JP2002254940A - 移動農機 - Google Patents

移動農機

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JP2002254940A JP2001053068A JP2001053068A JP2002254940A JP 2002254940 A JP2002254940 A JP 2002254940A JP 2001053068 A JP2001053068 A JP 2001053068A JP 2001053068 A JP2001053068 A JP 2001053068A JP 2002254940 A JP2002254940 A JP 2002254940A
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弘章 山崎
Hideya Eda
秀弥 江田
Masahiro Nishigori
将浩 錦織
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伝達経路を調整する調整モード時に、駆動源
の出力軸が定格回転数であることを報知し、調整の作業
負担を軽減する移動農機を提供する。 【解決手段】 ステップS100において入力チェック
スイッチにより伝達経路を調整する調整モードを選択し
てエンジンを回転させる。ステップS101及びステッ
プS102において、制御部によりエンジンチェック条
件(例えば、作業機クラッチレバーが接続状態にされて
いる、主変速レバーがニュートラル状態である、入力チ
ェックスイッチが調整モードに選択されている、等の条
件)が成立し、かつエンジンが定格回転数である場合に
ステップS103に進んでホーンを出力(鳴ら)し、調
整モード時おいてエンジンのが定格回転数であることを
報知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、穀稈の刈取り、搬
送、脱穀等を行う各作業装置を備えた移動農機に係り、
詳しくは駆動力を上記各作業装置に伝達する伝達経路の
調整に関する。
【0002】
【従来の技術】移動農機としてのコンバインは、機体前
部に設けられた前処理部として、穀稈を分草するデバイ
ダと穀稈を引起こす引起し装置を有し、この引起し装置
により、隣接するデバイダ間に導かれた穀稈を引起しチ
エンにて引起して株元を切断して刈取り、この刈取穀稈
は掻込装置の突起付ベルトで掻込んでスターホイルによ
り後方に移送され、該移送された穀稈は搬送体後側の掻
込み搬送装置と横送り搬送装置(大型コンバインの場
合)に引き継がれる。更に、この横送り搬送装置にて機
体左側に寄せられた穀稈は、掻込み搬送装置から扱深さ
搬送装置に送られ、この扱深さ搬送装置において、送ら
れてきた穀稈の長さを検知して自動的に適正な扱深さと
し、脱穀部側のフィードチエンに引き継がれる。このフ
ィードチエンの搬送速度は、搬送される穀稈の量にバラ
ツキが生じないように車速に連動して変速制御される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したコ
ンバインは、エンジンからの駆動力により上述したそれ
ぞれの作業を行う各作業装置を駆動しており、該エンジ
ンの回転数に基づいて、各装置の回転数又は速度、フィ
ードチエンの速度、などが設定されている。そのため、
上記各作業装置の回転数及び速度、特にフィードチエン
の速度、などを調整(又は検査、設定)する場合には、
エンジンを定格回転数にした状態で調整する必要があ
る。
【0004】しかしながら、上記エンジンが定格回転数
であることを確認するためには、例えば回転数計測メー
タなどを用いて確認する必要があり、フィードチエンな
どを調整する際には、回転数計測メータなどを別個に用
意してエンジンに接続し、視認しながらフィードチエン
の速度などを調整していた。そのため、それらの作業を
複雑にし、手間がかかるものにしていた。
【0005】そこで本発明は、調整モード時に、駆動源
の出力軸が定格回転数であることを報知し、もって上記
課題を解決した移動農機を提供することを目的とするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明
は、駆動源(18)と、該駆動源(18)から出力され
た駆動力を各作業装置(例えば14,16,36,4
