JP2002258082A - 高分子光導波路及びその製造方法並びに導波路型光スイッチ - Google Patents

高分子光導波路及びその製造方法並びに導波路型光スイッチ

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JP2002258082A
JP2002258082A JP2001058582A JP2001058582A JP2002258082A JP 2002258082 A JP2002258082 A JP 2002258082A JP 2001058582 A JP2001058582 A JP 2001058582A JP 2001058582 A JP2001058582 A JP 2001058582A JP 2002258082 A JP2002258082 A JP 2002258082A
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optical waveguide
core
dimensional polymer
polymer
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Hiroshi Ishihara
啓 石原
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 3次元高分子光導波路及び導波路型光スイッ
チに関し、光導波路の材料として高分子材料を用い、2
次元高分子光導波路(特に、埋め込み型光導波路)を複
数積層させて3次元光導波路を製造することで、光導波
路を、簡単に、かつ安価に製造できるようにしながら、
大容量のデータを高速で伝送できるようにする。 【解決手段】 高分子材料からなるコア1の周囲をコア
1の屈折率よりも低い屈折率の高分子材料からなるクラ
ッド2で覆った2次元高分子光導波路51,52,53
を複数積層して3次元高分子光導波路50を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子材料からな
る3次元高分子光導波路(高分子光導波路)及びその製
造方法並びに導波路型光スイッチに関し、例えば光通信
分野で用いられる光集積回路や光情報処理分野で用いら
れる光配線板等の光導波路部品として用いて好適の、3
次元高分子光導波路(高分子光導波路)及びその製造方
法並びに導波路型光スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、通信分野や情報処理分野において
は、音声情報や画像情報を含むマルチメディア情報のよ
うな大容量のデータを高速で伝送できるようにすること
が望まれている。また、波長多重伝送や双方向伝送等の
機能を付加することで高機能化を図ることも望まれてい
る。このため、光による伝送を行なうこと、特に、光導
波路を光信号の伝送路として用いることが望ましいと考
えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光導波路
を、コアの周囲をコアの屈折率よりも低い屈折率のクラ
ッドで覆って、コアをクラッド内に埋め込まれた構造
(埋め込み型光導波路)とする場合、光の分岐や合成の
機能を実現するために、コアを回路状にパターン化して
形成することになる。
【0004】ここで、一般的な光導波路の作製方法を説
明すると、(a)まず、下側クラッド層を兼ねた基板上
に、コア膜を形成し、(b)次に、フォトリソグラフ
ィ,ドライエッチング等によってコア膜を所定パターン
にパターニングしてコア層とし、(c)このコア層の周
囲を覆うように上側クラッド層を形成する。しかしなが
ら、このような方法では、同一平面上にしか所定パター
ン(コアパターン)を作製することができず、コアパタ
ーンを3次元的に配置することはできない。また、大容
量のデータを高速で伝送するには限界がある。さらに、
フォトリソグラフィ,ドライエッチングを行なうために
高価な設備も必要となるし、大量生産にも向かない。
【0005】一方、従来、光導波路の材料としてはガラ
スや無機結晶材料等が用いられていたが、高分子材料
(樹脂材料,ポリマー材料)を用いることによって、光
導波路を安価に製造できるようにすることが考えられて
いる。このため、光導波路の材料として高分子材料を用
いるとともに、上述のような高価な設備を必要とせず、
パターニングを容易に行なえるようにして大量生産を可
能とするために、例えば金型やスタンパ等の型部材を用
いて所定パターン(凹凸パターン)を転写することでパ
ターニングを行なうことが考えられる。そして、大容量
のデータを高速で伝送できるようにすべく、所定パター
ンを転写することで凹凸部を有する複数の2次元光導波
路を作製し、これらを積層させることで3次元光導波路
とすることが考えられる。
【0006】しかし、このような方法では、所定パター
ンを転写する際に、コアパターンとしての凹凸部(凹凸
パターン)が形成されるとともに基体部も一体のものと
して形成されてしまう。つまり、型部材を用いて所定パ
ターンを転写することによりパターニングを行なう場
合、作製される2次元光導波路は、凹凸部(凹凸パター
ン)だけでなく、基体部も含んだものとなってしまう。
【0007】このため、2次元光導波路を積層させるこ
とで3次元化する場合、光導波路全体の厚さはできるだ
け薄くしたいが、型部材を用いて所定パターンをパター
ニングする場合、必ず基体部が形成されてしまうため、
基体部の厚さ分だけ3次元光導波路の厚さが厚くなって
しまう。また、凹凸部と基体部とは同一材料で形成され
てしまうため、樹脂材料として、転写性だけでなく、基
体として必要な性質(例えば強度等)も持ち合わせたも
のを採用することが必要となり、使用できる材料が制限
されてしまう。
【0008】さらに、凹凸部を構成する個々の凹凸のそ
れぞれが同一材料で形成されてしまうため、複数の異種
材料を組み合わせて凹凸部を形成することができず、光
導波路の高機能化を実現するのが難しい。また、上述の
ような埋め込み型光導波路でなく、例えばコアをクラッ
ドで挟み込んだ挟み込み型光導波路(スラブ型光導波
路)のようなものであっても、2次元光導波路を積層さ
せて3次元化する場合には、光導波路全体の厚さをでき
るだけ薄くしたい。
【0009】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、光導波路の材料として高分子材料を用い、2
次元高分子光導波路(特に、埋め込み型光導波路)を複
数積層させて3次元光導波路を製造することで、光導波
路を、簡単に、かつ安価に製造できるようにしながら、
大容量のデータを高速で伝送できるようにした、3次元
高分子光導波路(高分子光導波路)及びその製造方法並
びに導波路型光スイッチを提供することを目的とする。
【0010】また、凹凸部と基体部又は凹凸部を構成す
る各凹凸部毎に異なる材料を用いることができるように
して、種々の材料を使用できるようにし、光導波路の高
機能化を実現できるようにすることも目的とする。さら
に、光導波路の膜厚を調整できるようにして、光導波路
の小型化することも目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明の
3次元高分子光導波路は、高分子材料からなるコア部の
周囲をコア部の屈折率よりも低い屈折率の高分子材料か
らなるクラッド部で覆った2次元高分子光導波路を複数
積層してなることを特徴としている。好ましくは、複数
の2次元高分子光導波路のうちの一の2次元高分子光導
波路が、少なくとも他の2次元高分子光導波路と光学的
に結合可能なものとして構成する(請求項2)。
【0012】特に、一の2次元高分子光導波路及び他の
2次元高分子光導波路のコア部が、グレーティングを備
