JP2002257512A - 位置計測方法及びその装置、露光方法及びその装置、並びにデバイスの製造方法 - Google Patents

位置計測方法及びその装置、露光方法及びその装置、並びにデバイスの製造方法

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JP2002257512A
JP2002257512A JP2001058643A JP2001058643A JP2002257512A JP 2002257512 A JP2002257512 A JP 2002257512A JP 2001058643 A JP2001058643 A JP 2001058643A JP 2001058643 A JP2001058643 A JP 2001058643A JP 2002257512 A JP2002257512 A JP 2002257512A
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JP2001058643A
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Shinichi Nakajima
伸一 中島
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  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マークの一部分しか観察できない場合にも、
正確にそのマークの位置情報を計測することができる位
置計測方法及び位置計測装置を提供する。 【解決手段】 所定の観察視野PF1の観察系11を介
して、マークMの一部分を撮像するとともに、撮像して
いるマークMの一部分が、マークM全体のどの部分であ
るかを特定し、その特定結果とマークの一部分の撮像結
果とに基づいて、マークMの位置情報を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体上に形成され
たマークの位置に関する位置情報を計測する位置計測方
法及びその装置に関し、特に、半導体素子や液晶表示素
子などのデバイスの製造工程で使用される露光装置に用
いられるものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子、液晶表示素子等
のデバイスの製造工程では、マスク(あるいはレチク
ル)上に形成された回路パターンを感光基板(ウエハや
ガラスプレートなど)に転写する露光装置が用いられ
る。露光装置では、マスクの回路パターンを高精度に感
光基板上に転写することを目的として、マスクや感光基
板などの基板上に形成されたマークの位置に関する位置
情報を計測し、その位置情報に基づいて所望の位置に基
板を位置決めしている。近年、回路パターンの微細化が
進み、これに伴って、露光装置に要求される位置決め精
度が厳しくなる傾向にある。そのため、より高精度にマ
ークの位置情報を計測する技術の開発が望まれている。
【0003】例えば上記マスクに対する位置計測技術と
しては、露光用の照明光をマスク上に形成されたマーク
に照射し、その光学像をCCD(Charge Coupled Devic
e)カメラ等の撮像手段で画像信号に変換し、その画像
信号に基づいてマークの位置情報を計測するVRA(Vi
deo Reticle Alignment)方式が知られている。また、
上記感光基板に対する位置計測技術としては、レーザ光
を感光基板上のマークに照射し、マークで回折または散
乱された光を用いてマークの位置情報を計測するLSA
(Laser Step Alignment)方式、ハロゲンランプ等を光
源とする波長帯域幅の広い光で感光基板上のマークを照
射し、その光学像をCCDカメラ等の撮像手段で画像信
号に変換し、その画像信号に基づいてマークの位置情報
を計測するFIA(Field Image Alignment)方式、感
光基板上のマークに周波数をわずかに変えたレーザ光を
2方向から照射し、あるいはレーザ上をマークに対して
垂直に照射し、発生した2つの回折光を干渉させ、その
位相からマークの位置情報を計測するLIA(Laser In
terferometric Alignment)方式などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】こうした位置計測技術
のうち、VRA方式やFIA方式などのCCDカメラ等
の撮像手段を用いた位置計測方法では、その光学的な分
解能がN.A.(開口数)と光の波長とによって大きく左
右される。すなわち、N.A.が大きいほど、光の波長が
小さいほど光学的な分解能は向上する。したがって、上
記撮像手段を用いた位置検出方法において、所定の波長
の光に対して、より高精度にマークの位置情報を計測す
るには、観察用の光学系の倍率を上げて、撮像面上に形
成されるマークの光学像をピクセルサイズに対して相対
的に大きくし、N.A.を大きくとる必要がある。
【0005】ところが、観察用の光学系の倍率を上げる
と、その光学系の観察視野が物体に対して相対的に小さ
くなるために、基板上のマークの形状によっては、マー
クの一部分しか撮像できないケースが生じる。プロセス
条件によってはマークの大きさを新たに変更するのは困
難であり、その対応方法が課題となっている。
【0006】本発明は、上述する事情に鑑みてなされた
ものであり、マークの一部分しか観察できない場合に
も、正確にそのマークの位置情報を計測することができ
る位置計測方法及びその装置を提供することを目的とす
る。また、本発明の他の目的は、露光精度を向上させる
ことができる露光方法及びその装置、並びに、形成され
るパターンの精度を向上させることができるデバイスの
製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、物体上に形成されたマーク(M)を観察
系(11)を介して撮像し、該撮像結果に基づいて前記
マーク(M)の位置に関する位置情報を計測する位置計
測方法において、前記観察系(11)は、前記マーク
(M)の一部分を観察可能で且つ前記マーク(M)全体
