JP2002252011A - 燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システム

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JP2002252011A JP2001048712A JP2001048712A JP2002252011A JP 2002252011 A JP2002252011 A JP 2002252011A JP 2001048712 A JP2001048712 A JP 2001048712A JP 2001048712 A JP2001048712 A JP 2001048712A JP 2002252011 A JP2002252011 A JP 2002252011A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料電池内部の水分状態を最適に保ち、高効
率な発電を可能とする燃料電池システムを提供する。 【解決手段】 燃料電池10に対する要求電力量Pr
と、電圧電流検出手段13にて検出した出力電圧値およ
び出力電流値から求められる燃料電池10の内部抵抗値
Rpとに基づいて、燃料電池10に供給される酸素の加
湿度を制御する。要求電力量Prにおける燃料電池10
の内部抵抗理論値Rrに対する内部抵抗値Rpの比が所
定値を超えている場合には、水分が不足していると推定
できるので、燃料電池10に供給される酸素の加湿度を
所定量増加させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素と酸素との化
学反応により電気エネルギーを発生させる燃料電池から
なる燃料電池システムに関するもので、車両、船舶及び
ポータブル発電器等の移動体に適用して有効である。
【0002】
【従来の技術】例えば電気自動車に搭載される燃料電池
システムでは、燃料電池が車両走行に必要な電力を発電
するための水素量および酸素量(空気量)を導出し、こ
れらのガスを燃料電池に供給している。
【0003】発電時における燃料電池の内部抵抗は、燃
料電池内部の電解質膜の湿潤度に影響することが知られ
ており、充分な湿潤が得られず電解質膜が乾燥した場合
には、内部抵抗が大きくなり燃料電池内における電力損
失が増大する。このため、効率のよい電力供給を行うた
めには、水素および空気を加湿した状態で供給し、燃料
電池内部の湿潤を保つ必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、現状では燃
料電池に供給される水素および空気に対する加湿量の制
御は行われていない。このため、経時的に変化する負荷
に対して、燃料電池内部の水分が不足あるいは過剰とな
る場合がある。
【0005】図12は燃料電池に対する負荷、セル電
圧、平均電流密度、供給される空気の湿度の関係を示し
ており、負荷が急激に増大した場合に、燃料電池内部の
水分量が不足していると燃料電池の出力が低下する。こ
のように、水分が不足した場合には、内部抵抗が増大し
て燃料電池の出力および発電効率が低下するという問題
がある。
【0006】また、水分が過剰である場合には、燃料電
池内部において凝縮した水がガス流路を塞いでしまい、
発電のためのガスが充分行き渡らずに燃料電池の出力が
低下したり、低温時において凝縮した水が凍結すること
で発電ができず起動が困難になるという問題がある。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑み、燃料電池内
部の水分状態を最適に保ち、高効率な発電を可能とする
燃料電池システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、水素と酸素とを電気化
学反応させて電気エネルギを発生させる燃料電池(1
0)を備える燃料電池システムであって、燃料電池(1
0)に供給される水素および酸素のうち少なくとも酸素
を加湿する加湿手段(22、24)と、燃料電池(1
0)の出力電圧値および出力電流値を検出する電圧電流
検出手段(13)と、燃料電池(10)に対する要求電
力量(Pr)と、電圧電流検出手段(13)にて検出し
た出力電圧値および出力電流値から求められる燃料電池
(10)の内部抵抗値(Rp)とに基づいて、燃料電池
(10)に供給される酸素の加湿度を制御する制御部
(40)とを備えることを特徴としている。
【0009】このように、燃料電池(10)に対する要
