JPH11191423A - 固体高分子型燃料電池の運転方法 - Google Patents

固体高分子型燃料電池の運転方法

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JPH11191423A
JPH11191423A JP9359537A JP35953797A JPH11191423A JP H11191423 A JPH11191423 A JP H11191423A JP 9359537 A JP9359537 A JP 9359537A JP 35953797 A JP35953797 A JP 35953797A JP H11191423 A JPH11191423 A JP H11191423A
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polymer electrolyte
water supply
fuel cell
chamber
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JP9359537A
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Yasunori Yoshimoto
保則 吉本
Koji Yasuo
耕司 安尾
Akira Hamada
陽 濱田
Yasuo Miyake
泰夫 三宅
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体高分子電解質膜の加湿するために供給さ
れる水分の量を調節して、電池を常に安定した出力状態
で作動させることのできる固体高分子型燃料電池の運転
方法を提供する。 【解決手段】 水分供給手段60から燃料室40及び/又は
酸化剤室42に供給される水分量を制御する水分制御手段
62を配備する。水分供給手段60は、水分制御手段62から
発せられる制御信号に基づいて、燃料室40及び/又は酸
化剤室42に供給する水分量の増減調節又は間欠的な供給
を行なう制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体高分子型燃料
電池の運転方法に関するものであり、具体的には固体高
分子電解質膜の加湿するために供給される水分の量を調
節して出力を安定させることのできる固体高分子型燃料
電池の運転方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】固体高分子型燃料電池(30)は、図6に示
すように、固体高分子電解質膜(32)の一方の側にアノー
ド(34)、他方の側にカソード(36)を配したセルに対し、
アノード側には燃料室(40)、カソード側に酸化剤室(42)
を形成したセルユニット(10)を複数積層した電池スタッ
ク(12)から構成される。なお、図では1セルユニットの
み示している。電池スタック(12)の各燃料室(40)は、燃
料ガス流路(14)に連通しており、水素ガスを含む燃料ガ
スが供給される。また、各酸化剤室(42)は、酸化剤ガス
流路(16)に連通しており、酸素ガスを含む酸化剤ガスが
供給される。燃料ガスと酸化剤ガスが供給されると、ア
ノード側では、燃料ガス中の水素ガスがH2→2H++2
-の反応によってプロトンと電子を生成する。プロト
ンは固体高分子電解質膜(32)を通ってカソード(36)に進
み、電子は外部回路(図示せず)を流れる。カソード(36)
では、酸化剤中の酸素ガスと、固体高分子電解質膜(32)
を通って移動したプロトン、及び外部回路を通って流入
した電子が、1/2O2+2H++2e-→H2Oの反応に
より、水を生ずるとともに起電力を発生する。固体高分
子型燃料電池は、小型でエネルギー効率が高く、また動
作音も小さいため、据え置き型に限らず携帯型の電源と
しても期待されている。
【0003】ところで、固体高分子型燃料電池(30)に用
いられる固体高分子電解質膜(32)として、パーフルオロ
カーボンスルホン酸やスチレン−ジビニルベンゼンスル