を観察不能な所定の観察視野(PF1)を有し、前記所
定の観察視野(PF1)の前記観察系(11)を介し
て、前記マーク(M)の一部分を撮像し、前記撮像して
いる前記マーク(M)の一部分が、前記マーク(M)全
体のどの部分であるかを特定し、前記撮像結果と前記特
定した結果とに基づいて、前記マーク(M)の位置情報
を求めることを特徴としている。この位置計測方法で
は、マークの一部分しか観察できない場合にも、撮像し
ているマークの一部分が、マーク全体のどの部分である
かを特定するので、この特定結果とマークの一部分の撮
像結果とから、マーク全体の位置情報を算出することが
できる。
【0008】この場合において、前記所定の観察視野
(PF1)よりも大きく且つ前記マーク(M)全体を観
察可能な観察視野(PF2)で前記物体上を撮像した結
果に基づいて、前記特定動作を行うとよい。また、上記
位置計測方法において、前記マーク(M)は、複数のマ
ーク要素(Lxn,Lyn)を備えたマルチマークであ
るのが好ましく、この場合、前記マークは、第1方向に
周期性を持って配列された複数の第1マーク要素(Lx
n)と、前記第1方向とは直交する方向に周期性を持っ
て配列された複数の第2マーク要素(Lyn)とを含む
二次元マルチマークであり、前記所定の観察視野(PF
1)で前記二次元マルチマークを撮像する際には、少な
くとも前記第1マーク要素(Lxn)の一部分と前記第
2マーク(Lyn)の一部分とを観察可能な位置に前記
観察視野(PF1)を設定するとよい。また、本発明
は、露光方法であって、前記物体は、マスク(R)上に
形成されたパターンが転写される基板(W)であり、上
記位置計測方法により計測された前記マーク(M)の位
置情報に基づいて、前記基板(W)を位置決めし、前記
マスク(R)を照明することにより、前記位置決めされ
た前記基板(W)上に、前記パターンの像を転写するこ
とを特徴としている。さらに、本発明は、デバイスの製
造方法であって、上記露光方法を用いて、前記マスク
(R)上に形成されたデバイスパターンを前記基板
(W)上に転写する工程を含むことを特徴としている。
【0009】また、本発明は、位置計測装置であって、
物体上に形成されたマーク(M)の一部分を観察可能で
且つ前記マーク(M)全体を観察不能な所定の観察視野
(PF1)を有する観察光学系(11)と、前記観察光
学系(11)を介して前記マーク(M)の一部分を撮像
する撮像手段(12)と、前記観察光学系(11)と同
軸に設けられ、前期所定の観察視野(PF1)よりも大
きく且つ前記マーク(M)全体を観察可能な観察視野
(PF2)で前記物体上を撮像する低倍率検出手段(1
4)と、前記撮像手段(12)による撮像結果と、前記
低倍率検出手段(14)による検出結果とに基づいて、
前記マーク(M)の位置に関する位置情報を計測する計
測手段(15)とを有することを特徴としている。この
場合において、前記計測手段(15)は、前記低倍率検
出手段(14)による結果に基づいて、前記撮像手段
(12)により撮像されている前記マーク(M)の一部
分が、前記マーク(M)全体のどの部分であるかを特定
するようにするとよい。また、上記位置計測装置におい
て、前記低倍率検出手段(14)は、前記撮像手段(1
2)とは独立に設けられているのが好ましい。また、本
発明は、露光装置であって、前記物体は、マスク(R)
上に形成されたパターンが転写される基板(W)であ
り、本発明の位置計測装置を備え、前記位置計測装置に
より計測された前記マークの位置情報に基づいて、前記
基板(W)を位置決めし、前記位置決めされた前記基板
(W)上に、前記パターンの像を転写することを特徴と
している。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の位置計測方法及び
位置計測装置について説明する。図1は、本発明に係る
位置計測装置10の構成を模式的に示している。この位
置計測装置10において、物体上に形成されたマークM
は、観察光学系11によって観察される。マークMから
の光(反射光、散乱光、及び回折光など)は、対物レン
ズOBLを介してビームスプリッタBS1に入射する。
ビームスプリッタBS1を透過した光は、撮像手段とし
てのテレビカメラ(CCD)12に進む。ビームスプリ
ッタBS1とテレビカメラ(CCD)12との間の光路
中には、N.A.を大きくするために高倍率の拡大光学系
13が配置され、テレビカメラ12は、高い分解能でマ
ークMの光学像を撮像する。一方、ビームスプリッタB
S1で反射された光は、観察光学系11と同軸に設けら
れた低倍率検出系14に入射する。この低倍率検出系1
4は、観察光学系11に比べて拡大倍率が低倍に構成さ
れ、観察光学系11の観察視野よりも大きい観察視野で
物体上を撮像する。なお、位置計測装置10の詳しい構
成については後述する。また、テレビカメラ12及び低
倍率検出系14によって撮像されたマークMの画像信号
は、計測手段としてのプロセッサ15にそれぞれ供給さ
れる。
【0011】ここで、対物レンズOBLを介して観察光
学系11及び低倍率検出系14のそれぞれにおいて検出
される物体上の観察範囲の一例を、図2を参照して説明
する。この図2において、円形の領域は対物レンズOB
Lの物体上での視野領域IFを表し、その中心点には対
物レンズOBLの光軸AXaが通る。また、図2では中
心点を原点として座標軸X、Yを設定してある。
【0012】視野領域IF内には、観察光学系11によ
る小さな観察領域PF1と、それよりも大きい低倍率検
出系14による観察領域PF2とが仮想的に設定され
る。低倍率検出系14による観察領域PF2は、観察光
学系11による観察領域PF1を内部に含みかつ、物体
上のマーク全体を観察できるようにその位置や大きさが
設定される。ここでは、領域PF1と領域PF2の各中
心は、いずれも光軸AXa上に配置される。また、領域
PF2に対する領域PF1の相対的な位置や大きさは制
御回路に記憶される。
【0013】先の図1に示したように、領域PF1内に
存在するマークは、観察光学系11のテレビカメラ12
によって高い分解能で撮像される。そのため、領域PF