2,44,46,62)に伝達する伝達経路(100)
と、を備えた移動農機(C)において、前記伝達経路
(100)を調整するための調整モードと、前記調整モ
ード時に、前記駆動源(18)が定格回転数であること
を報知する報知手段と、を備えた、ことを特徴とする移
動農機(C)にある。
【0007】請求項2に係る本発明は、前記伝達経路
(100)内に無段変速機(80)と、前記各作業装置
(例えば14,16,36,42,44,46,62)
のうち少なくとも1つに、前記無段変速機(80)を介
して伝達される駆動力により駆動されるフィードチエン
(46)と、を備える、ことを特徴とする請求項1記載
の移動農機(C)にある。
【0008】なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照
するためのものであるが、これは、発明の理解を容易に
するための便宜的なものであり、特許請求の範囲の構成
に何等影響を及ぼすものではない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
の形態を説明する。
【0010】まず、本発明に係るコンバイン(移動農
機)Cの各作業装置について図1に沿って説明する。図
1は、本発明に係るコンバインの全体を示す断側面図で
ある。同図において、コンバインCは、左右一対のクロ
ーラ走行装置12,12により支持された走行機体11
を有し、この走行機体11の上部の左右一側には、刈り
取った穀稈を脱穀しかつ該脱穀した穀粒を選別する脱穀
装置(作業装置)14と、その左右他側に運転席(図示
せず)が設けられていて、更に、走行機体11の前方に
は、穀稈を刈取る前処理装置(作業装置)16が昇降自
在に支持されている。前記運転席の下方には、エンジン
(駆動源)18が搭載されていて、このエンジン18の
駆動力により、トランスミッション20を介して前述し
た脱穀装置14及び前処理装置16に動力が伝達され、
刈取・脱穀作業が行われると共に、クローラ走行装置1
2,12にも動力が伝達されて機体が走行される。
【0011】なお、不図示の運転席には、コンバインC
を走行するため、及び各作業装置を操作するための各種
スイッチ、レバー等が備えられており、詳しくは、調整
モードを選択するための入力チェックスイッチ、各作業
装置に対して駆動力を接・断する作業機クラッチレバ
ー、走行するための変速機を操作する主変速レバー、ホ
ーンを鳴らすためのホーンスイッチ、フィードチエンを
変速するためのフィードチエン変速レバー、等が備えら
れている。
【0012】前記前処理装置16は、その作動基端側を
機体側の伝動軸ケース22に回動可能に支持されてい
て、該伝動軸ケース22から走行機体11の斜め下方に
向けて延出された伝動ケース24は、長手方向の中間位
置に配置された油圧シリンダ26の伸縮に基づき昇降可
能に支持されている。前記伝動軸ケース22には、伝動
ケース24の回動量を検出するリフトポテンショメータ
25が設けられていて、該伝動ケース24の下方には、
機体左右方向にわたって延設されかつ該伝動ケース24
と略々T字状に直交する伝動軸筒28が一体的に連結さ
れている。
【0013】また、前記前処理装置16は、未刈り穀稈
を分草して引起し通路に導く複数個のデバイダ30と、
左右両端のデバイダ30の下方に設けられた方向センサ
32を有し、これらデバイダ30と方向センサ32は、
機体前方に延びる前処理フレーム34に夫々取付けられ
ている。このデバイダ30の後方には、分草された穀稈
を引起こす引起し装置36が前方から後方に向けて上昇
する傾斜状に設けられている。
【0014】前記引起し装置(作業装置)36は、爪付
チエン37と引起しケース38を有し、爪付チエン37
には所定間隔で複数本の爪が取付けられ、これらの爪が
引起しケース38内を上方に回動して穀稈を整然とすき
上げる。この爪付チエン37を駆動する動力は、トラン
スミッション20から前記伝動軸筒28内の駆動軸を介
し、該伝動軸筒28から機体斜め前方に延びる前処理伝
動ギヤケース(図示せず)によって伝達される。
【0015】次いで、前記引起し装置36の後方で、か
つ伝動軸筒28の前方下部には、地面に近接して穀稈の
株元を切断する刈刃40が設けられ、この刈刃40によ
り切断された穀稈は掻込み搬送装置42によって掻込ま
れて後方に移送される。この掻込み搬送装置(作業装
