JP2009014297A - ガスタービン燃焼器 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は燃料と空気の同軸噴流を形成する燃料ノズルと燃料ノズルヘッダを備えたガスタービン燃焼器で、燃料ノズルヘッダに発生する熱応力を抑制して寿命の向上を図るガスタービン燃焼器を提供する。
【解決手段】本発明のガスタービン燃焼器は、燃料ノズルヘッダに備えた複数個の燃料ノズルから噴出する燃料噴流と空気孔プレートの複数個の空気孔から噴出する空気噴流とを同軸噴流となるように形成したガスタービン燃焼器において、燃料ノズルヘッダ30に燃料ノズル31を配設する設置孔40を設け、前記燃料ノズルヘッダの設置孔の内部で前記燃料ノズルの外周側と該設置孔の内周側との間に空気層42の空間部又は中空の円筒形状の断熱層44を設置し、前記燃料ノズルの後端部に前記燃料ノズルヘッダの設置孔又はこの設置孔を開口した該燃料ノズルヘッダの端面と係合する係合手段を設置して前記燃料ノズルを前記燃料ノズルヘッダに固定した。
【選択図】図3

Description

本発明はガスタービン燃焼器に関する。
環境に対する規制や社会的要求が日増しに強くなっており、ガスタービンにおいてもさらなる高効率化と低NOx化が求められている。
ガスタービンを高効率化させるためには、タービン入口ガス温度を上昇させる必要があるが、タービン入口ガス温度を上昇させるガスタービン燃焼器での火炎温度の上昇に伴なってNOxの排出量増加が懸念される。
また、NOxの排出量の低減のために燃料と空気を予め混合した混合気をガスタービン燃焼器に供給して燃焼させるガスタービン燃焼器を使用する場合には、火炎温度の上昇に伴ない火炎がガスタービン燃焼器に設けた燃料供給部の上流の未燃側に入り込む逆火の可能性が増加する。
そのため、NOx排出量の抑制と耐逆火性を兼ね備えたガスタービン燃焼器が必要となる。
そこで、燃料を噴流として噴出する燃料ノズルを多数設置し、これらの燃料ノズルの1本1本に対応して多数の空気孔を形成した空気孔プレートを設置し、この燃料ノズルから噴出する燃料噴流と空気孔から噴出する空気の噴流とを同軸の噴流となるように形成したガスタービン燃焼器を用いて、燃料と空気を均一に混合して燃焼させる耐逆火性と低NOx燃焼の両立を図るガスタービン燃焼器の技術が特開2003−148734号公報、及び特開2004−170010号公報にそれぞれ開示されている。
また、ガスタービン作動流体(空気)に水分を添加して加湿し、この加湿空気によってガスタービン排ガスのもつ熱エネルギーを回収することで、ガスタービンの出力の向上及び効率の向上を図る高湿分ガスタービンプラントの技術が特開2000−230432号公報に開示されている。
特開2003−148734号公報 特開2004−170010号公報 特開2000−230432号公報
ところで特開2000−230432号公報に記載されたような高湿分ガスタービンプラントは、ガスタービン燃焼器に供給する空気に水分を添加して加湿し、この加湿空気によってガスタービンから排出される排ガスの熱エネルギーを回収して加熱した加湿空気をガスタービン燃焼器に供給することで、ガスタービンの出力向上及び効率の向上を図っている。
そのため、高湿分ガスタービンプラントのガスタービン燃焼器に供給される加熱した加湿空気は高温となっている。
前記高湿分ガスタービンプラントのガスタービン燃焼器として、前記特開2003−148734号公報、及び特開2004−170010号公報にそれぞれ記載されたような燃料と空気の同軸噴流を形成するガスタービン燃焼器を用いた場合に、高温の加湿空気の流路上に位置する燃料ノズルおよび燃料ノズルヘッダが加熱されることになる。
そしてこの加熱された状態の燃料ノズルに低温の燃料が供給されると、燃料ノズルは急激に冷却され、燃料ノズルを冷却した燃料による冷熱が熱伝導により燃料ノズルを設置した燃料ノズルヘッダを局所的に冷却することになるので、燃料ノズルヘッダに過渡的に急激な温度分布が生じて熱応力が発生する。
この熱応力が高湿分ガスタービンプラントの長期運用で燃料供給状態への切替時に繰り返し生じることになるので、燃料ノズルヘッダに熱疲労が生じて寿命を短くする可能性がある。
また高湿分ガスタービンプラントの効率を向上するために、燃焼器入口空気温度を上昇させると燃料供給状態への切替時に過渡的に生じる温度差がさらに大きくなり、燃料ノズルヘッダに生じる熱応力が更に大きくなることが予想される。
また、高湿分ガスタービンプラントは再生サイクルの一種であることから、前記した構成のガスタービン燃焼器を一般の再生サイクルのガスタービンに適用した場合においても程度問題の差はあるとしても同様の熱応力の問題が生じることが予想される。
本発明の目的は、燃料と空気の同軸噴流を形成する燃料ノズルと燃料ノズルヘッダを備えたガスタービン燃焼器で、燃料ノズルヘッダに発生する熱応力を抑制して寿命の向上を図るガスタービン燃焼器を提供することにある。
本発明のガスタービン燃焼器は、燃料を燃料噴流として噴出する複数個の燃料ノズルと、噴出させる燃料が供給され前記燃料ノズルを設置した燃料ノズルヘッダと、前記燃料ノズルから噴出する燃料噴流と共に噴出させる空気を導く複数個の空気孔をこの燃料ノズルの下流側に配設した空気孔プレートを有し、この空気孔プレートに配設した前記空気孔から燃料噴流と空気噴流とを同軸噴流として燃焼室に供給する燃料供給部を備えたガスタービン燃焼器において、前記燃料ノズルヘッダに前記燃料ノズルを配設する設置孔を設け、前記燃料ノズルヘッダに設けた設置孔の内部で前記燃料ノズルの外周側と該設置孔の内周側との間に空気層の空間部又は中空の円筒形状の断熱層を設置し、前記燃料ノズルの後端部に前記燃料ノズルヘッダの設置孔又はこの設置孔を開口した該燃料ノズルヘッダの端面と係合する係合手段を設置して前記燃料ノズルを前記燃料ノズルヘッダに固定することを特徴とする。
本発明によれば、燃料と空気の同軸噴流を形成する燃料ノズルと燃料ノズルヘッダを備えたガスタービン燃焼器で、燃料ノズルヘッダに発生する熱応力を抑制して寿命の向上を図るガスタービン燃焼器が実現できる。
本発明の一実施例であるガスタービン燃焼器の構成について図面を参照して以下に説明する。
まず、本発明の実施例であるガスタービン燃焼器を採用した高湿分ガスタービンプラントについて説明する。
図1は本発明の実施例であるガスタービン燃焼器を採用した発電用の高湿分ガスタービンプラントの全体構成を表すシステム図である。
