JP2006175431A - 遠心分離機 - Google Patents
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Abstract
【課題】堆積物にスクレーパの機械的なストレスが加わることのない遠心分離機を提供する。
【解決手段】遠心分離機(10)は、容器(18)の回転に基づいて容器(18)の周壁(38)近傍に集まった固形分(204)を掬い取るためのスクレーパ(74,76)を有する。スクレーパ(74,76)は、周壁(38)の近傍に集まった固形分(204)から離間した後退位置と、周壁(38)近傍に集まった固形分(204)を掬い取る進出位置との間を移動できるように支持されている。また、スクレーパ(74,76)の先端部(84,98)は、後退位置から進出位置に向かう方向の移動に基づいてスクレーパ(74,76)が固形分(204)を掬い取る際、周壁(38)に向かって外側に方向付けられているとともに、液体の流れに対向するように方向付けられている。したがって、遠心分離機の容器周壁又は環状壁に付着した堆積物は、スクレーパから押圧力を受けて凝集することなく、掬い取られて分散される。
【選択図】図4
【解決手段】遠心分離機(10)は、容器(18)の回転に基づいて容器(18)の周壁(38)近傍に集まった固形分(204)を掬い取るためのスクレーパ(74,76)を有する。スクレーパ(74,76)は、周壁(38)の近傍に集まった固形分(204)から離間した後退位置と、周壁(38)近傍に集まった固形分(204)を掬い取る進出位置との間を移動できるように支持されている。また、スクレーパ(74,76)の先端部(84,98)は、後退位置から進出位置に向かう方向の移動に基づいてスクレーパ(74,76)が固形分(204)を掬い取る際、周壁(38)に向かって外側に方向付けられているとともに、液体の流れに対向するように方向付けられている。したがって、遠心分離機の容器周壁又は環状壁に付着した堆積物は、スクレーパから押圧力を受けて凝集することなく、掬い取られて分散される。
【選択図】図4
Description
本発明は、遠心分離機に関する。
マイクロカプセルを製造する場合、このマイクロカプセルはまず液中乾燥法などにより調製された後、遠心分離機で液体から分離される。遠心分離機として従来種々の形態のものが提案されており、その一例として、駆動系に連結された垂直回転シャフトと、垂直回転シャフトと共に回転する容器とを有し、容器内に供給された懸濁液及び該懸濁液に含まれる固形分を垂直回転シャフトの回転に基づいて底板・周壁・上板で囲まれた環状の空間に保持すると共に垂直回転シャフトの回転による遠心力によって固形分を周壁近傍に集めた後、容器の周壁上に堆積したマイクロカプセルを箆状又は櫛歯状のスクレーパによって掬い取るものが知られている(特許文献1)。
特開2002−253992号公報
ところが、このスクレーパは、容器の回転によって周方向に回転移動する液体の水流を上流側から下流側に向かって斜め外側に偏向させ、容器周壁上に堆積したマイクロカプセルに当てるものであるため、マイクロカプセルの種類によっては堆積したマイクロカプセルを十分に分散させることができず、スクレーパの刃先をマイクロカプセルに押し当てて該マイクロカプセルを凝集させてしまう可能性があった。
そこで、本発明は、駆動系(16)に連結された垂直回転シャフト(14)と、上記垂直回転シャフト(14)と共に回転する容器(18)とを有し、上記容器(18)は、上記垂直回転シャフト(14)を中心とする円形の底板(36)と、上記底板(36)の周縁から上記垂直回転シャフト(14)にほぼ平行に上方に伸びる周壁(38)と、上記周壁(38)の上端から上記垂直回転シャフト(14)に向かって内方に伸び且つ内側に上記垂直回転シャフト(14)を中心とする円形開口部を形成する環状の上板(40)とを備え、上記容器(18)内に供給された懸濁液(202)及び上記懸濁液(202)に含まれる固形分(204)を上記垂直回転シャフト(14)の回転に基づいて上記底板・周壁・上板で囲まれた環状空間(42)に保持すると共に上記垂直回転シャフト(14)の回転による遠心力によって上記固形分(204)を周壁近傍に集める遠心分離機(10)であって、上記遠心分離機(10)は、上記容器(18)の回転に基づいて上記容器(18)の周壁(38)近傍に集まった固形分(204)を掬い取るためのスクレーパ(74,76)を有し、上記スクレーパ(74,76)は、上記周壁(38)の近傍に集まった固形分(204)から離間した後退位置と、上記周壁(38)近傍に集まった固形分(204)を掬い取る進出位置との間を移動できるように支持されており、上記スクレーパ(74,76)の上記固形分(204)を掬い取る先端部(84,98)は、上記後退位置から進出位置に向かう方向の移動に基づいて上記スクレーパ(74,76)が上記固形分(204)を掬い取る際、上記周壁(38)に向かって外側に方向付けられているとともに、上記液体の流れに対向するように方向付けられていることを特徴とするものである。
