JP3656434B2 - 圧力検出装置および圧力検出装置の製造方法およびケーブル状圧力センサの製造方法 - Google Patents

圧力検出装置および圧力検出装置の製造方法およびケーブル状圧力センサの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はケーブル圧力センサとその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のケーブル状圧力センサは以下のようなものであった。
【0003】
特開昭62−230071号公報では、図4に示すように、線状導電材1と導電ゴム2とから構成された芯電極3の周囲に可撓性圧電体4を配置し、その周囲に可撓性外電極5を配置し、さらにその周囲に熱収縮チューブから成る外皮6を被覆して成るケーブル状圧力センサが開示されている。可撓性圧電体4として、合成ゴムや合成樹脂の中にチタン酸鉛などのセラミック圧電体粉末を添加した複合体が用いられる。また、可撓性外電極5として、アルミニウム箔や塗装法による銀系導電性塗膜が用いられる。
【0004】
上記ケーブル状圧力センサの一部あるいは全面に圧力が印加されたとき、その部分の圧力センサが歪む結果、芯電極3と外電極5間に電圧が誘起される。上記圧力センサは、この誘起電圧を利用して圧力を検出している。
【0005】
類似のケーブル状圧力センサが特開平3−259577号公報にも開示されている。この公報では、可撓性圧電体4として、ポリエチレン、ポリプロピレンや塩化ビニルなどの樹脂の中にチタン酸鉛などのセラミック圧電体粉末を添加した複合体が開示されている。可撓性外電極5として、無電解メッキ法によるニッケル膜や銅膜、および蒸着法によるアルミニウム膜や銀膜が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
複数のケーブル状圧力センサを用いて、複数の場所のそれぞれの圧力を独立して検出する場合、複数のケーブル状圧力センサは、圧力検出手段も含めた一個の制御手段に並列に接続される場合が多い。各ケーブル状圧力センサ毎に別々の検出手段や制御手段を設けてもよいが、この構成は複雑であり、また、高価格になり勝ちであるからである。
【0007】
複数のケーブル状圧力センサが一個の制御手段に並列に接続される場合、制御手段近傍の複数のケーブル状圧力センサは互いに近接して配置される。しかし、従来のケーブル状圧力センサは殆ど全長にわたり圧力を検出できるので、近接して配置された複数のケーブル状圧力センサの部分に圧力が印加されたとき、多くのケーブル状圧力センサに誘起電圧が発生する。このため、複数の場所のそれぞれの圧力を独立して検出できないという課題を有していた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、芯電極と、前記芯電極の周囲に配置された可撓性圧電体と、前記可撓性圧電体の少なくとも一部の周囲に配置された可撓性誘電体層と、前記可撓性圧電体および前記可撓性誘電体層の周囲に配置された可撓性外電極とから成る複数のケーブル状圧力センサと、前記ケーブル状圧力センサからの誘起電圧に基づき少なくとも圧力を検出する制御手段とを有し、前記複数のケーブル状圧力センサが互いに近接する部分の各可撓性圧電体の周囲に可撓性誘電体層を配置することで、前記の複数のケーブル状圧力センサからの出力を独立して検出できるようにしたことを特徴とする圧力検出装置である。
【0009】
上記発明によれば、可撓性誘電体層の配置された部分の可撓性圧電体は、分極時に充分な直流電圧が印加されない、また、機械的インピーダンスが他の部分に比べ大きくなる。このため可撓性誘電体層の配置された部分の可撓性圧電体の圧力感度は、他の可撓性圧電体のそれに比べ充分に低くできる。以下、この可撓性誘電体層の配置された部分を不感部と呼ぶ。従って、複数のケーブル状圧力センサが近接して配置される場合、この近接部分を不感部とすることにより、近接部に圧力が印加されても充分な誘起電圧が発生しないので、複数のケーブル状圧力センサの近接配置ができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1にかかるケーブル状圧力センサは、芯電極と、前記芯電極の周囲に配置された可撓性圧電体と、前記可撓性圧電体の少なくとも一部の周囲に配置された可撓性誘電体層と、前記可撓性圧電体および前記可撓性誘電体層の周囲に配置された可撓性外電極とから成る複数のケーブル状圧力センサと、前記ケーブル状圧力センサからの誘起電圧に基づき少なくとも圧力を検出する制御手段とを有し、前記複数のケーブル状圧力センサが互いに近接する部分の各可撓性圧電体の周囲に可撓性誘電体層を配置することで、前記の複数のケーブル状圧力センサからの出力を独立して検出できるようにしたことを特徴とする圧力検出装置である。
