JP2002255804A - インシュリン様作用を有するヘキサオキシジフェン酸誘導体を含んでなる組成物 - Google Patents

インシュリン様作用を有するヘキサオキシジフェン酸誘導体を含んでなる組成物

Info

Publication number
JP2002255804A
JP2002255804A JP2001059184A JP2001059184A JP2002255804A JP 2002255804 A JP2002255804 A JP 2002255804A JP 2001059184 A JP2001059184 A JP 2001059184A JP 2001059184 A JP2001059184 A JP 2001059184A JP 2002255804 A JP2002255804 A JP 2002255804A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
food
drink
insulin
action
hexaoxydiphenic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001059184A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Yamasaki
和男 山▲さき▼
Osamu Hajiki
修 櫨木
Keiichi Abe
圭一 阿部
満広 ▲ゼイ▼田
Mitsuhiro Zeita
Akira Kusumoto
晶 楠本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suntory Ltd
Original Assignee
Suntory Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suntory Ltd filed Critical Suntory Ltd
Priority to JP2001059184A priority Critical patent/JP2002255804A/ja
Publication of JP2002255804A publication Critical patent/JP2002255804A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Confectionery (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 医薬品や食品分野において、経口投与でイン
シュリン様の作用を示し、糖尿病の予防または改善に効
果を有する組成物の提供。 【解決手段】 インシュリン様作用が、末梢組織におけ
る糖取り込みの促進活性、細胞内に存在する糖輸送担体
タイプ4(GLUT4)を介する作用、あるいは、ホス
ファチジルイノシトール−3−キナーゼ(PI3K)を
介する作用であり、具体的には、次式(I): 【化1】 (式中、RおよびRは水素原子または水酸基を表
し、Rは水素原子または2位が置換されていても良い
没食子酸基(ガロイル基)を表す)で表されるヘキサオ
キシジフェン酸誘導体を含有してなる組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体内においてイ
ンシュリン様作用を有するヘキサオキシジフェン酸誘導
体(以下、本明細書中では略して「HHDP誘導体」と
称することもある)を含有してなる糖尿病の予防または
改善に効果を有する組成物、および当該組成物の製造法
に関する。より詳しくは、インシュリンと同様の作用メ
カニズム、すなわち、細胞への糖取り込みの促進、ある
いはホスファチジルイノシトール−3−キナーゼ(PI
3K)を介し、さらに細胞内に存在する糖輸送担体タイ
プ4(GLUT4)を介する作用により、食後の血糖値
を抑制して糖尿病の予防または改善に効果のある組成
物、および当該組成物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】糖尿病は、インシュリンの作用不足に基
づく高血糖状態の持続を特徴とする代謝疾患群の総称で
あり、単一疾患ではない。インシュリン感受性の低下と
インシュリン分泌低下があらゆる程度に組み合わさって
発症し、糖、脂質、蛋白代謝に特徴的な異常を生じる。
最近では生活習慣病の一つといわれ、適切な対応により
改善が期待される疾患であるとされているが、重度にな
ると神経障害、網膜症あるいは腎症など合併症が生じ、
日常生活動作を著しく低下させる疾患である。
【0003】現在国内には「糖尿病が強く疑われる
人」、いわゆる糖尿病患者は約700万人、「糖尿病の
可能性が否定できない人」いわゆる糖尿病予備軍が約7
00万人と推定され、両方をあわせると1400万人に
達すると推計され、数年前のデータよりそれぞれ100
万人増加しており、その激増ぶりが伺える。また、世界
的にみても1994年では1億人だった患者数は、20
10年には2.2億人に達すると予想され、特にアジア
圏における急増が深刻化している。
【0004】これは生活習慣の欧米化など、環境要因が
主な原因と考えられるのは言うまでもないが、最近のS
NPs(1塩基変異多型:個人間のDNA塩基配列上の
微妙な違い)解析から日本人(アジア人)は欧米人と比
べると糖尿病になりやすい遺伝的素因を持っていること
が明らかとなってきており、このような事実も世界的患
者数の増加に拍車をかけていると考えられる。そのよう
なことから、その対策は世界的課題といえる。
【0005】糖尿病はインシュリン依存型(IDDM)
とインシュリン非依存型(NIDDM)に大別され、イ
ンシュリン依存型は、ウィルスなどが原因とされる自己
免疫機序によって膵臓β細胞が壊死、あるいは機能停止
することによりインシュリンを合成、分泌できないタイ
プである。またインシュリン非依存型は、加齢やストレ
スなどの不明確かつ多様な要因により生ずるインシュリ
ン分泌不全や、インシュリン抵抗性に起因して高血糖を
示すタイプであり、糖尿病患者の約90%がこのタイプ
に含まれる。このタイプの軽症、または中等度の患者に
おける治療には、主に食事療法と運動療法が採用されて
おり、食事のカロリー制限および運動による糖の代謝促
進で血糖値の安定が図られている。
【0006】しかしながら、食事の血糖値の急な上昇と
その継続(食後過血糖)が長年にわたって続くと、いず
れは耐糖能異常につながり、糖尿病の悪化に伴って血管
障害を促進し、神経症、腎症、網膜症、さらには心筋梗
塞、脳卒中などの合併症の発症につながる危険性を有し
ている。食後過血糖の抑制はインシュリン非依存型糖尿
病の発症に効果があるとされ、糖吸収抑制としてα−グ
ルコシダーゼ阻害薬、インシュリン分泌促進としてスル
ホニルウレア剤などが医療用医薬品として利用されてい
るが、糖尿病の予防、または悪化防止の観点から食事療
法のさらなる充実が望まれている。
【0007】その他、糖尿病以外で高血糖状態を引き起
こす要因としてストレスがある。現代はストレス社会と
もいわれ、子供から大人に至るまでストレスを感じてい
る人は多い。また、このストレスがもとで暴飲・暴食を
する人も少なくない。ストレスは交感神経を興奮させて
アドレナリンやノルアドレナリンの分泌を促し、これに
より血糖値が上昇するといわれている。したがって日常
生活においてストレスの状態、さらに暴飲・暴食などが
続くと高血糖状態になる危険性が高くなり、糖尿病と同
様の合併症発症につながる。したがって、日ごろから食
後過血糖の抑制などによる血糖値のコントロールが常に
必要である。
【0008】以上のように、糖代謝の異常は生活習慣病
の多くの疾患と関連があることから、生活習慣病の予防
または悪化防止を目的とした薬剤や食品が望まれてい
る。
【0009】インシュリンは肝臓における糖代謝を促進
させ、筋肉や脂肪組織といった末梢組織における糖取り
込みの亢進を引き起こすことによって血糖値を降下させ
る、生体内での唯一のホルモンである。その末梢組織で
の作用機序の一つとして、細胞内プールに存在する糖輸
送担体タイプ4(GLUT4)を細胞膜上へ動員するこ
とがあげられる。このインシュリンによる筋肉や脂肪細
胞における糖取り込み促進に関わるシグナル伝達機構
は、現在までのところ、以下のように考えられている。
【0010】つまり、インシュリンはインシュリン受容
