JP2002255886A - ジメチレンケトンの製造方法 - Google Patents

ジメチレンケトンの製造方法

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JP2002255886A
JP2002255886A JP2001052022A JP2001052022A JP2002255886A JP 2002255886 A JP2002255886 A JP 2002255886A JP 2001052022 A JP2001052022 A JP 2001052022A JP 2001052022 A JP2001052022 A JP 2001052022A JP 2002255886 A JP2002255886 A JP 2002255886A
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acid
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禎三 山路
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】下式(1)に従い、メチル基を有する有機
化合物を、金属含有反応剤及びプロトン酸の存在下、液
相にて、一酸化炭素及び酸素と反応させることを特徴と
するジメチレンケトンの製造方法。 R1CH3+R2CH3+CO+1/2O2 → R1CH2COCH2R2 + H2O (1) (式中、R1及びR2は、水素又は炭化水素基を表わし、R
1とR2は互いに結合して同一分子内に存在していてもよ
い。) 【効果】本発明の新規カルボニル化反応によれば、メチ
ル基を有する有機化合物からジメチレンケトンを直接に
合成することができる。特に天然ガスなどに豊富に存在
するメタンを原料としてアセトンを製造できるので工業
的有用性が期待される。更に、メタンの代わりに他の炭
化水素を使用することにより各種のジメチレンケトンを
製造することができ、応用範囲が広い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はジメチレンケトンの
製造方法に関する。詳しくは触媒的、酸化的にカルボニ
ル化反応を行い、ケトンを製造する方法に関する。より
具体的にはメチル基を有する有機化合物を金属含有反応
剤とプロトン酸の存在下、一酸化炭素と酸素と反応させ
て、ジメチレンケトンを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アセトン、シクロヘキサノンなど
のジメチレンケトンを製造する方法は、多数知られてお
り工業的に実施されている。例えば、アセトンの場合に
は、プロピレンとベンゼンとを反応させてキュメンを製
造し、自動酸化によりアセトンとフェノールを製造す
る、キュメン法が一般的である。また、シクロヘキサノ
ンの場合には、対応するシクロアルカンであるシクロヘ
キサンの高温での自動酸化により、非常に低い転化率
で、製造する方法が一般的である。その他のジメチレン
ケトンを製造する方法は、ハロゲン化メチレン化合物の
触媒的カルボニル化が知られているが、有機合成的にカ
ルボン酸ハライドを原料とする反応も知られている。ま
た、メタンを一酸化炭素と反応させて、酢酸を製造する
方法がOrg. Lett.,1(4),557-559(1999)等により報告さ
れているが、メタンからアセトンが生成したという報告
例は従来皆無である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような公知の技術では、併産する化合物の市況に価格
が左右されやすく、生産調整が困難である、低収率のた
めコストがかかる、原料が高価なため製品価格が高くな
る、等の工業的に不利な条件が存在する。本発明者は、
基礎的原料からより安価で、合理的なプロセスにより、
ジメチレンケトンを製造する方法について鋭意研究の結
果、新規な酸化的カルボニル化反応を見出し本発明に到
達したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、下式
(1)に従い、メチル基を有する有機化合物を、金属含
有反応剤及びプロトン酸の存在下、液相にて、一酸化炭
素及び酸素と反応させることを特徴とするジメチレンケ
トンの製造方法に存する。 R1CH3+R2CH3+CO+1/2O2 → R1CH2COCH2R2 + H2O (1) (式中、R1及びR2は、水素又は炭化水素基を表わし、R