【0011】
可撓性誘電体層の配置された部分の可撓性圧電体は、分極時に充分な直流電圧が印加されない、また、機械的インピーダンスが他の部分に比べ大きくなる。このため可撓性誘電体層の配置された部分の可撓性圧電体の圧力感度は、他の可撓性圧電体のそれに比べ充分に低くできる。従って、複数のケーブル状圧力センサが近接して配置される場合、この近接部分を不感部とすることにより、近接部分に圧力が印加されても充分な誘起電圧が発生しないので、複数のケーブル状圧力センサの近接配置ができる。
【0012】
そして、複数のケーブル状圧力センサが近接して配置された部分は不感部であるので、この近接部分に圧力が印加されても充分な誘起電圧が発生しない。従って、複数の場所の圧力検出とその圧力に対応して、複数の場所で独立して、例えば電源切断などの制御を実現できる。
【0013】
本発明の請求項2にかかる圧力検出装置は複数のケーブル状圧力センサは並列に制御手段に接続され、前記複数のケーブル状圧力センサが互いに近接する部分は、制御手段との接続部近傍であること特徴とする。
【0014】
本発明の請求項3にかかる圧力検出装置は、芯電極と、前記芯電極の周囲に配置された可撓性圧電体と、前記可撓性圧電体の少なくとも一部の周囲に配置された可撓性誘電体層と、前記可撓性圧電体および前記可撓性誘電体層の周囲に配置された可撓性外電極とから成る複数のケーブル状圧力センサと、前記ケーブル状圧力センサからの誘起電圧に基づき少なくとも圧力を検出する制御手段とを有し、前記複数のケーブル状圧力センサのうちケーブル状圧力センサが互いに近接する部分において、その部分に最も近い圧力センサ以外の圧力センサの可撓性圧電体の周囲に可撓性誘電体層を配置することで、前記部分の圧力を検出できるようにしたことを特徴とする。
【0015】
本発明の請求項4にかかる圧力検出装置は、ケーブル状圧力センサが、可撓性誘電体層が高分子フィルムで構成される。
【0016】
高分子フィルムを可撓性圧電体に巻き付けることにより、可撓性圧電体の任意の部分に容易に可撓性誘電体層を形成できる。
【0017】
本願の請求項5にかかる圧力検出装置は、ケーブル状圧力センサが、可撓性誘電体層が熱収縮チューブで構成される熱収縮チューブを加熱することにより、可撓性圧電体に小さな静電容量の可撓性誘電体層を形成できる。
【0018】
本発明の請求項6にかかるケーブル状圧力センサの製造方法は、芯電極の周囲に未分極可撓性圧電体を形成し、前記未分極可撓性圧電体の所定の位置に可撓性誘電体層を形成し、前記未分極可撓性圧電体および前記誘電体層の周囲に可撓性外電極を配置した後に前記芯電極と前記可撓性外電極間に直流高電圧を印加して前記未分極可撓性圧電体を分極する製造工程で構成される。
【0019】
前記芯電極と前記可撓性外電極間に高電圧を印可したとき、未分極可撓性圧電体と可撓性誘電体層の積層部分では、直流高電圧は可撓性誘電体層と未分極可撓性圧電体に配分されるので、未分極可撓性圧電体に充分な分極電圧が印加されない。従って、この部分は、充分に分極されないので、分極後に圧力を印加しても誘起電圧が殆ど発生しない不感部とすることができる。他方、可撓性誘電体層の配置されてない部分の未分極可撓性圧電体は、充分な高電圧が印加されるので、充分に分極される。従って、分極後に圧力を印加したとき、大きな誘起電圧を発生できる。以上のように、部分的に不感部を有するケーブル状圧力センサを製造できる。
【0020】
本発明の請求項7にかかるケーブル状圧力センサの製造方法では、可撓性誘電体層の静電容量が未分極可撓性圧電体の静電容量以下にした製造工程である。
【0021】
未分極可撓性圧電体と可撓性誘電体層の積層部分の未分極可撓性圧電体に印加される直流電圧は、可撓性誘電体層の配置されてない部分の未分極可撓性圧電体に印加される直流電圧の1/2以下にできる製造工程である。
【0022】
