JP2002257704A - 近接場光プローブ及びその製造方法 - Google Patents

近接場光プローブ及びその製造方法

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JP2002257704A
JP2002257704A JP2001053399A JP2001053399A JP2002257704A JP 2002257704 A JP2002257704 A JP 2002257704A JP 2001053399 A JP2001053399 A JP 2001053399A JP 2001053399 A JP2001053399 A JP 2001053399A JP 2002257704 A JP2002257704 A JP 2002257704A
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Masaya Otsuka
正也 大塚
Toshishige Fujii
俊茂 藤井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は製造容易な構造の近接場光プローブ
及びその製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 微小開口5からなる、本発明の近接場光
プローブにおいて、2層以上で且つ、それぞれ異なる無
機材料からなる膜3、4が遮光膜として最表面に成膜し
てあり且つこの2層以上の無機材料からなる膜3、4
は、光または熱により光学的な透過率が高くなることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近接場光を発生さ
せる近接場光プローブの構造およびその近接場光プロー
ブが有する微小開口の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子間力顕微鏡(AFM)や走査トンネ
ル顕微鏡(STM)を代表とする走査プローブ顕微鏡
は、試料表面の微細な凹凸形状観察方法として、広く普
及されている。現在、この走査プローブ顕微鏡は、表面
形状観察だけでなく、摩擦力、磁気力、弾性率など、様
々な微小領域の特性の観察に応用されている。この走査
プローブ顕微鏡の1つとして、走査近接場光学顕微鏡
(Scanning Near-field Optical Microscope;以下SN
OMと略す)がある。
【0003】この近接場光とは、屈折率の異なる2つの
媒体の一方から全反射条件以上で入射した光が、反射境
界面ですべて反射されるが、一部境界面を越え非伝播の
電磁場成分のみが染み出した領域ができ、この非伝播の
電磁場領域のことをいう。このような領域は、微小開口
を有する所謂近接場光ファイバプローブでも形成するこ
とが可能である。この近接場光プローブは、その導入さ
れる光の波長よりも微小な開口を有しており、この開口
近傍にのみ近接場が染み出す。この近接場は、開口寸法
とほぼ同じ位しか横方向の広がりを持たないと言われて
いる。そのため、開口寸法を小さくすることにより、光
の回折限界を超える解像度が可能となる。
【0004】SNOMとは、一般的には、この近接場光
ファイバプローブを、測定試料に対して一定距離(開口
と同じもしくはそれ以下の距離)を保持し、ラスタスキ
ャンさせ、試料のトポグラフィー像と同時にその微小領
域の光学特性を測定する装置のことである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この近接場光ファイバ
プローブの有する微小開口は、通常1端面が先鋭化され
た光ファイバに、金属遮光膜を成膜し、その後、FIB
(Focused Ion Beam)を用いてその先端部を切断するこ
とにより形成される。
【0006】しかし、この方法では1つ1つ光ファイバ
をFIB装置にセットし、切断しなければならないの
で、1本あたりに要する製造時間が非常に長く、また、
FIB装置自体も非常に高価である。
【0007】別の近接場光プローブの微小開口の形成方
法に関するものとして、以下のものがある。 1)特開2000−48393号公報 日本板硝子
(株) 三橋慶喜 この特許公開された発明は、光記録装置に用いられる光
ピックアップの構造および微小開口の形成方法に関し、
半径方向に屈折率分布を有するロット状マイクロレンズ
の1端面に微小開口が形成される。この微小開口の形成
方法としては、遮光金属を溶融、蒸発もしくはアブレー
ションすることにより形成することを特徴としている。
しかし、この方法では、ロット状マイクロレンズに高パ
ワーの光を入力しなければならず、この光を作り出すの
は非常に難しい。また、ロット状マイクロレンズでない
遮光膜側から補助的な光もしくはイオンビームを同時に
照射することも記述されているが、遮光膜の両側(ロッ
ト状マイクロレンズ側から遮光膜およびロット状マイク
