JP2002255632A - 人工骨材およびその製造方法 - Google Patents

人工骨材およびその製造方法

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JP2002255632A
JP2002255632A JP2001055591A JP2001055591A JP2002255632A JP 2002255632 A JP2002255632 A JP 2002255632A JP 2001055591 A JP2001055591 A JP 2001055591A JP 2001055591 A JP2001055591 A JP 2001055591A JP 2002255632 A JP2002255632 A JP 2002255632A
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producing
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Tomonobu Ueyasu
知伸 上保
Katsushi Ono
勝史 小野
Norifumi Nagata
憲史 永田
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Taiheiyo Cement Corp
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Taiheiyo Cement Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 石炭灰を主原料とし、多大な手間を要さずに
容易に得ることができる低吸水率且つ高強度の人工骨材
を提供することを課題とし、またこのような優れた性状
の人工骨材を、品質のバラツキが少なくより効率的に製
造することができる製造方法を提供する。 【解決手段】 石炭灰を主成分として含み、粘土鉱物及
び/又は水硬性無機物質を含む混合物の焼成物であっ
て、二酸化珪素の結晶変態の含有量が40重量%以下で
あることを特徴とする人工骨材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭灰を主原料に
用いた人工骨材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】石炭火力発電所から排出される石炭灰
は、廃棄物の再利用というコスト的な利点があることか
ら、コンクリートやモルタル等の混和材や骨材原料とし
て活用されつつある。石炭灰を主原料とする人工骨材を
製造するには、焼成過程を経て製造する方法と焼成過程
を経ること無く製造する方法に大別される。後者は石炭
灰粒子を水硬性物質を介在させることによって結合させ
たものであり、前者は一般には助剤を用い、加熱反応に
よって緻密な結合組織を生成させたものである。
【0003】焼成過程を経る人工骨材製造での焼成手法
としては、火格子焼成法が一般に行われている。この方
法は、比較的簡単・低コストな方法ではあるが、高温
(およそ1150℃以上)焼成には適していないため、
石炭灰のように構成化学成分を始め品質変動が大きいと
されている原料を大量使用すると、含有成分の有無や構
成割合によっては緻密化の為の温度が不足したり、また
被焼成物は主に一定方向からの輻射熱しか受けられない
ことから均一焼成が行われ難く、その結果、高吸水率、
低強度の焼成物しか製造できなかったり、性状のバラツ
キも大きく、更には火格子焼成法自体大量生産に不向き
であるといった問題点もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】火力発電所からほぼ連
続的に排出される石炭灰のように、微量成分を含めると
極めて多種の化学成分を含有し、しかも成分変動が常時
見られるような物質では、含有成分を随時確認し、その
成分調整を行ったり、当該成分に応じて製造条件、特に
焼成条件を都度設定し直すことは著しく多大な手間と労
力を要す。このため、本発明では、石炭灰を主原料と
し、多大な手間を要さずに容易に得ることができる低吸
水率且つ高強度の人工骨材を提供することを課題とし、
またこのような優れた性状の骨材を、品質のバラツキが
少なくより効率的に製造することができる人工骨材の製
造方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
解決のため検討を行った結果、焼成過程を経て製造され
る骨材では結晶質二酸化珪素の生成量が多い骨材になる
ほど、焼成中の緻密化反応が著しく低下し、その結果仔
細に焼成条件を選定・調整しない限り高緻密で高強度の
性状を有する骨材を安定して得られないという事実を見
出し、特定量以下の結晶質二酸化珪素を含有する骨材が
