JP2002252389A - 同軸状可撓性圧電体チューブの分極装置および分極方法 - Google Patents

同軸状可撓性圧電体チューブの分極装置および分極方法

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JP2002252389A
JP2002252389A JP2001046053A JP2001046053A JP2002252389A JP 2002252389 A JP2002252389 A JP 2002252389A JP 2001046053 A JP2001046053 A JP 2001046053A JP 2001046053 A JP2001046053 A JP 2001046053A JP 2002252389 A JP2002252389 A JP 2002252389A
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drum
polarization
conductive
piezoelectric
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JP2001046053A
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Takeshi Nagai
彪 長井
Shigetoshi Kanazawa
成寿 金澤
Masahiko Ito
雅彦 伊藤
Yuko Fujii
優子 藤井
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同軸状可撓性圧電体に欠陥が含まれる場合、
同軸状可撓性圧電体を全体的に分極できなくなるのを防
止する。 【解決手段】 分極用電極手段5に圧電体チューブ3を
接触させ、この圧電体チューブ3を巻取りながら同軸状
可撓性圧電体2を分極した後、圧電体チューブ3に応力
を印加できる構成の分極装置を提供する。これによっ
て、欠陥の含まれる部分の圧電体チューブ3が分極用電
極手段5に接触している場合を除いて、残りの圧電体チ
ューブ3を分極できると共に応力印加時に発生する電圧
を外側電極4を形成すること無く測定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は同軸状可撓性複合圧
電体の分極装置および分極方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の複合圧電圧電体は以下の
ようにして分極されていた。
【0003】文献1(圧電セラミック粉末と合成ゴムと
から成る圧電複合材料、粉体と工業、22巻、1号、5
0−56頁、1990)では、図5に示すように、芯電
極1とその周囲に配置された同軸状可撓性複合圧電体2
から成る圧電体チューブ3を形成したのち、外側電極4
を形成して、芯電極1と外側電極4の間に高電圧を印加
して、同軸状可撓性複合圧電体2を分極することが示さ
れている。このことは、USP4、568、851にも
明示されている。分極により、セラミック粒子の自発分
極の方向が電界方向に揃うので、同軸状可撓性複合圧電
体2に圧電性が付与される。この点で、分極は重要な役
割を担っている。また、分極後、芯電極と外側電極間に
外部応力を印加したときに発生する電圧を測定すること
により、圧電感度を評価していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、芯電極1と外
側電極4の間に高電圧を印加したとき、同軸状可撓性複
合圧電体2中に微少なクラック、空隙あるいは導電性介
在物などの欠陥が存在すると、その欠陥部で微少放電が
生じる。この微少放電により、芯電極1や外側電極4を
構成する導電材料および可撓性複合圧電体2が部分的に
飛散して、芯電極1と外側電極4間が導通状態になり、
その結果、芯電極1と外側電極4の間に高電圧を印加で