え、一の2次元高分子光導波路と他の2次元高分子光導
波路とが、グレーティングを介して光学的に結合可能な
ものとして構成するのが好ましい(請求項3)。請求項
4記載の3次元高分子光導波路の製造方法は、高分子材
料からなるコア部の周囲をコア部の屈折率よりも低い屈
折率の高分子材料からなるクラッド部で覆った2次元高
分子光導波路を複数積層してなる3次元高分子光導波路
の製造方法であって、コア部又はクラッド部の形成後に
研磨によりコア部又はクラッド部の一部を除去する工程
を含むことを特徴としている。
【0013】請求項5記載の高分子光導波路は、高分子
材料からなるコア部と、コア部の屈折率よりも低い屈折
率の高分子材料からなるクラッド部とを備える高分子光
導波路であって、型部材を用いて凹凸部を有するコア部
を形成し、形成されたコア部の基体部を研磨により削り
取り、基体部を削り取られたコア部の凹凸部の周囲をク
ラッド部で覆うことを特徴としている。
【0014】請求項6記載の導波路型光スイッチは、入
力側光導波路と、出力側光導波路と、入力側光導波路と
出力側光導波路との間に設けられ、入力側光導波路から
出力側光導波路へと伝送される光信号の光路を切り替え
る切替用光導波路とを備える導波路型光スイッチであっ
て、入力側光導波路及び出力側光導波路が、高分子材料
からなるコアと前記コアの屈折率よりも低い屈折率の高
分子材料からなるクラッドとから構成される2次元高分
子光導波路を複数積層してなる3次元高分子光導波路で
あり、切替用光導波路が、高分子材料からなるコアと前
記コアの屈折率よりも低い屈折率の高分子材料からなる
クラッドとから構成される可撓性光導波路であり、入力
側光導波路又は出力側光導波路のコア部に切替用光導波
路のコア部が接続されるように片持支持され、切替用光
導波路のコア部と出力側光導波路のコア部又は入力側光
導波路のコア部とが光学的に接続されるように、切替用
光導波路を撓ませて光信号の光路を切り替えることを特
徴としている。
【0015】また、切替用光導波路を撓ませる光導波路
駆動手段を備えるのが好ましい(請求項7)。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態にかか
る3次元高分子光導波路(高分子光導波路)及びその製
造方法並びに導波路型光スイッチについて、図面を参照
しながら詳細に説明する。 (3次元高分子光導波路の説明)本実施形態にかかる3
次元高分子光導波路は、図1に示すように、高分子材料
からなるコア(コア層)1の周囲を、コア1の屈折率よ
りも低い屈折率の高分子材料からなるクラッド(クラッ
ド層)2で覆うことで、コア1が露出しないようにし
た、いわゆる埋め込み型の3次元高分子光導波路50で
ある。
【0017】本実施形態では、例えば金型やスタンパ等
の型部材を用いて凹凸部(凹凸パターン,所定パター
ン,コアパターン,パターニング部)を有するコア(コ
ア層)1を形成し、次に、形成されたコア1の基体部を
研磨により削り取り、次いで、基体部を削り取られたコ
ア1の凹凸部の周囲をクラッド2で覆って2次元高分子
光導波路51,52,53をそれぞれ作製し、これらの
2次元高分子光導波路51,52,53を複数積層させ
ることで3次元高分子光導波路50を製造するようにし
ている。
【0018】そして、2次元高分子光導波路51,5
2,53を積層させて3次元高分子光導波路50を製造
する際に、コア1の基体部を削り取って除去すべく、コ
ア1を研磨(ポリッシュ)する研磨工程を含む点に特徴が
ある。ここで、研磨方法としては、化学機械的研磨(C
MP;Chemica1-Mechanica1po1ishing)や機械的研磨な
どを用いることができる。
【0019】本実施形態では、コア1の厚さ方向(膜厚
方向)にコア1を研磨することで、コア1の基体部が削
り取られる。このようにコア1の基体部を削り取って凹
凸部のみとする際には、凹凸部を削り取られたコア1の
表面は平滑化される。このため、コア1の基体部を削り
取って除去すべくコア1を研磨すると、基体部が取り除
かれて凹凸部のみとされると同時に、コアの表面を平滑
化する平滑化処理が行なわれることになる。これによ
り、例えば光導波路や光スイッチ等の光学部品のS/N
比を向上させることができる。
【0020】このような3次元高分子光導波路50は、
例えば光通信分野(例えば家庭内データ通信)で用いら
れる光集積回路や光情報処理分野で用いられる光配線板
等の光学部品などに適用できる。具体的には、波長可変
フィルタ,波長変換素子,光スイッチ等の光学部品とし
て用いることが考えられる。次に、本実施形態にかかる
3次元高分子光導波路の製造方法について、図2〜図5
を参照しながら説明する。
【0021】本3次元高分子光導波路の製造方法では、
図2(A)に示すように、光伝送のための光伝送路を構
成する所望の凹凸パターン(凹凸形状)を転写しうるよ
うに、凹凸パターンを表面に刻まれた金属製スタンパ
(例えばニッケル製スタンパ等)10のスタンパ面上
に、所定の膜厚(例えば完全硬化時に約10〜約100
μm)となるようにコア材(液状コア樹脂,液状光硬化
性樹脂,高分子材料)1Aを塗布して、完全に硬化させ
る。
【0022】このようにしてコア材1Aを完全硬化させ
ると、表面に凹凸パターンを有する金属製スタンパ10
から凹凸パターンが転写されて、凹凸部(凹凸パター
ン,所定パターン,コアパターン)1Aaを有する樹脂
製のコア層1Aが形成される(転写工程)。なお、コア
層1Aとして機能する所望の樹脂材を溶媒に溶解したも
のを塗布・乾燥させる手法を採っても良い。
【0023】次に、図2(B)に示すように、研磨によ
って、スタンパ10上に形成された凹凸部1Aaを有す
る樹脂製コア層(転写部材)1Aの基体部1Abの全部
を削り取って除去し、スタンパ10上に樹脂製コア層1
Aの凹凸部1Aaのみを残す(研磨工程)。次いで、図
2(C)に示すように、その表面上に、所定の膜厚(例
えば完全硬化時に約10〜約100μm)となるよう
に、接着剤として機能しうる紫外線硬化性樹脂材(光硬
化性樹脂材)から成るクラッド材(液状クラッド樹脂,
液状光硬化性樹脂,高分子材料)2Aを塗布した後、図
2(D)に示すように、このクラッド層2Aの表面上に
基板3を載置して、コア材1Aにクラッド材2Aを介し
て基板3を接着する(接着工程)。なお、クラッド層2
Aとして機能する所望の樹脂材を溶媒に溶解したものを
塗布・乾燥させる手法を採っても良い。
【0024】なお、コア材1Aやクラッド材2Aの塗布
方法には、例えば、スピンコート法,ブレードコート
法,グラビアコート法,ダイコート法等があるが、塗布
膜厚と均一性を満足すればどのような塗布方法を用いて
もよい。そして、図2(D)に示すように、コア層1A
と、クラッド層2Aと、基板3とからなる第1積層体4
を一体としてスタンパ10から剥離する。この第1積層
体4は、3次元高分子光導波路50を構成する第1(こ
こでは最上層)の2次元高分子光導波路51の一部を構
成する。
【0025】次に、上述と同様の方法によって、図3
(A)〜(D)に示すように、3次元高分子光導波路5
0を構成する第1(ここでは最上層)の2次元高分子光
導波路51を形成するとともに、グレーティング5aを
有する第2(ここでは中間層)の2次元高分子光導波路
52の一部を形成する。ここで、グレーティング(回折
格子)5aは、コア層1Bの所定位置に設けられ、後述
するコア層1Cに形成されるグレーティング5bと協働
して、コア層1Bと、後述するコア層1Bに対向するコ
ア層1Cとを光学的に結合(層間結合)させるものであ
る。
【0026】まず、図3(A)に示すように、光伝送の
ための光伝送路を構成する所望の凹凸パターン及びグレ
ーティングを構成する所望のグレーティング用凹凸パタ
