JP2002256472A - フェライト系ステンレス鋼板及びその製造法 - Google Patents
フェライト系ステンレス鋼板及びその製造法Info
- Publication number
- JP2002256472A JP2002256472A JP2001057400A JP2001057400A JP2002256472A JP 2002256472 A JP2002256472 A JP 2002256472A JP 2001057400 A JP2001057400 A JP 2001057400A JP 2001057400 A JP2001057400 A JP 2001057400A JP 2002256472 A JP2002256472 A JP 2002256472A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nitric acid
- stainless steel
- pickling
- less
- steel sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
Abstract
簡易な手法を見出し、表面光沢の均一性等に優れたフェ
ライト系ステンレス鋼板を安価に提供する。 【解決手段】 熱間圧延鋼板の酸洗を硝酸濃度が20〜20
0g/L, 温度30〜70℃の硝酸あるいは硝酸混合液に15秒以
上浸漬し、機械的表面研削を行うことなく“表層から酸
素濃度が30原子%までの範囲における皮膜中のCr/Fe
原子比の最大値が0.28以上である酸化皮膜”を表面に有
して成るフェライト系ステンレス鋼板を得て、これを冷
間圧延用素材とする。また、鋼板の化学組成を調整する
ことで、優れた表面光沢に加えて加工性,耐食性に優れ
た冷延製品が得られるようにする。
Description
面光沢の均一性に優れ、更には優れた加工性をも有する
冷間圧延用フェライト系ステンレス鋼板に関し、またそ
の製造方法にも関するものである。なお、本発明におい
ては、特に断らない限り「鋼板」は鋼帯をも含めた呼称
とする。
その優れた外観,耐食性の故に各種の厨房用品,家庭用
品,建材,自動車用部材等といった様々な用途で使用さ
れている。しかし、近年、フェライト系ステンレス鋼板
に対する特性要求は一段と高度化してきており、優れた
加工性や耐食性は元より、意匠性の観点から表面光沢に
関する要求も年々厳しくなりつつある。特に、建築用部
材あるいはエレベ−タやエスカレ−タの側板等といった
外装材については、単なる「光沢がある」との要求のみ
に止まらず、表面光沢のムラや色調差が少ない所謂“表
面光沢の均一性”といった非常に厳しい要求がなされる
ようになってきた。
ステンレス鋼板は、連続鋳造で得られた鋳片を熱間圧延
して熱間圧延鋼帯となし、得られた熱間圧延鋼帯に焼鈍
・酸洗を施してから冷間圧延にて所定の製品板厚まで圧
延し、次いでこれに再結晶焼鈍を施し、その後、光沢を
得るために調質圧延を施して製品とされるのが一般的で
ある。ただ、この場合における製品単重は通常6〜15
ton というオ−ダ−であるので、必要量の鋼板を製造す
るために繰り返される一連の製造工程においては例え同
一ロットであっても製造条件にバラツキ(実生産で許容
される範囲内のバラツキ)が生じるのを否めず、最終製
品において鋼板の幅方向及び長手方向で表面光沢等に若
干の差異が生じるのを回避しがたかった。そのため、表
面光沢の均一性が厳しく要求される用途においては、現
在、熱間圧延鋼帯を冷間圧延する前に該熱間圧延鋼帯の
表面をグラインダ−で手入れすることが常套的に行われ
ており、生産性の面で少なからぬ障害となっていた。
の表面性状に及ぼす新たな影響因子が存在することが明
らかになってきた。それは、冷間圧延時にロ−ル表面に
生成する“ロ−ルコ−ティング”と称されるものであ
る。即ち、ステンレス鋼板では一般に冷間圧延後の製品
表面を高光沢に仕上げるべく冷間圧延においてゼンジマ
−圧延機等を用い直径200mm以下の所謂“小径ワ−ク
ロ−ル”で圧延がなされる。このワ−クロ−ルは各ロッ
トの圧延を行う度に交換されるが、圧延完了後のワ−ク
ロ−ルの表面に黒褐色の付着物が生成するのが観察さ
れ、この黒褐色の付着物を“ロ−ルコ−ティング”と称
している。
鋼板表面に及ぼす影響については、例えば「第46回塑
性加工連合講演会論文集,1995年,第139〜140
頁」や「第47回塑性加工連合講演会論文集,1996年,
第281〜282頁」にも報告がなされている。これら
によると、ロ−ルコ−ティングはFeあるいはCrの酸化物
を主体とした組成を有しており、圧延中に生成する鋼板
表面の摩耗粉あるいは酸化膜の微細粒子が剥離してロ−
ル表面に付着するものと推定されている。そして、ロ−
ルコ−ティングが生成すると、これがワ−クロ−ルの表
