JP2002257246A - ボールバルブおよび機械装置の組み立て方法 - Google Patents

ボールバルブおよび機械装置の組み立て方法

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JP2002257246A
JP2002257246A JP2001394999A JP2001394999A JP2002257246A JP 2002257246 A JP2002257246 A JP 2002257246A JP 2001394999 A JP2001394999 A JP 2001394999A JP 2001394999 A JP2001394999 A JP 2001394999A JP 2002257246 A JP2002257246 A JP 2002257246A
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ball
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flow path
pressing
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Yoshihito Osada
善仁 長田
Kazunori Saku
一典 佐久
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Kitz Corp
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Kitz Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボールバルブにおいて、非自封性シール部材
のシール性向上を図る。 【解決手段】 ハウジング12内に形成された流路13
流路13を開閉するボール14と、ボール14の外周面
に接触して設けられた環状のボールシート17と、ボー
ルシート17を保持するとともに流路13の軸方向に変
位可能に設けられた環状のシートリテーナ20と、ハウ
ジング12とシートリテーナ20との間をシールする非
自封性を備えた環状の第1のシール手段23と、流路1
3内の流体圧が作用する位置に配置され、流路13の軸
方向に変位して第1のシール手段23を押圧可能に設け
られた環状のリテーナグランド18と、流路13内の流
体圧がボディーキャビティ16内の流体圧よりも高くな
ったときにリテーナグランド18に当該流体圧を作用さ
せてリテーナグランド18で第1のシール手段23を押
圧する押圧力発生手段24,25とを有するボールバル
ブとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボールバルブに関
し、特に、ボールバルブを低温下や高温下で使用した場
合におけるシール性の向上に適用して有効な技術に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】昨今、LNGなどのようなクリーンなエ
ネルギー開発が世界的に活発化し、それらのプラント配
管を制御するために種々のバルブが使用されている。そ
して、バルブを自動制御する場合には、90度開閉型の
ボールバルブが操作性やコスト面から適している。
【0003】ここで、従来のボールバルブについて説明
する。
【0004】図10は従来のボールバルブの一例を示す
要部断面図、図11は従来のボールバルブの他の一例を
示す要部断面図である。
【0005】図10に示すボールバルブは、貫通孔(図
示せず)の形成されたボール114をハウジング112
内に形成された流路113上に回動自在に配置し、この
ボール114を回動して貫通孔と流路113とを連通し
たり遮断したりすることにより流路113を開閉するも
ので、ボール114の外周面に圧接する環状のボールシ
ート117が設けられている。そして、ボールシート1
17を保持する環状のシートリテーナ120が、スプリ
ング121によりボール114側に付勢されて流路11
3の軸方向に変位可能に配置されている。
【0006】シートリテーナ120の外周には環状溝1
20aが形成されており、環状溝120aには、シート
リテーナ120とハウジング112との間をシールする
Oリング128が装着されている。そして、このOリン
グ128によりボディーキャビティ116内に流体が浸
入するのを防止している。
【0007】ここで、Oリング128は、一般に弾力性
を有するゴムでできており、所定の潰し代が与えられた
状態でシールすべき場所に配置することにより、別途の
押圧力を加えることなくシール性を発揮する自封性のシ
ール部材である。
【0008】Oリング128は微圧から高圧までシール
することができるが、使用可能な温度範囲は−55〜3
00℃程度である。そこで、この温度範囲外の低温域や
高温域での用途に用いられるボールバルブには、Oリン
グ128ではなく、膨張黒鉛製のシール部材123(図
11)が用いられている。
【0009】この膨張黒鉛製のシール部材123は、押
圧力を与え続けなければ所定のシール性能を発揮しない
非自封性のシール部材なので、スプリング121により
押圧力を与えている。
【0010】すなわち、図11において、シートリテー
ナ120のボール114と反対側には、スプリング12
1によりシートリテーナ120側に付勢されたスプリン
グリテーナ122が配置されている。そして、スプリン
グリテーナ122によりシートリテーナ120に押圧さ
れて、ハウジング112とシートリテーナ120との間
をシールする前述の膨張黒鉛製のシール部材123が装
着されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、膨張黒
鉛製のシール部材の場合には、スプリングによる押圧力
が弱いと、流体が高圧(たとえば5MPa以上)になれ
ばなるほど漏れが激しくなってしまう。
【0012】この対策として、スプリングを大きくして
押圧力を上げることも考えられるが、スプリングはボー
ルバルブの内部という限られたスペースに配置しなけれ
ばならない部品であるため、スプリングサイズの大型化