ーンを転写しうるように、凹凸パターン10Aa及びグ
レーティング用凹凸パターン10Abを表面に刻まれた
金属製スタンパ(例えばニッケル製スタンパ等)10A
のスタンパ面上に、所定の膜厚(例えば完全硬化時に約
10〜約100μm)となるようにコア材(液状コア樹
脂,液状光硬化性樹脂,高分子材料)1Bを塗布して、
完全に硬化させる。
【0027】このようにしてコア材1Bを完全硬化させ
ると、金属製スタンパ10Aの凹凸パターン10Aa及
びグレーティング用凹凸パターン10Abが転写され
て、凸部1Ba及びグレーティング5aを有する樹脂製
のコア層1Bが形成される(転写工程)。なお、コア層
1Bとして機能する所望の樹脂材を溶媒に溶解したもの
を塗布・乾燥させる手法を採っても良い。
【0028】次に、図3(B)に示すように、研磨によ
って、スタンパ10A上に形成された凸部1Ba及びグ
レーティング5aを有する樹脂製コア層(転写部材)1
Bの基体部1Bbの全部を削り取って除去し、スタンパ
10A上に樹脂製コア層1Bの凸部1Ba及びグレーテ
ィング5aのみを残す(研磨工程)。次いで、図3
(C)に示すように、その表面上に、所定の膜厚(例え
ば完全硬化時に約10〜約100μm)となるように、
接着剤として機能しうる紫外線硬化性樹脂材(光硬化性
樹脂材)から成るクラッド材(液状クラッド樹脂,液状
光硬化性樹脂,高分子材料)2Bを塗布した後、図3
(D)に示すように、このクラッド層2Bの表面上に、
上述のようにして形成された第1積層体4を載置して、
凸部1Ba及びグレーティング5aを有するコア層1B
にクラッド層2Bを介して第1積層体4を接着する(接
着工程)。なお、クラッド層2Bとして機能する所望の
樹脂材を溶媒に溶解したものを塗布・乾燥させる手法を
採っても良い。
【0029】なお、コア材1Bやクラッド材2Bの塗布
方法には、例えば、スピンコート法,ブレードコート
法,グラビアコート法,ダイコート法等があるが、塗布
膜厚と均一性を満足すればどのような塗布方法を用いて
もよい。そして、図3(D)に示すように、コア層1B
と、クラッド層2Bとからなる第2積層体6と、第1積
層体4とを一体としてスタンパ10Aから剥離する。こ
の第1積層体4及び第2積層体6は、3次元高分子光導
波路50を構成する第1(ここでは最上層)の2次元高
分子光導波路51及びグレーティング5を有する第2
(ここでは中間層)の2次元高分子光導波路52の一部
を構成する。
【0030】次に、上述と同様の方法によって、図4
(A)〜(D)に示すように、3次元高分子光導波路5
0を構成するグレーティング5bを有する第3(ここで
は最下層)の2次元高分子光導波路53の一部を形成す
る。ここで、グレーティング(回折格子)5bは、上述
のコア層1Bのグレーティング5aに対向するようにコ
ア層1Cの所定位置に設けられ、各コア層1B,1Cを
光学的に結合(層間結合)させるものである。
【0031】まず、図4(A)に示すように、光伝送の
ための光伝送路を構成する所望の凹凸パターン及びグレ
ーティングを構成する所望のグレーティング部用凹凸パ
ターンを転写しうるように、凹凸パターン10Ba及び
グレーティング部用凹凸パターン10Bbを表面に刻ま
れた金属製スタンパ(例えばニッケル製スタンパ等)1
0Bのスタンパ面上に、所定の膜厚(例えば完全硬化時
に約10〜約100μm)となるようにコア材(液状コ
ア樹脂,高分子材料)1Cを塗布して、完全に硬化させ
る。
【0032】このようにしてコア材1Cを完全硬化させ
ると、金属製スタンパ10Bから凹凸パターン10Ba
及びグレーティング部用凹凸パターン10Bbが転写さ
れて、凸部1Ca及びグレーティング5bを有する樹脂
製のコア層1Cが形成される(転写工程)。なお、コア
層1Cとして機能する所望の樹脂材を溶媒に溶解したも
のを塗布・乾燥させる手法を採っても良い。
【0033】次に、図4(B)に示すように、研磨によ
って、スタンパ10B上に形成される凸部1Ca及びグ
レーティング5bを有する樹脂製コア層(転写部材)1
Bの基体部1Cbの全部を削り取って除去し、スタンパ
10B上に樹脂製コア層1Cの凸部1Ca及びグレーテ
ィング5bのみを残す(研磨工程)。次いで、図4
(C)に示すように、その表面上に、所定の膜厚(例え
ば完全硬化時に約10〜約100μm)となるように、
接着剤として機能しうる紫外線硬化性樹脂材(光硬化性
樹脂材)から成るクラッド材(液状クラッド樹脂,液状
光硬化性樹脂,高分子材料)2Cを塗布した後、図4
(D)に示すように、このクラッド層2Cの表面上に基
板3Aを載置して、凸部1Ca及びグレーティング5b
を有するコア層1Cにクラッド層2Cを介して基板3A
を接着する(接着工程)。なお、クラッド層2Cとして
機能する所望の樹脂材を溶媒に溶解したものを塗布・乾
燥させる手法を採っても良い。
【0034】なお、コア材1Cやクラッド材2Cの塗布
方法には、例えば、スピンコート法,ブレードコート
法,グラビアコート法,ダイコート法等があるが、塗布
膜厚と均一性を満足すればどのような塗布方法を用いて
もよい。次いで、図4(D)に示すように、コア層1C
と、クラッド層2Cと、基板3Aとからなる第3積層体
7を一体としてスタンパ10Bから剥離する。この第3
積層体7は、3次元高分子光導波路50を構成するグレ
ーティング5bを有する第3(ここでは最下層)の2次
元高分子光導波路53の一部を構成する。
【0035】そして、図5(A)に示すように、上述の
ようにして一体に形成された第1積層体4及び第2積層
体6(第1の2次元高分子光導波路51及びグレーティ
ング5aを有する第2の2次元高分子光導波路52の一
部)と、第3積層体7(グレーティング5bを有する第
3の2次元高分子光導波路53の一部)とを、第2積層
体6のグレーティング5aと第3積層体7のグレーティ
ング5bとが対向するように、クラッド材2Cを介して
接着する。
【0036】つまり、図5(A)に示すように、第2積
層体6のグレーティング5a又は第3積層体7のグレー
ティング5bの周囲を覆うように、その表面上に、所定
の膜厚(例えば完全硬化時に約10〜約100μm)と
なるように、接着剤として機能しうる紫外線硬化性樹脂
材(光硬化性樹脂材)から成るクラッド材(液状クラッ
ド樹脂,液状光硬化性樹脂,高分子材料)2Dを塗布し
た後、第2積層体6のグレーティング5aと第3積層体
7のグレーティング5bとを対向させて接着する。
【0037】なお、クラッド材2Dの塗布方法には、例
えば、スピンコート法,ブレードコート法,グラビアコ
ート法,ダイコート法等があるが、塗布膜厚と均一性を
満足すればどのような塗布方法を用いてもよい。また、
クラッド層2Dとして機能する所望の樹脂材を溶媒に溶
解したものを塗布・乾燥させる手法を採っても良い。そ
して、図5(B)に示すように、接着剤としてのクラッ
ド層2Dを硬化させて、第1積層体4と、第2積層体6
と、第3積層体7とを積層させてなる3次元高分子光導
波路50が形成される。
【0038】ここでは、第1積層体4,第2積層体6及
びクラッド層2Dは、3次元高分子光導波路50を構成
する第1(ここでは最上層)の2次元高分子光導波路5
1及びグレーティング5を有する第2(ここでは中間
層)の2次元高分子光導波路52を構成し、クラッド層
2D及び第3積層体7は、3次元高分子光導波路50を
構成するグレーティング5bを有する第3(ここでは最
下層)の2次元高分子光導波路53を構成する。
【0039】このように、第1積層体4,第2積層体
6,クラッド層2D及び第3積層体7を積層させてなる
3次元高分子光導波路50は、図1に示すように、光伝
送のための高分子材料からなるコア層1の周囲をコア層
1の屈折率よりも低い屈折率の高分子材料からなるクラ
ッド層2で覆った2次元高分子光導波路51,52,5
