JP2002257306A - 燃焼装置 - Google Patents
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- Combustion Of Fluid Fuel (AREA)
Abstract
い安定した燃焼が得られる燃焼装置を提供する。 【解決手段】 燃料ガスを噴射する燃焼器と、燃焼器か
ら噴射される燃料ガスを燃焼させる燃焼部(燃焼室)1
0とを備え、燃焼部10で発生した燃焼ガスを利用して
加熱するようにした燃焼装置50において、燃焼部10
には、燃焼器を接続するための噴射開口13aを有した
管部材13が接続固定され、噴射開口13aから管部材
13の内壁に沿って断熱材を設ける構成とされており、
管部材13に対する断熱材の取り付け位置を規制する位
置決め部材16を、管部材13内部または断熱材に設け
た構成とされている。
Description
更に詳しくは、断熱材の取り付け構造を改良することに
より、作業効率および性能を向上させたものに関する。
燃料を噴霧して燃焼させる噴霧式燃焼装置が多用されて
いる。図17は、従来の噴霧式燃焼装置200を採用し
た貯湯式給湯器100を部分断面図を用いて示したもの
である。
1、燃焼器2および消音部3で構成され、本体部1は燃
焼部(燃焼室)10と熱交換部11で構成されている。
燃焼部(燃焼室)10は内部空間を有する円筒状の内筒
10aで形成され、この内筒10aを覆うように円筒状
の外筒12が設けられている。また、内筒10aの右方
外壁には管部材13が溶接固定され、管部材13の右端
の噴射開口13aには燃焼器2が接続されている。そし
て、燃焼器2から噴射される燃料を燃焼室10で燃焼さ
せ、発生した燃焼ガスを熱交換部11へ送出する。
焼室10および消音部3へ連通する複数の煙管11aを
貫通させて構成される。この熱交換部11は、燃焼室1
0から送出される燃焼ガスを煙管11aを通過させ、燃
焼ガスの持つ熱エネルギーを貯湯部11bに滞留する湯
水に伝達させて湯水の温度を上昇させる熱交換の働きを
する。また、消音部3は外気に通じるラビリンス(迷
路)構造3aを有し、熱交換部11の上部に設けられ
て、熱交換部11の煙管11aを通過した燃焼ガスをラ
ビリンス構造3aで減圧して外気に放出することで、燃
焼音を低減させている。
の接続構造を示す斜視図であり、図20は、燃焼器2側
の接続構造を示す斜視図である。前記したように、燃焼
器2は、燃焼室10の内筒10aに設けられた管部材1
3に接続固定されている。燃焼室10側は、図18に示
すように、管部材13の噴射開口13aの内部へ中空円
筒形の断熱材14を挿入する。また、管部材13の噴射
開口13aの周縁に設けられたフランジ13bに固定さ
れたボルト13cに、リング状のパッキン15の開口1
5aを通す。一方、燃焼器2側は、図19に示すよう
に、バーナ筒20の先端のバーナ口20aに中空円筒形
の断熱材22を挿入する。そして、バーナ口20aの周
縁のフランジ21に設けられた開口21aを管部材13
のボルト13cに挿入し、ナット23で締め付けて固定
するようにされている。
断熱材14を設けると共に、燃焼器2側にも断熱材22
を設けている。これにより、燃焼器2の内部や管部材1
3の内部が火炎によって高温に晒されて材質劣化を生じ
ることを防止している。また、管部材13の内部が高温
に晒されて、貯湯された湯水が局部沸騰することにより
異音が生じることを防止する構成とされている。
3の内部に断熱材14を挿入する場合、断熱材14を管
部材13の内部に押し込みすぎると、燃焼室10の内部
に落ち込む虞がある。このため、断熱材14を位置決め
する部材が必要となる。そこで、図18に示すように、
管部材13と内筒10aとの接続部分近傍に断面がL字
形の位置決め部材13dを予めスポット溶接した構成と
して、断熱材14を位置決め部材13dに当接するまで
挿入して容易に位置決めできるようにされている。
すように、製造過程においては、管部材13の内部へ予
め位置決め部材13dをスポット溶接し、この管部材1
3が更に内筒10aに溶接される。このため、管部材1