本発明に係る遠心分離機(10)の好ましい形態は、上記スクレーパ(74,76)の先端部(84,98)が、上記周壁(38)に対向する部分に、垂直方向に所定の間隔をあけて上記半径方向外側に向かって櫛歯状に突出する複数の歯(86,100)と、隣接する歯(86,100)の間に形成された溝(88,102)を有することを特徴とする。
本発明に係る遠心分離機(10)の他の好ましい形態は、少なくとも2つの上記スクレーパ(74,76)を備え、一方のスクレーパ(74)の歯(86)と他方のスクレーパ(76)の歯(100)が上下方向に互い違いに配置されていることを特徴とする。
本発明に係る遠心分離機(10)の別の好ましい形態は、上記容器(18)の回転方向の上流側から下流側に向かって見たとき、上記一方のスクレーパ(74)の歯(86)の先端部(104)と上記他方のスクレーパ(76)の歯(100)の先端部(106)は上下方向に隙間無く連続して交互に存在しており、上記一方のスクレーパ(74)の隣接する歯(86)の間に形成された溝(88)と上記他方のスクレーパ(76)の隣接する歯(100)の間に形成された溝(102)は少なくとも一部が重なり合って上記回転方向に向かって上記液体が通過する領域(112)を形成していることを特徴とする。
このように構成された遠心分離機によれば、遠心分離機の容器周壁又は環状壁に付着した堆積物はスクレーパの先端部によって掬い上げられる。そのため、スクレーパが堆積物を容器周壁に押し付けて凝集させることはない。
以下、添付図面を参照して本発明の複数の実施形態を説明する。
図1と図2は、液中乾燥法などにより調製されたマイクロカプセルと液体(例えば、水)を含む懸濁液から所定の大きさ以下のマイクロカプセル等を分離除去する遠心分離機10を示す。この遠心分離機10は、図示しない固定部又は固定床に支持された基枠12を有する。基枠12は、垂直方向に配置された垂直回転シャフト(以下、「回転シャフト」という。)14を回転自在に支持している。回転シャフト14は、その下端部がモータ16を含む回転駆動系に駆動連結され、その上端部がバスケット18を支持している。
基枠12はまた、バスケット18の外周を囲む筒状カバー20を備えている。カバー20は、その底部が基枠12の上に接続されて固定されており、内側に空間22を形成している。カバー20の内面には、バスケット18の上端位置よりも下方に断面L状の回収ブラケット24が固定されており、これによりバスケット18から溢れた液体の殆どが回収ブラケット24で回収され、カバー20に取り付けられた排出路(上段排出路)26に排出されるようにしてある。バスケット18から溢れた液体のうち、回収ブラケット24で回収されなかったものは基枠12に落下して回収され、カバー20に取り付けられた排出路(下段排出路)28に排出されるようにしてある。カバー20の上端は、バスケット18の上方に開口部を有する支持プレート30が着脱自在に連結されており、この支持プレート30が後述する複数の機器を支持している。
バスケット18は、シャフト14の上端に固定された支持フレーム32と、該支持フレーム32上に着脱自在に固定された容器34を有する。支持フレーム32に容器34を取り付ける機構は種々考えられるが、ボルトとナットからなる機構が一般的に利用される。容器34は、回転シャフト14を中心とする円形の底板36と、底板36の周縁から上方(回転シャフトと平行)に伸びる周壁(環状壁)38と、周壁38の上端に支持された環状の板からなり、内側に円形の開口部を形成する上板40を備えており、これら底板36、周壁38、及び上板40が対向する底板36の環状部分によって、周壁38の内周面に沿って環状空間42を形成している。環状の上板40は、回転シャフト14を中心とする円形の開口部を備えており、この開口部を介して後述する複数の機器がバスケット18の内部に挿入されている。
図2に示すように、支持プレート30は、懸濁液の供給装置44、スクレーパ装置46、スキミング装置48、送液装置50、洗浄装置(図示せず)を支持している。
懸濁液の供給装置44は、図2に示すように、懸濁液供給ノズル52を有し、この懸濁液供給ノズル52を介して、液中乾燥法などにより調製されたマイクロカプセルを含む懸濁液がバスケット18の内側に供給されるようにしてある。