による押圧力の向上には限界がある。また、スプリング
の押圧力を大きくするとボールに対するボールシートの
押圧力が大きくなって操作トルクが増大する。すると、
ボールを回動させるステムを強化しなければならなくな
ったり、自動化の際に用いられるアクチュエータには大
きな出力トルクが得られる大型のものが必要になる。
【0013】ここで、膨張黒鉛製のシール部材のように
非自封性のシール部材をバルブなどの圧力容器をはじめ
とする機械装置に用いる場合には、所定の公差を見込ん
で各部品の寸法を設定し、部品相互間に若干の隙間が形
成される状態で組み込み作業ができるようにし、円滑に
シール部材が組み込まれるようにしている。
【0014】しかしながら、シール部材の組み込み後に
スプリングなどにより押圧力を与えてもシール部材の変
形が十分に行われずに、前述の隙間が閉塞されずに所定
のシール性能が発揮されない場合があった。
【0015】そこで、本発明は、通常のバルブのスペー
スの範囲内で非自封性シール部材のシール性を向上させ
ることのできるボールバルブを提供することを目的とす
る。
【0016】また、本発明は、組み込まれた非自封性シ
ール部材を十分に変形させることのできる機械装置の組
み立て方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係るボールバルブは、ハウジング内に形成
された流路上に回動自在に配置され、流路と連通する貫
通孔が形成されて当該貫通孔により流路を開閉するボー
ルと、ボールにおける流体の少なくとも流入側または流
出側に設けられ、ボールの外周面に圧接する環状のボー
ルシートと、ボールシートを保持する第1の保持部材
と、ハウジングと第1の保持部材との間をシールする第
1のシール手段と、流路内の流体圧またはボディーキャ
ビティ内の流体圧が作用する位置に配置されて第1のシ
ール手段を押圧可能に設けられ、作用する側の流体圧が
他方の流体圧よりも高くなったときに両者の差圧により
変位して第1のシール手段を押圧する押圧部材とを有す
ることを特徴とする。
【0018】また、上記課題を解決するため、本発明に
係るボールバルブは、ハウジング内に形成された流路上
に回動自在に配置され、流路と連通する貫通孔が形成さ
れて当該貫通孔により流路を開閉するボールと、ボール
における流体の少なくとも流入側に設けられ、ボールの
外周面に圧接する環状のボールシートと、ボールシート
を保持するとともに流路の軸方向に変位可能に設けられ
た環状の第1の保持部材と、ハウジングと第1の保持部
材との間をシールする非自封性を備えた環状の第1のシ
ール手段と、流路内の流体圧が作用する位置に配置さ
れ、流路の軸方向に変位して第1のシール手段を押圧可
能に設けられた環状の押圧部材と、流路内の流体圧がボ
ディーキャビティ内の流体圧よりも高くなったときに押
圧部材に当該流体圧を作用させてこの押圧部材で第1の
シール手段を押圧する押圧力発生手段とを有することを
特徴とする。
【0019】さらに、上記課題を解決するため、本発明
に係るボールバルブは、ハウジング内に形成された流路
上に回動自在に配置され、流路と連通する貫通孔が形成
されて当該貫通孔により流路を開閉するボールと、ボー
ルにおける流体の少なくとも流出側に設けられ、ボール
の外周面に圧接する環状のボールシートと、ボールシー
トを保持するとともに流路の軸方向に変位可能に設けら
れた環状の第1の保持部材と、ハウジングと第1の保持
部材との間をシールする非自封性を備えた環状の第1の
シール手段と、ボディーキャビティ内の流体圧が作用す
る位置に配置され、流路の軸方向に変位して第1のシー
ル手段を押圧可能に設けられた環状の押圧部材と、ボデ
ィーキャビティ内の流体圧が流路内の流体圧よりも高く
なったときに押圧部材に当該流体圧を作用させてこの押
圧部材で第1のシール手段を押圧する押圧力発生手段と
を有することを特徴とする。
【0020】そして、上記課題を解決するため、本発明
に係るボールバルブは、ハウジング内に形成された流路
上に回動自在に配置され、流路と連通する貫通孔が形成
されて当該貫通孔により流路を開閉するボールと、ボー
ルにおける流体の流入側および流出側にそれぞれ設けら
れ、ボールの外周面に圧接する環状のボールシートと、
ボールシートを保持するとともに流路の軸方向に変位可
能に設けられた環状の第1の保持部材と、ハウジングと
第1の保持部材との間をシールする非自封性を備えた環
状の第1のシール手段と、流体の流入側においては流路
内の流体圧が作用する位置に、流体の流出側においては
ボディーキャビティ内の流体圧が作用する位置にそれぞ
れ配置され、流路の軸方向に変位して第1のシール手段
を押圧可能に設けられた環状の押圧部材と、作用する側
の流体圧が他方の流体圧よりも高くなったときに押圧部
材に当該流体圧を作用させてこの押圧部材で第1のシー
ル手段を押圧する押圧力発生手段とを有することを特徴
とする。
【0021】このような発明によれば、第1のシール手
段は流体圧の作用した押圧部材により締め付けられて十
分なシール性が得られることになり、通常のバルブのス
ペースの範囲内でシール性を向上させることが可能にな
る。
【0022】また、本発明に係る機械装置の組み立て方
法は、非自封性を有するシール手段が用いられた機械装
置の組み立て方法であって、ハウジングを締め付ける
と、機械装置を構成する一部の部品と協働してシール手
段を所定量押し潰す潰し手段を用意し、潰し手段を組み
込んでハウジングを締め付け、潰し手段と機械装置を構
成する一部の部品とによりシール手段を押圧して潰し、
その後、潰し手段を取り外して機械装置を構成する部品
を組み込むことを特徴とする。
【0023】このような発明によれば、非自封性を有す
るシール手段を予め押圧して潰して馴染ませ、その後に
他の部品を組み込んでいるので、組み込まれたシール手
段を十分に変形させることが可能になり、組み立てが容
易で高いシール性を確保することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付
図面において同一の部材には同一の符号を付しており、
また、重複した説明は省略されている。なお、発明の実
施の形態は、本発明が実施される特に有用な形態として