3の固定端部13eを内筒10aの開口10bへ溶接す
る際には、位置決め部材13dに熱が加わりすぎないよ
うに注意して溶接しなければならず、作業効率が悪かっ
た。
る熱によって位置決め部材13dが位置ずれを生じる場
合があり、管部材13の噴射開口13aと位置決め部材
13dとの間の距離が変動することがあった。このた
め、例えば図21に示すように、断熱材14と燃焼器2
側の断熱材22との間に隙間dが生じ、この隙間dの部
分では、火炎が管部材13を直接煽るため、局部沸騰や
材質劣化の要因となり、品質を安定させる阻害要因とな
って改善が望まれていた。
提案されるもので、製造が容易で、しかも、材質劣化や
局部沸騰を生じない安定した品質を確保できる燃焼装置
を提供することを目的とする。
に提案される本発明は、燃焼器から供給される燃料を燃
焼部で燃焼させ、燃焼部で発生した熱を利用して加熱す
る燃焼装置において、燃焼部には、燃焼器を接続するた
めの噴射開口を有した管部材が接続固定され、当該噴射
開口から管部材の内壁に沿って断熱材を設ける構成とさ
れており、管部材に対する断熱材の取り付け位置を規制
する位置決め部材を、断熱材側または前記管部材の内部
における管部材と燃焼部との接続部分から離れた部位に
設けた構成とされている。
側に設ける構成、または、位置決め部材を管部材の内部
に設ける構成を採用するものである。位置決め部材を断
熱材側に設ける構成では、例えば、断熱材に設けた位置
決め部材を管部材の噴射開口の端部に当接させることに
より、管部材に対して断熱材を位置決めするような構成
を採ることができる。
る構成では、管部材と燃焼部との接続部分から離れた部
位に設けられる。ここで、管部材と燃焼部との接続部分
から離れた部位とは、管部材と燃焼部との溶接時におけ
る熱を極力受けない程度の離れた位置を指すものであ
る。従って、管部材の内壁に沿って距離をおいても良
く、また、位置決め部材の一部が接続部分に近接する場
合は、近接部分を管部材の内側へ向けて折曲させても良
い。このような本発明の構成によれば、位置決め部材に
よって、管部材に対する断熱材の取付位置が規制される
ので、断熱材がずれた状態で取り付けられることがな
い。また、管部材の内部に配された断熱材がずれて燃焼
部へ落ち込むような不具合も防止される。ここで、本発
明は、液体燃料や気体燃料を用いた種々の燃焼装置に適
用することができる。則ち、燃焼器から液体燃料を霧状
に噴霧するものや、液体燃料を気化した燃料ガスを燃焼
器から噴射する形式の燃焼装置にも適用可能である。ま
た、燃焼器から気体燃料(都市ガスやプロパンガス)を
噴射する形式の燃焼装置にも適用できる。
射開口の端部の少なくとも一部に沿って当接する当接部
と、当該当接部の両端部近傍から管部材の内壁に沿って
内方へ向けて延伸し先端部が折曲されて噴射開口の端部
までの長さを規制する規制部と、当接部の略中央部から
管部材の内壁に沿って内方へ延伸し管部材の下方内壁に
当接して支持する支持部とを備えて形成される構成とす
ることができる。
部、規制部および支持部を備えて構成される単体部材で
ある。この位置決め部材は、規制部と支持部とを管部材
の内部に挿入し、当接部を噴射開口の端部に当接させて
装着する。位置決め部材を管部材に装着すると、当接部
から延伸する規制部の先端が管部材の内部へ向けて突出
する。従って、管部材に位置決め部材を装着した後に、
断熱材を管部材の内部に挿入すると、断熱材の挿入側端
部が規制部に当接して位置決め固定される。
への挿入長は、位置決め部材の当接部から規制部の先端
までの長さによって定まる。則ち、位置決め部材によっ
て、断熱材は常に管部材の噴射開口の端部から所定の位
置に位置決めされる。従って、例えば、燃焼部に管部材
を溶接する場合に、溶接状態のばらつきによって管部材
の長さが変動しても、断熱材は常に管部材の噴射開口の
端部に対して位置決めされて変動することがない。これ
により、管部材に燃焼器を接続固定した場合に、燃焼器
側の断熱材と管部材側の断熱材との間に隙間が生じるよ
うな不具合がなくなる。