面研磨によって生じる“ロ−ル表面の微細な凹凸”を埋
めて平滑化してしまうため、圧延材の表面光沢が向上す
るものと考えられている。
をワ−クロ−ル表面に均一かつ安定して生成させること
ができるならば、高光沢で均一な表面性状を有した圧延
板を得ることができると予想される。
コ−ティングの生成挙動は必ずしも明らかになっておら
ず、特にフェライト系ステンレス鋼板の圧延では、ワ−
クロ−ル表面にロ−ルコ−ティングが生成しないで面光
沢不良をもたらしたり、ワ−クロ−ル表面に生成するロ
−ルコ−ティングが幅方向で不均一となって表面光沢ム
ラを生じるといった問題を完全に克服することができな
かった。なお、このようなロ−ルコ−ティングの生成不
良に起因した表面光沢不良は、SUS430に代表され
る一般的なフェライト系ステンレス鋼板に比べ、成形性
や耐食性を向上させるために安定化元素としてTi,Nb,
Al,V等を添加した所謂“高純度フェライト系ステンレ
ス鋼板”において発生する傾向が強い。
ロ−ルコ−ティングを安定生成させる手法として、例え
ば特開平8−117804号公報には、圧延油のみを希
釈せずにワ−クロ−ル表面に供給してステンレス鋼板を
予備圧延する方法が提案されている。そして、当該特開
平8−117804号公報では、このようにして表面に
ロ−ルコ−ティング皮膜を生成させたワ−クロ−ルをス
テンレス鋼板の冷間圧延に供することによってヒ−トス
トリ−クスを抑制できるとしている。
ると、圧延油にアルキルアミン及びアルカノ−ルアミン
のうち1種以上を添加することにより圧延油のpHを
8.0〜10の範囲に制御すると共に、使用する圧延油の
pHに応じて圧延ロ−ルの電位E (V) を〔−(pH×
0.1)〕から〔1−(pH×0.1)〕の範囲内に制御するこ
とによって圧延ロ−ルに安定したロ−ルコ−ティングを
生成させ、焼付き疵及びオイルピットを発生させること
なく高速の冷間圧延を可能とするステンレス鋼の冷間圧
延方法が開示されている。
は、40℃での粘度が7〜150cStの合成エステルを
基油とすると共にエマルジョンの平均粒径を5μm未満
とした水溶性圧延油を用いた冷間圧延方法が開示されて
おり、これによりワ−クロ−ル表面にコ−ティング皮膜
が早期にムラなく生成して優れた光沢のステンレス鋼板
を得ることができるとしている。
2号公報や特開平8−225794号公報に開示されて
いる手法では、現行の圧延油を排して特殊なものを用い
る必要があり、場合によっては特別な圧延油循環供給装
置も必要になるなど、少なからずコスト増を余儀なくさ
れるものであった。また、上記特開平8−215712
号公報に開示されている手法によると、圧延ロ−ルへ電
位を付与し管理するための設備投資も必要となる。一
方、前記特開平8−117804号公報に開示されてい
る手法ではステンレス鋼板の冷間圧延に先立ってステン
レス鋼を用いた予備圧延を施す必要があり、工程増を招
くので好ましい方法とは言えなかった。
コ−ティングが生成すると、ロ−ル研磨痕の影響が抑え
られ、また冷間圧延時に生じがちなオイルピットや焼付
き疵等の欠陥が抑制されて製品表面光沢が著しく向上す
ることが知られており、圧延油の工夫によるロ−ルコ−
ティング生成手法も幾つか提案されてはいたが、それで
もロ−ルコ−ティングの生成機構が必ずしも明らかにな
っているとは言いがたく、そのため冷間圧延時に簡易か
つ安定にワ−クロ−ル表面にロ−ルコ−ティングを生成
させて表面光沢の均一性に優れたフェライト系ステンレ
ス鋼板を安価に提供する手段を見出せないでいるのが現
状であった。
本発明が目的としたのは、従来の圧延設備,圧延手法に
格別な変更を加えることなく冷間圧延時にロ−ルコ−テ
ィングを均一かつ安定して生成させ得る簡易な手法を見
出し、これにより“表面光沢の均一性”等に優れたフェ
ライト系ステンレス鋼板を安価に提供することである。
を達成すべく、特にこれまではそれほど着目されること
のなかった“冷間圧延に供される母材の表面状態”に留
意し、母材の表面状態が冷間圧延時のロ−ルコ−ティン
グ生成に及ぼす影響を各種のフェライト系ステンレス鋼
について鋭意研究を行った。その結果、 a) ワ−クロ−ル表面におけるロ−ルコ−ティング生成
の有無には、冷間圧延に供される母材の表面酸化皮膜の
組成が大きく影響しており、母材の酸化皮膜組成がある
一定の条件を満足する場合は母材鋼の組成によらずほぼ
安定してロ−ルコ−ティングを生成させることができ
る, b) ロ−ルコ−ティングの生成に好ましいこのような母
材の表面状態は、熱間圧延鋼帯の酸洗工程で使用する酸
液の種類を極く一般的なものの中から選択すると共に、
その濃度,温度,浸漬時間を工夫するだけで得ることが
でき、適正条件の酸洗を施した後は、通常の酸洗工程で
一般的に行われる酸洗槽間でのブラシ研削や酸洗工程後