1内に存在するマークの画像信号を用いることにより、
マークの位置を高精度に計測することが可能である。た
だし、領域PF1内にマークの一部分しか存在しない場
合、マーク全体の位置を計測するには、領域PF1内の
マークの一部分がマーク全体のどの部分であるかを特定
する必要がある。このマークの部分的な特定は、低倍率
検出系14で観察される領域PF2内に存在するマーク
の画像信号、すなわちマーク全体の画像信号を用いて行
われる。
【0014】例えば、図3に示すように、物体上のマー
クMが、X方向に周期性を持って配列されたX方向位置
検出用の複数のマーク要素Lx1,Lx2,…Lxn
(ここではn=3)と、Y方向に周期性を持って配列さ
れたY方向位置検出用の複数のマーク要素Ly1,Ly
2,…Lynとを含む二次元マルチマークである場合、
上述したマークの部分的な特定は、領域PF2内で検出
されるマーク全体の画像信号を用いて、領域PF1内に
含まれるマーク要素が、X,Y軸上で端から何番目に位
置するかを求めることにより行われる。これにより、領
域PF1内に存在するマーク要素の画像信号からそのマ
ーク要素の位置(所定の指標パターンに対する位置)を
求めれば、その位置情報と先ほどの特定結果とを用いる
ことにより、マーク全体の位置を算出することが可能と
なる。
【0015】次に、図4を参照して位置計測装置10の
具体的な構成を説明する。光ファイバー20からは非感
光性のブロードバンド(例えば帯域270nm以上)の
照明光が射出され、この照明光はコンデンサーレンズ2
1を介して照明視野絞り板22を均一な照度で照明す
る。絞り板22で制限された照明光はミラー23で反射
され、レンズ系24を通ってビームスプリッタBS2に
入射する。このビームスプリッタBS2で反射によって
分割された光ファイバー20からの照明光は、ミラーM
2で反射されてビームスプリッタBS1に入射する。そ
の後、照明光は対物レンズOBL、ミラーM1を介して
物体上の所定領域(例えば図2中の大きな領域PF2
内)を照明する。この照明送光路において、絞り板22
はレンズ系24と対物レンズOBLとの合成系に関して
物体と共役(結像関係)になっている。したがって物体
に対する照明領域は絞り板22に形成された開口形状及
び寸法で一義的に定まる。
【0016】また、光ファイバー20からの照明光によ
って照射された物体からは反射光(正規反射光、散乱光
等)が発生し、この反射光はミラーM1、対物レンズO
BLを介してビームスプリッタBS1に入射する。この
とき、ビームスプリッタBS1で反射によって分割され
た光は、ミラーM2、ビームスプリッタBS2、レンズ
系30A、ミラー31A、指標板32A、撮像用のリレ
ーレンズ33A,34A、及びミラー35Aを介して、
ビームスプリッタBS3に入射する。ビームスプリッタ
BS3は、物体からの反射光をX方向検出用のテレビカ
メラ(CCD)12Xと、Y方向検出用のテレビカメラ
(CCD)12Yとのそれぞれに分ける。一方、ビーム
スプリッタBS1で透過によって分割された光は、反射
によって分割された光と同様に、レンズ系30B、ミラ
ー31B、指標板32B、撮像用のリレーレンズ33
B,34B、ミラー35Bを介して、ビームスプリッタ
BS4に入射する。そして、ビームスプリッタBS4
は、物体からの反射光をX方向検出用のテレビカメラ
(CCD)40Xと、Y方向検出用のテレビカメラ(C
CD)40Yとのそれぞれに分ける。こうした光学系に
より、各テレビカメラの撮像面上に、物体表面のマーク
の光学像がそれぞれ形成される。
【0017】また、これらの光学系における指標板32
A(もしくは指標板32B)は、対物レンズOBLとレ
ンズ系30A(30B)との合成系に関して物体とそれ
ぞれ共役に配置され、さらに指標板32A(32B)と
各テレビカメラ12X,12Y(40X,40Y)とは
リレーレンズ33A,34A(33B,34B)に関し
て互いに共役に配置される。また、指標板32A,32
Bは、透明板の上にクロム層等で指標パターンを形成し
たものであり、物体上のマークの像が形成される部分は
透明部のままである。従ってテレビカメラ12X,12
Y(もしくはカメラ40X,40Y)は、指標板32A
(32B)の透明部に結像したマークの空中像と、指標
パターンの像とを同時に受光する。なお、実際には指標
パターンのコントラストの低下を防ぐために、指標板3
2A,32Bの指標パターン部のみを独立に照明する図
示しない照明系を上述した2つの光学系のそれぞれに設
けるとよい。
【0018】ここで、各系の機能を明確にするため、光
ファイバー20からビームスプリッタBS2までの系を
物体照明系と呼び、ビームスプリッタBS1よりも物体
側の対物レンズOBL、ミラーM1を共通対物系と呼
び、ビームスプリッタBS1からミラーM2、ビームス
プリッタBS2、レンズ系30A、ミラー31A、及び
指標板32Aまでの系を第1受光系と呼び、リレーレン
ズ33Aからテレビカメラ12X,12Yまでの系を第
1検出系と呼ぶことにする。また、ビームスプリッタB
S1からレンズ系30B、ミラー31B、及び指標板3
2Bまでの系を第2受光系と呼び、リレーレンズ33B
からテレビカメラ40X,40Yまでの系を第2検出系
(先の図1で示した低倍率検出系14に相当する)と呼
ぶことにする。これら物体照明系、共通対物系、第1及
び第2受光系、第1及び第2検出系のそれぞれを構成す
る各光学レンズは、いずれも同軸に配置される。また、
共通対物系、第1受光系、及び第1検出系によって先の
図1に示した観察光学系11が構成される。
【0019】また、物体照明系内の照明視野絞り板22
には、図2に示した広い観察領域PF2の全体を照明す
るために、領域PF2に合わせた矩形開口(透明部)が
形成されている。さらに、第1検出系における指標板3
2Aとテレビカメラ12X,12Yとの間の結像光路中
には、先の図1で示した高倍率の拡大光学系13が配置
されている。この拡大光学系13を有する第1の検出系
では、拡大倍率は第2の検出系に比べて高倍であり、そ
の観察視野(領域PF1)は第2の検出系の観察視野
(領域PF2)に比べて小さい。また、この第1の検出