体(インシュリンレセプター:IR)に結合後、内在す
るチロシンキナーゼを活性化し、インシュリン受容体基
質(インシュリンレセプターサブストレイト:IRS
s)ファミリーをチロシンリン酸化する。チロシンリン
酸化されたIRSsがホスファチジルイノシトール−3
−キナーゼ(PI3K)を活性化させ、その後何らかの
シグナル伝達が行われて、細胞内に潜在するGLUT4
が細胞膜上へトランスロケートされると考えられている
(Shepherd PR, Kahn BB. et al.,:N. Engl. J. Med.,
1999 Jul 22; 341(4):248-57. Review.:Glucose tran
sporters and insulin action--implications for insu
lin resistance and diabetes mellitus.)。
【0011】インシュリンは医薬品として用いられてい
るが、分子量が5,000以上のペプチドであるため、
経口では吸収することができず、注射による投与でしか
有効に用いることができない。そのため、医薬品や食品
分野において、経口でインシュリン様の作用、すなわ
ち、細胞への糖取り込み促進作用を示し、これにより血
糖値の上昇を抑制するものが望まれている。こうしたな
かで、最近の研究成果として、微生物由来の低分子イン
シュリン様物質の発見(Zhang B. et al.,:Science 199
9 May 7;284(5416):974-7:Discovery of a small molec
ule insulin mimetic with antidiabetic activity in
mice.)が報告されている。しかしながら、未だ実用化
に至ったものはない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】こうした現状に鑑み、
本発明者らは、生体内においてインシュリン様作用を示
す非ペプチド化合物を見出し、医薬品や食品分野におい
て、経口投与でインシュリン様の作用を示し、糖尿病の
予防または改善に効果を有する組成物を開発することを
本発明の目的とした。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、血糖値上
昇抑制効果(本明細書では、血糖値上昇抑制効果と血糖
値低下効果とは、特に断らない限り同意語として使用し
ている)を示し、かつ人体に対して有害な作用を示さな
い物質を見出すべく研究を重ねた結果、タンニン中に多
く見られるヘキサオキシジフェン酸の誘導体に、細胞へ
の糖取り込み促進効果を有する化合物群があることを見
出した。そしてこれらの化合物群は、作用メカニズム的
にもインシュリンと同様の性質を有するものであり、こ
れらの化合物群に含まれる化合物の一つまたはその二つ
以上からなる混合物を含む組成物は、血糖値上昇抑制効
果を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0014】ヘキサオキシジフェン酸は、植物に含まれ
るタンニンに多く含まれており、これら植物および植物
から抽出、単離されたタンニン類やヘキサオキシジフェ
ン酸の誘導体には、血小板凝集抑制活性作用、糖質分解
酵素阻害作用、抗癌作用、抗ウイルス作用、抗炎症作
用;IKB−kinase阻害によるNFkB活性化阻
害作用などの生理活性があることが知られていた。
【0015】例えば、特開平9−176019号公報に
は、GODタイプのエラジタンニンを有効成分とする糖
質分解消化酵素阻害剤、ならびにこれを配合する医薬
品、およびこれを添加した血糖値上昇抑制作用、抗糖尿
病作用や抗肥満作用を有する飲食品が開示されている。
しかし、GODタイプのエラジタンニンにインシュリン
様の作用があり、細胞への糖の取り込みを促進させるこ
とや、インシュリン様の作用機序を示すことについて
は、開示も示唆もされていない。
【0016】また、本発明で用いられるヘキサオキシジ
フェン酸誘導体には、既に公知の物質を含み、たとえ
ば、石丸らがFragaria xanassa Duch. Cv.Reikovから得
たPedunculagin(Phytochemistry, Vol.4
0, No.1, 345-347 (1995))、Dong HらがGeum japonicu
m Thumb.から得たCasuariin(Journal of Nat
ural Products Volume 61, Issue 11, 1998, 1356-136
0)、Ling-Ling YangらがEugenia jambos L.から得たC
asuarinin(Cancer Letters 157 (2000)1067-
1073)などがある。しかし、これらの化合物がインシュ
リン様の作用があり、細胞への糖の取り込みを促進させ
ることや、インシュリン様の作用機序を示すことについ
てはこれまで開示も示唆もされておらず、本発明者らが
本発明において初めて明らかにしたことである。
【0017】すなわち、本発明者らは、HHDP誘導体
が、インシュリンと同様にラット睾丸周囲脂肪組織に対
する糖の取り込み促進活性があること、さらに、この活
性がPI3K阻害剤として知られるWortmanni
n(Shephered P. R. et al., Biochemical. Journal,
333(3), p471, 1998)で抑えられることを明らかにし
た。このことは、HHDP誘導体が、インシュリンと同
様に、インシュリンレセプターシグナルの下流に存在す
るPI3Kを介して、糖取り込み促進活性を発現してい
ることを示している。
【0018】一方、脂肪組織由来細胞における糖輸送
は、GLUT4によって制御されることが知られている
(Bell. Gl. et al., Diabetes Care 1990 Mar; 13(3),
198-208: Molecular biology of mammalian glucose t
ransporters.)。そして、HHDP誘導体の脂肪細胞へ
の糖取り込み促進作用は、GLUT阻害剤であるサイト
カラシン(Hellwig B. et al., Mol. Pharmacol., 1991
Sep; 40(3),383-9: Differentiation of erythrocyte-
(GLUT1), liver-(GLUT2), and adipocyte-type(GLUT4)
glucose transporters by binding of the inhibitoy l
igands cytochalasin B, forskolin, dipyridamole and
isobutylmethylxanthine.)により抑えられた。このこ
とは、HHDP誘導体は、インシュリンと同様に、PI
3Kを介してGLUT4をトランスロケートさせること
による糖取り込み促進作用を発現していることを示して
いることに他ならない。
【0019】また、インシュリンは脂肪細胞に対して、
エピネフリンなどの刺激によるlypolysisを抑
制することが知られているが、HHDP誘導体もインシ
ュリンと同様に、lypolysisを抑制する活性を
示し、この作用は、糖取り込みと同様に、PI3K阻害
剤Wortmanninにより阻害されることも明らか
にした。
【0020】そしてさらに、in vitroにおける
インシュリンと同様の活性と同時に、in vivoで
のddyマウスにおけるグルコース負荷試験において
も、インシュリンと同様に血糖上昇を抑制することを確
認した。
【0021】これらの結果から、HHDP誘導体は、イ
ンシュリンに類似した血糖上昇抑制作用を示す活性物質
として広く糖尿病予防、治療において有効性が十分に期
待できるものであると考えられ、本発明によって、初め
てHHDP誘導体を有効成分とする、細胞への糖取り込
み促進作用効果による血糖値上昇抑制効果を有する組成
物を提供することができるようになった。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明でいうヘキサオキシジフェ
ン酸誘導体とは、グルコースにヘキサオキシジフェン酸
2分子がデプシド結合あるいは炭素−炭素結合によって
結合したものを1単位とし、この1単位にはグルコース
の水酸基に、2位が置換されていてもよい没食子酸が結