のものであり、本発明がその実施の形態に限定されるも
のではない。
【0025】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1におけるボールバルブを示す断面図、図2は図1の
ボールバルブの要部を示す断面図、図3は図1および図
11のボールバルブにおける低温時の流体圧力とシート
漏れ量との関係を示すグラフ、図4は本発明の他の実施
の形態であるボールバルブの要部を示す断面図、図5は
本発明のさらに他の実施の形態であるボールバルブの要
部を示す断面図、図6は図5のボールバルブにおける押
圧状態を示す説明図、図7は本発明の実施の形態1にお
ける機械装置の組み立て方法を示す説明図である。
【0026】図1および図2に示す本実施の形態のボー
ルバルブにおいて、ハウジング12はボディー12aと
ボディーキャップ12bとで構成されており、内部に円
筒状の流路13が形成されたサイドエントリ形の構造と
なっている。但し、トップエントリ形など、他の構造で
あってもよい。
【0027】ハウジング12の内部には、流路13と連
通する円筒状の貫通孔14aが形成されたボール14が
流路13上に配置されている。このボール14は流路1
3と直交する方向に配置された一対のステム15a,1
5bに支持されており、ステム15a,15bを回動支
点として貫通孔14aにより流路13を開閉する方向に
回動自在に装着されている。ここで、ボール14は金属
製または樹脂製であり、金属製の場合には、たとえばス
テンレス鋼、炭素鋼、ダクタイル、鋳鉄、青銅、黄銅、
ステライトなどが、樹脂製の場合には、たとえばフッ素
樹脂やナイロン樹脂などが用いられる。
【0028】なお、ステム15a,15bの周辺には、
ハウジング12とボール14とで囲まれた空間であるボ
ディーキャビティ16が形成されている。
【0029】図2に詳しく示すように、流路13とボデ
ィーキャビティ16との間をシールして、流体が流路1
3からボディーキャビティ16へ漏出するのを防止する
ため、環状のボールシート17が、ボール14の外周面
に圧接してボール14における流体の流入側と流出側と
に設けられている。したがって、ボール14はこのボー
ルシート17と摺動しながら回動する。なお、ボールシ
ート17は、フッ素樹脂などの樹脂製、または合成ゴム
などのゴム製の材料で成形されているが、金属製であっ
てもよい。
【0030】ボールシート17は環状のシートリテーナ
(第1の保持部材)20に保持されている。このシート
リテーナ20は流路13の軸方向に変位可能に設けられ
ており、シートリテーナ20のボール14と反対側に
は、スプリング(弾性部材)21を保持するとともにこ
のスプリング21によりシートリテーナ20側に付勢さ
れたスプリングリテーナ(第2の保持部材)22が配置
されている。スプリング(弾性部材)21はコイルばね
を用いているが、板ばねや皿ばね等を用いてもよい。
【0031】そして、シートリテーナ20とスプリング
リテーナ22との間における流路13内の流体圧が作用
する位置には、流路13の軸方向に変位可能に設けられ
た環状のリテーナグランド(押圧部材)18が配置され
ている。ここで、本実施の形態において、シートリテー
ナ20のボールシート17と反対側には、ハウジング1
2の内周壁と離間した環状突起20aが形成されてお
り、リテーナグランド18は、ハウジング12の内周壁
と環状突起20aとの間に位置している。
【0032】スプリングリテーナ22によりリテーナグ
ランド18に押圧されて、リテーナグランド18とハウ
ジング12との間をシールする環状の第2のシール手段
(押圧力発生手段)24、およびこのシール部位よりも
径が小さく、リテーナグランド18とシートリテーナ2
0との間をシールする環状の第3のシール手段(押圧力
発生手段)25が装着されている。第2のシール手段2
4と第3のシール手段25とは相互に同軸上に位置して
おり、第3のシール手段25は第2のシール手段24よ
りも径方向内側に配置されている。
【0033】但し、第3のシール手段25が第2のシー
ル手段24よりも径方向内側に配置されていればよく、
必ずしも第2のシール手段24と第3のシール手段25
とが相互に同軸上にはなくてもよい。また、第2のシー
ル手段24と第3のシール手段25とは相互に径方向の
同一位置になくてもよく、ずれていてもよい。さらに、
第3のシール手段25はシートリテーナ20の環状突起
20aによりシートリテーナ20とリテーナグランド1
8との間をシールしているが、環状突起20aを形成す
ることなくシートリテーナ20とリテーナグランド18
との間をシールする構造であってもよい。
【0034】ここで、第2のシール手段24と第3のシ
ール手段25とは、押圧力が加わると潰れ変形してシー
ル性を発揮するシール部材、つまり非自封性を有するシ
ール部材となっている。このような非自封性を有するシ
ール部材の材料としては、たとえば、膨張黒鉛、炭素繊
維、フッ素樹脂繊維、アラミド繊維、アスベストなどが
ある。但し、ここに列挙した以外の材料により非自封性
を有するシール部材を形成してもよい。なお、第2のシ
ール手段24と第3のシール手段25には、押圧力を加
えることなく潰れてシール性を発揮するシール部材、つ
まり自封性を有するシール部材を用いてもよい。自封性
を有するシール部材には、たとえばゴムや各種樹脂など
がある。また、第2のシール手段24と第3のシール手
段25に装着されるシール部材のそれぞれの構成数は、
1個に限らず2個以上であってもよい。
【0035】リテーナグランド18によりシートリテー
ナ20に押圧され、ハウジング12とシートリテーナ2
0との間をシールする環状の第1のシール手段23が装
着されている。この第1のシール手段23は前述した非
自封性を有するシール部材であり、本実施の形態におい
ては、第2のシール手段24と同一物が軸方向に2個配
列されたものからなる。但し、第2のシール手段24と
同一物が1つまたは軸方向に3個以上配列されていても
よく、相互に異なるものであってもよい。なお、第2の
シール手段24と第1のシール手段23とを共用化すれ
ば、部品種類の削減を図ることができる。
【0036】このような構造を有するボールバルブにお