のコイルグラインダ−を用いての表面研削等といった鋼
帯表面の機械的研削を行わずに冷間圧延に供すること
が、均一なロ−ルコ−ティングを生成させる上での重要
な要件となる,という新しい知見を得ることができた。
圧延時におけるロ−ルコ−ティング生成の有無は、当該
フェライト系ステンレス鋼板の鋼組成によらず、冷間圧
延に供される母材の表面酸化皮膜中のCr,Feの組成比で
整理すると比較的良く相関することが分かった。そし
て、表面酸化皮膜のうちのある酸素(O)濃度部位にお
ける「Cr/Fe比」がある特定の値以上となる領域におい
て非常に安定してロ−ルコ−ティングが生成することを
確認した。これは、母材の表面酸化皮膜がCr組成比の高
いCrリッチな皮膜組成になると、冷間圧延時において摩
耗粉が生成しやすくなったり、酸化皮膜の微細粒子がワ
−クロ−ルに付着しやすくなったりするためではないか
と考えられた。
成に有利な母材酸化皮膜組成を得るためには、熱間圧延
フェライト系ステンレス鋼帯を酸洗する工程で、酸洗液
として“硝酸”あるいは“弗硝酸のような硝酸混合液”
を用い、このような酸液中で熱間圧延鋼帯の表面を一定
時間以上処理すれば良いことも明らかとなった。ここ
で、硝酸あるいは硝酸混合液は表面酸化皮膜の成長を促
進させ、かつ皮膜中のCr組成比を上げる働きがあると考
えられる。
間(酸洗は複数の酸洗槽によって行われるのが通常であ
る)に設置したブラシで鋼帯の表面研削を行ったり、酸
洗後にコイルグラインダ−等で鋼帯表面を機械的に研削
したりすると、酸洗によって生成したCr比の高い酸化皮
膜が失われてロ−ルコ−ティングの生成に悪影響を及ぼ
すので、これら機械的研削は厳に慎まなければならな
い。酸洗槽間ブラシ研削や酸洗後の機械的研削を実施し
ないことにより、硝酸あるいは硝酸混合液で酸洗処理さ
れた熱間圧延フェライト系ステンレス鋼帯はCr比の高い
酸化皮膜が生成した状態のまま冷間圧延に供されること
となって、ワ−クロ−ル表面にロ−ルコ−ティングを容
易かつ安定に生成させることができる。
れたものであり、次の冷間圧延用フェライト系ステンレ
ス鋼板並びにその製造方法を提供するものである。 “皮膜表層から酸素濃度が30原子%に減少するに
至るまでの範囲における皮膜中のCr,Fe組成比(Cr/Fe
原子比)の最大値が0.28以上である酸化皮膜”を表面に
有して成ることを特徴とする、冷間圧延後の表面光沢の
均一性に優れる冷間圧延用フェライト系ステンレス鋼
板。 母材が、質量%にて、C:0.10%以下,Si:1.5 %
以下,Mn:1.5%以下,P:0.040 %以下,S:0.030 %
以下,N:0.050 %以下,Cr:14.0〜25.0%を含み、残
部がFe及び不可避的不純物である組成を有して成る、前
記記載の冷間圧延用フェライト系ステンレス鋼板。 母材が、質量%にて、C:0.10%以下,Si:1.5 %
以下,Mn:1.5%以下,P:0.040 %以下,S:0.030 %
以下,N:0.050 %以下,Cr:14.0〜25.0%を含むと共
に、更にCu:1.5 %以下,Nb:0.1 〜1.0 %,Ti:0.03
〜0.15%,Al:0.2 %以下及びV:1.0 %以下のうちの
1種又は2種以上を含有し、残部がFe及び不可避的不純
物である組成を有して成る、前記記載の冷間圧延用フ
ェライト系ステンレス鋼板。 熱間圧延鋼板を酸洗処理するに際して、酸洗槽のう
ちの少なくとも1つの槽を硝酸あるいは硝酸混合液によ
る酸洗槽となし、少なくともこの酸洗槽にて熱間圧延鋼
板を濃度20〜200g/L(リットル) ,温度30〜70℃の
硝酸あるいは硝酸混合液から成る酸洗液に15秒以上浸
漬すると共に、この硝酸あるいは硝酸混合液への浸漬後
は機械的表面研削を行うことなく処理製品とすることを
特徴とする、前記乃至の何れかに記載の冷間圧延用
フェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
す%は断りがない限り質量%とし、また表面酸化皮膜中
の原子比率を表す%は断りがない限り原子%とする。以
下、本発明において冷間圧延用フェライト系ステンレス
鋼板の表面酸化皮膜組成,母材の化学組成,鋼板の製造
条件を前記の如くに限定した理由を、必要により本発明
の実施の形態をも紹介しながら説明する。
由 先にも述べたように、一般にフェライト系ステンレス鋼
板は連続鋳造鋳片を熱間圧延して熱間圧延鋼帯となし、
得られた熱間圧延鋼帯に焼鈍・酸洗を施してから冷間圧
延にて所定の製品板厚まで圧延し、更に再結晶焼鈍を施
してから光沢を得るための調質圧延を行って製品とされ
ている。本発明では、冷間圧延に供される酸洗後の熱間
圧延フェライト系ステンレス鋼板を、“皮膜表層から酸
素濃度が30原子%に減少するに至るまでの範囲におけ
る皮膜中のCr,Fe組成比(Cr/Fe原子比)の最大値が0.