合してもよく、さらにこの1単位が没食子酸を介して複
数個連なった構造となっていてもよい、エラジタンニン
が部分的に加水分解し、一部が転位または縮合反応を起
こしたような構造を有し、インシュリン様の作用を示す
化合物群をいう。
【0023】そして、上記のように本発明で用いるヘキ
サオキシジフェン酸誘導体は既に公知の物質を含み、上
記文献で原料として用いる種々の植物のほか、バナバ
(Lagerstroemia speciosa Pers.)、ダイコンソウ(Ge
um japonicum)、グァバ(Psidium guajava L.)、ナラ
(Quercus petraea)、ザクロ(Punica granatum L.)な
どの当該化合物を含む他の植物から抽出、精製により製
造されたHHDP誘導体等は、いずれも本発明の有効成
分として利用することができる。
【0024】また本発明においては、その有効成分とし
てHHDP誘導体の高純度品に限らず、HHDP誘導体
を混合物の形で含有する植物抽出物をそのまま利用する
こともできる。
【0025】これらの植物からHHDP誘導体の抽出に
用いる溶剤としては、水、メタノール、もしくはエタノ
ールなどのアルコール類、または、アセトンなどのケト
ン類などが利用される。これらの溶剤は、単独であって
もよく、または2種類以上の溶剤を任意に混合した混合
溶剤のいずれであってもよいが、抽出物が最終的に食品
等に配合されることを考慮すると、安全性の点で、水、
エタノール、またはこれらの混合溶剤を用いるのが好ま
しい。
【0026】抽出の際の植物と溶剤の比率は、特に限定
されるものではないが、植物1に対して溶剤2から1,
000重量倍、特に抽出操作、効率の点で5から100
重量倍が望ましい。また抽出温度は、室温−常圧下での
溶剤の沸点の範囲とするのが便利であり、抽出時間はそ
の抽出温度によって異なるが、数時間から2日間の範囲
とするのが好ましい。
【0027】また、HHDP誘導体を含む植物体そのも
のの細断物とし、これを最終使用時に抽出する形態とす
ることもでき、この形態のものも本発明に含まれる。
【0028】このようにして得られた植物抽出物は、さ
らに吸着剤処理法、膜分離法、溶媒分画法、通常用いら
れている樹脂を用いたカラムクロマトグラフィー操作等
の精製法に付すことにより、高純度のHHDP誘導体を
得ることができる。例えば、植物抽出物あるいはその溶
媒分画物を吸着、あるいはその他の分離モードのクロマ
トグラフィーに付し、1種類以上の溶媒で溶出すること
により高純度のHHDP誘導体を得ることができる。
【0029】植物抽出物あるいはその溶媒分画物を吸
着、あるいはその他の分離モードのクロマトグラフィー
に付して分画を行うには、例えばこれらを少量の水、メ
タノール、エタノール等の溶媒あるいはこれらの混合溶
媒に溶解し、セファデックスLH−20(スウェーデ
ン、ファルマシア製)、ダイアイオンHP20(三菱化
成工業製)、Develosil ODS(野村化学
製)、ODS−A(YMC製)、ODS−AQ(YMC
製)、MCI−GEL(三菱化成工業製)、MCI−C
HP20(三菱化成工業製)、セパビーズHP1MG
(三菱化成工業製)、トヨパールHW40F(東ソー
製)等の吸着剤カラムに吸着させた後、水で十分に洗浄
し、メタノール、エタノール、アセトン等の親水性溶媒
あるいはこれらの混合溶媒で溶出させれば良い。さらに
二つ以上の吸着あるいは別の分離モードのカラムクロマ
トグラフィーを組み合わせることにより、より高純度の
HHDP誘導体を得ることができる。
【0030】例えば、Pedunculaginは、石
丸らの方法に従い、Fragaria xanassa Duch. Cv.Reikov
の根茎を80重量%のアセトン水溶液で抽出し、セファ
デックスLH−20、MCIgel、Bondapac
C18 PolasilBのカラムを用いて、分離・
精製することができる(Phytochemistry, Vol.40,No.1,
pp.345-347, (1995))。
【0031】また、Casuariinは、Dong Hらの
報告に従い、バラ科、ダイコンソウ(Geum japonicum T
humb.)を70重量%のアセトン水溶液で抽出し、ダイ
アイオンHP20、トヨパールHW40F、RP−18
e、MCI−CHP20のカラムを用いて分離・精製で
きる(Journal of Natural Products Volume 61, Issue
11, 1998, 1356-1360)。
【0032】さらに、Casuarininは、Ling-L
ing Yangらの報告に従い、Eugeniajambos L.を70重量
%のアセトン水溶液で抽出し、ダイアイオンHP20、
トヨパールHW40F、RP−18e、MCI−CHP
20のカラムを用いて分離・精製できる(Cancer Lette
rs 157(2000)1067-1073)。
【0033】このようにして得られる本発明で使用する
ヘキサオキシジフェン酸誘導体としては、具体的には、
例えば次の一般式(I):
【0034】
【化1】
【0035】[式中、RおよびRは水素原子または
水酸基を表し、Rは水素原子または2位が置換されて
いてもよい没食子酸基(ガロイル基)を表す]で表され
る化合物があげられる。
【0036】そして、2位が置換されていてもよい没食
子酸基(ガロイル基)における2位の置換基の具体例と
しては、例えば次式(II):
【0037】
【化2】
【0038】および式(III):
【0039】
【化3】
【0040】で表される置換基などを例示することがで
きる。
【0041】より具体的な化合物として、以下の化合物
名の化合物をあげることができる。 (1)Pedunculagin(以下、「化合物1」
ということもある) 以下の化学構造を有する。
【0042】
【化4】
【0043】(2)Casuariin(以下、「化合
物2」ということもある) 一般式IにおいてR=OH、R=H、R=Hの化
合物であり、以下の化学構造を有する。
【0044】
【化5】
【0045】(3)Casuarinin(以下、「化
合物3」ということもある) 一般式IにおいてR=OH、R=H、R=没食子
酸基の化合物であり、以下の化学構造を有する。
【0046】
【化6】
【0047】(4)Lagerstroemin(以
下、「化合物4」ということもある) 一般式IにおいてR=H、R=OH、R=2位が
式(II)で表される基(エラグ酸からなる基)で置換
された没食子酸基の化合物であり、以下の化学構造を有
する。
【0048】
【化7】
【0049】(5)Flosin B(以下、「化合物
5」ということもある) 一般式IにおいてR=OH、R=H、R=2位が
式(II)で表される基(エラグ酸からなる基)で置換
された没食子酸基の化合物であり、以下の化学構造を有
する。
【0050】
【化8】
【0051】(6)Reginin A(以下、「化合
物6」ということもある) 一般式IにおいてR=H、R=OH、R=2位が
式(III)で表される基(ヘキサオキシジフェン酸誘
導体からなる基)で置換された没食子酸基の化合物であ
り、以下の化学構造を有する。
【0052】
【化9】
【0053】(7)Reginin B(以下「化合物
7」ということもある) 一般式IにおいてR=OH、R=H、R=2位が
式(III)で表される基(ヘキサオキシジフェン酸誘
導体からなる基)で置換された没食子酸基の化合物であ
り、以下の化学構造を有する。
【0054】
【化10】
【0055】上述のようにして得られるヘキサオキシジ
フェン酸誘導体は、そのままで本発明の血糖値を低下さ
せることによって糖尿病を予防・改善するものとして使
用できる。また、これに任意の助剤、賦形剤、溶液とし
て利用に供するための水、または有機溶剤等を適宜配合
して製剤化したものを使用することができる。
【0056】本発明の血糖低下作用を示すHHDP誘導
体を血糖値上昇抑制剤、抗糖尿病薬等の医薬品として用
いる場合、その投与形態としては、経口剤、例えば散
剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、丸剤、内用液剤、懸濁
剤、乳剤等をあげることができ、これらの症状等に応じ
てそれぞれ単独で、または組み合わせて使用することが
できる。これらの製剤は、常法に従って、目的に応じて
HHDP誘導体に賦形剤、結合剤、防腐剤、酸化安定
剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味剤などの医薬の製剤技術分野
において通常使用しうる既知の補助剤を用いて製剤化す
ることができる。
【0057】利用される担体としては、剤形に応じた通
常用いられるものを特に制限なく使用することができる
が、好ましいものの例としては、デンプン、乳糖、マン
ニット、カルボキシメチルセルロース、コーンスター
チ、無機塩等の固形担体や蒸留水、生理食塩水、ブドウ
糖水溶液、エタノール等のアルコール、プロピレングリ
コール、ポリエチレングリコール等の液体担体や各種の
動植物油、白色ワセリン、パラフィン、ロウ等の油性担
体等が挙げられる。
【0058】また、本発明の血糖低下作用を示す物質
を、血糖値上昇抑制剤、抗糖尿病薬等の経口剤として用
いる場合の投与量は、患者の年齢、症状等により適宜変
更すればよいが、一般には、HHDP誘導体の純品換算
で0.5〜5,000mg/日の範囲で用いればよい。
【0059】本発明のHHDP誘導体は、水溶性である
ことから、広く一般の飲食品に添加することが可能とな
る。例えば、HHDP誘導体を合計0.001重量%以
上配合したお茶を毎日約1L飲用することにより、1日
当たり10mgのHHDP誘導体の摂取が可能となる。
血糖値上昇を抑制するためには、用いるHHDP誘導体
の活性に応じて配合するHHDP誘導体の量を、HHD
P誘導体の純品換算で0.5〜5,000mg/日の範
囲で適宜増減させればよい。
【0060】また、本発明の飲食品は、本発明のHHD
P誘導体をそのまま、あるいは従来食品に用いられてい
る各種成分と共に配合することにより調製される。これ
ら飲食品の製造には、その種類に応じて種々の成分を利
用することができ、例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、
マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、ルブソサ
イド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リン
ゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、dl−α
−トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセ
リン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エス
テル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコー
ル脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼ
イン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコ
チン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、
カルシウム塩類、色素、香料、保存剤等、通常の食品原
料として使用されているものを適宜配合することにより
製造することができる。
【0061】製造される食品の形態としては、固形食
品、クリーム状あるいはジャム状の半流動食品、ゲル状
食品、飲料等あらゆる食品形態にすることが可能であ
る。例えば、カプセル、顆粒、タブレット、ドリンク剤
等の形態や、常用されている任意の基材を用いて清涼飲
料、ジュース、コーヒー、紅茶、リキュール、牛乳、乳
清飲料、乳酸菌飲料、飴(キャンデー)、チューインガ
ム、チョコレート、グミ、ヨーグルト、アイスクリー
ム、プディング、水ようかんなどの食品形態にすること
ができる。
【0062】本発明の血糖低下作用を示す物質は、食品
への添加用剤として使用することができる。この食品添
加用剤は、本発明の血糖低下作用を示す物質をそのま
ま、あるいは通常の製造に用いられる担体と組み合わせ
て、粉末、顆粒、ペースト、カプセル、シロップ、固形
状、ゲル状、液状、懸濁液、乳液等の形態として利用す
ることができる。該食品添加用剤は、いずれの食品に対
しても、血糖値上昇抑制作用、抗糖尿病作用を付与する
ことを目的として、食品の製造時、または製造された製
品に添加することができる。
【0063】
【作用】本発明におけるヘキサオキシジフェン酸誘導体
は、インシュリンと同様にラット睾丸周囲脂肪組織に対
する糖の取り込み促進活性があること、さらに、この活
性がPI3K阻害剤として知られるWortmanni
n(Shephered P. R. etal., Biochemical. Journal,
333(3), p471, 1998)で抑えられることから、HHDP
誘導体がインシュリンと同様に、インシュリンレセプタ
ーシグナルの下流に存在するPI3Kを経て糖取り込み
促進作用を発現していることが明らかとなった。
【0064】また、インシュリンは脂肪細胞に対して、
エピネフリンなどの刺激によるlypolysisを抑
制することが知られているが、HHDP誘導体も、イン
シュリンと同様にlypolysisを抑制する活性を
示し、さらに、この作用は、糖取り込みと同様にPI3
K阻害剤Wortmanninにより阻害されることも
明らかとなった。
【0065】そして、in vivoでのddyマウス
におけるグルコース負荷試験においても、インシュリン
と同様に、血糖上昇を抑制することが確かめられた。
【0066】
【実施例】次に、ヘキサオキシジフェン酸誘導体の製造
例、および各種生物試験例、製剤実施例等をあげて、本
発明を更に詳しく説明する。なお、本発明はこれらの実
施例等になんら制約されるものではないことはいうまで
もない。
【0067】製造例1:バナバからのヘキサオキシジフ
ェン酸誘導体含有組成物(組成物A)の製造法 バナバ乾燥葉1kgを抽出タンクに入れ、10Lの70
%(v/v)アセトンを加え、40℃で24時間抽出を
行った。これを濾過し、得た濾液の溶媒を留去して濃縮
した後凍結乾燥して、バナバ抽出物を224.61g得
た。これをヘキサオキシジフェン酸誘導体含有組成物A
(以下、組成物Aと称す。)とした。
【0068】製造例2:バナバからのヘキサオキシジフ
ェン酸誘導体含有組成物(組成物B)の製造法 バナバ乾燥葉1kgを抽出タンクに入れ、10Lの90
%(v/v)エタノールを加え、40℃で24時間抽出
を行った。これを濾過し、得た濾液の溶媒を留去して濃
縮した後凍結乾燥して、バナバ抽出物を105.0g得
た。これをヘキサオキシジフェン酸誘導体含有組成物B
(以下、組成物Bと称す。)とした。
【0069】製造例3:バナバからの活性成分の精製法 (a)上記の製造例1で得られた組成物A 224.6
1gを2Lの水に懸濁し、同量のジエチルエーテル、次
いで酢酸エチル、次いでn−ブタノールで溶媒分画を行
い、水溶性画分として83.6gを得た。これを100
0mlの水に溶かし、ダイアイオンHP20カラム(Φ
6.0cm×40cm)(三菱化成工業製)に供し、4
Lの水で洗浄後、10,20,30,40,50,7
0,100容量%メタノール水溶液各4Lで段階的に溶
出した。
【0070】上記の操作により、20容量%メタノール
溶出画分(フラクションA)4.35g、30容量%メ
タノール溶出画分(フラクションB)7.44gを得
た。
【0071】(b)Reginin A(化合物6)の
単離 上記で得たフラクションA(4.35g)を、水−メタ
ノール(100ml)に溶かし、MCI−GELカラム
(Φ3.0cm×26.5cm)(三菱化成工業製)に
供し、0,5,10,15,20,25,30,40,
100容量%メタノール水溶液各1Lを用いて段階的に
溶出した。20容量%メタノール溶出画分(フラクショ
ンC)として、999.9mgを得た。
【0072】さらに、上記フラクションCを、20容量
%メタノール水(10ml)に溶かし、ODS−AQカ
ラム(Φ2.5cm×20cm)(YMC製)に供し、
0,5,10,15,20,25,30,40,100
容量%メタノール水溶液各1Lを用いて段階的に溶出し
た。20容量%メタノール溶出画分(フラクションD)
として、111.4mgを得た。
【0073】このフラクションDを、20容量%メタノ
ール水(2ml)に溶かし、ODS−Aカラム(Φ2.
