JP2002256700A - コンクリート型枠およびコンクリート型枠用桟木ならびにコンクリート打設方法 - Google Patents

コンクリート型枠およびコンクリート型枠用桟木ならびにコンクリート打設方法

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JP2002256700A
JP2002256700A JP2001265906A JP2001265906A JP2002256700A JP 2002256700 A JP2002256700 A JP 2002256700A JP 2001265906 A JP2001265906 A JP 2001265906A JP 2001265906 A JP2001265906 A JP 2001265906A JP 2002256700 A JP2002256700 A JP 2002256700A
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paperboard
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Norio Momoki
憲男 百木
Hideki Nakane
秀樹 中根
Keiichi Yokota
恵一 横田
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    • E04G9/02Forming boards or similar elements
    • E04G9/06Forming boards or similar elements the form surface being of metal
    • E04G9/065Forming boards or similar elements the form surface being of metal the form surface being of wire mesh

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り返し使用可能で木材資源や環境の保護に
貢献できるコンクリート型枠材料を提供する。 【解決手段】 合板又は板紙からなる堰板1の裏面に周
設した枠2の内側に、凸条部30の両側に堰板裏面に当
接する一対の支持辺33を凸条部30にそって形成した
アルミニウム製桟木3を設けたコンクリート型枠は、桟
木がアルミニウム製であり極めて耐久性が高く、繰り返
し使用することができ、また、耐圧強度が大きく、堰板
としての合板や板紙などの厚みも薄くてよく、資材の使
用量を低減することが可能で木材資源や環境の保護に貢
献することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築、土木工事な
どのコンクリート打設時に用いられるコンクリート型枠
およびコンクリート型枠用桟木ならびにコンクリートを
打設する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、コンクリート型枠は、主として合
板、パーティクルボード、ハードボードなどの木質板な
どから作製されコンクリート面を形成する堰板の裏面
を、木枠や桟木などの支保木で補強して枠組みされる。
【0003】従来、上記のような合板などの堰板および
木枠や桟木などの木製のコンクリート型枠材料は消耗品
と考えられており、通常5〜6回程度使用した後は焼却
処分されていた。しかし、コンクリート型枠は建築、土
木工事などで大量に使用されるものであり、支保木とな
る桟木などの木材資源を大量に焼却処分することは、森
林資源を大量に伐採する結果となり、資源保護、更には
環境保護の観点からも好ましくない。堰板及び支保木を
金属やプラスチックから作製したコンクリート型枠も一
部用いられてはいるが、軽量性やコスト面などから、コ
ンクリート型枠材料としては依然として木材が最も多く
使用されているのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来のコンクリート型枠およびそれを用いたコンクリ
ートの打設方法における問題に鑑み、型枠が軽量で組み
付け作業性がよく、また繰り返し使用可能で木材資源や
環境の保護に貢献できるコンクリート型枠およびコンク
リート型枠用桟木ならびにこれらを用いたコンクリート
打設方法を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の点
に鑑み、型枠材料として、従来の木製の桟木に代えて、
アルミニウム製の桟木により堰板を確実に支持すること
で、上記の目的を達成しうるコンクリート型枠およびコ
ンクリート打設方法を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明に係るコンクリート型枠は、
合板又は板紙からなる堰板の裏面に枠を周設し、該枠の
内側に、凸条部の両側に堰板裏面に当接する一対の支持
辺を該凸条部にそって形成してなるアルミニウム製桟木
を所定の間隔で設けてなるものである。このコンクリー
ト型枠によれば、桟木がアルミニウム製であるため従来
の木製角材などの桟木に較べて極めて耐久性が高く、繰
り返し使用により堰板が破損して使用不能になっても、
桟木は繰り返し使用することができる。また、桟木がア
ルミニウム製で軽量のため、型枠の組み付け作業も容易
である。しかも、凸条部の両側に堰板裏面に当接する一
対の支持辺を形成したことで、桟木の剛性が高くかつ凸
条部両側の一対の支持辺によって堰板を幅広く支持する
ことができるので、堰板の厚みを薄くしても大きな耐圧
強度を達成することができる。従って、堰板として使用
する合板や板紙などの資材の使用量を低減することが可
能となり、木材資源や環境の保護に貢献することができ
る。
【0007】前記アルミニウム製の桟木の長さを可変式
(以下、「可変式桟木」ともいう。)にすることもでき
る。この可変式桟木は、適当な長さに伸縮させること
で、異なる大きさの堰板や規格外の大きさの堰板にも使
用することができ、堰板を取り替えて再使用する際の適
用範囲が広がる。
【0008】前記堰板の裏面に周設する枠もアルミニウ
ム製とすれば、桟木と同様に繰り返し使用することがで
きる。
【0009】前記堰板として板紙を使用すれば、繰り返
し使用した結果、板紙が破損するなどして堰板として使
用不能となった場合にも古紙原料としてリサイクル可能
であり、再び堰板として利用することもでき、資源保
護、更には環境保護により一層貢献することができる。
また板紙は、合板のようにコンクリート表面硬化性を阻
害するホルマリンなどの影響もない。
【0010】前記板紙は、少なくともコンクリート打設
面を形成する側の表面にポリエステルフィルムを貼着し
たものが好ましい。コンクリート打設面にポリエステル
フィルムが貼着してあることで、コンクリート仕上げ面
が平滑となる。しかも、ポリエステルフィルムは、硬化
したコンクリートからの離型性が極めて良好であること
から、堰板の耐用回数を増やすことができる。また、堰
板となる板紙の表面をポリエステルフィルムで被覆して
おけば、コンクリート打設時などに砕石などが板紙表面
に衝突した際の破損を防止することができ、更に表面に
貼着されたポリエステルフィルムにより堰板の剛性も向
上する。
【0011】前記板紙の表面に貼着するポリエステルフ
ィルムは、少なくともコンクリート打設面となる片面に
貼着されていればよいが、両面にポリエステルフィルム
を貼着すれば、耐水性が向上するとともに表裏両面を堰
板のコンクリート打設面として使用することができ、片
面が使用不能となった場合にも裏返して使用すること
で、耐用回数を増やすことができる。
【0012】前記板紙として、耐水板紙を多層貼合した
ボードを用いることで、水濡れなどにより使用不能とな
ることもなく繰り返し使用が可能である。更に、前記耐
水板紙として再生古紙が75重量%以上からなるものを