28以上である酸化皮膜”を表面に有して成る構成とす
る。これは、冷間圧延時におけるワ−クロ−ル表面への
ロ−ルコ−ティングの生成に関し、表面酸化皮膜中のCr
/Fe値が高いものの方が(Crリッチな皮膜組成の方が)
有利となるためである。
on Spectroscopy for Chemical Analysis)やXPS (X
-ray Photoelectron Spectroscopy)のような物理分析機
器を用いて鋼板表面を深さ方向にスパッタリングし、各
原子のX線強度から原子比率を求めることにより容易に
測定することができる。酸化皮膜中の原子比を確認する
手法は特に規定されるものではないが、具体的な測定手
順例を以下に示す。 1) 酸洗後の熱間圧延鋼板から「板厚×5mm角」の大き
さに測定サンプルを切り出す。ここで、鋼板幅方向にお
ける測定サンプルの切り出し箇所は任意で良いが、鋼板
の代表的な情報を得るためには幅中央部から切り出すの
が好ましい。 2) 酸化皮膜中のFe,Cr,Oの原子比率を測定するた
め、ESCAにて表面酸化皮膜の分析を行う。スパッタ
リングガスは例えばArガスを用いることができる。ま
た、スパッタリングは、例えば3秒ピッチで合計60秒
まで行うことによって目的を達成することができる。各
々のスパッタリング深さにおいてMgKαを表面に照射す
ると、各原子において固有X線が発生し、その発生した
X線のカウント数から原子%で組成比を求めることがで
きる。図1,図2及び図3に、焼鈍に続いて酸洗処理を
行った後の熱間圧延フェライト系ステンレス鋼板から測
定サンプルを切り出し、その酸化皮膜中Fe,Cr,Oにつ
いて各スパッタリング深さでの原子%の組成比を求め、
深さ方向における原子比の変化状態を調べた結果例を示
す。なお、図1は後述する実施例の試験番号2の例、図
2は試験番号8の例、図3は試験番号12の例(比較例)
である。 3) 上記のように測定した各深さでのFe,Cr,Oの原子
比率からCr/Fe比を算出する。
皮膜表層から酸素(O)濃度が30原子%に減少するに
至るまでの範囲”について行えば良い。なぜなら、ワ−
クロ−ルへのロ−ルコ−ティングの生成に影響を及ぼす
のは酸化皮膜層のこの範囲の部位だからである。一般的
なArガスを用いたスパッタリングであれば、最低60秒
までスパッタを行えば上記皮膜層範囲の組成比は十分に
測定が可能である。
子比率を求めるだけではロ−ルコ−ティング生成に有利
な皮膜組成は明らかでないが、図4で示すように、Cr/
Fe原子比をO濃度(原子%)との関係で整理すると、ロ
−ルコ−ティングの生成に有利な皮膜組成を明らかに把
握することができる。即ち、ESCAを用いてFe,Cr,
Oの深さ方向の原子比を求めると「ワ−クロ−ルにロ−
ルコ−ティングが生成するもの」と「ワ−クロ−ルにロ
−ルコ−ティングが生成しないもの」とでその表面酸化
皮膜に明確な差異は認められないが、O濃度とCr/Fe原
子比で測定結果を整理し、これと冷間圧延の結果とを照
らし合わせると、ワ−クロ−ルにロ−ルコ−ティングの
生成しやすい皮膜組成が明らかに浮かび上がる。
子%に減少するに至るまでの範囲における酸化皮膜中Cr
/Fe原子比の最大値が0.28に満たないと、母材表面の活
性度が低下して冷間圧延時にロ−ルコ−ティングの生成
に有効な摩耗粉や酸化皮膜の微細粒子が生成しにくくな
り、ロ−ルコ−ティングの生成がロ−ルの幅方向で不均
一となったりロ−ルコ−ティングが全く生成しなくなっ
たりするために好ましくない。
定してロ−ルコ−ティングを生成させるためには、表層
からO濃度が30原子%となる範囲の表面酸化皮膜中Cr
/Fe比の最大値は0.30以上であることが好ましい。
性や冷間圧延後のフェライト系ステンレス鋼冷延板の加
工性,耐食性の観点からは、本発明に係る冷間圧延用フ
ェライト系ステンレス鋼板は前記項又は項で示した
化学組成とするのが良い。鋼板の化学組成をこのように
限定する理由は次の通りである。
せるほか、耐食性を劣化させる元素でもあるので、その
含有量をできるだけ少なくする方が良い。そして、優れ
た加工性を確保するためにはC含有量を0.10%以下にま
で低減するのが好ましい。
り、また鋼の耐酸化性を向上させる作用を有している。
しかし、その含有量が 1.5%を超えると含有量の増加と
共に鋼の硬質化が顕著となって加工性が劣化することか
ら、Si含有量は 1.5%以下とするのが良い。 Mn:Mnにも鋼の脱酸作用があり、また高温でのスケ−ル
剥離を抑制する元素でもあるので 1.5%以下の範囲で含
有させるのが良い。なお、Mn含有量が 1.5%を超えると
発錆や孔食の起点となって耐食性が低下するだけでな
く、鋼のコストが高くなり経済面で不利となる。
純物元素であり、その含有量をできるだけ低くする方が
望ましい。そして、P含有量が0.04%を超えると鋼の加
工性劣化が顕著化することから、その含有量を0.04%以
下とするのが良い。 S:Sは鋼の発錆や孔食の起点となり耐食性を劣化させ
る不純物元素であり、やはりその含有量をできるだけ低
くする方が好ましい。そして、S含有量が0.03%を超え
ると耐食性の劣化が顕著化することから、その含有量の
上限を0.03%とするのが良い。
元素であるため、その含有量をできるだけ低減すること
が望まれる。そして、鋼の加工性劣化,耐食性劣化を顕
著化させないという観点からN含有量の上限は 0.050%
とするのが良い。
耐食性を向上させるための主要成分である。ロ−ルコ−
ティングの生成に有効なCrリッチな表面酸化皮膜を得る
ためにはCrを14%以上含有させることが望まれるが、25
%を超えて含有させると製造性が劣化し、コスト上昇を
招く。
る効果があるため、必要により含有させるのが好ましい
元素である。しかしながら、 1.5%を超えてCuを含有さ
せても、前記効果が飽和するだけでなく熱間加工性の劣
化を招く。
の耐食性や加工性を向上させる効果があるため、必要に
より含有させるのが好ましい元素であり、それらの効果
を安定して得るためにはその含有量を0.03%以上とする
のが望ましい。しかし、0.15%を超えてTiを含有させる
