JP2000019091A - 光ファイバプローブ及びその製造方法 - Google Patents
光ファイバプローブ及びその製造方法Info
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Abstract
が製造可能であるとともに、製造コストを低減して製造
する。 【解決手段】 本発明に係る光ファイバプローブは、光
ファイバを先鋭化することで形成された先鋭部1を有す
る光ファイバープローブであって、先鋭部1が先鋭化さ
れた第1の屈折率を有する第1の誘電体層2と、当該第
1の誘電体層2の周囲に形成され上記第1の屈折率とは
異なる第2の屈折率を有する第2の誘電体層3と、当該
第2の誘電体層3の周囲に形成された金属層4とからな
る。
Description
ーブ顕微鏡の一つである近接場光学顕微鏡において、エ
バネッセント光を検出する光プローブとして使用される
光ファイバープローブ及びその製造方法に関する。
領域の光学技術として注目され、生体試料の形状や微細
構造の観察、半導体素子の分光研究、高分子有機材料の
蛍光検出等に応用されている。この顕微鏡は光を媒体と
する走査型プローブ顕微鏡という側面を持ち、その解像
度と明るさはプローブの形状・構造によって決定され
る。この顕微鏡には試料上に生じた光近接場を光ファイ
バプローブで散乱・集光して検出するコレクションモー
ド(cモード)と光ファイバプローブから発生する近接
場領域で試料を照射し、試料の散乱光或いは放出光を集
光・検出するイルミネーションモード(iモード)とい
う二つの方式があり、cモードには光近接場の散乱体と
して機能する散乱型プローブが、iモードには近接場を
選択的に発生する発生型プローブが求められる。光ファ
イバプローブにおいて、テーパの先端と遮光性金属膜で
形成された開口は、散乱型プローブと発生型プローブの
代表的モデルであるが、これらを用いたcモードとiモ
ードの分解能はそれぞれの先端と開口のサイズによって
制限される。それ故、先端径或いは開口径を波長以下の
範囲で制御することが要求される。また、光ファイバプ
ローブで試料を照射し、試料の近接場を光ファイバプロ
ーブで散乱・検出するイルミネーション/コレクション
(i−c)モードでは発生型プローブと散乱型プローブ
の両方として機能する必要がある。これらの顕微鏡モー
ドは例えば不透明試料の分光にはi−cモードというよ
うにその特徴に応じて使い分けられる。
様な応用を一種類の光ファイバプローブで行うことは不
可能に近い。それ故、ある近接場測定を行う場合、その
用途に適した顕微鏡モードを選択し、目標とする分解能
を設定して、目標分解能に対して十分な検出光強度が得
られるように光ファイバプローブの開口径等を最適化す
る必要がある。例えば生体試料観察のために分解能を重
視して例えば20nm程度の小さい開口径の光ファイバ
プローブを、また半導体分光のために透過光率を重視し
て例えば200nm程度の大きい開口径の2種類の光フ
ァイバプローブを作製することが行われていた。
作製法としては、溶融延伸、メニスカス・エッチング、
選択エッチング等で光ファイバの先端をテーパ化し、更
に真空蒸着器内で先鋭化された光ファイバを回転させな
がら側面又は後方から蒸着する手法が効果的な方法とし
て知られている。図21には、このような方法で作成さ
れる光ファイバプローブの先端部を示す。ここで、θは
テーパ化された光ファイバプローブの先鋭角、dはその
先端径でありこれは開口径に等しい。
程としては、先端エッチングに基づく方法が最も先鋭化
形状の再現性と制御性に優れたものとして知られてい
る。コア半径r1の光ファイバを緩衝HF水溶液に浸漬
してエッチングする最も基本的な選択エッチングの例で
は、コアとクラッドの溶解速度がそれぞれR1とR2(>
R1)であったとする。光ファイバは次式で表される先
鋭角θで先鋭化される。 sin(θ/2)=R1/R2 このとき先端径dはエッチング時間Tにより d(T)=2r1(1−T/τ) (T<τ) d(T)=0 (T≧τ) と表される。ここで、先端径が0になるエッチング時間
τは τ=(r1/R1)[(R1+R2)/(R1−R2)]1/