用いることで、リサイクルによる資源保護への貢献度の
大きなものとなる。なお、板紙を堰板として使用する場
合には、板紙の小口端面に防水処理を施しておくことが
好ましい。
【0013】前記板紙の裏面に、裏板として、例えば合
板などの木質板、合成樹脂板、ラス板などを接合して板
紙を補強した状態で堰板として使用することもできる。
このように裏面を補強することで、薄い板紙であっても
堰板として使用することができる。また、表面の板紙を
交換するだけで、コンクリート型枠を繰り返し使用する
ことができる。
【0014】上記のように合板又は板紙からなる堰板の
裏面に枠を周設し、その内側にアルミニウム製の桟木を
設けて補強した本発明に係るコンクリート型枠は、建築
用コンクリート型枠として要求される3.5ton/m
2、更には土木用コンクリート型枠として要求される
5.5ton/m2以上の耐圧強度を達成することが可
能となる。
【0015】また、本発明に係るコンクリート型枠用桟
木は、凸条部の両側に堰板裏面に当接する一対の支持辺
を該凸条部にそって形成し、両端部に堰板裏面に設けら
れる枠へ固定するための固定板を設けるとともに長さを
可変式としてなるアルミニウム製のものである。この桟
木は、長さが可変式であることから、大きさの異なる堰
板に対しても使用することができ、また、規格外の大き
さの堰板にも対応でき、更に、例えば施工現場で半端な
寸法に型枠を型組みする場合にも対応することができ
る。また、アルミニウム製で耐久性に優れることから、
堰板を交換して繰り返し使用することができる。
【0016】前記可変式桟木の具体的構造としては、例
えば、凸条部の両側に堰板裏面に当接する一対の支持辺
を該凸条部にそって形成した本体部と、凸条部の両側に
堰板裏面に当接する一対の支持辺を該凸条部にそってそ
の一端から所定の長さに形成するとともに前記支持辺を
形成していない凸条部の他端側を前記本体部の凸条部内
にその一端から摺動自在に挿通してなる伸縮部と、から
なるものを採用することができる。この可変式桟木は、
本体部の凸条部に伸縮部の凸条部を挿通して伸縮自在に
連結してあり、全体長さをのばした場合にも強度の低下
を極力抑えることができ、堰板を確実に支持することが
できる。
【0017】前記長可変式桟木における本体部および伸
縮部の凸条部を断面略台形状とすれば、その剛性が高
く、かつその両側に形成される一対の支持辺間の間隔が
広くなり堰板を幅広く支持することができる。
【0018】前記可変式桟木における本体部の凸条部と
これに挿通する伸縮部の凸条部とのいずれか一方にガイ
ド溝を設け他方に該ガイド溝内を摺動するガイド板を設
けておくことで、本体部と伸縮部とを伸縮可能に確実に
連結することができる。
【0019】また、本発明に係るコンクリート打設方法
は、複数の堰板を連設してコンクリート打設面を構成す
るとともに、前記複数の堰板の裏面に枠を設け、該枠の
内側に複数の堰板にわたって、上記した可変式桟木を設
けて該桟木により堰板裏面を支持した状態で、前記コン
クリート打設面側にコンクリートを打設することを特徴
とするものである。このコンクリート打設方法によれ
ば、アルミニウム製桟木により確実に堰板裏面を支持し
た状態でコンクリートを打設することができる。また、
桟木の長さが可変式であることから、打設面の大きさに
応じて伸縮させることで、堰板を確実に支持することが
でき、また施工時に枠の大きさに合わせるために桟木を
切断するなどの作業も不要である。更に、桟木はアルミ
ニウム製で耐久性に優れることから、コンクリートの打
設、養生後は、型枠を解体して、前記桟木を他の施工現
場で再使用することができる。
【0020】また、前記コンクリート打設方法において
は、可変式桟木と長さが一定の桟木(以下、「定寸桟
木」ともいう。)とを組み合わせて設けることもでき
る。例えば、可変式桟木と定寸桟木とを、それらの長さ
方向に連設して複数の堰板にわたって設け、可変式桟木
により最終的に寸法を調整することで、可変式桟木の使
用本数を抑え、しかもコンクリート打設面の大きさに応
じて桟木全体の長さを調整して、堰板を確実に支持した
状態でコンクリートを打設することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面を参照しな
がら更に詳細に説明する。
【0022】図1〜4に示すものは、本発明のコンクリ
ート型枠の実施の形態を示すものである。このコンクリ
ート型枠10Aは、型枠としての標準サイズである幅約
600mm、長さ約1800mm(いわゆる2×6サイ
ズ)の合板または板紙からなる堰板1の裏面に、支保工
として、堰板1の周縁部に枠2を周設するとともに前記
枠2の内側にアルミニウム製の2本の桟木3、3を互い
に所定の間隔をおいて堰板1の長さ方向にそって設けた
ものである。
【0023】前記堰板1裏面の周縁部に周設した枠2
は、木製角材でもよいし、アルミニウムなどの金属製、
あるいは合成樹脂製であってもよく、また、その形状に
ついても特に限定されない。図例のものは、アルミニウ
ムの押出成形などにより作製され、図4に示すように、
堰板1の裏面に当接する水平辺21と枠2の側面を構成
する垂直辺22とからなる断面略L型に成形されるとと
もに前記水平辺21と垂直辺22との接合部の外側およ
び水平辺22の先端部外側に長手方向にそって伸びる補
強用のリブ23、24が形成された枠部材20が、堰板
1裏面の4辺のそれぞれに固着されたもので、各枠部材
20の両端部は斜めに切断されていて、隣接する枠部材
20の切断面同士が堰板1の4隅において接合されてい
る。
【0024】前記桟木3は、前記枠2と同じくアルミニ
ウムの押出成形などにより作製され、前記枠部材20の
垂直辺22とほぼ同じ高さで堰板1裏面とほぼ平行な上
辺31の両側から堰板1裏面に向かって広がり状に傾斜
した脚辺32、32を延設して断面略等脚台形状とした
凸条部30の両側に、前記脚辺32、32から外側に屈
曲成形して堰板1裏面に当接する一対の支持辺33、3
3を前記凸条部30の長さ方向にそって形成して断面略
山形状に成形されたものである。なお、図例のもので
は、一対の支持辺33、33は凸条部30の全長にわた
って連続して設けてあるが、断続的に設けてもよく、更
にその場合に凸条部30の両側の異なる位置に設けるこ
ともできる。また、前記凸条部30の脚辺32部分に、
例えば図2に示すような長孔34を形成して、桟木3の
一層の軽量化を図るとともに、この長孔34を持ち運び
の際の手掛部としてもよい。前記凸条部30は、図例の
ものでは、断面略台形状に形成して桟木3として必要と
される剛性を確保するとともに、一対の支持辺33、3
3間の間隔を広くとって1本の桟木3により堰板1裏面
を幅広く支持するようにしているが、凸条部の形状とし
ては、断面略三角形状、断面略四角形状、断面略半円形
状、その他、各種形状のものも採用することができる。
【0025】前記枠2と桟木3とは、それぞれ堰板1の
裏面へ固着するようにしてもよいが、枠2と桟木3とを
予め一体化しておけば、堰板1への枠2や桟木3の着脱
を一括して行うことができ、堰板1の交換時などの作業
性がよい。枠2と桟木3との一体化の方法としては、そ
れらを互いに溶接により固着したり、ネジ止めなどによ
り固着したり、あるいは互いに嵌合する構造とすること
もできる。また、堰板1裏面への枠2及び桟木3の固着
方法も特に限定されるものではなく、接着剤、粘着剤、
両面テープなどで接着したり、ネジ止めするなどの各種
方法を採用することができる。特に、堰板1として、表
面にポリエステルフィルムを貼着した板紙(詳細につい
ては後で説明する)を用いたものでは、コンクリートか
らの堰板1の離型性に優れることから、堰板1と枠2や
桟木3との固着強度としてはそれほど大きなものは要求
されず、両面テープなどで簡単に接着するだけでも十分
な実用強度を発揮する。
【0026】次に、図5に示すものは、本発明のコンク
リート型枠の他の実施の形態を示すものである。このコ