求電力量(Pr)と、燃料電池(10)の内部抵抗値
(Rp)に基づいて酸素の加湿度を制御することによ
り、燃料電池(10)内部の電解質膜の湿潤度を最適状
態に保つことができる。なお、本明細書中においては、
「酸素」は酸素ガス単独のみならず、酸素ガスを含んで
いる空気を含む。
【0010】また、燃料電池(10)の内部抵抗値が大
きい場合には、燃料電池内の水分が不足していると推定
できるため、請求項2に記載の発明では、要求電力量
(Pr)における燃料電池(10)の内部抵抗理論値
(Rr)に対する内部抵抗値(Rp)の比が所定値を超
えている場合に、目標加湿度を所定値増加させている。
【0011】また、燃料電池の負荷変動が大きい場合、
すなわち、燃料電池に対する要求電力量の変動が大きい
場合に燃料電池内の水分が不足することから、請求項3
に記載の発明では、要求電力量(Pr)の変化量(ΔP
r)が所定変化量を超えている場合に、酸素の目標加湿
度を所定値増加させている。
【0012】また、請求項4に記載の発明では、制御部
(40)は、燃料電池(10)が要求電力量(Pr)を
出力するために必要とされる燃料電池(10)の電流密
度が所定電流密度を超えている場合には、電流密度が所
定電流密度を超えていない場合に比較して、目標加湿度
の初期値を高く設定することを特徴としている。
【0013】このように、空気目標加湿度の初期値を、
低負荷時には低く設定し、高負荷時には高く設定するこ
とで、空気目標加湿度をより速く適切な値にすることが
できる。なお、燃料電池(10)の電流密度に代えて、
燃料電池に対する要求電力量に基づいて目標加湿度の初
期値を設定してもよい。
【0014】また、加湿手段は、請求項5に記載の発明
のように、タンク内に貯蔵された水にガスを通過させる
バブリング式の加湿装置(22)を用いることができ、
あるいは、請求項6に記載の発明のように、燃料電池
(10)に供給される酸素に水を噴射するインジェクタ
式の加湿装置(24)を用いることができる。
【0015】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
【0016】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明の
第1実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。本第1
実施形態は、燃料電池システムを燃料電池を電源として
走行する電気自動車(燃料電池車両)に適用したもので
ある。
【0017】図1は、実施形態の燃料電池システムの全
体構成を示している。図1に示すように、本実施形態の
燃料電池システムは、水素と酸素との電気化学反応を利
用して電力を発生する燃料電池(FCスタック)10を
備えている。本第1実施形態ではFCスタック10とし
て固体高分子電解質型燃料電池を用いており、基本単位
となるセルが複数積層されて構成されている。各セル
は、電解質膜が一対の電極で挟まれた構成となってい
る。
【0018】FCスタック10では、以下の水素と酸素
の電気化学反応が起こり電気エネルギが発生する。 (負極側)H2→2H++2e- (正極側)2H++1/2O2 +2e-→H2O FCスタック10は、インバータ11や図示しない2次
電池等の電気機器に電力を供給するように構成されてい
る。インバータ11は、FCスタック10から供給され
た直流電流を交流電流に変換して走行用モータ(負荷)
12に供給し、モータ12を駆動している。図2は燃料
電池システムにおけるFCスタック10の電圧電流検出
部の拡大図であり、図2に示すようにFCスタック10
には、FCスタック10の出力電圧値および出力電流値
を検出する電圧電流検出部13が設けられている。
【0019】図3は、燃料電池システムにおけるガス供
給部の拡大図である。図3に示すように、燃料電池シス
テムには、FCスタック10の酸素極(正極)側に空気
(酸素)を供給するための空気経路20と、FCスタッ
ク10の水素極(負極)側に水素を供給するための水素
経路30が設けられている。空気経路20には空気供給
装置21が設けられ、水素経路30には水素供給装置3
1が設けられている。空気供給装置21としては、例え
ば空気圧送用の送風機(ガス圧縮機)を用いることがで
き、水素供給装置31としては、例えば水蒸気改質装置
を用いることができる。
【0020】発電時における電気化学反応のために、F
Cスタック10内の電解質膜を水分を含んだ湿潤状態に
しておく必要がある。このため、空気経路20には空気