いて、ステム15a,15bによりボール14を回動し
て貫通孔14aを流路13と連通させ、流路13を開放
する。
【0037】このとき、ボールバルブに流入側の流体圧
がかかっていない状態、あるいはボディーキャビ
ティ16内の流体圧であるキャビティ圧P と同圧の
流体圧P がかかっている状態では、スプリング21
の弾発力で発生した荷重Fによってスプリングリテー
ナ22が押圧され、このようなスプリングリテーナ22
により、第2のシール手段24と第3のシール手段2
5、リテーナグランド18、第1のシール手段23およ
びシートリテーナ20を介してボールシート17がボー
ル14に圧接される。したがって、第1のシール手段2
3は荷重F により潰されているとともに、第2のシ
ール手段24および第3のシール手段25も潰されてい
る。このように、予め第2のシール手段24および第3
のシール手段25が潰されていることにより、差圧がリ
テーナグランド18に確実に作用するようにして、第1
のシール手段23の押圧を行うようにしている。
【0038】すなわち、第2のシール手段24によるシ
ール径をH、第3のシール手段25によるシール径を
G、流体圧P とキャビティ圧P との差圧をΔPと
すると、ボールバルブに流体圧P がかかったなら
ば、P >P の場合、リテーナグランド18には、
[(H −G )×(π/4)×ΔP]の荷重F
、すなわち第2のシール手段24と第3のシール手
段25の有効径の面積に作用する流体圧の差による荷重
が前述したスプリング21の弾発力による荷重F
に加えてボール14の方向に作用する。したがっ
て、ボールバルブに流体圧P がかかった状態では、
第1のシール手段23は(荷重F +荷重F )によ
る大きな力で締め付けられることになる。
【0039】また、流入側に配置されたボールシート1
7のシール径をJとすると、当該ボールシート17に
は、[F +(H −J )×(π/4)×ΔP]
のシール力が作用する。したがって、流体圧P とキ
ャビティ圧P との差圧ΔPが大きければ大きいほ
ど、シール性が向上することになる。
【0040】本実施の形態のボールバルブによる流体圧
力とシート漏れ量との関係を図3に示す。ここでの試験
条件は、供試品がクラス600ステンレス鋼製トラニオ
ン型ボールバルブ(サイズ:4インチ)、第2のシール
手段24、第3のシール手段25および第1のシール手
段23が膨張黒鉛製のシール部材、流体名がヘリウム
(He)、流体温度が−100℃である。そして、キャ
ビティ圧P が0MPaの状態においてバルブ開度を
全閉にした後、一次側流路から流体を負荷し、ボディー
キャビティ16への漏れ量を測定した。なお、本願のボ
ールバルブによるデータを実線で、従来のボールバルブ
によるデータを二点鎖線で示している。
【0041】図3に示すように、従来のボールバルブが
流体圧が高くなるに従って急激に漏れ量が大きくなって
いるのに比べて、本願のボールバルブでは、安定したシ
ール性が得られているのが分かる。
【0042】このように、本実施の形態によれば、リテ
ーナグランド18に流体圧P を作用させてこのリテ
ーナグランド18で第1のシール手段23をシートリテ
ーナ20に押圧しているので、第1のシール手段23は
流体圧P の作用したリテーナグランド18により締
め付けられて十分なシール性が得られることになり、通
常のバルブのスペースの範囲内でシール性を向上させる
ことが可能になる。
【0043】これにより、低温域や高温域での使用にお
いても安定したシール効果を得ることが可能になる。
【0044】また、流体圧P が大きくなればなるほ
ど荷重F が大きくなって第1のシール手段23のシ
ール性が向上するので、高圧封止性に優れたボールバル
ブを得ることが可能になる。
【0045】さらに、流体圧P によってボール14
が若干流出側に移動しても、ボールシート17も荷重F
によってボール14の移動に追随できるので、確実
な弁座シール性を得ることが可能になる。
【0046】ここで、第2のシール手段24と第3のシ
ール手段25のように、相互に径の異なる2つのシール
部材を用いて押圧力を得る技術は、たとえば特開平7−
190212号公報、特開平7−180777号公報、
実用新案登録3050961号公報などに開示されてい
る。該技術では、環状の外周溝と内周溝とにシール部材
をそれぞれ装着している。
【0047】しかしながら、非自封性を有するシール部
材はOリングなど自封性を有するシール部材のように伸
び縮みのしない不断リングであるので、環状の溝にはシ
ール部材を装着することができない。また、仮に装着す
ることができたとしても、押圧力が加わらないので、所
定のシール性を得ることができない。
【0048】したがって、特開平7−190212号公
報などに開示された技術に非自封性を有するシール部材
を適用しても、本願のような作用効果を得ることはでき
ない。
【0049】ここで、第2のシール手段24および第3
のシール手段25に代えて、図4に示すように、これら
の一体化した環状の第4のシール手段(押圧力発生手
段)26を用いることもできる。すなわち、図4におい
て、スプリングリテーナ22によりリテーナグランド1
8に押圧されるように第4のシール手段26を装着し、
この第4のシール手段26によりリテーナグランド18
とハウジング12との間をシールするとともに、このシ
ール部位よりも径の小さい部位であるリテーナグランド
18とシートリテーナ20との間をシールするようにし
てもよい。
【0050】但し、このような構造では、図2に示す場
合に比べて、単位面積当たりのスプリングリテーナ22
からの圧力が小さくなって第4のシール手段26の潰れ
量が小さくなるので、結果として第1のシール手段23
によるシール力が小さくなることを考慮する必要があ
る。
【0051】なお、第4のシール手段26についても非
自封性を有するシール部材が用いられるが、自封性を有
するシール部材を用いてもよい。
【0052】ここで、図5に示すように、リテーナグラ
ンド18における第1のシール手段23を押圧する押圧
部18aは、その軸方向の断面を楔状に形成することが
できる。さらに、シートリテーナ20には、第1のシー
ル手段23の内径がボールシート17に向かって拡大す