本発明の請求項8にかかる圧力検出装置の製造方法は、芯電極の周囲に未分極可撓性圧電体を形成し、前記未分極可撓性圧電体の所定の位置に可撓性誘電体層を形成し、前記未分極可撓性圧電体および前記可撓性誘電体層の周囲に可撓性外電極を配置した後に前記芯電極と前記可撓性外電極間に直流高電圧を印加して前記未分極可撓性圧電体を分極して構成された複数のケーブル状圧力センサを、前記複数のケーブル状圧力センサからの誘起電圧に基づき少なくとも圧力を検出する制御手段に、前記複数のケーブル状圧力センサが互いに近接する部分の各可撓性圧電体の周囲に可撓性誘電体層が配置されるように並列に接続するものである。
【0023】
本発明の請求項9にかかる圧力検出装置の製造方法は、請求項8記載の発明において、複数のケーブル状圧力センサが互いに近接する部分は、前記複数のケーブル状圧力センサと制御手段との接続部近傍であることを特徴とするものである。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の一実施例について図面を用いて説明する。
【0025】
(実施例)
図1は本発明の一実施例のケーブル状圧力センサの見取図である。
【0026】
同圧力センサは、芯電極3の周囲に可撓性圧電体4を配置した後、可撓性圧電体4の一部の周囲に配置された可撓性誘電体層7を配置し、可撓性圧電体4および可撓性誘電体層7の周囲に可撓性外電極6を配置して構成される。
【0027】
可撓性誘電体層7の配置された部分の可撓性圧電体4は、後述するように、分極時に充分な直流電圧が印加されない、また、可撓性誘電体層7により機械的インピーダンスが他の部分に比べ大きくなる。このため可撓性誘電体層7の配置された部分の可撓性圧電体4の圧力感度は、他の可撓性圧電体4のそれに比べ充分に低くできる。従って、複数のケーブル状圧力センサが近接して配置される場合、この近接部分を不感部とすることにより、近接部分に圧力が印加されても充分な誘起電圧が発生しないので、複数のケーブル状圧力センサの近接配置ができる。
【0028】
芯電極3として、従来例で示した構成の芯電極や複数の金属細線だけから成る芯電極などが用いられる。可撓性圧電体4として、ゴムや樹脂の中にチタン酸鉛、チタン酸鉛ジルコン酸鉛などのセラミック圧電体粉末を添加した複合体が用いられる。
【0029】
可撓性誘電体層7として、高分子フィルムが優れている。高分子フィルムは、芯電極3の周囲に可撓性圧電体4を形成した構成物の機械的インピーダンスに比べ小さな機械的インピーダンスを有するので、可撓性圧電体4に巻き付けられても全体の機械的インピーダンスを増加させない。従って、外部からの圧力に応じて、容易に変形するからである。また、前述したように、高分子フィルムを可撓性圧電体4に巻き付けることにより、可撓性誘電体7を容易に可撓性圧電体4の任意の位置に形成できる。また、高分子フィルムは、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビニール、ナイロン、ポリエチレン、トリアセテートなど種々の材料で構成されるが、これらの中でもポリエチレンテレフタレートは高耐熱性(最高使用温度150℃)を有する点で優れている。
【0030】
しかし、高分子フィルムの厚さは数十μm程度の比較的薄いフィルムが工業的に多く利用されている。他方、後述するように、可撓性誘電体層7としての高分子フィルムは、その静電容量が重要である。従って、静電容量が比較的大きくてもよい場合、即ち、可撓性誘電体層7の厚さが薄くてもよい場合には、高分子フィルムが適している。しかし、静電容量が比較的小さいことが必要な場合、可撓性誘電体層7として、熱収縮チューブが好ましい。熱収縮チューブの厚さは数百μm程度であるので、その静電容量を容易に小さくできるからである。
【0031】
なお、可撓性外電極5は、従来例で示したようなアルミニウム箔、無電解メッキ法によるニッケル膜や銅膜、および蒸着法によるアルミニウム膜などが用いられる。
【0032】
このような不感部を有するケーブル状圧力センサを複数個用いて複数の場所の圧力を独立して検出する場合、図2に示すように、圧力検出手段を含む制御手段8に複数のケーブル状圧力センサ9、10、11を並列に接続し、それぞれのケーブル状圧力センサはそれぞれの場所9a、10a、11aに配設される。制御手段8の面積は、広い場所9a、10a、11aに比べ遥かに小さい場合、複数のケーブル状圧力センサ9、10、11は、制御手段8への接続部近傍の狭い場所8aに互いに近接して配設される。このとき、場所8aの部分の各ケーブル状圧力センサは、それらの各可撓性圧電体4の周囲に可撓性誘電体層7を配置して、圧力制御装置を構成することが望ましい。