きなくなる。従って、微少な欠陥が存在すると、同軸状
可撓性複合圧電体2全体(通常、数百m以上の長さ)が
分極できなくなるという課題があった。
【0005】また、同軸状可撓性複合圧電体2の厚さが
ばらついた場合、圧電感度もまたばらつく。しかし、圧
電感度は外側電極を形成した後に評価されるので、厚さ
が大きくなることに起因する感度低下を外側電極4が形
成されるまで検知できない。従って、歩留まりが低下す
るという課題もあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、一定長さの圧電体チューブを分極する分
極手段と、分極後に圧電体チューブに物理的応力を印加
する応力印加手段と、物理的応力を印加したときに発生
する信号電圧を検出する信号検出手段と、応力印加手段
による物理的応力印加後に圧電体チューブを巻き取る巻
取手段とから成る分極装置を提供する。
【0007】上記発明によれば、芯電極と芯電極の周囲
に形成された同軸状可撓性とから成る圧電体チューブを
一定長さで、分極手段により分極できるので、その一定
長さの部分に欠陥が存在するとき、欠陥部での放電によ
り分極できなくなる。しかし、その欠陥部が分極手段か
ら離脱した後の圧電体チューブは、再び正常に分極でき
る。従って、欠陥部が存在しても、全体の同軸状可撓性
圧電体が分極できなくなることは無い。
【0008】また、圧電体チューブに物理的応力を印加
する応力印加手段を動作させて、同軸状可撓性圧電体に
応力を印加したときに生じる電圧を信号検出手段により
検出できるので、外側電極を形成する前に圧電感度を評
価できる。
【0009】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の分極装置では、
一定長さの圧電体チューブを分極する分極手段と、分極
後に前記圧電体チューブに物理的応力を印加する応力印
加手段と、物理的応力を印加したときに発生する信号電
圧を検出する信号検出手段と、前記応力印加手段による
物理的応力印加後に前記圧電体チューブを巻き取る巻取
手段とからなり、圧電体チューブを一定長さで、分極手
段により分極できるので、その一定長さの部分に欠陥に
より分極できなくても、その欠陥部が分極手段から離脱
した後の圧電体チューブは、再び正常に分極できる。従
って、欠陥部が存在しても、全体の同軸状可撓性圧電体
が分極できなくなることは無い。また、圧電体チューブ
に物理的応力を印加する応力印加手段を動作させて、同
軸状可撓性圧電体に応力を印加したときに生じる電圧を
信号検出手段により検出できるので、外側電極を形成す
る前に圧電感度を評価できる。
【0010】請求項2に記載の分極装置では、圧電体チ
ューブを第1円柱状導電体ドラムの溝と第2円柱状導電
体ドラムの溝に巻き付けることにより、第1円柱状導電
体ドラムと第2円柱状導電体ドラムは外側電極として作
用する。従って、第1円柱状導電体ドラムと第2円柱状
導電体ドラムを電気的に接続する導通手段と芯電極の間
に高電圧を印加することにより、第1円柱状導電体ドラ
ムの溝と第2円柱状導電体ドラムの溝に巻き付けられ部
分の同軸状可撓性圧電体(以下、被分極同軸状可撓性圧
電体という)を分極できる。
【0011】請求項3に記載の分極装置では、分極後の
圧電体チューブを第3円柱状導電体ドラムの溝と第4円
柱状導電体ドラムの溝に巻き付けることにより、第3円
柱状導電体ドラムと第4円柱状導電体ドラムは外側電極
として作用する。このとき、圧電体チューブは第3円柱
状導電体ドラムや第4円柱状導電体ドラムと同期して回
転するので、両者は摩擦しない。従って、両者の接触状
態が物理的にも電気的にも安定化する。
【0012】請求項4に記載の分極装置では、請求項3
に記載の衝撃印加手段が電気的に絶縁性である。従っ
て、衝撃手段により圧電体チューブに衝撃が印加された
ときに発生する電荷が外部に漏れないので、衝撃印加時
の電圧を安定して測定できる。
【0013】請求項5に記載の分極装置は、芯電極と物