るように第1のシール手段23の内周面を径方向に広げ
るテーパ面20bを形成することができる。
【0053】押圧部18aの軸方向の断面を楔状に形成
すれば、図6に示すように、押圧部18aに押圧される
第1のシール手段23には直接径方向に広がる力が作用
して第1のシール手段23がシートリテーナ20とハウ
ジング12とに圧接するので、押圧力を効率的にシール
性の向上に寄与させることができる。
【0054】また、シートリテーナ20にテーパ面20
bを形成すれば、同じく図6に示すように、断面四角形
の第1のシール手段23がシートリテーナ20のテーパ
面20bに押し付けられることにより圧縮方向に力が作
用して第1のシール手段23がシートリテーナ20とハ
ウジング12とに圧接するので、やはり押圧力を効率的
にシール性の向上に寄与させることができる。
【0055】なお、図5および図6においては、押圧部
18aの断面楔状構造とシートリテーナ20のテーパ面
構造とが同時に採用されているが、それぞれ独立して採
用することもできる。また、断面楔状構造はスプリング
リテーナ22の押圧部にも採用でき、テーパ面構造は第
2のシール手段24や第3のシール手段25にも採用す
ることができる。
【0056】ここで、非自封性を有するシール手段の用
いられたボールバルブは、次のようにして組み立てられ
る。
【0057】すなわち、図7において、ハウジング12
(ここでは、ボディー12aとボディーキャップ12
b)を締め付けるとボールバルブを構成する一部の部品
と協働してシール手段23,24,25を所定量押し潰
す潰し手段27を用意する。ここにおいて、潰し手段2
7とともにシール手段23,24,25を所定量押し潰
すボールバルブの構成部品とは、リテーナグランド1
8、シートリテーナ20、スプリングリテーナ22であ
る。但し、該当する構成部品はボールバルブの構造によ
り様々であり、ここに列挙するものに限定されるもので
はない。
【0058】潰し手段27を用意したならば、これを組
み込んでナット28をボルトに螺合し、ハウジング12
を締め付ける。これにより、潰し手段27と前述した部
品とによりシール手段23,24,25が押圧されて所
定量潰れる。なお、この場合において、ボールを組み込
んでハウジング12を締め付けると、シール手段23,
24,25より軟らかなボールシート17が潰れてしま
ってシール手段23,24,25が所定量潰れなくなる
からであり、潰し手段27を組み込んでこれをシートリ
テーナ20に当接させることにより、このような不都合
がなくなる。
【0059】ここで、図7では、締め付け前の状態を上
側に、締め付け後の状態を下側に示している。
【0060】この図7において、スプリングリテーナ2
2とハウジング12との隙間をC、第1のシール手段
23の潰れ量をC 、第2および第3のシール手段2
4,25の潰れ量をC とする。潰し手段27の両側
の2箇所のシール手段23,24,25が締め付けられ
るので、締め付け量は(2×(C +C +C))
となり、これが締め付け前のハウジング12間の隙間C
と等しくなる。たとえば、スプリングリテーナ22とハ
ウジング12との隙間が2mm、第1のシール手段23
の潰れ量が1mm、第2および第3のシール手段24,
25の潰れ量が0.7mmとすると、締め付け寸法、す
なわち締め付け前のハウジング12間の隙間は(2×
(2+1+0.7))mm=7.4mmとなる。
【0061】このようにしてシール手段23,24,2
5を締め付けたならば、ボディー12aとボディーキャ
ップ12bとを外して潰し手段27を取り外し、機械装
置を構成する部品、すなわちボールバルブであれば、ボ
ールやステム等を組み込んでいく。
【0062】このように、本実施の形態によれば、非自
封性を有するシール手段23,24,25を組み込み、
これらのシール手段23,24,25を予め押圧して潰
して馴染ませ、その後に他の部品を組み込んでいるの
で、組み込まれたシール手段23,24,25を十分に
変形させることが可能になり、組み立てが容易で高いシ
ール性を確保することができる。
【0063】以上の説明は、ボールバルブの構成部品を
用いてシール手段23,24,25を予め押圧するよう
にしているので、必要最小限の治具点数で確実に高いシ
ール性を確保することができると共に、バルブを配管す
る作業現場においても容易に行うことができるが、ボー
ルバルブの構成部品を用いることなくシール手段23,
24,25を所定量押し潰すことのできる別の治具(潰
し手段)を用いて各シール手段を予め押圧するようにし
てもよい。
【0064】なお、以上の説明においては、非自封性を
有するシール手段をボールバルブに適用した場合の組み
立て方法を説明したが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、ボールバルブ以外の他の種々のバルブなどの
圧力容器、さらには広く種々の機械装置に適用すること
ができる。
【0065】(実施の形態2)図8は本発明の実施の形
態2におけるボールバルブを示す断面図、図9は図8の
ボールバルブの要部を示す断面図である。
【0066】本実施の形態においては、流体の流入側に
おけるボールバルブのシール構造は前述した実施の形態
1におけるものと同じであるが、流出側におけるボール
バルブのシール構造が異なっている。
【0067】すなわち、流出側においては、ボールシー
ト17を保持するシートリテーナ20のボール14と反
対側には、スプリング21を保持するとともにこのスプ
リング21によりシートリテーナ20と反対側に付勢さ
れたスプリングリテーナ22が配置されている。また、
スプリングリテーナ22のボール14と反対側における
ボールキャビティ16内の流体圧が作用する位置には、
流路13の軸方向に変位可能に設けられた環状のリテー
ナグランド18が配置されている。
【0068】スプリングリテーナ22によりリテーナグ
ランド18に押圧されて、リテーナグランド18とハウ
ジング12との間をシールする環状の第2のシール手段
24、およびリテーナグランド18とシートリテーナ2
0との間をシールする環状の第3のシール手段25が装
着されている。
【0069】リテーナグランド18によりハウジング1
