JP6338438B2 - 感圧ポリマーデバイス - Google Patents

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Description

本発明は、感圧ポリマーデバイスに関する。
従来、圧電体を用いた各種センサが知られている(例えば、特許文献1)。また、ポリマー系の圧電素子が知られている(例えば、特許文献2)。
特開平7−167605号公報 特開2009−156641号公報
ところで、圧力は重要な触覚の一つであり、感圧デバイスが医療分野の触診センサやウェアラブル生体センサ、ゲーム端末やモバイル端末の触覚センサ、ロボットの指先の握力や接触センサとして幅広い分野に応用されている。特に計測時に計測対象の形状への適合性が要求される場合は、柔軟性を有するデバイスが必要となる。また、端末機器の場合ではデバイスの薄さ、小型化、軽量化が重視される。また、ウェアラブルセンサの場合も柔軟性や軽量化などが要求される。このような要求に応えられものとしてポリマーエレクトレット材を用いた感圧センサデバイスがある。このような感圧センサデバイスにあっても、感度の向上は求められるところである。
1つの側面では、本明細書開示の感圧センサデバイスは、センサ感度に優れた感圧デバイスを提供することを課題とする。
本明細書開示の感圧ポリマーデバイスは、感圧性を示すエレクトレット材と、前記エレクトレット材の周囲に配置される有機絶縁誘電材と、前記有機絶縁誘電材に設置される導体パッドと、前記導体パッドから引き出される信号線と、を備える。
本明細書開示の感圧ポリマーデバイスによれば、センサの感度を向上させることができる。
図1は実施形態の感圧ポリマーデバイスの概略構成を模式的に示す説明図である。 図2は単一の感圧センサを模式的に示す説明図である。 図3は単一の感圧センサを組み込んだ作動増幅回路の一例を示す説明図である。 図4は比較例の感圧ポリマーデバイスの説明図である。 図5は他の比較例の感圧ポリマーデバイスの説明図である。 図6は図5に示す比較例の感圧ポリマーデバイスに用いられる単一の感圧センサを模式的に示す説明図である。 図7は図5に示す比較例の単一の感圧センサを組み込んだ作動増幅回路の一例を示す説明図である。 図8は図5に示す比較例の感圧ポリマーデバイスの概略構成を模式的に示す説明図である。 図9は実施形態の感圧ポリマーデバイスと比較例の感圧ポリマーデバイスとの感度を比較して示すグラフの一例である。 図10は実施形態の感圧ポリマーデバイスの製造工程の説明図である。 図11は他の実施形態の感圧ポリマーデバイスの概略構成を模式的に示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。ただし、図面中、各部の寸法、比率等は、実際のものと完全に一致するようには図示されていない場合がある。また、図面によっては、説明の都合上、実際には存在する構成要素が省略されていたり、寸法が実際よりも誇張されて描かれていたりする場合がある。
(実施形態)
実施形態の感圧ポリマーデバイス1は、感圧性を示すエレクトレット材を用いる。エレクトレット材は、一般的に、ポリマーフィルムを二軸方向に延伸して層状構造の多孔質ポリマーを形成し、これに高電圧を印加することで電荷をフィルム内部の層状構造に供給することにより形成される。層状構造に供給された電荷は双極子となり、上下両表面に電極が形成されたフィルムに圧力を印加すると、内部の双極子が分極し、上下電極間に電圧を生じる仕組みとなる。このようなエレクトレット材は、フッ素樹脂、ポリプロピレンなどの有機材料から形成できることが実証されている。従来の圧力センサとして、例えば、水晶やピエゾ(PZT)などの圧電結晶を用いるもの、有機圧電性フィルム(ポリフッ化ビニリデン、PVDF)がある。さらに、圧力による抵抗体の抵抗値が変化することを利用した歪ゲージや感圧ゴムを利用したもの、有機圧電膜を用いたもの等が知られている。
