JP2000111423A - ケーブル状圧力センサとその製造方法および圧力制御装置 - Google Patents

ケーブル状圧力センサとその製造方法および圧力制御装置

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JP2000111423A JP10280811A JP28081198A JP2000111423A JP 2000111423 A JP2000111423 A JP 2000111423A JP 10280811 A JP10280811 A JP 10280811A JP 28081198 A JP28081198 A JP 28081198A JP 2000111423 A JP2000111423 A JP 2000111423A
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Takeshi Nagai
彪 長井
Hiroyuki Ogino
弘之 荻野
Masahiko Ito
雅彦 伊藤
Yuko Fujii
優子 藤井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のケーブル状圧力センサを互いに近接し
て配設したときの誘起電圧の発生を防止する。 【解決手段】 可撓性圧電体4の一部の周囲に配置され
た可撓性誘電体層7を有する構成であるので、可撓性誘
電体層7の配置された部分の可撓性圧電体4に圧力が印
加されても、充分な誘起電圧が発生しない。可撓性誘電
体層7の配置されていない部分の可撓性圧電体4に圧力
が印加されたとき、充分な誘起電圧が発生する。従っ
て、複数のケーブル状圧力センサが近接して配置される
場合、この近接部分に可撓性誘電体層7を設けることに
より、近接部分に圧力が印加されても充分な誘起電圧が
発生しないので、複数のケーブル状圧力センサの近接配
置ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はケーブル圧力センサ
とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のケーブル状圧力センサは
以下のようなものであった。
【0003】特開昭62−230071号公報では、図
4に示すように、線状導電材1と導電ゴム2とから構成
された芯電極3の周囲に可撓性圧電体4を配置し、その
周囲に可撓性外電極5を配置し、さらにその周囲に熱収
縮チューブから成る外皮6を被覆して成るケーブル状圧
力センサが開示されている。可撓性圧電体4として、合
成ゴムや合成樹脂の中にチタン酸鉛などのセラミック圧
電体粉末を添加した複合体が用いられる。また、可撓性
外電極5として、アルミニウム箔や塗装法による銀系導
電性塗膜が用いられる。
【0004】上記ケーブル状圧力センサの一部あるいは
全面に圧力が印加されたとき、その部分の圧力センサが
歪む結果、芯電極3と外電極5間に電圧が誘起される。
上記圧力センサは、この誘起電圧を利用して圧力を検出
している。
【0005】類似のケーブル状圧力センサが特開平3−
259577号公報にも開示されている。この公報で
は、可撓性圧電体4として、ポリエチレン、ポリプロピ
レンや塩化ビニルなどの樹脂の中にチタン酸鉛などのセ
ラミック圧電体粉末を添加した複合体が開示されてい
る。可撓性外電極5として、無電解メッキ法によるニッ
ケル膜や銅膜、および蒸着法によるアルミニウム膜や銀
膜が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】複数のケーブル状圧力
センサを用いて、複数の場所のそれぞれの圧力を独立し
て検出する場合、複数のケーブル状圧力センサは、圧力
検出手段も含めた一個の制御手段に並列に接続される場
合が多い。各ケーブル状圧力センサ毎に別々の検出手段
や制御手段を設けてもよいが、この構成は複雑であり、
また、高価格になり勝ちであるからである。