3を、複数層(ここでは3層)積層させたものとして構
成される。
【0040】なお、図2〜図5は、本発明の特徴とな
る、コア1の基体部を削り取って除去するコア1を研磨
する研磨工程やグレーティング5等をわかりやすく説明
できるように作成しているため、図1に示す3次元高分
子光導波路50の斜視図とは完全には整合していない。
ここで、本実施形態では、各コア層1に入力される光信
号を帯状に延びるコア層1内を水平方向(横方向)へ伝
送するだけでなく、スタンパ10A,10Bからの転写
によってグレーティング5a,5bも形成することで、
各コア層1間の光信号のやりとりを行なえるように各コ
ア層1が光学的に結合されるようにして、各コア層間で
垂直方向(縦方向)へも伝送できるようになっている。
なお、グレーティング5a,5bを構成する凹凸部の形
状や間隔、伝送する光の波長などは、各コア層1間での
光信号のやり取りを確実に行なえるように設定する必要
がある。
【0041】なお、ここでは、各コア層間の光信号のや
りとりをグレーティング5a,5bを介して行なうよう
にしているが、これに限られるものではなく、他の方法
によって各コア層1を光学的に結合するようにしても良
い。したがって、本実施形態にかかる3次元高分子光導
波路によれば、光導波路の材料として高分子材料(樹脂
材料)を用い、2次元高分子光導波路(特に、埋め込み
型光導波路)を複数積層させて3次元光導波路を製造す
ることで、光導波路を、簡単に、かつ安価に製造できる
ようになり、大容量のデータを高速で伝送できるように
なるという利点がある。
【0042】また、高分子材料の柔軟性や強靭性を活か
したフレキシブルな光導波路の作製も可能となり、これ
により、光導波路の高機能化を図ることができる。さら
に、凹凸部と基体部又は凹凸部を構成する各凹凸部毎に
異なる材料を用いることができ、種々の材料を使用でき
るようになり、光導波路の高機能化を実現できるという
利点もある。
【0043】また、研磨によって光導波路の膜厚を調整
でき、光導波路の小型化することもできるという利点も
ある。さらに、多層化(3次元化)することで、2次元
高分子光導波路よりも面積を小さくして小型化を図りな
がら、多機能の高分子光導波路を実現することができ
る。
【0044】なお、ここでは、2次元高分子光導波路を
3層積層させた場合について説明したが、積層数はこれ
に限られるものではない。例えば、図7(B)に示すよ
うに、2層の2次元高分子光導波路54,55を積層さ
せて、3次元高分子光導波路56を構成しても良い。ま
ず、3次元高分子光導波路56を構成するグレーティン
グ5cを有する第1(ここでは上層)の2次元高分子光
導波路54の一部を形成する。
【0045】図6(A)に示すように、光伝送のための
光伝送路を構成する所望の凹凸パターン及びグレーティ
ングを構成する所望のグレーティング用凹凸パターンを
転写しうるように、凹凸パターン10Ca及びグレーテ
ィング用凹凸パターン10Cbを表面に刻まれた金属製
スタンパ(例えばニッケル製スタンパ等,原盤,硬質ス
タンパ,金型)10Cのスタンパ面上に、所定の膜厚
(例えば完全硬化時に約10〜約100μm)となるよ
うにコア材(液状コア樹脂,液状光硬化性樹脂,高分子
材料)1Dを塗布して、完全に硬化させる。
【0046】このようにしてコア材1Dを完全硬化させ
ると、金属製スタンパ10Aから凹凸パターン10Ca
及びグレーティング用凹凸パターン10Cbが転写され
て、凸部1Da及びグレーティング5cを有する樹脂製
のコア層1Dが形成される(転写工程)。なお、コア層
1Dとして機能する所望の樹脂材を溶媒に溶解したもの
を塗布・乾燥させる手法を採っても良い。
【0047】次に、図6(B)に示すように、研磨によ
って、スタンパ10C上に形成された凸部1Da及びグ
レーティング5cを有する樹脂製コア層(転写部材)1
Dの基体部1Dbの全部を削り取って除去し、スタンパ
10C上に樹脂製コア層1Dの凸部1Da及びグレーテ
ィング5cのみを残す(研磨工程)。次いで、図6
(C)に示すように、その表面上に、所定の膜厚(例え
ば完全硬化時に約10〜約100μm)となるように、
接着剤として機能しうる紫外線硬化性樹脂材(光硬化性
樹脂材)から成るクラッド材(液状クラッド樹脂,液状
光硬化性樹脂,高分子材料)2Eを塗布した後、図6
(D)に示すように、このクラッド層2Eの表面上に基
板3Bを載置して、凸部1Da及びグレーティング5c
を有するコア層1Dにクラッド層2Eを介して基板3B
を接着する(接着工程)。なお、クラッド層2Eとして
機能する所望の樹脂材を溶媒に溶解したものを塗布・乾
燥させる手法を採っても良い。
【0048】なお、コア材1Dやクラッド材2Eの塗布
方法には、例えば、スピンコート法,ブレードコート
法,グラビアコート法,ダイコート法等があるが、塗布
膜厚と均一性を満足すればどのような塗布方法を用いて
もよい。そして、図6(D)に示すように、コア層1D
と、クラッド層2Eと、基板3Bとからなる第1積層体
8を一体としてスタンパ10Cから剥離する。この第1
積層体8は、3次元高分子光導波路56を構成するグレ
ーティング5cを有する第1(ここでは上層)の2次元
高分子光導波路54の一部を構成する。
【0049】なお、3次元高分子光導波路56を構成す
るグレーティング5dを有する第2(ここでは下層)の
2次元高分子光導波路55の一部としての第2積層体9
も、上述と同様の方法によって形成する。なお、第2積
層体9は、基板3C,コア層1Eの凸部1Ea,グレー
ティング5d,クラッド層2Fにより構成される。そし
て、図7(A)に示すように、上述のようにして一体に
形成された第1積層体8(グレーティング5cを有する
第1の2次元高分子光導波路54の一部)及び第2積層
体9(グレーティング5dを有する第2の2次元高分子
光導波路55の一部)とを、第1積層体8のグレーティ
ング5cと第2積層体9のグレーティング5dとが対向
するように、クラッド材2Gを介して接着する。
【0050】つまり、図7(A)に示すように、第1積
層体8のグレーティング5c又は第2積層体9のグレー
ティング5dの周囲を覆うように、その表面上に、所定
の膜厚(例えば完全硬化時に約10〜約100μm)と
なるように、接着剤として機能しうる紫外線硬化性樹脂
材(光硬化性樹脂材)から成るクラッド材(液状クラッ
ド樹脂,液状光硬化性樹脂,高分子材料)2Gを塗布し
た後、第1積層体8のグレーティング5cと第2積層体
9のグレーティング5dとを対向させて接着する。
【0051】なお、クラッド材2Gの塗布方法には、例
えば、スピンコート法,ブレードコート法,グラビアコ
ート法,ダイコート法等があるが、塗布膜厚と均一性を
満足すればどのような塗布方法を用いてもよい。また、
クラッド層2Gとして機能する所望の樹脂材を溶媒に溶
解したものを塗布・乾燥させる手法を採っても良い。そ
して、図7(B)に示すように、接着剤としてのクラッ
ド層2Gを硬化させて、第1積層体8と、第2積層体9
とを積層させてなる3次元高分子光導波路56が形成さ
れる。
【0052】ここでは、第1積層体8及びクラッド層2
Gは、3次元高分子光導波路56を構成するグレーティ
ング5cを有する第1(ここでは上層)の2次元高分子
光導波路54を構成し、第2積層体9及びクラッド層2
Gは、3次元高分子光導波路56を構成するグレーティ
ング5dを有する第2(ここでは下層)の2次元高分子
光導波路55を構成する。つまり、3次元高分子光導波
路56は、光伝送のための高分子材料からなるコア層1
Da,1Eaの周囲をコア層の屈折率よりも低い屈折率
の高分子材料からなるクラッド層2E,2F,2Gで覆
った複数(ここでは2層)の2次元高分子光導波路5
4,55を積層させたものとして構成される。 (導波路型光スイッチの説明)ところで、3次元高分子