このように、多種多様な圧力センサの中で、柔軟性、軽量化、薄さが求められる用途に対しては、本実施例に用いられるエレクトレット材や、有機圧電膜が優位となる。ここで、有機圧電膜を含む圧電材料は、一般的に焦電性を有するため、温度特性が問題となることがある。すなわち、有機圧電膜は、圧力測定時の温度の影響を受けることがあると考えられる。この点で、エレクトレット材が優位となる。
また、圧電材料は、正応力の他にせん断応力にも高い感度を有している。このため、正応力を測定する用途に対しては、エレクトレット材や、歪ゲージが優位となる。
このようなセンサ毎の特性を総合的に考慮すると、柔軟性、軽量化、薄さが求められ、さらに、正応力を測定するという用途に対しては、エレクトレット材が優位となる。そこで、本実施形態では、エレクトレット材を用いている。
図1を参照すると、本実施形態の感圧ポリマーデバイス1は、感圧性を示すエレクトレット材により形成される感圧センサ4と、エレクトレット材により形成される感圧センサ4の周囲に配置される有機絶縁誘電材である絶縁性接着層5及び充填層6を備える。また、感圧ポリマーデバイス1は、絶縁性接着層5に設置される下部導体パッド3aを備える。すなわち、絶縁性接着層5を介して感圧センサ4が設置される下部導体パッド3aを備える。さらに、感圧ポリマーデバイス1は、下部導体パッド3aから引き出される信号線となる下部配線3bを備える。絶縁性接着層5は、絶縁性接着シートを用いてもよいし、絶縁性接着剤を用いてもよい。また、充填層6は、絶縁性接着シートを配置することにより形成している。充填層6は、絶縁性接着剤を用いて形成してもよい。本実施形態で使用される絶縁性接着層には、クロロプレンゴム、ニトリルゴム等を主成分とするゴム系接着剤、酢酸ビニル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂等を主成分とするポリオレフィン系接着剤、ポリエステル系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、シリコーン系接着剤などの任意の絶縁性接着シートや絶縁性接着剤を用いることができる。また、その接着の機構として、熱硬化性接着剤、UV硬化性接着剤やホットメルト接着剤などを使用することができる。
さらに詳細に説明すると、感圧ポリマーデバイス1は、対向配置された上部回路基板2と下部回路基板3を備える。上部回路基板2は、第1の回路基板に相当し、下部回路基板3は、第2の回路基板に相当する。上部回路基板2及び下部回路基板3は、例えば、それぞれプラスチックフィルム回路基板とすることができる。ここでいうプラスチック回路基板とは、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリオレフィン、ポリアクリレート等の任意のプラスチックフィルム上に、サブトラクティブ法、アディティブ法もしくは印刷法など任意の方法で導体回路が形成された回路基板である。上部回路基板2及び下部回路基板3は、それぞれ対向面20a、30aを向い合せて配置されている。上部回路基板2の対向面20aには、上部導体パッド2aが設けられている。また、下部回路基板3の対向面30aには、上部導体パッド2aと対となる下部導体パッド3aが設けられている。一対の上部導体パッド2a、下部導体パッド3a及び下部導体パッド3aに絶縁性接着層5を介して設置された感圧センサ4が単一のエレクトレットセンシングドットを形成する。エレクトレットセンシングドットは、感圧ポイントを形成することとなり、複数のエレクトレットセンシングドットを分布させ、各エレクトレットセンシングドットの出力値から圧力の分布を知ることができる。本実施形態の感圧ポリマーデバイスにおいて、1層の感圧センサ4に対して、絶縁性接着層5および充填層6を介して一対の上部導体パッド2aと下部導体パッド3aを形成することもできれば、1層の感圧センサ4に対して、対となる複数の上部導体パッド2aと下部導体パッド3aを形成することもできる。そして、本実施形態においては、センシングドット間の干渉を防止し、正確な圧力分布が測定できるという観点から、一対の上部導体パッド2aと下部導体パッド3aに対して、1層の感圧センサを使用するのが好ましい。