2に押圧され、ハウジング12とシートリテーナ20と
の間をシールする環状の第1のシール手段23が装着さ
れている。
【0070】ここで、とりわけ低温流体を扱う場合にお
いてこのようにバルブを全閉にすると、流体の流出側が
低温流体に曝されなくなるにつれ、バルブの温度が上昇
する。すると、密閉空間であるボディーキャビティ16
内の圧力が高くなる異常昇圧現象を生じる。なお、この
現象は、流体が液体等のような非圧縮性流体の場合に特
に顕著に表れる。
【0071】このとき、前述した実施の形態1に示すシ
ール構造を流体の流入側および流出側の双方に用いた場
合には、上昇したキャビティ圧P は、流入側あるい
は流出側のどちらか低圧となる方の流路13にリリーフ
される。
【0072】たとえばボールバルブの下流側でメンテナ
ンス作業を行うような場合には、キャビティ圧P
確実に流入側の流路13にリリーフさせなければならな
い。したがって、このような用途では、実施の形態1に
示すシール構造のボールバルブを用いることは、リリー
フ方向が流入側あるいは流出側のどちらの流路13にな
るか不定なために望ましくない。
【0073】そして、この実施の形態2に示すシール構
造によれば、ボディーキャビティ16内の流体が確実に
流入側の流路13にリリーフされる。
【0074】すなわち、実施の形態2の構造を有するボ
ールバルブにおいて、ボール14を回動して貫通孔14
aと流路13とを遮断し、流路13を閉止する。そし
て、キャビティ圧P が上昇して流入側の流路13の
流体圧P および流出側の流路13の流体圧P より
も高くなると、次のような荷重が発生する。
【0075】すなわち、第2のシール手段24によるシ
ール径をN、第3のシール手段25によるシール径を
M、キャビティ圧P と流出側の流体圧P との差圧
をΔPとすると、ボールバルブにキャビティ圧P
流体圧P よりも上昇してP>P となると、リテ
ーナグランド18には、[(N −M )×(π/
4)×ΔP]の荷重F 、すなわち第2のシール手段
24と第3のシール手段25の有効径の面積に作用する
流体圧の差による荷重F がスプリング21の弾発力
による荷重F に加えて第1のシール手段23の方向
に作用する。
【0076】したがって、ボールバルブにキャビティ圧
がかかった状態では、第1のシール手段23は
(荷重F +荷重F )による大きな力で締め付けら
れることになり、キャビティ16内の流体が流出側の流
路13に放出されることはない。そして、キャビティ圧
が流入側の流体圧P を上回った場合には、流入
側のボールシート17がボール14から離間して、キャ
ビティ16内の流体が流入側の流路13に放出される。
【0077】また、流出側に配置されたボールシート1
7のシール径をKとすると、当該ボールシート17に
は、F +[(K −M )×(π/4)×ΔP]
のシール力が作用する。したがって、キャビティ圧P
と流体圧P との差圧ΔPが大きければ大きいほど、
シール性が向上することになる。
【0078】なお、図示するように、流出側において
は、シートリテーナ20の内径をハウジング12側の内
径に合わせるために、シートリテーナ20の外径段部と
ハウジング12の内径段部との間に第1のシール手段2
3、第2のシール手段24、第3のシール手段25、リ
テーナグランド18、スプリングリテーナ22およびス
プリング21が収容されている。
【0079】したがって、第2のシール手段24による
シール径Nおよび第3のシール手段25によるシール径
Mは、流入側に配置された第2のシール手段24による
シール径Hおよび第3のシール手段25によるシール径
Gよりも大きな径となっている。
【0080】このようなシール構造によれば、キャビテ
ィ圧P が上昇しても、ボールバルブの下流側への流
体の流出を完全に阻止することができるとともに、流入
側に前述した実施の形態1のシール構造を用いることに
より、上昇したキャビティ圧P を流入側の流路13
に確実に逃がすことが可能になる。
【0081】また、キャビティ圧P が大きくなれば
なるほど荷重F が大きくなって第1のシール手段2
3のシール性が向上するので、高圧封止性に優れたボー
ルバルブを得ることが可能になる。
【0082】さらに、流入側の流体圧P によってボ
ール14が若干流出側に移動した場合、ボールシート1
7は荷重F によってボール14に圧接されるので、
確実な弁座シール性を得ることが可能になる。
【0083】以上の説明において、実施の形態1に示す
シール構造を第1のシール構造、実施の形態2における
流体の流入側のシール構造を第2のシール構造とした場
合、シール構造は、実施の形態1のように流入側おより
流出側を何れも第1のシール構造とすること、あるいは
実施の形態2のように流入側を第1のシール構造とし流
出側を第2のシール構造とすることに限定されるもので
はない。つまり、流入側に第1のシール構造を用いて流
出側にはシール構造を設けない、あるいは流出側に第2
のシール構造を用いて流入側にはシール構造を設けな
い、といった形態を採用することもできる。なお、流入
側および流出側の双方に第2のシール構造を用いるの
は、キャビティ圧P のリリーフ先がなくなるので望
ましくない。
【0084】また、本実施の形態では、第2のシール手
段24と第3のシール手段25という押圧力発生手段で
リテーナグランド18に流体圧を作用させているが、た
とえばリテーナグランド18に流体圧が直接作用する受
圧部を形成してこれを押圧力発生手段とし、この受圧部
によりリテーナグランド18で第1のシール手段23を
シートリテーナ20に押圧するようにしてもよい。すな
わち、本発明はリテーナグランド18に作用する流体圧
で第1のシール手段23を押圧するようになっていれば
よく、押圧力発生手段の構造は、本実施の形態に示す以
外のものを採用することができる。
【0085】さらに、実施の形態1において説明した技
術、たとえば第1のシール手段23には第2のシール手
段24と同一物を1つまたは軸方向に複数個配列する技
術、第2のシール手段24および第3のシール手段25
に代えて図4に示すような第4のシール手段26を用い
る技術、リテーナグランド18の押圧部18aを断面楔
状に形成する技術、シートリテーナ20にテーパ面を形