理的衝撃の印加される圧電体チューブの配設された第3
円柱状導電体ドラムまたは第4円柱状導電体ドラム間に
信号電圧検出手段を設けた構成である。圧電体チューブ
に応力が印加されたときに発生する電圧を、芯電極と第
3円柱状導電性回転ドラム間または第4円柱状導電体ド
ラム間で信号電圧検出手段により測定できる。
【0014】請求項6に記載の分極装置は、信号電圧検
出手段に、異常を知らせる警報発生手段を接続した構成
である。信号電圧検出手段により検出された電圧が異常
値である場合、警報発生手段が異常を知らせる警報を発
することができる。
【0015】請求項7に記載の分極装置では、圧電体チ
ューブが巻取手段により巻き取られているとき、圧電体
チューブの芯電極と導通手段間に直流電圧を印加して分
極し、その後に応力印加手段により物理的衝撃を圧電体
チューブに印加するので、外側電極を形成することな
く、且つ、連続的に分極できると共に圧電感度を評価で
きる。
【0016】請求項8に記載の分極装置では、衝撃印加
手段が所定の時間間隔で動作する分極方法を提供する。
圧電体チューブが第3円柱状導電体ドラムや第4円柱状
導電体ドラムと同期して回転するとき、衝撃印加手段が
所定の時間間隔で動作するので、圧電体チューブの一定
長さ単位で衝撃が圧電体チューブに印加される。従っ
て、一定長さ単位で圧電体チューブの圧電感度を連続的
に測定できる。
【0017】請求項9に記載の分極装置では、信号電圧
検出手段により検出された信号電圧が所定の電圧値より
低いとき、警報を発生する分極方法を提供する。信号電
圧が所定の電圧値より低いことは、同軸状可撓性複合圧
電体が有効に分極されていない、圧電体チューブの同軸
状可撓性複合圧電体厚さが厚すぎる、などの好ましくな
い状態に対応する。従って、このような場合、音や光な
どで警報を発生することにより、異常状態を検出でき
る。
【0018】
【実施例】以下、本本発明の実施例について図面を用い
て説明する。
【0019】(実施例1)図1は本発明の実施例1の同
軸状可撓性圧電体分極装置の構成を示す外観見取図であ
る。芯電極1に対して同軸状に可撓性圧電体2を形成し
て、圧電体チューブ3が構成される。芯電極1として、
コイル状金属線や金属細線を束ねた線などが用いられ
る。可撓性圧電体2として、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂、クロロプレン樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂などの
高分子母材に、チタン酸ジルコン酸鉛などのセラミック
圧電体粉末を添加した複合圧電体やPVDFなどの高分
子圧電体が用いられる。
【0020】圧電体チューブ3は、所定の長さの分極用
電極手段5に接触した後、応力印加手段6を経て、巻取
ドラム7からなる巻取手段に巻き取られる。分極用電極
手段5は分極用リード線8aを介して直流電圧印加手段
9の一方の極に接続され、また、芯電極1は分極用リー
ド線8bを介して直流電圧印加手段9の他の極に接続し
て、同軸状可撓性圧電体2に直流電圧を印加することに
より、分極が可能になる。なお、図1では、巻取ドラム
7に巻き付けられた圧電体チューブ3は、黒太線で示し
てあり、また、その巻付け方向を矢印で示している。
【0021】同軸状可撓性圧電体3中に微少な欠陥が含
まれ、その部分が分極用電極手段5に接しているとき、
欠陥部で生じる微少な放電による芯電極1の熱的な蒸発
に基因して、分極用電極手段5と芯電極1間が短絡し易
い。この結果、分極できなくなる。しかし、この欠陥部
が分極用電極手段5から離脱した後、そのとき分極用電
極手段5に接している同軸状可撓性圧電体2(以下、被
分極同軸状可撓性圧電体という)中に欠陥が存在しなけ
れば、分極用電極手段5と芯電極1間の絶縁性は再び回
復するので、被分極同軸状可撓性圧電体中を分極でき
る。このように、本発明の分極装置によれば、欠陥部を
含む部分が分極用電極手段5に接しているときのみ、分