感圧ポリマーデバイス1は、上部導体パッド2aから引き出される信号線となる上部配線2bを備える。上部配線2bと下部配線3bとは、充填層6により、電気的に隔離されているが、その一部を導電性ペーストや異方性導電膜(ACF)7などを介して接合することもできる(図1)。
図1に示す実施形態では、下部回路基板3に設けられた下部導体パッド3aに感圧センサ4が設置されているが、感圧センサ4は、上部導体パッド2aに設置してもよいし、下部導体パッド3aと上部導体パッド2aの双方に設置してもよい。上部導体パッド2a、上部配線2b、下部導体パッド3a、下部部配線3bは、銅製とされているが、アルミニウムやニッケル、クロム等を採用することもできる。これらの厚みtは、0.5〜35μmの範囲で設定されている。
ここで、図2、図3を参照して単一の感圧センサ4について説明する。図2は単一の感圧センサ4を模式的に示す説明図である。図3は単一の感圧センサ4を組み込んだ作動増幅回路8の一例を示す説明図である。本実施形態の感圧ポリマーデバイス1は、上述のように1層もしくは複数の感圧センサ4を備えるが、それぞれの感圧センサ4は、図2、図3に示すように周囲を有機絶縁誘電材である絶縁性接着層5及び充填層6によって覆われている。本実施形態では、絶縁性接着層5及び充填層6によりエレクトレット材料により形成された感圧センサ4を覆っているが、要は、感圧センサ4の周囲を、高絶縁性を有し、低誘電率である有機絶縁誘電材で覆っていればよい。従って、単一の材料によって覆ってもよいし、複数の他の有機絶縁誘電材料を用いて感圧センサ4の周囲を覆ってもよい。ここで、本実施例のように、感圧センサ4の全表面を有機絶縁誘電材で覆うことが望ましい。周囲を有機絶縁誘電材で覆われた感圧センサ4は、図3に示すように作動増幅回路8に組み込まれ、感圧センサ4毎に圧力値を出力する。また、本実施形態において、有機絶縁誘電材と感圧センサの間および有機絶縁誘電材と上部もしくは下部の導体パッドの間には、空隙なく有機絶縁誘電材が充填されていることが好ましいが、本実施形態の感圧ポリマーデバイスの性能を損なわない範囲で空隙が存在しても差し支えない。
感圧センサ4は、このように周囲を有機絶縁誘電材で覆うことにより、あたかも感圧センサ4に直列キャパシタを付加した状態となり、周囲の有機絶縁誘電材を含めた感圧センサ4全体のキャパシタンスを減少させる。感圧センサ4のキャパシタンスの減少により、圧力印加に応じて発生する感圧センサ4を形成するエレクトレット材内部の分極量に対してより大きな電圧が得られる。
ここで、図4乃至図9を参照して、比較例の感圧ポリマーデバイス100、200について説明する。図4は比較例の感圧ポリマーデバイス100の説明図である。図5は他の比較例の感圧ポリマーデバイス200の説明図である。図4に示す感圧ポリマーデバイス100は、感圧センサ4に接するように上部導体パッド2aと下部導体パッド3aとが対をなして形成される多数の感圧ポイントを備える。感圧ポリマーデバイス100は、実施形態の感圧ポリマーデバイス1とは異なり、単一の感圧センサ4に直接上部導体パッド2aと下部導体パッド3aが設置されてセンシングドットが形成されている。このように感圧センサ4に直接多数の導体パッド2aおよび3aを形成すると、電荷リークの問題が生じるとともに、センシングドット間にセンシング層となる感圧センサ4が存在することとなり、センシングドット間が干渉しあうという問題が生じる。すなわち、あるセンシングドットが押圧されると、その影響が周囲のセンシングドットに及び、正確な圧力分布を把握しにくくなる。