ロレンズでない側から遮光膜)から2つの光線を一致さ
せることも非常に難しい。
【0008】2)第47回平成12年春季 応用物理学
会講演会 オリンパス 鈴木良義 この発表によると、金属の固相拡散(AgもしくはCu
と、カルコゲン(Se、Te等))を用いて微小開口を
形成することを特徴としており、具体的には、尖鋭化し
たプローブにAg膜を成膜し、Se等の基板にその先端
を弱い力で押付けることにより、接触面で固相拡散を起
こさせている。しかし、この方法では、先端を傷つける
可能性が高く、また、複数個の近接場プローブからなる
光ピックアップの場合、その先端を接触させることは非
常に難しい。
【0009】本発明は以上のような現状に鑑みてなされ
たもので、製造容易な構造の近接場光プローブ及びその
製造方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明では、複数の異なる無機材料からなり、光の強度に
より光透過率が変化する遮光膜を、突起部を有する光の
出射部の全表面に形成したことを特徴としている。ま
た、この遮光膜に作られる微小開口の形成方法として、
この近接場光プローブに導入される光を用いることを特
徴としている。
【0011】即ち、請求項1の発明は、微小開口からな
る近接場光プローブの構造において、2層以上で且つ、
それぞれ異なる無機材料からなる膜が遮光膜として最表
面に成膜してあり且つこの2層以上の無機材料からなる
膜は、光または熱により光学的な透過率が高くなること
を特徴とする近接場光プローブである。
【0012】請求項2の発明は、2層以上の異なる無機
材料の膜の材料として、少なくとも1層の膜が主に、1
B族の1元素からなる膜からなり、且つ、少なくとも1
層の膜が主に、3B、4B、5B、6B族の1元素から
なる膜からなることを特徴とする請求項1に記載の近接
場光プローブである。
【0013】請求項3の発明は、成膜される2層以上の
異なる無機材料において、1B族の元素である、Agを
用いることを特徴とする請求項1または2に記載の近接
場光プローブである。
【0014】 請求項4の発明は、成膜される2層以上
の異なる無機材料において、一つの層に1B族の元素で
あるAgからなる膜を用いた場合、別の層に3B、4
B、5B、6B族の1元素である、Ga、Ge、Se、
In、Sn、Te、Biを用いることを特徴とする請求
項1〜3の何れか1項に記載の近接場光プローブであ
る。
【0015】請求項5の発明は、成膜された2層以上の
異なる無機材料の膜構成として、熱伝導率の高い方を最
表面にすることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項
に記載の近接場光プローブである。
【0016】請求項6の発明は、成膜された2層以上の
異なる無機材料の膜構成として、熱伝導率の低い方を最
表面にすることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項
に記載の近接場光プローブに近接場光プローブである。
【0017】請求項7の発明は、成膜された2層以上の
異なる無機材料の膜厚の合計が、少なくとも、20nm
以上10um以下であることを特徴とする請求項1〜6
の何れか1項に記載の近接場光プローブである。
【0018】また、請求項8の発明は、請求項1〜7の
何れか1項に記載の近接場光プローブの開口形成方法と
して、近接場光プローブに入射される光を用いて、2層
以上の異なる無機材料を局所的に拡散させることにより
微小開口を形成することを特徴とする近接場光プローブ
の製造方法である。
【0019】請求項9の発明は、無機材料の局所的拡散
を、酸素含有の雰囲気中で行うことを特徴とする請求項
8に記載の近接場光プローブの製造方法である。
【0020】
【実施例】以下に、本発明の実施例を詳述する。
【0021】請求項1、2、3、4および7に記載の近
接場光プローブの構造の1例を、図1〜図3を用いて説
明する。また、この近接場光プローブの構造の製造方法
として、請求項8および9に記載の近接場光プローブの
製造方法を用いる。
【0022】この近接場光プローブは、図1に示すよう
に、GeOを少量含有するSiO からなる径約3u
mのコア2aとそれを包み込み、純SiOからなる径
約125umのクラット1で構成された光ファイバを用
いて形成している。コア2aの先端とクラット1の表面
は、2層の異なる無機材料からなる膜3、4で覆われて
いる。このコア2aとクラット1の屈折率比として、約
0.5%ものを用いている。この実施形態では、上記の
ものを用いているが、他の光ファイバでも問題はない。
【0023】図1に示す近接場光プローブを形成すると
きは、光ファイバの1端面(図2の(a))を、フッ酸
およびフッ化アンモンからなる溶液にディッピングする
ことで、上面径が約φ300nm程度で、先端角が約2
5°の、コア2aに連続する円錘台状の突起部2bを形