系では、テレビカメラ12X,12Yのピクセルサイズ
に対してマークの光学像が相対的に大きくなり、テレビ
カメラ12X,12Yの分解能、及びS/N比の向上が
図られ、サンプリング誤差の発生が抑制される。
【0020】図5は、この高倍率の第1検出系によって
撮像されるマークM、及び指標板32A上の指標パター
ンを示している。この図5において、第1検出系の観察
視野(図2に示す領域PF1)内では、先の図3で示し
たマークMの一部分のみが撮像される。X方向に水平走
査線をもつテレビカメラ12Xは全水平走査線のうち特
定部分のn本の走査線による領域KX内に位置するマー
ク及びパターンに対して画像解析を行なう。走査線領域
KX内の両側にはX方向用の指標パターン部RX1,R
X2のそれぞれに形成された3本の透明スリットが、水
平走査線と直交するように配置される。ここで走査領域
KXはX方向用のものであるので、位置計測用のマーク
としては、Y方向に線状に伸びたX方向検出用のマーク
要素Lxnが用いられる。この際、Y方向検出用のマー
ク要素Lynも走査領域KX内に存在するが、このマー
ク要素Lynに対応した画像信号波形は処理のときに無
視される。同様に、Y方向に水平走査線をもつテレビカ
メラ12Yは、全走査線のうち特定部分のn本の走査線
による走査領域KY内に位置する指標パターン部RY
1,RY2の各透明スリットと、マーク要素Lynとを
画像解析する。なお、画像信号を解析するコンピュータ
は、各テレビカメラの解析に必要な走査線のスタート点
と終了点との設定、解析すべき走査線の本数(最大n
本)設定等を予め決定している。また走査領域KXのX
方向の位置や、走査領域KYのY方向の位置は、ジョイ
スティック等によって表示画面をモニターしつつマニュ
アルにて変更することもできる。そのためには表示画面
上に領域KX,KYの位置を表わすカーソル線、囲み枠
線、範囲指定用の矢印状表示パターン等に応じたビデオ
信号を作り出し、これを各テレビカメラ12X,12Y
からの画像信号とミキシングして表示するのがよい。こ
のとき、それらカーソル線、囲み枠線、矢印等はジョイ
スティック操作により表示画面内で任意の位置に移動す
る。
【0021】図6は、走査領域KX,KY内の1本の走
査線に対応して高倍率の第1検出系のテレビカメラ12
X,12Yが出力する画像信号の波形の一例を示し、図
6(A)はテレビカメラ12Xの画像信号波形VHx、
図6(B)はテレビカメラ12Yの画像信号波形VHy
を示している。図6(A)において、信号波形VHxに
は、指標パターンRX1の透明スリット像強度に対応し
た波形部分Vx1、X方向検出用のマーク要素Lxnの
ピッチ方向(X方向)に関する像コントラストに対応し
た波形部分Vmx、及び指標パターンRX2の透明スリ
ット像強度に対応した波形部分Vx2が時系列的に含ま
れる。同様に、図6(B)において、信号波形VHyに
は、指標パターンRY1の透明スリット像強度に対応し
た波形部分Vy1、Y方向検出用のマーク要素Lynの
ピッチ方向(Y方向)に関する像コントラストに対応し
た波形部分Vmy、及び指標パターンRY2の透明スリ
ット像強度に対応した波形部分Vy2が時系列的に含ま
れる。ここで、X方向検出用のマーク要素Lxnの波形
部分Vmx、及びY方向検出用のマーク要素Lynの波
形部分Vmyは、各マーク要素のエッジ位置において、
対物レンズOBLに戻らない反射光によってボトム点と
なる。ただし、マーク要素のエッジ部の傾斜がなだらか
であったり、マーク要素を形成する材質の反射率が下地
とくらべて極端に低かったり、あるいはマーク要素自体
の線幅が小さかったりすると、マーク要素の中心でボト
ム点となることもある。原理的には、マーク要素の本数
と同じ数のボトム点が得られているか、マーク要素の本
数の約2倍の数のボトム点が得られているかを波形処理
上のアルゴリズムで判別するようにすれば、マーク要素
Lxn、Lynの形状、光学的な特徴に依存することな
く信号波形処理が可能である。
【0022】また、図7は、低倍率の第2検出系のテレ
ビカメラ40X,40Yが出力する画像信号の波形の一
例を示し、図7(A)はテレビカメラ40Xの画像信号
波形VLx、図6(B)はテレビカメラ40Yの画像信
号波形VLyを示している。図7(A)に示すように、
X方向用の信号波形VLxには、指標パターンの透明ス
リット像強度に対応した波形部分Vx3、Vx4のほか
に、先の図3で示したX方向検出用のすべてのマーク要
素Lx1,Lx2,…Lxnの像コントラストに対応し
た波形部分Vamxが含まれる。同様に、図7(B)に
示すように、Y方向用の信号波形VLyには、指標パタ
ーンの透明スリット像強度に対応した波形部分Vy3、
Vy4のほかに、先の図3で示したY方向検出用のすべ
てのマーク要素Ly1,Ly2,…Lynの像コントラ
ストに対応した波形部分Vamyが含まれる。
【0023】さて、図6及び図7に波形を示した各テレ
ビカメラ12X,12Y,40X,40Yの画像信号
は、先の図1に示した高速波形処理用のプロセッサ15
によって演算処理される。具体的には、プロセッサは、
X方向に関して、先の図7(a)に示したすべてのマー
ク要素に対する波形部分Vamxを用いて、高倍率の第
1検出系の観察視野(領域PF1)に相当する範囲(図
7に示す座標位置x1〜x2)に含まれるボトム点a
1,a2がすべてのボトム点のうちX軸上で何番目に位
置するかを求める。また、Y方向に関して、先の図7
(b)に示したすべてのマーク要素に対する波形成分V
myを用いて、領域PF1に相当する範囲(図7に示す
座標位置y1〜y2)に含まれるボトム点b1,b2が
すべてのボトム点のうちY軸上で何番目に位置するかを
求める。これにより、第1検出系で撮像されているマー
ク要素が、マーク全体のマーク要素のうちのどのマーク
要素であるかがX方向、Y方向に関してそれぞれ特定さ
れる。プロセッサは、この特定結果と、予め記憶されて
いるマーク要素の配列ピッチとから、X方向に関して、
マーク全体の中心に対する領域PF1内のマーク要素L
xnの位置ずれ量を、Y方向に関して、マーク全体の中
心に対する領域PF1内のマーク要素Lynの位置ずれ
量をそれぞれ算出する。
