JP2002256855A - 排気浄化触媒の劣化検出装置 - Google Patents

排気浄化触媒の劣化検出装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気浄化触媒の劣化検出装置において、触媒
の種類に拘らず劣化状態を高精度に検出可能とする。 【解決手段】 排気管21に三元触媒22より上流側に
位置して第1、第2O2センサ27,28を設け、第1
2 センサ27の濃度検出部の周囲に三元触媒22の劣
化と相関して劣化する触媒層(酸化能力)38を付与
し、排気ガスが還元雰囲気のとき、この各O2 センサ2
7,28の出力特性の差が所定値以下となれば、三元触
媒22の劣化を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排気系
に設けられた少なくとも酸化機能を有する排気浄化触媒
の劣化状態を検出する排気浄化触媒の劣化検出装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、酸化機能を備えた排気浄化触媒と
して、白金(Pt)等の貴金属を有する三元触媒や酸化
触媒の他、リーン空燃比で運転中に排ガス中のNOxを
吸蔵または吸着(以下、単に吸蔵と称する。)し、理論
空燃比(ストイキ)またはリッチ空燃比での運転中に吸
蔵されたNOxを還元浄化する吸蔵型NOx触媒(NO
をNO2 に酸化して吸蔵する特性を有するために酸化機
能を備えた触媒)などが実用化されている。そして、こ
のような触媒が劣化して排気浄化能力が低下した場合に
は、計器盤のエンジンチェックランプを点灯する等によ
り運転者に認識させ、整備工場等で触媒交換等の措置を
とる必要がある。
【0003】このような排気浄化触媒の劣化状態を検出
する技術として、例えば、特開平3−74540号公報
に開示されたものがある。この公報に開示された「内燃
機関の空燃比制御装置」は、触媒の上流側に設けたO2
センサの出力に基づいて燃料供給量を補正して空燃比を
理論空燃比にフィードバック制御すると共に、触媒の下
流側に設けたリニアO2 センサの出力をモニタし、この
出力が理論空燃比から所定値以上相違した場合に触媒の
劣化を判定するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
「内燃機関の空燃比制御装置」は、フィードバック制御
により触媒の上流側の酸素濃度を理論空燃比を中心に変
動させても、触媒が正常であれば下流側の酸素濃度は大
きく変動しないが、触媒が劣化すると上流側の酸素濃度
変化に追従して触媒下流側の酸素濃度も大きく変動する
現象に着目したものである。この現象は触媒の有する酸
素ストレージ機能に起因するものであり、十分な酸素ス
トレージ機能が維持されている状態では、酸化雰囲気で
酸素を吸着して還元雰囲気で酸素を放出するため、触媒
の正常時は酸素ストレージ機能により下流側の酸素濃度
の変動は少ないが、触媒が劣化して酸素ストレージ機能
が低下すると、酸素の吸着反応及び放出反応が低下する
ため、排気に連動して下流側の酸素濃度の変動が大きく
なる。
【0005】即ち、この従来技術では、触媒において主
にセリア等の添加剤の劣化による酸素ストレージ機能の
低下を検出することで、間接的に触媒の劣化を判定して
いるが、各種の触媒の中にはこの酸素ストレージ機能を
ほとんど有しないものがあり、この触媒に対しては劣化
判定を行うことができない。例えば、エンジンに近接し
て排気通路に配設された三元触媒にあっては、その下流
側に設けた吸蔵型NOx触媒の還元時に還元剤としての
COが酸化されるのを防止するために、酸素ストレージ
機能が低くなるようにセリア等の添加剤の含有量が抑制
あるいは除去されている。そのため、このような酸素ス
トレージ機能を有していない三元触媒に対しては適正な
劣化判定を行うことができないという問題がある。
【0006】なお、例えば、特開平3−70849号公
報の「内燃機関の排気浄化装置」には、排気通路に三元
触媒を設け、その下流側に酸素濃度に応じた起電力を出
力する2個の検出素子を有する診断センサを設け、一方
の検出素子にのみ窒素酸化物還元触媒層を設け、2個の
検出素子の起電力の差に基づいて窒素酸化物排出量の異
常を検出する技術が開示されている。しかしながら、こ
の技術は、排気浄化触媒の劣化を検出するものではな
く、窒素酸化物排出量の異常を検出したときに、排気還
流量を制御するものでしかない。
【0007】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、触媒の種類に拘らず劣化状態を高精度に検出可
能とした排気浄化触媒の劣化検出装置を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに請求項1の発明の排気浄化触媒の劣化検出装置で
は、内燃機関の排気通路に排気浄化触媒を設け、この排
気浄化触媒の上流側に、濃度検出部の周囲に酸化能力が
付与されて酸化能力が排気浄化触媒と相関して劣化する
第1酸素濃度センサと、濃度検出部の周囲に酸化能力が
付与されていないかあるいは酸化能力が第1酸素濃度セ