成する(図2の(b))。この実施形態で用いた溶液の
混合体積比としては、フッ酸(50%):フッ化アンモ
ン(40%):水=1:10:1で、エッチング時間
は、約90分である。この突起部2bの上面径および傾
斜角は、フッ酸とフッ化アンモンの混合比およびそのデ
ィッピング時間により変えることができ、この近接場光
プローブの使用用途に合わせて作成することができる。
【0024】次に、この円錘台状の突起部2bを含む光
ファイバの1端面全体を、請求項1に記載の如く、少な
くとも2層の異なる無機材料からなる膜3、4で覆う
(図2の(c))。この少なくとも2層の膜3、4は、
請求項2に記載のように、少なくとも1層の膜として、
1B族の元素からなる膜と且つ、他の少なくとも1層の
膜として3B、4B、5B、6B族の元素からなる膜の
組み合わせ構成とする。この実施形態では、1B族の元
素として、請求項3のようにAgを、また、4B族の元
素として、請求項4に記載のようにTeを用いている。
このAgの膜3およびTeの膜4の膜厚は、各100n
mで、合計200nmの膜を形成している。この200
nmの膜厚により、波長780nmの光においては、ほ
ぼ100%光を遮光することができる。
【0025】近接場光プローブから近接場光を出射させ
るときは、図3に示すように、この光ファイバの円錘台
状の突起部2bが形成されていない方の端面から、短い
1つのパルス光6を入射させる。この実施例では、光フ
ァイバに、波長780nm、光強度75mWの光を10
nsec程度入射した。この入射された光6は、光ファ
イバのコア2a内を伝播し、円錐台状の突起部2bに到
達する。この円錐台状の突起部2bに伝達してきたパル
ス光6は、そのまま直線的に突起部2bの先端部に到達
するパルス光6aや斜面部に形成されたAgの膜3によ
り反射され、突起部2bの先端部に到達するパルス光6
b、6cが存在する。これらのパルス光6は、円錘台状
の突起部2bの先端部に集中するため、他の光ファイバ
部分に比較し、光強度が大きくなる。この円錘台状突起
部2bの先端部での光集中により、熱が発生し、Agの
膜3とTeの膜4は、それぞれ拡散する。この局所的な
拡散により、他の部分の2層からなる膜3、4と比較
し、光の透過率が大きくなり、近接場光ファイバプロー
ブの開口のような構造を効果的に形成することができ
る。この実施形態では、約100nm程度の開口5が形
成された。
【0026】また、上記した開口形成方法において、入
射されるパルス光6の強度により開口5の寸法を変える
ことができる。この開口5の寸法に関しては、この近接
場光プローブから出射する光強度をモニタすることによ
り、または、標準サンプルの測定等により開口寸法を算
出することができる。通常のSEM観察でも、その拡散
状態から、電子線のチャネリング状態に変化が現れ、2
次電子像として寸法を確認することは可能である。
【0027】さらに、請求項8に記載の近接場光プロー
ブの製造方法を、請求項9に記載のように、酸素含有の
雰囲気で行うことにより、2層の無機材料の膜3、4を
拡散させるとともに、酸化も行い、更に効果的に、光の
透過率を上げることができる。この雰囲気の酸素含有率
としては、10%以上、好ましくは、40%以上が良
い。
【0028】この局所的に2層の膜3、4が拡散された
部分、即ち開口5と他の部分との透過率差を出すために
は、各膜3、4の合計膜厚は20nm以上が良い。この
合計膜厚を20nmにすることにより、各膜厚をどのよ
うにするかにより少し値としては異なるが、波長780
nmの光において、約90%の光を遮光することができ
る。また、2層の膜厚を10um以上にすると、2層の
膜3、4の拡散状態を均一にするためには、強いパルス
光強度および長いパルス時間が必要となり、無機膜での
熱拡散により、局所的に小さな開口構造を形成すること
ができない。このため、2層以上の異なる無機材料の膜
厚の合計が、少なくとも、20nm以上10um以下で
あることが望ましい(請求項7)。
【0029】上記した実施例では、表面からTeの膜
4、Agの膜3のように成膜した。この2つの膜3、4
の熱伝導率は、Agの膜3の方が大きい。即ち、請求項
6に記載のように、熱伝導率の低い方の膜4を最表面に
している。このため、光ファイバ内を伝播してきた光
は、まず、Agの膜3で熱に変換される。このAgの膜
3での熱拡散は早いため、この2つの膜3、4の拡散を
起こさせるには(開口5を形成するには)、非常に大き
な光強度が必要となるが、一度開口5を形成すれば、熱
に対する安定性は非常に大きくなる。
【0030】また、逆に、上記と同様の方法でAgの膜
3とTeの膜4を、表面からAgの膜3、Teの膜4と
なるように成膜した場合、請求項5に記載のように、熱
伝導率の高い方の膜3を最表面にすることになる。この
膜構成にすることにより、入射する光の強度が弱くて済
むため、効果的に開口5を形成することができる。
【0031】上記記載の近接場光プローブを走査型近接