図1において、発電用の高湿分ガスタービンは、吸い込み空気100を加圧して高圧空気102を生成する圧縮機1と、前記圧縮機1で生成した高圧空気102と燃料200とを燃焼させて高温燃焼ガス106を生成するガスタービン燃焼器2と、前記ガスタービン燃焼器2で生成した高温燃焼ガス106によって駆動されるタービン3と、前記タービン3の駆動によって回転され電力を発生させる発電機20と、前記圧縮機1、タービン3及び発電機20を一体に連結するシャフト21を備えたガスタービン装置に、前記圧縮機1で生成した高圧空気102を加湿して低温高湿分空気104を生成する増湿器4と、前記増湿器4で加湿された低温高湿分空気104を前記タービン3から排出される高温の排ガス107と熱交換して加熱し高温高湿分空気105を生成する再生器5とを備えさせて、この再生器5で生成した高温高湿分空気105を前記ガスタービン燃焼器2で燃料と共に燃焼する燃焼用空気として該ガスタービン燃焼器2に供給する構成となっている。
前記ガスタービン燃焼器2は、ガスタービン装置の本体ケーシング6と、この本体ケーシング6に設置された燃焼器ケーシング7と、前記燃焼器ケーシング7に取り付けられた燃焼器カバー8との内部に格納されている。
また、前記ガスタービン燃焼器2の頭部には図示していない燃料ノズルに外部から燃料200を供給する燃料供給部9が設置されており、この燃料供給部9の下流側となるガスタービン燃焼器2の内部には高圧空気と燃焼ガスとを隔てる概略円筒状の燃焼器ライナ10が配設されている。
この燃焼器ライナ10の外周には高圧空気を流下させる空気流路を形成する外周壁となるフロースリーブ11が配設されており、前記フロースリーブ11は燃焼器ライナ10よりも直径が大きく、該燃焼器ライナ10とほぼ同心円の円筒状に配設されている。
燃焼器ライナ10の下流側には、ガスタービン燃焼器2の燃焼室で燃焼して発生した高温燃焼ガス106をタービン3に導くための尾筒内筒12が配設されており、この尾筒内筒12の外周には尾筒外筒13が配設されている。
また、前記高湿分ガスタービンプラントでは、圧縮機1の入口の吸い込み空気100に水300を噴霧する吸気噴霧装置27が設置されている。
吸気噴霧装置27で水噴霧後の空気101は、圧縮機1によって圧縮された後に高圧空気102となる。
高圧空気102は、本体ケーシング6内に充満した後、尾筒内筒12と尾筒外筒13の間の空間に流入し、尾筒内筒12を外壁面から対流冷却する。
尾筒内筒12を冷却した後の高圧空気103は、尾筒内筒12と尾筒外筒13との間に形成された流路14を通って本体ケーシング6の外に抽気される。
本体ケーシング6の外に抽気された高圧空気103は、増湿器4において水分を添加された加湿空気の低温高湿分空気104に生成される。
増湿器4における空気の加湿方法としては、濡壁塔或いは増湿塔による加湿が知られている。
増湿器4で水分を添加された低温高湿分空気104は再生熱交換器5に導かれ、この再生熱交換器5においてタービン3から排出された高温の排ガス107との熱交換によって加熱されて高温高湿分空気105に生成され、燃焼器ケーシング7に燃焼用空気として供給される。
燃焼器ケーシング7内に供給された燃焼用空気の高温高湿分空気105は、フロースリーブ11と燃焼器ライナ10との間に形成された環状の流路を通って燃焼器の頭部に向かって流下するが、この流下する途中で燃焼器ライナ10の対流冷却に使用される。
また、流下する高温高湿分空気105の一部は燃焼器ライナ10に設けられた多数の冷却孔から燃焼器ライナ内へ流入し、燃焼器ライナ10のフィルム冷却に使用される。
そして燃焼器ライナ内の流入に使用されなかった高温高湿分空気105は、ガスタービン燃焼器2の上流側端部に設けた燃料供給部9に形成した図示していない多数の空気孔から燃焼器ライナ10内に流入する。
高温高湿分空気105は、同じく図示していない燃料ノズルから噴出される燃料(F1燃料201〜F4燃料204)と共に燃焼器ライナ10の内部に形成された燃焼室で燃焼させて高温燃焼ガス106を生成し、この高温燃焼ガス106が尾筒内筒12を通じてタービン3に供給される。
タービン3を駆動して該タービン3から排出された高温の排ガス107は、再生器5に流入して該再生器5にて増湿器4から供給された低温高湿分空気104との熱交換によって熱回収される。
そして前記再生器5を経た排ガス108は、該再生器5の下流側に配設された給水加熱器22、排ガス再過熱器23、及び水回収装置24を順次流下して熱回収された後に、排ガス109として排気塔25から大気に排気される。
また、排ガス108に含まれる水分は水回収装置24によって回収して再利用されるが、本実施例では水回収の方式として水回収装置24内で排ガス108を流下する煙道に冷却装置29で冷却した水を噴霧し、排ガス108中の水分を凝集して落下させて該水回収装置24の底部に溜め、この溜まった水を回収する水回収方式を採用している。
ガスタービン燃焼器2で生成した高温燃焼ガス106によって駆動されるタービン3で得られた駆動力はシャフト21を通じて圧縮機1及び発電機20に伝えられる。
タービン3で得られた駆動力の一部は圧縮機1を駆動して空気を加圧し高圧空気を生成することに用いられ、また、タービン3で得られた駆動力の他の一部は発電機20を回転させて電力を発生させることに用いられる。
水回収装置24及び増湿器4の底部に溜まって回収された水は水回収装置24への噴霧水あるいは増湿塔4への加湿水として再利用するが、その際に回収水を回収水の循環系等に設置された水処理装置26に供給して不純物を取り除いた水を前記水回収装置24への噴霧水あるいは前記増湿塔4への加湿水の給水301として使用するようにしている。
そしてこの給水301の給水量は噴霧水量制御弁311によって制御されている。
また、水処理装置26で不純物を取り除いた水は吸気噴霧装置27に供給されて、圧縮機1の入口の吸い込み空気100に噴霧水300を噴霧するが、この噴霧に使用される水の供給量は噴霧水量制御弁311で制御されている。
発電用の高湿分ガスタービンプラントの出力である発電量MWは、ガスタービン燃焼器2に燃料200を供給するF1燃料201〜F4燃料204の燃料量を調節する燃料流量調整弁211〜214の弁開閉を調節することにより制御される。
一方、増湿器4で高圧空気102に加湿して低温高湿分空気104を生成する水の加湿量は、増湿器4に供給する加湿水量を調節する調整弁311の弁開度を調節することにより制御される。
次に、図1に示した発電用の高湿分ガスタービンプラントに使用されている本発明の第1の実施例であるガスタービン燃焼器2の構成について図2を用いて説明する。
ここで図2は、本発明の実施例であるガスタービン燃焼器2の頭部に設けられた燃料供給部9の構造を示した部分拡大図である。
図2に示した本実施例のガスタービン燃焼器2の燃料供給部9は、燃焼器カバー8に設けた燃料ノズルヘッダ30に燃料を噴出する多数の燃料ノズル31が取り付けられており、これらの燃料ノズル31の1本1本に対応した空気孔32を多数備えた空気孔プレート33が、前記燃料ノズル31の先端から若干の寸法だけ離間して下流側に位置するようにサポート34を介して燃焼器カバー8に取り付けられた構造となっている。