極をできないが、それ以外の場合は分極可能である。欠
陥部の存在により、圧電体チューブ3が全体にわたり分
極できなくなることは無い。
【0022】応力印加手段6は、信号検出電極6aと圧
電体チューブ3の一部に物理的衝撃を印加する衝撃印加
手段6bとから構成される。信号検出電極6aは信号検
出リード線10aを介して信号検出手段11に接続さ
れ、また、芯電極1も信号検出リード線10bを介して
信号検出手段11に接続される。衝撃手段6bにより圧
電体チューブ3の一部に物理的衝撃が印加されたときに
発生する電荷の一部(Q)は、芯電極1と信号検出電極
6aに集積する。従って、芯電極1と信号検出電極6a
間の静電容量をCとすると、両電極間に信号電圧V=Q
/Cが発生し、外側電極4を形成することなく、信号検
出手段11により検出できる。
【0023】(実施例2)図2は本発明の実施例2の同
軸状可撓性圧電体分極装置の構成を示す外観見取図であ
る。
【0024】圧電体チューブ3は、複数の溝12aを有
する第1の円柱状の導電体ドラム12(以下、単に第1
回転ドラム12という)の端部の溝に巻付けられ、次
に、複数の溝13aを有する第2の円柱状の導電体ドラ
ム13(以下、単に第2回転ドラム13という)の端部
の溝に巻付けられ、更に、第1回転ドラム12の端部の
溝に隣接した溝に巻付けられることを繰り返して、所定
の長さに巻付けられた後、応力印加手段6を経て、巻取
ドラム7に巻き取られる。なお、図1では、第1回転ド
ラム12、第2回転ドラム13、巻取ドラム7などに巻
き付けられた圧電体チューブ3は、黒太線で示してあ
り、また、その巻付け方向を矢印で示している。また、
図3は、圧電体チューブ3を拡大した外観見取図であ
る。同軸状可撓性圧電体2の半周面21は第1回転ドラ
ム12の溝に接触して、同軸状可撓性圧電体2の残りの
半周面22は第2回転ドラム13の溝に接触して、巻付
けられる。
【0025】第1回転ドラム12および第2回転ドラム
13は、第1導通手段14を介して接続され、更に、両
者は分極用分極用リード線8aを介して電気的に直流電
圧印加手段9の正極または負極に接続され、また、芯電
極1は分極用リード線8bを介して電気的に直流電圧印
加手段9の他の極に接続される。このように接続して、
巻取ドラム7を回転させて、圧電体チューブ3を巻き取
るとき、同軸状可撓性圧電体2の半周面21に接触する
第1回転ドラム12と芯電極1間に直流電圧が印加さ
れ、また、同軸状可撓性圧電体2の他の半周面22に接
触する第2回転ドラム13と芯電極1間にも直流電圧が
印加されるので、半周面21または22が第1回転ドラ
ム12または第2回転ドラム13に巻付けられている時
間、同軸状可撓性圧電体2は全周にわたり分極される。
【0026】同軸状可撓性圧電体2中に微少な欠陥が含
まれ、その部分が第1回転ドラム12または第2回転ド
ラム13に巻付けられているとき、欠陥部で生じる微少
な放電による芯電極1の熱的な蒸発に基因して、第1回
転ドラム12または第2回転ドラム13と芯電極1間が
短絡し易い。この結果、分極できなくなる。しかし、こ
の欠陥部が第2回転ドラム13から離脱した後、そのと
き被分極同軸状可撓性圧電体中に欠陥が存在しなけれ
ば、第1回転ドラム12または第2回転ドラム13と芯
電極1間の絶縁性は再び回復するので、被分極同軸状可
撓性圧電体中を分極できる。このように、本発明の分極
装置によれば、欠陥部を含む部分が第1回転ドラム12
および第2回転ドラム13に巻き付けられているときの
み、分極をできないが、それ以外の場合は分極可能であ
る。欠陥部の存在により、圧電体チューブ3が全体にわ
たり分極できなくなることは無い。
【0027】第2回転ドラム13から離脱した圧電体チ
ューブ3は、応力印加手段6を経て、巻取りドラム8に
より巻き取られる。応力印加手段6は、信号検出電極6
aと圧電体チューブ3の一部に物理的衝撃を印加する衝
撃印加手段6bとから構成される。信号検出電極6aは
信号検出リード線10aを介して信号検出手段11に接