とTi系の大型介在物が起因となって表面品質を劣化させ
るおそれがあるため好ましくない。
て固定し鋼の耐食性や加工性を向上させる効果があるた
め、必要により含有させるのが好ましい元素である。そ
して、これらの効果が顕著化するのはNb含有量が 0.1%
からであるが、 1.0%を超えて含有させると鋼が硬質化
するので望ましくない。
工性を改善する効果と鋼の靭性を改善する効果を発揮す
る元素であるので、必要により含有させるのが好ましい
元素である。しかし、Al含有量が 0.2%を超えると固溶
Alが靭性を低下させ、製造性が劣化するという弊害が現
れる。
性を向上させる効果のほか、鋼の焼入れ性を向上させる
効果を発揮する元素であるので、必要により含有させる
のが好ましい元素である。しかしながら、V含有量が
1.0%を超えると鋼の強度が上昇しすぎるので好ましく
ない。
“皮膜表層から酸素濃度が30原子%に減少するに至る
までの範囲における皮膜中のCr/Fe比の最大値が0.28以
上である酸化皮膜”を安定かつ均一に生成させるために
は、熱間圧延後の鋼帯の酸洗処理工程において、通常は
複数の酸洗槽のうちの少なくとも1槽で硝酸あるいは硝
酸混合液での酸洗を行う必要がある(勿論、 酸洗槽が1
槽のみの場合はその酸洗槽で硝酸あるいは硝酸混合液を
用いた酸洗を行う必要がある)。
を促進させる目的で硝酸にその他の酸洗液を混合したも
のを言う。このような硝酸混合液としては硝酸に弗酸あ
るいは塩酸を加えた弗硝酸,塩硝酸が挙げられ、弗酸あ
るいは塩酸のそれぞれ好ましい濃度としては弗酸の場合
は5〜150g/L ,塩酸の場合は10〜200g/L であ
る。
とステンレス鋼の表面酸化皮膜の成長を促進させ、かつ
Crリッチな皮膜を形成させる働きがある。その作用によ
り、フェライト系ステンレス鋼熱間圧延板に硝酸あるい
は硝酸混合液での酸洗を行うと冷間圧延時のワ−クロ−
ルにロ−ルコ−ティングの生成に有利な組成の表面酸化
皮膜が安定生成するものと考えられる。
は硝酸混合液による酸洗を行う酸洗槽以外の槽で用いら
れる酸洗液としては、一般的に使用される硫酸,塩酸等
が挙げられる。本発明においては、酸洗槽の少なくとも
1槽に硝酸あるいは硝酸混合液を収容し、熱間圧延後の
フェライト系ステンレス鋼板を少なくともこの酸洗槽に
通して酸洗を行う限りにおいては、その他の酸洗槽にお
ける酸洗は上記の硫酸,塩酸等といった任意の酸洗液を
適宜用いることができる。
られる硝酸(硝酸混合液の場合も含む)の濃度,温度、
並びにそれへの被処理鋼板の浸漬時間を、それぞれ「2
0〜200g/L 」,「30〜70℃」並びに「15秒以
上」と定めたのは、次の理由による。
濃度(硝酸混合液中の硝酸濃度も含む)が20g/L に満
たないと、硝酸浸漬による酸化皮膜形成の効果が十分得
られず、フェライト系ステンレス鋼板母材表面に形成さ
れる酸化皮膜が“安定して冷間圧延時のワ−クロ−ルに
ロ−ルコ−ティングが生成する皮膜組成”とはならな
い。一方、酸洗液の硝酸濃度を200g/L を超える高濃
度としても酸化皮膜形成の効果が飽和するばかりか、酸
洗液のコストが嵩むこととなる。従って、酸洗液の硝酸
濃度は20〜200g/L と定めた。
るいは硝酸混合液の温度が30℃に満たないと、フェラ
イト系ステンレス鋼板母材表面の反応が不十分となり、
形成される酸化皮膜が“安定して冷間圧延時のワ−クロ
−ルにロ−ルコ−ティングが生成する皮膜組成”とはな
らない。一方、酸洗液として用いる硝酸あるいは硝酸混
合液の温度が70℃を超えている場合には、鋼板の浸漬
によって有害ガスであるNOx の発生が著しくなり、そ
のためNOx 除去装置等の新たな設備投資が必要となる
ので好ましくない。従って、酸洗液として用いる硝酸あ
るいは硝酸混合液の温度は30〜70℃と定めた。
は硝酸混合液への浸漬時間が15秒に満たないと、やは
りフェライト系ステンレス鋼板母材表面に形成される酸
化皮膜が“安定して冷間圧延時のワ−クロ−ルにロ−ル
コ−ティングが生成する皮膜組成”とはならない。従っ
て、フェライト系ステンレス鋼板を酸洗液として用いる
硝酸あるいは硝酸混合液へ浸漬する時間は15秒以上と
定めた。
て用いる硝酸あるいは硝酸混合液への浸漬後は、酸洗時
に脱スケ−ルを補助する目的で一般に行われている酸洗
槽間での鋼板表面のブラシ研削や酸洗後に鋼板表面の欠
陥を除去するためあるいは表面の均一化を確保するため
に行われているコイルグラインダ−による手入れ等は省
略しなければならない。これは、鋼板表面を機械的に研
削すると、折角硝酸あるいは硝酸混合液による酸洗で得
られた表面の酸化皮膜の組成が変化してしまい、冷間圧
延時にロ−ルコ−ティングが生成しにくくなるためであ
る。また、ブラシやコイルグラインダ−の研削目が製品
表面にスジ状の欠陥として残存する可能性もあり、この
点からも酸洗槽間でのブラシ研削や酸洗後のコイルグラ
インダ−による手入れは避けるべきである。
コイルグラインダ−による表面研削が回避できない場合
は、コイルグラインダ−にて鋼板表面を研削した後に、
更に本発明に係る酸洗処理(特定硝酸濃度,温度の硝酸
あるいは硝酸混合液に特定時間以上浸漬して酸洗する処
理)を行えば良い。このような再度の酸洗処理を行うこ
とにより、ロ−ルコ−ティング生成に有利な表面酸化皮
膜を回復させることができる。
に説明する。
ライト系ステンレス鋼を80ton の電気炉で溶製し、連
続鋳造法にて鋳片とし、1200℃×3時間の加熱を行
い、熱間厚により厚さ 3.0mm,幅1000mmの熱間圧延鋼帯
とした。
50℃で14時間の焼鈍を施し、次いで連続焼鈍・酸洗
ラインにて焼鈍することなくショットブラストと酸洗に
より酸化スケ−ルの除去を行った。酸洗ラインの酸洗槽
は3槽からなり、第1槽及び第2槽は20%H2 S
O4 ,80℃の同一条件とし、第3槽の酸洗条件を表2
に示す通りに変化させた。
テンレス鋼帯の表面酸化皮膜の組成を確認するために、
各鋼帯の長手方向の中央部から切り板片を採取し、更に
その幅中央の位置からESCAに供試するサンプルを採
取した。サンプルの寸法は厚さ 3.0mm×幅,長さとも5
