、塵肺等の疾病を患うおそれがあ
り、安全衛生上も好ましくない。
【0004】塵肺等の心配の無い5μm程度の粒径の形
状が球形或いは不定形のカラートナーを用いて、電子写
真法によりカラートナーを重ね合わせてカラー画像(印
字率25%)を形成すると、トナーの消費量はA−4版
プリント1枚当たり90mg程度となり、現像、転写、
定着においても厚いトナー層を扱うことになる。この為
トナー像にトナー散りも生じ、且つ画像表面に凹凸が生
じトナー付着部と下地部との光沢差も大きくなり、高画
質の画像を形成することは出来ていないのが現状であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、
一成分現像剤として使用されるトナー消費量が少なくて
も高濃度の画像が得られ、凹凸が少なく、且つトナーの
散りが無い高画質の画像を得ることが出来る扁平トナー
を用いた画像形成方法を提供することで、 本発明の第1発明は、扁平トナーの付着姿勢に注目
し、像形成体や転写体へ扁平トナーの厚みが薄い形で付
着し、現像・転写・定着が良好になされる画像形成方法
を提供することにある。
【0006】本発明の第2発明は、扁平トナー外添剤
を用いることで、扁平トナーの電荷分布状態を改善し、
適度の流動性を与えることに注目し、適切な帯電性をも
った外添剤を添加して、現像・転写・定着が良好になさ
れる画像形成方法を提供することにある。
【0007】本発明の第3発明は、扁平トナーに外添
剤を添加する際、トナー粒子の大きさと外添剤の粒径の
関係を適切に選択することが極めて有効であることに注
目し、適切な粒径の外添剤を添加して現像・転写・定着
が良好になされる画像形成方法を提供することにある。
【0008】本発明の第4発明は、扁平トナーの形状
や大きさに限度以上のバラツキがあるときは良好な画像
が得られないことに注目し、扁平トナーの製作工程にお
いて適切な処理・選別を行った扁平トナーを用いて、高
画質の画像が得られる画像形成方法を提供することにあ
る。
【0009】本発明の第5発明は、扁平トナーの扁平
形状にバラツキがあるときは良好な画像が得られないこ
とに注目し、扁平度のバラツキを適度に限定することに
よって高画質の画像が得られる画像形成方法を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の目的は、
一成分現像剤のトナーを用いて、像形成体上の潜像の現
像、及び形成されたトナー像の転写材上への転写、定着
を行う画像形成方法において、前記トナー粒子は扁平形
状であって、像形成体又は転写体上への付着がトナー扁
平部によって付着していることを特徴とする画像形成方
法(請求項1の発明)によって達成される。
【0011】本発明の第2の目的は、扁平形状のトナー
から成る一成分現像剤を用い、像形成体上の潜像部分に
トナー付着する現像を行う画像形成方法において、前記
トナー粒子には外添剤が付着した状態で現像を行い、外
添剤が付着したトナー粒子の帯電量Q′(μC/g)
は、外添剤を有しないトナー粒子の帯電量Q(μC/
g)に対し |Q′|>|Q| の関係にあり、トナー粒子は扁平部をもって付着するこ
とを特徴とする画像形成方法(請求項4の発明)によっ
て達成される。
【0012】本発明の第3の目的は、扁平形状のトナー
から成る一成分現像剤を用い、像形成体上の潜像部分に
トナー付着する現像を行う画像形成方法において、前記
トナー粒子には外添剤が付着した状態でトナー粒子の扁
平部分が像形成体に付着する現像を行い、扁平部の径を
r、厚さをdとするトナー粒子に対して、外添剤の粒径
pは、 p/r=10-1〜5×10-3 の関係にあることを特徴とする画像形成方法(請求項7
の発明)によって達成される。
【0013】本発明の第4の目的は、扁平形状のトナー
から成る一成分現像剤を用い、像形成体上の潜像部分に
トナー粒子の扁平部分が付着する現像を行う画像形成方
法において、前記トナーは球状の重合トナーを扁平化処
理によって調整した扁平トナーで、前記扁平トナーに用
いられる粒径d0の球形重合トナーの粒度分布は、粒度
分布の平均d0(M)に対して 1/2<d0/d0(M)<2 の領域に80%以上存在することを特徴とする画像形成
方法(請求項11の発明)によって達成される。
【0014】本発明の第5の目的は、扁平形状のトナー
から成る一成分現像剤を用い、像形成体上の潜像部分に
トナー粒子の扁平部分が付着する現像を行う画像形成方
法において、前記扁平トナーの厚さdと扁平部の径rと
の比(扁平度)の分布は、扁平度の平均(d/r)
(M)に対して 1/2<(d/r)/(d/r)(M)<2 の領域に80%以上存在することを特徴とする画像形成
方法(請求項13の発明)によって達成される。
【0015】
【発明の実施の形態】(1) 本発明に用いられるトナ
ーは、球形樹脂を押し潰すようにして形成された扁平ト
ナーであって、図1に扁平トナーの模式図を示してい
る。図1においてr1は扁平トナーの長辺、r2は短辺、
dは厚さを示している。(r1+r2)/2をもって扁平
部の径rと称し、d/rをもって扁平度と称する。
【0016】本発明に用いられる扁平トナーの体積平均
粒径は3〜10μmが好ましく、より好ましくは4〜9
μmである。
【0017】扁平トナーは、特定の形状を有することが
好ましい。即ち、扁平トナーの平均長さの長辺(r1
と短辺(r2)が5〜20μm、平均厚さ(d)が1〜
5μmであることが好ましい。平均長さの短辺と長辺比
(r2/r1)は0.6〜1.0が好ましく、0.8〜
1.0がより好ましい。トナーの平均厚さと平均短辺長
さ比(d/r2)は0.1〜0.5であることが好まし
く、0.2〜0.4であることがさらに好ましい。
【0018】扁平トナーの平均長さ(r1,r2)が5μ
m未満であると塵肺等の疾病を患うおそれがあり、安全
衛生上好ましくなく、20μmを越えると現像性が低下
し、忠実な現像が出来なくなり解像力が低下し好ましく
ない。
【0019】扁平トナーの平均厚さ(d)が1μm未満
であると扁平トナーが現像時に破砕され、超微粉が発生
し、トナー散りやカブリの発生原因となり好ましくな
く、5μmを越えると現像時にトナーが層状に現像され
にくく、トナー層が厚くなりトナー消費量が多くなって
好ましくない。
【0020】扁平トナーの平均厚さと平均短辺長さ比
(d/r2)が0.2以下、特に0.1未満であると扁
平トナーが現像時に破砕され、超微粉が発生し、トナー
散りやカブリの発生原因となり好ましくなく、0.4以
上、特に0.5を越えるとトナーの扁平部が像形成体に
向けて付着しにくくなりトナー層が層状に現像されにく
く、トナー層が厚くなりトナー消費量が多くなり好まし
くない。又、転写、定着工程でもトナー散りやトナーの
広がりも多くなり好ましくない。
【0021】(2) 上記説明した扁平トナーは後に説
明する摩擦帯電によって帯電がなされて、扁平部分が帯
電されているので、図2(a)に示す如く像形成体や中
間転写体等のトナー支持体に対して、扁平トナーはクー
ロン力によってその端部を寝かせて扁平部が付着した状
態で横方向に並ぶ。トナー間では横方向の反発力は弱い
ので、トナー支持体に対して並んでも安定した付着状態
となる。
【0022】扁平トナーは像形成体に対して付着状態で
は縦方向には反発力が強いので、現像に際してはトナー
は重なり難く、薄いトナー層が形成される。現像によっ
て形成されたトナー像は、転写時にも定着時にもトナー
散りやトナー画像の広がりは生じない。図2(b)は接
触現像時における扁平トナーの姿勢を示したもので、現
像スリーブに扁平部が付着した状態で現像領域に移動し
て来た扁平トナーは、扁平部を感光体(像形成体)に摺
擦するようにして潜像部分に扁平姿勢を保ったまま移動
する。扁平トナーの移動(現像)はDCバイアスが印加
された電界の下で行われるが、扁平トナーを用いての接
触現像にあっては、ACバイアスを重畳して印加するこ
とは、現像を助けることとなって特に有効である。
【0023】図2(c)は非接触現像時における扁平ト
ナーの姿勢を示したもので、DCにAC成分を重畳した
バイアス電圧下において、現像スリーブに扁平部が付着
した状態で現像領域に移動して来た扁平トナーは、印加
された現像バイアスによって現像スリーブから離れ、感
光体の潜像部分に向けて飛翔する。飛翔時には扁平トナ
ーは空気抵抗によって縦方向の姿勢をとって飛翔する
が、感光体上に付着するとACバイアス下で振動して扁
平部が感光体に付着する安定化した扁平姿勢を保って現
像が行われる。
【0024】図2(d)は転写時における扁平トナーの
姿勢を示したもので、感光体上に形成されたトナー像
(層)は平坦で付着トナーの横方向の反発力が弱いの
で、扁平姿勢を保って忠実に転写が行われる。なお、感
光体上に付着したトナーは扁平面で付着しているので、
電気的な付着力も大きくトナー層の厚みも低いので、転
写領域前での転写は行われ難く、転写領域でのみ転写が
行われるのでトナーの乱れも生じない。
【0025】扁平トナーを用いて現像を行うと、感光体
上のトナーは重なり難く、薄いトナー層を形成する。そ
の結果、扁平トナーの消費量は球形トナーを用いたとき
と較べて少ない消費量で同じ濃度の画像が得られる。図
3はトナー付着量と画像濃度との関係を示すグラフであ
る。例えば平均粒径7μmの球形トナーを用いるときは
0.8mg/cm2程度のトナー付着量で画像濃度は略
飽和値となる。これに対して扁平度(d/r)が0.2
〜0.5で、扁平部の径(r)が4〜10μmの扁平ト
ナーでは0.2〜0.5mg/cm2で画像濃度は飽和
値となる。扁平トナーの平均形状が扁平部の径(r)が
7μm、厚さ(d)が3μmのトナーを用いたときは
0.4mg/cm2で略1層のトナー層が形成されて画
像濃度は飽和値となる。用いる扁平トナーの扁平度が小
さくなるに従って飽和値の画像濃度を得るに必要とする
トナー付着量は減少して来る。なお、扁平トナーを用い
ての現像では、感光体上に形成されるトナー層は1〜
1.5層で充分で、厚いとトナー間での反発が生じ画質
の低下が認められる。
【0026】(3) 上記に説明した扁平トナーについ
て、具体的に扁平トナー(扁平粒子)の作り方について
説明する。
【0027】本発明に用いられる扁平トナーは、懸濁重
合法や、乳化重合法で作製した数平均1次粒子径10〜
500nmの樹脂粒子を塩析/融着させて2次粒子を作
製し、その後有機溶媒、凝集剤及び重合触媒等を添加し
て重合を行い、重合率が80%まで進んだ溶液内の球形
化された2次粒子(球形トナー)を、溶液とともに加熱
された状態で加圧された隘路を循環させて粒子形状を扁
平にし、さらに重合触媒を添加し重合を完了させること
により製造することが出来る。
【0028】塩析/融着とは、重合工程によって生成さ
れた樹脂微粒子を凝集剤により塩析させ、余分な分散
剤、界面活性剤等を除却すると同時に加熱融着により樹
脂粒子の大きさを調整することを云う。
【0029】扁平化処理は、重合が100%完了してか
ら行っても良いが、重合が80%まで進んだ状態で、球
形化が行われ後に、扁平化処理を行った方が形状が均一
になり好ましい。
【0030】数平均1次粒子は、光散乱電機泳動粒径測
定装置「ELS−800」(大塚電子工業株式会社製)
で測定することが出来る。
【0031】体積平均粒径はコールターカウンターTA
−2型或いはコールターマルチサイザー(コールター株
式会社製)で測定することが出来る。
【0032】塩析/融着は、樹脂粒子にトナーの構成に
必要な離型剤や着色剤等の分散液と混合する方法や、単
量体中に離型剤や着色剤等のトナー構成成分を分散した
上で乳化重合する方法等で作製した数平均1次粒子径1
0〜500nmの樹脂粒子を塩析/融着させて行うこと
が出来る。
【0033】即ち、重合性単量体中に着色剤や必要に応
じて離型剤、荷電制御剤、さらに重合開始剤等の各種構
成材料を添加し、ホモジナイザー、サンドミル、サンド
グラインダー、超音波分散機等で重合性単量体に各種構
成材料を溶解あるいは分散させる。この各種構成材料が
溶解あるいは分散された液を分散安定剤を含有した水系
媒体中でホモミキサーやホモジナイザー等を使用しトナ
ーとしての所望の大きさの油滴に分散させる。その後、
撹拌翼の有る撹拌機構付きの反応装置へ移し、加熱する
ことで重合反応を80%まで進行させて、球形粒子(球
形トナー)とさせる。その後加熱された状態で加圧され
た隘路を循環させ形状を扁平にし、さらに重合触媒を添
加し重合を進め、重合を完了させる。重合完了後、分散
安定剤を除去し、濾過、洗浄し、さらに乾燥することで
本発明の画像形成装置に用いられる扁平トナーを作製す
ることが出来る。
【0034】バインダーとしての樹脂を構成する重合性
単量体として使用されるものとしては、例えばスチレ
ン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレ
ン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレ
ン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、
p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチ
レン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチ
レン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチ
レン等のスチレン、スチレン誘導体、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メ
タクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メ
タクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリ
ル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メ
タクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチ
ルアミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロ
ピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、
アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アク
リル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、ア
クリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸
エステル誘導体、エチレン、プロピレン、イソブチレン
等のオレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化
ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン
系ビニル類、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾ
エ酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニ
ルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシル
ケトン等のビニルケトン類、N−ビニルカルバゾール、
N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−
ビニル化合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等の
ビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、アクリルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル
酸誘導体等が挙げられる。これらの中でビニル系単量体
は単独あるいは組み合わせて使用することが出来る。
【0035】また、樹脂を構成する重合性単量体として
イオン性解離基を有するものを組み合わせて用いること
がさらに好ましい。例えば、カルボキシル基、スルフォ
ン酸基、リン酸基等の置換基を単量体の構成基として有
するもので、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレ
イン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキル
エステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハ
ク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフ
ォン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、
3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタク
リレート等が挙げられる。
【0036】さらに、ジビニルベンゼン、エチレングリ
コールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリ
レート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエ
チレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコ
ールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアク
リレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、
ネオペンチルグリコールジアクリレート等の多官能性ビ
ニル類を使用して架橋構造の樹脂とすることも出来る。
【0037】これらの重合性単量体はラジカル重合開始
剤を用いて重合することが出来る。この場合、懸濁重合
法では油溶性重合開始剤を用いることが出来る。この油
溶性重合開始剤としては、2,2′−アゾビス−(2,
4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイ
ソブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサ
ン−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−
メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビス
イソブチロニトリル等のアゾ系またはジアゾ系重合開始
剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンペ
ルオキサイド、ジイソプロピルペルオキシカーボネー
ト、クメンヒドロペルオキサイド、t−ブチルヒドロペ
ルオキサイド、ジ−t−ブチルペルオキサイド、ジクミ
ルペルオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオ
キサイド、ラウロイルペルオキサイド、2,2−ビス−
(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロ
パン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジン等
の過酸化物系重合開始剤や過酸化物を側鎖に有する高分
子開始剤等を挙げることが出来る。
【0038】また、乳化重合法を用いる場合には水溶性
ラジカル重合開始剤を使用することが出来る。水溶性重
合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウ
ム等の過硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、ア
ゾビスシアノ吉草酸およびその塩、過酸化水素等を挙げ
ることが出来る。
【0039】分散安定剤としては、リン酸三カルシウ
ム、リン酸マグネシウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニ
ウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カル
シウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メ
タケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、
ベントナイト、シリカ、アルミナ等を挙げることが出来
る。さらに、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチル
セルロース、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウ
ム、エチレンオキサイド付加物、高級アルコール硫酸ナ
トリウム等の界面活性剤として一般的に使用されている
ものを分散安定剤として使用することが出来る。
【0040】本発明において優れた樹脂としては、ガラ
ス転移点が20〜90℃のものが好ましく、軟化点が8
0〜220℃のものが好ましい。ガラス転移点は示差熱
量分析方法で測定されるものであり、軟化点は高化式フ
ローテスターで測定することが出来る。さらに、これら
樹脂としてはゲルパーミエーションクロマトグラフィー
により測定される分子量が数平均分子量(Mn)で10
00〜100000、重量平均分子量(Mw)で200
0〜1000000のものが好ましい。さらに、分子量
分布として、Mw/Mnが1.5〜100、特に1.8
〜70のものが好ましい。
【0041】本発明に用いられる扁平トナーは少なくと
も樹脂と着色剤を含有するものであるが、必要に応じて
定着性改良剤である離型剤や荷電制御剤等を含有するこ
とも出来る。本発明に用いられる扁平トナーに使用する
着色剤としてはカーボンブラック、染料、顔料等を任意
に使用することが出来る。
【0042】カーボンブラックとしてはチャンネルブラ
ック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サー
マルブラック、ランプブラック等を用いることが出来
る。
【0043】染料としてはC.I.ソルベントレッド
1、同49、同52、同58、同63、同111、同1
22、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同7
7、同79、同81、同82、同93、同98、同10
3、同104、同112、同162、C.I.ソルベン
トブルー25、同36、同60、同70、同93、同9
5等を用いることができ、またこれらの混合物も用いる
ことが出来る。顔料としてはC.I.ピグメントレッド
5、同48:1、同53:1、同57:1、同122、
同139、同144、同149、同166、同177、
同178、同222、C.I.ピグメントオレンジ3
1、同43、C.I.ピグメントイエロー14、同1
7、同93、同94、同138、C.I.ピグメントグ
リーン7、C.I.ピグメントブルー15:3、同60
等を用いることが出来る。上記染料及び顔料は単独或い
は混合して用いることが出来る。着色剤の数平均1次粒
子径は種類により多様であるが、概ね10〜200nm
が好ましい。
【0044】着色剤の添加方法としては、単量体を重合
させる段階で着色剤を添加し、重合して着色粒子とする
方法等を用いることが出来る。尚、着色剤は重合体を作
製する段階で添加する場合はラジカル重合性を阻害しな
い様に表面をカップリング剤等で処理して使用すること
が好ましい。
【0045】さらに、定着性改良剤としての低分子量ポ
リプロピレン(数平均分子量=1500〜9000)や
低分子量ポリエチレン等を添加してもよい。
【0046】荷電制御剤も同様に種々の公知のもので、
且つ水中に分散することが出来るものを使用することが
出来る。具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸ま
たは高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4
級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸
金属塩あるいはその金属錯体等が挙げられる。
【0047】尚、これら荷電制御剤や定着性改良剤の粒
子は、分散した状態で数平均1次粒子径が10〜500
nm程度とすることが好ましい。
【0048】塩析/融着されて球形化された2次粒子の
扁平化は、アニュラー型連続湿式撹拌ミル、ピストン型
高圧式均質化機或いはインラインスクリュウポンプ等で
行うことが出来る。
【0049】その一例を図4に示すように、アニュラー
型連続湿式撹拌ミルは、既に知られているミルの1種
で、断面三角形のアニュラー型(環状)のステータ50
1内に、略同じ形状を有するロータ502が回転し、こ
のステータ501とロータ502との間の幅の狭い間
隙、即ち、破砕帯503にメディア504が充填されて
いて、ミルに供給される80%まで重合が進んだ溶液内
の球形化された2次粒子(球形トナー)に、2次粒子を
含んだ溶液と共に、機械的な衝撃力を与え、2次粒子の
形状を扁平化する。前記溶液は、ミルの供給口505か
らポンプにてW型断面の前記破砕帯503を一巡し、上
部のキャップセパレータ506でメディア504と分離
されて、出口507から排出される。又、扁平化処理中
の溶液の温度制御は、温水508をステータとロータに
循環させることにより行われる。メディア504は、遠
心力によって、W型の粉砕帯を順次に移動し、再度、入
り口まで戻って循環する。粒子への圧力は加圧された隘
路を循環することで粉砕帯の壁或いはメディアにより加
えられる。メディアとしては、通常、0.5〜3mm径
のジルコン、ガラス及びスチール等が用いられる。
【0050】かかるアニュラー型連続式湿式撹拌ミルを
用いる2次粒子を含む溶液の扁平化処理温度は、2次粒
子の樹脂のガラス転移点(Tg)の−5℃〜+40℃が
好ましく、0℃〜+30℃がより好ましく、さらに好ま
しくは+10〜+30℃である。ガラス転移点よりも5
℃以上低い温度で処理すると、重合体粒子の破砕が起こ
り、目的とする扁平化を行うことが困難となり好ましく
ない。他方、ガラス転移点よりも40℃以上高い温度で
処理すると、2次粒子が相互に融着し、凝集塊を生じる
とともに、扁平化された重合体粒子がその表面張力によ
って、再び、真球化するので、扁平化を効率よく行えず
好ましくない。
【0051】(4) 上記製法によって作製した扁平ト
ナーは、大きさや形状において可なりのバラツキが認め
られる。可なりバラツキのある扁平トナーを用いたとき
は、扁平トナーの有する優れた効果を発揮することがで
きない。しかし、可なりの大きさや形状においてバラツ
キのある扁平トナーから許容されるバラツキ範囲の扁平
トナーを選別することは容易ではない。本発明者らは、
上記説明した製法において、球形の2次粒子対して選別
を行い、或いは粒径の分布状態を作製過程において規制
しておくことが極めて有効であることを認めた。球形を
した2次粒子が大粒径の場合には後の処理によって扁平
化は容易になされるが、小粒径の場合には扁平化するこ
とは困難で、2次粒子が粒径にバラツキがある場合に
は、大きさのみならず形状にもバラツキのある扁平トナ
