JP2002255739A - 水層−油層からなる液−液系の二層型化粧料 - Google Patents
水層−油層からなる液−液系の二層型化粧料Info
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Abstract
の二層分離性に優れ、美しい外観で安全性が高い二層型
化粧料を提供する。 【解決手段】 ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エ
ステル及びソルビタン脂肪酸エステルの一種又は二種以
上と、クエン酸ナトリウムと、カラギーナン及びキサン
タンガムとを配合する。
Description
プロピルアルコール等の低級アルコールを含まない二層
型化粧料に関し、詳しくは、静置しておくと水層と油層
の二層に明確に分離するという外観及び使用時に軽く振
とうすると二層が容易に混ざり合い乳液状となって、皮
膚に極めて良好な感触を与える二層型化粧料に関する。
なる液−液系のもの、及びカーマイン(カラミン)ロー
ションのような水層−粉体からなる液−固系のものがよ
く知られている。二層型化粧料は機能を向上させるた
め、必須成分としてアルコール、界面活性剤等を配合す
ることが古くから提案されている。例えば、ピロリドン
カルボン酸ナトリウム、エチルアルコール及び/又はプ
ロピルアルコール、界面活性剤を含有した多層型化粧料
(特公昭52−28851)、乳酸ナトリウム、エチル
アルコール及び/又はプロピルアルコール、界面活性剤
を含有した多層型化粧料(特開昭54−41335)、
界面活性剤、油剤、水溶性塩又は有機酸、低級アルコー
ル、水を含有した多層型液体化粧料(特開昭64−40
413)、常温で液状の油剤と非イオン型界面活性剤を
含有し、上層が乳化層(特開平4−112811)等が
提案されている。
っぱり感、清涼感は得られるものの、人によって皮膚に
刺激を感じる場合があり、不安を抱く消費者も多い。界
面活性剤としては、従来よりソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリグリセリンア
ルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイル
アルコールエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油、アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテルリン酸塩、ポリオキシエチレングリコール脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリル、ポリ
オキシエチレンソルビット脂肪酸エステル等を用いた多
層型化粧料は広く知られているが、配合量が多く、べた
つきがあり、使用感に好ましくないという問題があっ
た。また、振とうして使用した後の分離に長時間を要し
たり、分離後油層が透明にならなかったり、水層、油層
の界面に乳化物が現れたりして外観上好ましくないとい
う欠点があり、化粧料としての評価は低かった。
層型化粧料も幾つか開示されているが、ポリグリセリン
アルキルフェニルエーテル型化合物、水溶性塩類、液状
油性物質、水(特開昭63−27409)は、分離後の
水層、油層の透明性や、水層と油層の界面の明瞭さは優
れているものの、化粧料として外用した場合に皮膚刺激
を与えることがあった。
面活性剤、水等を含有した多層型化粧料として特開昭6
3−33317、特開昭63−79806、特開昭63
−79807、特開昭63−79808、特開昭63−
79811、特開昭63−83009、特開昭63−8
3011、特開昭63−165304、特開昭63−1
65305が開示されているが、界面活性剤の使用割合
が高く、安全性と使用時の実用性を兼ね備えた多層型化
粧料は得られていない。
ては、上記のような従来の多層型化粧料の有する問題点
を解決し、皮膚に優れた感触を与え、二層分離性に優
れ、かつ、エタノール、イソプロピルアルコール等の低
級アルコールを含有しない水層と油層からなる液−液系
タイプの二層型化粧料を提供することにある。
を解決するために鋭意検討を行った結果、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル及びソルビタン脂肪酸
エステルの一種又は二種以上の特定量と、クエン酸ナト
リウム特定量と、カラギーナン及びキサンタンガムの特
定量とを規定の範囲で配合すると、静置しておくと水層
と油層の二層に明確に分離するという外観、及び使用時
に軽く振とうすると二層が容易に混ざり合い、乳液状と
なって、皮膚に極めて良好な感触を与える二層型化粧料
を得た。さらに、銅クロロフィルを特定量配合すること
により使用性が格段に向上することを見出し、本発明を
完成するに至った。
て詳述する。
二層からなる液−液系タイプの化粧料で、使用前の静置
時は水層と油層が明確に二層分離する外観で、使用直前
に軽く振とうし乳液状として使用する化粧料を言い、化