光導波路は、上述のようにして製造することができるた
め、これを応用して導波路型光スイッチを製造すること
ができる。
【0053】まず、本実施形態にかかる導波路型光スイ
ッチの構造及び動作について、図8(A),(B)を参
照しながら説明する。図8(A),(B)に示すよう
に、光導波路型光スイッチ60は、基板80上に、入力
側光導波路61と、出力側光導波路62と、入力側光導
波路61と出力側光導波路62との間に設けられ、入力
側光導波路61から出力側光導波路62へと伝送される
光信号の光路を切り替える切替用光導波路63とを備え
るものとして構成される。
【0054】ここで、入力側光導波路61は、複数の2
次元高分子光導波路69,70を積層してなる3次元高
分子光導波路71である。即ち、入力側光導波路61
は、高分子材料からなるコア64の周囲をコア64の屈
折率よりも低い屈折率の高分子材料からなるクラッド6
6,67で覆った2次元高分子光導波路69と、高分子
材料からなるコア65の周囲をコア65の屈折率よりも
低い屈折率の高分子材料からなるクラッド67,68で
覆った2次元高分子光導波路70とを、基板80上にク
ラッド82を介して積層してなる3次元高分子光導波路
71である。ここでは、光信号はコア64に入力され
る。なお、コア65には光信号は入力されない。
【0055】出力側光導波路62は、複数の2次元高分
子光導波路69A,70Aを積層してなる3次元高分子
光導波路71Aである。即ち、出力側光導波路62は、
高分子材料からなるコア64Aの周囲をコア64Aの屈
折率よりも低い屈折率の高分子材料からなるクラッド6
6A,67Aで覆った2次元高分子光導波路69Aと、
高分子材料からなるコア65Aの周囲をコア65Aの屈
折率よりも低い屈折率の高分子材料からなるクラッド6
7A,68Aで覆った2次元高分子光導波路70Aと
を、基板80上にクラッド82Aを介して積層してなる
3次元高分子光導波路71Aである。ここでは、光信号
はコア64A,64Bから出力される。
【0056】切替用光導波路63は、高分子材料からな
るコア64Bの周囲をコア64Bの屈折率よりも低い屈
折率の高分子材料からなるクラッド66B,67Bで覆
ってなる可撓性光導波路(2次元高分子光導波路)69
Bである。この切替用光導波路63は、入力側光導波路
61に片持支持されており、入力側光導波路61のコア
64に切替用光導波路63のコア64Bが接続されてい
る。一方、切替用光導波路63と出力側光導波路62と
は切断されており、切替用光導波路63のコア64Bと
出力側光導波路61のコア64とは接続されていない。
また、切替用光導波路63と基板80との間には、中空
部(開口部,空洞)81が形成されており、可撓性のあ
る切替用光導波路63が撓むと、切替用光導波路63が
中空部81内へ移動するようになっている。
【0057】なお、ここでは、切替用光導波路63の中
空部81側にはコア65Bが形成されており、また、基
板80の切替用光導波路63に対応する部分の中空部8
1側にはクラッド82Bが形成されているが、これらの
コア65B及びクラッド82Bは無くても良い。そし
て、図8(A)に示すように、切替用光導波路63を撓
ませない状態では、入力側光導波路61のコア64と切
替用光導波路63のコア64Bとが光学的に接続されて
おり、入力側光導波路61のコア64に入力された光信
号は、図8(A)中、矢印で示すように、切替用光導波
路63のコア64Bを通って、出力側光導波路62のコ
ア64Aを通じて出力されるようになっている。
【0058】一方、図8(B)中、矢印で示すように、
切替用光導波路63を撓ませた状態[即ち、切替用光導
波路63の先端部近傍を基板80の表面(ここでは、基
板80上に形成されたクラッド82Bの表面)に押し付
けた状態]では、切替用光導波路63のコア64Bと出
力側光導波路62のコア65Aとが光学的に接続され
て、光信号の光路が切り替えられ、入力側光導波路61
のコア64に入力された光信号は、図8(B)中、矢印
で示すように、切替用光導波路63のコア64Bを通っ
て、出力側光導波路62のコア65Aを通じて出力され
るようになっている。
【0059】このように構成される導波路型光スイッチ
60は、例えば金型やスタンパ等の型部材を用いて凹凸
部を有するクラッド層68′を形成し、次に、形成され
たクラッド層68′の基体部を研磨により削り取り、凸
部68,68Aのみを残すことで、切替用光導波路63
と基板80との間の中空部81を形成するようにしてい
る。
【0060】次に、本実施形態にかかる導波路型光スイ
ッチの製造方法について、図9〜図11を参照しながら
説明する。本導波路型光スイッチの製造方法では、図9
(A)に示すように、切替用光導波路63が移動しうる
中空部81を形成すべく所望の凹凸パターン(凹凸形
状)を転写しうるように、凹凸パターンを表面に刻まれ
た金属製スタンパ(例えばニッケル製スタンパ等)10
Dのスタンパ面上に、所定の膜厚(例えば完全硬化時に
約10〜約100μm)となるようにクラッド材(液状
クラッド樹脂,液状光硬化性樹脂,高分子材料)68′
を塗布して、完全に硬化させる。このようにしてクラッ
ド材68′を完全硬化させると、金属製スタンパ10D
から凹凸パターンが転写されて、凹凸部68a′を有す
る樹脂製のクラッド層68′が形成される(転写工
程)。なお、クラッド層68′として機能する所望の樹
脂材を溶媒に溶解したものを塗布・乾燥させる手法を採
っても良い。
【0061】次に、図9(B)に示すように、研磨によ
って、スタンパ10D上に形成された凹凸部68a′を
有する樹脂製クラッド層68′の基体部68b′の全部
を削り取って除去し、スタンパ10D上に樹脂製クラッ
ド層68′の凹凸部68a′のみを残す(研磨工程)。
これにより、2次元高分子光導波路を複数層積層させて
3次元高分子光導波路を製造する場合に、できる限り3
次元高分子光導波路の厚さ(膜厚)を薄くすることがで
きることになる。
【0062】次いで、図9(C)に示すように、その表
面上に、接着剤として機能しうる紫外線硬化性樹脂材
(光硬化性樹脂材)から成るクラッド材(液状クラッド
樹脂,液状光硬化性樹脂,高分子材料)82′を塗布し
た後、図9(D)に示すように、このクラッド層82′
の表面上に基板80を載置して、クラッド層68の凹凸
部68a′に接着剤としてのクラッド層82′を介して
基板80を接着する(接着工程)。
【0063】なお、クラッド材82′の塗布方法には、
例えば、スピンコート法,ブレードコート法,グラビア
コート法,ダイコート法等があるが、塗布膜厚と均一性
を満足すればどのような塗布方法を用いてもよい。ま
た、クラッド層82′として機能する所望の樹脂材を溶
媒に溶解したものを塗布・乾燥させる手法を採っても良
い。
【0064】そして、図9(D)に示すように、クラッ
ド層68の凹凸部68a′と、接着剤としてのクラッド
層82′と、基板80とからなる第1積層体72を一体
としてスタンパ10Dから剥離する。この第1積層体7
2は、クラッド層68の凹凸部68a′の間に凹部72
Aを有し、凹凸部68a′の一方が出力側光導波路62
のクラッド層68Aとなり、凹凸部68a′の他方が入
力側光導波路61のクラッド層68となり、凹部72A
が導波路型光スイッチ60の切替用光導波路63と基板
80との間の中空部81となる。
【0065】次に、図10(A)に示すように、凹凸パ
ターンのない金属製スタンパ10E上に、クラッド層6
6′,コア層64′,クラッド層67′を順に積層させ
る。つまり、所定の膜厚(例えば完全硬化時に約10〜
約100μm)となるようにクラッド材(液状クラッド
樹脂,液状光硬化性樹脂,高分子材料)66′を塗布し
て、完全に硬化させる。次いで、その表面上に、所定の