0cm×15cm)(YMC製)による高速液体クロマ
トグラフィーにより、7容量%アセトニトリル−10m
Mリン酸ナトリウム緩衝液のアイソクラティック条件で
繰り返し分画して、Reginin A(化合物6)の
12.3mgを純品として得た。化合物の構造は、常法
の機器分析によって確認した。
【0074】(c)Flosin B(化合物5)およ
びLagerstroemin(化合物4)の単離 前記(a)で得たフラクションB(7.44g)を、水
−メタノール(100ml)に溶かし、MCI−GEL
カラム(Φ3.0cm×26.5cm)に供し、0,
5,10,15,20,25,30,40,100容量
%メタノール水溶液各1Lを用いて段階的に溶出した。
25容量%メタノール溶出画分(フラクションE)71
5mg、30容量%メタノール溶出画分(フラクション
F)563mgを得た。
【0075】(c−1)Flosin B(化合物5)
の単離 上記(c)で得たフラクションE(715mg)を、2
5容量%メタノール水(10ml)に溶かし、ODS−
AQカラム(Φ2.5cm×20cm)に供し、0,
5,10,15,20,25,30,40,100容量
%メタノール水溶液各1Lを用いて段階的に溶出した。
10容量%メタノール溶出画分(フラクションG)とし
て、176.4mgを得た。
【0076】このフラクションG(176.4mg)
を、25容量%メタノール水(2ml)に溶かし、OD
S−Aカラム(Φ2.0cm×15cm)による高速液
体クロマトグラフィーにより、8〜12容量%アセトニ
トリル−10mMリン酸ナトリウム緩衝液のグラジエン
ト条件で繰り返し分画して、Flosin B(化合物
5)12.2mgを純品として得た。本化合物の構造
も、常法の機器分析により確認した。
【0077】(c−2)Lagerstroemin
(化合物4)の単離 上記(c)で得たフラクションF(563mg)を、2
5容量%メタノール水(10ml)に溶かし、ODS−
AQカラム(Φ2.5cm×20cm)に供し、0,
5,10,15,20,25,30,40,100容量
%メタノール水溶液各1Lを用いて段階的に溶出した。
30容量%メタノール溶出画分(フラクションH)とし
て、145.4mgを得た。
【0078】このフラクションHを,30容量%メタノ
ール水(2ml)に溶かし、ODS−Aカラム(Φ2.
0cm×15cm)による高速液体クロマトグラフィー
により、8〜12容量%アセトニトリル−10mMリン
酸ナトリウム緩衝液のグラジエント条件で繰り返し分画
して、純品のLagerstroemin(化合物4)
12.5mgを得た。構造は機器分析によって確認し
た。
【0079】生物試験 生物試験例1:ラット副睾丸周囲脂肪細胞を用いた活性
評価(細胞への糖取り込み試験) 方法:IGS系ラット(雄、12週齢)を、エーテル麻
酔し、全血を採取した後、副睾丸周囲脂肪を摘出した。
これをクレブス・リンガー・ヘペス緩衝液(130mM
NaCl、4.7mM KCl、1mM CaC
、1.2mM MgSO、1.2mM KH
、26mM HEPES、10mMグルコース、2
% BSA:pH7.4)で軽く洗浄した後、組織が浸
るくらいの同緩衝液中にて、眼科ハサミを用い1mm四
方程度に細かく刻み、コラゲナーゼを4mg/匹加えて
遠沈管に移した。これを37℃で45分間、100スト
ローク/分程度の振とうを加えながらインキュベートし
た。インキュベート後、ガーゼで濾過し、未消化の組織
片や血管を除き、遠心分離(600rpm、3分間)に
より下層の緩衝液を除いた。この遠心分離操作を3回繰
り返して細胞を洗浄した。この細胞に5mlの同緩衝液
を加えて懸濁し、アッセイ用細胞懸濁液とした。
【0080】上記で得た細胞懸濁液を、先を切ったチッ
プを用いてポリプロピレン(PP)製試験管(1.0×
7.0cm)に200μlずつ分注し、試験化合物とし
て化合物1および化合物3〜化合物7を添加して、37
℃で20分間、45ストローク/分でインキュベートし
た。その後、0.2mMのcold−2−デオキシグル
コースおよび0.5μCiのH−2−デオキシグルコ
ース(final)を添加し、さらに5分間インキュベ
ートし、0.5mMフロレチンを100μl添加するこ
とによって反応を停止させた。次いで、あらかじめフタ
ル酸ジノリル(ナカライテスク製)を100μl添加し
ておいたポリエチレン(PE)チューブ(アシスト製:
0.4ml)に上記反応液を200μlのせ、遠心分離
(10,000rpm、30秒間)した。
【0081】遠心分離した上層部(フタル酸ジノリル
層)をエッペンチューブに入れ、液体シンチレーション
カクテル(クリアゾル:ナカライテスク製)を1ml添
加し、よく攪拌した。5分後にチューブのまま液体シン
チレーション用バイアルに入れ、トリチウムカウントを
測定して、細胞内に取り込まれたH−2−デオキシグ
ルコースの量を求めた。
【0082】結果:コントロールとして、試験化合物の
代わりにジメチルスルフォキシドを添加したとき、5分
間に脂肪細胞内に取り込まれたH−2−デオキシグル
コースは、0.13nmol(これを基礎標準とする)
であったが、試験化合物を添加したとき、トリチウムの
取り込み量は、それぞれ最大で、化合物1は濃度0.5
mMで0.78nmolであり、化合物3は濃度0.5
mMで0.56nmolであり、化合物4は濃度0.3
0mMで0.74nmolであり、化合物5は濃度0.