mmである。これらのサンプルについて、ESCAにてAr
ガスで3秒ピッチで合計60秒のスパッタリングを行
い、各ピッチでのFe,Cr,Oの原子%での組成比を求め
た。そして、各深さでのFe,Crの原子%からCr/Feの最
大値を求めた。
鋼帯を冷間圧延した際におけるロ−ルコ−ティングの生
成状況を確認すべく、各鋼帯を冷間圧延に供試した。冷
間圧延は、20段のゼンジマ−圧延機を用い、ワ−クロ
−ル径90mm,圧延速度200mpm の条件で母材厚さ
3.0mmから製品厚さ 0.6mmまで圧延した。圧延ワ−クロ
−ルは、各ステンレス鋼帯の圧延が完了する度に新ロ−
ルと交換し、圧延完了後のワ−クロ−ル交換時にロ−ル
コ−ティングの生成状況を目視にて確認した。
帯は、その後連続焼鈍酸洗ラインにて再結晶焼鈍を施し
た後、酸洗処理にてスケ−ルを除去し、その後調質圧延
を施すことにより冷延製品となした。このようにして製
造されたステンレス冷延鋼帯の表面光沢及び均一性を評
価するために、鋼帯の幅方向及び長手方向の外観を目視
で観察すると共に、先後端より切り板サンプルを採取し
圧延90°方向の光沢度の測定を行った。これらの結果
を表3に示す。
に、本発明に係る熱間圧延ステンレス鋼帯は表面酸化皮
膜中のCr/Fe組成比の最大値が0.28以上となりロ−ルコ
−ティングが生成しやすい皮膜構造となっている。その
ため、冷間圧延においてロ−ルコ−ティングが均一に生
成し、高光沢で均一性に優れる冷延製品表面を得ること
ができる。また、光沢度測定結果を見ても、先端部及び
後端部とも安定して光沢度500以上の高光沢の表面と
なっており、先後端の光沢度の差も15以下と非常に小
さくて表面光沢の均一性にも優れていることが分かる。
の最大値が0.28に満たない試験番号11〜17は、冷間圧延
時にロ−ルコ−ティングが生成しなかったり、生成して
も幅方向で不均一となり、そのため製品表面で光沢が不
均一となっている。光沢度で比較しても、光沢度500
以上の高い光沢を安定して得ることができず、先後端で
の光沢度の差も20以上で本発明例よりも表面の均一性
に劣るものである。
液の硝酸濃度が高い試験番号19は、共に冷延製品表面の
光沢度,均一性に優れるものの、酸洗時のNOx 発生量
が多くて作業環境を著しく汚染したり酸の原単位が上昇
してコスト高を招くため、これらの観点から好ましいと
は言えなかった。
イト系ステンレス鋼を、実施例1と同じ方法で熱間圧延
鋼帯とした。
焼鈍炉あるいは連続焼鈍酸洗ラインにて表5に示す熱処
理を行った後、表6に示す酸洗条件で酸洗処理を行っ
た。
ンレス鋼帯について、実施例1と同じ手法にて表面酸化
皮膜の組成比を調査し、冷間圧延時のワ−クロ−ルコ−
ティングの生成状況及び冷延製品の表面評価を行った。
るため、各フェライト系ステンレス冷延鋼帯の圧延直角
方向からそれぞれJIS Z 2201に規定されるJ
IS13B号試験片を採取し、JIS Z 2241に
規定される方法で常温の引張試験を行ってその伸びを測
定した。
JIS Z 2371に規定される塩水噴霧試験を連続
7日間行い、7日後の試験片表面を光学顕微鏡の50倍
視野にて観察して発銹の有無を評価した。
行い、鋼帯の破断,幅部の割れ(以下“耳割れ”と称す
る)の発生の有無を観察し、製造性の評価とした。これ
らの結果を表7に示す。
本発明に係るフェライト系ステンレス鋼帯は、冷延圧延
時にロ−ルコ−ティングが安定して生成し高光沢で均一
性に優れる冷延製品表面を得ることができ、また製造性
も良好であるほか、冷延製品とした際の加工性,耐食性
にも優れていることが分かる。
及び3に係る発明の規定範囲から外れている試験番号33
〜42では、高光沢かつ均一性に優れる表面性状の冷延製
品を得ることができるものの、製造性並びに冷延製品の
加工性,耐食性を同時に良好な範囲で満足することがで
きない。また、酸洗条件が不適切で所要の表面酸化皮膜
を確保できない試験番号43,44は、冷間圧延時にロ−ル
コ−ティングが生成しなかったり、生成しても幅方向で
不均一となり、そのため製品表面で光沢が不均一となっ
ている。
酸洗条件の簡易な調整によるだけで冷間圧延時のワ−ク
ロ−ルにロ−ルコ−ティングを均一に生成させて高光沢
で光沢の均一性に優れた冷延製品を安定製造できるよう
にした冷間圧延用フェライト系ステンレス鋼板を提供す
ることができ、また鋼板組成の調整をも加味することに
より、高光沢でかつ光沢の均一性に優れるだけではな
く、同時に優れた加工性,耐食性をも兼備した冷延製品
が得られる冷間圧延用フェライト系ステンレス鋼板の提
供も可能にするなど、産業上有用な効果がもたらされ
る。
施例1の試験番号2) の表面のESCA分析結果を示し
たグラフである。
施例1の試験番号8) の表面のESCA分析結果を示し
たグラフである。
施例1の試験番号12)の表面のESCA分析結果を示し
たグラフである。
子%)との関係で整理したグラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】 “皮膜表層から酸素濃度が30原子%に
減少するに至るまでの範囲における皮膜中のCr,Fe組成
比(Cr/Fe原子比)の最大値が0.28以上である酸化皮
膜”を表面に有して成ることを特徴とする、冷間圧延後
の表面光沢の均一性に優れる冷間圧延用フェライト系ス
テンレス鋼板。 - 【請求項2】 母材が、質量%にて、C:0.10%以下,
Si:1.5 %以下,Mn:1.5 %以下,P:0.040 %以下,
S:0.030 %以下,N:0.050 %以下,Cr:14.0〜25.0
%を含み、残部がFe及び不可避的不純物である組成を有
して成る、請求項1記載の冷間圧延用フェライト系ステ
ンレス鋼板。 - 【請求項3】 母材が、質量%にて、C:0.10%以下,
Si:1.5 %以下,Mn:1.5 %以下,P:0.040 %以下,
S:0.030 %以下,N:0.050 %以下,Cr:14.0〜25.0
%を含むと共に、更にCu:1.5 %以下,Nb:0.1 〜1.0
%,Ti:0.03〜0.15%,Al:0.2 %以下及びV:1.0 %
