JP2002256005A - 多孔質粒子、その水性分散液、および調製法 - Google Patents

多孔質粒子、その水性分散液、および調製法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】気体相と非気体相の両方で充填された孔と、ポ
リマー相とを有する多孔質粒子、それを含む水性分散
液、およびそれらの製造方法の提供。 【解決手段】多孔質粒子が: a)少なくとも1つのポリマー相; b)少なくとも1つの孔充填相;および c)気体相;を含み、前記気体相が、フュージティブサ
ブスタンス、置換気体、およびその組合せからなる群か
ら選択される物質を含む、多数の多孔質粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はフュージティブサブスタンス(f
ugitive substance)を使用して多相
の多孔質ポリマー粒子、それにより形成される多孔質粒
子の水性分散液、並びにポリマー相、および孔充填物
(pore filler)と任意に気体相を含む孔充
填相を有する多孔質粒子を調製する方法に関する。
【0002】液晶、農薬、医薬品などの物質で充填され
た孔を有する多孔質ポリマー粒子は、それらの物質の貯
蔵、隔離、および供給系の能力故に価値のあるものであ
る。さらに、粒子内での所定の物質の量および配置は、
放出速度、分解速度、および効率等の特性に寄与する重
要な要因である。同様に、粒子のサイズ、および多数の
粒子の集合に関するサイズの分布も重要である。さら
に、孔を取り囲むポリマーの壁の厚さおよび浸透性も、
性能に影響を与える。その結果、多孔質粒子の望ましい
構造がいったん得られたら、その構造ができるだけ長く
保持されることが重要である。多くの場合において、必
要とされる時間は最終製品のライフタイムである。他の
場合には、最終製品の製造の間に完全に変形される中間
体としての多孔質粒子のライフタイムである。
【0003】非気体物質で完全に満たされた孔を有する
多孔質粒子が商業的な価値を有するが、気体で完全に満
たされた孔を有する多孔質粒子も種々の用途において有
用である。たとえば、空気で満たされた粒子は光散乱性
顔料として作用し、ペイント中の無機顔料と置き換えら
れる。
【0004】孔が非気体相と気体相の両方を有するポリ
マー多孔質粒子が調製できれば利点がある。そのような
粒子は幅広い用途において有用性がある。たとえば、孔
に含まれる非気体物質の放出速度が、同じ孔に存在する
空気により変化される。また、孔に着色剤相と空気相の
両者を有する多孔質粒子は、水性コーティング組成物中
に加えられた場合、着色と散乱を同時にコーティングに
提供する。
【0005】米国特許出願第5225279号は、ま
ず、モノマーおよび他の疎水性物質の小滴を水中に分散
させ、続いて重合することにより、孔充填物質を含有す
る多孔質粒子を形成する方法を開示する。重合中に形成
されるポリマーは、カルボン酸モノマーなどの酸性基を
有し、重合後の相分離は、これらの酸性基をたとえばア
ンモニアなどの塩基で中和することにより促進される。
中和は、カルボン酸(そのほとんどがイオン化されてい
ない)を、完全にイオン化されたカルボン酸塩に変換す
る。ポリマーをよりイオン性にすることにより、したが
ってより親水性することにより、ポリマーは小滴の疎水
性成分中に溶けにくくなり、相分離が容易に起こる。こ
の技術は、米国特許第5225279号に詳細に開示さ
れており、よりイオン性が高く、より親水性の、たとえ
ばカルボン酸アンモニウム基を有するよりポリマーが、
小滴/水界面に移動し、より疎水性の高い相を含む1つ
の孔のまわりに連続したシェルが形成される傾向が増大
する。同様に、三期ではなく塩基を有するポリマーを中
和することにより、塩部分を有するポリマーを形成する
ことができる。たとえば、アミン官能性ポリマーを塩酸
または酢酸で中和して、より親水性の高いイオン性ポリ
マーを形成することができる。重合前の小滴の分散はも
っぱら機械的手段により行われるので、小滴および多孔
質粒子の両者の粒子サイズ分布は広範囲におよぶ。
【0006】米国特許第5976405号は、0.15
0ミクロンから15ミクロンの範囲の粒子サイズを有
し、それ自身が非常に狭い粒子サイズ分布を有する低分
子量シードポリマーを使用することに起因する非常に狭
い粒子サイズ分布を有する多孔質粒子を開示する。この
方法は、重合後に中和することを必要としないが、場合
によっては中和が望ましい選択肢である可能性もある。
【0007】米国特許第5225279号と米国特許第
5976405号のどちらも、非気体孔充填物または気
体孔充填物のどちらかで完全に充填された孔を有する多
孔質粒子を開示する。残念ながら、米国特許第5976
405号と米国特許第5225279号のどちらも、非
気体と気体の両方の孔充填相を有する孔を持つ多孔質粒
子を開示していない。
【0008】粒子を水中に分散させたままで、孔中に含
まれる溶剤を空気で置換することは非常に困難であるか
または不可能である。低沸点溶剤(本明細書では、30
℃〜70℃の標準沸点を有する溶剤をいう)でさえも、
連続したシェルを有する多孔質粒子の孔から除去する試
みは、これらの粒子が水中に分散されている場合、低圧
および高温でさえも非常に困難である。低圧で、溶剤と
置換することができる気体(たとえば、窒素または空
気)の量は非常に限られ、水性相を通る置換気体の拡散
は置換プロセスをさらに遅らせる。その結果、孔から漏
れ出る溶剤は容易に空気と置換されない。このように孔
中に生じる部分的な真空のために粒子に陥没が生じ、そ
れに伴って所望の多孔性が失われる。一方、溶剤の蒸発
を促進するために高温を用いる場合、十分な蒸発に必要
な温度が少なくとも粒子のポリマー相の軟化点である場
合が多く、その結果、所望の多孔性構造が失われる。
【0009】我々は、気体相と非気体相の両方で充填さ
れた孔と、ポリマー相とを有する多孔質粒子の水性分散
液を調製することができることを見いだした。非気体状
孔充填物であるモノマーと、フュージティブサブスタン
スが組み合わされて、水性相中に懸濁された多数の小滴
を形成する。モノマーは重合されて、フュージティブサ
ブスタンスと孔充填物質の両方を有する孔と、ポリマー
相を有する多孔質粒子を形成する。重合に引き続き、フ
ュージティブサブスタンスは、水性相の凝固点より1℃
高い程度の低い温度でスムーズにかつ連続して除去する
ことができ、水性相の凝固点より少なくとも5℃高い温
度で軟化するポリマー相を有する多孔質粒子においてさ
えも、多孔度を失うことなく、また形状を失うことなく
フュージティブサブスタンスを除去することができる。
【0010】気体および/または多の孔充填物で満たさ
れた孔を有するポリマー粒子は、0.015ミクロンか
ら少なくとも250ミクロンにおよぶ広範囲の平均粒子
サイズ(PS)ならびに単分散、非常に狭い、狭い、広
い、二峰形および多峰形を包含する粒子サイズ分布(P
SD)において本発明の方法にしたがって調製すること
ができる。
【0011】本発明は、多数の多孔質粒子の水性分散液
を調製する方法であって、前記多孔質粒子が、少なくと
も1つのポリマー相と少なくとも1つの孔充填相を含
み、 a)密閉された加圧容器内で、 i)少なくとも1種のモノマー; ii)水; iii)分散剤; iv)少なくとも1種のフュージティブサブスタンス;
および v)少なくとも1つの孔充填物、を含む反応混合物を形
成する段階; b)水中分散相として前記モノマー、前記フュージティ
ブサブスタンス、および前記孔充填物を含む多数の小滴
を形成する段階; c)前記モノマーを重合する段階; d)前記ポリマー相および前記孔充填相を互いに相分離
させて、前記多孔質粒子を形成する段階;および e)前記圧力容器内の圧力を大気圧まで減少させる段階
を含み、前記孔充填相が前記孔充填物を含む方法に関す
る。
【0012】本発明の異なる態様は、前記孔充填相がさ
らに前記フュージティブサブスタンスを含む方法に関す
る。
【0013】本発明の異なる態様は、さらに、少なくと
も1つのシードモノマーの少なくとも1回の水性乳化重
合により多数のシード粒子を形成する段階を含み、前記
反応混合物がさらに前記シード粒子を含む本発明の方法
に関する。
【0014】本発明の異なる態様は、(1)少なくとも
1つのプレシードモノマーの水性エマルション重合によ
り多数のプレシード粒子を形成する段階;および(2)
前記プレシード粒子の存在下で少なくとも1つのシード
モノマーを少なくとも1回水性重合させることにより多
数のシード粒子を形成する段階をさらに含み、前記シー
ドモノマーの前記重合により形成されるシードポリマー
の数平均分子量が500〜50000であり、前記反応
混合物がさらに前記シード粒子を含む。
【0015】本発明の異なる態様では、前記重合が、フ
ュージティブサブスタンスの臨界圧力よりも高い圧力、
およびフュージティブサブスタンスの臨界温度よりも高
い温度で行われる。本発明の異なる態様は、さらに、前
記多孔質粒子を単離する段階を含む。
【0016】本発明の異なる態様は、複数の多孔質粒子
の水性分散液であって、前記多孔質粒子が: a)少なくとも1つのポリマー相; b)少なくとも1つの孔充填相;および c)気体相;を含み、前記気体相が、フュージティブサ
ブスタンス、置換気体、およびその組合せからなる群か
ら選択される物質を含む水性分散液に関する。
【0017】本発明の異なる態様は、多孔質粒子が: a)少なくとも1つのポリマー相; b)少なくとも1つの孔充填相;および c)気体相;を含み、前記気体相が、フュージティブサ
ブスタンス、置換気体、およびその組合せからなる群か
ら選択される物質を含む、多数の多孔質粒子に関する。
【0018】本発明の異なる態様は、多孔質粒子が: a)少なくとも1つのポリマー相;および b)少なくとも1つの孔充填相を含み;ポリマー相の有
効ガラス転移温度が50℃以下である、多数の多孔質粒
子の水性分散液に関する。本発明の異なる態様は、多孔
質粒子が: a)少なくとも1つのポリマー相;および b)少なくとも1つの孔充填相を含み;ポリマー相の有
効ガラス転移温度が50℃以下である多数の多孔質粒子
に関する。
【0019】本発明において使用する場合、以下の用語
はこれらの意味を有する:「分散相」は、水性相中に分
散された任意の相である。「分散された相」としては、
たとえば、小滴、多孔質粒子、シード粒子、およびプレ
シード粒子が挙げられる。「水性分散液」は、「水性
相」および少なくとも1つの「分散相」を含む。
【0020】「小滴メディア(droplet med
ium)」は、多数の多孔質粒子を形成するための重合
開始時および重合中の多数の小滴の内容物である。
【0021】「多数」の小滴または多孔質粒子を包含す
る粒子は、1より多く、通常、多数のこのような小滴ま
たは粒子の集合を意味する。「多数の小滴」および「多
数の粒子」なる用語は、それぞれこのような小滴および
粒子の集合を意味する。「反応混合物」は、重合中に存
在する圧力容器の全内容物である。
【0022】「多孔質粒子」は、孔充填相および任意に
気体相で充填された1以上の孔を有するポリマー粒子を
いう。「孔」は多孔質ポリマー粒子内の空間であり、そ
の境界または壁は、該粒子のポリマー相により完全に、
または部分的に定められる。
【0023】本発明の「フュージティブサブスタンス」
は、30℃より低い、好ましくは10℃より低い、より
好ましくは−10℃より低く、最も好ましくは−50℃
より低い標準沸点を有する任意の物質である。小滴メデ
ィア中にも可溶性であるならば、フュージティブサブス
タンスは、重合およびフュージティブサブスタンスの除
去条件下で水中に可溶性であってもよい。フュージティ
ブサブスタンスが水性相中よりも小滴メディア中により
可溶性であるのが好ましい。重合温度での水中のフュー
ジティブサブスタンスの溶解度は、典型的には水の全重
量に基づいて30重量%未満、好ましくは10重量%未
満、より好ましくは2重量%未満、最も好ましくは0.