30mMで0.73nmolであり、化合物6は濃度
0.063mMで0.82nmolであり、化合物7は
濃度0.063mMで0.67nmolのH−2−デ
オキシグルコースの取り込み活性を示した。この時、ポ
ジティブコントロールであるインシュリン(100n
M)を用いたときの糖取り込み活性は、0.99nmo
lであった。それらの結果を図1に示した。
【0083】生物試験例2:ラット副睾丸周囲脂肪細胞
を用いた活性評価(細胞への糖取り込み試験におけるワ
ートマンニン(Wortmannin)の影響) 方法:上記生物試験例1と同様の方法により、IGSラ
ット(雄、12周齢)を用い、同様の処理を行い、アッ
セイ用細胞懸濁液を得た。この細胞懸濁液を、先を切っ
たチップを用いてPP製試験管(1.0×7.0cm)
に200μlずつ分注し、ホスファチジルイノシトール
−3−キナーゼ阻害剤であるワートマンニンを0.1μ
M添加した。10分後、試験化合物を添加し、振とう機
能付きインキュベーター中で37℃、20分間、45ス
トローク/分でインキュベートした。その後、0.2m
Mのcold−2−デオキシグルコースおよび0.5μ
CiのH−2−デオキシグルコース(final)を
添加し、さらに5分間インキュベートし、0.5mMフ
ロレチンを100μl添加することによって反応を停止
させた。次いで、あらかじめフタル酸ジノリル(ナカラ
イテスク製)を100μl添加しておいたPEチューブ
(アシスト製:0.4ml)に上記反応液を200μl
のせ、遠心分離(10,000rpm、30秒間)し
た。
【0084】遠心分離した上層部(フタル酸ジノリル
層)をエッペンチューブに入れ、液体シンチレーション
カクテル(クリアゾル:ナカライテスク製)を1ml添
加し、よく攪拌した。5分後にチューブのまま液体シン
チレーション用バイアルに入れ、トリチウムカウントを
測定し、細胞内に取り込まれたH−2−デオキシグル
コースの量を求めた。
【0085】結果:ポジティブコントロールとしてイン
シュリン(100nM)を添加したとき、5分間に脂肪
細胞内に取り込まれたH−2−デオキシグルコースは
0.99nmolであったが、ワートマンニンを添加す
ることによってその活性は0.093nmolまで低下
した。同様に、試験化合物として化合物4を添加したと
き、活性は最大、濃度0.3mMで0.74nmolの
H−2−デオキシグルコース取り込み活性を示した
が、ワートマンニンを添加することによって、糖取り込
み活性は0.15nmolに低下した。その結果を図2
に示した。他の試験化合物でも同様の傾向がみられた。
【0086】生物試験例3:脂肪細胞の脂肪酸遊離(リ
ポリシス:lypolysis)に対する影響 方法:前記生物試験例1と同様の方法により、IGSラ
ット(雄、12周齢)を用い、同様の処理を行い、アッ
セイ用細胞懸濁液を得た。この細胞懸濁液を、先を切っ
たチップを用いてPP製試験管(1.0×7.0cm)
に200μlずつ分注し、コントロールとして水、また
はインシュリンを0.1μM,試験化合物を0.15m
Mになるように添加し、37℃で10分間インキュベー
トした。リポリシス誘導物質であるイソプロテレノール
を0.1μMになるように添加し、さらに37℃で30
分間インキュベートした。その後、遠心分離(室温、6
00rpm、3分間)し、下層から50μl分取して9
6穴平板プレートに移し、遊離脂肪酸測定用キット(N
EFA C−テストワコー:和光純薬製)の発色試薬A
を50μl各ウェルに添加して攪拌し、37℃で10分
間インキュベートした。さらに同発色試薬Bを100μ
l各ウェルに添加して攪拌し、37℃で10分間インキ
ュベートした後、室温に戻し、プレートリーダー(Mu
ltiskan BICROMATIC:Labsys
tems製)を用いて550nmの吸光度を測定した。
【0087】結果:イソプロテレノールを添加したとき
の活性強度を100としたとき、インシュリンとイソプ
ロテレノールを添加すると、活性強度は16.7を示
し、リポリシスが抑制されていた。試験化合物として化
合物4を用い、化合物4とイソプロテレノールを添加す
ると、活性強度は55.6を示し、同様に化合物4の添
加によってリポリシスが抑制されていることが示され
た。その結果を図3に示した。他の試験化合物でも、程
度の差異はあるが、同様の結果であった。
【0088】生物試験例4:in vivo血糖値上昇
抑制作用試験 方法:ddy系雄性マウス(6週齢、体重:27.5g
±1.5g;一群10匹)を約20時間絶食させた後、
対照群には10容量%カプチソールを、またサンプル群
には化合物4(20mg/kg)を、注射器を用いて腹
腔内投与した。同時に蒸留水に溶解したグルコース溶液
(1.5g/kg)をマウス経口用ゾンデで経口強制投
与した。グルコース投与30分後に、心臓より無麻酔で
100μl採血し、血糖値を小型電極式血糖測定機器
(アントセンスII:バイエルメディカル製)を用いて
測定した。
【0089】結果:化合物4(20mg/kg)を投与
した群は、そのピーク値が対照群に比べて有意に低くな
り、血糖値上昇抑制作用が明らかに認められた。その結
果を図4に示した。
【0090】以下に、本発明が提供するヘキサオキシジ
フェン酸誘導体を含む具体的医薬製剤例、ならびに飲食
物例をあげる。 上記成分を、常法により練合、造粒、乾燥後打錠して、
1錠中有効成分として化合物6を80mg含有する重量
200mgの錠剤を得た。
【0091】 上記成分を、常法により練合、造粒、乾燥後打錠して、
1錠中有効成分として組成物Bを50mg含有する重量
200mgのタブレットを得た。
【0092】飲食物例2(キャンデー) 組成:化合物4 0.1% ポリデキストロース 55.0% マルチトール 44.5% 香料 0.2% 色素 0.2% 上記の配合%を有する組成物を用いて、常法に従いキャ
ンデーを得た。
【0093】
【発明の効果】本発明におけるヘキサオキシジフェン酸
誘導体は、安全に食用されている植物から調製可能であ
ることから、安全性の高いことが期待される化合物であ
り、本発明によって初めてインシュリンと同様の種々の
活性を有することが明らかになった。このことは、経口
投与でインシュリン様の血糖上昇抑制作用を示す医薬組
成物ならびに飲食物または飲食物用添加剤の提供につな
がり、糖尿病の予防または治療において著しい有効性、
有用性があるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】生物試験例1における、脂肪細胞への糖取り込
み量の結果を示すグラフである。
【図2】生物試験例2における、脂肪細胞への糖取り込
み活性におけるワートマンニンの影響の結果を示すグラ
フである。
【図3】生物試験例3における、脂肪細胞のリポリシス
活性の結果を示すグラフである。
【図4】生物試験例4のグルコース負荷試験における、
血糖値上昇変化量を示すグラフである。対照群との有意
差;*:p<0.05
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 3/08 A61P 3/10 4C206 3/10 A23G 3/00 101 // A23G 3/00 101 C07D 493/08 B C07D 493/08 A23L 2/00 F (72)発明者 ▲ぜい▼田 満広 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1号 サントリー株式会社基礎研究所内 (72)発明者 楠本 晶 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1号 サントリー株式会社基礎研究所内 Fターム(参考) 4B014 GB06 GG17 GK12 GL03 4B017 LC03 LG15 LK06 LP01 4B018 LB01 LB08 LE01 MD08 MD61 ME03 MF01 4C071 AA03 AA07 BB01 BB06 CC12 EE07 FF18 HH05 HH09 JJ01 JJ06 LL01 4C086 AA01 AA02 CA01 MA01 MA04 ZC35 4C206 AA01 AA02 DB30 ZC35

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インシュリン様作用を有するヘキサオキ
    シジフェン酸誘導体を有効成分とする医薬組成物。
  2. 【請求項2】 インシュリン様作用が、末梢組織におけ
    る糖取り込みの促進活性であることを特徴とする、請求
    項1記載の医薬組成物。
  3. 【請求項3】 インシュリン様作用が、細胞内に存在す
    る糖輸送担体タイプ4(GLUT4)を介する作用であ
    ることを特徴とする、請求項1記載の医薬組成物。
  4. 【請求項4】 インシュリン様作用が、ホスファチジル
    イノシトール−3−キナーゼ(PI3K)を介する作用
    であることを特徴とする、請求項1記載の医薬組成物。
  5. 【請求項5】 ヘキサオキシジフェン酸誘導体が、一般
    式(I): [式中、RおよびRは水素原子または水酸基を表
    し、Rは水素原子または2位が置換されていてもよい
    没食子酸基(ガロイル基)を表す]で表される化合物の
    一つまたはその二つ以上からなる混合物を含有してな
    る、請求項1ないし4のいずれかに記載の医薬組成物。
  6. 【請求項6】 ヘキサオキシジフェン酸誘導体が、Pe
    dunculagin、Casuariin、Casu
    arinin、Lagerstroemin、Flos
    in B、Reginin A、Reginin Bか
    らなる群から選択される化合物の一つまたはその二つ以
    上からなる混合物を含有してなる、請求項1ないし5の
    いずれかに記載の医薬組成物。
  7. 【請求項7】 インシュリン様の作用に基づく、糖尿病