ンサとは異なる第2酸素濃度センサとを設け、劣化判定
手段が第1酸素濃度センサの出力と第2酸素濃度センサ
の出力とに基づいて排気浄化触媒の劣化を判定するよう
にしている。
【0009】従って、酸素濃度センサの濃度検出部の周
囲に酸化能力を付与すると、水素の存在下でセンサ出力
特性が酸素希薄(酸素濃度が低い)側にシフトする現象
を抑制することができるが、上記した第1酸素濃度セン
サと第2酸素濃度センサとでは濃度検出部の周囲の酸化
能力が異なるため、両センサのシフト抑制量は異なって
センサ出力特性に差が生じる。しかしながら、第1酸素
濃度センサの濃度検出部の周囲に付与された酸化能力が
劣化すると、両センサの出力特性の差が変化する。そし
て、このような状況を発生させる酸化能力の劣化は排気
浄化触媒の劣化と相関しているため、第1、第2酸素濃
度センサの出力に基づいて排気浄化触媒の劣化を精度良
く検出することができる。また、排気浄化触媒の酸素ス
トレージ能力の低下を検出して劣化検出するものではな
いため、酸素ストレージ能力ほとんど有していない排気
浄化触媒に対しても、有効に劣化を検出することができ
る。
【0010】なお、好ましい態様として、劣化判定手段
は、排気浄化触媒に流入する排気が還元雰囲気、例え
ば、排気中の水素濃度が高い特定運転状態であるときに
劣化判定を実行することで、的確に触媒劣化を判定でき
る。また、第2酸素濃度センサは、濃度検出部の周囲に
酸化能力が付与されていないかあるいは酸化能力が第1
酸素濃度センサに対して劣るもので、劣化判定手段が両
センサの出力特性差が所定の基準値より小さくなったと
きに排気浄化触媒が劣化したと判定することで、的確に
触媒劣化を判定できる。
【0011】更に、第1酸素濃度センサの出力に基づい
て内燃機関のフィードバック制御を行う手段を有すると
共に、第2酸素濃度センサは濃度検出部の周囲に酸化能
力が付与されていないものとすることで、ストイキ点の
検出が容易な第1酸素濃度センサの出力に基づいて高精
度なフィードバック制御が可能となるし、触媒劣化の検
出用として追加される第2酸素濃度センサには酸化能力
を付与する必要がないため、安価なものとしてコストの
上昇を抑制できる。また、第1酸素濃度センサは濃度検
出部の周囲に排気浄化触媒と同様の触媒を設けて酸化能
力を付与することにより、排気浄化触媒と第1酸素濃度
センサに設けられた触媒との劣化を完全に相関させるこ
とが可能となり、精度良く排気浄化触媒の劣化を検出で
きる。
【0012】また、請求項2の発明の排気浄化触媒の劣
化検出装置では、内燃機関の排気通路に少なくとも酸化
能力を有する排気浄化触媒を設け、この排気浄化触媒の
下流側に、濃度検出部の周囲に酸化能力が付与された第
1酸素濃度センサと、濃度検出部の周囲に酸化能力が付
与されていないかあるいは酸化能力が第1酸素濃度セン
サとは異なる第2酸素濃度センサとを設け、劣化判定手
段が第1酸素濃度センサの出力と第2酸素濃度センサの
出力とに基づいて排気浄化触媒の劣化を判定するように
している。
【0013】従って、酸素濃度センサの濃度検出部の周
囲に酸化能力を付与すると、水素の存在下でセンサ出力
特性が酸素希薄側にシフトする現象を抑制することがで
きるが、上記した第1酸素濃度センサと第2酸素濃度セ
ンサとでは濃度検出部の周囲の酸化能力が異なるため、
両センサのシフト抑制量は異なってセンサ出力特性に差
が生じる。しかしながら、第1、第2酸素濃度センサの
上流側には少なくとも酸化能力を有する排気浄化触媒が
設けられているため、排気浄化触媒が正常であれば、両
センサに酸化対象成分が到来しないので、両センサの出
力特性の差はほとんど生じない。これに対して排気浄化
触媒の酸化能力が低下すると、第1、第2酸素濃度セン
サに多くの酸化対象成分が到達することとなり、両セン
サの出力特性に差が発生する。そのため、第1、第2酸
素濃度センサの出力に基づいてこのような状況を判定す
ることで、排気浄化触媒の劣化を精度良く検出すること
ができる。また、排気浄化触媒の酸素ストレージ能力の
低下を検出して劣化検出するものではないため、酸素ス
トレージ能力ほとんど有していない排気浄化触媒に対し
ても、有効に劣化を検出することができる。
【0014】なお、好ましい態様として、劣化判定手段
は、排気浄化触媒に流入する排気が還元雰囲気、例え
ば、排気中の水素濃度が高い特定運転状態であるときに
劣化判定を実行することで、的確に触媒劣化を判定でき
る。また、劣化判定手段は、両センサの出力特性差が所
定の基準値より大きくなったときに排気浄化触媒が劣化
したと判定することで、的確に触媒劣化を判定できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0016】図1に本発明の第1実施形態に係る排気浄
化触媒の劣化検出装置を適用した内燃機関の排気浄化装
置の概略構成、図2に第1O2 センサの要部断面、図3
に第2O2 センサの要部断面、図4に本実施形態の排気
浄化触媒の劣化検出装置による劣化検出制御を表すフロ
ーチャート、図5に空燃比に対するO2 センサの出力電
圧を表すグラフを示す。
【0017】本実施形態の内燃機関(以下、エンジンと
称する。)は、例えば、燃料噴射モード(運転モード)