ーが作製されることとなる。
【0052】本発明は母材として球形樹脂を用い、分布
を狭くすることによって、扁平化しても扁平化処理され
たトナーの分布が広がらないようにするもので、実験結
果によれば、扁平トナーに用いられる粒径d0の球形を
した母材となる2次粒子の粒度分布は、粒度分布の平均
0(M)に対して 1/2<d0/d0(M)<2 の領域に80%以上存在することが必要であることを確
認した。更に、球形をした2次粒子の粒度分布は 1/4<d0/d0(M)<4 の領域に95%以上存在することが好ましい条件である
ことを見出した。
【0053】なお、粒度分布の平均d0(M)として
は、粒径が4〜9μm程度の平均値の球形樹脂である。
【0054】扁平トナーの優れた効果を発揮するには、
形状のバラツキも無視できない。扁平トナーについて形
状上での最も重要なファクターは、厚さdと扁平部の径
rとの比の扁平度(d/r)である。扁平トナーの扁平
度(d/r)の分布は、扁平度の平均(d/r)(M)
に対して 1/2<(d/r)/(d/r)(M)<2 の領域に80%以上存在することが必要で、 1/4<(d/r)/(d/r)(M)<4 の領域に95%以上存在することが好ましい。
【0055】かかる条件を満たした扁平トナーはその有
する優れた特性が発揮されることとなる。
【0056】(5) トナー表面に外添剤を存在させる
ことは、適度流動性を高め、転写性を向上させる等の理
由から広く用いられている。扁平トナーについても同様
であるが扁平トナーについてはトナーの電荷分布を均一
化する効果を無視することができないで、外添剤を添加
することが必要となる。
【0057】外添剤の構成は大粒径と小粒径の外添剤の
混合状態として用いられる。大粒径の外添剤の構成は、
数平均1次粒子径で50〜1500nmのものである。
ここで数平均1次粒子径は、透過型電子顕微鏡観察によ
って2000倍に拡大し、100個の粒子を観察し、画
像解析によって測定されたものを示す。
【0058】1次粒子径は50〜1500nm、好まし
くは60〜1000nmであって、粒子径がこの範囲よ
りも小さいとスペーサー効果が低下し、大きいと脱離が
発生する。1次粒子表面は疎水化されていることが好ま
しい。
【0059】材料としては無機微粒子、有機微粒子、複
合微粒子のいずれでもよい。好ましいものとしては無機
微粒子ではチタニア、ジルコニア、アルミナ、シリカで
ある。有機微粒子ではスチレン−アクリル樹脂粒子であ
り、複合微粒子ではスチレン−アクリル樹脂粒子にチタ
ニアを複合化したものが好ましい。
【0060】小粒径の外添剤の構成は、数平均1次粒子
径で5〜40nmのものである。ここで数平均1次粒子
径は、透過型電子顕微鏡観察によって2000倍に拡大
し、100個の粒子を観察し、画像解析によって測定さ
れたものを示す。
【0061】1次粒子径は5〜40nm、好ましくは5
〜30nmであって、粒子径がこの範囲よりも小さいと
機械的ストレスでの埋没が促進され、流動性付与効果の
持続性が低下し、大きいと流動性付与効果が低減する。
表面は疎水化されていることが好ましい。
【0062】材料としては無機微粒子を挙げることがで
きる。好ましいものとしては無機微粒子ではチタニア、
ジルコニア、アルミナ、シリカである。扁平トナーに対
する外添剤の添加量は下記の条件を満たしていることが
好ましい。 大粒径の外添剤:トナーに0.1〜5.0質量% 小粒径の外添剤:トナーに0.1〜5.0質量% 添加量の比率 :大粒径:小粒径=1:0.3〜1.5(質量比) 被覆率 :表面被覆率が40%〜100%、好ましくは50〜100% 被覆率は外添剤を処理したトナーをエポキシ樹脂に包埋
し、0.2μmの厚みにスライスした切片を透過型電子
顕微鏡により観察し、トナー粒子表面に付着している外
添剤の存在状態を評価し、外添剤が付着している部分の
トナー周囲長を測定し、全周囲長との比率で算出したも
のである。
【0063】被覆率が低い場合には外添剤の効果を発揮
することができず、また、被覆率が100%を越える場
合には外添剤の遊離が発生し、感光体などへの傷を引き
起こす原因となる。
【0064】なお、100%以上の被覆率とは、トナー
の周囲長全域にわたって外添剤が付着した状態であり、
且つ、外添剤層が多層に存在している状態をいう。
【0065】(6) 外添剤に用いる素材について詳し
く説明する。 無機微粒子 無機微粒子を構成する材料としては、各種無機酸化物、
窒化物、ホウ化物等が好適に使用される。例えば、シリ
カ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、チタン酸バリウ
ム、チタン酸アルミニウム、チタン酸ストロンチウム、
チタン酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化セ
リウム、酸化アンチモン、酸化タングステン、酸化ス
ズ、酸化テルル、酸化マンガン、酸化ホウ素、炭化ケイ
素、炭化ホウ素、炭化チタン、窒化ケイ素、窒化チタ
ン、窒化ホウ素等があげられる。さらに、上記無機微粒
子に疎水化処理をおこなったものでもよい。疎水化処理
を行う場合には、各種チタンカップリング剤、シランカ
ップリング剤等のいわゆるカップリング剤やシリコーン
オイル等によって疎水化処理することが好ましく、さら
に、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩によって疎
水化処理することも好ましく使用される。
【0066】疎水化処理を行うための処理剤の例 チタンカップリング剤として、テトラブチルチタネー
ト、テトラオクチルチタネート、イソプロピルトリイソ
ステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベン
ゼンスルフォニルチタネート、ビス(ジオクチルパイロ
フォスフェート)オキシアセテートチタネートなどがあ
る。さらに、シランカップリング剤としては、γ−(2
−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメト
キシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ヘキサ
メチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、ブチル
トリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、
ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシ
ラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキ
シシラン、フェニルトリメトキシシラン、o−メチルフ
ェニルトリメトキシシラン、p−メチルフェニルトリメ
トキシシランなどがあげられる。
【0067】脂肪酸及びその金属塩としては、ウンデシ
ル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ドデシル酸、ミリス
チン酸、パルミチン酸、ペンタデシル酸、ステアリン
酸、ヘプタデシル酸、アラキン酸、モンタン酸、オレイ
ン酸、リノール酸、アラキドン酸などの長鎖脂肪酸があ
げられ、その金属塩としては亜鉛、鉄、マグネシウム、
アルミニウム、カルシウム、ナトリウム、リチウムなど
の金属との塩があげられる。
【0068】シリコーンオイルとしては、ジメチルシリ
コーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミ
ノ変性シリコーンオイルなどをあげることができる。
【0069】これら化合物は、無機微粒子に対して質量
で1〜10%添加し被覆することが良く、好ましくは、
質量で3〜7%である。また、これらの材料を組み合わ
せて使用することもできる。
【0070】有機微粒子 有機微粒子としては、スチレン樹脂粒子、スチレンアク
リル樹脂粒子、ポリエステル樹脂粒子、ウレタン樹脂粒
子等をあげることができる。
【0071】樹脂微粒子としては特にその組成が限定さ
れるものでは無い。一般的にはビニル系の有機微粒子が
好ましい。この理由としては乳化重合法や懸濁重合法等
の製造方法によって容易に製造することが可能であるか
らである。具体的には、スチレン、α−メチルスチレ
ン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、
p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−
ジメチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等の様なス
チレンあるいはスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタク
リル酸イソプロピル、メタクリル酸2−エチルヘキシル
等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル
酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソ
ブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチ
ルヘキシル等のアクリル酸エステル誘導体、エチレン、
プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、フッ
化ビニリデン等のハロゲン系ビニル類、プロピオン酸ビ
ニル、酢酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチル
エーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル
類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニル
ヘキシルケトン等のビニルケトン類、N−ビニルカルバ
ゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン
等のN−ビニル化合物、ビニルナフタレン、ビニルピリ
ジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミ
ド、N,N−ジブチルアクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−ブチルメタクリルアミド、N−オクタデシルア
クリルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導
体がある。これらビニル系単量体も単独あるいは組み合
わせて使用することができる。
【0072】樹脂微粒子の製造方法としては乳化重合法
や懸濁重合法によって作製することができる。乳化重合
法は、界面活性剤を含有する水中に上記単量体を添加し
乳化させた後に重合する方法であり、界面活性剤として
はドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ポリビニ
ルアルコール、エチレンオキサイド付加物、高級アルコ
ール硫酸ナトリウム等の界面活性剤として使用されてい
る物ならば全て使用することができ、特に限定されな
い。さらに、反応性乳化剤の使用や、親水性単量体、例
えば酢酸ビニルやアクリル酸メチル等の過硫酸塩系開始
剤による重合や、水溶性単量体を共重合する方法や、水
溶性樹脂やオリゴマーを使用する方法や、分解型乳化剤
を使用する方法や、架橋型乳化剤を使用する方法等のい
わゆる無乳化重合法も好適である。反応性乳化剤として
はアクリル酸アミドのスルフォン酸塩やマレイン酸誘導
体の塩類等があげられる。無乳化重合法は残存乳化剤の
影響が無く、有機微粒子を単体で使用する場合には好適
である。
【0073】樹脂微粒子を合成するために必要な重合開
始剤には、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の過酸
化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレ
ロニトリル等のアゾ系の重合開始剤があげられる。これ
らの添加量は単量体に対して0.1〜2質量%が好まし
い。この量よりも過小であると重合反応が不足し、単量
体自体の残留の問題を発生する。さらに、過多であると
重合開始剤の分解物が残留し帯電性に影響を与え、さら
に重合反応が早すぎるために分子量が小さくなる問題を
生じる。さらに、乳化重合法等では重合開始剤として過
硫酸カリウム、チオ硫酸ナトリウム等を使用することが
できる。
【0074】以上説明した外添剤で、無機微粒子として
は、シリカ、チタニア及びアルミナ等の無機酸化物粒子
の使用が好ましく、さらに、これら無機微粒子はシラン
カップリング剤やチタンカップリング剤等によって疎水
化処理されていることが好ましい。疎水化処理の程度と
しては特に限定されるものでは無いが、メタノールウェ
ッタビリティーとして40〜95のものが好ましい。メ
タノールウェッタビリティーとは、メタノールに対する
濡れ性を評価するものである。この方法は、内容量20
0mlのビーカー中に入れた蒸留水50mlに、測定対
象の無機微粒子を0.2g秤量し添加する。メタノール
を先端が液体中に浸漬されているビュレットから、ゆっ
くり撹拌した状態で無機微粒子の全体が濡れるまでゆっ
くり滴下する。この無機微粒子を完全に濡らすために必
要なメタノールの量をa(ml)とした場合に、下記式
により疎水化度が算出される。
【0075】疎水化度=(a/(a+50))×100 この外添剤の添加量としては、扁平トナー中に0.1〜
5.0質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜4.