2 によって与えられ、エッチング時間Tをτ以下となるよ
うに制御することにより先端径dを制御できる。
場光学顕微鏡に備えられる光ファイバプローブにおいて
は、透過効率が高いことが望ましい。光ファイバプロー
ブの透過効率を向上させる手法としては、先端径を大き
くすることにより光の開口径を大きくすることがなされ
ていた。特に、光ファイバプローブを分光研究へ応用す
るときには、より量子効率の低い試料にその応用を拡大
するため、使用波長領域を拡大するため、試料の偏光特
性を得るために、透過効率又は散乱効率の向上、透過率
の高い使用、非偏光成分の除去等が必要とされる。
は、ナノメートルオーダで先端径を制御するとともに、
光の開口径を制御する必要がある。すなわち、上述の先
鋭化工程において、選択エッチングを用いてマイクロメ
ートルオーダのコアに対してナノメートルオーダで先端
径を制御するためには溶解速度R1とR2とに3桁以上の
精度が要求される。したがって、選択エッチングを用い
て先鋭化工程を行うには、エッチング液の濃度及び組
成、温度等の厳密な管理が不可欠となる。それゆえ、選
択エッチングを用いて光ファイバの先端をナノメートル
オーダで制御して先鋭化工程を行うのには、エッチング
液の管理コストが高くなるという問題があった。
鑑みて提案されたものであり、容易にナノメートルオー
ダで制御して先鋭部が製造可能であるとともに、製造コ
ストを低減して製造することができる光ファイバプロー
ブ及びその製造方法を提供することを目的とする。
発明に係る光ファイバプローブは、光ファイバを先鋭化
することで形成された先鋭部を有する光ファイバープロ
ーブであって、先鋭部は、第1の屈折率を有する先鋭化
された第1の誘電体層と、当該第1の誘電体層の周囲に
形成され上記第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有
する第2の誘電体層と、当該第2の誘電体層の周囲に形
成された金属層とからなることを特徴とするものであ
る。
イバからの光を先鋭部の第1の誘電体層又は第2の誘電
体層を介して出射する。
製造方法は、加熱した後に延伸することで光ファイバを
分断してコアがクラッドに埋没している状態の光ファイ
バを作製する分断工程と、分断工程がなされた光ファイ
バにエッチングを施すことにより先端が先鋭化された先
鋭部を形成する先鋭化工程と、先鋭部に誘電体層を形成
する誘電体層形成工程と、先鋭部に金属層を形成する金
属層形成工程とを有することを特徴とする。
は、先鋭化された光ファイバに誘電体層及び金属層を形
成することにより、誘電体層及び金属層を有する光ファ
イバプローブを製造する。
て図面を参照しながら詳細に説明する。
は、コアとクラッドからなる光ファイバの先端部分を先
鋭化することにより形成された図1に示す先鋭部1を備
えている。この先鋭部1は、円柱状の光ファイバを先鋭
化することにより、円錐状に形成されている。光ファイ
バプローブは、イルミネーションモードの近接場光学顕
微鏡において、光の波長より小さい波長領域において物
体を照らすための照明、すなわちエバネッセント光の照
明として機能する。また、コレクションモードの近接場
光学顕微鏡においては、物体上に励起されたエバネッセ
ント光を散乱する散乱物として機能するとともに、散乱
光を検出器に導くための導波路として働く。またイルミ
ネーション・コレクションモードでは、光ファイバープ
ローブは照明と散乱物の両方として働く。
誘電体層2と、この第1の誘電体層2の外周側に形成さ
れ第2の屈折率を有する第2の誘電体層3と、この第2
の誘電体層3の外周側に形成された金属層4とからな
る。
より先鋭化されたコア又はクラッドからなる。この第1
の誘電体層2は、例えば石英ガラスからなり、第1の屈
折率が例えば1.5程度となされている。ここで、第1
の誘電体層2は、内部での光の波長が(真空での光の波
長/物質の屈折率)で求められることから、透過効率の
向上を図るためには、高い屈折率の材料で形成される方
が効果的である。
外周側に例えば真空蒸着法により形成される。この第2
の誘電体層3は、第1の誘電体層2の第1の屈折率に対