成する技術などは、実施の形態2に示すシール構造にも
適用することが可能である。
【0086】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば以下の効果を奏することができる。 (1).押圧部材に流体圧を作用させてこの押圧部材で第1
のシール手段を第1の保持部材に押圧しているので、第
1のシール手段は流体圧の作用した押圧部材により締め
付けられて十分なシール性が得られることになり、通常
のバルブのスペースの範囲内でシール性を向上させるこ
とが可能になる。 (2).これにより、流体圧が大きくなればなるほど第1の
シール手段のシール性が向上するので、高圧封止性に優
れたボールバルブを得ることが可能になる。 (3).押圧部材を、流体の流入側においては流路内の流体
圧が作用する位置に、流体の流出側においてはボディー
キャビティ内の流体圧が作用する位置にそれぞれ配置す
れば、キャビティ圧が上昇しても、ボールバルブの下流
側への流体の流出を完全に阻止して、流入側の流路に確
実に逃がすことが可能になる。 (4).シール手段として、低温域から高温域で使用可能な
シール部材を用いることにより、低温域や高温域での使
用においても安定したシール効果を得ることが可能にな
る。 (5).押圧部の軸方向の断面を楔状に形成すれば、第1の
シール手段には直接径方向に広がる力が作用して第1の
シール手段が第1の保持部材とハウジングとに圧接する
ので、押圧力を効率的にシール性の向上に寄与させるこ
とができる。 (6).第1の保持部材にテーパ面を形成すれば、第1のシ
ール手段には圧縮方向に力が作用して第1のシール手段
が第1の保持部材とハウジングとに圧接するので、押圧
力を効率的にシール性の向上に寄与させることができ
る。 (7).非自封性を有するシール手段を予め押圧して潰して
馴染ませ、その後に他の部品を組み込んでいるので、組
み込まれたシール手段を十分に変形させることが可能に
なり、組み立てが容易で高いシール性を確保することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるボールバルブを
示す断面図である。
【図2】図1のボールバルブの要部を示す断面図であ
る。
【図3】図1および図11のボールバルブにおける低温
時の流体圧力とシート漏れ量との関係を示すグラフであ
る。
【図4】本発明の他の実施の形態であるボールバルブの
要部を示す断面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施の形態であるボールバ
ルブの要部を示す断面図である。
【図6】図5のボールバルブにおける押圧状態を示す説
明図である。
【図7】本発明の実施の形態1における機械装置の組み
立て方法を示す説明図である。
【図8】本発明の実施の形態2におけるボールバルブを
示す断面図である。
【図9】図8のボールバルブの要部を示す断面図であ
る。
【図10】従来のボールバルブの一例を示す要部断面図
である。
【図11】従来のボールバルブの他の一例を示す要部断
面図である。
【符号の説明】
12 ハウジング 12a ボディー 12b ボディーキャップ 13 流路 14 ボール 14a 貫通孔 15a,15b ステム 16 ボディーキャビティ 17 ボールシート 18 リテーナグランド(押圧部材) 18a 押圧部 20 シートリテーナ(第1の保持部材) 20a 環状突起 20b テーパ面 21 スプリング(弾性部材) 22 スプリングリテーナ(第2の保持部材) 23 第1のシール手段 24 第2のシール手段(押圧力発生手段) 25 第3のシール手段(押圧力発生手段) 26 第4のシール手段(押圧力発生手段) 27 潰し手段 28 ナット 112 ハウジング 113 流路 114 ボール 116 ボディーキャビティ 117 ボールシート 120 シートリテーナ 120a 環状溝 121 スプリング 122 スプリングリテーナ 123 シール部材 128 Oリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H054 AA03 BB02 BB14 CB09 CB14 CB16 CB34 CB35 GG03 GG04 3J043 AA06 BA07 BA09 CA03 CA08 CB14 CB20 DA03 HA02

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に形成された流路上に回動
    自在に配置され、前記流路と連通する貫通孔が形成され
    て当該貫通孔により前記流路を開閉するボールと、 前記ボールにおける流体の少なくとも流入側または流出
    側に設けられ、前記ボールの外周面に圧接する環状のボ
    ールシートと、 前記ボールシートを保持する第1の保持部材と、 前記ハウジングと前記第1の保持部材との間をシールす
    る第1のシール手段と、 前記流路内の流体圧またはボディーキャビティ内の流体
    圧が作用する位置に配置されて前記第1のシール手段を
    押圧可能に設けられ、作用する側の流体圧が他方の流体
    圧よりも高くなったときに両者の差圧により変位して前
    記第1のシール手段を押圧する押圧部材とを有すること
    を特徴とするボールバルブ。
  2. 【請求項2】 ハウジング内に形成された流路上に回動
    自在に配置され、前記流路と連通する貫通孔が形成され
    て当該貫通孔により前記流路を開閉するボールと、 前記ボールにおける流体の少なくとも流入側に設けら
    れ、前記ボールの外周面に圧接する環状のボールシート
    と、 前記ボールシートを保持するとともに前記流路の軸方向
    に変位可能に設けられた環状の第1の保持部材と、 前記ハウジングと前記第1の保持部材との間をシールす
    る非自封性を備えた環状の第1のシール手段と、 前記流路内の流体圧が作用する位置に配置され、前記流
    路の軸方向に変位して前記第1のシール手段を押圧可能
    に設けられた環状の押圧部材と、 前記流路内の流体圧がボディーキャビティ内の流体圧よ
    りも高くなったときに前記押圧部材に当該流体圧を作用