を切換えることで、吸気行程での燃料噴射(吸気行程噴
射モード)または圧縮行程での燃料噴射(圧縮行程噴射
モード)を実施可能な筒内噴射型火花点火式直列4気筒
ガソリンエンジンである。そして、この筒内噴射型のエ
ンジン11は、容易にして理論空燃比(ストイキ)での
運転やリッチ空燃比での運転(リッチ空燃比運転)の
他、リーン空燃比での運転(リーン空燃比運転)が実現
可能となっており、特に圧縮行程噴射モードでは、超リ
ーン空燃比での運転が可能となっている。
【0018】本実施形態において、図1に示すように、
エンジン11のシリンダヘッド12には、各気筒毎に点
火プラグ13と共に電磁式の燃料噴射弁14が取付けら
れており、この燃料噴射弁14によって燃焼室15内に
燃料を直接噴射可能となっている。この燃料噴射弁14
には、図示しない燃料パイプを介して燃料供給装置(燃
料ポンプ)が接続されており、燃料タンク内の燃料が高
燃圧で供給され、この燃料を燃料噴射弁14から燃焼室
15内に向けて所定の燃圧で噴射する。この際、燃料噴
射量は燃料ポンプの燃料吐出圧と燃料噴射弁14の開弁
時間(燃料噴射時間)とから決定される。
【0019】シリンダヘッド12には、各気筒毎に略直
立方向に吸気ポートが形成されており、各吸気ポートと
連通するようにして吸気マニホールド16の一端がそれ
ぞれ接続されている。そして、吸気マニホールド16の
他端にはドライブバイワイヤ(DBW)方式の電動スロ
ットル弁17が接続されており、図示しないアクセルペ
ダルにはアクセル開度θthを検出するアクセル開度セン
サが設けられている。また、シリンダヘッド12には、
各気筒毎に略水平方向に排気ポートが形成されており、
各排気ポートと連通するようにして排気マニホールド1
9の一端がそれぞれ接続されている。
【0020】そして、エンジン11には、クランク角を
検出するクランク角センサ20が設けられており、この
クランク角センサ20はエンジン回転速度Neを検出可
能となっている。なお、上述した筒内噴射型エンジン1
1は既に公知のものであり、その構成の詳細については
ここでは説明を省略する。
【0021】また、エンジン11の排気マニホールド1
9には排気管(排気通路)21が接続されており、この
排気管21にはエンジン11に近接した小型の三元触媒
22及び排気浄化触媒装置23を介して図示しないマフ
ラーが接続されている。そして、この排気管21におけ
る近接三元触媒22と排気浄化触媒装置23との間の部
分には、排気浄化触媒装置23の直上流、即ち、後述す
る吸蔵型NOx触媒25の直上流に排気温度を検出する
高温センサ24が設けられている。
【0022】この近接三元触媒22は、エンジン11の
冷態始動時に排気ガスによって加熱して早期に活性化さ
せると共に、排気空燃比が理論空燃比近傍のときに排気
ガス中の有害物質(HC,CO,NOx)を浄化するも
のであり、貴金属として白金(Pt)、ロジウム(R
h)等を有した触媒となっている。そして、この近接三
元触媒22は、その下流側に設けた吸蔵型NOx触媒2
5の放出還元時に還元剤としてのCOが酸化されるのを
防止するため、酸素ストレージ機能が低くなるようにセ
リア等の添加剤の含有量が抑制されている。
【0023】また、排気浄化触媒装置23は、排気空燃
比がリーン空燃比のときに排気ガス中にNOxを吸蔵す
るNOx低減機能と、排気空燃比が理論空燃比近傍のと
きに排気ガス中の有害物質(HC,CO,NOx)を浄
化する三元機能とをもたせるために、吸蔵型NOx触媒
25と三元触媒26との2つの触媒を有して構成されて
おり、三元触媒26の方が吸蔵型NOx触媒25よりも
下流側に配設されている。この三元触媒26は吸蔵型N
Ox触媒25から吸蔵されたNOxが放出された際に吸
蔵型NOx触媒25自身で還元しきれなかったNOxを
還元する役目も行っている。
【0024】なお、この排気浄化触媒装置23は、吸蔵
型NOx触媒25がNOxを還元し、HCとCOを酸化
する三元触媒の機能(ここでは、三元機能と称する。)
を十分有している場合には、この吸蔵型NOx触媒25
だけとして吸蔵型NOx触媒と三元触媒の一体型として
もよい。この吸蔵型NOx触媒25は、酸化雰囲気にお
いてNOxを一旦吸蔵させ(NOx低減機能)、主とし
てCOの存在する還元雰囲気中においてNOxを放出し
てN2 (窒素)等に還元させる還元機能を持つものであ
る。詳しくは、吸蔵型NOx触媒25は、貴金属として
白金(Pt)、パラジウム(Pd)等を有した触媒とし
て構成されており、吸蔵材としてはバリウム(Ba)等
のアルカリ金属、アルカリ土類金属が採用されている。
【0025】そして、近接三元触媒22の上流側に位置
して第1O2 センサ(第1酸素濃度センサ)27と第2
2 センサ(第2酸素濃度センサ)28が設けられてい
る。これら各O2 センサ27,28は排気中の酸素濃度
を検出するものであり、酸素量が多いときには小さな電
圧値を出力するように構成されている。つまり、各O 2
センサ27,28の出力特性は、酸素がほとんど存在せ
ずに還元剤のCO、HC、H2 等が多く存在するリッチ
空燃比雰囲気で大きく、ストイキ雰囲気で特性が切り替
わり、酸素過剰状態にあるリーン空燃比雰囲気では小さ