ホン酸などの電解質材料が使用されている。これら電解
質材料のイオン伝導性は、雰囲気中の水分濃度と温度に
大きく左右され、固体高分子電解質膜(32)が乾燥してい
る状態や、適正な作動温度(約80〜100℃)を越える
温度域では、イオン伝導性が低下して、電池として作動
させるには適当でない。しかしながら、電池の発電反応
は発熱反応であり、また、電池スタックに供給される酸
化剤ガス中に固体高分子電解質膜中の水分が蒸発するた
め、発電に伴って固体高分子電解質膜(32)が乾燥する。
【0003】電池スタック(12)の昇温を防止するため、
各セル毎、又は複数セル毎に冷却室(48)を形成し、該冷
却室(48)に冷却水を導入して電池スタック(12)の冷却を
図る固体高分子型燃料電池(30)もある。冷却水を冷却室
(48)に導入するために、電池スタック外部には、水分供
給手段(60)が設けられる。
【0004】固体高分子電解質膜(32)の乾燥を防止する
ために、電池スタック(12)の冷却のために導入された冷
却水の一部で燃料室(40)や酸化剤室(42)に供給される燃
料ガス、酸化剤ガスを加湿して、加湿ガス中に含まれる
水蒸気によって固体高分子電解質膜(32)の湿潤状態を維
持する固体高分子型燃料電池(30)がある。また、燃料室
(40)や酸化剤室(42)に直接水を導入して固体高分子電解
質膜(32)の湿潤状態を維持する固体高分子型燃料電池も
ある。加湿のために用いられた水は、燃料ガス及び/又
は酸化剤ガスと共に排出され、排出路中に設けられた気
水分離手段(66)によって気水分離されて、気体は外部に
排出され、水は再度水分供給手段(60)に送られて循環す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】固体高分子電解質膜(3
2)の加湿に必要な水分量は、固体高分子型燃料電池の運
転状態、例えば外気温や湿度、供給されるガスの温度や
湿度、電池の出力、起動開始からの経過時間などの種々
の要因で大きく変化する。このため、水分供給手段(60)
から供給される水分量が一定となるように制御すると、
固体高分子電解質膜(32)の加湿が過剰になったり、逆に
水分不足で乾燥してしまうことがあった。このように、
加湿に必要な量よりも多い水分が供給されると、供給さ
れた水の一部が燃料室(40)や酸化剤室(42)にて滞留し、
ガスの流路が塞がれて、出力が低下または停止してしま
う。逆に、供給される水分量が少ないと、固体高分子電
解質膜(32)が乾燥してイオン伝導性が低下して、出力が
低下または停止してしまう。固体高分子型燃料電池(30)
は、隣り合うセルどうしが電気的に直列に接続されてい
るため、一部のセルの出力が低下したり停止しても、電
池性能に大きな悪影響を及ぼす。
【0006】つまり、固体高分子型燃料電池を安定した
状態で作動させるには、電池スタックに供給される水分
量を最適に調節することが要求される。
【0007】本発明の目的は、固体高分子電解質膜の加
湿するために供給される水分の量を調節して、電池を常
に安定した出力状態で作動させることのできる固体高分
子型燃料電池の運転方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の固体高分子型燃料電池(30)は、水分供給手
段(60)から燃料室(40)及び/又は酸化剤室(42)に供給さ
れる水分量を制御する水分制御手段(62)を配備するもの
であり、水分供給手段(60)は、水分制御手段(62)から発
せられる制御信号に基づいて、燃料室(40)及び/又は酸
化剤室(42)へ供給する水分量の増減調節又は間欠的な供
給を行なう制御する。
【0009】水分供給手段(60)を制御するために、固体
高分子型燃料電池(30)には、電池の運転状態に応じて変
化する電池スタック(12)の温度、セルの抵抗、セルの電
圧などの特性信号を測定する測定手段(64)を具え、該測
定手段(64)にて測定された特性信号を水分制御手段(62)
に送信し、水分制御手段(62)は、予め設定された閾値に
基づいて水分供給手段(60)の制御のための信号を発する