図3は図2に記載した本実施例のガスタービン燃焼器2の燃料供給部9の詳細構造を示す本発明の第1の実施例のガスタービン燃焼器2に設置した燃料供給部9の構成を示すものであり、燃料ノズルヘッダ30に設けた一対の燃料ノズル31と空気孔プレート33に設けた空気孔32との配置関係をあらわしている。
図3において、燃料ノズルヘッダ30に設けた一対の燃料ノズル31と空気孔プレート33に設けた空気孔32とは両者を通る軸線が同一線上に位置するように、空気孔32の内径を燃料ノズル31の外径よりも若干大きくして両者をほぼ同心状に形成している。
従って燃料200として供給されて燃料ノズル31から噴出される燃料噴流35は、図3に示したように燃料噴流35の周囲を空気噴流36が包み込むように流れる流れを生成する。
このように、該燃料ノズル31の下流側の空気孔32に流入する燃料噴流35及び空気噴流36の同軸噴流を燃料ノズル31と空気孔32と対の数だけ多数形成することができる。
この燃料噴流35と空気噴流36との同軸噴流を形成することによって、空気孔プレート33に設けた空気孔32内では燃料−空気は同軸噴流として流下するため、予混合燃焼器と比べて逆火が生じにくい。
そのため、本実施例のガスタービン燃焼器2が採用される高湿分ガスタービンの様にガスタービン燃焼器2に供給される空気の温度が高温となる場合であっても、ガスタービン燃焼器2に供給された燃料の自発火や、空気孔プレート33の溶損が防止できるので、信頼性の高いガスタービン燃焼器を提供することができる。
また、上記した燃料噴流35と空気噴流36との小さな同軸噴流を多数形成することにより、燃料と空気の界面が増加して空気孔32の出口側では燃料噴流35と空気噴流36との混合が促進した混合気が形成されるため、前記の混合が促進した混合気をガスタービン燃焼器2の燃焼室で燃焼させることによって局所的に火炎が高温となる領域の発生が抑制されてNOxの発生量を抑制することができる。
そして、図11に示すように、燃料ノズル31の中心軸に対して空気孔の中心軸を傾斜して配置することも可能である。
この場合にも、空気孔32の入口部では、燃料噴流35の外周側に空気噴流36が形成される。
そのため、空気孔32の内部で混合された後、燃焼室で急速混合されてNOxの発生を抑制できる。
かくして、ガスタービン燃焼器2に供給される空気の温度が高温となる高湿分ガスタービンにおいても低NOxと安定燃焼を両立することが可能となる。
図4は図2乃至図3に示されたガスタービン燃焼器2の頭部に設けられた燃料供給部9の空気孔プレート33を燃焼室側から見た正面図である。
図4に示された前記燃料供給部9の空気孔プレート33の例においては、多数の空気孔32が同心状に該空気孔プレート33の中心から半径方向外方に向かって環状に8列配置されている。
また、空気孔プレート33の裏側となるので図示されていないが、この空気孔32と対をなして同軸噴流を形成するように燃料ノズル31が配設されている。
図4に示された空気孔プレート33に配置された8列の環状の空気孔32は、該空気孔プレート33の中心から4列(第1列〜第4列)が第1群(F1)、第5列が第2群(F2)、その外側の2列(第6、7列)が第3群(F3)、最外周(第8列)が第4群(F4)と群分けされている。
そして図2に示したガスタービン燃焼器2に燃料200を供給する燃料系統のように、空気孔32のF1〜F4のそれぞれの群に対応させて前記ガスタービン燃焼器2の燃料供給部9に設けた燃料ノズルヘッダ30に設けたフランジ51〜54(ただし第3群に対応するフランジ53は図示せず)を通して燃料が前記F1〜F4のそれぞれの群の空気孔32に対応した燃料ノズル31に供給できるように構成されている。
即ち、燃料制御弁211を備えた燃料系統を通じてF1燃料201がフランジ51から第1群(F1)の空気孔32に対応した燃料ノズル31に供給され、同様に燃料制御弁212を備えた燃料系統を通じてF2燃料202がフランジ52から第2群(F2)の空気孔32に対応した燃料ノズル31に供給され、燃料制御弁213を備えた燃料系統を通じてF3燃料203がフランジ53から第3群(F3)の空気孔32に対応した燃料ノズル31に供給され、燃料制御弁214を備えた燃料系統を通じてF4燃料204がフランジ54から第4群(F4)の空気孔32に対応した燃料ノズル31にそれぞれ供給されている。
このような燃料系統を群分けした構造を採用するにより、ガスタービンの負荷変化に対応した燃料流量変化に対してF1〜F4燃料201〜204が供給されるガスタービン燃焼器2の燃料供給部9に設けた燃料ノズル31の本数を段階的に調節する燃料ステージングが可能となり、ガスタービンの部分負荷運転時の燃焼安定性を高めると共に低NOx化が可能となる。
さらに空気孔プレート33に形成した中央の1列〜4列の第1群(F1)の空気孔32はピッチ円接線方向に角度α(図4の本実施例では角度α=15°)を持った斜め穴に形成することで、この第1群(F1)の空気孔32から噴出する燃料噴流と空気噴流の同軸噴流の噴流全体に旋回をかけて燃焼室50の内部に噴出させ、前記燃焼室50内に循環流を生じさせることによって燃焼室50内でこの燃料噴流と空気噴流の同軸噴流を燃焼して形成する火炎を安定化させている。
前記第1群(F1)の周囲の5列の第2群(F2)、6列から7列の第3群(F3)、8列の第4群(F4)の各空気孔32からは燃料噴流と空気噴流の同軸噴流が旋回をかけずに直進流として燃焼室50の内部に噴出させて燃焼するが、中央の前記第1群(F1)から噴出した同軸噴流を燃焼した火炎の燃焼熱によって燃焼するので形成される火炎を安定化させることができる。
このようにガスタービンの負荷変化に応じて燃料ノズル31の本数を段階的に調節する燃料ステージングは、ガスタービンの部分負荷運転時の燃焼安定性の確保および低NOx化において重要である。
ところで、燃料ステージングに伴う燃料非供給状態から燃料供給状態への切替時に燃料ノズルヘッダ30に過渡的に大きな熱応力が生じやすいという問題がある。
次に図10に示したガスタービン燃焼器の燃料供給部及び燃料ノズルと燃料ノズルヘッダとの配置関係を示す模式図を用いて燃料ノズルヘッダに熱応力が発生するメカニズムについて説明する。
図10(a)にガスタービン燃焼器の燃料供給部を構成する燃料ノズルと、この燃料ノズルを備えた燃料ノズルヘッダの配置関係を示す概略構成図、図10(b)に第1群(F1)から第4群(F4)全体の燃料ノズルと燃料ノズルヘッダとの関係を示す部分図、図10(c)に燃料ノズルと、この燃料ノズルを設置した燃料ノズルヘッダとの配置関係を示す部分拡大図をそれぞれ示す。