このような性状を有する骨材であったこと、また、当該
二酸化珪素は原料として使用する石炭灰中の主要化学成
分として存在することから、原料中の二酸化珪素の含有
量を規定すると、緻密化反応が高まり、従来の火格子焼
成法で行われる温度よりも低い温度で焼成しても、比較
的強固で低い吸水率の骨材が、概ね一定の焼成条件で、
品質のバラツキも殆どなく容易に得られるという知見を
得、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、以下の(1)で表される
人工骨材、及び(2)〜(4)で表される人工骨材の製
造方法である。(1)石炭灰を主成分として含み、粘土
鉱物及び/又は水硬性無機物質を含む混合物の焼成物で
あって、二酸化珪素の結晶変態の含有量が40重量%以
下であることを特徴とする人工骨材。(2)混合物中の
二酸化珪素化学成分の含有量が40重量%以下となるよ
うに、石炭灰100重量部と、粘土鉱物及び/又は水硬
性無機物質5〜30重量部とを配合して混合物を作製
し、次いで該混合物を造粒又は成形し、造粒物又は成形
物を1100〜1400℃で焼成することを特徴とする
人工骨材の製造方法。(3)CaO成分供給材及び/又
はAl23成分供給材を混合物に配合することを特徴と
する前記(2)の人工骨材の製造方法。(4)焼成が回
転式の焼成炉で行われること特徴とする前記(2)又は
(3)の人工骨材の製造方法。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の人工骨材は、石炭灰を主
成分として含み、粘土鉱物及び/又は水硬性無機物質を
含む混合物を焼成して得られる焼成物であって、該焼成
物中の二酸化珪素の結晶変態の含有量が40重量%以下
である人工骨材である。焼成は、概ね1100〜140
0℃で行われるものとする。二酸化珪素の結晶変態とし
ては石英、トリディマイト、クリストバライト等が挙げ
られ、本発明の人工骨材中に存在する二酸化珪素の結晶
変態は何れのものでも良いが、その含有量が40重量%
を超えると、高緻密で高強度の人工骨材とはなり難いの
で好ましくない。また、含有量の下限値は特段規定され
ないが、皆無若しくは極めて小さい値にすることは、原
料選定や製造条件で著しい制約をきたすことがあるので
概ね1重量%とするのが良い。本発明の人工骨材は、結
晶質以外の二酸化珪素の存在は特に制限されない。その
構成相は、基本的には焼結した多結晶体組織と該組織間
の空隙を充填するようにガラス相が存在するものであっ
て、多結晶体構成物としては例えばムライトなどを挙げ
ることができるが、二酸化珪素の結晶変態を除いては、
結晶相は特に限定されるものではない。
【0008】上記のような人工骨材を製造するための原
料としては、石炭灰を必須原料とする。使用する石炭灰
は石炭火力発電所から排出される石炭灰であれば何れの
ものでも使用できる。
【0009】また、本発明では製造原料として粘土鉱物
及び/又は水硬性無機物質を使用する。粘土鉱物は、珪
酸塩鉱物を始めとし、何れのものでも使用できるが、望
ましくは化学成分としてCaO又はAl23を含むもの
が良い。また、水硬性無機物質としては、例えばセメン
トを挙げることができ、セメント品種は何れのものでも
良い。
【0010】また、本発明では製造原料として更にCa
O成分供給材及び/又はAl23成分供給材が使用配合
されても良い。CaO成分供給材は、焼成体中にカルシ
ウムアルミノシリケート結晶を形成させるために前記石
炭灰と粘土鉱物及び/又は水硬性無機物質との反応の際
に化学量比から不足するCaO分がある場合、これを補
うために供与されるものであって、例えば石灰石粉や炭
酸カルシウム粉末を挙げることができる。又、Al23
成分供給材も、焼成体中にカルシウムアルミノシリケー
ト結晶を形成させるために前記石炭灰と粘土鉱物及び/
又は水硬性無機物質との反応の際に化学量比から不足す
るAl23分がある場合、これを補うために供与される
ものであって、例えばアルミ灰や水酸化アルミニウム粉
末を挙げることができる。
【0011】また、本発明では上記以外の成分を原料と
して配合使用することもできるが、この場合結晶質二酸
化珪素を含まないものの使用が望ましく、更に、アルカ
リ金属塩などの低融点化合物も、骨材中にガラス相過多
となる可能性があるため積極的な使用は避けるのが良
い。
【0012】以上で記した原料を用い、石炭灰100重
量部と、粘土鉱物及び/又は水硬性無機物質5〜30重
量部、更に必要に応じて前記CaO成分供給材及び/又
はAl23成分供給材を配合し、任意の手法で混合を行
って混合物を作製する。本発明では、混合物中の二酸化
珪素の化学成分としての原料含有量が40重量%以下に
なる混合物を作製するのが好ましい。焼成時の緻密化過
程中で、結晶質の二酸化珪素単体が被焼成物中に40重
量%を超えて存在すると緻密化反応が著しく低下する。
二酸化珪素は原料主成分たる石炭灰や選択成分としての
珪酸塩鉱物に単体結晶として含まれる可能性がある他、
化合物や複塩、非晶質体、固溶体などの単体結晶以外の
状態でも含まれる。後者の状態で含有される場合、加熱
によって焼結前又は焼結中に結晶質二酸化珪素単体が析
出する可能性が高い。このため、混合物中の二酸化珪素
を化学成分として40重量%以下の含有とすることが推
奨される。尚、二酸化珪素の含有量を検出する方法は、
例えば粉末X線回折による内部標準法等の公知手法を挙
げることができる。
【0013】このような混合物に水を混合物のおよそ3
0重量%となるよう加えて混練し、混練物を造粒又は成
形して所望の形状にする。造粒又は成形は公知手法であ
れば何れの方法でも良い。得られた造粒物又は成形物を
乾燥、望ましくは絶乾させた後、最高温度1100〜1
400℃で大気雰囲気中で焼成する。最高温度が110
0℃未満では緻密化反応が進まないため好ましくなく、
1400℃を超える温度では焼成物が軟化するので好ま
しくない。本人工骨材を得る上で昇温速度は特に限定さ
れず、特定温度での保持の有無も規定されない。また焼
成装置としては、均一加熱、大量処理及び連続投入が可
能であることから、ロータリーキルン等の回転式の焼成
炉の使用が特に好ましい。焼成後は、約700℃以下ま
で自然放冷することが推奨されるが、以後は自然放冷で
も炉外急冷を行っても良い。
【0014】
【実施例】表1記載の化学成分含有量の石炭灰原粉10
0gにベントナイト(主要化学成分含有率(重量%):
SiO2;67.7,Al23;14.6,Fe23
1.4,CaO;1.9,MgO;3.9,ig.Lo
ss;6.8)を7g配合し、乾式混合を行って混合物
を得た。次いで、該混合物100gに対し、水30gを
添加して混練し、パン型ペレタイザーを使用して粒径約
10mmのほぼ球形に造粒した。造粒物をロータリーキ
ルン中に投入し、焼成温度約1200℃で焼成した。
【0015】
【表1】
【0016】得られた焼成ペレットの絶乾嵩比重をJI
S A 1135に準じた方法で測定し、また吸水率を
JIS A 1135に準じた方法で測定し、更に圧壊
強度をJIS Z 8841に準じた方法で測定した。
また、強度測定後の焼成ペレットを粉砕し、これを粉末
X線回折を使用し、内部標準法(内部標準物質;CaF
2)により焼成ペレット中の結晶質二酸化珪素の含有量
を定量した。以上の結果を表2に表す。
【0017】
【表2】
【0018】
【発明の効果】本発明の人工骨材は、高比重で低吸水
率、且つ高強度であり、しかも石炭火力発電所からの廃
棄物を主原料とするため、廃棄物の有効利用という観点
からも優れた活用策である。また、本発明の人工骨材の
製造方法によれば、上記のような優れた性状の人工骨材
を、多大な手間を要すことなく、極めて簡易な製造プロ
セスで、品質のバラツキが殆ど無い安定した性状の人工
骨材を容易に得ることができ、更には大量生産にも対応
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永田 憲史 山口県小野田市大字小野田6276番地 太平 洋セメント株式会社環境技術開発センター 内 Fターム(参考) 4G030 AA08 AA27 AA36 AA37 GA05 HA05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭灰を主成分として含み、粘土鉱物及
    び/又は水硬性無機物質を含む混合物の焼成物であっ
    て、二酸化珪素の結晶変態の含有量が40重量%以下で
    あることを特徴とする人工骨材。
  2. 【請求項2】 混合物中の二酸化珪素化学成分の含有量
    が40重量%以下となるように、石炭灰100重量部
    と、粘土鉱物及び/又は水硬性無機物質5〜30重量部
    とを配合して混合物を作製し、次いで該混合物を造粒又
    は成形し、造粒物又は成形物を1100〜1400℃で
    焼成することを特徴とする人工骨材の製造方法。
  3. 【請求項3】 CaO成分供給材及び/又はAl23
    分供給材を混合物に配合することを特徴とする請求項2
    記載の人工骨材の製造方法。
  4. 【請求項4】 焼成が回転式の焼成炉で行われること特
    徴とする請求項2又は3記載の人工骨材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014512326A (ja) * 2011-04-20 2014-05-22 ヴェカー アイピー ホールディングス リミテッド 再生アルミノケイ酸塩からのセラミック物品の形成方法

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