端が管部材の内壁に固定されて管部材の内壁に沿って内
方へ延伸する固定部と、固定部の他端が折曲されて噴射
開口の端部までの長さを規制する規制部とを有した断面
が略L字形のアングル状に形成され、規制部を前記燃焼
部と管部材との接続固定部分近傍に位置するように配す
ると共に、当該規制部が管部材の内壁から離れるように
固定部を所定角度だけ管部材の内方へ向けて折曲させた
構成とすることができる。
を押し広げるようにして断熱材を管部材の内部へ挿入し
ていくと、断熱材の挿入側端部が位置決め部材の規制部
へ当接して位置決め固定される。この構成によれば、位
置決め部材が燃焼部と管部材との接続固定部分から離れ
るように折曲されているので、管部材を燃焼部へ溶接す
る場合に、位置決め部材へ溶接の熱が加わることが低減
される。これにより、位置決め部材の固定位置が溶接に
よってずれることがなくなる。従って、燃焼部に管部材
を溶接する場合に、溶接状態のばらつきによって管部材
の長さが変動しても、断熱材は常に管部材の噴射開口の
端部から所定の位置に位置決めされて変動することがな
い。位置決め部材は、管部材の内部に1つだけ設けても
良く、また複数設ける構成としても良い。
部材の内壁に溶接固定される構成とすることができる。
燃焼器は管部材に接続されて、燃料ガスを管部材を介し
て燃焼部へ噴射する。このため、管部材の内壁に断熱材
を配しても、管部材は高温に晒される。しかし、位置決
め部材を管部材の内壁に溶接固定することにより、高温
下においても安定した固定を得ることができる。
射開口の端部に当接する当接部と、当接部から管部材の
内壁に沿って内方へ向けて延伸し先端部が折曲されて噴
射開口の端部までの長さを規制する規制部とを備えた断
面が略S字形のアングル状に形成され、規制部の先端が
鋭角に切り欠かれて断熱材の外壁に差し込まれる構成と
することができる。
め部材の規制部の先端が差し込まれて一体化される。そ
して、一体化された断熱材を管部材へ挿入すると、位置
決め部材の当接部が管部材の噴射開口へ当接して位置決
め固定される。これにより、例えば、燃焼部に管部材を
溶接する場合に、溶接状態のばらつきによって管部材の
長さが変動しても、断熱材は常に管部材の噴射開口の端
部に対して位置決めされて変動することがない。また、
管部材の内部に位置決め部材が固定されていないので、
管部材を燃焼部へ溶接するのが容易である。位置決め部
材は、1つだけ設けても良く、また複数設ける構成とし
ても良い。
射開口の端部の少なくとも一部に沿って当接する形状と
されており、当該位置決め部材を断熱材の端部近傍の外
壁に取り付ける構成とすることができる。この構成によ
れば、断熱材を管部材へ挿入すると、位置決め部材が管
部材の噴射開口の端部へ当接して位置決めされる。これ
により、管部材の長さが変動しても、断熱材は常に管部
材の噴射開口の端部に対して位置決めされて変動するこ
とがない。
けても良く、また、断熱材の外壁の全周に渡って設けて
も良い。位置決め部材を断熱材に取り付けるには、例え
ば、耐熱性を有する接着剤を用いて接合する構成を採る
ことができる。位置決め部材と断熱材とは同一の素材を
用いて形成しても良く、また、別の素材を用いて形成し
ても良い。例えば、位置決め部材としてセラミック繊維
を用いて形成し、断熱材として多孔質セラミック素材を
焼成加工したものを用いるような構成を採ることができ
る。
熱材と一体化して形成される構成とすることができる。
位置決め部材を断熱材の素材と同一とし、一体化して成
形することにより、位置決め部材を断熱材へ接合する手
間が不要となり、作業効率が向上する。
給される燃料を燃焼部で燃焼させ、燃焼部で発生した熱
を利用して加熱する燃焼装置において、燃焼部には、燃
焼器を接続するための噴射開口を有した管部材が接続固
定され、当該噴射開口から管部材の内壁に沿って断熱材
を設ける構成とされており、断熱材の端部に噴射開口の
端部と当接して位置決めするフランジ部を設けた構成と
されている。
ジ部が設けられるので、断熱材のフランジ部を除く部分
を管部材に挿入し、燃焼器側と燃焼部側との取り付け部
