JP2002253992A - 遠心分離機、遠心分離機用スクレーパ装置、及び遠心分離機における固形分の回収方法 - Google Patents

遠心分離機、遠心分離機用スクレーパ装置、及び遠心分離機における固形分の回収方法

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JP2002253992A
JP2002253992A JP2001392060A JP2001392060A JP2002253992A JP 2002253992 A JP2002253992 A JP 2002253992A JP 2001392060 A JP2001392060 A JP 2001392060A JP 2001392060 A JP2001392060 A JP 2001392060A JP 2002253992 A JP2002253992 A JP 2002253992A
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container
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vertical
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JP2001392060A
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English (en)
Inventor
Kei Mukai
圭 向井
Yoshio Nishida
良夫 西田
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バスケット内面に付着した堆積物を効率良く
剥離する遠心分離機を提供する。 【解決手段】 遠心分離機10は、容器16の回転に基
づいて該容器16の周壁28近傍に集まった固形分94
を解すためのスクレーパ60を有する。このスクレーパ
60は、容器16の回転により環状空間32に生じる周
方向の液体の流れを斜め下方に向けて固形分94に当て
るガイド部62を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遠心分離機、遠心
分離機に利用されるスクレーパ装置、及び遠心分離機に
おいて遠心分離された固形分の回収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロカプセルを製造する場合、この
マイクロカプセルはまず液中乾燥法などにより調製され
た後、遠心分離機で液体から分離される。遠心分離機と
して従来種々の形態のものが提案されており、その一例
として、駆動系に連結された垂直回転シャフトと、垂直
回転シャフトと共に回転する容器とを有し、容器内に供
給された懸濁液及び該懸濁液に含まれる固形分を垂直回
転シャフトの回転に基づいて底板・周壁・上板で囲まれ
た環状の空間に保持すると共に垂直回転シャフトの回転
による遠心力によって固形分を周壁近傍に集めた後、容
器の周壁上に堆積したマイクロカプセルを箆状又は櫛歯
状のスクレーパによって掻き取るものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、容器の周壁上
に堆積したマイクロカプセルにスクレーパを強く押し当
てると、このスクレーパが押し当てられた部分のマイク
ロカプセルが凝集して固まる恐れがある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の遠心分
離機(10)は、駆動系(15)に連結された垂直回転
シャフト(14)と、上記垂直回転シャフト(14)と
共に回転する容器(16)とを有し、上記容器(16)
は、上記垂直回転シャフト(14)を中心とする円形の
底板(26)と、上記底板(26)の周縁から上記垂直
回転シャフト(14)にほぼ平行に上方に伸びる周壁
(28)と、上記周壁(28)の上端から上記垂直回転
シャフト(14)に向かって内方に伸び且つ内側に上記
垂直回転シャフトを中心とする円形開口部(31)を形
成する環状の上板(30)とを備え、上記容器(16)
内に供給された懸濁液(92)及び上記懸濁液(92)
に含まれる固形分(94)を上記垂直回転シャフト(1
4)の回転に基づいて上記底板・周壁・上板で囲まれた
環状の空間(32)に保持すると共に上記垂直回転シャ
フト(14)の回転による遠心力によって上記固形分
(94)を周壁近傍に集めるものであり、上記容器(1
6)の回転に基づいて上記容器(16)の周壁(28)
近傍に集まった固形分(94)を解すために、上記容器
(16)の回転により上記環状空間(32)に生じる周