に加湿を行うための加湿装置22が設けられている。同
様に、水素経路30には水素に加湿を行うための加湿装
置32が設けられている。図3に示すように、本第1実
施形態では、加湿装置22、32には、タンク内の水に
ガスを通過させて加湿するバブリング方式の加湿装置を
用いている。
【0021】これらの加湿装置22、32により、空気
経路20を通過する空気および水素経路30を通過する
水素に加湿が行われ、FCスタック10には加湿された
空気および水素が供給される。これにより、FCスタッ
ク10内部は湿潤状態で作動することとなる。
【0022】本第1実施形態の燃料電池システムでは、
図3に示すように、空気経路20および水素経路30に
は、それぞれ加湿装置22、32のバイパス経路20
a、30aが設けられている。それぞれのガス経路2
0、30とバイパス経路20a、30aとの分岐点に
は、流路切替弁23、33が設けられている。流路切替
弁23、33は、バルブオンでガスを加湿装置21、3
1側に流し、バルブオフでガスをバイパス通路20a、
30a側に流すように構成されている。
【0023】ここで、加湿装置22、32による空気あ
るいは水素への加湿量制御について説明する。FCスタ
ック10に供給されるガスの加湿量制御は、流路切替弁
23、33をデューティ比制御し、ガスが加湿装置2
2、32とバイパス通路20a、30aとを通過する時
間割合を制御することで行う。
【0024】図4は加湿装置22、32の制御説明図で
ある。図4(a)は目標加湿度Hr(%RH:相対湿
度)とバルブオンデューティDt(%)との関係を予め
設定したマップであり、図4(b)はバルブ動作周期T
p(秒)とバルブオン時間Ton(秒)との関係を示し
ている。バルブオンデューティDtは、バルブ動作周期
Tpにおけるバルブオン時間Tonの割合である。図4
(a)のマップは加湿装置22、32の種類等に従って
適宜設定されるものである。バルブ動作周期Tpは任意
に設定でき、本実施形態ではTp=5秒としている。
【0025】図4(a)のマップから目標加湿度に基づ
いてバルブオンデューティDtを求め、バルブ動作周期
Tpに対するバルブオン時間TonをTon=Tp×D
t/100(秒)で求める。
【0026】図5はFCスタック10内部における水分
の移動状態を示している。図5に示すように、FCスタ
ック10内部では、空気極10c側の水分が電解質膜1
0b中を空気極10c側から水素極10a側に拡散す
る。この水分拡散により、電解質膜10bの伝導率があ
る程度大きく保たれることとなる。
【0027】図6は、空気湿度が100%RHの場合に
おける、水素湿度(%RH)、電流密度(A/c
2)、単セル電圧(V)の関係を示している。図6よ
り、電流密度とセル電圧の関係は、水素湿度の変化にほ
とんど影響を受けないことが分かる。
【0028】従って、本第1実施形態の燃料電池システ
ムでは、水素の加湿量を極力低減し、主に空気の加湿量
を制御することで、FCスタック10内部の湿度制御を
行っている。
【0029】本実施形態の燃料電池システムには各種制
御を行う制御部(ECU)40が設けられている。制御
部40には、ガスの目標加湿度を演算する目標値演算部
41と、目標加湿度に基づいてガス加湿量を制御する加
湿量制御部42を備えている。制御部40には、負荷1
1からの要求電力信号、電圧電流検出部13からの電圧
値および電流値等が入力される。また、制御部50は、
インバータ11、ガス供給装置21、31、流路切替弁
23、33等に制御信号を出力するように構成されてい
る。
【0030】次に、上記構成の燃料電池システムの作動
を図7に基づいて説明する。図7は本実施形態の燃料電
池システムの作動を示すフローチャートである。なお、
制御周期は数ミリ秒〜数十ミリ秒とする。
【0031】まず、水素の目標湿度Hhを設定し(ステ
ップS10)、空気の目標湿度基本値Hboを設定する
(ステップS11)。水素目標湿度Hhを例えば20%
RHに設定し、空気目標湿度基本値Hboを例えば30
%RHに設定する。空気目標湿度補正値Hfboの初期
値を0に設定する(ステップS12)。
【0032】次に、アクセル開度、車速、ブレーキ等の
信号に基づいて、車両走行に必要とされる要求電力Pr
を検出する(ステップS13)。現在の要求電力Pr
(t)と前回制御時の要求電力Pr(t−1)との差Δ
Prを算出し(ステップS14)、要求電力の変化量Δ
Prが所定値α(例えば5kW)を超えているか否かを
判定する(ステップS15)。すなわち、FCスタック