置)42の後方には、該掻込み搬送装置42に引き継が
れた穀稈を機体左側部に向けて移送する横送り搬送装置
(図示せず)が配設され、この横送り搬送装置にて機体
左側部に送り込まれた穀稈は、更に、扱深さ搬送装置
(作業装置)44に引き継がれ、この扱深さ搬送装置4
4にて穀稈の長さが感知されて自動的に適正な扱深さに
調節される。なお、小型のコンバインにあっては、一般
に横送り搬送装置を備えていない場合が多い。次いで、
扱深さ搬送装置44に引き継がれた刈取穀稈は、該扱深
さ搬送装置44から脱穀フィードチエン46に引き継が
れ、この脱穀フィードチエン46により前記脱穀部14
に向けて搬送される。
【0016】前記掻込み搬送装置42は、掻込み搬送ベ
ルト48と株元搬送スターホイル49、株元搬送チエン
50等を有し、刈刃40によって刈取られた穀稈は、掻
込み搬送ベルト48とスターホイル49によって掻込ま
れて各々の通路に寄せられ、株元搬送チエン50によっ
て挟持され、横送り搬送装置に移送され、扱深さ搬送装
置44に引き継がれる。
【0017】また、前記扱深さ搬送装置44は、扱深さ
調整が可能なように、その後部を前記伝動軸ケース22
(又は、機体本体側から延設された図示しない支持軸)
を中心として回動可能に支持されていて、穀稈の穂先側
を搬送する穂先搬送チエン52と株元側を搬送する株元
搬送チエン54を備えている。これら穂先搬送チエン5
2と株元搬送チエン54は、前述した後部を支点に一体
となって上下動自在とされていて(図の矢印方向)、そ
の始端部は株元搬送チエン50の搬送方向終端側の上方
に延設されている。
【0018】そして、扱深さの調整を行うべく、この扱
深さ搬送装置44が上下作動することで、穀稈は適正な
扱深さに調節されて脱穀フィードチエン46に移送され
る。なお、株元側の株元搬送チエン54は、伝動軸ケー
ス22内の駆動軸から独立して動力を受けて回転が伝達
されるようになっている。
【0019】前記脱穀装置14には、脱穀フィードチエ
ン46と略々並行して扱室56が設けられていて、該扱
室56内には機体前後方向に沿う回転軸を中心として扱
胴58が回転自在に配置されている。この扱胴58の下
方には、脱穀された穀粒を漏下する受網60が設けられ
ていて、該受網60の下方には、揺動選別装置(作業装
置)62が前後揺動可能に配設されていて、この揺動作
用と唐箕ファン63から発生される選別風とにより稈枝
混じりの穀粒物が選別される。前記揺動選別装置62に
て選別された穀粒は、下方に配置された1番樋64又は
2番樋66に落下収容される。なお、扱室56内で扱胴
58により脱穀された後の穀稈は、脱穀フィードチエン
46から機体後部に設けられた排ワラチエン68に引き
継がれて、不図示のカッタにより適宣な長さに切断され
た後、機外に処理される。また、1番樋64又は2番樋
66に落下収容されずに残った稈枝などは、吸引ファン
71によって吸引されて機外に処理される。
【0020】ところで、一般に穀稈刈取時の機体走行速
度を高速にして刈取る場合は、掻込み搬送装置42及び
扱深さ搬送装置44を通過する搬送穀稈の量も多くな
り、これら搬送される穀稈が途中で詰まらないようにす
るためにも、脱穀フィードチエン46の搬送速度を高速
にする必要がある。一方、機体走行速度を低速にして刈
取る場合は、掻込み搬送装置42及び扱深さ搬送装置4
4を通過する搬送穀稈の量も少ないため、脱穀フィード
チエン46の搬送速度を低速にしており、このような理
由から、脱穀フィードチエン46を機体走行速度に連動
して変速可能としている。
【0021】扱深さ搬送装置44には、搬送途中の刈取
穀稈の有無を検出するメインセンサ45が配設されてい
る。このメインセンサ45は、例えばオン・オフスイッ
チが用いられ、刈刃40により刈取られた刈取穀稈が掻
込み搬送装置42から扱深さ搬送装置44に引き継がれ
て、該扱深さ搬送装置44により搬送される途中の刈取
穀稈の有無を検出する。そして、このメインセンサ45
により、刈取穀稈の検出状態から非検出状態に変化した
ことが検出されると、脱穀フィードチエン46の搬送速
度が自動的に低速側に変速される。
【0022】例えば、コンバインCによる植立穀稈の刈
取作業において、圃場端にて機体を回行する間は刈取り
作業を中断するため、刈取終了直前に刈取られて扱深さ
搬送装置44内を搬送途中の最後部(後端側)の穀稈
は、該扱深さ搬送装置44側の搬送チエンから脱穀フィ