ンクリート型枠10Bは、幅約900mm、長さ約18
00mm(いわゆる3×6サイズ)の堰板1の裏面に、
支保工として、その4辺に前記と同様の断面略L形のア
ルミニウム製の枠部材20を固定して枠2を周設すると
ともに、これも前記と同じアルミニウム製桟木3を、堰
板1の幅方向にそって設けたものである。このように、
桟木3を堰板1の幅方向にそって設けることによりコン
クリート型枠10Bの耐圧強度がより大きなものとなっ
ている。これは土木用コンクリート型枠として好適に用
いることができる。
【0027】更に、図6〜8に示すものは、本発明のコ
ンクリート型枠の更に他の実施の形態を示すものであ
る。このコンクリート型枠10Cは、幅約600mm、
長さ約1800mm(2×6サイズ)の堰板1の裏面
に、支保工として、その周縁部にアルミニウム製の角パ
イプからなる枠部材20により枠2を周設し、枠2の内
側に前記と同様のアルミニウム製桟木3を設けたもので
ある。
【0028】上記のように、本発明においては、堰板1
の裏面に設ける支保工としての桟木3をアルミニウム製
とすることで、コンクリート型枠の軽量化と補強効果と
の両方を同時に満足することができ、また、合板や板紙
からなる堰板1が破損などした場合にも、堰板1だけを
取り替えることで、桟木3は繰り返し使用することがで
きる。更に、枠2についてもアルミニウム製の枠部材2
0を用いることで、桟木3と同様に繰り返し使用可能と
なる。このように、合板又は板紙からなる堰板1の裏面
に支保工としてアルミニウム製の桟木3を設けたコンク
リート型枠は、土木用コンクリート型枠として要求され
る5.5ton/m2以上の耐圧強度を達成することが
可能となる。
【0029】上記のような本発明に係るコンクリート型
枠における堰板1としては、合板又は板紙からなるもの
を使用することができる。堰板1として用いる合板とし
ては、従来からコンクリート型枠の堰板として使用され
ているものを使用することができる。更に、本発明のコ
ンクリート型枠においては、堰板1の裏面に支保工とし
てアルミニウム製の桟木3を設けてあり、この桟木3に
よりコンクリート型枠として要求される耐圧強度を発揮
しうることから、堰板1自体にそれほど大きな強度は必
要とされない。よって、堰板1として使用される合板と
しては、従来から使用されているものよりも厚さの薄
い、例えば6〜12mm程度の合板を使用することもで
き、従来の型枠に較べて軽量化することが可能で、型枠
組み付け時の作業性が向上する。また、合板の使用量を
低減することで、資源や環境保護に貢献することができ
る。
【0030】また、板紙からなる堰板1を使用する場合
には、例えば図9に示すように、板紙4の両面に、接着
層41を介してポリエステルフィルム42を貼着したも
のを使用することが好ましい。前記ポリエステルフィル
ム42は、板紙4の少なくともコンクリート打設面とな
る片面に貼着してあればよいが、図例の如く、板紙4の
両面にポリエステルフィルム42を貼着しておくこと
で、板紙4の耐水性や強度が向上する。更に、板紙4の
両面にポリエステルフィルム42を貼着してあれば、両
面をコンクリート打設面として使用することができ、片
面のポリエステルフィルム42が破損などして使用不能
となった場合にも、裏返して使用することができ、堰板
1の耐用回数が増える。
【0031】前記板紙4の厚さは、例えば3mm〜15
mm程度であり、更には3mm〜6mm程度とすること
が好ましい。板紙4の厚さが薄すぎる場合にはコンクリ
ート型枠の堰板1としての剛性が不十分となり、反対に
厚すぎる場合には重くなり、運搬や型枠組み付け時の作
業性が悪くなる。なお、後述するように、板紙1の厚み
が薄い場合でも、合板などの裏板を接合して使用するこ
とで堰板1として使用可能である。
【0032】前記板紙4としては、耐水板紙を多層貼合
したボードからなるものが好ましく、更には前記耐水板
紙が再生古紙75重量%以上からなるものを用いること
が好ましい。堰板1として、耐水板紙を多層貼合したボ
ードからなる板紙4を用いることで、水濡れなどにより
使用不能となることもなく堰板1として繰り返し使用が
可能であり、更に、前記耐水板紙として再生古紙が75
重量%以上からなるものを用いることで、リサイクルに
よる資源保護への貢献度の大きなものとなる。
【0033】前記板紙4の表面に積層されるポリエステ
ルフィルム42としては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系
樹脂からなるフィルムが挙げられる。このポリエステル
フィルム42の厚さは特に限定されるものではないが、
板紙4の表面を保護し、堰板1として繰り返し使用に耐
えるためには10μm程度は必要であり、好ましくは1
0〜300μm程度、通常は10〜50μm程度であ
る。
【0034】前記のように、板紙4の表面へポリエステ
ルフィルム42を貼着する方法については特に限定はな
く、従来から公知の方法でよく、例えば、ホットメルト
系接着剤、合成ゴム系接着剤などを用いて接着してもよ
いが、熱可塑性樹脂からなる接着層41を介して貼着す
ることが好ましい。前記熱可塑性樹脂からなる接着層4
1としては熱可塑性樹脂フィルムを用いることができ
る。前記熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂
であることが好ましく、そのなかでも特にポリエチレン
が接着性、作業性更にはコストなどの点から好ましい。
例えば、板紙4の表面に接着層41として、押出ラミネ
ーション法によりポリエチレンなどの溶融した熱可塑性
樹脂フィルムを積層すると同時に、そのうえからポリエ
ステルフィルム42を積層し、圧接して板紙4の表面に
ポリエステルフィルム42を貼着する方法が好ましい。
【0035】従って、堰板1として板紙4を用いる場合
の好ましい実施の態様の1つは、再生古紙が75重量%
以上からなる耐水板紙を多層貼合したボードからなる板
紙4の両面にポリエチレンなどの熱可塑性樹脂からなる
接着層41を介してポリエステルフィルム42が貼着さ
れたものである。
【0036】前記耐水板紙の75重量%以上を占める再
生古紙としては、段ボール紙や包装紙など腰のしっかり
した長繊維のものを用いることが好ましい。また、この
耐水板紙からなるボードを堰板1として用いたコンクリ
ート型枠を使用後に回収して前記再生古紙原料として繰
り返し使用することもできる。耐水板紙の具体的製造方
法は、上記再生古紙100%又は再生古紙とパルプとか
らなる繊維原料の懸濁液中に、耐水性を付与させるため
のロジンサイズ剤、合成サイズ剤、ポリアクリルアマイ
ド樹脂などを主成分とする乾燥紙力増強剤およびエポキ
シ樹脂などを主成分とする湿潤紙力増強剤と、これらを
繊維原料に定着させるための硫酸バンドをそれぞれ内添
して紙層形成せしめた後、脱水、乾燥させて作製するこ
とができる。このようにして作製した耐水板紙は、JI
S−P8140に規定する1分コッブ法における吸水度
(1m2の表面から1分間に吸水する水分重量をg表示
する)が30g/m2以下、24時間水浸重量増加率
(10cm×10cmの寸法に断裁したサンプルを24
時間水に浸した後、濾紙で表面の水分を取り除いて計量
し、元の重量に対して重量増加率で表す)が60%以下
という高い耐水性を有するものである。
【0037】上記のような耐水板紙を多層貼合して所望
の厚さのボードとし、コンクリート型枠の堰板1として
使用する板紙4を作製する。この場合の耐水板紙の貼合
は、例えばポリビニルアルコール系やポリ酢酸ビニル系
の耐水性接着剤を用いて圧締して接着する。このように
して耐水板紙を多層貼合して所望の厚さの板紙4とした
のち、所定の寸法に切断して堰板1として使用する。
【0038】板紙4の両面に貼着するポリエステルフィ
ルム42は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂原料を公知
の加工方法によりフィルム状に成形したものを用いるこ