【0007】複数のケーブル状圧力センサが一個の制御
手段に並列に接続される場合、制御手段近傍の複数のケ
ーブル状圧力センサは互いに近接して配置される。しか
し、従来のケーブル状圧力センサは殆ど全長にわたり圧
力を検出できるので、近接して配置された複数のケーブ
ル状圧力センサの部分に圧力が印加されたとき、多くの
ケーブル状圧力センサに誘起電圧が発生する。このた
め、複数の場所のそれぞれの圧力を独立して検出できな
いという課題を有していた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、芯電極と、前
記芯電極の周囲に配置された可撓性圧電体と、前記可撓
性圧電体の一部の周囲に配置された可撓性誘電体層と、
前記可撓性圧電体および前記誘電体層の周囲に配置され
た可撓性外電極とから成るケーブル状圧力センサであ
る。
【0009】上記発明によれば、可撓性誘電体層の配置
された部分の可撓性圧電体は、分極時に充分な直流電圧
が印加されない、また、機械的インピーダンスが他の部
分に比べ大きくなる。このため可撓性誘電体層の配置さ
れた部分の可撓性圧電体の圧力感度は、他の可撓性圧電
体のそれに比べ充分に低くできる。以下、この可撓性誘
電体層の配置された部分を不感部と呼ぶ。従って、複数
のケーブル状圧力センサが近接して配置される場合、こ
の近接部分を不感部とすることにより、近接部に圧力が
印加されても充分な誘起電圧が発生しないので、複数の
ケーブル状圧力センサの近接配置ができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1にかかるケーブ
ル状圧力センサは、芯電極と、前記芯電極の周囲に配置
された可撓性圧電体と、前記可撓性圧電体の一部の周囲
に配置された可撓性誘電体層と、前記可撓性圧電体およ
び前記誘電体層の周囲に配置された可撓性外電極とから
成るケーブル状圧力センサである。
【0011】可撓性誘電体層の配置された部分の可撓性
圧電体は、分極時に充分な直流電圧が印加されない、ま
た、機械的インピーダンスが他の部分に比べ大きくな
る。このため可撓性誘電体層の配置された部分の可撓性
圧電体の圧力感度は、他の可撓性圧電体のそれに比べ充
分に低くできる。従って、複数のケーブル状圧力センサ
が近接して配置される場合、この近接部分を不感部とす
ることにより、近接部分に圧力が印加されても充分な誘
起電圧が発生しないので、複数のケーブル状圧力センサ
の近接配置ができる。
【0012】本発明の請求項2にかかるケーブル状圧力
センサは、可撓性誘電体層が高分子フィルムで構成され
る。
【0013】高分子フィルムを可撓性圧電体に巻き付け
ることにより、可撓性圧電体の任意の部分に容易に可撓
性誘電体層を形成できる。
【0014】本発明の請求項3にかかるケーブル状圧力
センサは、可撓性誘電体層が熱収縮チューブで構成され
る熱収縮チューブを加熱することにより、可撓性圧電体
に小さな静電容量の可撓性誘電体層を形成できる。
【0015】本発明の請求項4にかかる圧力制御装置
は、圧力検出手段を含む制御手段と、前記制御手段に並
列に接続された複数のケーブル状圧力センサとから成
り、前記複数のケーブル状圧力センサが互いに近接する
部分の各可撓性圧電体の周囲に可撓性誘電体層を配置し
た構成である。
【0016】複数のケーブル状圧力センサが近接して配
置された部分は不感部であるので、この近接部分に圧力
が印加されても充分な誘起電圧が発生しない。従って、
複数の場所の圧力検出とその圧力に対応して、複数の場
所で独立して、例えば電源切断などの制御を実現でき
る。
【0017】本発明の請求項5にかかる圧力制御装置
は、複数のケーブル状圧力センサの中で制御手段に最も
近接した場所に配置されたケーブル状圧力センサの可撓
性圧電体を除き、残りの可撓性圧電体の周囲に可撓性誘
電体層を配置した構成である。
【0018】複数のケーブル状圧力センサが近接して配