これに対し、図5に示す他の比較例の感圧ポリマーデバイス200では、感圧センサ4が分離しており、それぞれの感圧センサ4上部導体パッド2aと及び下部導体パッド3aが設置されている。このように、感圧センサ4を分割して設置することにより、押圧された際の周囲の感圧センサ4への影響は遮断することができ、センシングドット間の干渉は回避することができる。しかしながら、このように、単に分割された感圧センサ4に直接接するように導体パッド2aおよび3aを形成した場合、電荷リークの問題が残る。また、センサの感度向上の対策も依然として求められる状態である。
ところで、センサ、すなわち、感圧センサ4の感度は、エレクトレット材の内部注入された電荷の密度に依存する。注入された電荷の密度は、エレクトレット材の絶縁性が保たれる前提で最大化する制約があるため、限界がある。従って、注入電荷密度を増やさないままで感度を上げる対策が求められる。従って、感圧センサ4の感度向上のために、電荷リークを抑制する必要がある。感圧センサ4における電荷リークとして、以下の2種類の形態が考えられる。
まず、1つ目の形態として、外部回路のリークが考えられる。図6は図5に示す比較例の感圧ポリマーデバイス200に用いられる単一の感圧センサ4を模式的に示す説明図である。図7は図5に示す比較例の単一の感圧センサ4を組み込んだ作動増幅回路8の一例を示す説明図である。図8は図5に示す比較例の感圧ポリマーデバイス200の概略構成を模式的に示す説明図である。感圧センサ4が図7に示すように外部回路となる作動増幅回路8に組み込まれる場合、実際の実装状態では、図8に示すようにそれぞれ電極となる上部導体パッド2aと下部導体パッド3aとの間でのリーク、すなわち、電極間でのリークが問題となる。例えば、図8に示すように、絶縁性接着層5を隔てただけで上部導体パッド2aと下部導体パッド3aとが近接して配置されているような場合には、電極間のリークが問題である。外部回路のリークとしては、作動増幅回路8へのリークとして、高インピダンスアンプを用いた場合に、例えば、1pA以下のリークが見積もられる。また、回路基板のグランドへのリークとして例えば、数pAが見積もられる。そして、上述の電極間のリークとして、例えば、1〜3nAのリークが見積もられる。
このように、電極間のリークが問題となるのは、エレクトレット材は、高い発生電圧の割には、圧電歪定数(d定数)がさほど大きくなくないことに起因する。これにより、エレクトレット材の加圧状態が継続されると検出回路、すなわち、作動増幅回路8のリーク電流によって、発生した電荷が相殺されやすくなる。特に、感圧センサ4の上下の電極間リークにより応答電圧が少しずつ低下することとなる。
電荷リークの2つ目の形態として、内部電荷のリークが考えられる。すなわち、エレクトレット材の表面にトラップされた電荷が逃げ易く、センサ感度に変化を起こすことが考えられる。図6を参照すると、感圧ポリマーデバイス200が備える個々の感圧センサ4は、直接上部導体パッド2aと下部導体パッド3aが設置されており、周囲は露出した状態となっている。このような感圧センサ4が、図7に示すように作動増幅回路8に組み込まれると、熱や外部印加電位により、感圧センサ4の表面の近くにトラップされている内部電荷が電極に逃げ出す可能性がある。
本実施形態の感圧ポリマーデバイス1では、外部回路のリークの低減のために、感圧センサ4の表面を覆う絶縁性接着層5や充填層6には、体積抵抗率が1×1014Ωcm以上、好ましくは1×1015Ωcm以上の高い絶縁性を有するものを用いている。このように、高い絶縁性を有する材料により感圧センサ4を覆うことは、感圧センサ4内の注入電荷の電極、すなわち上部導体パッド2aや下部導体パッド3aへの逸散を抑制するため、内部リーク対策ともなる。なお、本実施形態において感圧センサ4を形成するエレクトレット材自身も高い絶縁性(体積抵抗率:>1×1014Ωcm)を備えている。