5重量%未満である。本発明のフュージティブサブスタ
ンスはさらに、重合およびフュージティブサブスタンス
の除去に用いられる条件下で反応混合物の他の成分と反
応しない物質である。
【0024】物質の「標準沸点」は、物質の蒸気圧が海
面での大気圧(すなわち、760mm)に等しい温度で
ある。
【0025】「分散剤」は、小滴および多孔質粒子を水
性媒体中で安定化させるように機能する物質である。界
面活性剤および懸濁化剤は、分散剤のタイプである。
【0026】「ポロゲン(porogen)」は、重合
中または重合後にそれからポリマー相が分離する小滴メ
ディアの部分である。「ポロゲン」は、フュージティブ
サブスタンス、孔充填物、モノマー、重合に関連する他
の化合物、またはその組合せを含む。本明細書において
「ポロゲン」の語は、相分離の分野において公知のもの
と同じ意味を有する。
【0027】「孔充填物」はフュージティブサブスタン
スと混和性であり、フュージティブサブスタンス中に分
散可能であり、25℃1気圧において液体または固体で
ある任意の物質またはかかる物質の溶液である。「孔充
填物」は重合およびポリマー相のポロゲンからの相分離
後において、孔充填相内に実質的に残留する。「孔充填
物」の語は、フュージティブサブスタンスではないすべ
てのポロゲン成分をいう。たとえば、医薬品として有用
な有機化合物は、相分離および孔形成の間にポロゲンの
成分として存在することができ、ついで得られた多孔質
粒子の孔充填物となることができる。孔充填物は重合中
に形成されるポリマー中不溶性であるか。または溶解性
に乏しい。室温におけるポリマーの孔充填物中への溶解
性は、孔充填物の総重量に基づいて、典型的には25%
未満、好ましくは10%未満、より好ましくは5%未
満、最も好ましくは1重量%未満である。室温における
孔充填物のポリマー相中への溶解性は、ポリマー相の総
重量に基づいて、典型的には25%未満、好ましくは1
5%未満、より好ましくは10%未満、最も好ましくは
5重量%未満である。孔充填物はフュージティブサブス
タンスではない任意の有機化合物であることができる
が、上述のように好ましくは小さい水溶性を有し、水の
重量に基づいて、典型的には5%未満、好ましくは3%
未満、より好ましくは1%未満、最も好ましくは.1重
量%未満である。異なる態様として、孔充填物は純粋な
形態において、室温において固体であり、重合条件下に
おいて小滴メディア中に溶解する化合物であることがで
きる。孔充填物は無機物質または部分的に無機物質であ
ることができ、または無機物質の前駆体から構成される
こともできる。たとえば、適当に官能化された有機物が
化学的に、または他の方法で、小滴メディアまたは多孔
質粒子の孔の中に存在しながら、無機塩または錯体に転
化されることができる。そのような適当に官能化された
有機物はそれ自身、1以上の追加の液体または固体との
混合物または溶液の一部であることができる。有機配位
子の金属との錯体も小滴中に加えることができる。
【0028】「孔充填相」は、ポリマー相の小滴の残部
(たとえばポロゲン)からの相分離が生じた後に多孔質
粒子の孔の中に含まれている、固体、液体、または超臨
界流体相である。しかし、孔充填物相は200以上の数
平均分子量を有する混和可能なポリマーを最大25重量
%含むことができる。孔充填物相は、100重量%以下
のバイオポリマーを含むこともできる。孔は単一の孔充
填物相または複数の孔充填物相で占められることができ
る。
【0029】「気体相」は、固体、液体、および超臨界
流体相ではない相をいい、これは多孔質粒子の孔に含ま
れている。気体相はフュージティブサブスタンス、置換
気体、またはその両者を含んでも良い。
【0030】「置換気体」は、多孔質粒子およびそれら
の水性分散液の調製、貯蔵および使用条件下で非反応性
気体である任意の物質であり、重合に引き続いて水性分
散液に添加して、フュージティブサブスタンスを気体相
で置換するかまたは部分的に置換する。「粒子サイズ」
は粒子の直径である。
【0031】小滴または多孔質粒子を包含する粒子の集
合について測定される「平均粒子サイズ」は、測定法
(たとえば、下記のDCPまたはBI−90による)に
よって多少異なるが、ほぼまたは全く、以下に記載する
ような「重量平均粒子サイズ」、「d」と同じであ
る。
【0032】「Tg」はポリマー相の「ガラス転移温
度」である。ポリマーのガラス転移温度は、ポリマーが
Tgより低い温度での硬質のガラス状態からTgより高
い温度での流体またはゴム状態へ転移する温度である。
ポリマーのTgは典型的には温度転移対熱流における中
点をTg値として用いた示差走査熱量法(DSC)によ
り測定される。DSC測定のための典型的な加熱速度
は、毎分20℃である。さまざまなホモポリマーのTg
は、たとえば、Polymer Handbook, J. Brandrupおよび
E.H. Immergut編、Interscience Publishersに見られ
る。ポリマーのTgは、Fox式(T.G. Fox, Bull. A
m. Physics Soc., Volume 1, Issue No. 3, page 123
(1956)を用いることにより計算される。
【0033】「有効Tg(effective T
g)」。ポリマー中にある程度の溶解度を有する物質
が、該ポリマーにより吸収される場合、ポリマーの軟化
点は下降する。このポリマーの可塑化は、ポリマーの
「有効Tg」を測定することにより特徴づけることがで
き、これは典型的にはポリマー中に含まれる溶剤または
他の物質の量と反比例する。その中に溶解した既知の量
の物質を含むポリマーの「有効Tg」を、「Tg」につ
いて記載したようにして測定する。吸収された物質がフ
ュージティブサブスタンスである場合、DSC装置は圧
力チャンバーを備えていなければならない。別法とし
て、フュージティブサブスタンスの効果を測定する場
合、特に有用である「有効Tg」の評価は、特定の球状
でない形状(たとえば、長さ、巾、および高さが、それ
ぞれ6mm、2mm、および3mmである直方体)を有
するポリマー片を圧力容器中に置き、ポリマーを既知量
のフュージティブサブスタンスと高温で接触させること
により行うことができる。密閉された圧力容器の内容物
をその後有効Tg付近であると推定される温度まで加熱
し、該温度で、フュージティブサブスタンスがポリマー
中に浸透し、フュージティブサブスタンスと平衡になる
まで(通常、約1時間)加熱し、その後冷却することが
できる。容器を開け、ポリマー片が曲がるるかまたはお
そらくは球形になっているかどうかが明らかになる。ポ
リマー片がその形状を保持しているならば、選択された
温度は、可塑化ポリマーの有効Tgよりも低い。ポリマ
ー片がその形状を失っているということは、極大温度は
可塑化ポリマーの有効Tgよりも高いことを示す。この
プロセスを2、3回繰り返して、実際に有効Tg推定値
を得る。
【0034】分子量。合成ポリマーはほとんど常に異な
る分子量の混合物であり、すなわち、「分子量分布」
(「MWD」と略記する)が存在する。ホモポリマーに
関して、分布の要素はそれらが含むモノマー単位の数が
異なる。この考えはコポリマーにもおよぶ。分子量分布
が与えられると、特定のサンプルの最も完全な分子量の
特徴付けは、全体の分子量分布の測定である。この特徴
付は、分布の要素を分離し、次に存在するそれぞれの量
を定量化することにより得られる。いったん、この分布
が得られたら、ポリマーの分子量を特徴づけるために、
これから得られるいくつかの統計値、すなわちモーメン
トが存在する。
【0035】2つの最も一般的な分布のモーメントは、
「重量平均分子量」、「M」および「数平均分子
量」、「M」である。これらは以下のように定義さ
れ: M=Σ(W)/ΣW=Σ(N )/Σ
=ΣW/Σ(W/M)=Σ(N)/Σ
(式中、M=分布のi番目の成分のモル量 W=分布のi番目の成分の重量 N=i番目の成分の鎖の数) 合計は分布における成分全体におよぶ。MおよびM
は典型的にはゲル透過クロマトグラフィーにより測定さ
れるMWDからコンピューター計算される(実験の項参
照)。
【0036】多数の小滴において重合を行うのが有利で
あり、場合によっては、フュージティブサブスタンスの
臨界点を上回る条件下で、結果として得られる多孔質粒
子からフュージティブサブスタンスのほとんどをさらに
除去する。これらの条件下で、フュージティブサブスタ
ンスは超臨界流体として挙動する。本発明において使用
する場合、「超臨界」および「超臨界流体」なる用語
は、当該分野において公知の意味を有する。超臨界流体
(「SCF」)は、その臨界温度および臨界圧力(すな
わち、その「臨界点」)を越える物質である。気体を圧
縮すると、通常、相分離が起こり、異なる液相の外観を
呈する。しかしながら、流体が超臨界状態にある場合、
圧縮の結果、密度が増大するだけである。臨界点より高
い温度で、さらに圧縮しても液体は形成されない。広範
囲におよぶ物質の臨界温度、臨界圧力、したがって臨界
点は、測定されるか、または計算され、Lange's Handbo
ok of Chemistry, 14th Edition, John A. Dean edito
r, McGraw-Hill, pp134 to 147およびPhase Behavior o
f Polymer in Supercritical Fluid Solvents, Chem.Re
v., 1999, 99, pp. 565-602などの文献においてみられ
る。
【0037】当該分野で理解されているように、すべて
の気体は、これより高い温度では圧力を増大させること
によって液化させることができない「臨界温度」を有す
る。さらに、その臨界温度で気体を液化するのに必要な
最少圧力として定義される「臨界圧力」がある。たとえ
ば、二酸化炭素は、固体状態(商業的にはドライアイス
と称する)、液体状態、または気体状態において存在す
ることができる。しかしながら、二酸化炭素は、その液
体および気体状態が互いに区別できない超臨界状態にお
いても存在することができる。二酸化炭素について、臨
界温度は31℃であり、臨界圧力は1070psi(=
7376キロパスカル、kPa)である。したがって、
二酸化炭素は、圧力が少なくとも73767kPaであ
る場合、31℃より高い温度で超臨界流体として存在す
る。同様に、任意の物質は、もちろん、該物質がより安
定であったならば、臨界温度であろう温度より低い温度
で該物質が分解しない限り、圧力が少なくとも臨界圧力
に等しいならば、臨界温度より高い温度で超臨界流体と
して存在する。
【0038】本発明において、小滴メディアはフュージ
ティブサブスタンスを含むので、反応を密封された圧力
容器において行う必要がある。圧力容器は、高圧で化学
反応を行う分野の技術者には周知である。典型的には、
圧力容器は:漏れまたは破裂することなく反応条件に耐
える能力;その内容物を撹拌する手段;その内容物を加
熱、冷却する手段;加圧および減圧する手段;成分を添
加する手段(すなわち、添加口、輸送管、および添加さ
れる成分の貯蔵容器、すべては、破裂または漏れること
なく操作の圧力に耐えるように設計される);および容
器の内部の圧力が1気圧よりも高い場合に成分を添加す
る必要がある場合は、これらの成分を内圧に逆らって供
給する手段を備えている。加熱手段は、たとえば、反応
混合物を所望の温度まで加熱するための電気加熱炉であ
ってもよく、混合手段としては、スターラー、たとえば
櫂形スターラー、羽根車式スターラー、または多段イン
パルス向流攪拌機、ブレードなどが挙げられる。成分を
その内部が高圧である密閉圧力容器に供給することは、
典型的には、配送管を容器の内部よりも高い圧力まで加
圧することにより行われる。この加圧は、典型的には、
配送管の成分貯蔵容器と密閉圧力容器間に圧力ポンプを
挿入するか、または貯蔵容器と配送管を圧縮不活性気
体、たとえば、窒素またはアルゴンで加圧することによ
り行われる。
【0039】重合反応は、50℃〜200℃の温度で行
うことができ、典型的には、−20℃〜150℃の温度
で行われる。凍結防止剤の不在下で水性相の凝固点より
低い温度で行われる反応中に水性相が凍結するのを避け
るために、適当な凍結防止剤、たとえば、エチレングリ
コールを反応混合物の水性相に添加することができる。
反応は、約100kPaから約300000kPaの範
囲の圧力で行うことができ、典型的には、約3000k
Pa〜約70000kPaの間の圧力で行われる。重合
は、バッチごと、また連続して、反応物質を任意の適当
に設計された高圧反応容器、または管状反応容器中で撹
拌しながら行うことができる。フュージティブサブスタ
ンス以外の反応混合物の成分を、容器を密閉する前また
は後に圧力容器に添加することができる。重合は、たと
えば、モノマー、シードポリマー、孔充填物、懸濁化
剤、必要ならば開始剤、および水を圧力容器に添加する
ことにより行うことができる。容器をその後密閉し、フ
ュージティブサブスタンスで加圧し、内容物を重合温度
および圧力にする。別法として、反応混合物の一部だけ
を圧力容器中に導入し、重合温度および圧力まで加熱
し、さらなる反応混合物を重合速度に対応する速度でポ
ンプ輸送する。さらなる可能な方法において、フュージ
ティブサブスタンスの全量と、孔充填物、分散剤、およ
びモノマーの一部をまず密閉された圧力容器中にとり、
モノマーの残りを、重合が進行する速度で開始剤と共に
圧力容器中にポンプ輸送する。重合が完了したら、たと
えば、リアクターのガス抜きにより、多孔質粒子の水性
分散液を大気圧にすることができる。多孔質粒子は、た
とえば、さらに:水性分散液;たとえば、本発明の多孔
質ポリマーと異なる分散ポリマーを含む他の水性分散液
と組み合わされた水性分散液;単離された粉末、および
他の物質との複合体(たとえば、コーティング)の一部
として利用することができる。ポリマーをフュージティ
ブサブスタンスおよび水性相から分離する任意の適当な
手段を用いることができる。典型的には、本発明のプロ
セスにしたがって、フュージティブサブスタンスをリサ
イクルシステムに抜き取り、空気により置換する。フュ
ージティブサブスタンスが二酸化炭素である場合、二酸
化炭素をリサイクルのために集めるか、または大気中に
放散させることができる。
【0040】本発明の方法において、一緒になって反応
混合物を形成する成分が圧力容器に添加される。これら
の成分としては、モノマー、水、孔充填物、必要ならば