置された部分に圧力が印加されたとき、制御手段に最も
近接した場所に配置されたケーブル状圧力センサの可撓
性圧電体は、誘起電圧を発生するので、制御手段に最も
近接した場所も含め複数の場所の圧力検出とその圧力に
対応した制御を実現できる。
【0019】本発明の請求項6にかかるケーブル状圧力
センサの製造方法は、芯電極の周囲に未分極可撓性圧電
体を形成し、前記未分極可撓性圧電体の所定の位置に可
撓性誘電体層を形成し、前記未分極可撓性圧電体および
前記誘電体層の周囲に可撓性外電極を配置した後に前記
芯電極と前記可撓性外電極間に直流高電圧を印加して前
記未分極可撓性圧電体を分極する製造工程で構成され
る。
【0020】前記芯電極と前記可撓性外電極間に高電圧
を印可したとき、未分極可撓性圧電体と可撓性誘電体層
の積層部分では、直流高電圧は可撓性誘電体層と未分極
可撓性圧電体に配分されるので、未分極可撓性圧電体に
充分な分極電圧が印加されない。従って、この部分は、
充分に分極されないので、分極後に圧力を印加しても誘
起電圧が殆ど発生しない不感部とすることができる。他
方、可撓性誘電体層の配置されてない部分の未分極可撓
性圧電体は、充分な高電圧が印加されるので、充分に分
極される。従って、分極後に圧力を印加したとき、大き
な誘起電圧を発生できる。以上のように、部分的に不感
部を有するケーブル状圧力センサを製造できる。
【0021】本発明の請求項7にかかるケーブル状圧力
センサの製造方法では、可撓性誘電体層の静電容量が未
分極可撓性圧電体の静電容量以下にした製造工程であ
る。
【0022】未分極可撓性圧電体と可撓性誘電体層の積
層部分の未分極可撓性圧電体に印加される直流電圧は、
可撓性誘電体層の配置されてない部分の未分極可撓性圧
電体に印加される直流電圧の1/2以下にできる製造工
程である。
【0023】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を用い
て説明する。
【0024】(実施例)図1は本発明の一実施例のケー
ブル状圧力センサの見取図である。
【0025】同圧力センサは、芯電極3の周囲に可撓性
圧電体4を配置した後、可撓性圧電体4の一部の周囲に
配置された可撓性誘電体層7を配置し、可撓性圧電体4
および可撓性誘電体層7の周囲に可撓性外電極6を配置
して構成される。
【0026】可撓性誘電体層7の配置された部分の可撓
性圧電体4は、後述するように、分極時に充分な直流電
圧が印加されない、また、可撓性誘電体層7により機械
的インピーダンスが他の部分に比べ大きくなる。このた
め可撓性誘電体層7の配置された部分の可撓性圧電体4
の圧力感度は、他の可撓性圧電体4のそれに比べ充分に
低くできる。従って、複数のケーブル状圧力センサが近
接して配置される場合、この近接部分を不感部とするこ
とにより、近接部分に圧力が印加されても充分な誘起電
圧が発生しないので、複数のケーブル状圧力センサの近
接配置ができる。
【0027】芯電極3として、従来例で示した構成の芯
電極や複数の金属細線だけから成る芯電極などが用いら
れる。可撓性圧電体4として、ゴムや樹脂の中にチタン
酸鉛、チタン酸鉛ジルコン酸鉛などのセラミック圧電体
粉末を添加した複合体が用いられる。
【0028】可撓性誘電体層7として、高分子フィルム
が優れている。高分子フィルムは、芯電極3の周囲に可
撓性圧電体4を形成した構成物の機械的インピーダンス
に比べ小さな機械的インピーダンスを有するので、可撓
性圧電体4に巻き付けられても全体の機械的インピーダ
ンスを増加させない。従って、外部からの圧力に応じ
て、容易に変形するからである。また、前述したよう
に、高分子フィルムを可撓性圧電体4に巻き付けること
により、可撓性誘電体7を容易に可撓性圧電体4の任意
の位置に形成できる。また、高分子フィルムは、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、塩化ビニール、ナイロン、ポリエチレン、トリアセ