して低い、例えば屈折率が約1.3のMgF2で形成さ
れたとき、第1の誘電体層2に光を集光させる。一方、
この第2の誘電体層3は、第1の誘電体層2の第1の屈
折率より高い第2の屈折率で形成されたときには当該第
2の誘電体層3内にも光が伝搬されることになる。これ
により、先鋭部1から出射される光は拡がりが大きくな
り、第1の屈折率が第2の屈折率より低いときの光の強
度分布と比較してブロードな強度分布となる。
例えば真空蒸着法により形成される。この金属層4は、
例えばAg等の遮光性を有する材料からなり、第1の誘
電体層2及び第2の誘電体層3内で伝達される光を外部
に漏洩することを防止するとともに、外部からの光を遮
る。
ファイバプローブは、コアとクラッドからなる光ファイ
バを加工することにより製造され、光の開口径が約30
0nm程度となされて形成され、コア内を伝達して先鋭
部1に入射された光を先鋭部1の先端から出射する。
ローブは、上述したように、第2の誘電体層3及び金属
層4を例えば真空蒸着法を用いて形成することができる
ので、ナノメートルサイズで形状を制御して製造するこ
とができる。
ブの他の一例について図2を用いて説明する。図2に示
した先鋭部1を有する光ファイバプローブは、先鋭部1
の形状が第1の誘電体層2の中心軸と直交する断面形状
が略楕円状となされている。すなわち、この光ファイバ
プローブの先鋭部1は、断面真円上の第1の誘電体層2
と、断面略楕円状の第2の誘電体層3と、断面略楕円状
の金属層4とからなる。このような光ファイバプローブ
によれば、第2の誘電体層3及び金属層4を楕円形状と
することにより、長軸方向に偏光した光の透過効率に比
べ短軸方向に偏光した光の透過効率を著しく減少させる
ことができる。
バプローブを、全反射プリズムに光を入射し当該全反射
プリズムに固定された試料をエバネッセント光で照明
し、光ファイバプローブで散乱・検出するコレクション
モードで使用するときには、全反射プリズムに入射させ
る光の偏光方向がその入射平面に対して偏光方向が垂直
方向であればs偏光、偏光方向が平行方向であればp偏
光と定義される。ここで、入射偏光が完全な直線偏光で
あったとしても、全反射プリズムや試料による反射・散
乱過程で、入射偏光に垂直な成分や偏光解消した成分が
発生することがある。これに対し、図2に示す先鋭部1
を有する光ファイバプローブは、断面略楕円形状となる
ように第2の誘電体層3及び金属層4を形成しているこ
とから、短軸が入射光の偏光と垂直になるように配置す
ることにより、このような偏光変化及び偏光解消成分を
効果的に除去することができる。
ブの更に他の一例について図3を用いて説明する。図3
に示した先鋭部1を有する光ファイバプローブは、第2
の誘電体層3が積層膜となされて形成されている。この
第2の誘電体層3の積層膜は、金属膜5と、誘電体膜6
とが例えば5〜10nm程度の膜厚で相互に積層されて
ミクロンオーダ又は光の波長以下とされて形成されてい
る。このように積層膜は、金属膜5により光を散乱する
とともに、誘電体膜6により光を透過させる。したがっ
て、図3に示した先鋭部1を有する光ファイバプローブ
によれば、高い透過効率を有するとともに高い散乱効率
を有する。したがって、この光ファイバプローブによれ
ば、イルミネーション・コレクションモードで使用して
好適なものとなされている。
あることが望ましいが、1〜50nm程度の範囲内であ
れば高い透過効率の光ファイバプローブとすることがで
きる。
ァイバプローブは、第2の誘電体層3を積層膜とし、積
層膜を構成する各誘電体膜6の膜厚を等しくしても良
い。このように光ファイバプローブは、各誘電体膜6の
膜厚を等しくすることにより、金属膜5により光を散乱
させ、開口部に相当する誘電体膜6の端面全体における
光電界強度を向上させることができる。
ブは、図4及び図5に示すように、第2の誘電体層3を
積層膜とし、積層膜を構成する最外周側の誘電体膜6の
膜厚のみを大きくしても良い。この図4及び図5に示し
た光ファイバプローブは、先鋭部1から出射する光電界
強度を金属膜5が存在する先鋭部1の中心軸付近でのみ
高くすることができる。