方向の液体の流れを斜め下方に向けて上記固形分(9
4)に当てるガイド部(62)を有するスクレーパ(6
0)を備えていることを特徴とする
【0005】この遠心分離機(10)に利用されるスク
レーパ装置(36)は、上記容器(16)の回転に基づ
いて上記容器(16)の周壁(28)近傍に集まった固
形分(94)を解すために、上記容器(16)の回転に
より上記環状空間(32)に生じる周方向の液体の流れ
を斜め下方に向けて上記固形分(94)に当てるガイド
部(62、66)を有するスクレーパ(60)を備えて
いることを特徴とする
【0006】このスクレーパ装置において、上記ガイド
部(62、66)は、上記スクレーパ(60)の上記周
壁(28)に対向する部分に、垂直方向に所定の間隔を
あけて櫛歯状に突出する複数の突起(62)からなり、
上記複数の突起(62)は隣接する突起(62)との間
に上記液体の流れを斜め下降に偏向する溝(66)を形
成するのが好ましい。
【0007】なお、スクレーパ装置(36)は、少なく
とも2つのスクレーパ(60、61)を備え、一方のス
クレーパ(60)の溝(66)と他方のスクレーパ(6
1)の溝(67)は上記周壁の異なる領域に上記液体の
流れを当てるように配置してもよい。
【0008】また、スクレーパ装置(36)は、上記ス
クレーパ(60)を上記周壁(28)に向かって移動さ
せる移動装置(46)を備えているのが好ましい。
【0009】さらに、スクレーパ装置(36)におい
て、上記移動装置(46)は、上記スクレーパ(60)
を上記周壁(28)に向かって間欠的又は連続的に移動
させることができる。
【0010】本発明に係る遠心分離機(10)における
固形分(94)の回収方法は、環状壁(28)をその中
心軸(14)を中心として回転し、液体(96)と固形
分(94)とからなる懸濁液(92)を遠心力により環
状壁(28)の内面に沿って保持すると共に上記固形分
(94)を上記内面側に集め、上記内面に対向する部分
に上記中心軸方向に間隔をあけて配置された複数の突起
(62)を有するスクレーパ(60)を間欠的又は連続
的に接近させると共に上記複数の突起(62)によって
上記環状壁(28)の周方向と斜めに交叉する方向から
上記液体(96)を上記内面側の固形分(94)に当て
て該固形分(94)を解すことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の複数の実施形態を説明する。
【0012】図1と図2は、液中乾燥法などにより調製
されたマイクロカプセルと液体(例えば、水)を含む懸
濁液から所定の大きさ以下のマイクロカプセル等を分離
除去する遠心分離機10を示す。この遠心分離機10
は、図示しない固定部又は固定床に支持された基枠12
を有する。基枠12は、垂直方向に配置された垂直回転
シャフト(以下、「回転シャフト」という。)14を回
転自在に支持している。回転シャフト14は、その下端
部がモータ15を含む回転駆動系に駆動連結され、その
上端部が容器(以下、「バスケット」という。)16を
支持している。
【0013】基枠12はまた、バスケット16を囲む筒
状ハウジング18を備えている。ハウジング18の底板
20は斜めに傾斜しており、後述するようにバスケット
16から溢れ出た液体を集めて該底板20の最も低い部
分に連結されたパイプ(回収路)22から回収して廃棄
するようにしてある。一方、ハウジング18の上端は、
バスケット16の上方に開口部を有する支持プレート2
4が着脱自在に連結されており、この支持プレート24
が後述する複数の機器を支持している。
【0014】バスケット16は、回転シャフト14を中
心とする円形の底板26と、底板26の周縁から上方
(回転シャフトと平行)に伸びる周壁(環状壁)28
と、周壁28の上端に支持された環状の板からなる上板
30とを備えており、これら底板26、周壁28、及び
上板30に対向する底板26の環状部分によって、周壁
28の内側に環状空間32を形成している。環状の上板
30は、回転シャフト14を中心とする円形の開口部3
1を備えており、この開口部31を介して後述する複数
の機器がバスケット16の内部に挿入されている。
【0015】図2に示すように、支持プレート24は、
懸濁液の供給装置34、スクレーパ装置36、スキミン
グ装置38、送液装置40、洗浄装置(図示せず)を支
持している。
【0016】懸濁液の供給装置34は、図2に示すよう
に、懸濁液供給ノズル42を有し、この懸濁液供給ノズ
ル42を介して、液中乾燥法などにより調製されたマイ
クロカプセルを含む懸濁液がバスケット16の内側に供
給されるようにしてある。
【0017】図3に示すように、スクレーパ装置36
は、回転シャフト14から半径方向外側に向かって所定
距離をあけた位置で該回転シャフト14と平行にかつ垂