くなるようにされている。そして、後述するが、第1O
2 センサ27は濃度検出部の周囲に酸化能力が付与さ
れ、その酸化能力が三元触媒22と相関して劣化する特
性を有する一方、第2O2 センサ28は濃度検出部の周
囲に酸化能力が付与されておらず、酸化能力が第1O2
センサ27とは異なる特性となっている。この場合、第
1O 2 センサ27はエンジン11から排出される排気ガ
スの酸素濃度を検出し、空燃比を理論空燃比にフィード
バック制御する際に使用される。
【0026】更に、入出力装置、記憶装置(ROM、R
AM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)、
タイマカウンタ等を有するECU(電子コントロールユ
ニット)29が設けられており、このECU29により
エンジン11を含めた本実施形態の排気浄化装置の総合
的な制御が行われる。即ち、ECU29の入力側には、
上述した高温センサ24や第1、第2O2 センサ27,
28等の各種センサ類が接続されており、これらセンサ
類からの検出情報が入力する。一方、ECU29の出力
側には、点火コイルを介して上述した点火プラグ13や
燃料噴射弁14等が接続されており、これら点火コイ
ル、燃料噴射弁14等には、各種センサ類からの検出情
報に基づき演算された燃料噴射量や点火時期等の最適値
がそれぞれ出力される。これにより、燃料噴射弁14か
ら適正量の燃料が適正なタイミングで噴射され、点火プ
ラグ13によって適正なタイミングで点火が実施され
る。
【0027】実際に、ECU29では、図示しないアク
セル開度センサからのアクセル開度情報θthとクランク
角センサ20からのエンジン回転速度情報Neとに基づ
いてエンジン負荷に対応する目標筒内圧、即ち目標平均
有効圧Peを求めるようにされており、更に、この目標
平均有効圧Peとエンジン回転速度情報Neとに応じて
マップ(図示せず)より燃料噴射モードを設定するよう
にされている。例えば、目標平均有効圧Peとエンジン
回転速度Neとが共に小さいときには、燃料噴射モード
は圧縮行程噴射モードとされて燃料が圧縮行程で噴射さ
れ、一方、目標平均有効圧Peが大きくなり、あるいは
エンジン回転速度Neが大きくなると燃料噴射モードは
吸気行程噴射モードとされ、燃料が吸気行程で噴射され
る。
【0028】そして、目標平均有効圧Peとエンジン回
転速度Neとから制御目標となる目標空燃比(目標A/
F)が設定され、適正量の燃料噴射量がこの目標A/F
に基づいて決定される。また、高温センサ24により検
出された排気温度情報からは触媒温度Tcat が推定され
る。詳しくは、高温センサ24と吸蔵型NOx触媒25
とが多少なりとも離れて配置されていることに起因する
誤差を補正するために、目標平均有効圧Peとエンジン
回転速度情報Neとに応じて温度差マップが予め実験等
により設定されており、触媒温度Tcat は、目標平均有
効圧Peとエンジン回転速度情報Neとが決まると一義
に推定されるようにされている。
【0029】従って、このように構成された本実施形態
の内燃機関の排気浄化装置にて、排気浄化触媒装置23
の吸蔵型NOx触媒25では、リーンモードにおける超
リーン燃焼運転時のような酸素濃度過剰雰囲気で、排気
中のNOxが硝酸塩として吸蔵されて排気の浄化が行わ
れる。一方、酸素濃度が低下した雰囲気では、吸蔵型N
Ox触媒25に吸蔵した硝酸塩と排気中のCOとが反応
して炭酸塩が生成されると共にNOxが放出される。従
って、吸蔵型NOx触媒25へのNOxの吸蔵が進む
と、空燃比のリッチ化あるいは追加の燃料噴射を行うな
どして酸素濃度を低下させてCOを供給し、吸蔵型NO
x触媒25からNOxを放出させて機能を再生する(N
Oxパージ)。
【0030】また、燃料中にはイオウ(S)成分が含ま
れており、このS成分は酸素と反応して硫黄酸化物(S
Ox)となり、このSOxがNOxの代わりに硫酸塩と
して硝酸塩の代わりに吸蔵型NOx触媒に吸蔵されてし
まい、触媒のNOx浄化効率が低下する。吸蔵型NOx
触媒に吸蔵された硫酸塩は硝酸塩より安定であるために
NOx触媒25へのSOxの吸蔵量が進むと、吸蔵型N
Ox触媒を高温とした状態で空燃比を一時的にリッチ化
してSOxを放出することで、吸蔵型NOx触媒25の
機能を再生する(SOxパージ)。
【0031】一方、三元触媒22は排気ガス中の有害物
質(HC,CO,NOx)を浄化するものであるが、経
時的に劣化してしたり、触媒が高温となったときに劣化
することがある。そこで、経時的に変化するこの三元触
媒22の処理能力を把握しながら、その処理能力に応じ
た内燃機関を燃焼制御を実行して排気ガス特性を向上す
る必要がある。
【0032】そこで、本実施形態にあっては、前述した
ように、第1O2 センサ27の濃度検出部の周囲に酸化
能力を付与する一方、第2O2 センサ28の濃度検出部
の周囲には酸化能力を付与せず、両センサ27,28が
異なる出力特性となるように構成し、第1O2 センサ2
7が検出した酸素濃度から排気ガスが還元(リッチまた
はストイキ)雰囲気であることを検出し、ECU29
は、第1、第2O2 センサ27,28の出力特性の差が
