JP2002255253A

JP2002255253A - 即席食品用容器の容器本体

Info

Publication number: JP2002255253A
Application number: JP2002042775A
Authority: JP
Inventors: Toshiaki Shimono; 利昭下野; Taisuke Shimono; 泰輔下野
Original assignee: Athena Kogyo Co Ltd
Current assignee: Athena Kogyo Co Ltd
Priority date: 2002-02-20
Filing date: 2002-02-20
Publication date: 2002-09-11

Abstract

(57)【要約】【課題】湯切りに際し、蓋に舌片状のつまみ部片が設
けられていなくても蓋の外周縁一部をつまみ易くして湯
切り部を容易に開けることのできる即席食品用容器の容
器本体を提供する。【解決手段】容器本体１のフランジ６の周方向一部の
内側に、湯切り溝１０を有する湯切り部８を設ける。フ
ランジ６の湯切り部８が形成されている箇所の外周縁部
の二箇所６１ａ，６１ａを他の箇所６１ｂよりも内方へ
入り込むよう偏倚させる。偏倚箇所６１ａを、フランジ
６の湯切り部８が形成されている箇所の外周縁部の全体
に具備させてもよい。フランジ６に接着した蓋の外周縁
を、偏倚箇所６１ａの上方から外方へはみ出させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、焼きそばなど即席
食品を収容する容器の容器本体に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の即席食品用容器は即席食品が収
容される容器本体の開口上縁全周からフランジを外方へ
張り出しており、そのフランジの上面の全周にわたって
シート状の蓋を熱融着により再剥離可能に接着して容器
本体の上端開口部を密封状に塞いでいる。そして、焼き
そば等即席食品の食用に際しては即席食品を熱湯により
解した後、湯切り口の上方を覆う蓋の一部を剥がして当
該箇所から湯を排出するようになっている。そのとき蓋
の一部をつまみ易くするために、蓋の外周縁一部から舌
片状のつまみ部片を一体に突設している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかるに、つまみ部片
を外周縁一部から一体に突設させる形の上記蓋では、こ
の加工に際し容器本体の平面形状に応じた形に材料を切
断する板取りにおいてロスが生じやすく、加工コストが
高くつくという欠点があった。

【０００４】本発明の目的は、このような問題を解決す
るためになされたものであり、容器本体のフランジに接
着した蓋を湯切り部の上方で剥がす際、蓋に舌片状のつ
まみ部片が突設されていなくても蓋の外周縁一部をつま
むことができ、容易に剥がすことができる即席食品用容
器の容器本体を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、上端開口部の
開口縁全周から外方へ張り出されたフランジの上面に、
前記上端開口部を塞ぐシート状の蓋が剥離可能に接着さ
れるようになっていると共に、前記フランジの内側に湯
切り部が形成されている即席食品用容器の容器本体であ
って、前記フランジの外周縁部は前記湯切り部が形成さ
れている箇所で他の箇所の外周縁部よりも内方へ偏倚さ
れていて、前記フランジの上面に接着される前記蓋の外
周縁が、前記フランジの外周縁部の偏倚箇所の上方から
外方へはみ出すように形成してある。

【０００６】また、前記湯切り部は、山部と、この山部
の両側に位置する湯切り溝とを有することが望ましい。

【０００７】さらに、前記フランジの前記湯切り部が形
成されている箇所の外周縁部の２箇所に前記偏倚箇所が
備わっていることが望ましく、その場合には、それらの
偏倚箇所が、前記山部の両側に間隔を隔てて形成されて
いるという構成を採用することが可能である。さらに、
前記フランジの前記湯切り部が形成されている箇所の外
周縁部の全体に前記偏倚箇所が備わっているものであっ
てもよい。

【０００８】さらに、前記フランジの前記偏倚箇所に、
そのフランジの上面よりも低い位置から前記フランジの
他の箇所の外周縁部に揃う位置まで外方へ張り出した張
出片が備わっているものであってもよい。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の好適な実施形態を図面に
基づき説明する。図１は即席食品用容器の容器本体の平
面図、図２は容器本体のフランジに蓋を接着した状態で
の図１におけるＡ−Ａ線断面図、図３は容器本体のフラ
ンジに蓋を接着した状態での図１におけるＢ−Ｂ線断面
図、図４は容器本体のフランジに蓋を接着した状態での
図１におけるＣ−Ｃ線断面図、図５は容器本体のフラン
ジに蓋を接着した状態での湯切り部の平面図、図６は湯
切り状態を示す断面図である。