ードチエン46に引き継がれるときに、搬送チエンの搬
送速度よりも脱穀フィードチエン46の搬送速度の方が
速く設定されていた場合、搬送穀稈の株元側が脱穀フィ
ードチエン46に過度に引っ張られて搬送姿勢が株元先
行状態となってしまう。これを避けるため、刈取作業の
中断時は脱穀フィードチエン46の搬送速度を低速側に
変速して穀稈の搬送姿勢の悪化を防止しようとするもの
である。
【0023】また、例えば圃場端にて刈取り作業を中断
して機体を回行するには、サイドクラッチ等を操作して
旋回する必要があるが、刈取り作業を中断してから再開
するまでには所定時間を要するため、この所定時間の間
は、脱穀フィードチエン46の搬送速度を低速側に変速
することで、搬送後端側の穀稈を扱深さ搬送装置44か
ら脱穀フィードチエン46に引き継ぐときに、該穀稈の
株元側が過度に引っ張られて搬送姿勢が株元先行状態と
なることなく正常な姿勢に保たれる。また、前記所定時
間が経過した回行後は、脱穀フィードチエン46の搬送
速度を機体走行速度に連動して、例えば高速側に変速さ
れるようにしたので、搬送穀稈を扱深さ搬送装置44か
ら脱穀フィードチエン46に引き継ぐときに穀稈同士の
重なりが防止される。よって、刈取作業の再開時に、搬
送穀稈を扱深さ搬送装置44から脱穀フィードチエン4
6に引き継ぐときに、該脱穀フィードチエン46の搬送
速度が遅いために生じる穀稈の詰まりを防止することが
できる。
【0024】そして、例えば刈取り作業を中断してから
再開するまでには、機体は旋回等のため所定距離走行す
る必要があるが、この所定距離走行する間は、脱穀フィ
ードチエン46の搬送速度を低速側に変速して、上述と
同様に、搬送後端側の穀稈の搬送姿勢を正常に保つと共
に、穀稈の詰まりを防止しようとするものである。
【0025】つづいて、上記コンバインの各作業装置に
駆動力を伝達する伝達経路100について図2に沿って
説明する。図2は、コンバインの動力伝達系統を示す図
である。伝達経路100において、エンジン18の駆動
力は、ギヤ結合によりグレンタンク70側に有するヨコ
ラセン70a及びタテラセン70bに伝達されると共
に、組合せギヤが内蔵された伝動部72を介して第1扱
胴58(及び、第2扱胴がある場合は第2扱胴59)に
伝達される。また、第1扱胴58からは、ギヤなどを介
して排ワラチエン68に駆動力が伝達される。更に唐箕
ファン63の駆動軸63aからは、駆動側プーリ74及
び従動側プーリ76とベルト78を介して伝動部80に
伝達され、該伝動部80により駆動軸46aを介して脱
穀フィードチエン46が駆動されるようになっている。
【0026】前記従動側プーリ76は、割りプーリであ
って固定フランジと可動フランジを有し、該可動フラン
ジは軸方向に移動可能とされていて、従動側プーリ76
の幅が変更されることで該プーリ76の径が大小に変更
されてプーリ軸86が増速/減速される、いわゆる無段
変速機81を構成している。このときの、可動フランジ
の移動位置は不図示のフィードチエンポテンショによっ
て検出されていて、このフィードチエンポテンショによ
り脱穀フィードチエン46の搬送速度が検出される。
【0027】一方、上記殻箕ファン63の駆動軸63a
からは、上述した揺動選別装置62に上記エンジン18
からの駆動力が伝達されており、1番桶64に有する1
番ラセン64a、2番桶66に有する2番ラセン66
a、及び吸引ファン71に伝達されている。更に、1番
ラセン64a及び2番ラセン66aからは、揚穀ラセン
65及びタテラセン67に伝達される。それら揚穀ラセ
ン65及びタテラセン67は、上記グレンタンク70側
のタテラセン70bに連通しており、1番桶64及び2
番桶66に選別された穀粒物は、該グレンタンク70に
揚穀されて収納される。また、2番ラセン66aからは
シロッコファン69及びカッタ73に、1番ラセン64
aからは上記揺動選別装置62の揺動流版62aに、そ
れぞれ伝達される。なお、以上の図2中において、一点
鎖線は、それら両端のプーリに係合するベルトである。
【0028】なお、エンジン18より図2中上方側に
は、その他の作業装置(前処理装置16、引起し装置3
6、掻込み搬送装置42及び扱深さ搬送装置44等)を
有しており、不図示の伝達経路によって、それら作業装
置に駆動力が伝達されている。
【0029】ついで、本発明の要部である調整モード時
のホーン(報知手段)の制御について図3に沿って説明