ここでは熱応力が発生する一例として、第1群(F1)から第3群(F3)までが燃料供給状態、すなわち燃焼状態にあって、これから第4群(F4)に燃料を供給し始める状況を考える。
図10において、燃料を供給している第1群(F1)から第3群(F3)に対応する燃料ノズル31aは、燃料噴流との同軸噴流を形成するために供給される高温の空気噴流36により加熱されるが、燃料を流通させるために燃料ノズル31の内部に形成された燃料流路37を流れる燃料によって冷却される冷却効果の方が強い。
このため、図10(c)に示した燃料ノズル31のA部は燃料流路37を流れる燃料によって冷却されて低温となる。
また、第1群(F1)から第3群(F3)に対応する燃料ノズルヘッダ30aは、燃料ノズル31の燃料流路37近傍となる図10(c)に示したB部と、供給される燃料と接している図10(c)に示したE部で燃料ノズルヘッダ30のプレート材の温度が低く、前記第1群(F1)から第3群(F3)に対応する燃料ノズル31aから半径方向に十分離れている図10(c)に示したC部と、空気噴流36に曝される図10(c)に示したD部は高温とはなるが、燃料ノズルヘッダ30a全体としては緩やかな温度分布を持った状態で静定しており、特に問題はない。
一方、燃料を供給していない第4群(F4)に対応する燃料ノズル31bでは、図10(c)に示した燃料ノズル31のA部は燃料ノズル31aと異なり、燃料ノズル31の内部に形成した燃料流路37に燃料が供給されていないために燃料ノズル31は燃料によって冷却されず、高温の空気噴流36により加熱される。
また、第4群(F4)に対応する燃料ノズルヘッダ30bは、同じく燃料系統に燃料が供給されていないため、燃料ノズルヘッダ30aと異なり図10(c)に示したB〜E部はA部およびD部からの熱伝導によって加熱されて高温の状態で静定している。
この高温に加熱された状態で、ガスタービンの負荷が増加して燃料ステージングにより第4群(F4)に燃料が供給されると、燃料の冷熱が燃料ノズル31bおよび燃料ノズルヘッダ30bを急激に冷却するので図10(c)に示したB部とE部は温度が急激に低下する。
ところで燃料ノズルヘッダ30bは自身の持つ熱容量が大きいので、第4群(F4)の燃料供給直後において図10(c)に示したB部とE部以外の部分(C部およびD部)は高温のままとなり、燃料ノズルヘッダ30bには急激な温度分布が生じることになる。
特に、燃料ノズル31に燃料を流通させる燃料流路37に近い図10(c)に示したB部は急冷されて収縮しようとするが、その他の部分は高温なので、燃料流路37内面に過大な引張応力が発生する。
なお、第4群(F4)の燃料供給後しばらくすると、燃料ノズルヘッダ30bの温度分布が静定して、この引張応力は小さくなる。
そこで燃料ノズルヘッダ30に発生する熱応力を回避するために、本発明の実施例では図3乃至図9に示したように、ガスタービン燃焼器2の燃料供給部9を構成する燃料供給のための燃料流路37を内部に形成した概略円筒状の燃料ノズル31と、この燃料ノズル31を取り付ける台座となる燃料ノズルヘッダ30とを別部材で構成している。
このように燃料ノズル31と燃料ノズルヘッダ30とを別部材で構成することで、燃料ノズル31のいずれか一本に流路の目詰まりなどの不具合が発生した場合においても、不具合のある燃料ノズル31のみを交換すれば良く、燃料ノズル31と燃料ノズルヘッダ30とを一体に形成した場合と比較してコストの削減と製作期間の短縮を図ることができる。
また、前記燃料ノズル31の中央部外面にはリブ状突起38を設けており、このリブ状突起38を燃料ノズルヘッダ30下流側の面に突き当てるようにして前記燃料ノズル31を燃料ノズルヘッダ30に設置することで、燃料ノズルヘッダ30に対する燃料ノズル31の燃料の流れ方向の位置決めを正確に行なうことができる。
前記燃料ノズル31はその後端部に端面から数mm程度の範囲に亘って平行雄ネジ39が加工されており、燃料ノズルヘッダ30に設けた燃料ノズル31を取り付ける設置孔40の内周側にも平行雌ネジ41を加工して設けてあり、この燃料ノズル31の平行雄ネジ39と燃料ノズルヘッダ30の設置孔40に形成した平行雌ネジ41との両者を前記ネジによって締結することで燃料ノズル31を燃料ノズルヘッダ30に固定する。
このように燃料ノズル31を燃料ノズルヘッダ30にネジで締結する構造にすることにより、万一燃料供給圧が上昇した場合にも燃料ノズル31が燃料ノズルヘッダ30から空気孔プレート33側に脱離することが防止できる。
また、燃料ノズル31を燃料ノズルヘッダ30の設置孔40に前記ネジで締結することで、燃料ノズル31は燃料ノズルヘッダ30の外面に対して鉛直な角度に固定される。
なお、燃料ノズル31の外周に設けたリブ状突起38は燃料ノズル31を燃料ノズルヘッダ30にネジで締結する時に容易となるように、例えば六角形状に形成すれば良い。
この燃料ノズル31を燃料ノズルヘッダ30に取り付ける場合には、燃料ノズルヘッダ30に設けられた燃料ノズル31を設置するための貫通孔である設置孔40の下流側から燃料ノズル31を取り付ける。
燃料ノズルヘッダ30に設けた設置孔40は段つきの二種類の内径を有するように形成され、燃料ノズルヘッダ30の下流側の端面から形成されている内径の大きい非ネジ穴部分と、燃料ノズルヘッダ30の上流側の端面から数mm程度の範囲に亘って形成されている内径の小さな平行雌ネジ41が設けられたネジ穴部分で構成される。
なお、燃料ノズルヘッダ30の設置孔40に形成した平行雌ネジ41は、燃料ノズル31に設けた平行雄ネジ39に対応しており、これらのネジを係合させて燃料ノズル31を燃料ノズルヘッダ30に締結する。
設置孔40の非ネジ穴部分は、燃料ノズル31の高さ方向の位置決めのために該燃料ノズル31に形成したリブ状突起38の直径よりも小さな内径とするが、前記燃料ノズル31の位置決めに支障ない程度に出来るだけ大きな内径(例えば、燃料ノズル31の後端部に形成した雄ネジ39の外径よりも数mm程度大きな内径)にして設置孔40の内側に空気層42の空間を形成する。
この構成は、燃料ノズル31の外面と燃料ノズルヘッダ30の設置孔40の内面との間で空気層42を形成する空間を設けるためであり、両者の間にこの空気層42の空間を形成することによって燃料ノズル31と燃料ノズルヘッダ30の間を断熱し、且つ、燃料ノズル31の位置決めの際に生じる燃料ノズル31のリブ状突起38と燃料ノズルヘッダ30の接触部分の面積をできるだけ小さくして、燃料ノズル31から燃料ノズルヘッダ30への冷熱の流入を防ぐためである。
前記空気層42は多孔質材料などの断熱材料による略円筒状の断熱層44を設置することで置き換えることも可能である。