【００１０】実施形態に係る即席食品用容器の容器本体
１は、発泡ポリスチレンやその他の発泡樹脂材もしくは
非発泡樹脂材、または紙材等を成形したものでなり、図
１、図２に示すように、平面長方形の椀状に成形してあ
り、長方形の底壁３と、この底壁３の全周から上方へ拡
開状に立ち上げた周壁５とを有し、上端開口部の開口縁
Ｐ全周からフランジ６を外方へ一体に張出し形成してあ
る。そして、フランジ６の頂部である上面に、容器本体
１の上端開口部を塞ぐシート状の蓋２が剥離可能に接着
されるようになっている。

【００１１】容器本体１において、図１に示したフラン
ジ６の４辺のうち、隣合う２つの辺６ａ，６ａは上面の
幅が広い幅広フランジとして形成されているのに対し、
他の隣合う２つの辺６ｂ，６ｂは、その過半部の上面の
幅が前記幅広フランジの上面幅よりも狭い幅狭フランジ
として形成され、それらの２つの辺６ｂ，６ｂの余部の
上面は、前記幅広フランジに連続する幅広フランジに形
成されている。例えば、フランジ６の幅広部分の上面幅
は約１４mm、幅狭部分の上面幅は約１０mmとする。な
お、２つの辺６ｂ，６ｂの幅狭部分は、容器本体１の内
部への湯の注ぎ口を形作る箇所である。

【００１２】フランジ６の２辺６ａ，６ａの交わるコー
ナ部は前記開口縁Ｐから外方へ張出してあるものでその
コーナ部の上面幅は幅狭に形成していて、このコーナ部
では、フランジ６の内側に湯切り部８が形成される。図
１ないし図４に示すように、湯切り部８は、フランジ６
の上面と同じ高さの山部９と、この山部９の両側に位置
する湯切り溝１０，１０とを有しており、湯切り溝１
０，１０は容器本体１の内外方向にわたって形成されて
いる。すなわち、湯切り溝１０の内端部は容器本体１の
内部と連通するよう形成され、外端部はフランジ６の上
面の内側で塞き止められる形に形成されてフランジ６の
上面に接着された蓋２により密封されるようにしてあ
る。

【００１３】図１、図３又は図５に示すように、前記フ
ランジ６の湯切り部８が形成されている箇所の外周縁部
６１（６１ａ）の２箇所がそのフランジ６の他の箇所の
外周縁部６１ｂよりも内方へ入り込むように偏倚されて
いる。そして、それら２箇所の偏倚箇所６１ａ，６１ａ
には、フランジ６の上面よりも低い位置からフランジ６
の他の箇所の外周縁部６１ｂに揃う位置まで外方へ張り
出した張出片６２が段状に備わっている。この実施形態
では、上記した２箇所の偏倚箇所６１ａ，６１ａが前記
山部９の両側の間隔を隔てた２箇所に形成されている。

【００１４】このように、フランジ６の偏倚箇所６１
ａ，６１ａの各下部の低い位置から張出片６２を張出
し、この張出片６２の外周縁を他の箇所６１ｂの外周縁
と同一線上に揃えておくことにより、容器本体１を多数
個取り成形して容器本体１を個々に切り離す場合は、容
器本体１のフランジ６の最外周縁に凹凸をつけることな
く真っ直ぐにカットすればよくなるため、その切り離し
作業が容易に行える。しかし、この張出片６２は必ずし
も必要とするものではなく、成形後に張出片６２を切り
落としてもよい。または当初からこの張出片６２は無い
形に成形することもできる。

【００１５】一方、蓋２は、図２に示すように、紙製ま
たは合成樹脂製の基材１３の表面に印刷層１４を形成
し、基材１３の裏面にアルミニウム箔あるいはシリカ蒸
着等の防水層１５、ヒートシール性樹脂層１６を順次積
層してなる可撓性を有する積層シートからなる。この蓋
２は、容器本体１の平面四角形状のフランジ６の最外周
縁回りの大きさとほぼ同じ大きさの四角形状に切断して
なる。

【００１６】上記のように構成された容器本体１には、
即席食品１７として、例えば焼きそばが収容され、この
即席食品１７の上には袋入り焼きそばソース、袋入りふ
りかけ１８などが別添される。しかる後、蓋２が容器本
体１のフランジ６の上面全周に水平に載せられ、加熱プ
レスで蓋２のフランジ上方に対応する箇所がフランジ６
に対し加熱加圧される。これにより蓋２はヒートシール
性樹脂層１６を介してフランジ６の上面全周にわたって
再剥離可能に熱融着され、容器本体１の上方開口部が密
封状に塞がれる。