図3に示すように、スクレーパ装置46は、回転シャフト14から半径方向外側に向かって所定距離をあけた位置で該回転シャフト14と平行にかつ垂直に伸びる軸受スリーブ54を固定支持しており、この軸受スリーブ54に垂直シャフト56が回転自在に支持されている。垂直シャフト56は、該垂直シャフト56をその中心軸の回りで所定角度回転させる移動装置(以下、「回転機構」という。)58に連結されている。回転機構58は、垂直シャフト56の上端から水平方向に伸びるレバー60と、基枠12に固定された垂直支持シャフト62と、垂直支持シャフト62に該垂直支持シャフト62を中心として回転するように連結されたシリンダ64と、シリンダ64のプランジャ66とレバー60の自由端とを回転自在に連結するピン68とからなり、シリンダ64の駆動に基づいてプランジャ66を進退させることで、垂直シャフト56が所定角度回転できるようにしてある。
垂直シャフト56の下端には、掬い取り部70が連結されている。図4と図5に示すように、掬い取り部70は、垂直シャフト56の下端近傍から水平方向に伸びる一つ又は複数の水平アーム72を備えている。水平アーム72はその先端側に2つのスクレーパ(第1と第2のスクレーパ)74,76を支持している。したがって、水平アーム72とスクレーパ74,76は、上述したシリンダ64の駆動に基づいて図4に示す実線位置(バスケット周壁38に最も近接した進出位置)と一点鎖線位置(バスケット周壁38から最も離れた後退位置)との間を水平方向に往復移動できるようになっている。なお、本願において「後退位置」とは、後に説明するように、掬い取り部70がバスケット周壁38の内面に保持されている堆積物から離間している位置(すなわち、掬い取り部70が堆積物を掬い取らない位置)を意味し、図4に一点鎖線で示す位置は後退位置の一例に過ぎない。一方、「進出位置」とは、掬い取り部70がバスケット周壁38の内面に保持されている堆積物を掬い取る位置を意味し、図4に実線で示す位置は進出位置の一例に過ぎない。
スクレーパ板78は、このスクレーパ板78を上方から見たときに略「く」の字状に曲がっており、水平アーム72に連結された基端側板状部分80と、該基端側板状部分80に対して斜めに傾斜した先端側板状部分82を有する。
図6に最も良く示すように、スクレーパ板78の先端側板状部分82は、その先端部に歯部(先端部)84を有する。歯部84は、上下方向に一定の間隔をあけて、複数の櫛歯状突起(歯)86と、隣接する歯86の間に位置する溝88が形成されている。歯86の先端は上下方向に伸びる一本の線に一致させてある。したがって、掬い取り部70がバスケット周壁近傍にあるとき、歯86の先端がバスケット周壁38の内面とほぼ平行に並ぶ。
歯86は、バスケット回転方向X(図4参照)に関して上流側に曲げられている。具体的に、図4に示すように、スクレーパ74が進出位置にあるときは勿論、後述するように、後退位置から進出位置への移動に基づき、スクレーパ74の歯86がバスケット周壁38に堆積したマイクロカプセルと接触する際、歯86の上流側表面(スクレーパ面)をバスケット周壁38の外側に延長した線(仮想線L1)と、該仮想線L1とバスケット周壁内面交点における該内面の接線(交点から上流側に伸びる線分)L2が鋭角θ(90度未満)を形成するように、すなわち、先端の歯86が周壁38に向かって外側に方向付けられるとともに液体の流れに対向する方向に方向付けられるように、歯86の上流側表面形状が決められている。
第2のスクレーパ76は、バスケット回転方向Xに関して、第1のスクレーパ74の下流側に近接して配置されている。図6に示すように、第2のスクレーパ76は、上述した第1のスクレーパ74に類似した形のスクレーパ板92を備えている。具体的に、スクレーパ板92は、第1のスクレーパ74の背後で水平アーム72の先端に固定されている。実施の形態では、図4に示すように、スクレーパ74、76は、スクレーパ板78,92に形成した孔に水平アーム72の先端を挿入し、ボルトで着脱自在に固定されている。しかし、スクレーパ74,76の固定方法はこれに限るものでなく、溶接により固定することもできる。
スクレーパ板92は、スクレーパ板78と同様に、これを上方から見たときに略「く」の字状に曲がっており、水平アーム72に連結された基端側板状部分94と、該基端側板状部分94に対して斜めに傾斜した先端側板状部分96を有する。
図5に最も良く示すように、スクレーパ板92の先端側板状部分96はその先端部に歯部(先端部)98を有する。歯部98は、上下方向に一定の間隔をあけて、複数の櫛歯状突起(歯)100と、隣接する歯100の間に位置する溝102が形成されている。また、歯100の先端は上下方向に伸びる一本の線に一致させてある。したがって、掬い取り部70がバスケット周壁近傍にあるとき、歯100の先端がバスケット周壁38の内面とほぼ平行に並ぶ。