0質量%である。また、外添剤としては上記に記載した
種々のものを組み合わせて使用してもよい。
【0076】(7) 外添剤を扁平トナーの表面に被覆
率40〜100%で付着させるときは、トナー表面の電
荷分布の不均一を防止して一様な電荷分布状態となり、
感光体や転写体へのトナーの付着は、トナー端部とより
もトナー編平部とのクーロン力が強くなり、扁平部を付
着させることとなる。ここで添加する外添剤の電位はト
ナーの電位と同電位であって、扁平トナーの帯電量Q
(μC/g)に対して、外添剤が付着したときの帯電量
Q′(μC/g)は|Q|<|Q′|の関係にあること
が必要である。|Q′|が|Q|より小さいと、扁平部
には外添剤が多く付着しているので、扁平トナーは扁平
部での付着が不安定となる。|Q|<|Q′|の条件を
満たしていると、扁平部での電荷量が多くなり安定して
扁平部で付着するようになる。また、外添剤を添加する
ことによって、流動性も上がるので、トナーの表面電荷
分布は更に均一化する。
【0077】負に帯電するトナーに対しては同電位に帯
電するシリカ等を材料とする添加剤が好ましい。外添剤
はトナーの帯電特性に応じて材料が選択される。外添剤
の選択と被覆率を100%を越えない限度で高くするこ
とによって、 |Q′|/|Q|=1.1〜1.5 の間にあることが好ましい。
【0078】外添剤は大粒径と小粒径の外添剤を混合し
て用いられる。小粒径の外添剤は流動性、帯電性を高め
る上で必要であり、大粒径の外添剤は感光体と扁平トナ
ーとの間にあってスペーサとしての役割を演じ、転写率
やクリーニング性を向上させる効果を有している。扁平
トナーは感光体との接触面が球形トナーや不定形トナー
と較べて広く、転写率やクリーニング性においてやや劣
っていたのが、大粒径の外添剤を用いることによって著
しく改善される。図5には扁平トナーに大粒径の外添剤
が付着した状態を模式的に示している。
【0079】本発明者らの検討によれば、扁平トナーの
形状と大粒径外添剤の粒径との間には、大粒径外添剤が
スペーサとして有効に作用するための条件が存在するこ
とを見出した。
【0080】扁平トナーの扁平部の径をr、厚さをdと
し、外添剤の粒径をpとするとき、 p/r=10-1〜5×10-3 の関係にあることを必要とし、 p/d=3×10-1〜3×10-2 の関係にあることが好ましい条件である。
【0081】外添剤の粒径が上記の範囲から外れると、
外添剤のスペーサとしての機能を充分に果たさないこと
となる。上記に説明した扁平トナーは一成分現像剤とし
て用いられ、現像器内での現像スリーブと押圧部材との
摩擦によって帯電し、扁平トナーは現像スリーブに付着
した状態で現像領域に至り、現像が行われる。
【0082】(8)扁平トナーの一成分現像剤を用いて
現像を行うときは、非接触現像においても接触現像にお
いても、球形トナーを用いたときと比較して優れた現像
性を示すこととなる。
【0083】図7は像形成体である感光体ドラム10に
対向して位置した現像器13の断面構成を図示してい
る。
【0084】現像剤搬送体である現像スリーブ131
は、例えばステンレス材を用いた外形30mm〜80m
mの非磁性の円筒状の部材からなり、感光体ドラム10
の周面に対し、現像スリーブ131の両端に設けられた
不図示の突当コロにより所定の間隙DSDを保って感光体
ドラム10の回転に対し同方向に回転される。逆方向に
回転する構成であっても差し支えない。134はトナー
槽内のトナーの予備帯電を行うスポンジローラである。
【0085】現像スリーブ131周面には、スチレン系
樹脂、ビニル系樹脂、エチレン系樹脂、ロジン変性樹
脂、アクリル系樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ系樹
脂、ポリエステル系樹脂、シリコン系樹脂、フッ素系樹
脂で被覆することがなされている。また、現像スリーブ
131周面は2〜15μmの粗面として、一成分トナー
との摩擦が活発に行われ、搬送性をよくするような処理
を行っている。
【0086】133は押圧部材である層厚規制部材であ
って、現像スリーブ131に対向した面にはゴム材等を
用いたブレードが設けられていて、現像スリーブ131
とスポンジローラ134との間で予備的に摩擦帯電がな
されて現像スリーブ131に付着した扁平トナーは層厚
規制部材133によって押圧され、回転する現像スリー
ブ131との間で摩擦帯電し、扁平トナーは扁平部を現
像スリーブ131に付着するようにして現像領域へと搬
送される。扁平トナーを用いたときは層厚h(DSD)は
1〜1.5層のトナー薄層とし、現像スリーブ131表
面積に対するトナーの表面非覆率は60〜120%の間
にあって現像が行われる。
【0087】層厚規制部材133によって層厚が扁平部
が付着するようにして、1〜1.5層に規制され、必要
とする電荷が付与されて、感光体ドラム10と現像スリ
ーブ131とが現像間隙DSDで対向する現像領域へと搬
送された扁平トナーは、現像スリーブ131に印加され
る直流(DC)バイアスE1と交流(AC)バイアスA
C1とが重畳した現像バイアスの印加によって、非接触
又は接触現像法により非接触又は接触の状態で感光体ド
ラム10上の静電潜像に対して反転現像が行われる。
【0088】(非接触現像)非接触現像においては、現
像スリーブ131と感光体ドラム10の間隙DSDは20
0〜800μmの間に設定されていることが好ましい。
この間隙が200μmよりも狭いと、均一な現像が維持
されにくくなって、安定した現像が行われなくなる。逆
に間隙が800μmを超すようになると、対向電極効果
が低下して十分な現像濃度が得られないようになる。そ
して、間隙を200〜800μmの範囲にすると、現像
間隙と現像剤層の厚さを、非画像形成時振動電界を生じ
させていない状態の下で、現像剤層が感光体ドラム10
の表面に接触せず、しかもできるだけ近接するような条
件に設定することが行われる。それによって、トナー像
に掃き目が生じたり、またカブリが生じたりすることが
防止される。現像スリーブ131が感光体ドラム10に
近接する位置は、トナーの飛散防止上、重力の方向が現
像スリーブ131に向かうようになる位置が好ましい
が、勿論、それに限られるものではない。また、現像ス
リーブ131は外径が20〜100mm、好ましくは3
0〜80mmの間が用いられ、現像スリーブ131の回
転速度及び回転方向は、トナーの飛散防止の点からは、
遅い速度で方向が感光体ドラム10の移動方向と反対が
好ましいが、現像剤層による画像再現性の点からは感光
体ドラム10の移動方向と同方向で、現像スリーブ13
1の周速を感光体ドラム10の周速の1.5〜3.5倍
以内に抑え、方向は同方向とすることが好ましい。しか
し、これに限定されるものではない。
【0089】振動電界下での現像は、現像スリーブ13
1にバイアス電源によって、カブリ防止及び現像濃度に
関係する直流電圧と、現像濃度及び階調性に関係する交
流電圧との重畳した電圧を印加して、それにより現像領
域に振動電界を生ぜしめて行うのが好ましい。直流成分
としては反転現像にあっては、バイアス電圧の直流成分
は感光体ドラム10の非画像背景部における受容電位に
対して100〜200V程度低い電圧に設定される。交
流成分としては周波数が1〜10kHz、振幅Vppが1
500〜3000Vの範囲が用いられる。以上の交流成
分は正弦波に限らず、矩形波や三角波等であってもよ
い。交流成分の周波数は、低過ぎると、振動のピッチが
現像に表れるようになり、反対に高過ぎても、電界の振
動に現像剤が追従できなくなって、現像濃度が低下し、
鮮明な高画質画像の再現ができなくなると言う傾向が現
れる。交流成分の振幅Vppは、周波数も関係するが、大
なる程現像剤層を振動させるようになって、扁平トナー
は現像スリーブ131への静電的な拘束から離脱して飛
翔し現像が行われてそれだけ効果を増すことになるが、
その反面、大なる程カブリを生じ易くし、落雷現象のよ
うな絶縁破壊も起こり易くする。しかし、現像スリーブ
131周面が樹脂等によって絶縁化され、さらに絶縁性
をもった扁平トナーは、絶縁破壊は防止されるし、カブ
リの発生も直流成分で防止できる。
【0090】特に非接触現像にあっては、層厚規制部材
133によって押圧され形成される層厚h(DSD)が1
〜1.5層の間にあって、扁平トナーが現像スリーブ1
31に対して被覆率60〜120%の間に付着している
よう管理されているときは、現像領域にあって図6
(a)に示すように、現像スリーブ面に対して扁平部を
もって静電的に付着していた扁平トナーは、印加された
現像バイアスによって現像スリーブ131から離間し、
図2(c)に示すように扁平トナーは飛翔して感光体ド
ラム10の潜像位置に扁平部をもって付着し薄層でしか
も画像濃度の得られる現像が行われる。かかる現像にお
いて、先に説明した外添剤を用いることが、現像性を高
め、良質で薄層のトナー画像を形成するうえで極めて有
効である。
【0091】また図6(b)に示すように層厚h
(DSD)が大きくとられたときは、扁平トナーの現像ス
リーブ131への付着状態は乱れて、トナー粒子の帯電
状態や帯電電位がバラツキ、トナー飛散が多く良好な現
像が行われない。
【0092】(接触現像)接触現像を行う際の現像装置
は、現像剤搬送体である現像スリーブ131は外周を弾
性ゴム材とし、層厚規制部材133には金属板が用いら
れ、非接触現像におけると同様に軽い接触状態にあっ
て、現像スリーブ131と層厚規制部材133との間で
搬入された扁平トナーは、摩擦帯電が行われながら1〜
1.5層の層厚h(DSD)を形成し、扁平トナーの扁平
部を現像スリーブ131に付着した姿勢で現像領域へと
搬送される。扁平トナーは層厚規制部を通過中両側から
摩擦帯電がなされるので、層厚が1〜2層の間にあって
は、良好の帯電がなされることとなる。
【0093】現像領域においては、現像スリーブ131
が僅かに弾性変形を行いながら感光体ドラム10に摺接
し、現像スリーブ131に扁平部をもって付着していた
扁平トナーは、感光体ドラム10上の潜像部分に扁平部
をもって付着し、現像が行われる。
【0094】現像スリーブ131が感光体ドラム10に
近接する位置は、トナー等の飛散防止上、重力の方向が
現像スリーブ131に向かうようになる位置が好ましい
が、勿論、それに限られるものではない。また、現像ス
リーブ131は外径が10〜30mmの間が好ましく用
いられ、現像スリーブ131の回転速度及び回転方向
は、トナー等の飛散防止の点からは、遅い速度で方向が
感光体ドラム10の移動方向と反対が好ましいが、現像
剤層による画像再現性の点からは感光体ドラム10の移
動方向と同方向で、現像スリーブ131の周速を感光体
ドラム10の周速の1.5〜3.5倍以内に抑え、方向
は同方向とすることが好ましい。しかし、これに限定さ
れるものではない。接触現像にあっても、現像スリーブ
131には直流電圧に交流電圧を重畳して印加すること
がなされる。直流成分としては反転現像にあっては、バ
イアス電圧の直流成分は感光体ドラム10の非画像背景
部における受容電位に対し100〜200V程度低い電
圧に設定される。交流成分としては周波数が1〜5kH
z、振幅Vppが500〜1500Vの範囲が用いられ
る。接触現像においても交流バイアスを印加することに
よって、振動電界効果によって現像効率が上がり、現像
剤の凝集をほぐして、ベタ画像エッジ部へのトナーの掃
き寄せ画像の発生を防止し、扁平トナーは扁平部をもっ
