JP2002258422A - 色分解光学装置および投射型表示装置 - Google Patents

色分解光学装置および投射型表示装置

Info

Publication number
JP2002258422A
JP2002258422A JP2001203357A JP2001203357A JP2002258422A JP 2002258422 A JP2002258422 A JP 2002258422A JP 2001203357 A JP2001203357 A JP 2001203357A JP 2001203357 A JP2001203357 A JP 2001203357A JP 2002258422 A JP2002258422 A JP 2002258422A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
color
separation optical
color separation
optical device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001203357A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Sato
正聡 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2001203357A priority Critical patent/JP2002258422A/ja
Publication of JP2002258422A publication Critical patent/JP2002258422A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】小型で安価なフィルタにより、光源光のうち不
要な光を簡便かつ確実にカットし、色バランスの優れた
高輝度の投射像を得ることができる色分解光学装置等を
提供すること。 【解決手段】 光源101からの光を特定波長580n
mを含む第1色光(R光)と第2色光(G光)とに色分
解し、第1色光(R光)を第1色光射出部106Rから
射出し、第2色光(G光)を第2色光射出部106Gか
ら射出する色分解光学系106,110Rと、色分解光
学系106,110Rの第1色光射出部106Rから第
1色用反射型ライトバルブ111Rに至るまでの光路中
に設けられ、特定波長580nmの光をカットし、かつ
特定波長580nm以外の第1波長領域の光を第1色用
反射型ライトバルブ111Rへ導くフィルタ109とを
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源光を例えばR
(赤)光とG(緑)光とに色分解して、各色光毎に配置
した反射型ライトバルブに入射させる色分解光学装置お
よび投射型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の投射型表示装置の構成例について
説明する。まず、光源からの略平行光が、偏光ビームス
プリッタにより偏光分離される。次に、偏光分離された
光は色分解光学系によりR(赤)光、G(緑)光及びB
(青)光に色分解される。色分解されたR光、G光及び
B光の各色光は、それぞれR光、G光及びB光用の反射
型ライトバルブに入射する。各色反射型ライトバルブ
は、入射光を画像信号に応じて変調して射出する。反射
型ライトバルブにより変調された反射光は、色合成光学
系により色合成される。そして、再度偏光ビームスプリ
ッタに入射し、検光される。最後に、偏光ビームスプリ
ッタから出射された検光光は、投射レンズを介してスク
リーン上に変調画像のフルカラー像として投射される。
【0003】従来の投射型表示装置においては、投射像
の高輝度化及び消費電力の低減化が要求されている。こ
のため、キセノンランプ等に代わって、この要求を満足
するメタルハライドランプや高圧水銀ランプを光源とし
て使用する場合が多くなってきている。従来使用されて
いるキセノンランプの発光スペクトルはほぼフラットな
特性を有している。これに対して、高圧水銀ランプ等の
発光スペクトルは幾つかのピーク波長を有している。
【0004】図10は、高圧水銀ランプの発光スペクト
ルを示す図である。図10の横軸は波長(単位:n
m)、縦軸は各波長における発光強度(単位は任意)を
それぞれ示している。図10に示すように高圧水銀ラン
プの発光スペクトルは、特定の波長において特有の複数
のピーク波長を有している。特に、略580nm近傍に
大きなピーク強度を有している。ピーク波長580nm
を中心にして、その近傍部分に含まれる光(以下、「ピ
ーク光」という)は、色相では黄色光に相当する。光源
からの光が色分解光学系によって色分解された後に、こ
の黄色光が緑光成分に混入した場合は、緑色光は黄緑色
光になってしまう。また、この黄色光が赤色成分に混入
した場合は、赤色光は燈色光になってしまう。このた
め、緑色光成分、赤色光成分の色純度をそれぞれ劣化さ
せてしまうという問題がある。
【0005】この色純度の劣化を防止するための構成と
して、580nm近傍のピーク光をカットするノッチフ
ィルタを使用する例がある。図11は、ノッチフィルタ
の透過率特性を示す図である。図11の横軸は波長(単
位:nm)、縦軸は透過率(単位:パーセント)をそれ
ぞれ示している。なお、本明細書において、透過率特性
を示す図の横軸、縦軸の単位は以下全て同様である。図
11から明らかなように、不要な580nm近傍のピー
ク光の透過率が低く、この波長以外の光の透過率は非常
に高くなっている。この透過率特性を有するノッチフィ
ルタを、光源と色分解光学系の間の光路中に配置する。
これにより、不要な580nm近傍のピーク光をカット
(反射)することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記ノッチフ
ィルタは、光源と色分解光学系の間の光路中、特に光源
の近傍に設けている。このため、そのサイズが大きく小
型化が困難である。また、580nm近傍のピーク光を
急峻にカットする必要がある。加えて、波長580nm
よりも短波長側と長波長側との両波長域において、良好
な透過特性を有する必要がある。このような透過特性を
得るためには、ガラス基板上に誘電体層を数十層にも積
層しなければならない。このため、ノッチフィルタは製
造コストがかかり高価である。サイズが大きいノッチフ
ィルタであれば、さらに製造コストがかかるので問題で
ある。
【0007】本発明は上記問題に鑑みてなされたもので
あり、安価なフィルタにより、光源光のうち不要な光を
簡便に低減できる色分解光学装置及び色バランスの優れ
た高輝度の投射像を得ることができる投射型表示装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段を、実施の形態を示す添付図面に対応づけた符号
を例に説明すると、本発明は、第1色光(R光)を画像
信号に基づき変調する第1色用反射型ライトバルブ11
1Rと、第2色光(G光)を画像信号に基づき変調する
第2色用反射型ライトバルブ111Gとを有する投射型
表示装置に適用される色分解光学装置において、光源1
01からの光を特定波長580nmを含む第1波長領域
λ1の前記第1色光(R光)と第2波長領域λ2の前記
第2色光(G光)とに色分解し、前記第1色光(R光)
を第1色光射出部106Rから射出し、前記第2色光
(G光)を第2色光射出部106Gから射出する色分解
光学系106と、前記色分解光学系106の前記第1色
光射出部106Rから前記第1色用反射型ライトバルブ
111Rに至るまでの光路中に設けられ、前記特定波長
580nmの光をカットし、かつ前記特定波長580n
m以外の前記第1波長領域の光を前記第1色用反射型ラ
イトバルブ111Rへ導くフィルタ109とを有するこ
とを特徴とする色分解光学装置を提供する。
【0009】ここで、カットとは、特定波長の光を吸収
したり若しくは反射したり、又はその他の方法により特
定波長の光が第1色用反射型ライトバルブへ入射するこ
とを低減することである。
【0010】また、本発明の好ましい態様では、前記色
分解光学系102,103,105,106,108
R,110R,108G,110Gは色分解及び偏光分
離を行う色分解偏光分離光学系102,103,10
5,106,108R,110R,108G,110G
であり、前記第1色用反射型ライトバルブ111R及び
第2色用反射型ライトバルブ111Gからの射出光を検
光する検光光学系110R,110Gをさらに有するこ
とが望ましい。
【0011】また、本発明の好ましい態様では、請求項
2に記載の色分解光学装置において、前記色分解偏光分
離光学系102,103,105,106,108R,
110R,108G,110Gは、入射光を第1偏光成
分(S偏光)と第2偏光成分(P偏光)とに偏光分離す
る偏光ビームスプリッタ110Rを含み、前記フィルタ
309は、前記偏光ビームスプリッタ110Rから前記
第1色用反射型ライトバルブ111Rに至るまでの光路
中に配置され、前記偏光ビームスプリッタ110Rから
フィルタ309に至る光路中に配置される1/4波長板
301を更に有することが望ましい。
【0012】また、本発明の好ましい態様では、請求項
1に記載の色分解光学装置において、前記色分解光学系
106の前記第1色光射出部106Rを射出した前記第
1色光(R光)を、偏光分離して前記第1色用反射型ラ