【0033】
従来のケーブル状圧力センサは、その全長にわたり圧力感度を有するので、場所8aに圧力が印加された場合、複数のケーブル状圧力センサに誘起電圧が発生し、制御手段8の誤動作を招く。本発明の圧力制御装置では、複数のケーブル状圧力センサが近接して配置された部分の各可撓性圧電体4の周囲に可撓性誘電体層7が配置されているので、各ケーブル状圧力センサの中の場所8aの部分は圧力に対して不感部である。従って、場所8aに圧力が印加されても、複数のケーブル状圧力センサに誘起電圧が発生しない。
【0034】
場所8aの面積は、他の場所9a、10a、11aの面積比べ小さいので、通常、場所8aでの圧力検出は不要であるが、場所8aも含めて圧力検出する必要のある場合、複数のケーブル状圧力センサ9、10、11の中でも最も場所8aに近い場所10aにあるケーブル状圧力センサ10には不感部を有しないケーブル状圧力センサを用い、他のケーブル状圧力センサ9、11には上記不感部と同じ不感部を有するケーブル状圧力センサを用いることが望ましい。この構成により、ケーブル状圧力センサ10により場所8aを含め圧力検出ができる。
【0035】
なお、制御手段8は、各ケーブル状圧力センサからの誘起電圧に基づき圧力を検出すると共にその圧力に応じて、電源の切断や投入あるいは警報の発生などの信号を制御する。
【0036】
次に、不部分的に感部を有するケーブル状圧力センサの製造方法について述べる。
【0037】
本発明のケーブル状圧力センサは、芯電極3に未分極可撓性圧電体4を形成し、未分極可撓性圧電体4の所定の位置に可撓性誘電体層7を形成し、更に、可撓性外電極5を未分極可撓性圧電体4および可撓性誘電体層7の周囲に形成した後、芯電極3と可撓性外電極5の間に直流高電圧(5〜10kV/mm)を印加して未分極可撓性圧電体4を分極する工程を経て製造される。
【0038】
ケーブル状圧力センサの断面構造は等価的に図3(a)で示され、また、分極時の等価回路は図3(b)で示される。ケーブル状圧力センサであっても、本質的には図3(a)で示すように、芯電極3に対応した平面状下部電極3a、未分極可撓性圧電体4に対応した平面状未分極可撓性圧電体4a、可撓性誘電体層7に対応した平面状可撓性誘電体層7aおよび可撓性外電極5に対応した平面状可撓性外電極5aから成るコンデンサ型圧力センサと等価である。従って、分極時の等価回路は図3(b)のように示される。
【0039】
静電容量Cdは可撓性誘電体層7の静電容量、静電容量Cpは未分極可撓性圧電体4の静電容量、また、電圧Vは直流高電圧である。可撓性誘電体層7の積層されていない未分極可撓性圧電体4のみの部分では、未分極可撓性圧電体4に印加される電圧は、電圧Vに等しい。しかし、未分極可撓性圧電体4と可撓性誘電体層7の積層された部分では、それぞれに分割される。即ち、未分極可撓性圧電体4に印加される電圧をVp、可撓性誘電体層7に印加される電圧をVdとすると、Vp+Vd=Vが成立する。従って、未分極可撓性圧電体4と可撓性誘電体層7の積層部分の未分極可撓性圧電体4に印加される電圧Vpは、未分極可撓性圧電体4のみの部分で同圧電体4に印加される電圧Vよりも低くなる。
【0040】
積層部分の未分極可撓性圧電体4は、充分な分極電圧が印加されないので、不充分な分極のままである。従って、分極後にこの部分に圧力を印加しても殆ど誘起電圧を発生しない。他方、未分極可撓性圧電体4のみの部分の同圧電体4は、充分高い分極電圧が印加されるので、充分に分極される。従って、分極後にこの部分に圧力を印加したとき、大きな誘起電圧を発生できる。以上に示したように、本発明の製造方法によれば、部分的に不感部を有するケーブル状圧力センサを製造することができる。
【0041】