なお、ネジによる燃料ノズル31と燃料ノズルヘッダ30との締結において、燃料ノズル31を燃料ノズルヘッダ30の設置孔40の軸心に対して鉛直かつ同心状に配置するために、燃料ノズルヘッダ30の設置孔40の内周側に設ける平行雌ネジ41のネジ穴は設置孔40の軸心と平行に加工する。
燃料ノズル31の後端部の外面に設ける平行雄ネジ39に対しても同様に、前記燃料ノズル31の軸心に沿って形成した燃料流路37を中心軸としてこの軸心に平行に前記平行雄ネジ39のネジ山を加工する。
また、前記したネジによる燃料ノズル31と燃料ノズルヘッダ30との締結では、燃料ノズル31と燃料ノズルヘッダ30とは設置孔40の内周の全長に亘って完全に接触しないため、両者が完全に接触する場合に比べてある程度断熱されるが、設置孔40の内側に前記空気層42を形成することによる断熱は前記ネジによる断熱に比べて断熱性能の点で非常に優れている。
そこで、燃料ノズルヘッダ30の設置孔40に対する燃料ノズル31の鉛直度を確保し、燃料ノズル31を燃料ノズルヘッダ30に固定することができる範囲で、前記ネジによる締結部分は可能な限り短くした方が良い。
燃料ノズル31は燃料ノズルヘッダ30の設置孔40に設置した後、燃料ノズル31に設けたリブ状突起38と燃料ノズルヘッダ30との間隙全周を封止手段43により封止して、燃料ノズル31と燃料ノズルヘッダ30の間隙から燃料リークを防ぐ。
封止手段43の例としては、主としてロー付けを用いているが、ロー付け以外の他の封止手段を用いても構わない。
ロー付けの長所としては、例えばその他の封止手段として考えられる溶接の場合は一本一本の燃料ノズル31を燃料ノズルヘッダ30と溶接する必要があるが、ロー付けの場合はローを複数の燃料ノズル31の封止部位に配置して燃料ノズル31と燃料ノズルヘッダ30全体を炉に入れて加熱すれば良く、作業工数を低減できる。
さらに、溶接では封止する際に溶接ひずみが生じる不安があるが、ローによる封止ではその心配がほとんどない。
一方で、ロー付けの場合にはローが加工の際に設置孔40に流入することによって燃料ノズル31と燃料ノズルヘッダ30の断熱が損なわれる心配があるが、本実施例では設置孔40の内部に空気層42を形成していることから、仮にロー付けのローの一部が空気層42の空間に流入したとしても広い空気層42がローによって完全に埋まることはないので、燃料ノズル31と燃料ノズルヘッダ30との間の断熱は維持される。
また、仮にロー付けのローがネジの締結部に流入してしまうと、同様に断熱性が損なわれる可能性があるが、本実施例ではネジの締結部にローが流入する前に設置孔40の内部に空気層42が形成されているため、ネジ締結部にローが直接流入する心配はない。
ロー付け、溶接以外の封止手段としては、ハンダ付けや耐熱エポキシ接着剤、セラミック接着剤等による封止が考えられる。
ハンダ付けは基本的にはロー付けと同様で、ガスタービン燃焼器に流入する空気温度が比較的低い場合においては有用な方法である。
耐熱エポキシ接着剤の場合も、ハンダ付け同様にガスタービン燃焼器に流入する空気温度が比較的低い場合には適用可能である。
セラミック接着剤は、ロー付けよりも耐熱温度が高く燃焼用空気が高温である場合に有効である。
かくして、上記した発電用の高湿分ガスタービンプラントに使用されている本実施例のガスタービン燃焼器2においては、燃料供給部9を構成する複数の燃料ノズル31の外周側に設けたリブ状突起38により該燃料ノズル31を燃料ノズルヘッダ30に設けた複数の設置孔40に対して軸方向の位置決めを行い、燃料ノズル31のリブ状突起38と燃料ノズルヘッダ30との間隙をロー付けなどの封止手段43により封止して燃料リークを防ぐことができる。
この燃料ノズル31は燃料ノズルヘッダ30の設置孔40にネジ締結によって固定する構成にしたことから、燃料ノズル31を設置孔40に対して鉛直、且つ同心状に設置することができるだけでなく、ネジ締結により燃料ノズル31が燃料ノズルヘッダ30から脱離することが防止できる。
更に、燃料ノズルヘッダ30の設置孔40の内側に設けた空気層42によって燃料ノズル31と燃料ノズルヘッダ30との間を断熱することで、燃料供給時に燃料ノズル31が急激に冷却されることによって燃料ノズルヘッダ30に過渡的に生じ得る熱応力を緩和することができる。
また、前記燃料ノズル31は燃料ノズルヘッダ30にネジで固定する構造を採用したため、燃料ノズル31と燃料ノズルヘッダ30との組み立てが非常に容易となる。
上記した本発明の実施例によれば、燃料と空気の同軸噴流を形成する燃料ノズルと燃料ノズルヘッダを備えたガスタービン燃焼器で、燃料ノズルヘッダに発生する熱応力を抑制して寿命の向上を図るガスタービン燃焼器が実現できる。
次に、本発明の第2の実施例であるガスタービン燃焼器について図5を用いて説明する。
本実施例のガスタービン燃焼器の構成は、図1乃至図4に示した先の第1の実施例のガスタービン燃焼器の構成と基本的な部分が共通しているので、両者に共通した構成の説明は省略して相違した構成についてのみ以下に説明する。
図5は本実施例のガスタービン燃焼器2の燃料供給部9を構成する燃料ノズルヘッダ30に設けた一対の燃料ノズル31と空気孔プレート33に設けた空気孔32との配置関係を示している。
図5に示した本実施例の構成で図3に示した先の実施例の構成と異なっているのは、燃料ノズルヘッダ30の設置孔40に取り付けられる燃料ノズル31に、該燃料ノズル31の後部に設けた非ネジ部39bの外径が燃料ノズル31の後部端に設けた平行雄ネジ39の外径よりも小さくなるように形成し、燃料ノズルヘッダ30に設けた設置孔40の内径は全長に亘って同一の直径を有する平行雌ネジ41に加工したことである。
すなわち、燃料ノズル31の後部に設けた非ネジ部39bの外径が燃料ノズルヘッダ30の設置孔40に設けた平行雌ネジ41の内径よりも小径に形成されていることで、燃料ノズル31と燃料ノズルヘッダ30との間に空間部を形成する空気層42を設けて燃料ノズル31と燃料ノズルヘッダ30とを断熱する構造となっている。
本実施例では、図3に示した先の実施例の燃料ノズル31及び燃料ノズルヘッダ30と同じく組み立てが容易であり、燃料ノズル31のリブ状突起38と燃料ノズルヘッダ30との間隙を封止する封止手段43のロー付けのローが燃料ノズルヘッダ30の設置孔40に流入した場合であっても設置孔40の内部に形成した空気層42がローによって完全に埋まることはないので、燃料ノズル31と燃料ノズルヘッダ30との間の断熱は維持される。
更に、燃料ノズルヘッダ30に設けた設置孔40の全長に亘って平行雌ネジ41が加工されているため、仮にロー付けのローが平行雌ネジ41の部分にまで流入したとしても燃料ノズル31に設けた平行雄ネジ39とのネジ締結部にまでローが流入することが抑制され、よって燃料ノズル31と燃料ノズルヘッダ30との間の断熱を維持することができる。