分でフランジ部を挟み込んで取り付け固定することがで
きる。この構成では、例えば、断熱材をセラミック系繊
維を用いて形成することにより、断熱作用と共にフラン
ジ部によるシール作用を備えることができる。
燃料を供給する燃焼器と、当該燃焼器から供給される燃
料を燃焼させる燃焼部と、水あるいは湯を貯留し、燃焼
部で発生した熱によって加熱する貯湯タンクとを備えて
構成することができる。本発明の燃焼装置は、貯湯タン
クを備えた構成の燃焼装置に特に好適である。則ち、管
部材へ断熱材を配することにより、管部材の近傍の貯湯
タンクにおける局部沸騰などを効果的に抑止することが
でき、材質劣化を防止すると共に異音の発生などを防い
で安定した品質を確保することができる。
実施形態を説明する。尚、本発明は燃焼装置における断
熱材の取付構造に特徴を有したものであり、前記した従
来の燃焼装置と基本的な構成は同一である。従って、以
下の説明において、同一構成部分には同一の符号を付し
て重複した説明を省略する。
施形態に係る燃焼装置50において、位置決め部材16
の装着状態を示す斜視図、図2(a)は位置決め部材1
6の展開図、図2(b)は位置決め部材16の拡大図、
図3は断熱材14の装着状態を示す斜視図、図4は位置
決め部材16および断熱材14の装着状態を示す部分断
面図である。本実施形態の燃焼装置50では、断熱材1
4の位置決めを行う位置決め部材16は単体の部材であ
り、管部材13の内部に着脱自在である。
うな所定幅を有する半円形の金属薄板をプレス加工など
によって打ち抜いたものを折曲して作られる。則ち、図
2(b)に示すように、位置決め部材16は、噴射開口
13aの下方端部へ沿って当接する当接部16aと、当
接部16aの両端部から管部材13の内壁に沿って内方
へ向けて延伸し先端部が折曲されて噴射開口13aの端
部までの長さを規制する規制部16bと、当接部16a
の中央部から管部材13の内壁に沿って内方へ延伸し管
部材の下方内壁に当接して支持する支持部16cとを備
えた形状である。本実施形態の位置決め部材16では、
規制部16bの先端から当接部16aまでの長さをLと
しており、管部材13の最大長、および、断熱材14の
長さと略同一としている。
支持部16cと両側の規制部16bとを管部材13の内
部に挿入し、当接部16aが噴射開口13aの端部に当
接するようにして装着する。これにより、支持部16c
が管部材13の下部内壁に当接すると共に、規制部16
bが管部材13の左右内壁に当接して位置決め部材16
が支持される。また、この装着状態では、位置決め部材
16の規制部16bの先端が管部材13の内部へ向けて
左右から突出した状態となる。
後に、図3に示すように、断熱材14を位置決め部材1
6の上から管部材13の内部へ挿入する。本実施形態の
断熱材14は、多孔質セラミック素材を中空円筒形状に
焼成成形したもので、管部材13の内径と略等しい外径
を有し、位置決め部材16の規制部16bと略同一の長
さLを有している。この断熱材14を管部材13へ挿入
すると、断熱材14の挿入側端部が位置決め部材16の
規制部16bの先端に当接して位置決め固定される。断
熱材14の装着により、図4に示すように、管部材13
の内壁全面が断熱材14に覆われ、これによって、火炎
が管部材13を直接煽ることが防止され、断熱作用を呈
することができる。
よれば、単体の位置決め部材16を噴射開口に装着する
ことにより断熱材14の位置決めを行うことができる。
これにより、内筒10aに管部材13を溶接接合する際
の溶接のばらつきによって管部材13の全長に変動が生
じても、断熱材14は常に噴射開口13aの端部に対し
て位置決めすることが可能となる。従って、管部材13
に燃焼器2(図19参照)を接続固定した場合に、燃焼
器2側の断熱材22と管部材13の断熱材14との間に
隙間が生じるようなことがなくなる。また、位置決め部
材16が管部材13の内部に着脱できるので、管部材1
3を内筒10aに溶接するのが容易で作業性が向上す
る。
第2実施形態に係る燃焼装置51において、位置決め部
材17の取付状態を示す斜視図、図5(b)は(a)の