10に対する負荷変動が急激な増大であるか否かを判定
する。
【0033】この結果、要求電力の変化量ΔPrが所定
値αを超えている場合には、まず、電圧電流検出部13
によりFCスタック10の現在の出力電圧値Vpおよび
出力電流値Ipを検出し(ステップS16)、FCスタ
ック10の現在の内部抵抗値Rpを、Rp=Vp/Ip
で算出する(ステップS17)。
【0034】次に、上記ステップS13で検出した要求
電力PrにおけるFCスタック10の内部抵抗基準値R
rを求める(ステップS18)。図8は、要求電力Pr
とFCスタック10の内部抵抗値Rrとの関係を予め設
定したマップである。図8に示すマップから、FCスタ
ック10が要求電力Prを出力した場合の内部抵抗基準
値Rrを求める。
【0035】次に、現在の内部抵抗値Rpの要求電力P
rにおける内部抵抗基準値Rrに対する比が所定値β
(例えば110%)を超えているか否か、Rp/Rr≧
βであるか否かを判定する(ステップS19)。すなわ
ち、要求電力量Prに対する内部抵抗理論値である内部
抵抗基準値Rrに対して、実際の内部抵抗値Rpが大き
すぎないか否かを判定する。
【0036】この結果、内部抵抗基準値Rrに対して実
際の内部抵抗値Rpが所定値以上大きい場合には、FC
スタック10内の水分量が不足していると推定されるの
で、空気目標湿度補正値Hfboを所定値γ(例えば1
%RH)だけ増加させる(ステップS20)。
【0037】一方、内部抵抗基準値Rrに対して現在の
内部抵抗値Rpが所定値より小さい場合には、FCスタ
ック10内の水分量は不足していないと推定されるの
で、空気目標湿度補正値Hfboを所定値γだけ減少さ
せる(ステップS21)。また、上記ステップS15で
要求電力の変化量ΔPrが所定値αを超えていない場合
にも、同様に空気目標湿度補正値Hfboを所定値γだ
け減少させる。これにより、ステップS20で増加させ
る空気加湿量が無限に増大するのを防止することができ
る。
【0038】次に、最終的な空気目標湿度Hoを、空気
目標湿度基本値Hboと空気目標湿度補正値Hfboと
の和から求める(ステップS22)。この空気目標湿度
Hoに上下限値を設定する(ステップS23)。すなわ
ち、空気目標湿度Hoが0%RHより小さい場合には0
%RHに設定し、100%RHより大きい場合には10
0%RHに設定する。
【0039】次に、空気目標湿度Hoおよび水素目標湿
度Hhに基づいて、加湿装置22、32により空気ある
いは水素の加湿制御を行う(ステップS24)。加湿制
御は、上述したように、流路切替弁23、33を用いた
デューティ比制御により、FCスタック10に供給され
る空気および水素の加湿度が、空気目標湿度Hoおよび
水素目標湿度Hhとなるように行われる。以下、上記ス
テップS13〜S24の制御ループを繰り返し行う。
【0040】以上のように、負荷の状態に応じて内部抵
抗値を推定し、この内部抵抗値に基づいてガスの加湿量
を制御することで、FCスタック10内部の水分状態を
常に最適にすることが可能となる。これにより高効率な
発電が可能となる。また、燃料電池内部の水分量を少な
くできるので、低温時における燃料電池の起動性も向上
させることができる。
【0041】なお、水素目標湿度Hh、空気目標湿度基
本値Hboおよび所定値α、β、γは、燃料電池の種類
等に応じて任意に設定できる値である。
【0042】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施
形態を図9に基づいて説明する。本第2実施形態は、上
記第1実施形態に比較して、水素経路30に設けられて
いた加湿装置32を省略した点が異なるものである。上
記第1実施形態と同様の部分は、同一の符号を付して説
明を省略する。
【0043】図9は、本第2実施形態の燃料電池システ
ムの全体構成を示している。上記第1実施形態で図5、
図6に基づいて説明したように、燃料電池の出力は供給
水素の湿度にほとんど影響を受けない。このため、図9
に示すように本第2実施形態の燃料電池システムでは、
水素経路30には加湿装置を設けず、空気経路20にの
み加湿装置22を設け、供給空気の加湿量を制御するこ
とでFCスタック10内部の湿度制御を行っている。
【0044】このような構成によっても、FCスタック
10内部では空気極側の水分が電解質膜中を水素極側に
拡散するため、電解質膜の伝導率がある程度大きく保た
れる。従って、本第2実施形態の構成によっても、上記