とができる。例えば、予備乾燥した樹脂原料を溶融し、
Tダイまたはリングダイによって押し出し、冷却して無
定形にし、引き続いて一軸または二軸に延伸させ、これ
を緊張下で加熱して結晶化させて得られるフィルムなど
が用いられる。
【0039】前記耐水板紙を多数貼合したボードからな
る板紙4の両面に熱可塑性樹脂からなる接着層41を介
してポリエステルフィルム42を貼着する具体的方法を
説明する。先ず、1枚の耐水板紙の片面に押出ラミネー
ション法により溶融したポリエチレンなどの熱可塑性樹
脂フィルムからなる接着層41を積層すると同時に、該
接着層41の上からポリエステルフィルム42を積層し
て圧接することで、耐水板紙の表面にポリエステルフィ
ルム42を貼着する。このように片面にポリエステルフ
ィルム42を貼着した耐水板紙を表面材および裏面材と
し、これら表面材と裏面材のポリエステルフィルム貼着
面を外側にして両者の間に他の耐水板紙を、1枚または
複数枚積層し、これらの各耐水板紙間を耐水性接着剤を
用いて圧締して接合することにより、両面にポリエステ
ルフィルム42が貼着された堰板1を得ることができ
る。
【0040】前記熱可塑性樹脂からなる接着層41の厚
みには特に限定はないが、ポリエステルフィルム42と
板紙4との接着強度の観点からは少なくとも10μm程
度の厚さは必要であり、10〜300μm程度、通常は
10〜50μm程度の厚さとすればよい。
【0041】上記のように、板紙4の表面にポリエステ
ルフィルム42を貼着してコンクリート打設面とした堰
板1は、コンクリート仕上げ面が平滑であり、また合板
などの木質板のようにコンクリート表面硬化性を阻害す
るホルマリンなどの影響もなく、しかも硬化したコンク
リート表面からの離型性が極めて良好であることから、
繰り返し使用が可能である。また、板紙4の表面がポリ
エステルフィルム42で被覆されていることから、コン
クリート打設時などに砕石などが板紙4の表面に衝突し
た際の板紙4の破損を防止することができ、更に表面に
貼着されたポリエステルフィルム42により堰板1の剛
性も向上する。また、板紙4からなる堰板1は、繰り返
し使用した結果、表面のポリエステルフィルム42が破
損するなどして堰板として使用不能となった場合にも、
回収して再生古紙として再利用することができ、資源保
護に多大な貢献をすることができる。
【0042】上記の板紙4からなる堰板1は、その小口
端面に防水処理を施しておくことが好ましい。例えば、
該堰板1の四周小口端面に防水塗料を塗布したり図例の
如く防水テープ43を貼着して、小口面からの浸水を防
止した状態で使用する。前記防水テープ43としては、
例えばポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンな
どの合成樹脂製の粘着テープなどを用いることができ
る。また、防水テープ43で板紙4の小口端面を防水処
理する際には、図例の如く板紙4の小口端面から表面の
ポリエステルフィルム42にかけて重なるように貼着す
ることで、小口端面の防水をするとともに、端面部分に
おけるポリエステルフィルム42の板紙4からの剥離を
防止することができる。
【0043】更に、上記板紙4の裏面に、例えば図10
に示すように、合板、パーティクルボード、ハードボー
ドなどの木質板、合成樹脂板、ラス板などからなる裏板
5を、ビス止め、接着剤による接着などにより接合すれ
ば板紙4が補強されて堰板1の剛性が増大し、板紙4の
厚さを薄くすることもできる。例えば、6mm厚の板紙
4を使用する代わりに、3mm厚の板紙4の裏面に合板
からなる裏板5を接合して使用することができる。これ
により、板紙4表面のポリエステルフィルム42が破損
したりして堰板として使用不能になった場合には、板紙
4を裏板5から剥がして古紙原料としてリサイクルする
とともに、裏板5には新たな板紙4を接合すれば堰板と
して再使用することができる。なお、裏板5の素材は上
記したものに限定されず、またその厚さも特に限定され
るものではなく、強度や重量などを勘案して適宜選択し
て使用することができる。例えば、合板の場合であれ
ば、3〜12mm厚程度のものを用いればよい。
【0044】板紙からなる堰板1の具体的製造例を挙げ
ると以下のとおりである。先ず、回収した段ボール古紙
を繊維原料とする懸濁液中に、固形分換算で繊維原料に
対しロジンサイズ剤1.5%、乾燥紙力増強剤0.3
%、湿潤紙力増強剤0.1%、硫酸バンド6%をそれぞ
れ内添して、坪量500g/m2、厚さ0.75mmの
耐水板紙aと、坪量370g/m2、厚さ0.55mm
の耐水板紙bとの2種類の耐水板紙を作製した。一方、
ポリエチレン樹脂からTダイ法により厚さ20μmのフ
ィルム41を作製し、図11(a)に示すように、前記
耐水板紙bの片面にポリエチレンフィルム41をエクス
トルーダーラミネータにより積層して接着層を形成する
と同時に、該ポリエチレンフィルム41の上から厚さ2
5μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
42を積層し、ゴムローラを通過させて圧接したのちク
ーリングロールを通過させて冷却し、図11(b)に示
す、耐水板紙bの片面にポリエチレンフィルム41を介
してポリエステルフィルム42を貼着した表面材4aを
作製した。次に、図11(c)に示すように、1枚の耐
水板紙aの片面に2枚の耐水板紙bを積層するととも
に、前記耐水板紙aの他面には1枚の耐水板紙bと前記
表面材4aをポリエステルフィルム42を外側にして積
層することで、片面にポリエステルフィルム42が貼着
された5層構造の耐水板紙からなるボード4Aを作製し
た。なお、前記各耐水板紙a、b同士は、それぞれポリ
ビニルアルコール系接着剤を用いて圧締して接合した。
このようにして作製した、片面にポリエステルフィルム
42が貼着された5層構造の耐水板紙からなるボード4
Aの厚さは約3mmであった。更に、図11(d)に示
すように、前記片面にポリエステルフィルム42が貼着
された耐水板紙からなる2枚のボード4A、4Aを用
い、ポリエステルフィルム42の貼着面が外側になるよ
うにして2枚を背中合わせにしてポリビニルアルコール
系接着剤を用いて圧締して接合することにより、耐水板
紙からなるボードの両面にポリエチレンフィルム41、
41を介して厚さ25μmのポリエステルフィルム4
2、42が貼着された厚さ約6mmの堰板1を製造し
た。
【0045】上記のようにして製造した、板紙からなる
ボードの両面にポリエステルフィルムを貼着した堰板1
を、幅約600mm、長さ約1800mm(2×6サイ
ズ)の大きさに切断し、その4周小口端面を防水テープ
で被覆するとともに堰板1裏面にアルミニウム製の枠2
及び桟木3、3による支保工を施して図6〜8に示すよ
うなコンクリート型枠10Cとし、このコンクリート型
枠10Cを2枚対向配置させて型組みし、両コンクリー
ト型枠10C、10C間にセメント25.4重量%、砂
29.2重量%、砂利34.3重量%および水11.1
重量%(水/セメント比=0.437)に配合したコン
クリートを流し込んで4日間養生硬化させたのち、硬化
したコンクリートから脱型し、離型性並びにコンクリー
ト表面および堰板表面の状態を調べ、再びコンクリート
を打設するという操作を繰り返したところ、10回のコ
ンクリート打設を繰り返しても、コンクリートからの離
型性は良好で、またコンクリート表面の仕上がり状態も
良好で、堰板表面のポリエステルフィルムにも破れや剥
がれなどの異常は認められず、更なる繰り返し使用が可
能な状態であった。
【0046】前記のように合板又は板紙からなる堰板1
の裏面に支保工としてアルミニウム製の桟木3を設けた
本発明のコンクリート型枠にあっては、繰り返し使用し
た結果、合板が破損したり板紙4表面のポリエステルフ
ィルム42が破損したりして使用不能になった場合に
は、堰板1から枠2や桟木3などを取り外し、板紙4は
古紙原料としてリサイクルする一方、取り外したアルミ