直に伸びる軸受スリーブ42を固定支持しており、この
軸受スリーブ42に垂直シャフト44が回転自在に支持
されている。垂直シャフト44は、該垂直シャフト44
をその中心軸の回りで所定角度回転する移動装置(以
下、「回転機構」という。)46に連結されている。回
転機構46は、垂直シャフト44の上端から水平方向に
伸びるレバー48と、支持プレート24に固定された垂
直支持シャフト50と、該垂直支持シャフト50にその
回り回転するように連結されたシリンダ52と、シリン
ダ52のプランジャ54とレバー48の自由端とを回転
自在に連結するピン56とからなり、シリンダ52の駆
動に基づいてプランジャ54を進退させることにより、
垂直シャフト44が所定角度回転できるようにしてあ
る。
【0018】垂直シャフト44の下端には掻き取り部5
8が連結されている。図4に詳細に示すように、掻き取
り部58は、垂直シャフト44から半径方向外側に向か
って伸びる水平サポート59と、水平サポート59の先
端に着脱自在に固定された掻き取り板又はスクレーパ6
0を有し、上述したシリンダ52の駆動に基づいて、ス
クレーパ60が図4(a)に示す実線位置(最も進出し
た位置)と一点鎖線位置(最も退避した位置)との間
(本実施形態では、垂直シャフト44を中心として40
°の範囲)を水平に移動できるようにしてある。
【0019】図4及び図5に示すように、上方から見
て、スクレーパ60は途中で「く」の字状に折り曲げら
れている。また、スクレーパ60は、バスケット16の
周壁28に対向する部位に、上下方向に所定の間隔をあ
けて形成された複数の櫛歯状爪部(突起)62を備えて
いる。爪部62は、その水平断面がバスケット内面に向
かって次第に細くなるように加工されている。また、隣
接する爪部62の間には、バスケット16の回転方向
(矢印64方向)に伸びる溝66が形成されており、各
溝66の底面(周壁28に対向する面)は、バスケット
内面の法線に対して斜めに形成され、図4(c)に示す
ように、バスケット16の回転方向に関して上流側端部
にある溝66の入口66Aとバスケット16との間隔6
8Aが下流側端部にある溝66の出口66Bとバスケッ
ト16との間隔68Bよりも大きくしてある。さらに、
溝66は、図4(b)に最も良く示すように、バスケッ
ト16の回転方向(矢印64方向)に向かって斜め下方
に(例えば、水平面に対して約35°の角度をなすよう
に)形成されている。
【0020】図6に示すように、スキミング装置38
は、回転シャフト14から水平方向に所定距離をあけた
位置に該回転シャフト14と平行にかつ垂直に伸びる軸
受スリーブ70を固定支持している。軸受スリーブ70
は、円筒状のノズルホルダ72を、該ノズルホルダ72
が垂直方向の軸を中心として回転できるように保持して
いる。ノズルホルダ72は、スキミングノズル74を保
持している。スキミングノズル74は、その上端が大気
に開放されている。一方、スキミングノズル74はその
下部75が水平方向に曲げられている。ノズルホルダ7
2はまた、該ノズルホルダ72及びスキミングノズル7
4を水平面に沿って所定角度回転する移動装置(以下、
「回転機構」という。)76に連結されている。回転機
構76は、上述したスクレーパ装置36の回転機構46
と同一の構成を有し、ノズルホルダ72の上端から水平
方向に伸びるレバー78と、支持プレート24に固定さ
れた垂直支持シャフト80と、該垂直支持シャフト80
にこれを中心として回転自在に連結されたシリンダ82
と、シリンダ82のプランジャ84とレバー78の自由
端とを回転自在に連結するピン86とからなり、シリン
ダ82の駆動に基づいてプランジャ84を進退させるこ
とによって、スキミングノズル74の先端(下端部)7
5が、バスケット16内の環状空間32の内部に位置し
た状態(図1参照)とこの環状空間32の外部に位置し
た状態との間を移動できるようにしてある。
【0021】送液装置40は、図1と図7に示すよう
に、垂直方向に伸びる送液パイプ90を有する。この送
液パイプ90は、上下方向に移動自在に、且つ、該送液
パイプ90の先端(下端)開口部がバスケット16内の
環状空間32の内部に位置した状態とこの環状空間32
の外部に位置した状態との間を移動できるように回転自
在に、図示しない支持機構に支持されている。
【0022】洗浄装置は、マイクロカプセルの遠心分離
後にバスケット16内に洗浄水を供給する洗浄水供給ノ
ズル(図示せず)を備えている。この洗浄装置は、図面
を簡略化するため、図2から省略してある。
【0023】以上の構成を備えた遠心分離機10の動作
時、バスケット16はモータ15の駆動に基づいて矢印
64方向(図4参照)に回転する。このとき、掻き取り