A−A矢視断面図、図6(a),(b)は、管部材13
の内部へ断熱材14を装着する手順を示す断面図であ
る。位置決め部材17は、金属性の薄板を断面が略L字
形となるように折曲したものである。
13の内壁に固定されて管部材13の内壁に沿って内方
へ延伸する固定部17aと、固定部17aの他端が折曲
されて噴射開口の端部までの長さを規制する規制部17
bとを有した断面が略L字形のアングル状に形成されて
いる。そして、規制部17bを管部材13の固定端部1
3eの近傍に位置するようにして配すると共に、規制部
17bが管部材13の内壁から離れるように固定部17
aを所定角度だけ更に管部材の内方へ向けて折曲さてい
る。
7の固定部17aは、予め、管部材13の内壁にスポッ
ト溶接によって固定される。そして、位置決め部材17
の取り付けられた管部材13は内筒10aに溶接によっ
て接続される。この燃焼装置51の管部材13へ断熱材
14を挿入していくと、図6(a)に示すように、断熱
材14の外壁が位置決め部材17の固定部17aを、弾
性力に抗して管部材13の内壁へ向かう方向へ押し広げ
るようにして挿入される。そして、図6(b)に示すよ
うに、断熱材14の挿入側端部が位置決め部材17の規
制部17bに当接すると位置決め固定される。
よれば、位置決め部材17によって規制部17bと噴射
開口13aの端部との長さが規制されるので、内筒10
aに管部材13を溶接接合する場合に、溶接のばらつき
によって管部材13の全長が変動しても、断熱材14の
非挿入端は常に噴射開口13aの端部に対して位置決め
することが可能となる。また、位置決め部材17によっ
て断熱材14が左右から挟持されるように安定して保持
される。また、位置決め部材17の規制部が管部材13
の内壁から離れているので、管部材13を内筒10aに
溶接する際の熱で位置決め部材17が変形することもな
い。
施形態に係る燃焼装置52において、位置決め部材18
の取付状態を示す斜視図、図8は、位置決め部材18の
拡大図、図9(a),(b)は、位置決め部材18を取
り付けた断熱材14を装着する手順を示す断面図であ
る。位置決め部材18は、金属板を断面が略S字形とな
るように折曲したものである。則ち、位置決め部材18
は、噴射開口13aの端部に当接する当接部18aと、
当接部18aから管部材13の内壁に沿って内方へ向け
て延伸し先端部が折曲されて噴射開口の端部までの長さ
を規制する規制部18bとを備えた断面が略S字形のア
ングル状に形成されている。そして、規制部18bの先
端は鋭角に切り欠かれて断熱材14の外壁に容易に差し
込むことができる形状とされている。
図7に示すように、予め、位置決め部材18の当接部1
8aが断熱材14の端部に位置するようにして、規制部
18bを断熱材14の外壁に差し込む。本実施形態で
は、4本の位置決め部材18を用いており、断熱材14
の上下左右の外壁に差し込んでいる。そして、図9
(a)に示すように、位置決め部材18の取り付けられ
た断熱材14を、位置決め部材18の当接部18aとは
逆の側から管部材13へ挿入していく。挿入が進んで、
図9(b)に示すように、位置決め部材18の当接部1
8aが、管部材13の噴射開口13aの端部に当接する
と、断熱材14が位置決め固定される。
よれば、位置決め部材18によって規制部18bと噴射
開口13aの端部との長さが規制される。これにより、
内筒10aに管部材13を溶接接合する場合に、溶接の
ばらつきによって管部材13の全長が変動しても、断熱
材14の非挿入側端部は常に噴射開口13aの端部に対
して位置決めすることが可能となる。また、位置決め部
材18を断熱材14へ差し込む位置を調節することによ
り、管部材13に対する断熱材14の位置を調節するこ
とが可能である。また、位置決め部材18は管部材13
と別体であるので、管部材13を内筒10aに溶接する
のも容易である。
実施形態に係る燃焼装置53において、位置決め部材1
9の取付状態を示す斜視図、図11は、位置決め部材1
9を断熱材14へ取り付ける状態を示す斜視図、図12
は、位置決め部材19を取り付けた断熱材14を装着す