ニウム製桟木3は、これに新たな堰板1を取り付けてコ
ンクリート型枠として再使用することができる。また、
枠2についてもアルミニウム製の枠部材20を用いるこ
とで、前記桟木3と同様に繰り返し使用することができ
る。なお、板紙からなる堰板1の両面にポリエステルフ
ィルム42を貼着したものにあっては、両面をコンクリ
ート打設面として使用可能であることから、片面が使用
不能になったのち、枠2や桟木3などを取り外した堰板
1を裏返して前記枠2や桟木3を反対面に取り付けるこ
とで、更にコンクリート型枠として繰り返し使用するこ
とが可能である。
【0047】また、本発明のコンクリート型枠には、堰
板1のコンクリート打設面11から出没自在な離型手段
を設けておくことで、硬化したコンクリートからの離型
作業がより一層容易となる。
【0048】前記離型手段としては、例えば堰板1のコ
ンクリート打設面から出没自在に螺設された離型ピンを
備えたもの、コンクリート打設面から出没自在に設けた
離型ピンと該離型ピンをコンクリート打設面からの突出
方向とは反対の方向に付勢する付勢手段とを備えたもの
などを用いることができる。
【0049】例えば、図1〜4に示すコンクリート型枠
10Aにあっては、その周囲6箇所に離型手段6Aを設
けてある。この離型手段6Aは、図12に示すように、
先端部にフランジ部61aを有する離型ピン61を挿通
したボルト部材62を、堰板1の表面(コンクリート打
設面)11側から堰板1裏面に設けた補強板63を貫通
させてナット64により固定するとともに、堰板1裏面
側のボルト部材62先端から突出した離型ピン61の基
端部に、内部に前記ボルト部材62が螺合する螺孔65
aを形成するとともにハンドル65bを設けた操作部6
5を取り付けたものである。この離型手段6Aによれ
ば、コンクリート打設時には図12(a)に示すよう
に、前記離型ピン61が堰板1のボルト部材62から突
出しない状態としておき、コンクリート打設、硬化後の
脱型時に、硬化したコンクリートCからコンクリート型
枠10Aを離型させるに際して、前記離型手段6Aの操
作部65を回して図12(b)に示すように離型ピン6
1を堰板1のコンクリート打設面11から突出させるこ
とで、コンクリート型枠10Aを、硬化したコンクリー
ト表面C’から離型させることができる。また、前記離
型手段6Aの補強板63を堰板1裏面に設けた枠部材2
0や桟木3に対して溶接などにより固着しておけば、前
記離型手段6Aのボルト部材62とナット64により、
堰板1を枠2や桟木3に対して固定することができる。
【0050】また、図13に示すものは、離型手段の他
実施例を示すものであり、例えば図6〜8に示すコンク
リート型枠10Cにおいて堰板1裏面に支保工として設
けられた角パイプからなる枠部材20に、先端部にフラ
ンジ部61aを有する皿ネジ状の離型ピン61を堰板1
のコンクリート打設面11側から螺挿し、該離型ピン6
1の後端部を枠部材20裏面から突出した状態に取り付
けるとともに、前記突出した離型ピン61の端部を角型
に形成して操作部61bとしたものである。この離型手
段6Bにあっては、コンクリート打設時には図13
(a)に示すように、前記離型ピン61が堰板1のコン
クリート打設面11から突出しない状態としておき、コ
ンクリート打設、硬化後の脱型時に、硬化したコンクリ
ートCからコンクリート型枠10Cを離型させるに際し
て、前記離型ピン61を、その後端部に形成した角型の
操作部6b部分にレンチなどを適宜装着して電気ドリル
などで回転させて、図13(b)に示すように離型ピン
61を堰板1のコンクリート打設面11から突出させる
ことで、コンクリート型枠10Cを、硬化したコンクリ
ート表面C’から離型させることができる。
【0051】更に、図14に示すものは、離型手段の更
に他の実施例を示すものであり、堰板1裏面の枠部材2
0または桟木に設けた先端にフランジ部67aを有する
筒状の基体67内に、コンクリート打設面11から出没
自在に設けた離型ピン61と該離型ピン61を堰板1の
コンクリート打設面11からの突出方向とは反対の方向
に付勢する付勢手段としてのバネ66を備えたものであ
る。この場合には、コンクリート打設時には、図14
(a)に示すように、前記バネ66により離型ピン61
はコンクリート打設面11からほとんど突出しない状態
に保持されており、コンクリート打設、硬化後の脱型時
に、硬化したコンクリートCからコンクリート型枠10
Cを離型させるに際しては、前記離型ピン61の後端部
61cをコンクリート型枠10Cの裏面側から、例えば
木槌などで叩いて、図14(b)に示すように離型ピン
61をコンクリート打設面11から突出させることで、
コンクリート型枠10Cを硬化したコンクリート表面
C’から離型させることができる。この離型手段6Cに
おいては、前記基体67を堰板1の表面(コンクリート
打設面11)側からその裏面にある枠部材20や桟木3
へ打ち込んで取り付けることができ、離型手段6Cの取
り付け作業が容易となり、かつ、前記基体67のフラン
ジ部67aにより堰板1の表面を支持することで、堰板
1を枠2や桟木3へ固定することができる。
【0052】前記離型手段を設ける位置および数には特
に制限はないが、例えば2×6サイズの型枠の場合に
は、図1〜3に示すコンクリート型枠10Aの場合のよ
うに、堰板1裏面に周設した枠2内の4隅と長辺方向の
1対の枠部材20における中央部との6箇所程度に設け
てあればよい。
【0053】上記のような本発明のコンクリート型枠の
使用方法は常法どおりである。例えば、複数のコンクリ
ート型枠を連結して組み立て、図15に示すように、対
設した一対のコンクリート型枠10A、10A間同士を
セパレータSで連結し、両コンクリート型枠10A、1
0A間にコンクリートCを打設して使用される。なお、
堰板1が板紙4からなる場合には、それ自体は従来の合
板からなる堰板に較べると剛性が低い傾向にあり、前記
のようにコンクリート型枠10A、10A同士をセパレ
ータSで連結して、両コンクリート型枠10A、10A
間にコンクリートCを打設した場合に、セパレータSを
取り付けた堰板1の周囲が反ったり湾曲したりすること
も想定される。そのような場合には、図6〜8に示した
コンクリート型枠10Cのように、堰板1裏面にセパレ
ータ受部材7を適宜間隔で設けておき、これを図16に
示すようにセパレータSで連結するようにすれば、堰板
1の湾曲などを防止することができる。このセパレータ
受部材7としては、長孔、十字孔または図例のように多
数の連結孔71を形成してなる板材を用いることが好ま
しい。このように、セパレータ受部材71に、長孔もし
くは十字孔、あるいは多数の連結孔71を設けておくこ
とで、対設したコンクリート型枠10C、10Cの配置
がずれた場合にも、セパレート受部材7におけるセパレ
ータSの連結位置を調整することができる。前記セパレ
ータ受部材7は、アルミニウム製として支保工としての
枠2や桟木3に対して溶接などにより一体に固着されて
いることがより好ましい。このように、支保工としての
枠2、桟木3にセパレータ受部材7を一体に固着してお
くことで、堰板1の湾曲などをより確実に防止すること
ができるとともに、堰板1への枠2、桟木3及びセパレ
ータ受部材7の着脱作業が容易となる。なお、図10に
示すように、板紙4の裏面に裏板5を接合した堰板1に
あっては、この裏板5がセパレータ受部材7と同じ役目
を果たすことでコンクリート打設時の板紙4の変形など
を防止することができる。
【0054】更に、通常、コンクリート打設時には、複
数のコンクリート型枠を連結した状態に型組みして使用
されることから、連結手段を設けておくことが好まし
い。この連結手段としては、例えば図17に示すよう
に、隣接するコンクリート型枠10A、10Aを、それ
らの堰板1裏面に設けた枠部材20、20同士をバネ状
クリップ81で連結固定したり、図18に示すように前
記枠部材20に連結孔25を設けておき、枠部材20、