粧品や医薬部外品等、皮膚化粧料及び毛髪化粧料に適応
できる。
エチレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、モノヤシ
油脂肪酸POE(20)ソルビタン、モノパルミチン酸P
OE(20)ソルビタン、モノステアリン酸POE(20)
ソルビタン、モノステアリン酸POE(6)ソルビタ
ン、モノオレイン酸POE(20)ソルビタン、トリオレ
イン酸POE(20)ソルビタン、モノオレイン酸POE
(6)ソルビタン、モノイソステアリン酸POE(20)
ソルビタンが挙げられる。
ラウリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、
モノステアリン酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソル
ビタン、トリステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸
ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイ
ン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタン、セ
スキイソステアリン酸ソルビタンが挙げられ、使用前の
振とう時の水層と油層の乳化性、使用性、及び使用後静
置した時の二層分離性よりポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステルは、特にトリオレイン酸POE(20)
ソルビタンが好ましく、ソルビタン脂肪酸エステルは、
特にモノオレイン酸ソルビタンが好ましい。
ン脂肪酸エステル及びソルビタン脂肪酸エステルは、一
種又は二種以上組み合わせて用いることができ、全組成
中に0.01〜0.3重量%が好ましく、さらに好まし
くは0.05〜0.2重量%で、この配合量が0.01
重量%未満では、使用時に軽く振とうした時の乳化力が
弱く使用性に問題があり、逆に0.3重量%を越える
と、振とうして使用し静置したとき、油層が乳化した
り、水層と油層の界面に乳化物が生じ二層型化粧料とし
ての外観、安定性に問題がある。また、使用性において
べたつきが生じてしまう。
トリウムとしては、全組成中0.5〜2.5重量%が好
ましく、さらに好ましくは0.7〜1.5重量%であ
る。この配合量が0.5重量%未満では、振とうして使
用し静置したとき水層と油層の界面に乳化物が生じ、ま
たは水層と油層が乳化する問題がある。逆に2.5重量
%を越えると使用性においてべたつきが生じてしまう。
ン及びキサンタンガムは二種を組み合せて用いる。カラ
ギーナンは紅そう類(Rhodophyceae)から抽出し、精製
した炭化水素であり、主としてガラクトース及びその硫
酸エステルのナトリウム塩、カルシウム塩からなるも
の、キサンタンガムは主鎖がグルコース2残基からな
り、側鎖はマンノース2残基と1残基のグルクロン酸を
構成単位とするくり返し構造からなる多糖類を用い、こ
れらと架橋構造、高次構造が異ならなければ、化粧料一
般に使用されているものを配合できる。
ンタンガムの配合は、振とうし、使用している間の乳化
安定性、分離時の外観、安定性を決定づけるもので、水
層と油層の分離スピードを調整して使用性、使い易さを
高めるために用いる。このようなカラギーナンとキサン
タンガムの全組成中の配合比率は10:1から1:1が
好ましく、さらに好ましくは5:1から1:1である。
さらに、カラギーナンとキサンタンガムを併せた配合量
は、全組成中0.04〜0.3重量%が好ましく、さら
に好ましくは0.1〜0.2重量%である。キサンタン
ガムの少なくなる配合比率が10:1、配合量が0.0
4重量%未満では、軽く振とうして使用するとき、水層
と油層の分離スピードが速すぎ、使用性、使い易さに問
題がある。逆に最も多くなる1:1で、0.3重量%を
越えると使用性においてべとつきが生じてしまう。ま
た、カラギーナンの最も少なくなる配合比率が1:1
で、配合量が0.04重量%未満では、使用性において
肌なじみが悪くなり、最も多くなる10:1で0.3重
量%を越えると、皮膚上で高分子のよれを生じ、結果と
してかすを生じるために使用性が損なわれるため好まし
くない。
は上層の油層に配合して適度な緑色に着色し、水層とコ
ントラストをつけて消費者に二層分離の状態を示すもの
である。消費者が最初から最後まで水層と油層の配合バ
ランスを崩さないで使用するために、使用前によく振と
うして皮膚に塗布する必要があるという、その必要性を
視覚的に示すものである。よって、本発明は、油層で極
めて安定な油溶性緑色色素の銅クロロフィルを配合す
る。
0.0001〜0.02重量%が好ましく、さらに好ま
しくは0.0005〜0.01重量%で、この配合量が
0.0001重量%未満では色調が弱く、0.02重量
%を越えると均一に溶解せず、溶け残りや沈殿を生ずる
ことがある。
成成分の他に、通常の化粧品、医薬部外品、医薬品等の
皮膚外用剤に用いられる成分、例えば、油脂、炭化水素