テートなど種々の材料で構成されるが、これらの中でも
ポリエチレンテレフタレートは高耐熱性(最高使用温度
150℃)を有する点で優れている。
【0029】しかし、高分子フィルムの厚さは数十μm
程度の比較的薄いフィルムが工業的に多く利用されてい
る。他方、後述するように、可撓性誘電体層7としての
高分子フィルムは、その静電容量が重要である。従っ
て、静電容量が比較的大きくてもよい場合、即ち、可撓
性誘電体層7の厚さが薄くてもよい場合には、高分子フ
ィルムが適している。しかし、静電容量が比較的小さい
ことが必要な場合、可撓性誘電体層7として、熱収縮チ
ューブが好ましい。熱収縮チューブの厚さは数百μm程
度であるので、その静電容量を容易に小さくできるから
である。
【0030】なお、可撓性外電極5は、従来例で示した
ようなアルミニウム箔、無電解メッキ法によるニッケル
膜や銅膜、および蒸着法によるアルミニウム膜などが用
いられる。
【0031】このような不感部を有するケーブル状圧力
センサを複数個用いて複数の場所の圧力を独立して検出
する場合、図2に示すように、圧力検出手段を含む制御
手段8に複数のケーブル状圧力センサ9、10、11を
並列に接続し、それぞれのケーブル状圧力センサはそれ
ぞれの場所9a、10a、11aに配設される。制御手
段8の面積は、広い場所9a、10a、11aに比べ遥
かに小さい場合、複数のケーブル状圧力センサ9、1
0、11は、制御手段8への接続部近傍の狭い場所8a
に互いに近接して配設される。このとき、場所8aの部
分の各ケーブル状圧力センサは、それらの各可撓性圧電
体4の周囲に可撓性誘電体層7を配置して、圧力制御装
置を構成することが望ましい。
【0032】従来のケーブル状圧力センサは、その全長
にわたり圧力感度を有するので、場所8aに圧力が印加
された場合、複数のケーブル状圧力センサに誘起電圧が
発生し、制御手段8の誤動作を招く。本発明の圧力制御
装置では、複数のケーブル状圧力センサが近接して配置
された部分の各可撓性圧電体4の周囲に可撓性誘電体層
7が配置されているので、各ケーブル状圧力センサの中
の場所8aの部分は圧力に対して不感部である。従っ
て、場所8aに圧力が印加されても、複数のケーブル状
圧力センサに誘起電圧が発生しない。
【0033】場所8aの面積は、他の場所9a、10
a、11aの面積比べ小さいので、通常、場所8aでの
圧力検出は不要であるが、場所8aも含めて圧力検出す
る必要のある場合、複数のケーブル状圧力センサ9、1
0、11の中でも最も場所8aに近い場所10aにある
ケーブル状圧力センサ10には不感部を有しないケーブ
ル状圧力センサを用い、他のケーブル状圧力センサ9、
11には上記不感部と同じ不感部を有するケーブル状圧
力センサを用いることが望ましい。この構成により、ケ
ーブル状圧力センサ10により場所8aを含め圧力検出
ができる。
【0034】なお、制御手段8は、各ケーブル状圧力セ
ンサからの誘起電圧に基づき圧力を検出すると共にその
圧力に応じて、電源の切断や投入あるいは警報の発生な
どの信号を制御する。
【0035】次に、不部分的に感部を有するケーブル状
圧力センサの製造方法について述べる。
【0036】本発明のケーブル状圧力センサは、芯電極
3に未分極可撓性圧電体4を形成し、未分極可撓性圧電
体4の所定の位置に可撓性誘電体層7を形成し、更に、
可撓性外電極5を未分極可撓性圧電体4および可撓性誘
電体層7の周囲に形成した後、芯電極3と可撓性外電極
5の間に直流高電圧(5〜10kV/mm)を印加して未分
極可撓性圧電体4を分極する工程を経て製造される。
【0037】ケーブル状圧力センサの断面構造は等価的
に図3(a)で示され、また、分極時の等価回路は図3
(b)で示される。ケーブル状圧力センサであっても、
本質的には図3(a)で示すように、芯電極3に対応し
た平面状下部電極3a、未分極可撓性圧電体4に対応し
た平面状未分極可撓性圧電体4a、可撓性誘電体層7に