膜厚(例えば完全硬化時に約10〜約100μm)とな
るようにコア材(液状コア樹脂,液状光硬化性樹脂,高
分子材料)64′を塗布して、完全に硬化させる。次
に、その表面上に、所定の膜厚(例えば完全硬化時に約
10〜約100μm)となるようにクラッド材(液状ク
ラッド樹脂,液状光硬化性樹脂,高分子材料)67′を
塗布して、完全に硬化させる。これにより、クラッド層
66′と、コア層64′と、クラッド層67′とからな
る第2積層体73が形成される。この第2積層体73に
よって2次元高分子光導波路69A,69Bが構成され
る。
【0066】ここでは、凹凸パターンのない金属製スタ
ンパ10Eを用いることで、2次元高分子光導波路69
A,69Bを、コアをクラッドで挟み込んだ構造の挟み
込み型光導波路として構成しているが、光導波路の構成
はこれに限られるものではなく、例えば、上述の3次元
高分子光導波路のように(図1参照)、埋め込み型光導
波路として構成しても良い。
【0067】これにより、2次元高分子光導波路を複数
層積層させて3次元化高分子光導波路を製造する場合
に、できる限り3次元高分子光導波路の厚さ(膜厚)を
薄くすることができるだけでなく、さらに、凹凸部と基
体部又は凹凸部を構成する各凹凸部毎に異なる材料を用
いることができ、種々の材料を使用できるようになり、
導波路型光スイッチにおいて光導波路の高機能化を実現
できることになる。
【0068】なお、コア材64′やクラッド材66′,
67′の塗布方法には、例えば、スピンコート法,ブレ
ードコート法,グラビアコート法,ダイコート法等があ
るが、塗布膜厚と均一性を満足すればどのような塗布方
法を用いてもよい。また、コア層64′,クラッド層6
6′,67′として機能する所望の樹脂材を溶媒に溶解
したものを塗布・乾燥させる手法を採っても良い。
【0069】そして、図10(B)に示すように、その
表面上に、所定の膜厚(例えば完全硬化時に約10〜約
100μm)となるように、接着剤として機能しうる紫
外線硬化性樹脂材(光硬化性樹脂材)から成るコア材
(液状コア樹脂,高分子材料)65′を塗布した後、こ
のコア層65′の表面上に、上述のようにして形成した
第1積層体72を載置して、第2積層体73を構成する
最上層のクラッド層67′に接着剤としてのコア材6
5′を介して第1積層体72を接着する。なお、コア層
65′として機能する所望の樹脂材を溶媒に溶解したも
のを塗布・乾燥させる手法を採っても良い。
【0070】次に、図10(C)に示すように、第1積
層体72と、接着剤として機能するコア層65′と、第
2積層体73とを一体としてスタンパ10Eから剥離す
る。なお、図10(C)では、剥離したものを上下反対
にしたものを示している。次いで、図11に示すよう
に、上述のようにして形成される3次元高分子光導波路
71′に対してダイシングソーで切り込みを入れる。
【0071】このように、3次元高分子光導波路71′
を構成する第2積層体73及びコア層65′と基板80
との間に形成される中空部81(72A)の一方の端部
(出力側)に沿うように、3次元高分子光導波路71′
を構成する第2積層体73及びコア層65′に基板80
の反対側からダイシングソーによって切り込みを入れる
ことで、第2積層体73及びコア層65′が片持支持さ
れることになる。
【0072】この結果、図11に示す第1積層体72の
クラッド層68a′(68′),コア層65′,第2積
層体73のクラッド層67′によって、図8(A)に示
す入力側光導波路61及び出力側光導波路62を構成す
る1層の2次元高分子光導波路70,70Aが構成され
る。なお、図11及び図8(B)に示すように、コア層
65A(65′)から光信号が出力されることになる
(出力2)。
【0073】また、図11に示す第2積層体73(6
6′,64′,67′)によって、図8(A)に示す入
力側光導波路61,出力側光導波路62及び切替用光導
波路63を構成する1層の2次元高分子光導波路69,
69A,69Bが構成される。なお、図11及び図8
(A)に示すように、光信号はコア層64(64′)か
ら入力され、コア層64B(64′)を通じて導かれ、
コア層64A(64′)から出力されることになる(出
力1)。
【0074】そして、図8(A)に示す2次元高分子光
導波路70と2次元高分子光導波路69とを積層させて
入力側光導波路61を構成する3次元高分子光導波路7
1,が構成され、同様に、2次元高分子光導波路70A
と2次元高分子光導波路69Aとを積層させて出力側光
導波路62を構成する3次元高分子光導波路71Aが構
成される。
【0075】この結果、図11に示す中空部81(72
A)を有する3次元高分子光導波路(中空構造体)7
1′によって、図8(A)に示す中空部81を有する3
次元高分子光導波路(中空構造体)60が構成される。
これにより、図8(A)に示すように、入力側光導波路
61及び出力側光導波路62が、2次元高分子光導波路
70,70Aと、2次元高分子光導波路69,69Aと
を積層させた3次元高分子光導波路71,71Aとして
構成される一方、切替用光導波路63が、2次元高分子
光導波路69Bと、コア層65Bとから構成され、入力
側光導波路61に片持支持された構造となる。
【0076】これにより、上述のように構成される可携
性のある切替用光導波路63を撓ませて、中空部81内
へ移動させ、その先端部近傍を基板80(クラッド層8
2B)の表面に押し付けることで、光伝送のための光路
を基板80に対して垂直方向(縦方向)に切り替えるこ
とができるようになっている。このように光路を切り替
えることで、積層させた2次元高分子光導波路のいずれ
のコア層に対しても光信号を伝送することができるた
め、積層させた2次元高分子光導波路間(コア層間)が
光学的に結合されることになる。
【0077】この結果、図8(A)に示すように、切替
用光導波路63を撓ませない状態では、入力側光導波路
61のコア層64に入力された光信号(入力信号)は、
切替用光導波路63のコア層64Bを通じて伝送され、
出力側光導波路62のコア層64Aから出力されること
になる(出力1)。一方、図8(B)に示すように、切
替用光導波路63を一方向(下側方向)へ撓ませた状態
では、入力側光導波路61のコア層64に入力された光
信号(入力信号)は、切替用光導波路63のコア層64
Bを通じて伝送され、出力側光導波路62のコア層65
Aから出力されることになる(出力2)。
【0078】ここで、図8(B)に示すように、切替用
光導波路63を撓ませて出力2側へ出力する場合には、
切替用光導波路63の先端部近傍を基板80(クラッド
層82B)に押し付けるため、入力側光導波路61のコ
ア層64と出力側光導波路62のコア層65Aとの位置
合わせ(アライメント)を正確に行なうためには、切替
用光導波路63を構成する中空部81に面したコア層6
5B及びクラッド層67B、基板80の表面上に形成さ
れたクラッド層82B、出力側光導波路62のクラッド
層82A,68Aの膜厚が重要になる。
【0079】なお、ここでは、切替用光導波路63を形
成するのにダイシングソーによって切り込みを入れるた
め、この切替用光導波路63と出力側光導波路62との
間に空間(隙間)ができ、この空間部分を介して光信号
を伝送することになるが、光信号を伝送する入力側光導
波路61及び出力側光導波路62のコア層64,65A
の厚さを十分に確保されていれば、光信号の伝送に支障
を来たすことはない。
【0080】本実施形態では、片持支持された切替用光
導波路63を自動的に撓ませた状態としたり、撓ませな
い状態としたりすることを可能とすべく、切替用光導波
路63を駆動する駆動手段が設けられている。この駆動
手段は、切替用光導波路63を駆動することで、切替用
光導波路63を基板80側へ撓ませ、その先端部近傍を