以下のうちの1種又は2種以上を含有し、残部がFe及び
不可避的不純物である組成を有して成る、請求項1記載
の冷間圧延用フェライト系ステンレス鋼板。 - 【請求項4】 熱間圧延鋼板を酸洗処理するに際して、
酸洗槽のうちの少なくとも1つの槽を硝酸あるいは硝酸
混合液による酸洗槽となし、少なくともこの酸洗槽にて
熱間圧延鋼板を濃度20〜200g/L ,温度30〜70
℃の硝酸あるいは硝酸混合液から成る酸洗液に15秒以
上浸漬すると共に、この硝酸あるいは硝酸混合液への浸
漬後は機械的表面研削を行うことなく処理製品とするこ
とを特徴とする、請求項1乃至3の何れかに記載の冷間
圧延用フェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001057400A JP3598981B2 (ja) | 2001-03-01 | 2001-03-01 | フェライト系ステンレス鋼板及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001057400A JP3598981B2 (ja) | 2001-03-01 | 2001-03-01 | フェライト系ステンレス鋼板及びその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002256472A true JP2002256472A (ja) | 2002-09-11 |
JP3598981B2 JP3598981B2 (ja) | 2004-12-08 |
Family
ID=18917280
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001057400A Expired - Lifetime JP3598981B2 (ja) | 2001-03-01 | 2001-03-01 | フェライト系ステンレス鋼板及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3598981B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012112025A (ja) * | 2010-11-26 | 2012-06-14 | Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp | 尿素scrシステム部品用フェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 |
JP2012170961A (ja) * | 2011-02-18 | 2012-09-10 | Jfe Steel Corp | 耐食性に優れたステンレス鋼 |
WO2014003271A1 (ko) * | 2012-06-28 | 2014-01-03 | 주식회사 포스코 | 내식성 및 내리징성이 향상된 저크롬 페라이트계 스테인리스강 |
CN111118510A (zh) * | 2019-12-20 | 2020-05-08 | 唐山钢铁集团高强汽车板有限公司 | 一种含硼酸洗钢带的制造方法 |
WO2021182266A1 (ja) * | 2020-03-12 | 2021-09-16 | 日鉄ステンレス株式会社 | フェライト系ステンレス鋼およびその製造方法 |
-
2001
- 2001-03-01 JP JP2001057400A patent/JP3598981B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012112025A (ja) * | 2010-11-26 | 2012-06-14 | Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp | 尿素scrシステム部品用フェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 |
JP2012170961A (ja) * | 2011-02-18 | 2012-09-10 | Jfe Steel Corp | 耐食性に優れたステンレス鋼 |
WO2014003271A1 (ko) * | 2012-06-28 | 2014-01-03 | 주식회사 포스코 | 내식성 및 내리징성이 향상된 저크롬 페라이트계 스테인리스강 |
KR101423823B1 (ko) | 2012-06-28 | 2014-07-25 | 주식회사 포스코 | 내식성 및 내리징성이 향상된 저크롬 페라이트계 스테인리스강 |
CN111118510A (zh) * | 2019-12-20 | 2020-05-08 | 唐山钢铁集团高强汽车板有限公司 | 一种含硼酸洗钢带的制造方法 |
WO2021182266A1 (ja) * | 2020-03-12 | 2021-09-16 | 日鉄ステンレス株式会社 | フェライト系ステンレス鋼およびその製造方法 |
JPWO2021182266A1 (ja) * | 2020-03-12 | 2021-09-16 | ||
CN115135807A (zh) * | 2020-03-12 | 2022-09-30 | 日铁不锈钢株式会社 | 铁素体系不锈钢及其制造方法 |
JP7342241B2 (ja) | 2020-03-12 | 2023-09-11 | 日鉄ステンレス株式会社 | フェライト系ステンレス鋼 |
CN115135807B (zh) * | 2020-03-12 | 2023-09-19 | 日铁不锈钢株式会社 | 铁素体系不锈钢及其制造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3598981B2 (ja) | 2004-12-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2371978B1 (en) | Steel sheet and surface-treated steel sheet | |