【0024】また、プロセッサは、先の図6に示した第
1検出系のテレビカメラ12X,12Yの画像信号波形
VHx,VHyを用いて、X方向に関して、指標パター
ン中心に対する領域PF1内のマーク要素Lxnの位置
ずれ量を、Y方向に関して、指標パターン中心に対する
領域PF1内のマーク要素Lynの位置ずれ量をそれぞ
れ算出する。そして、この指標パターン中心に対するマ
ーク要素Lxn,Lynの位置ずれ量に、先ほど求めた
マーク全体の中心に対するマーク要素Lxn,Lynの
位置ずれ量を加えることにより、指標パターンに対する
マーク全体の位置ずれ量を算出する。このように、この
マーク位置計測方法では、高倍率の第1検出系の観察領
域PF1内にマークの一部分しか存在しない場合にも、
低倍率の第2検出系の画像信号によって領域PF1内に
存在するマークの部分的な特定を行うので、高倍率の第
1検出系の画像信号を用いて高精度にマーク全体の位置
を求めることができる。
【0025】次に、本発明の露光装置及び露光方法につ
いて説明する。上述した本発明の位置計測方法及び位置
計測装置は、図8に示すような半導体デバイス製造用の
縮小投影型露光装置に好適に使用することができる。図
8に示す本実施形態の露光装置70は、マスクとしての
レチクルRと基板としてのウエハWとを1次元方向に同
期移動させつつ、レチクルRに形成された回路パターン
を、ウエハW上の各ショット領域に転写する、ステップ
・アンド・スキャン方式の走査型露光装置、いわゆるス
キャニング・ステッパである。以下、この露光装置70
の概略構成を説明する。
【0026】露光装置70は、不図示の露光用光源から
のエネルギービーム(露光用照明光)によりレチクルR
を照明する照明系71、レチクルRから射出される露光
光をウエハW上に投射する投影光学系PL、レチクルR
を保持するレチクルステージ72、ウエハWを保持する
ウエハステージ73、及び装置全体を統括的に制御する
主制御ユニット74等を備えて構成されている。
【0027】照明系71は、図示しないリレーレンズ、
フライアイレンズ(又はロット・インテグレータ)、コ
ンデンサレンズ等の各種レンズ系や、開口絞り及びレチ
クルRのパターン面と共役な位置に配置されたブライン
ド等を含んで構成され、露光用光源からの照明光を、レ
チクルR上の所定の照明領域内に均一な照度分布で照射
する。
【0028】投影光学系PLは、図示しない複数のレン
ズ等を含んで構成されており、レチクルRを透過した照
明光を、所定の縮小倍率1/β(βは例えば1/4,1
/5等)に縮小し、感光材(フォトレジストなど)が塗
布されたウエハW上に投影露光する。ここで、投影光学
系PLの光軸AXに平行な方向がZ方向、光軸AXに垂
直な平面内でレチクルRと照明領域との相対走査の方向
(紙面に平行な方向)がX方向、これに直交する方向が
Y方向、投影光学系PLの光軸AXと平行な軸線を中心
とする回転方向がθ方向である。なお、投影光学系PL
の下方側部には後述する干渉計83a,83bの計測時
に利用される固定鏡85a,85bが設けられている。
【0029】レチクルステージ72は、図示しない駆動
装置によって、X方向に1次元走査移動するとともに、
Y方向及びθ方向に微小駆動するように構成されてい
る。また、レチクルステージ72のX方向、Y方向、及
びθ方向の位置は、レーザ干渉計等の図示しない計測装
置により常時モニターされ、これにより得られた位置情
報は主制御ユニット74に供給される。
【0030】ウエハステージ73は、二次元平面内(図
8中のXY平面内)で駆動自在なXYステージ80と、
ウエハWを吸着保持しかつXYステージ80上でZ方向
に微小駆動自在なZレベリングステージ81とを含んで
構成され、図示しないベース上に配置されている。XY
ステージ80は、例えば磁気浮上型の二次元リニアアク
チュエータ等から成る駆動装置82を有しており、主制
御ユニット74の指令のもとで、ウエハWの所定位置へ
の位置決めや移動を行う。また、Zレベリングステージ
81は、図示しない駆動機構を有しており、主制御ユニ
ット74の指令のもとで、ウエハWをZ方向に微小移動
させる。なお、Zレベリングステージ81のX方向、Y
方向、及びθ方向の位置は、それぞれレーザ干渉計83
a,83b,83cにより常時モニターされ、これによ
り得られた位置情報は主制御ユニット74に供給され
る。
【0031】さて、この露光装置70では、XYステー
ジ80を駆動して、投影光学系PLの光軸AXに垂直な
XY平面内でX方向及びY方向に所定量ずつウエハWを
ステッピング移動させ、ウエハW上に設定される各ショ
ット領域のそれぞれにレチクルRの回路パターンの像を
順次転写する。このとき、露光装置70は、ウエハWの
各ショット領域の中心を投影光学系PLの光軸AXに位
置合わせするアライメント動作を行う。このアライメン
ト動作は、レチクルR及びウエハW上に形成されたアラ
イメント用のマークの位置情報に基づいて行われる。こ
のとき、レチクルRのマークはレチクルアライメント系
RAによって検出され、ウエハWのマークはウエハアラ
イメント系WAによって検出される。
【0032】レチクルアライメント系RAとしては、こ
こでは、レチクルR上に形成されたレチクルマークRM
と、Zレベリングステージ81上に設けられた基準マー
クFMとを同時に検出する、いわゆるTTR方式(スル
ー・ザ・レチクル方式)の光学系が用いられる。レチク
ルRは、レチクルアライメント系RAで計測されるレチ
クルマークRMの位置情報(X座標、Y座標)に基づい
て、レチクルRの中心が投影光学系PLの光軸AXと合
致するようにアライメントされる。なお、レチクルマー
クRMとレチクルRの中心との距離は設計上予め定まっ
た値であり、この値を投影光学系PLの縮小倍率に基づ
いて演算処理することにより、投影光学系PLの像面側
(ウエハ側)におけるレチクルマークRMの投影点と投
影光学系PLの中心との距離を算出することができる。
この距離は、ウエハW上の各ショット領域を投影光学系
PLの視野内に配するときの補正値として用いられる。
【0033】一方、ウエハアライメント系WAとして
は、ここでは、投影光学系PLの光軸から離れた位置で