図7に詳細に示すように、歯100は、第1のスクレーパ74の歯86と同様に、バスケット回転方向X(図4参照)に関して上流側に曲げられている。具体的に、特に図示しないが(ただし、図4を参照のこと)、後退位置から進出位置への移動に基づき、スクレーパ76の歯100がバスケット周壁38に堆積したマイクロカプセルと接触する際、歯100の上流側表面(スクレーパ面)をバスケット周壁38の外側に延長した線(図示せず)と、該仮想線とバスケット周壁内面交点における該内面の接線(交点から上流側に伸びる線分、図示せず)が鋭角を形成するように、すなわち、先端の歯100が周壁38に向かって外側に方向付けられるとともに液体の流れに対向する方向に方向付けられるように、歯100の上流側表面形状が決められている。
第2のスクレーパ76における歯100の上下方向の間隔(ピッチ)は、第1のスクレーパ74における歯86の上下方向の間隔(ピッチ)と同一に設定されている。また、図5に示すように、第2のスクレーパ76の各歯100は、上下方向に隣接する第1のスクレーパ74の歯86の中央に位置するように配置されている。さらに、第2のスクレーパ76の各歯100の上下方向の長さ(高さ)Hは、第1のスクレーパ74において上下方向に隣接する歯86の間に形成される隙間の長さ(高さ)hと同一か又はそれによりも大きくしてある。したがって、バスケット回転方向の上流側から下流側に向かって見たとき、第1のスクレーパ74の歯86の先端部104と第2のスクレーパ76の歯100の先端部106は上下方向に隙間無く連続して交互に存在している。その結果、2つのスクレーパ74,76は協働して、バスケット周壁38の内面に付着しているマイクロカプセルを隙間無く掬い取る。
スクレーパ74,76の歯86,100は、基部108,110の上下方向長さが、先端部104,106の上下方向の長さよりも小さくしてある。したがって、図6(c)に点線の輪郭線とその内側に施した斜線で示すように、スクレーパ74,76をバスケット回転方向Xの上流側から下流側に向かって見たとき、第1のスクレーパ74の各溝88の中央に第2のスクレーパ76の基部110が現れ、溝88内に基部110の存在しない領域112(スクレーパ74,76の基部108,110が重ならない領域、換言すると、溝88,102が重なり合う領域で、図6(c)に斜線で示す領域)が形成されており、この領域112が隣接する歯86の間(すなわち、溝88)に進入した液体の逃げ道(通過路)となっている。
図8に示すように、スキミング装置48は、回転シャフト14(図1参照)から水平方向に所定距離をあけた位置に該回転シャフト14と平行にかつ垂直に伸びる軸受スリーブ114を固定支持している。軸受スリーブ114は、円筒状のノズルホルダ116を、該ノズルホルダ116が垂直方向の軸を中心として回転できるように保持している。ノズルホルダ116は、スキミングノズル118を保持している。スキミングノズル118は、その上端が大気に開放されている。一方、スキミングノズル118はその下部120が水平方向に曲げられている。ノズルホルダ116はまた、該ノズルホルダ116及びスキミングノズル118を水平面に沿って所定角度回転する移動装置(以下、「回転機構」という。)122に連結されている。回転機構122は、上述したスクレーパ装置46の回転機構58と同様の構成を有し、ノズルホルダ116の上端から水平方向に伸びるレバー124と、基枠12に固定された垂直支持シャフト126と、該垂直支持シャフト126にこれを中心として回転自在に連結されたシリンダ128と、シリンダ128のプランジャ130とレバー124の自由端とを回転自在に連結するピン132とからなり、シリンダ128の駆動に基づいてプランジャ130を進退させることによって、スキミングノズル118の先端(下部)120が、バスケット18内の環状空間42の内部に位置した状態(図1参照)とこの環状空間42の外部に位置した状態との間を移動できるようにしてある。
送液装置50は、図1と図9に示すように、垂直方向に伸びる送液パイプ134を有する。この送液パイプ134は、該送液パイプ134の先端(下端)開口部がバスケット18内の環状空間42の内部に位置した状態とこの環状空間42の外部に位置した状態との間を移動できるように回転自在に、図示しない支持機構に支持されている。支持機構には、送液パイプ134を上下方向に移動させる機構を設けてもよい。
洗浄装置は、マイクロカプセルの遠心分離後にバスケット18内に洗浄水を供給する洗浄水供給ノズル(図示せず)を備えている。この洗浄装置は、図面を簡略化するため、図2から省略してある。