る手順を示す断面図である。位置決め部材19は、セラ
ミック系繊維の板材を、図11に示すように、断熱材1
4の外径に略等しい内径を有するリング状に打ち抜いて
形成される。則ち、位置決め部材19は、噴射開口13
aの端部の全周に沿って当接するリング形状とされてお
り、この位置決め部材19を断熱材14の端部の外壁に
耐熱接着剤を用いて接合して一体化している。
り付けられている側と反対側から管部材13へ挿入する
と、位置決め部材19が、管部材13の噴射開口13a
の端部に当接して断熱材14が位置決め固定される。本
実施形態では、図12に示すように、位置決め部材19
の外径を、燃焼器2との間に設けるパッキン15の内径
よりも小さくすると共に、位置決め部材19の厚さをパ
ッキン15の厚さよりも充分小さくしている。これによ
り、燃焼器2をパッキンを介して管部材13のフランジ
13bへ取付固定した場合でも、断熱材14に取り付け
られた位置決め部材19に圧縮力が加わらない形状とし
ている。
よれば、位置決め部材19が断熱材14に取り付けられ
て一体化されており、位置決め部材19によって断熱材
14の非挿入側端部が噴射開口13aに対して位置決め
される。これにより、管部材13を内筒10aに溶接す
る際に、溶接のばらつきによって管部材13の全長が変
動しても、断熱材14を常に噴射開口13aの端部に対
して位置決めすることが可能となる。また、位置決め部
材19は管部材13と別体であるので、管部材13を内
筒10aに溶接するのも容易である。
焼装置50〜53では、前記図18,図19で示した構
成と同様に、管部材13側のフランジ13bと燃焼器2
側のフランジ21との間にパッキン15を挟み込み、ボ
ルト13cおよびナット23で締付固定するものであっ
た。しかし、本発明の燃焼装置は、このような取付構造
に限定されるものではない。以下に、本発明の燃焼装置
の別の実施形態について説明する。
部側に設けられた管部材13へ燃焼器2を接続固定する
ための構造が異なる燃焼装置54に、前記図1に示した
位置決め部材16を採用した例を示すものである。この
燃焼装置54では、図13に示すように、内筒10aに
接続された管部材13の噴射開口13aの周縁にフラン
ジ13bに代えて、方形状の取付板40が固定されてい
る。取付板40は底部側縁および左右側縁が前方へ向け
て僅かに切り起こされ、右方の切り起こし部分には、上
下方向へ向けてスリット状の係合孔41が2カ所縦設さ
れている。また、左方中央部近傍には、突き破りによる
ネジが刻まれたネジ孔42が設けられている。
も、バーナ筒20の先端のフランジ21に代えて、方形
状の取付板60が固定されている。取付板60は上下側
縁が部分的に切り起こされている。また、取付板40の
係合孔41に対応させて、左側縁の一部を舌片状に突出
させた係合片61が上下方向へ向けて2カ所縦設されて
いる。また、取付板40のネジ孔42に対応させて、右
側縁の近傍には、ボルト(不図示)を貫通させるボルト
孔63が設けられている。
キン15’を仮保持するための支持爪64を設けてい
る。則ち、取付板60の一部を爪状に切り起こした支持
爪64をバーナ口20aの周囲に3カ所設け、この3つ
の支持爪64にパッキン15’の外周部を当接させて仮
保持させるようにしている。これにより、燃焼器2を管
部材13へ取付固定する場合のパッキン15’の位置決
めが容易になる。
3に示すように、位置決め部材16を管部材13の噴射
開口13aから挿入して装着し、断熱材14が位置決め
部材16の規制部16bに当接するまで挿入する。一
方、燃焼器2側では、図14に示すように、バーナ口2
0aの内部に断熱材22を挿入し、パッキン15’を取
付板60の支持爪64に当接させて仮保持させる。この
状態で、燃焼器2の取付板60に設けられた2つの係合
片61を管部材13の取付板40の係合孔41へ嵌入さ
せつつ、取付板60を取付板40へ対向させ、ボルト
(不図示)を取付板60のボルト孔63を貫通させて取
付板40のネジ孔42へねじ込んで固定する。
おいても、位置決め部材16を用いることによって断熱