アライメント用のウエハマークWMを検出するオフ・ア
クシス方式の光学系であり、FIA方式の光学系が用い
られる。本実施形態の露光装置70は、上述した本発明
の位置計測装置10をこのFIA方式のウエハアライメ
ント系WAに適用したものである。なお、ウエハアライ
メント系WAによるウエハマークWMの位置情報は、先
の図1に示したプロセッサ15を備える主制御ユニット
74に供給される。なお、振動や変形によるFIAアラ
イメント系10の変位を測定するために、FIAアライ
メント系の下方には固定鏡86a,86bが設けられて
いる。このうち固定鏡86aを用いて、FIAアライメ
ント系10のX方向の変位及び光軸AXに対するX方向
の回転をそれぞれ干渉計87a,87bを用いて計測す
る。また、固定鏡86bを用いて、FIAアライメント
系10のY方向の変位及び光軸AXaに対するY方向の
回転をそれぞれ干渉計87c,87dを用いて計測す
る。これらの干渉計87a,87b,87c,87dで
計測された計測値は、それぞれ主制御ユニット74に供
給され、ウエハマークWMの位置情報を補正する値とし
て利用される。
【0034】ここで、ウエハアライメント系WAの投影
像面側(ウエハ側)における光軸AXaは、投影光学系
PLの光軸AXと平行に配される。したがって、ウエハ
アライメント系WAの観察視野(先の図3に示した領域
PF2)内にウエハステージ73上の基準マークFMを
配置してその位置情報(X座標、Y座標)を計測すると
ともに、その基準マークFMをレチクルアライメント系
RAの視野内に配置してその位置情報を計測することに
より、ウエハアライメント系WAの光軸と投影光学系P
Lの光軸AXとの間の距離、いわゆるベースライン量を
算出することができる。このベースライン量は、ウエハ
W上の各ショット領域を投影光学系PLの視野内に配す
るときの基準量となるものである。すなわち、ウエハア
ライメント系WAによってアライメント用のウエハマー
クWMのX座標及びY座標を計測するとともに、この計
測結果に先ほどのベースライン量を加算して得られる値
に基づいて、ウエハステージ73を駆動し、ウエハWを
X方向及びY方向にステッピング移動させることによ
り、ウエハWの各ショット領域の中心を投影光学系PL
の光軸AXに正確にアライメントすることができる。
【0035】図9(a)〜(c)は、ウエハアライメン
ト系WAで計測されるウエハマークWMの他の構造例を
示している。先の図3に示したように、周期性を持って
配列された複数のマーク要素Lxn,Lynからなるマ
ークの場合、領域PF2内で検出されるマーク全体の画
像信号を用いて、領域PF1内に含まれるマーク要素が
マーク全体の何番目に位置するかを求めることにより、
領域PF1内に存在するマークの部分的な特定が容易に
行えるという利点を有する。これに対して、図9(a)
は、X,Y方向に1本ずつ配置されたマーク要素からな
る二次元マークとしての十字型のマークである。こうし
た二次元マークの代表的な構造としては、この十字型の
ほかにL字型、T字型などがある。こうしたマークの場
合、X方向検出用のマーク要素LxとY方向検出用のマ
ーク要素Lyとが観察領域PF1内に含まれていればそ
のマーク要素Lx,Lyの位置情報をそのままマーク全
体の位置情報として用いることが可能である。また、図
9(b)は、例えばウエハ上に形成される複数の層間の
重ね合わせの位置ずれ量を計測する際などに用いられる
マークである。この場合、高倍率の観察領域PF1内
に、第1の層のマーク要素(Lax,Lay)と、第2
の層のマーク要素(Lb)とをともに含むように設定す
ることにより、上記位置ずれ量を計測することができ
る。また、図9(c)は、主としてLIAやLSA方式
のマーク位置計測に用いられる二次元の格子パターンか
らなるマークである。この場合にも、高倍率の観察領域
PF1内に含まれるマーク要素(格子パターン)がマー
ク全体のどの位置にあるかを特定することにより、マー
ク全体の位置計測が可能となる。さらに、図9(d)
は、高倍率の観察領域PF1内に全体が収まるように形
成されたマークである。この場合、領域PF1内に含ま
れるマークの部分的な特定の処理は省略して、マーク全
体の位置計測を行うことができる。このように、本発明
の位置計測方法では、高倍率の検出系を用いた高精度の
位置計測でありながら、様々な構造のマークに対して柔
軟に対応することができる。
【0036】また、図10は、本発明に係る位置計測装
置の他の構成例を示している。この位置計測装置では、
テレビカメラ90に向かう光路中に高倍率の拡大光学系
91が挿脱自在に設けられており、拡大光学系91を光
路中に配することによってテレビカメラ90が低倍率モ
ードから高倍率モードに切り換わるように構成されてい
る。この図10に示した実施例によれば、低倍率の検出
系を別に(独立に)構成する必要がないので、装置の小
型化及びコストダウンが図れるという利点がある。一
方、先の図1(もしくは図4)に示した位置計測装置1
0では、高倍率の検出系(テレビカメラ12)とは独立
して、低倍率の検出系(低倍率検出系14)が設けられ
ているので、高倍率の観察領域PF1と低倍率の観察領
域PF2とを同時に観察でき、倍率の切り換えに時間を
要しない。さらに、高倍率の観察領域PF1と低倍率の
観察領域PF2とを同時に観察できることから、高倍率
の観察領域PF1内にマークを所望の状態に配置する動
作を、低倍率の領域PF2を観察しながら容易に行うこ
とができる。
【0037】なお、上述した実施例において示した動作
手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一
例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において
プロセス条件や設計要求等に基づき種々変更可能であ
る。本発明は、以下のような変更をも含むものとする。
【0038】本発明に係る位置計測方法は、ウエハマー
クを検出するものに限らず、レチクルに形成されたマー
クやステージ上に形成されたマークを検出するものな
ど、他の物体上に形成されたマークに対しても適用可能