20同士を、先端がU字状に形成された、いわゆるUク
リップ82で連結固定したり、更には図19に示すよう
に、枠部材20に設けた連結孔25に連結ボルト83を
貫通させてナット84で固定する構造のものなどを用い
ることができる。前記のようにボルト・ナットによりコ
ンクリート型枠同士を連結固定する場合に、前記連結孔
25を長孔としておけば、隣接するコンクリート型枠同
士の位置ズレにも対応可能である。
【0055】次に、図20に示すものは、本発明の他の
コンクリート型枠の実施の形態を示すものである。この
コンクリート型枠10Dは、合板又は板紙からなる堰板
1の裏面に枠2を周設し、該枠2の内側に、長さが可変
式とされた桟木103を所定の間隔で設けたものであ
る。このコンクリート型枠10Dにおける堰板1、枠2
の構成及び堰板1への枠2の固着方法などは、上記コン
クリート型枠10A〜10Cの場合について説明したも
のと同様でよい。例えば、堰板1としては、合板又は板
紙を用いることができ、前記板紙としては表面にポリエ
ステルフィルムが貼着されたものや、板紙の裏面に合板
などの裏板を接合したものなどを用いることができ、こ
の堰板1の裏面に周設される枠2としては木製角材やア
ルミニウム製の枠部材を用いることができる。更に、堰
板1への枠2の固着方法としては、釘打ち、ネジ止め、
接着剤や両面テープなどの接着手段による方法など、い
ずれでもよい。図例のものは、表面にポリエステルフィ
ルムを貼着した板紙からなる堰板1の裏面周囲に木枠1
02を釘打ちして枠2を周設し、該枠2の内側に可変式
桟木103を配置し、該可変式桟木103の長さを枠2
の大きさに合わせて調整したうえで、その両端を前記木
枠102に釘打ち又はネジ止めなどにより固定したもの
である。
【0056】前記可変式桟木103は、アルミニウムを
押出成形、プレス加工などして作製されたものである。
この可変式桟木103は、図21〜24に示すように、
断面略山型状に形成された本体部104と伸縮部105
とからなり、前記本体部104に伸縮部105を摺動自
在に挿入することで本体部104と伸縮部105とが伸
縮自在に連結されたものである。
【0057】前記可変式桟木103の本体部104は、
上辺141及び一対の脚辺142、142からなる断面
略等脚台形状の凸条部140の両側に、前記一対の脚辺
142、142から外側に屈曲形成して堰板1裏面に当
接する一対の支持辺143、143を該凸条部140の
長さ方向にそって形成してある。また、伸縮部105と
の連結側の凸条部140端部には、その上辺141を該
端部から所定の長さにわたって切り欠いてガイド溝14
5が形成されている。更に、前記凸条部140の内部に
は、図24に示すように一対の脚辺142、142間に
わたって略V字形状のガイド板146が、前記ガイド溝
145が形成された伸縮部105との連結側端部の前後
2箇所に固着されている。また、凸条部140の一対の
脚辺142、142には長孔144、144が形成され
ているが、これらの長孔144、144は、アルミニウ
ム製の桟木103をより軽量化するとともに、手掛部と
しても使用されるものである。図例のものでは、両側の
長孔144、144が凸条部140の長さ方向の異なる
位置に形成されているが、これは、凸条部140両側の
同じ位置に長孔144を設けた場合に、この部分の強度
が極端に低下することを防止するためである。更に、本
体部140の他端(反連結側端部)開口部には、枠2へ
固定するための固定板147が固着されている。この固
定板147は、凸条部140の端部開口部を閉止する略
台形状の垂直辺147aの上辺部から木枠102の上面
に係止される水平辺147bが外向きに屈曲形成されて
おり、前記垂直辺147aを凸条部140からその両側
の支持辺143、143にかけての端縁部に溶接などに
より固着することで、本体部104の端部が補強されて
いる。
【0058】一方、前記本体部104に伸縮自在に連結
される伸縮部105は、上辺151及び一対の脚辺15
2、152からなり本体部104の凸条部140とほぼ
相似形でやや小さい断面略等脚台形状として本体部10
4の凸条部140内に挿通可能な大きさに形成された凸
条部150の両側に、前記一対の脚辺152、152か
ら外側に屈曲形成して堰板1裏面に当接する一対の支持
辺153、153が、該凸条部150の一端側(反連結
側端部)から所定の長さにわたって形成されるととも
に、凸条部150の残りの部分(連結側部分)では前記
脚辺152、152から内側に屈曲形成した一対の補強
辺159、159が形成され、連結側端部近傍の両補強
辺159、159間にわたって補強板160が固着され
ている。前記補強辺159は、前記支持辺153と同様
に堰板1裏面に当接してこれを支持する。また、前記凸
条部150の上辺151の上面には、その全長にわたっ
て、本体部104に形成されたガイド溝145に摺動自
在に嵌合するガイド板155がリベット止めなどにより
固着されるとともに、凸条部150の一対の脚辺15
2、152には、本体部104との連結側端部から前記
支持辺153の端部近傍位置にかけて本体部104の凸
条部140内に設けた一対のガイト板146、146が
摺動自在に嵌合する一対のガイド溝156、156が形
成されている。更に凸条部150における本体部104
との連結側端部には、伸縮部105を本体部104から
引き出した時に、本体部104に設けたガイド板146
に当接して、本体部104からの伸縮部105の離脱を
防止するためのストッパー157が、凸条部150の上
辺151から下方に向けて突設されている。また、凸条
部150における反連結側端部(支持辺153を設けた
側の端部)には、前記本体部104と同様、凸条部15
0の端部開口部を閉止する略台形状の垂直辺158aの
上辺部から水平辺158bが外向きに屈曲形成された、
木枠102へ固定するための固定板158が、前記垂直
辺158aを凸条部150からその両側の支持辺153
にかけての端縁部に溶接などにより固着されて該伸縮部
105の端部が補強された状態で固着されている。ま
た、凸条部150の端部側の両脚辺152、152部分
には、長孔154、154が形成されている。
【0059】上記のような本発明に係る可変式桟木10
3は、コンクリート型枠10Dの堰板1裏面の周囲に枠
2を設けたうえで、該枠2内に桟木103を配置し、そ
の本体部104と伸縮部105とを適宜伸縮させて枠2
の大きさに合わせて長さを適宜調整し、両端に設けた固
定板147及び158をそれぞれ枠2の木枠102へ釘
打ち、ネジ止めなどの適宜方法により固定して取り付け
る。この可変式桟木103は、凸条部140、150の
両側に堰板1裏面に当接する支持辺143、153を設
けてあることから、堰板1裏面を幅広く支持することが
でき、コンクリート型枠10Dは耐圧強度に優れたもの
となる。また、本体部104の凸条部140に伸縮部1
05の凸条部150を挿通して伸縮自在に連結してある
ことから、全体長さをのばした場合にも強度の低下を極
力抑えることができ、堰板1を確実に支持することがで
きる。更に、この可変式桟木103は、長さが調整可能
であることから、大きさの異なる堰板に対しても使用す
ることができ、規格外の大きさの堰板にも対応でき、か
つ枠2への固定時にも桟木103の長さを枠2の大きさ
に合わせて微調整可能で固定作業が容易となる。また、
例えば施工現場で半端な寸法に型枠を型組みする場合に
も、長さを調整するだけで切断などすることなく使用す
ることができ便利である。また、桟木103はアルミニ
ウム製で耐久性に優れることから、堰板1を交換して繰
り返し使用することができる。
【0060】なお、この可変式桟木103における本体
部104および伸縮部105の凸条部140、150の
形状には特に限定はなく、断面略台形状、断面略三角形
状、断面略四角形状、断面略半円形状、その他、各種形
状のものを採用することができる。これらのうちでも、
図示した可変式桟木103のように凸条部140、15