所定の基準値より小さくなったときに、三元触媒22の
劣化を判定(劣化判定手段)するようにしている。
【0033】即ち、O2 センサは排気ガスに含まれる酸
素量を測定するものであるが、ストイキあるいはリッチ
空燃比でのエンジン11の運転中には、排気ガス中に酸
素以外に水素が存在している。水素は酸素より分子が小
さく、O2 センサの電極保護層を拡散する速度が速いた
め、水素は酸素より早く多量にこの電極保護層に到達し
てO2 センサの出力特性は酸素希薄(酸素濃度が低い)
側にシフトする。そこで、このO2 センサの電極保護層
の表面に酸化能力を有する触媒層を設けると、水素がこ
の触媒層により酸化されるため、センサ出力特性が酸素
希薄側にシフトする現象を抑制することができる。
【0034】そして、本実施形態のように、第1O2
ンサ27の濃度検出部のみに触媒層(酸化能力)を付与
すると、第2O2 センサ28とのシフト量が異なってセ
ンサ出力特性に差が生じる。しかしながら、時間の経過
に伴って、第1O2 センサ27の触媒層が劣化すると、
両センサ27,28の出力特性の差が減少する。この場
合、第1O2 センサ27の触媒層は三元触媒22と相関
して劣化する特性を有するものであるため、このような
状況を発生させる触媒層の劣化は三元触媒22の劣化を
表すものであり、この第1、第2O2 センサ27,28
の出力に基づいて三元触媒22の劣化を精度良く検出す
ることができる。
【0035】ここで、第1、第2O2 センサ27,28
の構造を詳細に説明する。第1O2センサ27は、図2
に示すように、ハウジング31内にコップ型の検出素子
32が取付けられ、この検出素子32の周囲に素子カバ
ー33が取付けられている。この検出素子32は、ジル
コニア固体電解質34の内側に内側電極(大気側Pt電
極)35が装着され、外側に外側電極(排気側電極)3
6が装着されると共に、この外側電極36の外側に電極
保護層(セラミック等のコーティング)37が付与さ
れ、更にこの電極保護層37の外側に三元触媒22と相
関して劣化する特性を有する触媒層(酸化能力)38が
付与されて構成されており、具体的には、三元触媒22
と同様の触媒が使用される。従って、内側電極35に高
酸素濃度の大気を導入し、触媒層38に低酸素濃度の排
気ガスを導入すると、ジルコニア固定電解質34が内外
面の酸素濃度差に応じて起電力を発生し、この起電力に
基づいて酸素濃度を検出するが、排気ガス中に水素が含
有していると触媒層38にて酸化される。
【0036】一方、第2O2 センサ28は触媒層38が
設けられていない点以外は第1O2センサ27とほぼ同
様の構成をなし、図3に示すように、ハウジング31内
にコップ型の検出素子32が取付けられ、この検出素子
32の周囲に素子カバー33が取付けられている。この
検出素子32は、ジルコニア固体電解質34の内側に内
側電極35が装着され、外側に外側電極36が装着さ
れ、この外側電極36の外側に電極保護層37が付与さ
れて構成されている。従って、内側電極35に高酸素濃
度の大気を導入し、外側電極36に低酸素濃度の排気ガ
スを導入すると、ジルコニア固定電解質34が内外面の
酸素濃度差に応じて起電力を発生して酸素濃度を検出す
る。
【0037】ここで、本実施形態の排気浄化触媒の劣化
検出装置による制御を図4に示すフローチャートに基づ
いて詳細に説明する。図4に示すように、まず、ステッ
プS1では、第1、第2O2 センサ27,28の出力値
を読み込み、ステップS2では、空燃比がストイキまた
はリッチ空燃比かどうかを判定する。この空燃比の判定
は、第1O2 センサ27が検出した出力値、つまり、酸
素濃度から検出し、排気ガスの空燃比が酸化(リーン)
雰囲気であればそのままリターンし、ストイキまたはリ
ッチ空燃比であれば、ステップS3に移行する。なお、
この空燃比制御にて、第1O2 センサ27が故障した場
合には、第2O2 センサ28が検出した出力値を用い
る。
【0038】そして、このステップS3では、触媒層3
8が付与された第1O2 センサ27と触媒層のない第2
2 センサ28とのセンサ出力値の差が所定値以下であ
るかどうかを判定する。即ち、前述したように、エンジ
ン11から排出された排気ガスにはストイキあるいはリ
ッチ空燃比にて酸素と共に水素等の還元剤が存在してい
る。図5に示すように、第1O2 センサ27は触媒層3
8が付与されているため、水素がこの触媒層38にて酸
化され、ジルコニア固定電解質34は内外面の酸素濃度
差に応じて適正な起電力を発生し、精度良く酸素濃度を
検出できる。一方、第2O2 センサ28は触媒層が付与
されていないため、水素が酸素より早く電極保護層37
に付着し、適正な起電力を発生することができず、酸素
濃度は希薄側にシフトし、各O2 センサ27,28のセ
ンサ出力特性に差が生じる。
【0039】この場合、第1O2 センサ27の触媒層3
8は三元触媒22と相関して劣化する特性を有している
ため、ステップS3にて、第1O2 センサ27と第2O
2 センサ28とのセンサ出力値の差が所定値より大きけ
れば、第1O2 センサ27の触媒層38、つまり、三元
触媒22は劣化していないと判定してそのままリターン
する。