装置36は、図4(a)に一点鎖線で示す退避位置にあ
る。また、スキミングノズル74はその先端75が環状
空間32の外(すなわち、この環状空間32に囲まれた
領域内)に位置している。この状態で、バスケット16
の内側には、液中乾燥法などによって調製されたマイク
ロカプセルの懸濁液が懸濁液供給ノズル42を通じて投
入される。投入されたマイクロカプセルの懸濁液はバス
ケット16の回転により半径方向外側に向かう遠心力を
受け、図1に示すように、バスケット16内の環状空間
32に保持される。このとき、懸濁液92に含まれる固
形分であるマイクロカプセル94は、遠心力によって周
壁28の内周面上に堆積し、この堆積したマイクロカプ
セル94の内側に液体(以下、「上澄み液」という。)
96が保持される。また、環状空間32から溢れ出た上
澄み液96は、ハウジング18の傾斜底板20上に落下
し、廃液口22を介して回収されて廃棄される。
【0024】懸濁液の供給が完了すると、スキミングノ
ズル74はその先端75が環状空間32の内側に移動す
る。このとき、バスケット16は回転しているので、遠
心力によって環状空間32内に収容されている液体は、
バスケット内面との摩擦接触に基づいて、バスケット回
転方向(矢印64方向)の水流を形成している。したが
って、バスケット16の回転と共に移動する上澄み液9
6はスキミングのズル74の先端75から該スキミング
ノズル74に入り、該スキミングノズル74の上端開口
部からバスケット16外に廃棄される。
【0025】一方、掻き取り装置36は、シリンダ52
の駆動に基づいて、スクレーパ60を点線の退避位置か
ら実線の掻き取り位置に向かって、連続的に、又は移動
と停止を交互に繰り返しながら、徐々に移動する。これ
により、スクレーパ60と周壁28との間では、液体は
溝66に沿って移動する。また、溝66は、その底面
(バスケットに対向する面)とバスケット内面との間隔
が上流側から下流側に向かって次第に狭くなるように、
また、上流側から下流側に向かって斜め下方に形成され
ているので、溝66を通過した液体はバスケット16の
内面に対して斜め下方に向かって衝突する水流となり、
スクレーパ60の掻き取り作用とあいまって、バスケッ
ト周壁28の内面に付着しているマイクロカプセル94
の堆積物をバスケット16から効率良く且つマイクロカ
プセル94に大きな押圧力を加えることなく剥離し分散
する。バスケット周壁28から剥離されたマイクロカプ
セル94は、図7に示すように、送液装置40の送液パ
イプ90に吸引されて回収される。マイクロカプセル9
4の回収後、洗浄装置の洗浄パイプからバスケット16
内に洗浄水が供給され、バスケット16内の残留物が洗
い流される。
【0026】このように、掻き取り時、バスケット16
の内面に堆積している堆積物は、スクレーパ60から直
接に強い押圧力を受けることがないので、バスケット1
6の内面に押圧されて固まることがないし、すべての堆
積物が壊れることなく除去される。特に、スクレーパ6
0を、停止、移動を繰り返しながらバスケット16の内
面に移動させた場合、堆積物の剥離が更に効率良く行な
われる。
【0027】図8(a)は第2の実施形態の遠心分離機
10Aを示す。この遠心分離機10Aは、第1のスクレ
ーパ60の他に、第2のスクレーパ61を備えているこ
とを特徴とする。この遠心分離機10Aによれば、第1
のスクレーパ60により水流が当てられた後のバスケッ
ト内面に再び第2のスクレーパ61から水流が当てられ
る。その結果、第1の実施形態よりも効率よく且つ短時
間で、バスケット内面から堆積物が除去される。
【0028】なお、本実施形態の場合、図8(b)に示
すように、第1のスクレーパ60の爪部62(及び溝6
6)と第2のスクレーパ61の爪部63(及び溝67)
の上下方向位置を半ピッチだけずらし、第1のスクレー
パ60によって形成される水流と第2のスクレーパ61
によって形成される水流を、バスケット内面の異なる領
域に当てるのが好ましい。これにより、バスケット内面
のすべての領域に均一に水流を当てることができ、バス
ケット内面に付着している堆積物を均一に剥離できる。
【0029】図9(a)〜(f)は、第3の実施形態の
遠心分離機10Bを示す。この遠心分離機10Bにおい
て、スクレーパ60B、61Bは真直ぐな板で形成され
ており、バスケット内面に対向する部分に、上述した斜
めの溝66B、67B(及び隣接する溝の間に存在する
突起又は爪部)が形成されている。その他の点は、第1
及び第2の実施形態と同一である。したがって、第1及
び第2の実施形態と同様に、本実施形態の遠心分離機1
0Bによれば、バスケット16の内面に付着した堆積物
が効率良く除去できる。
【0030】ところで、スクレーパ60は、図10に示
すように、爪部62の周端面62aが堆積物70と接触