0が断面略台形状の場合は、その剛性が高くかつその両
側に形成される一対の支持辺143,143間及び15
3,153間の間隔を広くとることができることから、
堰板1を幅広く支持することができる。
【0061】また、図例の如く、前記本体部104の凸
条部140とこれに挿通する伸縮部105の凸条部15
0に、ガイド溝145、156と、これらのガイド溝1
45、156内を摺動するガイド板156、146を設
けることで、本体部104と伸縮部105との伸縮が円
滑に行われ、かつ両者が確実に連結される。更に、伸縮
部105の凸条部150の上辺151上に重合状態に固
着したガイト板156により伸縮部105が補強され
る。
【0062】更に、前記可変式桟木103は、前記した
実施の形態のように一枚の堰板1の裏面に支保工として
予め固定して用いるだけでなく、建築現場や土木工事の
現場などにおいて、複数の堰板を連設して広いコンクリ
ート打設面を形成するような場合にも好適に使用するこ
とができる。例えば図25に示すものは、建築現場など
において多数の堰板1・・・によりコンクリート打設面
を構成する際に、前記可変式桟木103を用いてこれら
の堰板1・・・を支持してなる本発明に係るコンクリー
ト打設方法の1例を示すものである。
【0063】このコンクリート打設方法は、合板又は板
紙などからなる複数の堰板1・・・を縦横に連設し(図
25では、2×6サイズの板紙からなる堰板1を横にし
て上下方向に6枚、横方向に3枚連設した状態を示し
た。)、それらの堰板1裏面の周囲及び中間部に木枠1
21を打ち付けてコンクリート打設面(図中の背面側)
11を構成するとともに、枠2の内側に、複数の堰板1
・・・にわたって、上記可変式桟木103・・・を設け
て該桟木103により堰板1裏面を支持した状態で、前
記コンクリート打設面11側にコンクリートを打設する
ものである。更に、図例のものでは、前記可変式桟木1
03のみでなく、可変式桟木103と長さが一定の定寸
桟木106とを上下2段にして、両者の間に枕木122
を設けてそれらを長さ方向に連設して複数の堰板11に
わたって設けてある。前記定寸桟木106は、例えば図
26に示すように、前記コンクリート型枠10A〜10
Cに用いられている桟木3とほぼ同じ構造のアルミニウ
ム製であり、断面略台形状の凸条部160の両側に堰板
1裏面に当接する一対の支持辺161を凸条部160の
長さ方向にそって設けるとともに、長さ方向の両端部
に、枠2への固定板162を固着したようなものを用い
ることができる。なお、前記定寸桟木として木質角材の
ようなものを用いてもよい。
【0064】このコンクリート打設方法においては、複
数の堰板1・・・を連設し、これらの周囲に枠2を周設
しこの枠2内に、先ず、定寸桟木106を取り付け、そ
の後、可変式桟木103を、枕木122を介して前記定
寸桟木106と枠との間に配置し、その長さを調整した
うえで固定する。このコンクリート打設方法によれば、
アルミニウム製の可変式桟木103及び定寸桟木106
により確実に堰板1裏面を支持した状態で広い面積のコ
ンクリートを打設することができ、しかも、可変式桟木
103は長さを調節可能であることから、構築される打
設面11の大きさに応じて伸縮させることで、施工時に
桟木を切断するなどの作業も不要となる。更に、アルミ
ニウム製桟木は耐久性に優れることから、コンクリート
の打設、養生後は、型枠を解体して、前記桟木103、
106を他の施工現場で繰り返し使用することができ
る。また、可変式桟木103の場合には、定寸桟木10
6に較べて構造がやや複雑で重量もやや大きくなりがち
であるが、図示したコンクリート打設方法のように、可
変式桟木103と、適当な数の定寸桟木106とを組み
合わせてそれらを長さ方向に連設し、可変式桟木103
により最終的に寸法を調整することで、可変式桟木10
3の使用本数を抑え、しかもコンクリート打設面の大き
さに応じて全体の桟木の長さを調整して、コンクリート
打設面11を構成する全ての堰板1・・・を確実に支持
した状態でコンクリートを打設することができる。前記
可変式桟木103と定寸桟木106とを組み合わせる場
合には、定寸桟木106を複数本連設し、その端部に可
変式桟木103を連設してもよいし、定寸桟木106の
両側を可変式桟木103で挟むようにしてもよいし、更
に可変式桟木103を中間部に配置してもよく、その組
み合わせ方にも特に限定はなく、施工現場の状況やコン
クリート打設面の大きさ、形状などの応じて適宜組み合
わせることができる。
【0065】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るコンクリー
ト型枠によれば、桟木がアルミニウム製であるため従来
の木製角材などの桟木に較べて極めて耐久性が高く、繰
り返し使用により堰板が破損して使用不能になった場合
にも、堰板を交換するだけで再び使用することができ、
省資源化を実現できる。
【0066】また、桟木がアルミニウム製で軽量のた
め、型枠の組み付け作業も容易である。しかも、桟木
は、凸条部の両側に堰板裏面に当接する一対の支持辺を
形成してあることから、その剛性が高くかつ前記一対の
支持辺によって堰板を幅広く支持することができるの
で、堰板の厚みを薄くしても大きな耐圧強度を達成する
ことができる。従って、堰板として使用する合板や板紙
などの資材の使用量を低減することが可能となり、木材
資源や環境の保護に貢献することができる。また、建築
用コンクリート型枠として要求される3.5ton/m
2、更には土木用コンクリート型枠として要求される
5.5ton/m2以上の耐圧強度を達成することが可
能となる。
【0067】更に、前記アルミニウム製の桟木の長さを
可変式とすれば、異なる大きさの堰板にも対応すること
ができ、堰板を取り替えて再使用する際の適用範囲が広
がり、規格外の堰板の場合にも使用できる。また、枠へ
の桟木の固定時にも、桟木の長さを微調整することがで
きるので作業が容易である。
【0068】また、前記堰板の裏面に周設する枠をアル
ミニウム製とすれば、桟木とともに繰り返し使用するこ
とができる。
【0069】前記堰板として板紙を使用すれば、繰り返
し使用した結果、板紙が破損するなどして堰板として使
用不能となった場合にも古紙原料としてリサイクル可能
であり、再び堰板として利用することもでき、資源保
護、更には環境保護に貢献することができる。また板紙
は、合板のようにコンクリート表面硬化性を阻害するホ
ルマリンなどの影響もない。更に、前記板紙の表面にポ
リエステルフィルムを貼着したものは、コンクリート仕
上げ面が平滑となり、しかもポリエステルフィルムは、
硬化したコンクリートからの離型性が極めて良好である
ことから、堰板の耐用回数を増やすことができる。ま
た、ポリエステルフィルムにより、コンクリート打設時
などに砕石などが板紙表面に衝突した際の破損を防止す
ることができ、更に表面のポリエステルフィルムにより
堰板の剛性も向上する。
【0070】前記板紙の裏面に、裏板として、例えば合
板などの木質板、合成樹脂板、ラス板などを接合して板
紙を補強することで、薄い板紙であっても堰板として使
用することができる。また、表面の板紙を交換するだけ
で繰り返し使用することができる。
【0071】また、凸条部の両側に堰板裏面に当接する
一対の支持辺を該凸条部にそって形成し、両端部に堰板
裏面に設けられる枠へ固定するための固定板を設けると
ともに長さを可変式としてなるアルミニウム製の桟木
は、長さを適宜調整して大きさの異なる堰板に対しても
使用することができ、また、規格外の大きさの堰板にも
対応でき、かつ長さの微調整も可能で枠への固定作業も
容易である。更に、例えば施工現場で半端な寸法に型枠
を型組みする場合にも対応することができる。また、ア
ルミニウム製で耐久性に優れることから繰り返し使用す
ることができる。
【0072】凸条部の両側に堰板裏面に当接する一対の
支持辺を該凸条部にそって形成した本体部と、凸条部の