【0040】しかしながら、第1O2 センサ27の触媒
層38が劣化すると、この触媒層38が水素を酸化する
ことができず、第1O2 センサ27の出力特性が第2O
2 センサ28の出力特性に近似し、両センサ27,28
の出力特性の差が減少する。従って、ステップS3で
は、各O2 センサ27,28のセンサ出力値の差が所定
値以下であれば、ステップS4にて、第1O2 センサ2
7の触媒層38の劣化、つまり、三元触媒22の劣化を
判定し、ステップS5にて、計器盤のエンジンチェック
ランプ30を点灯することにより運転者に認識させる。
これにより運転者は整備工場等で劣化触媒の交換等の措
置をとることができる。
【0041】このように本実施形態の内燃機関の排気浄
化装置では、排気管21に三元触媒22より上流側に位
置して第1、第2O2 センサ27,28を設け、第1O
2 センサ27の濃度検出部の周囲に三元触媒22の劣化
と相関して劣化する触媒層(酸化能力)38を付与して
おり、排気ガスが還元雰囲気のとき、この各O2 センサ
27,28の出力特性の差が所定値以下となれば、三元
触媒22の劣化を判定し、エンジンチェックランプ30
を点灯して運転者に認識させるようにしている。このよ
うに触媒層38を有する第1O2 センサ27の検出値の
変化に基づいて、三元触媒22の排気浄化能力の低下を
的確に判定することができる。
【0042】図6に本発明の第2実施形態に係る排気浄
化触媒の劣化検出装置を適用した内燃機関の排気浄化装
置の概略構成、図7に本実施形態の排気浄化触媒の劣化
検出装置による劣化検出制御を表すフローチャート、図
8に空燃比に対するO2 センサの出力電圧を表すグラフ
を示す。なお、前述した実施形態で説明したものと同様
の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説
明は省略する。
【0043】本実施形態において、図6に示すように、
近接三元触媒22の下流側であって吸蔵型NOx触媒2
5の上流側に位置して第1O2 センサ27と第2O2
ンサ28が設けられている。そして、第1O2 センサ2
7は濃度検出部の周囲に触媒層(酸化能力)が付与され
る一方、第2O2 センサ28は濃度検出部の周囲に酸化
能力が付与されておらず、酸化能力が第1O2 センサ2
7とは異なる特性となっている。従って、第1O2 セン
サ27が検出した酸素濃度から排気ガスが還元(リッチ
またはストイキ)雰囲気であることを検出し、第1、第
2O2 センサ27,28の出力特性の差が所定の基準値
より大きくなったときに、三元触媒22の劣化を判定す
るようにしている。なお、この第1O2 センサ27に付
与する触媒層は三元触媒22との劣化度合の相関は低く
てもよく、この三元触媒22より劣化しにくい触媒のほ
うが第2O2 センサ28との酸素濃度出力の差がより大
きく出るので好ましい。また、第1O2 センサ27は排
気ガスの酸素濃度を検出し、空燃比を理論空燃比にフィ
ードバック制御する際に使用される。
【0044】即ち、ストイキあるいはリッチ空燃比での
エンジン11の運転中には、排気ガス中に水素が存在し
ており、O2 センサの出力特性は酸素希薄側にシフトす
るが、このO2 センサの電極保護層の表面に酸化能力を
有する触媒層を設けると、水素がこの触媒層により酸化
されるため、センサ出力特性が酸素希薄側にシフトする
現象を抑制することができる。しかしながら、本実施形
態のように、第1O2センサ27の濃度検出部のみに触
媒層(酸化能力)38を付与しても、この第1、第2O
2 センサ27,28の上流側に酸化能力を有する三元触
媒22が設けられていると、この三元触媒22が正常に
排気ガス(水素などの酸化対象成分)を処理していれ
ば、各O2 センサ27,28にはこの水素が到来しない
ので、2つのO2 センサ27,28の出力特性の差はほ
とんど生じない。
【0045】これに対して時間の経過に伴って、三元触
媒22の酸化能力が低下すると、第1、第2O2 センサ
27,28に多くの水素が到達することとなり、2つの
2センサ27,28の出力特性に差が発生する。その
ため、第1、第2O2 センサ27,28の出力に基づい
てこのような状況を判定することで、三元触媒22のの
劣化を精度良く検出することができる。
【0046】ここで、本実施形態の排気浄化触媒の劣化
検出装置による制御を図7に示すフローチャートに基づ
いて詳細に説明する。図7に示すように、まず、ステッ
プS11では、第1、第2O2 センサ27,28の出力
値を読み込み、ステップS12では、第1O2 センサ2
7が検出した出力値に基づいて空燃比がストイキまたは
リッチ空燃比かどうかを判定し、空燃比がストイキまた
はリッチ空燃比であれば、ステップS13に移行する。
【0047】このステップS13では、触媒層が付与さ
れた第1O2 センサ27と触媒層のない第2O2 センサ
28とのセンサ出力値の差が所定値以上であるかどうか
を判定する。即ち、エンジン11から排出された排気ガ
スにはストイキあるいはリッチ空燃比にて酸素と共に水
素等の還元剤が存在している。しかし、第1、第2O 2
センサ27,28の上流側に三元触媒22が設けられて
いるため、図8に示すように、水素がこの三元触媒22