材14を容易に位置決め固定することができ、しかも、
燃焼器2を内筒10a側(管部材13)へ一本のボルト
だけで取付固定することができ、作業能率を大幅に向上
させることが可能となる。
焼装置54の変形実施形態である燃焼装置55を示した
斜視図である。この燃焼装置55では、位置決め部材1
6に代えて、前記図5に示した位置決め部材17を用い
た点が異なっている。則ち、位置決め部材17を、予
め、管部材13の内部にスポット溶接し、その後に、管
部材13を内筒10aに溶接するものであり、前記第2
実施形態と同様に、断熱材14を容易に位置決め固定で
き、しかも、製造が容易である。
した燃焼装置54の変形実施形態である燃焼装置56を
示した斜視図である。この燃焼装置56では、位置決め
部材16に代えて、前記図7,図8に示した位置決め部
材18を用いた点が異なっている。則ち、位置決め部材
18を、予め、断熱材14の外周壁に差し込んで取り付
け、その後に、管部材13の内部に挿入するものであ
り、前記第3実施形態と同様に、断熱材14を容易に位
置決め固定でき、しかも、製造が容易である。
図14で示した燃焼装置54の位置決め部材16に代え
て、前記図10,図11に示した位置決め部材19を用
いた燃焼装置とすることも可能である。ここで、前記し
た各実施形態の燃焼装置は、図17に示した噴霧式燃焼
装置200を採用した構成を前提として説明したが、本
発明はこのような構成に限られるものではない。則ち、
本発明は、前記した噴霧式燃焼装置のほかにも、液体燃
料を気化した燃料ガスを燃焼器から噴射する燃焼装置に
も適用することができる。また、燃焼器から気体燃料
(都市ガスやプロパンガス)を噴射する形式の燃焼装置
に適用することも可能である。
材が管部材に位置決めされるので、ずれた状態で取り付
けられたり、あるいは、ずれて燃焼部へ落ち込むような
不具合が防止され、安定した断熱効果を奏することがで
きる。請求項2に記載の本発明によれば、管部材に位置
決め部材を簡単に装着することができ、断熱材を確実に
位置決め固定することができる。また、管部材を燃焼部
へ取付固定する作業が容易になる。請求項3に記載の本
発明によれば、簡単な構成の位置決め部材を管部材の内
部に取り付けるだけで、断熱材を確実に位置決め固定す
ることができる。また、管部材を燃焼部へ取付固定する
作業が容易になる。請求項4に記載の本発明によれば、
位置決め部材を管部材へ溶接固定することにより、高温
に晒されても安定した固定を行うことができる。請求項
5に記載の本発明によれば、簡単な構成の位置決め部材
を断熱材に取り付けるだけで、断熱材を確実に位置決め
固定することができる。また、管部材を燃焼部へ取付固
定する作業が容易になる。請求項6に記載の本発明によ
れば、位置決め部材を断熱材に取り付けて一体化した構
成により、断熱材を確実に位置決め固定でき、作業性が
向上する。また、管部材を燃焼部へ取付固定する作業が
容易になる。請求項7に記載の本発明によれば、位置決
め部材が断熱材と一体化して形成されるので、断熱材を
確実に位置決め固定でき、作業性が一層向上する。ま
た、管部材を燃焼部へ取付固定する作業も容易になる。
請求項8に記載の本発明によれば、断熱材が断熱作用と
シール作用を兼ね備えるので、部材点数を削減でき、作
業効率を向上させた燃焼装置を提供できる。また、請求
項9に記載の本発明によれば、管部材へ断熱材を位置決
め固定して取り付けることにより、管部材の近傍の貯湯
タンクにおける局部沸騰などを効果的に抑止することが
でき、材質劣化を防止すると共に異音の発生などを防い
で品質を安定させた燃焼装置を提供できる。
材の取り付け状態を示す斜視図である。
決め部材の展開図、(b)はその位置決め部材の拡大斜
視図である。
装着した後に断熱材を挿入する状態を示す斜視図であ
る。
断熱材とを装着した状態を示す断面図である。
の位置決め部材の取り付け状態を示す斜視図、(b)は
(a)のA−A矢視断面図である。
材を装着する手順を示す断面図である。
位置決め部材および断熱材の取り付け状態を示す斜視図
である。
拡大斜視図である。
材を装着する手順を示す断面図である。