ようにする。特性信号として、電池スタック(12)の温
度、セル抵抗、セル電圧以外に、例えば、排出されるガ
スの温度が挙げられ、何れか1つの特性信号のみに基づ
いて制御を行なうようにしてもよいし、2種以上の特性
信号(例えばセル電圧と電池スタックの温度)を組み合わ
せて制御するようにしてもよい。
【0010】本発明は、電池スタック(12)の内部で燃料
ガス及び/又は酸化剤ガスを加湿する内部加湿方式の固
体高分子型燃料電池、電池スタックの外部で燃料ガス及
び/又は酸化剤ガスを加湿する外部加湿方式の固体高分
子型燃料電池の何れの固体高分子型燃料電池についても
適用が可能であるが、とくに内部加湿方式の固体高分子
型燃料電池に適用することが望ましい。これは、外部加
湿方式に比べて内部加湿方式の方が、供給する水分量を
調節したことによる電池性能の変化に即応性があるため
である。
【0011】
【作用】水分制御手段(62)の制御信号に基づいて水分供
給手段(60)から供給される水分量を調整することによっ
て、電池スタック内部の水分量を最適な状態で維持する
ことができ、固体高分子電解質膜(32)が乾燥したり、電
池スタック内部に水分が過剰に滞留し、ガス流路を塞い
で出力が低下することなどを防止できる。
【0012】制御信号を、電池スタック(12)の内部に供
給された水分量が過少又は過剰である場合に変化する電
池スタック(12)の温度、セルの抵抗、電圧などの特性信
号に基づいて発するようにすると、電池スタック内部の
水分量をより適切な状態で維持できる。例えば、セルの
電圧を特性信号とした場合について説明すると、固体高
分子電解質膜(32)が乾燥し始めると、固体高分子電解質
膜の電気抵抗が増大して電圧が低下する。この電圧の低
下は、測定手段(64)により測定され、その信号は水分制
御手段(62)へ送られる。水分制御手段(62)は測定手段(6
4)からの信号に基づいて、水分供給手段(60)に対して水
分供給量の増加又は水分供給の開始のための制御信号を
送信する。その結果、固体高分子電解質膜(32)は湿潤状
態となり、電池スタック(12)の出力の上昇を図ることが
できる。逆に、電池スタック内部に水分が過剰に滞留し
始めると、ガスの流通が妨げられて電圧が低下する。こ
の電圧の低下は、測定手段(64)により測定されて、水分
制御手段(62)に送られる。水分制御手段(62)は測定手段
(64)からの信号に基づいて、水分供給手段(60)に対して
水分供給量の減少又は水分供給の停止のための制御信号
を送信する。その結果、電池スタック内部の水分が蒸発
などにより減少し、電池スタック(12)の出力の上昇を図
ることができる。
【0013】なお、水分量の増減調節、間欠供給の何れ
の場合についても、予め実験等によって制御信号の発せ
られる間隔を測定しておき、測定された時間毎に制御信
号を発するようにしてもよい。この場合、水分制御手段
(62)としてタイマーなどを用いることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の固体高分子型燃
料電池(30)を示す系統図である。なお、従来例で説明し
た構成については同じ符号を付し、その説明は省略す
る。電池スタック(12)には、電池スタック内部の水分量
に応じて変化する特性信号を測定する測定手段(64)が配
備される。例えば、特性信号として温度を測定する場合
には、測定手段として温度センサが用いられ、特性信号
として電圧を測定する場合には、測定手段として電圧計
が用いられる。
【0015】測定手段(64)により測定された特性信号
は、水分制御手段(62)に送られる。水分制御手段(62)に
は、予め測定手段(64)により測定された特性信号に対す
る閾値が設定されており、特性信号が閾値になると水分
供給手段(60)に制御信号を送信して、オン、オフ動作を
制御する。
【0016】以下、制御方法について説明する。1.水分供給手段がオン状態のときに特性信号が閾値に
なった場合 水分供給手段(60)がオン状態のときに特性信号が閾値と
なるのは、電池スタック(12)に過剰な水分が供給されて