充分に低い電圧Vpを得るには、静電容量Cdを静電容量Cp以下にすることが望ましい。これにより、電圧Vpを電圧Vの1/2以下に低くできるからである。静電容量Cpは、圧電体材料の誘電率、圧電体の厚さおよび圧電体の面積に依存して決まるので、所定の静電容量Cdを得るには、可撓性誘電体層7として、高分子フィルムや熱収縮チューブなどの材料やその厚さなどを適切に選択すればよい。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のケーブル状圧力センサは、可撓性圧電体の少なくとも一部の周囲に配置された可撓性誘電体層を有する構成なので、可撓性誘電体層の配置された部分の可撓性圧電体は、他の可撓性圧電体のそれに比べ充分に低くできる。従って、複数のケーブル状圧力センサが近接して配置される場合、この近接部分を不感部とすることにより、近接部分に圧力が印加されても充分な誘起電圧が発生しないので、複数のケーブル状圧力センサの近接配置ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例におけるケーブル状圧力センサの斜視図
【図2】 本発明のケーブル状圧力センサを用いた圧力制御装置の構成図
【図3】 (a)ケーブル状圧力センサに等価なコンデンサ型圧力センサの断面図
(b)分極時の等価回路を示す図
【図4】 従来のケーブル状圧力センサの斜視図
【符号の説明】
3 芯電極
4 可撓性圧電体
7 可撓性誘電体層

Claims (9)

  1. 芯電極と、前記芯電極の周囲に配置された可撓性圧電体と、前記可撓性圧電体の少なくとも一部の周囲に配置された可撓性誘電体層と、前記可撓性圧電体および前記可撓性誘電体層の周囲に配置された可撓性外電極とから成る複数のケーブル状圧力センサと、前記ケーブル状圧力センサからの誘起電圧に基づき少なくとも圧力を検出する制御手段とを有し、前記複数のケーブル状圧力センサが互いに近接する部分の各可撓性圧電体の周囲に可撓性誘電体層を配置することで、前記の複数のケーブル状圧力センサからの出力を独立して検出できるようにしたことを特徴とする圧力検出装置。
  2. 複数のケーブル状圧力センサは並列に制御手段に接続され、前記複数のケーブル状圧力センサが互いに近接する部分は、制御手段との接続部近傍であること特徴とする請求項1記載の圧力検出装置。
  3. 芯電極と、前記芯電極の周囲に配置された可撓性圧電体と、前記可撓性圧電体の少なくとも一部の周囲に配置された可撓性誘電体層と、前記可撓性圧電体および前記可撓性誘電体層の周囲に配置された可撓性外電極とから成る複数のケーブル状圧力センサと、前記ケーブル状圧力センサからの誘起電圧に基づき少なくとも圧力を検出する制御手段とを有し、前記複数のケーブル状圧力センサのうちケーブル状圧力センサが互いに近接する部分において、その部分に最も近い圧力センサ以外の圧力センサの可撓性圧電体の周囲に可撓性誘電体層を配置することで、前記部分の圧力を検出できるようにしたことを特徴とする圧力検出装置。
  4. 可撓性誘電体層が高分子フィルムである請求項1から3のいずれか1項記載の圧力検出装置
  5. 可撓性誘電体層が熱収縮チューブであるである請求項1から3のいずれか1項記載の圧力検出装置。
  6. 芯電極の周囲に未分極可撓性圧電体を形成し、前記未分極可撓性圧電体の所定の位置に可撓性誘電体層を形成し、前記未分極可撓性圧電体および前記可撓性誘電体層の周囲に可撓性外電極を配置した後に前記芯電極と前記可撓性外電極間に直流高電圧を印加して前記未分極可撓性圧電体を分極するケーブル状圧力センサの製造方法。
  7. 可撓性誘電体層の静電容量が未分極可撓性圧電体の静電容量以下である請求項6記載のケーブル状圧力センサの製造方法。
  8. 芯電極の周囲に未分極可撓性圧電体を形成し、前記未分極可撓性圧電体の所定の位置に可撓性誘電体層を形成し、前記未分極可撓性圧電体および前記可撓性誘電体層の周囲に可撓性外電極を配置した後に前記芯電極と前記可撓性外電極間に直流高電圧を印加して前記未分極可撓性圧電体を分極して構成された複数のケーブル状圧力センサを、前記複数のケーブル状圧力センサからの誘起電圧に基づき少なくとも圧力を検出する制御手段に、前記複数のケーブル状圧力センサが互いに近接する部分の各可撓性圧電体の周囲に可撓性誘電体層が配置されるように並列に接続する圧力検出装置の製造方法。
  9. 複数のケーブル状圧力センサが互いに近接する部分は、前記複数のケーブル状圧力センサと制御手段との接続部近傍であることを特徴とする請求項8記載の圧力検出装置の製造方法。
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