ここで、図9を参照しつつ、実施形態の感圧ポリマーデバイス1と比較例の感圧ポリマーデバイス200との感度を比較しつつ、説明する。図9の横軸は、直列容量Csを示す。具体的に、本実施形態の感圧ポリマーデバイス1における容量Csと比較例の感圧ポリマーデバイス200の容量Cとの比率Cs/Cを示している。縦軸は、感度を示す。具体的に、本実施形態の感圧ポリマーデバイス1による出力Vsと比較例の感圧ポリマーデバイス200による出力Vとの比率Vs/Vを示している。図9を参照すると、本実施形態の感圧ポリマーデバイス1において、感圧センサ4の周囲に配置されたキャパシタの容量が小さいほど、電圧向上効果が高いことがわかる。この観点から、感圧センサ4の周囲を覆う有機絶縁誘電材は、できるだけ低誘電率の材料を用いることが望ましい。
なお、従来のセンサに個別のキャパシタ部品を直列接続しても、本実施形態等同様の効果は得難い。これは、キャパシタ部品の電極間におけるリークが上述の感度向上効果を相殺してしまうことに起因する。本実施形態の感圧ポリマーデバイス1は、各感圧センサ4の周囲を、高絶縁性を有する低誘電率有機材料で覆うことにより、センサの小容量化と電荷の内部及び外部リークを低減させて、センサの電圧感度の向上を可能としている。
以上のような本実施形態の感圧ポリマーデバイス1によれば、センサの感度を向上させることができる。本実施形態の感圧ポリマーデバイス1は、柔軟性を有するため、計測対象の形状に良く適合し、高感度に小ピッチ多ポイントの感圧センシングを行うことができる。
つぎに、図10を参照しつつ、実施形態の感圧ポリマーデバイス1の製造方法について一例を説明する。まず、A−1で示す工程において、下部導体パッド3a及び下部配線3bを形成する準備を行う。支持膜50上に後に下部回路基板3となるプラスチック製の基材30を配置する。基材30上には銅箔31を設置しておく。A−2で示す工程において、支持膜50上にエレクトレット材からなるセンシングシート40を設置する。A−3で示す工程において、上部導体パッド2a及び上部配線2bを形成する準備を行う。支持膜50上に後に上部回路基板2となるプラスチック製の基材20を配置する。基材20上には銅箔21を設置しておく。基材20及び基材30は、フィルム状の部材であり、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどから適宜選択される。
B−1で示す工程において、パターン形成が行われる。すなわち、下部導体パッド3a及び下部配線3bが形成される。そして、下部導体パッド3a上に絶縁性接着層5が形成される。絶縁性接着層5は、絶縁性接着シートを貼付することにより形成される。B−2で示す工程において、センシングシート40のカットを行う。具体的に、下部導体パッド3aの寸法に対応させて、センシングシート40をカットする。このとき、支持膜50まで切れ込むが及ぶようにしておく。B−3で示す工程において、パターン形成が行われる。すなわち、上部導体パッド2a及び上部配線2bが形成される。そして、上部導体パッド2a及び上部配線2bの一部を覆うように充填層6を設置する。充填層6は、フィルム状の材料を載置し、貼付することにより形成される。充填層6は、感圧センサ4の厚みと同等の厚みとすることが望ましい。B−1に示す工程及びB−3に示す工程におけるパターン形成は、銅箔21、31(金属層)をエッチングしてもよく、レーザ加工しても良い。また、アディティブ法や印刷法で形成することもできる。
Cで示す工程において、センシングシート40をカットすることによって形成された感圧センサ4を、下部導体パッド3aに対向させ、感圧センサ4を絶縁性接着層5上に当接させる。そして、例えば、60℃の条件下において、0.5MPaの圧力でプレスし、両者を接合する。その後、Dで示す工程において、センシングシート40を支持していた支持膜50を引き剥がすと、感圧センサ4が絶縁性接着層5を介して下部導体パッド3a上に設置された状態となる。Dで示す工程に引き続き行われるEで示す工程において、下部配線3b上に異方性導電膜(AFC)7を設置する。AFC7は、シート状で準備されており、転写により設置される。ACF7は、ペースト状で準備しておくこともできる。