【００１７】蓋２の熱融着に際しては、加熱プレスは蓋
２の上面の外周領域全周を均等圧でその上方から加圧す
るので、フランジ６の幅広部分の上面ではその幅が広く
て接着面積が広くなっている分だけ幅狭部分の上面より
も強く接着され、当該幅広部分での接着強度と、幅狭部
分での接着強度とでは接着強度差が生じ、前者の幅広部
分では強く接着し、後者の幅狭部分ではそれよりも接着
力が弱くなる。

【００１８】また、フランジ６の最外周縁回りの大きさ
とほぼ同じ大きさの四角形状に形成された蓋２は、フラ
ンジ６の偏倚箇所６１ａの上方に対応する一部２ａが、
図３、図５に示すように、偏倚箇所６１ａの上方から外
方へはみ出す状態にされる。このような蓋２の外周縁の
一部２ａは、他の箇所２ｂの端と揃ってはいるものの偏
倚箇所６１ａの上方から外方へはみ出しているので、当
該箇所で蓋２を剥がすときにつまみ易くなる。なお、張
出片６２が形成されている場合は、図３に示すように、
この張出片６２と蓋２の外周縁一部２ａとの間に空隙が
形成され、この空隙に外周縁一部２ａをつまむ指先を入
れることができるため、蓋２の外周縁一部２ａをつまむ
のに支障を来すことはない。

【００１９】また、図５に示すように、蓋２の、湯切り
部８の上方に対応するコーナ部には、予めミシン目等に
よる切離線２０が施されており、この切離線２０がフラ
ンジ６の一方の偏倚箇所６１ａから山部９を介し他方の
偏倚箇所６１ａにわたって位置するように接着される。

【００２０】上記のように構成された即席食品用容器
は、食前の調理時に即席食品１７を解すための熱湯を容
器本体１の内部に注ぎ入れるに先立って、フランジ６の
二辺６ｂ，６ｂの幅狭部分の上方に対応する蓋２の外周
縁一部をつまみ、これを開始点として引き剥がすことに
より湯注ぎ口が開口される。このとき、フランジ６の幅
広部分で蓋２との接着力が強くなっているので、当該フ
ランジ６の幅広部分で蓋２を引き剥がすためにはそれま
での引き剥がし力よりも強い力が必要となる。このた
め、蓋２はフランジ６の幅狭部分と幅広部分との境界部
を越えてまで開けることが抑止され、必要以上に湯注ぎ
口を過大に開けることを防止できる。

【００２１】このように開口された湯注ぎ口からは袋入
り焼きそばソースや袋入りふりかけ１８などを取り出
し、しかる後熱湯が注ぎ入れられる。熱湯の注入後、即
席食品１７が解されるまでの間は湯注ぎ口が一時的に蓋
２で閉じられるが、このとき、蓋２は開き過ぎることな
く所定開口量だけ開かれているので、湯注ぎ口を容易に
かつ十分に閉塞することができる。

【００２２】即席食品１７を解した後は湯切りする。こ
の湯切り時には、湯切り部８におけるフランジ６の外周
縁部６１の偏倚箇所６１ａより外方へはみ出た蓋２の外
周縁一部２ａをつまみ部としてそのつまみ部をつまみ、
切離線２０に沿って剥がすことにより図６に示すごとく
湯切り口１９を開口する。このとき、蓋２の外周縁一部
２ａは、フランジ６の偏倚箇所６１ａの上方から外方へ
はみ出しているので、これを容易につまむことができ、
当該蓋２の外周縁一部に舌片状のつまみ部片が突設され
ていなくとも蓋２を容易に剥がすことができる。その
際、蓋２を切離線２０に沿って剥がすことにより開口す
る湯切り口１９は、湯切り溝１０の外端部を開放すると
ともに内端部上方を覆う所定開口量だけ開かれ、解され
た即席食品１７は、湯切り時に、湯切り溝１０から湯と
一緒に流れ出るのを防ぐことができる。

【００２３】なお、蓋２は切離線２０に沿って切り離す
ことなく、その切離線２０部分で谷折り状に折り曲げる
ようにすることもできる。

【００２４】上記実施例では湯切り部８のフランジ６の
外周縁部６１の周方向一部を他のフランジ外周縁部６１
ｂよりも内方へ入り込み状に偏倚させ、この偏倚箇所６
１ａの上方から外方へはみ出る蓋２の外周縁一部２ａを
つまみ易いように構成しているが、これに代えて、図７
に示すようにフランジ６の湯切り部８が形成されている
箇所の外周縁部６１の全体を内方へ偏倚させた偏倚箇所
６１ａを形成しておいてもよく、そうした場合には、そ
の偏倚箇所６１ａの上方から蓋２のコーナ部の外周縁を
外方へはみ出させてつまみ易いように構成することもで
きる。この場合においても、その偏倚箇所６１ａに、フ
ランジ６の上面よりも低い位置から前記偏倚箇所６１ａ
の両側に位置するフランジ６の外周縁部６１に揃う位置
まで外方へ張り出した張出片６２を具備させ、その張出
片を６２を残すか、切り落とすことができる。