する。図3は調整モード時におけるホーンの制御を示す
フローチャートである。まず、上述した運転席に備えら
れた入力チェックスイッチにより調整モードを選択し、
エンジン18を回転させる(S100)。つづいて、不
図示の制御部は、エンジンチェック条件(例えば、作業
機クラッチレバーが接続状態にされている、主変速レバ
ーがニュートラル状態である、入力チェックスイッチが
調整モードに選択されている、等の条件)が成立してい
るか否かを判定する(S101)。エンジンチェック条
件が成立している状態であると、エンジン18の回転数
が定格回転数(例えば2400rpm)であるか否かを
判断する(S102)。そして、エンジン18の回転数
が定格回転数である状態では、ホーンを例えば断続的に
出力(鳴ら)して、調整モードにおいてエンジン18が
定格回転数であることをホーンによって報知する(S1
03)。その後、ステップS104に進み、ステップS
100にリターンする。
【0030】一方、ステップS101において、不図示
の制御部が、エンジンチェック条件が成立していない状
態(例えば調整モードが選択されていない場合、作業機
クラッチレバーが接続されていない場合、主変速レバー
が前進又は後進位置にされている場合、等の状態)であ
ることを判定すると、ステップS104に進んでステッ
プS100にリターンされ、つまり調整モードが選択さ
れていない場合、各作業装置が駆動されていない場合、
コンバインCが走行している場合、などにおいてはホー
ンが出力(鳴ら)されることはない。また、ステップS
103において、上記制御部が、エンジン18が定格回
転数ではない状態であることを判定すると、同様にホー
ンが出力(鳴ら)されずに、ステップS104に進んで
ステップS100にリターンされ、つまり定格回転数で
ある場合のみホーンが出力(鳴ら)されるので、定格回
転数を報知することができる。
【0031】つづいて、フィードチエン調整の一例につ
いて図4に沿って説明する。図4はフィードチエン46
の調整手順を示すフローチャートである。まず、フィー
ドチエン46の調整を開始する際は(S200)、上述
のように入力チェックスイッチを調整モードに選択し、
作業機クラッチレバーを接続状態にして、主変速レバー
をニュートラル状態にする。ついで、エンジン18を始
動し(S201)、該エンジン18の回転数を上昇させ
て、上述のホーンによる報知に基づいて定格回転数であ
る例えば2400rpmにセットする(S202)。そ
して、上記運転席に備えられたフィードチエン変速レバ
ーを合わせて最高速に変速し(S203)、この状態で
エンジンが定格回転数であることをホーンによる報知に
よって認識し、フィードチエン46の駆動軸46aの回
転数を測定する(S204)。
【0032】駆動軸46aの回転数は、例えば刈り取る
穀稈の量などに応じて設定する必要があり、例えば国内
においては272〜301rpm、また例えば台湾など
においては246〜273rpm、を規定範囲としてい
る。上記ステップS204にて測定された駆動軸46a
の回転数が規定範囲内であるか否かを判定し(S20
5)、該駆動軸46aの回転数が規定範囲内である場合
は、調整する必要がないのでフィードチエン46の調整
をそのまま終了する(S210)。
【0033】一方、上記ステップS204にて測定され
た駆動軸46aの回転数が規定範囲内でない場合は(S
205)、まず上述した無段変速機81の従動側プーリ
76の幅、即ち該プーリ76の径を調整することで(S
206)、プーリ軸86の速度を調整し、つまりフィー
ドチエン46の速度を調整する。その後、駆動軸46a
の回転数を再測定し(S207)、該駆動軸46aの回
転数が上記規定範囲内であるか否かを判定する(S20
8)。該駆動軸46aの回転数が規定範囲内でない場合
は、上記ステップS206からステップS208までの
手順を繰り返し行い、該駆動軸46aの回転数が規定範
囲内になるまで上記従動側プーリ76の幅を調整する。
そして、該駆動軸46aの回転数が規定範囲内であるこ
とが判定されると(S208)、この状態(現在)の従
動側プーリ76の幅を最高速位置として不図示の制御部
に記録し(S209)、フィードチエン46の調整を終
了する(S210)。
【0034】以上のように本発明によると、伝達経路の
ベルト及びプーリ、フィードチエンの速度などを調整す