開始剤、分散剤、およびフュージティブサブスタンスを
含む。他の任意の成分としては、ポリマーシードおよび
輸送剤(transport agent)が挙げられ
る。
【0041】本発明において有用なフュージティブサブ
スタンスとしては、たとえば、2,2−ジメチルプロパ
ン(95℃)、ジクロロフルオロメタン(8.9℃)、
シス−2−ブテン(3.73℃)、トランス−2−ブテ
ン(0.3℃)、1,2−ジクロロテトラフルオロエタ
ン(3.8℃)、ブタン(−0.5℃)、1−ブテン
(−6.5℃)、1,1,2,2−テトラフルオロエタ
ン(−23℃)、ジメチルエーテル(−24.8℃)、
1,1−ジフルオロエタン、1,1,1,2−テトラフ
ルオロエチレン(−26.4℃)、ヘキサフルオロプロ
ピレン(−28℃)、オクタフルオロプロパン(−36
℃)、クロロジフルオロメタン(−40.7℃)、プロ
パン(−42.1℃)、プロピレン(−48℃)、ペン
タフルオロエタン(−48.6℃)、ジフルオロメタン
(−51.6℃)、六フッ化硫黄(−63.8℃、昇
華)、ヘキサフルオロエタン(−78℃)、二酸化炭素
(−78℃、昇華)、クロロトリフルオロメタン(−8
1.5℃)、トリフルオロメタン(−84℃)、エタン
(−88℃)、エチレン(−104℃)、テトラフルオ
ロメタン(−130℃)、およびメタン(−161.4
℃)が挙げられる。好ましいフュージティブサブスタン
スは、2,2−ジメチルプロパン、ジクロロフルオロメ
タン、1,2−ジクロロテトラフルオロエタン、ブタ
ン、1,1,2,2−テトラフルオロエタン、ジメチル
エーテル、1,1−ジフルオロエタン、オクタフルオロ
2プロパン、クロロジフルオロメタン、プロパン、ペン
タフルオロエタン、ジフルオロメタン、六フッ化硫黄、
ヘキサフルオロエタン、二酸化炭素、クロロトリフルオ
ロメタン、トリフルオロメタン、エタン、テトラフルオ
ロメタン、メタン、およびその組合せからなる群から選
択される物質である。より好ましいフュージティブサブ
スタンスは、ジフルオロメタン、ヘキサフルオロフルオ
ロエタン、二酸化炭素、クロロトリフルオロメタン、ト
リフルオロメタン、エタン、テトラフルオロメタン、メ
タン、およびその組合せからなる群から選択される物質
である。最も好ましいフュージティブサブスタンスは、
二酸化炭素である。
【0042】水中に分散された多数の小滴として、モノ
マーおよび孔充填物のフュージティブサブスタンス中溶
液が形成される。開始剤は、水に不溶性、可溶性または
部分的に溶解することができる。しかしながら、開始剤
は、好ましくは水性相中よりも小滴中により溶けやすく
なるように選択される。開始剤はさらに、重合が数時間
以内に完了できるほど十分迅速に重合温度で分解するよ
うに選択される。重合中のある時点で、または重合後
に、ポリマーが小滴の他の主成分の少なくとも1つのと
実質的に溶けず、別のポリマー相が形成されることが本
発明の要件である。このようにして、多孔質粒子が形成
される。
【0043】重合がフュージティブサブスタンスの臨界
点よりも高い温度で行われるかどうかによらず、圧力容
器の内容物の温度がフュージティブサブスタンスの臨界
温度よりも高い温度に維持されるか、または調節される
ならば、フュージティブサブスタンスのほとんどを超臨
界条件下で圧力容器から除去することができる。どこか
の点で、もちろん、圧力容器内の圧力が臨界圧よりも低
く下降するのに十分なフュージティブサブスタンスがベ
ントされ、超臨界条件がもはや得られなくなる。フュー
ジティブサブスタンスの除去が、部分的かまたは完全で
あるかによらず、主として超臨界条件下で行われること
は本発明の要件ではない。実際、フュージティブサブス
タンスの除去は全く超臨界条件下で行われる必要はな
い。しかしながら、重合をフュージティブサブスタンス
の臨界点以上で行うのが好ましい。フュージティブサブ
スタンスの除去を少なくとも部分的に超臨界条件下で行
うことがさらに好ましい。
【0044】小滴メディア中での重合の間に形成される
ポリマーが孔充填物中に不溶性であることが、本発明に
おいて必要な条件である。しかし、ポリマーがフュージ
ティブサブスタンスに不溶性であることは必要とされな
い。ポリマーが孔充填物およびフュージティブサブスタ
ンスの両者に不溶性である場合には、重合の間または重
合の後に2つの溶液から相分離するであろう。フュージ
ティブサブスタンスが次いでポリマー相の有効Tg以下
の温度で多孔質粒子から除去される場合には、ポリマー
相により形成された構造は、フュージティブサブスタン
スが多孔質粒子から出てゆく際に収縮しないであろう。
その結果、孔充填物で部分的に充填され、残留フュージ
ティブサブスタンスで部分的に充填された孔を有する多
孔質粒子が得られる。一方、一部のフュージティブサブ
スタンスがポリマー相の有効Tg以上の温度で除去され
る場合には、多孔質粒子の体積は除去されたフュージテ
ィブサブスタンスの体積に等しい分だけ収縮するであろ
う。そのような収縮が起こった場合、ポリマー相の有効
Tg以下の温度への引き続く冷却は、低減されたサイズ
の多孔質粒子を生成し、その孔は孔充填物とフュージテ
ィブサブスタンスを有する。ポリマー相の有効Tg以上
の温度ですべての、またはほとんどのフュージティブサ
ブスタンスが除去される場合には、ポリマー相の有効T
g以下の温度への引き続く冷却は、孔充填物で完全に充
填された孔有する多孔質粒子を生成する。
【0045】ポリマーが孔充填物中に不溶性であるがフ
ュージティブサブスタンスに可溶性である場合には、ポ
リマーは2つの混合物に溶解性であるかまたは不溶性で
ある。混合物に不溶性である場合には、ポリマーは重合
の間またはその直後に相分離するであろう。混合物に可
溶性である場合には、ポリマーはフュージティブサブス
タンスの一部が除去されるまで相分離しないであろう。
フュージティブサブスタンスの一部が相分離を起こすに
十分な量で除去されると、ポリマーは相分離し、孔充填
物で部分的に充填され、残留フュージティブサブスタン
スで部分的に充填された孔を有する多孔質粒子が得られ
る。ついでほとんどの残留フュージティブサブスタンス
が、ポリマー相の有効Tg以下の温度で多孔質粒子から
除去された場合(たとえば圧力容器内の内部圧がほぼ1
気圧になるまで排気された場合)には、ポリマー相によ
り形成された構造は、ほとんどの残留フュージティブサ
ブスタンスが多孔質粒子から除去されても収縮しないで
あろう。その結果、孔充填物で部分的に充填され、残留
フュージティブサブスタンスで部分的に充填された孔を
有する多孔質粒子が得られる。一方、フュージティブサ
ブスタンスの一部がポリマー相の有効Tg以上の温度で
除去される場合には、多孔質粒子の体積はフュージティ
ブサブスタンスの喪失分に等しい体積だけ収縮するであ
ろう。ポリマー相の有効Tg以下の温度への引き続く冷
却は、低減されたサイズの多孔質粒子を生成し、その孔
は部分的に孔充填物で充填され、部分的にフュージティ
ブサブスタンスで充填される。ポリマー相の有効Tg以
上の温度ですべての、またはほとんどのフュージティブ
サブスタンスが除去される場合には、ポリマー相の有効
Tg以下の温度への引き続く冷却は、低減されたサイズ
の多孔質粒子を生成し、その孔は孔充填物で完全に充填
される。ポリマーが孔充填物に不溶性の場合には、ポリ
マーは完全に相分離し、重合の間または重合後に分離し
たポリマー相を形成する。
【0046】多孔質粒子を製造するための本発明の方法
において、重合中または重合後の小滴内の相分離が起こ
らなければならない。ポリマーを含む系において相分離
を引き起こす作用およびその結果として得られる構造に
ついての議論は、Tsai and Torkelson, Macromolecules
1990, vol. 23, pp. 4983-4989による論文においてみ
られる。ポリマーを含む系における相分離のプロセスに
ついての3つの種類は、相分離の分野において公知であ
る。第一のプロセスは、重合中、反応媒体からのポリマ
ーの沈殿によりポリマー相を形成することである。この
現象は、「重合により誘発される相分離」として知ら
れ、これの頭字語は「PIPS」である。第二のカテゴ
リーは、重合温度で反応媒体(本発明では小滴メディ
ア)中に可溶性であるが、より低い温度では不溶性で、
したがって重合後に反応媒体を冷却すると、別のポリマ
ー相の形成を引き起こすようなポリマーを意味する。こ
の現象は、「熱により誘発される相分離(「TIP
S」)として知られている。第3のカテゴリーは、揮発
性溶媒を含む反応媒体中で重合を行うことである。ポリ
マーは反応媒体に、揮発性溶媒が除去されるまで可溶性
であり、その時点で分離したポリマー相の形成が起こ
る。この現象は「溶媒により誘起される相分離」(SI
PS)と呼ばれる。本発明の方法は揮発性溶媒ではな
く、フュージティブサブスタンスを含むが、重合後のフ
ュージティブサブスタンスの除去はSIPS類似の現象
を引き起こし、本明細書においてはこれを「フュージテ
ィブサブスタンスにより誘起される相分離」(FIP
S)と呼ぶ。FIPS現象は、重合の反応媒体がポリマ
ーが可溶性であるフュージティブサブスタンスと、ポリ
マーが不溶性である孔充填物の両者を含む場合、および
形成されたポリマーが、一部または全部のフュージティ
ブサブスタンスが除去されるまで小滴メディア中に可溶
性である場合に生じる。これらの条件下では、ポリマー
を可溶化させていたフュージティブサブスタンスの部分
的な除去が相分離を引き起こす。理論に束縛されること
を望まないが、PIPS、TIPS、FIPS、または
その組合せにしたがって反応媒体からポリマーが分離す
るように重合中または重合後の条件を提供すれば、多孔
質粒子が形成されると考えられる。
【0047】小滴メディア内での重合の間のモノマーか
らのポリマーの形成は、エチレン性不飽和モノマーのフ
リーラジカル重合、または反応性モノマー対の縮合重合
により行うことができる。ポリマーの形成はまた、メタ
ロセン、原子移動、またはすでに記載した条件に適合す
る任意の適当な他の重合法によっても起こる。
【0048】特定のポリマーが特定のフュージティブサ
ブスタンス、孔充填物、またはそれらの組み合わせ中に
可溶性であるかどうかの評価は、W. Van Krevelen, Pro
perties of Polymers, 3rd Edition, Elsevier, pp.189
-225, 1990に記載されている周知の方法に従って行うこ
とができる。たとえば、Van Krevelenは、物質の全溶解
度パラメータ(δ)を: δ =δ +δ +δ (式中、δ、δ、およびδは、それぞれ溶解度パ
ラメータの分散性、極性、および水素結合成分である。
δ、δ、およびδの値は多くの溶剤およびポリマ
ーについて測定され、Van Krevelenのグループ寄与法を
用いて評価することができる。たとえば、特定のポリマ
ーが、特定のフュージティブサブスタンス中に可溶性で
あるかどうかを評価するためには、ポリマーのδ
よびフュージティブサブスタンスのδ を計算する。
2つの差、Δδ が25よりも大きい(すなわち、Δ
δ>5)ならば、ポリマーはフュージティブサブスタ
ンス中に不溶性である。これらの計算は、重合中に形成
されるポリマーが反応媒体から相分離するか否か、およ
びフュージティブサブスタンスが除去される前または後
にそうなるのかを評価するために用いることができる。
【0049】重合中または重合後のいずれかの小滴の他
の成分からのポリマー相の分離により、ポリマー相およ
び孔を含む多孔質粒子が生じる。多孔質粒子の共通の形
態は、連続したポリマーシェルが1つの孔を取り囲んで
いるものである。しかしながら、重合中および重合後に
粒子になる際に、小滴内の熱力学的および動力学的相互
長用によっていくつかの他の形態が生じる可能性があ
る。結果として得られる多孔質粒子は、1つの孔を取り
囲む不連続なポリマーシェル(すなわち、1またはそれ
以上の孔を有するシェル)を有する場合がある。別法と
して、多孔質粒子は、それ自体が閉鎖しているかまたは
互いに通じている複数の孔の周りの連続または不連続な
シェルであることができる。多孔質粒子は、そのかわり
にポリマー相および1またはそれ以上の孔およびレース
状の二連続構造内(lacy bicontinuou
s structure)で互いに絡み合った1または
それ以上の孔を含むことができる。さらに別の形態は、
ポリマー相が分離して粒子の半球になり、孔が他の半球
になっているものである。さらに、1以上の重合段階に
より多孔質粒子を調製することが可能である。たとえ
ば、1つの孔は、それぞれ別の重合段階において調製さ
れる複数の同心のポリマーシェルにより取り囲まれてい
ることができる。孔が1より多い相を有する多孔質粒子
を調製することが可能である。たとえば、連続したシェ
ルで取り囲まれた1つの孔が、液体相および空気相(す
なわち気体)の両方の相を有することができる。
【0050】重合中に形成されるポリマーが、カルボン
酸などの酸性基を有する場合、酸性基を、たとえば、ア
ンモニアなどの塩基で中和し、アニオン性部分を形成す
ることにより、その小滴メディア中の溶解度は減少し、
これにより相分離が増大する。この例において、形成さ
れるカルボン酸アンモニウム基はポリマーの親水性を増
大させ、反応媒体中に溶けにくくする。この技術は、米
国特許出願第5225279号に詳細に開示され、カル
ボン酸アンモニウム基を有する親水性ポリマーが小滴/
水界面に移動する傾向があり、1つの孔の周りに連続し
たシェルを形成する傾向を増大させるという利点を賦与
する。同様に、カチオン性部分を有するポリマーは、こ
のような基がポリマー鎖上にあるならば、塩基性基の中
和により形成することができる。たとえば、アミン官能
性ポリマーを塩酸または酢酸で中和して、より親水性の
高いアンモニウム官能性ポリマーが形成される。
【0051】本発明の方法は、0.150ミクロンから
250ミクロンの範囲のサイズを有する多孔質粒子を製
造することができる。本発明において、「ミクロン」お
よび記号「μ」は交換可能に用いられる。0.150μ
〜1.0μのサイズの粒子が形成される場合、小滴を安
定化させ、粒子を安定化させ、平均粒子サイズおよび粒
子サイズ分布を確立するために、水性乳化重合の分野の
技術者に公知の技術が用いられる。特に、エマルジョン
小滴および粒子は、界面活性剤として知られる分散剤に
より安定化される。1.0μ〜250μのサイズの粒子