1とR2は互いに結合して同一分子内に存在していてもよ
い。) 以下、本発明を詳細に説明する。
【0005】
【発明の実施の形態】1.適用される反応 本発明の反応は、上記一般式(1)で示されるもので、
反応原料として、メチル基を有する炭化水素と一酸化炭
素が使用される。一般式(1)において、R1及びR2は、
水素又は炭化水素基を表わし、R1とR2は互いに結合し
て同一分子内に存在していてもよい。勿論R1及びR2のそ
れぞれが別の分子内に存在していてもよい。具体的に
は、R1及びR2が共に水素である場合に該当するメタン原
料が典型例である。炭化水素基としては、アルキル基又
はアリール基が挙げられ、中でも炭素数1〜15のアル
キル基、又はフェニル基が好ましい。R1又はR2 が炭素
数2以上のアルキル基である場合は、α−位のメチル基
とω−位のメチル基同士が反応し、環状ケトンを生成す
ることもある。
【0006】上記した使用原料と生成物との関係を例示
すると次の通りである。 (1) メタン→アセトン (2) エタン→3−ペンタノン、シクロプロパノン (3) プロパン→4−ヘプタノン、シクロブタノン (4) n−ブタン→シクロペンタノン (5) n−ペンタン→シクロヘキサノン (6) n−テトラデカン→シクロペンタデカノン (7) o−キシレン→2−インデノン
【0007】2.使用金属反応剤 本発明は、金属含有反応剤とプロトン酸との組み合わせ
により構成される。金属含有反応剤を構成する金属は、
好ましくは、2族、ランタノイド、及び4〜15族から
選ばれる。なお、ここでいう金属の族名は、IUPAC
無機化学命名法・改訂版(1987)による長周期型元
素の周期律表に基づくものである。2族金属としては、
ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウ
ム、バリウムなどが、ランタノイドとしては、ランタ
ン、セリウム、プラセオジム、ネオジウム、サマリウ
ム、ユーロピウム、ガドリニウムなどが、4族金属とし
てはチタニウム、ジルコニウム、ハフニウムなどが、5
族金属としてはバナジウム、ニオビウム、タンタルなど
が、6族金属としてはクロム、モリブデン、タングステ
ンなどが、7族金属としてはマンガン、レニウムなど
が、8族金属としては鉄、ルテニウム、オスミウムなど
が、9族金属としてはコバルト、ロジウム、イリジウム
などが、10族金属としてはニッケル、パラジウム、白
金などが、11族金属としては銅、銀、金などが、12
族金属としては亜鉛、カドミニウムなどが、13族金属
としてはアルミニウム、ガリウム、インジウムなどが、
14族金属としては錫、鉛などが、15族金属としては
アンチモン、ビスマスなどが挙げられる。金属含有反応
剤を構成する金属は、6族、10族、11族が好まし
く、もっとも好ましくは銅、ニッケル、モリブデンの中
から選ばれる。
【0008】これら金属は、酸化物、硫酸塩、硝酸酸
塩、炭酸塩、ハロゲン化物等の無機塩、及び酢酸塩、ク
ロロ酢酸塩、フルオロ酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩
等の有機酸塩、並びにシュウ酸塩、アセチルアセトン錯
体等の形態で用いられる。中でも、酸化物、硫酸塩、ト
リフルオロ酢酸塩は好ましい。以下、好ましい金属含有
反応剤を化学式で例示すると次の通りである。これらは
無水物または結晶水含みで使用できるが、結晶水の表示
は省略して記述した。なお、化学式中、dienはジエ
チレントリアミン、phはフェニル基、Cpはシクロペ
ンタジエン、acacはアセチルアセトンの略号であ
る。
【0009】Cu化合物 CuSO4、CuCl2、Cu(NO32、Cu(OCO
CH32、Cu(OCOCF32、CuCO3、Cu
O、Cu2O、[Cu(CO)(dien)]+1・[B
(C654-1 Ni化合物 NiSO4、NiCl2、Ni(NO32、Ni(OCO
CH32、Ni(OCOCF32 、NiO、Ni(C
O)4、Ni(CO)(Pph32、Ni2(Cp)
2(CO)2、Ni(CO){P(CH333 Mo化合物 Mo2O(SO42 、Mo23(SO42 、H2{M
o(MoO4)(SO42}、MoCl3、MoCl4
MoCl5、MoCl6、MoO2(NO32、Mo2(O
COCH34、Mo(OCOCH32、Mo(OCOC