にて酸化され、第1、第2O2 センサ27,28は適正
な起電力を発生し、精度良く酸素濃度を検出できる。従
って、ステップS13にて、第1、第2O2 センサ2
7,28とのセンサ出力値の差が所定値より小さけれ
ば、三元触媒22は劣化していないと判定してそのまま
リターンする。
【0048】しかしながら、三元触媒22が劣化すると
水素を酸化することができず、三元触媒22を通過した
水素が各O2 センサ27,28に到達する。このとき、
第1O2 センサ27は触媒層が水素を酸化して適正な起
電力を発生し、精度良く酸素濃度を検出できる。一方、
第2O2 センサ28は触媒層が付与されていないため、
水素が酸素より早く電極保護層に付着し、適正な起電力
を発生することができず、酸素濃度は希薄側にシフト
し、第1O2 センサ27の出力特性と第2O2 センサ2
8の出力特性とに差が生じる。従って、ステップS13
では、各O2 センサ27,28のセンサ出力値の差が所
定値以上であれば、ステップS14にて、三元触媒22
の劣化を判定し、ステップS15にて、計器盤のエンジ
ンチェックランプ30を点灯することにより運転者に認
識させる。これにより運転者は整備工場等で劣化触媒の
交換等の措置をとることができる。
【0049】このように本実施形態の内燃機関の排気浄
化装置では、排気管21に三元触媒22により下流側に
位置して第1、第2O2 センサ27,28を設け、第1
2センサ27の濃度検出部の周囲に触媒層(酸化能
力)を付与しており、排気ガスが還元雰囲気のとき、こ
の各O2 センサ27,28の出力特性の差が所定値以上
となれば、三元触媒22の劣化を判定し、エンジンチェ
ックランプ30を点灯して運転者に認識させるようにし
ている。このように触媒層のない第2O2 センサ28の
検出値の変化に基づいて、三元触媒22の排気浄化能力
の低下を的確に判定することができる。
【0050】なお、上述した各実施形態では、三元触媒
22の劣化判定を空燃比がストイキまたはリッチ空燃比
のときに行ったが、水素が発生する運転状態であれば三
元触媒22の劣化判定を行うことができるものであり、
例えば、空燃比がリーン空燃比である酸化雰囲気でもよ
い。また、エンジン11の始動時には、燃焼が不完全燃
焼状態となり、水素が発生しやすくO2 センサのセンサ
出力特性が酸素希薄側にシフトする現象となるため、こ
のような運転状態のときに劣化判定を行ってもよい。
【0051】また、上述した各実施形態では、三元触媒
22の上流側あるいは下流側に第1、第2O2 センサ2
7,28を設けて排気ガスの酸素濃度を検出したが、O
2 センサに代えてリニアA/Fセンサを用いてもよい。
また、第1、第2O2 センサ27,28が検出した排気
ガスの酸素濃度の差に基づいて三元触媒22の劣化を判
定したが、両O2 センサ27,28が検出した排気ガス
の酸素濃度の比に基づいて三元触媒22の劣化を判定し
てもよい。そして、2つのO2 センサ27,28の相対
的な装着位置も両O2 センサ27,28が三元触媒22
の上流側あるいは下流側の一方に配設されていればよ
く、排気ガスの流れる方向に対して上下流方向に並設し
ても、平行に配設してもよい。
【0052】更に、上述の各実施形態では、三元触媒2
2の上流側あるいは下流側に第1、第2O2 センサ2
7,28を設けて排気ガスの酸素濃度に基づいてこの三
元触媒22の劣化を判定したが、三元触媒22に拘ら
ず、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(R
h)イリジウム(Ir)など多少であっても酸化能力を
有する触媒であれば対応することができ、例えば、酸化
触媒、吸蔵型NOx触媒、吸着型NOx触媒、選択還元
型NOx触媒などに適用して劣化を適正に判定すること
ができる。また、セリア等の添加剤による酸素ストレー
ジ機能を有しない三元触媒22に対して劣化判定を行う
ように構成したが、もちろん、この添加剤が添加されて
酸素ストレージ機能を有する触媒に対して適用すること
もできる。
【0053】また、上述の各実施形態では、酸化能力が
付与されていない第2O2 センサを設けたが、第1O2
センサと特性が異なるものであれば、酸化能力が付与さ
れた第2O2 センサを使用してもよい。また、エンジン
についても、上述の実施形態にような筒内噴射型エンジ
ンに限らず、吸気管噴射型リーンバーンエンジンでもよ
いし、リーンバーンエンジンでなくてもよく、ディーゼ
ルエンジンにも適用できる。
【0054】
【発明の効果】以上、実施形態において詳細に説明した
ように請求項1の発明の排気浄化触媒の劣化検出装置に
よれば、排気浄化触媒の上流側に、濃度検出部の周囲に
酸化能力が付与されて酸化能力が排気浄化触媒と相関し
て劣化する第1酸素濃度センサと、濃度検出部の周囲に
酸化能力が付与されていないかあるいは酸化能力が第1
酸素濃度センサとは異なる第2酸素濃度センサとを設
け、劣化判定手段が各酸素濃度センサの出力に基づいて
排気浄化触媒の劣化を判定するようにしたので、第1酸
素濃度センサは酸化能力により出力特性が酸素希薄側に
シフトする現象を抑制することができるために第2酸素