が形成される場合、小滴を安定化し、粒子を安定化し、
平均粒子サイズおよび粒子サイズ分布を確立するために
水性乳化重合の分野の技術者に公知の技術が用いられ
る。特に、1.0ミクロンより大きく250ミクロンサ
イズの小滴および粒子が、懸濁剤として公知の分散剤に
より安定化される。もちろん、界面活性剤は小滴および
粒子安定化に多少有用性があるが、通常、1.0μ以上
で減少し、懸濁化剤は幾分有用性があるが、1.0μ以
下で通常減少する。
【0052】一般的な界面活性剤は、当業者に周知であ
り、たとえば、Porter, M. R., Handbok of Surfactant
s, Chapman and Hall, New York, 1991に見られる。本
発明に有用な界面活性剤の例としては、イオン性界面活
性剤、たとえば、ラウリル硫酸ナトリウム、ジオクチル
スルホスクシネート、ポリオキシエチレンラウリルエー
テル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム;および非イオン性界面活性剤、たとえば、グリ
セロール脂肪族エステル、ポリオキシエチレン脂肪族エ
ステル、ポリオキシエチレンアルコールエーテル;およ
びステアリン酸モノグリセリドが挙げられる。両性界面
活性剤も有用である。両性界面活性剤は酸性および塩基
性官能基のどちらも有し、当該分野において周知である
(たとえば、Amphoteric Surfactants, ed. B.R. Blues
tein and C. L. Hilton, Surfactant Series Vol. 12 M
arcel Dekker NY, NY (1982)参照)。フッ素化界面活性
剤、たとえば、パーフルオロ−オクタン酸およびその塩
も、特にフルオロポリマーの安定化に有用である。シリ
コン界面活性剤も、特にシロキサンポリマーの安定化に
有用である。加えて、モノマー界面活性剤を重合中にポ
リマー鎖中に組み入れることができる。たとえば、ポリ
マー:ノニルフェノキシプロペニルポリエトキシル化ス
ルフェート、ナトリウムアルキルアリルスルホスクシネ
ート、アリルアンモニウムラウリル12EOホスフェー
ト、アリルアンモニウム直鎖ドデシルベンゼンスルホネ
ート、およびアリルアンモニウムラウリルスルフェート
のようなモノマー界面活性剤は、ポリマーに共有結合し
た界面活性剤官能性を賦与する。
【0053】懸濁化剤も当業界において周知である。懸
濁化剤は典型的には、たとえば、ポリビニルアルコー
ル、ポリ(N−ビニルピロリドン)、カルボキシメチル
セルロース、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロール、
部分的にケン化したポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミ
ド、ポリ酸化エチレン、ポリエチレンイミン、ポリビニ
ルアルキルエーテル、ポリアクリル酸のポリアクリル酸
コポリマー、およびポリエチレングリコールをはじめと
する水溶性ポリマーである。
【0054】多孔質粒子のサイズの選択は、主として所
望の最終用途の性質の関数である。たとえば、粒子が可
視光を散乱する能力が望ましい場合、その孔は0.05
0μ〜1.0μの範囲のサイズを有することが望まし
い。各粒子がそのような範囲のサイズを有する1つの孔
を有する場合には、それぞれの粒子の好ましいサイズ
は、0.150ミクロンから2.0ミクロンの範囲であ
る。他の例としては、多孔質粒子中に孔充填物として存
在する農薬の供給が、1から15ミクロンの範囲のサイ
ズを有する粒子により好ましく達成されることができ
る。そのようなサイズがしばしば葉および土壌との良好
な相互作用を伴うからである。
【0055】本発明の方法において、多孔質粒子の水性
分散液を形成することができ、孔は孔充填物相、および
任意にフュージティブサブスタンス、置換気体、および
それらの組み合わせを含む相を有する。圧力がほぼ1気
圧まで減少されたら、存在する場合には気体相が、水性
分散液中でより長い時間気体状態を保持できる。多孔質
粒子の平均粒子サイズは、0.15μ〜250μであ
る。多孔質粒子の平均粒子サイズは0.15μ〜15μ
であるのが好ましく、0.15μ〜10μであるのがよ
り好ましく、0.15μ〜5μであるのが最も好まし
い。孔充填相および任意に気体相を含む、多孔質粒子を
さらに水性分散液から分離し、乾燥することができる。
【0056】広範囲の粒子サイズを本発明の方法により
利用できるので、該方法は広範囲のさまざまな粒子サイ
ズ分布を有する多孔質粒子を製造するために用いること
ができる。本発明において、「粒子サイズ分布」なる用
語および「PSD」なる頭字語は、交換可能に用いられ
る。多分散性はPSDの巾の尺度として当該分野におい
て用いられる。さらに一般的には、「多分散性」は、複
数の孔に共通の任意の測定可能な特性のサイズ分布を記
載するために用いることができる数学的な数値である。
このようにして説明される分布の例としては、ポリマー
鎖の長さ(すなわち、分子量)および粒子の直径(すな
わち、粒子サイズ)が挙げられる。本発明において使用
する場合、「多分散性」は、本発明の複数の粒子の粒子
サイズの分布を説明するものである。したがって、「多
分散性」および「PSD多分散性」は交換可能に用いら
れる。PSD多分散性は、重量平均粒子サイズ、d
および数平均粒子サイズ、dから、式: PSD多分散性=(d)/(d) (式中、d=Σn/Σn=Σn/Σnであり、nは粒子
サイズdを有する粒子の数である)にしたがって計算
される。
【0057】「単分散」なる用語は、ちょうど1の多分
散性を有する粒子サイズ分布を意味する。たとえば、1
000個の粒子のそれぞれがちょうど0.454μの粒
子サイズを有するならば、PSD多分散性は1.000
である。水性分散液の粒子の平均粒子サイズは、たとえ
ば、Brookhaven BI−90パーティクルサ
イザーにより用いられるような光散乱技術;ケミカルプ
ロセススペシャリストディスク遠心分離光沈降(Che
mical Process Specialists
Disc Centrifuge Photosed
imentation)(DCP)ユニット(実施例の
項を参照)により用いられるような沈降法;光学顕微鏡
および走査電子顕微鏡検査(SEM)により定量するこ
とができる。方法の選択は、測定される粒子サイズによ
って変わる。PSD多分散性は、DCPユニットを用い
て0.01ミクロンから40ミクロオンの範囲のサイズ
を有する粒子の測定に都合よく用いられる(実験の項を
参照)。
【0058】本発明において使用する場合、「広いPS
D」、「狭いPSD」、および「非常に狭いPSD」と
は、それぞれ1.3より大、1.1より大〜1.3、
1.000〜1.1のPSD多分散性を有すると定義さ
れる。広い、狭い、および非常に狭いPSDを有するポ
リマー粒子の製造法は、水性乳化重合および水性懸濁重
合の分野において周知である。加えて、二峰形および多
峰形粒子サイズ分布は、たとえば、それぞれ異なる平均
粒子サイズを有する2またはそれ以上の種類のシード粒
子の使用をはじめとする周知の方法により形成すること
ができる。もちろん、水性分散液および二峰形および多
峰形PSDを有する単離された多孔質粒子も、別々に調
製された多孔質粒子の水性分散液、単離された多孔質粒
子、またはその組合せを組み合わせることにより、重合
後に調製することもできる。組成において異なる粒子の
組合せは、このようにして調製することもできる。
【0059】広範囲の粒子サイズ分布を有する多孔質ポ
リマー粒子を形成する重合法は米国特許出願第5225
279号に見られ、当該分野において周知である。該方
法は大きな小滴を破砕して小さな小滴にするために機械
的撹拌を用いる。反応混合物内に単一の大きさの小滴お
よび粒子の形成の場所がない(すなわち、ポリマーシー
ドがない)ので、機械的撹拌により、本質的に広範囲の
粒子サイズ分布が生じる。
【0060】狭いPSDが望ましい場合、まず当該分野
で周知の方法によりポリマーシードを調製することが必
要である。これらのポリマーシード粒子はこれらにより
シードされる多孔質粒子よりも小さい。シード粒子はそ
れ自体、比較的多量の界面活性剤の存在下でシードモノ
マーから水性乳化重合により形成され、その結果、これ
らは狭いPSDを有する。本発明において使用する場
合、シード粒子から重合されるモノマーは、「シードモ
ノマー」と称する。ポリマーシード粒子を調製するため
にさまざまな技術、たとえば、縮合重合を用いることが
できるが、重合の好ましい方法はモノエチレン性不飽和
モノマーのフリーラジカル開始による。多エチレン不飽
和モノマーも、シード粒子を製造するために重合される
モノマーの全重量に基づいて0.01重量%〜5重量
%、好ましくは0.01重量%〜0.5重量%の量で含
まれていてもよい。本発明においてい使用する場合、
「エチレン不飽和モノマー」なる用語は、「モノエチレ
ン不飽和モノマー」および「多エチレン不飽和モノマ
ー」のどちらも包含する。別法として、縮合重合に適し
たモノマーも用いることができる。適当なモノエチレン
不飽和、多エチレン不飽和、および縮合モノマーを以下
に記載する。ポリマーシードが分散される水性系に添加
されるモノマーはシード中に吸収され、これを膨潤させ
る。熱力学的理由から、各ポリマーシード粒子は、その
中に含まれるシードポリマーの量に比例した量のモノマ
ー、フュージティブサブスタンス、および他の成分、た
とえば開始剤を吸収する。このように、小滴中に含まれ
るモノマーが重合される場合の多孔質粒子のPSDは、
小滴形成の核形成に用いられるポリマーシード粒子のP
SDに類似している。その結果、小滴メディアを、狭い
PSDを有するポリマーシード粒子でシードすると、類
似しているかまたは同じ狭いPSDを有する大きなポリ
マー粒子が調製される。このようにして調製されたシー
ドを用いる方法は、0.150μ〜250μ、好ましく
は0.150μ〜15μ、より好ましくは0.150μ
〜5μ、最も好ましくは1.05μ〜1.0μの平均粒
子サイズを有する複数の多孔質粒子を製造することがで
きる。このように形成された多孔質粒子は、1.05〜
1.3、より好ましくは1.05〜1.2、最も好まし
くは1.1〜1.2のPSD多分散性を有する。
【0061】非常に狭いPSDが望ましい場合、ポリマ
ー「シード粒子」をその後に調製することができるポリ
マー「プレシード粒子」をまず調製する必要がある。プ
レシードおよびシード粒子の両方の調製法は、米国特許
出願第5237004号および米国特許出願第5976
405号に記載され、乳化重合の分野において周知であ
る。重合前に、プレシードモノマーを含む小滴を比較的
多量の界面活性剤の存在下で形成して、非常に狭いPS
Dを有する小滴を確実に得るのが好ましい。これらの小
滴におけるプレシードモノマーの重合の結果、非常に狭
いPSDを有するポリマープレシード粒子が得られる。
本発明において使用する場合、プレシード粒子を形成す
るために重合されるモノマーは、「プレシードモノマ
ー」と称する。ポリマープレシード粒子を形成するため
に縮合重合などのさまざまな技術を用いることができる
が、好ましい重合法は、エチレン不飽和モノマーのフリ
ーラジカル開始による。この重合がフリーラジカル開始
により行われる場合、少なくとも1種のエチレン不飽和
モノマーを用いるのが好ましい。複数のプレシード粒子
のPSD多分散性は1.000〜1.2、好ましくは
1.000〜1.1、より好ましくは1.000〜1.
05、最も好ましくは1.000〜1.01である。プ
レシード粒子は好ましくは0.020μ〜0.200
μ、より好ましくは0.030μ〜0.100μ、最も
好ましくは0.40μ〜0.70μの平均粒子サイズを
有する。プレシード粒子をその後非常に狭いPSDを有
する低分子量シードの調製においてシードモノマー小滴
形成の場所として用いる。これらのポリマーシード粒子
を調製するために縮合重合などのさまざまな技術を用い
ることができるが、好ましい重合法は、エチレン不飽和
モノマーのフリーラジカル開始による。シード粒子を形
成するためのこの重合がフリーラジカル開始により行わ
れる場合、少なくとも1種のエチレン不飽和モノマーを
用いるのが好ましい。重合中、これらの小滴中に、シー
ド粒子を形成するために重合において製造されるポリマ
ーの数平均分子量(Mn)が、500から50000、
好ましくは1000〜20000、より好ましくは10
00から10000、最も好ましくは1000から50
00に確実になるような量で連鎖移動剤が存在する。本
明細書において記載されるすべての範囲は両端を含み、
組み合わせることができる。プレシード粒子によりシー
ドされる複数のシード粒子のPSD多分散性は1.00
0〜1.2、好ましくは1.000〜1.1、より好ま
しくは1.000〜1.01、最も好ましくは1.00
0〜1.005である。
【0062】分子量を調節するために、連鎖移動剤、た
とえば、メルカプタン、ポリメルカプタンおよびポリハ
ロゲン化合物を任意にモノマーに添加することができ
る。具体例としては、アルキルメルカプタン、たとえ
ば、t−ドデシルメルカプタンおよびヘキサンチオー
ル;アルコール、たとえばイソプロパノール、イソブタ
ノール、ラウリルアルコール、およびt−オクチルアル
コール;およびハロゲン化化合物、たとえば、四塩化炭
素、テトラクロロエチレン、およびトリクロロブロモエ
タンが挙げられる。シード粒子を形成するために、必要
な連鎖移動剤の量は、重合されるモノマーの全重量に基
づいて約5重量%から約20重量%であるが、所望の分
子量によっては、20%を超える量が必要な場合もあ
る。典型的には重合されるモノマーの全重量に基づいて
少なくとも6重量%以下の量である連鎖移動剤を、多孔
質粒子のポリマー相を形成するポリマーを製造するよう
に、重合中の分子量を調節するためにも用いることもで
きる。
【0063】このようにして製造された低分子量シード
粒子は典型的には0.50μ〜0.80μの平均粒子サ
イズを有し、好ましくはそれ自体の重量の1000倍ま
でのモノマーおよび他の成分を吸収して、小滴を形成
し、これは重合して、同様の非常に狭いPSDを有する
ポリマー粒子を形成する。0.150μ〜3.0μのサ
イズの本発明の多孔質粒子をはじめとするポリマー粒子
を調製するために0.100μ〜0.800μのサイズ
の低分子量シード粒子を用いるのが好都合である。3.