場光顕微鏡(SNOM)に用いることにより、開口5の
径を、測定物の目的に即して効果的に測定中に変えるこ
とができる。つまり、解像度が必要とされる場合、光フ
ァイバに弱い光を入射し、微小な開口5を形成すること
ができ、また、光強度が必要とされる場合、光ファイバ
に強い光を入射し、少し大き目の開口5を形成すること
ができる。
【0032】また、上記記載の近接場光プローブを近接
場光記録方式の光ピックアップに用いることにより、微
小開口5を容易に形成することができ、光の回折限界を
超える微細なマーク記録が可能となり、高密度光記録に
効果を奏する。
【0033】さらに、上記記載の近接場光プローブを複
数個形成し、近接場光記録方式の光ピックアップに用い
ることにより、この近接場光プローブに入射する光によ
り、複数個の微小開口5を同時に且つ容易に形成するこ
とができ、光の回折限界を超える微細なマーク記録によ
る高密度光記録に効果を奏するだけでなく、それぞれを
並列処理することで、転送レートも効果的に高くするこ
とができる。
【0034】この実施例では、光ファイバから形成され
る近接場光プローブに関するもののみを記述したが、カ
ンチレバー状の近接場光プローブ、平面基板に貫通穴を
施した近接場光プローブ、平面基板上に突起状の構造物
を形成した近接場光プローブ等でも問題はない。さら
に、SIL(Solid Immersion Lens)の出射レンズ側に
遮光膜をつけ、その遮光膜に微小開口を形成した近接場
光プローブにも、上記した実施例を同じように適用する
ことができる。
【0035】また、無機材料からなる膜の構成として2
層のものを例示したが、3層以上の無機材料の膜を形成
して実施することもできるものである。
【0036】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、複数の異なる
無機材料からなり、光の強度により光透過率が変化する
遮光膜を、突起部を有する光の出射部の全表面に形成
し、突起部の内面の反射光を集光して光の強度を強くす
ることにより、所望の微小開口を形成することができ、
従来のFIB装置を用いた開口形成に比べ、容易且つ短
時間で形成することができる。
【0037】請求項2の発明によれば、請求項1に記載
の近接場光プローブの遮光膜として用いられる、光また
は熱により光学的な透過率が高くなる2層以上のそれぞ
れ異なる無機材料からなる膜が、少なくとも1層の膜と
して、1B族の元素からなり、また、少なくとも1層と
して、3B、4B、5B、6B族の元素から成ることに
より、この光または熱により光学的な透過率が高くなる
膜を効果的に形成することができる。
【0038】請求項3の発明によれば、請求項2に記載
の近接場光プローブの遮光膜の1層として、1B族の元
素であるAgを用いることで、平坦度が高く、また、グ
レインサイズも小さいことから、3B、4B、5B、6
B族の元素から成る膜との拡散で、微小な開口形成に効
果を有する。
【0039】請求項4の発明によれば、請求項1、2ま
たは3に記載の近接場光プローブに成膜される2層以上
の異なる無機材料において、請求項3記載の1B族の元
素としてAgからなる膜を用いた場合、3B、4B、5
B、6B族の1元素として、Ga、Ge、Se、In、
Sn、Te、Biを用いることで、効果的に2層の拡散
により透過光強度の大きい微小開口を形成することがで
きる。
【0040】請求項5の発明によれば、請求項1、2、
3または4に記載の2層以上の無機材料の膜構成とし
て、熱伝導率の高い膜を最表面に用いることで、近接場
光プローブに入射する光は、熱伝導率が低い膜で熱変換
されるため、この部分での熱拡散は低く、効果的に微小
な開口形成を行うことができる。
【0041】請求項6の発明によれば、請求項1、2、
3または4に記載の2層以上の無機材料の膜構成とし
て、熱伝導率の低い膜を最表面に用いることで、近接場
光プローブに入射する光は、熱伝導率が高い膜で熱変換
されるため、この部分での熱拡散は大きく、開口形成に
大きな光強度が必要になるが、開口形成後は、入射され
る光(もしくは熱)に対して、開口の安定性が非常に大
きくなる
【0042】請求項7の発明によれば、請求項1、2、
3、4、5または6に記載の2層以上の無機材料の合計
膜厚として、20nm以上10um以下にすることによ
り、光または熱により局所的に2層の膜が拡散された部
分(開口部分)と他の部分との透過率差効果的に高くす
ることができる。
【0043】請求項8の発明によれば、請求項1、2、
3、4、5、6または7に記載の近接場光プローブの製
造方法において、近接場光プローブに入射する光によ
り、局所的に、2層以上の異なる無機材料を拡散させる
ことができ、効果的に微小な開口を形成することができ
る。また、この入射する光の条件を変えることにより、
効果的に開口寸法を任意に変えることができる。
【0044】請求項9の発明によれば、請求項8に記載