32、MoO、Mo23、MoO2、MoO3、(NH
46Mo724、MoO2(acac)2、Mo(C
O)6、[Mo(CO)4Cl22、[Mo(CO)
3(Cp)]2、Ag[Mo(CO)5(OCOC
3)]、Mo(CO)3(Pph32Cl2 その他の化合物 FeSO4、Al2(SO43、CoSO4、CaSO4
MnSO4、Zr(SO42、La2(SO43、TlS
4、Ti(SO42、(VO)SO4、NH4VO3、V
25
【0010】プロトン酸としては、酢酸、モノクロロ酢
酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、モノフルオロ酢
酸、ジフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸、パラトルエン
スルホン酸等の有機酸、塩酸、硫酸、リン酸、フルオロ
硫酸等の無機酸が使用できる。かかるプロトン酸はいわ
ゆる強酸であることが好ましく、pKaが6.5以下、更
に−16.0〜5.5、特には−10.0〜5.0のも
のが好ましい。具体的には後で説明する反応溶媒の作用
を兼ねる意味からもトリフルオロ酢酸が特に好ましい。
【0011】3.反応条件 本発明の反応を実施するにあたり、通常次のような反応
条件が選択される。 (1)原料モル比 一酸化炭素のモル数は反応に関与するメチル基のモル数
に対して2分の1が理論量であるが、通常は一酸化炭素
を過剰に用いる。反応に関与するメチル基のモル数に対
して、一酸化炭素は0.5〜10モル、好ましくは0.
6〜5モル、特に好ましくは1.0〜3.5モル使用さ
れる。上記範囲より一酸化炭素が少ないと反応速度が大
きく低下し、一方多過ぎる場合は反応速度の向上に対し
て余分なエネルギーが必要になり工業的に好ましくな
い。
【0012】酸素のモル数は反応に関与するメチル基の
モル数に対して4分の1が理論量である。通常は酸素を
過剰に用いるが、工業的には爆発限界内とする必要があ
る。関与するメチル基のモル数に対して、酸素は0.3
〜5モル、好ましくは0.4〜2.5モル程度使用され
る。上記範囲より酸素が少ないと反応速度が大きく低下
し、一方多過ぎる場合は反応速度の向上に対して余分な
エネルギーが必要になり工業的に好ましくない。なお、
原料有機化合物、一酸化炭素、酸素以外に反応に関与し
ない不活性ガスを系内に共存させることができる。たと
えば、爆発範囲を回避するために任意の量の窒素、ヘリ
ウム、ネオン、クリプトン、アルゴン、二酸化炭素等共
存させることができる。
【0013】(2)反応温度 反応温度は50〜250℃、好ましくは70〜200
℃、特に好ましくは90〜150℃である。上記範囲よ
りも低すぎると反応速度が著しく遅くなり工業的に好ま
しくない。また、高すぎると副反応を誘発するので好ま
しくない。
【0014】(3)反応圧力 全圧としては常圧より高ければ高いほど反応速度が上昇
して有利であるが、工業的には、通常300KG以下,
好ましくは150KG以下で運転するのが経済的に有利
であり、より好ましくは100KG以下である。
【0015】(4)金属含有反応剤の使用量 メチル基のモル数に対して2分の1モルが理論値である
が、金属によっては触媒作用を示すものもある。通常メ
チル基のモル数に対して、1000分の1モルから5倍
モル程度使用されるが、工業的に有効な条件として、好
ましくは500分の1から2倍モル程度である。
【0016】(5)プロトン酸の使用量 プロトン酸は溶剤として使用されると共に触媒として反
応に関与している。従って、その量は多ければ多いほど
反応を促進する。しかしプロトン酸が多すぎると金属含
有反応剤が希釈されすぎて反応速度の低下を誘発する。
従って、好適なプロトン酸のモル数は、メチル基のモル
数に対して、通常1〜10モル、好ましくは2〜5モル
程度である。
【0017】(6)反応溶媒 本反応においてはプロトン酸自身が溶媒兼ねるのでプロ
トン酸以外に特に溶媒を添加する必要はない。溶媒を選
択する必要がある場合には、ブレンステッド塩基、水、
水酸基含有溶剤以外の溶媒が好適に用いられる。プロト
ン酸以外の溶媒としては、具体的には、クロロホルム、
塩化メチレン(CH2Cl2)、クロロベンゼン等の脂
肪族、脂環式又は芳香族のハロゲン化炭化水素、テトラ
ヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジ
オキサン、メチルエチルエーテル、メチル−t−ブチル