0μより大きな平均PSの多孔質粒子の形成は、まず、
より大きなシードを調製することを必要とする。大きな
低分子量シード粒子は、形成される大きなシード粒子を
安定化させるのに十分な懸濁化剤の存在下、および所望
の分子量のポリマーが形成されるのに十分な量の連鎖移
動剤の存在下で、シードモノマーを1回またはそれ以上
さらに重合させることにより、小さな低分子量シード粒
子から形成される。好ましくは0.500μ〜10μ、
より好ましくは0.500μ〜5μ、最も好ましくは
0.500μ〜3μの平均PSの低分子量シード粒子は
同様にして調製できる。1.0またはそれ以上の平均P
Sを有するシード粒子の調製は、懸濁化剤、たとえば、
前記のようなものを、典型的には調製されるシード粒子
の全重量に基づいて0.1〜5重量%添加することを必
要とする。1.0μまたはそれ以上の直径を有するシー
ド粒子の水性分散液を安定化させるためには、懸濁化剤
の使用が必要である。
【0064】本発明の方法においてシード粒子を使用す
る場合、モノマー、フュージティブサブスタンス、孔充
填物、および重合中小滴メディアの成分である他の成分
を、狭いかまたは非常に狭いかのいずれかのPSDを有
するシード粒子と共に水性反応混合物に添加する。モノ
マー、フュージティブサブスタンス、孔充填物、および
他の物質を、圧力容器に、個々に、または組合わせて添
加し、添加前または添加後に、これらを水および界面活
性剤で乳化させるのが有利な場合が多い。これらの成分
は次に水性相を移動し、シード粒子中に吸収され、これ
らを膨潤させる。熱力学的理由から、各ポリマーシード
粒子は、その中に含まれるシードポリマーの量に比例し
た量のモノマー、フュージティブサブスタンス、孔充填
物、および他の成分を吸収する。このように、小滴中に
含まれるモノマーを重合する場合に形成される多孔質粒
子のPSDは、小滴形成の核形成に用いられるシード粒
子のPSDに類似している。その結果、反応媒体を非常
に狭いPSDを有するポリマーシード粒子でシードする
と、その結果、類似しているか、または同じ非常に狭い
PSDを有する大きな多孔質粒子が調製される。
【0065】水中に不溶性の物質を水性相に移動させ
て、シード粒子の表面に到達させ、シード粒子中に吸収
されるようにすることは非常に困難であるか、または不
可能である。本発明において使用する場合、水中に不溶
性の物質は、25℃での水への溶解度が、水の重量に基
づいて1重量%未満のものである。このような場合、輸
送剤を圧力容器に添加するのが有利である。輸送剤の使
用は、米国特許出願第5976405号に詳細に記載さ
れている。本発明において使用する場合、「輸送剤」
は、水に対する溶解性を有するが、不溶性物質とわずか
に、または強力に錯体形成することができる物質であ
る。形成される錯体は、不溶性物質を水性相をわたって
移動させ、シード粒子で放出させることができるほど十
分に水中に溶解できる。通常の溶剤およびモノマーが輸
送剤として有用である。特に有用な輸送剤は、疎水性空
隙を有する高分子有機化合物である。「疎水性空隙を有
する高分子有機化合物」は、典型的には円筒形またはほ
ぼ円筒形の、典型的には親水性外面と疎水性内面を有す
るポリマー分子である。このような化合物は、疎水性物
質(たとえば、水中に不溶性のフッ素化モノマー、シリ
コン含有モノマー、およびフュージティブサブスタン
ス)を水性環境を通って移動させるために用いられ、水
中0.001重量%以下の溶解度を有する物質を移動さ
せるためにも用いることができる。本発明の方法におい
て有用な疎水性空隙を有する高分子有機化合物として
は、シクロデキストリンおよびその誘導体;疎水性空隙
を有する環状オリゴ糖、たとえば、シクロイヌロヘキソ
ース、シクロイヌロヘプトース、およびシクロイヌロク
トース;カリキサレン;およびカビタンドが挙げられ
る。
【0066】輸送剤を使用し、輸送剤が高分子である場
合、シクロデキストリン(すなわち、シクロデキストリ
ンおよびその誘導体)が好ましい高分子有機化合物であ
る。本発明の方法において有用なシクロデキストリンお
よびその誘導体の選択は、水性相中へのシクロデキスト
リンおよびシクロデキストリン誘導体の溶解度、不溶性
物質とシクロデキストリンの疎水性空隙間のサイズの類
似性、および輸送剤と不溶性物質の会合により形成され
る種の溶解度により決まる。本発明の方法において有用
な好適なシクロデキストリンとしては:α−シクロデキ
ストリン、β−シクロデキストリン、およびγ−シクロ
デキストリンが挙げられる。好ましいシクロデキストリ
ンとしては:部分的にアルキル置換されたα−シクロデ
キストリン;部分的にアルキル置換されたβ−シクロデ
キストリン;部分的にアルキル置換されたγ−シクロデ
キストリン;およびその組合せが挙げられる。より好ま
しいシクロデキストリンは:部分的にメチル置換された
α−シクロデキストリン;部分的にメチル置換されたβ
−シクロデキストリン;部分的にメチル置換されたγ−
シクロデキストリン;およびその組合せである。最も好
ましいシクロデキストリンは、部分的にメチル置換され
たβ−シクロデキストリンである。疎水性空隙を有する
環状オリゴ糖、たとえばシクロイヌロヘキソース、シク
ロイヌロヘプトース、およびシクロイヌロクトース(c
ycloinuloctose)は、Takai et al in J
ournal of Organic Chemistry, 59(11), 2967-2975 (19
94)に記載されている。本発明の方法において有用なカ
リキサレン(calyxarenes)は、米国特許出
願第4699966号に記載されている。本発明の方法
において有用なカビタンド(cavitands)は、
イタリア特許出願第22522A/89およびMoran, e
t al., in Journal of the American Chemical Societ
y, 184, 5826-28 (1982)に記載されている。
【0067】用いられる任意の輸送剤の量は、ひとつに
は輸送剤の組成により決まる。輸送剤がシクロデキスト
リンであるならば、シクロデキストリンの不溶性物質
(たとえば、孔充填物)に対する重量比は、1:100
0〜10:100、好ましくは1:100〜5:10
0、より好ましくは1:100〜2:100の範囲であ
る。下限は、所望の移動速度などにより決まる。上限
は、水性系の所望の安定性により決まる。輸送剤が溶剤
またはモノマーである場合、輸送剤の不溶性物質に対す
る比はあまり重要ではなく、所望の粒子のモルホロジー
に依存する。溶剤が用いられる場合、溶剤の孔フィラー
に対する比は、たとえば、1:10〜10:1の範囲で
ある。水溶性であれば、モノマーも輸送剤として使用す
ることができる。用いられるモノマーの量は、ポリマー
相の所望の量、および該ポリマー相の形成において追加
のモノマーが用いられるかどうかによって決まる。モノ
マーが水溶性でない場合には、そのような水不溶性モノ
マーに適した輸送剤を使用することが必用である場合が
ある。
【0068】本発明の方法において、多孔質粒子のポリ
マー相の主成分となるポリマーを調製するためにフリー
ラジカル重合を用いることができる。この場合、ポリマ
ーは、エチレン不飽和モノマーの重合により形成され、
重合は、開始剤を分解してフリーラジカルを形成するこ
とにより開始される。さらなるポリマーが形成されるモ
ノマーは、モノエチレン不飽和である。ポリマーは、重
合単位として、1またはそれ以上のモノエチレン不飽和
モノマーを含んでもよい。これらのモノエチレン不飽和
モノマーの例としては:C−C22直鎖または分枝鎖
アルキル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アク
リレート、およびイソボルニル(メタ)アクリレート;
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド
または置換(メタ)アクリルアミド;スチレンまたは置
換スチレン;ブタジエン;酢酸ビニルまたは他のビニル
エステル;塩化ビニル;塩化ビニリデン;N−ブチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジ(メチ
ル)アミノエチル(メタ)アクリレート;フマレート、
マレエート、シンナメートおよびクロトネートなどの
α,β−不飽和カルボニル官能基を含むモノマー;なら
びに(メタ)アクリロニトリルが挙げられる。本発明に
おいて使用する場合、「(メタ)アクリル」なる語は、
「メタクリル」および「アクリル」のいずれも意味す
る。たとえば、(メタ)アクリル酸は、メタクリル酸お
よびアクリル酸のどちらも意味し、メチル(メタ)アク
リレートは、メチルメタクリレートおよびメチルアクリ
レートのどちらも意味する。
【0069】酸官能性エチレン不飽和モノマーも水性エ
マルジョンポリマー中に存在してもよい。本発明におい
て有用な酸官能性モノマーとしては、たとえば、(メ
タ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、ホスホエチ
ル(メタ)アクリレート、スルホエチル(メタ)アクリ
レート、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパ
ンスルホン酸、フマル酸、無水マレイン酸、モノメチル
マレエート、およびマレイン酸が挙げられる。
【0070】任意に、少なくとも1つの多エチレン不飽
和モノマーをポリマー中に組み入れて、架橋させること
ができる。有用な多エチレン不飽和モノマーとしては、
たとえば、アリル(メタ)アクリレート、ジアリルフタ
レート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、およびトリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレートが挙げられる。
【0071】好適なフッ素化モノマーとしては、これに
限定されないが:フルオロアルキル(メタ)アクリレー
ト;フルオロアルキルスルホアミドエチル(メタ)アク
リレート;フルオロアルキルアミドエチル(メタ)アク
リレート;フルオロアルキル(メタ)アクリレート;フ
ルオロアルキルプロピル(メタ)アクリレート、フルオ
ロアルキルエチルポリ(アルキレンオキシド)(メタ)
アクリレート;フルオロアルキルスルホエチル(メタ)
アクリレート;フルオロアルキルエチルビニルエーテ
ル;フルオロアルキルエチルポリ(エチレンオキシド)
ビニルエーテル;ペンタフルオロスチレン;フルオロア
ルキルスチレン;フッ化ビニリデン;フッ素化α−オレ
フィン;ペルフルオロブタジエン;1−フルオロアルキ
ルペルフルオロブタジエン;ω−H−ペルフルオロアル
カンジオールジ(メタ)アクリレート;およびβ−置換
フルオロアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。
好ましいフッ素化モノマーは、4〜20個の炭素原子を
有するフルオロアルキル基を有する。
【0072】加えて、シランおよびシロキサン官能モノ
マー、たとえば、オクタメチルテトラシクロシロキサン
(D4として公知)をポリマー中に組み入れることがで
きる。
【0073】本発明の多孔質粒子の重合相を形成するポ
リマーを調製するために用いられるモノマーは、それぞ
れ、本発明のプレシートおよびシード粒子を形成するた
めに、「プレシードモノマー」および「シードモノマ
ー」として用いることもできる。
【0074】フリーラジカル重合の開始は、付加重合の
開始に適したラジカルを生成させることができるフリー
ラジカル前駆体(本発明においては開始剤とも称する)
の熱分解により行うことができる。たとえば、無機ヒド
ロペルオキシド、無機過酸化物、有機ヒドロペルオキシ
ド、および有機過酸化物などの好適な熱開始剤は、モノ
マーの重量に基づいて0.05重量%〜5.0重量%の
量で有用である。水性乳化重合の分野において公知のフ
リーラジカル開始剤としては、水溶性フリーラジカル開
始剤、たとえば、過酸化水素、tert−ブチルペルオ
キシド;過硫酸アルカリ金属(ナトリウム、カリウムま
たはリチウム)塩あるいは過硫酸アンモニウム;あるい
はその混合物が挙げられる。このような開始剤を還元剤
と組み合わせて、レドックス系を形成することもでき
る。有用な還元剤としては、サルファイト、たとえば、
アルカリ金属メタビサルファイト、またはハイポサルフ
ァイト、ナトリウムチオスルフェート、またはナトリウ
ムホルムアルデヒドスルホキシレートが挙げられる。フ
リーラジカル前駆体および還元剤はまとめて、本発明に
おいてはレドックス系と称するが、用いられるモノマー
の重量に基づいて、約0.01%〜5%の量で用いられ
る。レドックス系の例としては、t−ブチルヒドロペル
オキシド/ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレー
ト/Fe(III)および過硫酸アンモニウム/重亜硫
酸ナトリウム/ヒドロ亜硫酸ナトリウムFe(III)
が挙げられる。好ましいハロゲン化開始剤としては、ト
リクロロアセチルペルオキシド、ビス(ペルフルオロ−
2−プロポキシプロピオニルペルオキシド、ペルフルオ
ロプロピオニルペルオキシド、ペルフルオロアゾイソプ
ロパン、およびヘキサフルオロプロピレン三量体ラジカ
ルが挙げられる。重合温度の選択は、フリーラジカル開
始剤分解定数に依存する。
【0075】本発明のポリマーの形成は、縮合重合によ
っても達成することができる。典型的には、縮合ポリマ
ーは、第一の多官能性モノマーと第二の多官能性モノマ
ー間の反応の生成物として形成される。このような反応
性対の例は、パラフェニレンジイソシアネートとヘキサ
メチレンジアミンである。架橋は、たとえば、三官能性
モノマー、たとえば、ジエチレントリアミンを組み入れ
ることにより達成することができる。他の好適なモノマ
ーおよび縮合ポリマーをこれから調製する方法は、米国
特許出願第4360376号および米国特許出願第35
77515号に記載されている。縮合ポリマーの好まし
い調製法は、まず、第一の多官能性モノマーを複数複数
の小滴中に組み入れ、次に第二の多官能性モノマーを添
加することである。第二の多官能性モノマーが小滴の表
面に達すると、縮合ポリマーを形成する反応が次に起こ
る。これらの反応は通常速いので、ポリマーは、小滴と
水の間の界面で形成される。したがって、縮合反応の好
ましい形態は、当該分野においては、「界面ポリ縮合」
として知られている。
【0076】孔充填物は25℃で水の重量に基づいて5
重量%未満、好ましくは1重量%未満、より好ましくは