し始める際に、該周端面62aがその上流側に堆積物7
0の内面の接線と所定の角度θを形成するように、設計
することが好ましい。これは、爪部62の周端面62a
が堆積物を押圧して固形分を凝集させるのを防止するた
めである。
【0031】角度θは、周壁28上に形成される堆積物
70の厚みに応じて変化する。好適な角度θを求めるた
めに、2種類の徐放性マイクロカプセル(1ヶ月製剤の
マイクロカプセルと3ヶ月製剤のマイクロカプセル)を
用いて複数の実験を行った。
【0032】実験1:内径225mmのバスケットを用
いた。堆積物の厚みは5mmであった。周端面が堆積物
と接触し始めるときに接線と40°の角度を形成する周
端面を有するスクレーパを用いた。結果、マイクロカプ
セルは、凝集することなく適当に分散した。
【0033】実験2:内径350mmのバスケットを用
いた。堆積物の厚みは2cmであった。周端面が堆積物
と接触し始めるときに接線と20°の角度を形成する周
端面を有するスクレーパを用いた。結果、実験1に比べ
て掻取性と分散性は低下した。
【0034】実験3:周端面が堆積物と接触し始めると
きに接線と40°の角度を形成する周端面を有するスク
レーパを用いた。他の条件は実験2と同一であった。結
果、掻取性と分散性が向上した。
【0035】以上の実験より、角度θは、0°よりも大
きく、好ましくは20°よりも大きく、さらに好ましく
は40°よりも大きくすることが好ましいことが判っ
た。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、遠心分離機のバスケット内面に付着した堆積
物を、該堆積物に機械的なストレスを与えることなく、
バスケット内面から効率良く剥離できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スクレーパ装置等を省略した本発明に係る遠
心分離機の縦断面図。
【図2】 図1に示す遠心分離機の平面図。
【図3】 スクレーパ装置の側面図。
【図4】 第1の実施形態にかかる遠心分離機の部分平
面図〔図4(a)〕、図4(a)に示す遠心分離機のス
クレーパ装置の正面図〔図4(b)〕、およびスクレー
パの一部を切除した平面図〔図4(c)〕。
【図5】 図4に示す遠心分離機のスクレーパの構成を
詳細に示す図〔図5(a)〜(f)〕。
【図6】 スキミング装置の側面図。
【図7】 送液装置の側面図。
【図8】 第2の実施形態にかかる遠心分離機の部分平
面図〔図8(a)〕及び図8(a)に示す遠心分離機の
スクレーパ装置の正面図〔図8(b)〕。
【図9】 第3の実施形態にかかる遠心分離機の部分平
面図〔図9(a)〕、図9(a)に示す遠心分離機のス
クレーパ装置の一部切断正面図〔図9(b)〕、スクレ
ーパの正面図〔図9(c)〕、図9(c)に示すスクレ
ーパの詳細図〔図9(d)〜(f)〕。
【図10】 スクレーパの周端面と堆積物内周面の接線
との角度との関係を示し模式図である。
【符号の説明】
10:遠心分離機 14:垂直回転シャフト 16:容器(バスケット) 36:スクレーパ装置 60:スクレーパ 62:爪部 66:溝

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遠心分離機(10)であって、 上記遠心分離機(10)は、 駆動系(15)に連結された垂直回転シャフト(14)
    と、 上記垂直回転シャフト(14)と共に回転する容器(1
    6)とを有し、 上記容器(16)は、上記垂直回転シャフト(14)を
    中心とする円形の底板(26)と、上記底板(26)の
    周縁から上記垂直回転シャフト(14)にほぼ平行に上
    方に伸びる周壁(28)と、上記周壁(28)の上端か
    ら上記垂直回転シャフト(14)に向かって内方に伸び
    且つ内側に上記垂直回転シャフトを中心とする円形開口
    部(31)を形成する環状の上板(30)とを備え、 上記容器(16)内に供給された懸濁液(92)及び上
    記懸濁液(92)に含まれる固形分(94)を上記垂直
    回転シャフト(14)の回転に基づいて上記底板・周壁
    ・上板で囲まれた環状の空間(32)に保持すると共に
    上記垂直回転シャフト(14)の回転による遠心力によ
    って上記固形分(94)を周壁近傍に集め、 上記遠心分離機(10)はまた、 上記容器(16)の回転に基づいて上記容器(16)の
    周壁(28)近傍に集まった固形分(94)を解すため
    に、上記容器(16)の回転により上記環状空間(3
    2)に生じる周方向の液体の流れを斜め下方に向けて上
    記固形分(94)に当てるガイド部(62)を有するス