る位置決め部材および断熱材の取り付け状態を示す斜視
図である。
材および断熱材の拡大斜視図である。
断熱材を装着した状態を示す断面図である。
部側の構造を示す斜視図である。
す斜視図である。
部側の構造を示す斜視図である。
部側の構造を示す斜視図である。
ある。
す斜視図である。
す斜視図である。
固定する状態を示す斜視図である。
接続固定した状態を示す断面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 燃焼器から供給される燃料を燃焼部で燃
焼させ、燃焼部で発生した熱を利用して加熱する燃焼装
置において、 前記燃焼部には、燃焼器を接続するための噴射開口を有
した管部材が接続固定され、当該噴射開口から管部材の
内壁に沿って断熱材を設ける構成とされており、 前記管部材に対する断熱材の取り付け位置を規制する位
置決め部材を、断熱材側または前記管部材の内部におけ
る管部材と燃焼部との接続部分から離れた部位に設けた
ことを特徴とする燃焼装置。 - 【請求項2】 前記位置決め部材は、前記噴射開口の端
部の少なくとも一部に沿って当接する当接部と、当該当
接部の両端部近傍から管部材の内壁に沿って内方へ向け
て延伸し先端部が折曲されて噴射開口の端部までの長さ
を規制する規制部と、当接部の略中央部から管部材の内
壁に沿って内方へ延伸し管部材の下方内壁に当接して支
持する支持部とを備えて形成されることを特徴とする請
求項1に記載の燃焼装置。 - 【請求項3】 前記位置決め部材は、一端が管部材の内
壁に固定されて管部材の内壁に沿って内方へ延伸する固
定部と、固定部の他端が折曲されて噴射開口の端部まで
の長さを規制する規制部とを有した断面が略L字形のア
ングル状に形成され、規制部を前記燃焼部と管部材との
接続固定部分近傍に位置するように配すると共に、当該
規制部が管部材の内壁から離れるように固定部を所定角
度だけ更に管部材の内方へ向けて折曲させたことを特徴
とする請求項1に記載の燃焼装置。 - 【請求項4】 前記位置決め部材は、管部材の内壁に溶
接固定されることを特徴とする請求項3に記載の燃焼装
置。 - 【請求項5】 前記位置決め部材は、噴射開口の端部に
当接する当接部と、当接部から管部材の内壁に沿って内
方へ向けて延伸し先端部が折曲されて噴射開口の端部ま
での長さを規制する規制部とを備えた断面が略S字形の
アングル状に形成され、規制部の先端が鋭角に切り欠か
れて断熱材の外壁に差し込まれる構成であることを特徴
とする請求項1に記載の燃焼装置。 - 【請求項6】 前記位置決め部材は、噴射開口の端部の
少なくとも一部に沿って当接する形状とされており、当
該位置決め部材を断熱材の端部近傍の外壁に取り付けて
構成されることを特徴とする請求項1に記載の燃焼装
置。 - 【請求項7】 前記位置決め部材は、断熱材と一体化し
て形成されることを特徴とする請求項6に記載の燃焼装
置。 - 【請求項8】 燃焼器から供給される燃料を燃焼部で燃
焼させ、燃焼部で発生した熱を利用して加熱する燃焼装
置において、 前記燃焼部には、燃焼器を接続するための噴射開口を有
した管部材が接続固定され、当該噴射開口から管部材の
内壁に沿って断熱材を設ける構成とされており、前記断
熱材の端部に前記噴射開口の端部と当接して位置決めす
るフランジ部を設けたことを特徴とする燃焼装置。 - 【請求項9】 前記燃焼装置は、燃料を供給する燃焼器
と、当該燃焼器から供給される燃料を燃焼させる燃焼部
と、水あるいは湯を貯留し燃焼部で発生した熱によって
加熱する貯湯タンクとを備えて構成されることを特徴と
する請求項1乃至8のいずれか1項に記載の燃焼装置。
Priority Applications (1)
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JP2001050875A JP4406810B2 (ja) | 2001-02-26 | 2001-02-26 | 燃焼装置 |
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