濃度センサの出力特性との間に差が生じるが、第1酸素
濃度センサの酸化能力が劣化すると、両センサの出力特
性の差が変化するため、この状況に基づいて排気浄化触
媒の劣化を精度良く検出することができ、この場合、排
気浄化触媒の酸素ストレージ能力の低下を検出して劣化
検出するものではないため、酸素ストレージ能力ほとん
ど有していない排気浄化触媒に対しても、有効に劣化を
検出することができる。
【0055】また、請求項2の発明の排気浄化触媒の劣
化検出装置によれば、排気浄化触媒の下流側に、濃度検
出部の周囲に酸化能力が付与された第1酸素濃度センサ
と、濃度検出部の周囲に酸化能力が付与されていないか
あるいは酸化能力が第1酸素濃度センサとは異なる第2
酸素濃度センサとを設け、劣化判定手段が各酸素濃度セ
ンサの出力に基づいて排気浄化触媒の劣化を判定するよ
うにしたので、第1酸素濃度センサは酸化能力により出
力特性が酸素希薄側にシフトする現象を抑制することが
できるために第2酸素濃度センサの出力特性との間に差
が生じるが、各酸素濃度センサの上流側に酸化能力を有
する排気浄化触媒が設けられているため、排気浄化触媒
が正常であれば、両センサの出力特性の差はほとんど生
じず、排気浄化触媒の酸化能力が低下すると、各酸素濃
度センサの出力特性に差が発生するため、この状況に基
づいて排気浄化触媒の劣化を精度良く検出することがで
き、また、排気浄化触媒の酸素ストレージ能力の低下を
検出して劣化検出するものではないため、酸素ストレー
ジ能力ほとんど有していない排気浄化触媒に対しても、
有効に劣化を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る排気浄化触媒の劣
化検出装置を適用した内燃機関の排気浄化装置の概略構
成図である。
【図2】第1O2 センサの要部断面図である。
【図3】第2O2 センサの要部断面図である。
【図4】第1実施形態の排気浄化触媒の劣化検出装置に
よる劣化検出制御を表すフローチャートである。
【図5】第1実施形態における空燃比に対するO2 セン
サの出力電圧を表すグラフである。
【図6】本発明の第2実施形態に係る排気浄化触媒の劣
化検出装置を適用した内燃機関の排気浄化装置の概略構
成図である。
【図7】第2実施形態の排気浄化触媒の劣化検出装置に
よる劣化検出制御を表すフローチャートである。
【図8】第2実施形態における空燃比に対するO2 セン
サの出力電圧を表すグラフである。
【符号の説明】
11 エンジン 21 排気管(排気通路) 22 三元触媒(排気浄化触媒) 23 排気浄化触媒装置 25 吸蔵型NOx触媒 27 第1O2 センサ(第1酸素濃度センサ) 28 第2O2 センサ(第2酸素濃度センサ) 29 電子コントロールユニット,ECU(劣化判定手
段) 30 エンジンチェックランプ 38 触媒層(酸化能力)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G084 DA27 EA11 EB22 FA00 FA10 FA26 FA27 FA30 FA33 FA38 3G091 AA24 AA28 AB03 AB06 BA33 CA16 DB07 DB11 EA17 EA34 FB11 FB12 FC01 GB03Y GB06W GB07W HA09 HA12 HA36 HA37 HA42

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気通路に設けられた排気浄
    化触媒と、該排気浄化触媒の上流側に位置して前記排気
    通路に設けられると共に濃度検出部の周囲に酸化能力が
    付与されて該酸化能力が前記排気浄化触媒と相関して劣
    化する第1酸素濃度センサと、前記排気浄化触媒の上流
    側に位置して前記排気通路に設けられると共に濃度検出
    部の周囲に酸化能力が付与されていないかあるいは該酸
    化能力が前記第1酸素濃度センサとは異なる第2酸素濃
    度センサと、前記第1酸素濃度センサの出力と前記第2
    酸素濃度センサの出力とに基づいて前記排気浄化触媒の
    劣化を判定する劣化判定手段とを具えたことを特徴とす
    る排気浄化触媒の劣化検出装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関の排気通路に設けられて少なく
    とも酸化能力を有する排気浄化触媒と、該排気浄化触媒
    の下流側に位置して前記排気通路に設けられると共に濃
    度検出部の周囲に酸化能力が付与された第1酸素濃度セ
    ンサと、前記排気浄化触媒の下流側に位置して前記排気
    通路に設けられると共に濃度検出部の周囲に酸化能力が
    付与されていないかあるいは該酸化能力が前記第1酸素
    濃度センサとは異なる第2酸素濃度センサと、前記第1
    酸素濃度センサの出力と前記第2酸素濃度センサの出力
    とに基づいて前記排気浄化触媒の劣化を判定する劣化判
    定手段とを具えたことを特徴とする排気浄化触媒の劣化
    検出装置。
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