続され、また、芯電極1も信号検出リード線10bを介
して信号検出手段11に接続される。衝撃手段6bによ
り圧電体チューブ3の一部に物理的衝撃が印加されたと
きに発生する電荷の一部(Q)は、芯電極1と信号検出
電極6aに集積する。従って、芯電極1と信号検出電極
6a間の静電容量をCとすると、両電極間に信号電圧V
=Q/Cが発生し、信号検出リ手段13により検出され
る。
【0028】同軸状可撓性圧電体2が正常に分極されて
いれば、所定の信号電圧が検出される。しかし、同軸状
可撓性圧電体2の厚さが部分的に厚かった場合、不十分
な分極になるので、所定の信号電圧よりも低い信号電圧
が検出される。また、分極時に欠陥が存在した場合に
も、同様にして、信号電圧が検出されないか、もしく
は、検出されても低い信号電圧しか検出されない。この
ように、圧電体チューブ3が巻取ドラム7により巻き取
られているときに、外側電極4を形成することなく、信
号電圧が適正であるか否かを検出できる。
【0029】衝撃手段6bにより圧電体チューブ3の一
部に物理的衝撃を印加するとき、一定の時間間隔で衝撃
手段6bを動作させることが望ましい。圧電体チューブ
3は巻取ドラム7により一定の速度で巻き取られている
ので、一定長さの圧電体チューブ3毎に、連続して、信
号電圧が適正であるか否かを検出できるからである。
【0030】(実施例3)図4は本発明の実施例3の同
軸状可撓性圧電体分極装置の構成を示す外観見取図であ
る。応力印加手段6は、分極後の同軸状可撓性圧電体2
の半周面21と接する溝15aを複数有すると共に一定
方向に回転する第3の円柱状の導電性ドラム15(以
下、単に第3回転ドラム15という)と、第3回転ドラ
ム15の後ろに配置され、分極後の同軸状可撓性圧電体
2の他の半周面22と接する溝16aを複数有すると共
に第3回転ドラム15と逆方向に回転する第4の円柱状
の導電性ドラム16(以下、単に第4回転ドラム16と
いう)と、分極後の圧電体チューブ3の一部に物理的衝
撃を印加する衝撃印加手段6bとから成る。巻取りドラ
ム7は、第4回転ドラム16の後ろに配置され、圧電体
チューブ3を巻き取る。従って、第1回転ドラム12、
第2回転ドラム13、第3回転ドラム15および第4回
転ドラム16は、それぞれの方向に同期して回転する。
【0031】第3回転ドラム15に同期して回転する圧
電体チューブ3の一部に衝撃印加手段6bを用いて、衝
撃を印加したときに発生する信号電圧は、芯電極1と第
3回転ドラム15間で測定できる。第3回転ドラム15
は、導電体で構成されるので、電極としても作用でき
る。従って、信号検出リード線10aを介して第3回転
ドラム15を信号検出手段11に接続し、他方、信号検
出リード線10bを介して芯電極1を信号検出手段11
に接続することにより、信号電圧が測定できる。このと
き、圧電体チューブ3は第3回転ドラム15や第4回転
ドラム16と同期して回転するので、両者は摩擦しな
い。このことは、両者の接触状態が物理的にも電気的に
も安定化できることを示す。なお、第4回転ドラム16
に同期して回転する圧電体チューブ3の一部に他の衝撃
印加手段(図示しない)を用いて、衝撃を印加したとき
に発生する信号電圧も、第4回転ドラム16を電極とし
て作用させることにより、上記と同様にして信号電圧を
検出できる。
【0032】また、第3回転ドラム15に同期して回転
する圧電体チューブ3の一部に衝撃印加手段6bを用い
て、衝撃を印加すると共に第4回転ドラム16に同期し
て回転する圧電体チューブ3の一部に他の衝撃印加手段
を用いて、衝撃を印加してもよい。このとき、第3回転
ドラム15と第4回転ドラム16を電気的に接続する他
の導通手段(図示しない)を設けることにより、両者を
電極として作用させることもできる。これにより、上記
と同様にして信号電圧を検出できる。この場合、衝撃印
加手段6bにより衝撃の印加される圧電体チューブ3の
位置と、他の衝撃印加手段により衝撃の印加される圧電