ローブの先鋭部1は、図6に示すように、第2の誘電体
層3を、誘電体内にナノメートルサイズの球状の金属球
7が分散・添加しているものとしても良い。
ローブの先鋭部1は、図7に示すように、第1の誘電体
層2を積層膜とした場合において、金属膜5の第1の誘
電体層2の中心軸と直交する断面形状を略楕円形状とし
ても良い。すなわち、このような先鋭部1を有する光フ
ァイバプローブは、中心軸に垂直する方向における膜厚
を一定とはしないで形成されている。この光ファイバプ
ローブによれば、金属膜の楕円外形の長軸方向の偏光が
選択的に散乱されるために、先端での散乱過程において
も偏光特性が生じる。また、この光ファイバプローブに
よれば、金属膜5の楕円の長軸方向を検出光の偏光方向
と一致させることにより、コレクションモードでの偏光
変化や偏光解消を抑制することができる。
ブの先鋭部1は、図8に示すように、第1の誘電体層
2、第2の誘電体層3及び金属層4を断面略楕円状とし
て形成しても良い。このような先鋭部1を有する光ファ
イバプローブは、図8に示した先鋭部1を有する光ファ
イバプローブと比較してさらなる偏光解消抑制効果を奏
することができる。
る光ファイバプローブの製造方法について説明する。
ファイバを分断する溶解延伸工程と、分断された光ファ
イバに対してエッチングを施すエッチング工程と、第2
の誘電体層3を形成する第2の誘電体層形成工程と、第
2の誘電体層3の周囲に金属層4を形成する金属層形成
工程とを有する。
0.3%の直径が約10μmの純粋石英(SiO2)製
コア11と、直径が約125μmのフッ素添加石英(F
−SiO2)製クラッド12とからなる図9に示す光フ
ァイバ10を米国サッター社製マイクロピペットプラー
P−2000を使用して図10に示すように熱を印加し
て溶解延伸する。これにより、図11に示すように、光
ファイバ10を2つに分断する。
0を緩衝HF水溶液中で30分間エッチングをすること
により行う。なお、緩衝HF水溶液は、体積混合比が4
0重量%NH4F:50重量%HF酸:H2O=10:
1:1である。このエッチング工程が施された光ファイ
バ10は、図12に示す分断された光ファイバ10のコ
ア11がクラッド12に埋没し、クラッド12が先鋭化
されたものとされる。
程が施された光ファイバ10を回転させながら真空蒸着
することによって例えばMgF2を先鋭化された部分に
成膜する。これにより、MgF2が100nm程度の膜
厚で先鋭化された部分に第2の誘電体層3を形成する。
2の誘電体層3が形成された光ファイバ10を回転させ
ながら真空蒸着することによって金属層4として例えば
Alを先鋭化させた部分に成膜する。これにより、先鋭
化され第2の誘電体層3が形成された先鋭化された部分
にAlが200nm程度の膜厚で金属層4として形成さ
れる。
法によれば、光ファイバ10に溶解延伸工程、エッチン
グ工程、第2の誘電体層形成工程及び金属層形成工程を
施すことにより、図2に示す先鋭部1を有する光ファイ
バプローブを製造する。
ァイバプローブの製造方法について説明する。図3に示
す先鋭部1を有する光ファイバプローブを製造するとき
には、上述の溶解延伸工程、エッチング工程を施した光
ファイバに第2の誘電体層形成工程を行うとき、第2の
誘電体層3としてMgF2を一方の側面から100nm
程度の膜厚で形成し、次に上記一方の側面とは逆の側面
からMgF2を100nm程度の膜厚で形成する。次
に、金属層形成工程では、一方の側面及び当該一方の側
面とは逆の側面からMgF2を形成した光ファイバを回
転させながら金属層4としてAlを形成することによ
り、図3に示した先鋭部1を有する光ファイバプローブ
を形成する。このとき、一方の側面から当該一方の側面
とは逆の側面に蒸着をするときには光ファイバを180
度だけ回転させて、金属膜5及び誘電体膜6を蒸着す
る。
ァイバプローブの製造方法について説明する。図4に示
す先鋭部1を有する光ファイバプローブを製造するとき
には、上述の溶解延伸工程、エッチング工程を施した光
ファイバ10に第2の誘電体層形成工程を行うとき、図
13に示すように銀(Ag)を光ファイバ10を回転さ
せながら金属膜5を成膜する。次に、図14に示すよう