て感光体面に付着し、高濃度でムラのない良好な現像が
行われることとなる。
【0095】接触現像においても、扁平トナーの現像ス
リーブ131に対する被覆率が60〜120%の間に付
着するよう管理されているときは、図6(a)に示すよ
うに扁平トナーは現像スリーブ131に対して扁平部を
もって静電的に付着しており、現像領域においては感光
体表面と摺擦状態にあり、現像バイアスが印加されるこ
とによって、図2(b)に示すように扁平トナーは感光
体ドラム10の潜像位置に扁平部をもって付着し、薄層
でしかも画像濃度が得られる現像が行われる。かかる現
像において先に説明した外添剤を用いることが、現像性
を高め、良質で薄層のトナー画像を形成する上で極めて
有効である。
【0096】(9) 上記に説明した現像剤に扁平トナ
ーを用いて現像を行う画像形成装置の各例について、図
8ないし図11を用いて説明する。図8は、本発明にか
かわる扁平トナーを用いる画像形成装置の実施例の第1
の例を示すカラー画像形成装置の断面構成図であり、図
9は、本発明にかかわる扁平トナーを用いる画像形成装
置の実施例の第2の例を示すカラー画像形成装置の断面
構成図であり、図10は、本発明にかかわる扁平トナー
を用いる画像形成装置の実施例の第3の例を示すカラー
画像形成装置の断面構成図であり、図11は、像形成体
或いは中間転写体上の扁平トナーからなるトナー像を示
す図である。
【0097】図8に示す画像形成装置では、像形成体と
しての感光体ドラム10aは、例えばガラスや透光性ア
クリル樹脂等の透光性部材によって形成される円筒状の
基体の外周に、透光性の導電層及び有機感光層(OP
C)の光導電体層を形成したものである。
【0098】感光体ドラム10aは、図示しない駆動源
からの動力により、透光性の導電層を接地された状態で
図1の矢印で示す時計方向に回転される。
【0099】本実施例で用いる、画像露光用の露光ビー
ムは、その結像点である感光体ドラム10aの光導電体
層において、光導電体層の光減衰特性(光キャリア生
成)に対して適正なコントラストを付与できる波長の露
光光量を有していて、適切なコントラストを付与できれ
ばよい。透光性の基体の素材としては、アクリル樹脂、
特にメタクリル酸メチルエステルモノマーを重合したも
のが、透光性、強度、精度、表面性等において優れてお
り好ましく用いられるが、その他一般光学部材などに使
用されるアクリル、フッ素、ポリエステル、ポリカーボ
ネート、ポリエチレンテレフタレートなどの各種透光性
樹脂が使用可能である。また、露光光に対して透光性を
有していれば、着色していてもよい。透光性の導電層と
しては、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化錫、酸化
鉛、酸化インジウム、ヨウ化銅や、Au、Ag、Ni、
Alなどからなる透光性を維持した金属薄膜が用いら
れ、成膜法としては、真空蒸着法、活性反応蒸着法、各
種スパッタリング法、各種CVD法、浸漬塗工法、スプ
レー塗布法などが利用出来る。また、光導電体層として
は各種有機感光層(OPC)が使用出来る。
【0100】光導電体層の感光層としての有機感光層
は、電荷発生物質(CGM)を主成分とする電荷発生層
(CGL)と電荷輸送物質(CTM)を主成分とする電
荷輸送層(CTL)とに機能分離された二層構成の感光
層とされる。二層構成の有機感光層は、CTLが厚いた
めに有機感光層としての耐久性が高く本発明に適する。
なお有機感光層は、電荷発生物質(CGM)と電荷輸送
物質(CTM)を1つの層中に含有する単層構成とされ
てもよく、該単層構成又は前記二層構成の感光層には、
通常バインダ樹脂が含有される。
【0101】以下に説明する帯電手段としてのスコロト
ロン帯電器11、画像書込手段としての露光光学系12
a、現像手段としての現像器13は、それぞれ、イエロ
ー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒色
(K)の各色毎の画像形成プロセス用として準備されて
おり、本実施形態においては、図8の矢印にて示す感光
体ドラム10aの回転方向に対して、Y、M、C、Kの
順に配置される。
【0102】スコロトロン帯電器11は像形成体である
感光体ドラム10aの移動方向に対して直交する方向
(図8において紙面垂直方向)に感光体ドラム10aと
対峙し近接して取り付けられ、感光体ドラム10aの前
述した有機感光体層に対し所定の電位に保持された制御
グリッド(符号なし)と、コロナ放電電極として例えば
放電ワイヤ(符号なし)を用い、トナーと同極性のコロ
ナ放電とによって帯電作用(本実施例においてはマイナ
ス帯電)を行い、感光体ドラム10aに対し一様な電位
を与える。コロナ放電電極としては、その他鋸歯状電極
や針状電極を用いることも可能である。
【0103】露光光学系12aは、それぞれ、像露光光
の発光素子としてのLED(発光ダイオード)を感光体
ドラム10aの軸と平行に複数個アレイ状に並べた線状
の露光素子(不図示)と等倍結像素子としてのセルフォ
ックレンズ(不図示)とがホルダに取り付けられた露光
用ユニットとして構成される。露光光学系保持部材とし
ての円柱状の保持体20に、各色毎の露光光学系12a
が取付けられて感光体ドラム10aの基体内部に収容さ
れる。露光素子としてはその他、FL(蛍光体発光)、
EL(エレクトロルミネッセンス)、PL(プラズマ放
電)等の複数の発光素子をアレイ状に並べた線状のもの
が用いられる。
【0104】露光光学系12aは、感光体ドラム10a
上での露光位置を、スコロトロン帯電器11と現像器1
3との間で、現像器13に対して感光体ドラム10aの
回転方向上流側に設けた状態で、感光体ドラム10aの
内部に配置される。
【0105】露光光学系12aは、別体のコンピュータ
(不図示)から送られメモリに記憶された各色の画像デ
ータに基づいて画像処理を施した後、一様に帯電した感
光体ドラム10aに像露光を行い、感光体ドラム10a
上に潜像を形成する。この実施例で使用される発光素子
の発光波長は、通常Y、M、Cのトナーの透光性の高い
680〜900nmの範囲のものが良好であるが、裏面
から像露光を行うことからカラートナーに透光性を十分
に有しないこれより短い波長でもよい。
【0106】現像器13は、内部にイエロー(Y)、マ
ゼンタ(M)、シアン(C)若しくは黒色(K)の一成
分の扁平トナーを有する現像剤を収容した現像器13
は、スコロトロン帯電器11による帯電と露光光学系1
2aによる像露光(画像書込)とによって形成される感
光体ドラム10a上の静電潜像を、非接触の状態で感光
体ドラム10aの帯電極性と同極性のトナー(本実施例
においては感光体ドラムは負帯電であり、トナーは負極
性)により反転現像する。
【0107】画像形成のスタートにより不図示の像形成
体駆動モータの始動により感光体ドラム10aが図8の
矢印で示す時計方向へ回転され、同時にYのスコロトロ
ン帯電器11の帯電作用により感光体ドラム10aに電
位の付与が開始される。感光体ドラム10aは電位を付
与されたあと、Yの露光光学系12aにおいて第1の色
信号すなわちYの画像データに対応する電気信号による
露光(画像書込)が開始され感光体ドラム10aの回転
走査によってその表面の感光層に原稿画像のイエロー
(Y)の画像に対応する静電潜像が形成される。この潜
像はYの現像器13により非接触の状態で反転現像さ
れ、感光体ドラム10a上にイエロー(Y)の扁平トナ
ーからなるトナー像が形成される。
【0108】次いで、感光体ドラム10aは前記イエロ
ー(Y)のトナー像の上に、Mのスコロトロン帯電器1
1の帯電作用により電位が付与され、Mの露光光学系1
2aの第2の色信号すなわちマゼンタ(M)の画像デー
タに対応する電気信号による露光(画像書込)が行わ
れ、Mの現像器13による非接触の反転現像によって前
記のイエロー(Y)の扁平トナーからなるトナー像の上
にマゼンタ(M)の扁平トナーからなるトナー像が重ね
合わせて形成される。
【0109】同様のプロセスにより、Cのスコロトロン
帯電器11、露光光学系12a及び現像器13によって
さらに第3の色信号に対応するシアン(C)の扁平トナ
ーからなるトナー像が、また、Kのスコロトロン帯電器
11、露光光学系12a及び現像器13によって第4の
色信号に対応する黒色(K)の扁平トナーからなるトナ
ー像が順次重ね合わせて形成され、感光体ドラム10a
の一回転以内にその周面上に扁平トナーからなる重ね合
わせのカラートナー像が形成される。
【0110】このように、本実施例では、Y、M、C及
びKの露光光学系12aによる感光体ドラム10aの有
機感光層に対する露光は、感光体ドラム10aの内部よ
り透光性の基体を通して行われる。従って、第2、第3
及び第4の色信号に対応する画像の露光は何れも先に形
成されたトナー像により遮光されることなく静電潜像を
形成することが可能となり、好ましいが、感光体ドラム
10aの外部から露光してもよい。
【0111】一方、主として転写材(記録材)として用
いられる記録紙Pが、転写材収納手段としての給紙カセ
ット15より、送り出しローラ(符号なし)により送り
出され、給送ローラ(符号なし)により給送されて転写
材給送手段としてのタイミングローラ16へ搬送され
る。
【0112】記録紙Pは、タイミングローラ16の駆動
によって、感光体ドラム10a上に担持された扁平トナ
ーからなる重ね合わせのカラートナー像との同期がとら
れ、転写材帯電手段としての紙帯電器150の帯電によ
り搬送ベルト14Aに吸着されて転写域(符号なし)へ
給送される。搬送ベルト14Aにより密着搬送された記
録紙Pは、転写域でトナーと反対極性(本実施形態にお
いてはプラス極性)の電圧が印加される転写手段として
の転写器14Cにより、感光体ドラム10aの周面上の
扁平トナーからなる重ね合わせのカラートナー像が一括
して記録紙P上に転写される。
【0113】扁平トナーからなる重ね合わせのカラート
ナー像が転写された記録紙Pは、転写材分離手段として
の紙分離AC除電器14hにより除電されて、搬送ベル
ト14Aから分離され、定着装置17へと搬送される。
【0114】定着装置17は扁平トナーからなる重ね合
わせのカラートナー像を定着するための定着ローラ部材
(転写材のトナー像を有する側の面に設けられるローラ
部材)としての定着ローラ17aと、定着ローラ17a
に対向して設けられる加圧ローラ部材(転写材のトナー
像を有しない側の面に設けられるローラ部材)としての
加圧ローラ17bとにより構成され、定着ローラ17a
の内部中心には、発熱源としての発熱フィラメント(符
号なし)を有する加熱手段であるハロゲンランプHLa
が設けられる。
【0115】定着ローラ17aと加圧ローラ17bとの
間で形成されるニップ部Nで記録紙Pが挟持され、熱と
圧力とを加えることにより記録紙P上の扁平トナーから
なる重ね合わせのカラートナー像が定着され、記録紙P
は排紙ローラ18により送られて、装置上部のトレイへ
排出される。
【0116】転写後の感光体ドラム10aの周面上に残
ったトナーは、像形成体クリーニング手段としての感光
体クリーニング装置19に設けられた感光体クリーニン
グブレード(符号なし)によりクリーニングされる。残
留トナーを除去された感光体ドラム10aはスコロトロ
ン帯電器11によって一様帯電を受け、次の画像形成サ
イクルに入る。
【0117】上記の如くにして、扁平トナーを用いるこ