    または血糖値上昇の予防または治療のためのヘキサオキ
    シジフェン酸を有効成分とする医薬組成物。
  8. 【請求項8】 インシュリン様作用が、末梢組織におけ
    る糖取り込みの促進活性である、請求項7記載の医薬組
    成物。
  9. 【請求項9】 インシュリン様作用が、細胞内に存在す
    る糖輸送担体タイプ4(GLUT4)を介する作用であ
    る、請求項7記載の医薬組成物。
  10. 【請求項10】 インシュリン様の作用が、ホスファチ
    ジルイノシトール−3−キナーゼ(PI3K)を介する
    作用である、請求項7記載の医薬組成物。
  11. 【請求項11】 ヘキサオキシジフェン酸誘導体を用い
    ることを特徴とする、末梢組織における糖取り込みを促
    進する方法。
  12. 【請求項12】 ヘキサオキシジフェン酸誘導体を用い
    ることを特徴とする、細胞内に存在する糖輸送担体タイ
    プ4(GLUT4)を細胞膜上へトランスロケートさせ
    る方法。
  13. 【請求項13】 ヘキサオキシジフェン酸誘導体を用い
    ることを特徴とする、ホスファチジルイノシトール−3
    −キナーゼ(PI3K)を活性化させる方法。
  14. 【請求項14】 糖尿病の予防または治療のための医薬
    組成物の製造方法であって、インシュリン様作用を有す
    るヘキサオキシジフェン酸誘導体の一つまたは二つ以上
    からなる混合物を単離・精製した後に加えるか、または
    これらの混合物を含有する植物抽出物の形で加えること
    を特徴とする方法。
  15. 【請求項15】 ヘキサオキシジフェン酸誘導体が、一
    般式(I): [式中、RおよびRは水素原子または水酸基を表
    し、Rは水素原子または2位が置換されていてもよい
    没食子酸基(ガロイル基)を表す]で表される化合物で
    ある、請求項14記載の医薬組成物の製造方法。
  16. 【請求項16】 ヘキサオキシジフェン酸誘導体が、P
    edunculagin、Casuariin、Cas
    uarinin、Lagerstroemin、Flo
    sin B、Reginin A、Reginin B
    からなる群から選択される化合物である、請求項14ま
    たは15に記載の医薬組成物の製造方法。
  17. 【請求項17】 インシュリン様作用を有するヘキサオ
    キシジフェン酸誘導体を含んでなる、糖尿病または血糖
    値上昇の予防または治療のための飲食物または飲食物用
    添加剤。
  18. 【請求項18】 インシュリン様作用が、末梢組織にお
    ける糖取り込みの促進活性であることを特徴とする、請
    求項17記載の飲食物または飲食物用添加剤。
  19. 【請求項19】 インシュリン様作用が、細胞内に存在
    する糖輸送担体タイプ4(GLUT4)を介する作用で
    あることを特徴とする、請求項17記載の飲食物または
    飲食物用添加剤。
  20. 【請求項20】 インシュリン様作用が、ホスファチジ
    ルイノシトール−3−キナーゼ(PI3K)を介する作
    用であることを特徴とする、請求項17記載の飲食物ま
    たは飲食物用添加剤。
  21. 【請求項21】 ヘキサオキシジフェン酸誘導体が、一
    般式(I): [式中、RおよびRは水素原子または水酸基を表
    し、Rは水素原子または2位が置換されていてもよい
    没食子酸基(ガロイル基)を表す]で表される化合物の
    一つまたは二つ以上からなる混合物を含有してなる、請
    求項17ないし20のいずれかに記載の飲食物または飲
    食物用添加剤。
  22. 【請求項22】 ヘキサオキシジフェン酸誘導体が、P
    edunculagin、Casuariin、Cas
    uarinin、Lagerstroemin、Flo
    sin B、Reginin A、Reginin B
    からなる群から選択される化合物の一つまたはその二つ
    以上からなる混合物を含有してなる、請求項17ないし
    21のいずれかに記載の飲食物または飲食物用添加剤。
  23. 【請求項23】 形状が固形状または粉末状の場合に
    は、ヘキサオキシジフェン酸誘導体の一つまたは二つ以
    上からなる混合物を、合計で0.01重量%以上含有す
    る、請求項17ないし22のいずれかに記載の飲食物ま
    たは飲食物用添加剤。
  24. 【請求項24】 形状が液体状の場合には、ヘキサオキ
    シジフェン酸誘導体の一つまたは二つ以上からなる混合
    物を、合計で0.0001重量%以上含有する、請求項
    17ないし22のいずれかに記載の飲食物または飲食物
    用添加剤。
  25. 【請求項25】 糖尿病の予防または改善のための飲食
    物または飲食物用添加剤の製造方法であって、インシュ
    リン様作用を有するヘキサオキシジフェン酸誘導体の一
    つまたは二つ以上からなる混合物を単離・精製した後に
    加えるか、またはこれらの混合物を含有する植物抽出物
    の形で加えることを特徴とする方法。
  26. 【請求項26】 ヘキサオキシジフェン酸誘導体が、一
    般式(I): [式中、RおよびRは水素原子または水酸基を表
    し、Rは水素原子または2位が置換されていてもよい
    没食子酸基(ガロイル基)を表す]で表される化合物で
    ある、請求項25記載の飲食物または飲食物用添加剤の
    製造方法。
  27. 【請求項27】 ヘキサオキシジフェン酸誘導体が、P
    edunculagin、Casuariin、Cas
    uarinin、Lagerstroemin、Flo
    sin B、Reginin A、Reginin B
    からなる群から選択される化合物である、請求項25ま
    たは26に記載の飲食物または飲食物用添加剤の製造方
    法。
  28. 【請求項28】 元来、ヘキサオキシジフェン酸誘導体
    を含まない飲食物またはその原材料に、ヘキサオキシジ
    フェン酸誘導体の一つまたは二つ以上からなる混合物
    を、各々の誘導体を単離・精製した後に加えるか、また
    はこれらの誘導体を含有する植物抽出物の形で加えるこ
    とを特徴とする請求項25ないし27のいずれかに記載
    の飲食物または飲食物用添加剤の製造方法。
JP2001059184A 2001-03-02 2001-03-02 インシュリン様作用を有するヘキサオキシジフェン酸誘導体を含んでなる組成物 Pending JP2002255804A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001059184A JP2002255804A (ja) 2001-03-02 2001-03-02 インシュリン様作用を有するヘキサオキシジフェン酸誘導体を含んでなる組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001059184A JP2002255804A (ja) 2001-03-02 2001-03-02 インシュリン様作用を有するヘキサオキシジフェン酸誘導体を含んでなる組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002255804A true JP2002255804A (ja) 2002-09-11

Family

ID=18918783

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001059184A Pending JP2002255804A (ja) 2001-03-02 2001-03-02 インシュリン様作用を有するヘキサオキシジフェン酸誘導体を含んでなる組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002255804A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004300049A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Cci Corp ヘキサオキシジフェン酸誘導体を有効成分とする抗アレルギー剤およびこれを含有する食品
WO2006022227A1 (ja) * 2004-08-23 2006-03-02 Suntory Limited リパーゼ阻害剤
JP2011182703A (ja) * 2010-03-08 2011-09-22 Asahi Group Holdings Ltd 1,2−ジ−O−ガロイル−4,6−HHDP−b−d−グルコピラノースを高濃度で含有する飲食品
JP2012529488A (ja) * 2009-06-12 2012-11-22 ジェネレックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド 生存期間及び健康寿命を増加させるための組成物及び方法
WO2014104570A1 (ko) * 2012-12-26 2014-07-03 한국식품연구원 올데란디아 브라치보다, 스퍼글라리아 마리나, 디스포름 스미라치늄, 페르시카리아 포숨부, 또는 지엄 알레피쿰 함유 약학적 조성물 또는 식품 조성물
JP2015097525A (ja) * 2014-11-06 2015-05-28 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 1,2−ジ−O−ガロイル−4,6−HHDP−b−d−グルコピラノースを高濃度で含有する飲食品