いるためであり、その結果、電池スタック中の水分の一
部が燃料室(40)や酸化剤室(42)にて滞留し、ガスの流通
が妨げられていることが原因と考えられる。そこで、水
分制御手段(62)は、水分供給手段(60)にその動作停止の
制御信号を送信する。これにより、水分供給手段(60)は
停止し、電池スタック内部の水分が次第に蒸発又は排出
されて、水分過剰な状態が解消される。
【0017】2.水分供給手段がオフ状態のときに特性
信号が閾値になった場合 水分供給手段(60)がオフ状態のときに特性信号が閾値と
なるのは、電池スタック(12)の内部の水分量が不足して
いるためであり、その結果、固体高分子電解質膜(32)が
乾燥を始め、電解質材料のイオン伝導率が低下して電気
抵抗が大きくなっていることが原因であると考えられ
る。そこで、水分制御手段(62)は、水分供給手段(60)に
動作開始の制御信号を送信する。これにより、水分供給
手段(60)は水分供給動作を開始し、電池スタック内部に
水分が供給されて、固体高分子電解質膜(32)の乾燥状態
が解消される。
【0018】上記2動作を繰り返すことによって、電池
スタック内部の水分量を適切な状態で維持することがで
きるから、安定した発電反応を行なうことができる。
【0019】上記説明では、水分供給手段から供給され
る水分の制御を、供給と停止、つまり間欠的に供給する
よう制御した場合について説明したが、供給する水分の
増減によって水分の制御できることは勿論である。
【0020】
【実施例】以下、種々の特性信号に基づいて水分供給手
段のオン、オフを制御した実施例について説明する。な
お、各実施例には、反応面積:100cm2のセルを1
6セル積層した電池スタックを使用し、冷却室(48)と燃
料室(40)との間は多孔性カーボン(嵩密度:1.81g/
cm2、気孔率:60%)のプレート(70)で仕切り、冷却
室(48)に供給された冷却水の一部を、プレート(70)を透
過させて燃料室(40)に供給して加湿を行なう内部加湿型
の固体高分子型燃料電池を用いた。電池の基本運転条件
は以下の通りである。 ・電流密度:0.4A/cm2 ・燃料ガス流量:9リットル/min ・酸化剤ガス流量(空気):38リットル/min ・燃料ガス及び酸化剤ガスの温度:25℃ ・水分供給手段の供給水量:0.3リットル/min
【0021】<実施例1>測定手段(64)として、セルに
電圧計を取り付けて電圧を測定し、測定された電圧値を
特性信号とした実施例であり、定常運転時には水分供給
手段(60)をオフにしたものである。閾値は、セル電圧
0.5Vとし、セル電圧が0.5Vとなった時に、水分供
給手段(60)に水分の供給開始の制御信号を送信するよう
設定した。なお、水分供給手段による水供給時間は、1
回1分間(供給量:0.3リットル/min)とした。結
果を図2に示す。
【0022】図2を参照すると、セル電圧は、水分供給
手段(60)がオフ状態となってから、約10分経過後に低
下し始め、約16分後に閾値に達している。セル電圧が
閾値に達することにより、水分供給手段が動作を開始
し、電池スタックへの水分の供給が行なわれて、低下し
ていたセル電圧はすぐに上昇し、安定状態に復帰してい
ることがわかる。セル電圧を特性信号として検知するこ
とによって、固体高分子型燃料電池を安定して運転でき
たことがわかる。
【0023】<実施例2>水分制御手段(62)にタイマー
を用い、所定時間毎にて水分供給手段(60)のオンとオフ
を制御した実施例である。実施例1の固体高分子型燃料
電池について、セル電圧の低下開始が、水分供給手段を
停止させてから約10分後であった。従って、それより
も少し短い時間(9分)毎に水分供給手段を作動させて、
水分の供給を行なった。その結果、図3に示すように、
固体高分子型燃料電池の出力電圧は、電流密度を0.3
A/cm2、0.5A/cm2の何れの場合も、安定した
出力電圧制御を行なうことができた。
【0024】<実施例3>測定手段(64)として実施例1
と同様に電圧計を用い、測定された電圧値を特性信号と
した実施例であり、定常運転時には水分供給手段(60)を