である。また、露光が正確に行われたかどうかを評価す
るための位置ずれ計測や、パターン像が描画されている
フォトマスクの描画精度の計測にも適用できる。
【0039】また、物体(ウエハやレチクルなど)に形
成されるマークの数や配置位置、及び形状は任意に定め
てよい。特にウエハマークは各ショット領域に少なくと
も1つ設ければよいし、あるいはショット領域毎にウエ
ハマークを設けずにウエハ上の複数点にそれぞれウエハ
マークを形成しておくだけでもよい。また、基板上のマ
ークは1次元マーク及び2次元マークのいずれでもよ
い。
【0040】また、本発明が適用される露光装置は、露
光用照明光に対してマスク(レチクル)と基板(ウエ
ハ)とをそれぞれ相対移動する走査露光方式(例えば、
ステップ・アンド・スキャン方式など)に限られるもの
ではなく、マスクと基板とをほぼ静止させた状態でマス
クのパターンを基板上に転写する静止露光方式、例えば
ステップ・アンド・リピート方式などでもよい。さら
に、基板上で周辺部が重なる複数のショット領域にそれ
ぞれパターンを転写するステップ・アンド・スティッチ
方式の露光装置などに対しても本発明を適用することが
できる。また、投影光学系PLは縮小系、等倍系、及び
拡大系のいずれでもよいし、屈折系、反射屈折系、及び
反射系のいずれでもよい。さらに、投影光学系を用いな
い、例えばプロキシミティ方式の露光装置などに対して
も本発明を適用できる。
【0041】また、本発明が適用される露光装置は、露
光用照明光としてg線、i線、KrFエキシマレーザ
光、ArFエキシマレーザ光、F2 、レーザ光、及びA
2 、レーザ光などの紫外光だけでなく、例えばEUV
光、X線、あるいは電子線やイオンビームなどの荷電粒
子線などを用いてもよい。さらに、露光用光源は水銀ラ
ンプやエキシマレーザだけでなく、YAGレーザ又は半
導体レーザなどの高調波発生装置、SOR、レーザプラ
ズマ光源、電子銃などでもよい。
【0042】また、本発明が適用される露光装置は、半
導体デバイス製造用に限られるものではなく、液晶表示
素子、ディスプレイ装置、薄膜磁気ヘッド、撮像素子
(CCDなど)、マイクロマシン、及びDNAチップな
どのマイクロデバイス(電子デバイス)製造用、露光装
置で用いられるフォトマスクやレチクルの製造用などで
もよい。
【0043】また、本発明は露光装置だけでなく、デバ
イス製造工程で使用される他の製造装置(検査装置など
を含む)に対しても適用することができる。
【0044】また、上述したウエハステージ73やレチ
クルステージ72にリニアモータを用いる場合は、エア
ベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力また
はリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いて
もいい。また、ステージは、ガイドに沿って移動するタ
イプでもいいし、ガイドを設けないガイドレスタイプで
もよい。さらに、ステージの駆動装置として平面モ−タ
を用いる場合、磁石ユニット(永久磁石)と電機子ユニ
ットのいずれか一方をステージに接続し、磁石ユニット
と電機子ユニットの他方をステージの移動面側(ベー
ス)に設ければよい。
【0045】また、ウエハステージ73の移動により発
生する反力は、特開平8−166475号公報に記載さ
れているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大
地)に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備
えた露光装置においても適用可能である。
【0046】また、レチクルステージ72の移動により
発生する反力は、特開平8−330224号公報に記載
されているように、フレーム部材を用いて機械的に床
(大地)に逃がしてもよい。本発明は、このような構造
を備えた露光装置においても適用可能である。
【0047】また、本発明が適用される露光装置は、本
願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サ
ブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的
精度を保つように、組み立てることで製造される。これ
ら各種精度を確保するために、この組み立ての前後に
は、各種光学系については光学的精度を達成するための
調整、各種機械系については機械的精度を達成するため
の調整、各種電気系については電気的精度を達成するた
めの調整が行われる。各種サブシステムから露光装置へ
の組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接
続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含ま
れる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て
工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程がある
ことはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置へ
の組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光
装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装
置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリー
ンルームで行うことが望ましい。
【0048】また、半導体デバイスは、デバイスの機能
・性能設計を行う工程、この設計ステップに基づいたマ
スク(レチクル)を製作する工程、シリコン材料からウ
エハを製造する工程、前述した露光装置によりレチクル
のパターンをウエハに露光するウエハ処理工程、デバイ
ス組み立て工程(ダイシング工程、ボンディング工程、
パッケージ工程を含む)、検査工程等を経て製造され