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0672886A (ja) * 1992-08-25 1994-03-15 Nippon Jiin:Kk 逆転写酵素阻害剤
JPH07147903A (ja) * 1993-11-29 1995-06-13 Yamamoto Housuien:Kk 茶葉を含有してなる食品
JPH11103817A (ja) * 1997-10-02 1999-04-20 Bizen Kasei Kk 風味の改良されたグアバ葉エキスおよびその製造法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0672886A (ja) * 1992-08-25 1994-03-15 Nippon Jiin:Kk 逆転写酵素阻害剤
JPH07147903A (ja) * 1993-11-29 1995-06-13 Yamamoto Housuien:Kk 茶葉を含有してなる食品
JPH11103817A (ja) * 1997-10-02 1999-04-20 Bizen Kasei Kk 風味の改良されたグアバ葉エキスおよびその製造法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4526775B2 (ja) * 2003-03-31 2010-08-18 シーシーアイ株式会社 ヘキサオキシジフェン酸誘導体を有効成分とする抗アレルギー剤
JP2004300049A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Cci Corp ヘキサオキシジフェン酸誘導体を有効成分とする抗アレルギー剤およびこれを含有する食品
WO2006022227A1 (ja) * 2004-08-23 2006-03-02 Suntory Limited リパーゼ阻害剤
US9283255B2 (en) 2009-06-12 2016-03-15 Generex Pharmaceuticals, Inc. Compositions and methods for the prevention and treatment of red blood cell coagulation
JP2012529488A (ja) * 2009-06-12 2012-11-22 ジェネレックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド 生存期間及び健康寿命を増加させるための組成物及び方法
US9950019B2 (en) 2009-06-12 2018-04-24 Generex Pharmaceuticals, Inc. Compositions and methods for the prevention and treatment of brain diseases and conditions
US9629884B2 (en) 2009-06-12 2017-04-25 Generex Pharmaceuticals, Inc. Compositions and methods for increasing lifespan and health span
US9050277B2 (en) 2009-06-12 2015-06-09 Generex Pharmaceuticals, Inc. Combined Geum japonicum and Centella asiatica extracts for the therapeutic treatment of heart failure
JP2015164967A (ja) * 2009-06-12 2015-09-17 ジェネレックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド 生存期間及び健康寿命を増加させるための組成物及び方法
JP2011182703A (ja) * 2010-03-08 2011-09-22 Asahi Group Holdings Ltd 1,2−ジ−O−ガロイル−4,6−HHDP−b−d−グルコピラノースを高濃度で含有する飲食品
WO2014104570A1 (ko) * 2012-12-26 2014-07-03 한국식품연구원 올데란디아 브라치보다, 스퍼글라리아 마리나, 디스포름 스미라치늄, 페르시카리아 포숨부, 또는 지엄 알레피쿰 함유 약학적 조성물 또는 식품 조성물
US10293009B2 (en) 2012-12-26 2019-05-21 Korea Food Research Institute Pharmaceutical or food composition comprising Oldenlandia brachypoda, Spergularia marina, Disporum smilacinum, Persicaria posumbu, or Geum aleppicum
JP2015097525A (ja) * 2014-11-06 2015-05-28 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 1,2−ジ−O−ガロイル−4,6−HHDP−b−d−グルコピラノースを高濃度で含有する飲食品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0815857B1 (en) Antiobestic agent containing procyanidin as the active ingredient
CN100400535C (zh) 脂联素表达促进剂
US20110319497A1 (en) Ampk activator
KR100829057B1 (ko) 프로폴리스와 한약재를 배합한 혈당저하 식품조성물 및 그제조방법
EP2052729B1 (en) Antiobesity composition containing component originating in the bark of tree belonging to the genus acacia
CN107613998A (zh) 作为有效成分含有阿魏菇水提取物的代谢性疾病的预防和治疗用药物组合物或健康功能性食品
JP2002255804A (ja) インシュリン様作用を有するヘキサオキシジフェン酸誘導体を含んでなる組成物
JP2006160710A (ja) 糖尿病の予防・治療用組成物およびその有効成分を含む健康食品
JP7229513B2 (ja) 脳の機能改善剤および脳の機能改善用飲食品
JP5044643B2 (ja) 血清尿酸値低下剤および血清尿酸値を低下させる旨の表示を付した飲食品
DE60216118T2 (de) Sesquiterpenoid-derivate mit adipozytendifferenzierungshemmender wirkung
WO2003024468A1 (en) Substances extracted from corn which can inhibit the activities of amylase, pharmaceutical compositions and food additives containing the same extracts for treatment or prevention of obesity and diabetes mellitus, and processes for their preparations
JP5061282B2 (ja) ナリンゲニン誘導体、それを含有するグルコース取込み促進剤及び血糖値上昇抑制剤
KR101332074B1 (ko) 에스큘레틴을 유효성분으로 함유하는 골 손실 억제용 조성물
JP4341891B2 (ja) 血糖降下組成物
KR20050003665A (ko) 식방풍 추출물을 포함하는 당뇨병 예방 및 치료를 위한조성물
WO2021153718A1 (ja) 線維芽細胞増殖因子21誘導剤、及びアルコール嗜好性又は単純糖質嗜好性を抑制するための組成物
KR20200129596A (ko) 초피나무 열매 추출물을 유효성분으로 함유하는 신경염증성 질환 예방 또는 치료용 조성물
CA2590369A1 (en) Compositions comprising sclareol or derivatives thereof and uses thereof
EP2052728B1 (en) Hypoglycemic composition containing component originating in the bark of tree belonging to the genus acacia
KR20140147482A (ko) 용담 추출물의 분획물을 유효성분으로 포함하는 당뇨병 전증 또는 당뇨병의 예방 또는 치료용 조성물
JP2003095941A (ja) 糖質消化酵素阻害剤、血糖値上昇抑制剤、肥満治療予防剤、糖尿病治療予防剤、健康飲食物
JP2001206893A (ja) 新規α−アミラーゼ阻害活性物質、その製造方法及びその用途
KR20090003661A (ko) 달개비 및 가시오가피 추출물을 포함하는 당뇨병 예방 및치료용 기능성 음료 및 제조방법
KR100656086B1 (ko) 인진쑥 추출물과 그를 함유한 식후과혈당 억제용 조성물

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080129

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20090424

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110803

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111207