両側に堰板裏面に当接する一対の支持辺を該凸条部にそ
ってその一端から所定の長さに形成するとともに前記支
持辺を形成していない凸条部の他端側を前記本体部の凸
条部内にその一端から摺動自在に挿通してなる伸縮部
と、からなる長さ可変式の桟木は、本体部と伸縮部との
凸条部同士を伸縮自在に連結することで、全体長さをの
ばした場合にも強度の低下を極力抑えることができ、堰
板を確実に支持することができる。更に、前記凸条部が
断面略台形状の場合は、その剛性が高くかつその両側に
形成される一対の支持辺間の間隔を広くとることで堰板
を幅広く支持することができる。また前記本体部の凸条
部とこれに挿通する伸縮部の凸条部とのいずれか一方に
ガイド溝を設け他方に該ガイド溝内を摺動するガイド板
を設けておくことで、本体部と伸縮部とが円滑に伸縮で
き、かつ両者を確実に連結することができる。
【0073】また、複数の堰板を連設してコンクリート
打設面を構成するとともに、前記複数の堰板の裏面に枠
を設け、該枠の内側に複数の堰板にわたって、上記した
長さ可変式アルミニウム製桟木を設けて該桟木により堰
板裏面を支持した状態で、前記コンクリート打設面側に
コンクリートを打設するコンクリート打設方法によれ
ば、アルミニウム製桟木により確実に堰板裏面を支持し
た状態でコンクリートを打設することができると同時
に、桟木の長さを調整可能であることから、コンクリー
ト打設面の大きさに応じて桟木を伸縮させることで、施
工時に桟木を切断するなどの作業が不要となる。更に、
桟木はアルミニウム製で耐久性に優れることから、コン
クリートの打設、養生後は、型枠を解体して、前記桟木
を他の施工現場で再使用することができる。
【0074】更に、長さ可変式桟木と長さが一定の桟木
とを組み合わせ、それらの長さ方向に連設して複数の堰
板にわたって設け、可変式桟木により全体寸法を調整す
ることで、可変式桟木の使用本数を抑えつつコンクリー
ト打設面の大きさなどに応じて桟木の全体長さを調整し
て、堰板を確実に支持した状態でコンクリートを打設す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るコンクリート型枠の実施の形態
を示す斜視図。
【図2】 図1に示すコンクリート型枠の裏面側からの
斜視図。
【図3】 図1に示すコンクリート型枠の背面図。
【図4】 図3におけるI−I断面図。
【図5】 本発明に係るコンクリート型枠の他の実施の
形態を示す背面図。
【図6】 本発明に係るコンクリート型枠の更に他の実
施の形態を示す裏面側の斜視図。
【図7】 図6に示すコンクリート型枠の背面図。
【図8】 図7におけるII−II断面図。
【図9】 板紙からなる堰板の実施の形態を示す模式的
部分断面図。
【図10】 板紙に裏板を接合した堰板の実施の形態を
示す模式的部分断面図。
【図11】 (a)〜(d)は、板紙からなる堰板の製
造例を示す工程説明図。
【図12】 離型手段の1実施例を示すコンクリート型
枠要部の断面図であり、(a)はコンクリート打設時、
(b)は脱型時の状態を示す。
【図13】 離型手段の他実施例を示すコンクリート型
枠要部の断面図であり、(a)はコンクリート打設時、
(b)は脱型時の状態を示す。
【図14】 離型手段の更に他実施例を示すコンクリー
ト型枠要部の断面図であり、(a)はコンクリート打設
時、(b)は脱型時の状態を示す。
【図15】 対設したコンクリート型枠同士をセパレー
タにより連結してコンクリートを打設した状態を示す断
面図。
【図16】 対設したコンクリート型枠同士をセパレー
タ受部材を介してセパレータにより連結してコンクリー
トを打設した状態を示す断面図。
【図17】 コンクリート型枠の連結手段の1実施例を
示す要部の斜視図。
【図18】 コンクリート型枠の連結手段の他実施例を
示す要部の斜視図。
【図19】 コンクリート型枠の連結手段の更に他実施
例を示す要部の斜視図。
【図20】 本発明に係る他のコンクリート型枠の実施
の形態を示す背面図。
【図21】 長さを可変式としたアルミニウム製桟木の
斜視図。
【図22】 長さを可変式としたアルミニウム製桟木の
平面図であり、(a)は伸ばした状態、(b)は縮めた
状態を示す。
【図23】 図22(a)におけるIII−III断面図。
【図24】 図22(a)におけるIV−IV断面図。
【図25】 本発明に係るコンクリート打設方法の説明
図。
【図26】 長さが一定の桟木の実施例を示す斜視図。
【符号の説明】
1:堰板、2:枠、3:桟木、4:板紙、5:裏板、6
A〜6C:離型手段、7:セパレータ受部材、10A〜
10D:コンクリート型枠、102:木枠、103:可
変式桟木、104:本体部、105:伸縮部、106:
定寸桟木。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合板又は板紙からなる堰板の裏面に枠を
    周設し、該枠の内側に、凸条部の両側に堰板裏面に当接
    する一対の支持辺を該凸条部にそって形成してなるアル
    ミニウム製桟木を所定の間隔で設けてなることを特徴と
    するコンクリート型枠。
  2. 【請求項2】 桟木の凸条部が断面略台形状である請求
    項1記載のコンクリート型枠。
  3. 【請求項3】 桟木として長さが可変式のものを用いて
    なる請求項1または2に記載のコンクリート型枠。
  4. 【請求項4】 枠がアルミニウム製である請求項1〜3
    のいずれかに記載のコンクリート型枠。
  5. 【請求項5】 堰板が板紙からなる請求項1〜4のいず
    れかに記載のコンクリート型枠。
  6. 【請求項6】 板紙が表面にポリエステルフィルムを貼
    着したものである請求項5記載のコンクリート型枠。
  7. 【請求項7】 板紙の裏面に、合板などの木質板、合成
    樹脂板、ラス板などからなる裏板を接合して堰板として
    なる請求項5または6に記載のコンクリート型枠。
  8. 【請求項8】 凸条部の両側に堰板裏面に当接する一対
    の支持辺を該凸条部にそって形成し、両端部に堰板裏面
    に設けられる枠へ固定するための固定板を設けるととも
    に長さを可変式としてなるアルミニウム製のコンクリー
    ト型枠用桟木。
  9. 【請求項9】 凸条部の両側に堰板裏面に当接する一対
    の支持辺を該凸条部にそって形成した本体部と、凸条部
    の両側に堰板裏面に当接する一対の支持辺を該凸条部に
    そってその一端側に所定の長さに形成するとともに前記
    支持辺を形成していない凸条部の他端側を前記本体部の
    凸条部内にその一端から摺動自在に挿通してなる伸縮部
    と、からなる請求項8記載のコンクリート型枠用桟木。
  10. 【請求項10】 本体部および伸縮部の凸条部が断面略
    台形状である請求項9記載のコンクリート型枠用桟木。
  11. 【請求項11】 本体部の凸条部とこれに挿通する伸縮
    部の凸条部とのいずれか一方にガイド溝を設け他方に該
    ガイド溝内を摺動するガイド板を設けてなる請求項9ま
    たは10に記載のコンクリート型枠用桟木。
  12. 【請求項12】 複数の堰板を連設してコンクリート打
    設面を構成するとともに、前記複数の堰板の裏面に枠を
    設け、該枠の内側に複数の堰板にわたって請求項8〜1
    1のいずれかに記載の長さが可変式とされたアルミニウ
    ム製のコンクリート型枠用桟木を設けて該桟木により堰
    板裏面を支持した状態で、前記コンクリート打設面側に
    コンクリートを打設することを特徴とするコンクリート
    打設方法。
  13. 【請求項13】 長さが可変式とされた桟木と長さが一
    定の桟木とを、それらの長さ方向に連設して複数の堰板
    にわたって設けてなる請求項12記載のコンクリート打
    設方法。
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