る。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1から請求
項4に記載の位置計測方法、及び請求項7から請求項9
に記載の位置計測装置によれば、マークの一部分しか観
察できない場合にも、撮像しているマークの一部分が、
マーク全体のどの部分であるかを特定することにより、
正確にそのマークの位置情報を計測することができる。
また、請求項5及び請求項6に記載の露光方法、及び請
求項10に記載の露光装置によれば、露光精度を向上さ
せることができる。さらに、請求項7に記載のデバイス
の製造方法によれば、形成されるパターンの精度が向上
したデバイスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る位置計測装置を模式的に示す構
成図である。
【図2】 観察光学系の視野領域と低倍率検出系の視野
領域とを示す平面図である。
【図3】 物体上のマークの構造の一例を示す平面図で
ある。
【図4】 本発明に係る位置計測装置の構成の一実施形
態を示す斜視図である。
【図5】 第1検出系(観察光学系)の視野領域PF1
で観察されるマークと指標パターンとの配置例を示す平
面図である。
【図6】 第1検出系(観察光学系)によって検出され
る画像信号の波形を示す図である。
【図7】 第2検出系(低倍率検出系)によって検出さ
れる画像信号の波形を示す図である。
【図8】 本発明に係る露光装置の一実施形態を示す概
略的な構成図である。
【図9】 物体上のマークの構造の他の例を示す平面図
である。
【図10】 本発明に係る位置計測装置の他の構成例を
示す図である。
【符号の説明】
M マーク Lxn,Lyn マーク要素 W ウエハ R レチクル(マスク) PF1 観察光学系による観察視野 PF2 低倍率検出系による観察視野 10 位置計測装置 11 観察光学系 12 テレビカメラ(撮像手段) 14 低倍率検出系 15 プロセッサ(計測手段) 70 露光装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体上に形成されたマークを観察系を介
    して撮像し、該撮像結果に基づいて前記マークの位置に
    関する位置情報を計測する位置計測方法において、 前記観察系は、前記マークの一部分を観察可能で且つ前
    記マーク全体を観察不能な所定の観察視野を有し、 前記所定の観察視野の前記観察系を介して、前記マーク
    の一部分を撮像し、 前記撮像している前記マークの一部分が、前記マーク全
    体のどの部分であるかを、前記所定の観察視野と同軸で
    且つ該所定の観察視野よりも大きく且つ前記マーク全体
    を観察可能な観察視野で前記物体上を撮像した結果に基
    づいて特定し、 前記撮像結果と前記特定した結果とに基づいて、前記マ
    ークの位置情報を求めることを特徴とする位置計測方
    法。
  2. 【請求項2】 前記マークは、複数のマーク要素を備え
    たマルチマークであることを特徴とする請求項1に記載
    の位置計測方法。
  3. 【請求項3】 前記マークは、第1方向に周期性を持っ
    て配列された複数の第1マーク要素と、前記第1方向と
    は直交する方向に周期性を持って配列された複数の第2
    マーク要素とを含む二次元マルチマークであり、 前記所定の観察視野で前記二次元マルチマークを撮像す
    る際には、少なくとも前記第1マーク要素の一部分と前
    記第2マーク要素の一部分とを観察可能な位置に前記観
    察視野を設定することを特徴とする請求項2に記載の位
    置計測方法。
  4. 【請求項4】 前記物体は、マスク上に形成されたパタ
    ーンが転写される基板であり、 請求項1乃至請求項3のうちのいずれか1項に記載の位
    置計測方法により計測された前記マークの位置情報に基
    づいて、前記基板を位置決めし、 前記マスクを照明することにより、前記位置決めされた
    前記基板上に、前記パターンの像を転写することを特徴
    とする露光方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の露光方法を用いて、前
    記マスク上に形成されたデバイスパターンを前記基板上
    に転写する工程を含むことを特徴とするデバイスの製造
    方法。
  6. 【請求項6】 物体上に形成されたマークの一部分を観
    察可能で且つ前記マーク全体を観察不能な所定の観察視
    野を有する観察光学系と、 前記観察光学系を介して前記マークの一部分を撮像する
    撮像手段と、 前記観察光学系と同軸に設けられ、前期所定の観察視野
    よりも大きく且つ前記マーク全体を観察可能な観察視野
    で前記物体上を撮像する低倍率検出手段と、 前記撮像手段による撮像結果と、前記低倍率検出手段に
    よる検出結果とに基づいて、前記マークの位置に関する
    位置情報を計測する計測手段とを有することを特徴とす
    る位置計測装置。
  7. 【請求項7】 前記計測手段は、前記低倍率検出手段に
    よる結果に基づいて、前記撮像手段により撮像されてい
    る前記マークの一部分が、前記マーク全体のどの部分で
    あるかを特定することを特徴とする請求項6に記載の位
    置計測装置。
  8. 【請求項8】 前記低倍率検出手段は、前記撮像手段と
    は独立に設けられていることを特徴とする請求項6また
    は請求項7に記載の位置計測装置。
  9. 【請求項9】 前記物体は、マスク上に形成されたパタ
    ーンが転写される基板であり、 請求項6乃至請求項8のうちのいずれか1項に記載の位
    置計測装置を備え、 前記位置計測装置により計測された前記マークの位置情
    報に基づいて、前記基板を位置決めし、前記位置決めさ
    れた前記基板上に、前記パターンの像を転写することを
    特徴とする露光装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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