の近接場光プローブの製造方法において、酸素雰囲気中
で行うことにより、2層以上の無機材料の膜を拡散させ
るとともに、酸化も行い、更に効果的に、開口部の透過
率を上げることができる。
【0045】上記記載の近接場光プローブを走査型近接
場光顕微鏡(SNOM)に用いることにより、近接場光
プローブの開口径を測定物の目的に合わせて測定中に変
えることができるので、効果的な、SNOM観察ができ
る。つまり、解像度が必要な観察の場合、光ファイバに
弱い光を入射し、微小な開口形成後に、測定することで
達成することができる。また、逆に、光強度を必要とす
る測定の場合、光ファイバに強い光を入射させ、少し大
き目の開口を形成後に、測定することで達成できる。ま
た、この開口寸法に対しては、近接場光プローブから出
射する光強度をモニタすることにより、または、標準サ
ンプルの測定等により開口寸法も算出することができ
る。
【0046】上記記載の近接場光プローブを近接場光記
録方式の光ピックアップに用いることにより、微小開口
を容易に形成することができ、光の回折限界を超える微
細なマーク記録が可能となり、高密度光記録に効果を奏
す。
【0047】上記記載の近接場光プローブを複数個形成
し、近接場光記録方式の光ピックアップに用いることに
より、この近接場光プローブに入射する光により、複数
個の微小開口を同時に且つ容易に形成することができ、
光の回折限界を超える微細なマーク記録による高密度光
記録に効果を奏すだけでなく、それぞれを並列処理する
ことで、転送レートも効果的に高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の近接場光プローブの断面図で
ある。
【図2】本実施例の近接場光プローブの製造において、
光ファイバに突起部が形成された後、無機材料の膜が形
成される様子を説明する図で、(a)は光ファイバの断
面図、(b)は突起が形成された状態の断面図、(c)
食む機材料が形成された状態の断面図である。
【図3】本実施例の近接場光プローブの開口を形成する
方法を説明する図である。
【符号の説明】
1;クラット、2a;コア、2b;突起部、3,4;
膜、5;開口、6;パルス光。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の異なる無機材料からなり、光の強
    度により光透過率が変化する遮光膜を、突起部を有する
    光の出射部の全表面に形成したことを特徴とする近接場
    光プローブ。
  2. 【請求項2】 2層以上の異なる無機材料の膜の材料と
    して、少なくとも1層の膜が主に、1B族の1元素から
    なる膜からなり、且つ、少なくとも1層の膜が主に、3
    B、4B、5B、6B族の1元素からなる膜からなる請
    求項1に記載の近接場光プローブ。
  3. 【請求項3】 成膜される2層以上の異なる無機材料に
    おいて、1B族の元素である、Agを用いる請求項1ま
    たは2に記載の近接場光プローブ。
  4. 【請求項4】 成膜される2層以上の異なる無機材料に
    おいて、一つの層に1B族の元素であるAgからなる膜
    を用いた場合、別の層に3B、4B、5B、6B族の1
    元素である、Ga、Ge、Se、In、Sn、Te、B
    iを用いる請求項1〜3のいずれかに記載の近接場光プ
    ローブ。
  5. 【請求項5】 成膜された2層以上の異なる無機材料の
    膜構成として、熱伝導率の高い方を最表面にする請求項
    1〜4のいずれかに記載の近接場光プローブ。
  6. 【請求項6】 成膜された2層以上の異なる無機材料の
    膜構成として、熱伝導率の低い方を最表面にする請求項
    1〜4のいずれかに記載の近接場光プローブ。
  7. 【請求項7】 成膜された2層以上の異なる無機材料の
    膜厚の合計が、少なくとも、20nm以上10um以下
    である請求項1〜6のいずれかに記載の近接場光プロー
    ブ。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の近接場
    光プローブの開口形成方法として、近接場光プローブに
    入射される光を用いて、2層以上の異なる無機材料を局
    所的に拡散させることにより微小開口を形成することを
    特徴とする近接場光プローブの製造方法。
  9. 【請求項9】 無機材料の局所的拡散を、酸素含有の雰
    囲気中で行う請求項8に記載の近接場光プローブの製造
    方法。
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JP2006029831A (ja) * 2004-07-12 2006-02-02 Ricoh Co Ltd 光ファイバプローブ、光検出装置、及び光検出方法
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