エーテル、アニソール等の脂肪族、脂環式又は芳香族エ
ーテル、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド等が挙
げられる。
【0018】(7)その他の操作 本発明の反応により水が生成する。生成水を除去する場
合には、有機系又は無機系の吸着脱水剤が使用可能であ
る。たとえば吸水性アクリル酸ポリマー、無水硫酸マグ
ネシウム、無水硫酸カルシウム、無水炭酸カルシウム、
ゼオライト等が使用可能である。吸着脱水剤を使用する
方法の他には、脱水に用いる物質として有機酸無水物を
反応系に共存させる方法も使用可能である。たとえば、
無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、無水マレイン酸、無
水フタル酸等は好適である。生成したカルボン酸から対
応する酸無水物への変換、再使用が工業的に容易な点か
らは、無水マレイン酸、無水フタル酸はもっとも好まし
い。反応終了後、例えば、反応混合物にアルカリを加え
てプロトン酸を中和したのち、油層を蒸留分離するなど
により目的生成物を分離することができる。
【0019】4.反応機構図 本発明の反応機構の詳細は定かではないが、図1には、
出発原料としてメタンを、金属含有反応剤としてn価の
金属硫酸塩を、プロトン酸としてトリフルオロ酢酸をそ
れぞれ使用して、アセトンを製造する場合の、反応機構
図の一例を示した。図中、1はトリフルオロ酢酸の金属
塩、2は金属のメチル錯体、3は金属のアセチル錯体、
4は金属のメチルアセチル錯体を示す。
【0020】5.応用 メタンを原料とした場合、生成したアセトンは水素化さ
れて容易にイソプロピルアルコールに転換される。イソ
プロピルアルコールは酸触媒の存在下、容易に脱水され
てプロピレンに転換される。このようにして工業的重要
な基幹原料であるプロピレンをメタンを原料として製造
することができる。同じく工業原料として重要であるエ
チレンは公知の技術により以下のように製造可能であ
る。例えば、L.F.Heckelsbergら(I&
E Prod.Res.Dev.8(3)259−26
1(1969))によれば、3wt%WO3/97wt
%SiO2を触媒として、圧力450psi、WHSV
=40にて、800℃でプロピレンを反応させることに
より、プロピレン転化率45%、エチレン選択率35
%、ブテン選択率65%が得られる。その他にも、US
P3,365,513、3,340,322、3,660,506、4,287,378、4,45
4,368、4,490,478、4,517,401、4,568,788、4,605,81
0、等に記載の触媒と方法を用いれば、プロピレンを好
適にエチレンとブテン類とに変換可能である。かくし
て、本発明を用いれば、既存の石油化学工業における基
幹原料であるプロピレンとエチレンとを、天然ガスを由
来とするメタンから製造可能となり、将来的な石油不足
の環境において極めて重要な位置を占めることは明らか
である。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例、および比較例を挙げ
てさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えな
い限り、これらの実施例に限定されるものではない。
【0022】[実施例1〜14]撹拌機を有する容量1
00mlのステンレス製オートクレーブに、表1に示す
金属含有反応剤を2ミリモル、プロトン酸としてトリフ
ルオロ酢酸15mlを仕込んだ。オートクレーブを閉め
た後、オートクレーブ内部の空気を置換するためメタン
ガスを3回フラッシュした。次いで、メタンを10at
m、一酸化炭素を20atm、酸素を5atm充填し
た。撹拌しながらオートクレ−ブを100℃まで昇温
し、同温度で22時間反応を継続した。反応終了後、氷
浴で30分間冷却しオートクレーブを開け、分析用の内
部標準物質としてn−酪酸を30ml加え、反応混合物
と共に暫く撹拌した。次いで、混合物をガスクロマトグ
ラフィー(島津製作所社製、GC−18A)により分析
し、アセトン及び酢酸の収率を求めた。結果を表1に示
した。尚、収率は下式により算出したものである。 アセトン収率=生成したアセトンのモル数×2/仕込ん
だメタンのモル数×100(%) 酢酸収率=生成した酢酸のモル数/仕込んだメタンのモ
ル数×100(%)
【0023】[実施例15〜18]実施例1及び実施例