油、エステル類、保湿剤、多価アルコール、水溶性塩
類、抗炎症剤、防腐剤、酸化防止剤、中和剤、キレート
剤、薬剤、シリコーン油、精油、色素、香料、精製水等
を必要に応じて適宜配合することができる。以下に配合
可能な成分の具体例を列挙するが、本発明の二層型化粧
料は、これら成分の任意の一種又は二種以上を上記必須
成分と配合して、常法により製造することができる。
油、月見草油、ヒマワリ油、エゴマ油、トウモロコシ
油、オリーブ油、ゴム油、コムギ胚芽油、ブドウ種子
油、アボガド油、サフラワー油、スイートアルモンド
油、ヘーゼルナッツ油、卵黄油、ヒドロキシステアリン
酸コレステリル、マカデミアナッツ油脂脂肪酸コレステ
リル等が挙げられる。
ィン、オリーブスクワラン、スクワラン、プリスタン等
が挙げられる。
酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、オクタン
酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、ジオクタ
ン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチ
ルグリコール、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、
トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリイソス
テアリン酸トリメチロールプロパン、乳酸オクチルドデ
シル、リンゴ酸ジイソステアリル、イソステアリン酸イ
ソステアリル、イソステアリン酸イソセチル、イソステ
アリン酸イソプロピル、イソステアリン酸オクチルドデ
シル、イソパルミチン酸オクチル、イソペラルゴン酸オ
クチル、2−エチルヘキサン酸セチル、ラウリン酸ヘキ
シル、ジメチルオクタン酸オクチルドデシル等が挙げら
れる。これら油脂、炭化水素油、エステル類等の油性成
分は1〜50重量%の範囲で配合できる。
して使用されている成分であればいずれも使用できる
が、例えば、ヒアルロン酸等のムコ多糖類、キシロビオ
ース混合物、ポリアクリル酸ナトリウム、トリメチルグ
リシン、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、サクシニル
カルボキシメチルキトサン、サクシニルキトサン等が挙
げられる。
ングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレング
リコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレン
グリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリ
ン、グルコース、マルトース、マルチトース、キシリト
ース、ソルビトール、エリスリトール、3−メチル−
1,3−ブタンジオール等が挙げられる。
用いることができ、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリ
ウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カルシウム、亜硫酸ナトリウム、乳酸ナトリ
ウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素ニナトリウ
ム、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸等が挙げら
れる。
剤として使用されている成分であればいずれも使用でき
るが、例えば、アロエエキス、コンフリーエキス、シナ
ノキエキス、ボタンエキス、ゲンチアナエキス、ユキノ
シタエキス、ビサボロール、マロニエエキス、グリチル
リチン酸塩類、アラントイン等が挙げられる。
ェノキシエタノール、感光素201号等の防腐剤、天然
ビタミンE、トコフェロール等の酸化防止剤、クエン
酸、アルギニン、アミノメチルプロパンジオール等の中
和剤、ヒドロキシエタンジホスホン酸四ナトリウム、エ
デト酸塩類等のキレート剤、ビタミンA及び誘導体、ビ
タミンB6塩酸塩、ビタミンB2及びその誘導体、ビタ
ミンB12、ビタミンB 15及びその誘導体等のビタミ
ンB類、アスコルビン酸リン酸エステル(塩)等のビタ
ミンC類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、
γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミ
ンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パ
ントテチン酸等のビタミン類、プラセンタエキス、セラ
ミド、バイオセラミド、ビフィズス菌エキス等の薬剤、
メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油、ラベ
ンダー油、ローマカミツレ油等の精油、さらにクチナシ