0.1重量%未満、最も好ましくは0.01重量%未満
の水溶性を有する。孔充填物としては、試薬、アジュバ
ンド、および他の化学的またはバイオポリマーをはじめ
とする生物学的に活性な種があげられる。たとえば、液
晶、インク、トナー、染料、香料、化粧品、香水、およ
び紫外線吸収剤があげられる。他の例としては、農薬、
除草剤、殺カビ剤、殺虫剤、および殺菌剤のような殺生
物剤;海洋防汚剤;薬剤、薬剤前駆体、ペプチド、およ
び蛋白質をはじめとする医学的に許容可能な薬品があげ
られる。バイオポリマーは、核酸、ポリヌクレオチド、
およびそれらのフラグメントであることができる。ポリ
ヌクレオチドはリボ核酸(RNA)、デオキシリボ核酸
(DNA)、相補的デオキシリボ核酸(cDNA)、メ
ッセンジャーリボ核酸(mRNA)、ゲノムのデオキシ
リボ核酸(gDNA)、およびこれらの組み合わせであ
ることができる。ポリヌクレオチド、およびポリヌクレ
オチドのフラグメントは、一本鎖または二本鎖であるこ
とができる。これらはさらに、環状、または環状高次コ
イルであることができる。本発明において孔充填物とし
て有用なバイオポリマーは、プラスミド、コスミッド、
酵母の人工クロモゾーム(yeast artific
ial chromosome)(YAC)、バクテリ
アの人工クロモゾーム(BAC)、ファージの人工クロ
モゾーム(PAC)、ウィルスベクター、非ウィルスベ
クター、およびこれらの組み合わせであることができ
る。
【0077】孔充填物はさらに、低沸点溶剤および高沸
点溶剤として一般的な有機化合物を含むことができる。
そのような溶剤はフュージティブサブスタンスとともに
小滴の形成、重合、および孔形成の際の共溶剤として有
用である。孔充填物は、無機物または部分的に無機物で
あることができ、無機物の前駆体で構成されることもで
きる。たとえば、好適に官能化された有機物を、化学的
に、または他の方法で、小滴メディアまたは多孔質粒子
の孔の中に存在しながら、無機塩または錯体に転化させ
ることができる。そのような適当に官能化された有機物
はそれ自身、1以上の追加の液体または固体との混合物
または溶液の一部であることができる。有機配位子の金
属との錯体も小滴中に加えることができる。孔充填物は
単一で、または組み合わせて使用することができる。
【0078】置換気体としては、アルゴン、ヘリウム、
窒素、酸素、二酸化炭素、およびその組合せが挙げられ
る。空気は、このような混合物の一具体例である。空気
は、窒素、酸素、および二酸化炭素を、空気の体積に基
づいて約78、21、および0.03体積%で含む。フ
ュージティブサブスタンスを完全または部分的に除去す
る間、置換気体を圧力容器に導入して、排出されるフュ
ージティブサブスタンスを少なくとも部分的に置換す
る。
【0079】本発明の多数の多孔質粒子の水性分散液が
少なくとも1つのポリマー相、少なくとも1つの孔充填
物相、および気体相を有する場合、調製後、気体相は典
型的には1気圧で少なくとも1時間、好ましくは少なく
とも1週間、より好ましくは少なくとも1ヶ月、最も好
ましく少なくとも一年間残存する。
【0080】本発明の水性分散液の望ましくない成分
は、当該分野において周知の技術、たとえば、ダイアフ
ィルトレーション(diafiltration)によ
り除去することができる。
【0081】1つのポリマー相が本発明の水性分散液の
多孔質粒子中に存在する場合、該ポリマー相は、以下の
「有効Tg範囲」を有する:下限は典型的には水性相の
凝固点よりも少なくとも5℃高く、好ましくは有効Tg
範囲の下限は、10℃、より好ましくは30℃、最も好
ましくは50℃である;上限は、ポリマー相のTgによ
ってのみ制限され、典型的には350℃、好ましくは2
50℃、より好ましくは175℃、最も好ましくは12
5℃である。本発明の多孔質粒子中に1より多いポリマ
ー相がある場合、少なくとも1つのポリマー相は記載し
た範囲内の有効Tgを有していなければならない。
【0082】前記の有効Tgの同じ範囲は、水性分散液
からの単離後の本発明の多孔質粒子のポリマー相にあて
はまる。多孔質粒子が水性相から単離される場合、この
ような単離は、最高有効Tgを有するポリマー相の有効
Tgより少なくとも3℃低い温度で起こる。しかしなが
ら、水性相からの単離が、本発明の水性分散液を、たと
えば、本発明の多孔質粒子のポリマー相よりも高い有効
Tgを有するポリマーを含む第二の水性分散液と組み合
わせた後に行われるならば、多孔質粒子のポリマー相の
有効Tgよりも高く、好ましくは第二の水性分散液のポ
リマーの有効Tgよりも低い温度で単離を行うことが可
能である。別法として、多孔質粒子のポリマー相よりも
高い有効Tgを有するポリマーを、たとえば固体分散性
粉末として、分散する任意の形態において水性分散液に
添加することができる。
【0083】多数の多孔質粒子を本発明の水性分散液か
ら、たとえば、ろ過し、それに続いて空気またはオーブ
ン乾燥する;水性分散液のフィルムを形成し、続いて空
気またはオーブン乾燥する;凝集させ、続いて空気、ま
たはオーブン乾燥する;噴霧乾燥など、当該分野で周知
の方法により単離することができる。単離は、本発明の
水性分散液を、少なくとも1成分、たとえば、ポリマ
ー、または他の添加剤を含む少なくとも1つの第二の水
性分散液または溶液と組み合わせるさらなる段階を含む
ことができる。別法として、このような成分を純粋な成
分または2以上の成分の混合物として添加することがで
きる。単離は、さらに残存する成分および不純物(たと
えば、開始剤フラグメントおよび分散剤)を水性相から
当該分野で周知の技術、たとえばダイアフィルトレーシ
ョンにより、少なくとも部分的に除去する段階を含んで
もよい。本発明の多孔質粒子が、粉末(すなわち、純粋
な粒子)として単離される場合、単離は少なくとも1つ
のポリマー相のTgよりも低い温度でおこなわなければ
ならない。単離された多孔質粒子は、その水性分散液に
おけるのと同じかまたは若干小さい平均粒子サイズおよ
び同じPSD多分散性を有する。多孔質粒子のポリマー
相が、その後蒸発するか、またはそうでなければ単離中
または単離後に粒子から除去される物質(たとえば、フ
ュージティブサブスタンス、または水)で膨潤されるな
らば、単離された多孔質粒子の平均粒子サイズは、たと
えば、水性分散液からの単離前の多孔質粒子の平均粒子
サイズよりも若干小さい。
【0084】本発明の多数の多孔質粒子は、多くの系の
成分として有用である。このような系の非排他的例とし
ては、たとえば、塗料、コーティング、インキ、日焼け
止め剤、電子−光学装置、および紙が挙げられる。本発
明の多数の多孔質粒子はさらに超音波イメージングのイ
メージエンハンサーとして有用である。置換気体(たと
えば、空気、気体フルオロカーボン)、多孔質粒子のポ
リマーシェル、および水との間の弾性の差の結果、たと
えば、生物系のイメージング中のコントラストを増大さ
せる超音波散乱が生じる。置換気体(たとえば、空気、
フルオロカーボン気体)、多孔質粒子のポリマーシェ
ル、および水の間の弾性の差の結果、たとえば、超音波
医学的イメージング中のコントラストを増大させる超音
波散乱が生じると考えられている。孔充填物も存在する
場合には、孔充填物、ポリマーシェル、水および置換気
体の間の弾性の差が、増大した超音波散乱により、さら
にコントラストを増大させる。たとえばフルオロアルカ
ン、フルオロアリール、およびフルオロアリールアルキ
ル、特には4から20個の炭素を有するもののような孔
充填物が、特に超音波散乱を提供するために有用であ
る。本発明においては複数の多孔質粒子が、磁気共鳴イ
メージング(MRI)において有用である。孔充填物は
さらに1以上の磁気共鳴イメージング向上剤、たとえば
ガドリニウムを含むことができる。
【0085】実施例 TL205は、E. Merck, ltd., Poole, Englandから入
手可能な液晶混合物(フッ素化タイプ)である。DOS
Sは、水/EtOH中75%溶液として入手可能なジオ
クチルスルホスクシネートである。DI水は脱イオン水
である。NDDSはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム(10%水性)である。Mondur MRSは、
Miles Chemical Company, Newhall, Californiaから入
手可能な脂肪族イソシアネートである。部分的にメチル
化されたβ−シクロデキストリン(水中50.8重量%
溶液)は、Wacker Biochem Corp., Eddyville, Iowaか
ら入手可能である。
【0086】化学プロセススペシャリストディスク遠心
分離光沈降(DCP)ユニットを用いた粒子サイズ(P
S)および粒子サイズ分布についてのポリマー粒子の水
性分散液の分析法 DCPユニットは、0.01ミクロンから40ミクロン
の範囲のサイズを有する粒子を測定することができ、
0.025〜20ミクロンの範囲において最も有効であ
る。分析器は、液体で満たされた光学的に透明な回転デ
ィスク内の粒子の遠心沈降を用いて粒子サイズ分布を測
定する。沈降は、流体内の密度勾配により安定化され、
測定されたサイズの精度は、各分析前の平均PSおよび
PSDをが既知である校正標準の使用により保証され
る。
【0087】蔗糖およびアニオン性界面活性剤を脱イオ
ン水中に溶解させることにより、さまざまな密度の流体
を調製する。これらの勾配液体(それぞれ1.5ml)
のうちの9を、全溶液に基づいて蔗糖が0〜8重量%
(増加量1重量%)で調製する。次に、勾配流体を回転
ディスク中に注入するが、まず最も濃厚な蔗糖溶液から
はじめ、続いて次に高い濃度、そしてこのようにして蔗
糖を含まない勾配液体が添加されるまで続ける。各日
に、校正標準を系のチェックとして測定する。典型的に
は、600nmポリスチレン標準(Duke Scientificか
ら入手可能)を各サンプル分析前に流す。大きいまたは
小さい標準も、特にサンプル粒子サイズが600nmか
ら大きく異なる場合に流すことができる。
【0088】ポリマー粒子の各水性分散液を分析前にサ
ンプル希釈液で希釈する。サンプル希釈液は、脱イオン
水中8%エタノール+アニオン性界面活性剤である。6
00nm標準2滴を10ccのサンプル希釈液に添加す
ることにより希釈標準を調製する。希釈された標準を1
0−20秒間振盪し、次に1ccアリコートを回転ディ
スク中に注入する。3−5滴(合計固形分(%)に依存
する)を10ccのサンプル希釈液に添加することによ
り、希釈サンプルを同様に調製する。希釈サンプルを1
0−20秒間振盪し、粒子が完全に分散したことを目視
により確認し、次に1ccのアリコートを回転ディスク
中に注入する。必要ならば、希釈サンプルを超音波処理
して、完全な分散を保証することができる。ディスク中
に注入する前にサンプルをろ過する必要はない。
【0089】各サイズの粒子の濃度は、回転ディスクの
外側の端部付近の液体の濁度を連続して測定することに
より定量する。濁度測定値を、一般的なMie理論光散
乱計算を用いて重量分布に変換する。必要ならば、重量
分布を表面積または数分布に変換する。
【0090】Brookhaven BI−90パーテ
ィクルサイザーを用いて平均粒子サイズ(PS)に関し
てポリマー粒子の水性分散液を分析する方法 光散乱技術を用いたBrookhaven BI−90
パーティクルサイザーを用いて粒子の粒子直径を定量し
た。粒子サイズを測定するために、0.1〜0.2グラ
ムの水性分散液を蒸留水で合計40ccに希釈した。2
ccをアクリルセル中に入れ、キャップした。粒子サイ
ズを1000サイクル測定した。測定を3回繰り返し、
3回の値の平均をナノメートルで記載した。
【0091】ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)を
用いた分子量測定 ゲル透過クロマトグラフィーは、寸法排除クロマトグラ
フィーとして知られているが、実際にはそのモル質量で
はなく溶液中の流体力学的サイズにしたがってポリマー
鎖の分布の要素を分離する。系を次に分子量および組成
が既知の標準で校正し、溶出時間と分子量を関連づけ
る。GPCの技術は、Modern Size Exclusion Chromato
graphy, W. W. Yau, J. J Kirkland, D. D. Bly; Wiley
-Interscience, 1979およびA Guide to Materials Char
acterization and Chemical Analysis, J. P. Sibilia;
VCH, 1988, p.81-84において詳細に記載されている。
【0092】たとえば、低分子量サンプル(たとえば、
10000)についての分子量情報は、以下のようにし
て定量することができる:サンプル(低分子量粒子を含
む水性エマルジョン)をTHF中に約0.1重量%サン
プル/THF体積の濃度で溶解させ、6時間振盪し、続
いて0.45μmPTFE(ポリテトラフルオロエチレ
ン)膜フィルターを通してろ過する。分析は、100μ
lの前記溶液を直列に連結され、40℃に維持された3
つのカラム上に注入することにより行う。3つのカラム
は:PLゲル5 100、PL ゲル5 1000、お
よびPL ゲル5 10000のそれぞれで、すべてPo
lymer Labs, Amherst, Massachusettsから入手可能であ
る。用いられる移動相は、1ml/分で流動するTHF
である。検出は、示差屈折率による。システムを狭いポ
リスチレン標準で校正した。サンプルについてPMMA
−相当分子量を、Mark−Houwinkの関係式に
より、ポリスチレン標準についてK=14.1×10
−3ml/gおよびa=0.70、サンプルについてK
=10.4×10−3ml/gおよびa=0.697を
用いて計算する。
【0093】光学顕微鏡検査:オイル試験における空隙 多孔質粒子における空気で満たされた空隙の存在を、L
eitz Orthoplan顕微鏡を用いて確認し
た。およそ0.3−0.4グラムの気体で満たされたポ
リマー粒子を適当な容器中に秤取し、10グラムの水と
混合した。結果として得られる希釈分散液の1〜2滴
を、できるだけ薄い湿潤フィルムが得られるように注意
しながらガラス製顕微鏡スライド上に塗りつけた。顕微
鏡スライドを次に室温、低湿分(相対湿度<30%)で
30分間乾燥させた。非乾燥B型浸漬油1滴をポリマー
粒子の乾燥フィルムに施用した。粒子および油を次に薄
いカバーグラスで多い、2300倍の倍率でみた。粒子
の単層を含む視野の部分を見つける。浸漬油およびポリ
マー粒子の屈折率は非常に類似していたが(〜1.