上記した本発明の実施例によれば、燃料と空気の同軸噴流を形成する燃料ノズルと燃料ノズルヘッダを備えたガスタービン燃焼器で、燃料ノズルヘッダに発生する熱応力を抑制して寿命の向上を図るガスタービン燃焼器が実現できる。
次に、本発明の第3の実施例であるガスタービン燃焼器について図6を用いて説明する。
本実施例のガスタービン燃焼器の構成は、図1乃至図4に示した先の第1の実施例のガスタービン燃焼器の構成と基本的な部分が共通しているので、両者に共通した構成の説明は省略して相違した構成についてのみ以下に説明する。
図6は本実施例のガスタービン燃焼器2の燃料供給部9を構成する燃料ノズルヘッダ30に設けた一対の燃料ノズル31と空気孔プレート33に設けた空気孔32との配置関係を示している。
図6に示した本実施例の構成で図3に示した先の実施例の構成と異なっているのは、燃料ノズル31の外周側に設けたリブ状突起38の外径を燃料ノズルヘッダ30に設けた設置孔40の内径とほぼ等しい寸法に形成し、前記設置孔40の内側に該燃料ノズル31の位置決め用の中空の円筒形状にした多孔質材料の断熱材料(例えば焼結金属)からなる断熱層44を設置したことである。
すなわち、燃料ノズル31に設けたリブ状突起38の側面が前記設置孔40の内側に設けた中空円筒形状の断熱材料44と突合わさることで、該燃料ノズル31が軸方向に位置決めされることになる。
本実施例では、燃料ノズル31の外周側に設けたリブ状突起38の全体あるいは一部が設置孔40の内部に位置するため、リブ状突起38の外径は前記設置孔40の非ネジ部の内径とほぼ等しい直径の円筒形状となる。
また、本実施例では、燃料ノズル31と燃料ノズルヘッダ30との間に配設した断熱材料44によって断熱されるため、燃料ノズル31のリブ状突起38と燃料ノズルヘッダ30との間隙を封止する封止手段にロー付けを用いた場合に、燃料ノズルヘッダ30の設置孔40の内部に仮にローが流入しても前記中空円筒形状の断熱材料44によってローがネジ締結部に流入することは防止される。
更に、燃料ノズル31は燃料ノズルヘッダ30の設置孔40にネジ締結によって固定するだけでなく、この設置孔40の内部に中空円筒形状の断熱材料44と、燃料ノズル31に設けたリブ状突起38とを配設するようにしたことにより、燃料ノズルヘッダ30の設置孔40に対して前記燃料ノズル31を確実に鉛直、且つ同心状に設置することができる。
上記した本発明の実施例によれば、燃料と空気の同軸噴流を形成する燃料ノズルと燃料ノズルヘッダを備えたガスタービン燃焼器で、燃料ノズルヘッダに発生する熱応力を抑制して寿命の向上を図るガスタービン燃焼器が実現できる。
次に、本発明の第4の実施例であるガスタービン燃焼器について図7を用いて説明する。
本実施例のガスタービン燃焼器の構成は、図1乃至図4に示した先の第1の実施例のガスタービン燃焼器の構成と基本的な部分が共通しているので、両者に共通した構成の説明は省略して相違した構成についてのみ以下に説明する。
図7は本実施例のガスタービン燃焼器2の燃料供給部9を構成する燃料ノズルヘッダ30に設けた一対の燃料ノズル31と空気孔プレート33に設けた空気孔32との配置関係を示している。
図7に示した本実施例の構成で図3に示した先の実施例の構成と異なっているのは、燃料ノズル31の外周側にリブ状突起38だけでなくこの第1のリブ状突起38の上流側となる燃料ノズル31の後端部に軸方向に離間した第2のリブ状突起45をそれぞれ設け、これらのリブ状突起38及び第2のリブ状突起45の外径を燃料ノズルヘッダ30に設けた設置孔40の内径とほぼ等しい寸法に形成させたものである。
そして上記のように構成したことによって、燃料ノズル31のリブ状突起38及び第2のリブ状突起45は燃料ノズルヘッダ30に設けた設置孔40の内部に配設できることになる。
上記の構成を採用したことによって、燃料ノズルヘッダ30の設置孔40に対して前記燃料ノズル31を確実に鉛直、且つ同心状に設置することができる。
更に本実施例では、先の第1の実施例のようなネジによる燃料ノズル31と燃料ノズルヘッダ30との締結に替わって、燃料ノズル31の上流側となる下端部に設置孔40の内径よりも大きな外径を有するリブ状突起のストッパー46を設け、この大径のストッパー46を燃料ノズルヘッダ30の下流側の端面に突き当てることで、燃料ノズルヘッダ30に対する燃料ノズル31の軸方向の位置を設定する。
前記燃料ノズル31のストッパー46が燃料ノズルヘッダ30に突き当たる部分は、燃料ノズル31の燃料の流れ方向の位置を正確に管理するために段を付けると良い。
また、前記燃料ノズルヘッダ30の設置孔40の内周と前記燃料ノズル31のリブ状突起38及び第2のリブ状突起45の間で空気層42となる空間部を形成することにより、燃料ノズル30と燃料ノズルヘッダ31との間を断熱させることができる。
尚、前記空気層42は先の第1の実施例と同様な断熱材料の断熱層44で置き換えることが可能である。
このように本実施例では、燃料ノズル31を燃料ノズルヘッダ30に固定し、燃料ノズル31の空気孔プレート33側への脱離防止を目的としたネジ締結構造が不要となるため、燃料ノズルヘッダ30に設ける設置孔40は同一直径の穴を形成すればよく、よって燃料ノズルヘッダ30の設置孔40の加工は容易となる。
また、燃料ノズル31の外面に設けたリブ状突起38と第2のリブ状突起45、及びストッパー46は燃料ノズル31と一体構造となるために燃料ノズル31を頑丈な構造にすることができる。
加えて本実施例では、燃料ノズル31の後端部に設けたストッパー46を燃料ノズルヘッダ30の上流側の端面となる設置孔40の開口に当接させてこの燃料ノズル31を燃料ノズルヘッダ30の設置孔40に対して位置決めし、燃料ノズル31に設けた同径のリブ状突起38と第2のリブ状突起45を燃料ノズルヘッダ30の設置孔40の内部に配設することによって、前記設置孔40に対して燃料ノズル31を確実に鉛直、且つ同心状に設置できる。
また、燃料ノズル31と燃料ノズルヘッダ30の設置孔40との間を封止する封止手段43は、先の第1の実施例と同様に燃料ノズル31と燃料ノズルヘッダ30との間隙を封止して燃料リークを防いでいるが、この封止手段43として溶接を用いる構造も考えられる。
上記した本発明の実施例によれば、燃料と空気の同軸噴流を形成する燃料ノズルと燃料ノズルヘッダを備えたガスタービン燃焼器で、燃料ノズルヘッダに発生する熱応力を抑制して寿命の向上を図るガスタービン燃焼器が実現できる。
次に、本発明の第5の実施例であるガスタービン燃焼器について図8を用いて説明する。
本実施例のガスタービン燃焼器の構成は、図1乃至図4に示した先の第1の実施例のガスタービン燃焼器の構成と基本的な部分が共通しているので、両者に共通した構成の説明は省略して相違した構成についてのみ以下に説明する。