る際に、調整モードにおいてエンジンが定格回転数であ
ることを報知するので、例えば回転数計測メータなどを
別個に用意して接続することなく、エンジンが定格回転
数であること認識することができる。詳しくは、エンジ
ンを定格回転数にセットする場合、無段変速機81の従
動側プーリ76の幅を調整してフィードチエン46の速
度を調整する場合、などにエンジンが定格回転数である
ことを認識することができ、例えば回転数計測メータな
どを接続する、視認するなどの作業をなくし、伝達経路
のベルト及びプーリ、フィードチエンの速度などの調整
(又は検査、設定)を容易にして、調整の作業負担を軽
減することができる。
【0035】なお、以上の実施の形態において、報知手
段としてホーンを断続的に出力(鳴ら)して報知してい
るが、これに限らず、連続的にホーンを出力(鳴ら)し
てもよく、また、ホーンではなくブザー、ランプ、など
によって報知してもよく、調整モードにおいて駆動源の
定格回転数を報知できるものであれば何れのものでもよ
い。また、駆動源はエンジンに限らず、モータなどであ
ってもよく、各作業装置を駆動するものであれば何れの
ものでもよい。
【0036】
【発明の効果】請求項1に係る本発明によると、伝達経
路を調整する調整モード時に、駆動源が定格回転数であ
ること報知する報知手段を備えているので、例えば回転
数計測メータなどを別個に用意して接続することなく、
駆動源が定格回転数であること認識することができる。
それにより、駆動源を定格回転数にセットする場合、伝
達経路を調整する場合などに、例えば回転数計測メータ
などを接続する、視認するなどの作業をなくし、伝達経
路の調整を容易にして、調整の作業負担を軽減すること
ができる。
【0037】請求項2に係る本発明によると、伝達経路
内に配置された無段変速機と、各作業装置のうち少なく
とも1つに無段変速機を介して伝達される駆動力により
駆動されるフィードチエンと、を備えているので、無段
変速機の従動側プーリの幅を調整してフィードチエンの
速度を調整する際に、駆動源が定格回転数であることを
認識することができる。それにより、例えば回転数計測
メータなどを接続する、視認するなどの作業をなくし、
フィードチエンの速度の調整を容易にして、調整の作業
負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンバインの全体を示す断側面
図。
【図2】コンバインの動力伝達系統を示す図。
【図3】調整モード時におけるホーンの制御を示すフロ
ーチャート。
【図4】フィードチエンの調整手順を示すフローチャー
ト。
【符号の説明】
14 作業装置(脱穀装置) 16 作業装置(前処理装置) 18 駆動源(エンジン) 36 作業装置(引起し装置) 42 作業装置(掻込み装置) 44 作業装置(扱深さ搬送装置) 46 作業装置(フィードチエン) 62 作業装置(揺動選別装置) 80 無段変速機 100 伝達経路 C 移動農機(コンバイン)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 錦織 将浩 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地 1 三菱農機株式会社内 Fターム(参考) 2B076 AA03 BA07 DA09 EC23 ED21 3D039 AA04 AB13 AC34 3D043 AB11 BA01 BC03 BC06 BF10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源と、該駆動源から出力された駆動
    力を各作業装置に伝達する伝達経路と、を備えた移動農
    機において、 前記伝達経路を調整するための調整モードと、 前記調整モード時に、前記駆動源が定格回転数であるこ
    とを報知する報知手段と、を備えた、 ことを特徴とする移動農機。
  2. 【請求項2】 前記伝達経路内に配置された無段変速機
    と、 前記各作業装置のうち少なくとも1つに、前記無段変速
    機を介して伝達される駆動力により駆動されるフィード
    チエンと、を備え、 前記無断変速機を調整することで、前記フィードチエン
    の速度を調整する、 ことを特徴とする請求項1記載の移動農機。
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