対応した平面状可撓性誘電体層7aおよび可撓性外電極
5に対応した平面状可撓性外電極5aから成るコンデン
サ型圧力センサと等価である。従って、分極時の等価回
路は図3(b)のように示される。
【0038】静電容量Cdは可撓性誘電体層7の静電容
量、静電容量Cpは未分極可撓性圧電体4の静電容量、
また、電圧V0は直流高電圧である。可撓性誘電体層7
の積層されていない未分極可撓性圧電体4のみの部分で
は、未分極可撓性圧電体4に印加される電圧は、電圧V
0に等しい。しかし、未分極可撓性圧電体4と可撓性誘
電体層7の積層された部分では、それぞれに分割され
る。即ち、未分極可撓性圧電体4に印加される電圧をV
p、可撓性誘電体層7に印加される電圧をVdとする
と、Vp+Vd=V0が成立する。従って、未分極可撓
性圧電体4と可撓性誘電体層7の積層部分の未分極可撓
性圧電体4に印加される電圧Vpは、未分極可撓性圧電
体4のみの部分で同圧電体4に印加される電圧V0より
も低くなる。積層部分の未分極可撓性圧電体4は、充分
な分極電圧が印加されないので、不充分な分極のままで
ある。従って、分極後にこの部分に圧力を印加しても殆
ど誘起電圧を発生しない。他方、未分極可撓性圧電体4
のみの部分の同圧電体4は、充分高い分極電圧が印加さ
れるので、充分に分極される。従って、分極後にこの部
分に圧力を印加したとき、大きな誘起電圧を発生でき
る。以上に示したように、本発明の製造方法によれば、
部分的に不感部を有するケーブル状圧力センサを製造す
ることができる。
【0039】充分に低い電圧Vpを得るには、静電容量
Cdを静電容量Cp以下にすることが望ましい。これに
より、電圧Vpを電圧V0の1/2以下に低くできるか
らである。静電容量Cpは、圧電体材料の誘電率、圧電
体の厚さおよび圧電体の面積に依存して決まるので、所
定の静電容量Cdを得るには、可撓性誘電体層7とし
て、高分子フィルムや熱収縮チューブなどの材料やその
厚さなどを適切に選択すればよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
かかるケーブル状圧力センサは、可撓性圧電体の一部の
周囲に配置された可撓性誘電体層を有する構成されるの
で、可撓性誘電体層の配置された部分の可撓性圧電体
は、他の可撓性圧電体のそれに比べ充分に低くできる。
従って、複数のケーブル状圧力センサが近接して配置さ
れる場合、この近接部分を不感部とすることにより、近
接部分に圧力が印加されても充分な誘起電圧が発生しな
いので、複数のケーブル状圧力センサの近接配置ができ
る。
【0041】また、本発明の請求項2にかかるケーブル
状圧力センサは、可撓性誘電体層が高分子フィルムで構
成されるので、高分子フィルムを可撓性圧電体に巻き付
けることにより、可撓性圧電体の任意の部分に容易に可
撓性誘電体層を形成できる。
【0042】また、本発明の請求項3にかかるケーブル
状圧力センサは、可撓性誘電体層が熱収縮チューブで構
成されるので、小さな静電容量の可撓性誘電体層を形成
できる。
【0043】また、本発明の請求項4にかかる圧力制御
装置は、複数のケーブル状圧力センサが互いに近接する
部分の各可撓性圧電体の周囲に可撓性誘電体層を配置し
た構成であるので、複数のケーブル状圧力センサが近接
して配置された部分を不感部にできる。従って、この近
接部分に圧力が印加されても充分な誘起電圧が発生しな
いので、複数の場所の圧力検出とその圧力に対応して、
複数の場所で独立して、例えば電源切断などの制御を実
現できる。
【0044】また、本発明の請求項5にかかる圧力制御
装置は、複数のケーブル状圧力センサの中で制御手段に
最も近接した場所に配置されたケーブル状圧力センサの
可撓性圧電体を除き、残りの可撓性圧電体の周囲に可撓
性誘電体層を配置した構成であるので、複数のケーブル
状圧力センサが近接して配置された部分に圧力が印加さ
れたとき、制御手段に最も近接した場所に配置されたケ
ーブル状圧力センサの可撓性圧電体は、誘起電圧を発生