JP4782056B2 (ja) | 熱間プレス時のスケール密着性に優れた高強度鋼板およびその製造方法 | |
EP3181714B1 (en) | Material for cold-rolled stainless steel sheets | |
EP3854900B1 (en) | Steel member, steel sheet, and methods for manufacturing same | |
US10927441B2 (en) | High-strength galvanized hot-rolled steel sheet and method for manufacturing same | |
JP4901799B2 (ja) | 表面処理性に優れた熱延鋼板の製造方法 | |
TWI396754B (zh) | 外觀優異之高強度熔融鍍鋅鋼板之製造方法 | |
JP2010138482A (ja) | 冷延鋼板と合金化溶融亜鉛めっき鋼板およびそれらの製造方法 | |
KR100392123B1 (ko) | 표면의성상이우수한오스테나이트계스테인레스강의제조방법 | |
JP3598981B2 (ja) | フェライト系ステンレス鋼板及びその製造法 | |
JP3875818B2 (ja) | 耐疲労性、および化成処理性に優れた高強度鋼板の製造方法 | |
JP4782057B2 (ja) | 熱間プレス時のスケール密着性に優れた高強度鋼板およびその製造方法 | |
JP2009030148A (ja) | 冷延鋼板およびめっき鋼板の製造方法 | |
JP3915235B2 (ja) | 表面に模様のないオーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法 | |
JPH0558080B2 (ja) | ||
JP2002241843A (ja) | 表面光沢および加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板の製造方法 | |
JP3878024B2 (ja) | フェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 | |
JPH1177142A (ja) | 熱延ステンレス鋼板の製造方法 | |
JP7364119B1 (ja) | 溶融亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板を用いてなる部材、部材からなる自動車の骨格構造部品用又は自動車の補強部品、ならびに溶融亜鉛めっき鋼板及び部材の製造方法 | |
JP2002348616A (ja) | 打ち抜き性にすぐれたマルテンサイト系ステンレス鋼帯の製造方法 | |
EP4079921A1 (en) | Advanced high strength zinc plated steel sheet having excellent surface quality and electrical resistance spot weldability and manufacturing method thereof | |
WO2022244592A1 (ja) | 合金化溶融亜鉛めっき鋼板 | |
JP3491432B2 (ja) | オーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法 | |
JP4606633B2 (ja) | オーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法 | |
JP2023554116A (ja) | 幅方向に沿って優れたスポット溶接性が均等に実現される高強度溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20031216 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040120 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20040312 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040824 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040906 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3598981 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070924 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080924 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090924 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100924 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110924 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110924 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120924 Year of fee payment: 8 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120924 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130924 Year of fee payment: 9 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |