JPH0568406B2 - - Google Patents

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JPH0568406B2
JPH0568406B2 JP15315485A JP15315485A JPH0568406B2 JP H0568406 B2 JPH0568406 B2 JP H0568406B2 JP 15315485 A JP15315485 A JP 15315485A JP 15315485 A JP15315485 A JP 15315485A JP H0568406 B2 JPH0568406 B2 JP H0568406B2
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Japan
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JP15315485A
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Masaru Shirasaka
Kunio Kobayashi
Satoru Fujii
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Taiheiyo Cement Corp
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Onoda Cement Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) この発明は、珪酸二石灰の1種であるγ型珪酸
二石灰粉末を主成分とする粉末の製造方法に関す
る。 (従来の技術) 珪酸二石灰は、2CaO・SiO2(以下、C2Sとい
う)の化学式で示され、ポルトランドセメントを
構成する主要鉱物の一つである。C2Sには4種類
の変態、即ちα、α′、βおよびγ型がある。この
うちγ型C2S(γ−C2Sという)は、水硬性がな
く、かつγ−C2Sの生成時、即ち転移時にこれが
粉末となる現象(以下、これをダスチングとい
う)を呈するため、これはセメントクリンカーの
製造において非常に好ましくない鉱物とされてい
る。こうしたことから、セメントクリンカーの製
造にあたつて、これまでγ−C2Sの生成防止につ
いて多くの研究が行われてきた。 一方、γ−C2S粉末それ自体は、従来から安定
な珪酸カルシウムの微粒子であるとことから合成
樹脂その他の充填材料として注目され、また最近
ではこれを炭酸ガスで硬化して気硬性セメントと
して利用する研究が一部で行なわれるようになつ
て来ている。しかいながら、γ−C2Sはこれまで
のところ大量生産技術が確立されていないことも
あつて高価であり、また製品の品質についていえ
ば、良好なγ−C2S粉末の製造技術がいまだ確立
されていない、といつた問題が存在している。 従来、γ−C2Sは不純物(例えばAl2O3
Fe2O3、Na2O、K2O)の少ない高純度の石灰及
び珪酸質原料のみから合成されていた。γ−C2S
のダスチングは、C2Sがβ型からγ型への転移時
に、高比重から低比重の物質に変化するため体積
が膨張しその結果起こる現象である。ところが、
使用する原料の中に不純物が存在すると、β−
C2Sがγ−C2Sへ転移するのが抑制され、β−
C2Sがそのまま室温まで冷却されて安定し、この
場合はクリンカーがダスチングしなかつたり或は
局部的にしかダスチングしないで、良好なγ−
C2Sを得ることが出来ない。 こうしたことから現在までのところ、γ−C2S
を工業的に製造してこれを工業材料として使用し
ているという報告はない。また高品位のγ−C2S
を工業的に製造する技術の研究発表も殆んどなさ
れていないのが現状である。 (発明が解決しようとする問題点) この発明は、γ−C2S粉末の利用範囲の拡大が
予測されることに鑑み、良くダスチングした良好
なγ−C2Sを安価に、効率よく工業生産の出来る
方法を得ようとするものである。即ち、発明者は
γ−C2S粉末が炭酸ガスと容易に反応して固化
し、コンクリートを製造するときのバインダーと
して有効に利用でき、しかもγ−C2Sをバインダ
ーとしてコンクリートを製造すると、常温養生で
も1時間以内という非常に短時間で高強度を発現
することを確認したものである。こうしたところ
から、この発明は良くダスチングされた良好なγ
−C2Sを工業的に生産しようとするものである。 (問題点を解決するための手段) この発明は、1000℃焼成後の混合物の中の
Al2O3とFe2O3の合量を1.5〜12.5%としまたNa2O
とK2Oの合量を1.25重量%以下とし、しかも
CaO/SiO2のモル比が1.90〜2.10となるように石
灰質原料と珪酸質原料を配合し、これを88μふる
い残分が20重量%以下になるように調製し、この
後この調合原料をロータリーキルンで1300〜1500
℃で焼成し、次にこれを600〜1250℃に冷却され
るまで徐冷し、その後クリンカー温度が350℃に
なるまで急冷することを特徴とするγ型珪酸二石
灰粉末の製造方法であり、またこうして得られた
γ型珪酸二石粉末をブレーン比表面積で4000〜
9000cm2/gに粉砕する事を特徴とするγ型珪酸二
石灰粉末の製造方法である。以下にこの発明をさ
らに説明する。 この発明で使用する原料は、石灰質原料、珪酸
質原料である。前者の石灰質原料としては、石灰
石、消石炭、生石灰或はこれらの混合物が使用出
来る。この中でセメント製造に使用されている石
灰石が安価で経済的である。また珪酸質原料とし
ては、珪酸、珪砂、粘土、非晶質シリカ或はこれ
らの混合物である。これらの中で、珪石、粘土を
使用すると経済的である。石灰質原料と珪酸質原
料の配合比は、CaO/SiO2モル比で1.90〜2.10と
する。この範囲外であるとγ−C2Sの生成量が減
少し良好なγ−C2Sが得られない。更に、焼成後
の石灰質原料と珪酸質原料の混合物中に、Al2O3
とFe2O3の合量が1.5〜12.5重量%及びNa2Oと
K2Oの合量が1.25重量%以下となるようにする。
従つて、この条件を満足するように石灰質原料と
珪酸質原料を選択して調合する必要がある。調合
原料のAl2O3とFe2O3の合量が1.5重量%未満では
ロータリーキルンで焼成してC2Sを生成させると
き、液相成分が不足し反応が不充分となりγ−
C2Sの生成量が減少する。また調合原料のAl2O3
とFe2O3の合量が12.5%を超えるとクリンカー中
にβ−C2Sが安定化してγ−C2Sの生成量が減少
し、クリンカーがダスチングしなかつたり或はダ
スチングが局部的となつて好ましくない。さら
に、調合原料中のNa2OとK2Oは、1.25重量%以
下とする。こうしたアルカリが1.25重量%を超え
るときはクリンカー中にβ−C2Sが安定化し、良
好なγ−C2S粉末が得られない。調合原料は粉砕
し88μふるい残分が20重量%以下となるように調
製する。88μふるい残分が20%を越えるとγ−
C2Sの生成反応が不充分となり、良好なγ−C2S
が得られない。なお、調合原料の粉末度は細かい
ほどよい。 石灰質原料と珪酸質原料は両者を混合して粉砕
してもよく、また別々に粉砕した後に混合しても
よい。この混合原料は粉末状のまま或はペレツト
状に成形したのちロータリーキルンに挿入しても
よいが、焼成後のクリンカーの冷却速度を均一に
するという点からすればペレツト状にするのがよ
い。焼成はロータリーキルンのうち特にレポルキ
ルンが好都合である。焼成温度は1300〜1500℃の
範囲とする。焼成温度が1300℃未満では焼成反応
が不充分め好ましくない。また、焼成温度が1500
℃を超えるとγ−C2Sの生成量が低下しダスチン
グ不足となる。これは原料中の不純物がC2S結晶
に多量に固溶するためと考えられる。さらに1500
℃を超えた温度で焼成してもγ−C2S粉末の性状
は特に向上せず、かえつて焼成時の熱損失を招く
だけである。上記の温度で焼成されたクリンカー
は、キルン内でクリンカーの温度が600〜1250℃
の温度になるまで徐冷される。こうした焼成によ
つて良好なγ−C2Sが得られる。これは原料中の
Al2O3及びFe2O3が主としてメリライト(2CaO、
Al2O3(Fe2O3)・SiO2)として固定されるためβ
−C2Sの生成が抑制されるためと考えられる。こ
の温度が1250℃を超えるとクリンカーのβ−C2S
からγ−C2Sへの転移が不充分となり、γ−C2S
の生成量が低下し、ダスチング不足となる。また
600℃未満の温度まで冷却すると、クリンカーが
次にクーラーで急冷されるときダスチングを即時
に開始し、クーラー内で粉状化し好ましくない。
クリンカーは、その後クーラーでその温度が350
℃になるまで急冷される。クリンカーのダスチン
グは300〜350℃で開始するため、クリカーの温度
を350℃以下まで冷却すると、これがクーラーで
急冷中に粉状化するので、クーラーでの急冷は
350℃までに止め、その後これをベルトコンベア
上などの外部に排出し、ここで常温まで冷却す
る。以上の如くして得られた粉末状のγ−C2Sは
40μ以下の粒子を60%以上含有しブレーン比表面
積は2500〜3000cm2/g程度である。このままでも
炭酸化硬化用バインダーとして使用出来るが、更
にブレーン比表面積で4000〜9000cm2/gに粉砕し
て使用するのが好ましい。4000cm2/g未満の時は
炭酸ガス養生後の強さが小さいため、また9000
cm2/gを超える時はより細かく粉砕しても炭酸ガ
ス養性後の強さの増加が小さく粉砕エネルギーの
ロスになるためそれぞれ好ましくない。以下に実
験例をあげてこの発明をさらに説明する。 実験例 1 110℃で乾燥後1mmふるい全通に粉砕した石灰
石と珪石をボールミルで混合粉砕し、次に示す性
状を有する調合原料を調製した。なお、調合原料
の化学成分は1000℃で焼成後の分析値を示した。
また、調合原料の粉末度は88μふるい残分10.5%
とした。
【表】 調合原料はその後パンペレタイザーで造粒し、
乾燥してからふるい分けして9.52〜12.7mm径のペ
レツトとした。このペレツトはその後白金皿に入
れこれを800℃の電気炉に入れて昇温し1400℃で
所定時間焼成した。その後これを炉内で各種温度
まで徐冷した。その後直ちに白金皿を炉内から取
出しクリンカーを鉄製容器に放り出して急冷し
た。これを放置して室温まで放冷してダスチング
後、クリンカー粉末の40μふるい通過分及び遊離
石灰の量を測定した。結果を第2表に示す。
【表】
【表】 第2表から焼成後のクリンカーは1250℃以下に
なるまで徐冷する必要のあることがわかる。な
お、No.14は焼成時間が2.5分で焼成不充分で、得
られたものは一部ダスチングしていなかつた。 実験例 2 110℃で乾燥後1mmふるい全通に粉砕した石灰
石、珪石をボールミルで混合粉砕し、次に示す性
状を有する調合原料を得た。なお、第3表に示す
調合原料の化学成分は1000℃焼成後の分析値を示
す。また、調合原料の微粉度は88μふるい残分6.5
%とした。
【表】 この調合原料は、その後パンペレタイザーで造
粒し、乾燥後ふるい分けして9.52〜12.7mm径のペ
レツトとした。このペレツトはその後白金皿に入
れ実験例1で使用した電気炉で焼成し、遊離石灰
量および40μふるい通過分を測定し第4表の結果
を得た。なお、焼成および冷却条件は次の通りと
した。 焼成温度;1250〜1550℃. 昇温温度;800℃から各々の焼成温度までの昇温
速度、30℃/min. 徐冷速度;焼成温度から徐冷温度までの降温速
度、25℃/min. 炉から取出し後の放冷;実験例1と同様に急例.
【表】 第4表から1300〜1500℃の温度で焼成するとい
づれもγ−C2Sが主成分となることがわかるが、
1500を超え1550℃となつても40μふるい通過分
(%)が増加しないので1500℃を超えることは熱
エネルギーのロスとなり好ましくないことがわか
る。 実験例 3 実験例2で使用した石灰石および珪石を混合粉
砕し。調合原料のCaO/SiO2モル比を変えて原
料を調製し、その後実験例1と同様にして9.52〜
12.7mm径のペレツトを調製した。その後これを電
気炉で焼成し第5表の結果を得た。なお、焼成条
件は次の通りとした。 焼成温度;1450℃、焼成時間;10min、 昇温速度;30℃/min、徐冷温度;1200℃、 徐冷速度;25℃/min、 また、調合原料の88μふるい残分は13〜15%の
範囲とした。
【表】 第5表の結果から良好なγ−C2S粉末を製造す
るためにはCaOとSiO2の配合比は、CaO/SiO2
モル比で1.90〜2.10の範囲であることがわかる。
この範囲を外れるとβ−C2S、C3S2等が多量に発
生し、γ−C2Sの生成量が減少する。 実験例 4 石灰石、珪砂、珪石及び純薬のAl2O3、Fe2O3
MgO、Na2CO3、K2CO3を使用して第6表に示す
化学成分を有する調合原料をボールミルで混合粉
砕して調製した。各々の調合原料の粉末度は88μ
ふるい残分が11〜13%であつた。調合原料は、そ
の後実験例1と同様にして9.52〜12.7mm径のペレ
ツトとした。
【表】 このペレツトは、その後電気炉で焼成して第7
表の結果を得た。なお、焼成条件は次の通りとし
た。 焼成温度;1400℃、焼成時間;15分 昇温速度;30℃/min(800℃から1400℃までの昇
温速度 徐冷温度;1200℃、徐冷速度;25℃/min 結果は第7表の通りであつた。
【表】
【表】
【表】 第7表の結果から、良好なγ−C2Sを製造する
ためには、調合原料中のAl2O3とFe2O3の合量が
1.5〜12.5重量%とする必要のあることがわかる。
Al2O3とFe2O3の合量がこの下限未満のときは焼
成時に生成する液相成分が少なく焼成反応が不充
分とない、クリンカー中に未反応物質が残存す
る。このためγ−C2Sの生成量が減少し好ましく
ない。また、Al2O3とFe2O3の合量が前記の上限
を超えるときは、2CaO・Al2O3(Fe2O3)・SiO2
(メリライト)が生成せず、β−C2Sが多量に安
定化してしまい好ましくない。また、調合原料中
のNa2OとK2Oの合量は1.25重量%以下とする。
この合量がこれを超えるとメリライトが生成せ
ず、β−C2Sが安定化する。 実験例 5 石灰石、珪石及び粘土をボールミルで混合粉砕
し、これを実験例1と同様にして9.52〜12.7mm径
のペレツトを調製した。この調合原料の化学成分
(但し、1000℃焼成後の分析値)は次の通りであ
る。
【表】 このペレツトをその後電気炉で焼成して第9表
の結果を得た。なお、焼成条件は次の通りとし
た。 焼成温度;1450℃、焼成時間;10分、 昇温速度;30℃/min.(800℃から1450℃までの
昇温速度) 徐冷温度;1200℃、徐冷速度;25℃/min.
【表】 第9表から調合原料は88μふるい残分が20%以
下となるように粉砕するのがよいことがわかる。 実験例 6 実験例1で使用した石灰石、珪石をボールミル
で混合粉砕して次の性状を有する調合原料を1000
Kg調製した。この調合原料の化学成分(1000℃で
焼成後の分析値)は次の通りであつた。また、調
合原料の粉末度は88μふるい残分10.5%であつた。
【表】 調合原料は、その後パンペレタイザーで造粒
し、乾燥後ふるい分けし、7.9〜15.9mm径のペレ
ツトとした。次にこのペレツトを内径270mm、長
さ4500mmの小型ロータリーキルンに15Kg/hrで送
入して焼成した。 焼成において、クリンカーの最高温度である焼
点温度を1430〜1450℃の一定に保持し、キルン内
にバーナの出し入れ操作を行なつてキルン落ち口
でのクリンカー温度を変化させた。キルンから落
ちたクリンカーは、穴あきスチール製コンベア上
で下部より扇風機で強制空冷した。コンベア上の
クリンカーは、その後鉄製容器に受けダクチング
させた。ダスチングしたクンリンカーは、室温ま
で冷却後40μふるい通過分を測定してその結果を
第11表に示した。
【表】 第11表から明らかなように、ロータリーキルン
でγ−C2Sを製造する場合、クリンカーをキル内
で1250℃以下まで徐冷し、その後急冷しなければ
ならないことがわかる。なお、キルン内でクリン
カーを500℃まで徐冷すると、キルンからクーラ
ーに落ちると直ちに小径のクリンカーがダスチン
グして粉状化するため、生成したγ−C2S粒子が
キル内に逆流して好ましくない。クリンカーのダ
スチング開始温度を測定した結果、300〜350℃で
ダスチングすることが判明したので、クリンカー
のクーラーによる冷却は350℃を下限とする。 実験例 7 石灰石、珪石を配合比を変えてボールミルで粉
砕し、これを第12表に示す化学組成(但し、1000
℃焼成後の分析値)の調合原料とした。なお、こ
の粉末度は88μふるい残分14〜16%とした。その
後これを実験例6と同様にして7.9〜15.9mm径の
ペレツトとし、これを各々100Kg調製した。
【表】 このペレツトは、その後実験例7で使用したロ
ータリーキルンに投入して焼成し第13表に示す結
果を得た。なお、焼成条件はつぎの通りとした。 焼点温度;1430〜1460℃、クリンカーのキルン
落ち口温度;1180〜1230℃.
【表】 第13表から明らかなように調合原料のCaO/
SiO2モル比が1.90〜2.10のときに良好なγ−C2S
粉末をロータリーキルンで製造することが出来
る。 実験例 8 石灰石、珪石及び粘土をボールミルで粉砕して
次に示す粒度及び成分を有する調合原料を500Kg
調製した。この調合原料の粉末度は88μふるい残
分17.9%で、またその化学成分(但し、1000℃焼
成後の分析値)は第14表に示す通りとした。
【表】 この調合原料をパンペレタイザーで9.52〜15.9
mm径のペレツトに造粒しその後これを110℃で乾
燥した。このペレツトをその後実験例6で使用し
た小型ロータリーキルンに送入して焼成し、実験
例6と同様に冷却した。なお、焼成条件は次の通
りとした。 焼点温度;1250〜1550℃ キルン落ち口クリンカーの温度;1200〜1230℃ このようにして室温まで冷却したクリンカー粉
末について、40μふるい通過分及び遊離石灰量を
測定したところ、第15表の結果を得た。
【表】 つた。
第15表から明らかなように、γ−C2S粉末をロ
ータリーキルンで焼成するとき、焼成温度は1300
〜1500℃とする必要がある。 実験例 9 実験例8で調製した調合原料を、ペレツトにし
ないで粉末のまま実験例8と同様にしてキルンに
送入して焼成した。焼点温度は1400〜1430℃とし
た。ここで得たγ−C2S粉末の粒度は、40μふる
い通過分81%であつた。 実験例 10 実験例6で得たNo.5のγ−C2S粉末(ブレーン
比表面積2810cm2/g)を種々の粉末度に粉砕し、
その後γ−C2Sと豊浦標準砂を1:2の重量比で
混合し、その後混合物100重量部に対して水8重
量部を添加混合し成型圧100Kg/cm2でφ=25mm、
高さ30mmの円柱体を成型した。各々の成型体をそ
の後20℃で炭酸ガス雰囲気中で1時間養生し圧縮
強度を測定した。この結果を添附した図に示す。 添附図から明らかなように、γ−C2S粉末を水
の存在下で炭酸ガス養生すると1時間で高強度を
達成する事がわかる。そして炭酸化硬化用のバイ
ンダーとして使用するγ−C2Sの粉末度はブレー
ン比表面積で4000〜9000cm2/gの範囲が好ましい
事がわかる。4000cm2/gより粗い時は強さが小さ
いため、9000cm2/g以上の時はより細かく粉砕し
ても強さの増加が小さいためそれぞれ好ましくな
い。 実験例 11 実験例10で調製したγ−C2S粉末(ブレーン比
表面積8100cm2/g)と豊浦標準砂を1:2の重量
比で混合し、その後混合物100重量部に対して水
8重量部を添加混合し、成型圧200Kg/cm2で、φ
=25mm、高さ30mmの円柱体を成型した。この成型
体をその後20℃で炭酸ガス雰囲気中で養生し圧縮
強度を測定した。比較のため、普通ポルトランド
セメントと豊浦標準砂を同様にして成型し、その
後20℃で相対湿度80%以上で養生し圧縮強度を測
定した。この結果を第16表に示す。
【表】 第16表から明らかなように、γ−C2S粉末を水
の存在下で炭酸ガス養生すると従来のセメントよ
りも著るしく短時間に高強度を達成することがわ
かる。 (発明の効果) 以上説明したように、この発明によると40μ以
下の粒子の多いγ−C2S粉末を大量にしかも連続
して生産することが出来る。そしてその原料も低
廉な石灰質原料及び珪酸質原料からγ−C2Sが得
られるのであるから、その製品は安価とすること
が出来る。また、こうして得られたr−C2S粉末
を更に粉砕し、これを炭酸ガス養生するとその強
度発現は、水硬性セメントの強度発現よりも著し
く早くかつ高強度となるため、コンクリート製品
の製造コストの低減が図られることになる。
【図面の簡単な説明】
図はγ−C2Sの粉末度(ブレーン比表面積)と
成型体の圧縮強さの関係を示す線図。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 1000℃焼成後の混合物の中のAl2O3とFe2O3
    の合量を1.5〜12.5重量%としまたNa2OとK2Oの
    合量を1.25重量%以下とし、しかもCaO/SiO2
    モル比が1.90〜2.10となるように石灰質原料と珪
    酸質原料を配合し、これを88μふるい残分が20重
    量%以下になるように調製し、その後この調合原
    料をロータリーキルンで1300〜1500℃で焼成し、
    次にこれを600〜1250℃に冷却されるまで徐冷し、
    その後クリンカー温度が350℃になるまで急冷す
    ることを特徴とするγ型珪酸二石灰粉末の製造方
    法。 2 1000℃焼成後の混合物の中のAl2O3とFe2O3
    の合量を1.5〜12.5重量%としまたNa2OとK2Oの
    合量を1.25重量%以下とし、しかもCaO/SiO2
    モル比が1.90〜2.10となるように石灰質原料と珪
    酸質原料を配合し、これを88μふるい残分が20重
    量%以下になるように調製し、その後この調合原
    料をロータリーキルンで1300〜1500℃で焼成し、
    次にこれを600〜1250℃に冷却されるまで徐冷し、
    その後クリンカー温度が350℃になるまで急冷で
    得たγ型珪酸二石灰粉末を更にブレーン比表面積
    で4000〜9000cm2/gに粉砕することを特徴とする
    γ型珪酸二石灰粉末の製造方法。
JP15315485A 1985-07-11 1985-07-11 γ型珪酸二石灰粉末の製造方法 Granted JPS6217013A (ja)

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