5)、空気の屈折率(1.0)とは非常に異なってい
た。これらの類似した屈折率のために、油はポリマーを
非常に見にくくし、一方、ポリマー粒子中の空気で満た
された空隙(孔)は暗点として観察された。
【0094】実施例1 低分子量シード粒子の調製 3リットルの四つ口丸底フラスコは、櫂型スターラー、
温度計、窒素導入口、および還流冷却器を備えていた。
脱イオン水1500グラムをフラスコに添加し、窒素雰
囲気下で85℃に加熱した。フラスコ中1500の脱イ
オン水に30.0グラムの水中に溶解させた3.0グラ
ムの過硫酸ナトリウムならびに46.5%の固形分およ
び95nmの平均粒子直径を有する40グラムのアクリ
ルシードラテックスを添加した。140グラムの脱イオ
ン水、6.0グラムのドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム(SDS、23%)、360.0グラムのイソブ
チルメタクリレート、および40グラムのn−ドデシル
メルカプタンを混合することにより調製したモノマーエ
マルジョン(ME)を2時間かけて、80グラムの水中
に溶解させた3グラムの過硫酸ナトリウムと共に、85
℃の温度で添加した。結果として得られるラテックスを
85℃で30分間維持し、冷却し、100メッシュのス
クリーンを通してろ過した。結果として得られるポリマ
ーは、18.1%の固形分、290ナノメートルの平均
粒子直径(BI−90光散乱により測定)、およびゲル
透過クロマトグラフィーにより測定して2000の数平
均分子量を有していた。
【0095】実施例2 D4の重合によるシード粒子の
調製 1リットル四つ口丸底フラスコは、櫂型スターラー、温
度計、窒素スパージ、および還流冷却器を備えていた。
フラスコに、350グラムの脱イオン水、1.0グラム
のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDS、2
3%)、4.0グラムのドデシルベンゼンスルホン酸お
よび50グラムの脱イオン水の混合物、ならびに100
グラムのD4(オクタメチルテトラシクロシロキサン)
を添加した。フラスコの内容物を窒素で25℃で30分
間パージし、次に80℃に加熱した。反応物を80℃で
20時間維持し、冷却し、100メッシュのスクリーン
を通してろ過して、凝集物を除去した。結果として得ら
れるポリマーは、16.8%の固形分および175ナノ
メートルの平均粒子直径(BI−90光散乱により測
定)を有していた。
【0096】実施例3 超臨界二酸化炭素を用いた、狭
いPSDを有し、ジオクチルフタレートと気体で満たさ
れた多孔質粒子の調製 12.0グラムの脱イオン水、1.25グラムの実施例
1において調製した低分子量シードポリマー、0.04
グラムのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、2.
00グラムのジオクチルフタレート、1.96グラムの
メチルメタクリレート、および0.04グラムのメタク
リル酸のエマルジョンを調製し、室温で30分間撹拌し
た。エマルジョンを次に25mlのステンレス製円筒形
圧力容器に添加した。容器を次に超臨界二酸化炭素(C
)で10300kPaに加圧した。1.0グラムの
脱イオン水中0.025グラムの過硫酸カリウムの溶液
を、圧力容器および添加容器に連結された小さな添加容
器に添加し、〜35000kPaに加圧した。添加容器
中過硫酸カリウム溶液を次に圧力容器中に導入し、容器
中の圧力を21700kPaに調節した。容器の内容物
を70分間80−81℃で反応させた。70分維持した
後、容器を室温に冷却し、容器中の圧力をゆっくり大気
圧まで減少させた。容器の内容物を100メッシュのス
クリーンを通してろ過して、凝集物を除去した。DCP
で測定してPSは〜400nm、PSDは1.1から
1.2であるべきである。多孔質粒子の孔は、光学顕微
鏡油中空隙試験でみられるように、気体で充填された部
分(ジオクチルフタレートとともに)を有すべきであ
る。水性分散液の粒子含有量は、水性分散液の総重量に
基づいて〜23重量%であるべきである。
【0097】実施例4 超臨界二酸化炭素を用いた、狭
いPSDを有し、ジオクチルフタレートと気体で満たさ
れた多孔質粒子の調製 12.0グラムの脱イオン水、1.25グラムの実施例
1において調製した低分子量シードポリマー、0.04
グラムのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、2.
00グラムのジオクチルフタレート、1.96グラムの
メチルメタクリレート、および0.04グラムのメタク
リル酸のエマルジョンを調製し、室温で30分間撹拌し
た。エマルジョンを次に25mlのステンレス製円筒形
圧力容器に添加した。容器を次に超臨界二酸化炭素(C
)で10300kPaに加圧した。2.5グラムの
脱イオン水中0.025グラムの過硫酸アンモニウムの
溶液を調製し、圧力容器に投入した。容器の内容物を3
3℃に加熱し、ついで容器を9650kPaに、超臨界
二酸化炭素で加圧した。ついで圧力容器を慎重に80℃
に35分で加熱した。容器の圧力は31,700kPa
に上昇した。反応を80℃、〜27500kPaで90
分間続けた。容器を室温に冷却し、容器中の圧力をゆっ
くり大気圧まで減少させた。容器の内容物を100メッ
シュのスクリーンを通してろ過して、凝集物を除去し
た。DCPで測定してPSは〜400nm、PSDは
1.1から1.2であるべきである。多孔質粒子の孔
は、光学顕微鏡油中空隙試験でみられるように、気体で
充填された部分(ジオクチルフタレートとともに)を有
すべきである。水性分散液の粒子含有量は、水性分散液
の総重量に基づいて〜22重量%であるべきである。
【0098】実施例5 超臨界二酸化炭素を用いた、狭
いPSDを有し、ジオクチルフタレートと気体で満たさ
れた多孔質粒子の調製 12.0グラムの脱イオン水、1.31グラムの実施例
2において調製したシードポリマー、0.05グラムの
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、2.00グラ
ムのジオクチルフタレート、1.96グラムのメチルメ
タクリレート、および0.04グラムのメタクリル酸の
エマルジョンを調製し、室温で30分間撹拌した。エマ
ルジョンを次に25mlのステンレス製円筒形圧力容器
に添加した。1.0グラムの脱イオン水中0.040グ
ラムの過硫酸アンモニウムの溶液を調製し、圧力容器に
投入した。容器内容物を窒素で30分間パージした。容
器を次にCOで7380kPaに加圧した。ついで圧
力容器を慎重に85℃に90分で加熱した。容器の圧力
は26200kPaに上昇した。反応を84−85℃、
〜26500kPaで60分間続けた。容器を室温に冷
却し、容器中の圧力をゆっくり大気圧まで減少させた。
容器の内容物を100メッシュのスクリーンを通してろ
過して、凝集物を除去した。DCPで測定してPSは〜
400nm、PSDは1.1から1.2であるべきであ
る。多孔質粒子の孔は、光学顕微鏡油中空隙試験でみら
れるように、気体で充填された部分(ジオクチルフタレ
ートとともに)を有すべきである。水性分散液の粒子含
有量(ポリマーおよびジオクチルフタレート)は、水性
分散液の総重量に基づいて〜23重量%であるべきであ
る。
【0099】実施例6 まずin−situプレシード
を形成することによる低分子量シードの調製 この方法(米国特許第5237004号の実施例1の方
法)を用いて、まずプレシード粒子を「その場(in−
situ)」で形成することにより、低分子量シード粒
子を調製することができる。スターラーおよびコンデン
サーを備え、窒素でブランケットされたリアクターに、
0.24gの炭酸カルシウムの324gの脱イオン水中
溶液を添加した。リアクターおよび内容物を次に87℃
に加熱した。撹拌されたリアクター内容物に、9.2g
のブチルアクリレート、2.1gのスチレン、2.7g
のn−オクチルメルカプタン、0.74gの10%水性
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムおよび2.7g
の脱イオン水の混合物、ならびに0.028gの過硫酸
カリウムの2.8gの脱イオン水中溶液を添加した。リ
アクター内容物を次に30分撹拌し、その後、122.
8gのブチルアクリレート、12.9gのスチレン、3
5.3gのn−オクチルメルカプタン、9.86gの1
0%水性ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムおよび
35.3gの脱イオン水の混合物、ならびに0.011
gの過硫酸カリウムの16.6gの脱イオン水中溶液
を、撹拌しながら、90分かけて添加した。リアクター
内容物を50分間撹拌しながら87℃に維持し、その
後、結果として得られるエマルジョンを室温に冷却し
た。ブチルアクリレート−スチレン粒子は、DCPで測
定して平均PS=0.3μおよび1.01以下のPSD
を有すべきである。
【0100】実施例7 架橋プレシード粒子の調製 架橋プレシード粒子を調製するためにこの方法(米国特
許第237004号の実施例1)を用いることができ
る。スターラーおよびコンデンサーを備えたリアクター
に、208gの脱イオン水および0.38gの炭酸ナト
リウムを添加した。リアクター内容物を82℃に加熱
し、次に14.7gのブチルアクリレート、0.038
gのブチレングリコールジアクリレート、0.3gのア
リルメタクリレート、0.6gのドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム(10%水性)、および6gの脱イオ
ン水の乳化混合物をリアクターに添加した。0.009
4gの過硫酸カリウムの5.25gの脱イオン水中溶液
も添加し、続いて1時間82℃で撹拌した。83.3g
のブチルアクリレート、0.212gのブチレングリコ
ールジアクリレート、1.7gのアリルメタクリレー
ト、3.4gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
(10%水性)、および34gの脱イオン水の乳化混合
物、ならびに0.0536gの過硫酸カリウムの29.
75g脱イオン水中溶液をいずれもリアクターにゆっく
りと90分間82℃で添加した。撹拌をさらに2時間8
2℃で続け、続いてリアクター内容物を室温に冷却し
た。プレシード粒子はBI−90ナノサイザーにより測
定して0.2μの平均PSを有していた。プレシード粒
子はDCPにより測定して0.2μの平均PSおよび
1.00〜1.10の間のPSD多分散性を有すべきで
ある。
【0101】実施例8 あらかじめ調製したプレシード
粒子からの低分子量シード粒子の調製 架橋プレシード粒子から低分子量シード粒子を調製する
ためにこの方法(米国特許第237004号の実施例
1)を用いることができる。スターラーおよびコンデン
サーを備え、窒素で被覆されたリアクターに、0.08
1gの炭酸ナトリウムの185gの脱イオン水中溶液お
よび35gの実施例7において調製したエマルジョンを
添加した。リアクターの内容物を撹拌しながら88℃に
加熱した。以下の成分を次にゆっくりと3時間かけて8
8℃で添加した:82gのブチルアクリレート、18g
のスチレン、2.5gのドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム(NDDS)の10%水溶液、および32gの
脱イオン水のエマルジョン;19gの1−ヘキサンチオ
ール、2.8gのNDDSの10%水溶液、および11
gの脱イオン水のエマルジョン;および0.11gの過
硫酸カリウムの18gの脱イオン水中溶液。リアクター
の内容物を次に撹拌しながらさらに90分間撹拌し、続
いて65℃に冷却した。0.18gのt−ブチルヒドロ
ペルオキシドの3.7gの水中溶液、および4.1gの
ナトリウムホルムアルデヒドの3%水溶液を添加し、続
いて1時間65℃で撹拌した。リアクターの内容物を次
に室温に冷却した。シード粒子は、BI−90ナノサイ
ザーにより測定して0.5μの平均PSを有していた。
DCPにより測定してシード粒子は0.5μの平均P
S、および1.002のPSD多分散性を有すべきであ
る。シード粒子は〜2000の数平均分子量を有する。
【0102】実施例9 超臨界二酸化炭素を用いた非常
に狭いPSDを有する液晶で充填された多孔質粒子の調
製 液晶エマルションの調製:液晶TL205(16.7
g)、0.23gのDOSS(水/エタノール 75%
溶液)、9.89gの脱イオン水、および1.99gの
部分的にメチル化されたベータシクロデキストリン(5
0.8%水溶液)を、100ccの円筒状のフラスコに
入れ、高剪断下で5分、ホモジナイザーを使用して乳化
した。ブチルアクリレート/スチレン/ヘキサンチオー
ル(重量比=82/18/19)の重合から調製された
シード粒子(PS=0.319ミクロン、PSD多分散
性=1.002、DCPにより測定)のラテックス(固
形分10%)を、乳化液晶混合物に加え、穏やかに5分
間撹拌した。4.54gのアリコートを次いで採取し、
すぐに液晶/モノマーエマルションの調製に使用した。 モノマーエマルションの調製:3.48gのメチルメタ
アクリレート、0.84gのスチレン、1.11gのヒ
ドロキシルエチルメタアクリレート、0.14gのメタ
クリル酸、0.03gのDOSS(水/エタノール 7
5%溶液)、および5.60gの脱イオン水を、25c
cの円筒状のフラスコに入れ、高剪断下で5分、ホモジ
ナイザーを使用して乳化した。1.57gのアリコート
を次いで採取し、すぐに液晶/モノマーエマルションの
調製に使用した。 超臨界二酸化炭素を用いた液晶/モノマーエマルション
の調製:調製されたばかりの液晶エマルションの4.5
4gのアリコートを25mlのステンレス製円筒形圧力
容器に添加した。容器内容物を33℃に加熱し、容器を
次に超臨界二酸化炭素で9650kPaに加圧した。つ
いで圧力容器を慎重に、穏やかに撹拌しながら、85℃
に35分で加熱した。容器の内容物を、穏やかに撹拌し
ながら、2時間、85℃、〜32500kPaに保持し
た。調製されたばかりのモノマーエマルションの1.5
7gのアリコートを〜34500kPaに加圧し、つい
で圧力容器に加え、穏やかに撹拌しながら、85℃でさ
らに2時間保持した。 液晶/モノマーエマルションの重合による、超臨界二酸
化炭素の存在下での多孔質粒子の調製:10.9gの脱
イオン水中の、0.03gのt−ブチルペルオクトエー
ト、および0.001gのDOSS(水/エタノール
75%溶液)の溶液をついで加え、穏やかに撹拌しなが
ら、85℃でさらに2時間、〜4700pKaで保持し
た。反応系を84−85℃、〜26500kPaで60
分保持した。ポリマー相の有効Tgよりも高い温度で二
酸化炭素をベントすることによる、 液晶を含む孔を有する多孔質粒子の調製:圧力容器の内
容物を84−85℃に維持しつつ、二酸化炭素をベント
して容器内の圧力を、ゆっくり大気圧まで減少させた。
容器の内容物を室温まで冷却し、100メッシュのスク
リーンを通してろ過して、凝集物を除去した。液体で満
たされた多孔質粒子の粒子サイズは、走査電子顕微鏡で
観察して、非常に均一であるべきである。DCPで測定
してPSは1.25、PSD多分散性は1.003であ
るべきである。多孔質粒子の孔は、光学顕微鏡油中空隙
試験でみられるように、気体で充填された部分を含むべ
きではない。
【0103】実施例10 超臨界二酸化炭素を用いた非
常に狭いPSDを有する液晶相と気体相で充填された多
孔質粒子の調製 超臨界二酸化炭素を用いた液晶/モノマーエマルション
の調製および重合:実施例9の手順により、液晶エマル
ション、モノマーエマルション、および液晶/モノマー
エマルションが調製された。超臨界二酸化炭素の存在下
での液晶/モノマーエマルションの重合は、実施例9の
方法によった。ポリマー相の有効Tgよりも低い温度で
二酸化炭素をベントすることによる、 液晶相と気体相を含む孔を有する多孔質粒子の調製:容
器の内容物を35に冷却した。ついで、二酸化炭素をベ
ントして容器内の圧力を、ゆっくり大気圧まで減少させ
た。容器の内容物を室温まで冷却し、100メッシュの
スクリーンを通してろ過して、凝集物を除去した。多孔
質粒子の粒子サイズは、走査電子顕微鏡で観察して、非
常に均一であるべきである。DCPで測定してPSは〜
1.75、PSD多分散性は1.003であるべきであ
る。多孔質粒子の孔は、光学顕微鏡油中空隙試験でみら
れるように、気体で充填された部分と液晶部分を含むべ
きである。
【0104】実施例11 超臨界二酸化炭素の存在下で
の、縮合重合を使用した、非常に狭いPSDを有し、孔
充填物相(ジオクチルフタレート)と気体相の両者を有
する、多孔質粒子の調製 12.0グラムの脱イオン水、0.04グラムのドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム、1.73gのMon
dur MBS 脂肪族イソシアネート(Miles
Inc.製)、2.1グラムのジオクチルフタレート、
0.4gの部分的にメチル化されたベータシクロデキス
トリン(50.8%水溶液)のエマルジョンを調製し、
ホモジナイザーを使用して2分間乳化した。このエマル
ションを、氷−水浴により15℃に維持された25ml
のステンレス製円筒形圧力容器に直ちに添加した。ただ
ちに、実施例1で調製された低分子量シードラテックス
の1.25gを圧力容器に添加し、容器をシールした。
容器の内容物を15℃で1時間、ゆっくりと撹拌した。
容器の内容物を35℃に加熱し、ついで容器を2200
0kPaに、超臨界二酸化炭素で加圧した。圧力容器の
内容物を35℃で30分撹拌した。0.15gのエチレ
ンジアミンと0.17gのテトラエチレンペンタアミン
の溶液を圧力容器に15分で徐々に加え、さらに1時間
撹拌した。圧力容器の内圧がほぼ1気圧になるまで二酸
化炭素をベントし、室温に冷却した。容器の内容物を1
00メッシュのスクリーンを通してろ過して、凝集物を
除去した。水性エマルションは多孔質粒子を含み、多孔
質粒子の孔は、光学顕微鏡油中空隙試験でみられるよう
に、ジオクチルフタレート相だけではなく、気体相も有
していた。気体で充填されたポリマー粒子は〜400n
mのPS、〜1.2のPSD多分散性、および19.0
%の固形分を有していた。
【0105】実施例12 超臨界二酸化炭素を用い
た、広いPSDを有し、液晶と気体で満たされた多孔質
粒子の調製 12.0グラムの脱イオン水、0.1グラムのドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、6.08gの液晶TL
205(2.00g)の溶液、4.00グラムのメチル
メタクリレート、および0.08グラムのメタクリル酸
のエマルジョンを調製し、室温で5分間ホモジナイズし
た。エマルジョンを次に25mlのステンレス製円筒形
圧力容器に添加した。2.5グラムの脱イオン水中0.