図8は本実施例のガスタービン燃焼器2の燃料供給部9を構成する燃料ノズルヘッダ30に設けた一対の燃料ノズル31と空気孔プレート33に設けた空気孔32との配置関係を示している。
図8に示した本実施例の構成で図3に示した先の第1の実施例の構成と異なっているのは、燃料ノズルヘッダ30に設けた設置孔40の内部に配設された燃料ノズル31と該設置孔40の内周面との間隙を埋める中空円筒形状の断熱材料の断熱層44を設置し、この設置孔40の内部に配設された燃料ノズル31を燃料ノズルヘッダ30の下流側の端面となる設置孔40の開口に固定するように前記燃料ノズル31の後端部に形成した平行雄ネジ39と係合するナット47を該燃料ノズル31の端部に備えさせたものである。
そして燃料ノズル31の外周側に設けたリブ状突起38を燃料ノズルヘッダ30の設置孔40の下流側端面に当接させることによって前記設置孔40に対する燃料ノズル31の軸方向の位置決めを図っている。
燃料ノズル31のリブ状突起38は、燃料ノズル31の組み立ての都合上、六角ボルトのような外形形状であるとよい。
燃料ノズル31の後端部には、雌ネジ48を形成した固定用のナット47を取り付けるために、端面から数mmの範囲に亘って前記ナット47の雌ネジ48と係合する平行雄ネジ39を設けている。
燃料ノズルヘッダ30に設けた設置孔40は全長に亘って同一の内径で形成されているおり、設置孔40の内部の燃料ノズル31の外面と設置孔40の内面との間には中空円筒形状の断熱材料(例えば焼結金属)の断熱層44が設置孔40は全長に亘って挿入されているので、燃料ノズル31と燃料ノズルヘッダ30との間を断熱し、同時に設置孔40に対して燃料ノズル31を確実に鉛直、且つ同心状に設置することができる。
断熱層44の下流側となる燃料ノズル31の後端部に設けた平行雄ネジ39に雌ネジ48を有するナット47を取り付けることで、燃料ノズル31を燃料ノズルヘッダ30に固定することができる。
この固定用のナット47は燃料ノズルヘッダ30の下流側の端面となる設置孔40の開口を塞ぐように固定される。
そして燃料ノズル31のリブ状突起38と燃料ノズルヘッダ30の設置孔40との間隙は封止手段43により封止され、燃料リークを防いでいる。
本実施例では、燃料ノズル31の後端部に燃料ノズルヘッダ30の上流側からナット47を取り付けて固定する必要があるが、一つ一つの部材の構造が単純であり加工は容易である。
また本実施例では、燃料ノズルヘッダ30の設置孔40の軸方向長さの全体に断熱層44を設置する構造を挙げたが、例えば設置孔40の軸方向の長さの一部に断熱材料、あるいは中空円筒の断熱層を挿入することでも断熱の効果を実現できる。
上記した本発明の実施例によれば、燃料と空気の同軸噴流を形成する燃料ノズルと燃料ノズルヘッダを備えたガスタービン燃焼器で、燃料ノズルヘッダに発生する熱応力を抑制して寿命の向上を図るガスタービン燃焼器が実現できる。
次に、本発明の第6の実施例であるガスタービン燃焼器について図9を用いて説明する。
本実施例のガスタービン燃焼器の構成は、図1乃至図4に示した先の第1の実施例のガスタービン燃焼器の構成と基本的な部分が共通しているので、両者に共通した構成の説明は省略して相違した構成についてのみ以下に説明する。
図9は本実施例のガスタービン燃焼器2の燃料供給部9を構成する燃料ノズルヘッダ30に設けた一対の燃料ノズル31と空気孔プレート33に設けた空気孔32との配置関係を示している。
図9に示した本実施例の構成で図3に示した先の第1の実施例の構成と異なっているのは、燃料ノズル31の外周側に設けたリブ状突起38の外径を燃料ノズルヘッダ30に設けた設置孔40の内径とほぼ等しい寸法に形成させたものである。
そして上記のように構成したことによって、燃料ノズル31のリブ状突起38は燃料ノズルヘッダ30に設けた設置孔40の内部に配設できることになる。
上記の構成を採用したことによって、燃料ノズルヘッダ30の設置孔40に対して前記燃料ノズル31を確実に鉛直、且つ同心状に設置することができる。
燃料ノズルヘッダ30に設けた設置孔40の内部には該燃料ノズル31の位置決め用の中空円筒形状にした多孔質材料の断熱材料(例えば焼結金属)からなる断熱層44を設置して、燃料ノズル31に設けたリブ状突起38の側面が前記設置孔40の内側に設けた中空円筒形状の断熱材料44と突合わさることで、該燃料ノズル31の軸方向の位置決めを行なっている。
そして燃料ノズル31の後端部には、雌ネジ48を形成した固定用のナット47を取り付けるために、端部から数mmの範囲に亘って前記ナット47の雌ネジ48と係合する平行雄ネジ39を設けてあり、この固定用のナット47は燃料ノズルヘッダ30の下流側の端面となる設置孔40の開口を塞ぐように固定される。
本実施例では、燃料ノズル31の後端部に燃料ノズルヘッダ30の上流側からナット47を取り付けて固定する必要があるが、一つ一つの部材の構造が単純であり加工は容易である。
また本実施例では、燃料ノズルヘッダ30の設置孔40の軸方向長さの全体に断熱層44を設置する構造を挙げたが、例えば設置孔40の軸方向の長さの一部に断熱材料、あるいは中空円筒の断熱層を挿入することでも断熱の効果を実現できる。
上記した本発明の実施例によれば、燃料と空気の同軸噴流を形成する燃料ノズルと燃料ノズルヘッダを備えたガスタービン燃焼器で、燃料ノズルヘッダに発生する熱応力を抑制して寿命の向上を図るガスタービン燃焼器が実現できる。
本発明は発電用のガスタービン燃焼器だけでなく、熱と電力を併給可能なコジェネレーションシステム、あるいはポンプ・圧縮機などの機械駆動用エンジンとしてのガスタービン燃焼器に適用可能である。
本発明の実施例のガスタービン燃焼器が適用される高湿分ガスタービンプラントの概略構成を示すプラントの系統図。 本発明の実施例であるガスタービン燃焼器に設置されている燃料供給部を示す概略構造図。 本発明の第1の実施例であるガスタービン燃焼器の燃料供給部を構成する燃料ノズルヘッダと燃料ノズル及び空気孔プレートとの配置状況の詳細を示す部分構造図。 図3に示した本発明の第1実施例の空気プレートを燃焼室側から見た正面図。 本発明の第2の実施例であるガスタービン燃焼器の燃料供給部を構成する燃料ノズルヘッダと燃料ノズル及び空気孔プレートとの配置状況の詳細を示す部分構造図。 本発明の第3の実施例であるガスタービン燃焼器の燃料供給部を構成する燃料ノズルヘッダと燃料ノズル及び空気孔プレートとの配置状況の詳細を示す部分構造図。 本発明の第4の実施例であるガスタービン燃焼器の燃料供給部を構成する燃料ノズルヘッダと燃料ノズル及び空気孔プレートとの配置状況の詳細を示す部分構造図。 本発明の第5の実施例であるガスタービン燃焼器の燃料供給部を構成する燃料ノズルヘッダと燃料ノズル及び空気孔プレートとの配置状況の詳細を示す部分構造図。 本発明の第6の実施例であるガスタービン燃焼器の燃料供給部を構成する燃料ノズルヘッダと燃料ノズル及び空気孔プレートとの配置状況の詳細を示す部分構造図。 ガスタービン燃焼器の燃料供給部及び燃料ノズルと燃料ノズルヘッダとの配置関係を示す模式図。 図3に示した本発明の第1の実施例であるガスタービン燃焼器の燃料供給部の変形例であって、燃料ノズルヘッダと燃料ノズル及びこの燃料ノズルに対して空気孔を傾斜配置した空気孔プレートとの配置状況の詳細を示す部分構造図。