以上の構成を備えた遠心分離機10の動作時、バスケット18はモータ16の駆動に基づいて矢印X方向(図4参照)に回転する。このとき、スクレーパ装置46は、図4(a)に一点鎖線で示す後退位置にある。また、スキミングノズル118はその先端120が環状空間42の外(すなわち、この環状空間42に囲まれた領域内)に位置している。この状態で、バスケット18の内側には、液中乾燥法などによって調製されたマイクロカプセルの懸濁液が懸濁液供給ノズル52を通じて投入される。投入されたマイクロカプセルの懸濁液はバスケット18の回転により半径方向外側に向かう遠心力を受け、図1に示すように、バスケット18内の環状空間42に保持される。このとき、懸濁液202に含まれる固形分であるマイクロカプセル204は、遠心力によって周壁38の内周面上に堆積し、この堆積したマイクロカプセル204の内側に液体(以下、「上澄み液」という。)206が保持される。また、環状空間42から溢れ出た上澄み液206は、その殆どが回収ブラケット24で回収され、排出路(上段排出路)26から排出される。また、回収ブラケット24で回収されなかった液体は、排出路(下段排出路)28に排出される。
懸濁液の供給が完了すると、スキミングノズル118はその先端120が環状空間42の内側に移動する。このとき、バスケット18は回転しているので、遠心力によって環状空間42内に収容されている液体は、バスケット内面との摩擦接触に基づいて、バスケット回転方向(矢印X方向)の水流を形成している。したがって、バスケット18の回転と共に移動する上澄み液206はスキミングノズル118の先端108から該スキミングノズル118に入り、該スキミングノズル118の上端開口部からバスケット18外に廃棄される。
スクレーパ装置46は、シリンダ64の駆動に基づいて、スクレーパ74,76を点線の後退位置から実線の掬い取り位置に向かって、連続的に、又は移動と停止を交互に繰り返しながら、徐々に移動する。そして、スクレーパ74,76、特に回転方向とは逆の方向に向けられたスクレーパ先端部104,106がマイクロカプセル204の堆積物に接触してこれを掬い取る。このとき、スクレーパ74,76から機械的ストレス(押圧力)を受けることなく、マイクロカプセル204の堆積物はバスケット18から効率良く剥離されて分散する。また、上流側のスクレーパ74の溝88を通過した液体206は、図6(c)に示す領域112から、下流側のスクレーパ76の溝102を通過していく。バスケット周壁38から剥離されたマイクロカプセル204は、図9に示すように、送液装置50の送液パイプ134に吸引されて回収される。マイクロカプセル204の回収後、洗浄装置の洗浄パイプからバスケット18内に洗浄水が供給され、バスケット18内の残留物が洗い流される。
このように、掬い取り時、バスケット18の内面に堆積している堆積物は、スクレーパ74,76からストレスを受けることがないので、バスケット18の内面に押圧されて凝集することがないし、すべての堆積物が壊れることなく掬い取られる。特に、スクレーパ72を、停止、移動を繰り返しながらバスケット18の内面に移動させた場合、堆積物の掬取りが更に効率良く行なわれる。
なお、以上の説明では、スクレーパ装置46に2つのスクレーパ74,76を設けたが、2つのスクレーパ74,76が必ずしも必要ではなく、いずれか一方のスクレーパがあればよい。この場合、隣接する歯86の間の溝88に位置するマイクロカプセル204を堆積物から剥離するために、スクレーパを上下方向に移動させる機構を設けることが必要である。
10:遠心分離機、12:基枠、14:回転シャフト、16:モータ、18:バスケット、20:カバー、22:空間、24:回収ブラケット、26:排出路、28:排出路、30:支持プレート、32:支持フレーム、34:容器、36:底板、38:周壁、40:上板、42:環状空間、44:供給装置、46:スクレーパ装置、48:スキミング装置、50:送液装置、52:懸濁液供給ノズル、54:スリーブ、56:垂直シャフト、58:回転機構、60:レバー、62:垂直支持シャフト、64:シリンダ、66:プランジャ、68:ピン、70:掬い取り部、74:第1のスクレーパ、76:第2のスクレーパ、78:スクレーパ板、80:基端側板状部分、82:先端側板状部分、84:歯部、86:歯、88:溝、92:スクレーパ板、94:基端側板状部分、96:先端側板状部分、98:歯部、100:歯、102:溝、104,106:先端部、108,110:基部、112:領域、114:軸受スリーブ、116:ノズルホルダ、118:スミングノズル、120:下部、122:回転機構、124:レバー、126:垂直支持シャフト、128:シリンダ、130:プランジャ、132:ピン、134:送液パイプ、202:懸濁液、204:マイクロカプセル、206:上済み液。