体チューブ3の位置が異なるように、それぞれ衝撃を印
加できる。従って、圧電体チューブ3の異なる部分の圧
電感度を効率よく測定できる。
【0033】圧電体チューブ3の一部に衝撃が印加され
たとき、電荷が発生する。衝撃印加手段6bが導電性の
場合、この電荷が衝撃印加手段6bを通じて外部に漏れ
易い。従って、衝撃印加手段6bは絶縁性であることが
好ましい。なお、衝撃印加手段6bとして、実施例1や
2に示したように、槌の位置を変動させて衝撃を印加し
てもよいし、また、落下する球体を用いて衝撃を印加し
てもよい。
【0034】また、信号検出手段11に警報発生手段を
接続することが望ましい。前述したように、本発明の分
極装置によれば、欠陥部を含む部分が第1回転ドラム1
2および第2回転ドラム13に巻き付けられていると
き、被分極同軸状圧電体を分極できない。従って、この
部分が衝撃印加位置まで移動して、衝撃を印加されて
も、所定の信号電圧は発生しない。また、同軸状可撓性
圧電体2が所定の厚さよりも厚いときにも、所定の信号
電圧を得られない。警報発生手段は、所定の信号電圧が
発生しないという異常時に、音や光などで異常を知らせ
るので、異常を容易に検出できる。
【0035】同軸状可撓性圧電体2として、前述したよ
うに種々の材料が用いられるが、ゴム系樹脂にチタン酸
ジルコン酸鉛などのセラミック圧電体粉末を添加した複
合圧電体が優れている。ゴム系樹脂として、塩素化ポリ
エチレン樹脂やクロロプレン樹脂が用いられる。この種
複合圧電体は、弾性に富むので、同軸状可撓性圧電体2
が第1回転ドラム12の溝12aなどにに密着し易いか
らである。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
よれば、微少な欠陥を含む部分が分極手段から離脱すれ
ば、残りの圧電体チューブは分極できると共に応力印加
手段を動作させたときに発生する信号電圧により分極が
適正であるか否かを、外側電極を形成することなく、評
価することもできる。
【0037】また、本発明の請求項2によれば、第1導
電性回転ドラムおよび第2導電性回転ドラムに巻付きら
れた部分に微少な欠陥が含まれる場合、その巻付きられ
た部分は分極できないが、残りの圧電体チューブは分極
できる。
【0038】また、本発明の請求項3によれば、圧電体
チューブと第1回転ドラムおよび第2回転ドラム間の接
触状態が物理的にも電気的にも安定化できる。
【0039】また、本発明の請求項4によれば、圧電体
チューブに衝撃が印加されたときに発生する電化が外部
に漏れることを防止できる。
【0040】また、本発明の請求項5によれば、圧電体
チューブに衝撃が印加されたときに発生する電圧を、芯
電極と第3導電性回転ドラム間または第4導電性回転ド
ラム間で信号電圧検出手段により測定できる。
【0041】また、本発明の請求項6によれば、異常を
知らせる警報を発することができる。
【0042】また、本発明の請求項7〜9によれば、圧
電体チューブが巻取りドラムにより巻き取られていると
きに、外側電極を形成することなく、同軸状可撓性圧電
体を分極できると共に信号電圧が適正であるか否かを検
出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における分極装置の構成を示
す外観見取図
【図2】本発明の実施例2における分極装置の構成を示
す外観見取図
【図3】同可撓性圧電体チューブの外観見取図
【図4】本発明の実施例3における分極装置の構成を示
す外観見取図
【図5】従来の同軸状可撓性複合圧電体の構成を示す外
観斜視図
【符号の説明】