025グラムの過硫酸アンモニウムの溶液を調製し、圧
力容器に投入した。容器の内容物を撹拌しながら33℃
に加熱し、ついで容器を9650kPaに、超臨界二酸
化炭素で加圧した。ついで圧力容器を慎重に80℃に3
5分で加熱した。容器の圧力は約31,700kPaに
上昇した。容器の内容物を、80℃、〜27500kP
aで90分間撹拌した。容器を35℃に冷却し、二酸化
炭素をベントして容器中の圧力をゆっくり大気圧まで減
少させた。容器を次いで室温に冷却した。容器の内容物
を100メッシュのスクリーンを通してろ過して、凝集
物を除去した。水性エマルションは多孔質粒子を含み、
多孔質粒子の孔は、光学顕微鏡油中空隙試験でみられる
ように、液晶(TL−205)相だけではなく、気体相
も有していた。気体で充填されたポリマー粒子は、DC
Pで測定してPSは〜0.5ミクロン、PSD多分散性
は〜2であるべきである。多孔質粒子のエマルションの
固形分(TL−205を含む)は、エマルションの総重
量に基づいて29.8重量%であるべきである。
【0106】実施例13 超臨界二酸化炭素の存在下で
の、縮合重合を使用した、非常に広いPSDを有し、孔
充填物相(ジオクチルフタレート)と気体相の両者を有
する、多孔質粒子の調製 1.0グラムの脱イオン水、0.1グラムのドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム、1.73gのMondu
r MBS 脂肪族イソシアネート(Miles In
c.製)、および2.1グラムのジオクチルフタレート
のエマルジョンを調製し、ホモジナイザーを使用して1
分間乳化した。このエマルションをただちに25mlの
ステンレス製円筒形圧力容器に添加し、容器を直ちに3
5℃に加熱した。ついで容器を22000kPaに、超
臨界二酸化炭素で加圧した。0.15gのエチレンジア
ミンと0.17gのテトラエチレンペンタアミンの溶液
を圧力容器に15分で徐々に加え、さらに1時間撹拌し
た。圧力容器の内圧がほぼ1気圧になるまで二酸化炭素
をベントし、室温に冷却した。容器の内容物を100メ
ッシュのスクリーンを通してろ過して、凝集物を除去し
た。水性エマルションは多孔質粒子を含み、多孔質粒子
の孔は、光学顕微鏡油中空隙試験でみられるように、ジ
オクチルフタレート相だけではなく、気体相も有してい
た。気体で充填されたポリマー粒子はDCPにより測定
して、〜500nmのPS、〜2のPSD多分散性を有
し、および19.0%の固形分を有すべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リチャード・ロイ・クライクマン アメリカ合衆国ペンシルバニア州18901, ドイルズタウン,ハート・アベニュー・ 157 Fターム(参考) 4J011 AC03 AC06 BB09 BB15 JA08 JA16 JB03 JB07 JB08 JB16 JB26

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の多孔質粒子の水性分散液を調製す
    る方法であって、前記多孔質粒子が、少なくとも1つの
    ポリマー相と少なくとも1つの孔充填相を含み、 a)密閉された加圧容器内で、 i)少なくとも1種のモノマー; ii)水; iii)分散剤; iv)少なくとも1種のフュージティブサブスタンス;
    および v)少なくとも1つの孔充填物、を含む反応混合物を形
    成する段階; b)水中分散相として前記モノマー、前記フュージティ
    ブサブスタンス、および前記孔充填物を含む多数の小滴
    を形成する段階; c)前記モノマーを重合する段階; d)前記ポリマー相および前記孔充填相を互いに相分離
    させて、前記多孔質粒子を形成する段階;および e)前記圧力容器内の圧力を大気圧まで減少させる段階
    を含み、前記孔充填相が前記孔充填物を含む方法。
  2. 【請求項2】 前記孔充填相がさらに前記フュージティ
    ブサブスタンスを含む請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】前記モノマーが、エチレン性不飽和モノマ
    ーであり、前記反応混合物がさらに開始剤を含む請求項
    1記載の方法。
  4. 【請求項4】 さらに、前記フュージティブサブスタン
    スを置換気体と部分的に置換する段階を含む請求項1記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 前記置換気体が、アルゴン、ヘリウム、
    窒素、酸素、二酸化炭素、およびその混合物からなる群
    から選択される気体である請求項3記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記フュージティブサブスタンスが、
    2,2−ジメチルプロパン、ジクロロフルオロメタン、
    1,2−ジクロロテトラフルオロエタン、ブタン、1,
    1,2,2−テトラフルオロエタン、ジメチルエーテ
    ル、1,1−ジフルオロエタン、オクタフルオロプロパ
    ン、クロロジフルオロメタン、プロパン、ペンタフルオ
    ロエタン、ジフルオロメタン、ヘキサフルオロエタン、
    二酸化炭素、クロロトリフルオロメタン、トリフルオロ
    メタン、エタン、テトラフルオロメタン、メタンおよび
    その組合せからなる群から選択される請求項1記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 前記フュージティブサブスタンスが二酸
    化炭素である請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記孔充填物が、液晶、インク、トナ
    ー、染料、香料、化粧品、香水、紫外線吸収剤、農薬、
    除草剤、殺カビ剤、殺虫剤、殺菌剤、海洋防汚剤、薬
    剤、薬剤前駆体、ペプチド、蛋白質、およびこれらの組
    み合わせからなる群から選択される、請求項1記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 前記孔充填物が、核酸、ポリヌクレオチ
    ド、およびそれらのフラグメント、プラスミド、コスミ
    ッド、酵母の人工クロモゾーム、バクテリアの人工クロ
    モゾーム、ファージの人工クロモゾーム、ウィルスベク
    ター、非ウィルスベクター、およびこれらの組み合わせ
    からなる群から選択され、該ポリヌクレオチドが、リボ
    核酸、デオキシリボ核酸、相補的デオキシリボ核酸、メ
    ッセンジャーリボ核酸、ゲノムのデオキシリボ核酸、お
    よびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請
    求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 さらに、前記多孔質粒子を単離する段
    階を含む請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 さらに、少なくとも1つのシードモノ
    マーの少なくとも1回の水性乳化重合により多数のシー
    ド粒子を形成する段階を含み、前記反応混合物がさらに
    前記シード粒子を含む請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 (1)少なくとも1つのプレシードモ
    ノマーの水性エマルション重合により多数のプレシード
    粒子を形成する段階;および(2)前記プレシード粒子
    の存在下で少なくとも1つのシードモノマーを少なくと
    も1回水性重合させることにより多数のシード粒子を形
    成する段階をさらに含み、前記シードモノマーの前記重
    合により形成されるシードポリマーの数平均分子量が5
    00〜50000であり、前記反応混合物がさらに前記
    シード粒子を含む請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記反応混合物がさらに少なくとも1
    つの輸送剤を含む請求項1、11、または12記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 前記輸送剤が、シクロイヌロヘキソー
    ス、シクロイヌロヘプトース、シクロイヌロクトース、
    カリキサレン、カビタンド、シクロデキストリン、およ
    びその混合物からなる群から選択される輸送剤である請
    求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記シクロデキストリンが、部分的に
    メチル置換されたα−シクロデキストリン、部分的にメ
    チル置換されたβ−シクロデキストリン、部分的にメチ
    ル置換されたγ−シクロデキストリン、およびその混合
    物からなる群から選択されるシクロデキストリンである
    請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記モノマーが少なくとも1つの第一
    の多官能性モノマーであり;前記反応混合物がさらに、
    前記第一の多官能性モノマーと反応して縮合ポリマーを
    形成する少なくとも1つの第二の多官能性モノマーを含
    む請求項1記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記重合が、フュージティブサブスタ
    ンスの臨界圧力よりも高い圧力、およびフュージティブ
    サブスタンスの臨界温度よりも高い温度で行われる請求
    項1、11、または12記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記の圧力を減少させる段階が、前記
    ポリマー相の有効ガラス転移温度と少なくとも同じ温度
    で行われる請求項1、11、または12記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記の圧力を減少させる段階が、少な
    くとも1つの前記ポリマー相の有効ガラス転移温度より
    も低い温度で行われる請求項1、11、または12記載
    の方法。
  20. 【請求項20】 前記の圧力を減少させる段階が: (1)前記ポリマー相の有効ガラス転移温度と少なくと
    も同じ温度で前記の圧力を部分的に減少させる段階;お
    よび(2)少なくとも1つの前記ポリマー相の前記有効
    ガラス転移温度よりも低い温度で前記の圧力の残りを減
    少させる段階の連続した段階を含む請求項1、11、ま
    たは12記載の方法。
  21. 【請求項21】 複数の多孔質粒子の水性分散液であっ
    て、前記多孔質粒子が: a)少なくとも1つのポリマー相; b)少なくとも1つの孔充填相;および c)気体相;を含み、前記気体相が、フュージティブサ
    ブスタンス、置換気体、およびその組合せからなる群か
    ら選択される物質を含む水性分散液。
  22. 【請求項22】 前記気体相が、前記多孔質粒子中に少
    なくとも1時間残存する請求項21記載の水性分散液。
  23. 【請求項23】 前記多孔質粒子が0.15μから25
    0μの平均粒子サイズを有する請求項21記載の水性分
    散液。
  24. 【請求項24】 前記多孔質粒子が0.15μから15
    μの平均粒子サイズを有する請求項21の水性分散液。
  25. 【請求項25】 前記多孔質粒子が1.000から1.
    2の粒子サイズ分布多分散性を有する請求項21の水性
    分散液。
  26. 【請求項26】 多孔質粒子が: a)少なくとも1つのポリマー相; b)少なくとも1つの孔充填相;および c)気体相;を含み、前記気体相が、フュージティブサ
    ブスタンス、置換気体、およびその組合せからなる群か
    ら選択される物質を含む、多数の多孔質粒子。
  27. 【請求項27】 前記多孔質粒子が0.15μから25
    0μの平均粒子サイズを有する請求項26記載の多孔質
    粒子。
  28. 【請求項28】 前記多孔質粒子が0.15μから15
    μの平均粒子サイズを有する請求項26の多孔質粒子。
  29. 【請求項29】 前記多孔質粒子が1.000から1.
    2の粒子サイズ分布多分散性を有する請求項26の多孔
    質粒子。
  30. 【請求項30】 多孔質粒子が: a)少なくとも1つのポリマー相;および b)少なくとも1つの孔充填相を含み;ポリマー相の有
    効ガラス転移温度が50℃以下である、多数の多孔質粒
    子の水性分散液。
  31. 【請求項31】 多孔質粒子が: a)少なくとも1つのポリマー相;および b)少なくとも1つの孔充填相を含み;ポリマー相の有
    効ガラス転移温度が50℃以下である多数の多孔質粒
    子。
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