イトバルブ111Rに射出する第1色用偏光ビームスプ
リッタ110Rを更に有し、前記フィルタ109は、前
記色分解光学系106の前記第1色光射出部106Rか
ら前記第1色用偏光ビームスプリッタ110Rに至る光
路中に配置されることが望ましい。
【0013】また、本発明の好ましい態様では、請求項
1に記載の色分解光学装置において、前記色分解光学系
106の前記第1色光射出部106Rを射出した前記第
1色光(R光)を、偏光分離して前記第1色用反射型ラ
イトバルブ111Rに射出する第1色用偏光ビームスプ
リッタ110Rを更に有し、前記フィルタ309は、前
記第1色用偏光ビームスプリッタ110Rから前記第1
色用反射型ライトバルブ111Rに至る光路中に配置さ
れることが望ましい。
【0014】また、本発明の好ましい態様では、請求項
5に記載の色分解光学装置において、前記第1色用偏光
ビームスプリッタ110Rから前記フィルタに至る光路
中に配置される1/4波長板301をさらに有すること
が望ましい。
【0015】また、本発明の好ましい態様では、請求項
1に記載の色分解光学装置において、前記光源101か
らの光は、メタルハライドランプ又は水銀ランプ101
による光であり、前記特定波長の光は580nm近傍の
光を含むことが望ましい。
【0016】また、本発明の好ましい態様では、請求項
1に記載の色分解光学装置において、前記フィルタ10
9は前記特定波長580nmの光を吸収する吸収部材1
09であることが望ましい。
【0017】また、本発明の好ましい態様では、請求項
1に記載の色分解光学装置において、前記フィルタ10
9は誘電体多層膜により構成されていることが望まし
い。
【0018】また、本発明の好ましい態様では、請求項
1に記載の色分解光学装置において、前記第1色光(R
光)は赤色光であることが望ましい。
【0019】また、本発明の好ましい態様では、請求項
1に記載の色分解光学装置において、前記第1色光(G
光)は緑色光であることが望ましい。
【0020】また、本発明の好ましい態様では、請求項
1に記載の色分解光学装置において、前記フィルタ10
9は、前記特定波長580nmから前記第2波長領域λ
2に至る波長領域と前記第2波長領域λ2のほぼ全域と
において、透過率が50パーセント以下であることが望
ましい。
【0021】また、本発明の好ましい態様では、請求項
1に記載の色分解光学装置において、前記光源101か
らの光束を前記第1色用反射型ライトバルブ111Rに
向けて集光する集光光学系102aをさらに有すること
が望ましい。
【0022】また、本発明によれば、光を供給する光源
101と、前記光源101からの光を特定波長580n
mを含む第1波長領域λ1の第1色光(R光)と第2波
長領域λ2の第2色光(G光)とに色分解し、前記第1
色光(R光)を第1色光射出部106Rから射出し、前
記第2色光(G光)を第2色光射出部106Gから射出
する色分解光学系106と、前記第1色光を画像信号に
基づき変調する第1色用反射型ライトバルブと、前記第
2色光を画像信号に基づき変調する第2色用反射型ライ
トバルブと、前記色分解光学系106の前記第1色光射
出部106Rから前記第1色用反射型ライトバルブ11
1Rに至るまでの光路中に設けられ、前記特定波長58
0nmの光をカットし、かつ前記特定波長580nm以
外の前記第1波長領域λ1の光を前記第1色用反射型ラ
イトバルブ111Rへ導くフィルタ109と、前記第1
色用反射型ライトバルブ111Rと前記第2色用反射型
ライトバルブ111Gとに生成された像を投影する投射
光学系113とを有することを特徴とする投射型表示装
置を提供する。また、本発明の好ましい態様では、請求
項1に記載の色分解光学装置において、前記光源101
からの光を偏光分離して前記色分解光学系604,60
5,606に射出する偏光ビームスプリッタ603と、
前記第1色用反射型ライトバルブ及び第2色用反射型ラ
イトバルブからの射出光を色合成した後に検光する色合
成検光光学系604,605,606,603をさらに
有することが望ましい。また、本発明の好ましい態様で
は、請求項15に記載の色分解光学装置において、前記
フィルタ701Rまたは701Gは、前記色分解光学系
605,606の前記第1色光射出部605cまたは6
06cから前記第1色用反射型ライトバルブ608Rま
たは608Gに至るまでの光路中に配置され、前記フィ
ルタ701Rまたは701Gから前記第1色用反射型ラ
イトバルブ608Rまたは608Gに至るまでの光路中
に配置される1/4波長板607Rまたは607Gを更
に有することが望ましい。また、本発明の好ましい態様
では、請求項15に記載の色分解光学装置において、前
記色分解光学系604,605,606の前記第1色光
射出部605cまたは606cから前記第1色用反射型
ライトバルブ608Rまたは608Gに至るまでの光路
中に配置される1/4波長板607Rまたは607Gを
更に有し、前記フィルタ801Rまたは901Gは、前
記1/4波長板(607Rまたは607G)から前記第
1色用反射型ライトバルブ(608Rまたは608G)
に至るまでの光路中に配置されることが望ましい。
【0023】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の実施の形態を説明する。
【0025】(第1実施形態)図1は第1実施形態にか
かる色分解光学系を有する投射型表示装置の概略構成を
示す図である。高圧水銀ランプLと放物面形状の凹面鏡
PMとから構成される光源101は、略平行な光源光を
射出する。光源光は、図10に示すような、特定波長5
80nmにピークを有する光を含む発光スペクトル特性
を有している。そして、光源101からの略平行光は、
単一偏光変換装置102に入射される。単一偏光変換装
置102は、不図示のフライアイインテグレータと偏光
ビームスプリッタアレイと該アレイの所定面に配置され
た1/2波長板とから構成される。単一偏光変換装置1
02は、光源101からの光を、図1の紙面に対して垂
直方向に振動方向を有するS偏光へ変換する。
【0026】単一偏光変換装置102から射出されたS
偏光は、コンデンサレンズ102aを介してクロスダイ
クロイックミラー103に入射する。コンデンサレンズ
102は、単一偏光変換装置102を射出する光束を、
R光用反射型ライトバルブ111R、G光用反射型ライ
トバルブ111G及びB光用反射型ライトバルブ111
Bへ向けて集光する。そのため、効率の良い照明が実現
される。
【0027】よって凹面鏡PMの面積よりも、R光透過
フィルタ109の面積を小さくすることができる。その
ため従来の装置に搭載されていたものよりも、安価なR
光透過フィルタ109を取りつけることができる。
【0028】該クロスダイクロイックミラー103は、
R光・G光反射ダイクロイックミラー103RGとB光
反射ダイクロイックミラー103Bとを有している。R
光・G光反射ダイクロイックミラー103RGは、光源
光のうちR光とG光とを反射し、B光を透過する。B光
反射ダイクロイックミラー103Bは、光源光のうちB
光を反射し、R光とG光を透過する。
【0029】これをさらに詳述すると、クロスダイクロ
イックミラー103は、光源光をB光を含む相対的に短
波長領域の光と、G光、特定波長580nm及びR光を
含む相対的に長波長領域の光とに分解する。そして、こ
のB光を含む相対的に短波長領域の光を折り曲げミラー
104の方に反射する。また、G光、特定波長580n
m及びR光を含む相対的に長波長領域の光を折り曲げミ
ラー105の方に反射する。両ミラー103RGと10
3Bとは、入射光軸AXに対して45度の角度を有し、
かつ互いに直交するようにX型に配置されている。
【0030】まず、光源光からB光成分を取出してB光
用反射型ライトバルブへ導く構成を説明する。クロスダ
イクロイックミラー103に入射した光源光のうち、B
光は、ダイクロイックミラー103Bによって反射され
て入射光軸AXに垂直な方向へ進行する。そして、B光
は折り曲げミラー104により反射され、進行方向を変
えてフィールドレンズ107Bに入射する。フィールド
レンズ107Bの射出面には、偏光板108BがS偏光
を透過する方向に接着剤により接着されている。偏光板
108Bは、偏光変換装置102により偏光変換された
光のうちS偏光以外の振動方向成分、及びダイクロイッ
クミラー103RGを経由することによって発生するS
偏光以外の振動方向成分の偏光を吸収する。従って、偏
光板108Bは、紙面に垂直な方向の振動方向を有する
S偏光を射出する。これにより、さらに純度の高いS偏
光成分を得ることができるという効果を奏する。
【0031】フィールドレンズ107Bと偏光板108
Bを透過したB光は、偏光ビームスプリッタ110Bに
入射し偏光分離作用を受ける。偏光ビームスプリッタ1
10Bは、S偏光成分を反射する。そして、反射された
S偏光成分は、該ビームスプリッタの射出面近傍に配置
されたB光用反射型ライトバルブ111Bに入射する。
また、P偏光成分は、偏光ビームスプリッタ110Bを
透過し、廃棄される。
【0032】この構成により、光源101からの光のう
ちB光成分を取出してB光用反射型ライトバルブ111
Bへ導くことができる。
【0033】次に、光源光からG光成分を取出してG光
用反射型ライトバルブへ導く構成を説明する。反射ダイ
クロイックミラー103RGによりB光とは反対の方向
へ反射されたG光と特定波長580nmを含むR光と
は、折り曲げミラー105により進行方向を変えて進行
する。次に、G光と特定波長580nmを含むR光と
は、入射光軸AX1に対して45度の角度を有するよう
に配置されたG光反射ダイクロイックミラー106に入
射する。
【0034】R光とG光とを分解するR光透過及びG光
反射のダイクロイックミラー106は、R光を透過しR
光射出部106Rから射出すると同時に、G光を垂直方
向に反射してG光射出部106Gから射出する。これを
さらに詳述すると、ダイクロイックミラー106は、図
2に示した特定波長580nmを含むR光を含む第1波
長領域λ1の光を透過する。また、ダイクロイックミラ
ー106は、図2に示したG光を含む第2波長領域λ2
の光を反射する。これにより、ダイクロイックミラー1
06は、入射光を第1波長領域λ1の光と第2波長領域
λ2の光とに分解する。R光とG光と特定波長の光とに
着目すれば、ダイクロイックミラー106は入射光を特
定波長領域を含むR光とG光とに分解する。
【0035】ここで、G光反射ダイクロイックミラー1
06のダイクロイック膜は、光源光の発光スペクトル
(図10)のうち580nm近傍のピーク光は反射せ
ず、透過させる特性を有する。このため、580nm近
傍のピーク光はR光に含まれる。このように、G光反射
ダイクロイックミラー106により、G光と580nm
近傍のピーク光を含むR光とに色分解される。
【0036】そして、G光は、フィールドレンズ107
Gに入射する。フィールドレンズ107Gの射出面に
は、偏光板108GがS偏光を透過する方向に接着剤に
より接着されている。これにより、上述したように、さ
らに純度の高いS偏光成分を得ることができる。フィー
ルドレンズ107Gと偏光板108Gを透過したG光
は、偏光ビームスプリッタ110Gに入射し偏光分離作
用を受ける。偏光ビームスプリッタ110Gは、S偏光
成分を反射させる。そして、反射されたS偏光成分は、
偏光ビームスプリッタ110Gの射出面近傍に配置され
たG光用反射型ライトバルブ111Gに入射する。ま
た、P偏光成分は、偏光ビームスプリッタ110Gを透
過し、廃棄される。
【0037】この構成により、光源101からの光のう
ちG光成分を取出してG光用反射型ライトバルブ111
Gへ導くことができる。
【0038】次に、光源光からR光成分を取出してR光
用反射型ライトバルブへ導く構成を説明する。G光反射
ダイクロイックミラー106を透過した特定波長580
nmを含むR光は、フィールドレンズ107Rに入射す
る。フィールドレンズ107Rの射出面には、偏光板1
08RがS偏光を透過する方向に接着剤により接着され
ている。これにより、上述したように、さらに純度の高
いS偏光成分を得ることができる。フィールドレンズ1
07Rと偏光板108Rを透過した特定波長580nm
を含むR光は、偏光ビームスプリッタ110Rに入射し
偏光分離作用を受ける。ここで、偏光ビームスプリッタ
110RのR光の入射面には、R光のうち特定波長58
0nmの光をカットし、それ以外の波長のR光を透過す
るR光透過フィルタ109が接着剤により接着されてい
る。R光透過フィルタ109の光学特性については後述
する。偏光ビームスプリッタ110Rは、R光透過フィ
ルタ109を透過した光のうちS偏光成分を反射させ
る。反射されたS偏光成分は、該ビームスプリッタの射
出面近傍に配置された反射型ライトバルブ111Rに入
射する。また、P偏光成分は、偏光ビームスプリッタ1
10Rを直進し、廃棄される。
【0039】この構成により、光源101からの光のう
ち特定波長を除くR光成分を取出してR光用反射型ライ
トバルブ111Rへ導くことができる。
【0040】そして、各反射型ライトバルブ111B,
111R,111Gは、各B,R,G光を画像信号に基
づき変調する。
【0041】このように、変調光(P偏光)と非変調光
(S偏光)とを含む各反射型ライトバルブ111B,1
11R,111Gからの反射光は、各B,R,G光毎に
配置された偏光ビームスプリッタ110B,110R,
110Gに再度入射される。偏光ビームスプリッタ11
0B,110R,110Gは、変調光(P偏光)のみを
透過光として検光する。そして、各B,R,G色の検光
光は、クロスダイクロイックプリズム112に入射す
る。
【0042】クロスダイクロイックプリズム112は、
ダイクロイック膜112Rとダイクロイック膜112B
とを有する複合プリズムである。ダイクロイック膜11
2Rは、R光を反射し、G光とB光とを透過する。ダイ
クロイック膜112Bは、B光を反射し、G光とR光と
を透過する。そして、両膜112R,112Bが互いに
直交するようにX型に配置されている。この構成によ
り、クロスダイクロイックプリズム112に入射したR
光は、ダイクロイック膜面112Rによって直角方向へ
反射される。また、クロスダイクロイックプリズム11
2に入射したB光は、ダイクロイック膜112Bによっ
て上記R光と同一方向へ反射される。さらに、クロスダ
イクロイックプリズム112に入射したG光は、両膜1
12R,112Bを透過してR光、B光と同一方向へ直
進する。この結果、B,R,G光の色合成が達成され
る。次に、色合成された光は、クロスダイクロイックプ
リズム112を射出する。そして、該プリズム112を
射出した光は、投射レンズ113によりライトバルブ上
に生成された変調画像のフルカラー像としてスクリーン
114上に投射される。
【0043】次に、R光透過フィルタ109について説
明する。R光透過フィルタ109は、特定波長580n
m近傍のピーク光を吸収する色ガラス部材から構成され
ている。図2は、色フィルタ109の透過率特性を示す
図である。図2から明らかなように、特定波長580n
mから第2波長領域λ2に至る波長領域と第2波長領域
λ2とのほぼ全域とにおいて、透過率が50パーセント
以下である。この特性を詳述すると、約610nm以上
の波長域では透過率が十分大きく、約570nm以下の
波長域では透過率が略ゼロに近く、約610nmから約
570nmへ至る波長領域では透過率が減少する特性を
有する。従って、このフィルタ109は、ダイクロイッ
クミラー106を透過してきた第1波長領域λ1の光に
ついて、特定波長580nm近傍のピーク波長を含む短
波長側の光を十分に吸収することでカットする。一方、
R光を含む長波長側を透過する。
【0044】かかる透過率特性により、特定波長580
nm近傍のピーク光は吸収によりカットされ、R光用反
射型ライトバルブ111Rに実質的に入射しない。かつ
580nm近傍のピーク光以外のR光は透過される。
【0045】R光用反射型ライトバルブ111Rに入射
するR光の純度は、R光透過フィルタ109とクロスダ
イクロイックミラー103RGとの特性に依存する。上
述のように、G光反射ダイクロイックミラー106を透
過したR光は、580nm近傍のピーク光を含んでい
る。従って、R光透過フィルタ109は、この不要なピ
ーク光を除き、さらに純度の高いR光をライトバルブ1
11Rへ導くことができる。なお、R光透過フィルタ
は、通常の市販されているR光透過ガラスフィルタでよ
い。このため、特定波長の光を低減した安価な投射型表
示装置を提供することができる。
【0046】なお、本実施形態では、上述したようにR
光透過フィルタ109は偏光ビームスプリッタ110R
に接着されている。しかし、これに限られるものではな
く、R光透過フィルタ109は、G光反射ダイクロイッ
クミラー106のR光射出部106Rからライトバルブ
111Rに至る光路中に配置されていれば良い。
【0047】(第2の実施形態)本実施形態は、上記R
光透過フィルタが、ガラス基板に誘電体多層膜を積層し
た誘電体多層膜により構成されている点が上記第1実施
形態と異なる。その他の構成は上記第1実施形態と同様
であるので、重複する説明は省略する。
【0048】図3は、本実施形態のR光透過フィルタの
透過率特性を示す図である。また、図4は、誘電体多層
膜の構成を示す図である。図4において、左端の番号は
基板であるガラス部材(BK7)から数えた層の順番を
示している。図2から明らかなように、特定波長580
nmの光を反射し、かつ特定波長580nm以外の第1
波長領域λ1の光を透過させる特性を有している。
【0049】また、図2と図3とを比較してわかるよう
に、R光透過フィルタを誘電体多層膜で構成した場合
は、色ガラスで構成した場合よりも、反射される第2波
長領域λ2から透過される第1波長領域λ1までの透過
率変化をより急峻にすることができる。このため、58
0nm近傍のピーク光をほぼ完全に反射(カット)でき
る。よって、R光用反射型ライトバルブ111Rに入射
する光の中に黄色光が混入することが防止できる。従っ
て、純度のさらに高いR光を得ることができるという効
果を奏する。
【0050】第1及び第2の実施形態のR光透過フィル
タは、フィールドレンズ107Rの後方に配置されてい
るので、光源101近傍に配置される従来のノッチフィ
ルタに比較して、フィルタの大きさも小型で良いため、
安価で済むという効果を奏する。さらに、第2実施形態
のR光透過フィルタは図11に透過率特性を示した従来
のノッチフィルタよりも、誘電体の膜層数が少なくて良
いという効果を奏する。ただし、図11に示すような透
過率の高い領域における透過率の変動、いわゆるリップ
ルを生ずる点に留意する必要がある。
【0051】(第3の実施形態)第3の実施形態は、図
5(a)、(b)に示すように、R光透過フィルタ30
9が偏光ビームスプリッタ110RからR光用反射型ラ
イトバルブ111Rに至る光路中に設けている点が上記
第1,第2実施形態と異なる。その他の構成は上記第
1,2実施形態と同様であるので、重複する説明は省略
する。
【0052】図5(a)は、本実施形態の偏光ビームス
プリッタ110R近傍の概略構成を示す図である。R光
透過フィルタ309を、偏光ビームスプリッタ110R
とR光用反射型ライトバルブ111Rとの間に配置した
場合は、上記第1、第2実施形態で述べた効果に加え
て、さらに以下の効果が得られる。
【0053】図5(a)の構成では、R光はR光透過フ
ィルタ309を往復で2回通過する。第1回目(往路)
は、色分解されたR光がR光用反射型ライトバルブ11
1Rへ入射する時である。また、第2回目(復路)は、
R光用反射型ライトバルブ111Rで反射して再度偏光
ビームスプリッタ110Rへ入射する時である。
【0054】このため、R光透過フィルタ309を色ガ
ラス部材で構成した場合は、フィルタの厚さdが第1実
施形態に比べて半分で良いという効果が得られる。ま
た、色ガラス部材は、不要な光を吸収する特性を有す
る。このため、580nm近傍の不要ピーク光をスクリ
ーン114の方向へ反射させないという効果も得られ
る。
【0055】さらに、R光透過フィルタ309を誘電体
多層膜部材で構成した場合は、誘電体多層膜の膜厚が第
2実施形態に比べて半分で良いという効果が得られる。
加えて、誘電体多層膜は不要光を反射させる特性を有す
る。このため、誘電体多層膜部材の光の吸収による発熱
が少ないので、投射像が歪まないという効果も得られ
る。
【0056】図5(b)は、本実施形態の変形例であ
る。図5(a)で示す位置に設けたR光透過フィルタ3
09へは、収束光が入射する。従って、必ずしも光透過
フィルタ309へ垂直入射するとは限られないのでノイ
ズ成分が発生してしまう。このノイズ成分はλ/4板3
01を、偏光ビームスプリッタ110RからR光透過フ
ィルタ309に至る光路中に設けることで相殺できる。
なお、R光透過フィルタ309はλ/4板301のライ
トバルブ111R側面に接着剤で接着されている。λ/
4板301を設けることにより、ノイズ成分の低減され
た投射像を得ることができるという効果が得られる。
【0057】(第4の実施形態)上記各実施形態では、
580nmにピークを有する不要なピーク光がR光に含
まれている。そして、R光透過フィルタがこの不要ピー
ク光を反射又は吸収している。これに対して本実施形態
は、580nmにピークを有する不要なピーク光がG光
に含まれるように構成する。そして、G光透過フィルタ
がこの不要なピーク光を反射又は吸収する点が上記各実
施形態と異なる。その他の構成は上記第1実施形態と同
様であるので、同一部分には同様の符号を用い、重複す
る説明は省略する。
【0058】図6は、本実施形態にかかる投射型表示装
置の概略構成を示す図である。上記第1実施形態で述べ
たように、反射ダイクロイックミラー103RGで反射
されたR光とG光とは、折り曲げミラー105により進
行方向を変えて進行する。そして、R光とG光とは、入
射光軸AX1に対して45度の角度を有するように配置
されたG光反射ダイクロイックミラー406に入射す
る。
【0059】G光反射ダイクロイックミラー406は、
R光を直進透過させR光射出部106Rから射出させ
る。また、該ミラー406は、G光を直角に進行方向を
変えG光射出部106Gから射出させる。ここで、G光
反射ダイクロイックミラー406のダイクロイック膜
は、光源光の発光スペクトル(図10)のうち580n
m近傍のピーク光は透過せず、反射させる特性を有す
る。このため、580nm近傍のピーク光は、反射され
るG光に含まれる。このように、G光反射ダイクロイッ
クミラー406により、R光と580nm近傍のピーク
光を含むG光とに色分解される。
【0060】そして、G光は、上述したフィールドレン
ズ107Gと偏光板108Gとを透過し、G光透過フィ
ルタ409に入射する。G光透過フィルタ409は、偏
光ビームスプリッタ110GのG光入射面側に接着剤に
より接着されている。
【0061】このG光透過フィルタ409は、誘電体多
層膜により構成されている。図7は、この誘電体多層膜
の構成を示す図である。また、図8は、G光透過フィル
タ409の透過率特性を示す図である。G光透過フィル
タ409は、特定波長580nmの光を反射し、かつ特
定波長580nm以外の第1波長領域λ1の光を透過す
る特性を有する。また、誘電体多層膜により構成されて
いるので、反射される第2波長領域λ2から透過される
第1波長領域λ1までの透過率変化をより急峻にするこ
とができる。このため、580nm近傍のピーク光をほ
ぼ完全に反射(カット)できる。よって、G光用反射型
ライトバルブ111Gに入射する光の中に黄色光が混入
することが防止できる。従って、純度のさらに高いG光
を得ることができるので、色バランスの良好な投射像を
得られるという効果を奏する。
【0062】また、上記第3実施形態で述べたのと同様
に、フィルタ409のサイズを小型化できる。よって、
本実施形態のG光透過フィルタ409は、誘電体多層膜
の構成及び大きさの点において、従来のノッチフィルタ
よりも安価にできるという効果が得られる。
【0063】また、G光透過フィルタ409は、G光反
射ダイクロイックミラー106のG光射出部106Gか
らG光用反射型ライトバルブ111Gに至る光路中に配
置されていることが望ましい。
【0064】(第5の実施形態)第5の実施形態では、
図9(a)、(b)に示すようにG光透過フィルタ50
9を偏光ビームスプリッタ110GとG光用反射型ライ
トバルブ111Gとの間に設けている点が上記第4実施
形態と異なる。その他の構成は上記第4実施形態と同様
であるので、重複する説明は省略する。
【0065】図9(a)は、本実施形態の偏光ビームス
プリッタ110G近傍の概略構成を示す図である。かか
る位置にG光透過フィルタ509を配置した場合は、上
記第3実施形態で述べた場合と同様に、誘電体多層膜の
膜厚が半分で良いという効果が得られる。加えて、誘電
体多層膜は不要光を反射させる。このため、誘電体多層
膜部材の光の吸収による発熱が少ないので、投射像が歪
まないという効果も得られる。
【0066】図9(b)は、本実施形態の変形例であ
る。図9(a)で示す位置に設けたG光透過フィルタ5
09へ入射する光は収束光である。従って、必ずしもG
光透過フィルタ509へ垂直入射するとは限られないの
でノイズ成分が発生してしまう。このノイズ成分はλ/
4板501を、偏光ビームスプリッタ110GとG光透
過フィルタ509との間に設けることで相殺できる。な
お、G光透過フィルタ509はλ/4板501のライト
バルブ111G側面に接着剤で接着されている。λ/4
板501を設けることにより、ノイズ成分の低減された
投射像を得ることができるという効果が得られる。
【0067】(第6の実施形態)図12は、第6の実施
形態にかかる色分解光学装置を有する投射型表示装置の
概略構成を示す図である。ランプLからの光源光は放物
面形状の凹面鏡PMによりほぼ平行光に変換され、単一
偏光変換装置602に入射される。光源光は、上記各実
施形態と同様に図10に示すような、特定波長580n
mにピークを有する光を含む発光スペクトルを有してい
る。
【0068】単一偏光変換装置601は、光源101か
らの光を、図6の紙面に対して平行な方向に振動方向を
有するP偏光へ変換する。単一偏光変換装置602を射
出したP偏光は、偏光ビームスプリッタ603に入射す
る。
【0069】偏光ビームスプリッタ603は、三角柱形
状であるプリズム603Aとプリズム603Bと両プリ
ズムの接合面に形成された偏光分離部603pとから構
成される。偏光分離部603pは、光源101からの光
源光を、当該分離部を透過するP偏光と反射するS偏光
とに偏光分離する。透過したP偏光は、偏光ビームスプ
リッタ603を出射する。そして、プリズム604、プ
リズム605ならびにプリズム606と前記プリズムの
所定面に形成された複数のダイクロイック膜とから構成
される色分解合成プリズムに、P偏光は入射する。ま
た、偏光分離部603pを反射したS偏光は光路を90
度折り曲げられて進行し、廃棄される。
【0070】次に、色分解合成プリズムが、光源光をR
光とG光とB光とに色分解する構成について説明する。
上述したように、色分解合成プリズムは、プリズム60
4とプリズム605とプリズム606との3つのプリズ
ムから構成されている。
【0071】まず、光源光からB光成分を取出すための
プリズム604について説明する。プリズム604は、
第1面604aと第2面604bと第3面604cとを
有している。第1面604aは光源光を入射する。第2
面604bは、B光を反射しR光とG光とを透過するB
光反射ダイクロイック膜DBを有している。
【0072】ここで、B光反射ダイクロイック膜DB
は、光源光の発光スペクトル(図10)のうち580n
m近傍のピーク光を透過させる特性を有する。このた
め、580nm近傍のピーク光はR光に含まれる。
【0073】第3面604cは、第2面604bを反射
して次に第1面604aを全反射したB光を出射する。
この構成により、プリズム604は、光源101からの
光のうちB光成分を取出すことができる。そして、第3
面604cから出射したB光は、1/4波長位相板60
7Bを透過してB光用反射型ライトバルブ608Bに入
射する。
【0074】1/4波長位相板607Bについて説明す
る。B光用反射型ライトバルブ608Bは全面黒(非選
択)状態であるとする。B光は、当該1/4波長位相板
607Bへ至るまでに次のような複数の誘電体多層膜を
経由する。まず、B光は、偏光ビームスプリッタ603
の偏光分離部603pを透過し、プリズム604の第1
面604a上の全反射膜を透過し、B光反射ダイクロイ
ック膜DBを反射し、第1面604a上の全反射膜を反
射し、第3面604c上の反射防止膜を透過する。この
ように、B光は複数の誘電体多層膜と相互作用を行う。
このため、各誘電体多層膜において、経由する偏光光の
偏光状態は変化する。
【0075】ここで、各誘電体多層膜は、偏光ビームス
プリッタ603を透過した光の偏光状態と、プリズム6
04を射出した光の偏光状態とが進行方向に対して同じ
振動方向の偏光状態となるように設計作製されている。
さらに好ましくは、各全反射膜に関して、上記偏光状態
を一致させることを考慮して、各全反射膜に入射する偏
光と反射する光の偏光の位相差を設計して作製すること
が望ましい。
【0076】各誘電体多層膜は、上述のように設計作製
されているので、B光用反射型ライトバルブ608B
は、反射の作用としては理想的な全反射ミラーと同じ作
用を行う。B光の偏光光は、1/4波長位相板607B
を透過してB光用反射型ライトバルブ608Bに入射す
る。そして、B光用反射型ライトバルブ608Bで反射
されたB光は、再度1/4波長位相板607Bを透過す
る。
【0077】B光用反射型ライトバルブ608Bを反射
して再度1/4波長位相板607Bを射出する光の変調
光は振動方向が変換される。このため、偏光ビームスプ
リッタ603の偏光分離部603pを透過するために最
適な振動方向とならない。これにより、コントラストが
低下してしまう。
【0078】本実施形態では、1/4波長位相板607
Bを光軸の回りに回転させて進相軸又は遅相軸の向きを
調整する。この調整により、B光用反射型ライトバルブ
608Bを反射して再度1/4波長位相板607Bを射
出する光の変調光の振動方向を、偏光ビームスプリッタ
603の偏光分離部603pを透過するために最適な振
動方向とすることができる。この結果、コントラストの
低下を防止できる。
【0079】また、B光用反射型ライトバルブ608B
が黒状態の時に、変調層を形成する液晶層の液晶分子の
配置自体が所謂プレチルトを有している場合がある。液
晶分子がプレチルトを有していると、B光用反射型ライ
トバルブ608Bが波長位相板として作用しまう場合が
ある。これによってもコントラストが低下してしまう。
【0080】この場合にも、1/4波長位相板607B
を光軸の回りに回転させることで、コントラストの低下
を防止できる。なお、以下全ての実施形態の各色毎に配
置される1/4波長位相板において、上記説明のように
光軸の回りに回転することでコントラストの低下を防止
している。さらに、1/4波長位相板607Bを光軸の
回りに回転して調整する代わりに、他の位相波長板をさ
らに配置した構成でも良い。
【0081】上記構成と調整により、B光の振動方向
は、偏光ビームスプリッタ603の偏光分離部603p
に対して、透過に理想的な振動方向となる。さらに、偏
光ビームスプリッタ603の偏光分離部603pへ至る
までの複数の誘電体多層膜は、経由する光の振動方向が
変化しないように設計作製されている。この結果、B光
は、透過する際に理想的な偏光状態で偏光ビームスプリ
ッタ603に入射する。従って、全てのB光が偏光ビー
ムスプリッタ603の偏光分離部603pを透過し、光
源101の方向に廃棄される。よって、投射レンズ61
0には理想的な黒の状態が投射されるためコントラスト
が向上できることになる。
【0082】なお、後述するR光、G光に関しても、1
/4波長位相板607R,607Gを用いている。これ
らの機能も上述したB光における1/4波長位相板60
7Bと同様であるので、重複する説明は省略する。
【0083】次に、光源光からR光成分を取出すための
プリズム605について説明する。プリズム605は、
プリズム604の第2面604bと空隙を隔てて設けら
れている。プリズム605は、第1面605aと第2面
605bと第3面605cとを有している。第1面60
5aはプリズム604の第2面604bを透過した光を
入射する。第2面605bは、特定波長580nmの光
を含んだR光を反射しG光を透過するR光反射ダイクロ
イック膜DRを有している。第3面605cは、第2面
605bを反射して次に第1面605aを全反射したR
光を出射する。
【0084】また、第3面605cにはR光透過フィル
タ701Rが形成されている。R光透過フィルタ701
Rについては後述する。この構成により、プリズム60
5は、光源101からの光のうちR光成分を取出すこと
ができる。そして、第3面605cから出射したR光
は、1/4波長板607Rを透過してR光用反射型ライ
トバルブ608Rに入射する。
【0085】次に、光源光からG光成分を取出すための
プリズム606について説明する。プリズム606は、
その第1面606aが、プリズム605の第2面605
bに接着剤により固着されて設けられている。プリズム
606は、第1面606aと第2面606bと第3面6
06cとを有している。第1面606aはプリズム60
5の第2面605bを透過した光を入射する。第2面6
06bは、G光を全反射する。第3面606cは、第2
面606bを全反射したG光を出射する。この構成によ
り、プリズム606は、光源101からの光のうちG光
成分を取出すことができる。
【0086】そして、第3面606cから出射したG光
は、1/4波長板607Gを透過してG光用反射型ライ
トバルブ608Gに入射する。また、上述した偏光ビー
ムスプリッタ603,プリズム604,プリズム60
5,プリズム606はその内部を通過する光の偏光状態
が変化しないように光弾性常数の絶対値が1.5×10
-8cm2/N以下のガラスを使用することが望ましい。
【0087】反射型ライトバルブ608B,608G、
及び608Rは反射型の液晶ライトバルブである。その
構成は上記各実施形態のものと同様であるので、重複す
る説明は省略する。各反射型ライトバルブ608B,6
08G、及び608Rからの変調光は、1/4波長板を
通過後、色分解合成プリズムにS偏光として再入射す
る。
【0088】色分解合成プリズム604,605,60
6は、前記ライトバルブ608B,608G,608R
からの反射光を色合成する。色合成された光は、偏光ビ
ームスプリッタ603の偏光分離部603pにて検光さ
れる。そして、ライトバルブで変調された光であるS偏
光成分のみが投射レンズ610に入射する。投射レンズ
610は、各B,G,R色のライトバルブの像をスクリ
ーン611にフルカラー像として投影する。なお、非変
調光であるP偏光成分は、偏光ビームスプリッタ603
の偏光分離部603pを直進し、光源101側に出射さ
れて廃棄される。
【0089】次に、R光透過フィルタ701Rについて
説明する。R光透過フィルタ701Rは、色分解光学系
605のR光射出部である第3面605cに形成されて
いる。なお、R光透過フィルタ701Rは、色分解光学
系605のR光射出部である第3面605cからR光用
反射型ライトバルブ608Rに至るまでの光路中に配置
されていれば良い。そして、R光透過フィルタ701R
は誘電体多層膜から構成されている。
【0090】さらに、1/4波長板607RがR光透過
フィルタ701RからR光用反射型ライトバルブ608
Rに至るまでの光路中に配置されている。R光透過フィ
ルタ701Rは反射防止膜の機能を兼用している。ま
た、R光透過フィルタ701Rは誘電体多層膜から構成
されている。R光透過フィルタ701Rの透過率特性は
図3に示した特性と同じである。かかる透過率特性によ
り、特定波長580nm近傍のピーク光は反射によりカ
ットされ、R光用反射型ライトバルブ608Rに実質的
に入射しない。かつ580nm近傍のピーク光以外のR
光は透過される。従って、R光透過フィルタ701R
は、この不要なピーク光を除き、さらに純度の高いR光
をライトバルブ608Rへ導くことができる。
【0091】本実施形態では、反射防止膜を兼用したR
光透過フィルタにて580nm近傍のピーク光をカット
している。このため、カットフィルタを別途配置する必
要がなり、コストを低減できる。
【0092】なお、R光透過フィルタは、通常の市販さ
れているR光透過ガラスフィルタでよい。この場合、特
定波長580nm近傍のピーク光は、R光透過フィルタ
の吸収によりカットされる。このため、特定波長の光を
低減した安価な投射型表示装置を提供することができ
る。
【0093】(第7の実施形態)図13は、第7の実施
形態にかかる色分解光学装置を有する投射型表示装置の
概略構成を示す図である。上記第6の実施形態では、5
80nmにピークを有する不要なピーク光がR光に含ま
れている。そして、R光透過フィルタ701Rがこの不
要ピーク光を反射又は吸収している。これに対して本実
施形態は、580nmにピークを有する不要なピーク光
がG光に含まれるように構成する。そして、G光透過フ
ィルタがこの不要なピーク光を反射又は吸収する点が上
記各実施形態と異なる。その他の構成は上記第6の実施
形態と同様であるので、同一部分には同様の符号を用
い、重複する説明は省略する。
【0094】プリズム605の第2面605b上のR光
反射ダイクロイック膜DRは、光源光の発光スペクトル
(図10)のうち580nm近傍のピーク光は反射させ
ず、透過させる特性を有する。このため、580nm近
傍のピーク光は、透過するG光に含まれる。このよう
に、R光反射ダイクロイック膜DRにより、R光と58
0nm近傍のピーク光を含むG光とに色分解される。
【0095】次に、G光透過フィルタ701Gについて
説明する。G光透過フィルタ701Gは、色分解光学系
606のG光射出部である第3面606cに形成されて
いる。なお、G光透過フィルタ701Gは、色分解光学
系606のG光射出部である第3面606cからG光用
反射型ライトバルブ608Gに至るまでの光路中に配置
されていれば良い。そして、上記第6の実施形態と同様
に、G光透過フィルタ701Gは、反射防止膜の機能を
兼用している。また、G光透過フィルタ701Gは誘電
体多層膜から構成されている。
【0096】さらに、1/4波長板607GがG光透過
フィルタ701GからG光用反射型ライトバルブ608
Gに至るまでの光路中に配置されている。G光透過フィ
ルタ701Gの透過率特性は図8に示した特性と同じで
ある。かかる透過率特性により、特定波長580nm近
傍のピーク光は反射によりカットされ、G光用反射型ラ
イトバルブ608Gに実質的に入射しない。かつ580
nm近傍のピーク光以外のG光は透過される。従って、
G光透過フィルタ701Gは、この不要なピーク光を除
き、さらに純度の高いG光をG光用反射型ライトバルブ
608Gへ導くことができる。
【0097】本実施形態では、反射防止膜を兼用したG
光透過フィルタにて580nm近傍のピーク光をカット
している。このため、カットフィルタを別途配置する必
要がなり、コストを低減できる。
【0098】なお、G光透過フィルタは、通常の市販さ
れているG光透過ガラスフィルタでよい。この場合、特
定波長580nm近傍のピーク光は、G光透過フィルタ
の吸収によりカットされる。このため、特定波長の光を
低減した安価な投射型表示装置を提供することができ
る。
【0099】(第8の実施形態)図14は、第8の実施
形態にかかる色分解光学装置を有する投射型表示装置の
概略構成を示す図である。本実施形態は、上記第6の実
施形態と同様に、580nmにピークを有する不要なピ
ーク光がR光に含まれている。そして、R光透過フィル
タがこの不要ピーク光を反射又は吸収する。ここで、R
光透過フィルタの設けられている位置が上記第6の実施
形態と異なる。その他の構成は上記第6の実施形態と同
様であるので、同一部分には同様の符号を用い、重複す
る説明は省略する。
【0100】本実施形態では、1/4波長位相板607
Rが、色分解光学系であるプリズム605のR光射出部
である第3面605cからR光用反射型ライトバルブ6
08Rに至るまでの光路中に配置されている。また、R
光透過フィルタ801Rは、1/4波長位相板607R
のR光用反射型ライトバルブ608Rと相対する側の面
に設けられている。なお、これに限られず、R光透過フ
ィルタ801Rは、1/4波長位相板607RからR光
用反射型ライトバルブ608Rに至るまでの光路中に配
置されていれば良い。そして、R光透過フィルタ801
Rは、誘電体多層膜から構成されている。また、R光透
過フィルタ801Rは、反射防止膜の機能を兼用してい
る。
【0101】R光透過フィルタ801Rの透過率特性は
図3に示した特性と同じである。かかる透過率特性によ
り、特定波長580nm近傍のピーク光は反射によりカ
ットされ、R光用反射型ライトバルブ608Rに実質的
に入射しない。かつ580nm近傍のピーク光以外のR
光は透過される。従って、R光透過フィルタ801R
は、この不要なピーク光を除き、さらに純度の高いR光
をR光用反射型ライトバルブ608Rへ導くことができ
る。
【0102】本実施形態では、反射防止膜を兼用したR
光透過フィルタにて580nm近傍のピーク光をカット
している。このため、カットフィルタを別途配置する必
要がなり、コストを低減できる。
【0103】また、上記第6の実施形態では、特定波長
580nm近傍のピーク光は、R光透過フィルタ701
Rにより反射によりカットされる。この特定波長580
nm近傍のピーク光は1/4波長位相板607Rを透過
しないので偏光方向が補正されていない。従って、コン
トラストを低下させるノイズ成分を含んでしまう。
【0104】これに対して、本実施形態では、R光透過
フィルタ801Rにより反射される特定波長580nm
近傍のピーク光は、1/4波長位相板607Rを往復で
2回透過する。即ち、プリズム605の第3面605c
を射出した照明光は、1/4波長位相板607Rに入射
する。そして、照明光のうち特定波長580nm近傍の
ピーク光は、R光透過フィルタ801Rにより反射され
る。反射された特定波長580nm近傍のピーク光は、
再度1/4波長位相板607Rを透過して、プリズム6
05側へ射出される。このため、特定波長580nm近
傍のピーク光は、1/4波長位相板607Rを2回透過
することにより,偏光ビームスプリッタ603の偏光分
離部603pに対して偏光の振動方向がより好ましい方
向に変換される。この結果、本実施形態にかかる投射型
表示装置は、上記第6の実施形態よりも高いコントラス
トを得ることができるという効果を奏する。
【0105】なお、R光透過フィルタは、通常の市販さ
れているR光透過ガラスフィルタでよい。この場合、特
定波長580nm近傍のピーク光は、R光透過フィルタ
の吸収によりカットされる。このため、特定波長の光を
低減した安価な投射型表示装置を提供することができ
る。
【0106】なお、本実施形態においても、1/4波長
位相板607Rを光軸の回りに回転してコントラストの
低下を防止する。この際、1/4波長位相板607R
と,R光透過フィルタ801Rと,R光用反射型ライトバ
ルブ608Rとを経由することによる偏光の振動状態の
変化を考慮して回転調整を行う。
【0107】(第9の実施形態)図15は、第9の実施
形態にかかる色分解光学装置を有する投射型表示装置の
概略構成を示す図である。本実施形態は、上記第7の実
施形態と同様に、580nmにピークを有する不要なピ
ーク光がG光に含まれている。そして、G光透過フィル
タがこの不要ピーク光を反射又は吸収する。ここで、G
光透過フィルタの設けられている位置が上記第7の実施
形態と異なる。その他の構成は上記第7の実施形態と同
様であるので、同一部分には同様の符号を用い、重複す
る説明は省略する。
【0108】本実施形態では、1/4波長位相板607
Gが、色分解光学系であるプリズム606のG光射出部
である第3面606cからG光用反射型ライトバルブ6
08Gに至るまでの光路中に配置されている。また、G
光透過フィルタ901Gは、1/4波長位相板607G
のG光用反射型ライトバルブ608Gと相対する側の面
に設けられている。なお、これに限られず、G光透過フ
ィルタ901Gは、1/4波長位相板607GからG光
用反射型ライトバルブ608Gに至るまでの光路中に配
置されていれば良い。そして、G光透過フィルタ901
Gは、誘電体多層膜から構成されている。また、G光透
過フィルタ901Gは、反射防止膜の機能を兼用してい
る。
【0109】G光透過フィルタ901Gの透過率特性は
図8に示した特性と同じである。かかる透過率特性によ
り、特定波長580nm近傍のピーク光は反射によりカ
ットされ、G光用反射型ライトバルブ608Gに実質的
に入射しない。かつ580nm近傍のピーク光以外のG
光は透過される。従って、G光透過フィルタ901G
は、この不要なピーク光を除き、さらに純度の高いG光
をG光用反射型ライトバルブ608Gへ導くことができ
る。
【0110】本実施形態では、反射防止膜を兼用したG
光透過フィルタにて580nm近傍のピーク光をカット
している。このため、カットフィルタを別途配置する必
要がなくなり、コストを低減できる。また、上記第8の
実施形態と同様に、特定波長580nm近傍のピーク光
は、1/4波長位相板607Gを2回透過する。この結
果、より高いコントラストを得ることができる。
【0111】なお、G光透過フィルタは、通常の市販さ
れているG光透過ガラスフィルタでよい。この場合、特
定波長580nm近傍のピーク光は、R光透過フィルタ
の吸収によりカットされる。このため、特定波長の光を
低減した安価な投射型表示装置を提供することができ
る。
【0112】なお、上記各実施形態においては、R光の
光路、またはG光の光路の何れか一方にR光又はG光透
過フィルタを設けている。しかし、両光路に同時に該透
過フィルタを設けても良い。これにより、各フィルタの
特性誤差を緩めることができるという効果が得られる。
【0113】また、上記各実施形態では、光源101と
して高圧水銀ランプを用いている。しかし、これに限ら
れるものではなく、特定波長のピーク光を含む発光スペ
クトルを有する光源、例えばメタルハライドランプ等で
も良い。
【0114】また、反射型液晶ライトバルブを例にして
説明したが、本発明はこれに限られず、例えば、特開昭
61−210775号公報に開示されているDMDなど
でも良い。このDMDを用いた場合は、光学系は多少変
える必要があるが、原理的には上記各実施形態と同様で
ある。なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるこ
となく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を
取り得ることはいうまでもない。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
安価なフィルタにより、光源光のうち不要な光を簡便に
低減することができる色分解光学装置及び色バランスの
優れた高輝度の投射像を得ることができる投射型表示装
置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる色分解光学装
置を備える投射型表示装置の概略構成図である。
【図2】上記第1の実施形態におけるR光透過フィルタ
の透過率特性を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施形態におけるR光透過フィ
ルタの透過率特性を示す図である。
【図4】第2の実施形態におけるR光透過フィルタの構
成を示す図である。
【図5】(a),(b)は、それぞれ本発明の第3の実
施形態にかかる反射型ライトバルブと偏光プリズムとR
光透過フィルタ近傍との位置関係を示す図である。
【図6】本発明の第4の実施形態にかかる色分解光学装
置を備える投射型表示装置の概略構成図である。
【図7】上記第4の実施形態におけるG光透過フィルタ
の構成を示す図である。
【図8】上記第4の実施形態におけるG光透過フィルタ
の透過率特性を示す図である。
【図9】(a),(b)は、それぞれ第5の実施形態に
かかる投射型表示装置の反射型ライトバルブと偏光プリ
ズムとG光透過フィルタ近傍との位置関係を示す図であ
る。
【図10】高圧水銀ランプの発光スペクトルを示す特性
図である。
【図11】従来のノッチフィルタの透過率特性を示す図
である。
【図12】本発明の第6の実施形態にかかる色分解光学
装置を備える投射型表示装置の概略構成図である。
【図13】本発明の第7の実施形態にかかる色分解光学
装置を備える投射型表示装置の概略構成図である。
【図14】本発明の第8の実施形態にかかる色分解光学
装置を備える投射型表示装置の概略構成図である。
【図15】本発明の第9の実施形態にかかる色分解光学
装置を備える投射型表示装置の概略構成図である。
【符号の説明】
101 光源 102,602 単一偏光変換装置 103B,103RG クロスダイクロイックミラー 104,105 折り曲げミラー 106 ダイクロイックミラー 106R,605c R光射出部 106G,606c G光射出部 107R,107G,107B フィールドレンズ 108R,108G,108B 偏光板 109,309,701R,801R R光透過フィル
タ 409,509,701G,801G G光透過フィル
タ 110R,110G,110B,603 偏光ビームス
プリッタ 111R,111G,111B,608R,608G,
608B 反射型ライトバルブ 112 クロスダイクロイックプリズム 113,610 投射レンズ 114,611 スクリーン 607B,607R,607G 1/4波長位相板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 5/30 G02B 5/30 27/18 27/18 Z 27/28 27/28 Z G03B 21/00 G03B 21/00 E

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1色光を画像信号に基づき変調する第1
    色用反射型ライトバルブと、 第2色光を画像信号に基づき変調する第2色用反射型ラ
    イトバルブとを有する投射型表示装置に適用される色分
    解光学装置において、 光源からの光を特定波長を含む第1波長領域の前記第1
    色光と第2波長領域の前記第2色光とに色分解し、前記
    第1色光を第1色光射出部から射出し、前記第2色光を
    第2色光射出部から射出する色分解光学系と、 前記色分解光学系の前記第1色光射出部から前記第1色
    用反射型ライトバルブに至るまでの光路中に設けられ、
    前記特定波長の光をカットし、かつ前記特定波長以外の
    前記第1波長領域の光を前記第1色用反射型ライトバル
    ブへ導くフィルタとを有することを特徴とする色分解光
    学装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の色分解光学装置におい
    て、 前記色分解光学系は色分解及び偏光分離を行う色分解偏
    光分離光学系であり、 前記第1色用反射型ライトバルブ及び第2色用反射型ラ
    イトバルブからの射出光を検光する検光光学系をさらに
    有することを特徴とする色分解光学装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の色分解光学装置におい
    て、 前記色分解偏光分離光学系は、入射光を第1偏光成分と
    第2偏光成分とに偏光分離する偏光ビームスプリッタを
    含み、 前記フィルタは、前記偏光ビームスプリッタから前記第
    1色用反射型ライトバルブに至るまでの光路中に配置さ
    れ、 前記偏光ビームスプリッタから前記フィルタに至る光路
    中に配置される1/4波長板を更に有することを特徴と
    する色分解光学装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の色分解光学装置において、 前記色分解光学系の前記第1色光射出部を射出した前記
    第1色光を、偏光分離して前記第1色用反射型ライトバ
    ルブに射出する第1色用偏光ビームスプリッタを更に有
    し、 前記フィルタは、前記色分解光学系の前記第1色光射出
    部から前記第1色用偏光ビームスプリッタに至る光路中
    に配置されることを特徴とする色分解光学装置。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の色分解光学装置におい
    て、 前記色分解光学系の前記第1色光射出部を射出した前記
    第1色光を、偏光分離して前記第1色用反射型ライトバ
    ルブに射出する第1色用偏光ビームスプリッタを更に有
    し、 前記フィルタは、前記第1色用偏光ビームスプリッタか
    ら前記第1色用反射型ライトバルブに至る光路中に配置
    されることを特徴とする色分解光学装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の色分解光学装置におい
    て、 前記第1色用偏光ビームスプリッタから前記フィルタに
    至る光路中に配置される1/4波長板をさらに有するこ
    とを特徴とする色分解光学装置。
  7. 【請求項7】請求項1に記載の色分解光学装置におい
    て、 前記光源からの光は、メタルハライドランプ又は水銀ラ
    ンプによる光であり、 前記特定波長の光は580nm近傍の光を含むことを特
    徴とする色分解光学装置。
  8. 【請求項8】請求項1に記載の色分解光学装置におい
    て、 前記フィルタは前記特定波長の光を吸収する吸収部材で
    あることを特徴とする色分解光学装置。
  9. 【請求項9】請求項1に記載の色分解光学装置におい
    て、 前記フィルタは誘電体多層膜により構成されていること
    を特徴とする色分解光学装置。
  10. 【請求項10】請求項1に記載の色分解光学装置におい
    て、 前記第1色光は赤色光であることを特徴とする色分解光
    学装置。
  11. 【請求項11】請求項1に記載の色分解光学装置におい
    て、 前記第1色光は緑色光であることを特徴とする色分解光
    学装置。
  12. 【請求項12】請求項1に記載の色分解光学装置におい
    て、 前記フィルタは、前記特定波長から前記第2波長領域に
    至る波長領域と前記第2波長領域のほぼ全域とにおい
    て、透過率が50パーセント以下であることを特徴とす
    る色分解光学装置。
  13. 【請求項13】請求項1に記載の色分解光学装置におい
    て、 前記光源からの光束を前記第1色用反射型ライトバルブ
    に向けて集光する集光光学系をさらに有することを特徴
    とする色分解光学装置。
  14. 【請求項14】光を供給する光源と、 前記光源からの光を特定波長を含む第1波長領域の第1
    色光と第2波長領域の第2色光とに色分解し、前記第1
    色光を第1色光射出部から射出し、前記第2色光を第2
    色光射出部から射出する色分解光学系と、 前記第1色光を画像信号に基づき変調する第1色用反射
    型ライトバルブと、 前記第2色光を画像信号に基づき変調する第2色用反射
    型ライトバルブと、 前記色分解光学系の前記第1色光射出部から前記第1色
    用反射型ライトバルブに至るまでの光路中に設けられ、
    前記特定波長の光をカットし、かつ前記特定波長以外の
    前記第1波長領域の光を前記第1色用反射型ライトバル
    ブへ導くフィルタと、 前記第1色用反射型ライトバルブと前記第2色用反射型
    ライトバルブとに生成された像を投影する投射光学系と
    を有することを特徴とする投射型表示装置。
  15. 【請求項15】請求項1に記載の色分解光学装置におい
    て、 前記光源からの光を偏光分離して前記色分解光学系に射
    出する偏光ビームスプリッタと、 前記第1色用反射型ライトバルブ及び第2色用反射型ラ
    イトバルブからの射出光を色合成した後に検光する色合
    成検光光学系をさらに有することを特徴とする色分解光
    学装置。
  16. 【請求項16】請求項15に記載の色分解光学装置にお
    いて、 前記フィルタは、前記色分解光学系の前記第1色光射出
    部から前記第1色用反射型ライトバルブに至るまでの光
    路中に配置され、 前記フィルタから前記第1色用反射型ライトバルブに至
    るまでの光路中に配置される1/4波長板を更に有する
    ことを特徴とする色分解光学装置。
  17. 【請求項17】請求項15に記載の色分解光学装置にお
    いて、 前記色分解光学系の前記第1色光射出部から前記第1色
    用反射型ライトバルブに至るまでの光路中に配置される
    1/4波長板を更に有し、 前記フィルタは、前記1/4波長板から前記第1色用反
    射型ライトバルブに至るまでの光路中に配置されること
    を特徴とする色分解光学装置。
JP2001203357A 2000-12-27 2001-07-04 色分解光学装置および投射型表示装置 Withdrawn JP2002258422A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001203357A JP2002258422A (ja) 2000-12-27 2001-07-04 色分解光学装置および投射型表示装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000398991 2000-12-27
JP2000-398991 2000-12-27
JP2001203357A JP2002258422A (ja) 2000-12-27 2001-07-04 色分解光学装置および投射型表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002258422A true JP2002258422A (ja) 2002-09-11

Family

ID=26606930

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001203357A Withdrawn JP2002258422A (ja) 2000-12-27 2001-07-04 色分解光学装置および投射型表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002258422A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005301139A (ja) * 2004-04-15 2005-10-27 Ricoh Co Ltd 映像拡大装置
US7763518B2 (en) 2004-02-25 2010-07-27 International Business Machines Corporation Ultra-thin SOI vertical bipolar transistors with an inversion collector on thin-buried oxide (BOX) for low substrate-bias operation and methods thereof
JP2015222418A (ja) * 2014-04-30 2015-12-10 キヤノン株式会社 色分離合成系およびこれを用いた色分離合成装置、画像表示装置
JP2016145964A (ja) * 2015-01-30 2016-08-12 パナソニックIpマネジメント株式会社 投写型映像表示装置
WO2017064868A1 (ja) * 2015-10-16 2017-04-20 セイコーエプソン株式会社 プロジェクター
CN114527622A (zh) * 2020-11-23 2022-05-24 中强光电股份有限公司 分光元件以及投影装置
WO2023195066A1 (ja) * 2022-04-05 2023-10-12 富士電機株式会社 ガス分析計

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7763518B2 (en) 2004-02-25 2010-07-27 International Business Machines Corporation Ultra-thin SOI vertical bipolar transistors with an inversion collector on thin-buried oxide (BOX) for low substrate-bias operation and methods thereof
US7911024B2 (en) 2004-02-25 2011-03-22 International Business Machines Corporation Ultra-thin SOI vertical bipolar transistors with an inversion collector on thin-buried oxide (BOX) for low substrate-bias operation and methods thereof
JP2005301139A (ja) * 2004-04-15 2005-10-27 Ricoh Co Ltd 映像拡大装置
JP2015222418A (ja) * 2014-04-30 2015-12-10 キヤノン株式会社 色分離合成系およびこれを用いた色分離合成装置、画像表示装置
JP2016145964A (ja) * 2015-01-30 2016-08-12 パナソニックIpマネジメント株式会社 投写型映像表示装置
JP2017076086A (ja) * 2015-10-16 2017-04-20 セイコーエプソン株式会社 プロジェクター
WO2017064868A1 (ja) * 2015-10-16 2017-04-20 セイコーエプソン株式会社 プロジェクター
CN108139658A (zh) * 2015-10-16 2018-06-08 精工爱普生株式会社 投影仪
US10508779B2 (en) 2015-10-16 2019-12-17 Seiko Epson Corporation Projector
CN114527622A (zh) * 2020-11-23 2022-05-24 中强光电股份有限公司 分光元件以及投影装置
CN114527622B (zh) * 2020-11-23 2023-05-26 中强光电股份有限公司 分光元件以及投影装置
US11803066B2 (en) 2020-11-23 2023-10-31 Coretronic Corporation Beam-splitting element and projection device
WO2023195066A1 (ja) * 2022-04-05 2023-10-12 富士電機株式会社 ガス分析計

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9407886B2 (en) Illumination optical system and projector including fluorophore
KR101001451B1 (ko) 조명 광학계
TW546522B (en) Optical device and image display device thereof
US8246177B2 (en) Lighting unit and projection display apparatus
JP5230129B2 (ja) 波長選択性偏光変換素子、照明光学系、光学ユニット及び画像投射装置
JP2005284051A (ja) 半導体発光素子、それを用いた光源ユニット、光学ユニット及び映像表示装置
WO2003007073A1 (fr) Projecteur a cristaux liquides du type a reflexion
JP4944769B2 (ja) 照明装置及びそれを用いた投写型表示装置
US6623121B2 (en) Polarization beam splitter, optical device for projection type display device, projection type display device, and polarization beam splitter manufacturing method
JP2000111839A (ja) 偏光装置および投射装置
JP5056793B2 (ja) プロジェクタ
WO2016080295A1 (ja) 光源装置およびプロジェクタ
JP2002258422A (ja) 色分解光学装置および投射型表示装置
JPH01302385A (ja) 投写型表示装置
JP2006251556A (ja) 投写型表示装置
JP2000330196A (ja) 色合成光学系及び該光学系を備える投射型表示装置
JP2002169221A (ja) プロジェクタ及び偏光変換器
JP2011209396A (ja) プロジェクター
JP2001343611A (ja) 偏光照明装置および投射型表示装置
US7390095B2 (en) Projector
JP2001290216A (ja) 光源装置および投射型表示装置
JP2973243B2 (ja) 偏光分離手段、光源装置及びそれを用いた投写型表示装置
JP2001209007A (ja) 色分解合成光学系と投射型表示装置
JP2019101200A (ja) 光源装置および投写型映像表示装置
JP2000258839A (ja) 投影装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20081007