とにより、図11(a)に示すように、感光体ドラム1
0a上に薄層化と平坦化され、トナー乱れのない重ね合
わせのカラートナー像が形成され、また図11(b)に
示すように、感光体ドラム10a上の重ね合わせのカラ
ートナー像が転写された記録紙P上においても薄層化と
平坦化され、トナー乱れのない重ね合わせのカラートナ
ー像が形成される。
【0118】なお上記画像形成装置においては、カラー
画像形成にて説明したが、モノクロ画像のみの画像形成
を行うことも可能である。
【0119】また上記において、感光体ドラム10a上
に付着される単色での扁平トナーは、扁平トナーの扁平
面を寝かせた状態で感光体ドラム10aの潜像部を均一
に覆う程度の量を、最大での必要量とすることが好まし
い。即ち、扁平トナーによる好ましいトナー層厚は一様
に隙間無く扁平トナーが付着された状態(扁平トナーが
潰された状態)で、(0.7〜1.3)×d(dは図1
にて前述した扁平トナーの厚さ)であることが好まし
く、これにより、十分な画像濃度を有する薄いトナー像
の形成が可能となる。
【0120】図9に示す画像形成装置では、画像形成装
置上部には、透明なガラス板などからなる原稿台と、さ
らに原稿台上に載置した原稿Dを覆う原稿カバー等から
なる原稿載置部111があり、原稿台の下方であって、
装置本体内には第1ミラーユニット112、第2ミラー
ユニット113、主レンズ120、カラーCCD123
等からなる画像読み取り部Aが設けられている。第1ミ
ラーユニット112は露光ランプ114、第1ミラー1
15を備え、原稿台と平行に、かつ図面左右方向へ直線
移動可能に取り付けられていて、原稿Dの全面を光学走
査する。第2ミラーユニット113は第2ミラー116
及び第3ミラー117を一体化して備え、常に所定の光
路長を保つように第1ミラーユニット112の1/2の
速度で左右同方向に直線移動する。勿論この第2ミラー
ユニット113の移動は第1ミラーユニット112と同
様に原稿台に対して平行である。露光ランプ114によ
って照明される原稿台上の原稿Dの像は、主レンズ12
0により第1ミラー115、第2ミラー116、第3ミ
ラー117を経てカラーCCD123上へ結像されるよ
うになっている。走査が終わると第1ミラーユニット1
12及び第2ミラーユニット113は元の位置に戻り、
次のコピーまで待機する。
【0121】カラーCCD123によって得られた各色
の画像データは画像処理部において画像処理され、画像
信号として次に説明する画像形成部Eにレーザ書込みが
行われる。
【0122】図9に示す画像形成装置は画像形成部Eと
して中間転写体を用いたタンデム方式のカラー画像形成
装置であって、中間転写体としての転写ベルト14aの
周縁部には黒色(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)
及びイエロー(Y)から成る4組のプロセスユニット1
00が、転写ベルト14aの回転方向上流側から、その
順に設けられていて、各プロセスユニット100では、
扁平トナーを用いる、K、C、M及びYのトナー像が形
成され、かかる扁平トナーからなるトナー像は転写ベル
ト14aの上で重ね合わせて転写され、転写された重ね
合わせのカラートナー像は転写材としての記録紙P上に
一括転写され、定着されて機外に排出される構成となっ
ている。
【0123】4組のプロセスユニット100は何れも共
通した構造となっているので、その1組について説明す
る。
【0124】像形成体としての感光体ドラム10は、円
筒状の基体の外周に、導電層及び有機感光層(OPC)
の光導電体層を形成したものである。
【0125】感光体ドラム10は、図示しない駆動源か
らの動力により、或いは転写ベルト14aに従動し、導
電層を接地された状態で矢印で示す反時計方向に回転さ
れる。
【0126】11は帯電手段としてのスコロトロン帯電
器で、感光体ドラム10の移動方向に対して直交する方
向に感光体ドラム10と対峙し近接して取り付けられ、
トナーと同極性のコロナ放電によって、感光体ドラム1
0に対し一様な電位を与える。
【0127】12は画像データに基づいてK、C、M及
びYの像露光を行う画像書込手段としての露光光学系
で、例えばポリゴンミラー等によって感光体ドラム10
の回転軸と平行に走査を行う走査光学系である。一様帯
電された感光体ドラム10上に露光光学系12によって
像露光を行うことによって潜像が形成される。
【0128】感光体ドラム10周縁には、負に帯電した
扁平トナーから成る一成分の現像剤を内蔵した現像器1
3が設けられていて現像が行われる。なお現像は接触現
像であっても非接触現像であっても差し支えない。この
扁平トナーからなるトナー像は転写位置において後に説
明する転写ベルト14a上に転写がなされる。転写を終
えて感光体ドラム10上に残留した転写残トナーは、静
電的に回収を行う感光体クリーニング装置19によって
清掃が行われる。
【0129】K、C、M及びYから成る4色のプロセス
ユニット100が並列して対向する転写ベルト14aは
体積抵抗率1010〜1015Ω・cm、表面抵抗率1010
〜1015Ω/□の無端ベルトであり、例えば変性ポリイ
ミド、熱硬化ポリイミド、エチレンテトラフルオロエチ
レン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ナイロンアロイ
等のエンジニアリングプラスチックに導電材料を分散し
た、厚さ0.1〜1.0mmの半導電性フィルム基体の
外側に、好ましくはトナーフィルミング防止層として厚
さ5〜50μmのフッ素コーティングを行った、2層構
成のシームレスベルトである。転写ベルト14aの基体
としては、この他に、シリコンゴム或いはウレタンゴム
等に導電材料を分散した厚さ0.5〜2.0mmの半導
電性ゴムベルトを使用することも出来る。転写ベルト1
4aは、駆動ローラ14d、従動ローラ14e、テンシ
ョンローラ14k及びバックアップローラ14jに外接
して張架され、画像形成時には、不図示の駆動モータよ
りの駆動をうけて駆動ローラ14dが回転され、各色毎
の転写位置では第1の転写手段としての1次転写ローラ
14cにより感光体ドラム10に転写ベルト14aが押
圧され、転写ベルト14aが図の矢印で示す方向に回転
される。
【0130】各色毎の第1の転写手段としてのローラ部
材からなる1次転写ローラ14cは、転写ベルト14a
を挟んで各色毎の感光体ドラム10に対向して設けら
れ、転写ベルト14aと各色毎の感光体ドラム10との
間に各色毎の転写域(符号なし)を形成する。各色毎の
1次転写ローラ14cにはトナーと反対極性(本実施例
においてはプラス極性)の直流電圧を印加し、転写域に
転写電界を形成することにより、各色毎の感光体ドラム
10上のトナー像を転写ベルト14a上に転写する。
【0131】各色毎の除電手段である除電器14mは、
好ましくはコロナ放電器により構成され、1次転写ロー
ラ14cにより帯電された転写ベルト14aを除電す
る。
【0132】画像記録のスタートにより不図示の感光体
駆動モータの始動により黒(K)のプロセスユニット1
00の感光体ドラム10が図の矢印で示す方向へ回転さ
れ、同時にKのスコロトロン帯電器11の帯電作用によ
りKの感光体ドラム10に電位の付与が開始される。
【0133】Kの感光体ドラム10は電位を付与された
あと、Kの露光光学系12によって制御部から出力する
電気信号による画像書込が開始され、Kの感光体ドラム
10の表面に制御部からの出力画像に対応する静電潜像
が形成される。
【0134】前記のKの潜像はKの現像器13により非
接触状態で反転現像がなされKの感光体ドラム10の回
転に応じKの扁平トナーによるKの扁平トナーからなる
トナー像が形成される。
【0135】上記の画像形成プロセスによって像形成体
であるKの感光体ドラム10上に形成されたKの扁平ト
ナーからなるトナー像が、Kの転写域(符号なし)にお
いて、Kの1次転写ローラ14cによって、転写ベルト
14a上に転写される。
【0136】Kのプロセスユニット100の作動に僅か
に遅れて、シアン(C)のプロセスユニット100の感
光体ドラム10が図の矢印で示す方向へ回転され、同時
にCのスコロトロン帯電器11の帯電作用によりCの感
光体ドラム10に電位の付与が開始される。
【0137】Cの感光体ドラム10は電位を付与された
あと、Cの露光光学系12によってKのトナー像と同期
してCの画像データに対応する電気信号による画像書込
が開始され、Cの感光体ドラム10の表面に原稿画像の
Cの画像に対応する静電潜像が形成される。
【0138】前記のCの潜像はCの現像器13により非
接触状態で反転現像がなされCの感光体ドラム10の回
転に応じCの扁平トナーによるCのトナー像が形成され
る。
【0139】上記の画像形成プロセスによって像形成体
であるCの感光体ドラム10上に形成されたCの扁平ト
ナーからなるトナー像が、Cの転写域(符号なし)にお
いて、Cの1次転写ローラ14cによって、転写ベルト
14aのKの扁平トナーからなるトナー像上に転写され
る。
【0140】次いで転写ベルト14aは、Mのトナー像
と同期が取られ、マゼンタ(M)のプロセスユニット1
00によりMの感光体ドラム10上に形成されたMの画
像データに対応するMの扁平トナーからなるトナー像
が、Mの転写域(符号なし)において、Mの1次転写ロ
ーラ14cによって、前記のK、Cの扁平トナーからな
る重ね合わせのトナー像の上から、重ね合わせて形成さ
れる。
【0141】同様のプロセスにより、K、C、Mの扁平
トナーからなる重ね合わせのトナー像と同期が取られ、
イエロー(Y)の扁平トナーを用いたプロセスユニット
100によりYの感光体ドラム10上に形成された、Y
の画像データに対応するYの扁平トナーを用いたYのト
ナー像が、Yの転写域(符号なし)において、Yの1次
転写ローラ14cによって、前記のK、C、Mの扁平ト
ナーからなる重ね合わせのトナー像の上から重ね合わせ
て形成され、転写ベルト14a上にK、C、M及びYの
扁平トナーからなる重ね合わせのカラートナー像が形成
される。
【0142】転写後の各色毎の感光体ドラム10の周面
上に残った転写残トナーは、各色毎の像形成体クリーニ
ング手段である感光体クリーニング装置19によりクリ
ーニングされる。
【0143】転写ベルト14a上の重ね合わせのカラー
トナー像形成と同期して転写材収納手段である給紙カセ
ット15から、転写材給送手段としてのタイミングロー
ラ16を経て、主として転写材(記録材)として用いら
れる記録紙Pが、第2の転写手段である2次転写器14
gの転写域(符号なし)へと搬送され、トナーと反対極
性の直流電圧が印加される2次転写器14gにより、転
写ベルト14a上の扁平トナーからなる重ね合わせカラ
ートナー像が記録紙P上に一括して転写される。記録紙
P上にはK、C、M、Yの扁平トナーからなる重ね合わ
せのカラートナー像が存在することとなる。
【0144】扁平トナーからなる重ね合わせのカラート
ナー像が転写された記録紙Pは、鋸歯状電極板から成る
分離手段である除電電極16bにより除電され、定着装
置17へと搬送される。
【0145】定着装置17は扁平トナーからなる重ね合
わせのカラートナー像を定着するための定着ローラ部材
(転写材のトナー像を有する側の面に設けられるローラ
部材)としての定着ローラ17aと、定着ローラ17a
に対向して設けられる加圧ローラ部材(転写材のトナー