Claims (4)
- 駆動系(16)に連結された垂直回転シャフト(14)と、
上記垂直回転シャフト(14)と共に回転する容器(18)とを有し、
上記容器(18)は、上記垂直回転シャフト(14)を中心とする円形の底板(36)と、上記底板(36)の周縁から上記垂直回転シャフト(14)にほぼ平行に上方に伸びる周壁(38)と、上記周壁(38)の上端から上記垂直回転シャフト(14)に向かって内方に伸び且つ内側に上記垂直回転シャフト(14)を中心とする円形開口部を形成する環状の上板(40)とを備え、
上記容器(18)内に供給された懸濁液(202)及び上記懸濁液(202)に含まれる固形分(204)を上記垂直回転シャフト(14)の回転に基づいて上記底板・周壁・上板で囲まれた環状空間(42)に保持すると共に上記垂直回転シャフト(14)の回転による遠心力によって上記固形分(204)を周壁近傍に集める遠心分離機(10)であって、
上記遠心分離機(10)は、
上記容器(18)の回転に基づいて上記容器(18)の周壁(38)近傍に集まった固形分(204)を掬い取るためのスクレーパ(74,76)を有し、
上記スクレーパ(74,76)は、上記周壁(38)の近傍に集まった固形分(204)から離間した後退位置と、上記周壁(38)近傍に集まった固形分(204)を掬い取る進出位置との間を移動できるように支持されており、
上記スクレーパ(74,76)の上記固形分(204)を掬い取る先端部(84,98)は、上記後退位置から進出位置に向かう方向の移動に基づいて上記スクレーパ(74,76)が上記固形分(204)を掬い取る際、上記周壁(38)に向かって外側に方向付けられているとともに、上記液体の流れに対向するように方向付けられていることを特徴とする遠心分離機。 - 上記スクレーパ(74,76)の先端部(84,98)は、上記周壁(38)に対向する部分に、垂直方向に所定の間隔をあけて上記半径方向外側に向かって櫛歯状に突出する複数の歯(86,100)と、隣接する歯(86,100)の間に形成された溝(88,102)を有することを特徴とする請求項1に記載の遠心分離機。
- 少なくとも2つの上記スクレーパ(74,76)を備え、一方のスクレーパ(74)の歯(86)と他方のスクレーパ(76)の歯(100)が上下方向に互い違いに配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遠心分離機。
- 上記容器(18)の回転方向の上流側から下流側に向かって見たとき、上記一方のスクレーパ(74)の歯(86)の先端部(104)と上記他方のスクレーパ(76)の歯(100)の先端部(106)は上下方向に隙間無く連続して交互に存在しており、上記一方のスクレーパ(74)の隣接する歯(86)の間に形成された溝(88)と上記他方のスクレーパ(76)の隣接する歯(100)の間に形成された溝(102)は少なくとも一部が重なり合って上記回転方向に向かって上記液体が通過する領域(112)を形成していることを特徴とする請求項3に記載の遠心分離機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005339254A JP2006175431A (ja) | 2004-11-25 | 2005-11-24 | 遠心分離機 |
Applications Claiming Priority (2)
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JP2004340839 | 2004-11-25 | ||
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JP (1) | JP2006175431A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104607324A (zh) * | 2015-02-06 | 2015-05-13 | 江苏牡丹离心机制造有限公司 | 一种下卸料离心机用的定向卸料刮刀装置 |
CN110068203A (zh) * | 2019-03-18 | 2019-07-30 | 何静 | 一种枇杷膏原料制备多重角度脱水装置 |
-
2005
- 2005-11-24 JP JP2005339254A patent/JP2006175431A/ja not_active Withdrawn
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