    クレーパ(60)を備えていることを特徴とする遠心分
    離機。
  2. 【請求項2】 遠心分離機(10)に利用されるスクレ
    ーパ装置(36)であって、(a) 上記遠心分離機
    (10)は、 駆動系(15)に連結された垂直回転シャフト(14)
    と、 上記垂直回転シャフト(14)と共に回転する容器(1
    6)とを有し、 上記容器(16)は、上記垂直回転シャフト(14)を
    中心とする円形の底板(26)と、上記底板(26)の
    周縁から上記垂直回転シャフト(14)にほぼ平行に上
    方に伸びる周壁(28)と、上記周壁(28)の上端か
    ら上記垂直回転シャフト(14)に向かって内方に伸び
    且つ内側に上記垂直回転シャフトを中心とする円形開口
    部(31)を形成する環状の上板(30)とを備え、 上記容器(16)内に供給された懸濁液(92)及び上
    記懸濁液(92)に含まれる固形分(94)を上記垂直
    回転シャフト(14)の回転に基づいて上記底板・周壁
    ・上板で囲まれた環状の空間(32)に保持すると共に
    上記垂直回転シャフト(14)の回転による遠心力によ
    って上記固形分(94)を周壁近傍に集めるものであ
    り、(b) 上記遠心分離機(10)に利用されるスク
    レーパ装置(36)は、 上記容器(16)の回転に基づいて上記容器(16)の
    周壁(28)近傍に集まった固形分(94)を解すため
    に、上記容器(16)の回転により上記環状空間(3
    2)に生じる周方向の液体の流れを斜め下方に向けて上
    記固形分(94)に当てるガイド部(62、66)を有
    するスクレーパ(60)を備えていることを特徴とする
    遠心分離機用スクレーパ装置。
  3. 【請求項3】 上記ガイド部(62、66)は、上記ス
    クレーパ(60)の上記周壁(28)に対向する部分
    に、垂直方向に所定の間隔をあけて櫛歯状に突出する複
    数の突起(62)からなり、 上記複数の突起(62)は隣接する突起(62)との間
    に上記液体の流れを斜め下降に偏向する溝(66)を形
    成していることを特徴とする請求項2に記載の遠心分離
    機用スクレーパ装置。
  4. 【請求項4】 上記スクレーパ装置(36)は少なくと
    も2つのスクレーパ(60、61)を備え、一方のスク
    レーパ(60)の溝(66)と他方のスクレーパ(6
    1)の溝(67)は上記周壁の異なる領域に上記液体の
    流れを当てるように配置されていることを特徴とする請
    求項3に記載の遠心分離用スクレーパ装置。
  5. 【請求項5】 上記スクレーパ装置(36)は、上記ス
    クレーパ(60)を上記周壁(28)に向かって移動さ
    せる移動装置(46)を有することを特徴とする請求項
    2から4のいずれか一に記載の遠心分離用スクレーパ装
    置。
  6. 【請求項6】 上記移動装置(46)は、上記スクレー
    パ(60)を上記周壁(28)に向かって間欠的又は連
    続的に移動させることを特徴とする請求項5に記載の遠
    心分離用スクレーパ装置。
  7. 【請求項7】 遠心分離機(10)における固形分(9
    4)の回収方法であって、 環状壁(28)をその中心軸(14)を中心として回転
    し、 液体(96)と固形分(94)とからなる懸濁液(9
    2)を遠心力により環状壁(28)の内面に沿って保持
    すると共に上記固形分(94)を上記内面側に集め、 上記内面に対向する部分に上記中心軸方向に間隔をあけ
    て配置された複数の突起(62)を有するスクレーパ
    (60)を間欠的又は連続的に接近させると共に上記複
    数の突起(62)によって上記環状壁(28)の周方向
    と斜めに交叉する方向から上記液体(96)を上記内面
    側の固形分(94)に当てて該固形分(94)を解すこ
    とを特徴とする固形分の回収方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013094746A (ja) * 2011-11-02 2013-05-20 G-Force Japan Kk 遠心分離装置、及び遠心分離装置の制御方法
CN109365148A (zh) * 2018-11-22 2019-02-22 江苏牡丹离心机制造有限公司 一种刮板离心机的可拆卸刮板装夹组件
CN109499791A (zh) * 2018-12-30 2019-03-22 蚌埠精工制药机械有限公司 离心机残余物料清除装置

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