オンにしたものである。閾値は、セル電圧0.65Vと
し、セル電圧が0.65Vとなった時に、水分供給手段
への水分供給を停止する制御信号を送信するよう設定し
た。なお、水分供給手段による水供給停止時間は1回1
分間とした。結果を図4に示す。
【0025】図4を参照すると、セル電圧は、水分供給
手段がオン状態となってから、約15分経過後に低下し
始め、約17分後に閾値に達している。セル電圧が閾値
に達することにより、水分制御手段から制御信号が送信
されて、水分供給手段がオフとなり、電池スタックへの
水分の供給が停止されて、低下していたセル電圧はすぐ
に上昇し、安定状態に復帰していることがわかる。実施
例1と同様に、セル電圧を特性信号として検知すること
によって、固体高分子型燃料電池を安定して運転できた
ことがわかる。
【0026】<実施例4>上記実施例1及び3では、セ
ル電圧を特性信号とし、セル電圧が閾値に達した時に1
分間水分供給手段(60)をオン又はオフとする制御を行な
った。本実施例では、セル温度、セル電圧及びセル抵抗
の何れか1つを特性信号として、水分供給手段(60)の制
御を行なった。以下、夫々の結果を示す。
【0027】セル電圧を水分供給手段(60)のオン、オフ
両方の制御のための特性信号とした実施例について説明
する。なお、特性信号の閾値は何れも0.5V(0.4A
/cm2)とした。ステップ1 セル起動時は、水分供給手段(60)をオンにして、燃料室
(40)へ水分の供給を行なった。ステップ2 燃料室に水分が供給されると、固体高分子電解質膜(32)
が湿潤状態となって、高い出力を維持するが、次第に燃
料ガスの流路中に水が滞留して、出力が低下する。セル
電圧が0.5V(0.4A/cm2)に達すると、水分制御
手段(62)は、水分供給手段(60)をオフにする信号を発信
し、水分供給手段(60)が停止する。ステップ3 水分の供給が止められると、滞留していた水分が、供給
される乾燥状態の燃料ガス中に蒸発し、再度高い出力状
態となる。しかしながら、次第に電池スタック内部が乾
燥し始めて、出力が低下する。セル電圧が0.5V(0.
4A/cm2)に達すると、水分制御手段(62)は、水分供
給手段(60)を再度オンにする信号を発信し、水分供給手
段(60)を作動させる。ステップ4 以降、ステップ2とステップ3を繰り返すことによっ
て、固体高分子型燃料電池の安定した運転が行なわれ
る。
【0028】水分供給手段がオフ状態となって、電池ス
タック内部の水分が蒸発し始めると、固体高分子電解質
膜(32)が乾燥し、セル抵抗が上昇すると共に、電池スタ
ック内部の温度が上昇するから、上記ステップ3におい
て、特性信号としてセル温度、セル抵抗を用いることも
できる(図5参照)。
【0029】
【発明の効果】本発明の運転方法によれば、水分制御手
段(62)の制御信号に基づいて水分供給手段(60)から供給
される水分量を調整できるから、電池スタック内部の水
分量を最適な状態で維持することができ、固体高分子電
解質膜(32)が乾燥したり、電池スタック内部に水分が過
剰に滞留してガス流路を塞いで出力が低下することなど
を防止できる。
【0030】また、実施例に示したとおり、制御信号
を、電池スタック(12)の内部に供給された水分量が過少
又は過剰である場合に変化する電池スタック(12)の温
度、セルの抵抗、電圧などの特性信号に基づいて発する
ようにすると、電池スタック内部の水分量をより適切な
状態で安定して維持できる。
【0031】なお、水分制御手段(62)による水分供給手
段(60)の制御は、水分供給量の増減よりも、間欠供給と
する方が望ましい。なぜなら、電池スタック内部で水分
が過剰に滞留している場合には、水分の供給量を減らす
よりも、水分の供給を停止した方が、電池スタック内部
の水分の乾燥と減少を早期に達成できるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体高分子型燃料電池の系統図であ
る。
【図2】実施例1の水分供給手段の作動状態を示すグラ
フである。
【図3】実施例2の水分供給手段の作動状態を示すグラ