できる。従って、制御手段に最も近接した場所も含め複
数の場所の圧力検出とその圧力に対応した制御を実現で
きる。
【0045】また、本発明の請求項6にかかるケーブル
状圧力センサの製造方法は、未分極可撓性圧電体の所定
の位置に可撓性誘電体層を形成し、未分極可撓性圧電体
および誘電体層の周囲に可撓性外電極を配置した後に、
芯電極と可撓性外電極間に直流高電圧を印加して未分極
可撓性圧電体を分極する工程で構成されるので、未分極
可撓性圧電体と可撓性誘電体層の積層部分の未分極可撓
性圧電体を不充分な分極に止め、他方、可撓性誘電体層
の配置されてない部分の未分極可撓性圧電体を充分に分
極できる。従って、前者の未分極可撓性圧電体を不感部
に、後者の未分極可撓性圧電体を大きな誘起電圧を発生
できる可撓性圧電体にできる。
【0046】本発明の請求項7にかかるケーブル状圧力
センサの製造方法は、可撓性誘電体層の静電容量が未分
極可撓性圧電体の静電容量以下にしして分極する工程で
あるので、未分極可撓性圧電体と可撓性誘電体層の積層
部分の未分極可撓性圧電体に印加される直流電圧は、可
撓性誘電体層の配置されてない部分の未分極可撓性圧電
体に印加される直流電圧の1/2以下にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるケーブル状圧力セン
サの斜視図
【図2】本発明のケーブル状圧力センサを用いた圧力制
御装置の構成図
【図3】(a)ケーブル状圧力センサに等価なコンデン
サ型圧力センサの断面図 (b)分極時の等価回路を示す図
【図4】従来のケーブル状圧力センサの斜視図
【符号の説明】
3 芯電極 4 可撓性圧電体 7 可撓性誘電体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 雅彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 藤井 優子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芯電極と、前記芯電極の周囲に配置された
    可撓性圧電体と、前記可撓性圧電体の一部の周囲に配置
    された可撓性誘電体層と、前記可撓性圧電体および前記
    可撓性誘電体層の周囲に配置された可撓性外電極とから
    成るケーブル状圧力センサ。
  2. 【請求項2】可撓性誘電体層が高分子フィルムである請
    求項1記載のケーブル状圧力センサ。
  3. 【請求項3】可撓性誘電体層が熱収縮チューブであるで
    ある請求項1記載のケーブル状圧力センサ。
  4. 【請求項4】圧力検出手段を含む制御手段と、前記制御
    手段に並列に接続された複数のケーブル状圧力センサと
    から成り、前記複数のケーブル状圧力センサが互いに近
    接する部分の各可撓性圧電体の周囲に可撓性誘電体層を
    配置した圧力制御装置。
  5. 【請求項5】複数のケーブル状圧力センサの中で制御手
    段に最も近接した場所に配置されたケーブル状圧力セン
    サの可撓性圧電体を除き、残りの可撓性圧電体の周囲に
    可撓性誘電体層を配置した請求項4記載の圧力制御装
    置。
  6. 【請求項6】芯電極の周囲に未分極可撓性圧電体を形成
    し、前記未分極可撓性圧電体の所定の位置に可撓性誘電
    体層を形成し、前記未分極可撓性圧電体および前記可撓
    性誘電体層の周囲に可撓性外電極を配置した後に前記芯
    電極と前記可撓性外電極間に直流高電圧を印加して前記
    未分極可撓性圧電体を分極するケーブル状圧力センサの
    製造方法。
  7. 【請求項7】可撓性誘電体層の静電容量が未分極可撓性
    圧電体の静電容量以下である請求項6記載のケーブル状
    圧力センサの製造方法。
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