1 芯電極 2 同軸状可撓性圧電体 3 圧電体チューブ 5 分極用電極手段 6 応力印加手段 7 巻取ドラム 9 直流電圧印加手段 11 信号検出手段 12 第1回転ドラム 12a 第1回転ドラム4に設けられた複数の溝 13 第2回転ドラム 13a 第2回転ドラム12に設けられた複数の溝 14 導通手段 15 第3回転ドラム 15a 第3回転ドラム15に設けられた複数の溝 16 第4回転ドラム 16a 第4回転ドラム16に設けられた複数の溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 雅彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 藤井 優子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定長さの圧電体チューブを分極する分
    極手段と、分極後に前記圧電体チューブに物理的応力を
    印加する応力印加手段と、物理的応力を印加したときに
    発生する信号電圧を検出する信号検出手段と、前記応力
    印加手段による物理的応力印加後に前記圧電体チューブ
    を巻き取る巻取手段とから成る同軸状可撓性圧電体チュ
    ーブの分極装置。
  2. 【請求項2】 分極手段が圧電体チューブの半周面と接
    する溝を複数有すると共に一定方向に回転する第1導電
    性回転ドラムと、前記圧電体チューブの他の半周面と接
    する溝を複数有すると共に前記第1導電性回転ドラムと
    逆方向に回転する第2導電性回転ドラムと、前記第1導
    電性回転ドラムと前記第2導電性回転ドラムを電気的に
    接続する導電手段と、前記導通手段と前記芯電極に接続
    された直流電圧印加手段とから成る請求項1記載の同軸
    状可撓性圧電体チューブの分極装置。
  3. 【請求項3】 応力印加手段は、分極後の圧電体チュー
    ブの判周面と接する溝を複数有すると共に一定方向に回
    転する第3導電性ドラムと、前記分極後の圧電体チュー
    ブの他の半周面と接する溝を複数有すると共に前記第3
    導電体ドラムと逆方向に回転する第4導電体ドラムと、
    前記第3導電体ドラムおよび前記第4導電体ドラムに配
    設された圧電体チューブの一部に物理的衝撃を印加する
    衝撃手段とから成る請求項1記載の同軸状可撓性圧電体
    チューブの分極装置。
  4. 【請求項4】 衝撃印加手段は電気的に絶縁性である請
    求項3記載の同軸状可撓性圧電体チューブの分極装置。
  5. 【請求項5】 芯電極と物理的衝撃が印加される圧電体
    チューブの配設された第3導電体ドラムまたは第4導電
    体ドラム間に信号電圧検出手段を設けた請求項3記載の
    同軸状可撓性圧電体チューブの分極装置。
  6. 【請求項6】 信号電圧検出手段に、異常を知らせる警
    報発生手段を接続した請求項5記載の同軸状可撓性圧電
    体チューブの分極装置。
  7. 【請求項7】 圧電体チューブが最初に第1導電体ドラ
    ムの溝に配設された後、第2導電体ドラムの溝に配設
    し、次に、第1導電体ドラムの溝に配設することを繰り
    返して、所定の長さの分極用圧電体チューブを配設し、
    更に、同様にして、第3導電体ドラムの溝および第4導
    電体ドラムの溝にも所定の長さの応力印加用電体チュー
    ブを配設し、その後、前記圧電体チューブが巻取手段に
    より巻き取られているとき、前記圧電体チューブの芯電
    極と導通手段間に直流電圧を印加して分極し、分極した
    後に応力印加手段により物理的衝撃を前記圧電体チュー
    ブに印加する同軸状可撓性圧電体チューブの分極方法。
  8. 【請求項8】 衝撃印加手段は所定の時間間隔で動作す
    る請求項7記載の同軸状可撓性圧電体チューブの分極方
    法。
  9. 【請求項9】 信号電圧検出手段により検出された信号
    電圧が所定の電圧値より低いとき、警報を発生する請求
    項7記載の同軸状可撓性圧電体チューブの分極方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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