にMgF2を光ファイバ10を回転させながら誘電体膜
6を成膜する。これにより、5nmの金属膜5と25n
mの誘電体膜6を交互に4層づつ形成する。更に、図1
5に示すようにAlを200nm程度光ファイバ10を
回転させながら成膜することにより、図16及び図4に
示すような先鋭部1を有する光ファイバプローブを形成
する。
ァイバプローブの製造方法について説明する。図5に示
す先鋭部1を有する光ファイバプローブを製造するとき
には、上述の溶解延伸工程、エッチング工程を施した光
ファイバ10に第2の誘電体層形成工程を行うとき、金
属膜5として銀(Ag)と誘電体膜6としてMgF2を
交互に蒸着する。このとき、例えば5nmの銀と25n
mのMgF2を交互に2層づつ形成し、次に5nmの銀
と50nmの誘電体膜6を交互に2層づつ形成すること
により第2の誘電体層3を形成する。そして、金属層4
としてAlを200nm程度形成することにより、図5
に示す先鋭部1を有する光ファイバプローブを作製す
る。
ァイバプローブの製造方法について説明する。図8に示
した先鋭部1を有する光ファイバプローブを製造すると
きには、上述の溶解延伸工程、エッチング工程を施した
光ファイバに第2の誘電体層形成工程を行うとき、図1
7に示すように、一方の側面から銀を例えば25nm程
度蒸着して金属膜5を形成し、次に当該一方の側面とは
逆の側面から金属膜5を25nm程度蒸着する。次に、
図18に示すように、上述の図17を示して説明したの
と同様に、MgF2を金属膜5を蒸着して誘電体膜6を
形成したときの一方の側面及び当該一方の側面とは逆の
側面から蒸着する。次に、図19に示すように金属膜5
及び誘電体膜6を形成した光ファイバ10を回転させな
がら、金属層4としてAlを例えば200nm程度蒸着
して図20及び上述の図8に示す光ファイバプローブを
作製する。
層4を形成するとき、蒸発原子の飛翔方向と先鋭化され
た光ファイバ10の軸とのなす角度は銀を形成するとき
には90度以上とし、誘電体膜6(MgF2)を形成す
るときには90度程度とし、Alを形成するときには9
0度以下とすることが望ましい。
膜6としては、上述のMgF2のみならず、屈折率が約
2.6程度のZnSを用いても良い。このようにMgF
2に代えてZnSを誘電体膜6として作製された光ファ
イバプローブは、より高い透過効率有することになる。
は、第2の誘電体層3及び金属層4を蒸着法等の薄膜形
成技術を用いて形成するので、容易にナノメートルオー
ダの精度で製造される。すなわち、従来の光ファイバプ
ローブを製造するときには、光ファイバに選択エッチン
グを施して光ファイバの先端をナノメートルオーダで制
御するので管理コストが高価となっていたのに対して、
本発明を適用した光ファイバプローブは、低コストでナ
ノメートルオーダの先鋭部1を製造することができる。
る光ファイバプローブによれば、光ファイバを先鋭化す
ることで形成された先鋭部を有する光ファイバープロー
ブであって、先鋭部が第1の屈折率を有する先鋭化され
た第1の誘電体層と、当該第1の誘電体層の周囲に形成
され上記第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する
第2の誘電体層と、当該第2の誘電体層の周囲に形成さ
れた金属層とからなるので、先鋭化された第1の誘電体
層の周囲に第2の誘電体層及び金属層を形成することに
より製造される。したがって、本発明に係る光ファイバ
プローブによれば、蒸着法等の薄膜形成技術を用いて容
易にナノメートルオーダで先鋭部の形状を制御して製造
することができる。また、この光ファイバプローブによ
れば、例えば蒸着法等の薄膜形成技術を採用して第2の
誘電体層及び金属層を形成することができるので、製造
コストを低減することができる。
製造方法によれば、溶解した後に延伸することで光ファ
イバを分断してコアがクラッドに埋没している状態の光
ファイバを作製する分断工程と、分断工程がなされた光
ファイバにエッチングを施すことにより先端が先鋭化さ
れた先鋭部を形成する先鋭化工程と、先鋭部に誘電体層
を形成する誘電体層形成工程と、先鋭部に金属層を形成