    させてこの押圧部材で前記第1のシール手段を押圧する
    押圧力発生手段とを有することを特徴とするボールバル
    ブ。
  3. 【請求項3】 ハウジング内に形成された流路上に回動
    自在に配置され、前記流路と連通する貫通孔が形成され
    て当該貫通孔により前記流路を開閉するボールと、 前記ボールにおける流体の少なくとも流出側に設けら
    れ、前記ボールの外周面に圧接する環状のボールシート
    と、 前記ボールシートを保持するとともに前記流路の軸方向
    に変位可能に設けられた環状の第1の保持部材と、 前記ハウジングと前記第1の保持部材との間をシールす
    る非自封性を備えた環状の第1のシール手段と、 ボディーキャビティ内の流体圧が作用する位置に配置さ
    れ、前記流路の軸方向に変位して前記第1のシール手段
    を押圧可能に設けられた環状の押圧部材と、 前記ボディーキャビティ内の流体圧が前記流路内の流体
    圧よりも高くなったときに前記押圧部材に当該流体圧を
    作用させてこの押圧部材で前記第1のシール手段を押圧
    する押圧力発生手段とを有することを特徴とするボール
    バルブ。
  4. 【請求項4】 ハウジング内に形成された流路上に回動
    自在に配置され、前記流路と連通する貫通孔が形成され
    て当該貫通孔により前記流路を開閉するボールと、 前記ボールにおける流体の流入側および流出側にそれぞ
    れ設けられ、前記ボールの外周面に圧接する環状のボー
    ルシートと、 前記ボールシートを保持するとともに前記流路の軸方向
    に変位可能に設けられた環状の第1の保持部材と、 前記ハウジングと前記第1の保持部材との間をシールす
    る非自封性を備えた環状の第1のシール手段と、 流体の流入側においては前記流路内の流体圧が作用する
    位置に、流体の流出側においてはボディーキャビティ内
    の流体圧が作用する位置にそれぞれ配置され、前記流路
    の軸方向に変位して前記第1のシール手段を押圧可能に
    設けられた環状の押圧部材と、 作用する側の流体圧が他方の流体圧よりも高くなったと
    きに前記押圧部材に当該流体圧を作用させてこの押圧部
    材で前記第1のシール手段を押圧する押圧力発生手段と
    を有することを特徴とするボールバルブ。
  5. 【請求項5】 前記押圧力発生手段は、 前記押圧部材と前記ハウジングとの間をシールする環状
    の第2のシール手段と、 前記第2のシール手段よりも径方向内側に配置され、前
    記押圧部材と前記第1の保持部材との間をシールする環
    状の第3のシール手段とを有することを特徴とする請求
    項2〜4の何れか一項に記載のボールバルブ。
  6. 【請求項6】 弾性部材を保持し、当該弾性部材の弾発
    力により前記第2のシール手段および前記第3のシール
    手段を押圧する第2の保持部材が設けられていることを
    特徴とする請求項5記載のボールバルブ。
  7. 【請求項7】 前記第1のシール手段は前記第2のシー
    ル手段と同一物が1つまたは軸方向に複数個配列された
    ものからなることを特徴とする請求項5または6記載の
    ボールバルブ。
  8. 【請求項8】 前記押圧力発生手段は、前記押圧部材と
    前記ハウジングとの間をシールするとともにこのシール
    部位よりも径の小さな前記押圧部材と前記第1の保持部
    材との間をシールする環状の第4のシール手段であるこ
    とを特徴とする請求項2〜4の何れか一項に記載のボー
    ルバルブ。
  9. 【請求項9】 弾性部材を保持し、当該弾性部材の弾発
    力により前記第4のシール手段を押圧する第2の保持部
    材が設けられていることを特徴とする請求項8記載のボ
    ールバルブ。
  10. 【請求項10】 前記第2のシール手段および前記第3
    のシール手段、または前記第4のシール手段は非自封性
    を有することを特徴とする請求項5〜9の何れか一項に
    記載のボールバルブ。
  11. 【請求項11】 前記第1の保持部材の前記ボールシー
    トと反対側には、前記ハウジングの内周壁と離間した環
    状突起が形成され、 前記押圧部材は、前記ハウジングの内周壁と前記環状突
    起との間に位置していることを特徴とする請求項2〜1
    0の何れか一項に記載のボールバルブ。
  12. 【請求項12】 前記押圧部材における前記第1のシー
    ル手段を押圧する押圧部は、その軸方向の断面が楔状に
    形成されていることを特徴とする請求項2〜11の何れ
    か一項に記載のボールバルブ。
  13. 【請求項13】 前記第1の保持部材には、前記第1の
    シール手段の内径が前記ボールシートに向かって拡大す
    るように前記第1のシール手段の内周面を径方向に広げ
    るテーパ面が形成されていることを特徴とする請求項2
    〜12の何れか一項に記載のボールバルブ。
  14. 【請求項14】 非自封性を有するシール手段が用いら
    れた機械装置の組み立て方法であって、 ハウジングを締め付けると、機械装置を構成する一部の
    部品と協働して前記シール手段を所定量押し潰す潰し手
    段を用意し、 前記潰し手段を組み込んで前記ハウジングを締め付け、
    前記潰し手段と機械装置を構成する一部の部品とにより
    前記シール手段を押圧して潰し、 その後、前記潰し手段を取り外して機械装置を構成する
    部品を組み込むことを特徴とする機械装置の組み立て方
    法。
  15. 【請求項15】 非自封性を有するシール手段が用いら
    れた機械装置の組み立て方法であって、 機械装置の構成部品を用いることなく前記シール手段を
    所定量押し潰す潰し手段を用意し、 前記潰し手段により前記シール手段を押圧して潰し、 その後、潰された前記シール手段および機械装置を構成
    し且つ前記シール手段を押圧する部品を組み込むことを
    特徴とする機械装置の組み立て方法。
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