第1実施形態の燃料電池システムと同様の効果を得るこ
とができる。また、本第2実施形態の構成によれば、シ
ステムの簡略化を図ることができる。
【0045】(第3実施形態)次に、本発明の第3実施
形態を図10に基づいて説明する。本第3実施形態は、
上記第1実施形態に比較して、空気目標湿度基本値Hb
oの設定方法が異なるものである。上記第1実施形態と
同様の部分は、同一の符号を付して説明を省略する。
【0046】図10は空気目標湿度基本値Hboの設定
手順を示すフローチャートであり、上記第1実施形態で
説明した図7のステップS11に対応している。以下、
図10に基づいて、本第3実施形態における空気目標湿
度基本値Hboの設定方法を説明する。
【0047】まず、アクセル開度、アクセル開度、車
速、ブレーキ等の信号に基づいて、車両走行に必要とさ
れる要求電力量Prを検出する(ステップS110)。
次に、FCスタック10が要求電力量Prを出力するた
めに必要な電流密度Irを算出する(ステップS11
1)。要求電力量Prに対する必要電流密度Irは、イ
ンバータ11の種類によって一義的に定まる。
【0048】次に、必要電流密度Irが所定電流密度を
超えているか否か、すなわちFCスタック10に対する
負荷が高負荷であるか低負荷であるかを判定する(ステ
ップS112)。高負荷であるか低負荷であるかの基準
値である所定電流密度は、燃料電池の種類等に応じて任
意に設定できる値であり、例えば図12に示すように
0.3A/cm2と設定することができる。
【0049】この結果、必要電流密度Irが所定値を超
えている場合には、空気目標湿度基本値Hboを例えば
80〜100%RHに設定する(ステップS113)。
一方、必要電流密度Irが所定値を超えていない場合に
は、空気目標湿度基本値Hboを例えば20〜30%R
Hに設定する(ステップS114)。これらの値も、燃
料電池の種類等に応じて任意に設定できる値である。
【0050】このように、空気目標湿度Hoの初期値
を、低負荷時には低く設定し、高負荷時には高く設定す
ることで、空気目標加湿度Hoをより速く適切な値にす
ることができる。
【0051】(第4実施形態)次に、本発明の第4実施
形態を図11に基づいて説明する。本第4実施形態は、
上記第1実施形態に比較して、加湿装置22、32の構
成が異なるものである。上記第1実施形態と同様の部分
は、同一の符号を付して説明を省略する。
【0052】図11は、本第4実施形態の燃料電池シス
テムの概略図である。上記第1実施形態と同様の部分は
適宜図示を省略している。
【0053】図11に示すように本第4実施形態では、
インジェクタ式のガス加湿装置24、34が設けられて
いる。インジェクタ式加湿装置24、34は、純粋タン
ク14から純水が供給され、制御部40からの制御信号
に基づいてガス通路20、30内に水を噴射し、ガスに
加湿するように構成されている。インジェクタ式加湿装
置24、34では、空気目標湿度Hoおよび水素目標湿
度Hhに基づいて水分噴射量が制御される。
【0054】このようなインジェクタ式加湿装置24、
34を用いることで、より応答性がよく、かつ高精度な
加湿制御を行うことが可能となる。
【0055】(他の実施形態)なお、上記第1〜第3実
施形態では、バブリング式加湿装置22、32にバイパ
ス通路20a、30aを設けてデューティ比制御するこ
とで加湿度制御を行ったが、これに限らず、例えば加湿
されたガスの温度を調整することによっても湿度制御を
行うことができる。具体的には、ガス温度を上げること
によって湿度を低くすることができ、ガス温度を下げる
ことによって湿度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】上記第1実施形態の燃料電池システムの概念図
である。
【図2】図1の燃料電池の拡大概念図である。
【図3】図1の加湿装置の拡大概念図である。
【図4】加湿器の加湿制御を示す特性図である。
【図5】燃料電池内部における水分の移動状態を示す概
念図である。
【図6】水素湿度、空気湿度、セル電圧、電流密度の関
係を示す特性図である。
【図7】上記第1実施形態の燃料電池システムの加湿制
御を示すフローチャートである。
【図8】要求電力と内部抵抗との関係を示す特性図であ
る。
【図9】上記第2実施形態の燃料電池システムの概念図
である。
【図10】上記第3実施形態の燃料電池システムのフロ
ーチャートである。
【図11】上記第4実施形態の燃料電池システムの概念
図である。
【図12】燃料電池に対する負荷、セル電圧、平均電流