する金属層形成工程とを有するので、先鋭化した光ファ
イバに誘電体層及び金属層を形成することにより、光フ
ァイバプローブを製造することができる。したがって、
この光ファイバプローブの製造方法によれば、容易にナ
ノメートルオーダで先鋭部の形状を制御して光ファイバ
プローブを製造することができる。また、この光ファイ
バプローブの製造方法によれば、蒸着法等の薄膜形成技
術を用いて低コストで光ファイバプローブを製造するこ
とができる。
を示す断面図及び平面図である。
の他の一例を示す断面図及び平面図である。
の他の一例を示す断面図である。
の他の一例を示す断面図である。
の他の一例を示す断面図である。
の他の一例を示す断面図である。
の他の一例を示す断面図及び平面図である。
の他の一例を示す断面図及び平面図である。
ることを説明するための断面図である。
ることを説明するための断面図である。
示す断面図である。
ブの製造方法における第2の誘電体層形成工程を説明す
るための図である。
ブの製造方法における第2の誘電体層形成工程を説明す
るための図である。
ブの製造方法における金属層形成工程を説明するための
図である。
により製造された光ファイバプローブの先鋭部の一例を
示す断面図である。
バに成膜するときの一例を示す断面図である。
イバに成膜するときの一例を示す断面図である。
ある。
方法により製造された光ファイバプローブを示す断面図
である。
る。
層、4 金属層
Claims (10)
- 【請求項1】 光ファイバを先鋭化することで形成され
た先鋭部を有する光ファイバープローブであって、 上記先鋭部は、第1の屈折率を有する先鋭化された第1
の誘電体層と、当該第1の誘電体層の周囲に形成され上
記第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する第2の
誘電体層と、当該第2の誘電体層の周囲に形成された金
属層とからなることを特徴とする光ファイバプローブ。 - 【請求項2】 上記金属層は、上記第1の誘電体層の中
心軸と直交する断面形状が略楕円状となされて形成され
ていることを特徴とする請求項1記載の光ファイバプロ
ーブ。 - 【請求項3】 上記第2の誘電体層は、少なくとも一部
に金属膜と誘電体膜が交互に形成された積層膜部を有す
ることを特徴とする請求項1記載の光ファイバプロー
ブ。 - 【請求項4】 上記金属膜は、1〜50nmの範囲内の
膜厚で形成されていることを特徴とする請求項3記載の
光ファイバプローブ。 - 【請求項5】 上記積層膜部は、上記先鋭部から出射す
る光の波長以下の膜厚で形成されていることを特徴とす
る請求項3記載の光ファイバプローブ。 - 【請求項6】 加熱した後に延伸することで光ファイバ
を分断してコアがクラッドに埋没している状態の光ファ
イバを作製する分断工程と、 上記分断工程がなされた光ファイバにエッチングを施す
ことにより先端が先鋭化された先鋭部を形成する先鋭化
工程と、 上記先鋭部に誘電体層を形成する誘電体層形成工程と、 上記先鋭部に金属層を形成する金属層形成工程とを有す
ることを特徴とする光ファイバプローブの製造方法。 - 【請求項7】 上記誘電体層形成工程は、上記先鋭化工
程が施された光ファイバを回転させながら金属膜と誘電
体膜を交互に成膜することを特徴とする請求項6記載の
光ファイバプローブの製造方法。 - 【請求項8】 上記金属層形成工程は、上記誘電体層形
成工程で誘電体層が形成された光ファイバの一方の側面
から金属層を形成した後に他方の側面から金属層を形成
することを特徴とする請求項6記載の光ファイバプロー
ブの製造方法。 - 【請求項9】 上記誘電体層形成工程は、上記先鋭化が
施された光ファイバの一方の側面から誘電体層を形成し
た後に他方の側面から誘電体層を形成することを特徴と
する請求項6記載の光ファイバプローブの製造方法。 - 【請求項10】 上記先鋭化工程は、光ファイバにエッ
チングを施すことによりクラッドからなる先鋭部を形成
することを特徴とする請求項6記載の光ファイバプロー
ブの製造方法。
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