青、銅クロロフィリンナトリウム等の色素等がそれぞれ
挙げられる。
品、医薬部外品分野において、皮膚化粧料、毛髪化粧料
等として利用される。
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。なお、配合量は重量%である。
表1〜表3の処方によって、常法により二層型化粧料を
調整し、その二層分離した水層と油層を軽く振とうした
時の乳化性と使いやすさ、静置した時の分離スピードと
二層分離性、及び使用感について評価した。得られた結
果を表1〜表3に併せて記す。
時の分離スピードと二層分離性、使用感の評価方法、評
価基準はつぎのとおりである。
ー10名により、以下の評価基準に基いて振とう時の乳
化性と使いやすさの評価を行った。 ◎ 10名中8名以上が乳化性が良好で使いやすいと回
答した。 ○ 10名中6名以上が乳化性が良好で使いやすいと回
答した。 △ 10名中4名以上が乳化性が良好で使いやすいと回
答した。 × 10名中4名未満が乳化性が良好で使いやすいと回
答した。
評価基準に基いて使用感の評価を行った。 「べたつき」 ◎ 10名中8名以上がべたつかないと回答した。 ○ 10名中6名以上がべたつかないと回答した。 △ 10名中4名以上がべたつかないと回答した。 × 10名中4名未満がべたつかないと回答した。 「肌への違和感」 ◎ 10名中8名以上が違和感はないと回答した。 ○ 10名中6名以上が違和感はないと回答した。 △ 10名中4名以上が違和感はないと回答した。 × 10名中4名未満が違和感はないと回答した。
性〕パネラー10名により、以下の評価基準に基いて二
層分離性の評価を行った。 ◎ 10名中8名以上がきれいに分離すると回答した。 ○ 10名中6名以上がきれいに分離すると回答した。 △ 10名中4名以上がきれいに分離すると回答した。 × 10名中4名未満がきれいに分離すると回答した。
定方法により、振とう時の乳化性と使いやすさ、使用
感、静置後の分離状態の確認具合と二層分離性について
評価を行った。得られた結果を表1に併せて記す。
混合し、油層を水層に添加して均質に混合し美容液を調
整した。
は、比較例1〜3のものと比較して振とう時の乳化性及
び使いやすさ、使用感、静置後の二層分離性において良
好な結果を示し、優れた美容液が得られた。また、表1
から明らかなように、銅クロロフィル0.0001〜
0.02重量%を配合すると分離状態が確認しやすく、
使いやすいことがわかる。
ション 表2に示す組成のボディーローションを調整し、上記評
価方法及び判定方法により、振とう時の乳化性と使いや
すさ、使用感、静置後の分離状態の確認具合と二層分離
性について評価を行った。得られた結果を表2に併せて
記す。
混合し、油層を水層に添加して均質に混合しボディーロ
ーションを調整した。
ウムの配合量が0.5重量%未満では静置後の二層分離
性が不十分であり、2.5重量%以上では肌がべたつ
き、違和感があり使用感が劣る。また、モノオレイン酸
ソルビタン、トリオレイン酸POE(20)ソルビタンの
配合量が0.01重量%未満では振とう時の乳化力が弱
く使用性に劣り、0.3重量%以上では静置後の二層分
離性が悪い。
定方法により、振とう時の乳化性と使いやすさ、使用
感、静置後の分離状態の確認具合と二層分離性について
評価を行った。得られた結果を表3に併せて記す。
混合し、油層を水層に添加して均質に混合し養毛料を調
整した。
及びキサンタンガムの配合量が0.04重量%未満では
分離スピードが速く、使いやすさに劣り、0.3重量%
以上ではべたつき、違和感がある。カラギーナン及びキ
サンタンガムの配合比が1:1を越えるとべたつき、違
和感があり、10:1を越えると皮膚上で皮膜のよれを
生じ、違和感がある。
粧料は、使用前の再乳化性、使用後の二層分離性に優れ
た二層型のきれいな外観を呈する液体の化粧料で、優れ
た使用感が得られるものである。
8)
型化粧料
る液−液系のもの、及びカーマイン(カラミン)ローシ
ョンのような水層−粉体からなる液−固系のものがよく
知られている。二層型化粧料は、機能を向上させるた
め、必須成分としてアルコール、界面活性剤等を配合す
ることが古くから提案されている。例えば、ピロリドン
カルボン酸ナトリウム、エチルアルコール及び/又はプ
ロピルアルコール、界面活性剤を含有した多層型化粧料
(特公昭52−28851)、乳酸ナトリウム、エチル
アルコール及び/又はプロピルアルコール、界面活性剤
を含有した多層型化粧料(特開昭54−41335)、
界面活性剤、油剤、水溶性塩又は有機酸、低級アルコー
ル、水を含有した多層型液体化粧料(特開昭64−40
413)、常温で液状の油剤と非イオン型界面活性剤を
含有し、上層が乳化層(特開昭60−78907)等が
提案されている。
を解決するために鋭意検討を行った結果、(A)ポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びソルビタ
ン脂肪酸エステルの一種又は二種以上を0.01〜0.
3重量%と、(B)クエン酸ナトリウムを0.5〜2.