像を有しない側の面に設けられるローラ部材)である加
圧ローラ17bとにより構成される。定着ローラ17a
の内部中心には、発熱源としての発熱フィラメント(符
号なし)を有する加熱手段であるハロゲンランプHLa
が設けられる。
【0146】定着ローラ17aと圧着ローラ17bとの
間で熱と圧力とを加えられることにより記録紙P上の扁
平トナーからなる重ね合わせのカラ−トナー像が定着さ
れた後、排出ローラ18により送られ装置上部のトレイ
へ排出される。
【0147】転写後の転写ベルト14aの周面上に残っ
た転写残トナーは、転写ベルト14aを挟んで従動ロー
ラ14eに対向して設けられる中間転写体クリーニング
手段としての中間転写体クリーニング装置19aにより
クリーニングされる。
【0148】上記の如くにして、扁平トナーを用いるこ
とにより、図11(a)に示すように、感光体ドラム1
0上に薄層化と平坦化され、トナー乱れのないトナー像
が形成され、また図11(c)に示すように、各色の感
光体ドラム10上のトナー像が転写された搬送ベルト1
4a上においても、薄層化と平坦化され、トナー乱れの
ない重ね合わせのカラートナー像が形成され、また図1
1(b)に示すように、搬送ベルト14a上の重ね合わ
せのカラートナー像が転写された記録紙P上においても
薄層化と平坦化され、トナー乱れのない重ね合わせのカ
ラートナー像が形成される。
【0149】また上記において、感光体ドラム10a上
に付着される単色での扁平トナーは、扁平トナーの扁平
面を寝かせた状態で感光体ドラム10aの潜像部を均一
に覆う程度の量を、最大での必要量とすることが好まし
い。即ち、扁平トナーによる好ましいトナー層厚は一様
に隙間無く扁平トナーが付着された状態(扁平トナーが
潰された状態)で、(0.7〜1.3)×d(dは図1
にて前述した扁平トナーの厚さ)であることが好まし
く、これにより、十分な画像濃度を有する薄いトナー像
の形成が可能となる。
【0150】図10に示すカラー画像形成装置は中間転
写体を用いたタンデム方式のカラー画像形成装置であっ
て、中間転写体としての転写ベルト14aの周縁部に
は、転写ベルト14aの回転方向上流側から、黒色
(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー
(Y)から成る4組のカラー画像形成用のプロセスユニ
ット100が設けられていて、K、C、M及びYのプロ
セスユニット100では扁平トナーからなる淡トナー
と、扁平トナーからなる濃トナーとを用いてのK、C、
M及びYの、扁平トナーからなる重ね合わせトナー像が
形成され、各プロセスユニット100にて形成された扁
平トナーからなるトナー像は転写ベルト14aの上で重
ね合わせて転写されて、転写ベルト14a上に扁平トナ
ーからなる重ね合わせのカラートナー像が形成され、転
写ベルト14a上に転写された扁平トナーからなる重ね
合わせのカラートナー像が転写材上に一括して転写さ
れ、定着されて機外に排出される構成となっている。
【0151】K、C、M及びYの4組のプロセスユニッ
ト100は何れも共通した構造となっているので、その
1組について説明する。
【0152】プロセスユニット100は、感光体ドラム
10と、トナー像の転写位置からみて、感光体ドラム1
0の回転方向上流側から、感光体ドラム10上の転写残
トナーをクリーニングするための感光体クリーニング装
置19と、淡トナー像を形成するための淡トナー用のス
コロトロン帯電器11(L)、る淡トナー用の露光光学
系12(L)、扁平トナーからなる淡トナー用の現像器
13(L)と、濃トナー像を形成するための濃トナー用
のスコロトロン帯電器11(H)、濃トナー用の露光光
学系12(H)、扁平トナーからなる濃トナー用の現像
器13(H)とから構成される。
【0153】像形成体である感光体ドラム10は、例え
ばアルミパイプ、アクリル樹脂パイプ等を用いた円筒状
の基体の外周に、導電層及び有機感光層(OPC)の光
導電体層を形成したものである。
【0154】感光体ドラム10は、図示しない駆動源か
らの動力により、或いは転写ベルト14aに従動し、導
電層を接地された状態で矢印で示す反時計方向に回転さ
れる。
【0155】淡トナー用の帯電手段(第1の帯電手段)
であるスコロトロン帯電器11(L)及び濃トナー用の
帯電手段(第2の帯電手段)であるスコロトロン帯電器
11(H)は、それぞれ、感光体ドラム10の移動方向
に対して直交する方向に感光体ドラム10と対峙し近接
して取り付けられ、トナーと同極性のコロナ放電によっ
て、感光体ドラム10に対し一様な電位を与える。
【0156】淡トナー用の像露光手段(第1の像露光手
段)である露光光学系12(L)、濃トナー用の像露光
手段(第2の像露光手段)である露光光学系12(H)
は、それぞれ、例えばポリゴンミラー等によって感光体
ドラム10の回転軸と平行に走査を行う走査光学系が用
いられる。露光光学系12(L)は、外部露光を用い、
淡トナー用の画像データによって第1の画像書込(第1
の像露光)を行う画像書込手段であり、露光光学系12
(H)は、外部露光を用い、濃トナー用の画像データに
よって第2の画像書込(第2の像露光)を行う画像書込
手段である。
【0157】扁平トナーからなる淡トナー用の現像手段
(第1の現像手段)である現像器13(L)は、扁平ト
ナーからなる淡トナー現像剤を内蔵し、接触又は非接触
によって第1の反転現像を行う。また扁平トナーからな
る濃トナー用の現像手段である現像器13(H)は、扁
平トナーからなる濃トナー現像剤を内蔵し、非接触現像
によって第2の反転現像を行う。
【0158】画像形成に当たっては、各色毎の画像デー
タは、淡トナー用の画像データと濃トナー用の画像デー
タとに分けられ、先ず、淡トナー用のスコロトロン帯電
器11(L)により一様帯電された感光体ドラム10
に、淡トナー用の画像データによる第1の像露光が露光
光学系12(L)によってなされて、淡トナーの潜像形
成が行われ、扁平トナーからなる淡トナー用の現像器1
3(L)の現像ローラ13a(L)によって、扁平トナ
ーからなる淡トナーによる第1の現像が行われる。次
に、扁平トナーからなる淡トナー像が形成された感光体
ドラム10に、濃トナー用のスコロトロン帯電器11
(H)により再帯電が行われ、濃トナー用の画像データ
による第2の像露光が、露光光学系12(H)によって
行われて、濃トナーの潜像形成がなされ、扁平トナーか
らなる濃トナー用の現像器13(H)の現像ローラ13
a(H)によって、扁平トナーからなる濃トナーによる
第2の現像が行われて、扁平トナーからなる淡トナーに
よるトナー像の上に、扁平トナーからなる濃トナーによ
るトナー像が感光体ドラム10上に重ねて形成される。
この扁平トナーからなる淡、濃トナー像(重ね合わせト
ナー像)は、第1の転写手段の転写位置において、転写
ベルト14a上に転写がなされる。
【0159】転写を終えた感光体ドラム10上に残留し
た転写残トナーは、静電的に回収を行う感光体クリーニ
ング装置19によって清掃が行われる。
【0160】K、C、M及びYの4組のプロセスユニッ
ト100が並列して対向する中間転写体としての転写ベ
ルト14aは体積抵抗率が1010〜1015Ω・cm、表
面抵抗率が1010〜1015Ω/□の無端ベルトであり、
例えば変性ポリイミド、熱硬化ポリイミド、エチレンテ
トラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデ
ン、ナイロンアロイ等のエンジニアリングプラスチック
に導電材料を分散した、厚さ0.1〜1.0mmの半導
電性フィルム基体の外側に、好ましくはトナーフィルミ
ング防止層として厚さ5〜50μmのフッ素コーティン
グを行った、2層構成のシームレスベルトである。転写
ベルト14aの基体としては、この他に、シリコンゴム
或いはウレタンゴム等に導電材料を分散した厚さ0.5
〜2.0mmの半導電性ゴムベルトを使用することもで
きる。転写ベルト14aは、駆動ローラ14d、従動ロ
ーラ14e、テンションローラ14k及びバックアップ
ローラ14jに外接して張架され、画像形成時には、不
図示の駆動モータよりの駆動をうけて駆動ローラ14d
が回転され、各色毎の転写位置では1次転写ローラ14
cにより感光体ドラム10に転写ベルト14aが押圧さ
れ、転写ベルト14aが図の矢印で示す方向に回転され
る。
【0161】K、C、M及びYの第1の転写手段である
ローラ部材からなる1次転写ローラ14cは、転写ベル
ト14aを挟んで各々の感光体ドラム10に対向して設
けられ、転写ベルト14aと各々の感光体ドラム10と
の間に各々の転写域(符号なし)を形成する。各々の1
次転写ローラ14cにはトナーと反対極性(本実施形態
においてはプラス極性)の直流電圧を印加し、転写域
(符号なし)に転写電界を形成することにより、K、
C、M及びYの感光体ドラム10上のそれぞれ扁平トナ
ーからなる淡、濃トナー像を転写ベルト14a上に転写
する。
【0162】各色毎の除電手段である除電器14nは、
好ましくはコロナ放電器により構成され、1次転写ロー
ラ14cにより帯電された転写ベルト14aを除電す
る。
【0163】画像記録のスタートにより不図示の感光体
駆動モータの始動により黒(K)のプロセスユニット1
00の感光体ドラム10が図の矢印で示す方向へ回転さ
れ、同時にKの淡トナー用のスコロトロン帯電器11
(L)の帯電作用によりKの感光体ドラム10に電位の
付与が開始される。
【0164】Kの感光体ドラム10は電位を付与された
あと、Kの淡トナー用の露光光学系12(L)によっ
て、第1の色信号のKの淡トナー用の画像データに対応
する電気信号による、外部露光での第1の像露光が開始
され、Kの感光体ドラム10の表面に原稿画像のKの画
像に対応する淡トナー用の静電潜像が形成される。
【0165】前記の淡トナー用の潜像は、Kの扁平トナ
ーからなる淡トナー用の現像器13(L)により接触状
態で第1の反転現像がなされKの感光体ドラム10の回
転に応じKの扁平トナーからなる淡トナーによるトナー
像が形成される。続いてKの濃トナー用のスコロトロン
帯電器11(H)による帯電と、Kの濃トナー用の露光
光学系12(H)による第1の色信号のKの濃トナー用
の画像データに対応する電気信号による、外部露光での
第2の像露光によるKの画像に対応する濃トナー用の静
電潜像の形成と、Kの扁平トナーからなる濃トナー用の
現像器13(H)による第2の現像とによって、Kの扁
平トナーからなる濃トナーによるトナー像が先に形成さ
れたKの扁平トナーからなる淡トナーによるトナー像の
上に重ねて形成される。
【0166】上記の画像形成プロセスによって像形成体
であるKの感光体ドラム10上に形成された、それぞれ
扁平トナーを用いる淡、濃トナーからなるKのトナー像
(扁平トナーからなる重ね合わせのトナー像)が、Kの
転写域(符号なし)において、Kの1次転写ローラ14
cによって、転写ベルト14a上に転写される。
【0167】次いで転写ベルト14aは、Cのトナー像
と同期が取られ、シアン(C)のプロセスユニット10
0によりCの感光体ドラム10上に形成された、第2の
色信号によるCの淡、濃トナー用の画像データに対応
し、それぞれ扁平トナーを用いるCの淡、濃トナーから
なるトナー像(扁平トナーからなる重ね合わせのトナー
像)が、Cの転写域(符号なし)において、Cの1次転
写ローラ14cによって、前記転写ベルト14a上のそ
れぞれ扁平トナーを用いるKの濃、淡トナーからなるト