Eで示す工程に引き続き行われるFで示す工程において、充填層6と感圧センサ4とを対向させ、両者を当接させる。そして、例えば、60℃の条件下において、0.5MPaの圧力でプレスし、両者を張り合わせ、接合する。充填層6は、感圧センサ4間の隙間に入り込み、絶縁性接着層5とともに、各感圧センサ4の周囲を覆う。ここで、充填層6は、上部回路基板2、下部回路基板3と感圧センサ4とを接合するため、100℃以下の融点を示すホットメルト接着シートであることが望ましい。充填層6は、ポリオレフィン系、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリエステル系やアクリル系などの材料を用いることができる。充填層6の体積抵抗率は1×1014Ωcm以上であることが望ましく、1×1015Ωcm以上であることがより望ましい。また、充填層6と感圧センサ4との密着性を向上するために、感圧センサ4の表面にはプラズマ処理などの表面処理を施すことができる。感圧ポリマーデバイス1は、複数の独立した感圧センサ4を有するマルチポイントセンサーとすることができる。
Gで示す工程において、例えば、130℃の条件下において、0.25MPaの圧力でACF7が設置された箇所をプレスし、ACF7を上部配線2bと下部配線3bとに接合する。最後に、Hで示す工程において基材20、基材30が設置されている支持膜50を剥がせば、感圧ポリマーデバイス1が完成する。
以上が感圧ポリマーデバイス1の製造方法の一例である。このようにして製造される感圧ポリマーデバイス1は、脈波、脈拍センサなどの生体センサに適用することができる。
上記実施形態では、下部回路基板3側に感圧センサ4を設けていたが、例えば、上部回路基板2側に感圧センサ4を設けてもよいし、図11に示す感圧ポリマーデバイス11のように、上部回路基板2と下部回路基板3の双方に感圧センサ4を設けるようにしてもよい。このように2層のセンシング層が形成されることにより、感度のさらなる向上が期待される。具体的には、センサ感度を1.5〜2倍に向上することができる。また、内部及び外部電荷のリークを低減することにより、一定荷重と変動荷重の両方を精度よく検出できる。リーク電流は、具体的に、1〜3nAであったものを数pAに低減することができた。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
1 感圧ポリマーデバイス
2 上部回路基板(第1の回路基板)
2a 上部導体パッド
2b 上部配線
3 下部回路基板(第2の回路基板)
3a 下部導体パッド
3b 下部配線
4 感圧セル
5 絶縁性接着層
6 充填層

Claims (4)

  1. 感圧性を示す複数のエレクトレット材と、
    前記エレクトレット材の周囲を覆う有機絶縁誘電材と、
    前記有機絶縁誘電材に複数の前記エレクトレット材にそれぞれ対応させて設置される導体パッドと、
    前記導体パッドから引き出される信号線と、
    備え、
    前記エレクトレット材毎にエレクトレットセンシングドットが形成された感圧ポリマーデバイス。
  2. 前記導体パッドは、対向配置された第1の回路基板と第2の回路基板のそれぞれの対向面に設けられ、
    前記エレクトレット材は、前記第1の回路基板と前記第2の回路基板に設けられた前記導体パッドのうち、少なくとも一方に設けられ、
    前記有機絶縁誘電材は、前記導体パッドと前記エレクトレット材とを接合する絶縁性接着層と、前記第1の回路基板と前記第2の回路基板との間に形成された充填層を含む請求項1に記載の感圧ポリマーデバイス。
  3. 前記充填層は、融点が100℃以下のホットメルト接着シートである請求項2に記載の感圧ポリマーデバイス。
  4. 前記充填層の体積抵抗率は、1×10 14 Ωcm以上である請求項2又は3に記載の感圧ポリマーデバイス。
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