6において、金属含有反応剤の仕込み量、及び、メタン
と一酸化炭素の仕込み圧を表2の通り変更した以外は同
様にして反応を行なった。反応結果を先の実施例の結果
と共に表2に示した。表2から、触媒の使用量は反応結
果に殆ど影響ないが、メタン圧に比較して一酸化炭素の
圧力が低いと、アセトンの収率が顕著に低下することが
分かる。これは、先に説明した反応機構図において、一
酸化炭素が配位する工程(2→3の工程)が極めて重要
であることを示すものである。
【0024】[比較例1]実施例1において、金属含有
反応剤を仕込むことなく、他は同様に実施したところ、
アセトン収率は痕跡(0.01%未満)であり、また酢
酸の副生も痕跡であった。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】本発明の新規カルボニル化反応によれ
ば、メチル基を有する有機化合物からジメチレンケトン
を直接に合成することができる。特に天然ガスなどに豊
富に存在するメタンを原料としてアセトンを製造できる
ので工業的有用性が期待される。更に、メタンの代わり
に他の炭化水素を使用することにより各種のジメチレン
ケトンを製造することができ、応用範囲が広い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明反応の反応機構図の一例である。
【符号の説明】
1:トリフルオロ酢酸の金属塩 2:金属のメチル錯体 3:金属のアセチル錯体 4:金属のメチルアセチル錯体

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下式(1)に従い、メチル基を有する有機
    化合物を、金属含有反応剤及びプロトン酸の存在下、液
    相にて、一酸化炭素及び酸素と反応させることを特徴と
    するジメチレンケトンの製造方法。 R1CH3+R2CH3+CO+1/2O2 → R1CH2COCH2R2 + H2O (1) (式中、R1及びR2は、水素又は炭化水素基を表わし、R
    1とR2は互いに結合して同一分子内に存在していてもよ
    い。)
  2. 【請求項2】金属含有反応剤を構成する金属が、2族、
    ランタノイド、及び4〜15族から選ばれることを特徴
    とする請求項1に記載のジメチレンケトンの製造方法。
  3. 【請求項3】金属含有反応剤としての金属化合物が、酸
    化物であることを特徴とする請求項1ないし2に記載の
    ジメチレンケトンの製造方法。
  4. 【請求項4】金属含有反応剤としての金属化合物が、硫
    酸塩であることを特徴とする請求項1ないし2に記載の
    ジメチレンケトンの製造方法。
  5. 【請求項5】プロトン酸のpKaが6.5以下であること
    を特徴とする請求項1ないし4いずれか1項に記載のジ
    メチレンケトンの製造方法。
  6. 【請求項6】プロトン酸がトリフルオロ酢酸であること
    を特徴とする請求項1ないし5いずれか1項に記載のジ
    メチレンケトンの製造方法。
  7. 【請求項7】生成する水を除去するために、無機脱水剤
    を共存させることを特徴とする請求項1ないし6いずれ
    か1項に記載のジメチレンケトンの製造方法。
  8. 【請求項8】生成する水を除去するために、有機酸無水
    物を共存させることを特徴とする請求項1ないし6いず
    れか1項に記載のジメチレンケトンの製造方法。
  9. 【請求項9】R1及びR2が共に水素であることを特徴とす
    る請求項1ないし7いずれか1項に記載のジメチレンケ
    トンの製造方法。
  10. 【請求項10】請求項1ないし9いずれか1項記載の方
    法でアセトンを製造し、該アセトンを水素化してイソプ
    ロピルアルコールを製造し、該イソプロピルアルコール
    を脱水してプロピレンを製造する方法。
  11. 【請求項11】請求項10記載の方法でプロピレンを製
    造し、該プロピレンをメタセシスしてエチレンとノルマ
    ルブテン類を製造する方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013032516A (ja) * 2011-07-05 2013-02-14 Dexerials Corp 蛍光体シート形成用樹脂組成物

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