ナー像(扁平トナーからなる重ね合わせのトナー像)の
上から、転写ベルト14a上において重ね合わせて形成
される。
【0168】同様のプロセスにより、K、Cの重ね合わ
せトナー像と同期が取られ、マゼンタ(M)のプロセス
ユニット100によりMの感光体ドラム10上に形成さ
れた、第3の色信号によるMの淡、濃トナー用の画像デ
ータに対応する、それぞれ扁平トナーを用いるMの淡、
濃トナーからなるトナー像(扁平トナーからなる重ね合
わせのトナー像)が、Mの転写域(符号なし)におい
て、Mの1次転写ローラ14cによって、前記転写ベル
ト14a上のK、Cの扁平トナーからなる重ね合わせの
トナー像の上から、転写ベルト14a上において重ね合
わせて形成され、更にK、C、Mの扁平トナーからなる
重ね合わせのトナー像と同期が取られ、イエロー(Y)
のプロセスユニット100によりYの感光体ドラム10
上に形成された、第4の色信号によるYの淡、濃トナー
用の画像データに対応し、それぞれ扁平トナーを用いる
Yの淡、濃トナーからなるトナー像(扁平トナーからな
る重ね合わせのトナー像)が、Yの転写域(符号なし)
において、Yの1次転写ローラ14cによって、前記転
写ベルト14a上のK、C、Mの扁平トナーからなる重
ね合わせのトナー像の上から、転写ベルト14a上にお
いて重ね合わせて形成され、転写ベルト14a上に扁平
トナーからなるK、C、M及びYの重ね合わせのカラー
トナー像が形成される。
【0169】転写後の各々の感光体ドラム10の周面上
に残った転写残トナーは、各々の像形成体クリーニング
手段であるクリーニング装置19によりクリーニングさ
れる。
【0170】転写ベルト14a上の重ね合わせのカラー
トナー像形成と同期して転写材収納手段である給紙カセ
ット15から、転写材給送手段としてのタイミングロー
ラ16を経て、主として転写材(記録材)として用いら
れる記録紙Pが、第2の転写手段である2次転写器14
gの転写域(符号なし)へと搬送され、トナーと反対極
性の直流電圧が印加される2次転写器14gにより、転
写ベルト14a上の扁平トナーからなる重ね合わせのカ
ラートナー像が記録紙P上に一括して転写される。
【0171】扁平トナーからなる重ね合わせのカラート
ナー像が転写された記録紙Pは、鋸歯状電極板から成る
分離手段である除電電極16bにより除電され、定着装
置17へと搬送される。
【0172】定着装置17は扁平トナーからなる重ね合
わせのカラートナー像を定着するための定着ローラ部材
(転写材のトナー像を有する側の面に設けられるローラ
部材)としての定着ローラ17aと、定着ローラ17a
に対向して設けられる加圧ローラ部材(転写材のトナー
像を有しない側の面に設けられるローラ部材)としての
加圧ローラ17bとにより構成される。定着ローラ17
aの内部中心には、発熱源としての発熱フィラメント
(符号なし)を有する加熱手段であるハロゲンランプH
Laが設けられる。
【0173】定着ローラ17aと圧着ローラ17bとの
間で熱と圧力とを加えられることにより記録紙P上の扁
平トナーからなる重ね合わせのカラ−トナー像が定着さ
れた後、排出ローラ18により送られ装置上部のトレイ
へ排出される。
【0174】転写後の転写ベルト14aの周面上に残っ
た転写残トナーは、転写ベルト14aを挟んで従動ロー
ラ14eに対向して設けられる中間転写体クリーニング
手段としての中間転写体クリーニング装置19aにより
クリーニングされる。
【0175】上記の如くにして、扁平トナーを用いるこ
とにより、図11(a)に示すように、感光体ドラム1
0上に薄層化と平坦化され、トナー乱れのないトナー像
が形成され、また図11(c)に示すように、各色の感
光体ドラム10上のトナー像が転写された搬送ベルト1
4a上においても、薄層化と平坦化され、トナー乱れの
ない重ね合わせのカラートナー像が形成され、また図1
1(b)に示すように、搬送ベルト14a上の重ね合わ
せのカラートナー像が転写された記録紙P上においても
薄層化と平坦化され、トナー乱れのない重ね合わせのカ
ラートナー像が形成される。
【0176】また上記において、感光体ドラム10a上
に付着される単色での扁平トナーは、扁平トナーの扁平
面を寝かせた状態で感光体ドラム10aの潜像部を均一
に覆う程度の量を、最大での必要量とすることが好まし
い。即ち、扁平トナーによる好ましいトナー層厚は一様
に隙間無く扁平トナーが付着された状態(扁平トナーが
潰された状態)で、(0.7〜1.3)×d(dは図1
にて前述した扁平トナーの厚さ)であることが好まし
く、これにより、十分な画像濃度を有する薄いトナー像
の形成が可能となる。
【0177】
【発明の効果】本発明は何れも一成分現像剤のトナーと
して扁平トナーを用い、トナーの消費量が少なくても高
濃度の画像が得られ、凹凸が少なく且つトナーの散りが
無い高画質の画像が得られる優れた効果を奏する画像形
成方法であって、請求項1〜3の発明は、扁平トナーの
付着姿勢を規制することにより、請求項4〜6の発明
は、適切な帯電特性をもった外添剤を用いることによ
り、請求項7〜10の発明は、適切な大きさや付着状態
の外添剤を用いることにより、請求項11、12の発明
は、扁平トナーの作製に当たって適切な処理を行うこと
により、請求項13、14の発明は、扁平トナーの形状
分布を適切に管理することにより、扁平トナーを用いて
優れた画像形成がなされる効果を奏することとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】扁平トナーの1例を示す模式図。
【図2】扁平トナーの付着状態を示す説明図。
【図3】トナー付着量と画像濃度との関係を示す説明
図。
【図4】アニュラー型連続湿式撹拌ミルの一例を示す要
部断面図。
【図5】外添剤の扁平トナーへの付着状態を示す説明
図。
【図6】扁平トナーの現像スリーブへの付着状態を示す
投影図。
【図7】感光体ドラムに対向した現像スリーブの断面構
成図。
【図8】扁平トナーを用いる画像形成装置(第1の例)
の断面構成図。
【図9】扁平トナーを用いる画像形成装置(第2の例)
の断面構成図。
【図10】扁平トナーを用いる画像形成装置(第3の
例)の断面構成図。
【図11】像形成体或いは中間転写体上のトナー像を示
す図。
【符号の説明】
10,10a 感光体ドラム 11,11(H),11(L) スコロトロン帯電器 12,12(H),12(L),12a 露光光学系 13 現像器 14A 搬送ベルト 14a 転写ベルト 14C 転写器 14c 1次転写ローラ 14g 2次転写器 100 プロセスユニット 131 現像スリーブ 133 層厚規制部材

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一成分現像剤のトナーを用いて、像形成
    体上の潜像の現像、及び形成されたトナー像の転写材上
    への転写、定着を行う画像形成方法において、前記トナ
    ー粒子は扁平形状であって、像形成体又は転写体上への
    付着がトナー扁平部によって付着していることを特徴と
    する画像形成方法。
  2. 【請求項2】 トナー粒子への荷電付与が現像スリーブ
    と押圧部材との摩擦帯電により行うと共に、トナーは前
    記現像スリーブに扁平部をもって付着し、現像スリーブ
    表面積に対するトナー扁平部の断面積による表面被覆率
    が60〜120%の間にあって現像を行うことを特徴と
    する請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 現像或いは転写におけるトナー粒子の付
    着と移動は、トナーの扁平姿勢を保って行われることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 扁平形状のトナーから成る一成分現像剤
    を用い、像形成体上の潜像部分にトナー付着する現像を
    行う画像形成方法において、前記トナー粒子には外添剤
    が付着した状態で現像を行い、外添剤が付着したトナー
    粒子の帯電量Q′(μC/g)は、外添剤を有しないト
    ナー粒子の帯電量Q(μC/g)に対し |Q′|>|Q| の関係にあり、トナー粒子は扁平部をもって付着するこ
    とを特徴とする画像形成方法。
  5. 【請求項5】 前記の帯電量Q′(μC/g)とQ(μ
    C/g)の間では |Q′|/|Q|=1.1〜1.5 の関係にあることを特徴とする請求項4に記載の画像形
    成方法。
  6. 【請求項6】 前記トナー粒子に付着する外添剤の付着
    量は表面被覆率が50〜100%の間にあって現像を行
    うことを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成方
    法。
  7. 【請求項7】 扁平形状のトナーから成る一成分現像剤
    を用い、像形成体上の潜像部分にトナー付着する現像を
    行う画像形成方法において、前記トナー粒子には外添剤
    が付着した状態でトナー粒子の扁平部分が像形成体に付
    着する現像を行い、扁平部の径をr、厚さをdとするト
    ナー粒子に対して、外添剤の粒径pは、 p/r=10-1〜5×10-3 の関係にあることを特徴とする画像形成方法。
  8. 【請求項8】 外添剤の粒径pとトナー粒子の厚さdと
    の間では p/d=3×10-1〜3×10-2 の関係にあることを特徴とする請求項7に記載の画像形
    成方法。
  9. 【請求項9】 トナー粒子表面に付着する外添剤は、
    0.1〜5.0質量%の添加量であることを特徴とする
    請求項7又は8に記載の画像形成方法。
  10. 【請求項10】 外添剤には上記粒径の外添剤と共に更
    に粒径の小さな外添剤を併せ用いることを特徴とする請
    求項7〜9の何れか1項に記載の画像形成方法。
  11. 【請求項11】 扁平形状のトナーから成る一成分現像
    剤を用い、像形成体上の潜像部分にトナー粒子の扁平部
    分が付着する現像を行う画像形成方法において、前記ト
    ナーは球状の重合トナーを扁平化処理によって調整した
    扁平トナーで、前記扁平トナーに用いられる粒径d0
    球形重合トナーの粒度分布は、粒度分布の平均d
    0(M)に対して 1/2<d0/d0(M)<2 の領域に80%以上存在することを特徴とする画像形成
    方法。
  12. 【請求項12】 前記球形重合トナーの粒度分布は、 1/4<d0/d0(M)<4 の領域に95%以上存在することを特徴とする請求項1
    1に記載の画像形成方法。
  13. 【請求項13】 扁平形状のトナーから成る一成分現像
    剤を用い、像形成体上の潜像部分にトナー粒子の扁平部
    分が付着する現像を行う画像形成方法において、前記扁
    平トナーの厚さdと扁平部の径rとの比(扁平度)の分
    布は、扁平度の平均(d/r)(M)に対して 1/2<(d/r)/(d/r)(M)<2 の領域に80%以上存在することを特徴とする画像形成
    方法。
  14. 【請求項14】 前記扁平トナーの扁平度の分布は 1/4<(d/r)/(d/r)(M)<4 の領域に95%以上存在することを特徴とする請求項1
    3に記載の画像形成方法。
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