基板80(クラッド層82B)の表面上に押し付けるこ
とができるものとして構成される。
【0081】ここで、駆動手段としては、機械的駆動手
段(例えばメカニカルスイッチ)、電気的駆動手段(例
えば簡単なリレー部や導電性ポリマー等をパターニング
した電極)、磁気的駆動手段(例えばパターニングされ
た金属膜と電磁石等)を採用することができる。このう
ち、機械的駆動の場合には、例えば切替用光導波路63
にメカニカルスイッチを設け、このメカニカルスイッチ
を切り替えることで、切替用光導波路63を機械的に駆
動させる。このメカニカルスイッチとしては、例えば基
板80側に穴をあけ、そこから構造物(例えば棒状部
材)を挿入し、この構造物を動かすことで切替用光導波
路63を動かすようにすれば良い。
【0082】また、電気的駆動の場合には、例えば、切
替用光導波路63の基板80側と切替用光導波路63と
の双方に例えば導電性ポリマー等による電極を設け、こ
れらの電極に電圧を印加して静電力を作用させ、切替用
光導波路63に基板80側への駆動力を加えることで、
切替用光導波路63を電気的に駆動させる。さらに、磁
気的駆動の場合には、切替用光導波路63に金属膜をパ
ターニングし、この金属膜に対して外部から電磁石等の
磁界を作用させて、その磁力によって切替用光導波路6
3を駆動させる。
【0083】したがって、本実施形態にかかる導波路型
光スイッチによれば、上述の3次元高分子光導波路によ
る作用,効果に加え、従来よりも高いS/N比が得られ
るようにしながら、例えばMEMS利用の光スイッチと
同じ構造のものを転写するだけで簡単に作製でき、安価
であるという利点がある。なお、上述の実施形態にかか
る導波路型光スイッチでは、ダイシングソーによる切断
位置を出力側とし、出力側光導波路62と切替用光導波
路63とを切断して、第2積層体73及びコア層65′
が、入力側光導波路61に片持支持されるようにしてい
るが、これに限られるものではない。
【0084】例えば、3次元高分子光導波路71′を構
成する第2積層体73及びコア層65′と基板80との
間に形成される中空部81(72A)の他方の端部(入
力側)に沿うように、3次元高分子光導波路71′を構
成する第2積層体73及びコア層65′に基板80の反
対側からダイシングソーによって切り込みを入れること
で、入力側光導波路62と切替用光導波路63とを切断
し、第2積層体73及びコア層65′が、出力側光導波
路62に片持支持されるようにすることもできる。この
場合、入力が2つになり、出力が1つになる。
【0085】また、上述の実施形態にかかる導波路型光
スイッチでは、2次元高分子光導波路を2層積層させた
3次元高分子光導波路(2層のコア層を有する)として
いるが、これに限られるものではなく、2次元高分子光
導波路を複数層積層させても良い。積層数を増やせば、
伝送しうる入力信号(又は出力信号)の数を増やすこと
ができるようになる。
【0086】例えば、図12に示すように、2次元高分
子光導波路を3層積層させた3次元高分子光導波路(3
層のコア層を有する)としても良い。つまり、図12に
示すように、上述のように構成される導波路型光スイッ
チの基板80とは反対側に、さらに第1積層体72と同
様の構造の第3積層体74を、コア層93を介して積層
させた後に、ダイシングソーによって切断することで、
3層の2次元高分子光導波路を積層させてなる3次元高
分子光導波路(3層のコア層を有する)90としても良
い。
【0087】ここで、第3積層体74は、基板91と、
クラッド層の凹凸部92,92Aと、を備えて構成され
る。そして、第3積層体74のクラッド層92,コア層
93,第2積層体73のクラッド層66からなる1層の
2次元高分子光導波路95と、第1積層体72のクラッ
ド層68,コア層65,第2積層体73のクラッド層6
7からなる1層の2次元高分子光導波路70と、第2積
層体73(66,64,67)からなる1層の2次元高
分子光導波路69とを積層させた3次元高分子光導波路
90によって、入力側光導波路61が構成される。
【0088】この入力側光導波路61には、コア層9
3,65には光信号は入力されず、コア層64に光信号
が入力されるようになっている。同様に、第3積層体7
4のクラッド層92A,コア層93A,第2積層体73
のクラッド層66Aからなる1層の2次元高分子光導波
路95と、第1積層体72のクラッド層68A,コア層
65A,第2積層体73のクラッド層67Aからなる1
層の2次元高分子光導波路70Aと、第2積層体73
(66A,64A,67A)からなる1層の2次元高分
子光導波路69Aとを積層させた3次元高分子光導波路
90によって、出力側光導波路62が構成される。
【0089】この出力側光導波路62には、コア層93
A,コア層64A,コア層65Aのそれぞれを通じて光
信号を伝送しうるようになっている。ここでは、コア層
93Aから出力される光信号を出力1とし、コア層64
Aから出力される光信号を出力2とし、コア層65Aか
ら出力される光信号を出力3としている。また、第2積
層体73(66B,64B,67B)からなる1層の2
次元高分子光導波路69Bと、コア層65Bと、コア層
93B,中空部81,94によって、入力側光導波路6
1に片持支持された切替用光導波路63が構成される。
【0090】ここでは、切替用光導波路63の両側(上
下両側)には、基板80,91との間に、中空部81,
94が形成されており、この中空部81,94内を切替
用光導波路63が移動しうるようになっている。このよ
うに、切替用光導波路63は、基板80,94に対して
垂直方向(上下方向)に沿っていずれの方向(両方向)
にも撓むことができるようになっている。
【0091】これにより、可携性のある切替用光導波路
63を撓ませて、中空部94内へ移動させ、その先端部
近傍を基板91の表面に押し付けることで、光伝送のた
めの光路を基板91に対して垂直方向(上方向)に切り
替えることができるようになっている。このように光路
を切り替えることで、積層させた2次元高分子光導波路
のうちの最上層のコア層93Aに対して光信号を伝送す
ることができ、積層させた2次元高分子光導波路間(コ
ア層間)が光学的に結合されることになる。
【0092】一方、可携性のある切替用光導波路63を
撓ませて、中空部81内へ移動させ、その先端部近傍を
基板80(クラッド層82B)の表面に押し付けること
で、光伝送のための光路を基板80に対して垂直方向
(下方向)に切り替えることができるようになってい
る。このように光路を切り替えることで、積層させた2
次元高分子光導波路のうちの最下層のコア層65Aに対
しても光信号を伝送することができるため、積層させた
2次元高分子光導波路間(コア層間)が光学的に結合さ
れることになる。
【0093】この結果、図12に示すように、切替用光
導波路63を撓ませない状態(中立状態,中立位置)で
は、入力側光導波路61のコア層64に入力された光信
号(入力信号)は、切替用光導波路63のコア層64B
を通じて伝送され、出力側光導波路62のコア層64A
から出力されることになる(出力2)。また、上述のよ
うにして切替用光導波路63を一方向(上側方向)へ撓
ませた状態(上方位置)では、入力側光導波路61のコ
ア層64に入力された光信号(入力信号)は、切替用光
導波路63のコア層64Bを通じて伝送され、出力側光
導波路62のコア層93Aから出力されることになる
(出力1)。
【0094】さらに、上述のようにして切替用光導波路
63を他方向(下側方向)へ撓ませた状態(下方位置)
では、入力側光導波路61のコア層64に入力された光
信号(入力信号)は、切替用光導波路63のコア層64
Bを通じて伝送され、出力側光導波路62のコア層65
Aから出力されることになる(出力3)。
【0095】
【発明の効果】請求項1〜5記載の本発明の3次元高分