【００２５】また、上記実施例では蓋２のフランジ６に
対する接着強度差を生じさせるために、フランジ６の上
面に幅広部と幅狭部とを設けてあるが、本発明はフラン
ジ６がこれの全周にわたって同じ上面幅に形成される場
合にも同様に適用できる。

【００２６】容器本体１は平面長方形に成形されるもの
に限定されず、平面正方形あるいはその他の多角形に形
成されるもの、または円形や、楕円形に形成されるもの
にも同様に適用できる。蓋２の接着手段としては、上記
実施例の熱融着に代えて、食品安全性を有する接着剤を
用いて接着することもできる。

【００２７】

【発明の効果】本発明によれば、湯切りに際し、蓋に舌
片状のつまみ部片を設けていなくても蓋の外周縁一部を
つまみ易くして容易に湯切り口を開けることができので
きる即席食品の容器本体を提供することができる。また
敢えて蓋につまみ部片を設けなくて済むことから蓋の板
取り加工もロスなく低コストで加工することができると
いう利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態に係る即席食品用容器の容器
本体の平面図である。

【図２】容器本体のフランジに蓋を接着した状態での図
１におけるＡ−Ａ線断面図である。

【図３】容器本体のフランジに蓋を接着した状態での図
１におけるＢ−Ｂ線断面図である。

【図４】容器本体のフランジに蓋を接着した状態での図
１におけるＣ−Ｃ線断面図である。

【図５】容器本体のフランジに蓋を接着した状態での湯
切り部の平面図である。

【図６】湯切り状態を示す断面図である。

【図７】他の実施形態を示す容器本体の湯切り部の平面
図である。

【符号の説明】

１容器本体において、２蓋２ａ蓋の外周縁一部（つまみ部）６フランジ８湯切り部１０湯切り溝６１フランジの外周縁部６１ａフランジの外周縁部の偏倚箇所６１ｂフランジの外周縁部の他の箇所６２張出片

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩテーマコート゛(参考）Ｂ６５Ｄ 77/20 Ｆターム(参考） 3E033 AA09 BA10 BA13 CA20 DA06 DA08 DD01 DE07 3E067 AB01 AB99 BA02A BA07A BB01A BB03A BB12A BB14A BB17A BB25A BB26A BC07A CA24 EA04 EA06 EA11 EA15 EB03 EB11 EB25 EB27 EC38 EE02 EE28 EE48 FA01 GD07 GD08 3E093 AA02 AA04 AA15 BB13 BB20 EE20

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】上端開口部の開口縁全周から外方へ張り
出されたフランジの上面に、前記上端開口部を塞ぐシー
ト状の蓋が剥離可能に接着されるようになっていると共
に、前記フランジの内側に湯切り部が形成されている即
席食品用容器の容器本体であって、前記フランジの外周縁部は前記湯切り部が形成されてい
る箇所で他の箇所の外周縁部よりも内方へ偏倚されてい
て、前記フランジの上面に接着される前記蓋の外周縁
が、前記フランジの外周縁部の偏倚箇所の上方から外方
へはみ出すように形成してあることを特徴とする即席食
品容器の容器本体。
【請求項２】前記湯切り部が、山部と、この山部の両
側に位置する湯切り溝とを有する請求項１に記載した即
席食品用容器の容器本体。
【請求項３】前記フランジの前記湯切り部が形成され
ている箇所の外周縁部の２箇所に前記偏倚箇所が備わっ
ている請求項１又は請求項２に記載した即席食品用容器
の容器本体。
【請求項４】前記フランジの前記湯切り部が形成され
ている箇所の外周縁部の２箇所に前記偏倚箇所が備わ
り、それらの偏倚箇所が、前記山部の両側に間隔を隔て
て形成されている請求項３に記載した即席食品用容器の
容器本体。
【請求項５】前記フランジの前記湯切り部が形成され
ている箇所の外周縁部の全体に前記偏倚箇所が備わって
いる請求項１又は請求項２に記載した即席食品容器の容
器本体。
【請求項６】前記フランジの前記偏倚箇所に、そのフ
ランジの上面よりも低い位置から前記フランジの他の箇
所の外周縁部に揃う位置まで外方へ張り出した張出片が
備わっている請求項１ないし請求項５のいずれか１項に
記載した即席食品容器の容器本体。