符号の説明
1:圧縮機、2:ガスタービン燃焼器、3:タービン、4:増湿器、5:再生器、6:本体ケーシング、7:燃焼器ケーシング、8:燃焼器カバー、9:燃料供給部、10:燃焼器ライナ、11:フロースリーブ、12:燃焼器尾筒内筒、13:尾筒外筒、14:流路、15:配管、16:隔壁部材、17:圧縮機吸気ケーシング、20:発電機、21:シャフト、22:給水加熱器、23:排ガス再過熱器、24:水回収装置、25:排気塔、26:水処理装置、27:吸気噴霧装置、29:熱交換器、30:燃料ノズルヘッダ、31:燃料ノズル、32:空気孔、33:空気孔プレート、34:サポート、35:燃料噴流、36:空気噴流、37:燃料流路、38:リブ状突起、39:平行雄ネジ、40:設置孔、41:平行雌ネジ、42:空気層、43:封止手段、44:断熱層、45:第二のリブ状突起、46:ストッパー、47:ナット、48:雌ネジ、51:F1燃料フランジ、52:F2燃料フランジ、54:F4燃料フランジ、100:吸い込み空気、101:水噴霧後の吸い込み空気、102:高圧空気、103:高圧空気、104:低温高湿分空気、105:高温高湿分空気、106:高温燃焼ガス、107〜109:排ガス、200:燃料、201:F1燃料、202:F2燃料、203:F3燃料、204:F4燃料、210:燃料遮断弁、211:F1燃料制御弁、212:F2燃料制御弁、213:F3燃料制御弁、214:F4燃料制御弁、300:噴霧水、301:給水、310:噴霧水量制御弁、311:給水量制御弁。

Claims (7)

  1. 燃料を燃料噴流として噴出する複数個の燃料ノズルと、噴出させる燃料が供給され前記燃料ノズルを設置した燃料ノズルヘッダと、前記燃料ノズルから噴出する燃料噴流と共に噴出させる空気を導く複数個の空気孔をこの燃料ノズルの下流側に配設した空気孔プレートを有し、この空気孔プレートに配設した前記空気孔から燃料噴流と空気噴流とを同軸噴流として燃焼室に供給する燃料供給部を備えたガスタービン燃焼器において、前記燃料ノズルヘッダに前記燃料ノズルを配設する設置孔を設け、前記燃料ノズルヘッダに設けた設置孔の内部で前記燃料ノズルの外周側と該設置孔の内周側との間に空気層の空間部又は中空の円筒形状の断熱層を設置し、前記燃料ノズルの後端部に前記燃料ノズルヘッダの設置孔又はこの設置孔を開口した該燃料ノズルヘッダの端面と係合する係合手段を設置して前記燃料ノズルを前記燃料ノズルヘッダに固定することを特徴とするガスタービン燃焼器。
  2. 請求項1に記載のガスタービン燃焼器において、前記燃料ノズルの外周側にリブ状突起部を形成し、前記燃料ノズルに設けたリブ状突起部と前記燃料ノズルヘッダの設置孔との間の間隙を封止する封止手段を設置し、前記係合手段として前記燃料ノズルの後端部に雄ネジ部を形成すると共に前記燃料ノズルヘッダの設置孔に該燃料ノズルの雄ネジ部と係合する雌ネジ部を形成していることを特徴とするガスタービン燃焼器。
  3. 請求項2に記載のガスタービン燃焼器において、前記燃料ノズルの外周側に形成したリブ状突起部を軸方向に相互に離間して複数個設置し、前記複数個のリブ状突起部の外径を前記燃料ノズルヘッダに設けた設置孔の内部にこれらのリブ状突起部が配設可能なように該設置孔の内径とほぼ同径に形成し、前記複数個のリブ状突起部のうち一方のリブ状突起部と前記燃料ノズルヘッダの設置孔との間の間隙に前記封止手段を設置し、更に前記複数個のリブ状突起部のうち他方のリブ状突起部の端部に前記燃料ノズルヘッダの設置孔の内径よりも大径に形成したストッパー部を設けて前記燃料ノズルが燃料ノズルヘッダの端面にこのストッパー部を介して固定されていることを特徴とするガスタービン燃焼器。
  4. 請求項2に記載のガスタービン燃焼器において、前記燃料ノズルの外周側に形成したリブ状突起部の外径を前記燃料ノズルヘッダに設けた設置孔の内径よりも大径となるように形成し、前記燃料ノズルヘッダに設けた設置孔の内部で前記燃料ノズルの外周側と該設置孔の内周側との間に空気層の空間部を形成すると共にこの空間部に面する前記燃料ノズルの外面は前記雄ネジ部の外径よりも小径の非ネジ部を形成することを特徴とするガスタービン燃焼器。
  5. 請求項2に記載のガスタービン燃焼器において、前記燃料ノズルの外周側に形成したリブ状突起部の外径を前記燃料ノズルヘッダに設けた設置孔の内径よりも大径に形成し、前記燃料ノズルヘッダに設けた設置孔の内部で前記燃料ノズルの外周側と該設置孔の内周側との間には中空の円筒形状の断熱層を設置し、前記係合手段として前記燃料ノズルの後端部に雄ネジ部を形成すると共にこの燃料ノズルの雄ネジ部と係合する雌ネジ部を有するナット部を設置して前記燃料ノズルが燃料ノズルヘッダの端面にこのナット部を介して固定されていることを特徴とするガスタービン燃焼器。
  6. 請求項2に記載のガスタービン燃焼器において、前記燃料ノズルの外周側に形成したリブ状突起部の外径を前記燃料ノズルヘッダに設けた設置孔の内部にこのリブ状突起部が配設可能なように該設置孔の内径とほぼ同径に形成し、前記燃料ノズルヘッダに設けた設置孔の内部で前記燃料ノズルの外周側と該設置孔の内周側との間には中空の円筒形状の断熱層を設置し、前記係合手段として前記燃料ノズルの後端部に雄ネジ部を形成すると共にこの燃料ノズルの雄ネジ部と係合する雌ネジ部を有するナット部を設置して前記燃料ノズルが燃料ノズルヘッダの端面にこのナット部を介して固定されていることを特徴とするガスタービン燃焼器。
  7. 請求項1に記載のガスタービン燃焼器において、空気を圧縮する圧縮機と、この圧縮機で圧縮した空気を加湿する増湿器と、空気と燃料とを燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器と、この燃焼器で生成した燃焼ガスによって駆動されて排ガスを排出するタービンと、このタービンから排出した排ガスによって前記増湿器で加湿した加湿空気を加熱して前記燃焼器にこの加熱した加湿空気を燃焼用空気として供給する再生器とを備えた高湿分ガスタービンを構成する前記燃焼器に前記ガスタービン燃焼器を使用することを特徴とするガスタービン燃焼器。
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