子光導波路によれば、光導波路の材料として高分子材料
を用い、2次元高分子光導波路(特に、埋め込み型光導
波路)を複数積層させて3次元光導波路を製造すること
で、光導波路を、簡単に、かつ安価に製造できるように
なり、大容量のデータを高速で伝送できるようになると
いう利点がある。
【0096】また、凹凸部と基体部又は凹凸部を構成す
る各凹凸部毎に異なる材料を用いることができ、種々の
材料を使用できるようになり、光導波路の高機能化を実
現できるという利点もある。さらに、光導波路の膜厚を
調整でき、光導波路の小型化することもできるという利
点もある。請求項6及び7記載の本発明の導波路型光ス
イッチによれば、光導波路の材料として高分子材料を用
い、2次元高分子光導波路(特に、埋め込み型光導波
路)を複数積層させて3次元光導波路を製造すること
で、光導波路を、簡単に、かつ安価に製造できるように
なり、大容量のデータを高速で伝送できるようになると
いう利点がある。
【0097】また、光導波路の膜厚を調整でき、導波路
型光スイッチの小型化を図ることができるという利点が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる3次元高分子光導
波路の全体構成を示す模式的斜視図である。
【図2】(A)〜(D)は、本発明の一実施形態にかか
る3次元高分子光導波路の製造方法を説明するための図
である。
【図3】(A)〜(D)は、本発明の一実施形態にかか
る3次元高分子光導波路の製造方法を説明するための図
である。
【図4】(A)〜(D)は、本発明の一実施形態にかか
る3次元高分子光導波路の製造方法を説明するための図
である。
【図5】(A),(B)は、本発明の一実施形態にかか
る3次元高分子光導波路の製造方法を説明するための図
である。
【図6】(A)〜(D)は、本発明の一実施形態の変形
例にかかる3次元高分子光導波路の製造方法を説明する
ための図である。
【図7】(A),(B)は、本発明の一実施形態の変形
例にかかる3次元高分子光導波路の製造方法を説明する
ための図である。
【図8】本発明の一実施形態にかかる導波路型光スイッ
チの全体構成を示す模式的断面図であって、(A)は切
替用光導波路を撓ませていない状態を示しており、
(B)は切替用光導波路を撓ませた状態を示している。
【図9】(A)〜(D)は、本発明の一実施形態にかか
る導波路型光スイッチの製造方法を説明するための図で
ある。
【図10】(A)〜(C)は、本発明の一実施形態にか
かる導波路型光スイッチの製造方法を説明するための図
である。
【図11】本発明の一実施形態にかかる導波路型光スイ
ッチの製造方法を説明するための図である。
【図12】本発明の一実施形態の変形例にかかる導波路
型光スイッチを説明するための図である。
【符号の説明】 1 コア(コア層) 1A,1B,1C,1D,1E コア材(コア層,液状
コア樹脂,液状光硬化性樹脂,高分子材料) 1Aa,1Ba,1Ca,1Da,1Ea 凹凸部(凸
部,凹凸パターン,所定パターン,コアパターン) 1Ab,1Bb,1Cb,1Db 基体部 2 クラッド(クラッド層) 2A,2B,2C,2D,2E,2F,2G クラッド
材(クラッド層,液状クラッド樹脂,液状光硬化性樹
脂,高分子材料) 3,3A,3B,3C 基板 4,8 第1積層体 5a,5b,5c,5d グレーティング(回折格子) 6,9 第2積層体 7 第3積層体 10,10A,10B,10C,10D,10E 金属
製スタンパ 10Aa,10Ba,10Ca 凹凸パターン 10Ab,10Bb,10Cb グレーティング用凹凸
パターン 50,56 3次元高分子光導波路 51,52,53,54,55 2次元高分子光導波路 60 光導波路型光スイッチ 61 入力側光導波路 62 出力側光導波路 63 切替用光導波路 64,64′,64A,64B,65,65′,65
A,65B,93,93A,93B コア 66,66′,66A,66B,67,67′,67
A,67B,68,68′68A,82,82′,82
A,82B,92,92A クラッド 68a′ 凹凸部 68b′ 基体部 69,70,69A,69B,70A,95 2次元高
分子光導波路 71,71′,71A,90 3次元高分子光導波路 72 第1積層体 72A 凹部 73 第2積層体 74 第3積層体 80,91 基板 81,94 中空部(開口部,空洞)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子材料からなるコアの周囲を前記コ
    アの屈折率よりも低い屈折率の高分子材料からなるクラ
    ッドで覆った2次元高分子光導波路を複数積層してなる
    ことを特徴とする、3次元高分子光導波路。
  2. 【請求項2】 前記複数の2次元高分子光導波路のうち
    の一の2次元高分子光導波路が、少なくとも他の2次元
    高分子光導波路と光学的に結合可能であることを特徴と
    する、請求項1記載の3次元高分子光導波路。
  3. 【請求項3】 前記一の2次元高分子光導波路及び前記
    他の2次元高分子光導波路のコア部が、グレーティング
    を備え、 前記一の2次元高分子光導波路と前記他の2次元高分子
    光導波路とが、前記グレーティングを介して光学的に結
    合可能であることを特徴とする、請求項2記載の3次元
    高分子光導波路。
  4. 【請求項4】 高分子材料からなるコアの周囲を前記コ
    アの屈折率よりも低い屈折率の高分子材料からなるクラ
    ッドで覆った2次元高分子光導波路を複数積層してなる
    3次元高分子光導波路の製造方法であって、 前記コア又は前記クラッドの形成後に研磨により前記コ
    ア又は前記クラッドの一部を除去する工程を含むことを
    特徴とする、3次元高分子光導波路の製造方法。
  5. 【請求項5】 高分子材料からなるコアと、前記コアの
    屈折率よりも低い屈折率の高分子材料からなるクラッド
    とを備える高分子光導波路であって、 型部材を用いて前記凹凸部を有する前記コアを形成し、 形成された前記コアの基体部を研磨により削り取り、 前記基体部を削り取られた前記コアの凹凸部の周囲を前
    記クラッドで覆うことを特徴とする、高分子光導波路。
  6. 【請求項6】 入力側光導波路と、出力側光導波路と、
    前記入力側光導波路と前記出力側光導波路との間に設け
    られ、前記入力側光導波路から前記出力側光導波路へと
    伝送される光信号の光路を切り替える切替用光導波路と
    を備える導波路型光スイッチであって、 前記入力側光導波路及び前記出力側光導波路が、高分子
    材料からなるコアと前記コアの屈折率よりも低い屈折率
    の高分子材料からなるクラッドとから構成される2次元
    高分子光導波路を複数積層してなる3次元高分子光導波
    路であり、 前記切替用光導波路が、高分子材料からなるコアと前記
    コアの屈折率よりも低い屈折率の高分子材料からなるク
    ラッドとから構成される可撓性光導波路であり、前記入
    力側光導波路又は前記出力側光導波路のコアに前記切替
    用光導波路のコアが接続されるように片持支持され、前
    記切替用光導波路のコアと前記出力側光導波路のコア又
    は前記入力側光導波路のコアとが光学的に接続されるよ
    うに、前記切替用光導波路を撓ませて光信号の光路を切
    り替えることを特徴とする、導波路型光スイッチ。
  7. 【請求項7】 前記切替用光導波路を撓ませる光導波路
    駆動手段を備えることを特徴とする、請求項6記載の導
    波路型光スイッチ。
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