フである。
【図4】実施例3の水分供給手段の作動状態を示すグラ
フである。
【図5】実施例4の水分供給手段の作動状態を示すグラ
フである。
【図6】従来の固体高分子型燃料電池の系統図である。
【符号の説明】
(12) 電池スタック (40) 燃料室 (42) 酸化剤室 (60) 水分供給手段 (62) 水分制御手段 (64) 測定手段
フロントページの続き (72)発明者 三宅 泰夫 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体高分子電解質膜(32)をアノード(34)
    とカソード(36)との間に挟持してなるセルのアノード側
    に燃料室(40)、カソード側に酸化剤室(42)を設けたセル
    ユニット(10)を複数積層した電池スタック(12)と、燃料
    室(40)及び/又は酸化剤室(42)に水分を供給する水分供
    給手段(60)を具えており、水分供給手段(60)から供給さ
    れる水分を燃料室(40)及び/又は酸化剤室(42)に供給す
    ることによって固体高分子電解質膜(32)を加湿する固体
    高分子型燃料電池の運転方法であって、 水分供給手段(60)から供給される水分量を調節する水分
    制御手段(62)を具えており、 水分制御手段(62)から発せられる制御信号に基づいて水
    分供給手段(60)を制御し、燃料室(40)及び/又は酸化剤
    室(42)へ供給される水分量の調節を行なうことを特徴と
    する固体高分子型燃料電池の運転方法。
  2. 【請求項2】 水分供給手段(60)は、水分制御手段(62)
    からの制御信号に基づいて、燃料室(40)及び/又は酸化
    剤室(42)へ水分を間欠的に供給する請求項1に記載の固
    体高分子型燃料電池の運転方法。
  3. 【請求項3】 水分供給手段(60)は、水分制御手段(62)
    からの制御信号に基づいて、燃料室(40)及び/又は酸化
    剤室(42)へ供給する水分量を増加又は減少する請求項1
    に記載の固体高分子型燃料電池の運転方法。
  4. 【請求項4】 水分制御手段(62)は、水分供給手段(60)
    から供給される水分量に応じて変化する電池の特性信号
    を測定する測定手段(64)に連繋され、予め設定された閾
    値と測定された特性信号に基づいて、水分供給量の増減
    又は間欠的な水分供給のための制御信号を発することに
    より、水分供給手段(60)から燃料室(40)及び/又は酸化
    剤室(42)へ供給される水分量を調節する請求項1乃至請
    求項3の何れかに記載の固体高分子型燃料電池の運転方
    法。
  5. 【請求項5】 特性信号の閾値は、水分供給の開始と停
    止に対して、各々1つずつ設定される請求項4に記載の
    固体高分子型燃料電池の運転方法。
  6. 【請求項6】 特性信号の閾値は、水分供給量の増加と
    減少に対して、各々1ずつ設定される請求項4に記載の
    固体高分子型燃料電池の運転方法。
  7. 【請求項7】 水分制御手段(62)は、予め設定された時
    間毎に制御信号を発することにより、水分供給手段(60)
    の水分供給量の増減又は間欠的な水分供給を制御する請
    求項1乃至請求項3の何れかに記載の固体高分子型燃料
    電池の運転方法。
  8. 【請求項8】 水分供給手段(60)は、電池スタック(12)
    の内部で、燃料ガス及び/又は酸化剤ガスの加湿を行な
    い、加湿された燃料ガス及び/又は酸化剤ガスによって
    固体高分子電解質膜(32)の湿潤を行なう請求項1乃至請
    求項7の何れかに記載の固体高分子型燃料電池の運転方
    法。
JP9359537A 1997-12-26 1997-12-26 固体高分子型燃料電池の運転方法 Pending JPH11191423A (ja)

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