密度、供給される空気の湿度の関係を示す特性図であ
る。
【符号の説明】
10…燃料電池(FCスタック)、13…電圧電流検出
部、20、30…ガス経路、21、31…ガス供給装
置、22、32…加湿装置、40…制御部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河合 利幸 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 加藤 晴彦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 岡本 邦夫 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 5H026 AA06 5H027 AA06 BA01 DD03 KK54 KK56 MM01 MM04 MM09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素と酸素とを電気化学反応させて電気
    エネルギを発生させる燃料電池(10)を備える燃料電
    池システムであって、 前記燃料電池(10)に供給される水素および酸素のう
    ち少なくとも酸素を加湿する加湿手段(22、24)
    と、 前記燃料電池(10)の出力電圧値および出力電流値を
    検出する電圧電流検出手段(13)と、 前記燃料電池(10)に対する要求電力量(Pr)と、
    前記電圧電流検出手段(13)にて検出した前記出力電
    圧値および前記出力電流値から求められる前記燃料電池
    (10)の内部抵抗値(Rp)とに基づいて、前記燃料
    電池(10)に供給される酸素の加湿度を制御する制御
    部(40)とを備えることを特徴とする燃料電池システ
    ム。
  2. 【請求項2】 前記制御部(40)は、前記燃料電池
    (10)に供給される酸素の加湿度が目標加湿度になる
    ように加湿量制御を行うものであり、前記要求電力量
    (Pr)における前記燃料電池(10)の内部抵抗理論
    値(Rr)に対する前記内部抵抗値(Rp)の比が所定
    値を超えている場合に、前記目標加湿度を所定値増加さ
    せることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記制御部(40)は、前記要求電力量
    (Pr)の変化量(ΔPr)が所定変化量を超えている
    場合に、前記目標加湿度を所定値増加させることを特徴
    とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 【請求項4】 前記制御部(40)は、前記燃料電池
    (10)が前記要求電力量(Pr)を出力するために必
    要とされる前記燃料電池(10)の電流密度が所定電流
    密度を超えている場合には、前記電流密度が所定電流密
    度を超えていない場合に比較して、前記目標加湿度の初
    期値を高く設定することを特徴とする請求項1ないし3
    のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
  5. 【請求項5】 前記加湿手段はタンク内に貯蔵された水
    にガスを通過させるバブリング式の加湿装置(22)で
    あって、前記加湿装置(22)は前記燃料電池(10)
    に供給される酸素が前記加湿装置をバイパスできるバイ
    パス経路(20a)を備えており、 前記制御部(40)は、前記酸素が前記加湿装置(2
    2)を通過する時間と前記バイパス経路(20a)を通
    過する時間との割合を制御して、前記酸素の加湿度を制
    御することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1
    つに記載の燃料電池システム。
  6. 【請求項6】 前記加湿手段は、前記燃料電池(10)
    に供給される酸素に水を噴射するインジェクタ式の加湿
    装置(24)であって、 前記制御部(40)は、前記加湿装置(24)の水分噴
    射量を制御して、前記酸素の加湿度を制御することを特
    徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の燃料
    電池システム。
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