5重量%と、(C)カラギーナンとキサンタンガムを1
0:1〜1:1の比率で、かつ、0.04〜0.3重量
%とを配合すると、静置しておくと水層と油層の二層に
明確に分離するという外観、及び使用時に軽く振とうす
ると二層が容易に混ざり合い、乳液状となって、皮膚に
極めて良好な感触を与える二層型化粧料を得た。さら
に、銅クロロフィルを0.0001〜0.02重量%を
配合することにより使用性が格段に向上することを見出
し、本発明を完成するに至った。
ン脂肪酸エステル、及びソルビタン脂肪酸エステルは、
一種又は二種以上組み合わせて用いることができ、全組
成中に0.01〜0.3重量%が好ましく、さらに好ま
しくは0.05〜0.2重量%で、この配合量が0.0
1重量%未満では、使用時に軽く振とうした時の乳化力
が弱く使用性に問題があり、逆に0.3重量%を越える
と、振とうして使用し静置したとき、油層が乳化した
り、水層と油層の界面に乳化物が生じ二層型化粧料とし
ての外観、安定性に問題がある。また、使用性において
べたつきが生じてしまう。
タンガムの配合は、振とうし、使用している間の乳化安
定性、分離時の外観、安定性を決定づけるもので、水層
と油層の分離スピードを調整して使用性、使い易さを高
めるために用いる。このようなカラギーナンとキサンタ
ンガムの全組成中の配合比率は10:1から1:1が好
ましく、さらに好ましくは5:1から1:1である。さ
らに、カラギーナンとキサンタンガムを併せた配合量
は、全組成中0.04〜0.3重量%が好ましく、さら
に好ましくは0.1〜0.2重量%である。キサンタン
ガムの少なくなる配合比率が10:1未満では、軽く振
とうして使用するとき、水層と油層の分離スピードが速
すぎ、使用性、使い易さに問題がある。逆に最も多くな
る1:1を越えると使用性においてべとつきが生じてし
まう。また、カラギーナンの最も少なくなる配合比率が
1:1未満では、使用性において肌なじみが悪くなり、
最も多くなる10:1を越えると、皮膚上で高分子のよ
れを生じ、結果としてかすを生じるために使用性が損な
われるため好ましくない。
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。なお、配合量は重量%である。
表1〜表3の処方によって、常法により二層型化粧料を
調整し、その二層分離した水層と油層を軽く振とうした
時の乳化性と使いやすさ、静置した時の分離スピードと
二層分離性、及び使用感について評価した。得られた結
果を表1〜表3に併せて記す。なお、比較例は、含有す
る(A)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、及びソルビタン脂肪酸エステルの一種又は二種以
上、(B)クエン酸ナトリウム、(C)カラギーナンと
キサンタンガムのいずれかが本発明で定めた量又は比率
の範囲外の場合を示す。
定方法により、振とう時の乳化性と使いやすさ、使用
感、静置後の分離状態の確認具合と二層分離性について
評価を行った。得られた結果を表1に併せて記す。
は、比較例1〜2のものと比較して振とう時の乳化性及
び使いやすさ、使用感、静置後の二層分離性において良
好な結果を示し、優れた美容液が得られた。また、表1
から明らかなように、銅クロロフィル0.0001〜
0.02重量%を配合すると分離状態が確認しやすく、
使いやすいことがわかる。
ション 表2に示す組成のボディーローションを調整し、上記評
価方法及び判定方法により、振とう時の乳化性と使いや
すさ、使用感、静置後の分離状態の確認具合と二層分離
性について評価を行った。得られた結果を表2に併せて
記す。
ウムの配合量が0.5重量%未満では静置後の二層分離
性が不十分であり、2.5重量%を越えると肌がべたつ
き、違和感があり使用感が劣る。また、モノオレイン酸
ソルビタン、トリオレイン酸POE(20)ソルビタンの
配合量が0.01重量%未満では振とう時の乳化力が弱
く使用性に劣り、0.3重量%を越えると静置後の二層
分離性が悪い。
定方法により、振とう時の乳化性と使いやすさ、使用
感、静置後の分離状態の確認具合と二層分離性について
評価を行った。得られた結果を表3に併せて記す。
とキサンタンガムの配合量が0.04重量%未満では分
離スピードが速く、使いやすさに劣り、0.3重量%を
越えるとべたつき、違和感がある。カラギーナンとキサ
ンタンガムの配合比が1:1を越えるとべたつき、違和
感があり、10:1を越えると皮膚上で皮膜のよれを生
じ、違和感がある。
Claims (2)
- 【請求項1】 (A)ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル及びソルビタン脂肪酸エステルの一種又は
二種以上と、(B)クエン酸ナトリウムと、(C)カラ
ギーナン及びキサンタンガムを含有することを特徴とす
る二層型化粧料。 - 【請求項2】 さらに、銅クロロフィルを含有すること
を特徴とする請求項1記載の二層型化粧料。
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JP2001053771A JP3975060B2 (ja) | 2001-02-28 | 2001-02-28 | 水層−油層からなる液−液系の二層型化粧料 |
Publications (2)
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---|---|
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Cited By (4)
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